JP4175623B2 - 母板加工用金型及び加工板の製造方法 - Google Patents

母板加工用金型及び加工板の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、母板加工用金型及び加工板の製造方法に関し、さらに詳しくは、母板(プリント配線母板、金属板等。)からの打抜板(プリント回路板等)のプッシュバック加工、及び、プッシュバック加工された打抜板を保持する母板の外形切断加工に用いられる母板加工用金型及び加工板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられるプリント回路板に対しても小型化、異形化の要求が増大している。一方、プリント回路板に電子部品を装着するためのチップマウンターや自動挿入機などの電子部品自動装着機(以下、これを「自装機」という。)は、搬送の関係から、ワークの大きさに上限と下限がある。また、自装機に使用するワークの外形は、実質的に長方形であること、すなわち、少なくとも一つの辺が直線で、これに垂直となる辺の全部又は一部が直線であることが要求される。
【0003】
そこで、小型、かつ異形のプリント回路板上に自装機を用いて電子部品を装着する場合には、まず、プリント配線母板に複数のプリント回路板を作り込み、Vカット法、プッシュバック法等を用いて、プリント回路板がもとのプリント配線母板に仮止めされた状態とし、次いで、プリント配線母板を自装機で搬送可能な大きさ、形状を有する基板(以下、これを「実装用基板」という。)に切断する方法が用いられている。
【0004】
この内、Vカット法は、プリント配線母板上に印刷されたプリント回路の境界線に沿ってV字形の溝(Vカット)を入れ、プリント回路上に電子部品を実装した後、Vカットに沿って破断させる方法である。従って、Vカット法は、その外形が直線的であるプリント回路板に対してのみ適用可能である。
【0005】
一方、プッシュバック法は、上型及び下型でプリント配線母板を狭持しながら、所定の形状を有する刃物を用いてプリント回路板を打ち抜き、次いで、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む方法である。プッシュバック法は、プリント回路板の形状に制約はないので、特に、異形のプリント回路板に電子部品を自動装着する場合に有効な方法である。
【0006】
プッシュバック法を用いたプリント配線母板の加工は、従来、以下の手順により行われるのが一般的である。すなわち、まず、図7(a)に示すように、電気回路(図示せず)が印刷されたプリント配線母板10に、プッシュバック用の基準穴12、12…を形成する。次に、図7(b)に示すように、プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板14a〜14eのプッシュバック及び部品穴16、16…の穿孔を行う。さらに、図7(c)に示すように、外形切断用金型を用いてプリント配線母板10の外形を切断し、所定個数のプリント回路板14a〜14eを含む実装用基板18を切り出す。
【0007】
しかしながら、従来の加工方法は、プッシュバック用と外形切断用の2種類の金型が必要であるので、金型費が高くなり、加工コストを増大させるという問題がある。また、同一プレス機を用いてプッシュバック加工と外形切断加工とを行う必要がある場合には、金型の取り替え作業が必要となり、作業性を低下させるという問題がある。
【0008】
また、プッシュバック加工後に外形切断を行う際には、外形切断用金型に対してプリント配線母板の位置決めを行う必要がある。この位置決めは、通常、外形切断用金型の下型に位置決め用のピンを立設し、このピンをプリント配線母板に設けられたプッシュバック基準穴12、12…に挿入することにより行われる。
【0009】
しかしながら、プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜く際には、プリント配線母板に不均一な力が作用するので、図8に示すように、プッシュバック加工を終えた後のプリント配線母板10には、上に凸の球面状の反りが発生する場合がある。この反りが著しくなり、プリント配線母板10の底面の高さが位置決め用ピンの高さを超えると、基準穴に位置決め用ピンを挿入できなくなり、外形切断時の位置決めが困難になるという問題がある。
【0010】
さらに、外形切断終了後には、実装用基板にも反りが発生する。この反りが著しくなると、実装用基板を自装機に搬送する際に、実装用基板が円滑に搬送されないという問題がある。また、プリント配線母板から打ち抜かれたプリント回路板と、プリント回路板を打ち抜くことによってプリント配線母板に形成された穴との間のクリアランスは、極めて小さい。そのため、実装用基板に発生する反りが著しくなると、はめ込まれたプリント回路板の取り外しが困難となり、作業性を低下させるという問題がある。
【0011】
この問題を解決するために、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が本願出願人により開示されている。
【0012】
特許文献1に記載されたプリント配線母板加工用金型を用いてプリント配線母板等の母板を加工すると、直前のプレスでプッシュバックが行われた部分が、次のプレスにおいて外形切断手段により逐次切り離されるので、プッシュバック加工時に発生した内部応力が緩和される。そのため、後続の母板に発生する反りが小さくなり、別個の金型を用いてプッシュバック加工と外形切断加工とを行う場合に比べて、外形切断を容易に行うことができる。また、2個の金型を用いる場合に比べて、金型費用を抑えられ、金型交換作業も不要となる。
【0013】
さらに、外形切断又はプッシュバックの際に、実装用基板の周囲の余白部分に1又は2以上の第1スリットを形成する第1スリット形成手段を備えている場合には、実装用基板に導入された内部応力も同時に緩和される。そのため、実装用基板に発生する反りを、自装機で搬送可能な程度にまで低減させることができる。また、プリント回路板の取り外しも容易化し、作業性が向上する。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−233996号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されたプリント配線母板加工用金型は、プリント配線母板に限らず、金属板等の種々の材料からなる板材(以下、これらを総称して「母板」という。)から、プリント回路板等の種々の形状を有する打抜製品(以下、これれらを総称して、「打抜板」という。)をプッシュバックし、実装用基板等の打抜板を保持する外形切断後の母板(以下、これらを総称して「加工板」という。)の製造に対しても適用することができる。
【0016】
しかしながら、母板の材質、打抜板の形状・個数・配置等によっては、プッシュバック後に打抜板が元の穴に完全にはめ込まれず、母板の表面から打抜板が浮き上がった状態になる場合がある。この状態で、外形切断と同時に打抜板に貫通穴やスリットを形成すると、貫通穴やスリットの周囲の変形・損傷等を生ずる場合がある。また、このような加工板を自動実装等の後続の工程に送ると、搬送や自動実装等に支障を来すおそれがある。一方、特許文献1に記載された金型を用いて加工板を製造した後、別個の工程、あるいは別個の金型を用いて加工板の補修・矯正等を行うのは、金型費用、あるいは工数を増加させるという問題がある。
【0017】
本発明が解決しようとする課題は、母板の材質、打抜板の形状等によらず適用でき、しかも、貫通穴等の周囲の変形・損傷等のない平坦な加工板を製造可能な母板加工用金型及び加工板の製造方法を提供することにある。また、本発明が解決しようとする他の課題は、金型費用あるいは工数の増加を生ずることなく、このような加工板を製造可能な母板加工用金型及び加工板の製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記打抜板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記打抜板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段とを備えた母板加工用金型において、前記プッシュバック手段と前記外形切断手段との間に、前記打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち手段をさらに備えていることを要旨とする。
【0019】
また、本発明に係る加工板の製造方法は、以下の工程を備えていることを要旨とする。
(イ) 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記打抜板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記打抜板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記プッシュバック手段と前記外形切断手段の間に配置された、前記打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち手段とを備えた母板加工用金型を用いて、
前記プッシュバック手段において、前記母板から第1打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1打抜板を元の穴にはめ込むプッシュバック工程。
(ロ) 前記第1打抜板が前記平打ち手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記プッシュバック手段において、前記母板から第2打抜板を新たに打ち抜き、打ち抜かれた前記第2打抜板を元の穴にはめ込むと同時に、
前記平打ち手段において、直前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第1打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち工程。
(ハ) 前記第1打抜板及び前記第2打抜板が、それぞれ、前記外形切断手段上及び平打ち手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記プッシュバック手段において、前記母板から第3打抜板を新たに打ち抜き、打ち抜かれた前記第3打抜板を元の穴にはめ込み、かつ前記平打ち手段において、直前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第2打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させると同時に、
前記外形切断手段において、2回以上前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第1打抜板を含む加工板を前記母板から切り出す外形切断工程。
【0020】
母板の搬送方向に沿って、プッシュバック手段、平打ち手段及び外形切断手段がこの順で配置された本発明に係る母板加工用金型を用いて母板の加工を行うと、直前のプレスにおいてプッシュバック加工された領域が、平打ち手段において押圧される。そのため、プッシュバック後に打抜板が母板の表面から浮き上がった状態になっている場合であっても、打抜板が元の穴にほぼ完全に押し込まれる。そのため、母板の材質、打抜板の形状等によらず、外形切断と同時に貫通穴等を形成しても貫通穴等の周囲に変形・損傷等が生ずることはなく、その表面が平坦である加工板を容易に製造することができる。
【0021】
また、プッシュバック領域の平打ちが行われた後、プッシュバック領域が外形切断手段により切り出されるので、プッシュバック加工時に発生した残留応力が緩和される。そのため、後続の母板に発生する反りが小さくなり、別個の金型を用いてプッシュバック加工と外形切断加工とを行う場合に比べて、外形切断を容易に行うことができる。さらに、2個の金型を用いる場合に比べて、金型費用を抑えられ、金型交換作業も不要となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、プリント配線母板からのプリント回路板のプッシュバック、及びプッシュバック加工が行われたプリント回路板を含む実装用基板の製造に本発明を適用した例について主に説明するが、本発明は、プリント配線母板以外の母板、プリント回路板以外の打抜板及び実装用基板以外の加工板に対しても適用することができる。
【0023】
特に、Al板、Cu板等の金属板は、プリント配線母板に比べて靱性が大きいために、通常の方法を用いて打抜板のプッシュバック加工を行うと、打抜板が元の穴に完全にはめ込まれない場合がある。この状態で外形切断と同時に貫通穴等を形成すると、貫通穴等の周囲の変形・損傷等が生じる場合がある。しかしながら、金属板に対して本発明を適用すると、外形切断前に打抜板を元の穴にほぼ完全にはめ込むことが可能となるので、従来の方法では困難であった、貫通穴等の周囲の変形・損傷等がなく、かつ平坦な加工板を容易に製造することができる。
【0024】
図1〜4に、本実施の形態に係る母板加工用金型を示す。母板加工用金型1は、下型20と上型50からなる。また、下型20及び上型50は、それぞれ、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側が、プリント回路板のプッシュバック加工を行うためのプッシュバック部(プッシュバック手段)3に、また、搬送方向に対して下流側が、実装用基板の外形切断を行うための外形切断部(外形切断手段)5になっている。
【0025】
さらに、プッシュバック部3と、外形切断部5との間には、プッシュバック部3においてプッシュバックされたプリント回路板がはめ込まれたプリント配線母板の平打ちを行うための平打ち部(平打ち手段)7が設けられている。
【0026】
下型20は、図1及び図2に示すように、下型ベース板22と、下型ストリッパー24とを備えている。下型ベース板22のプッシュバック部3には、プリント回路板を打ち抜くための第1下パンチ22a〜22eが設けられ、下型ベース板22の外形切断部5には、プリント配線母板から実装用基板を切り出すための第2下パンチ22fが設けられている。なお、図1においては、形状の異なる合計5個の第1下パンチ22a〜22eが記載されているが、これは単なる例示であり、第1下パンチの形状及び個数は、目的に応じて任意に選択することができ、特に限定されるものではない。
【0027】
下型ストリッパー24には、各下パンチ22a〜22fに対応する位置に貫通孔が設けられ、各下パンチ22a〜22fの周壁面に沿って下型ストリッパー24が上下動可能になっている。また、下型ストリッパー24は、下型ベース板22の下方から遊挿される複数個のボルト26、26…によって上方向への移動が規制され、かつ、下型ベース板22と下型ストリッパー24の間に介挿される弾性部材28、28…によって上方向に付勢されている。弾性部材28、28…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴムが好適な一例として挙げられる。さらに、下型ストリッパー24の四隅には、下型ベース板22の下方から挿入されるポスト30a〜30dが立設される。ポスト30a〜30dは、プレスの際に下型20及び上型50の位置決めに用いられるものである。
【0028】
下型ストリッパー24の上面であって、第1下パンチ22a、22cの近傍には、プッシュバック加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32a及び32bが設けられる。また、第2下パンチ22fの上面には、位置決めピン32a及び32bと対称な位置に、それぞれ、外形切断加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32c及び32dが立設される。
【0029】
第2下パンチ22fの上面には、部品穴(貫通孔)を形成するための部品穴形成孔34、34…、第1スリットを形成するための第1スリット形成孔36a、36a…、第2スリットを形成するための第2スリット形成孔36b、並びに、電子部品を自動実装する際の基準穴(貫通孔)を形成するための基準穴形成孔38a及びサブ基準穴(貫通孔)を形成するためのサブ基準穴形成孔38bが設けられている。
【0030】
さらに、第1下パンチ22a〜22e及び第2下パンチ22fの周壁に沿ってスライドし、かつ弾性部材28により上方向に付勢された下型ストリッパ24の上面であって、第1下パンチ22a〜22eと、第2下パンチ22fとの間には、実装用基板1個分に相当する下型平打ちスペース7aが設けられている。
【0031】
上型50は、図3及び図4に示すように、上型ベース板52と、4つのホルダ54a〜54dとを備えている。上型ベース板52及び各ホルダ54a〜54dは、上型ベース板52に立設されたノックピン56、56を基準として積層され、複数の締結ボルト58、58…により締結されている。また、上型50の最先端に位置するホルダ54dのプッシュバック部3及び外形切断部5には、それぞれ、プリント回路板を打ち抜くための第1上型ストリッパー60a〜60e、及び、実装用基板を切り出すための第2上型ストリッパー60fが取り付けられる。第1上型ストリッパー60a〜60e及び第2上型ストリッパー60fは、それぞれ、下型に設けられる第1下パンチ22a〜22e及び第2下パンチ22fに対応する位置に設けられる。
【0032】
第1上型ストリッパー60a〜60eは、ホルダ54dに設けられた第1スライドスペース62a〜62e内に遊挿される。また、第1上型ストリッパー60a〜60eは、その先端がホルダ54dの表面から僅かに突出するように、ホルダ54cの上方から遊挿されるボルト64、64…によって支持され、かつ、下方向への移動が規制されている。また、ボルト64、64…は、ホルダ54b内に設けられる貫通孔65に沿って上下動可能になっている。
【0033】
第1押圧ピン66a、66a…は、第1上型ストリッパー60a〜60eを下方に押圧するためのものであり、ホルダ54b、54cを縦方向に貫通する貫通孔内に遊挿される。その一端は、第1上型ストリッパー60a〜60eの上面に当接し、その他端は、ホルダ54aの中央スペース68内に配置される第1押圧板70aの下面に当接している。
【0034】
第1押圧板70aは、第1押圧ピン66a、66a…を下方に押圧するためのものである。第1押圧板70aの上面とキャップボルト72との間には、弾性部材74、74…が介挿され、弾性部材74、74…により、第1押圧板70aを下方に付勢するようになっている。弾性部材74、74…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴムが好適な一例として挙げられる。
【0035】
同様に、第2上型ストリッパー60fは、ホルダ54dに設けられた第2スライドスペース62f内に遊挿される。また、第2上型ストリッパー60fは、その先端がホルダ54dの表面から僅かに突出するように、ホルダ54cの上方から遊挿されるボルト64、64…により支持され、下方向への移動が規制されている。
【0036】
第2押圧ピン66b、66b…は、第2上型ストリッパー60fを下方に押圧するためのものであり、ホルダ54b、54cを縦方向に貫通する貫通孔内に遊挿される。その一端は、第2上型ストリッパー60fの上面に当接し、その他端は、ホルダ54aの中央スペース68内に配置される第2押圧板70bの下面に当接している。第2押圧板70bは、第2押圧ピン66b、66b…を下方に押圧するためのものである。第2押圧板70bの上面には、第2押圧板70bを下方に押圧するためのノックアウト用ブッシュ76、76…が設けられる。ノックアウト用ブッシュ76、76は、無負荷状態において、その先端が上型ベース板52の上面から僅かに突出するように、その長さが決められている。
【0037】
また、ホルダ54dには、下型20に立設されるポスト30a〜30dに対応する位置に、それぞれ、ポスト誘導穴78a〜78dが設けられる。また、ホルダ54dの下面及び第2上型ストリッパー60fには、下型20に立設される位置決めピン32a〜32dに対応する位置に、それぞれ、位置決めピン誘導穴80a〜80dが設けられる。
【0038】
第2下パンチ22fの上面に形成される部品穴形成孔34、34…、第1スリット形成孔36a、36a…、第2スリット形成孔36b、並びに、基準穴形成孔38a及びサブ基準穴形成孔38bに対応する位置には、それぞれ、部品穴形成ピン82、82…、第1スリット形成ピン84a、84a…、第2スリット形成ピン84b、並びに基準穴形成ピン86a及びサブ基準穴形成ピン86bが設けられている。これらの先端は、第2上型ストリッパー60fに設けられた貫通孔内に遊挿されており、第2上型ストリッパー60fが第2スライドスペース62fに沿って上方に移動するに伴い、第2上型ストリッパー60fの下面から突き出すようになっている。
【0039】
さらに、ホルダ54dの下面であって、プリント回路板のプッシュバックを行うための第1上型ストリッパ60a〜60eと、実装用基板の外形切断を行うための第2上型ストリッパ60fとの間には、実装用基板1個分に相当する上型平打ちスペース7bが設けられている。
【0040】
第2上型ストリッパー60fに設けられる第1スリット形成ピン84a、84a…及びこれに対応する第1スリット形成孔36a、36a…(第1スリット形成手段)、並びに第2スリット形成ピン84b及びこれに対応する第2スリット形成孔36b(第2スリット形成手段)の個数、形状及び位置、すなわち、実装用基板の余白部分に形成される第1及び第2スリットの個数、形状及び位置は、プリント配線母板から実装用基板を切り出した時に、実装用基板に発生する反りが最も小さくなるように選択するのが好ましい。
【0041】
例えば、実装用基板に発生する反りが比較的小さい場合には、実装用基板の少なくとも一辺に第1スリットを形成するだけでよい。また、実装用基板に発生する反りが比較的大きい場合には、少なくとも実装用基板の対向する2辺に第1スリットを形成するのが好ましい。
【0042】
また、実装用基板の面積が大きい場合等、発生する反りが大きい場合には、実装用基板の4辺すべてに第1スリットを設けるのが好ましい。さらに、プリント回路板が複数列に渡って打ち抜かれる場合、あるいは、形状の異なるプリント回路板が不規則に並んだ状態で打ち抜かれる場合には、実装用基板の周囲に1又は2以上の第1スリットを形成することに加えて、実装用基板中央の余白部分に1又は2以上の第2スリットを形成するのが好ましい。
【0043】
また、一般に、第1スリット及び/又は第2スリットの長さが長くなるほど、実装用基板に発生する反りの低減効果が大きくなる。例えば、実装用基板外周の余白部分に第1スリットを形成する場合、第1スリットの長さは、その余白部分の長さの2/3以上が好ましい。但し、第1スリットが長すぎると、実装用基板の強度が低下する。従って、第1スリットの長さは、自動実装に耐える程度の強度が維持されるように、プリント回路板の形状、配列等に応じて、最適な長さを選択するのが好ましい。
【0044】
また、各第1又は第2スリットの長さは、すべて同一であっても良く、あるいは、異なっていても良い。例えば、第1又は第2スリットを設けようとする余白部分の長さがほぼ均等である場合には、各第1又は第2スリットの長さは、同一であっても良い。一方、余白部分の長さが場所によって異なる場合には、第1又は第2スリットを形成する位置に応じて、各第1又は第2スリットの長さを変えてもよい。実装用基板に設ける第1又は第2スリットの数も同様であり、反りの程度と実装用基板の強度とを考慮して定めると良い。
【0045】
なお、図1において、第1及び第2スリット形成手段、部品穴形成ピン82、82…及び部品穴形成孔34、34…(部品孔(貫通孔)形成手段)、基準穴形成孔38a及び基準穴形成ピン86a(基準穴(貫通孔)形成手段)、並びに、サブ基準穴形成孔38b及びサブ基準穴形成ピン86b(サブ基準穴(貫通孔)形成手段)は、いずれも外形切断部5側に設けられているが、これらの手段は、プッシュバック部3側に設けても良い。但し、これらの手段をプッシュバック部3に設けた場合、打ち抜き終了後にピンがプリント配線母板から引き抜かれる際に、打ち抜かれたプリント回路板がプリント配線母板から抜ける場合があるので、これらの手段は、ともに外形切断部5側に設けるのが好ましい。
【0046】
また、実装用基板上にすべての電子部品を1回で自動実装する場合には、基準穴及びサブ基準穴は、各1個ずつあれば足りるが、電子部品を複数回に分けて自動実装する場合には、複数個の基準穴及びサブ基準穴が必要となる。従って、このような場合には、複数組の基準穴形成手段及びサブ基準穴形成手段をプッシュバック部3側又は外形切断部5側に設け、同時に複数個の基準穴及びサブ基準穴を形成すると良い。
【0047】
さらに、図1〜4に示す母板加工用金型1において、平打ち手段7には、実装用基板1個分に相当する下型平打ちスペース7a及び上型平打ちスペース7bが設けられているが、実装用基板2個分以上に相当する下型平打ちスペース及び上型平打ちスペースを設けても良い。但し、下型平打ちスペース7a及び上型平打ちスペース7bが広くなりすぎると、母板の反りが大きくなるので、反りの程度や平坦化の難易度等に応じて、最小限のスペースをとるのが好ましい。
【0048】
次に、本実施の形態に係る母板加工用金型1の作用について説明する。図5及び図6に、プレス加工の工程図を示す。まず、図5(a)に示すように、下型20の上面にプリント配線母板10を載せる。
【0049】
このプリント配線母板10は、直前のプレスにおいてプッシュバック加工が行われたプリント回路板(第2プリント回路板)14yと、2回前のプレスにおいてプッシュバック加工が行われ、かつ直前のプレスにおいて平打ち加工が行われたプリント回路板(第1プリント回路板)14xとが、プリント配線母板の元の穴にはめ込まれた状態になっている。また、プリント回路板14yは、プッシュバック加工後に元の穴に完全にはめ込まれず、プリント配線母板10の表面から浮き上がった状態になっている。
【0050】
プリント配線母板10は、直前のプレスが終了した後、図5(a)の右方向に搬送され、直前のプレス工程においてプッシュバック加工が行われた部分及び平打ち加工が行われた部分が、それぞれ、平打ち部7上及び外形切断部5上に来るように、下型20の上面に載置される。プリント配線母板10の位置決めは、下型20の上面に設けられた位置決めピン32a〜32dをプリント配線母板10に設けられたプッシュバック基準穴に挿入することにより行われる。
【0051】
この状態から上型50を下降させると、まず、第1上型ストリッパー60a〜60e及び第2上型ストリッパー60fの先端がプリント配線母板10の上面に接触し、第1上型ストリッパー60a〜60e及び第2上型ストリッパー60fは、それぞれ、第1スライドスペース62a〜62e及び第2スライドスペース62fに沿って上方に移動する。
【0052】
さらに上型50を下降させると、図5(b)に示すように、プッシュバック部3側では、第1下パンチ22a〜22eが第1上型ストリッパー60a〜60eを上方に押し上げることによって、新たなプリント回路板(第3プリント回路板)14zを打ち抜く。この時、ホルダ54dは、弾性部材28の弾性力に抗して、プリント回路板14zが打ち抜かれた後のプリント配線母板10及び下型ストリッパー24を下方に押し下げる。
【0053】
一方、外形切断部5側では、第2下パンチ22fが第2上型ストリッパー60fを上方に押し上げることによって、実装用基板18が打ち抜かれる。また、第2上型ストリッパー60fが上方に押し上げられるに伴い、第2上型ストリッパー60fの下面から、部品穴形成ピン82、82…、第1スリット形成ピン84a、84a…、第2スリット形成ピン84b、並びに、基準穴形成ピン86a及びサブ基準穴形成ピン86bの先端が突きだし、第1プリント回路板14xに、それぞれ、部品穴(貫通孔)、第1及び第2スリット、並びに、基準穴(貫通孔)及びサブ基準穴(貫通孔)を形成する。
【0054】
さらに、平打ち手段7側では、ホルダ54aの下面と下型ストリッパ24の上面との間で、プリント配線母板10が押圧される。その結果、直前のプレスにおいて浮き上がっていたプリント回路板14yが元の穴にほぼ完全にはめ込まれ、プリント配線母板10の表面が平坦化される。
【0055】
次に、打ち抜きが終了した後、上型50を上昇させると、図6(a)に示すように、弾性部材28、28…が、その復元力によって、下型ストリッパー24と共にプリント配線母板10を上方に押し上げる。この時、プッシュバック部3側では、弾性部材74、74…により付勢された第1押圧板70aが、第1押圧ピン66aを介して第1上型ストリッパー60a〜60eを下方に押し下げる。
【0056】
そのため、上型50が下型20から完全に離脱したときには、図6(a)に示すように、新たに打ち抜かれたプリント回路板14zは、プリント配線母板10の元の穴にはめ込まれた状態となる。なお、例えば、金属板から所定の形状を有する打抜板を打ち抜く場合ように、母板の材質、打抜板の形状・個数・配置等によっては、図6(a)に示すように、打抜板(プリント回路板14z)が元の穴に完全にはめ込まれず、母板(プリント配線母板10)の表面から浮き上がった状態になる。
【0057】
一方、外形切断部5側では、第2上型ストリッパー60fには下方向の付勢力が作用しない。そのため、図6(a)に示すように、上型50が下型から離脱しても、第2上型ストリッパー60fは下降せず、打ち抜かれた実装用基板18は、第2スライドスペース62f内に一旦保持される。また、この時、ノックアウト用ブッシュ76、76…は、上型ベース板52の上方から突き出た状態となる。
【0058】
上型50をさらに上昇させ、上型50が上死点近傍に近づくと、やがて、プレス機械に設けられた図示しない押圧手段がノックアウト用ブッシュ76、76…を下方に押圧する。また、第2押圧板70bは、第2押圧ピン66bを介して第2上型ストリッパー60fを下方に押し下げる。そのため、上型50が上死点に達した時には、図6(b)に示すように、第2上型ストリッパー60fが元の位置まで押し下げられ、これと同時に、実装用基板18が第2スライドスペース62f内から押し出される。
【0059】
この後、新たに打ち抜かれたプリント回路板14z及び平打ちが行われたプリント回路板14yが、それぞれ平打ち部7及び外形切断部5の真下に来るように、プリント配線母板10を右方向に搬送する。そして、上述した手順と同一の手順に従って、次のプリント回路板のプッシュバック加工、直前のプレスで打ち抜かれたプリント回路板14zの平打ち加工、及び2回前のプレスで打ち抜かれたプリント回路板14yを含む実装用基板の外形切断加工とを必要回数だけ繰り返す。
【0060】
本発明に係る母板加工用金型1は、同一金型内にプッシュバック部3及び外形切断部5を備えているので、1個の金型でプッシュバック加工及び外形切断加工を行うことができる。そのため、2個の金型を用いる従来の金型に比べて金型費用を削減することができる。また、単一のプレス機械を用いてプッシュバック加工と外形切断加工を行う必要がある場合であっても、金型の取り替え作業が不要であるので、作業性が向上する。さらに、総プレス回数が減少するので、生産性も向上し、加工コストを削減することができる。
【0061】
また、本発明に係る母板加工用金型1は、プッシュバック部3と外形切断部5の間に平打ち部7を備えているので、プッシュバック後に打抜板が元の穴に完全にはめ込まれなかった場合であっても、平打ち部7において母板が押圧され、母板の表面を平坦化することができる。特に、金属板のプッシュバックを行う場合には、打抜板が母板から浮き上がった状態になることが多いが、本発明に係る母板加工用金型1によれば、金属板のプッシュバック加工を行う場合であっても、外形切断前に打抜板の浮き上がりをなくし、母板を平坦化することができる。そのため、その周囲に変形・損傷等を与えることなく、貫通孔やスリットを形成することができる。
【0062】
また、プッシュバック加工は、一般に、上型で母板の周囲を押さえながら下パンチを下から突き上げることにより行われるので、プッシュバック加工の際に、母板には、強い剪断応力が作用する。その結果、プッシュバック加工のみを連続して行うと、プッシュバック加工が終了した時点で、母板には、上に凸の球面状の反りが発生する。この反りが著しくなると、外形切断加工の際に位置決めが困難になる。
【0063】
これに対し、本実施の形態に係る母板加工用金型1によれば、1回のプレスで打抜板のプッシュバック加工と、それ以前のプレスでプッシュバック加工が行われた部分の外形切断加工が行われるので、プッシュバック加工時に発生した内部応力が直ちに緩和され、後続のプリント配線母板に発生する反りが小さくなる。この傾向は、特に、外形切断手段として母板から切り出された加工板を上型で一旦保持し、上型が母板から離脱した後、上型から加工板を押し出すノックアウト手段を用いた場合に、顕著に現れる。そのため、別個の金型を用いてプッシュバック加工と外形切断加工とを行う場合に比べて、外形切断を容易に行うことができる。
【0064】
また、1回のプレスでプッシュバック加工とノックアウト方式による外形切断加工とを同時に行うためには、プッシュバック用の第1上型ストリッパー60a〜60eと、外形切断用の第2上型ストリッパー60fとに個別の動作を行わせる必要がある。本実施の形態においては、上型ストリッパーを押圧するための押圧板が、第1押圧板70aと第2押圧板70bに2分割されているので、このような動作を極めて簡単に行わせることができる。さらに、プッシュバック部3と外形切断部5の間に間隔を設け、これを平打ち部7として用いているので、プッシュバック及び外形切断と同時に、母板の平打ちも行うことができる。
【0065】
また、本実施の形態に係る母板加工用金型1は、外形切断の際に、加工板の余白部分に1又は2以上の第1及び第2スリットを形成するための第1スリット形成手段及び第2スリット形成手段を備えているので、加工板に導入された内部応力も緩和される。そのため、加工板に発生する反りを、後続の工程に支障のない程度にまで低減させることができる。
【0066】
さらに、母板がプリント配線母板である場合には、自装機で部品を実装した後は、第1スリットに沿って実装用基板(加工板)を破断させるか、あるいは、単にプリント回路板(打抜板)を押すだけで、プリント回路板を簡単に取り外すことができるので、作業性も向上する。
【0067】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係る母板加工用金型及び加工板の製造方法は、1個の金型を用いてプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型費を削減でき、作業性も向上するという効果がある。また、プッシュバック加工後、比較的速やかに外形切断加工が行われるので、母板に発生する反りが小さくなり、外形切断が容易化するという効果がある。特に、ノックアウト方式により外形切断を行う場合には、母板に発生する反りを著しく低減できるという効果がある。
【0069】
また、本発明に係る母板加工用金型及び加工板の製造方法は、プッシュバック加工と外形切断加工の間において、直前のプレスでプッシュバックされた打抜板の平打ちが行われるので、プッシュバック加工後に打抜板が母板から浮き上がった状態になっている場合であっても、外形切断前に母板を容易に平坦化することができるという効果がある。
【0070】
さらに、プッシュバック又は外形切断の際に、加工板の余白部分に1又は2以上の第1及び/又は第2スリットを形成するための第1及び/又は第2スリット形成手段をさらに備えている場合には、加工板の反りを低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る母板加工用金型の下型の平面図である。
【図2】 図2(a)は、図1に示す下型のA−A’線断面図であり、図2(b)は、そのB−B’線断面図である。
【図3】 本発明に係る母板加工用金型の上型の底面図である。
【図4】 図4(a)は、図3に示す上型のA−A’線断面図であり、図4(b)は、そのB−B’線断面図である。
【図5】 図1〜図4に示す母板加工用金型を用いた母板の加工方法を示す工程図である。
【図6】 図5に示す工程図の続きである。
【図7】 従来のプリント配線母板の加工方法を示す工程図である。
【図8】 プッシュバック加工後のプリント配線母板を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 母板加工用金型
3 プッシュバック部(プッシュバック手段)
5 外形切断部(外形切断手段)
7 平打ち部(平打ち手段)
7a 下型平打ちスペース
7b 上型平打ちスペース
10 プリント配線母板(母板)
14x〜14z プリント回路板(第1〜第3打抜板)
18 実装用基板(加工板)
20 下型
50 上型
60a〜60e 第1上型ストリッパー
60f 第2上型ストリッパー
70a 第1押圧板
70b 第2押圧板
74 弾性部材
76 ノックアウト用ブッシュ
84a 第1スリット形成ピン
84b 第2スリット形成ピン

Claims (11)

  1. 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記打抜板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、
    前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記打抜板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段とを備えた母板加工用金型において、
    前記プッシュバック手段と前記外形切断手段との間に、前記打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち手段をさらに備えた母板加工用金型。
  2. 前記平打ち手段は、
    (イ) 前記母板加工用金型の上型の下面であって、
    前記打抜板のプッシュバックを行うための第1上型ストリッパと前記加工板の外形切断を行うための第2上型ストリッパとの間に設けられた、少なくとも前記加工板1個分に相当する上型平打ちスペースと、
    (ロ) 前記母板加工用金型の下型に立設された前記打抜板のプッシュバックを行うための第1下パンチ及び前記加工板の外形切断を行うための第2下パンチの周壁に沿ってスライドし、かつ上方向に付勢された下型ストリッパの上面であって、
    前記第1下パンチ及び前記第2下パンチの間に設けられた、少なくとも前記加工板1個分に相当する下型平打ちスペースと、
    を備えている請求項1に記載の母板加工用金型。
  3. 前記外形切断手段は、前記母板から切り出された前記加工板を前記母板加工用金型の上型で一旦保持し、該上型が前記母板から離脱した後、前記上型から前記加工板を押し出すためのノックアウト手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の母板加工用金型。
  4. 前記プッシュバック手段は、前記母板加工用金型の上型の下面に遊挿される前記第1上型ストリッパーを下方に付勢するための第1押圧板を備え、
    前記外形切断手段は、前記上型の下面に遊挿される前記第2上型ストリッパーをノックアウト時に下方に押し出すための第2押圧板を備えていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  5. 前記外形切断手段又は前記プッシュバック手段において、前記加工板の周囲の余白部分に1又は2以上の第1スリットを形成するための第1スリット形成手段をさらに備えている請求項1から4までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  6. 前記外形切断手段又は前記プッシュバック手段において、前記加工板の中央の余白部分に1又は2以上の第2スリットを形成するための第2スリット形成手段をさらに備えている請求項1から5までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  7. 前記外形切断手段又は前記プッシュバック手段において、前記打抜板に貫通孔を形成するための貫通孔形成手段をさらに備えた請求項1から6までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  8. 以下の工程を備えた加工板の製造方法。
    (イ) 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記打抜板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記打抜板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記プッシュバック手段と前記外形切断手段の間に配置された、前記打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち手段とを備えた母板加工用金型を用いて、
    前記プッシュバック手段において、前記母板から第1打抜板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1打抜板を元の穴にはめ込むプッシュバック工程。
    (ロ) 前記第1打抜板が前記平打ち手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記プッシュバック手段において、前記母板から第2打抜板を新たに打ち抜き、打ち抜かれた前記第2打抜板を元の穴にはめ込むと同時に、
    前記平打ち手段において、直前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第1打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち工程。
    (ハ) 前記第1打抜板及び前記第2打抜板が、それぞれ、前記外形切断手段上及び平打ち手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記プッシュバック手段において、前記母板から第3打抜板を新たに打ち抜き、打ち抜かれた前記第3打抜板を元の穴にはめ込み、かつ前記平打ち手段において、直前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第2打抜板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させると同時に、
    前記外形切断手段において、2回以上前のプレスにおいてプッシュバックされた1又は2以上の前記第1打抜板を含む加工板を前記母板から切り出す外形切断工程。
  9. 前記プッシュバック手段又は前記外形切断手段において、前記加工板の周囲の余白部分に1又は2以上の第1スリットを形成する第1スリット形成工程をさらに備えた請求項8に記載の加工板の製造方法。
  10. 前記プッシュバック手段又は前記外形切断手段において、前記加工板の中央の余白部分に1又は2以上の第2スリットを形成するための第2スリット形成工程をさらに備えた請求項8又は9に記載の加工板の製造方法。
  11. 前記プッシュバック手段又は前記外形切断手段において、前記打抜板に貫通孔を形成する貫通孔形成工程をさらに備えた請求項8から10までのいずれかに記載の加工板の製造方法。
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