JP4367656B2 - 付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法 - Google Patents

付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂及び金属等の種々の基材に対して良好な接着性を有する付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法に関する。
種々の基材に対して接着性を有する付加硬化型シリコーン接着剤を得るべく、従来から硬化性シリコーン樹脂に接着付与成分を添加し、接着性を発現させる検討が行われていた。例えば、アルコキシシリル基含有ハイドロジェンシロキサンを含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物(特公昭53−21026号公報:特許文献1)や、エポキシ基含有ハイドロジェンシロキサンを含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物(特公昭53−13508号公報:特許文献2)等が提案されている。
従来からの検討によって、多種の基材に対して接着性を有する付加硬化型シリコーン接着剤が上市されてきた。しかしながら、一部の基材、特に樹脂に対しては自己接着させることが難しく、プライマー成分を使用しないと接着性を発現しない場合がある。難接着性の樹脂として、ポリカーボネートやポリフェニレンサルファイド等が挙げられるが、このような樹脂に対しても良好に自己接着する付加硬化型シリコーン接着剤の必要性が高まっている。
これに対し、難接着性樹脂に自己接着する付加硬化型シリコーン接着剤として、窒素化合物を添加する技術(特公昭52−147963号公報:特許文献3)や、接着付与材として添加されるアルコキシシランの加水分解触媒として有機錫化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物を添加する技術が開発され、公知となっている。しかしながら、これらの技術は、付加硬化型シリコーン接着剤の硬化性に影響を及ぼすことがある。付加硬化型シリコーン接着剤に窒素化合物を添加した場合、付加反応触媒である白金原子の触媒能力が著しく阻害され、硬化性が非常に不安定となる。また、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物等を同様に添加した場合、付加硬化型シリコーン接着剤中のオルガノハイドロジェンシロキサンを失活させる。また、熱時にはシリコーンポリマー中のシロキサン結合を開裂させるため、硬化物の耐熱性を低下させる原因ともなる。
特公昭53−21026号公報 特公昭53−13508号公報 特公昭52−147963号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、加水分解触媒を含有しながらも硬化安定性、硬化物の熱安定性を保ちかつ難接着性樹脂に対しても良好な接着性を発現する付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記成分(A)〜(G)を含有してなる付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物を、下記に示す第一工程及び第二工程を経て製造することにより、難接着性樹脂に対しても良好に接着性を発現し、かつ材料の保存性や、硬化物の熱安定性に優れることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法を提供する
〔1〕 下記の成分(A)〜(G)を含有してなる1液性の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法であって、第一工程として、成分(A)、(B)、(C)及び(D)を必須とし、成分(A)〜(D)の一部又は全部、及び必要により成分(E)、(F)の全部又は一部を、成分(G)を含まない状態で0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜200℃の環境で混合し、その後、第二工程として、成分(G)の添加を必須とし、残余の成分を配合して0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜60℃の環境で混合してなることを特徴とする1液性の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法
〔2〕 成分(A)及び成分(B)の全量を第一工程で添加し、成分(C)及び/又は成分(D)を第一工程及び第二工程に分割して添加することを特徴とする〔1〕記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
〔3〕 成分(D)を、第一工程で1〜50質量%、第二工程で99〜50質量%分割配合することを特徴とする〔2〕記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
〔4〕 成分(E)を第一工程で全量配合することを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
〔5〕 成分(F)を第二工程で全量配合することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
(A)下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基であり、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5で、かつa+bが1.46〜2.1を満足する正数である。)
で示される、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)無機充填材:0.5〜400質量部、
(C)アルコキシシラン:0.1〜20質量部、
(D)チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物から選択される加水分解触媒:0.001〜10質量部、
(E)下記平均組成式
3 cdSiO(4-c-d)/2
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、cは0.7〜2.1、dは0.005〜1.2で、かつc+dが0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物中のアルケニル基に対するヒドロシリル基が0.4:1.0〜10.0:1.0となる量、
(F)必要量の硬化制御材、
(G)白金系金属化合物:組成物全量に対して金属元素含有量として1〜2,000ppm
本発明によれば、硬化安定性、硬化物の熱安定性を保ちかつ難接着性樹脂に対しても良好に接着性を発現するため、電気電子部品周辺や車載用部品周辺用途の接着剤として有用な付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物が得られる。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、下記成分(A)〜(G)を含有してなるものであり、該組成物は、
〔1〕成分(A)、(B)、並びに成分(C)及び(D)の一部又は全部を必須として、成分(G)を含まない状態で常圧〜減圧下、0℃〜200℃の環境で混合する第一工程、
〔2〕上記混合物に、成分(G)の添加を必須とし、残余の成分を配合して常圧〜減圧下、0℃〜60℃の環境で混合する第二工程
により製造されるものである。
(A)下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基であり、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5で、かつa+bが1.46〜2.1を満足する正数である。)
で示される、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(B)無機充填材、
(C)アルコキシシラン、
(D)チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物から選択される加水分解触媒、
(E)下記平均組成式
3 cdSiO(4-c-d)/2
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、cは0.7〜2.1、dは0.005〜1.2で、かつc+dが0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(F)硬化制御材、
(G)白金系金属化合物
以下に、本発明に用いられる成分(A)〜(G)について説明する。
本発明に用いられる成分(A)のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式
1 a2 bSiO(4-a-b)/2
(式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基であり、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5で、かつa+bが1.46〜2.1を満足する正数であり、好ましくは、aは1.85〜2.00、bは0.001〜0.02、a+bは1.95〜2.04である。)
で示され、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個、好ましくは2〜40個、より好ましくは2〜20個含有するものとされるが、その分子構造については特に制限はなく、直鎖状、分岐状、環状あるいは網状のいずれであってもよく、また、単一のシロキサン単位からなる重合体又は二種以上のシロキサン単位からなる共重合体であってもよい。
ここで、上記式中R1で表される置換又は非置換の一価炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、あるいはこれらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子、塩素原子、ニトリル基等で置換された置換炭化水素基、例えばトリフルオロプロピル基、クロロメチル基、シアノエチル基等が例示される。R1は同一でも相互に異なっていてもよいが、これらの中ではその化学的安定性や合成の容易さからすべてメチル基であることが好ましい。特性上必要な場合は、メチル基の一部がフェニル基又はトフルオロプロピル基で置換されていてもよい。
一方、R2で表されるアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等が例示される。R2は、好ましくはビニル基又はアリル基であり、その合成の容易さや化学的安定性の点からはビニル基が最も好ましい。このアルケニル基は分子鎖末端の珪素原子に結合したものであっても、分子鎖途中(分子鎖非末端)の珪素原子に結合したものであってもよく、この両方に結合したものであってもよい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、通常、主鎖がジオルガノシロキサン単位(例えば、R1 2SiO単位、R2 2SiO単位、R12SiO単位)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2、R2 3SiO1/2、R12 2SiO1/2、R1 22SiO1/2)で封鎖された、直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが一般的であるが、一部分枝状構造を含んだものや、三官能性シロキサン単位及び/又はSiO2単位を含んだ三次元網状構造のものであってもよい。
また、この成分(A)としてのオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は10mPa・s以上であることが好ましいが、より好ましくは50〜500,000mPa・sの範囲から選ばれるものである。この粘度が10mPa・sより低いと硬化物が脆くなり、また基材の変形に対応できなくなる場合があり、一方、500,000mPa・sを超えると硬化前の組成物の粘度が大きくなり、作業性が低下する場合がある。これらのオルガノポリシロキサンは、粘度が上記範囲にあれば、二種以上を組合せて使用してもよい。なお、本発明において、粘度は回転粘度計等により測定することができる(以下同様)。
成分(B)の無機充填材は、シリコーンゴム組成物の流動性、硬化物のゴム強度あるいは接着性を向上させることを目的に添加される。
無機充填材として、好ましくは、補強性シリカ、結晶性シリカ(石英粉末)、珪藻土、炭酸カルシウムから選ばれる一種又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
補強性シリカとしては、BET法による比表面積が、通常、40〜500m2/g、特には100〜400m2/g程度のものが好適であり、結晶性シリカ(石英粉末)としては、平均粒子径が、通常、0.1〜100μm、特には1〜50μm程度のものが好適であり、炭酸カルシウムとしては、BET法による比表面積が、通常、0.01〜50m2/g、特には0.1〜50m2/g程度のものが好適である。
これらの無機充填材は表面未処理で親水性のものをそのまま用いても構わないが、表面処理剤で予め疎水化処理したものを使用したり、あるいは、例えば成分(A)のオルガノポリシロキサンとの混練時に表面処理剤を添加して疎水化処理したものを使用することが好ましい。これら表面処理剤は、アルキルアルコキシシラン、アルキルクロロシラン、アルキルシラザン、シランカップリング剤、チタネート系処理剤、脂肪酸エステルなど公知の表面処理剤の1種又は2種以上を用いることができる。
具体的には、補強性シリカとしては、その製造方法により、例えばヒュームドシリカ(乾式シリカ)や沈降法シリカ(湿式シリカ)、焼成シリカ等が挙げられ、また、それらの表面処理の有無によって親水性シリカと疎水性シリカがある。親水性シリカとしては、Aerosil130,200,300(商品名、日本アエロジル(株),degussa社製)、Cabosil MS−5,MS−7(商品名、Cabot社製)、Rheorosil QS−102,103(商品名、(株)トクヤマ製)、Nipsil LP(商品名、日本シリカ工業(株)製)等が挙げられる。疎水性シリカとしては、Aerosil R−812,R−812S,R−972,R−974(商品名、degussa社製)、Rheorosil MT−10(商品名、(株)トクヤマ製)、Nipsil SSシリーズ(商品名、日本シリカ工業(株)製)等が挙げられる。
結晶性シリカとしては、クリスタライト(商品名、(株)龍森製)、minusil(商品名、US SILICA社製)、Imsil(商品名、ILLINOIS MINERAL社製)が挙げられる。特に、シリコーンゴムの強度面から、乾式シリカ、湿式シリカ、結晶性シリカがよい。また、無機充填材として、珪藻土、炭酸カルシウム等の非補強性の充填材を使用してもよい。
無機充填材の配合量は、成分(A)100質量部に対して0.5〜400質量部であり、好ましくは1〜200質量部である。無機充填材の配合量が少なすぎるとゴム硬化物に十分な強度が得られず、多すぎると未硬化時の組成物の粘度が急激に上昇し作業性に劣ったり、また硬化物が硬く(もろく)なりすぎてしまう。
成分(C)のアルコキシシランは、成分(A)及び成分(B)に含まれる水分、水酸基を封鎖することを目的として添加させる成分であり、4官能性アルコキシシラン、1,2,3官能性のオルガノアルコキシシランやこれらの部分加水分解縮合物であればよいが、好ましくは4官能性又は3官能性の(オルガノ)アルコキシシラン及びその部分加水分解物が望ましい。成分(C)として具体的には、Si(OCH34、Si(OC254、Si(OC374、Si(OC494等の炭素数1〜4のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシラン、R−Si(OR13(R1;炭素数1〜4のアルキル基、R;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチル基、γ−(メタ)アクリロキシプロピル基)等のオルガノトリアルコキシシラン、下記式
Figure 0004367656
(R1,Rは同上、aは1,2又は3)
で示されるα−シリルエステル類、並びにこれらの部分加水分解縮合物などが例示できる。
成分(C)の配合量は、成分(A)100質量部に対して0.1〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。成分(C)の配合量が少なすぎると成分(A),(B)中に含まれる水分、水酸基の封鎖効果が不十分であり、多すぎるとシリコーンゴム硬化物の物性の低下を引き起こしてしまう。
成分(D)の加水分解触媒は、成分(C)アルコキシシランが成分(A)、(B)の水酸基をシリル化する効果を高めるための触媒機能を目的とする。加水分解触媒は、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物から選択されるものであり、その構造は、各金属元素のアルコキシド、アセチルアセトン、脂肪酸などの置換体、配位子を有するもの(例えば各金属のアルコラート、脂肪酸エステルや錯体)で、その置換体は単一、複合のいずれでも良く、以下の組成式を挙げることができる。
Ti(OC374、Ti(OC494、Ti(OC8174
Ti(OC372(ACAC)2、Ti(ACAC)4、Zr(OC254
Zr(OC374、Zr(OC494、Zr(OC8174
Zr(OC372(ACAC)2、Zr(ACAC)4
Zr(OC373(C3COCH2COC1225)、
Zr(OC373(OCOCH3)、Zr(OC373(OCOC1225)、
Al(OC373、Al(OC372(C3COCH2COC1225)、
Al(OC372(OCOCH3)、Al(OC372(OCOC1225
(ACAC:アセチルアセトンを表す。)
その添加量は、接着促進効果が得られる必要十分な量を添加する必要があり、成分(A)100質量部に対して0.001〜10質量部であり、好ましくは0.01〜5質量部である。添加量が少なすぎると成分(A),(B)中に含まれる水分、水酸基の封鎖効果が不十分であり、多すぎると成分(C)のゲル状硬化物の生成が著しくなってしまう。
成分(E)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、後述する成分(G)の白金系触媒の存在下に、成分(A)と反応し、架橋剤として作用するものであり、その分子構造に特に制限はなく、従来製造されている例えば線状、環状、分岐状、三次元網状構造(樹脂状)等各種のものが使用可能であるが、一分子中に2個以上、好ましくは3個以上の珪素原子に結合した水素原子(SiHで表されるヒドロシリル基)を有する必要があり、通常、2〜300個、好ましくは3〜200個、より好ましくは4〜150個程度のSiH基を有することが望ましい。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式で示されるものが用いられる。
3 cdSiO(4-c-d)/2
上記式中、R3は脂肪族不飽和結合を除く、好ましくは炭素数1〜10の、珪素原子に結合した非置換又は置換の一価炭化水素基であり、このR3における非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等が挙げられる。R3の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、好ましくはアルキル基、アリール基であり、より好ましくはメチル基、
フェニル基である。また、cは0.7〜2.1、dは0.005〜1.2で、かつc+dが0.8〜3.0を満足する正数であり、好ましくは、cは0.9〜2.0、dは0.02〜1.2、c+dが1.0〜2.5、より好ましくは、cは1.0〜1.8、dは0.4〜1.0、c+dが1.5〜2.3、更に好ましくは、cは1.0〜1.73、dは0.47〜1.0、c+dが1.9〜2.2である。
一分子中に2個以上(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個)、より好ましくは4〜150個程度含有されるSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置するものであってもよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中の珪素原子の数(又は重合度)は通常2〜300個、好ましくは3〜200個、より好ましくは4〜150個程度のものが望ましく、25℃における粘度が、通常、0.1〜2,000mPa・s、好ましくは0.5〜500mPa・s程度の室温(25℃)で液状のものが使用される。
成分(E)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位とからなる共重合体などや、これら各例示化合物において、メチル基の一部又は全部がエチル基、プロピル基等の他のアルキル基やフェニル基等のアリール基で置換されたものなどが挙げられる。
なお、これらのオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一種を単独で又は二種以上を組合せて使用してもよい。
成分(E)の配合量は、高密度ハイドロジェンポリシロキサンを含めて成分(A)中に含有されるアルケニル基1個に対して、この成分(E)及び成分(E)以外の化合物中に含有される珪素原子に結合した水素原子の数が0.4〜10個となるのに十分な量であり、好ましくは1.2〜5個の範囲である。0.4個より少ないと硬化が不十分となり、必要な硬化物の強度が得られず、10個より多いと硬化時に発泡したり、物性の経時変化の原因となる。
成分(F)の硬化制御材は、本発明の材料を実用に供するため、硬化時間の調整を行うために機能する。制御材としては、従来公知とされるものが使用され、例えばビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及びそのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合物からなる群より選ばれる化合物などが挙げられる。
成分(F)の配合量は、必要量とすることができるが、通常成分(A)100質量部に対して0.01〜10質量部、特に0.1〜2質量部であることが好ましい。成分(F)の配合量が少なすぎると十分な可使時間(ポットライフ)を確保することができない場合があり、多すぎると硬化性に劣り、必要以上に硬化に要する時間が長くなってしまう場合がある。
成分(G)の白金系金属化合物は、上記した脂肪族不飽和基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンの付加硬化反応(ハイドロサイレーション)を促進させるための触媒として使用されるものであるが、これは公知のものを使用できる。具体的には白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体や、ロジウムなどが例示される。
しかしながら、本組成物の用途を考慮した場合には、腐食性成分の混入は禁忌であり、このため白金系触媒も塩素イオンフリーとすることが好ましい。従って、本発明に好適な白金系触媒は、塩素イオンが5ppm以下の0価の白金錯体が好ましい。このものの例示としては、米国特許第3,715,334号明細書、米国特許第3,775,452号明細書、米国特許第3,814,730号明細書等に記載されたビニルシロキサン/白金錯体が挙げられる。
白金系金属化合物の添加量は触媒量とすることができ、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、通常は、組成物全量に対して白金金属質量で1〜2,000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲である。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、
〔1〕上記成分(A)、(B)、並びに成分(C)及び(D)の一部又は全部を必須として、成分(G)を含まない状態で常圧〜減圧下、0℃〜200℃の環境で混合する第一工程、
〔2〕上記混合物に、上記成分(G)の添加を必須とし、残余の成分を配合して常圧〜減圧下、0℃〜60℃の環境で混合する第二工程
により製造されるものであり、1液性の組成物とすることができるものである。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法は、まず、第一工程として、成分(A)、(B)、並びに成分(C)及び(D)の一部又は全部を必須として、成分(G)を含まない状態で混合する。第一工程の目的は、成分(A),成分(B)に含有される水や水酸基(シラノールなど)を、成分(C)によって封鎖することである。
一般的に1液性付加硬化型組成物は、接着に有効な加水分解触媒(チタン/ジルコニウム/アルミニウム化合物)を含有すると、系内の水分、水酸基によって材料の変質が促進される。第一に、接着付与成分として添加されるアルコキシシランが加水分解して接着性付与剤としての活性を失ってしまう。第二に、架橋剤成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが失活してしまう。従って、1液性付加硬化型組成物として保存性を得るためには系中の水分、水酸基を除去もしくは封鎖する必要がある。
系内の水分においては、原料となるシロキサン及び無機充填材のコンパウンドを加熱あるいは減圧混合することで、ある程度の軽減が可能であるが、シロキサン構造中の水酸基(シラノール)、無機充填材表面の水酸基は除去することができない。
本発明の第一工程によれば、系中の水分、水酸基を封鎖することが可能となる。この工程を行う場合と行わない場合とでは、1液性付加硬化型組成物としての保存性が著しく異なる。
第一工程に添加される必須の成分は、成分(A)、(B)、並びに成分(C)及び(D)の一部又は全部である。ここで、第一工程に添加される成分(C),(D)は、該工程中に一部失活するため、接着付与性向上を目的として、それぞれ第一工程と第二工程に分割して添加することが好ましい。なお、第一工程における成分(A),(B)中の水分や水酸基を封鎖する目的としての成分(D)の添加必要量は、接着性を付与することを目的として第二工程に加えられる成分(D)の添加必要量より少ない場合もある。
第一工程に配合するこれらの各成分量としては、それぞれ
成分(A):全量、
成分(B):全量、
成分(C):成分(C)中の1〜90質量%、特に10〜50質量%、
成分(D):成分(D)中の0.1〜90質量%、特に1〜50質量%
とすることが好ましい。
成分(E)は、第一工程、第二工程のどちらにも(即ち、第一工程及び/又は第二工程に)添加することが可能であるが、構造中の水酸基が大量に存在する場合には第一工程に添加することが好ましい。成分(F)もまた、第一工程、第二工程のどちらにも(即ち、第一工程及び/又は第二工程に)添加することが可能であるが、第一工程中に揮発してしまう可能性がある場合には、第二工程に添加することが好ましい。
なお、成分(G)は第二工程のみに添加され、第一工程には配合されない。
第一工程は、上記成分を常圧〜減圧下、好ましくは0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜200℃、好ましくは10℃〜100℃の環境で、好ましくは5分〜6時間、より好ましくは15分〜2時間混合する。
混合温度が高すぎると成分(C)が揮発してしまい、低すぎると工程時間が長くなってしまう。また、混合時間が短すぎると成分(A),(B)中の水分、水酸基の封鎖が不十分となる場合がある。
第一工程で混合する際の装置は、例えば、プラネタリーミキサー、減圧ニーダー、品川型万能混合機、バタフライミキサー、トレロミキサー等が例示できる。
次いで、第一工程で得られた混合物に、成分(G)の添加を必須とし、残余の成分を配合して混合する(第二工程)ことにより、本発明の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物を得ることができる。
第二工程は、第一工程で得られた混合物に、成分(G)の全量、及び残余の成分を配合して常圧〜減圧下、好ましくは0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜60℃、好ましくは10℃〜60℃の環境にて、好ましくは5分〜6時間、より好ましくは15分〜2時間混合する。
混合温度が高すぎると混合工程中に硬化反応が進行してしまい、低すぎると雰囲気中の水分が結露してしまうため工程上不都合である。また、混合時間が短すぎると組成物が不均一な状態となってしまう場合があり、長すぎると工程中に成分(C)や成分(F)が揮発してしまう場合がある。
第二工程で混合する際の装置は前記した第一工程で混合する際と同様の装置等が挙げられる。
更に、本発明の効果を妨げない量の酸化チタン、コバルトブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チタン、カーボンブラック等の耐熱性、難燃性向上剤等の添加も可能である。また、導電安定性を向上させる目的でこれらの組成物に粉状、ウイスカー状、ストラクチャーの発達したカーボンブラック、グラファイト等を添加することも任意である。これらは上記第一工程、第二工程のいずれでも添加可能であるが、水分、水酸基を多量に含有する成分である場合には、第一工程において添加することが好ましい。
このようにして得られた付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物は、樹脂及び金属、更には難接着性樹脂等の種々の基材に対して良好な接着性を有するものである。該基材としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、PPA(ポリフタルアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)などの各種の熱可塑性樹脂等が例示される。
この場合の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の使用方法、硬化条件は、例えば、接着対象である基材状にシリコーンゴム接着剤組成物を塗布する等して基材状に該接着剤組成物層を形成するか、あるいは異なる複数の基材の間に該接着剤組成物を充填して複数の基材の間に該接着剤組成物層を形成して、室温(25℃)〜200℃、好ましくは室温〜150℃で1分〜7日間、好ましくは1分〜3時間程度の硬化条件で該接着剤組成物層を硬化させる等の方法を採用することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、部は質量部を示し、Viはビニル基を、Meはメチル基を、iPrはイソプロピル基を、ACACはアセチルアセトンを示す。
[実施例1〜7、比較例1,2]
表1に示すように、第一工程の成分(A)〜(E)の所定量を配合し、減圧ニーダーを用いて60±10℃/1kPaにて1時間減圧混合し、更にこの混合物に、第二工程の成分(C−1)〜(G)の所定量を混合し、減圧ニーダーを用いて30±10℃/1kPaにて1時間減圧混合してシリコーンゴム接着剤組成物を調製した。
得られた組成物の粘度を下記方法により測定すると共に、該組成物を120℃,60分間加熱して硬化させた試料を用いて、硬さ、剪断接着力(初期、保存後)を下記方法により測定し、これらの結果を表1に併記した。
《保存粘度》
上記で得られたシリコーンゴム接着剤組成物の初期、及び40℃×7日後の粘度を回転粘度計(BH型ローター 7番 10rpm)により測定した。
《硬さ》
上記で得られた3cm×4cm×6mm(厚さ)の硬化物試料を用いて、JIS K 6249(デュロメータ タイプA)に準じて硬さを測定した。また、40℃×7日保存後の組成物を上記と同様に硬化させた硬化物試料を用いて、同様に硬さを測定した。
《剪断接着力》
25mm×50mm×5mm(厚さ)の2枚のガラス板の間に、厚さ2mm×貼り合わせ幅10mmで接着剤組成物層を形成し、120℃、60分間の加熱硬化により該接着剤組成物層を硬化させて剪断接着力測定用の試料を作製した。
得られた試料を用いて、JIS K 6249に準じて剪断接着力を測定した。また、この試料の40℃×7日保存後の剪断接着力を同様に測定した。
Figure 0004367656
PBT:ポリブチレンテレフタレート
(A)ビニル基含有オルガノポリシロキサン:V−Sx
Figure 0004367656
(B)煙霧性シリカ
比表面積310m2/g、HN(Si(OMe)2)で表面処理されたもの
(C)アルコキシシラン
C−1 Si(OMe)4の部分加水分解物
C−2 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(D)加水分解触媒
D−1 Zr(ACAC)4
D−2 Zr(O−iPr)4
D−3 Zr(O−iPr)3(OCOC1225
D−4 Ti(O−iPr)4
D−5 Al(O−iPr)3
(E)ハイドロジェンポリシロキサン:H−Sx
Figure 0004367656
(F)硬化制御材
1−エチニル−シクロヘキサノール/トルエン溶液(50質量%)
(G)白金触媒
白金の1,2−ジビニル−1,1,2,2−テトラメチル−ジシロキサンの錯体/トルエン溶液(Pt=0.5質量%)
本発明に従う組成の場合、難接着性材料に対しての良好な接着性を示すだけではなく、保存性、硬化後の物性変化が小さく、安定性に優れる材料が提供される。

Claims (5)

  1. 下記の成分(A)〜(G)を含有してなる1液性の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法であって、第一工程として、成分(A)、(B)、(C)及び(D)を必須とし、成分(A)〜(D)の一部又は全部、及び必要により成分(E)、(F)の全部又は一部を、成分(G)を含まない状態で0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜200℃の環境で混合し、その後、第二工程として、成分(G)の添加を必須とし、残余の成分を配合して0.1〜20kPaの減圧下、0℃〜60℃の環境で混合してなることを特徴とする1液性の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
    (A)下記平均組成式
    1 a2 bSiO(4-a-b)/2
    (式中、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基、R2はアルケニル基であり、aは0.96〜2.00、bは0.001〜0.5で、かつa+bが1.46〜2.1を満足する正数である。)
    で示される、一分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)無機充填材:0.5〜400質量部、
    (C)アルコキシシラン:0.1〜20質量部、
    (D)チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物から選択される加水分解触媒:0.001〜10質量部、
    (E)下記平均組成式
    3 cdSiO(4-c-d)/2
    (式中、R3は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非置換の一価炭化水素基であり、cは0.7〜2.1、dは0.005〜1.2で、かつc+dが0.8〜3.0を満足する正数である。)
    で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:組成物中のアルケニル基に対するヒドロシリル基が0.4:1.0〜10.0:1.0となる量、
    (F)必要量の硬化制御材、
    (G)白金系金属化合物:組成物全量に対して金属元素含有量として1〜2,000ppm
  2. 成分(A)及び成分(B)の全量を第一工程で添加し、成分(C)及び/又は成分(D)を第一工程及び第二工程に分割して添加することを特徴とする請求項記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
  3. 成分(D)を、第一工程で1〜50質量%、第二工程で99〜50質量%分割配合することを特徴とする請求項2記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
  4. 成分(E)を第一工程で全量配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
  5. 成分(F)を第二工程で全量配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物の製造方法。
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