JP4365797B2 - 冷凍水煮卵の製造法及び水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法 - Google Patents

冷凍水煮卵の製造法及び水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、冷凍変性に伴う水煮卵の形態、色彩及び食感の低下を抑制又は防止可能な冷凍水煮卵の製造法及び、水煮卵の形態を保持した、冷凍串揚げ卵、冷凍中華丼の具、冷凍スコッチエッグ等の水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法に関する。
近年、冷凍食品の進展に伴い、茹で卵を利用した各種冷凍加工食品や冷凍茹で卵の需要が業務用を含めて伸びている。一方、水煮卵も茹で卵と同様にその冷凍品の需要拡大が望まれている。
茹で卵や水煮卵は、そのまま急速凍結すると冷凍変性を起こし、その解凍物は、卵白部分がゴム状又はスポンジ状の硬い食感になったり、色が透明化し、更に、卵黄部分が水っぽくなるという現象が生じる。特に、水煮卵の場合、その製造法が茹で卵と異なり、ボイル、殻剥き後に、酸処理工程、塩水を用いた巻き締め工程及び加圧加熱殺菌工程を行うため、凍結前の状態でも茹で卵に比してその食感等が低下しており、冷凍変性が茹で卵に比べて顕著に生じ易い。このため、市場において冷凍水煮卵については極僅かしか流通しておらず、そのものの食感は冷凍変性が改善されているとは言い難い。
ところで、茹で卵の冷凍変性を抑制する方法として、例えば、特許文献1に、リン酸塩、必要によりデキストリンやデキストリンアルコールを含む水溶液中に茹で卵を浸漬する方法が開示されている。また、特許文献2には、殻を除去した茹で卵を、DE=30以上のデキストリン、トレハロース、ソルビトール等を含む40〜75℃の糖溶液に、20分〜120分間浸漬し、常温に放置した後、凍結する冷凍茹で卵の製造法が開示されている。
しかし、これらの方法は、冷凍茹で卵の場合にある程度の冷凍変性を改善しうるが、冷凍水煮卵においてはその効果がほとんど得られないのが実状である。
特開平7−135926号公報 特開2001−346507号公報
従って、本発明の課題は、解凍後において、卵白部分がゴム状又はスポンジ状の硬い食感になったり、卵白部分の色が透明化したり、更に、卵黄部分が水っぽくなるという冷凍変性が防止又は抑制され、長期冷凍保存した場合にも、その食感や形態を維持しうる冷凍水煮卵の製造法を提供することにある。
本発明の別の課題は、冷凍水煮卵の冷凍変性が防止又は抑制され、長期冷凍保存した場合にもその食感や形態を維持した冷凍水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法を提供することにある。
即ち、本発明によれば、水煮卵を準備する工程(A)、水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む0〜10℃の糖類含有水溶液に浸漬する工程(B)、工程(B)で調製した浸漬水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む80〜100℃の糖類含有加熱溶液に浸漬する工程(C)、及び少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を凍結する工程(D)を含むことを特徴とする冷凍水煮卵の製造法が提供される。
また本発明によれば、上記工程(A)、工程(B)、工程(C)、少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を用いて、該水煮卵の形態を保持した加工食品を調製する工程(X)、及び工程(X)で調製した加工食品を凍結する工程(D-1)を含むことを特徴とする水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法が提供される。
本発明の冷凍水煮卵の製造法は、上記工程(A)〜(D)を含み、特に、工程(B)及び(C)を含むので、得られる冷凍水煮卵は、冷凍変性が防止又は抑制され、長期冷凍保存した場合にもその食感や形態を維持しうる。従って、得られる冷凍水煮卵は、従来の常温タイプ又はチルドタイプの水煮卵に代わっての需要が期待できる。
また、本発明の冷凍加工食品の製造法は、上記工程(A)〜(C)、(X)及び(D-1)を含み、特に工程(B)、(C)及び(X)を含むので、得られる冷凍加工食品中の冷凍水煮卵は、冷凍変性が防止又は抑制され、長期冷凍保存した場合にもその食感や形態を維持しうる。従って、得られる冷凍水煮卵を含む冷凍加工食品は、従来品より食感及び見た目に優れ、冷凍串揚げ卵、冷凍中華丼の具、冷凍スコッチエッグ等の水煮卵を含む冷凍加工食品を提供することができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の冷凍水煮卵又は冷凍加工食品の製造法(以下、本発明の製造法と略す)は、水煮卵を準備する工程(A)を含む。
水煮卵としては、鶏卵又はうずらの卵等の常温タイプ又はチルドタイプの市販の水煮卵を用いることができる他、公知の方法等に準じて調製した水煮卵を用いることができる。
水煮卵の調製法としては、例えば、卵をボイル後、殻剥きし、クエン酸溶液等で酸処理する。次いで、薄皮取り、選別、計量後、0.4〜0.7質量%塩水等を用いて巻き締めし、加圧加熱殺菌する方法等が挙げられる。この際、加圧加熱殺菌条件を調整することにより、水煮卵を常温タイプ又はチルドタイプとすることができる。
ここで、常温タイプとは、115℃、30分間程度の加圧加熱殺菌処理を行なったもので、常温又は冷所に保管し、チルドタイプより長い約1〜2年間の賞味期限を有するものを意味する。一方、チルドタイプとは、常温タイプより弱い殺菌条件での加熱処理を行なったもので、殺菌条件としては、95℃、30分間程度の加熱処理を行ったもの等であり、10℃以下のチルドの温度帯で保管し、常温タイプより短い賞味期限を有するものを意味する。
本発明の製造法は、工程(A)で準備した水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む特定温度の糖類含有水溶液に浸漬する工程(B)と、該工程(B)で調製した浸漬水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む特定温度の糖類含有加熱溶液に浸漬する工程(C)とを含む。工程(B)又は工程(C)の一方を行わない場合には、冷凍変性を抑制する効果が、特に常温タイプの水煮卵に対して十分でない。
工程(B)又は工程(C)に用いるリン酸塩は、水煮卵の保水性を維持し、冷凍変性による、卵白部分の弾力性低下、並びに卵黄が水っぽくなることを抑制、防止する成分であって、例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム又はこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
工程(B)に用いる糖類含有水溶液においてリン酸塩の濃度は、0.2〜3質量%が好ましく、0.5〜2質量%が特に好ましい。リン酸塩の濃度が0.2質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、3質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆にリン酸塩による異味等が生じる恐れがある。
工程(C)に用いる糖類含有加熱溶液においてリン酸塩の濃度は、0.2〜3質量%が好ましく、0.5〜2質量%が特に好ましい。リン酸塩の濃度が0.2質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、3質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆にリン酸塩による異味等が生じる恐れがある。
工程(B)又は工程(C)に用いるトレハロースは、後述するソルビトールと共に、解凍後の卵白の透明化を抑制し、前述のリン酸塩と共に、卵白及び卵黄の食感を向上させることを可能にする成分である。
工程(B)に用いる糖類含有水溶液においてトレハロースの濃度は、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。トレハロースの濃度が5質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、30質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆に甘味等が著しく強調される恐れがある。
工程(C)に用いる糖類含有加熱溶液においてトレハロースの濃度は、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。トレハロースの濃度が5質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、30質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆に甘味が著しく強調される恐れがある。
工程(B)又は工程(C)に用いるソルビトールは、前述のトレハロースと共に、解凍後の卵白の透明化を抑制し、前述のリン酸塩と共に、卵白及び卵黄の食感を向上させることを可能にする成分である。
工程(B)に用いる糖類含有水溶液においてソルビトールの濃度は、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。ソルビトールの濃度が5質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、30質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆に甘味等が著しく強調される恐れがある。
工程(C)に用いる糖類含有加熱溶液においてソルビトールの濃度は、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。ソルビトールの濃度が5質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがあり、30質量%を超えると所望の効果がそれ以上向上せず、逆に甘味が著しく強調される恐れがある。
工程(B)に用いる糖類含有水溶液及び工程(C)に用いる糖類含有加熱溶液においては、上記リン酸塩、トレハロース及びソルビトールの他に、本願発明の所望の効果を損なわない範囲で適宜選択して他の成分を含有させることもできる。但し、後述する比較例に示すように、DEが40程度に高いデキストリンの使用は、工程(C)における糖類含有加熱溶液の温度が高いため、卵白部の食感が低下すると共に、卵白部が必要以上に着色するので好ましくない。従って、少なくとも工程(C)に用いる糖類含有加熱溶液においては、DE=30以上のデキストリンを含まないことが好ましい。
また、他の成分として、トレハロース及びソルビトール以外の糖類を含有させる場合には、得られる冷凍水煮卵の甘味が著しく強調されること等を抑制するために、糖類含有水溶液及び糖類含有加熱溶液中のBrix値が20〜40の範囲になるように他の糖類の含有量を調整することが好ましい。
工程(B)において、水煮卵を浸漬させる前記糖類含有水溶液の温度は、通常0〜10℃の範囲で行うことができるが、該溶液が凍結しなければ0℃未満であっても良く、また、微生物による水煮卵の劣化が生じる恐れがなければ10℃を超えていても良い。
前記糖類含有水溶液に水煮卵を浸漬させる時間は、該水溶液の濃度、水煮卵の大きさや種類等に応じて、本発明の効果が達成しうるように適宜決定でき特に限定されないが、通常10時間以上、好ましくは12〜24時間の範囲が好ましい。
工程(C)において、工程(B)で浸漬した水煮卵を更に浸漬させる前記糖類含有加熱溶液の温度は、80〜100℃、好ましくは85〜98℃である。この温度が80℃未満の場合には、冷凍変性による食感低下の抑制効果が十分でなく、100℃を越える場合には、逆に水煮卵の食感が硬くなるとともに卵が着色する恐れがある。
前記糖類含有加熱溶液に工程(B)で浸漬した水煮卵を更に浸漬させる時間は、該加熱溶液の濃度、水煮卵の大きさや種類等に応じて、本発明の効果が達成しうるように適宜決定でき特に限定されないが、通常15〜60分間、好ましくは20〜40分間の範囲が好ましい。
本発明の冷凍水煮卵の製造法は、少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を凍結する工程(D)を含む。
工程(D)の凍結を実施する水煮卵は、少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った水煮卵であれば良く、例えば、工程(C)の後、水煮卵を10〜30℃に冷却する工程(C-1)を行った後の水煮卵に対して実施することもできる。
ここで、前記工程(C-1)において、冷却は、自然冷却、強制冷却のいずれでも良いが、通常、常温程度の放冷が好ましい。このような冷却を行うことで、工程(D)における凍結前の水煮卵を適度に乾燥させることができ、凍結期間中における卵黄部分が水っぽくなるという冷凍変性を更に抑制することが可能になるので好ましい。
工程(D)の凍結は、通常、−35℃程度で急速冷凍することにより行うことができる。
本発明の冷凍加工食品の製造法は、少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を用いて、該水煮卵の形態を保持した加工食品を調製する工程(X)を含む。
前記少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵は、そのまま、若しくは液切り等した後に工程(X)に供することができる他、前記工程(C-1)の冷却を行った後に、工程(X)に供することもできる。
工程(X)で調製する加工食品としては、水煮卵を、その形態を保持した状態で使用する加工食品であれば特に限定されず、例えば、冷凍串揚げ卵、冷凍中華丼の具、冷凍スコッチエッグ等が挙げることができ、これらの調製方法は、公知の方法に準じて行なうことができる。この際、加工食品の調製は、最終的に加熱調理する前の状態であっても、加熱調理後の状態であっても良く、例えば、冷凍串揚げ卵の場合、水煮卵に衣付けし、油ちょうする前の状態であっても油ちょうした後の状態であっても良い。
本発明の冷凍加工食品の製造法は、工程(X)で調製した加工食品を凍結する工程(D-1)を含む。
工程(D-1)の凍結は、通常、−35℃程度で急速冷凍することにより行うことができる。
本発明の製造法では、上述の各工程の他に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、更に他の効果を得るために、追加の工程を含んでいても良い。
本発明の製造法により得られる冷凍水煮卵及び冷凍加工食品は、長期冷凍貯蔵が可能であり、加熱調理、自然解凍等することにより食することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
市販の常温タイプ水煮うずら卵を用意した。一方、トリポリリン酸ナトリウム濃度1質量%、トレハロース濃度15質量%及びソルビトール濃度15質量%の糖類含有水溶液を調製した。この水溶液のBrix値は31%であった。
次に、得られた糖類含有水溶液を4℃に保持し、上記水煮うずら卵2kgを16時間浸漬した。尚、浸漬中4時間毎に軽く攪拌操作を行った。また、浸漬中の水溶液の温度は4℃に保持した。
得られた浸漬水煮うずら卵を、上記と同様に調製した糖類含有水溶液を85℃に加熱した糖類含有加熱溶液に移し、30分間浸漬した。この浸漬中の加熱溶液の温度は85℃に保持した。
次いで、加熱溶液に浸漬した水煮うずら卵の液切りを行い、常温で60分間放冷した。放冷後の卵の外表面温度は25℃前後であった。続いて−35℃で急速凍結して冷凍水煮うずら卵を調製した。
得られた冷凍水煮うずら卵を、−5℃で3日間貯蔵した後、室温で自然解凍し、専門のパネルにより、外観(全体の形状(変形)等、着色)、卵白部分の食感(硬さ、弾力性)、卵黄部分の食感(水っぽさ)及び総合点の評価を行った。
尚、評価は、上記で用意した市販の常温タイプの水煮うずら卵をそのまま評価した場合を8点とし、それとの比較で行なった。従って、点数が高いほど冷凍変性が抑制されていることを意味する。また、外観の着色評価は、前記常温タイプの水煮うずら卵そのままのものと変化が無いものを「−」とし、着色があるが許容範囲であるものを「M」、着色が気になるものについては、その程度が低い方から高い方へ順に、「M1」、「M2」、「M3」とした。結果を表2に示す。
実施例2、3及び比較例1〜18
表1に示す糖類含有水溶液及び糖類含有加熱溶液を用いて、実施例1と同様に冷凍水煮うずら卵を調製し、同様な評価を行った。評価は、実施例1と同様な基準で行った。結果を表2に示す。
尚、糖類含有水溶液の温度と浸漬時間、糖類含有加熱溶液への浸漬時間、放冷条件及び凍結条件は、実施例1と同様とした。また、実施例3及び比較例17は、市販の常温タイプ水煮うずら卵の代わりに、市販のチルドタイプうずら卵を用いた例であり、表1において、糖類含有水溶液又は糖類含有加熱溶液の欄が「−」のものは、これら溶液への浸漬を行っていないことを意味する。更に、比較例18は、市販の常温タイプの水煮うずら卵を処理しないでそのまま凍結したものを評価した例である。
Figure 0004365797
Figure 0004365797
表2の結果から、本発明における実施例の冷凍水煮うずら卵は、比較例に比して冷凍変性抑制効果に優れることが判る。従って、各種冷凍加工食品に用いた場合であっても同様な効果が得られることが容易に予測できる。一方、比較例の結果から、本発明で規定する、工程(B)及び/又は工程(C)を行わない場合、糖類含有溶液及び糖類含有加熱溶液の組成が異なる場合には、冷凍変性抑制効果が大きく劣ることが判る。
更にまた、15質量%のDE=40のデキストリンを用い、且つ糖類含有加熱溶液の温度を、本願発明の工程(C)の範囲内の温度とした場合には、外観卵白への着色が著しいことが判る。

Claims (5)

  1. 水煮卵を準備する工程(A)、
    水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む0〜10℃の糖類含有水溶液に浸漬する工程(B)、
    工程(B)で調製した浸漬水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む80〜100℃の糖類含有加熱溶液に浸漬する工程(C)、及び
    少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を凍結する工程(D)を含むことを特徴とする冷凍水煮卵の製造法。
  2. 工程(D)の前に、工程(C)で調製した水煮卵を10〜30℃に冷却する工程(C-1)を含む請求項1記載の製造法。
  3. 工程(B)で用いる前記糖類含有水溶液及び工程(C)で用いる前記糖類含有加熱溶液のそれぞれにおいて、リン酸塩濃度が0.2〜3質量%、トレハロース濃度が5〜30質量%、ソルビトール濃度が5〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の製造法。
  4. 工程(B)における糖類含有水溶液への浸漬時間が10時間以上であり、工程(C)における糖類含有加熱溶液への浸漬時間が15〜60分間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の製造法。
  5. 水煮卵を準備する工程(A)、
    水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む0〜10℃の糖類含有水溶液に浸漬する工程(B)、
    工程(B)で調製した浸漬水煮卵を、リン酸塩とトレハロースとソルビトールとを含む80〜100℃の糖類含有加熱溶液に浸漬する工程(C)、
    少なくとも前記工程(A)〜(C)を行った後の水煮卵を用いて、該水煮卵の形態を保持した加工食品を調製する工程(X)、及び
    工程(X)で調製した加工食品を凍結する工程(D-1)を含むことを特徴とする水煮卵を含む冷凍加工食品の製造法。
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