JP4363096B2 - 車両用駆動装置の配設構造 - Google Patents

車両用駆動装置の配設構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって仕切られた車両における車両用駆動装置の配設構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の車両用駆動装置の配設構造としては、次のような構造がある(特許文献1参照)。
すなわち、図10に示すように、車室91と、この車室91の前方にダッシュパネル92により区画されたエンジンルーム93とが設けられ、上述のエンジンルーム93内に縦置き配設されたエンジン94により後輪(図示せず)を駆動すべく構成したFR(前部機関後輪駆動)タイプの一般的な構造である。なお、図中、95はフロントサイドフレーム、96はクーラコンデンサ、97はラジエータである。
【0003】
この従来構造においては重量物としてのエンジン94が車両中心部から前方に離間したエンジンルーム93内に配置されているので、ヨー慣性モーメントが比較的大きい問題点があった。
【0004】
そこで、上述のヨー慣性モーメントを低減し、操縦安定性を向上させるためには、空調ユニットのコンパクト化構造(特許文献2参照)、またはフィルムダンパ方式の空調ユニットを用いることが考えられる(特許文献3参照)。
【0005】
このような空調ユニットを用いると、前部機関構成のエンジンをある程度、車両の中心部寄りに後退させ、ヨー慣性モーメントの低減により、操縦安定性をある程度向上させることができる。
【0006】
上述のヨー慣性モーメントをさらに低減して、操縦安定性を向上させるためには、エンジンを小型化するか或はエンジンをさらに後退レイアウト化する必要があるが、エンジンの小型化には限界があり、このためエンジンを車両の中心部に配置すべく、さらに後退させる要請があった。
【0007】
一方、車両のフロント側においてダッシュパネルの後部にオートエアコンを配置すると共に、車両のリヤ側にはリヤクーラユニットを配置した車両用空気調和装置(特許文献4参照)も既に発明されているが、一般的な空調装置である以上、エンジンの後退レイアウト化には支障があった。
【0008】
また、ダッシュロアパネルの上部に設けられて車幅方向に延びるカウルボックスを設け、上述のダッシュロアパネルの後部にエアコンユニットを配置した構造(特許文献5参照)も既に発明されているが、一般的なカウルボックスとエアコンユニットの開示に過ぎないので、エンジンの後退レイアウト化には支障があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−239147号公報
【特許文献2】
特開2001−105833号公報
【特許文献3】
特開平10−324141号公報
【特許文献4】
特開平5−193337号公報
【特許文献5】
特開平8−58431号公報。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、カウル部から該カウル部の後方に離間して設けられたインパネメンバの間までダッシュパネルを後方に凹設して凹部を設け、この凹部内に駆動装置を配設することで、駆動装置の後退配置ができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができ、またインパネメンバの大型化により車体剛性の向上も可能となり、さらにエンジンの後部にISGユニットを設けることで駆動装置が車両の前後方向に長くなるが、このように駆動装置が長くなっても、重量物を車両の中心寄りに配設することができ、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができる車両用駆動装置の配設構造の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両用駆動装置の配設構造は、車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって仕切られた車両において、上記ダッシュパネルの前方に離間してフロントウインドの前端を支持するカウル部が車幅方向に配設され、上記カウル部の後方に離間してダッシュパネルの上部を車幅方向に延びるインパネメンバを配設し、ダッシュパネルの車幅方向中央部をカウル部からインパネメンバの間まで後方に凹設して凹部を形成し、上記インパネメンバの前方に近接するよう上記凹部内に駆動装置が配設され、上記駆動装置は、縦置きに配設されたエンジンと、その後部に連続して配設されたISGユニットとを備えたものである。
【0012】
上述のISGユニット(integrated・starter・generator・unit)はスタータとジェネレータとを兼ねるもので、以下単にISGユニットと略記する。
上記構成によれば、カウル部から該カウル部の後方に離間して設けられたインパネメンバの間まで上述のダッシュパネルを後方に凹設して凹部を設け、この凹部内に駆動装置を配設したので、重量物としての駆動装置の後退配置ができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができ、また上記インパネメンバの大型化により車体剛性の向上も可能となる。
【0013】
しかも、上記駆動装置は、縦置きに配設されたエンジンと、その後部に連続して配設されたISGユニットとを備えたものである。このように、エンジンの後部にISGユニットを設けることで駆動装置が車両の前後方向に長くなるが、このように駆動装置が長くなっても、重量物を車両の中心寄りに配設することができ、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記ISGユニットの後方にはフロアパネルのトンネル部内に連続して配設されるトランスミッションが設けられたものである。
【0015】
上記構成によれば、上記トランスミッションも車両前後方向の中心寄りにレイアウトすることができる。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記エンジンの上端はフロアパネル上に配設された乗員用シートの着座面より高い位置になるように配設されたものである。
上記構成によれば、エンジン上端をシート着座面より高い位置に設定することで、車高を低く設定しつつ、重量物としてのエンジン、ISGユニットまたはトランスミッションの後退レイアウトが達成できる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記エンジン、ISGユニットおよびトランスミッションは乗員用シートに着座した乗員と車両の前後方向にオーバラップする位置に配設されたものである。
【0018】
上記構成によれば、エンジン、ISGユニットおよびトランスミッションがシート上の乗員と前後方向にオーバラップするので、乗員の居住性を確保しつつ、車両の前後長を短くすることができ、かつエンジンの後退配置が可能となる。
【0019】
この発明の一実施態様においては、上記カウル部とダッシュパネル上端との間の車体パネルが取外し可能に構成されたものである。
上記構成によれば、車体パネルの取外し可能構造(脱着構造)により、サービス性の向上を図ることができる。
【0020】
この発明の一実施態様においては、フロントウインドの前端支持部とインパネメンバとの間には上記凹部に対応してサービスホールが形成され、サービスホール上部を着脱可能に覆う車体パネルが設けられたものである。
上記構成によれば、車体パネルの着脱構造により、サービス性の向上を図ることができる。
【0021】
この発明の一実施態様においては、上記車体パネルの取外し時にエンジンのシリンダヘッドカバーが取外し可能なスペースを確保するように構成されたものである。
上記構成によれば、エンジンのシリンダヘッドカバーが取外せるので、該エンジンの後退レイアウトを達成しながら、そのサービス性を確保することができる。
【0022】
この発明の一実施態様においては、上記エンジンの排気系をエンジンの一側前方を経由して配設したものである。
上記構成によれば、エンジンの排気系、特に排気マニホルドを一旦エンジン前方に導出することができるので、スペースを有効利用しつつ、排気系のレイアウトが達成できる。
【0023】
つまり、ダッシュパネルの凹部に縦置きエンジンを配設して、重量物の後退レイアウト化を図った場合、排気系の配設スペースが比較的狭小となるが、排気効率を考慮して比較的容積が大きい排気マニホルドを一旦エンジン前方に導出することで、このスペースの有効利用を図りながら、排気系のレイアウトが達成できるものである。
【0024】
この発明の一実施態様においては、車室を空調する空調ユニットを設け、該空調ユニットを車室後方に配設したものである。
上記構成によれば、空調ユニットを車室後方いわゆるリヤ側に配設したので、駆動装置の後退配置がより一層確実となる。
【0025】
この発明の一実施態様においては、上記空調ユニットの後方には荷室が形成されたものである。
上記構成によれば、空調ユニットの配置と、荷室の形成とを両立させることができる。
【0026】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用駆動装置の配設構造を示し、側面図で示す図1および平面図で示す図2において、エンジンルーム1と車室2とをダッシュロアパネル3(ダッシュパネル)で前後方向に仕切っている。
【0027】
上述のダッシュロアパネル3の下端後部には略水平に後方へ延びるフロアパネル4を連設し、このフロアパネル4の後部から前低後高状に立上がるバルクヘッド5を設け、該バルクヘッド5の上端部背面には車幅方向に延びるリヤカウル部6を配設している。
【0028】
また上述のバルクヘッド5の上下方向中間部から後方に延びるリヤフロア7を設け、このリヤフロア7におけるリヤカウル部6近傍位置には車室2を空調する空調ユニット8を配設し、この空調ユニット8の後方には荷室9(いわゆるトランクルーム)を形成している。
【0029】
上述のフロアパネル4の中央部には車室2内に凸設して車両の前後方向に延びるトンネル部10が形成され、このトンネル部10の上部にはトンネルメンバ11(いわゆるハイマウントバックボーンフレーム)が接合されている。このトンネルメンバ11はその前端がダッシュロアパネル3に接合され、その後端がバルクヘッド5に接合されると共に、トンネルメンバ11とトンネル部10との間には前後方向に延びる閉断面が形成されたもので、該トンネルメンバ11によりフロア剛性、車体剛性の向上を図るように構成している。
【0030】
上述のトンネル部10およびトンネルメンバ11を隔ててフロアパネル4上部には、シートクッション12とシートバック13とを備えた左右のシート14,14を配設している。この実施例ではステアリングホイール15に対応する右側のシート14をドライバーズシートに設定し、左側のシート14をパッセンジャーズシートに設定している。
【0031】
ところで、上述のダッシュロアパネル3からエンジンルーム1内を前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム16,16を設け、これら各フロントサイドフレーム16,16後部のキックアップ部をダッシュロアパネル3に沿設すると共に、その下端部には車両の前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム17,17を設けている。
【0032】
上述のフロントサイドフレーム16,16の前部相互間には車幅方向に延びるフロントクロスメンバ18(図4参照)を設け、フロアパネル4下面に接合されたフロアフレーム17,17の後端部間には車幅方向に延びるリヤクロスメンバ19,19を設けている。
【0033】
このリヤクロスメンバ19の背面からリヤフロア7の下面に延びるように左右一対のリヤサイドフレーム20,20を設け、これらリヤサイドフレーム20,20相互間には車幅方向に延びる2つのリヤクロスメンバ21,22を前後に離間して配設すると共に、左右一対のリヤサイドフレーム20,20の後部には車幅方向に延びるリヤバンパレインフォースメント23を配設すべく構成している。
【0034】
上述のフロアフレーム17と平行にフロアパネル4の左右両端部には車両の前後方向に延びるサイドシル24,24を設けている。これらサイドシル24,24はサイドシルインナとサイドシルアウタとを接合して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面をもった車体剛性部材である。
【0035】
上述のサイドシル24の前端部は上下方向に延びるヒンジピラー25の下端部に接合されている。このヒンジピラー25はヒンジピラーインナとヒンジピラーアウタとを接合して、上下方向に延びる閉断面をもった車体剛性部材である。
【0036】
図3は図1の要部拡大側面図、図4は図2の要部拡大平面図であって、図3に示すようにダッシュロアパネル3の前方に離間してフロントウインド26の前端を支持するカウル部27が車幅方向に配設されている。この実施例では上述のカウル部27はカウルアッパ28とカウルボックス29とで構成している。
【0037】
上述のカウル部27の後方に離間してダッシュロアパネル3の上部を車幅方向に延びる閉断面構造のインパネメンバ30を設けている。
このインパネメンバ30の左右両端部は図4に示すようにヒンジピラー25の後部相互間に接合されている。
【0038】
そして、図4に示すようにダッシュロアパネル3の車幅方向中央部をカウル部27からインパネメンバ30の間まで後方に凹設して凹部3aを形成している。ここで、上述のトンネル部10の上部に接合したトンネルメンバ11には、該トンネルメンバ11と一体または一体的に延長部11aを形成し、この延長部11aをダッシュロアパネル3の凹部3aに沿って、その一般面まで配設している。
【0039】
また上述のインパネメンバ30と、トンネルメンバ11とを前高後低状に接続する閉断面構造かつ一対のインパネ接続メンバ31,31を設け、車体剛性の向上を図るように構成している。
【0040】
図3、図4に示すように上述のインパネメンバ30の前方に近接するように上述の凹部3a内にはエンジン32が配設されている。このエンジン32は縦置きに配設され、エンジン32の後部には連続してISGユニット33を備えると共に、このISGユニット33の後方にはフロアパネル4のトンネル部10内に連続して配設されるトランスミッション34を設けている。
【0041】
ここで、上述のISGユニット33はケース33C内にステータ33Sとロータ33Rとが配設され、駆動軸80(プロペラシャフト)によってロータ33Rが回転して発電が行なわれる(図9参照)。
【0042】
図5に示すように、上述のエンジン32の上端はフロアパネル4上部に配設された乗員用シート14の着座面よりも高い位置になるように配設されると共に、上述のエンジン32、ISGユニット33およびトランスミッション34が乗員用シート14に着座した乗員Aと車両の前後方向にオーバラップする位置に配設されている。
【0043】
ところで、図3、図4に示すようにエンジン32のシリンダヘッドの排気側には排気系が接続されるが、この排気系を構成する排気マニホルド35はエンジン32のシリンダヘッドから該エンジン32の一側前方に配設されている。
【0044】
そして、エンジン32の一側前方に位置する排気マニホルド35の集合部から、ほぼ上下方向に延びる排気管36を設け、この排気管36にはキャタリスト37(いわゆる直キャタ)を介設している。
【0045】
また排気管36下流のエキゾーストパイプ38をトンネル部10内に配設し、このエキゾーストパイプ38下流にはキャタリスト39、サイレンサ40、エキゾーストパイプ41(図2参照)を接続している。
【0046】
つまり、エンジン32の排気系は上述の各要素35〜41から構成されるが、このエンジン32の排気系は、エンジン32の一側前方を経由して配設されたものである。
【0047】
一方、前輪42はサスペンションアーム43で支持され、左右一対のサスペンションアーム43,43のうちのロアアームはサスペンションクロスメンバ44に取付けられている。また前輪42はステアリングラック45および左右のタイロッド46,46を介して操舵される。
【0048】
上述のサスペンションクロスメンバ44にブラケット47を介してクーリングユニット48が支持され、このクーリングユニット48の前部には空調用コンデンサいわゆるクーラコンデンサ49が配設されている。
【0049】
上述のエンジンルーム1の上部を開閉可能に覆うボンネット50を設け、このボンネット50の前部および下部には走行風取入れ用の開口部51を有するフロントグリル52を設け、上述の開口部51とクーリングユニット48の前面との間をダクト53で連通させている。
【0050】
一方、上述のエンジンルーム1内において、ダクト53およびクーリングユニット48の上部には、図3、図4に示すように、エアクリーナ54を配設し、このエアクリーナ54の上流側には吸気管55を取付けると共に、エアクリーナ54内の下流側には吸気管56および吸気マニホルド57を取付け、エアクリーナ54内のエレメント58(図3参照)で浄化した吸気を、吸気管56および吸気マニホルド57を介してエンジン32のシリンダヘッドにおける吸気ポートに供給すべく構成している。
【0051】
図6は図3の要部拡大側面図であって、カウル部27とダッシュロアパネル3上端との間の車体パネルが取外し可能に構成されている。この実施例ではカウル部27の一部を構成するカウルアッパ28を脱着構造に成している。
【0052】
すなわち、図6、図7に示すように、カウルアッパ28のカウルボックス29側の折曲げ部28aに対応してカウルボックス29の前部下面複数箇所には予めナット60を溶接固定し、このナット60と対向してカウルアッパ28の上方からボルト61を上記ナット60に締付けて、車体パネルとしてのカウルアッパ28をカウルボックス29に取付け、メンテナンス時にはボンネット50の開放後において、上述のボルト61を取外すことにより、カウルアッパ28をカウルボックス29およびダッシュロアパネル3から取外すことができるように構成している。
【0053】
上述のカウルアッパ28の前部はダッシュロアパネル3の上端折曲げ部3bよりもさらに前方に位置しており、このカウルアッパ28の前部上端には、ボンネット50下面のレインフォースメント62との間をシールするシール部材63が取付けられている。
【0054】
またフロントウインド26の前端支持部としてのカウルボックス29と、インパネメンバ30直前における凹部3aの上端折曲げ部3cとの間には該凹部3aに対応するようにサービスホール64が形成されている。
そして、このサービスホール64上部を着脱可能に覆う車体パネルとしてのサービスホールカバー65を設けている。
【0055】
この実施例では上述のカウルボックス29の下面および凹部3aの上端折曲げ部3cの下面複数箇所に予めナット66,67を溶接固定し、これらナット66,67と対向してサービスホールカバー65の上側からボルト68,69を上記ナット66,67に締付けて、サービスホールカバー65をカウルボックス29及び凹部3aの上端折曲げ部3cに取付け、メンテナンス時には上述のボルト68,69を取外すことにより、サービスホールカバー65をサービスホール64の口縁から取外すことができるように構成している。
【0056】
また、上述のサービスホールカバー65とサービスホール64の口縁との間にはシール部材としてのシールラバー70が介設されている。
しかも、上述の車体パネルとしてのカウルアッパ28およびサービスホールカバー65の取外し時には、図7に示すように、エンジン32のシリンダヘッドカバー71(図6参照)が取外し可能なスペースを確保するように構成している。
【0057】
ここで、図6においてはカウルボックス29をアルミ部材により構成したが、このカウルボックス29は図8に示すように鋼板製のアウタ部材29Aと鋼板製のインナ部材29Bとを接合して構成してもよい。
なお、図中72はバッテリ、73はトルクボックス、74は後輪、75はリヤディファレンシャル装置、76はインストルメントパネルである。
【0058】
このように上記実施例の車両用駆動装置の配設構造は、車室2とエンジンルーム1とがダッシュロアパネル3によって仕切られた車両において、上記ダッシュロアパネル3の前方に離間してフロントウインド26の前端を支持するカウル部27が車幅方向に配設され、上記カウル部27の後方に離間してダッシュロアパネル3の上部を車幅方向に延びるインパネメンバ30を配設し、ダッシュロアパネル3の車幅方向中央部をカウル部27からインパネメンバ30の間まで後方に凹設して凹部3aを形成し、上記インパネメンバ30の前方に近接するよう上記凹部3a内に駆動装置(エンジン32参照)が配設されたものである。
【0059】
この構成によれば、カウル部27から該カウル部27の後方に離間して設けられたインパネメンバ30の間まで上述のダッシュロアパネル3を後方に凹設して凹部3aを設け、この凹部3a内に駆動装置(エンジン32参照)を配設したので、重量物としての駆動装置の後退配置ができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができ、また上記インパネメンバ30の大型化により車体剛性の向上も可能となる。
【0060】
また、上記駆動装置は、縦置きに配設されたエンジン32と、その後部に連続して配設されたISGユニット33とを備えたものである。
この構成によれば、エンジン32の後部にISGユニット33を設けることで駆動装置が車両の前後方向に長くなるが、このように駆動装置が長くなっても、重量物を車両の中心寄りに配設することができ、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができる。
【0061】
さらに、上記ISGユニット33の後方にはフロアパネル4のトンネル部10内に連続して配設されるトランスミッション34が設けられたものである。
【0062】
この構成によれば、上記トランスミッション34も車両前後方向の中心寄りにレイアウトすることができる。
【0063】
加えて、上記エンジン32の上端はフロアパネル4上に配設された乗員用シート14の着座面より高い位置になるように配設されたものである。
この構成によれば、エンジン32の上端をシート14の着座面より高い位置に設定することで、車高を低く設定しつつ、重量物としてのエンジン32、ISGユニット33またはトランスミッション34の後退レイアウトが達成できる。
【0064】
また、上記エンジン32、ISGユニット33およびトランスミッション34は乗員用シート14に着座した乗員A(図5参照)と車両の前後方向にオーバラップする位置に配設されたものである。
【0065】
この構成によれば、エンジン32、ISGユニット33およびトランスミッション34がシート14上の乗員Aと前後方向にオーバラップするので、乗員の居住性を確保しつつ、車両の前後長を短くすることができ、かつエンジン32の後退配置が可能となる。
【0066】
さらに、上記カウル部27とダッシュロアパネル3上端との間の車体パネル(カウルアッパ28参照)が取外し可能に構成されたものである。
この構成によれば、車体パネルの取外し可能構造(脱着構造)により、サービス性の向上を図ることができる。
【0067】
加えて、フロントウインド26の前端支持部(カウルボックス29参照)とインパネメンバ30との間には上記凹部3aに対応してサービスホール64が形成され、サービスホール64上部を着脱可能に覆う車体パネル(サービスホールカバー65参照)が設けられたものである。
この構成によれば、車体パネルの着脱構造により、サービス性の向上を図ることができる。
【0068】
しかも、上記車体パネル(カウルアッパ28および/またはサービスホールカバー65参照)の取外し時にエンジン32のシリンダヘッドカバー71が取外し可能なスペースを確保するように構成されたものである。
この構成によれば、エンジン32のシリンダヘッドカバー71が取外せるので、該エンジン32の後退レイアウトを達成しながら、そのサービス性を確保することができる。
【0069】
また図4で示したように、上記エンジン32の排気系(特に排気マニホルド35参照)をエンジン32の一側前方を経由して配設したものである。
この構成によれば、エンジン32の排気系、特に排気マニホルド35を一旦エンジン32の前方に導出することができるので、スペースを有効利用しつつ、排気系のレイアウトが達成できる。
【0070】
つまり、ダッシュロアパネル3の凹部3aに縦置きエンジン32を配設して、重量物の後退レイアウト化を図った場合、排気系の配設スペースが比較的狭小となるが、排気効率を考慮して比較的容積が大きい排気マニホルド35を一旦エンジン32の前方に導出することで、このスペースの有効利用を図りながら、排気系のレイアウトが達成できるものである。
【0071】
さらに、車室2を空調する空調ユニット8を設け、該空調ユニット8を車室2後方に配設したものである。
この構成によれば、空調ユニット8を車室2の後方いわゆるリヤ側に配設したので、駆動装置の後退配置がより一層確実となる。
【0072】
また、上記空調ユニット8の後方には荷室9が形成されたものである。
この構成によれば、空調ユニット8の配置と、荷室9の形成とを両立させることができる。
【0073】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のダッシュパネルは、実施例のダッシュロアパネル3に対応し、
以下同様に、
車体パネルは、カウルアッパ28(詳しくはカウルアッパパネル)または/およびサービスホールカバー65に対応し、
フロントウインドの前端支持部は、カウルボックス29に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0074】
【発明の効果】
この発明によれば、カウル部から該カウル部の後方に離間して設けられたインパネメンバの間までダッシュパネルを後方に凹設して凹部を設け、この凹部内に駆動装置を配設したので、駆動装置の後退配置ができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができ、またインパネメンバの大型化により車体剛性の向上も可能となる効果がある。
しかも、エンジンの後部にISGユニットを設けることで駆動装置が車両の前後方向に長くなるが、このように駆動装置が長くなっても、重量物を車両の中心寄りに配設することができ、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性、車両の運動性能の向上を図ることができる効果がある。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用駆動装置の配設構造を示す側面図。
【図2】 図1の平面図。
【図3】 図1の要部拡大側面図。
【図4】 図2の要部拡大平面図。
【図5】 シート上の乗員と駆動装置の位置関係を示す説明図。
【図6】 図3の要部拡大図。
【図7】 図6の要部の分解平面図。
【図8】 カウルボックスの他の実施例を示す要部拡大図。
【図9】 ISGユニットの概略断面図。
【図10】 従来の車両用駆動装置の配設構造を示す平面図。
【符号の説明】
1…エンジンルーム
2…車室
3…ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)
3a…凹部
4…フロアパネル
8…空調ユニット
9…荷室
10…トンネル部
14…シート
26…フロントウインド
27…カウル部
28…カウルアッパ(車体パネル)
29…カウルボックス(前端支持部)
30…インパネメンバ
32…エンジン
33…ISGユニット
34…トランスミッション
35…排気マニホルド(排気系)
64…サービスホール
65…サービスホールカバー(車体パネル)
71…シリンダヘッドカバー

Claims (10)

  1. 車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって仕切られた車両において、
    上記ダッシュパネルの前方に離間してフロントウインドの前端を支持するカウル部が車幅方向に配設され、
    上記カウル部の後方に離間してダッシュパネルの上部を車幅方向に延びるインパネメンバを配設し、
    ダッシュパネルの車幅方向中央部をカウル部からインパネメンバの間まで後方に凹設して凹部を形成し、
    上記インパネメンバの前方に近接するよう上記凹部内に駆動装置が配設され
    上記駆動装置は、縦置きに配設されたエンジンと、その後部に連続して配設されたISGユニットとを備えた
    車両用駆動装置の配設構造。
  2. 上記ISGユニットの後方にはフロアパネルのトンネル部内に連続して配設されるトランスミッションが設けられた
    請求項1記載の車両用駆動装置の配設構造。
  3. 上記エンジンの上端はフロアパネル上に配設された乗員用シートの着座面より高い位置になるように配設された
    請求項1または2記載の車両用駆動装置の配設構造。
  4. 上記エンジン、ISGユニットおよびトランスミッションは乗員用シートに着座した乗員と車両の前後方向にオーバラップする位置に配設された
    請求項3記載の車両用駆動装置の配設構造。
  5. 上記カウル部とダッシュパネル上端との間の車体パネルが取外し可能に構成された
    請求項1〜の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  6. フロントウインドの前端支持部とインパネメンバとの間には上記凹部に対応してサービスホールが形成され、
    サービスホール上部を着脱可能に覆う車体パネルが設けられた
    請求項5記載の車両用駆動装置の配設構造。
  7. 上記車体パネルの取外し時にエンジンのシリンダヘッドカバーが取外し可能なスペースを確保するように構成された
    請求項5または6記載の車両用駆動装置の配設構造。
  8. 上記エンジンの排気系をエンジンの一側前方を経由して配設した
    請求項1〜7の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  9. 車室を空調する空調ユニットを設け、該空調ユニットを車室後方に配設した
    請求項〜8の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  10. 上記空調ユニットの後方には荷室が形成された
    請求項9記載の車両用駆動装置の配設構造。
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