JP4868460B2 - 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 - Google Patents
母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4868460B2 JP4868460B2 JP2007289079A JP2007289079A JP4868460B2 JP 4868460 B2 JP4868460 B2 JP 4868460B2 JP 2007289079 A JP2007289079 A JP 2007289079A JP 2007289079 A JP2007289079 A JP 2007289079A JP 4868460 B2 JP4868460 B2 JP 4868460B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- board
- processed
- pressing
- mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
Description
また、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。ミシン目法は、破断後の境界線に凹凸が残るので、外形の寸法精度が要求されないプリント回路板に対してのみ適用可能である。
(1) 電気回路が印刷されたプリント配線母板にプッシュバック用の基準穴を形成し、
(2) プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板のプッシュバック加工、及び、必要に応じて部品穴等の穿孔を行い、
(3) 外形切断用金型を用いてプリント配線母板の外形を切断し、所定個数のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出す、
ことにより行われている。
例えば、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が開示されている。
同文献には、プッシュバック手段によりプッシュバックされた領域が外形切断手段により逐次切り離されるので、プリント配線母板の反りの影響を大きく受けることなく容易に外形切断が行える点、及び、1つの金型でプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型コストを低減できる点が記載されている。
母板から第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、母板から第1の製品板とは逆方向に枠部を打ち抜き、打ち抜かれた枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段と、
第1の製品板のプッシュバック及び枠部のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、枠部で支持された第1の製品板を含む加工板のいずれかの部分を打ち抜き、リフトピンと加工板との間の摩擦力によって加工板を上型と共に上方に持ち上げ、かつ上型が上死点近傍に達したときには摩擦力に抗して加工板を下方に押圧し、加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段と
を備えた母板加工用金型が開示されている。
同文献には、
(1) 第1の製品板とこれを支持するための枠部を逆方向にプッシュバックすると、1回のプレスで第1の製品板と枠部のプッシュバック加工を同時に行うことができる点、
(2) 母板の外周と枠部となる領域の外周との間に予め切り込みを入れておくか、あるいは、枠部のプッシュバックを行うと同時に若しくは枠部のプッシュバックを行う直前のプレスにおいて、外枠切断手段を用いて母板の外周と枠部の外周又は枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れると、枠部のプッシュバックが終了した時点で、枠部の周囲を囲む母板の外枠がバラバラに分断されるので、母板から加工板を容易に分離することができ、加工板の持ち上げ・払い落としも容易化する点、及び、
(3) 第1の製品板のプッシュバックと枠部の外形切断とを1箇所で行うことができるので、金型を小型化することができる点、
が記載されている。
(1) 上型に設けられたスライドスペース内に、上型ストリッパーを挿入し(下向きの付勢力が作用しない)、下型には上型ストリッパーとほぼ同寸のパンチを設け、パンチを上型に向かって突き上げることによって実装用基板を打ち抜き、
(2) 上型のスライドスペース内に実装用基板がはまり込んだ状態のまま、上型を持ち上げ、
(3) 上型が上死点近傍に達したときに、機械的に上型ストリッパーを下方に押し下げて、上型のスライドスペース内から実装用基板を払い落とす、
方法を用いるのが一般的である。しかしながら、この方法では、上型ストリッパーに下向きの付勢力が働かず、実装用基板の上面に圧力が加わらない状態のまま切断が行われるので、実装用基板の外周の切断面が荒れる場合がある。
また、プッシュバック手段に加えて持ち上げ・払い落とし手段を備えていると、プッシュバック加工された実装用基板を上方に持ち上げることができる。そのため、外形切断が終了した実装用基板を次工程に送るのが容易化するという利点がある。
(1) 上型が上死点近傍に達した時に、上型ストリッパーを下方に押圧するためのノックアウト用ブッシュを、プレス機械に固定されている部材(通称、かんざし)に衝突させ、ノックアウト用ブッシュ及び押圧ピンを介して、機械的に上型ストリッパーを下方に押し下げる方法と、
(2) 上型が上死点近傍に達したときに、圧力(ホルダー圧)を加えて円板状のパッドを上型上面に向かって下降させ、パッドを用いてノックアウト用ブッシュ及び押圧ピンを押圧し、上型ストリッパーを下方に押し下げる方法(ホルダー圧付与装置を用いた方法)、
が知られている。
実装用基板の面積が大きくなったり、あるいは、金型1個当たりの実装用基板の取り数が多くなると、それに応じてノックアウトに要する力も大きくなる。そのため、特に大型の金型を用いてプレスする場合には、ホルダー圧付与装置(又は、油圧ノックアウト装置)を備えたプレス機械を用いる場合がある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、外周面が平坦な加工板が得られ、しかも、母板から切断した後の加工板を次工程に送るのが容易な母板加工用金型、このような金型を用いた加工板の製造方法、及び、このような方法により得られる加工板から製品板を分離する製品板の製造方法を提供することにある。
(1)前記母板加工用金型は、
母板から加工板を上方に打ち抜き、打ち抜かれた前記加工板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
前記加工板のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、前記加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段とを備え、
前記持ち上げ・払い落とし手段は、
前記リフトピンと、
前記加工板を下方に払い落とすための払い落とし用ストリッパーと、
前記上型が上死点近傍に達したときに前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、弾性部材の付勢力によって長手方向に伸縮自在になっている。
(2)前記母板加工用金型は、ホルダー圧付与装置付きプレスに装着して用いられる。
(3)前記押圧手段は、
前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧するための押圧ピンと、
前記押圧ピンの先端を遊挿するための孔を備えたブッシュと、
前記孔内に挿入された前記弾性部材と
を備え、
前記押圧ピンは、ホルダー圧が前記上型の上面に作用したときに前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧するように前記上型に設けられた貫通孔内に挿入され、
前記ブッシュは、前記ホルダー圧が解除されたときにその先端が前記上型のトッププレートの上面より突き出すように、前記トッププレートに挿入されている。
第1プッシュバック手段及び持ち上げ・払い落とし手段を備えた母板加工用金型を用いて、前記母板に対して前記加工板のプッシュバックを行うプレス工程と、
前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記加工板となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記加工板の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
を備えていることを要旨とする。
第1プッシュバック手段、第2プッシュバック手段、及び、持ち上げ・払い落とし手段を備えた母板加工用金型を用いて、前記母板に対して前記加工板のプッシュバック及び前記製品板のプッシュバックを同時に行うプレス工程と、
前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記加工板となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記加工板の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
を備えていることを要旨とする。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、本発明に係る方法により得られ、かつ、プッシュバックされた製品板を含む加工板から前記製品板を分離する分離工程を備えていることを要旨とする。
しかも、加工板は、プッシュバック工法により打ち抜かれるので、平坦な外周面が得られる。また、打ち抜かれた後の加工板は、上型とともに上方に持ち上げられるので、払い落とし後の加工板を次工程に送るのが容易化する。
図1及び図2に、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型を示す。なお、図1及び図2においては、見やすくするために各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。図1及び図2において、母板加工用金型10は、下型20と、上型50とを備えている。
なお、図1においては、下パンチ26の左右両側に、2個のリフトピン挿入穴26a、26aが設けられているが、これは単なる例示であり、リフトピン挿入穴26a、26aの位置及び個数は、プレス加工が終了した実装用基板の持ち上げ・払い落としが円滑に行われるように、最適な位置及び個数を選択すれば良い。
支持ボルト30、30…及び弾性部材32、32…の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、プリント配線母板の加工が円滑に行われるように、プリント配線母板の材質や板厚等に応じて適宜最適な個数及び配置を選択する。特に、後述する外枠切断ピン誘導穴24b、24b…の周囲には、外枠切断ピンによる打ち抜き圧力に耐えるように、弾性部材32、32…を相対的に密に配置するのが好ましい。また、弾性部材32、32…の材質は特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
外枠切断ピン誘導穴24b、24b…は、細長い矩形状を呈しており、その長手方向がプリント配線母板の搬送方向に対して垂直方向になるように、左右2個ずつ設けられている。外枠切断ピン誘導穴24b、24bの一端は、下パンチ26の側壁に接している。また、左側に配置された外枠切断ピン誘導穴24b、24bの左端と、右側に配置された外枠切断ピン24b、24bの右端の間の長さは、加工に供されるプリント配線母板の全幅より長くなっている。さらに、外枠切断ピン誘導穴24b、24b…は、いずれも、下パンチ26の角部に設けられており、実装用基板の角部の延長線上を切断するようになっている。
また、外枠切断ピン誘導穴24b、24b…の端部は、下パンチ26の側面に接触しているのが好ましいが、両者の間に多少の隙間があっても良い。両者の間に多少の隙間があっても、プリント配線母板の加工時に導入されるひずみによって自然に外枠がバラバラになるので、実装用基板の分離にほとんど支障はない。許容される隙間の間隔は、プリント配線母板の材質や板厚による異なるので、これらに応じて最適な隙間の間隔を選択するのが好ましい。
さらに、外枠切断ピン誘導穴24b、24b…を下パンチ26の辺上に設ける場合において、外枠切断ピン誘導穴24b、24b…の端部は、下パンチ26の内側に食い込んでいても良い。外枠切断ピン誘導穴24b、24b…の端部を下パンチ26内に食い込ませると、外枠切断ピンにより実装用基板の外周にスリットが形成されるので、実装用基板に生ずる反りをさらに低減することができる。
雌型60は、実装用基板のプッシュバックを行う際の雌型となるものである。雌型60には、ガイドポスト28、28…に対応する位置に、ガイドポスト誘導穴60a、60a…が形成されている。また、位置決めピン24a、24aに対応する位置には、位置決めピン誘導孔60b、60bが形成されている。
第1上型ストリッパー62は、パンチプレート58の上方から遊挿される支持ボルト62a、62a…により支持され、かつ下方向への移動が規制されている。支持ボルト62a、62a…の上端は、ピンホルダー56内に形成された貫通孔に沿って上下動できるようになっている。第1上型ストリッパー62は、完全に下に下がった状態においてその下端が雌型60の下面から一定の長さ以上突き出すように、支持ボルト62a、62a…により支持されている。
なお、図1及び図2に示す例において、リフトピン64、64は、第1上型ストリッパー62の端部に設けられているが、印刷回路に損傷を与えない限りにおいて、第1上型ストリッパー62の中央部分に設けられていても良い。
そのため、押圧ピン66、66は、打ち抜かれた実装用基板を元の穴にはめ込むことができるが、それ以上実装用基板を押圧できない長さになっている。通常、押圧ピン66、66は、第1上型ストリッパー62の下面と雌型60の下面がほぼ同一面となるまで押圧可能な長さであれば良いが、打ち抜かれた実装用基板のはめ戻しに支障がない限りにおいて、それより多少短くなっていても良く、あるいは、長くなっていても良い。
押圧ピン72、ブッシュ74、及び、弾性部材76は、上型50が上死点近傍に達したときに第1上型ストリッパー62(すなわち、払い落とし用ストリッパー)を下方に押圧するためのもの(押圧手段)である。弾性部材76は、押圧ピン72かかるホルダー圧を軽減し、押圧ピン72の曲がりや第1上型ストリッパー62のへこみ・変形等を抑制するためのものである。
弾性部材76は、特に限定されるものではないが、バネ、ウレタンゴム等が好適である。押圧手段は、弾性部材76の付勢力によって長手方向に伸縮自在になっている。
外枠切断ピン78、78…の両面には、それぞれ、半円状の穴が設けられ、半円状の穴内には、それより半径の小さい半円状の弾性部材78a、78a…が挿入されている。弾性部材78a、78a…は、外枠切断後の端材を下型20表面に残すためのものである。また、半円状の穴は、弾性部材78a、78a…の弾性変形を吸収するためのものである。弾性部材78a、78a…は、無負荷状態において、その先端が外枠切断ピン78、78…の先端より下方に来るように、その長さが定められている。
また、これと同時に、外枠切断ピン78、78…が弾性部材78a、78a…の付勢力に抗してプリント配線母板100を打ち抜き、プリント配線母板100の外周と実装用基板となる領域の外周との間に切り込みを形成する。
さらに、上型50が下死点近傍に達し、リフトピン64、64がプリント配線母板100を打ち抜く直前又は直後にホルダー圧が解除される。そのため、弾性部材76が元の寸法に戻り、ブッシュ74がトッププレート52の上面より突き出す。
一方、下パンチ26は、弾性部材70、70…の付勢力に抗して、第1上型ストリッパー62を上方に押し上げる。その結果、プリント配線母板100から実装用基板102が打ち抜かれる。また、第1上型ストリッパー62が上方に移動するに伴い、押圧ピン66、66…が押圧板68をさらに上方に押し上げる。
さらに、本発明においては、押圧ピン66、66…の長さが最適化されているので、この時点では、第1上型ストリッパー62の下面は、雌型60の下面とほぼ同一平面上にある。そのため、リフトピン64、64は、実装用基板102に突き刺さったままの状態となる。しかも、この時点では、プリント配線母板100の外枠は、外枠切断ピン78、78…によりバラバラに分断されている。
そのため、この状態からさらに上型50を上昇させると、図4(b)に示すように、リフトピン64、64により、実装用基板102が上型50と共に上方に持ち上げられる。
また、プリント配線母板100に対して、予めプリント回路板(図示せず)のプッシュバック加工が行われている場合には、プレス終了後の実装用基板102を自動実装工程に送り、プリント回路板の表面に電子部品を自動実装する。自動実装終了後、実装用基板102の枠部を破断させると、プリント回路板を分離することができる。
また、持ち上げ・払い落とし手段を備えているので、プッシュバックされた実装用基板102を上型50と共に上方に持ち上げることができる。そのため、外形切断が終了した実装用基板102を次工程に送るのが容易化する。
さらに、払い落とし用ストリッパー(第1上型ストリッパー62)を押圧するための押圧ピン72とブッシュ74の間に弾性部材76が設けられているので、弾性部材76の弾性力及びホルダー圧に応じて、押圧ピン72+ブッシュ74の全長が長手方向に伸縮自在となる。そのため、押圧ピン72に作用するホルダー圧を軽減することができ、押圧ピン72の曲がりや、払い落とし用ストリッパー(第1上型ストリッパー62)のへこみ・変形等を抑制することができる。
さらに、プリント配線母板100の外枠がバラバラになっているので、リフトピン64、64により、プレス加工終了後の実装用基板102を上型50と共に容易に持ち上げることができる。そのため、実装用基板102の次工程への搬送が極めて容易化し、作業効率が飛躍的に向上する。
図5に、本実施の形態に係る母板加工用金型の上型を示す。なお、図5中、図2に対応する部分には、同一の符号を付してある。
図5において、母板加工用金型12の上型50は、リフトピン64、64の周囲に払い落とし用ストリッパー62b、62bが設けられ、払い落とし用ストリッパー62b、62bは、第1上型ストリッパー62内を上下動可能となるように上型50に支持されている。この点が、第1の実施の形態とは異なる。
本実施の形態において、第1上型ストリッパー62は、完全に下に下がった状態においてその下端が雌型60の下面とほぼ同一面となるように、支持ボルト62a、62a…により支持されている。
金型12をホルダー圧付与装置付プレスに取り付けて加工を行う場合、まず、上型50が上死点近傍に達した時点でホルダー圧が作用し、ブッシュ74、74を下方に押し下げる。ホルダー圧は、弾性部材76、76を介して押圧ピン72、72に伝えられ、押圧ピン72、72は、払い落とし用ストリッパー62b、62bを下方に完全に押し下げる。また、この時、弾性部材76、76が圧縮されることによって、ブッシュ74、74がトッププレート52中に押し込められる。
打ち抜き終了後、上型50を上昇させると、弾性部材70aが第1上型ストリッパー62を下方に押し下げる。一方、払い落とし用ストリッパー62a、62aには下向きの付勢力が働かない。そのため、第1上型ストリッパー62が完全に下に下がった状態であっても、リフトピン64、64が実装用基板に突き刺さったままの状態となる。
また、プリント配線母板に対して、予めプリント回路板のプッシュバック加工が行われている場合には、プレス終了後の実装用基板を自動実装工程に送り、プリント回路板の表面に電子部品を自動実装する。自動実装終了後、実装用基板の枠部を破断させると、プリント回路板を分離することができる。
また、持ち上げ・払い落とし手段を備えているので、プッシュバックされた実装用基板を上型50と共に上方に持ち上げることができる。そのため、外形切断が終了した実装用基板を次工程に送るのが容易化する。
さらに、払い落とし用ストリッパー62bを押圧するための押圧ピン72とブッシュ74の間に弾性部材76が設けられているので、弾性部材76の弾性力及びホルダー圧に応じて、押圧ピン72+ブッシュ74の全長が長手方向に伸縮自在となる。そのため、押圧ピン72に作用するホルダー圧を軽減することができ、押圧ピン72の曲がりや、払い落とし用ストリッパー62bのへこみ・変形等を抑制することができる。
さらに、プリント配線母板の外枠がバラバラになっているので、リフトピン64、64により、プレス加工終了後の実装用基板を上型50と共に容易に持ち上げることができる。そのため、実装用基板の次工程への搬送が極めて容易化し、作業効率が飛躍的に向上する。
本実施の形態に係る母板加工用金型は、図示はしないが、上述した第1プッシュバック手段、及び、持ち上げ・払い落とし手段を備えていることに加えて、プリント配線母板の実装用基板となる領域の内側からプリント回路板を下方に打ち抜き、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む第2プッシュバック手段をさらに備えていることを特徴とする。
(1) 下パンチ26の内部に上方向に付勢された第2下型ストリッパーを設け、
(2) 第1上型ストリッパー62の内部であって、第2下型ストリッパーに対応する位置に、第2上パンチを設ける
ことにより、実装用基板の外形切断と同時に、実装用基板の内部において、実装用基板のプッシュバックとは逆方向にプリント回路板のプッシュバック加工を行うことができる。この点は、図5に示す母板加工用金型12も同様である。
また、持ち上げ・払い落とし手段を備えているので、プッシュバックされた実装用基板を上型と共に上方に持ち上げることができる。そのため、外形切断が終了した実装用基板を次工程に送るのが容易化する。
さらに、払い落とし用ストリッパー(又は、これを兼ねた第1上型ストリッパー)を押圧するための押圧ピンとブッシュの間に弾性部材が設けられているので、弾性部材の弾性力及びホルダー圧に応じて、押圧ピン+ブッシュの全長が長手方向に伸縮自在となる。そのため、押圧ピンに作用するホルダー圧を軽減することができ、押圧ピンの曲がりや、払い落とし用ストリッパー(又は、これを兼ねた第1上型ストリッパー)のへこみ・変形等を抑制することができる。
さらに、プリント配線母板の外枠がバラバラになっているので、リフトピンにより、プレス加工終了後の実装用基板を上型と共に容易に持ち上げることができる。そのため、実装用基板の次工程への搬送が極めて容易化し、作業効率が飛躍的に向上する。
さらに、本発明に係る母板加工用金型は、ホルダー圧付与装置付プレスに適用すると特に大きな効果が得られるが、本発明に係る母板加工用金型は、ホルダー圧付与装置を備えていないプレスに対しても同様に適用することができる。
また、本発明に係る加工板の製造方法は、プッシュバック法によりプリント回路板が枠部で支持された実装用基板の製造方法として使用することができる。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、プッシュバック法によりプリント回路板が枠部で支持された実装用基板からプリント回路板を製造する方法として使用することができる。
20 下型
26 下パンチ(第1プッシュバック手段)
26a リフトピン誘導穴(持ち上げ・払い落とし手段)
24b 外枠切断ピン誘導穴(外枠切断手段)
50 上型
62 上型第1ストリッパー(第1プッシュバック手段、払い落とし用ストリッパー)
64 リフトピン(持ち上げ・払い落とし手段)
78 外枠切断ピン(外枠切断手段)
Claims (11)
- 以下の構成を備えた母板加工用金型。
(1)前記母板加工用金型は、
母板から加工板を上方に打ち抜き、打ち抜かれた前記加工板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
前記加工板のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、前記加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段とを備え、
前記持ち上げ・払い落とし手段は、
前記リフトピンと、
前記加工板を下方に払い落とすための払い落とし用ストリッパーと、
前記上型が上死点近傍に達したときに前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、弾性部材の付勢力によって長手方向に伸縮自在になっている。
(2)前記母板加工用金型は、ホルダー圧付与装置付きプレスに装着して用いられる。
(3)前記押圧手段は、
前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧するための押圧ピンと、
前記押圧ピンの先端を遊挿するための孔を備えたブッシュと、
前記孔内に挿入された前記弾性部材と
を備え、
前記押圧ピンは、ホルダー圧が前記上型の上面に作用したときに前記払い落とし用ストリッパーを下方に押圧するように前記上型に設けられた貫通孔内に挿入され、
前記ブッシュは、前記ホルダー圧が解除されたときにその先端が前記上型のトッププレートの上面より突き出すように、前記トッププレートに挿入されている。 - 前記第1プッシュバック手段は、上方に打ち抜かれた前記加工板を下方に押圧するための第1上型ストリッパーを備え、
前記第1上型ストリッパーは、前記払い落とし用ストリッパーを兼ねている請求項1に記載の母板加工用金型。 - 前記第1プッシュバック手段は、上方に打ち抜かれた前記加工板を下方に押圧するための第1上型ストリッパーを備え、
前記払い落とし用ストリッパーは、前記第1上型ストリッパー内を上下動可能となるように前記上型に支持されている請求項1に記載の母板加工用金型。 - 前記母板の外周と前記加工板の外周との間に切り込みを入れ、前記加工板を前記母板から分離するための外枠切断手段
をさらに備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の母板加工用金型。 - 前記外枠切断手段は、前記母板の外周と前記加工板の外周との間であって、前記加工板の角部の延長線上を切断するものである請求項4に記載の母板加工用金型。
- 前記母板の前記加工板となる領域の内側から製品板を下方に打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込む第2プッシュバック手段をさらに備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の母板加工用金型。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載の母板加工用金型を用いて、前記母板に対して前記加工板のプッシュバックを行うプレス工程と、
前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記加工板となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記加工板の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
を備えた加工板の製造方法。 - 前記加工板は、その内部にプッシュバックされた製品板を含む請求項7に記載の加工板の製造方法。
- 請求項8に記載の方法により得られる加工板から前記製品板を分離する分離工程を備えた製品板の製造方法。
- 請求項6に記載の母板加工用金型を用いて、前記母板に対して前記加工板のプッシュバック及び前記製品板のプッシュバックを同時に行うプレス工程と、
前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記加工板となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記加工板の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
を備えた加工板の製造方法。 - 請求項10に記載の方法により得られる加工板から前記製品板を分離する分離工程を備えた製品板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007289079A JP4868460B2 (ja) | 2007-11-06 | 2007-11-06 | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007289079A JP4868460B2 (ja) | 2007-11-06 | 2007-11-06 | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009113154A JP2009113154A (ja) | 2009-05-28 |
JP4868460B2 true JP4868460B2 (ja) | 2012-02-01 |
Family
ID=40780864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007289079A Expired - Fee Related JP4868460B2 (ja) | 2007-11-06 | 2007-11-06 | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4868460B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103101081A (zh) * | 2013-01-28 | 2013-05-15 | 广州新莱福磁电有限公司 | 一种复合冲压模具 |
CN103846967A (zh) * | 2012-11-30 | 2014-06-11 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 冲裁模具 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103796431B (zh) * | 2012-11-02 | 2017-03-01 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 折线模具 |
CN105935723A (zh) * | 2016-06-22 | 2016-09-14 | 深圳市峥嵘机械自动化有限公司 | 一种冲型延时卸料方法和模具 |
CN105945141A (zh) * | 2016-06-22 | 2016-09-21 | 深圳市峥嵘机械自动化有限公司 | 一种冲型折线方法和模具 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5184479A (ja) * | 1975-01-22 | 1976-07-23 | Hitachi Ltd | Puresuchinukigatanonotsukuautokiko |
JP2594732B2 (ja) * | 1992-07-15 | 1997-03-26 | 協栄プリント技研株式会社 | プリント基板打抜き用金型 |
JPH1128699A (ja) * | 1997-07-09 | 1999-02-02 | Mitsui High Tec Inc | 金型装置 |
JP4262951B2 (ja) * | 2002-09-18 | 2009-05-13 | 大創株式会社 | 紙器など打抜き製品の集積案内装置 |
JP3880612B1 (ja) * | 2006-05-29 | 2007-02-14 | 太平電子工業有限会社 | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 |
-
2007
- 2007-11-06 JP JP2007289079A patent/JP4868460B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103846967A (zh) * | 2012-11-30 | 2014-06-11 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 冲裁模具 |
CN103846967B (zh) * | 2012-11-30 | 2016-01-06 | 富葵精密组件(深圳)有限公司 | 冲裁模具 |
CN103101081A (zh) * | 2013-01-28 | 2013-05-15 | 广州新莱福磁电有限公司 | 一种复合冲压模具 |
CN103101081B (zh) * | 2013-01-28 | 2015-09-30 | 广州新莱福磁电有限公司 | 一种复合冲压模具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009113154A (ja) | 2009-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2023005131A1 (zh) | 一种盘式电机矽钢片加工工艺 | |
JP4868460B2 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 | |
KR20070036772A (ko) | 스탬핑 제품을 제조하는 방법 및 장치 | |
JP3822227B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 | |
KR101377568B1 (ko) | Fpcb 타발장치 | |
JP4409628B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 | |
JP3880612B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 | |
JP2004022606A (ja) | 金属基板の加工処理方法及びその方法により加工された金属基板 | |
JP3836124B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 | |
JP4439563B2 (ja) | シェービング用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 | |
JP3922465B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 | |
JP3372247B2 (ja) | プリント配線母板加工用金型及び実装用基板の製造方法 | |
WO2020090872A1 (ja) | 板材の加工を行う加工装置、及び加工方法 | |
JP4341929B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 | |
JP3759743B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 | |
JP2609214B2 (ja) | 回路基板分割方法と回路基板分割用金型 | |
JP2011025383A (ja) | 多層基板分割用金型 | |
JP4175623B2 (ja) | 母板加工用金型及び加工板の製造方法 | |
KR920008572B1 (ko) | 성형금형 | |
JP3969724B2 (ja) | 実装用基板の製造方法、プリント配線母板加工用金型、及び、プリント回路板の製造方法 | |
JP3825464B1 (ja) | 加工板、及び、製品板の製造方法 | |
JP3759744B1 (ja) | 母板加工用金型、加工板の製造方法及び製品板の製造方法 | |
JP3915982B2 (ja) | 加工板及びその製造方法、母板加工用金型、並びに、プッシュバック板の製造方法 | |
JP3859694B1 (ja) | 加工板及びその製造方法、母板加工用金型、並びに製品板の製造方法 | |
JP2003225717A (ja) | 打抜加工用金型及び打抜板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110628 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111003 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111110 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4868460 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |