JP4363017B2 - 電池および電池の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池および電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯機器等の電源として用いられる電池には、軽量化・薄型化が強く要請されている。これを受けて、電池の外装体に関しても、軽量化・薄型化に限界のある従来の金属缶に代わり、軽量化・薄型化が可能であり、金属缶に比べて自由な形状を採ることが可能である外装体として、金属薄膜フィルムまたは金属薄膜と熱融着性樹脂フィルムからなるラミネートフィルムが使用されるケースが増えてきている。
【0003】
図5は、ラミネートフィルムを外装体として用いた従来の電池を示す図である。図5の電池は、金属層および熱融着性樹脂層とが積層されたフィルムを外装体フィルム1とし、これに電池要素が収納されている。正極リード端子3aおよび負極リード端子3bは、外装体の外周縁端部に導出された状態で、ラミネートフィルムの熱融着性樹脂層同士を向かい合わせて熱融着することにより密封封止される。
【0004】
また一方、電動アシスト自転車、電気自動車などに搭載するためのパワー用二次電池の需要が近年高まる中、大電流充放電に適した電池の開発が求められており、ラミネートフィルム外装電池においても大電流充放電に適した電池が求められている。
【0005】
大電流充放電に対応するためには、電気抵抗の低減や、大電流が流れた際のリード端子からの発熱の抑制のために、リード端子の断面積を大きくする必要がある。このような電池として、断面積の比較的大きいリード端子を用い、正極リード端子と負極リード端子とを互いに対向して導出させた構成の電池が提案されている(特許文献1)。
【0006】
また、リード端子と外装体フィルムの金属層との短絡を防止するため、リード線の形状に対応させた凹部を設けた金型を用いてリード端子の封止辺をシールする方法も提案されている(特許文献2)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−42775号公報
【特許文献2】
特開2000−173562号公報
【0008】
ところが、本発明者が、ラミネートフィルム外装体を用いた電池について、大電流放充電に対応可能な断面積が3mm2以上のリード端子を用いて鋭意検討した結果、特許文献1に記載の構成では、リード端子の引き出し封止辺(以下適宜リード端子封止辺とも呼ぶ)におけるリード端子封止部の封止信頼性が不十分であるか、または封止条件の許容範囲が非常に狭かった。具体的には、リード端子表面に予め接着させた樹脂(リード被覆樹脂:以下適宜シーラントと呼ぶ)とラミネートフィルムの内面樹脂層との熱融着が不十分であるという不良、または封止条件の上限を超えたために発生する、リード端子と金属層との短絡不良が生じた。
【0009】
ここで、封止条件の上限とは、リード端子を挟持するラミネートフィルム同士を熱融着し、リード端子封止辺を封止する工程(以下適宜リード端子封止工程という)における、リード端子とラミネートフィルムの金属層とが短絡しない熱融着条件(ヒートプレス条件)の上限のことである。ヒートプレス条件を強く、すなわち高温、高圧、または長時間とすれば、内面樹脂層とシーラントとの接着がより強固になるが、条件が強すぎると樹脂層が潰れ過ぎ、リード端子と金属層とが短絡してしまう。このため、従来、ヒートプレス条件に上限を設定する必要があった。特に量産時には短絡不良の発生確率を十分低くするために、この上限をかなり低く設定する場合もあった。
【0010】
一方、リード封止工程においてはラミネートフィルムの外側から加熱するため、フィルムの最外層(内面樹脂層と反対側の層)に最も高い熱が加わることになる。通常、フィルムの外側は樹脂で被覆されているため、被覆樹脂が最外層となる。ヒートプレスの温度条件が高すぎると被覆樹脂の劣化が大きくなり、外観の悪化やヒータへの樹脂のこびりつきといった問題が発生する。一方、被覆樹脂を劣化させないために、ヒートプレスの温度を低めに設定し、シール時間を長くした場合、生産のタクトタイムが長くなる。特に、被覆樹脂がナイロンであり、内面樹脂層がポリプロピレン系である場合、ナイロン被覆樹脂へのダメージを最小限にしつつラミネートフィルム内面樹脂を充分溶融させうるヒートプレス条件の設定は困難であった。
【0011】
以上のように、従来の電池においては、樹脂層間の接着強度と短絡不良防止および生産能率との間にトレードオフが存在していた。
【0012】
そこで、上記のトレードオフについて検討したところ、大容量電池となればなるほど、また、リード端子の断面積が大きくなればなるほど、封止条件の許容範囲が狭くなることがわかった。この原因について詳細に調べたところ、リード封止工程において、リード端子を経由して電池要素へ伝導することによる熱の散逸が、リード端子の断面積に応じて大きくなることが見出された。そして、電池が大容量であればあるほど、電池要素の熱容量および吸熱性が増大し、これらがあいまって、リード端子およびシーラントが温まりにくくなることが明らかになった。リード端子およびシーラントの温度上昇が不十分であると、内面樹脂層とシーラントの熱溶融接合が不十分となりやすい。このため、十分な封止信頼性を得るために必要なヒートプレス条件の下限が上昇し、結果としてヒートプレス条件の許容範囲が狭くなっていた。
【0013】
また、特許文献2に記載の方法について検討したところ、断面積が3mm2以上のリード端子を用いて電池を作製する場合、金型に凹部が設けられているため、リード端子封止工程において、リード端子の周囲に設けられた樹脂(シーラントおよびこれに接する内面樹脂)に熱を充分伝えるために必要な圧力を与えることが困難であった。これは、上記の理由で必要熱量が多大になってしまうためと考えられる。また、凹部を浅くしすぎた場合、リード端子と金属層とが短絡した。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の方法では、トレードオフの解消が困難であった。特に、リード端子の厚さが厚いものほど、トレードオフの問題が顕在化し、これを解決できるヒータ金型の設計は困難であった。
【0015】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、大電流充放電に対応した断面積の大きいリード端子を用いた電池であって、リード端子封止部の封止信頼性に優れた電池を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、リード端子封止部の封止信頼性に優れた電池を安定的に製造する方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、金属層および内面樹脂層を有する一対のラミネートフィルムの内面樹脂層同士が熱融着され封止された外装体と、前記外装体に被包された電池要素と、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出された正極リード端子および負極リード端子と、を備え、前記正極リード端子および前記負極リード端子のうち少なくとも一方は、断面積3mm2以上の平板状金属リードであり、前記平板状金属リードの幅/厚さ比は200以上であり、前記平板状金属リードの引き出し封止辺において、前記内面樹脂層と前記平板状金属リードとの間に耐熱性樹脂層を有し、前記引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄く、前記リード端子封止部は、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧により封止されたことを特徴とする電池が提供される。
【0017】
本発明に係る電池においては、正極リード端子または負極リード端子が、断面積が3mm2以上と大型な平板状金属リードであり、大容量充放電に対応する構成となっている。また、平板状金属リードの幅/厚さ比は200以上である。平板状金属リードの幅は、リード端子の封止辺に沿った長さであり、平板状金属リードの厚さは、平板状金属リードの表面に垂直方向に沿った長さである。こうすることにより、平板状金属リード表面の面積が十分大きくなり、平板状金属リードの引き出し封止辺の熱融着時にリード端子自身およびリード端子封止部の各層の樹脂に十分な熱量を伝えることができる。
【0018】
また、本発明に係る電池は、平板状金属リードと内面樹脂層との間に耐熱性樹脂層を含むため、熱融着時のこれらの短絡が抑制される。耐熱性樹脂層とは、たとえばヒートシールに供しても溶融せずに、外装体フィルム中の金属層と平板状金属リードとの間を確実に絶縁できる層をいう。こうした耐熱性樹脂層として、架橋樹脂からなる架橋樹脂層を例示することができる。架橋樹脂層を用いた場合、外装体フィルム中の金属層と平板状金属リードとの間の絶縁をより確実にすることができる。
【0019】
さらに、本発明に係る電池においては、リード端子封止部における外装体フィルムの内面樹脂層の厚さA1が、内面樹脂層同士が熱融着された接合部における外装体フィルムの内面樹脂層の厚さA2より小さい。A1がA2より小さくなる構成は、封止前の外装体フィルムの内面樹脂層の厚さはほぼ一定であることから、たとえば熱融着時にリード端子封止部が、より大きい圧力で封止されることにより得られる。
【0020】
以上より、本発明に係る電池は、大容量充放電に対応する構成であり、かつ大型のリード端子の封止が十分に行われ、かつリード端子と外装体フィルム中の金属層との短絡が防止されており、リード端子の封止信頼性に優れた電池である。
【0021】
本発明の電池において、前記平板状金属リードと前記耐熱性樹脂層との間に、金属接着性樹脂層を含む構成とすることができる。こうすることにより、平板状金属リードと耐熱性樹脂層との接着性を向上させることができる。したがって、リード端子の封止信頼性を向上させることができる。
【0022】
本発明の電池において、前記正極リード端子および負極リード端子が互いに対向する辺から引き出された構成とすることができる。こうすることにより、正極端子または負極リード端子が大型である(断面積が大きい)場合にも、正極リード端子および負極リード端子を互いに離間して好適に導出することができるため、リード端子の幅/厚さ比を大きく取ることができ、リード端子の封止信頼性を向上させることができる。
【0023】
本発明の電池において、前記リード端子封止部は、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧により封止された構成とすることができる。こうすることにより、封止工程においてリード端子封止部の各層の樹脂に十分な熱と圧力を加え、これらを十分に熱融着することができる。しがたって、リード端子の封止信頼性を向上させることができる。
【0024】
本発明によれば、耐熱性樹脂層を含むシーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、前記平板状金属リードの引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄くなるように、前記引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、を含み、前記封止する工程は、前記平板状金属リードの封止部に、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧を付加する工程を含み、前記平板状金属リードの断面積が3mm2以上であり、前記平板状金属リードの幅/厚さ比が200以上であることを特徴とする電池の製造方法が提供される。
また本発明によれば、耐熱性樹脂層を含むシーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、前記平板状金属リードの引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄くなるように、前記引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、を含み、前記封止する工程は、一対のヒータの間に、外装体フィルムに収納された前記電池要素を配置し、前記外装体フィルムを、前記一対のヒータによって熱圧着する工程を含み、前記一対のヒータの少なくとも一方に、前記平板状金属リードの引き出し封止辺の形状に対応した凹部が設けられ、前記一対のヒータに設けられた前記一対のヒータの前記凹部の合計深さは、封止前の前記平板状金属リードと前記シーラントとの合計厚さより浅く、前記平板状金属リードの断面積が3mm 2 以上であり、前記平板状金属リードの幅/厚さ比が200以上であることを特徴とする電池の製造方法が提供される。
さらに本発明によれば、シーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、前記平板状金属リードの引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、を含み、前記封止する工程は、一対のヒータの間に、外装体フィルムに収納された前記電池要素を配置し、前記外装体フィルムを、前記一対のヒータによって熱圧着する工程を含み、前記一対のヒータの少なくとも一方に、前記平板状金属リードの引き出し封止辺の形状に対応した凹部が設けられ、前記一対のヒータに設けられた前記一対のヒータの前記凹部の合計深さは、封止前の前記平板状金属リードと前記シーラントとの合計厚さより浅いことを特徴とする電池の製造方法が提供される。
【0025】
本発明に係る製造方法においては、平板状金属リードの幅/厚さ比が200以上であり、またリード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄くなるように、引き出し封止辺に圧力を付加するため、平板状金属リードの引き出し封止辺の封止工程において、リード端子自身およびリード端子封止部の各層の樹脂に充分な熱と圧力が加えられ、リード端子封止部が十分に熱融着される。さらに、平板状金属リードと外装体フィルムの内面樹脂層との間に耐熱性樹脂層が含まれるため、熱融着時における平板状金属リードと外装体フィルム中の金属層との短絡が抑制される。したがって、大電流充放電に対応した断面積の大きいリード端子を用いていながら、リード端子の封止信頼性が良好な電池を安定的に供給することができる。これは、平板状金属リードを特定の薄さにした上でA1がA2より薄くなるようにリード端子封止辺の熱融着封止を行うことによる効果と、耐熱性樹脂層の効果が、ヒートプレス条件の許容範囲を広くすることに対して相乗効果をもたらすためである。
【0026】
本発明の電池の製造方法において、前記封止する工程が、前記平板状金属リードの封止部に、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧を付加する工程を含むことができる。こうすることにより、上記と同様な理由で、リード端子封止部を十分に熱融着することができる。したがって、リード端子の封止信頼性の高い電池をより一層安定的に供給することができる。
【0027】
本発明の電池の製造方法において、前記平板状金属リードの表面に、耐熱性樹脂層を含むシーラントを形成する工程を含むことができる。こうすることにより、予めシーラントを形成しておき、シーラントの形成されたリード端子をそのまま用いて電池を作製することができる。したがって、より効率よく電池を製造することができる。
【0028】
本発明の電池の製造方法において、前記耐熱性樹脂層を架橋樹脂層とすることができる。こうすることにより、平板状金属リードの引き出し封止辺を封止する工程において、平板状金属リードと外装体フィルム中の金属層との短絡をさらに抑制することができる。したがって、リード端子の封止信頼性の高い電池をさらに安定的に供給することができる。
【0029】
また、平板状金属リードと前記耐熱性樹脂層との間に、金属接着性樹脂層を設けてもよい。こうすることにより、平板状金属リードと耐熱性樹脂層との接着性を向上させることができる。したがって、リード端子の封止信頼性を向上させることができる。
【0030】
前記封止する工程は、一対のヒータの間に、外装体フィルムに収納された前記電池要素を配置し、前記外装体フィルムを、前記一対のヒータによって熱圧着する工程を含み、前記一対のヒータの少なくとも一方に、前記平板状金属リードの引き出し封止辺の形状に対応した凹部が設けられ、前記一対のヒータに設けられた前記一対のヒータの凹部の合計深さは、封止前の前記平板状金属リードと前記シーラントとの合計厚さより浅い構成とすることができる。こうすることにより、リード端子封止部に、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部より大きいヒートプレス圧が印可することができる。したがって、リード端子の封止信頼性の高い電池をより一層安定的に供給することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電池の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0032】
図1は、本発明に係る電池の一例を模式的に示す図である。図2は図1の電池におけるA−A'方向の断面図であり、図3は図1におけるB−B'方向の断面図である。図1の電池10は、電池要素2を収納するための凹部(以下、電池要素収納部ともいう)が設けられた2枚の外装体フィルム1に電池要素2が収納され、電池要素2に接続された正極リード端子3aおよび負極リード端子3bが外装体フィルム1の内部から外部に引き出された構成となっている。正極リード端子3aまたは負極リード端子3bは、断面積が3mm2以上の平板状金属リード3である。平板状金属リード3の断面積を3mm2以上とすることによって、電池に10A以上の電流を流すことができ、大電流充放電に対応可能となる。また、平板状金属リード3の表面には、図2、図3に示すように、シーラント4が設けられている。
【0033】
外装体フィルム1は、金属層1bおよび内面樹脂層1aとを含むラミネートフィルムであり、内面樹脂層1aの周囲同士を熱融着することによって接合されている。この封止辺のうち、対向する2辺が、リード端子の引き出し封止辺となっており、これらの辺から正極リード端子3aおよび負極リード端子3bが引き出されている。平板状金属リード3の引き出し封止辺を、以下適宜リード端子封止辺8と呼ぶ。図1の電池では、正極リード端子3aまたは負極リード端子3bのいずれかが平板状金属リード3であるから、これらのいずれかの引き出し封止辺が、リード端子封止辺8となっている。図2に示すように、リード端子封止辺8は、平板状金属リード3の導出された領域であるリード端子封止部6と、内面樹脂層1a同士が熱融着された接合部7とを含む。
【0034】
図1の電池10において、平板状金属リード3の幅/厚さ比は200以上である。こうすることによって、リード端子封止辺8を封止する工程において、平板状金属リード3に充分な熱を伝えることができるため、シーラント4が加温不十分とならず、シーラント4と内面樹脂層1aとが十分に熱融着される。これは、リード端子の扁平度(幅/厚さ比)が大きいほど、ヒートプレス時に垂直方向に力および熱が伝わる平板状金属リード3の表面の面積が広くなるために、平板状金属リード3のの温度を十分に上げることができるため、隣接するシーラント4の温度も十分昇温させることができるためと推察される。
【0035】
上記の扁平度(幅/厚さ比)は大きいほど好ましく、250以上はさらに好ましい。さらに好ましくは300以上であり、400以上はより一層好ましい。なお、扁平度を大きくした場合、平板状金属リード3の幅が広くなり、外装体フィルム1の一辺から正極リード端子3aと負極リード端子3bを導出することが困難になる。この場合、正極リード端子3aおよび負極リード端子3bを、外装体の異なる二辺、たとえば、対向する二辺から導出することにより好適な構成とすることができる。
【0036】
リード端子封止部6においては、シーラント4が耐熱性樹脂層4aを含み、耐熱性樹脂層4aと内面樹脂層1aとが熱融着された構成となっている。耐熱性樹脂層4aを設けることにより、金属層1bと平板状金属リード3との短絡を抑制することができる。耐熱性樹脂層4aと平板状金属リード3との間には、別の層を設けることができる。耐熱性樹脂層4aと平板状金属リード3との間に設けられる層は、図2、図3に示すように、金属接着性樹脂層4bとすることが好ましい。金属接着性樹脂層4bを設けることにより、平板状金属リード3とシーラント4との接着性を向上させることができる。
【0037】
また、電池10は、リード端子封止辺8における内面樹脂層1aの厚さについて、
A1<A2
(ただし、A1は、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さを表し、A2は内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さを表す。)
を満たす。図2より、内面樹脂層同士が熱融着された接合部7においては2枚の内面樹脂層1a同士が一体化しているため、A2はその一体化した厚さの半分と定義される。上記の式を満たす構成は、たとえばリード端子封止部6に選択的に強い圧力が加わるようにヒートシールすることによって得ることができる。
【0038】
電池10を以上の構成とすることにより、3mm2以上の断面積を持つ大電流対応リード端子を用いた場合においても、長期使用に耐えうる信頼性を得ることが可能となる。
【0039】
次に、図1の電池10におけるリード端子封止辺8の封止方法について、図4を参照しながら説明する。
【0040】
まず、耐熱性樹脂層4aと金属接着性樹脂層4bとが積層されたシーラント4を、金属接着性樹脂層4bを平板状金属リード3の側にして、平板状金属リード3の封止予定部の両面に熱融着する。次に、平板状金属リード3を電池要素2に接続する。そして、平板状金属リード3を引き出した状態で、上下の外装体フィルム1の端辺で、平板状金属リード3を挟み、外装体フィルム1同士を熱融着する。このとき、外装体フィルム1の内面樹脂層1aが内側になるようにする。
【0041】
熱融着の際には、図4に示すように、リード端子封止部6の形状に対応する凹み段差を有するヒータ5a、5bを用いることが好ましい。ヒータ5a、5bの段差深さの合計は、平板状金属リード3および上下のシーラント4の封止前の合計厚さ、すなわち図4における4a/4b/3/4b/4aの合計厚さ(以下シーラント付リード端子の封止前厚さとも呼ぶ)よりも浅いことが好ましい。こうすることによって、リード端子封止辺8において、リード端子封止部6に印加するヒートプレス圧を、内面樹脂層同士が熱融着された接合部7に印可するヒートプレス圧より強くすることができる。このようにすると、リード端子封止部6に選択的に強い圧力が加わることになるため、平板状金属リード3に充分な熱を与えることができる。したがって、内面樹脂層同士が熱融着された接合部7に比べて融着に多くの熱量を必要とするリード端子封止部6も、良好に熱融着し、封止することができる。
【0042】
ヒータ5a、5bの表面が実質的に剛性体である場合、ヒータ5a、5bの段差深さの合計は、シーラント付リード端子の封止前厚さの0.5倍以上0.9倍以下とすることが好ましい。段差が浅すぎる場合、すなわち上記倍率が低すぎる場合、リード端子封止部6にのみヒータ5a、5bが当接し、内面樹脂層同士が熱融着された接合部7にヒータが当接しないため、封止できないか、もしくは内面樹脂層同士が熱融着された接合部7に印可されるヒートプレス圧が低すぎて充分な封止ができない場合があるが、0.5倍以上とすることにより、十分なヒートプレス圧が担保される。ヒータ5a、5bの段差深さの合計は、0.7倍以上0.9倍以下とすることがより一層好ましい。こうすることにより、リード端子封止辺8の封止をさらに効果的に行うことができる。
【0043】
また、ヒータ5a、5bの表面、すなわち外装体フィルム1に当接する面を、弾性体とすることもできる。ヒータ5a、5bの表面を弾性体とする場合、段差を設けなくてもよい。弾性体の厚さは、たとえば弾性体としてシリコーンゴムを用いた場合、ヒータ5a、5bの合計で、シーラント付リード端子の封止前厚さの2倍以下とすることができる。2倍以下とすることにより、選択的加圧が圧力緩和の作用で不充分となることを抑制することができる。なお、弾性体の表面に、非弾性体であるが柔軟性を持つ膜が存在していてもよい。このような膜として、たとえば離型性のフッ素樹脂フィルムやガラスクロスなどが挙げられる。
【0044】
以下、各構成要素およびその製造方法について詳述する。
【0045】
(リード端子およびシーラント)
平板状金属リード3の材質としては、Al、Cu、燐青銅、Ni、Ti、Fe、真鍮、ステンレスなどが使用できる。必要に応じて適宜焼き鈍し処理を施されたものを用いてもよい。平板状金属リード3の厚さは0.08mm以上1mm以下とすることが好ましい。0.08mm以上とすることにより、大電流対応が可能となる。好ましくは、0.1mm以上とすることができる。また、1mm以下とすることにより、リード端子の幅が電池10のサイズより大きくなる等の不都合を生じさせずに、好ましい扁平度(幅/厚さ比)が実現される。好ましくは、0.3mm以下とすることができる。扁平度の条件から、リード端子の幅は、たとえば20mm以上50mm以下(厚さ0.1mmの場合)、40mm以上100mm以下(厚さ0.2mmの場合)、あるいは60mm以上150mm以下(厚さ0.3mmの場合)とすることができる。
【0046】
平板状金属リード3に、シーラント4との密着性を高めるための表面処理を施すこともできる。たとえば、化学的エッチング処理等による粗面化や、部分アミノ化フェノール系重合体と燐酸化合物とチタン化合物とからなる皮膜、燐酸亜鉛系皮膜等による耐食性皮膜下地処理や、チタニウム系カップリング剤やアルミネート系カップリング剤などによる表面処理などを行ってもよい。
【0047】
また、平板状金属リード3には、電池10の組み立て前に、耐熱性樹脂層4aを含むシーラント4を予め融着しておくことができる。耐熱性樹脂層4aとは、平板状金属リード3と金属層1bとの短絡を防止するために設けられ、他の樹脂層に比べて耐熱性に優れた層のことである。耐熱性樹脂層4aは、架橋樹脂層など、ヒートシール時につぶれにくい樹脂層とすることができる。このような樹脂として、たとえば、架橋ポリオレフィンが挙げられる。
【0048】
また、シーラント4は、金属接着性樹脂層4bを含んでもよい。金属接着性樹脂として、金属平板である平板状金属リード3の表面に接着するものが用いられる。このような樹脂として、たとえば、酸変成ポリプロピレン、酸変成ポリエチレン、酸変成ポリ(エチレン−プロピレン)コポリマー、アイオノマーなどを用いることができる。また、この場合、耐熱性樹脂層4aは、金属接着性樹脂層4bと熱融着可能な樹脂を用いることが好ましく、たとえば耐熱性樹脂層4aに、金属接着性樹脂層4bと同じモノマー単位を有するものであることができる。たとえば、金属接着性樹脂として酸変成ポリプロピレンを用いる場合、架橋ポリオレフィンとして、ポリプロピレンの架橋体または酸変成ポリプロピレンの架橋体を用いることができる。また、架橋の方法として、たとえば電子線照射や、過酸化物などを用いた化学架橋を採用することができる。
【0049】
金属接着性樹脂層4bと、耐熱性樹脂層4aの厚さは、たとえば1μm以上100μm以下とすることができる。1μm以上とすることにより、平板状金属リード3と金属層1bとの短絡を確実に防止することができる。また、100μm以下とすることにより、これらの樹脂層に十分な熱および圧力を加えることができる。金属接着性樹脂層4bと、耐熱性樹脂層4aとを熱ラミネートなどの方法により貼り合わせ、これを、金属接着性樹脂層4bが平板状金属リード3の側となるよう平板状金属リード3の両面から熱融着することによって、平板状金属リード3の表面にシーラント4を設けることができる。
【0050】
(外装体フィルム)
外装体フィルム1としては、金属層1bと内面樹脂層1aとを有し、内面樹脂層1aが熱融着性であるラミネートフィルムを用いる。このようなラミネートフィルムとして、たとえば厚さ10μm以上100μm以下の金属箔に、厚さ3μm以上200μm以下の熱融着性樹脂を接着したものを用いることができる。金属箔の材質としては、Al、Ti、Ti系合金、Fe、ステンレス、Mg系合金などが使用できる。また、熱融着性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変成物、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル等、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが使用できる。2枚の外装体フィルム1の一方あるいは両方が、カップ状に絞り加工されていてもよい。また、1枚の外装体フィルムを用い、対向する辺同士を重ね合わせてもよい。
【0051】
また、図2、図3では図示していないが、外装体フィルム1の、電池要素2からみて金属層1bより外側となる面に、耐熱性の樹脂層が形成されていることが好ましい。耐熱性の樹脂層としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートなどを用いることができる。なお、外装体フィルムを絞り加工する場合、伸びの観点から耐熱性樹脂層はナイロンであることが好ましい。その場合、内面樹脂層がポリプロピレン系であると、ヒートプレス条件許容範囲が比較的狭くなる。すなわち、内面樹脂層がポリプロピレン系であると、ポリエチレン系など他の樹脂に比べ融点が高いため、内面樹脂層の溶融に必要な熱量から規定されるヒートプレス条件の下限が上がり、一方、耐熱性樹脂層にナイロンを採用すると、ポリエチレンテレフタレートなどに比べ融点が低いため、耐熱性樹脂層のダメージを最小限にするために規定されるヒートプレス条件の上限が下がり、その結果、ヒートプレス条件許容範囲が比較的狭くなる。このことから、耐熱性樹脂層がナイロン、内面樹脂層がポリプロピレン系という組み合わせの場合、本発明は特に有効な効果をもたらす。
【0052】
(電池要素)
電池要素2の構成としては特に制限はなく、平板状の正極、負極、セパレータを積層したもの、あるいはこれを巻回したものでもよい。それぞれ複数の平板状の正極、セパレータ、負極を交互に積層し、それぞれの正極板(または負極板)から伸びる集電体を一つにまとめ、平板状金属リード3に接続した構成の場合、本実施形態の利点が特に生かされるため、好ましい。このような構成は、平板状金属リード3から集電体を経由して、それぞれの正極板または負極板に直接熱が逃げる構成であるため、従来のヒートシール法では特に封止時に平板状金属リード3が温まりにくかったからである。
【0053】
正極は、正極活物質を含有する層が正極集電体上に成膜してなる。正極活物質は、放電時に正イオンを吸収するもの又は負イオンを放出するものであれば特に限定されず、
(i)LiMnO2、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2等のリチウムを含む金属酸化物または複合金属酸化物、
(ii)ポリアセチレン、ポリアニリン等の導電性高分子、
(iii)一般式(R−Sm)nで示されるジスルフィド化合物(ジチオグリコール、2、5−ジメルカプト−1、3、4−チアジアゾール、S−トリアジン−2、4、6−トリチオール等)
(ただし上記一般式において、Rは脂肪族もしくは芳香族炭化水素、またはこれらの誘導体であり、Sは、硫黄であり、m、nはm≧1、n≧1の整数である。)、
等の、二次電池の正極活物質として公知のものが使用できる。また、正極活物質を適当な結着剤や機能性材料と混合して用いることもできる。これらの結着剤としてはポリフッ化ビニリデン等のハロゲン含有高分子等を用いることができる。また、機能性材料としては電子伝導性を確保するためのアセチレンブラック、ポリピロールまたはポリアニリン等の導電性物質、イオン伝導性を確保するための高分子電解質、またはこれらの複合体等を用いることができる。
【0054】
正極は、これらの正極活物質を、結着剤とともにNMP(N−メチル−2−ピロリドン)等の溶剤中に分散、混練し、これをアルミニウム箔等の正極集電体上に塗布することにより得ることができる。
【0055】
負極は、負極活物質を含有する層が負極集電体上に成膜してなる。負極活物質は、カチオンを吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、リチウム金属、リチウム合金、およびリチウムを吸蔵、放出できる材料、などの二次電池の負極活物質として従来公知のものが使用できる。リチウムイオンを吸蔵、放出する材料としては、炭素材料または酸化物を用いることができる。
【0056】
炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、石炭・石油ピッチ等を高温で熱処理して得られる黒鉛化炭素等の結晶質炭素、石炭、石油ピッチコークス、アセチレンピッチコークス等を熱処理して得られる非晶質炭素、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、カーボンナノチューブなど、あるいはこれらの複合物を用いることができる。このうち、特に黒鉛材料または非晶質炭素であることが好ましい。とくに黒鉛材料は、電子伝導性が高く、銅などの金属からなる集電体との接着性と電圧平坦性が優れており、高い処理温度によって形成されるため含有不純物が少なく、負極性能の向上に有利に働くため、好ましい。
【0057】
また、酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、リン酸、ホウ酸のいずれか、あるいはこれらの複合物を用いてもよく、特に酸化シリコンを含むことが好ましい。構造としてはアモルファス状態であることが好ましい。これは、酸化シリコンが安定で他の化合物との反応を引き起こさないため、またアモルファス構造が結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化を導かないためである。成膜方法としては、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法を用いることができる。
【0058】
リチウム合金は、リチウムおよびリチウムと合金形成可能な金属により構成される。たとえばAl、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元または3元以上の合金により構成される。リチウム合金は、特にアモルファス状合金であることが好ましい。これは、アモルファス構造により結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくいためである。
【0059】
リチウム金属またはリチウム合金は、融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式、などの適宜な方式で形成することができる。
【0060】
負極は、これらの負極活物質を、導電性付与剤や結着剤とともにNMP(N−メチル−2−ピロリドン)等の溶剤中に分散、混練し、負極集電体上に形成させる。導電付与剤の例としては、炭素材料の他、導電性酸化物の粉末などを使用することができる。結着剤としてはポリフッ化ビニリデンなどが用いられる。集電体としてはAl、Cuなどを主体とする金属薄膜を用いることができる。
【0061】
電池要素2に含まれる電解液としては、非プロトン溶媒として、たとえば環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、またはこれらのフッ素誘導体を含む構成とすることができる。
【0062】
具体的には、たとえばプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステル、メチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート、メチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、モノフルオロメチルエチレンカーボネート、ジフルオロメチルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、モノフルオロエチレンカーボネート、m−クレゾールなどの二次電池の電解液として利用可能な極性の高い塩基性溶媒のうち、一種または二種以上を混合して使用することができる。
【0063】
また電解液には、LiやK、Na等のアルカリ金属のカチオンとClO4 −、BF4 −、PF6 −、CF3SO3 −、(CF3SO2)2N−、(C2F5SO2)2N−、(CF3SO2)3C−、(C2F5SO2)3C−等のハロゲンを含む化合物のアニオンからなる塩が溶解される。これらの電解質塩は、単独、あるいは複数組み合わせて用いることができる。
【0064】
また、電解液を含むポリマーゲルとしたゲル状電解質としてもよい。さらに、電解液にスルホラン、ジオキサン、ジオキソラン、1,3−プロパンスルトン、テトラヒドロフラン、ビニレンカーボネートなどを添加してもよい。
【0065】
以上は、電池10をリチウムイオン二次電池とした場合の材料であるが、本実施形態に係る電池は、鉛電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池にも適用可能である。また、電池のみならず、電気二重層コンデンサ、非水電解液コンデンサなどに適用することもできる。
【0066】
【実施例】
以下、本発明に係るフィルム外装電池について、実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0067】
(実施例1〜2)
正極リード端子の大きさを変化させ、二種類のリチウムイオン二次電池を作製した。
【0068】
スピネル構造を持つマンガン酸リチウム粉末、炭素質導電性付与材、およびポリフッ化ビニリデンを90:5:5の重量比でNMPに混合分散、攪拌してスラリーとした。NMPの量はスラリーが適当な粘度になるように調整した。このスラリーを、ドクターブレードを用いて正極集電体となる厚さ20ミクロンのアルミニウム箔の片面に均一に塗布した。塗布時には、わずかに未塗布部(集電体が露出している部分)が筋状にできるようにした。次にこれを100℃で2時間真空乾燥した。同様にもう一方の面にもスラリーを塗布し、真空乾燥した。この際、表裏の未塗布部が一致するようにした。このようにして両面に活物質を塗布したシートをロールプレスした。これを、未塗布部を含めて8枚矩形に切り出した。活物質未塗布部はリード端子への接続予定部である。このようにして、合計の理論容量が3Ahとなる正極を用意した。
【0069】
一方、アモルファスカーボン粉末、ポリフッ化ビニリデンを91:9の重量比でNMPに混合、分散、攪拌してスラリーとした。NMPの量はスラリーが適当な粘度になるように調整した。このスラリーをドクターブレードを用いて、負極集電体となる厚さ10ミクロンの銅箔の片面に均一に塗布した。塗布時には、わずかに未塗布部(集電体が露出している部分)が筋状にできるようにした。次にこれを100℃で2時間真空乾燥した。なお、このとき負極層の単位面積あたりの理論容量と正極層の単位面積あたりの理論容量を1:1となるように活物質層の膜厚を調整した。同様にもう一方の面にもスラリーを塗布し真空乾燥した。このようにして両面に活物質を塗布したシートをロールプレスした。これを正極のサイズよりも縦横2mmずつ大きいサイズに、未塗布部を含めて9枚矩形に切り出した。活物質未塗布部はリード端子への接続予定部である。このようにして負極を用意した。
【0070】
上記のようにして用意した正極と負極の間に、負極のサイズよりも縦横2mmずつ大きいサイズの矩形の、ポリプロピレン製の厚さ30μmの微孔セパレーターを介して積層した。電極の最外側は負極となるようにし、その負極のさらに外側にセパレータを設置した(セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/・・・・・・/負極/セパレータ、という順番)。正極の活物質未塗布部と負極の活物質未塗布部とは対向する側となるような向きに揃えた。これは、正極リード端子と負極リード端子とを対向する2辺から導出させるためである。全層を積層し終わったところで、4箇所粘着テープ止めをして層間ずれを起こさないようにした。次に、正極リード端子となる所定厚さ、所定幅、長さ50mmのアルミニウム板と、正極8枚の活物質未塗布部とを一括して超音波溶接した。なお、リード端子の幅とは、リード端子封止辺の長手方向の長さをいい、リード端子の長さとは、リード端子封止辺の短手方向の長さをいう。本実施例において、リード端子の厚さと幅は、2組の条件とした。これらの条件は、それぞれ実施例1、2に対応し、表1に示すとおりである。同様に負極リード端子となる厚さ0.1mm、幅40mm、長さ50mmのニッケル板と、負極9枚の活物質未塗布部とを一括して超音波溶接した。これを、電極積層体として用いた。
【0071】
なお、正極リード端子および負極リード端子は、上記の溶接接続に先立ち、外装体による封止予定部に予め電子線架橋ポリプロピレン(厚さ50μm)および酸変成ポリプロピレン(厚さ50μm、融点130℃〜140℃)の積層体からなるシーラントを、後者をリード端子側に向けて両面に熱融着しておいた。シーラントの大きさは、リード端子の幅方向に2mmずつ両側にはみ出すようにし、はみだした部分は酸変成ポリプロピレン層同士を融着させた。またシーラントのリード端子の長さ方向の幅は、12mmとした。
【0072】
一方、外装体用のラミネートフィルムとして、厚さ25μmのナイロン、厚さ40μmの軟質アルミニウム、厚さ40μmの酸変成ポリプロピレン(融点160℃)の積層体からなるフィルムを用いた。これを所定のサイズに切り出し、電極積層体が収納できるサイズのカップ状に深絞り成形した。ラミネートフィルムは、リード端子への接続部、すなわち活物質未塗布部を含む電極積層体の縦横サイズと略等しい大きさとなるようにし、厚さは電極集積体の厚さと等しくなるようにした。成形後、カップ部の周囲のつば部を、10mm幅の辺となるように残してトリミングした。このようにして成形したラミネートフィルムのカップ部に、電極積層体を収納した。トリミングされたフィルムのつば部の2箇所に、リード端子が設置した。リード端子に予め融着しておいた樹脂膜が、つば部をまたいで電池の内側と外側に1mmずつはみ出るようにした。
【0073】
次に、ラミネートフィルムを所定のサイズに切り出したものを蓋として、上で得られたカップ部上に、内面樹脂層を内側に向けて設置した。この蓋は、成形、トリミング後の外装体と同じ大きさとし、これらを重ね合わせた。
【0074】
次に、外装体フィルムのつば部に導出されたリード端子を、以下のようにして封止した。幅9.5mmのヒータを用意し、リード端子封止部に選択的に強い圧力が印加されるように、リード端子の厚さに対応して表1に示すように設計された凹み段差を形成した。凹み段差の長さは、それぞれシーラントのリード端子幅方向の長さに等しくなるようにした。このヒータを用い、リード端子封止辺を、ラミネートフィルムの外側から所定の温度、圧力、時間条件でヒートプレスした。ヒートプレスの圧力条件、時間条件は本実施例および後述のすべての実施例および比較例において一定とし、温度条件のみを表1に示すように変化させた。時間条件を一定としたのは、タクトタイムを一定として実施例と比較例とを比較するためである。ヒートプレスの際、ヒータの長手方向の位置は、ヒータの凹み段差とリード端子封止部(またはシーラント)とを精密に位置合わせし、ヒータの短手方向の位置は、ヒータの一方の端部がラミネートフィルムの端部から0.5mm内側になるように位置合わせした。このとき、ヒータの他方の端部は、ラミネートフィルムのカップ部の側面に当接するようにした。このようにして、ラミネートフィルムを幅9.5〜10mmで熱融着封止した。このとき、リード端子も厳密に封止された。
【0075】
封止後、外装体フィルムの最外層(ナイロン)の状態を観察した。また、ラミネートフィルムの金属層とリード端子との間の短絡の有無を調べた。
【0076】
次に、リード端子封止辺に隣接する二辺のうちの一方の辺をヒートシールした。そして、未シール部である他方の辺から、電極積層体に電解液を注液した。用いた電解液は1mol/リットルのLiPF6を支持塩とし、プロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの混合溶媒(重量比50:50)を溶媒とするものである。注液後、減圧脱泡を行った。そして、真空シール機を用い、減圧状態で他方の辺のヒートシールを行い、電池を完成させた。得られた容量は3Ahである。
【0077】
この電池を満充電状態とした後、60℃環境に1週間保存した。この電池の正極リード端子封止の状態を調べるため、電池を放電して分解した後、正極リード端子の導出部を切り出し、ラミネートフィルムの内面樹脂層とシーラントとの融着状態を調べた。
【0078】
また、リード端子の導出部の一部に樹脂埋め込み、研磨を施し、断面のSEM観察を行った。この観察より、リード端子封止部上のラミネート内面樹脂層の厚さ(図2におけるA1)、および内面樹脂層同士が熱融着された接合部の内面樹脂層の厚さ(図2におけるA2)を測定した。ここで、内面樹脂層同士が熱融着された接合部の内面樹脂層の厚さは、(観察された樹脂層の厚さ/2)とした。
【0079】
以上の評価結果を表2に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
(実施例3〜4)
負極リード端子を0.1mm厚の銅、および0.2mm厚のニッケルとし、リード端子封止辺を、表1に示すヒートプレス条件で封止した他は、実施例2と同様にして電池を作製した。
【0083】
得られた電池を満充電状態とした後、60℃環境に1週間保存した。保存後の負極リード端子の封止状態を調べるため、実施例2と同様にして電池を放電して分解した後、負極リード端子内面樹脂層同士が熱融着された接合部を切り出し、ラミネートフィルムの内面樹脂層とシーラントとの融着状態を調べた。また実施例2と同様にして、各部分の樹脂層の厚さを測定した。これらの結果を表2に示す。
【0084】
(比較例1〜3)
正極リード端子の形状、ポリオレフィン架橋層の有無、封止に用いるヒータの凹み段差の深さを変えたこと以外は、実施例2と同様にして電池を作製し、同様の評価を行った。電池の作製条件を表1に、評価結果を表2に示す。
【0085】
(比較例4)
シーラントを、電子線架橋ポリプロピレン(厚さ50μm)と酸変成ポリプロピレン(厚さ50μm、融点130℃〜140℃)との積層体にかわり、酸変成ポリプロピレンの単層(100μm、融点130℃〜140℃)とし、実施例2と同様にして電池を作製した。電池の作製条件を表1に示す。また、得られた電池について同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0086】
(結果および考察)
表2より、実施例1〜4では、内面樹脂層とシーラント層とが良好に融着しており、樹脂間に剥がれは生じていなかった。いずれの実施例においても、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1と、内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2とを比較すると、A1の方が薄いことから、ヒートプレスする際に用いたヒータとして、その凹部の合計深さが、封止前の平板状金属リードとシーラントとの合計厚さより浅いものを用いたことにより、リード端子封止部に選択的に高い圧力が印可されたものと考えられる。また、実施例1と2についてA1の値を比較すると、実施例2の電池の方がA1の値が小さく、樹脂のつぶれが大きかった。このことから、実施例2は実施例1に比べ、内面樹脂層への加熱がより充分であることがわかった。
【0087】
一方、比較例1、2のように、リード端子の幅/厚さ比が150と小さいか、あるいは比較例3のようにヒータの段差深さが大きすぎる場合、内面樹脂層とシーラントとの間に剥がれが生じていた。なお、比較例3においては、一対のヒータの段差深さの合計が、リード端子および2枚のシーラントの封止前の合計厚さ、すなわち0.35mmに等しい。内面樹脂層とシーラントとの間に剥がれが生じたのは、表2に示されるA1の値からわかるように、リード端子封止部において、樹脂への加熱が充分に行われなかったためであると考えられる。また、比較例2は比較例1よりもシール温度が高いため、A1の値については比較例1よりも小さくなっているが、一方でラミネート樹脂の最外層(ナイロン)が大きなダメージを受けていた。従って、比較例2のように高温で処理することは困難であることがわかった。
【0088】
また、比較例4の電池では、内面樹脂層とシーラントとの間の剥がれは生じなかったが、リード端子と金属層との間に短絡が生じた。
【0089】
以上の実施例および比較例より、リード端子の断面積が3mm2以上と大きい場合においても、本実施例の構成を採用することにより、リード端子の封止についての十分な信頼性が得られることが明らかになった。リード端子の扁平度、すなわちリード端子の幅/厚比が大きいほど、ヒートプレス時に力および熱が伝わるリード端子表面の面積が広くなり、リード端子に充分な熱をより伝えることができるため、リード端子およびシーラントを充分に加熱することができた。また、リード端子封止辺において、リード端子封止部に印加するヒートプレス圧を、内面樹脂層同士が熱融着された接合部に印可するヒートプレス圧より強くすることにより、リード端子封止部に選択的に強い圧力が加えることができ、リード端子およびシーラントを充分に加熱することができた。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、正極リード端子および負極リード端子のうち少なくとも一方は、断面積3mm2以上の平板状金属リードであり、平板状金属リードの幅/厚さ比は200以上であり、平板状金属リードの引き出し封止辺において、フィルム内面樹脂層と平板状金属リードとの間に耐熱性樹脂層を有し、引き出し封止辺における内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄い構成とすることにより、大電流充放電に対応した断面積の大きいリード端子を用いた電池であって、リード端子封止部の封止信頼性に優れた電池が実現される。
【0091】
また、本発明によれば、リード端子封止部に、内面樹脂層同士が熱融着された接合部より大きいヒートプレス圧を印可し、正極リード端子または負極リード端子の封止辺を封止することにより、リード端子封止部の封止信頼性に優れた電池を安定的に製造する方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る電池の一例を示す断面図である。
【図3】本発明に係る電池の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る電池の製造方法の一例を示す断面図である。
【図5】従来の電池の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 外装体フィルム
1a 内面樹脂層
1b 金属層
2 電池要素
3 平板状金属リード
3a 正極リード端子
3b 負極リード端子
4 シーラント
4a 耐熱性樹脂層
4b 金属接着性樹脂層
5a、5b ヒータ
6 リード端子封止部
7 内面樹脂層同士が熱融着された接合部
8 リード端子封止辺
10 電池
Claims (10)
- 金属層および内面樹脂層を有する一対のラミネートフィルムの内面樹脂層同士が熱融着され封止された外装体と、
前記外装体に被包された電池要素と、
前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出された正極リード端子および負極リード端子と、を備え、
前記正極リード端子および前記負極リード端子のうち少なくとも一方は、断面積3mm2以上の平板状金属リードであり、
前記平板状金属リードの幅/厚さ比は200以上であり、
前記平板状金属リードの引き出し封止辺において、前記内面樹脂層と前記平板状金属リードとの間に耐熱性樹脂層を有し、
前記引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄く、
前記リード端子封止部は、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧により封止されたことを特徴とする電池。 - 請求項1に記載の電池において、前記耐熱性樹脂層が、架橋樹脂層であることを特徴とする電池。
- 請求項1または2に記載の電池において、前記平板状金属リードと前記耐熱性樹脂層との間に、金属接着性樹脂層を含むことを特徴とする電池。
- 請求項1乃至3いずれかに記載の電池において、前記正極リード端子および負極リード端子が互いに対向する辺から引き出されたことを特徴とする電池。
- 耐熱性樹脂層を含むシーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、
前記平板状金属リードの引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄くなるように、前記引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、
を含み、
前記封止する工程は、前記平板状金属リードの封止部に、内面樹脂層同士が熱融着された前記接合部より大きいヒートプレス圧を付加する工程を含み、
前記平板状金属リードの断面積が3mm2以上であり、前記平板状金属リードの幅/厚さ比が200以上であることを特徴とする電池の製造方法。 - 耐熱性樹脂層を含むシーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、
前記平板状金属リードの引き出し封止辺における前記内面樹脂層の厚さについて、リード端子封止部における内面樹脂層の厚さA1が、前記内面樹脂層同士が熱融着された接合部における内面樹脂層の厚さA2より薄くなるように、前記引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、
を含み、
前記封止する工程は、一対のヒータの間に、外装体フィルムに収納された前記電池要素を配置し、前記外装体フィルムを、前記一対のヒータによって熱圧着する工程を含み、
前記一対のヒータの少なくとも一方に、前記平板状金属リードの引き出し封止辺の形状に対応した凹部が設けられ、
前記一対のヒータに設けられた前記一対のヒータの前記凹部の合計深さは、封止前の前記平板状金属リードと前記シーラントとの合計厚さより浅く、
前記平板状金属リードの断面積が3mm2以上であり、前記平板状金属リードの幅/厚さ比が200以上であることを特徴とする電池の製造方法。 - 請求項5または6に記載の電池の製造方法において、前記平板状金属リードの表面に、耐熱性樹脂層を含む前記シーラントを形成する工程を含むことを特徴とする電池の製造方法。
- 請求項5乃至7いずれかに記載の電池の製造方法において、前記耐熱性樹脂層が架橋樹脂層であることを特徴とする電池の製造方法。
- 請求項5乃至8いずれかに記載の電池の製造方法において、前記シーラントが前記平板状金属リードと前記耐熱性樹脂層との間に設けられた金属接着性樹脂層を含むことを特徴とする電池の製造方法。
- シーラントが表面に形成された平板状金属リードが、前記外装体の封止辺を経由して前記電池要素から前記外装体の外部に引き出されるように、電池要素を外装体に収納する工程と、
前記平板状金属リードの引き出し封止辺に圧力を付加し、封止する工程と、
を含み、
前記封止する工程は、一対のヒータの間に、外装体フィルムに収納された前記電池要素を配置し、前記外装体フィルムを、前記一対のヒータによって熱圧着する工程を含み、
前記一対のヒータの少なくとも一方に、前記平板状金属リードの引き出し封止辺の形状に対応した凹部が設けられ、
前記一対のヒータに設けられた前記一対のヒータの前記凹部の合計深さは、封止前の前記平板状金属リードと前記シーラントとの合計厚さより浅いことを特徴とする電池の製造方法。
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