JP2004359838A - 硬化性定形シリコーン接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬化前において成形加工性が良く、その保管状態も良好で、且つ施工時等に断裂などや圧着不良がなく、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良く、更には常温における硬化接着が容易にできる硬化性定形シリコーン接着剤を提供すること。
【解決手段】本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、特定のオルガノシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒と、充填剤とを含有してなる組成物からなり、可塑度、グリーン強度、粘着性試験特性が所定範囲にあり、更に硬化前に予め定めた形状に成形されてなることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、特定のオルガノシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒と、充填剤とを含有してなる組成物からなり、可塑度、グリーン強度、粘着性試験特性が所定範囲にあり、更に硬化前に予め定めた形状に成形されてなることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、未硬化シリコーンゴム成形体を被接着剤材料と接触、圧着し、硬化接着させてなる硬化性定形シリコーン接着剤に関するものであり、より詳細には、耐熱性、弾性等の特性に優れた接着剤或いはシーリング剤として好適に使用できる硬化性定形シリコーン接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、付加硬化型接着性液状シリコーンゴムおよび縮合硬化型接着性液状シリコーンゴムなどは、建築用途、電気電子部品、自動車部品等の各種用途に幅広く用いられている。シリコーン系接肴剤、シーリング材は、一般に液状あるいはペースト状であり、その製品形態はチューブやカートリッジに充填されたものが殆どである。シリコーン系接着剤としては、シリコーンシーラントのように空気中の水分と反応して架橋し、硬化すると同時に、加水分解性のシランによって被接着体に接着する縮合反応を利用したものがある。また保存中は制御剤によって反応を抑えるとともに使用するときに加熱によって架橋し、ゴム弾性を発現する。それと同時に白金触媒による付加反応を利用して、各種接着助剤よって被着体に接着するもの等が知られている。
【0003】
これらのシリコーン接着剤、シーリング材は、液状あるいはペースト状であるためにべた付きがある。このため、塗布作業中に必要のない部分に付着したり、汚してしまうという問題があり、取扱い難くい。また部品の接着を行う場合に位置合わせ等の微調整が行い難い上、塗布厚みを一定にできないなどの不具合がある。きらに、接着層の中に空気が入ると接着力が弱くなったり、絶縁性等の機能が十分に発揮されない問題がある。
【0004】
そこで、これらの欠点を改良すべく、硬化性定形シリコーン接着剤として加熱硬化型のフイルム状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、加熱硬化型の帯状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)、更には加熱硬化型のシート状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
【0005】
しかしながら、これらの定形接着剤においては、硬化前の材料が柔らか過ぎると保管状態で所定の形状より大きく変形していたり、また、硬すぎる場合は、その施工時の圧着力が不十分で、所定の厚みまでに圧着できずに接着面積が確保できないことがある。このため、接着不良を起こしたり、また密着状態が悪いために接着強度が低くなる問題がある。また、接着強度を向上させるために十分な圧力をかけるためには、プレス機、オートクレーブのような加圧装置を必要とし、生産性が上がらす、コストが高くなる問題がある。また、意匠面でも問題が発生する場合がある。
【0006】
また、硬化前の材料強度(グリーン強度)が低すぎると成形時や施工時に断裂したり、また一方で高すぎると成形加工性が悪く、所望の形状が得られないという問題がある。また、粘着力が小さい場合は、接着剤施工部に定形接着剤を貼り合わせる時に位置ずれが起こり易く、また、接着面を貼り合わせた後に少しでも外力が加わると、接着力が発生する前に接着界面が破壊され、接着不良を起こす。また、粘着力が高すぎる場合は、接着剤がはみ出した時に、周囲を汚染する問題が発生したり、定形接着剤に貼り合わされたキャリアフィルムから定形接着剤が剥がれない等の問題がある。
また、加熱硬化型であるために、高い温度域で硬化させるために、被接着体の耐熱温度で制約を受けたり、接着界面で気泡が発生して、接着強さが低下し、また、加温するための設備を必要とするといった問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−141972号公報
【特許文献2】
特開平06−108608号公報
【特許文献3】
特開平10−017828号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記課題に鑑み、硬化前において成形加工性が良く、その保管状態も良好で、且つ施工時等に断裂などや圧着不良がなく、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良く、更には常温における硬化接着が容易にできる硬化性定形シリコーン接着剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、2個以上のアルケニル基を有する所定の特性を有するオルガノポリシロキサンと、2個以上のヒドロキシル基を有する所定の特性を有するオルガノハドロジェンポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒と、充填剤とを適宜配合すると、硬化前において予め定めた形状での成形加工性が良く、その保形状態も良好となる一方、施工時等に断裂などや圧着不良がないこと、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良いこと、例えば周囲を汚染することなく意匠性に優れた施工ができること、更には常温における硬化接着が容易にできることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、以下の構成或いは手段からなることを特徴とし、前記課題を解決するものである。
【0010】
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、a)少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、温度25℃での粘度が1,000,000mPa・S以上のオルガノシロキサンと、b)少なくとも2個以上のヒドロシリル基を有し、温度25℃での粘度が10〜1,000mPa・Sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、を含有してなる組成物からなり、該組成物の硬化前の温度25℃での平行板可塑度計による可塑度が100〜450の範囲にあり、グリーン強度が0.01〜0.15N/mm2の範囲にあり、また、JIS Z 237(球転法)に基づく粘着性試験におけるボールナンバーが4〜21の範囲にあり、更に硬化前に予め定めた形状に成形されてなることを特徴とする。
【0011】
また、上記組成物にあっては、上記a)成分100質量部に対して、e)接着付与成分を0.01〜10質量部の範囲で含むことが好ましい。接着付与成分をかかる範囲で加えることにより、作業性と接着性を適宜に調整することが容易にできる。
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤においては、硬化後の伸張度が150%以上、引張強さが1.5N/mm2以上の機械特性を有することが好ましい。
また、温度0〜40℃の範囲で反応させる際に、上記a)成分1,000,000質量部に対して上記c)成分として白金触媒を白金金属原子換算で1〜1,000質量部の範囲で含有してなることが好ましい。
更に、上記硬化前に成形する形状が紐状、帯状、又はシート状であり、少なくとも一面にキャリアフィルム(又は剥離フィルム)を貼り合わせてなる形態を採用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るの好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係るは以下の実施形態に限るものではない。
(材料組成物)
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、a)少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、温度25℃での粘度が1,000,000mPa・S以上のオルガノシロキサンと、b)少なくとも2個以上のヒドロシリル基を有し、温度25℃での粘度が10〜1,000mPa・Sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、e)必要により接着付与成分とを含有してなる組成物からなる。
【0013】
上記a)成分のポリオルガノシロキサンは本組成物の主剤であり、一分子中に平均2個以上のアルケニル基を有するものである。アルケニル基としては.ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、へキセニル基、へプチニル基等が例示される。中でも好ましくは、ビニル基である。
また、a)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、8−クロロプロピル基、3,3,8−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。中でも好ましくは、メチル基である。
【0014】
上記a)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が挙げられる。a)成分の25℃における粘度は1,0000,000mPa・S以上であり、好ましくは、10,000,000mPa・S以上である。
【0015】
このような(A)成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体、式:(CH3)3SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等で置換したポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのビニル基の一部または全部をアリル基、プロペニル基等のアルケニル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0016】
上記b)成分のポリオルガノシロキサンは本組成物における架橋剤として作用するものであり、一分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水素原子を有するものである。b)成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、へキセニル基、へプチニル基等のアルケニル基を挙げることができる。中でも好ましくは、メチル基である。
【0017】
上記b)成分の分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が例示される。b)成分の温度25℃における粘度は本発明において限定されないが、好ましくは、1〜1,000,000mPa・Sの範囲内であり、特に好ましくは、10〜1,000mPa・Sの範囲内である。
【0018】
このような(B)成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルハイドロジェンシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状ポリメチルハイドロジェンシロキサン、式:(CH3)2HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの2種以上の混合物が例示され、得られる硬化物の機械的特性、特には、伸びが向上することから、分子鎖両未端にのみケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサンと分子鎖側鎖にケイ素原子結合を有するポリオルガノシロキサンの混合物であることが好ましい。
【0019】
本組成物においてb)成分の含有量は、a)成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜20の範囲となる量であり、好ましくは、0.1〜10の範囲となる量であり、特に好ましくは、0.1〜5の範囲となる量である。
これは、b)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる接着剤が十分に硬化しなくなり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる接着剤硬化物の機械的特性が低下してくる。
【0020】
上記c)成分のヒドロシリル化反応用白金系触媒としては、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、塩化白金酸とオレフィン類の錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体およびこれらをアルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に担持させたものが例示される。これらの中でも塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体がヒドロシリル化反応触媒としての触媒活性が高いので好ましく、特に特公昭42−22924号公報に開示されているような塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が好ましい。
【0021】
本成分の添加量は、a)成分100万質量部に対して、白金金属原子として1〜1000質量部の範囲であり、好ましくは1〜200質量部の範囲、さらに好ましくは、5〜100質量部の範囲である。上記添加量が1質量部未満では、硬化速度が遅くなり、常温で硬化させることが難しくなる。また、添加量が上記範囲を超える場合は、組成物の保存性が悪く、低温(−20℃以下)にて保存をしても保存中に硬化が進み好ましくない。
【0022】
上記d)成分の充填剤は本組成物における機械的強度を向上させるために添加されるものであり、通常シリコーンゴムの配合に使用される化合物が用いられる。d)成分としては.例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、焼成シリカ、粉砕石英、およびこれらのシリカ粉末をオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン.オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物で表面処理した粉末、重質、軽質、コロイダル等の炭酸カルシウムが挙げられる。特に、得られる接着剤硬化物の機械的強度を十分に向上させるためには、d)成分として、BET比表面積が50m2/g以上であるシリカ粉末を用いることが好ましい。
【0023】
本組成物においてd)成分の含有量は任意であるが、得られるシリコーンゴム硬化物の機械的強度を向上させるためには、上記a)成分100質量部に対して1〜1000質量部の範囲であることが好ましく、さらには、5〜400質量部の範囲内であることが好ましい。
また、本組成物には、その他任意の成分として、例えば、ヒュームド酸化チタン、カーボンブフック、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、これらの充填剤の表面を上記の有機ケイ素化合物で処理した充填剤を含有してもよい。
【0024】
また、本組成物におけるe)成分は、接着剤として機能させるためにその接着性を賦与、向上させるためのものである。
具体的には、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等のシランカップリング剤及びこれらの部分加水分解物、エポキシ基、酸無水物基、α−シアノアクリル基を有する有機化合物及びこれらの基を含有するシロキサン化合物、或いはこれらの基とアルコキシシリル基、或いはヒドロシリル基を併有する有機化合物、若しくはシロキサン化合物、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンエチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート等のチタン化合物、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウム化合物、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等のジルコニウム化合物等を挙げることができる。
これらの接着付与剤の含有量は本発明において限定されないが、上記a)成分100質量部に対して好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部の範囲であることが好ましい。
【0025】
更に、上記組成物には、その硬化性を調整するために、3−メチルー1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン系化合物、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等の1分子中にビニル基を5質量%以上有するオルガノシロキサン化合物、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、フォスフイン類、メルカプタン類、ヒドラジン類等の硬化抑制剤を含有することが好ましい。これらの硬化抑制剤の含有量は限定されないが、a)成分100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲にあることが好ましい。
【0026】
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤の組成物を調製する方法は特に限定されず、必要に応じてその他任意の成分を混合することにより調製することができる。例えば、予め上記a)成分とd)成分を加熱混合して調製したベースコンパウンドに、残余の成分を添加することが好ましい。なお、その他任意の成分を添加する必要がある場合、ベースコンパウンドを調整する際に添加してもよく、また、これらが加熱混合により変質するような場合には、上記b)成分及びc)成分を添加する際に添加することが好ましい。
上記接着剤を調製する際には、2本ロール、ニーダー等の周知の混練装置を用いることができる。
【0027】
更に、上記組成物には、例えばポリエチレングリコール又はその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤、ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位及び/又はモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサンなどの液状補強剤、希釈剤として汚染性に影響を及ぼさないパラフィン系溶剤、ビニル基、アルケニル基等の他に炭素数2以上の炭化水素基含有液状オルガノポリシロキサンなどを必要に応じてその所定量を添加することができる。
【0028】
(組成物の可塑度)
上記で得られた組成物のウィリアムス可塑度は、25℃において100〜450の範囲であることが好ましく、特に、150〜350の範囲が好ましい。可塑度が小さすぎる場合は、組成物を賦形して未硬化の成形体を得る時に所定の形状が得られなかったり、また形状保持(保形性)ができなかったりする。一方、梱包保管状態で変形する問題が発生し、大きすぎる場合は、接着面に変形密着させるために過大な力が必要となるため施工性、加工性が低下し、場合によっては、プレス機、オートクレーブのような加圧装置が必要となり、コスト高になり、かつ、接着面との密着性が悪くなるため、接着強度が低下する。
【0029】
(組成物のグリーン強度)
また、組成物のグリーン強度は、25℃において0.01〜0.15N/mm2の範囲であることが好ましく、さらには、0.02〜0.10N/mm2の範囲であることが好ましい。グリーン強度が小さすぎる場合は、成形の際や施工中に未硬化成形体が伸びて破断する不都合が発生し、また、大きすぎる場合は、成形の際に加工性が低下する問題がある。
【0030】
(組成物の粘着性)
また上記組成物の粘着性は、JIS Z0287(球転法)で測定して4〜21の範囲であることが必要である。上記粘着性が4未満では被接着体に対する粘着力が十分に得られないために位置ずれや剥離が発生しやすくなる。また、上記粘着性が21を超えると、未硬化成形体にキャリアフィルムなどを貼り合わせた場合、そのキャリアフィルムを剥離する際に剥能性が著しく低下し、成形体に破損を生じることになる。
【0031】
(賦形)
上記で得られた硬化性シリコーンゴム組成物は、押出成形、カレンダー成形、圧縮成形等の成形方法により、紐状、帯状、シート状などの形に成形し、未硬化シリコーンゴム成形体が得られる。この未硬化シリコーンゴム成形体は、キャリアフィルムと貼り合わせることで保存時の形状維持性、施工時の取り扱い性が向上する。キャリアフィルムとしては、二軸延伸PPフイルム(OPP)、無延伸PPフイルム(CPP)、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のプラスチックフィルムが挙げられるが、中でも剥離性が良好で機械的な強度があるOPPが好ましい。
また、貼合わされた成形体は、リール等に巻き取って、さらに施工性、保管時の形状維持性を向上させることができる。
【0032】
(保存)
未硬化成形体を常温で硬化接着させるには、本発明における成形体を冷蔵或いは冷凍下で貯蔵することが好ましい。
具体的には、0〜−40℃程度の温度で保管するのが好ましく、また、成形体を低温雰周気から常温雰囲気に移した時に、成形体表面に結露が生じないように、透湿性の低いプラスチックフィルムでヒートシール等の方法で密閉して保存することが望ましい。結露防止用フイルムとしては、OPP、CPP、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のプラスチックフィルムが挙げられるが、透湿性が低く、ヒートシール性に優れ、かつ、安価である、ポリエチレンフィルムが好ましい。
【0033】
即ち、本発明の組成物の未硬化成形体は、結露防止フイルムで密閉した状態で冷蔵或いは冷凍保存を行い、使用する前に、低温雰囲気から常温雰囲気に移して、結露しない程度の温度になった時点で結露防止用フイルムを開封して、未硬化成形体を被接着体に施工することができる。接着加工の方法としては、被接着体に未硬化成形体を貼り合せて、0.01〜5N/mm2の加圧を行い、室温或いは加温状態で未硬化成形体を硬化接着させる。接着加工の際、被接着体の接着表面を洗浄した後、シランカップリング剤を含有したプライマーを塗布乾燥させても良い。通常、室温で硬化接着させる場合は、3〜7日で硬化接着状態が得られ、60℃に加温した場合では、2〜4時間で硬化接着状態が得られる。また、常温とは、通常の雰囲気温度であり、ここでは、0〜40℃の温度範囲をいう。
【0034】
(硬化後の物性)
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤の硬化後の機械強度或いは物性については、その接着剤の用途に応じて組成物の配合量を決めて予め定めることができるが、好ましくは、伸張度が150%未満である場合には、接着部分にかかる変位、応力に追随できず接着性が損なわれ、引張強さが1.5N/mm2未満では外力によって接着層或いはシール層が損傷される場合がある。このため、硬化後における伸張度は150%以上、引張強さが1.5N/mm2以上であることが好ましい。
【0035】
【実施例】
以下実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
尚、粘度は、25℃における値である。ウィリアムス可塑度、グリーン強度、粘着性、引張接着性、硬度、施工性の測定方法、総合評価方法は、以下に示す方法によるものである。
【0036】
(ウィリアムス可塑度の測定)
JIS K6249:1997「未硬化及びシリコーンゴムの試験方法」に準拠して測定する。具体的には、シリコーン組成物2gを球状の試験片とし、次いで、この試験片をセロハン紙に挟んで、ダイヤルゲージの付いた平行板可塑度計(上島製作所;ウイリアムスプラストメータ)中にセットし、49Nの荷重を加えて3分間放置した後、ダイヤルゲージの目盛りをミリメートルの100分の1まで読みとり、試験片の厚さを記録し、この数値を100倍してウイリアム可塑度とした。
【0037】
(グリーン強度の測定)
JIS K6251:1993「加硫ゴムの引張試験方法」に準拠して測定する。具体的には、シリコーンゴム組成物を、厚さ2mmのシート状に賦形し、3号ダンベル形状に打抜いて、引張試験機にて、500mm/分の速度で引張り、その最大引張力をグリーン強度とした。
【0038】
(粘着性:球転法による測定)
JIS Z0287:2000「粘着テープ・粘着シートの試験方法」の傾斜式ボールタックの試験方法に基づいて傾斜角30度にて実施した。
【0039】
(引張接着性の測定)
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の引張接着性の試験方法に基づいて実施した。被着体は、フロートガラスを使用した。
【0040】
(硬度の測定)
JIS K6258;1997「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に基づいてデュロメータータイプAを使用して実施した。
【0041】
(施工性)
天板とシンクから構成されるシステムキッチン流し台の接着剤及びシール部材として、硬化性定形シリコーン接着剤を使用した場合の施工性を確認し、評価した。具体的には以下に示す。
【0042】
<未硬化成形体の準備>
本発明の硬化性接着剤組成物を、10℃に冷却されたシリンダー径50mmの押出機を使用して、断面4mm径の丸紐状の未硬化成形体を成形し、インラインにて幅8mmのOPP製キャリアフィルムと片面ラミネートした後、キャリアリールに巻き取って、ポリエチレン製の袋に入れ、ヒートシールして密閉状態で包装し、−20℃で冷凍保存した。
【0043】
<キッチン流し台施工>
上記未硬化成形体を使用して、天板(開口部材)が人工大理石、シンクがステンレスの絞り加工品からなるシステムキッチンの流し台の接着シールにおける施工性を評価した。
その作業内容は、以下に示す。
(1)外形寸法幅900mm、奥行650mm、厚み20mm、開口幅800mm、開口奥行540mmの人工大理石製天板に対して、上記紐状未硬化成形体を、開口部の周縁部に沿って貼り合せた。
(2)その上から、外形幅800mm、奥行580mm、深さ200mm、フランジ幅100mmのステンレス製シンクを、上記未硬化成形体がフランジ部に接触するように位置決めして貼り合せた。
(3)押え金具と締付けビスを使用して、未硬化成形体の厚みが1mmになるまで圧着して天板とシンクを固定した。
(4)次いで、天板とシンクの間からはみ出した未硬化成形体をへらで掻きとって、シール部分の仕上げ処理を行い、天板とシンクの組み立て品を得た。
【0044】
(実施例1)
混練器(ニーダー)中で粘度15,000,000mPaで、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)の39.4質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサン2.8質量部を均一に混合し、窒素通気雰囲気下で150℃、1時間加熱しながら混合を行い冷却した。次いで、ミキシングロールを使用して、冷却状態にて、上記混練物100質量部に対して、ジメチルシロキサン・メチルハイドロジュンシロキサン共重合体(メチルハイドロジェンシロキサンの量は、0.7モル/100g)の1.72質量部、塩化白金酸溶液(塩化白金の5質量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)の0.27質量部(前記混練物100万質量部に対して白金原子換算で54質量部)、ビニルトリエトキシシランの1質量部、3−メチル−1−ブチン−3−オールの0.05質量部を、均一に混練し、組成物を調製した。この組成物について、可塑度、グリーン強度、粘着性、引張接着性、硬度、施工性について測定、評価した。その結果を下記表1に示した。
なお、硬化接着条件は23℃/50%RH/7日、引張接着性の試験体作製時の加圧力は0.04N/mm2にて実施した。
【0045】
また、施工性について、以下に記す。
紐状未硬化成形体を、開口部の周縁部に沿って貼り合せる際、変形、切断等の問題はなく、天板に貼り合せることができた。押え金具と締付けビスを使用して、未硬化成形体の厚みが1mmになるまで圧着する際、容易に所定厚みまで圧縮変形させることができた。また、シール部分の仕上げ処理において、はみ出した部分を容易に取り除くことができ、かつ、接着部分を損傷させることもなく、かつ、天板、シンクを汚すことなく、仕上げ処理することができ、施工性は総じて良好であった。
【0046】
(漏水の確認)
また、施工性評価に使用した組み立て品を、23℃/7日放置して、未硬化成形体を硬化接着させ、シール部の高さまでシンクに水を入れて、7日間放置したが、水漏れは発生しなかった。
【0047】
(自動車ECUボックスの接合シール)
自動車用ECUボックスの上蓋と枠材との接合体の接着シール部材として、断面形状2mm径の丸紐状未硬化成形体を使用した。まず、ガラス繊維入りPBT製、断面幅5mm、断面高さ25mm、枠外形幅180mm、枠外形奥行200mmの枠材の幅5mmの平面部に上記紐状未硬化成形体を貼り合せた。その上からアルミダイキヤスト製、厚み3mm、幅180mm、奥行200mmの上蓋を位置決めして重ね合わせてボルト締めにより、上記未硬化成形体が厚み1mmになるまで圧着した。23℃/7日放置し、未硬化成形体を硬化接着させ、ついで、上蓋が下側になるように置いて、中に水を高さ25mmまで入れて7日間放置した結果、水漏れは発生しなかった。
【0048】
(実施例2)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を46.0質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンの3.3質量部に変更した以外は同様な方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を待った。その結果を表1に示した。
【0049】
(実施例3)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を54.8質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを3.9質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
【0050】
(比較例1)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を75質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを5.5質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
【0051】
施工性の評価は、天板に対して、紐状の未硬化成形体を貼り合せる工程で、一度貼り合せた未硬化成形体が剥離する問題が発生した。また、天板とシンクとの接合において、未硬化成形体が厚み方向に圧縮されないために、所定の厚みが得られない問題が発生した。また、紐状の未硬化成形体を成形する際、成形体に長さ1mm位の亀裂が多数発生する問題があった。また、仕上げ処理においてへらにて未硬化部分を除去する際、はみだした未硬化ゴムのみを分離除去することが困難であり、接着シール部分のゴムに欠損部が発生した。
【0052】
(比較例2)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を26.4質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを1.8質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
また、施工性の評価において、丸紐状の未硬化成形体を天板に貼り合せる際、未硬化成形体が切断してしまう問題が発生した。また、保存中に変形して、断面高さ方向の寸法が小さくなる問題が発生した。
【0053】
(参考例1)
実施例1において、塩化白金酸溶液(塩化白金酸の5質量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)を0.002質量部(上記混合物100万質量部に対して白金原子換算0.4質量部)に変更した以外は、同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価した。その結果を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
このように本実施例の硬化性定形シリコーン接着剤は、適切な可塑度、グリーン強度、粘着性を有する硬化性シリコーン接着維成物を使用しており、低加圧でも安定した接着力が得られ、常温で硬化接着が可能で施工性が良く、周囲への汚染もなく、保存性に優れている。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤よれば、上述したように、所定の特性を有したa)特定のオルガノシロキサンと、b)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、を含有してなる組成物からなっているので、またその組成物の硬化前の可塑度、グリーン強度が特定の範囲にあり、また、粘着性試験におけるボールナンバーが4〜21の範囲にあり、更には硬化前に予め定めた形状に成形されてなるので、硬化前において成形加工性が良く、その保管状態も良好で、且つ施工時等に断裂などや圧着不良がなく、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良く、更には常温における硬化接着が容易にできる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、未硬化シリコーンゴム成形体を被接着剤材料と接触、圧着し、硬化接着させてなる硬化性定形シリコーン接着剤に関するものであり、より詳細には、耐熱性、弾性等の特性に優れた接着剤或いはシーリング剤として好適に使用できる硬化性定形シリコーン接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、付加硬化型接着性液状シリコーンゴムおよび縮合硬化型接着性液状シリコーンゴムなどは、建築用途、電気電子部品、自動車部品等の各種用途に幅広く用いられている。シリコーン系接肴剤、シーリング材は、一般に液状あるいはペースト状であり、その製品形態はチューブやカートリッジに充填されたものが殆どである。シリコーン系接着剤としては、シリコーンシーラントのように空気中の水分と反応して架橋し、硬化すると同時に、加水分解性のシランによって被接着体に接着する縮合反応を利用したものがある。また保存中は制御剤によって反応を抑えるとともに使用するときに加熱によって架橋し、ゴム弾性を発現する。それと同時に白金触媒による付加反応を利用して、各種接着助剤よって被着体に接着するもの等が知られている。
【0003】
これらのシリコーン接着剤、シーリング材は、液状あるいはペースト状であるためにべた付きがある。このため、塗布作業中に必要のない部分に付着したり、汚してしまうという問題があり、取扱い難くい。また部品の接着を行う場合に位置合わせ等の微調整が行い難い上、塗布厚みを一定にできないなどの不具合がある。きらに、接着層の中に空気が入ると接着力が弱くなったり、絶縁性等の機能が十分に発揮されない問題がある。
【0004】
そこで、これらの欠点を改良すべく、硬化性定形シリコーン接着剤として加熱硬化型のフイルム状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、加熱硬化型の帯状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)、更には加熱硬化型のシート状シリコーン接着剤が提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
【0005】
しかしながら、これらの定形接着剤においては、硬化前の材料が柔らか過ぎると保管状態で所定の形状より大きく変形していたり、また、硬すぎる場合は、その施工時の圧着力が不十分で、所定の厚みまでに圧着できずに接着面積が確保できないことがある。このため、接着不良を起こしたり、また密着状態が悪いために接着強度が低くなる問題がある。また、接着強度を向上させるために十分な圧力をかけるためには、プレス機、オートクレーブのような加圧装置を必要とし、生産性が上がらす、コストが高くなる問題がある。また、意匠面でも問題が発生する場合がある。
【0006】
また、硬化前の材料強度(グリーン強度)が低すぎると成形時や施工時に断裂したり、また一方で高すぎると成形加工性が悪く、所望の形状が得られないという問題がある。また、粘着力が小さい場合は、接着剤施工部に定形接着剤を貼り合わせる時に位置ずれが起こり易く、また、接着面を貼り合わせた後に少しでも外力が加わると、接着力が発生する前に接着界面が破壊され、接着不良を起こす。また、粘着力が高すぎる場合は、接着剤がはみ出した時に、周囲を汚染する問題が発生したり、定形接着剤に貼り合わされたキャリアフィルムから定形接着剤が剥がれない等の問題がある。
また、加熱硬化型であるために、高い温度域で硬化させるために、被接着体の耐熱温度で制約を受けたり、接着界面で気泡が発生して、接着強さが低下し、また、加温するための設備を必要とするといった問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−141972号公報
【特許文献2】
特開平06−108608号公報
【特許文献3】
特開平10−017828号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、上記課題に鑑み、硬化前において成形加工性が良く、その保管状態も良好で、且つ施工時等に断裂などや圧着不良がなく、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良く、更には常温における硬化接着が容易にできる硬化性定形シリコーン接着剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、2個以上のアルケニル基を有する所定の特性を有するオルガノポリシロキサンと、2個以上のヒドロキシル基を有する所定の特性を有するオルガノハドロジェンポリシロキサンと、ヒドロシリル化触媒と、充填剤とを適宜配合すると、硬化前において予め定めた形状での成形加工性が良く、その保形状態も良好となる一方、施工時等に断裂などや圧着不良がないこと、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良いこと、例えば周囲を汚染することなく意匠性に優れた施工ができること、更には常温における硬化接着が容易にできることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、以下の構成或いは手段からなることを特徴とし、前記課題を解決するものである。
【0010】
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、a)少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、温度25℃での粘度が1,000,000mPa・S以上のオルガノシロキサンと、b)少なくとも2個以上のヒドロシリル基を有し、温度25℃での粘度が10〜1,000mPa・Sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、を含有してなる組成物からなり、該組成物の硬化前の温度25℃での平行板可塑度計による可塑度が100〜450の範囲にあり、グリーン強度が0.01〜0.15N/mm2の範囲にあり、また、JIS Z 237(球転法)に基づく粘着性試験におけるボールナンバーが4〜21の範囲にあり、更に硬化前に予め定めた形状に成形されてなることを特徴とする。
【0011】
また、上記組成物にあっては、上記a)成分100質量部に対して、e)接着付与成分を0.01〜10質量部の範囲で含むことが好ましい。接着付与成分をかかる範囲で加えることにより、作業性と接着性を適宜に調整することが容易にできる。
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤においては、硬化後の伸張度が150%以上、引張強さが1.5N/mm2以上の機械特性を有することが好ましい。
また、温度0〜40℃の範囲で反応させる際に、上記a)成分1,000,000質量部に対して上記c)成分として白金触媒を白金金属原子換算で1〜1,000質量部の範囲で含有してなることが好ましい。
更に、上記硬化前に成形する形状が紐状、帯状、又はシート状であり、少なくとも一面にキャリアフィルム(又は剥離フィルム)を貼り合わせてなる形態を採用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るの好ましい実施の形態を詳述する。尚、本発明に係るは以下の実施形態に限るものではない。
(材料組成物)
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤は、a)少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、温度25℃での粘度が1,000,000mPa・S以上のオルガノシロキサンと、b)少なくとも2個以上のヒドロシリル基を有し、温度25℃での粘度が10〜1,000mPa・Sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、e)必要により接着付与成分とを含有してなる組成物からなる。
【0013】
上記a)成分のポリオルガノシロキサンは本組成物の主剤であり、一分子中に平均2個以上のアルケニル基を有するものである。アルケニル基としては.ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、へキセニル基、へプチニル基等が例示される。中でも好ましくは、ビニル基である。
また、a)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、8−クロロプロピル基、3,3,8−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。中でも好ましくは、メチル基である。
【0014】
上記a)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が挙げられる。a)成分の25℃における粘度は1,0000,000mPa・S以上であり、好ましくは、10,000,000mPa・S以上である。
【0015】
このような(A)成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体、式:(CH3)3SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等で置換したポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのビニル基の一部または全部をアリル基、プロペニル基等のアルケニル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの2種以上の混合物を挙げることができる。
【0016】
上記b)成分のポリオルガノシロキサンは本組成物における架橋剤として作用するものであり、一分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水素原子を有するものである。b)成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、へキセニル基、へプチニル基等のアルケニル基を挙げることができる。中でも好ましくは、メチル基である。
【0017】
上記b)成分の分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が例示される。b)成分の温度25℃における粘度は本発明において限定されないが、好ましくは、1〜1,000,000mPa・Sの範囲内であり、特に好ましくは、10〜1,000mPa・Sの範囲内である。
【0018】
このような(B)成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルハイドロジェンシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状ポリメチルハイドロジェンシロキサン、式:(CH3)2HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの2種以上の混合物が例示され、得られる硬化物の機械的特性、特には、伸びが向上することから、分子鎖両未端にのみケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサンと分子鎖側鎖にケイ素原子結合を有するポリオルガノシロキサンの混合物であることが好ましい。
【0019】
本組成物においてb)成分の含有量は、a)成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜20の範囲となる量であり、好ましくは、0.1〜10の範囲となる量であり、特に好ましくは、0.1〜5の範囲となる量である。
これは、b)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる接着剤が十分に硬化しなくなり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる接着剤硬化物の機械的特性が低下してくる。
【0020】
上記c)成分のヒドロシリル化反応用白金系触媒としては、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、塩化白金酸とオレフィン類の錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体およびこれらをアルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に担持させたものが例示される。これらの中でも塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体がヒドロシリル化反応触媒としての触媒活性が高いので好ましく、特に特公昭42−22924号公報に開示されているような塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が好ましい。
【0021】
本成分の添加量は、a)成分100万質量部に対して、白金金属原子として1〜1000質量部の範囲であり、好ましくは1〜200質量部の範囲、さらに好ましくは、5〜100質量部の範囲である。上記添加量が1質量部未満では、硬化速度が遅くなり、常温で硬化させることが難しくなる。また、添加量が上記範囲を超える場合は、組成物の保存性が悪く、低温(−20℃以下)にて保存をしても保存中に硬化が進み好ましくない。
【0022】
上記d)成分の充填剤は本組成物における機械的強度を向上させるために添加されるものであり、通常シリコーンゴムの配合に使用される化合物が用いられる。d)成分としては.例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、焼成シリカ、粉砕石英、およびこれらのシリカ粉末をオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン.オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物で表面処理した粉末、重質、軽質、コロイダル等の炭酸カルシウムが挙げられる。特に、得られる接着剤硬化物の機械的強度を十分に向上させるためには、d)成分として、BET比表面積が50m2/g以上であるシリカ粉末を用いることが好ましい。
【0023】
本組成物においてd)成分の含有量は任意であるが、得られるシリコーンゴム硬化物の機械的強度を向上させるためには、上記a)成分100質量部に対して1〜1000質量部の範囲であることが好ましく、さらには、5〜400質量部の範囲内であることが好ましい。
また、本組成物には、その他任意の成分として、例えば、ヒュームド酸化チタン、カーボンブフック、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、これらの充填剤の表面を上記の有機ケイ素化合物で処理した充填剤を含有してもよい。
【0024】
また、本組成物におけるe)成分は、接着剤として機能させるためにその接着性を賦与、向上させるためのものである。
具体的には、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等のシランカップリング剤及びこれらの部分加水分解物、エポキシ基、酸無水物基、α−シアノアクリル基を有する有機化合物及びこれらの基を含有するシロキサン化合物、或いはこれらの基とアルコキシシリル基、或いはヒドロシリル基を併有する有機化合物、若しくはシロキサン化合物、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンエチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート等のチタン化合物、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウム化合物、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等のジルコニウム化合物等を挙げることができる。
これらの接着付与剤の含有量は本発明において限定されないが、上記a)成分100質量部に対して好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部の範囲であることが好ましい。
【0025】
更に、上記組成物には、その硬化性を調整するために、3−メチルー1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン系化合物、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等の1分子中にビニル基を5質量%以上有するオルガノシロキサン化合物、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、フォスフイン類、メルカプタン類、ヒドラジン類等の硬化抑制剤を含有することが好ましい。これらの硬化抑制剤の含有量は限定されないが、a)成分100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲にあることが好ましい。
【0026】
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤の組成物を調製する方法は特に限定されず、必要に応じてその他任意の成分を混合することにより調製することができる。例えば、予め上記a)成分とd)成分を加熱混合して調製したベースコンパウンドに、残余の成分を添加することが好ましい。なお、その他任意の成分を添加する必要がある場合、ベースコンパウンドを調整する際に添加してもよく、また、これらが加熱混合により変質するような場合には、上記b)成分及びc)成分を添加する際に添加することが好ましい。
上記接着剤を調製する際には、2本ロール、ニーダー等の周知の混練装置を用いることができる。
【0027】
更に、上記組成物には、例えばポリエチレングリコール又はその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤、ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位及び/又はモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサンなどの液状補強剤、希釈剤として汚染性に影響を及ぼさないパラフィン系溶剤、ビニル基、アルケニル基等の他に炭素数2以上の炭化水素基含有液状オルガノポリシロキサンなどを必要に応じてその所定量を添加することができる。
【0028】
(組成物の可塑度)
上記で得られた組成物のウィリアムス可塑度は、25℃において100〜450の範囲であることが好ましく、特に、150〜350の範囲が好ましい。可塑度が小さすぎる場合は、組成物を賦形して未硬化の成形体を得る時に所定の形状が得られなかったり、また形状保持(保形性)ができなかったりする。一方、梱包保管状態で変形する問題が発生し、大きすぎる場合は、接着面に変形密着させるために過大な力が必要となるため施工性、加工性が低下し、場合によっては、プレス機、オートクレーブのような加圧装置が必要となり、コスト高になり、かつ、接着面との密着性が悪くなるため、接着強度が低下する。
【0029】
(組成物のグリーン強度)
また、組成物のグリーン強度は、25℃において0.01〜0.15N/mm2の範囲であることが好ましく、さらには、0.02〜0.10N/mm2の範囲であることが好ましい。グリーン強度が小さすぎる場合は、成形の際や施工中に未硬化成形体が伸びて破断する不都合が発生し、また、大きすぎる場合は、成形の際に加工性が低下する問題がある。
【0030】
(組成物の粘着性)
また上記組成物の粘着性は、JIS Z0287(球転法)で測定して4〜21の範囲であることが必要である。上記粘着性が4未満では被接着体に対する粘着力が十分に得られないために位置ずれや剥離が発生しやすくなる。また、上記粘着性が21を超えると、未硬化成形体にキャリアフィルムなどを貼り合わせた場合、そのキャリアフィルムを剥離する際に剥能性が著しく低下し、成形体に破損を生じることになる。
【0031】
(賦形)
上記で得られた硬化性シリコーンゴム組成物は、押出成形、カレンダー成形、圧縮成形等の成形方法により、紐状、帯状、シート状などの形に成形し、未硬化シリコーンゴム成形体が得られる。この未硬化シリコーンゴム成形体は、キャリアフィルムと貼り合わせることで保存時の形状維持性、施工時の取り扱い性が向上する。キャリアフィルムとしては、二軸延伸PPフイルム(OPP)、無延伸PPフイルム(CPP)、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のプラスチックフィルムが挙げられるが、中でも剥離性が良好で機械的な強度があるOPPが好ましい。
また、貼合わされた成形体は、リール等に巻き取って、さらに施工性、保管時の形状維持性を向上させることができる。
【0032】
(保存)
未硬化成形体を常温で硬化接着させるには、本発明における成形体を冷蔵或いは冷凍下で貯蔵することが好ましい。
具体的には、0〜−40℃程度の温度で保管するのが好ましく、また、成形体を低温雰周気から常温雰囲気に移した時に、成形体表面に結露が生じないように、透湿性の低いプラスチックフィルムでヒートシール等の方法で密閉して保存することが望ましい。結露防止用フイルムとしては、OPP、CPP、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のプラスチックフィルムが挙げられるが、透湿性が低く、ヒートシール性に優れ、かつ、安価である、ポリエチレンフィルムが好ましい。
【0033】
即ち、本発明の組成物の未硬化成形体は、結露防止フイルムで密閉した状態で冷蔵或いは冷凍保存を行い、使用する前に、低温雰囲気から常温雰囲気に移して、結露しない程度の温度になった時点で結露防止用フイルムを開封して、未硬化成形体を被接着体に施工することができる。接着加工の方法としては、被接着体に未硬化成形体を貼り合せて、0.01〜5N/mm2の加圧を行い、室温或いは加温状態で未硬化成形体を硬化接着させる。接着加工の際、被接着体の接着表面を洗浄した後、シランカップリング剤を含有したプライマーを塗布乾燥させても良い。通常、室温で硬化接着させる場合は、3〜7日で硬化接着状態が得られ、60℃に加温した場合では、2〜4時間で硬化接着状態が得られる。また、常温とは、通常の雰囲気温度であり、ここでは、0〜40℃の温度範囲をいう。
【0034】
(硬化後の物性)
本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤の硬化後の機械強度或いは物性については、その接着剤の用途に応じて組成物の配合量を決めて予め定めることができるが、好ましくは、伸張度が150%未満である場合には、接着部分にかかる変位、応力に追随できず接着性が損なわれ、引張強さが1.5N/mm2未満では外力によって接着層或いはシール層が損傷される場合がある。このため、硬化後における伸張度は150%以上、引張強さが1.5N/mm2以上であることが好ましい。
【0035】
【実施例】
以下実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
尚、粘度は、25℃における値である。ウィリアムス可塑度、グリーン強度、粘着性、引張接着性、硬度、施工性の測定方法、総合評価方法は、以下に示す方法によるものである。
【0036】
(ウィリアムス可塑度の測定)
JIS K6249:1997「未硬化及びシリコーンゴムの試験方法」に準拠して測定する。具体的には、シリコーン組成物2gを球状の試験片とし、次いで、この試験片をセロハン紙に挟んで、ダイヤルゲージの付いた平行板可塑度計(上島製作所;ウイリアムスプラストメータ)中にセットし、49Nの荷重を加えて3分間放置した後、ダイヤルゲージの目盛りをミリメートルの100分の1まで読みとり、試験片の厚さを記録し、この数値を100倍してウイリアム可塑度とした。
【0037】
(グリーン強度の測定)
JIS K6251:1993「加硫ゴムの引張試験方法」に準拠して測定する。具体的には、シリコーンゴム組成物を、厚さ2mmのシート状に賦形し、3号ダンベル形状に打抜いて、引張試験機にて、500mm/分の速度で引張り、その最大引張力をグリーン強度とした。
【0038】
(粘着性:球転法による測定)
JIS Z0287:2000「粘着テープ・粘着シートの試験方法」の傾斜式ボールタックの試験方法に基づいて傾斜角30度にて実施した。
【0039】
(引張接着性の測定)
JIS A1439:1997「建築用シーリング材の試験方法」の引張接着性の試験方法に基づいて実施した。被着体は、フロートガラスを使用した。
【0040】
(硬度の測定)
JIS K6258;1997「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に基づいてデュロメータータイプAを使用して実施した。
【0041】
(施工性)
天板とシンクから構成されるシステムキッチン流し台の接着剤及びシール部材として、硬化性定形シリコーン接着剤を使用した場合の施工性を確認し、評価した。具体的には以下に示す。
【0042】
<未硬化成形体の準備>
本発明の硬化性接着剤組成物を、10℃に冷却されたシリンダー径50mmの押出機を使用して、断面4mm径の丸紐状の未硬化成形体を成形し、インラインにて幅8mmのOPP製キャリアフィルムと片面ラミネートした後、キャリアリールに巻き取って、ポリエチレン製の袋に入れ、ヒートシールして密閉状態で包装し、−20℃で冷凍保存した。
【0043】
<キッチン流し台施工>
上記未硬化成形体を使用して、天板(開口部材)が人工大理石、シンクがステンレスの絞り加工品からなるシステムキッチンの流し台の接着シールにおける施工性を評価した。
その作業内容は、以下に示す。
(1)外形寸法幅900mm、奥行650mm、厚み20mm、開口幅800mm、開口奥行540mmの人工大理石製天板に対して、上記紐状未硬化成形体を、開口部の周縁部に沿って貼り合せた。
(2)その上から、外形幅800mm、奥行580mm、深さ200mm、フランジ幅100mmのステンレス製シンクを、上記未硬化成形体がフランジ部に接触するように位置決めして貼り合せた。
(3)押え金具と締付けビスを使用して、未硬化成形体の厚みが1mmになるまで圧着して天板とシンクを固定した。
(4)次いで、天板とシンクの間からはみ出した未硬化成形体をへらで掻きとって、シール部分の仕上げ処理を行い、天板とシンクの組み立て品を得た。
【0044】
(実施例1)
混練器(ニーダー)中で粘度15,000,000mPaで、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)の39.4質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサン2.8質量部を均一に混合し、窒素通気雰囲気下で150℃、1時間加熱しながら混合を行い冷却した。次いで、ミキシングロールを使用して、冷却状態にて、上記混練物100質量部に対して、ジメチルシロキサン・メチルハイドロジュンシロキサン共重合体(メチルハイドロジェンシロキサンの量は、0.7モル/100g)の1.72質量部、塩化白金酸溶液(塩化白金の5質量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)の0.27質量部(前記混練物100万質量部に対して白金原子換算で54質量部)、ビニルトリエトキシシランの1質量部、3−メチル−1−ブチン−3−オールの0.05質量部を、均一に混練し、組成物を調製した。この組成物について、可塑度、グリーン強度、粘着性、引張接着性、硬度、施工性について測定、評価した。その結果を下記表1に示した。
なお、硬化接着条件は23℃/50%RH/7日、引張接着性の試験体作製時の加圧力は0.04N/mm2にて実施した。
【0045】
また、施工性について、以下に記す。
紐状未硬化成形体を、開口部の周縁部に沿って貼り合せる際、変形、切断等の問題はなく、天板に貼り合せることができた。押え金具と締付けビスを使用して、未硬化成形体の厚みが1mmになるまで圧着する際、容易に所定厚みまで圧縮変形させることができた。また、シール部分の仕上げ処理において、はみ出した部分を容易に取り除くことができ、かつ、接着部分を損傷させることもなく、かつ、天板、シンクを汚すことなく、仕上げ処理することができ、施工性は総じて良好であった。
【0046】
(漏水の確認)
また、施工性評価に使用した組み立て品を、23℃/7日放置して、未硬化成形体を硬化接着させ、シール部の高さまでシンクに水を入れて、7日間放置したが、水漏れは発生しなかった。
【0047】
(自動車ECUボックスの接合シール)
自動車用ECUボックスの上蓋と枠材との接合体の接着シール部材として、断面形状2mm径の丸紐状未硬化成形体を使用した。まず、ガラス繊維入りPBT製、断面幅5mm、断面高さ25mm、枠外形幅180mm、枠外形奥行200mmの枠材の幅5mmの平面部に上記紐状未硬化成形体を貼り合せた。その上からアルミダイキヤスト製、厚み3mm、幅180mm、奥行200mmの上蓋を位置決めして重ね合わせてボルト締めにより、上記未硬化成形体が厚み1mmになるまで圧着した。23℃/7日放置し、未硬化成形体を硬化接着させ、ついで、上蓋が下側になるように置いて、中に水を高さ25mmまで入れて7日間放置した結果、水漏れは発生しなかった。
【0048】
(実施例2)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を46.0質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンの3.3質量部に変更した以外は同様な方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を待った。その結果を表1に示した。
【0049】
(実施例3)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を54.8質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを3.9質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
【0050】
(比較例1)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を75質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを5.5質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
【0051】
施工性の評価は、天板に対して、紐状の未硬化成形体を貼り合せる工程で、一度貼り合せた未硬化成形体が剥離する問題が発生した。また、天板とシンクとの接合において、未硬化成形体が厚み方向に圧縮されないために、所定の厚みが得られない問題が発生した。また、紐状の未硬化成形体を成形する際、成形体に長さ1mm位の亀裂が多数発生する問題があった。また、仕上げ処理においてへらにて未硬化部分を除去する際、はみだした未硬化ゴムのみを分離除去することが困難であり、接着シール部分のゴムに欠損部が発生した。
【0052】
(比較例2)
実施例1において、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(商品名;アエロジルR972、日本アエロジル社製)を26.4質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサンを1.8質量部に変更した以外は同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価を行った。その結果を表1に示した。
また、施工性の評価において、丸紐状の未硬化成形体を天板に貼り合せる際、未硬化成形体が切断してしまう問題が発生した。また、保存中に変形して、断面高さ方向の寸法が小さくなる問題が発生した。
【0053】
(参考例1)
実施例1において、塩化白金酸溶液(塩化白金酸の5質量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)を0.002質量部(上記混合物100万質量部に対して白金原子換算0.4質量部)に変更した以外は、同様の方法で組成物を調製し、また、同様の方法で測定、評価した。その結果を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
このように本実施例の硬化性定形シリコーン接着剤は、適切な可塑度、グリーン強度、粘着性を有する硬化性シリコーン接着維成物を使用しており、低加圧でも安定した接着力が得られ、常温で硬化接着が可能で施工性が良く、周囲への汚染もなく、保存性に優れている。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る本発明に係る硬化性定形シリコーン接着剤よれば、上述したように、所定の特性を有したa)特定のオルガノシロキサンと、b)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、を含有してなる組成物からなっているので、またその組成物の硬化前の可塑度、グリーン強度が特定の範囲にあり、また、粘着性試験におけるボールナンバーが4〜21の範囲にあり、更には硬化前に予め定めた形状に成形されてなるので、硬化前において成形加工性が良く、その保管状態も良好で、且つ施工時等に断裂などや圧着不良がなく、また施工時に好適な粘着力を有して作業性が良く、更には常温における硬化接着が容易にできる。
Claims (5)
- a)少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、温度25℃での粘度が1,000,000mPa・S以上のオルガノシロキサンと、b)少なくとも2個以上のヒドロシリル基を有し、温度25℃での粘度が10〜1,000mPa・Sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、c)ヒドロシリル化触媒と、d)充填剤と、を含有してなる組成物からなり、該組成物の硬化前の温度25℃での平行板可塑度計による可塑度が100〜450の範囲にあり、グリーン強度が0.01〜0.15N/mm2の範囲にあり、また、JIS Z 237(球転法)に基づく粘着性試験におけるボールナンバーが4〜21の範囲にあり、更に硬化前に予め定めた形状に成形されてなることを特徴とする硬化性定形シリコーン接着剤。
- 上記組成物は上記a)成分100質量部に対して、e)接着付与成分を0.01〜10質量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1記載の硬化性定形シリコーン接着剤。
- 硬化後の伸張度が150%以上、引張強さが1.5N/mm2以上の機械特性を有する請求項1又は2記載の硬化性定形シリコーン接着剤。
- 温度0〜40℃の範囲で反応させる際に、上記a)成分1,000,000質量部に対して上記c)成分として白金触媒を白金金属原子換算で1〜1,000質量部の範囲で含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性定形シリコーン接着剤。
- 上記硬化前に成形する形状が紐状、帯状、又はシート状であり、少なくとも一面にキャリアフィルムを貼り合わせてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性定形シリコーン接着剤。
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