JP4362959B2 - 塩基性アミノ酸の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発酵法による塩基性アミノ酸の製造法、及び塩基性アミノ酸の発酵生産物に関する。塩基性アミノ酸、例えばL−リジンは動物飼料用の添加物として、L−アルギニン及びL−ヒスチジンは輸液等の医薬品として、有用である。
【0002】
【従来の技術】
発酵法による塩基性アミノ酸の製造法では、塩基性アミノ酸生産能を有する微生物を培養し、培養液中に塩基性アミノ酸を生成、蓄積させ、培養液から基性アミノ酸を採取する。その際、培養は、回分方式、流加方式又は連続方式で行われる。
【0003】
このような塩基性アミノ酸の発酵生産においては、従来、電気的中性を保つためにカウンタアニオンとして硫酸イオン又は塩化物イオンが培地に添加される。硫酸イオン源としては、主に硫酸アンモニウムとして供給される(特開平5−30985、特開平5−244969号公報)。
【0004】
培養液からの塩基性アミノ酸の採取は、精製を必要とする場合は、イオン交換によって行われることが多い。例えば、L−リジンの場合では、発酵液を弱酸性に調整し、L−リジンをイオン交換樹脂に吸着させた後、アンモニウムイオンで樹脂から脱離させ、リジンベースとしてそのまま用いるか、あるいは塩酸を用いてL−リジン塩酸塩として結晶化する。
【0005】
一方、精製しない場合は、発酵液をそのまま濃縮するか、あるいは、発酵液を塩酸又は硫酸で弱酸性に調整した後、噴霧造粒する。この場合は、培地に含まれる残留成分によって、得られる発酵生産物中の塩基性アミノ酸の含有率が制限されるため、培地に添加されるカウンタアニオンは無視できない。したがって、製造経費の点のみならず、製品の品質の点からも、カウンタアニオンの使用量を低減することは、重要な意味を持つ。
【0006】
ところで、微生物は、発酵中に呼吸などの生理的代謝によって、大量の炭酸ガスを放出している。特開平11-243985号には、L−グルタミン酸発酵液より分離取得したL−グルタミン酸に水媒体中、炭酸水素ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウムを作用させてL−グルタミン酸モノナトリウムを製造すると同時に、副生した二酸化炭素を回収することを特徴とするL−グルタミン酸発酵における二酸化炭素の回収法が記載されているが、発酵中においては炭酸ガスは有効に利用されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、発酵法により塩基性アミノ酸を製造するに際して、培地に添加されるカウンタアニオン源の使用量を低減する技術を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、硫酸イオン等のカウンタアニオンに代えて、発酵中に生成する炭酸ガスを利用することにより、カウンタアニオン源の使用量を低減することができるとともに、炭酸ガスを有効利用することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
【0009】
(1)塩基性アミノ酸を生産する能力を有する微生物を液体培地中で好気培養し、同培地中に塩基性アミノ酸を生成、蓄積させる、発酵法による塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造法において、
培養中の培地のpHが6.5〜9.0、培養終了時の培地のpHが7.2〜9.0となるように制御し、
発酵中の発酵槽内圧力が正となるように制御するか、又は、炭酸ガスもしくは炭酸ガスを含む混合ガスを培地に供給して、培地中の重炭酸イオン及び/または炭酸イオンが少なくとも2g/L以上存在する培養期があるようにし、前記重炭酸イオン及び/または炭酸イオンを塩基性アミノ酸を主とするカチオンのカウンタイオンとすることを特徴とする、塩基性アミノ酸の製造方法。
(2)前記発酵槽内圧力が0.03〜0.2MPaである(1)の塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造方法。
(3)前記塩基性アミノ酸が、L−リジン、L−アルギニン及びL−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上である(1)又は(2)の塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造方法。
【0010】
(4)塩基性アミノ酸を生産する能力を有する微生物を液体培地中で好気培養することにより得られる塩基性アミノ酸を含む発酵液又は同発酵液から製造される発酵生産物であって、塩基性アミノ酸を主とするカチオンのカウンタアニオンとして、下記式で表される規定度比率が5〜80%である重炭酸イオン及び/または炭酸イオンを含むことを特徴とする、塩基性アミノ酸を含む発酵液又は発酵生産物。
【0011】
【数2】
Figure 0004362959
【0012】
(5)前記塩基性アミノ酸が、L−リジン、L−アルギニン及びL−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上である(4)の塩基性アミノ酸を含む発酵液又は発酵生産物。
(6)(4)の塩基性アミノ酸を含む発酵液又は発酵生産物から炭酸ガスを放出させることにより得られる塩基性アミノ酸を含む発酵液又は発酵生産物。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法は、塩基性アミノ酸を生産する能力を有する微生物を培地中で好気培養し、同培地中に塩基性アミノ酸を生成、蓄積させる、発酵法による塩基性アミノ酸の製造法において、炭酸イオンもしくは重炭酸イオン又はこれらの両方を、塩基性アミノ酸の主なカウンタイオンとして利用することを特徴とする。
【0014】
本発明により製造される塩基性アミノ酸としては、L−リジン、L−アルギニン及びL−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の方法において用いられる、塩基性アミノ酸生産能を有する微生物には特別の制限はなく、発酵法により塩基性アミノ酸を生産することが可能である限り、いずれの微生物も使用できる。このような微生物としては、例えはコリネ型細菌、エシェリヒア属、セラチア属、バチルス属に属する細菌を挙げることができる。以下に、コリネ型細菌及びエシェリヒア属細菌について説明するが、本発明の方法に用いられる微生物は、これらの細菌に制限されない。
【0015】
コリネ型細菌は、従来ブレビバクテリウム属に分類されていたが現在コリネバクテリウム属に統合された細菌を含み(Int. J. Syst. Bacteriol., 41, 255 (1981))、またコリネバクテリウム属と非常に近縁なブレビバクテリウム属細菌を含む。このようなコリネ型細菌の例として以下のものが挙げられる。
【0016】
コリネバクテリウム・アセトアシドフィラム
コリネバクテリウム・アセトグルタミカム
コリネバクテリウム・アルカノリティカム
コリネバクテリウム・カルナエ
コリネバクテリウム・グルタミカム
コリネバクテリウム・リリウム(コリネバクテリウム・グルタミカム)
コリネバクテリウム・メラセコーラ
コリネバクテリウム・サーモアミノゲネス
コリネバクテリウム・ハーキュリス
ブレビバクテリウム・ディバリカタム(コリネバクテリウム・グルタミカム)
ブレビバクテリウム・フラバム(コリネバクテリウム・グルタミカム)
ブレビバクテリウム・インマリオフィラム
ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(コリネバクテリウム・グルタミカム)
ブレビバクテリウム・ロゼウム
ブレビバクテリウム・サッカロリティカム
ブレビバクテリウム・チオゲニタリス
ブレビバクテリウム・アルバム
ブレビバクテリウム・セリヌム
ミクロバクテリウム・アンモニアフィラム
また、エシェリヒア属に属する細菌としては、エシェリヒア・コリが挙げられる。
【0017】
L−リジン生産能を有するコリネ型細菌としては、S−(2−アミノエチル)−システイン(以下、AECと略記する)耐性変異株、その成長にL−ホモセリン等のアミ ノ酸を必要とする変異株(特公昭48-28078号、特公昭56-6499号)、AECに耐性を示し、更にL−ロイシン、L−ホモセリン、L−プロリン、L−セリン、L−アルギニン、L−アラニン、L−バリン等のアミノ酸を要求する変異株(米国特許第3708395号及び第3825472号)、DL−α−アミノ−ε−カプロラクタム、α−アミノ−ラウリルラクタム、アスパラギン酸−アナログ、スルファ剤、キノイド、N−ラウロイルロイシンに耐性を示すL−リジン生産変異株、オキザロ酢酸脱炭酸酵素(デカルボキシラーゼ)または呼吸系酵素阻害剤の耐性を示すL−リジン生産変異株(特開昭50-53588号、特開昭50-31093号、特開昭52-102498号、特 開昭53-9394号、特開昭53-86089号、特開昭55-9783号、特開昭55-9759号、特開 昭56-32995号、特開昭56-39778号、特公昭53-43591号、特公昭53-1833号)、イ ノシトールまたは酢酸を要求するL−リジン生産変異株(特開昭55-9784号、特 開昭56-8692号)、フルオロピルビン酸または34℃以上の温度に対して感受性を 示すL−リジン生産変異株(特開昭55-9783号、特開昭53-86090号)、エチレン グリコールに耐性を示し、L−リジンを生産するブレビバクテリウム属またはコリネバクテリウム属の生産変異株(米国特許出願第333455号)が挙げられる。
【0018】
具体的には、例えば、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムATCC31269、ブレビバクテリウム・フラバムATCC21475、コリネバクテリウム・アセトグルタミクムATCC21491が挙げられる。
【0019】
また、エシェリヒア属に属するL−リジン生産菌としては、L−リジンアナログに耐性を有する変異株が例示できる。このL−リジンアナログは、エシェリヒア属細菌の増殖を阻害するようなものであるが、その抑制はL−リジンが培地中に共存すれば、全体的または部分的に解除されるようなものである。例えば、オキサリジン、リジンハイドロキサメート、(S)−2−アミノエチル−L−システイン(AEC)、γ−メチルリジン、α−クロロカプロラクタム等がある。これらのリジンアナログに耐性を有する変異株は、通常の人工変異操作をエシェリヒア属の微生物に施すことにより得られる。L−リジン製造に用いる菌株として、具体的には、エシェリヒア・コリ AJ11442(FERM BP−1543、NRRL B−12185;特開昭56−18596号及び米国特許第4346170号参照)、エシェリヒア・コリ VL611が挙げられる。AJ11442株は、1981年5月1日に、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(郵便番号305 日本国茨城県つくば市東一丁目1番3号)に、受託番号 FERM P-5084として寄託されており、1987年10月29日に、この原寄託からブダペスト条約に基づく国際寄託へ移管され、FERM BP-1543として寄託されている。以上の微生物のアスパルトキナーゼは、L−リジンによるフィードバック阻害が解除されている。
【0020】
L−リジン生産能を有するエシェリヒア・コリとして具体的には、例えば、エシェリヒア・コリW3110(tyrA)/pCABD2(国際公開第WO95/16042号記載)等を挙げることができる。エシェリヒア・コリW3110(tyrA)/pCABD2は、エシェリヒア・コリのtyrA欠損株であるW3110(tyrA)(AJ12604と命名され、平成3年1月28日に通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(郵便番号305 日本国茨城県つくば市東一丁目1番3号)にFERM P-11975の受託番号で寄託され、平成3年9月26日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管されて、FERM BP-3579の受託番号で寄託されている)に、L−リジン生合成系酵素遺伝子を保持するプラスミドpCABD2を導入した株である。
【0021】
pCABD2は、118位のヒスチジン残基がチロシン残基に変異し、L−リジンによるフィードバック阻害が解除された変異型ジヒドロジピコリン酸合成酵素をコードする遺伝子、352位のスレオニン残基がイソロイシン残基に変異し、L−リジンによるフィードバック阻害が解除された変異型アスパルトキナーゼIIIをコードする遺伝子、及び、ジヒドロジピコリン酸レダクターゼ、ジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を保持している。
【0022】
また、E. coliW3110(tyrA)株は、以下のようにして得ることができる。ところで、欧州特許公開92年488424号公報には、W3110(tyrA)株にプラスミドを導入して形成される株が多く記載されている。例えば、プラスミドpHATermを導入して得られる株は、E. coli W3110(tyrA)/pHATerm株と命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されており、登録番号FERM BP-3653が付与されている。このE. coli W3110(tyrA)/pHATerm株からプラスミドpHATermを脱落させることによって、W3110(tyrA)株を取得することができる。プラスミドの脱落は常法によって行うことができる。
【0023】
セラチア属に属するL−リジン生産菌としては、L−リジンによるフィードバック阻害が解除される変異を有するジヒドロジピコリン酸合成酵素をコードするDNAが細胞内に導入されて形質転換されたセラチア属細菌、さらにL−リジンによるフィードバック阻害が解除されたアスパルトキナーゼを保持するセラチア属細菌が挙げられる(国際公開第WO96/41871号)。
【0024】
L−アルギニン生産能を有するコリネ型細菌としては、コリネ型細菌野生株;サルファ剤、2−チアゾールアラニン又はα−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸等の薬剤に耐性を有するコリネ型細菌;2−チアゾールアラニン耐性に加えて、L−ヒスチジン、L−プロリン、L−スレオニン、L−イソロイシン、L−メチオニンまたはL−トリプトファン要求性を有するコリネ型細菌(特開昭54−44096号);ケトマロン酸、フルオロマロン酸又はモノフルオロ酢酸に耐性を有するコリネ型細菌(特開昭57−18989号);アルギニノールに耐性を有するコリネ型細菌(特開昭62−24075号);X−グアニジン(Xは脂肪酸又は脂肪鎖の誘導体)に耐性を有するコリネ型細菌(特開平2−186995号)等が挙げられる。
【0025】
具体的には、ブレビバクテリウム・フラバムAJ11169(FERM BP-6892)、コリネバクテリウム・グルタミカムAJ12092(FERM BP-6906)、ブレビバクテリウム・フラバムAJ11336(FERM BP-6893)、ブレビバクテリウム・フラバムAJ11345(FERM BP-6894)、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムAJ12430(FERM BP-2228)が挙げられる。AJ11169株及びAJ12092株は特開昭54−44096号記載の2−チアゾールアラニン耐性株、AJ11336株は特公昭62−24075号記載のアルギニノール耐性及びサルファダイアジン耐性を有する株、AJ11345株は特公昭62−24075号記載のアルギニノール耐性、2−チアゾールアラニン耐性、サルファグアニジン耐性、及びヒスチジン要求性を有する株、及びAJ12430株は特開平2−186995号記載のオクチルグアニジン耐性及び2−チアゾールアラニン耐性を有する株である。
【0026】
L−アルギニン生産能を有すエシェリヒア属細菌としては、argA遺伝子を導入されたエシェリヒア・コリ(特開昭57-5693号参照)が、L−アルギニン生産能を有するセラチア属細菌としては、L−アルギニン分解能を欠損し、アルギニンのアンタゴニスト及びカナバニンに耐性を有し、リジンを要求するセラチア・マルセッセンス(特開昭52-8729号参照)が挙げられる。
【0027】
L−ヒスチジン生産能を有するコリネ型細菌としては、ブレビバクテリウム属に属し、サイアミンアンタゴニストに耐性を有する微生物、具体的にはブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムFERM P-2170、FERM P-2316、FERM P-6478、FERM P-6479、FERM P-6480、FERM P-6481が挙げられる(特開昭59−63194号)。また、ブレビバクテリウム属またはコリネバクテリウム属に属し、ポリケタイド類に耐性を有し、L−ヒスチジン生産能を有する変異株、具体的にはFERM P-4161、FERM P-7273、FERM P-8371、FERM P-8372、ATCC14067が挙げられる。
【0028】
L−ヒスチジン生産能を有するエシェリヒア属細菌としては、エシェリヒア属に属しヒスチジンアナログに耐性を有する変異株、例えばエシェリヒア・コリR-344株、及び、同株より抽出したL−ヒスチジン合成系酵素遺伝子が導入されたエシェリヒア属細菌が挙げられる。具体的には、エシェリヒア・コリNRRL-12116、NRRL-12118、NRRL-12119、NRRL-12120、NRRL-12121が挙げられる(特開昭56−5099号)。
【0029】
また、L−ヒスチジン生産能を有するバチルス属細菌としては、バチルス属に属しヒスチジンアナログに耐性を有する変異株、及び、同変異株より得たヒスチジンアンタゴニスト耐性に関与する遺伝子が導入されたバチルス属細菌が挙げられる。具体的には、FERM BP-218、FERM BP-224、FERM BP-219(特開昭58−107192号)が挙げられる。
【0030】
本発明において、塩基性アミノ酸を生産する能力を有する微生物を培地中で好気培養するに際して、炭酸イオンもしくは重炭酸イオン又はこれらの両方を、塩基性アミノ酸の主なカウンタイオンとして利用するには、具体的には、例えば以下のようにする。
【0031】
培養中の培地のpHが6.5〜9.0、好ましくは6.5〜8.0、培養終了時の培地のpHが7.2〜9.0となるように制御する。さらに、発酵中の発酵槽内圧力が正となるように制御するか、又は、炭酸ガスもしくは炭酸ガスを含む混合ガスを培地に供給して、培地中の重炭酸イオン及び/または炭酸イオンが少なくとも2g/L以上存在する培養期があるようにする。ここで、「培地中の重炭酸イオン及び/または炭酸イオンが少なくとも2g/L以上存在する培養期がある」とは、必ずしも培養期間のすべてにわたって前記イオンが2g/L以上存在することを意味するものではなく、培養期間のうちいずれかの期間において前記イオンが2g/L以上存在すればよいことを意味する。好ましくは、前記イオンが2g/L以上存在する期間は、対数増殖期から定常期である。
本発明において制御pHを高めることは、培養液中で一価のアニオンであるHCO3 -が二価のアニオンであるCO3 2-へと平衡が移動するため、カウンターイオンとしてより効果的である。さらには、アンモニアでpHを制御する場合、pHを高めることでアンモニアが供給され、塩基性アミノ酸のN源となり得る。塩基性アミノ酸以外のカチオンとしては、培地成分由来のK、Na、Mg、Ca等が挙げられる。これらは、総カチオンの50%以下である。
【0032】
発酵中の発酵槽内圧力が正となるようにするには、例えば、給気圧を排気圧より高くすればよい。発酵槽内圧力を正にすることによって、発酵により生成する炭酸ガスが培養液に溶解し、重炭酸イオン又は炭酸イオンを生じ、これらは塩基性アミノ酸のカウンタイオンとなり得る。発酵槽内圧力として具体的には、0.03〜0.2MPa、好ましくは0.05〜0.15MPaが挙げられる。また、培養液に炭酸ガス又は炭酸ガスを含む混合ガスを供給することによって、培養液に炭酸ガスを溶解させてもよい。さらには、培養液に炭酸ガス又は炭酸ガスを含む混合ガスを供給しつつ、発酵槽内圧力が正となるように調節してもよい。
【0033】
発酵槽内圧力を正に調節するには、例えば、給気圧を排気圧よりも高くするように設定すればよい。また、培養液に炭酸ガスを供給する場合は、例えば、純炭酸ガス又は炭酸ガスを5体積%以上含む混合ガスを吹き込めばよい。
【0034】
培養に用いる液体培地は、特別な制限はなく、炭素源、窒素源などの有機、無機栄養源及びその他の微量栄養素を含んだ従来公知の培地を、使用する微生物に応じて適宜使用することができる。炭素源は、微生物が資化できる炭素源であればいずれでもよい。例えばサッカロース、グルコース、フルクトース、糖蜜、澱粉加水分解物などの糖、酢酸などの有機酸、エタノールなどのアルコールが挙げられる。窒素源としてはアンモニウムイオンなどの無機物や蛋白加水分解物や酵母エキスが挙げられる。微量栄養素としてはアミノ酸やビタミン、微量金属元素が挙げられる。
【0035】
発酵形態についても特別な制限はなく、培地を流加しない回分法、仕込み糖が消費した時点からさらに培地を流加する流加法、培地が発酵槽の許容量を超える時点から培地を引き抜く連続法のいずれでもかまわない。
【0036】
培養温度は、使用する微生物に応じて適宜設定すればよいが、通常、25〜45℃、好ましくは30〜40℃である。また、発酵中は十分な攪拌と酸素を供給する。
【0037】
従来法では、培地には通常、生成する塩基牲アミノ酸をカウンタアニオンとすべく、十分量の硫酸アンモニウムや塩化アンモニウム又は蛋白等の硫酸分解物もしくは塩酸分解物が添加され、これらから与えられる硫酸イオン、塩化イオンが含まれる。従って、弱酸性である炭酸イオン濃度は培養中極めて低く、ppm単位である。本発明では、これら硫酸イオン、塩化物イオンを減じ、微生物が発酵中に放出する炭酸ガスを上記発酵環境にて培地中に溶解せしめ、カウンタイオンとすることに特徴がある。したがって、本願発明においては、硫酸イオンや塩化物イオンを生育に必要な量以上培地に添加する必要はない。好ましくは、培養当初は硫酸アンモニウム等を培地に適当量フィードし、培養途中でフィードを止める。あるいは、培地中の炭酸イオン又は重炭酸イオンの容存量とのバランスを保ちつつ、硫酸アンモニウム等をフィードしてもよい。また、L−リジンの窒素源として、アンモニアを培地にフィードしてもよい。
【0038】
通常は、塩基性アミノ酸のカウンタイオン源として培地に硫酸アンモニウムを添加すると、硫酸イオンによって培養液中の炭酸ガスが放出してしまう。それに対して、本発明においては、過剰量の硫酸アンモニウムを培地に添加する必要がないので、炭酸ガスを発酵液中に容易に溶解させることができる。
【0039】
本発明により得られる塩基性アミノ酸を含む発酵液は、炭酸イオン又は重炭酸イオンを、発酵生産された塩基性アミノ酸の規定度に対して5〜80%含有している。この炭酸イオン又は重炭酸イオンは、熱を加えることによって炭酸ガスとして放出される。したがって、この発酵液中の固形成分に占める塩基性アミノ酸の含量が高められる。また、発酵液に炭酸より強い酸を加えれば、容易に炭酸と置換できるため、多様な塩形態が選択できる。本発明において「発酵生産物」とは、前記発酵液から得られる濃縮液、乾燥物、及び、発酵液又はその乾燥物を加工した製品を含む。
【0040】
発酵液から塩基性アミノ酸を採取する場合は、イオン交換樹脂法、沈澱法その他の公知の方法を組み合わせることにより行うことができる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0042】
【実施例1】
(1)L−リジン生産菌の種培養
グルコース45g/L、糖蜜15g/L、大豆蛋白質加水分解物(窒素として)2g/L、KH2PO4 2g/L、NaOH 5.6g/L、硫酸アンモニウム1Og/L、MgSO4・7H2O O.8g/L、FeSO4・7H20 2Omg/L、MnSO4・4H20 20mg/L、サイアミン塩酸塩O.8mg/L、及びビオチン0.2mg/Lを含む培地(pH6.0)を1L容ガラス製小型発酵槽に3OOmL分注し、120℃で20分加熱殺菌した。発酵槽を31.5℃まで冷却した後、予めLBプレート上で24時間生育させたブレビバクテリウム・ラクトファーメンタムATCC31269を5白金耳接種し、十分な通気と攪拌の下に31.5℃、pH7.Oで30時間培養した。
【0043】
(2)本培養
グルコース30g/L、糖蜜45g/L、大豆蛋白質加水分解物(窒素として)2g/L、リン酸1.4g/L、NaOH 1.2g/L、硫酸アンモニウム3Og/L、MgSO4・7H2O 1.5g/L、FeSO4・7H20 15mg/L、MnSO4・4H20 15mg/L、サイアミン塩酸塩5mg/L、及びビオチン0.75mg/Lを含む培地(pH5.0)を1L容ガラス製小型発酵槽に300mL分注し、120℃で20分間加熱殺菌した。発酵槽を31.5℃まで冷却した後、上記種培養液45mL添加し、温度34℃、通気量1/2vvm、十分な攪拌で培養を行った。
【0044】
培養液中の糖濃度が5g/L以下になった時点より、特開平5-30985号公報に記された方法により、以下の成分の培地をフィードした。具体的には、pHや溶存酸素濃度を測定しその変化から炭素源の欠乏状態を感知し、培養液中の炭素源の濃度が5g/L以下に保持されるようにフィードとした。
【0045】
〔フィード培地〕
グルコース530g/L、大豆蛋白質加水分解物(窒素として)1.4g/L、KOH 1.0g/L、塩化アンモニウム44g/L、MgSO4・7H2O 0.3g/L、サイアミン塩酸塩O.35mg/L、及びビオチンO.35mg/Lを含む培地(pH5.5)
【0046】
所定量のフィード培地をフイード終了後、培養液中の糖が消費し尽くされた時点で培養を終了した。培養中のpHは7.Oで開始し、徐々に8.Oまで変化させた。同時に槽内圧力を0から0.12Mpaまで変化させた。
【0047】
比較例1として、pH、槽内圧力を高める代わりに、硫酸アンモニウムを添加した。
培養中の主なアニオン変化は図1のようであった。比較例1では硫酸イオン濃度が培養中高まるのに対して、実施例1ではこれが低く、代わりに重炭酸イオン濃度が高まっていた。
【0048】
培養終了後において、発酵液中の塩基性アミノ酸であるリジンを主とするカチオンに対して、炭酸イオンと重炭酸イオンの規定度比率は33%であった。また、発酵液の全乾燥物中のL−リジン含量は46%であった。一方、比較例1では、発酵液中のリジンを主とするカチオンに対して、炭酸イオンと重炭酸イオンの規定度比率はO%であり、硫酸イオン、塩化物イオンが過剰であった。また、発酵液の全乾燥物中のL−リジン含量は43%であった。
【0049】
【実施例2】
(1)L−リジン酸生産菌の種培養
グルコース40g/L、大豆蛋白質加水分解物(窒素として)0.6g/L、KH2PO4 1g/L、NaOH 5.6g/L、硫酸アンモニウム8g/L、MgSO4・7H2O 1.0g/L、FeSO4・7H20 1Omg/L、MnSO4・4H20 10mg/Lを含む培地(pH6.0)を1L容ガラス製小型発酵槽に300mL分注し、120℃で20分間加熱殺菌した。発酵槽を37℃まで冷却後、予めLBプレート上で24時間生育させたエシェリヒア・コリW3110(tyrA)/pCABD2(国際公開第W095/16042号)を5白金耳接種し、十分な通気と攪拌の下に、37℃、pH6.7で24時間培養した。
【0050】
(2)本培養
グルコース30g/L、大豆蛋白質加水分解物(窒素として)0.4g/L、KH2PO4 0.5g/L、硫酸アンモニウム20g/L、MgSO4・7H2O 1.0g/L、FeSO4・7H20 3Omg/L、MnSO4・4H20 30mg/Lを含む培地(pH5.0)を1L容ガラス製小型発酵槽に300mL分注し、120℃で20分間加熱殺菌した。発酵槽を37℃まで冷却した後、上記種培養液50mLを添加し、温度37℃、通気量1/2vvm、十分な攪拌下で培養を行った。
【0051】
培養液中の糖濃度が5g/L以下になった時点より、実施例1と同様にして特開平5-30985号に記された方法により、760g/Lのグルコース溶液をフィードした。
【0052】
所定量のフィード培地をフィード終了後、培養夜中の糖が消費し尽くされた時点で培養を終了した。培養中のpHは6.7で開始し、徐々に8.0まで変化させた。同時に槽内圧力も0から0.1Mpaまで変化させた。
【0053】
比較例2として、pH、槽内圧力を高める代わりに、硫酸アンモニウムを添加した。
培養中の主なアニオンの変化は図2のようであった。比較例2では硫酸イオン濃度が培養中高まるのに対して、実施例2ではこれが低く、代わりに重炭酸イオン濃度が高まっていた。
【0054】
培養終了後において、発酵液中の塩基性アミノ酸であるリジンを主とするカチオンに対して、炭酸イオンと重炭酸イオンの規定度比率は25%であった。また、発酵液の全乾燥物中のL−リジン含量は64%であった。
【0055】
一方、比較例2では、発酵液中のリジンを主とするカチオンに対して、炭酸イオンと重炭酸イオンの規定度比率は0%であり、硫酸イオンが過剰であった。また、発酵液の全乾燥物中のL−リジン含量は61%であった。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、硫酸アンモニウム等の工業原料の使用量を低減できることで安価に塩基性アミノ酸を製造できる。また、得られた発酵液は、炭酸イオン及び/または重炭酸イオンを含むが、これらは加熱により容易に大気中に放出されるため、固形成分中のアミノ酵濃度が高い発酵液又は発酵生産物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1及び比較例1において、培養液中の硫酸イオン、及び、炭酸イオンと重炭酸イオンのリジンを主とするカチオンに対する規定度比率と発酵槽内圧力の経時変化を示す図。
【図2】 実施例2及び比較例2において、培養液中の硫酸イオン、及び、炭酸イオンと重炭酸イオンのリジンを主とするカチオンに対する規定度比率と発酵槽内圧力の経時変化を示す図。

Claims (4)

  1. 塩基性アミノ酸を生産する能力を有する微生物を液体培地中で好気培養し、同培地中に塩基性アミノ酸を生成、蓄積させる、発酵法による塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造法において、培養中の培地のpHが6.5〜9.0、培養終了時の培地のpHが7.2〜9.0となるように制御し、発酵中の発酵槽内圧力が正となるように制御するか、又は、炭酸ガスもしくは炭酸ガスを含む混合ガスを培地に供給して、培地中の重炭酸イオン及び/または炭酸イオンが少なくとも2g/L以上存在する培養期があるようにし、前記重炭酸イオン及び/または炭酸イオンを塩基性アミノ酸を主とするカチオンのカウンタイオンとすることを特徴とする、塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造方法。
  2. 前記発酵槽内圧力が0.03〜0.2MPaである請求項1記載の塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造方法。
  3. 前記塩基性アミノ酸が、L−リジン、L−アルギニン及びL−ヒスチジンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の塩基性アミノ酸、又は同塩基性アミノ酸を含む発酵液もしくは発酵生産物の製造方法。
  4. 前記微生物がエシェリヒア・コリまたはコリネバクテリウム・グルタミカムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
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