JP5120776B2 - 付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤 - Google Patents

付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤 Download PDF

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本発明は、付加反応硬化型シリコーンゴムに対して良好に接着し、かつ耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤に関する。
シリコーンゴムは撥水性、耐候性、耐熱性等が優れることから、各種基材のコーティング剤や皮膜形成剤として使用されている。しかし、シリコーンゴムは接着されにくいという問題があった。そこで、特許文献1では、ケイ素原子結合アルケニル基とケイ素原子結合アルコキシ基もしくはシラノール基とを有するポリオルガシロキサン、縮合反応触媒、および有機過酸化物からなるシリコーンゴム用接着剤が提案されている。また、特許文献2では、シリコーン被覆布同士を積み重ね、該積み重ね部分に常温で可塑性の白金系触媒含有付加反応硬化型もしくは有機過酸化物含有ラジカル反応硬化型のシリコーンゴム接着剤を介在させ、圧着後、加熱硬化させるか、圧着しつつ加熱硬化させる方法が提案されている。特に、特許文献2中には、付加反応硬化性シリコーン組成物が記載されているが、この組成物は十分な接着性を示さないという問題がある。
特許文献3には、シリコーンゴム用接着剤として、炭酸カルシウム粉末を含有する付加反応硬化型シリコーン組成物が開示されている。しかし、平均2個以上のケイ素原子結合水素原子を有する直鎖状のオルガノポリシロキサンを使用しているため、耐熱変化に優れたシリコーンゴム用接着剤は得られず、また経時で接着剤の硬化遅れが生じるため、付加反応硬化型シリコーンゴムに対する接着性も十分でないという問題がある。
特開昭61−278580号公報 特開昭62−90369号公報 特開2002−285130号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、付加反応硬化型シリコーンゴムに対して良好に接着し、かつ耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ケイ素原子結合水素原子(即ち、SiHで示されるヒドロシリル基)を少なくとも2個含有する特定の有機ケイ素化合物を含有する付加反応硬化型シリコーン組成物が付加反応硬化型シリコーンゴムに対して良好な接着性を示し、かつ耐熱変化に優れることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が0.05〜10,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンシラン、およびジオルガノハイドロジェンシリル基を少なくとも2個含有する炭化水素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の有機ケイ素化合物:全接着剤中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜5.0となる量、
(C)窒素ガス吸着法による比表面積が50m2/g以上である微粉末シリカ:1〜100質量部、ならびに
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含有する付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤を提供する。
本発明接着剤は、特に付加反応硬化型シリコーンゴムに対する接着性を示し、耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤であり、例えば、付加反応シリコーンゴムが含浸及び/又は被覆された基布の被覆面同士を重ね合わせ、周縁部相互を接着あるいは縫製して袋状に形成されるエアーバッグにおいて、その基布同士を重ね合わせ、接着又は縫製する箇所の接着剤または目止め剤として好適である。
以下、本発明のシリコーンゴム用接着剤を詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分のオルガノポリシロキサンは本発明接着剤のベースポリマーであり、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が0.05〜10,000Pa・sである。(A)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(A)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、直鎖状構造、一部分岐を有する直鎖状構造、分岐鎖状構造、環状構造、分岐を有する環状構造が挙げられる。(A)成分は、通常、実質的に直鎖状のオルガノポリシロキサンであることが好ましく、具体的には、分子鎖が主にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。また、(A)成分は、単一のシロキサン単位からなる重合体であっても、二種以上のシロキサン単位からなる共重合体であってもよい。更に、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の位置は特に制限されず、該アルケニル基は分子鎖末端部分のケイ素原子および分子鎖非末端部分のケイ素原子のどちらか一方にのみ結合していてもよいし、これら両者に結合していてもよい。
(A)成分の25℃における粘度は、通常、0.05〜10,000Pa・sであるが、好ましくは0.1〜1,000Pa・sである。前記粘度が低すぎると、得られる接着剤の硬化物の物理的特性と接着性とが十分満足するものとなりにくい場合がある。また、前記粘度が高すぎると、得られる接着剤は著しく流動性に欠けたものとなりやすく、作業性が劣ったものとなりやすい。
(A)成分としては、例えば、下記平均組成式(1):
SiO(4−m−n)/2 (1)
(式中、Rは独立に、脂肪族不飽和結合を含有しない非置換または置換の一価炭化水素基を表し、Rは独立にアルケニル基を表し、mは、通常、0.7〜2.2、好ましくは1.8〜2.1、より好ましくは1.95〜2.0の数であり、nは、通常、0.0001〜0.2、好ましくは0.0005〜0.1、より好ましくは0.01〜0.05の数であり、ただし、m+nは、通常、0.8〜2.3、好ましくは1.9〜2.2、より好ましくは1.98〜2.05の数である。)
で表され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が、通常、0.05〜10,000Pa・s、好ましくは0.1〜1,000Pa・sであるオルガノポリシロキサンが挙げられる。
上記Rとしては、例えば、炭素原子数1〜10の、脂肪族不飽和結合を含有しない非置換または置換の一価炭化水素基が挙げられる。該Rの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基中の炭素原子に結合した水素原子の一部または全てが塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロゲン原子;シアノ基等によって置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
これらの中でも、メチル基、フェニル基またはこれら両者の組み合わせが好ましい。Rがメチル基、フェニル基またはこれら両者の組み合わせである(A)成分は、合成が容易であり、化学的安定性が良好であるからである。また、(A)成分として特に耐溶剤性が良好なオルガノポリシロキサンを用いようとする場合には、Rは更にメチル基、フェニル基またはこれら両者の組み合わせと3,3,3−トリフルオロプロピル基との組み合わせであることが好ましい。
上記Rとしては、例えば、炭素原子数2〜8のアルケニル基が挙げられる。該Rの具体例としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。これらの中でもビニル基が好ましい。Rがビニル基である(A)成分は、合成が容易であり、化学的安定性が良好であるからである。
(A)成分の具体例としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらのオルガノポリシロキサンは、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
[(B)成分]
(B)成分の有機ケイ素化合物は、本発明接着剤の硬化剤であり、ケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンシラン、およびジオルガノハイドロジェンシリル基(即ち、分子鎖末端のケイ素原子に結合した水素原子として)を少なくとも2個(特に、2個又は3個)含有する炭化水素化合物からなる群より選択される少なくとも1種である。(B)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(B)成分は、蒸留により精製された有機ケイ素化合物であることが好ましい。蒸留は、常圧蒸留でも減圧蒸留でもその組み合わせでもよい。蒸留により精製された有機ケイ素化合物は、単一構造を有すると推測される。減圧蒸留を行う圧力は、典型的には1〜50mmHg、より典型的には3〜10mmHgである。
(B)成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が例示される。また、上記ジオルガノハイドロジェンシリル基としてはジメチルハイドロジェンシリル基等が挙げられる。
(B)成分が25℃で液体である場合、(B)成分の25℃における粘度は限定されないが、好ましくは、0.001〜10Pa・sの範囲内であり、特に好ましくは、0.001〜1Pa・sの範囲内である。
上記ケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンシランとしては、例えば、下記一般式:
−Si−R4−a
(式中、Rは非置換または置換の1価炭化水素基を表し、aは2または3である。)
で表される有機ケイ素化合物、下記一般式:
Figure 0005120776

(式中、Rは非置換または置換の1価炭化水素基を表し、bは2〜4の整数であり、dは1〜6の整数である。)
で表される有機ケイ素化合物が挙げられる
上記ジオルガノハイドロジェンシリル基を少なくとも2個含有する炭化水素化合物としては、例えば、下記一般式:
Figure 0005120776

(式中、Rは前記のとおりであり、cは2または3である。)
で表される有機ケイ素化合物が挙げられる。
上記Rの具体例としては、(B)成分中のケイ素原子に結合する有機基の具体例として挙げた上記の基が挙げられる。
このような(B)成分の具体例としては、メチルシラン((CH)SiH)、ジメチルシラン((CHSiH)、エチルシラン((C)SiH)、ジエチルシラン((CSiH)、ヘキシルシラン((C13)SiH)、ジヘキシルシラン((C13SiH)、n−オクチルシラン((n−C17)SiH)、ジ(n−オクチル)シラン((n−C17SiH)、フェニルシラン((C)SiH)、ジフェニルシラン((CSiH)、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシリルエチル)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシリルエチル)フェニルシランおよび1,4−ビス(ジメチルハイドロジェンシリル)ベンゼン等が挙げられる。これらの有機ケイ素化合物は、蒸留により精製されたもの(即ち、単一の化合物として単離されたもの)であることが好ましい。これらの有機ケイ素化合物は、一種単独で使用してもよく、得られる硬化物の機械的特性、特には伸びを向上させるために、必要に応じて、
(B−1)ケイ素原子結合水素原子を2個のみ含有するオルガノハイドロジェンシラン、およびジオルガノハイドロジェンシリル基を2個のみ含有する炭化水素化合物からなる群より選択される少なくとも1種と、
(B−2)ケイ素原子結合水素原子を少なくとも3個含有するオルガノハイドロジェンシラン、およびジオルガノハイドロジェンシリル基を少なくとも3個含有する炭化水素化合物からなる群より選択される少なくとも1種と
を混合して使用してもよい。
本発明接着剤において(B)成分の含有量は、全接着剤中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜5.0の範囲内となる量であり、好ましくは、0.1〜2.0の範囲内となる量であり、特に好ましくは、0.1〜1.0の範囲内となる量である。このとき、全接着剤中に存在するアルケニル基に対する(A)成分中のアルケニル基の割合は90〜100モル%が好ましく、95〜100モル%がより好ましい。全接着剤中にアルケニル基を有する成分として(A)成分しか存在しない場合には、(B)成分の含有量は、(A)成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜5.0の範囲内となる量であり、好ましくは、0.1〜2.0の範囲内となる量であり、特に好ましくは、0.1〜1.0の範囲内となる量である。(B)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる接着剤が十分に硬化しなくなる傾向がある。一方、(B)成分の含有量が上記範囲の上限を超えると、得られる接着剤硬化物の機械的特性が低下する傾向がある。
また(B)成分として、上記(B−1)成分と上記(B−2)成分との混合物を用いる場合には、(B−1)成分の含有量は、全接着剤中のアルケニル基に対する本(B−1)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜2.5の範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.1〜2.0の範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.1〜1.0の範囲内となる量であることが好ましい。また、(B−2)成分の含有量は、全接着剤中のアルケニル基に対する本(B−2)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜2.5の範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.1〜2.0の範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.5〜1.0の範囲内となる量であることが好ましい。特に、全接着剤中にアルケニル基を有する成分として(A)成分しか存在しないときには、(B−1)成分の含有量は、(A)成分中のアルケニル基に対する本(B−1)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜2.5の範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.1〜2.0の範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.1〜1.0の範囲内となる量であることが好ましい。また、(B−2)成分の含有量は、(A)成分中のアルケニル基に対する本(B−2)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜2.5の範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.1〜2.0の範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.5〜1.0の範囲内となる量であることが好ましい。
[(C)成分]
(C)成分は、比表面積が50m/g以上(通常、50〜400m/g)、好ましくは100〜350m/gである微粉末シリカである。該比表面積は、例えば、窒素ガス吸着法、特にBET法により測定することができる。(C)成分は、得られる接着剤に強度を付与するために配合される。(C)成分は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(C)成分としては、公知の微粉末シリカを用いることができる。また、(C)成分は、親水性の微粉末シリカであっても疎水性の微粉末シリカであってもよい。親水性の微粉末シリカとしては、例えば、沈降シリカ等の湿式シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカ等の乾式シリカが挙げられる。疎水性の微粉末シリカとしては、例えば、親水性の微粉末シリカの表面を疎水化処理して得られる微粉末シリカが挙げられる。疎水化処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のオルガノシラザン;メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のハロゲン化シラン;該ハロゲン化シランのハロゲン原子がメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基で置換されたオルガノアルコキシシラン等が挙げられる。疎水化処理方法としては、例えば、親水性の微粉末シリカを疎水化処理剤により150〜200℃、特に150〜180℃で2〜4時間程度加熱処理する方法が挙げられる。このようにして親水性の微粉末シリカの表面を予め疎水化処理して得た疎水性の微粉末シリカを本発明接着剤に配合してもよいし、また、本発明接着剤中に親水性の微粉末シリカとともに疎水化処理剤を配合することにより、本発明接着剤を調製する段階で該親水性の微粉末シリカの表面が疎水化処理されるようにしてもよい。
(C)成分の具体例としては、アエロジル(登録商標)50、130、200および300(商品名、日本アエロジル社製)、キャボシル(登録商標)MS−5およびMS−7(商品名、キャボット社製)、レオロジルQS−102および103(商品名、トクヤマ社製)、ニプシルLP(商品名、日本シリカ社製)等の親水性の微粉末シリカ;アエロジル(登録商標)R−812,R−812S、R−972およびR−974(商品名、デグッサ社製)、レオロジルMT−10(商品名、トクヤマ社製)、ニプシルSSシリーズ(商品名、日本シリカ社製)等の疎水性の微粉末シリカが挙げられる。
(C)成分の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して、通常、1〜100質量部である。前記配合量が、1質量部未満では(C)成分による強度付与効果が不充分となりやすく、100質量部を超えると、得られる接着剤は、著しく流動性に欠けたものとなりやすく、作業性が劣ったものとなりやすい。
[(D)成分]
(D)成分は白金族金属系触媒であり、ヒドロシリル化反応触媒として公知のものが全て使用できる。(D)成分は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(D)成分としては、例えば、白金(白金黒を含む。)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0または6である。)等の塩化白金、塩化白金酸および塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとの錯体(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;白金とトリフェニルフォスフィンとの錯体;ロジウム−オレフィン錯体;クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとの錯体などが挙げられる。これらの中では、白金黒;塩化白金酸;塩化白金酸とオレフィンとの錯体;塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとの錯体;白金とトリフェニルフォスフィンとの錯体等の白金系触媒が望ましい。
(D)成分の配合量は、ヒドロシリル化反応触媒としての有効量でよく、所望の硬化速度が得られる限り、特に制限されない。該配合量としては、例えば、本発明接着剤全体の量に対して(D)成分中の白金族金属の量が質量基準で、通常、0.1〜1,000ppm、好ましくは0.1〜500ppm、特に好ましくは0.5〜200ppmとなる量が挙げられる。
[(E)成分]
(E)成分は、前記(C)成分以外の前記無機充填剤で、本発明接着剤のシリコーンゴムに対する接着性を向上させるための任意成分であり、その比表面積が1〜60m2/gであり、好ましくは、10〜50m2/gであることを特徴とする。該比表面積は、例えば、窒素ガス吸着法、特にBET法により測定することができる。(E)成分は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
このような(E)成分としては、本発明接着剤を硬化させて得られるシリコーンゴムの伸びを向上させることを目的とした場合、特に炭酸カルシウム粉末が挙げられる。炭酸カルシウム粉末としては、重質炭酸カルシウム粉末(即ち、乾式粉砕炭酸カルシウム粉末)、軽質炭酸カルシウム粉末(即ち、沈降炭酸カルシウム粉末)、脂肪酸や樹脂酸等の有機酸で表面処理した重質炭酸カルシウム粉末または軽質炭酸カルシウム粉末が例示され、好ましくは、軽質炭酸カルシウム粉末または脂肪酸や樹脂酸等の有機酸で表面処理した軽質炭酸カルシウム粉末であり、特に好ましくは、脂肪酸や樹脂酸等の有機酸で表面処理した軽質炭酸カルシウム粉末である。
(E)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0質量部を超え200質量部以下の範囲内であり、好ましくは、1〜100質量部の範囲内である。(E)成分の含有量が上記範囲内にあると、均一な接着剤を調製することが容易であり、また、本発明接着剤のシリコーンゴムに対する接着性が向上しやすい。
[その他の成分]
本発明接着剤には、上記(A)〜(E)成分に加えて、必要に応じ他の成分を配合することができる。
本発明接着剤には、その貯蔵安定性を向上させたり、その硬化時間または可使時間を調整することによりその取扱作業性を向上させたりするために、硬化制御剤を配合してもよい。硬化制御剤としては、例えば、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン系化合物;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等の1分子中にビニル基を5質量%以上持つオルガノシロキサン化合物;ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類;フォスフィン類;メルカプタン類;ヒドラジン類等が挙げられる。硬化制御剤は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明接着剤に硬化制御剤を配合する場合、その配合量は特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して、通常、0.001〜5質量部、好ましくは0.01〜5質量部の範囲内である。
本発明接着剤には、その接着性を更に向上させるために接着付与剤を配合してもよい。接着付与剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等のシランカップリング剤;テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンエチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート等のチタン化合物;エチルアセトアセタトアルミニウムジイソプロピレート等のアルキルアセトアセタトアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウム化合物;ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等のジルコニウム化合物が挙げられる。接着付与剤は、一種単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明接着剤に接着付与剤を配合する場合、その配合量は特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して好ましくは0.01〜10質量部の範囲内である。
また、本発明接着剤は、その他任意の成分として、例えば、ヒュームド酸化チタン、カーボンブラック、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、銀、ニッケル等の無機質充填剤;これらの充填剤の表面を(C)成分の項で説明した疎水化処理剤で処理した充填剤を含有してもよい。
[調製方法]
本発明接着剤を調製する方法は限定されず、(A)成分〜(D)成分、ならびに必要に応じて(E)成分およびその他任意の成分を混合することにより調製することができるが、予め(A)成分と(C)成分を加熱混合して調製したベースコンパウンドに、(B)および(D)成分、ならびに必要に応じて(E)成分を添加することが好ましい。なお、その他任意の成分は、ベースコンパウンドを調製する際に添加してもよく、また、その他任意の成分が加熱混合により変質する場合には、ベースコンパウンドに(B)および(D)成分、ならびに必要に応じて(E)成分を添加する際に添加することが好ましい。また、このベースコンパウンドを調製する際、前記の疎水化処理剤を添加して、(C)成分の表面をin-situで疎水化処理してもよい。本発明接着剤を調製する際、2本ロールミル、3本ロールミル、ニーダーミキサー、プラネタリーミキサー等の公知の混練装置を用いることができる。
本発明接着剤は、1液型の接着剤でも、通常の硬化性シリコーンゴム組成物と同様に2液に分け、使用時にこの2液を混合して硬化させる2液型の接着剤でもよい。
[接着剤の用途]
本発明接着剤は付加反応硬化型シリコーンゴムに塗布した後、硬化させることができる。本発明接着剤の硬化条件は、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化条件と同様でよい。本発明接着剤は、例えば、常温でも十分硬化し、付加反応硬化型シリコーンゴムに対して接着性を発現するが、必要に応じて40〜180℃で1〜60分間程度に加熱して硬化させてもよい。本発明接着剤は、付加反応硬化型シリコーンゴムを被着体とする接着剤として用いることができる。
本発明接着剤は、特に付加反応硬化型シリコーンゴムに対する接着性を発揮することができ、耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤であるため、例えば、付加反応硬化型シリコーンゴムが含浸及び/又は被覆された基布の被覆面同士を重ね合わせ、周縁部相互を接着あるいは縫製して袋状に形成されるエアーバッグにおいて、その基布同士を重ね合わせ、接着又は縫製する箇所の接着剤または目止め剤として好適である。
以下、実施例および比較例を示し、本発明のシリコーンゴム用接着剤をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、粘度は25℃における値である。
[実施例1]
粘度40Pa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100質量部、BET比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ10質量部、シリカの表面疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン5質量部、および水2.5質量部を均一に混合した後、減圧下(40mmHg)、160℃で4時間加熱混合してベースコンパウンドを調製した。
次に、このベースコンパウンド110質量部に、脂肪酸で表面処理された、平均粒径が0.12μmであり、BET比表面積が18m2/gである沈降炭酸カルシウム粉末(白石工業株式会社製の白艶化CCR)40質量部、一分子中に2個のケイ素原子結合水素原子を有し、減圧蒸留(沸点が118℃/35mmHg)で精製した1,4−ビス(ジメチルハイドロジェンシリル)ベンゼン(上記ベースコンパウンドに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.2となる量)、一分子中に3個のケイ素原子結合水素原子を有し、減圧蒸留(沸点が91℃/2mmHg)で精製したトリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン(上記ベースコンパウンドに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基に対する本成分中のケイ素原子水素原子のモル比が0.6となる量)、硬化抑制剤として、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン0.1質量部、チタンテトラブトキシド0.5質量部、および白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記ベースコンパウンド中のジメチルポリシロキサン100万質量部に対して本触媒中の白金金属が30質量部となる量)を混合してシリコーンゴム用接着剤を調製した。
この接着剤を23℃で1日間放置することにより硬化させた。この接着剤硬化物の硬さをJIS K 6253に規定のタイプAデュロメータにより測定した。結果を表1に示す。
また、同様にこの接着剤を23℃で1日間放置することにより硬化させて、JISK 6251に規定のダンベル状3号形試験片を作成した。次に、この接着剤硬化物の引張強さおよび伸びをJIS K 6251に規定の方法により測定した。一方、耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤であることを確認するために、23℃で1日硬化させたJISK 6251に規定のダンベル状3号形試験片を120℃で1000時間劣化させ、同様にして引張強さおよび伸びを測定した。熱劣化前後で引張強さおよび伸びを測定した結果を表1に示す。
さらに、この接着剤のシリコーンゴムに対する接着力をJIS K6854に規定の方法に準じて、次のようにして測定した。幅25mmのシリコーンゴム被覆ナイロンテープ同士をこの接着剤の厚さが1.0mmとなるように貼り合わせ、23℃で1日間放置することにより接着剤を硬化させた。次に、この貼り合わせたテープについて、200mm/分の引張速度においてT形剥離試験を行なった。一方、耐熱変化に優れた付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤であることを確認するために、前述の23℃で1日間放置させて作成した貼り合わせテープを120℃で1000時間劣化させ、同様にしてT形剥離試験を行なった。熱劣化前後で接着力を測定した結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、一分子中に2個のケイ素原子結合水素原子を有する1,4−ビス(ジメチルハイドロジェンシリル)ベンゼン、一分子中に3個のケイ素原子結合水素原子を有するトリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシランの代わりに、一分子中に3個のケイ素原子結合水素原子を有するトリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシランのみ(ベースコンパウンドに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基に対する本成分中のケイ素原子水素原子のモル比が0.8となる量)を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定した。それらの結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、平均粒径が0.12μmであり、BET比表面積が18m2/gである沈降炭酸カルシウム粉末の代わりに、樹脂酸により表面処理された、平均粒径が0.07μmであり、BET比表面積が17m2/gである軽質炭酸カルシウム粉末(丸尾カルシウム株式会社製のMT−100)を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定した。それらの結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、平均粒径が0.12μmであり、BET比表面積が18m2/gである沈降炭酸カルシウム粉末の代わりに、平均粒径が0.68μmであり、BET比表面積が3.4m2/gである重質炭酸カルシウム粉末(東洋ファインケミカル製のP−30)を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定した。それらの結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、平均粒径が0.12μmであり、BET比表面積が18m2/gである沈降炭酸カルシウム粉末の代わりに、平均粒径が5μmであり、BET比表面積が3.4m2/gである粉砕石英粉末(株式会社龍森製のクリスタライトVXS2)を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定した。それらの結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、一分子中に2個のケイ素原子結合水素原子を有する1,4−ビス(ジメチルハイドロジェンシリル)ベンゼンの代わりに、粘度0.008Pa・sの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを用い、一分子中に3個のケイ素原子結合水素原子を有するフェニルトリス(ジメチルシロキシ)シランの代わりに、一分子中に平均3個のケイ素原子結合水素原子を有する粘度0.01Pa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定した。それらの結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、一分子中に3個のケイ素原子結合水素原子を有するトリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシランの代わりに、一分子中に平均3個のケイ素原子結合水素原子を有する粘度0.01Pa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を用いた以外は実施例2と同様にしてシリコーンゴム用接着剤を調製した。この接着剤について、実施例1と同様にして、硬化物の物性および接着力を測定して、それらの結果を表1に示した。
Figure 0005120776

Claims (7)

  1. (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有し、25℃における粘度が0.05〜10,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)ケイ素原子結合水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンシラン、およびジオルガノハイドロジェンシリル基を少なくとも2個含有する炭化水素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の有機ケイ素化合物:全接着剤中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜5.0となる量、
    (C)窒素ガス吸着法による比表面積が50m2/g以上である微粉末シリカ:1〜100質量部、ならびに
    (D)白金族金属系触媒:有効量
    を含有する付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  2. (B)成分が、メチルシラン、ジメチルシラン、エチルシラン、ジエチルシラン、ヘキシルシラン、ジヘキシルシラン、n−オクチルシラン、ジ(n−オクチル)シラン、フェニルシラン、ジフェニルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシリルエチル)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシリルエチル)フェニルシラン、および1,4−ビス(ジメチルハイドロジェンシリル)ベンゼンからなる群から選ばれる一種または二種以上である請求項に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  3. (E)前記(C)成分以外の、窒素ガス吸着法による比表面積が1〜60m2/gである無機充填剤:前記(A)成分100質量部に対して、0質量部を超え200質量部以下
    を更に含有する請求項1又は2に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  4. 前記無機充填剤が炭酸カルシウム粉末である請求項に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  5. 前記炭酸カルシウム粉末が軽質炭酸カルシウム粉末である請求項に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  6. 予め(A)および(C)成分を加熱混合してベースコンパウンドを調製し、
    こうして調製したベースコンパウンドに(B)および(D)成分を添加する
    ことにより調製された請求項1又は2に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
  7. 予め(A)および(C)成分を加熱混合してベースコンパウンドを調製し、
    こうして調製したベースコンパウンドに(B)、(D)および(E)成分を添加する
    ことにより調製された請求項のいずれか一項に係る付加反応硬化型シリコーンゴム用接着剤。
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