JP2007009189A - 付加型シリコーン接着剤組成物 - Google Patents
付加型シリコーン接着剤組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007009189A JP2007009189A JP2006147813A JP2006147813A JP2007009189A JP 2007009189 A JP2007009189 A JP 2007009189A JP 2006147813 A JP2006147813 A JP 2006147813A JP 2006147813 A JP2006147813 A JP 2006147813A JP 2007009189 A JP2007009189 A JP 2007009189A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- organopolysiloxane
- component
- addition
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】従来よりも短時間で接着発現を可能とし、更に長期間高温に晒しても変色度合いが少ない付加型シリコーン接着剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:本成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、0.1〜5.0モルとなる量、
(C)触媒量のヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン:0.0001〜10質量部、
(E)ジルコニウム化合物
を配合してなる付加型シリコーン接着剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:本成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、0.1〜5.0モルとなる量、
(C)触媒量のヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン:0.0001〜10質量部、
(E)ジルコニウム化合物
を配合してなる付加型シリコーン接着剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、加熱時間が短時間でも被着体に対して十分な接着力を発現させ、更に長期間高温下に放置しても変色が殆ど見られない硬化物を与える付加型シリコーン接着剤組成物に関するものである。
従来より、シリコーン組成物中に、接着を有利にするためにエポキシ基を含む有機ケイ素化合物を添加している。これにより十分な接着性を有することは可能であるが、接着発現には30分以上加熱させることが一般的である。そこで、接着発現を早めるために、より多くの接着助剤や有機チタン化合物を添加することが行われている。しかしながら、これらの方法では、シリコーン硬化物を高温で長期間放置させておくと、黄色に着色する問題があった。
なお、本発明に関連する公知文献としては、下記のものがある。
特開平6−145525号公報
特開平8−209068号公報
特開平9−087585号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、従来よりも短時間で接着発現を可能とし、更に長期間高温に晒しても変色度合いが少ない硬化物を与える付加型シリコーン接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンと、(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(C)ヒドロシリル化反応触媒と、(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、そして(E)ジルコニウム化合物を配合することで、従来よりも短時間で接着発現を可能とし、更に長期間高温に晒しても変色度合いが少ない硬化物を与える付加型シリコーン接着剤組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:本成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、0.1〜5.0モルとなる量、
(C)触媒量のヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン:0.0001〜10質量部、
(E)ジルコニウム化合物
を配合してなることを特徴とする付加型シリコーン接着剤組成物を提供する。この場合、必要に応じ、更に(F)接着性付与剤を配合することもできる。
(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:本成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、0.1〜5.0モルとなる量、
(C)触媒量のヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン:0.0001〜10質量部、
(E)ジルコニウム化合物
を配合してなることを特徴とする付加型シリコーン接着剤組成物を提供する。この場合、必要に応じ、更に(F)接着性付与剤を配合することもできる。
本発明の付加型シリコーン接着剤組成物は、短時間の加熱でも十分な接着発現が生ずるため工程の合理化が期待でき、また、得られた硬化物は耐熱後の変色が殆どないことから見栄えもよく、そのため、一般工業製品から家庭製品まで幅広く使用可能なものとなり得る。
本発明の付加型シリコーン接着剤組成物は、
(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)ヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、
(E)ジルコニウム化合物、
(F)任意に接着性付与剤
を配合したオルガノポリシロキサン組成物からなるものである。
(A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)ヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、
(E)ジルコニウム化合物、
(F)任意に接着性付与剤
を配合したオルガノポリシロキサン組成物からなるものである。
(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、この組成物の主剤(ベースポリマー)であり、1分子中に2個以上、好ましくは2〜20個、より好ましくは2〜10個程度のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する。(A)成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基などの炭素数2〜8のものが挙げられ、特にビニル基であることが好ましい。(A)成分のアルケニル基の結合位置としては、例えば、分子鎖末端及び/又は分子鎖側鎖が挙げられる。
(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、この組成物の主剤(ベースポリマー)であり、1分子中に2個以上、好ましくは2〜20個、より好ましくは2〜10個程度のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有する。(A)成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基などの炭素数2〜8のものが挙げられ、特にビニル基であることが好ましい。(A)成分のアルケニル基の結合位置としては、例えば、分子鎖末端及び/又は分子鎖側鎖が挙げられる。
(A)成分のオルガノポリシロキサンにおいて、アルケニル基以外のケイ素原子に結合した有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基などが挙げられ、特に、メチル基、フェニル基であることが好ましい。
このような(A)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網状等が挙げられるが、基本的に主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された、直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
(A)成分の25℃における粘度は、得られるシリコーンゴムの物理的特性が良好であり、また、組成物の取扱作業性が良好であることから、100〜500,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、300〜100,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。なお、本発明において、粘度は回転粘度計等により測定することができる。
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、式:R1 3SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:R1 2R2SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:R1 2SiOで示されるシロキサン単位と式:SiO2で示されるシロキサン単位からなるオルガノシロキサン共重合体、式:R1 3SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:R1 2R2SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:SiO2で示されるシロキサン単位からなるオルガノシロキサン共重合体、式:R1 2R2SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:R1 2SiOで示されるシロキサン単位と式:SiO2で示されるシロキサン単位からなるオルガノシロキサン共重合体、式:R1R2SiOで示されるシロキサン単位と式:R1SiO1.5で示されるシロキサン単位もしくは式:R2SiO1.5で示されるシロキサン単位からなるオルガノシロキサン共重合体、及びこれらのオルガノポリシロキサンの2種以上からなる混合物が挙げられる。
ここで、上記式中のR1はアルケニル基以外の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基などが挙げられる。また、上記式中のR2はアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、へプテニル基などが挙げられる。
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
本発明の組成物に用いるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜150個程度)のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を含有するものであり、直鎖状、分岐状、環状、或いは三次元網状構造の樹脂状物のいずれでもよい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
HaR3 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R3は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0<a<2、0.8≦b≦2かつ0.8<a+b≦3となる数であり、好ましくは0.05≦a≦1、0.9≦b≦2かつ1.0≦a+b≦2.7となる数である。また、一分子中のケイ素原子の数は、2〜300個、特に3〜200個が好ましい。)
本発明の組成物に用いるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜150個程度)のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を含有するものであり、直鎖状、分岐状、環状、或いは三次元網状構造の樹脂状物のいずれでもよい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
HaR3 bSiO(4-a-b)/2 (1)
(式中、R3は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0<a<2、0.8≦b≦2かつ0.8<a+b≦3となる数であり、好ましくは0.05≦a≦1、0.9≦b≦2かつ1.0≦a+b≦2.7となる数である。また、一分子中のケイ素原子の数は、2〜300個、特に3〜200個が好ましい。)
式中、R3の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記のR1として例示したものと同様のものが挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に炭素原子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭素原子数1〜3の低級アルキル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基である。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8−ペンタメチルペンタシクロシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン等のシロキサンオリゴマー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体等;R3 2(H)SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり、任意にR3 3SiO1/2単位、R3 2SiO2/2単位、R3(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2単位又はR3SiO3/2単位を含み得るシリコーンレジン(但し、式中、R3は前記と同じである)などのほか、これらの例示化合物においてメチル基の一部又は全部をエチル基、プロピル基等の他のアルキル基やフェニル基で置換したものなどが挙げられ、更には下記式:
(但し、R3は前記と同じであり、c,dはそれぞれ0又は1以上の整数である。)
等で表されるものが挙げられる。
等で表されるものが挙げられる。
本発明の組成物に用いるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、公知の方法で得ることができ、例えば、下記一般式:R3SiHCl2及びR3 2SiHCl(式中、R3は前記と同じである)から選ばれる少なくとも1種のクロロシランを共加水分解し、或いは該クロロシランと下記一般式:R3 3SiCl及びR3 2SiCl2(式中、R3は前記と同じである)から選ばれる少なくとも1種のクロロシランを組み合わせて共加水分解して得ることができる。また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、このように共加水分解して得られたポリシロキサンを平衡化したものでもよい。
(B)成分の使用量は、(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)が、0.1〜5モルとなるような量、好ましくは0.1〜3モル、より好ましくは0.5〜2.5モル、更に好ましくは1.0〜2.0モルとなるような量である。SiH基量が少なすぎると硬化が不十分で、強度のあるゴム硬化物が得られず、多すぎると硬化物が脆くなる等、ゴム物性に悪影響が生じる。
(C)ヒドロシリル化反応触媒
本発明に用いるヒドロシリル化反応触媒は、前記の(A)成分のアルケニル基と(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)との付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オレフィンコンプレックス;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどの白金族金属系触媒が挙げられる。
本発明に用いるヒドロシリル化反応触媒は、前記の(A)成分のアルケニル基と(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)との付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オレフィンコンプレックス;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどの白金族金属系触媒が挙げられる。
(C)成分の使用量は、所謂触媒量でよく、通常、(A)成分及び(B)成分の合計量に対する白金族金属の質量換算で、0.1〜500ppm、特には0.5〜200ppm程度でよい。
(D)(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン
(D)成分の(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、本発明の根幹となる成分であり、該化合物中の(メタ)アクリル基の基材に対する高い親和性によって優れた接着性を発現するものである。(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン(即ち、アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン及び/又はメタクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、以下同様)としては、分子中のシロキサン(≡Si−O−Si≡)連鎖の構造が、直鎖状又は環状構造を有するものを用いる。この(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、加熱硬化時に組成物中を拡散しながら基材界面に移動するため、シロキサンが直鎖状又は環状構造のものは組成物中で拡散し易く、効果を十分に発揮できるが、シロキサンが分岐状構造を有する場合には分子の拡散を妨げてしまい、本発明の効果を得ることができない。なお、直鎖状のオルガノポリシロキサンの場合、その分子鎖末端はシラノール基(ケイ素原子結合水酸基)で停止しているか、或いはトリメチルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基で封鎖されているものである。
(D)成分の(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、本発明の根幹となる成分であり、該化合物中の(メタ)アクリル基の基材に対する高い親和性によって優れた接着性を発現するものである。(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン(即ち、アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン及び/又はメタクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、以下同様)としては、分子中のシロキサン(≡Si−O−Si≡)連鎖の構造が、直鎖状又は環状構造を有するものを用いる。この(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、加熱硬化時に組成物中を拡散しながら基材界面に移動するため、シロキサンが直鎖状又は環状構造のものは組成物中で拡散し易く、効果を十分に発揮できるが、シロキサンが分岐状構造を有する場合には分子の拡散を妨げてしまい、本発明の効果を得ることができない。なお、直鎖状のオルガノポリシロキサンの場合、その分子鎖末端はシラノール基(ケイ素原子結合水酸基)で停止しているか、或いはトリメチルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基で封鎖されているものである。
(D)成分の(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、オルガノポリシロキサン分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有しないものであることが望ましく、SiH基を有するものを使用すると(D)成分同士による付加反応が進行して、(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンが(A)成分、(B)成分のオルガノポリシロキサンと分離してしまい、接着性付与効果が不安定であったり、接着性に劣ったものとなったりする場合がある。
上記式中、R4のアルキル基、アリール基としては、前記R1における例示と同様のものが挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基等が好ましく、特にメチル基が好ましい。
上記(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、親和性をより大きくすることで接着性が発現しやすくなるため、このオルガノポリシロキサン中に含有される(メタ)アクリル基の濃度が高いことが好ましく、(メタ)アクリル当量が140〜500、特に170〜340であることが好ましい。(メタ)アクリル当量が500より大きいと接着性に劣る場合があり、140より小さいと化合物が不安定であったり、合成が困難であったりする場合がある。
更に、上記(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が5〜10,000mPa・s、好ましくは5〜5,000mPa・s、より好ましくは10〜1,000mPa・sの範囲である必要がある。粘度が5mPa・s未満では、(A)成分、(B)成分のオルガノシロキサンへの溶解度が大きくなり、(D)成分の(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンが被着体との界面に存在することができず、接着性に劣ったものとなり、10,000mPa・sを超えると分子量が大きすぎて組成物中の拡散速度が落ちてしまう。なお、粘度の測定方法については、上記(A)成分に記載した通りである。
また、この直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサンは、組成物中での拡散性、基材との親和性、分子の安定性等の点から、1分子中のケイ素原子の数(又は重合度)が、2〜40個、特に3〜30個、とりわけ4〜20個程度であることが望ましく、また分子中に(メタ)アクリロキシアルキル基を少なくとも2個、特に3〜20個、更には4〜10個有するものであることが、同様の理由により好ましい。
(D)成分の(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.0001〜10質量部、好ましくは0.0005〜3質量部、更に好ましくは0.001〜2質量部である。配合量が0.0001質量部未満では、満足な接着性向上効果が得られず、10質量部を超えると(A)成分と(B)成分との付加反応により三次元架橋反応のバランスをくずし、十分なゴム硬度が得られなくなる。
(E)ジルコニウム化合物
本発明においては、前記(D)成分との併用において、(D)成分の接着性付与効果をより促進向上させるものとして(E)成分のジルコニウム化合物を用いるものである。汎用的には有機チタン化合物が用いられているが、これを用いた硬化物を高温で長期間放置させると黄変してしまう。そこで、本発明者が検討を重ねた結果、有機チタン化合物の代わりにジルコニウム化合物を用いることで、この黄変を著しく低減させることが可能であることが分かった。使用するジルコニウム化合物は、一般的に知られているものが使用でき、特に制限はない。また、接着における効果を十分に引き出すには、室温において液体又は想定される加熱温度より低い融点であることが望ましい。なお、この(E)成分のジルコニウム化合物は、後述する任意成分としての、前記(D)成分以外の接着性付与剤がアルコキシ基を含有する化合物である場合には、該アルコキシ基の加水分解触媒としても作用し得るものである。
本発明においては、前記(D)成分との併用において、(D)成分の接着性付与効果をより促進向上させるものとして(E)成分のジルコニウム化合物を用いるものである。汎用的には有機チタン化合物が用いられているが、これを用いた硬化物を高温で長期間放置させると黄変してしまう。そこで、本発明者が検討を重ねた結果、有機チタン化合物の代わりにジルコニウム化合物を用いることで、この黄変を著しく低減させることが可能であることが分かった。使用するジルコニウム化合物は、一般的に知られているものが使用でき、特に制限はない。また、接着における効果を十分に引き出すには、室温において液体又は想定される加熱温度より低い融点であることが望ましい。なお、この(E)成分のジルコニウム化合物は、後述する任意成分としての、前記(D)成分以外の接着性付与剤がアルコキシ基を含有する化合物である場合には、該アルコキシ基の加水分解触媒としても作用し得るものである。
このようなジルコニウム化合物の具体例としては、下記のものが挙げられる。
ジルコニウムノルマルプロピレート、
ジルコニウムノルマルブチレート、
ジルコニウムアセテート、
ジルコニウムモノステアレート、
ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、
ジルコニウムモノアセチルアセトネート、
ジルコニウムビスアセチルアセトネート、
ジルコニウムモノエチルアセトアセテート、
ジルコニウムアセチルアセトネートビスエステルアセトアセテート。
ジルコニウムノルマルプロピレート、
ジルコニウムノルマルブチレート、
ジルコニウムアセテート、
ジルコニウムモノステアレート、
ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、
ジルコニウムモノアセチルアセトネート、
ジルコニウムビスアセチルアセトネート、
ジルコニウムモノエチルアセトアセテート、
ジルコニウムアセチルアセトネートビスエステルアセトアセテート。
ジルコニウム化合物の添加量としては、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.0001〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.001〜4質量部、更に好ましくは0.01〜2質量部、とりわけ好ましくは0.1〜1質量部である。添加量が0.0001質量部未満であると十分な接着性向上効果が得られない場合があり、多すぎるとゴムの硬化が不十分になる場合がある。
(F)接着性付与剤
本発明の付加硬化型シリコーン接着剤組成物においては、接着性を更に向上させるために、従来から付加硬化型シリコーンゴム組成物に一般的に用いられている前記(D)成分以外の接着性付与剤を必要に応じて任意成分((F)成分)として配合してもかまわない。
本発明の付加硬化型シリコーン接着剤組成物においては、接着性を更に向上させるために、従来から付加硬化型シリコーンゴム組成物に一般的に用いられている前記(D)成分以外の接着性付与剤を必要に応じて任意成分((F)成分)として配合してもかまわない。
この(F)成分の接着性付与剤としては、前記(D)成分以外のものであれば、付加硬化型シリコーンゴム組成物に使用されるいかなる公知のものでも使用することができ、この接着性付与剤としては、例えば、一分子中に、トリアルコキシシリル基、オルガノジアルコキシシリル基、ジオルガノアルコキシシリル基等のアルコキシシリル基、シラノール基、カルビノール基、エポキシ基、ヒドロシリル基(SiH基)、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アミノ基、カルボニル基((C=O)構造)、エステル基((C=O)O構造)からなる群から選択される少なくとも2種の官能性基、好ましくはアルコキシシリル基及び/又はSiH基と他の1種以上の官能性基等を有するシラン、あるいはケイ素原子数が2〜30個、好ましくは4〜20個程度の、環状又は直鎖状の(ポリ)シロキサン等の有機ケイ素化合物を挙げることができる。
(F)成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができ、(A)成分100質量部に対して、通常、10質量部以下(即ち、0〜10質量部)、好ましくは0.5〜5質量部程度配合することができるが、(F)成分が一分子中にヒドロシリル基(SiH基)を有するものである場合には、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モルに対して、前記(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)と(F)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)との合計のモル比が0.1〜5、特に0.1〜3、更には0.5〜2.5となる量で(F)成分を配合することが好ましい。
(F)成分の有機ケイ素化合物として具体的にはビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシラン、アリルトリメトキシラン、アリルトリエトキシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシランなどの各種アルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物や下記に示すSiH基とエポキシ基、アルコキシシリル基等の他の1種以上の官能性基とを有する各種シロキサン化合物などが挙げられる。なお、下記式において、Meはメチル基を示す。
本発明の組成物には、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分以外に、その他の成分として、補強性のある微粉末状のシリカを配合することが推奨される。この微粉末シリカは、硬化物の機械的強度を補強するためのもので、従来シリコーンゴムに使用されている公知のものでよく、例えば、煙霧質シリカ、沈降シリカ、焼成シリカ、石英粉末、珪藻土などがある。これらは1種を単独で用いても又は2種以上併用してもよい。これらのシリカ粒子は、通常BET法による比表面積が50m2/g以上、特に50〜500m2/g程度のものが一般的である。このような微粉末シリカはそのまま使用してもよいが、本発明組成物に良好な流動性を付与させるため、メチルクロロシラン類、ジメチルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザンなどの有機ケイ素化合物で処理したものを使用することが好ましい。なお、微粉末シリカの配合量は、(A)成分100質量部に対して、通常、50質量部以下(即ち、0〜50質量部)、好ましくは1〜40質量部程度とすることができる。
更に、本発明の組成物には、必要に応じて、例えば、ヒュームド二酸化チタン等の補強性無機充填剤;補強性のシリコーンレジン;ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化第二鉄、カーボンブラック等の非補強性無機充填剤などを添加することができる。これらの無機充填剤の使用量は、通常、該無機充填剤を除く成分の合計量100質量部当たり、0〜200質量部である。
本発明の付加型シリコーン接着剤組成物は、常法に準じて製造することができ、1成分系だけではなく、使用直前に混合してから用いる2成分系以上でもよい。また、本発明の付加型シリコーン接着剤組成物の硬化条件は、室温(23±2℃)〜200℃、特に60〜150℃で1〜180分間、特に3〜60分間と、短時間の加熱で十分な接着力が発現するものである。
本発明の付加型シリコーン接着剤組成物は、上述したように短時間での接着発現を可能とし、また、耐熱後の変色が殆どないことから、一般工業製品から家庭製品まで幅広い使用が可能なものである。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値を示す。また、接着性試験時の接着剤の塗布厚みを2mmとして試験を行った。
[実施例1〜11、比較例1〜9]
下記の原料を使用し、検討を行った。
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン
下記式で表されるビニル基含有の直鎖状オルガノポリシロキサン。
Vi(Me)2Si−(OSiMe2)m−OSi(Me)2Vi
(式中、Meはメチル基であり、Viはビニル基であり、mは該シロキサンの25℃における粘度を10,000mPa・sとする数である。)
下記の原料を使用し、検討を行った。
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン
下記式で表されるビニル基含有の直鎖状オルガノポリシロキサン。
Vi(Me)2Si−(OSiMe2)m−OSi(Me)2Vi
(式中、Meはメチル基であり、Viはビニル基であり、mは該シロキサンの25℃における粘度を10,000mPa・sとする数である。)
(B)ケイ素原子に結合した水素原子を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B−1)下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン。
(B−2)下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン。
(B−1)下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン。
(C)ヒドロシリル化反応触媒
白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体/トルエン溶液
白金元素含有量0.5質量%
白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体/トルエン溶液
白金元素含有量0.5質量%
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン
(D−1)下記式で表される25℃における粘度が80mPa・s、アクリル当量172のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(D−2)下記式で表される25℃における粘度が150mPa・s、アクリル当量325のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(D−1)下記式で表される25℃における粘度が80mPa・s、アクリル当量172のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(D−2)下記式で表される25℃における粘度が150mPa・s、アクリル当量325のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(D−3)下記式で表される25℃における粘度が330mPa・s、アクリル当量473のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(D−4)下記式で表される25℃における粘度が120mPa・s、アクリル当量287のアクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン。
(E)ジルコニウム化合物(但し、(E−1)〜(E−3)は、いずれも25℃において液体である。)
(E−1)ジルコニウムノルマルプロピレート
Zr(C3H7)4
(E−2)ジルコニウムノルマルブチレート
Zr(OC4H9)4
(E−3)ジルコニウムモノステアレート
Zr(OC4H9)3(OCOC17H35)
(E−1)ジルコニウムノルマルプロピレート
Zr(C3H7)4
(E−2)ジルコニウムノルマルブチレート
Zr(OC4H9)4
(E−3)ジルコニウムモノステアレート
Zr(OC4H9)3(OCOC17H35)
(G)充填剤
信越化学工業(株)製ヒュームドシリカ(BET比表面積:210m2/g)
(H)補強性レジン
信越化学工業(株)製補強性シリコーンレジン
(I)硬化制御剤
1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン
信越化学工業(株)製ヒュームドシリカ(BET比表面積:210m2/g)
(H)補強性レジン
信越化学工業(株)製補強性シリコーンレジン
(I)硬化制御剤
1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン
実験方法
シリコーン組成物は、(A)、(C)、(G)、(H)成分を予め混合させ、その後(I)、(B)、(D)、(F)成分、及び(E)又は(J)成分の順で添加を行い、十分に攪拌を行ってから脱泡工程を加えてシリコーン接着剤組成物として仕上げた。
シリコーン組成物は、(A)、(C)、(G)、(H)成分を予め混合させ、その後(I)、(B)、(D)、(F)成分、及び(E)又は(J)成分の順で添加を行い、十分に攪拌を行ってから脱泡工程を加えてシリコーン接着剤組成物として仕上げた。
接着試験に用いる被着体には、ガラス、SUSの溶融アルミメッキ処理鋼板(溶融アルミニウム浴中に浸漬して表面をアルミニウムメッキ処理したステンレス鋼板)を用いた。被着体の組み合わせは、ガラス/ガラス、SUS/SUSとした。接着面積は25mm×10mmとし、接着厚みは2mmとした。硬化温度は120℃、硬化時間は10分とした。硬化後、30分間室温で放置させ、引っぱり試験機(島津製AG−IS)を使って500mm/minの速さで引っぱった時の剪断接着力を測定した。なお、比較例1については、剪断接着力が低く、接着剤の凝集破壊率(CF)が100%未満であったため、ガラス基板、SUS基板それぞれに対する凝集破壊率(CF;%)を併記した。他の実施例、比較例については全て凝集破壊率は100%であった。
耐熱試験では、シリコーン硬化物を180℃の乾燥機に100時間入れ、色の変化を調べた。
上記のように、通常用いるエポキシ基含有有機ケイ素化合物だけでは、120℃,10分という硬化条件では接着が不十分であることが分かる(通常は、120℃,60分程度加熱を行う)。また、25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンと有機チタン化合物を添加することで、接着力向上に繋がるが、耐熱試験を行うことで変色が確認された。
25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサンとジルコニウム化合物を添加することで、加熱時間が短くても十分に接着発現が生じ、更に耐熱試験を行っても変色が殆ど確認されなかった。
Claims (4)
- (A)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:本成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子が、(A)成分のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基1モル当たり、0.1〜5.0モルとなる量、
(C)触媒量のヒドロシリル化反応触媒、
(D)25℃における粘度が5〜10,000mPa・sであり、直鎖状又は環状のオルガノポリシロキサン構造を有する(メタ)アクリロキシアルキル変性オルガノポリシロキサン:0.0001〜10質量部、
(E)ジルコニウム化合物
を配合してなることを特徴とする付加型シリコーン接着剤組成物。 - (E)ジルコニウム化合物の添加量が、(A)オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.0001〜5質量部であることを特徴とする請求項1記載の付加型シリコーン接着剤組成物。
- 更に、(F)接着性付与剤を(A)成分100質量部に対して10質量部以下含有するものである請求項1又は2記載の付加型シリコーン接着剤組成物。
- (F)接着性付与剤が、一分子中に、アルコキシシリル基、シラノール基、カルビノール基、エポキシ基、ヒドロシリル基、アルケニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基からなる群から選択される少なくとも2種の官能性基を有する有機ケイ素化合物である請求項3記載の付加型シリコーン接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006147813A JP2007009189A (ja) | 2005-06-03 | 2006-05-29 | 付加型シリコーン接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005164055 | 2005-06-03 | ||
JP2006147813A JP2007009189A (ja) | 2005-06-03 | 2006-05-29 | 付加型シリコーン接着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007009189A true JP2007009189A (ja) | 2007-01-18 |
Family
ID=37748086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006147813A Pending JP2007009189A (ja) | 2005-06-03 | 2006-05-29 | 付加型シリコーン接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007009189A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008156545A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物及びその製造方法 |
JP2009270014A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物、カーテンエアーバッグ及びその製造方法 |
JP2010526160A (ja) * | 2007-04-16 | 2010-07-29 | ダウ コーニング コーポレーション | ヒドロシリル化硬化性組成物 |
JP2011168768A (ja) * | 2010-01-19 | 2011-09-01 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 付加硬化型フルオロポリエーテル系接着剤組成物 |
JP2012062424A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Kaneka Corp | 光学接着剤及びこれを含む表示デバイス |
JP2012117059A (ja) * | 2010-11-12 | 2012-06-21 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 付加硬化型シリコーン接着剤組成物 |
WO2017017899A1 (en) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | Seiko Epson Corporation | Electronic device, liquid ejection head, and method of manufacturing electronic device |
JP2017203094A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | 日本特殊陶業株式会社 | 半硬化接着剤の製造方法、複合体の製造方法、樹脂接着剤、複合体、および、静電チャック |
WO2018186161A1 (ja) | 2017-04-03 | 2018-10-11 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用 |
EP4005793A4 (en) * | 2019-07-30 | 2023-08-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | PLATINUM GROUP METAL CATALYST, HARDENABLE ORGANOPOLYSILOXANE COMPOSITION AND RELEASE SHEET |
JP2023550526A (ja) * | 2020-11-30 | 2023-12-01 | ダウ シリコーンズ コーポレーション | ヒドロシリル化硬化阻害剤及びその使用 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62240361A (ja) * | 1986-04-11 | 1987-10-21 | Toray Silicone Co Ltd | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 |
JPH108022A (ja) * | 1996-06-25 | 1998-01-13 | Toray Dow Corning Silicone Co Ltd | 光メモリ素子用シリコーン系接着剤、光メモリ素子、および光メモリ素子の製造方法 |
JPH11335564A (ja) * | 1998-02-04 | 1999-12-07 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 付加硬化型シリコ―ン組成物 |
JP2000086896A (ja) * | 1998-09-10 | 2000-03-28 | Dow Corning Toray Silicone Co Ltd | 硬化性シリコーン組成物 |
-
2006
- 2006-05-29 JP JP2006147813A patent/JP2007009189A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62240361A (ja) * | 1986-04-11 | 1987-10-21 | Toray Silicone Co Ltd | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 |
JPH108022A (ja) * | 1996-06-25 | 1998-01-13 | Toray Dow Corning Silicone Co Ltd | 光メモリ素子用シリコーン系接着剤、光メモリ素子、および光メモリ素子の製造方法 |
JPH11335564A (ja) * | 1998-02-04 | 1999-12-07 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 付加硬化型シリコ―ン組成物 |
JP2000086896A (ja) * | 1998-09-10 | 2000-03-28 | Dow Corning Toray Silicone Co Ltd | 硬化性シリコーン組成物 |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008156545A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 付加硬化型シリコーンゴム接着剤組成物及びその製造方法 |
JP2010526160A (ja) * | 2007-04-16 | 2010-07-29 | ダウ コーニング コーポレーション | ヒドロシリル化硬化性組成物 |
JP2009270014A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物、カーテンエアーバッグ及びその製造方法 |
JP2011168768A (ja) * | 2010-01-19 | 2011-09-01 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 付加硬化型フルオロポリエーテル系接着剤組成物 |
JP2012062424A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Kaneka Corp | 光学接着剤及びこれを含む表示デバイス |
JP2012117059A (ja) * | 2010-11-12 | 2012-06-21 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 付加硬化型シリコーン接着剤組成物 |
WO2017017899A1 (en) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | Seiko Epson Corporation | Electronic device, liquid ejection head, and method of manufacturing electronic device |
US10377135B2 (en) | 2015-07-28 | 2019-08-13 | Seiko Epson Corporation | Electronic device, liquid ejection head, and method of manufacturing electronic device |
JP2017203094A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | 日本特殊陶業株式会社 | 半硬化接着剤の製造方法、複合体の製造方法、樹脂接着剤、複合体、および、静電チャック |
WO2018186161A1 (ja) | 2017-04-03 | 2018-10-11 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用 |
KR20190127936A (ko) | 2017-04-03 | 2019-11-13 | 다우 도레이 캄파니 리미티드 | 경화 반응성 오가노폴리실록산 조성물, 이를 이용한 감압 접착제 조성물 및 그 사용 |
EP4005793A4 (en) * | 2019-07-30 | 2023-08-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | PLATINUM GROUP METAL CATALYST, HARDENABLE ORGANOPOLYSILOXANE COMPOSITION AND RELEASE SHEET |
JP2023550526A (ja) * | 2020-11-30 | 2023-12-01 | ダウ シリコーンズ コーポレーション | ヒドロシリル化硬化阻害剤及びその使用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007009189A (ja) | 付加型シリコーン接着剤組成物 | |
JP5282400B2 (ja) | 付加硬化型シリコーン接着剤組成物及びその硬化物 | |
JP4162390B2 (ja) | シリコーンゴム用接着剤 | |
JP4634866B2 (ja) | 付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤 | |
JP5609846B2 (ja) | 付加硬化型シリコーン接着剤組成物 | |
JP4430470B2 (ja) | 付加反応硬化型シリコーンゴム組成物 | |
JP2007191504A (ja) | 硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化物 | |
JP2006348119A (ja) | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 | |
JP2007002088A (ja) | 自己接着性オルガノポリシロキサン組成物 | |
JP4455218B2 (ja) | 自己接着性付加反応硬化型シリコーン組成物 | |
KR20110026392A (ko) | 실리콘 조성물 및 그의 경화물 | |
JP2002322364A (ja) | シリコーンゲル組成物 | |
JP5131464B2 (ja) | 付加型シリコーン接着剤組成物 | |
JP2008156441A (ja) | 接着性ポリオルガノシロキサン組成物 | |
EP1942169B1 (en) | Addition cure silicone rubber adhesive composition and making method | |
JP5397326B2 (ja) | 液状シリコーンゴムコーティング剤組成物、カーテンエアーバッグ及びその製造方法 | |
EP0934981A2 (en) | Addition curing type silicone compositions | |
EP1728829B1 (en) | Addition type silicone adhesive composition | |
JP5673402B2 (ja) | 付加硬化型シリコーン接着剤組成物及び接着方法 | |
JP2009269968A (ja) | シリコーン接着剤 | |
JP5910210B2 (ja) | フロロシリコーンゴム組成物、フロロシリコーンゴム層と熱可塑性樹脂層とからなる一体成形体、及びその一体成形体を製造する方法 | |
JP5024552B2 (ja) | 付加反応触媒及び付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物 | |
JP5120776B2 (ja) | 付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤 | |
JP5142076B2 (ja) | シリコーン接着剤 | |
JP4190460B2 (ja) | 自己接着性オルガノポリシロキサン組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20080522 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20110615 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111109 |