JPH10101933A - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH10101933A
JPH10101933A JP28008596A JP28008596A JPH10101933A JP H10101933 A JPH10101933 A JP H10101933A JP 28008596 A JP28008596 A JP 28008596A JP 28008596 A JP28008596 A JP 28008596A JP H10101933 A JPH10101933 A JP H10101933A
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JP
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group
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organopolysiloxane
bonded
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Pending
Application number
JP28008596A
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English (en)
Inventor
丈章 ▲斎▼木
Takeaki Saiki
Hiroshi Enami
博司 江南
Yuji Hamada
裕司 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to JP28008596A priority Critical patent/JPH10101933A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硬化途上で粘着性を有し、硬化して、硬化途
上から粘着している基材に対して優れた接着性を有する
硬化性オルガノポリシロキサン組成物の提供。 【解決手段】 (A)(a)粘度(25℃,以下同じ)が2
0CP〜100万CP、一分子中に少なくとも2個のケ
イ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキ
サンと(b)粘度が同上の範囲で、一分子中に少なくとも
2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有するオルガノポ
リシロキサンの混合物100重量部、(B)平均単位式:
(R3SiO)a(SiO4/2)1.0(Rは一価炭化水素基、a
は0.4〜1.2)オルガノポリシロキサンレジン50
〜200重量部、(C)粘度が1CP〜10万CPであ
り、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原
子を有するオルガノポリシロキサン、(D)付加反応用白
金系触媒、および(E)縮合反応用触媒0.01〜20重
量部からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は付加反応および縮合
反応により硬化する硬化性オルガノポリシロキサン組成
物に関し、詳しくは、硬化途上で粘着性を有し、硬化し
て、硬化途上から粘着している基材に対して優れた接着
性を有する硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】付加反応および縮合反応により硬化する
硬化性オルガノポリシロキサン組成物としては、例え
ば、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロ
キサン、トリアルコキシビニルシラン、一分子中に少な
くとも3個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノ
ポリシロキサン、縮合反応用触媒、および付加反応用白
金系触媒からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物
(特開昭61−83251号公報参照)、一分子中に2
個のビニル基を有するジオルガノポリシロキサン、一分
子中に少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子を有す
るオルガノポリシロキサン、付加反応用白金系触媒、ジ
オルガノビニルシロキシ単位、トリオルガノシロキシ単
位、およびSiO4/2単位からなるオルガノポリシロキ
サン、分子鎖両末端シラノール基封鎖オルガノポリシロ
キサン、一分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合ア
ルコキシ基を有するシラン、および縮合反応用触媒から
なる硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特開昭63
−172768号公報参照)、一分子中に少なくとも2
個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、一
分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基
を有するオルガノポリシロキサン、一分子中に少なくと
も2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリ
シロキサン、一分子中に少なくとも3個ケイ素原子結合
アルコキシ基を有するシランもしくはその部分加水分解
縮合物、縮合反応用触媒、および付加反応用白金系触媒
からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物(特開平
7−207164号公報参照)が知れられている。
【0003】しかし、これらの硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物は、硬化前には接着しようとする基材を仮
止めできる程度の粘着力はなく、これらの組成物により
基材を接着しようとする場合には、これらの組成物が十
分に硬化するまで、これらの基材を固定する手段を講じ
なければならないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち、本発明の目的は、硬化途上で粘着性を
有し、硬化して、硬化途上から粘着している基材に対し
て優れた接着性を有する硬化性オルガノポリシロキサン
組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物は、 (A)(a)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズであり、 一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリ シロキサンと(b)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズ であり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有するオル ガノポリシロキサンの混合物 100重量部、 (B)平均単位式: (R3SiO)a(SiO4/2)1.0 (式中、Rは脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない一価炭化水素基であり、a は0.4〜1.2の数である。) で表されるオルガノポリシロキサンレジン 50〜200重量部、 (C)25℃における粘度が1〜100,000センチポイズであり、一分子中に 少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{( A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水 素原子のモル比が0.1〜10となる量}、 (D)付加反応用白金系触媒{(A)成分〜(C)成分の合計量に対する本成分中の白 金金属が重量単位で0.01〜1000ppmとなる量}、 および (E)縮合反応用触媒 0.01〜20重量部 からなることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物を詳細に説明する。(A)成分は本組成物の
主剤であり、(a)25℃における粘度が20〜1,00
0,000センチポイズであり、一分子中に少なくとも
2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポ
リシロキサンと(b)25℃における粘度が20〜1,0
00,000センチポイズであり、一分子中に少なくと
も2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有するオルガノ
ポリシロキサンとからなる混合物である。(a)成分は一
分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基
を有するが、これは、このアルケニル基が一分子中に2
個未満であると、得られる組成物が十分に硬化しなくな
ったり、また、硬化途上での粘着性が十分に発揮できな
くなるからである。(a)成分の分子構造としては、直鎖
状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、樹脂状
が例示される。(a)成分のケイ素原子結合アルケニル基
としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニ
ル基、ヘキセニル基が例示され、好ましくはビニル基で
ある。このアルケニル基の結合位置としては、分子鎖末
端、分子鎖側鎖が例示され、反応性が良好であることか
ら、分子鎖末端であることが好ましい。また、(a)成分
中のアルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプ
ロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化ア
ルキル基が例示され、好ましくはメチル基、フェニル基
である。また、(a)成分中のケイ素原子にアルコキシ基
を結合することは任意であるが、この基を結合していな
いことが好ましい。(a)成分の25℃における粘度は2
0〜1,000,000センチポイズの範囲内であり、
好ましくは100〜500,000センチポイズの範囲
内である。これは、25℃における粘度がこの範囲未満
であると、得られる硬化物の物理的特性が低下する傾向
があるからであり、一方、この範囲をこえると、得られ
る組成物の取扱作業性が低下する傾向があるからであ
る。このような(a)成分としては、分子鎖両末端ジメチ
ルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子
鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端
トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサ
ン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、(CH2
CH)(CH3)2SiO1/2単位およびSiO4/2単位から
なるオルガノポリシロキサン、(CH3)3SiO1/2
位、(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2単位およびSiO
4/2単位からなるオルガノポリシロキサン、(CH3)3
iO1/2単位、(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2単位、
(CH3)2SiO2/2単位およびSiO4/2単位からなるオ
ルガノポリシロキサン、および、これらのオルガノポリ
シロキサンの混合物が例示される。
【0007】また、(b)成分は一分子中に少なくとも2
個のケイ素原子結合アルコキシ基を有するが、これは、
このアルコキシ基が一分子中に2個未満であると、得ら
れる組成物が十分に硬化しなくなったり、また、硬化阻
害を生じやすくなったり、さらには、硬化後の接着性が
十分でなくなるためである。(b)成分の分子構造として
は、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状が例示
され、好ましくは直鎖状である。(b)成分のケイ素原子
結合アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基が例示され、好ましくはメト
キシ基である。このアルコキシ基の結合位置としては、
分子鎖末端、分子鎖側鎖が例示され、反応性が良好であ
ることから、分子鎖末端であることが好ましい。このア
ルコキシ基は主鎖のケイ素原子に結合してもよく、ま
た、主鎖のケイ素原子とアルキレン基を介して結合した
ケイ素原子に結合してもよい。また、(b)成分中のアル
コキシ基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペン
チル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリー
ル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基
等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3
−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が
例示され、好ましくはメチル基、フェニル基である。ま
た、(b)成分中のケイ素原子にアルケニル基を結合する
ことは任意であるが、この基を結合していないことが好
ましい。(b)成分の25℃における粘度は20〜1,0
00,000センチポイズの範囲内であり、好ましくは
100〜500,000センチポイズの範囲内である。
これは、25℃における粘度がこの範囲未満であると、
得られる硬化物の物理的特性が低下する傾向があるから
であり、一方、この範囲をこえると、得られる組成物の
取扱作業性が低下する傾向があるからである。このよう
な(b)成分としては、分子鎖両末端トリメトキシシロキ
シ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メチル
ジメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分
子鎖両末端トリメトキシシリルエチルジメチルシロキシ
基封鎖ジメチルポリシロキサンが例示される。
【0008】(A)成分中の(a)成分の含有量は限定され
ないが、好ましくは(A)成分の5〜95重量%であり、
(b)成分は残りの重量%である。これは、(A)成分中の
(a)成分の含有量が5重量%未満であると、得られる組
成物の硬化途上での粘着性が十分に発揮できなくなるた
めであり、また、これが95重量%をこえると、得られ
る組成物が十分に硬化しなくなったり、また、硬化阻害
を生じやすくなるためである。
【0009】(C)成分のオルガノポリシロキサンレジン
は本組成物の硬化途上で粘着性を発現させるための成分
であり、平均単位式: (R3SiO)a(SiO4/2)1.0 で表される。上式中、Rは脂肪族不飽和炭素−炭素結合
を有しない一価炭化水素基であり、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタ
デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル
基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ま
しくはメチル基、フェニル基である。また、上式中、a
は0.4〜1.2の数であるが、これは、0.4未満で
あると、得られる組成物の硬化途上での粘着性が十分に
発揮できなくなる傾向があるからであり、また、これが
1.2をこえると、得られる硬化物の接着力が低下する
傾向があるからである。また、(B)成分中のケイ素原子
に水酸基が結合していてもよいが、この水酸基により本
組成物の硬化速度の低下や粘着性の低下を生じるおそれ
があるために、好ましくは、この水酸基の含有量が5重
量%以下であるオルガノポリシロキサンレジンを用いる
ことが好ましい。
【0010】(B)成分の配合量は、(A)成分100重量
部に対して50〜200重量部の範囲内であり、好まし
くは、50〜150重量部の範囲内である。これは、
(B)成分の配合量がこの範囲未満であると、得られる組
成物の硬化途上での粘着性が十分に発揮されない傾向が
あるからであり、一方、この範囲をこえると、得られる
組成物の取扱作業性が低下する傾向があるからである。
【0011】(C)成分のオルガノポリシロキサンは(A)
(a)成分を付加反応により架橋するための成分であり、
25℃における粘度が1〜100,000センチポイズ
であり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水
素原子を有することを特徴とする。これは、このケイ素
原子結合水素原子が一分子中に2個未満であると、得ら
れる組成物が十分に硬化しなくなったり、硬化途上で粘
着性が十分に発揮できなくなったり、また、硬化後の接
着性が十分でなくなるからである。(C)成分の分子構造
としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖
状、環状、樹脂状が例示される。このケイ素原子結合水
素原子の結合位置としては、分子鎖末端、分子鎖側鎖が
例示される。また、(C)成分の水素原子以外のケイ素原
子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル
基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェ
ネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−
クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくはメ
チル基、フェニル基である。また、(C)成分の25℃に
おける粘度は1〜10,000センチポイズの範囲内で
ある。これは、25℃における粘度がこの範囲未満であ
ると、得られる組成物の組成が安定しないためであり、
また、この範囲をこえると、得られる組成物の取扱作業
性が低下する傾向があるからである。このような(C)成
分としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイ
ドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサ
ン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位およびSiO4/2
単位からなるオルガノポリシロキサン、(CH3)3SiO
1/2単位、(CH3)2HSiO1/2単位およびSiO4/2
位からなるオルガノポリシロキサン、(CH3)3SiO
1/2単位、(CH3)2HSiO1/2単位、(CH3)2SiO
2/2単位およびSiO4/2単位からなるオルガノポリシロ
キサンが、および、これらのオルガノポリシロキサンの
混合物が例示される。
【0012】(C)成分の配合量は、(A)成分中のケイ素
原子結合アルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結
合水素原子のモル比が0.1〜10となる量であり、好
ましくは0.1〜5となる量である。これは、(A)成分
のケイ素原子結合アルケニル基に対する(C)成分中のケ
イ素結合水素原子のモル比がこの範囲未満であると、得
られる組成物が十分に硬化しなくなったり、また、硬化
途上で粘着性が十分に発揮できなかったり、さらには、
硬化後の接着性が十分でなくなるからであり、一方、こ
の範囲をこえると、得られる硬化物の物理的特性が低下
するためである。
【0013】(D)成分の付加反応用白金系触媒は、(A)
成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(C)成分のケイ
素原子結合水素原子の付加反応を促進するための触媒で
あり、白金黒、白金担持活性炭、白金担持シリカ微粉
末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金の
オレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、こ
れらの白金系触媒を含有する熱可塑性樹脂からなる微粒
子触媒が例示される。この熱可塑性樹脂としては、シリ
コーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ナ
イロン樹脂、ポリエステル樹脂が例示される。また、こ
の熱可塑性樹脂の軟化点としては、5〜200℃が好ま
しく、この粒子径は0.01〜10μmであることが好
ましい。
【0014】(D)成分の配合量は、(A)成分〜(C)成分
の合計量に対する本成分中の白金金属が重量単位で0.
01〜1000ppmとなる量であり、好ましくは0.
1〜500ppmとなる量である。これは、(D)成分の
配合量がこの範囲未満であると、得られる組成物が十分
に硬化しなくなる傾向があるからであり、一方、この範
囲をこえるてもさほど硬化速度に影響はなく、不経済で
あるからである。
【0015】(E)成分の縮合反応用触媒は、(A)成分中
のケイ素原子結合アルコキシ基の縮合反応を促進するた
めの触媒である。(E)成分としては、有機チタン系縮合
反応触媒、有機ジルコニウム系縮合反応触媒、有機アル
ミニウム系縮合反応触媒が例示される。この有機チタン
系縮合反応触媒としては、テトラブチルチタネート、テ
トライソプロピルチタネート等の有機チタン酸エステ
ル、ジイソプロポキシビス(アセチルアセテート)チタ
ン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)
チタン等の有機チタンキレート化合物が例示される。ま
た、有機ジルコニウム系縮合反応触媒としては、ジルコ
ニウムテトラプロピレート、ジルコニウムテトラブチレ
ート等の有機ジルコニウムエステル、ジルコニウムジア
セテート、ジルコニウムテトラ(アセチルアセトネー
ト)、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネー
ト、ジブトキシジルコニウムビス(アセチルアセトネー
ト)、トリブトキシジルコニウムアセトアセテート、ジ
ブトキシジルコニウムアセチルアセトネート(エチルア
セトアセテート)等の有機ジルコニウムキレート化合物
が例示される。また、有機アルミニウム系縮合反応触媒
としては、アルミニウムトリエチレート、アルミニウム
トリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブ
チレート)、モノ(sec−ブトキシ)アルミニウムジ
イソプロピレート等の有機アルミニウムエステル、ジイ
ソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モ
ノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス(アセチ
ルアセトネート)等の有機アルミニウムキレート化合物
が例示される。
【0016】(E)成分の配合量は(A)成分100重量部
に対して0.01〜20重量部であり、好ましくは0.
1〜5重量部である。これは、(E)成分の配合量がこの
範囲未満であると、得られる組成物が十分に硬化しなく
なる傾向があり、一方、この範囲をこえると、得られる
組成物の貯蔵安定性が悪化する傾向があるからである。
【0017】本組成物は上記の(A)成分〜(E)成分を均
一に混合することにより調製される。本組成物には、そ
の取扱作業性を向上させるための任意の成分として、3
−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル
−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチ
ン−3−オール等のアセチレン系化合物;3−メチル−
3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキ
セン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−
テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテ
トラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,
3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン
等のシクロアルケニルシロキサン;ベンゾトリアゾール
等のトリアゾール化合物等の付加反応抑制剤を配合する
ことができる。これらの付加反応抑制剤の配合量は、
(A)成分100重量部に対して0.001〜5重量部で
あることが好ましい。
【0018】また、本組成物には、その接着性を向上さ
せたり、貯蔵安定性を向上させるために、一般式: R1 bSi(OR2)4-b で表されるアルコキシシランもしくはその部分加水分解
縮合物を配合することができる。上式中、R1は一価炭
化水素基、エポキシ官能性有機基およびアクリル官能性
有機基からなる群から選択される少なくとも一種の基で
あり、この一価炭化水素基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタ
デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等
のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、
ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル
基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロ
プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の
ハロゲン化アルキル基が例示され、このエポキシ官能性
有機基としては、4−オキシラニルブチル基、8−オキ
シラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基;3−
グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等
のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)ビニル基が例示され、このアクリル官能
性有機基としては、メタクリロキシプロピル基、メタク
リロキシブチル基が例示される。また、上式中、R2
アルキル基またはアルコキシアルキル基であり、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、オクタデシル基等のアルコキシ基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシ
ブチル基等のアルコキシアルコキシ基が例示され、好ま
しくはメトキシ基である。また、上式中、bは0、1ま
たは2であり、好ましくは1である。このようなアルコ
キシシランもしくはその部分加水分解縮合物としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチル
セロソルブオルソシリケート、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等の
アルコキシシラン;4−オキシラニルブチルトリメトキ
シシラン、8−オキシラニルオクチルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン;3−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、4−メタ
クリロキシブチルトリメトキシシラン等のアクリル官能
性アルコキシシラン、および、これらのアルコキシシラ
ンの部分加水分解縮合物が例示される。これらのアルコ
キシシランもしくはその部分加水分解縮合物は単独で用
いてもよく、また、二種類以上混合して用いてもよい。
このアルコキシシランもしくはその部分加水分解縮合物
の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.01〜
20重量部であることが好ましく、特に、0.1〜10
重量部であることが好ましい。
【0019】また、本組成物には、その他任意の成分と
して、乾式シリカ微粉末、湿式シリカ微粉末、石英微粉
末、炭酸カルシウム微粉末、二酸化チタン微粉末、ケイ
藻土微粉末、酸化アルミニウム微粉末、水酸化アルミニ
ウム微粉末、酸化亜鉛微粉末、炭酸亜鉛微粉末等の無機
質充填剤、および、これらの無機質充填剤をメチルトリ
メトキシシラン等のオルガノアルコキシシラン、トリメ
チルクロロシラン等のオルガノハロシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン等のオルガノシラザン、分子鎖両末端水酸
基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー、分子鎖両末端水
酸基封鎖メチルフェニルシロキサンオリゴマー、分子鎖
両末端水酸基封鎖メチルビニルシロキサンオリゴマー等
のシロキサンオリゴマーにより表面処理した無機質充填
剤が挙げられる。さらに、本発明の組成物には、トルエ
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ヘキサン、ヘプタン等の有機溶剤;
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリジメチルシ
ロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリ
メチルフェニルシロキサン等の非架橋性オルガノポリシ
ロキサン;難燃剤、耐熱剤、可塑剤、チクソ性付与剤、
接着促進剤、防カビ剤等を配合することができる。
【0020】本組成物は、上記の(D)成分と(E)成分を
有し、上記の(A)(b)成分と(C)成分を有しない組成物
(I)、および、上記の(A)(b)成分と(C)成分を有し、
上記の(D)成分と(E)成分を有しない組成物(II)から
なる二液型{上記の(A)(a)成分と(B)成分はいずれの
組成物に配合されていてもよい。}として貯蔵して、使
用直前に均一に混合することが好ましい。これは、本発
明の組成物を一液型として貯蔵することも可能である
が、上記の二液型とすることにより、貯蔵中に生じる硬
化性および接着性の低下を防止できるからである。
【0021】本組成物を硬化させる方法は限定されない
が、例えば、本組成物を室温で放置する方法、これを5
0〜200℃に加熱する方法が挙げられる。本組成物は
硬化途上で粘着性を有することから、接着しようとする
基材をこの粘着力により保持することができ、接着部が
移動やその他の取扱作業によってずれたり、基材の脱落
を生じることがなく、硬化後には、硬化途上で粘着して
いる基材を強固に接着することができるので、好ましく
は、この組成物が硬化するまえに、接着しようとする基
材を貼り合わせた後、この組成物を硬化させることが好
ましい。
【0022】本組成物は、その硬化途上で粘着性を有す
るので、これを仮止め剤として使用することができるの
で、セット時間を大幅に短縮することができ、また、硬
化して、硬化途上で粘着している基材に対して優れた接
着性を有するので、建築用、工業用、電気・電子機器等
の接着剤、シーリング剤、コーティング剤として好適で
ある。
【0023】
【実施例】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を実施例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘
度は25℃における値である。また、硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物の硬化途上での粘着性、硬化後の接
着性は次のようにして測定した。 [硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化途上での
粘着性]硬化性オルガノポリシロキサン組成物をアルミ
ニウム板(長さ100mm、幅25mm、厚さ2mm)
の上に厚さ1mmとなるように塗布し、これを25℃で
10分間静置して、この組成物の硬化を進行させた。得
られた粘着剤状の組成物の表面に他のアルミニウム板
(長さ100mm、幅25mm、厚さ2mm)を貼り合
わせて、JIS K 6850(接着剤の引張せん断接
着強さ試験方法)に規定された方法に準じた引張せん断
接着強さ試験片(この接着部分は長さ10mm、幅25
mm、厚さ1mmである。)を作成した。この試験片の
引張せん断接着強さを測定して、硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物の硬化途上での粘着性を評価した。 [硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化後の接着
性]硬化性オルガノポリシロキサン組成物をアルミニウ
ム板(長さ100mm、幅25mm、厚さ2mm)の上
に厚さ1mmとなるように塗布し、これを25℃で10
分間静置して、この組成物の硬化を進行させた。得られ
た粘着剤状の組成物の表面に他のアルミニウム板(長さ
100mm、幅25mm、厚さ2mm)を貼り合わせ
て、JIS K 6850(接着剤の引張せん断接着強
さ試験方法)に規定された方法に準じた引張せん断接着
強さ試験片(この接着部分は長さ10mm、幅25m
m、厚さ1mmである。)を作成し、これを20℃、5
5%RHの条件下で7日間静置して、硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物を十分に硬化させた。この試験片の
引張せん断接着強さを測定して、硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物の硬化後の接着性を評価した。
【0024】[実施例1]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。 (A)(a)成分: 粘度2,000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメ チルポリシロキサン 70.6重量部 (A)(b)成分: 粘度3,000センチポイズの分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ ルポリシロキサン 29.4重量部 (B)成分: 平均単位式: [(CH3)3SiO1/2]0.8(SiO4/2)1.0 で表されるオルガノポリシロキサンレジン 100.0重量部 (C)成分: 粘度5センチポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ ン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ ルハイドロジェンシロキサン単位のモル比は3:5である。)0.9重量部{( A)成分中のビニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 0.9となる量} (D)成分: 白金濃度が0.5重量%である白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3− ジビニルジシロキサン錯体 4.0重量部 (E)成分: テトラ−n−ブチルチタネート 0.6重量部
【0025】[実施例2]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。 (A)(a)成分: 粘度2,000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメ チルポリシロキサン 49.7重量部 (A)(b)成分: 粘度3,000センチポイズの分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ ルポリシロキサン 50.3重量部 (B)成分: 平均単位式: [(CH3)3SiO1/2]0.8(SiO4/2)1.0 で表されるオルガノポリシロキサンレジン 100.0重量部 (C)成分: 粘度5センチポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ ン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ ルハイドロジェンシロキサン単位のモル比は3:5である。)0.8重量部{( A)成分中のビニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 1.2となる量} (D)成分: 白金濃度が0.5重量%である白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3− ジビニルジシロキサン錯体 4.0重量部 (E)成分: テトラ−n−ブチルチタネート 0.2重量部
【0026】[実施例3]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。 (A)(a)成分: 粘度2,000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメ チルポリシロキサン 51.3重量部 (A)(b)成分: 粘度3,000センチポイズの分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ ルポリシロキサン 48.7重量部 (B)成分: 平均単位式: [(CH3)3SiO1/2]0.8(SiO4/2)1.0 で表されるオルガノポリシロキサンレジン 100.0重量部 (C)成分: 粘度15センチポイズの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ メチルポリシロキサン 3.0重量部、 および 粘度20センチポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ サン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメ チルハイドロジェンシロキサン単位のモル比は22:2である。)3.0重量部 {(A)成分中のビニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比 が1.3となる量} (D)成分: 白金濃度が0.5重量%である白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3− ジビニルジシロキサン錯体 3.2重量部 (E)成分: テトラ−n−ブチルチタネート 0.2重量部
【0027】[比較例1]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。 (A)(a)成分: 粘度2,000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメ チルポリシロキサン 50.0重量部 (A)(b)成分: 粘度3,000センチポイズの分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ ルポリシロキサン 50.0重量部 (B)成分:配合しない (C)成分: 粘度5センチポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ ン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ ルハイドロジェンシロキサン単位のモル比は3:5である。)0.8重量部{( A)成分中のビニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 1.3となる量} (D)成分: 白金濃度が0.5重量%である白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3− ジビニルジシロキサン錯体 2.0重量部 (E)成分: テトラ−n−ブチルチタネート 0.3重量部
【0028】[比較例2]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。 (A)(a)成分: 粘度2,000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメ チルポリシロキサン 100.0重量部 (A)(b)成分:配合しない (B)成分: 平均単位式: [(CH3)3SiO1/2]0.8(SiO4/2)1.0 で表されるオルガノポリシロキサンレジン 100.0重量部 (C)成分: 粘度5センチポイズの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ ン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単位とメチ ルハイドロジェンシロキサン単位のモル比は3:5である。)1.6重量部{( A)成分中のビニル基に対する(C)成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 1.3となる量} (D)成分: 白金濃度が0.5重量%である白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3− ジビニルジシロキサン錯体 4.0重量部 (E)成分:配合しない
【0029】[比較例3]下記の成分を均一に混合して
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。この
組成物の硬化途上での粘着性、および硬化後の接着性を
測定して、これらの結果を表1に示した。次の成分から
なる硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。 (A)(a)成分:配合しない (A)(b)成分: 粘度3,000センチポイズの分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチ ルポリシロキサン 100.0重量部 (B)成分: 平均単位式: [(CH3)3SiO1/2]0.8(SiO4/2)1.0 で表されるオルガノポリシロキサンレジン 100.0重量部 (C)成分:配合しない (D)成分:配合しない (E)成分: テトラ−n−ブチルチタネート 0.5重量部
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン
組成物は、硬化途上で粘着性を有し、硬化して、硬化途
上から粘着している基材に対して良好な接着性を有する
という特徴がある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物は、 (A)(a)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズであり、 一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリ シロキサンと(b)25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズ であり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有するオル ガノポリシロキサンの混合物 100重量部、 (B)平均単位式: (R3SiO 1/2 )a(SiO4/2)1.0 (式中、Rは脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない一価炭化水素基であり、a は0.4〜1.2の数である。) で表されるオルガノポリシロキサンレジン 50〜200重量部、 (C)25℃における粘度が1〜100,000センチポイズであり、一分子中に 少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{( A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水 素原子のモル比が0.1〜10となる量}、 (D)付加反応用白金系触媒{(A)成分〜(C)成分の合計量に対する本成分中の白 金金属が重量単位で0.01〜1000ppmとなる量}、 および (E)縮合反応用触媒 0.01〜20重量部 からなることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】(C)成分のオルガノポリシロキサンレジン
は本組成物の硬化途上で粘着性を発現させるための成分
であり、平均単位式: (R3SiO 1/2 )a(SiO4/2)1.0 で表される。上式中、Rは脂肪族不飽和炭素−炭素結合
を有しない一価炭化水素基であり、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタ
デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル
基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ま
しくはメチル基、フェニル基である。また、上式中、a
は0.4〜1.2の数であるが、これは、0.4未満で
あると、得られる組成物の硬化途上での粘着性が十分に
発揮できなくなる傾向があるからであり、また、これが
1.2をこえると、得られる硬化物の接着力が低下する
傾向があるからである。また、(B)成分中のケイ素原子
に水酸基が結合していてもよいが、この水酸基により本
組成物の硬化速度の低下や粘着性の低下を生じるおそれ
があるために、好ましくは、この水酸基の含有量が5重
量%以下であるオルガノポリシロキサンレジンを用いる
ことが好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 裕司 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)25℃における粘度が20〜1,000,000セ ンチポイズであり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を 有するオルガノポリシロキサンと(b)25℃における粘度が20〜1,000, 000センチポイズであり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコ キシ基を有するオルガノポリシロキサンの混合物 100重量部、 (B)平均単位式: (R3SiO)a(SiO4/2)1.0 (式中、Rは脂肪族不飽和炭素−炭素結合を有しない一価炭化水素基であり、a は0.4〜1.2の数である。) で表されるオルガノポリシロキサンレジン 50〜200重量部、 (C)25℃における粘度が1〜100,000センチポイズであり、一分子中に 少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{( A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水 素原子のモル比が0.1〜10となる量}、 (D)付加反応用白金系触媒{(A)成分〜(C)成分の合計量に対する本成分中の白 金金属が重量単位で0.01〜1000ppmとなる量}、 および (E)縮合反応用触媒 0.01〜20重量部 からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分中、(a)成分が5〜95重量%
    であり、(b)成分が残りの重量%であることを特徴とす
    る、請求項1記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成
    物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007070626A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Wacker Chemie Ag テキスタイル被覆剤
JP2019206674A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 積水ポリマテック株式会社 ディスペンサ用硬化型シリコーン組成物

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JP2007070626A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Wacker Chemie Ag テキスタイル被覆剤
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