JP4361796B2 - シュードプレクタニア・ニグレラからの抗菌ポリペプチド - Google Patents

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Description

本発明は、抗菌活性を有するポリペプチドおよび前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに関する。本発明は、また、核酸構築物、ベクター、および前記核酸構築物を含んでなる宿主細胞ならびに前記ポリペプチドを製造および使用する方法に関する。
本発明の目的は、抗菌活性を有するポリペプチドおよび前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供することである。
第1の面において、本発明は、下記から成る群から選択される、抗菌活性を有するポリペプチドに関する:
(a) 配列番号2のアミノ酸1〜40と少なくとも65%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド;
(b) シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分によりコードされるポリペプチドと少なくとも65%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド;
(c) 下記から成る群から選択されるポリヌクレオチドプローブと低いストリンジェンシイの条件下にハイブリーダーイゼーションするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド:
(i) 配列番号1のヌクレオチド166〜285の相補鎖、
(ii) 配列番号1のヌクレオチド70〜285の相補鎖、および
(iii) 配列番号1のヌクレオチド1〜285の相補鎖、および
(d) 抗菌活性を有する (a)、(b) または (c) のフラグメント。
第2の面において、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに関する。
第3の面において、本発明は、本発明のポリペプチドをコードし、適当な宿主におけるポリペプチドの産生を指令する1または2以上の調節配列に作用可能に連鎖されたヌクレオチド配列を含んでなる核酸構築物に関する。
第4の面において、本発明は、本発明の核酸構築物を含んでなる組換え発現ベクターに関する。
第5の面において、本発明は、本発明の核酸構築物を含んでなる組換え宿主細胞に関する。
第6の面において、本発明は、下記の工程を含んでなる、本発明のポリペプチドを製造する方法に関する:
(a) 野生型の形態においてポリペプチドを産生することができる株を培養してポリペプチドを産生し、そして
(b) ポリペプチドを回収する。
第7の面において、本発明は、下記の工程を含んでなる、本発明のポリペプチドを製造する方法:
(a) ポリペプチドの産生を促す条件下に本発明の組換え宿主細胞を培養し、そして
(b) ポリペプチドを回収する。
本発明の他の面は、下記の説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
定義
本発明をさらに詳細に論ずるの前に、下記の用語およびコンベンションをまず定義する:
実質的に純粋なポリペプチド:本発明の関係において、用語「実質的に純粋なポリペプチド」は、最大10重量%の自然に関連する他のポリペプチド物質を含有するポリペプチド調製物を意味する (他のポリペプチド物質のより低い百分率が好ましい、例えば、最大8重量%、最大6重量%、最大5重量%、最大4重量%、最大3重量%、最大2重量%、最大1重量%、および最大0.5重量%)。
こうして、実質的に純粋なポリペプチドは少なくとも92%の純度であること、すなわち、ポリペプチドは調製物中に存在する全ポリペプチド物質の少なくとも92重量%を構成することが好ましく、そしてより高い百分率、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度、少なくとも99.5%の純度であることが好ましい。本明細書に開示するポリペプチドは好ましくは実質的に純粋な形態である。特に、「本質的に純粋な形態」であること、すなわち、ポリペプチド調製物はそれと自然に関連する他のポリペプチド物質を本質的に含まないことが好ましい。これは、例えば、よく知られている組換え法によりポリペプチドを調製することによって達成される。本明細書において、用語「実質的に純粋な形態」は用語「単離されたポリペプチド」および用語「単離された形態のポリペプチド」と同義である。
抗菌活性:用語「抗菌活性」は、微生物細胞を殺すか、あるいは微生物細胞の増殖を阻害できる活性として本明細書において定義される。本発明の関係において、用語「抗菌」は殺菌および/または静菌および/または殺真菌および/または静真菌作用および殺ウイルス作用が存在することを意味し、ここで用語「殺菌」は細菌細胞を殺すことができるとして理解すべきである。用語「静菌」は、細菌の増殖を阻害できる、すなわち、増殖する細菌細胞を阻害できるとして理解すべきである。用語「殺真菌」は、真菌細胞を殺すことができるとして理解すべきである。用語「静真菌」は、真菌の増殖を阻害できる、すなわち、増殖する真菌細胞を阻害できるとして理解すべきである。用語「殺ウイルス」は、ウイルスを不活性化することができるとして理解すべきである。用語「微生物細胞」は、細菌または真菌の細胞 (酵母を包含する) を意味する。
本発明の関係において、用語「微生物細胞の増殖を阻害する」は細胞が非増殖状態であること、すなわち、細胞が増殖できないことを意味する。
本発明の目的に対して、抗菌活性は下記の文献に記載されている手法に従い決定できる:Lehrer他、JouRNAl of Immunological Methods、Vol. 137 (2) pp. 167−174 (1991)。
抗菌活性を有するポリペプチドは、20℃において抗菌活性を有するポリペプチドの25%(w/w) の水溶液、好ましくは10%(w/w) 水溶液、より好ましくは5%(w/w) の水溶液、さらにより好ましくは1%(w/w) の水溶液、最も好ましくは0.5%(w/w) の水溶液、特に0.1%(w/w) の水溶液中で30分間インキュベートした後、大腸菌 (Escherichia coli) (DSN 1576) の生きている細胞の数を1/100に減少させることができる。
また、抗菌活性を有するポリペプチドは、1000 ppmの濃度で添加するとき、好ましくは500 ppmの濃度で添加するとき、より好ましくは250 ppmの濃度で添加するとき、さらにより好ましくは100 ppmの濃度で添加するとき、最も好ましくは50 ppmの濃度で添加するとき、特に25 ppmの濃度で添加するとき、微生物増殖基質中で25℃において24時間で大腸菌 (Escherichia coli) (DSN 1576) の発芽後成長を阻害することができる。
抗菌活性を有するポリペプチドは、20℃において抗菌活性を有するポリペプチドの25%(w/w) の水溶液、好ましくは10%(w/w) 水溶液、より好ましくは5%(w/w) の水溶液、さらにより好ましくは1%(w/w) の水溶液、最も好ましくは0.5%(w/w) の水溶液、特に0.1%(w/w) の水溶液中で30分間インキュベートした後、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の生きている細胞の数を1/100に減少させることができる。
また、抗菌活性を有するポリペプチドは、1000 ppmの濃度で添加するとき、好ましくは500 ppmの濃度で添加するとき、より好ましくは250 ppmの濃度で添加するとき、さらにより好ましくは100 ppmの濃度で添加するとき、最も好ましくは50 ppmの濃度で添加するとき、特に25 ppmの濃度で添加するとき、微生物増殖基質中で25℃において24時間でバシラス・サチリス(Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の発芽後成長を阻害することができる。
本発明のポリペプチドは配列番号2のアミノ酸1〜40として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドの抗菌活性の少なくとも20%を有することが好ましく、特定の態様において、ポリペプチドは配列番号2のアミノ酸1〜40として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドの抗菌活性の少なくとも40%、例えば少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、例えば少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、例えば90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば約または少なくとも100%を有するべきである。
同一性:本発明の関係において、2つのアミノ酸配列間または2つのヌクレオチド配列間の相同性はパラメーター「同一性」により記載される。
本発明の目的に対して、2アミノ酸配列間の同一性の程度は、FASTAプログラムパッケージのバージョン2.0の中に含まれるプログラムFASTAを使用して決定される (W. R. PearsonおよびD. J. Lipman (1988) 、”Improved Tools for Biological Sequence Analysis”、PNAS 85:2444−2448;およびW. R. Pearson (1990) 、”Rapid and Sensitive Sequence Comparison with FASTPおよびFASTA”、Methods in Enzymology 183:63−98参照)。使用したスコアリングマトリックスはBLOSUM 50であり、ギャップペナルティーは−12であり、そしてギャップエクステンションペナルティーは−2であった。
2ヌクレオチド配列間の同一性の程度は、前述したのと同一のアルゴリズムおよびソフトウェアパッケージを使用して決定される。使用したスコアリングマトリックスは同一性マトリックスであり、ギャップペナルティーは−16であり、そしてギャップエクステンションペナルティーは−4であった。
フラグメント:本明細書において使用するとき、配列番号2の「フラグメント」はアミノ酸配列のアミノ末端および/またはカルボキシル末端から1または2以上のアミノ酸が欠失されたポリペプチドである。
アレレ変異型:本発明の関係において、用語「アレレ変異型」は同一染色体遺伝子座を占有する遺伝子の2またはそれ以上の任意の選択的形態を意味する。アレレ変異型は突然変異を通して自然に生じ、集団内で多形性を生ずることがある。遺伝子の突然変異はサイレント (コード化ポリペプチドにおいて変化なし) であるか、あるいは変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることがある。あるポリペプチドのアレレ変異型はある遺伝子のアレレ変異型によりコードされるポリペプチドである。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:用語「実質的に純粋なポリヌクレオチド」は、本明細書において使用するとき、ポリヌクレオチドがその自然の遺伝的環境から除去されており、こうして他の外来または不必要なコーディング配列を含まず、遺伝子操作されたタンパク質産生系内で使用するために適当な形態である、ポリヌクレオチド調製物を意味する。こうして、実質的に純粋なポリヌクレオチドはそれと自然に関連する他のポリヌクレオチド物質を最大10重量%の比率で含有する (他のポリペプチド物質のより低い百分率が好ましい、例えば、最大8重量%、最大6重量%、最大5重量%、最大4重量%、最大3重量%、最大2重量%、最大1重量%、および最大0.5重量%)。
しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、天然に存在する5’ および3’ 非翻訳領域、例えばプロモーターまたはターミネーターを含むことがあり、実質的に純粋なポリヌクレオチドは少なくとも92%の純度であること、すなわち、ポリヌクレオチドは調製物中に存在する全ポリヌクレオチド物質の少なくとも92重量%を構成することが好ましく、そしてより高い百分率、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度、少なくとも99.5%の純度であることが好ましい。
本明細書に開示するポリヌクレオチドは好ましくは実質的に純粋な形態である。特に、「本質的に純粋な形態」であること、すなわち、ポリヌクレオチド調製物はそれと自然に関連する他のポリヌクレオチド物質を本質的に含まないことが好ましい。本明細書において、用語「実質的に純粋な形態」は用語「単離されたポリヌクレオチド」および用語「単離された形態のポリヌクレオチド」と同義語である。
修飾:本発明の関係において、用語「修飾」は配列番号2のアミノ酸1〜40として示されるアミノ酸配列から成るポリペプチドの任意の化学的修飾ならびにそのポリペプチドをコードするDNAの遺伝子操作を意味することを意図する。修飾はアミノ酸側鎖の置換、問題のアミノ酸中のまたは問題のアミノ酸における置換、欠失および/または挿入であることができる。
人工的変異型:本明細書において使用するとき、用語「人工的変異型」は、配列番号1に比較して修飾された遺伝子発現している生物により産生された、抗菌活性を有するポリペプチドを意味する。適当な宿主において発現されるとき、前記変異型を産生する修飾された遺伝子は、配列番号1に開示されているヌクレオチド配列の修飾によりヒト関与を介して得られる。
cDNA:本発明の関係において使用するとき、用語「cDNA」は真核細胞に由来する成熟、スプライスド、mRNA分子から逆転写により調製することができるDNA分子を包含することを意図する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に通常存在するイントロン配列を欠如する。最初の一次RNA転写物はmRNAに対する前駆体であり、そして1連のプロセシング事象を通して進行した後、成熟スプライスドmRNAとして出現する。これらの事象は、スプライシングと呼ぶプロセスによるイントロン配列の除去を包含する。したがって、cDNAがmRNAから誘導されるとき、それはイントロン配列を欠如する。
核酸構築物:本明細書において使用するとき、用語「核酸構築物」は、天然に存在する遺伝子から単離された、またはそうでなければ天然に存在しない方法で核酸配列を含有するように修飾された、一本鎖または二本鎖である、核酸分子を意味する。核酸構築物という用語は、核酸構築物が本発明のコーディング配列の発現に必要な調節配列を含有するとき、用語「発現カセット」と同義である。
調節配列:本明細書において、用語「調節配列」は、本発明のポリペプチドの発現に必要または適当である、すべての構成成分を包含するとして定義される。各調節配列は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に対して自然または外来であることができる。このような調節配列は下記のものを包含するが、これらに限定されない:リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナルペプチド配列、および転写ターミネーター。最小において、調節配列はプロモーター、転写停止シグナルおよび翻訳停止シグナルを包含する。調節配列は、それとポリペプチドをコードするヌクレオチド配列のコーディング領域との結合を促進する特異的制限部位を導入する目的で、リンカーを有することができる。
作用可能に連鎖された:本明細書において、用語「作用可能に連鎖された」は、DNAのコーディング配列に関して調節配列がポリペプチドの発現を指令する位置に、調節配列が適当に配置されている立体配置として定義される。
コーディング配列:本明細書において使用するとき、用語「コーディング配列」は、そのタンパク質産物のアミノ酸配列を直接特定する、ヌクレオチド配列を包含することを意図する。コーディング配列の境界は、一般に、通常ATG開始コードンで開始するオープンリーディングフレームにより決定される。典型的には、コーディング配列はDNA、cDNA、および組換えヌクレオチド配列を包含する。
発現:本発明の関係において、用語「発現」はペプチド産生における任意の工程を包含し、この工程は転写、転写後の修飾、翻訳、翻訳後の修飾、および分泌を包含するが、これらに限定されない。
発現ベクター:本発明の関係において、用語「発現ベクター」は、本発明のポリペプチドをコードするセグメントを含んでなり、そしてその転写を提供する追加のセグメントに作用可能に連鎖された、線状または環状のDNA分子を包含する。
宿主細胞:用語「宿主細胞」は、本明細書において使用するとき、核酸構築物を使用する形質転換に対して感受性である、任意の細胞型を包含する。
用語「ポリヌクレオチドプローブ」、「ハイブリーダーイゼーション」ならびに種々のストリンジェンシイの条件は、「抗菌活性を有するポリペプチド」と題する節において定義される。
詳細な説明
抗菌活性を有するポリペプチド
第1の態様において、本発明は抗菌活性を有するポリペプチドに関し、ここでポリペプチドは、好ましくは配列番号2のアミノ酸1〜40 (すなわち、成熟ポリペプチド) に対してある程度の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなり、好ましくは前記アミノ酸配列から成り、同一性は少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、例えば少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、さらに最も好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%である (以後において「相同ポリペプチド」)。
興味ある態様において、アミノ酸配列は配列番号2のアミノ酸1〜40と最大10アミノ酸 (例えば、10アミノ酸)、特に最大5アミノ酸 (例えば、5アミノ酸)、例えば最大4アミノ酸 (例えば、4アミノ酸)、例えば最大3アミノ酸 (例えば、3アミノ酸) だけ異なる。特に興味ある態様において、アミノ酸配列は配列番号2のアミノ酸1〜40と最大2アミノ酸 (例えば、2アミノ酸)、例えば1アミノ酸だけ異なる。
好ましくは、本発明のポリペプチドは配列番号2のアミノ酸配列;そのアレレ変異型;または抗菌活性を有するそのフラグメントを含んでなる。他の好ましい態様において、本発明のポリペプチドは配列番号2のアミノ酸1〜40を含んでなる。それ以上の好ましい態様において、ポリペプチドは配列番号2のアミノ酸1〜40から成る。
本発明のポリペプチドを構成するアミノ酸は、独立にD型またはL型から選択することができる。
本発明のポリペプチドは、天然源から同定され、単離された、抗菌活性を有する野生型ポリペプチドであることができる。このような野生型ポリペプチドは、この分野において知られている標準技術により特別にスクリーニングすることができる。さらに、本発明のポリペプチドはDNAシャフリング技術、例えば下記の文献に記載されている技術により調製することができる:J. E. Ness他、Nature Biotechnology 17、893−896 (1999)。その上、本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜40に比較してアミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を有するアミノ酸配列を含んでなる、好ましくは前記アミノ酸配列から成る、人工的変異型であることができる。
このような人工的変異型はこの分野において知られている標準技術、例えば配列番号2のアミノ酸1〜40として示すアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの位置指定/ランダム突然変異誘発により構築することができる。本発明の1つの態様において、アミノ酸変化 (人工的変異型ならびに野生型ポリペプチドにおける) は下記のものである:タンパク質のフオールディングおよび/または活性に有意に影響を与えない微量の天然、すなわち、構成的アミノ酸置換;小さい欠失、典型的には1〜約30アミノ酸の欠失;小さいアミノ末端またはカルボキシル末端のエクステンション、例えばアミノ末端のメチオニン残基;約20〜25残基までの小さいリンカーペプチド;または正味の電荷または他の機能を促進する小さいエクステンション、例えばポリヒスチジントラクト、抗原エピトープまたは結合ドメイン。
構成的置換の例は下記のアミノ酸のグループの範囲内に入る:塩基性アミノ酸 (アルギニン、リシンおよびヒスチジン) 、酸性アミノ酸 (グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸 (グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アスパラギン酸 (ロイシン、イソロイシン、バリンおよびメチオニン)、芳香族アミノ酸 (フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および小さいアミノ酸 (グリシン、アラニン、セリンおよびトレオニン)。一般に比活性を変更しないアミノ酸置換はこの分野において知られており、そして、例えば、下記の文献に記載されている:H. NeurathおよびR. L. Hill、1979、The Proteins、Academic Press, New York。最も普通に存在する交換は次の通りである:Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/Glu、およびAsp/Glyならびにこれらの逆。
本発明の興味ある態様において、アミノ酸変化はポリペプチドの物理化学的性質が変更するという特質を有する。例えば、ポリペプチドの熱安定性を改良し、基質特異性を変更し、pH最適値を変化させる、およびその他のアミノ酸変化を実施することができる。
好ましくは、配列番号2のアミノ酸1〜40に比較した、このような置換、欠失および/または挿入の数は、最大10、例えば最大9、例えば最大8、より好ましくは最大7、例えば最大6、例えば最大5、最も好ましくは最大4、例えば最大3、例えば最大2、特に最大1である。
本発明者らは、抗菌活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子をシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) から単離した。この遺伝子を収容するシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) 株は、特許手続きの目的のための微生物の寄託の国際的承認についてのブタベスト条約の規定に従い、1997年1月28日にセントラアルブレアウ・ブーア・シムモレカルチュアーズ (Centraalbureau Voor Schimmelcultures) (CBS)、オランダ国ウトレヒト3584 CTウップサララーン8 (選択的にオランダ国ウトレヒト3508 AD、郵便私書箱85167) に寄託され、そして受け入れ番号CBS 444.97で表示された。
こうして、本発明の第2態様において、本発明は、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分と少なくとも65%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、好ましくは前記アミノ酸配列から成る、ポリペプチドに関する。本発明の興味ある態様において、ポリペプチドは、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分と少なくとも70%、例えば少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、例えば少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、例えば少なくとも96%、例えば少なくとも97%、さらに最も好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、好ましくは前記アミノ酸配列から成る (以後において「相同ポリペプチド」)。
興味ある態様において、アミノ酸配列は、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列のをコードする部分と最大10アミノ酸 (例えば、10アミノ酸)、特に最大5アミノ酸 (例えば、5アミノ酸)、例えば最大4アミノ酸 (例えば、4アミノ酸)、例えば最大3アミノ酸 (例えば、3アミノ酸) だけ異なる。特に興味ある態様において、アミノ酸配列はシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分と最大2アミノ酸 (例えば、2アミノ酸)、例えば1アミノ酸だけ異なる。
好ましくは、本発明のポリペプチドは、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分のアミノ酸配列を含んでなる。他の好ましい態様において、本発明のポリペプチドはシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分ドによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列から成る。
前述と同様な方法において、本発明のポリペプチドは、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在するヌクレオチド配列の抗菌ポリペプチドをコードする部分によりコードされるアミノ酸配列に比較して、アミノ酸の少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を有するアミノ酸配列を含んでなる、好ましくは前記アミノ酸配列から成る、人工的変異型である。
第3の態様において、本発明は、非常に低いストリンジェンシイの条件下に、好ましくは低いストリンジェンシイの条件下に、より好ましくは中程度のストリンジェンシイの条件下に、より好ましくは中程度〜高いストリンジェンシイの条件下に、さらにより好ましくは高いストリンジェンシイの条件下に、最も好ましくは非常に高いストリンジェンシイの条件下に、(i) 配列番号1のヌクレオチド166〜285の相補鎖、(ii) 配列番号1のヌクレオチド70〜285中に含有されるcDNA配列の相補鎖、および (iii) 配列番号1のヌクレオチド1〜285の相補鎖から成る群から選択されるポリヌクレオチドプローブとハイブリーダーイゼーションするヌクレオチド配列によりコードされる、抗菌活性を有するポリペプチドに関する (J. Sambrook、E. F. Fritsch、およびT. Maniatus、1989、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor、New York)。
当業者によく知られている方法に従い、配列番号1のヌクレオチド配列またはそのサブ配列、ならびに配列番号2のアミノ酸配列またはそのフラグメントを使用して、異なる属または種の株から抗菌活性を有するポリペプチドをコードするDNAを同定し、クローニングするためにポリヌクレオチドプローブを設計することができる。特に、このようなプローブを、標準サザンブロッティング手法に従い、問題の属または種のゲノムまたはcDNAとハイブリーダーイゼーションさせて、その中の対応する遺伝子を同定し、単離することができる。このようなプローブは全配列よりもかなり短いが、少なくとも15、好ましくは少なくとも25、より好ましくは少なくとも35ヌクレオチド長さ、例えば少なくとも70ヌクレオチド長さであることができる。
しかしながら、ポリヌクレオチドプローブは少なくとも100ヌクレオチド長さであることが好ましい。例えば、ポリヌクレオチドプローブは少なくとも200ヌクレオチド長さ、少なくとも300ヌクレオチド長さ、少なくとも400ヌクレオチド長さまたは少なくとも500ヌクレオチド長さであることができる。なおより長いプローブ、例えば、少なくとも600ヌクレオチド長さ、少なくとも700ヌクレオチド長さ、少なくとも800ヌクレオチド長さ、または少なくとも900ヌクレオチド長さであるポリヌクレオチドプローブを使用できる。DNAおよびRNAの両方のプローブを使用できる。典型的には、対応する遺伝子を検出するために、プローブを標識化する (例えば、32P、3H、35S、ビオチンまたはアビジンで標識化する)。
こうして、前述のプローブとハイブリーダーイゼーションし、そして抗菌活性を有するポリペプチドをコードするDNAについて、このような他の生物から調製されたゲノムDNAまたはcDNAライブラリーオースクリーニングすることができる。このような他の生物からのゲノムまたは他のDNAは、アガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動、または他の分離技術により分離できる。ライブラリーからのDNAまたは分離されたDNAをニトロセルロースまたは他の適当な担体物質に移し、その上に固定化することができる。配列番号1に対して相同的であるクローンまたはDNAを同定するために、固定化されたDNAを有する担体物質をサザンブロットにおいて使用する。
本発明の目的に対して、ハイブリーダーイゼーションは、非常に低い〜非常に高いストリンジェンシイの条件下に配列番号1に示すヌクレオチド配列にハイブリーダーイゼーションする標識化ポリヌクレオチドプローブに、ヌクレオチド配列がハイブリーダーイゼーションすることを示す。X線フィルムを使用するか、あるいはこの分野において知られている任意の他の方法により、これらの条件下にポリヌクレオチドプローブがハイブリーダーイゼーションする分子を検出することができる。本発明の関係において用語「ポリヌクレオチドプローブ」を使用するときはいつでも、このようなプローブが少なくとも15ヌクレオチドを含有することを理解すべきである。
本発明の興味ある態様において、ポリヌクレオチドプローブは配列番号1のヌクレオチド166〜285、ヌクレオチド70〜285、またはヌクレオチド1〜285の相補鎖である。
本発明の他の興味ある態様において、ポリヌクレオチドプローブは配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の相補鎖である。本発明のそれ以上の興味ある態様において、ポリヌクレオチドプローブは配列番号1の相補鎖である。なおそれ以上の本発明の興味ある態様において、ポリヌクレオチドプローブは配列番号1の成熟ポリペプチドをコードする領域の相補鎖である。本発明の他の興味ある態様において、ポリヌクレオチドプローブはシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する抗菌ポリペプチドをコードする領域の相補鎖である。本発明のなお他の興味ある態様において、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する成熟抗菌ポリペプチドをコードする領域の相補鎖である。
少なくとも100ヌクレオチド長さの長いプローブについて、非常に低い〜非常に高いストリンジェンシイの条件は、標準サザンブロッティング手法に従う、42℃において5×SSPE、1.0% SDS、5×デンハルト溶液、100 μg/mlの剪断、変性サケ精子DNA中のプレハイブリーダーイゼーションおよびハイブリーダーイゼーションとして定義される。好ましくは、少なくとも100ヌクレオチド長さの長いプローブは1000より多いヌクレオチドを含有しない。
少なくとも100ヌクレオチド長さのプローブについて、担体物質を最後に42℃において各回2×SSC、0.1%SDS (非常に低いストリンジェンシイ) を使用して3回洗浄し、好ましくは42℃において各回0.5×SSC、0.1%SDS (低いストリンジェンシイ) を使用して3回15分間洗浄し、より好ましくは42℃において各回0.2×SSC、0.1%SDS (中程度のストリンジェンシイ) を使用して3回15分間洗浄し、さらにより好ましくは55℃において各回0.2×SSC、0.1%SDS (非常に低いストリンジェンシイ) を使用して3回洗浄し、最も好ましくは60℃において各回0.1×SSC、0.1%SDS (高いストリンジェンシイ) を使用して3回洗浄し、特に68℃において各回0.1×SSC、0.1%SDS (非常に高いストリンジェンシイ) を使用して3回洗浄する。
特に好ましくないが、より短いプローブ、例えば、約15〜99ヌクレオチド長さ、例えば、約15〜約70ヌクレオチド長さであるプローブを使用することもできることが考えられる。このようなより短いプローブについて、ストリンジェンシイ条件は、標準サザンブロッティング手法に従うBoltonおよびMcCarthy (1962、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48:1390) の計算を使用して計算したTmよりも5℃〜10℃低い温度における0.9 MのNaCl、0.09 MのTris HCl、pH 7.6、6 mMのEDTA、0.5%のNP−40、1×デンハルト溶液、1 mMのピロリン酸ナトリウム、1 mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1 mMのATP、および0.2 mgの酵母RNA/ml中のプレハイブリーダーイゼーション、ハイブリーダーイゼーション、およびハイブリーダーイゼーション後の洗浄として定義される。
約15ヌクレオチド〜99ヌクレオチド長さの短いプローブについて、計算したTmよりも5℃〜10℃低い温度において6×SCC+0.1%SDS中で1回15分間洗浄し、6×SSCを使用して各回15分間2回洗浄する。
N末端のエクステンション
N末端のエクステンションは適当には1〜50アミノ酸、好ましくは2〜20アミノ酸、特に3〜15アミノ酸から成ることができる。1つの態様において、N末端のペプチドエクステンションはArg (R) を含有しない。他の態様において、N末端のエクステンションは、以後さらに定義するように、kex2またはkex2様切断部位を含んでなる。好ましい態様において、N末端のエクステンションは少なくとも2つのGlu (E) および/またはAsp (D) アミノ酸残基を含んでなるペプチドである、例えば、N末端のエクステンションは下記の配列の1つを含んでなる:EAE、EE、DE、DD。
kex2部位
kex2部位 (例えば、Methods in Enzymology Vol. 185、編者D. Goeddel、Academic Press Inc. (1990) 、カリフオールニア州サンディエゴ、”Gene Expression Technology”参照) およびkex2様部位はプロペプチドエンコーディング領域といくつかのタンパク質の成熟領域との間に見出される二塩基性認識部位 (すなわち、切断部位) である。
kex2部位またはkex2様部位の挿入は、ある場合において、プロペプチド切断部位における正しいエンドペプチダーゼのプロセシングを改良して、タンパク質分泌レベルを増加させる。
本発明の関係において、kex2部位またはkex2様部位の挿入はN末端のエクステンションにおけるある位置を切断して、配列番号2のアミノ酸1〜40に示す成熟ポリペプチドに比較して延長されている抗菌ポリペプチドを生ずる可能性を発生させる。
抗菌活性を有するポリペプチド源
本発明のポリペプチドは、任意の属の微生物から得ることができる。本発明の目的に対して、本明細書において使用する用語「から得る」は、ヌクレオチド配列が天然に存在する細胞またはヌクレオチド配列が挿入されている細胞により、ヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドが産生されることを意味する。好ましい態様において、ポリペプチドは細胞外に分泌される。
本発明のポリペプチドは、細菌のポリペプチドであることができる。例えば、このようなポリペプチドは下記のポリペプチドであることができる:グラム陽性菌のポリペプチド、例えば、バシラス (Bacillus) のポリペプチド、例えば、バシラス・アルカロフィルス (Bacillus alkalophilus) 、バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) 、バシラス・ブレビス (Bacillus brevis) 、バシラス・サーキュランス (Bacillus circulans) 、バシラス・コアギュランス (Bacillus coagulans) 、バシラス・ラウツス (Bacillus lautus) 、バシラス・レンツス (Bacillus lentus) 、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) 、バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium) 、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) 、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) 、またはバシラス・スリンジェンシス (Bacillus thuringiensis) のポリペプチド;またはストレプトマイセス (Streptomyces) のポリペプチド、例えば、ストレプトマイセス・リビダンス (Streptomyces lividans) またはストレプトマイセス・ムリヌス (Streptomyces murinus) のポリペプチド;またはグラム陰性菌のポリペプチド、例えば、大腸菌 (E. coli) またはシュードモナス (Pseudomonas) 種のポリペプチド。
本発明のポリペプチドは真菌のポリペプチド、より好ましくは酵母のポリペプチド、例えば、カンジダ (Candida) 、クライベロマイセス (Kluyveromayces) 、ピキア (Pichia) 、サッカロマイセス (Saccharomyces) 、シゾサッカロマイセス (Scizosaccharomyces) 、またはヤロウィア (Yarrowia) のポリペプチド、またはより好ましくは糸状菌のポリペプチド、例えば、アクレモニウム (Acremonium) 、アスペルギルス (Aspergillus) 、アウレオバシジウム (Aureobasidium) 、クリプトコッカス (Cryptococcus) 、フィリバシジウム (Filibasidium) 、フザリウム (Fusarium) 、フミコラ (Humicola) 、マグナポルテ (Magnaporthe) 、ケカビ (Mucor) 、ミセリオフトラ (Myceliophthora) 、ネオカイリマスチックス (Neocailimastix) 、ニューロスポラ (Neurospora) 、ペシロマイセス (Paecilomyces) 、ペニシリウム (Penicillium) 、ピロマイセス (Piromyces) 、シゾフィリウム (Schizophylium) 、タラロマイセス (Talaromyces) 、テルモアスカス (Thermoascus) 、チエラビア (Thielavia) 、トリポクラジウム (Tolypocladium) 、またはトリコデルマ (Trichoderma) のポリペプチドであることができる。
本発明の興味ある態様において、ポリペプチドはサッカロマイセス・カリスベルゲンシス (Saccharomyces carisbergensis) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 、サッカロマイセス・ジアスタチカス (Saccharomyces diastaticus) 、サッカロマイセス・ドウグレシイ (Saccharomyces douglesii) 、サッカロマイセス・クルイベリ (Saccharomyces kluyveri) 、サッカロマイセス・ノールベンシス (Saccharomyces norbensis) またはサッカロマイセス・オビロリミス (Saccharomyces oviformis) のポリペプチドである。
本発明の他の興味ある態様において、ポリペプチドは次の通りである:アスペルギルス・アクレアツス (Aspergillus aculeatus) 、アスペルギルス・アワモリ (Aspergillus awamori) 、アスペルギルス・フェチヅス (Aspergillus foetidus) 、アスペルギルス・ジャポニカス (Aspergillus japonicus) 、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) 、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) 、フザリウム・バクトリジオイデス (Fusarium bactridioides) 、フザリウム・セレアリス (Fusarium cerealis) 、フザリウム・クロックウェレンセ (Fusarium crookwellense) 、
フザリウム・クルモルム (Fusarium culmorum) 、フザリウム・グラミネアラム (Fusarium graminearum) 、フザリウム・グラミヌム (Fusarium graminum) 、フザリウム・ヘテロスポルム (Fusarium heterosporum) 、フザリウム・ネグンジ (Fusarium negundi) 、フザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) 、フザリウム・レチクラツム (Fusarium reticulatum) 、フザリウム・ロゼウム (Fusarium roseum) 、フザリウム・サムブシヌム (Fusarium sambucinum) 、フザリウム・サルコクロウム (Fusarium sarcochroum) 、フザリウム・スポロトリキオイデス (Fusarium sporotrichioides) 、フザリウム・スルフレウム (Fusarium sulphureum) 、フザリウム・トルロクム (Fusarium torulocum) 、
フザリウム・トリオホテオイオイデス (Fusarium triohotheoioides) 、フザリウム・ベネナツム (Fusarium venenatum) 、フミコラ・インソレンス (Humicola insolens) 、フミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginosa) 、ムコール・ミエヘイ (Mucor miehei) 、ミセリオフトラ・サーモフィラ (Myceliophthora thermophila) 、ニューロスポラ・クレッセ (Neurospora cresse) 、ペニシリウム・パープロゲナム (Penicillium purpurogenum) 、トリコデルマ・ハルジアナム (Tricoderma harzianum) 、トリコデルマ・コニンギイ (Tricoderma koningii) 、トリコデルマ・ロンギブラキアツム (Trichoderma longibrachiatum) 、トリコデルマ・リーシエ (Trichoderma reesie) 、またはトリコデルマ・ビリデ (Trichoderma viride) のポリペプチド。
好ましい態様において、ポリペプチドはシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) のポリペプチド、より好ましくはシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97のポリペプチド、例えば、配列番号2のアミノ酸配列1〜40から成るポリペプチドである。
前述の種について、本発明は、それらが知られている種名に無関係に、完全な種および不完全な種の両方、および分類学上の同等物、例えば、アナモルフを包含することが理解されるであろう。当業者は適当な同等物を容易に認識するであろう。
これらの種の株は、アメリカン・タイプ・カルチャ−・コレクション (American Type Culture Collection) (ATCC) 、ドイチェ・サムルング・フォン・ミクロールガニズメン・ウント・ゼルクルツレン (Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellulturen) GmbH (DSM) 、セントラアルブレアウ・ブーア・シムモレカルチュアーズ (Centraalbureau Voor Schimmelcultures) (CBS) 、およびアグリカルチュラル・リサ−チ・サ−ビス・パテント・カルチャ−・コレクション (Agricultural Research Service Patent Culture Collection) 、ノザ−ン・リ−ジョナル・リサ−チセンタ− (Northern Regional Research Center) (NRRL) において公衆にアクセス可能である。
さらに、このようなポリペプチドは、自然 (例えば、土壌、堆肥、水、およびその他) から単離された微生物を包含する他の源から、前述のプローブを使用して同定し、得ることができる。自然の生息環境から微生物を単離する技術をこの分野においてよく知られている。次いで、他の微生物のゲノムまたはcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることによって、ヌクレオチド配列を誘導することができる。いったんポリペプチドをコードするヌクレオチド配列がプローブにより検出されると、当業者に知られている技術を利用してヌクレオチド配列を単離またはクローニングすることができる (例えば、Sambrook他、1989、前掲参照)。
また、本発明のヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドは、他のポリペプチドがポリペプチドまたはそのフラグメントのN末端またはC末端に融合されている融合ポリペプチドまたは切断可能なポリペプチドを包含する。他のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列 (またはその一部分) を本発明の他のヌクレオチド配列 (またはその一部分) に融合することによって、融合ポリペプチドを製造する。融合ポリペプチドを製造する技術はこの分野において知られており、そして融合ポリペプチドがインフレ−ムであり、かつ融合ポリペプチドが1または2以上の同一プロモーターおよびターミネーターの制御下にあるように、ポリペプチドをコードするコーディング配列を結合することを包含する。
ポリヌクレオチドおよびヌクレオチド配列
また、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに関する。特に、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列から成るポリヌクレオチドに関する。好ましい態様において、ヌクレオチド配列は配列番号1に記載されている。より好ましい態様において、ヌクレオチド配列は配列番号1の成熟ポリペプチドコーディング領域である。他のより好ましい態様において、ヌクレオチド配列はシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する成熟抗菌ポリペプチドコーディング領域である。本発明は、また、遺伝暗号のデジェネラシーにより配列番号1と異なる、配列番号2のアミノ酸配列から成るポリペプチドまたはその成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有する、好ましくは前記ヌクレオチド配列から成る。
本発明は、また、抗菌活性を有する配列番号2のフラグメントをコードする配列番号1のサブ配列を有する、好ましくは前記サブ配列から成る、ポリヌクレオチドに関する。配列番号1のサブ配列は、5’ 末端および/または3’ 末端からの1または2以上のヌクレオチドが欠失されていることを除外して、配列番号1により包含されるヌクレオチド配列である。
本発明は、また、配列番号1の成熟ポリペプチドエンコーディング配列中の少なくとも1つの修飾を含んでなり、そして修飾されたヌクレオチド配列が配列番号2のアミノ酸1〜40から成るポリペプチドをコードする、修飾されたヌクレオチド配列を有する、好ましくは前記ヌクレオチド配列から成る、ポリヌクレオチドである。
ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を単離しまたはクローニングするために使用する技術はこの分野において知られており、そしてゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、またはそれらの組み合わせを包含する。このようなゲノムDNAからの本発明のヌクレオチド配列のクローニングは、例えば、よく知られているポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) または共有する構造的特徴をもつクローニングされたDNAフラグメントを検出する発現ライブラリーの抗体スクリーニングを使用することによって実施することができる。
例えば、下記の文献を参照のこと:Innis他、1990、PCR:A Guide to Method and Application、Academic Press, New York。他の増幅手法、例えば、リガ−ゼ連鎖反応 (LCR) 、結合活性化転写 (LAT) およびヌクレオチド配列に基づく増幅 (NASBA) を使用することができる。ヌクレオチド配列はシュードプレクタニア(Pseudoplectania) 、または他のまたは関係する生物中に存在する抗菌ポリペプチドエンコーディングヌクレオチド配列の株から獲得し、こうして、例えば、ヌクレオチド配列のポリペプチドエンコーディング領域のアレレまたは種の変異型であることができる。
ヌクレオチド配列をその自然の位置からそれが再産生される、異なる部位に再位置決定するために遺伝子操作において使用されている標準クローニング手法により、ヌクレオチド配列を得ることができる。クローニング手法は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる必要なフラグメントの切除および単離、ベクター分子の中へのフラグメントの挿入、およびヌクレオチド配列の複数のコピーまたはクローンが複製される宿主細胞の中への組換えベクターの組込みを包含することができる。ヌクレオチド配列はゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成由来、またはそれらの組み合わせであることができる。
本発明は、また、配列番号1のヌクレオチド166〜285と少なくとも65%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる、好ましくは前記ヌクレオチド配列から成る、ポリヌクレオチドに関する。好ましくは、ヌクレオチド配列は配列番号1のヌクレオチド166〜285と少なくとも70%の同一性、例えば少なくとも80%の同一性、例えば少なくとも90%の同一性、より好ましくは少なくとも95%の同一性、例えば96%の同一性、例えば97%の同一性、さらにより好ましくは少なくとも98%の同一性、例えば少なくとも99%の同一性を有する。好ましくは、ヌクレオチド配列は抗菌活性を有するポリペプチドをコードする。2ヌクレオチド配列間の同一性の程度は、前述したように決定される (題名「定義」の節参照)。好ましくは、ヌクレオチド配列は配列番号1のヌクレオチド166〜285を含んでなる。さらにより好ましい態様において、ヌクレオチド配列は配列番号1のヌクレオチド166〜285から成る。
他の興味ある面において、本発明は、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する抗菌ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列中に存在するヌクレオチド配列中に存在する抗菌ポリペプチドをコードする部分と少なくとも65%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる、好ましくは前記ヌクレオチド配列から成る、ポリヌクレオチドに関する。
好ましい態様において、シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する抗菌ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列中に存在するヌクレオチド配列中に存在する抗菌ポリペプチドをコードする部分の同一性の程度は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、例えば96%、例えば97%、さらにより好ましくは少なくとも98%、例えば少なくとも99%である。好ましくは、ヌクレオチド配列はシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する抗菌ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列中に存在する抗菌ポリペプチドをコードする部分を含んでなる。さらにより好ましい態様において、ヌクレオチド配列はシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) CBS 444.97中に存在する抗菌ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列中に存在する抗菌ポリペプチドをコードする部分から成る。
本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の修飾は、配列番号2のアミノ酸1〜40に比較して少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を有するアミノ酸配列を含んでなる、ポリペプチド合成に必要であることがある。これらの人工的変異型は、いくつかの操作された方法で、天然源から単離されたポリペプチドと異なることがある、例えば比活性、熱安定性、pH最適値、またはその他が異なる変異型である。
当業者にとって明らかなように、このような修飾は分子の機能に対して重大である領域の外側で実施され、なお活性ポリペプチドを生ずる。本発明のヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドの活性について必須であり、したがって、修飾、例えば置換に付されないことが好ましい、アミノ酸残基は、この分野において知られている手法、例えば位置指定突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発に従い同定できる (例えば、下記文献を参照のこと、CunninghamおよびWells、1989、Science 244:1051−1085)。
後者の技術において、突然変異は分子中のすべての正に帯電した残基に導入され、そして生ずる突然変異体を抗菌活性について試験して、分子の活性について重大であるアミノ酸残基を同定する。また、核磁気共鳴分析、結晶学またはフォトアフィニティー標識化のような技術により決定される三次元構造の解析により、基質−酵素の相互作用部位を決定できる (例えば、下記文献を参照のこと、Vos他、1992、Science 255:306−312;Smith他、1992、JouRNAl of Molecular Biology 224:899−904;Wlodaver他、1992、FEBS Letters 309:59−64)。
その上、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、ヌクレオチド配列によりコードされる他のアミノ酸配列を発生させないが、酵素の産生に意図される宿主生物のコドン使用頻度に対応するヌクレオチド置換の導入により、修飾することができる。
ヌクレオチド配列中に突然変異を導入して1つのヌクレオチドを他のヌクレオチドと交換することは、この分野において知られている方法のいずれかを使用する位置指定突然変異誘発により達成できる。問題のインサートをもつスーパーコイルド、二本鎖DNAベクター、および必要な突然変異を含有する2つの合成プライマーを利用する、手法は特に有効である。各々がベクターの対抗する鎖に対して相補的である、オリゴヌクレオチドプライマーは、Pfu DNAポリメラーゼにより温度サイクリングの間に伸長する。
プライマーが組込まれると、食い違いニックを含有する成熟プラスミドが発生する。温度サイクリング後、産物をメチル化およびヘミメチル化DNAに対して特異的なDpnIで処理して、親DNA鋳型を消化し、突然変異を含有する合成されたDNAについて選択する。また、この分野において知られている他の手法を使用できる。ヌクレオチド置換の一般的説明については、例えば、下記の文献を参照のこと:Ford他、1991、Protein Expression and Purification 2:95−107。
本発明は、また、抗菌活性を有するポリペプチドをコードし、かつ非常に低いストリンジェンシイの条件下に、好ましくは低いストリンジェンシイの条件下に、より好ましくは中程度のストリンジェンシイの条件下に、より好ましくは中程度〜高いストリンジェンシイの条件下に、さらにより好ましくは高いストリンジェンシイの条件下に、最も好ましくは非常に高いストリンジェンシイの条件下に (i) 配列番号1のヌクレオチド166〜285の相補鎖、(ii) 配列番号1のヌクレオチド70〜285中に含有されるcDNA配列の相補鎖、および (iii) 配列番号1のヌクレオチド1〜285の相補鎖とハイブリーダーイゼーションするヌクレオチド配列を有する、好ましくは前記ヌクレオチド配列から成る、ポリヌクレオチドに関する。
理解されるように、ヌクレオチド配列のハイブリーダーイゼーションに関する詳細および詳細な事項は本明細書において「抗菌活性を有するポリペプチド」と題する節において論じられているハイブリーダーイゼーションの面と同一であるか、あるいはそれに類似するであろう。
核酸構築物
本発明は、また、調節配列と適合性の条件下に適当な宿主細胞におけるコーディング配列の発現を指令する1または2以上の調節配列に作用可能に連鎖された、本発明のヌクレオチド配列を含んでなる核酸構築物に関する。
本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を種々の方法で操作して、ポリペプチドを発現させることができる。ベクターの中へヌクレオチド配列を挿入する前に、発現ベクターに依存してヌクレオチド配列を操作することは望ましいか、あるいは必要であることがある。組換えDNA法を利用してヌクレオチド配列を修飾する技術は、この分野においてよく知られている。
調節配列は、適当なプロモーター配列、すなわち、ヌクレオチド配列の発現のために宿主細胞により認識されるヌクレオチド配列であることができる。プロモーター配列は、ポリペプチドの発現を仲介する転写調節配列を含有する。プロモーターは選択した宿主細胞において転写活性を示す任意のヌクレオチド配列、例えば、突然変異、トランケーテッド、およびハイブリッドプロモーターであることができ、そして宿主細胞に対して相同的または異質的である細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得ることができる。
特に細菌宿主細胞において、本発明の核酸構築物の転写を指令する、適当なプロモーターの例は下記から得られるプロモーターである:大腸菌 (E. coli) lacオペロン、ストレプトマイセス・ケリコロール (Streptomyces coelicolor) アガラーゼ遺伝子 (dagA) 、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) ラバンスクラーゼ遺伝子 (sacB) 、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) α−アミラーゼ遺伝子 (amyL) 、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) マルトジェニック (maltogenic) アミラーゼ遺伝子 (amyM) 、バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) α−アミラーゼ遺伝子 (amyQ) 、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) ペニシリナーゼ遺伝子 (penP) 、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) xylAおよびxylB遺伝子、および原核β−ラクタマーゼ遺伝子 (Villa Kamaroff他、1978、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75:3727−3731) 、ならびにtacプロモーター (DeBoer他、1083、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 80:21−25)。それ以上のプロモーターは下記の文献に記載されている:”Useful proteins from recombinant bacteria”、Scientific American、1980、242:およびSambrook他、1989、前掲。
糸状菌宿主細胞における本発明の核酸構築物の転写を指令する、適当なプロモーターの例は、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) TAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ (Rhizomucor miehei) アスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 中性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) またはアスペルギルス・アワモリ (Aspergillus awamori) グルコアミラーゼ (glaA) 、リゾムコール・ミエヘイ (Rhizomucor miehei) リパーゼ、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) アルカリ性プロテアーゼ、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) トリオースリン酸イソメラーゼ、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) アセトアミダーゼ、およびフザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) トリプシン様プロテアーゼ (WO 96/00787) の遺伝子から得られたプロモーター、ならびにNA2−tpiプロモーター (アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 中性α−アミラーゼおよびアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) トリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子からのプロモーターのハイブリッド) 、およびそれらの突然変異、トランケーテッド、およびハイブリッドプロモーターである。
酵母宿主において、有用なプロモーターはサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) エノラーゼ (ENO−1) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) ガラクトキナーゼ (GAL1) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) アルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ (ADH2/GAP) 、およびサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 3−ホスホグリセリン酸キナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは下記の文献に記載されている:Romanos他、1992、Yeast 8:423−488。
また、調節配列は適当な転写停止配列、すなわち、転写を停止するために宿主細胞により認識される配列である。ターミネーター配列はポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の3’ 末端に作用可能に連鎖されている。選択した宿主細胞において機能的である、任意のターミネーターを本発明において使用することができる。
糸状菌宿主細胞のために好ましいターミネーターは、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) TAKAアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) グルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) α−グルコシダーゼ、およびフザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) トリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のために好ましいターミネーターは、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) エノラーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) シトクロムC (CYC1) 、およびサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネーターは下記の文献に記載されている:Romanos他、1992、前掲。
調節配列は、また、適当なリーダー配列、すなわち、宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域である。リーダー配列は、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の5’ 末端に作用可能に連鎖されている。選択した宿主細胞において機能的である、任意のリーダー配列を本発明において使用することができる。
糸状菌宿主細胞のために好ましいリーダー配列は、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) TAKAアミラーゼおよびアスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) トリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のために適当なリーダーは、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) エノラーゼ (ENO−1) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 3−ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) α−因子、およびサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) アルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ (ADH2/GAP) の遺伝子から得られる。
また、調節配列はポリアデニル化配列、すなわち、ヌクレオチド配列の3’ 末端に作用可能に連鎖されており、そして転写されるとき、転写されたmRNAにポリアデニシン残基を付加するシグナルとして宿主細胞により認識される配列である。選択する宿主細胞において機能である、任意のポリアデニル化配列を本発明において使用できる。
糸状菌宿主細胞のために好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) TAKAアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) グルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) アントラニル酸シンターゼ、フザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) トリプシン様プロテアーゼ、およびアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) α−グルコシダーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のために有用なポリアデニル化配列は下記の文献に記載されている:GuoおよびSherman、1995、Molecular Cellular Biology 15:5983−5990。
調節配列は、また、ポリペプチドのアミノ末端に作用可能に連鎖されたアミノ酸配列をコードし、コード化ポリペプチドを細胞の分泌経路の中へ向ける、シグナルペプチドコーディング領域であることができる。ヌクレオチド配列のコーディング配列の5’ 末端は、分泌されたポリペプチドをコードするコーディング領域のセグメントと翻訳リ−デイングフレ−ムで自然に結合された、シグナルペプチドコーディング領域を固有に含有することができる。
選択的に、コーディング配列の5’ 末端は、コーディング配列に対して外来であるシグナルペプチドコーディング領域を含有することができる。コーディング配列がシグナルペプチドコーディング領域を自然に含有しない場合、外来シグナルペプチドコーディング領域を必要とすることがある。選択的に、外来シグナルペプチドコーディング領域は、ポリペプチドの分泌を増強するために、自然のシグナルペプチドコーディング領域を単に置換することができる。しかしながら、発現されたポリペプチドを選択した宿主細胞の分泌経路中に向ける、任意のシグナルペプチドコーディング領域を本発明において使用することができる。
シグナルペプチドコーディング領域は、配列番号2のアミノ酸−55〜−33 (または配列番号3のアミノ酸1〜23) をコードする配列番号1のヌクレオチド1〜69である。
細菌宿主細胞のために有効なシグナルペプチドコーディング領域は、バシラス (Bacillus) NCIB 11837マルトジェニックアミラーゼ、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) α−アミラーゼ、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) スブチリシン、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) β−ラクタマーゼ、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) 中性プロテアーゼ (nprT、nprS、nprM) 、およびバシラス・サチリス (Bacillus subtilis) prsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコーディング領域である。それ以上のシグナルペプチドは下記の文献に記載されている:SimonenおよびPafva、1993、Microbiological Reviews 57:109−137。
糸状菌宿主細胞のために有効なシグナルペプチドコーディング領域は、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) TAKAアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 中性アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) グルコアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ (Rhizomucor miehei) アスパラギン酸プロテイナーゼ、フミコラ・インソレンス (Humicola insolens) セルラーゼ、およびフミコラ・インソレンス (Humicola insolens) リパーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコーディング領域である。
酵母宿主細胞のために有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) α−因子およびサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) インベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコーディング領域は下記の文献に記載されている:Romanos他、1992、前掲。
調節配列は、また、 ポリペプチドのアミノ末端に位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコーディング領域であることができる。生ずるポリペプチドはプロ酵素またはプロポリペプチド (またはある場合においてチモーゲン) として知られている。プロポリペプチドは一般に不活性化であり、そしてプロポリペプチドからプロペプチドの触媒的または自己触媒的切断により成熟活性ポリペプチドに変換することができる。プロペプチドコーディング領域はバシラス・サチリス (Bacillus subtilis) アルカリ性プロテアーゼ (aprE) 、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) 中性プロテアーゼ (nprT) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) α−因子、リゾムコール・ミエヘイ (Rhizomucor miehei) アスパラギン酸プロテイナーゼ、およびミセリオフトラ・サーモフィラ (Myceliophthora thermophila) ラッカ−ゼ (WO 95/33836) の遺伝子から得ることができる。
プロペプチドコーディング領域は、配列番号2の−32〜−1 (または配列番号3のアミノ酸24〜55) をコードする配列番号1のヌクレオチド70〜165である。
シグナルペプチドおよびプロペプチド領域の両方がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、プロペプチド領域はポリペプチドのアミノ末端の次に位置し、そしてシグナルペプチドはプロペプチド領域のアミノ末端の次に位置する。
また、宿主細胞の増殖に関してポリペプチドの発現の調節を可能とする、調節配列を付加することが望ましいことがある。調節系の例は、調節化合物の存在を包含する、化学的または物理的刺激に応答して遺伝子の発現をターンオン・オフさせる系である。原核生物系における調節系は、lac、tac、およびtrpオペレーター系を包含する。酵母において、ADH2系またはGAL1系を使用できる。
糸状菌において、TAKAα−アミラーゼプロモーター、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) グルコアミラーゼプロモーター、およびアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) グルコアミラーゼプロモーターを調節配列として使用できる。調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能とするものである。真核生物系において、これらはメトトレキセートの存在下に増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、および重金属で増幅されるメーターロチオネイン遺伝子を包含する。これらの場合において、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は調節配列に作用可能に連鎖されている。
発現ベクター
本発明は、また、本発明の核酸構築物を含んでなる組換え発現ベクターに関する。種々のヌクレオチド配列および調節配列を一緒に接合して組換え発現ベクターを製造することができ、これらのベクターは1または2以上の便利な制限部位を含み、このような部位におけるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の挿入または置換を可能とする。選択的に、本発明のヌクレオチド配列またはこの配列を含んでなる核酸構築物を適当な発現用ベクター中に挿入することによって、本発明のヌクレオチド配列を発現させることができる。発現ベクターをつくるとき、コーディング配列が適当な発現用調節配列と作用可能に連鎖するように、コーディング配列をベクター中に位置決定する。
組換え発現ベクターは、好都合に組換えDNA手法に付すことができ、かつヌクレオチド配列の発現を発生させることができる、任意のベクター (例えば、プラスミドまたはウイルス) であることができる。典型的には、ベクターの選択は、ベクターを導入すべき宿主細胞とのベクターの適合性に依存するであろう。ベクターは線状または閉じた円のプラスミドであることができる。
ベクターは自律的に複製するベクター、すなわち、染色体外の実在物として存在するベクターであることができ、その複製は染色体の複製に対して独立であり、例えば、プラスミド、染色体外因子、ミニクロモソ−ム、または人工的染色体であることができる。
ベクターは自己複製を保証する、任意の手段を含有することができる。選択的に、ベクターは、宿主細胞の中に導入されるとき、ゲノム中に組込まれ、それが組込まれている、1または2以上の染色体と一緒に複製されるものことができる。さらに、単一のベクターまたはプラスミド、あるいは宿主細胞のゲノムの中に導入すべき全DNAを一緒に含有する、2またはそれ以上のベクターまたはプラスミド、またはトランスポゾーンを使用できる。
本発明のベクターは、形質転換された細胞の選択を容易にする、1または2以上の選択可能なマーカーを含有することが好ましい。選択可能なマーカーは、その産物が生物致死性またはウイルス耐性、重金属耐性、栄養要求性株に対するプロトトロフィ−、およびその他を提供する、遺伝子である。
細菌の選択可能なマーカーの例は、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) またはバシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) のdal遺伝子、または抗生物質耐性、例えば、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコールまたはテトラサイクリンの耐性を与えるマーカーである。酵母宿主細胞のために適当なマーカーは、ADE2、HIS2、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、およびURA3である。糸状菌宿主細胞のための選択可能なマーカーは下記のものを包含するが、これらに限定されない:amdS (アセトアミダーゼ) 、argB (オールニチンカルバモイルトランスフェラーゼ) 、bar (ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hygB (ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ) 、niaD (硝酸レダクターゼ) 、pyrG (オロチジン−5’ −リン酸デカルボキシラーゼ) 、sC (硫酸アデニルトランスフェラーゼ) 、trpC (アントラニル酸シンターゼ) 、ならびにそれらの同等物。
アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) またはアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) のamdSおよびpyrG遺伝子およびストレプトマイセス・ヒグロースコピーカス (Streptomyces hygroscopicus) のbar遺伝子はアスペルギルス (Aspergillus) 細胞において使用するために好ましい。
本発明のベクターは、宿主細胞ゲノムの中へのベクターの安定な組込みまたは遺伝子に対して独立な細胞におけるベクターの自律的複製を可能とする、1または2以上の因子を含有することが好ましい。
宿主細胞ゲノムの中への組込みのために、ベクターは、相同的または非相同的組換えによるゲノムの中へのベクターの安定な組込みのために、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、またはベクターの任意の他の因子に頼ることができる。選択的に、ベクターは宿主細胞ゲノムの中への相同的組換えによる組込みを指令する、追加のヌクレオチド配列を含有できる。追加のヌクレオチド配列は、1または2以上の染色体中の正確な1または2以上の位置における、宿主細胞ゲノム中のベクターの安定な組込みを可能とする。
正確な位置への組込みの可能性を増加するために、組込み因子は十分な数のヌクレオチド、例えば、100〜1,500塩基対、好ましくは400〜1,500塩基対、最も好ましくは800〜1,500塩基対を含有することが好ましく、これらは相同的組換えの確率を増強するために対応するターゲット配列と高度に相同性である。組込み因子は、宿主細胞ゲノム中のターゲット配列と相同的である、任意の配列であることができる。さらに、組込み因子は非エンコーディングまたはエンコーディングヌクレオチド配列であることができる。他方において、ベクターは非相同的組換えにより宿主細胞のゲノムの中に組込むことができる。
自律的複製について、ベクターはそれを問題の宿主細胞中で自律的に複製させる複製起点をさらに含んでなることができる。細菌の複製起点の例は、大腸菌 (E. coli) における複製を可能とするプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177およびpACYC184、およびバシラス (Bacillus) における複製を可能とするプラスミドpUB110、pE194、pTA1060およびpAMβ1である。酵母宿主細胞において使用するための複製起点の例は、2ミクロンの複製起点、ARS1、ARS4、ARS1とCEN3との組み合わせ、およびARS4とCEN6との組み合わせである。複製起点はその機能的温度を宿主細胞において感受性とする突然変異を有するものであることができる (例えば、下記文献を参照のこと、Ehrlich、1978、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75:1433)。
本発明のヌクレオチド配列の2以上のコピーを宿主細胞の中に挿入して、遺伝子産物の産生を増加できる。宿主細胞ゲノム中に少なくとも1つの追加のコピーを組込むか、あるいはヌクレオチド配列をもつ増幅可能な選択可能なマーカーを含めることによって、ヌクレオチド配列のコピー数を増加させることができ、ここで選択可能なマーカー遺伝子の増幅されたコピーを含有し、これによりヌクレオチド配列の追加のコピーを含有する細胞は、適当な選択可能な因子の存在下に細胞を培養することによって、選択可能である。
前述の因子を結合して本発明の組換え発現ベクターを構築する手法は、この分野において知られている (例えば、下記文献を参照のこと、Sambrook他、1989、前掲)。
宿主細胞
本発明は、また、ポリペプチド組換え体の産生において好都合に使用される、本発明の核酸構築物を含んでなる組換え宿主細胞に関する。ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるベクターを宿主細胞の中に導入し、こうしてベクターが染色体組込み体として、または前述したように自己複製する染色体外ベクターとして維持されるようにする。
宿主細胞は単細胞微生物、例えば、原核生物、または非単細胞微生物、例えば、真核生物であることができる。
有用な単細胞の細胞は細菌細胞、例えばグラム陽性菌であり、下記のものを包含するが、これらに限定されない:バシラス (Bacillus) 細胞、例えば、バシラス・アルカロフィルス (Bacillus alkalophilus) 、バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) 、バシラス・ブレビス (Bacillus brevis) 、バシラス・サーキュランス (Bacillus circulans) 、バシラス・クラウシル (Bacillus clausil) 、バシラス・コアギュランス (Bacillus coagulans) 、バシラス・ラウツス (Bacillus lautus) 、バシラス・レンツス (Bacillus lentus) 、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) 、バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium) 、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) 、
バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) 、およびバシラス・スリンジェンシス (Bacillus thuringiensis) 、またはストレプトマイセス (Streptomyces) 細胞、例えば、ストレプトマイセス・リビダンス (Streptomyces lividans) またはストレプトマイセス・ムリヌス (Streptomyces murinus) 、またはグラム陰性菌、例えば、大腸菌 (E. coli) およびシュードモナス (Pseudomonas) 種。好ましい態様において、細菌宿主細胞はバシラス・レンツス (Bacillus lentus) 、バシラス・リヘニフオールミス (Bacillus licheniformis) 、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) 、またはバシラス・サチリス (Bacillus subtilis) 細胞である。他の好ましい態様において、バシラス (Bacillus) 細胞は好アルカリ性バシラス (Bacillus) である。
細菌宿主細胞の中へのベクターの導入は、例えば、プロトープラスト形質転換 (例えば、下記文献を参照のこと、ChangおよびCohen、1979、Molecular General Genetics 168:111−115) により、コンピテント細胞 (例えば、下記文献を参照のこと、YoungおよびSpizizin、1961、JouRNAl of Bacteriology 81:823−829、またはDubnauおよびDavidoff−Abelson、1971、JouRNAl of Molecular Biology 56:209−221) を使用して、エレクトロポレーション (例えば、下記文献を参照のこと、ShigekawaおよびDower、1988、Biotechniques 5:742−751) 、または結合 (例えば、下記文献を参照のこと、KoehlerおよびThome、1987、JouRNAl of Bacteriology 169:5771−5278) により実施できる。
宿主細胞は真核生物、例えば、哺乳動物、昆虫、植物、または菌類細胞であることができる。
他の好ましい態様において、宿主細胞は真菌細胞である。「真菌」は、本明細書において使用するとき、子嚢菌門 (Ascomycota) 、担子菌門 (Basidiomycota) 、ツボカビ門 (Chytridiomycota) 、および接合菌門 (Zygomycota) (下記により定義されている:Hawksworth他、Ainsworth and Bisby’s Dictionary of The Fungi、第8版、1995、CAB InteRNAtional、University Press、英国ケンブリッジ) ならびに卵菌門 (Oomycota) (下記の文献に記載されている:Hawksworth他、1995、前掲、p. 171) およびすべての栄養胞子性真菌 (Hawksworth他、1995、前掲) を包含する。
より好ましい態様において、真菌細胞は酵母細胞である。「酵母」は、本明細書において使用するとき、有子嚢胞子酵母 (Endomycetales) 、担子胞子酵母、および不完全菌 (Blastomycetes) に属する酵母を包含する。酵母の分類は将来変化することがあるので、本発明の目的に対して、酵母は下記の文献に記載されているように定義される:Biology and Activities of Yeast (編者Skinner F. A.、Passmore S. M. およびDavenport R. R.、Soc. App. Bacteriol. Symposium Series No. 9、1980)。
なおより好ましい態様において、酵母宿主細胞はカンジダ (Candida) 、ハンゼヌラ (Hansenula) 、クライベロマイセス (Kluyveromayces) 、ピキア (Pichia) 、サッカロマイセス (Saccharomyces) 、シゾサッカロマイセス (Scizosaccharomyces) 、またはヤロウィア (Yarrowia) 細胞である。
最も好ましい態様において、酵母宿主細胞はサッカロマイセス・カリスベルゲンシス (Saccharomyces carisbergensis) 、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 、サッカロマイセス・ジアスタチカス (Saccharomyces diastaticus) 、サッカロマイセス・ドウグレシイ (Saccharomyces douglesii) 、サッカロマイセス・クルイベリ (Saccharomyces kluyveri) 、サッカロマイセス・ノールベンシス (Saccharomyces norbensis) またはサッカロマイセス・オビロリミス (Saccharomyces oviformis) 細胞である。他の最も好ましい態様において、酵母宿主細胞はクライベロマイセス・ラクチス (Kluyveromayces lactis) 細胞である。他の最も好ましい態様において、酵母宿主細胞はヤロウィア・リポリチカ (Yarrowia lipolytica) 細胞である。
他のより好ましい態様において、真菌宿主細胞は糸状菌細胞である。「糸状菌」は真菌門 (Eumycota) および卵菌門 (Oomycota) の糸状形態を包含する (Hawksworth他、1995、前掲、により定義されている)。糸状菌はキチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン、および他の複雑な多糖類から構成された菌糸体壁により特徴づけられる。栄養成長は菌糸の伸長であり、そして炭素異化作用は絶対的好気性である。対照的に、酵母、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) による栄養成長は単細胞葉状体の出芽により、そして炭素異化作用は発酵であることがある。
さらにより好ましい態様において、糸状菌宿主細胞はアクレモニウム (Acremonium) 、アスペルギルス (Aspergillus) 、フザリウム (Fusarium) 、フミコラ (Humicola) 、ケカビ (Mucor) 、ミセリオフトラ (Myceliophthora) 、ニューロスポラ (Neurospora) 、ペニシリウム (Penicillium) 、チエラビア (Thielavia) 、トリポクラジウム (Tolypocladium) またはトリコデルマ (Trichoderma) の種の細胞であるが、これらに限定されない。
最も好ましい態様において、 フィラメント状真菌宿主細胞はアスペルギルス・アワモリ (Aspergillus awamori) 、アスペルギルス・フェチヅス (Aspergillus foetidus) 、アスペルギルス・ジャポニカス (Aspergillus japonicus) 、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulans) 、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) またはアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) 細胞である。最も好ましい態様において、フィラメント状真菌宿主細胞はフザリウム・バクトリジオイデス (Fusarium bactridioides) 、フザリウム・セレアリス (Fusarium cerealis) 、フザリウム・クルックウェレンセ (Fusarium crookwellense) 、フザリウム・クルモルム (Fusarium culmorum) 、フザリウム・グラミネアラム (Fusarium graminearum) 、フザリウム・グラミヌム (Fusarium graminum) 、フザリウム・ヘテロスポルム (Fusarium heterosporum) 、
フザリウム・ネグンジ (Fusarium negundi) 、フザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) 、フザリウム・レチクラツム (Fusarium reticulatum) 、フザリウム・ロゼウム (Fusarium roseum) 、フザリウム・サルコクロウム (Fusarium sarcochroum) 、フザリウム・サムブシナム (Fusarium sambucinum) 、フザリウム・スポロトリキオイデス (Fusarium sporotrichioides) 、フザリウム・スルフレウム (Fusarium sulphureum) 、フザリウム・トルロクム (Fusarium torulocum) 、フザリウム・トリオホテオイオイデス (Fusarium triohotheoioides) 、またはフザリウム・ベネナツム (Fusarium venenatum) 細胞である。なお最も好ましい態様において、糸状菌親細胞はフザリウム・ベネナツム (Fusarium venenatum) (Nirenberg sp. nov.) 細胞である。
他の最も好ましい態様において、糸状菌宿主細胞はフミコラ・インソレンス (Humicola insolens) 、フミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginose) 、ムコール・ミエヘイ (Mucor miehei) 、ミセリオフトラ・サーモフィラ (Myceliophthora thermophila) 、ニューロスポラ・クラッサ (Neurospora crassa) 、ペニシリウム・パープロゲナム (Penicillium purpurogenum) 、チエラビア・テレストリス (Thielavia terrestris) 、トリコデルマ・ハルジアナム (Tricoderma harzianum) 、トリコデルマ・コニンギイ (Tricoderma koningii) 、トリコデルマ・ロンギブラキアツム (Trichoderma longibrachiatum) 、トリコデルマ・リーシエ (Trichoderma reesie) 、またはトリコデルマ・ビリデ (Trichoderma viride) 細胞である。
真菌細胞はそれ自体知られている方法におけるプロトープラストの成形、プロトープラストの形質転換、および細胞壁の再生により形質転換することができる。アスペルギルス (Aspergillus) 宿主細胞の形質転換の適当な手法は下記の文献に記載されている:EP 238 023およびYelton他、1984、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 81:1470−1474。フザリウム (Fusarium) 種を形質転換する適当な方法は下記の文献に記載されている:Malardier他、1989、Gene 78:147−156およびWO 98/00787。酵母は下記の文献に記載されている手法により形質転換することができる:BeckerおよびGuarente、編者 Abelson、J. N.およびSimon、M. I.、Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology、Methods in Enzymology Vol. 194、pp. 182−187、Academic Press, Inc.、ニューヨーク州、Ito他、1983、JouRNAl of Bacteriology 153:183;およびHinnen他、1978、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75:1920。
製造方法
本発明は、また、(a) その野生型の形態において、ポリペプチドを産生することができる株を培養し、そして (b) ポリペプチドを回収することを含んでなる、本発明のポリペプチドを製造する方法に関する。好ましくは、株はシュードモナス (Pseudomonas) 属、最も好ましくはシュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) である。
本発明は、また、(a) ポリペプチドの産生を促す条件下に細胞を培養し、そして (b) ポリペプチドを回収することを含んでなる、本発明のポリペプチドを製造する方法に関する。
本発明の製造方法において、この分野において知られている方法を使用してポリペプチドの製造に適当な栄養培地中で細胞を培養する。例えば、震蘯フラスコ培養、小規模または大規模発酵 (連続的、バッチ式、フェド・バッチ式、または固体状態の発酵を包含する) により実験室中でまたは適当な培地中で実施される工業的発酵槽中で、ポリペプチドの発現および/または単離を可能とする条件下に、細胞を培養する。この分野において知られている手法を使用して、炭素および窒素源および無機塩を含んでなる適当な培地中で、培養を実施する。適当な培地は商業的供給会社から入手可能であるか、あるいは発表された組成に従い調製できる (例えば、アメリカン・タイプ・カルチャ−・コレクション (American Type Culture Collection) のカタログ)。ポリペプチドが栄養培地中に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接回収できる。ポリペプチドが分泌されない場合、それは細胞ライゼイトから回収することができる。
ポリペプチドに対して特異的であるこの分野において知られている方法を使用して、ポリペプチドを検出することができる。これらの検出法は特異的抗体の使用、酵素産物の生成、または酵素基質の消失を包含することができる。例えば、酵素アッセイを使用して、前述のポリペプチドの活性を測定することができる。
生ずるポリペプチドをこの分野において知られている方法により回収することができる。例えば、ポリペプチドは栄養培地から慣用法により回収可能であり、このような方法は遠心法、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発、または沈降を包含するが、これらに限定されない。
本発明のポリペプチドはこの分野において知られている種々の方法により精製することができ、このような方法は下記のものを包含するが、これらに限定されない:クロマトグラフィー (例えば、イオン交換、アフィニティー、疎水性、クロマトフォーカシング、およびサイズ排除クロマトグラフィー) 、電気泳動法 (例えば、調製用等電点電気泳動) 、ディファレンシャル溶解度 (例えば、硫酸アンモニウム沈降) 、SDS−PAGE、または抽出 (例えば、下記の文献を参照のこと:Protein Purification、編者J.−C. JansenおよびLars Ryden、VCH Publishers、ニューヨーク州、1989) 。
植物
本発明は、また、ポリペプチドを回収可能な量で発現および産生するように、本発明の抗菌活性を有するヌクレオチド配列で形質転換された、トランスジェニック植物、植物部分、または植物細胞に関する。ポリペプチドを植物または植物部分から回収できる。選択的に、組換えポリペプチドを含有する植物または植物部分をそのまま使用して、食物または飼料の品質を改良する、例えば、栄養価、嗜好性、および流動学的性質を改良するか、あるいは反栄養因子を破壊することができる。また、回収されたポリペプチド、植物または植物部分を使用して、動物および家畜における消化フロラを改良することができる。
トランスジェニック植物は双子葉植物 (dicot) または単子葉植物 (monocot) であることができる。単子葉植物の例は、イネ科植物、例えば、草地のイネ科植物 (イチゴツナギ、イネ科イチゴツナギ科) 、飼料のイネ科植物、例えば、フェスツカ (Festuca) 、ロリウム (Lolium) 、温帯イネ科植物、例えば、アグロースチス (Agrostis) 、および穀物、例えば、コムギ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、イネ、モロコシ、およびトウモロコシである。
双子葉植物の例は、タバコ、ジャガイモ、テンサイ、豆類、例えば、ハウチワマメ、エンドウマメ、ソラマメ・インゲン・ササゲの類およびダイズ、およびアブラナ科植物 (アブラナ科 (Brassicaceae)) 、例えば、カリフラワ−、ナタネ、および密接に関係するモデルの生物アラビドプシス・タリアナ (Arabidopsis thaliana) である。
植物部分の例は、茎、カルス、葉、根、果実、種子、および塊茎である。また、特定の植物組織、例えば、葉緑体、アポプラスト、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシソ−ム、および細胞質は植物部分であると考えられる。さらに、任意の植物細胞は、どんな組織由来であっても、植物部分であると考えられる。
また、このような植物、植物部分および植物細胞は本発明の範囲内に入る。
本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック植物または植物細胞は、この分野において知られている方法に従い構築することができる。簡単に述べると、本発明のポリペプチドをコードする1または2以上の発現構築物を植物宿主の中に組込み、生ずる修飾された植物または植物細胞をトランスジェニック植物または植物細胞に繁殖させることによって、植物または植物細胞を構築する。
好都合には、発現構築物は、選択した植物または植物部分におけるヌクレオチド配列の発現に必要な適当な調節配列と作用可能に連鎖した、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる核酸構築物である。発現構築物は、発現構築物が組込まれている宿主細胞を同定するために必要な選択可能なマーカーと、発現構築物を問題の植物の中に導入するために必要なDNA配列 (後者は使用すべきDNA導入法に依存する) とを含んでなることができる。
調節配列、例えば、プロモーターおよびターミネーター配列、および必要に応じてシグナルまたはトラシット配列の選択は、例えば、ポリペプチドを発現させようとする時、場所、および方法に依存して決定される。例えば、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子の発現は構成的または誘導可能であるか、あるいは発育、段階または組織に対して特異的であることができ、そして遺伝子産物を特定の組織または植物部分、種子または葉にタ−ゲッティングすることができる。調節配列は、例えば、下記の文献に記載されている:Tague他、1988、Plant Physiology 86:506。
構成的発現のために、35S−CaMVを使用できる (Franck他、1980、Cell 21:285−294)。器官特異的プロモーターは、例えば、下記のものであることができる:貯蔵シンク組織、種子、ジャガイモ塊茎、および果実からのプロモーター(EdwardsおよびCoruzzi、1990、Ann. Rev. Genet. 24:275−303)、または代謝シンク組織、例えば、分裂組織からのプロモーター (Ito他、1994、Plant Mol. Biol. 24:863−878) 、種子特異的プロモーター、例えば、イネからのグルテリン、プロラミン、グロブリン、またはアルブミンのプロモーター (Wu他、1998、Plant and Cell Physiology 39:885−889) 、
レグミンB4からのソラマメ・ナンテンハギ (Vicia faba) プロモーターおよびソラマメ・ナンテンハギ (Vicia faba) からの未知の種子タンパク質遺伝子 (Conrad他、1998、JouRNAl of Plant Physiology 152:708−711) 、種子油体タンパク質からのプロモーター (Chen他、1998、Plant and Cell Physiology 39:935−941) 、ブラシカ・ナプス (Brassica napus) からの貯蔵タンパク質napAプロモーター、またはこの分野において知られている他の種子特異的プロモーター、例えば、WO 91/14772に記載されているプロモーター。
さらに、プロモーターは葉特異的プロモーター、例えば、イネまたはトマトからのrbcsプロモーター (Kyozuka他、1993、Plant Physiology 102:991−1000) 、クロレラウイルスアデニンメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモーター (MitraおよびHiggins、1994、Plant Molecular Biology 26:85−93) 、またはイネからのaldP遺伝子プロモーター (Kagaya他、1995、Molecular and General Genetics 248:668−674)、または障害誘導可能なプロモーター、例えば、ジャガイモのpin2プロモーター (Xu他、1993、Plant Molecular Biology 22:573−588) であることができる。
また、プロモーターエンハンサ−因子を使用して、植物において酵素のより高い発現を達成することができる。プロモーターエンハンサ−因子は、プロモーターと本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列との間に位置するイントロンであることができる。例えば、Xu他、1993、前掲には、イネアクチン1遺伝子を使用して発現を増強することが記載されている。
選択可能なマーカー遺伝子および発現構築物の他の部分は、この分野において入手可能なものから選択することができる。
核酸構築物はこの分野において知られている慣用技術に従い植物ゲノムの中に組込まれる。このような慣用技術は下記のものを包含する:アグロバクテリウム (Agrobacterium) 仲介形質転換、ウイルス仲介形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、生物分解形質転換、およびエレクトロポレーション (Gasser他、1990、Science 244:1293;Potrykus、1990、Bio/Technology 8:Shimamoto他、1989、Nature 338:274) 。
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス (Agrobacterium tumefaciens) 仲介遺伝子転移はトランスジェニック双子葉植物を発生させるために選択される方法である (概観については下記の文献を参照のこと:HooykasおよびSchilperoort、1992、Plant Molecular Biology 19:15−38) 。しかしながら、単子葉植物を形質転換するために、それを使用することもできるが、他の形質転換法はこれらの植物のために一般に好ましい。
現在、トランスジェニック単子葉植物を発生させるために選択する方法は、胚性カルスまたは発育する胚の粒子衝撃法 (形質転換性DNAを被覆した微視的金粒子またはタングステン粒子) である (Christou、1992、Plant JouRNAl 2:275−281;Shimamoto、1994、Current Opinion Biotechnology 5:158−162;Vasil他、1992、Bio/Technology 10:667−674) 。単子葉植物を形質転換する別の方法は、下記の文献に記載されているプロトープラスト形質転換に基づく:Omirulleh他、1993、Plant Molecular Biology 21:415−428。
形質転換後、発現された構築物をその中に組込んで有する形質転換体を当業者によく知られている手段に従い選択し、全植物に再生させる。
本発明は、また、(a) 本発明の抗菌活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるトランスジェニック植物または植物細胞を、前記ポリペプチドの産生を促す条件下に、培養し、そして (b) 前記ポリペプチドを回収することを含んでなる、本発明のポリペプチドを製造する方法に関する。
組成物
なお他の態様において、本発明は、本発明の抗菌ポリペプチドを含んでなる、組成物、例えば医薬組成物に関する。
組成物は、主要なポリペプチド成分として、本発明のポリペプチドを含んでなることができる、例えば1成分組成物であることができる。選択的に、組成物は複数の酵素活性物質、例えば、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、セルラーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカ−ゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、またはキシラナーゼを含んでなることができる。
さらに、組成物は他の薬学的に活性な物質、例えば、追加の生物致死剤、例えば、上に定義した抗菌性を示す抗菌ポリペプチドを含んでなることができる。生物致死剤はこの分野において知られているような抗生物質であることができる。抗生物質のクラスは下記のものを包含する:ペニシリン、例えば、ペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリン、カルベニシリン、ナフシリン、アンピシリン、およびその他;ペニシリンとβ−ラクタマーゼインヒビター、セファロースポリン、例えば、セファクロール、セファゾリン、セフロキシム、モキサラクタム、およびその他との組合わせ;カルバペネム;モノバクタム;アミノグルコシド;テトラサイクリン;マクロリド;リンコマイシン;ポリミキシン;スルホンアミド;キノロン;クロランフェニコール;メトロニダゾール;スペクチノマイシン;トリメトープリム;バンコマイシン:およびその他。また、生物致死剤は抗真菌剤であることができる。
このような抗真菌剤は、ポリエン、例えば、アンホテリシンB、ニスタチン;5−フルコシン;およびアゾール、例えば、ミコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾールおよびフルコナゾールを包含する。
ある態様において、生物致死剤は非酵素化学剤である。他の態様において、生物致死剤は非ポリペプチド化学剤である。
生物致死剤は、大腸菌 (Escherichia coli) (DSM 1576) の生きている細胞の数を、生物致死剤の25%(w/w) の水溶液中で、好ましくは10%(w/w) の水溶液中で、最も好ましくは5%(w/w) の水溶液中で、さらにより好ましくは1%(w/w) の水溶液中で、最も好ましくは0.5%(w/w) の水溶液中で、特に0.1%(w/w) の水溶液中で、20℃において30分間のインキュベ−ション後、1/100に減少させる。
生物致死剤は、1000 ppmの濃度で添加したとき、好ましくは500 ppmの濃度で添加したとき、より好ましくは250 ppmの濃度で添加したとき、さらにより好ましくは100 ppmの濃度で添加したとき、最も好ましくは50 ppmの濃度で添加したとき、特に25 ppmの濃度で添加したとき、微生物増殖基質中で25℃において24時間の間、大腸菌 (Escherichia coli) (DSM 1576) の生きている細胞の発芽後成長を阻害することができる。
生物致死剤は、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の生きている細胞の数を、生物致死剤の25%(w/w) の水溶液中で、好ましくは10%(w/w) の水溶液中で、最も好ましくは5%(w/w) の水溶液中で、さらにより好ましくは1%(w/w) の水溶液中で、最も好ましくは0.5%(w/w) の水溶液中で、特に0.1%(w/w) の水溶液中で、20℃において30分間のインキュベ−ション後、1/100に減少させる。
生物致死剤は、1000 ppmの濃度で添加したとき、好ましくは500 ppmの濃度で添加したとき、より好ましくは250 ppmの濃度で添加したとき、さらにより好ましくは100 ppmの濃度で添加したとき、最も好ましくは50 ppmの濃度で添加したとき、特に25 ppmの濃度で添加したとき、微生物増殖基質中で25℃において24時間の間、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の生きている細胞の発芽後成長を阻害することができる。
組成物の本発明の抗菌ポリペプチドおよび生物致死剤は、相乗的抗菌作用が得られるように、選択することができる。
50%w/w (好ましくは25%w/w、より好ましくは10%w/w、最も好ましくは5%w/w) の生物致死剤および0.5 ppm (好ましくは0.1 ppm) の抗菌ポリペプチドを含有する水溶液中で20℃において10分間インキュベートしたとき、大腸菌 (E. coli) (DSM 1576) の生きている細胞の数が、生物致死剤および抗菌ポリペプチド単独と別々にインキュベートした結果を加えて得られる作用、すなわち、簡単な加法的作用に比較して、少なくとも5% (好ましくは少なくとも10%) 多く減少するように、組成物の抗菌ポリペプチドおよび生物致死剤を選択することができる。
500 ppm (好ましくは250 ppm、より好ましくは100 ppm、最も好ましくは50 ppm) の生物致死剤および0.5 ppm (好ましくは0.1 ppm) の抗菌ポリペプチドを含有する微生物増殖基質中で25℃において大腸菌 (E. coli) (DSM 1576) の発芽後成長を、生物致死剤および抗菌ポリペプチド単独と別々にインキュベートした結果を加えて得られる作用、すなわち、簡単な加法的作用に比較して、少なくとも5% (好ましくは少なくとも10%) 長い時間の間阻害するように、組成物の酵素成分および生物致死剤を選択することができる。
50%w/w (好ましくは25%w/w、より好ましくは10%w/w、最も好ましくは5%w/w) の生物致死剤および0.5 ppm (好ましくは0.1 ppm) の抗菌ポリペプチドを含有する水溶液中で20℃において10分間インキュベートしたとき、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の生きている細胞の数が、生物致死剤および抗菌ポリペプチド単独と別々にインキュベートした結果を加えて得られる作用、すなわち、簡単な加法的作用に比較して、少なくとも5% (好ましくは少なくとも10%) 多く減少するように、組成物の抗菌ポリペプチドおよび生物致死剤を選択することができる。
500 ppm (好ましくは250 ppm、より好ましくは100 ppm、最も好ましくは50 ppm) の生物致死剤および0.5 ppm (好ましくは0.1 ppm) の抗菌ポリペプチドを含有する微生物増殖基質中で25℃においてバシラス・サチリス (Bacillus subtilis) (ATCC 6633) の発芽後成長を、生物致死剤および抗菌ポリペプチド単独と別々にインキュベートした結果を加えて得られる作用、すなわち、簡単な加法的作用に比較して、少なくとも5% (好ましくは少なくとも10%) 長い時間の間阻害するように、組成物の酵素成分および生物致死剤を選択することができる。
組成物は適当な担体物質を含んでなることができる。また、組成物は、それを薬剤として使用するとき、本発明の抗菌ポリペプチドを所望の位置に送達させることができる、適当な送達ビヒクルを含んでなることができる。
組成物はこの分野において知られている方法に従い調製することができ、そして液状または乾燥組成物の形態であることができる。例えば、ポリペプチド組成物は粒状または微粒状の形態であることができる。組成物中に添加すべきポリペプチドは、この分野において知られている方法に従い安定化することができる。
本発明のポリペプチド組成物を使用する好ましい例を後述する。本発明のポリペプチド組成物の投与量および組成物を使用する他の条件は、この分野において知られている方法に基づいて決定することができる。
方法および使用
本発明は、また、抗菌ポリペプチドの種々の使用を包含する。抗菌ポリペプチドは、典型的には、細菌、真菌、酵母または藻類による汚染に暴露される位置において有効である。典型的には、微生物を殺す必要があるか、あるいは微生物の増殖を制御する必要がある、水性系、例えば、冷却水系、洗濯すすぎ水、油系、例えば、切削油、潤滑油、油田およびその他の中に位置は存在する。しかしながら、本発明は、また、既知の抗菌組成物が有効である、すべての用途、例えば、木材、ラテックス、接着剤、にかわ、紙、厚紙、繊維材料、皮革、プラスチック、コーキング材、および飼料の保護において使用することができる。
他の用途は、食物、飲料、化粧品、例えば、ローション、クリーム、ゲル、軟膏、石鹸、シャンプー、コンディショナー、発汗防止剤、防臭剤、うがい薬、コンタクトレンズ製品、酵素配合物、または食物成分の保存を包含する。
こうして、本発明の抗菌ポリペプチドは、消毒剤として、例えば、アクネ、眼または口の感染、皮膚の感染の治療において;発汗防止剤または防臭剤において;足浴塩において;コンタクトレンズ、硬質表面、歯 (口腔のケアー) 、創傷、挫傷およびその他のクリーニングおよび消毒のために有効である。
一般に、本発明の抗菌ポリペプチドは、硬質表面上の微生物増殖のクリーニング、消毒または阻害に有効であると考えられる。本発明の抗菌ポリペプチドと好都合に接触させることができる表面の例は、使用するプロセス装置、例えば、酪農場、化学的または薬学的プロセスプラント、水衛生システム、油プロセシングプラント、紙パルププロセシングプラント、水処理プラント、および冷却塔の表面である。本発明の抗菌ポリペプチドは、問題の硬質表面上の微生物増殖のクリーニング、消毒または阻害に有効である量で使用すべきである。
さらに、本発明の抗菌ポリペプチドは、任意の種類のプロセス装置をクリーニングする所定位置におけるクリーニング (C.I.P.) 系において使用できることが考えられる。
本発明の抗菌ポリペプチドは、食物加工プラント、および食物を調製または供給する区域、例えば、病院、ナーシングホ−ム、レストラン、特にファーストフードレストラン、調理済み食品店およびその他における、表面および料理台所道具のクリーニングにさらに使用できる。また、それは食物製品における抗微生物剤として使用することができ、そしてサラダバー上のチーズ、果物および野菜および食物における表面抗微生物剤として特に有効であろう。
また、本発明の抗菌ポリペプチドは、水性塗料における保存剤または消毒剤として使用できる。
本発明の抗菌ポリペプチドは、また、水ラインの微生物制御、および水の消毒、特に工業用水の消毒に有効である。
本発明は、また、薬剤として本発明の抗菌ポリペプチドまたは組成物を使用することに関する。さらに、本発明の抗菌ポリペプチドまたは組成物は、また、微生物、例えば、真菌生物または細菌、好ましくはグラム陽性菌を制御または防除する薬剤の製造に使用できる。
本発明の組成物および抗菌ポリペプチドは、動物またはヒトの抗菌性治療剤または予防剤として使用できる。こうして、本発明の組成物および抗菌ポリペプチドは、微生物の感染、例えば、細菌または真菌の感染、好ましくはグラム陽性菌の感染を治療する、動物またはヒトの抗菌性治療剤または予防剤の製造において使用できる。特に、微生物の感染は、結核および膵嚢胞性繊維症を包含するが、これらに限定されない肺の疾患;および淋疾およびクラミジアを包含するが、これらに限定されない性的伝染疾患に関係付けられる。
本発明の組成物は、有効量の本発明の抗菌ポリペプチドを含んでなる。
用語「有効量」は、本発明において使用するとき、問題の微生物の増殖を阻害するために十分である、配列番号2のアミノ酸1〜40として示すアミノ酸配列、またはそのフラグメントまたは変異型を含んでなる抗菌ポリペプチドの量を意味することを意図する。
本発明は、また、創傷治癒組成物または製品、例えば、帯具、医学的装置、例えば、カテーテル、さらに抗ふけ毛製品、例えば、シャンプーに関する。
In vitro合成
本発明の抗菌ポリペプチドは、in vitro合成において、この分野において知られている慣用法を使用して製造することができる。種々の商業的合成装置は、入手可能な、例えば、自動化合成装置 (Applied Biosystems, Inc.、Beckman、およびその他) である。合成装置を使用することによって、天然に産出するアミノ酸を天然に見出されないアミノ酸、特にD−異性体 (またはD−型) 、例えば、D−アラニンおよびD−イソロイシン、ジアステレオマー、異なる長さまたは機能を有する側鎖、およびその他で置換することができる。特定の配列および製造方法は、便利さ、必要な純度、およびその他により決定されるであろう。
結合に好都合な機能性、例えば、アミドまたは置換アミンの形成、例えば、還元的アミン化のためのアミノ基、チオエーテルまたはジサルファイドの形成のためのチオール基、アミドの形成のためのカルボキシル基を含んでなる、種々のペプチドまたはタンパク質に、化学的結合を与えることができる。
必要ならば、他の分子または表面に対する結合を可能とする、種々の基を合成または発現の間にペプチドの中に導入することができる。こうして、チオエーテルを形成するためにシステイン、金属イオン複合体に対する結合を形成するためにヒスチジン、アミドまたはエステルを形成するためにカルボキシル基、アミドを形成するためにアミノ基、およびその他を使用することができる。
ポリペプチドは、また、慣用の組換え合成法に従い単離し、精製することができる。ライゼイトを発現宿主から調製し、そしてライゼイトをHPLC、排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー、または他の精製技術により精製することができる。大部分について、使用する組成物は、生成物の製造法および精製法に関する組合わせに関して、少なくとも20重量%、より通常少なくとも約75重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、治療の目的に対して、通常少なくとも約99.5重量%の必要な生成物を含んでなるであろう。通常、百分率は全タンパク質に基づく。
動物飼料
本発明は、また、動物飼料において抗菌活性を有するポリペプチドを使用する方法、ならびに本発明の抗菌ポリペプチドを含んでなる飼料組成物および飼料添加剤に関する。
動物という用語は、人間を含む、すべての動物を包含する。動物の例は、非反芻動物、および反芻動物、例えば、雌牛、ヒツジおよびウマである。特定の態様において、動物は非反芻動物である。非反芻動物は、単胃動物、例えば、ブタ (子豚、成長するブタ、および雄ブタを包含するが、これらに限定されない);家禽、例えば、シチメンチョウおよびニワトリ (ブロイラーひな、産卵鶏を包含するが、これらに限定されない);若い仔ウシ;および魚類 (サケを包含するが、これらに限定されない) を包含する。
飼料または飼料組成物という用語は、動物による摂取に適当であるか、あるいは意図される、任意のコンパウンド、調製物、混合物、または組成物を意味する。
本発明による使用において、食事の前、後、またはそれと同時に抗菌ポリペプチドを動物に供給することができる。
特定の態様において、抗菌ポリペプチドは、それを飼料に添加する形態で、または飼料添加剤に含めるとき、十分に規定される。十分に規定さるとは、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定して、抗菌ポリペプチド調製物が少なくとも50%の純度であることを意味する (WO 01/58275の実施例12参照)。他の特定の態様において、抗菌ポリペプチド調製物は、この方法により測定して、少なくとも60、70、80、85、88、90、92、94、または少なくとも95%の純度である。
十分に規定された抗菌ポリペプチドは有利である。例えば、他の妨害性または汚染性抗菌ポリペプチドを本質的に含有しない抗菌ポリペプチドを飼料に正しく投与することは非常に容易である。投与という用語は、特に終始一貫した、一定の結果、および必要な作用に基づいて投与量を最適化する可能性を得るという目的を正しく言及する。
しかしながら、動物において使用するために、抗菌ポリペプチドはその純度であることは必要ではない;それは、例えば、他の酵素を含むことができ、この場合において、それは抗菌ポリペプチド調製物と命名される。
抗菌ポリペプチド調製物は、(a) 飼料に直接添加する (または植物性タンパク質の処理プロセスにおいて直接使用する) ことができるか、あるいは (b) それは1または2以上の中間組成物、例えば、飼料に引き続いて添加される (または処理プロセスにおいて使用される) 飼料添加剤またはプレミックスの製造において使用できる。前述の純度は、上記 (a) または (b) に従うかどうかにかかわらず、もとの抗菌ポリペプチド調製物の純度を意味する。
この程度の大きさの純度を有する抗菌ポリペプチド調製物は特に組換え製造法を使用して得ることができるが、抗菌ポリペプチドが伝統的発酵法により産生されるとき、それらは容易に得られず、また、非常に高いバッチ対バッチの変動にさらされる。
このような抗菌ポリペプチド調製物は、もちろん、他の酵素と混合することができる。
植物性タンパク質という用語は、本明細書において使用するとき、植物に由来するか、あるいは植物を起源とする少なくとも1種のタンパク質、例えば、修飾されたタンパク質およびタンパク質誘導体を包含する、任意のコンパウンド、組成物、調製物または混合物を意味する。特定の態様において、植物性タンパク質のタンパク質含有率は少なくとも10、20、30、40、50、または60% (w/w) である。
植物性タンパク質は、植物性タンパク質源、例えば、マメ科植物および穀物、例えば、科ファバセアエ (Fabaceae) (Leguminosae) 、クルシフェラセアエ (Cruciferaceae) 、ケノポジアセアエ (Chenopodiaceae) 、およびポアセアエ (Poaceae) の植物からの材料、例えば、ダイズ荒粉、ハウチワマメ荒粉およびナタネ荒粉に由来することができる。
特定の態様において、植物性タンパク質源は、科ファバセアエ (Fabaceae) の1または2以上の植物、例えば、ダイズ、ハウチワマメ、エンドウマメ、またはソラマメ・インゲン・ササゲの類からの材料である。
特定の態様において、植物性タンパク質源は、科ケノポジアセアエ (Chenopodiaceae) の1または2以上の植物、例えば、ビート、テンサイ、ホウレンソウまたはキノアからの材料である。
植物性タンパク質源の他の例は、ナタネ、およびキャベツある。
ダイズは、好ましい植物性タンパク質源である。
植物性タンパク質源の他の例は、穀物、例えば、オオムギ、コムギ、ライムギ、カラスムギ、トウモロコシ、イネ、およびモロコシである。
抗菌ポリペプチドは任意の形態で、例えば、比較的純粋な抗菌ポリペプチドとして、または動物飼料に添加することを意図する他の成分と混合して、すなわち、動物飼料添加剤、例えば、動物飼料のいわゆるプレミックスの形態で飼料に添加することができる。
それ以上の面において、本発明は、動物飼料、例えば、動物飼料、および動物飼料添加剤、例えば、プレミックスにおいて使用するための組成物に関する。
本発明の抗菌ポリペプチドを別として、本発明の動物飼料添加剤は少なくとも1種の脂溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の微量ミネラル、および/または少なくとも1種の多量ミネラルを含有する。
さらに、任意の、飼料添加剤成分は、着色剤、芳香化合物、安定剤、および/またはフィターゼEC 3.1.3.8または3.1.3.26;キシラナーゼEC 3.2.1.8;ガラクタナーゼEC 3.2.1.89;および/またはβ−グルカナーゼEC 3.2.1.4から選択される少なくとも1種の他の酵素である。
特定の態様において、これらの他の酵素は十分に規定される (抗菌ポリペプチド調製物について上に定義したように) 。
他の抗菌ペプチド (AMP) の例は、CAP18、ロイコシン (Leucosin) A、トリトルプチシン (Tritrpticin) 、プロテグリン (Protegrin)−1、タナチン (Thanatin) 、デフェンシン (Defensin) 、オビスピリン (Ovispirin) 、例えば、ノビスプリン (Novispirin) (Robert Lehrer、2000) 、および抗菌活性を保持するそれらの変異型またはフラグメントである。
他の抗真菌ポリペプチド (AFP) の例は、アスペルギルス・ギガンテウス (Aspergillus giganteus) 、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) のペプチド、ならびに抗菌活性を保持するそれらの変異型またはフラグメントである (WO 94/01459およびPCT/DK02/00289 [いったん公開されるとWO番号に置換される] に開示されている) 。
通常、脂溶性および水溶性ビタミン、ならびに微量ミネラルは飼料への添加に意図される、いわゆるプレミックスの一部分を形成するが、多量ミネラルは通常飼料に別々に添加される。これら組成物のいずれのタイプも、本発明の抗菌ポリペプチドで濃縮されると、本発明の動物飼料添加剤である。
特定の態様において、本発明の動物飼料添加剤は、動物の食餌または飼料に0.01〜10.0%、より好ましくは0.05〜5.0%または0.2〜1.0% (%はgの添加剤/100gの飼料を意味する) のレベルで添加することを意図する。
これらの成分の例を下に列挙する。
可溶性ビタミンの例は、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、およびビタミンK、例えば、ビタミンK3である。
水溶性ビタミンの例は、ビタミンB12、ビオチンおよびコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸およびパントテン酸塩、例えば、Ca−D−パントテン酸塩である。
微量ミネラルの例は、マンガン、亜鉛、鉄、銅、ヨウ素、セレン、およびコバルトである。
多量ミネラルの例は、カルシウム、リンおよびナトリウムである。
これらの成分の栄養必要条件 (家禽および子豚/ブタで例示する) は、WO 01/58275の表Aに列挙されている。栄養必要条件は、これらの成分を食餌に示した濃度で添加すべきであることを意味する。
別の態様において、本発明の動物飼料添加剤はWO 01/58275の表Aに特定されている個々の成分の少なくとも1種を含んでなる。少なくとも1種は、1または2以上、または2、または3、または4およびすべての13まで、またはすべての15までの個々の成分のいずれかを意味する。より詳しくは、表Aの列4、または列5、または列6中に示す範囲内の飼料濃度を提供するような濃度で、この少なくとも1種の個々の成分を本発明の添加剤中に添加する。
本発明は、また、動物飼料組成物に関する。動物飼料組成物または食餌は、タンパク質の比較的高い含有率を有する。家禽および魚類の食餌は、WO 01/58275の表B、列2〜3に示されているように特徴づけることができる。魚類の食餌は、表B、列4に示されているように特徴づけることができる。さらに、このような魚類の食餌は通常200〜310 g/kgの粗脂肪含有率を有する。
本発明による動物飼料組成物は50〜800 g/kgの粗タンパク質含有率を有し、そして本明細書において特許請求する抗菌ポリペプチドの少なくとも1種をさらに含んでなる。
さらに、または別の態様 (上に示した粗タンパク質含有率に対して) において、本発明の動物飼料組成物は、10〜30 MJ/kgの代謝可能なエネルギー含有率、0.1〜200 g/kgのカルシウム含有率、および/または0.1〜200 g/kgの有効リン含有率、および/または0.1〜100 g/kgのメチオニン含有率、および/または0.1〜150 g/kgのメチオニン+システイン含有率、および/または0.5〜50 g/kgのリシン含有率を有する。
特定の態様において、代謝可能なエネルギー、粗タンパク質、カルシウム、リン、メチオニン、メチオニン+システイン、および/またはリシンの含有率は、WO 01/58275の表B中の2、3、4または5 (R、2〜5) の任意の1つの範囲内である。
粗タンパク質は、窒素 (N) ×係数6.25として計算される、すなわち、粗タンパク質 ( g/kg) = N ( g/kg) × 6.25。窒素含有率はKjedahl法により決定される (A.O.A.C.、1984、Official Methods of Analysis 第14版、Association of Official Analytical Chemists、ワシントンD.C.) 。
代謝可能なエネルギーは下記の刊行物に基づいて計算することができる:NRC publication Nutrient requirements in swine、第9版、1988、subcommittee on swine nutrition、committee on animal nutrition、board of agriculture、national research council、National Academy Press、ワシントンD.C.、pp. 2−6、およびEuropean Table of Energy Values for Poultry Feed−stuffs、Spolderholt centre for poultry research and extension、7361 DA Beekbergen、The Netherlands、Grafisch bedrijf Ponsen & loojien bv、Wageningun、ISBN 90−71463−12−5。
完全動物食餌中のカルシウム、有効リンおよびアミノ酸の食物含有率は、飼料表、例えば、下記の表に基づいて計算される:Veevoedertabel 1997、gegevens over chemische samanstelling、verteerbaarheid en voederwaarde van voedermiddelen、Central Veevoebureau、Runderweg 6、8219 pk Leiystad、ISBN 90−72839−13−7。
特定の態様において、本発明の動物飼料組成物は、上に定義した植物性タンパク質またはタンパク質源の少なくとも1種を含有する。
なおさらに特定の態様において、本発明の動物飼料組成物は、0〜80%のトウモロコシ、および/または0〜80%のモロコシ、および/または0〜70%のコムギ、および/または0〜70%のオオムギ、および/または0〜30%のカラスムギ、および/または0〜40%のダイズ荒粉、および/または0〜10%の魚荒粉、および/または0〜20%のホエーを含有する。動物食餌は、例えば、マッシュ飼料 (非ペレット化) またはペレット化飼料として製造することができる。典型的には、微粉砕飼料を混合し、問題の種についての規格書に従い、十分な量の必須ビタミンおよびミネラルを添加する。酵素を固体または液体の配合物として添加することができる。例えば、固体の酵素配合物を典型的には混合工程の前または間に添加し、そして液体の酵素調製物を典型的にはペレット化工程後に添加する。また、酵素は飼料添加剤またはプレミックス中に添加することができる。
食餌中の最終酵素濃度は、0.01〜200 mgの酵素/kgの食餌の範囲内、例えば、5〜30 mgの酵素/kgの動物食餌の範囲内である。
抗菌ポリペプチドは下記の1または2以上の量 (投与量範囲) で投与できる:0.01〜200、または0.01〜100、または0.05〜100、または0.05〜50、または0.10〜10 − すべてのこれらの範囲はmg抗菌ポリペプチドタンパク質/kg飼料(ppm) である。
mg抗菌ポリペプチドタンパク質/kg飼料を決定するために、抗菌ポリペプチドを飼料組成物から精製し、そして精製した抗菌ポリペプチドの比活性を関係するアッセイにより測定する (抗菌活性、基質、およびアッセイを参照) 。また、飼料組成物それ自体の抗菌活性を同一アッセイにより測定し、これら2つの測定値に基づいて、mg抗菌ポリペプチドタンパク質/kg飼料を計算する。
飼料添加剤中に存在するmg抗菌ポリペプチドタンパク質/kg飼料の決定に、同一原理を適用する。もちろん、飼料添加剤または飼料の調製に使用する抗菌ポリペプチドの試料が入手可能である場合、比活性をこの試料から測定する (飼料組成物または添加剤から抗菌ポリペプチドを精製することは不必要である) 。
洗剤組成物
本発明の抗菌ポリペプチドを洗剤組成物に添加することができ、こうしてそれは洗剤組成物の1成分となることができる。
本発明の洗剤組成物は、例えば、汚れた布帛の前処理に適当な洗濯添加剤組成物およびリンス添加布帛柔軟剤組成物を包含する手および機械による洗濯用洗剤組成物として配合することができ、または家庭の一般的硬質表面クリーニング操作において使用する洗剤組成物として配合することができ、または手および機械による皿洗浄操作のために配合することができる。
特定の面において、本発明は、本発明の抗菌ポリペプチドと界面活性剤とを含んでなる洗剤添加剤を提供する。洗剤添加剤ならびに洗剤組成物は、1または2以上の他の酵素、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ (例えば、ラッカ−ゼ) 、および/またはペルオキシダーゼ (例えば、ハロペルオキシダーゼ) を含んでなることができる。
一般に、選択する1または2以上の酵素の性質は選択する洗剤と適合性であるべきであり (すなわち、pH最適値、他の酵素および非酵素成分との適合性、およびその他) 、そして1または2以上の酵素は有効量で存在すべきである。
プロテアーゼ:適当なプロテアーゼは、動物、野菜または微生物由来のプロテアーゼを包含する。微生物由来は好ましい。化学的に修飾された突然変異体またはタンパク質操作された突然変異体が包含される。プロテアーゼはセリンプロテアーゼまたは金属プロテアーゼ、好ましくはアルカリ性微生物プロテアーゼまたはトリプシン様プロテアーゼであることができる。アルカリ性プロテアーゼの例は、スブチリシン、特にバシラス (Bacillus) に由来するもの、例えば、スブチリシンNovo、スブチリシンCarlsberg、スブチリシン309、スブチリシン147およびスブチリシン168 (WO 89/06279に記載されている) である。トリプシン様プロテアーゼの例はトリプシン (例えば、ブタまたはウシ由来) およびWO 89/06270に記載されているフザリウム (Fusarium) プロテアーゼである。
有用なプロテアーゼ例は、WO 92/19729、WO 98/20115、およびWO 98/34946に記載されている変異型、特に下記の位置の1または2以上における置換を有する変異型である:27、36、57、76、87、97、101、104、120、123、167、170、194、206、218、222、224、235および274。
リパーゼ:適当なリパーゼは、細菌または真菌由来のリパーゼを包含する。化学的に修飾された突然変異体またはタンパク質操作された突然変異体が包含される。有用なリパーゼの例は次の通りである:フザリウム (Fusarium) (同義語Thermomyces) からのリパーゼ、例えば、EP 258 068およびEP 305 216に記載されているフミコラ・ラヌギノサ (H. lanuginosa) (T. lanuginosus)リパーゼまたはWO 96/13580に記載されているフミコラ・インソレンス (H. insolens)リパーゼ、シュードモナス (Pseudomonas) リパーゼ、例えば、シュードモナス・アルカリゲネス (P. alcaligenes) またはシュードモナス・シュードアルカリゲネス (P. pseudoalcaligenes) ( EP 218 272) 、
シュードモナス・セパシア (P. cepacia) リパーゼ (EP 331 376) 、シュードモナス・スツゼリ (P. stutzeri) リパーゼ (GB 1,372,034) 、シュードモナス・フルオレッセンス (P. fluorescens) リパーゼ、シュードモナス (Pseudomonas) 種SD 705株リパーゼ (WO 95/06720およびWO 96/27002) 、シュードモナス・ウィスコンシネンシス (P. wisconsinensis) (WO 96/12012) 、バシラス (Bacillus) リパーゼ、例えば、バシラス・サチリス (B. subtilis) リパーゼ (Dartosis他、(1993)、Biochimica et Biophysica Acta 1131:253−360)、バシラス・ステアロサーモフィラス (B. stearothermophilus) リパーゼ (JP 64/744992) およびバシラス・プミラス (B. pumillus) リパーゼ (WO 91/16422)。
他の例はWO 92/05249、WO 94/01541、EP 407 225、EP 260 105、WO 95/35381、WO 96/00292、WO 95/30744、WO 94/25578、WO 95/14783、WO 95/22615、WO 97/04079およびWO 97/07202に記載されているものである。
アミラーゼ:適当なアミラーゼ (αおよび/またはβ) は、細菌または真菌由来のリパーゼを包含する。化学的に修飾された突然変異体またはタンパク質操作された突然変異体が包含される。アミラーゼは、例えば、GB 1,296,839にいっそう詳細に記載されているバシラス・リヘニフオールミス (B. licheniformis) の特別の株から得られるα−アミラーゼを包含する。
有用な酵素の例はWO 94/02597、WO 94/18314、WO 96/23873およびWO 97/43424、特に下記の位置の1または2以上における置換を有する変異型である:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408および444。
セルラーゼ:適当なセルラーゼは、細菌または真菌由来のリパーゼを包含する。化学的に修飾された突然変異体またはタンパク質操作された突然変異体が包含される。セルラーゼは下記のものを包含する:属バシラス (Bacillus) 、シュードモナス (Pseudomonas) 、フミコラ (Humicola) 、フザリウム (Fusarium) 、チエラビア (Thielavia) 、アクレモニウム (Acremonium) からのセルラーゼ、例えば、フミコラ・インソレンス (Humicola insolens) 、ミセリオフトラ・サーモフィラ (Myceliophthora themophila) およびフザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) から産生される真菌セルラーゼ (米国特許第4,435,307号、米国特許第5,648,263号、米国特許第5,691,178号、米国特許第5,776,757号およびWO 89/09259に開示されている) 。
特に適当なセルラーゼは色管理利益を有するアルカリ性または中性のセルラーゼである。このようなセルラーゼの例は、EP 0 495 257、EP 0 531 372、WO 96/11262、WO 96/29397、WO 98/08940に記載されているセルラーゼである。他の例は、例えば、WO 94/07998、EP 0 531 315、米国特許第5,457,046号、米国特許第5,686,593号、米国特許第5,763,254号、WO 95/24471、WO 98/12307およびPCT/DK 98/00299に記載されているセルラーゼ変異型である。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:適当なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌または真菌由来のものを包含する。化学的に修飾された突然変異体またはタンパク質操作された突然変異体が包含される。有用なペルオキシダーゼ例は、コプリヌス (Coprinus) からの、例えば、コプリヌス・シネレウス (C. cinereus) からのペルオキシダーゼ、およびそれらの変異型、WO 93/24618、WO 95/10602、およびWO 98/15257に記載されている変異型を包含する。
1または2以上の酵素を含有する別々の添加剤の添加により、またはこれらの酵素のすべてを含んでなる組合わせた添加剤の添加により、1または2以上の洗剤酵素を洗剤組成物に含めることができる。本発明の洗剤添加剤、すなわち、別々の添加剤または組合わせた添加剤を、例えば、粒体、液体、スラリ−、およびその他として配合することができる。好ましい洗剤添加剤配合物は粒体、特に非ダスチング粒体、液体、特に安定化液体、またはスラリ−である。
非ダスチング粒体は、例えば、米国特許第4,106,991号および米国特許第4,661,452号に開示されているように製造することができ、必要に応じてこの分野において知られている方法により被覆することができる。蝋状被覆材料の例は次の通りである:平均分子量1,000〜20,000のポリエチレンオキシド生成物 (ポリエチレングリコール、PEG) ;16〜50エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を有し、そして15〜80エチレンオキシド単位が存在する、エトキシル化脂肪族アルコール;脂肪族アルコール;脂肪酸;および脂肪酸のモノ−およびジ−およびトリグリセリド。
流動床技術による適用に適当な皮膜形成被覆材料の例はGB 1483591に記載されている。液体酵素調製物は、例えば、ポリオール、例えば、プロピレングリコール、糖または糖アルコール、乳酸またはホウ酸を確立された方法に従い添加することによって安定化することができる。保護された酵素はEP 238,216に開示されている方法に従い調製することができる。
本発明の洗剤組成物は、任意の好都合な形態、例えば、バー、タブレット、粉末、粒体、ペーストまたは液体であることができる。液状洗剤は水性であり、典型的には70%までの水および0〜30%の有機溶媒を含有するか、あるいは非水性であることができる。
典型的には、洗剤組成物は1または2以上の界面活性剤を含んでなり、半極性を包含する非イオンおよび/またはアニオンおよび/またはカチオンおよび/または両性イオンであることができる。界面活性剤は典型的には0.1〜60重量%のレベルで存在する。
含有するとき、洗剤は通常約1%〜約40%のアニオン界面活性剤、例えば、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキルサルフェート (脂肪族アルコールサルフェート) 、アルコールエトキシサルフェート、第二級アルカンスルホネート、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル−またはアルケニルコハク酸または石鹸を含有するであろう。
含有するとき、洗剤は通常約0.2%〜約40%の非イオン界面活性剤、例えば、アルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、またはグルコサミン (「グルカミド」) のN−アシルN−アルキル誘導体を含有するであろう。
洗剤は0〜65%の洗剤ビルダ−または錯化剤、例えば、ゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、アルキル−またはアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩または層状ケイ酸塩 (例えば、HoechstからのSKS−6) を含有することができる。
洗剤は1または2以上のポリマ−を含んでなることができる。例は次の通りである:カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ (ビニルピリジン−N−オキシド) 、ポリビニルイミダゾール、ポリカルボキシレート、例えば、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマーおよびラウリルメータークリレート/アクリル酸コポリマー。
洗剤は漂白系を含有することができる。漂白系はH2O2源、例えば、過ホウ素酸塩または過炭酸塩を含んでなることができ、これらは過酸生成漂白アクチベーター、例えば、テトラアセチルエチレンジアミンまたはノナノイルオキシベンゼンスルホネートと組み合わせることができる。選択的に、漂白系は、例えば、アミド、イミド、またはスルホン型のペルオキシ酸を含んでなることができる。
本発明の洗剤組成物の1または2以上の酵素は、慣用安定化剤、例えば、ポリオール、例えば、プロピレングリコールまたはグリセロール、糖または糖アルコール、乳酸、ホウ酸、またはホウ酸誘導体、例えば、芳香族ボレートエステル、またはフェニルホウ酸誘導体、例えば、4−ホルミルホウ酸で安定化することができ、そして組成物は、例えば、WO 92/19709およびWO 92/19708に記載されているように配合することができる。
また、洗剤は他の慣用洗剤成分、例えば、布帛コンディショナー、例えば、粘土、発泡ブースター、泡抑制剤、耐蝕剤、汚れ懸濁剤、汚れ再付着防止剤、色素、殺菌剤、蛍光増白剤、ハイドロトープ、曇り抑制剤、または香料を含有することができる。
現在、洗剤組成物において、任意の酵素、および本発明の抗菌ポリペプチドを洗浄液の1リットル当たり0.01〜100 mg、好ましくは0.05〜10 mg、より好ましくは0.1〜5 mg、最も好ましくは0.1〜1 mgの酵素タンパク質に対応する量で添加できることが考えられる。
さらに、本発明の酵素はWO 97/07202 (参考文献として引用することによって本明細書の一部とされる) に開示されている洗剤配合物に混入することができる。
下記の実施例を参照して本発明をいっそう詳細に例示するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものと解釈すべきでない。
緩衝剤および基質として使用する化学物質は、少なくとも試薬等級の商品であった。
実施例1.シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) からの抗菌ポリペプチドの同定
材料および方法
Mex−1培地上で5日間誘導したシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) 培地から、cDNAライブラリーを調製した (国際特許出願WO 98/38288の実施例に記載されているプロトコル) 。標準分子生物学的手法に従い、ポリA濃縮RNAを精製し、cDNAを合成し、そしてライブラリーを作った。一般的プロセスについての詳細なプロトコルは、国際特許出願WO 01/12794の実施例の中に見出すことができる。クローニングに使用したベクターはpMhas5であった。これは配列番号4に示されており、下記の特徴を有する。
Figure 0004361796
このプラスミドの顕著な特徴は、Lacプロモーターのシャイン・ダルガノ領域に対して近位のEcoRI−Notl制限部位である。これにより、EcoRI−Notl適合cDNAをベクター中にクローニングし、生ずる構築物を大腸菌 (E. coli) 宿主中で活性的に転写し、翻訳することができる。
シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) ライブラリーの構築およびプラスミドプールを生ずるcDNAのシグナルトラッピング
もとのcDNA−pMHas5ベクター結合の合計20,000の形質転換体から、cDNAプラスミドプールを調製した。プラスミドDNA単離についてのQiagenプロトコル (Qiagen Inc.) に従い、固体LB選択的培地から回収したコロニーのプールから、プラスミドDNAを直接調製した。トランスポゼースの製造会社の使用説明書 (Finnizyme、フィンランド国) に従い、プラスミドプールをトランスポゾーンSigA2およびMuAトランスポゼースで処理した。トランスポゾーン促進シグナルトラッピングについての一般的情報は、国際特許出願WO 01/77315の中に見出すことができる。
生ずる混合物をエタノール沈降させて、過剰の塩を除去し、細胞とともに提供された標準プロトコル (Gibco BRL) に従い、1.5 μlを20 μlのDH10B超コンピテント細胞の中にエレクトロポレートした。エレクトロポレートした細胞をSOC培地中で震蘯しながらインキュベートした (28℃、2時間、250 rpm) 後、選択培地上にプレートした。3種類の寒天培地を使用した:
LB + 50μg/mlのクロラムフェニコール、または
LB +カナマイシン + 15 μg/mlのクロラムフェニコール、または
LB + カナマイシン + クロラムフェニコール + 12.5 μg/mlのアンピシリン。
エレクトロポレーションをLB + クロラムフェニコール培地上へ希釈プレートした後、SigA2転移を有するcDNAライブラリープラスミドを含有する、ほぼ119,000のコロニーが存在することが決定された。すべてにおいて、三重選択下に実験から363コロニーが回収された。50 μg/mlのアンピシリンを含む三重選択培地上にすべての363コロニーをレプリカプレートして、真のシグナルトラッパントについて選択した。
合計336のコロニーは増加した濃度下に増殖することができ、そしてQiagen Qiaturbo96プロトコル (Qiagen, Inc.) に従い、これらをミニプレプした (miniprepped) 。国際特許出願WO 01/77315の実施例に開示されている手法に従い、トランスポゾーン前方向および逆方向プライマー (プライマーAおよびB) を使用して、プラスミドを配列決定した。
プライマーA: agcgt ttgcg gccgc gatcc (配列番号16)
プライマーB: ttatt cggtc gaaaa ggatc c (配列番号17)
AB3700毛管配列決定装置による反応のためにDNA配列を入手した。配列をトリミングしてベクターおよびトランスポゾーン配列を除去し、そしてAおよびBプライマーは組立てられた各プラスミドについて読む。これにより、225の組立てられた配列が生じ、これらを配列相同性により145コンティグに分類した。すべての145コンティグを独立にブラスト (blast) し、結果を分析した。1つのプラスミド(プレクタシン (Plectasin) _6_812) は、既知の抗菌ポリペプチド (デフェンシン様ポリペプチド) といくつかのアミノ酸の相同性を共有した。
下記の実施例において、本発明の抗菌ポリペプチドを「プレクタシン(Plectasin)」と呼ぶ。
実施例2.プレクタシンのためのアスペルギルス (Aspergillus) 発現ベクターの構築
下記の方法において、上記cDNAライブラリー (上記実施例1参照) からプレクタシンをコードする配列を増幅した。2つのプライマー178および179とのPCR反応において、1 μlのcDNA (ほぼ10 ngのDNA) を鋳型として使用した。
プライマー178:tctgg atcca ccatg caatt tacca ccatc ctctc (配列番号7)
プライマー179:tctct cgagc tagta acact tgcaa acaaa gc (配列番号8)
10 pmolの各プライマーを100 μlの反応体積で使用した。アニリ−ング温度は55℃であり、そしてエクステンションを72℃において1分間実施した。全5サイクルを実施した。ザ・エクスパンド・ハイ・ファイデルティPCRシステム (The Expand High Fidelty PCR System) (Roche) を使用した。
PCR反応のアリコ−トを4%アガロースゲル上で分離した。2つの顕著なバンドが見られた:ほぼ300 bpのサイズにおける最も顕著なバンドおよびほぼ350 bpにおける多少弱いバンド。
PCRプライマーにより導入されたオ−バ−ハング中で切断するBamH IおよびXhoIで、両方のフラグメントを消化した。消化したフラグメントを単離し、そしてpMT2188の中にクローニングした。pMT2188は、オランダ国特許出願PA 2001 00088の実施例7に記載されているように構築したプラスミドpCaHj527 (国際特許出願WO 00/0064の実施例参照) に基づく、アスペルギルス (Aspergillus) の発現プラスミドである。より短いフラグメントは、シグナルトラッピング実験 (上記実施例1参照) から決定して、プレクタシンをコードする配列を含有することが見出された。このより短いPCRフラグメントの配列を配列番号5に示す。
同様に、より長いPCRフラグメントの配列は、プレクタシンをコードする配列と追加の58bpのインサートとを含有することが決定された。58bpのインサートは真菌のイントロンのコンセンサス特徴を含有することが認められ、そしてこの生成物の増幅をmRNAおよび誘導cDNAライブラリー中の不完全なイントロン除去の証拠として採用する。より長いPCRフラグメントの配列を配列番号6に示す。より短いPCR生成物 (配列番号5) のためのアスペルギルス (Aspergillus) 発現プラスミドをpMT2548と命名した。
実施例3.アスペルギルス (Aspergillus) 中のプレクタシンの発現
pMT2548をアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) BECh2 株 (国際特許出願WO 00/39322に開示されている) およびアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) MBin118中に形質転換した。スクロースおよびアセトアミドを含むコーブ (Cove) 最小プレート上で選択的および非誘導条件下に、各株の30の形質転換体を2回再単離した。プレクタシンの発現を試験するために、10 mlのYPM (2%ペプトン、1%酵母エキス、2%マルトース) を含む管中で、形質転換体を30℃において6日間インキュベートした。製造業者が推奨するようにMES展開緩衝液を使用して、上清をNuPage 10% Bis−Tris SDSゲル (Invitrogen) 上に展開して低い分子量範囲における分離を可能とした。
プレクタシンの発現のために誘導したときでさえ、両方のアスペルギルス (Aspergillus) 株は十分に増殖した。プレクタシンについて期待したサイズの明確なバンドが大部分の形質転換体に見られたが、このバンドは非形質転換宿主株アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) BECh2およびアスペルギルス・ニガー (A. niger) MBin118において見られなかった。プレクタシンのバンドは、MBin118形質転換体よりもBECh2形質転換体において強いように思われた。非常に大ざっぱに染色強度にのみ基づいて、これらの増殖条件下の収量は培地1リットル当たり10〜50 mg程度であることが推定された。
実施例4.スイサイド発現系 (SES) の中へのプレクタシンのクローニング
鋳型として全長プレクタシンcDNA (プレクタシン_6_B12) およびNcoIおよびXhoIリンカープライマーDR34FおよびDR34Rを使用して、プレクタシンフラグメントをPCRにより増幅した。
DR34F:ccggccatgg gatttggatg caatggtcct tggg (配列番号9)
DR34R:gccgtctaga gccatctagt aacacttgca aacaaagccc cccttagc (配列番号10)
製造会社 (Riche Bioscience、カリフオールニア州) に従いPWO DNAポリメラーゼを使用して、PCR増幅を実施した。PCR生成物をNcoIおよびXbaIで消化し、方向的にpHHAおよびpHH (国際特許出願WO 00/73433の実施例に開示されている) の中に挿入した。生ずるプラスミドをペプチドの細胞質発現のためにpDR−18−プレクタシンおよびペリプラスミック発現のためにpDRS−18−プレクタシンと命名した。
両方のプラスミドはプレクタシンフラグメントの下記のアミノ酸配列を含有した:
mGFGCNGPWDEDDMQCHNHCKSIKGYKGGYCAKGGFVCKCY
(配列番号11)
ここでm (メチオニン) は天然プレクタシン中に存在しないが、クローニング戦略の結果として導入された。
プレクタシン発現による大腸菌 (E. coli) の増殖阻害
内因的プレクタシン発現が誘導されるとき、液体培地中で大腸菌 (E. coli) の増殖が阻害されるかどうかを評価するために、下記の実験を国際特許出願WO 00/73433の実施例に開示されているように実施した。簡単に述べると、マイクロタイタープレート中の150 μlのLBまたは0.1%のアラビナーゼを含有するLB中に、pDRS−18−プレクタシン、pDR−18−プレクタシン、pHHまたはpHHAプラスミドを含有する細胞の新鮮な一夜培養物を300倍に希釈し、37℃において激しく震蘯しながらインキュベートした。ELISAリーダーを使用して規則的間隔でOD450を測定することによって、増殖曲線をモニタ−した。結果は周辺質に向けるとき、プレクタシンが細胞増殖を41%阻害することを示したが、細胞質中で発現されるとき、それは細胞増殖に影響を与えなかった (下記表参照)。
Figure 0004361796
実施例5.大腸菌 (E. coli) 中のシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) プレクタシンのクローニング、発現および活性の評価
pET31b+中のシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) からのプレクタシンのクローニング
抗微生物剤活性のアッセイのためにプレクタシンを産生するために、プレクタシンをコードするcDNAを発現ベクターpET31b+ (Novagen Inc.、ウィスコンシン州) の中に挿入した。
特別に設計したオリゴヌクレオチド (プライマー1およびプライマー2) により、製造会社 (Roche Bioscience、カリフオールニア州) に従いPWO DNAポリメラーゼを使用するポリメラーゼ連鎖反応により、プレクタシン遺伝子を増幅した。
プライマー1:attattcagatgctggatcc gaaaaacctgcgtcgcatta tccgcaaaggcatccatatc (配列番号12)
プライマー2: aataatctcgagttattagc catattttttaatgatatgg atgcctttgcggataatgcg ac (配列番号13)
フランキング制限エンドヌクレアーゼ部位 (AiwNI/AvaI) の酵素的消化により、この遺伝子をpET31b+中で融合構築物としてクローニングすることができた (製造会社 (New England Biolabs, Inc.、マサチュ−セッツ州) により記載されている標準手法) 。すべての標準プロトコルはどこかに記載されてきている (Sambrook、Fritsch、およびManiatis、1989) 。
大腸菌 (E. coli) 中のシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) プレクタシンの形質転換および発現
組換え体pET31b+を大腸菌 (E. coli) Novablue中に形質転換した (製造会社 (Novagen) により記載されている) 。プラスミドをQIAprep Mini Columns (QIAGEN Inc.、カリフオールニア州) により調製し、プラスミド特異的プライマー (プライマー3およびプライマー4) を使用する自動化配列決定により配列決定した。
プライマー3: tgctagttat tgctcagcgg (配列番号14)
プライマー4: accgtagttg cgcccatcg (配列番号15)
プラスミドを製造会社 (Novagen) に従い大腸菌 (E. coli) BLR−DE3中で形質転換した。細菌をLD培地中でOD600約0.8に培養し、組換えタンパク質の合成を1 mMのIPTG (イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド) により開始した。3時間誘導した後、細菌を収集し、1/10体積の緩衝液A (50 mMのTris−HCl、1 mMのEDTA、100 mMのNaCl、pH 8) 中に再懸濁させ、圧力崩壊 (1500 mBar) により分解した。生ずるペレットを緩衝液B (50 mMのTris−HCl、10 mMのEDTA、0.5%のTriton X−100 、100mMのNaCl、pH 8) 中で2回洗浄した。すべての標準プロトコルはどこかに記載されてきている (Sambrook、Fritsch、およびManiatis、1989) 。
大腸菌 (E. coli) 封入体からのシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) プレクタシンの精製
上記精製から得られるペレットは、精製された封入体を含有した。KSI融合相手からペプチドを遊離するために、プレクタシンをコードする遺伝子に対してN末端に導入された、操作されたAsp−Pro部位上で酸加水分解を実施した。
封入体を100 mMのリン酸ナトリウム (pH 2.3) 中に再懸濁させ、85℃において一夜インキュベートした。生ずる上清はプロリン−プレクタシンを含有し、そして試料を100 mMのリン酸ナトリウム (pH 12.3) で中和した。プロリン−プレクタシンの同一性を質量分析により確認した。すべての標準プロトコルはどこかに記載されてきている (Sambrook、Fritsch、およびManiatis、1989) 。
放射拡散アッセイによる抗菌活性
従来発表されたプロトコルの変更バージョンを抗菌活性の検出に適用した (Lehrer他、(1991) 、Ultrasensitive assay for endogenous antmicrobial polypeptides、J. Immunol. Methods 137:167−173) 。ターゲット細菌 (106コロニー形成単位 (CFU)) を10 mlのアンダーレイアガロース (1%の低い電気内浸透、0.03%のトリプチカーゼソイブロス、10 mMのリン酸ナトリウム、pH 7.4、37℃) に添加した。懸濁液をINTEGRIDペトリ皿 (Becton Dicknson Labware、ニュ−ジャ−ジ−州) 上で固化させた。3 mmのゲル・パンチャ− (Gel Puncher) を使用して、アンダーレイアガロース (Amersham Pharmacia Biotech、スウェ−デン国) 中に孔を形成した。
試料を孔に添加し、37℃において3時間インキュベートした。オーバーレイを上部に注ぎ、プレートを一夜インキュベートした (LB培地、7.5%の寒天) 。抗菌活性はウェルの回りに細菌の清浄化ゾーンとして見られた。10 mlの0.2 mMのMTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド、チアゾリルブルー) の添加により、生きている細胞を対比染色した。すべての標準プロトコルはどこかに記載されてきている (Sambrook、Fritsch、およびManiatis、1989) 。
バシラス・サチリス(Bacillus subtilis) に対するプレクタシンの抗菌活性
プレクタシンの抗菌活性を評価するために、組換えアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) の発酵ブロスを放射拡散アッセイ (前述) において2倍の連続希釈物として適用した。上記プロトコルに従い、試料をバシラス・サチリス(Bacillus subtilis) に対して試験したとき、大きい清浄化ゾーンが見られた。未希釈発酵ブロスで最大の清浄化ゾーン (15 mm) が見られたが、非組換えアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) から採取した試料はバシラス・サチリス(Bacillus subtilis) に対して抗菌活性を示さなかった。
別の大腸菌 (E. coli) 宿主において封入体を通して発現されたプレクタシン
抗菌活性を有するプレクタシンの回収量を増加させるために、プレクタシンを大腸菌 (E. coli) Origami−DE3 (Novagen Inc.) において発現させた。この株はチオレドキシンレダクターゼ (trxB) およびグルタチオンレダクターゼ (gor) をコードする遺伝子の中に変異を担持する。製造会社 (Novagen) に従い、プレクタシンをコードする組換え体pET31b+プラスミドを大腸菌 (E. coli) Origami−DE3中で形質転換した。封入体を含有するプレクタシンの培養、発現および単離を前述したように実施した (大腸菌 (E. coli) 中のシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) プレクタシンの形質転換および発現) 。プレクタシンの回収を前述したように実施した (大腸菌 (E. coli) 封入体からのシュードプレクタニア・ニグレラ (P. nigrella) プレクタシンの精製) 。引き続いて、放射拡散アッセイを使用して抗菌活性をアクセスした (上記参照:放射拡散アッセイによる抗菌活性) 。
結果は、大腸菌 (E. coli) Origami−DE3中で産生するプレクタシンペプチドのがペプチドの抗菌活性を5〜10倍増加させることを示す。発現する他のデフェンシン、ヒトβ−デフェンシン3で同様な結果が得られたという事実により、プレクタシンの抗菌活性の増加はさらに支持された。細胞質中のジサルファイド結合の形成を可能とする大腸菌 (E. coli) 株は、生物学的に活性なデフェンシンおよび他のジサルファイド架橋化抗菌ペプチドの生合成において一般に適用可能であると我々は結論した。
実施例6.プレクタシンのためのサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 発現ベクターの構築
サッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisiae) 中のプレクタシンの発現を評価するために、2つの異なるプラスミド構築物、pHH3875およびpHH3876を作った。pHH3875は、成熟プレクタシンに融合したサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisiae) からのα−リーダーをコードする。プレクタシンをα−リーダーから遊離することができ、それゆえKEX2切断配列を通して成熟させることができる。pHH3876は、プレクタシンのプロ領域に融合し、次いで成熟プレクタシンに融合したα−リーダーをコードする。この構築物において、1つのKEX2部位はプレクタシンのα−リーダーとプロ領域との間に存在するが、他のKEX2部位はプレクタシンそれ自体でプレクタシンのプロ領域を分離する。
pHH3875−α−リーダー/KEX2/プレクタシンの構築
後述するプライマーpHH3875−ForwおよびpHH3875−Revを使用する標準PCR反応により、プレクタシン遺伝子を増幅した。PCR反応におけるDNA鋳型として、実施例2からのアスペルギルス (Aspergillus) プラスミドpMT2548を使用した。生ずるDNAフラグメントをQiaquick PCR精製キット (Qiagen) で精製し、プライマーにより導入されたオーバーハングにおいて切断するXbaIおよびClaIで制限した。フラグメントを2%のアガロースゲルからさらに精製し、同様にXbaIおよびClaIで制限したサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisiae) 発現ベクター中に結合した。
この2 μ塩基の大腸菌 (E. coli) 酵母シャトルベクターは構成的tpiプロモーターを使用してα−リーダー/プレクタシン融合物の発現を推進し、大腸菌 (E. coli) における表現型の選択にβ−ラクタマーゼを使用し、そして△tpi酵母 (MT663;a/α、△tpi /△tpi、pep4−3/ pep4−3) におけるプラスミド選択のためのPOT遺伝子を担持する。
プライマーpHH3875−Forw:
gaagg ggtat cgatg gctaa gagag gattt ggatg caatg gtcct tggga tgagg
(配列番号18)
プライマーpHH3875−Rev:
cttag tttct agact agtaa cactt gcaaa caaag ccccc c
(配列番号19)
pHH3876−α−リーダー/ KEX2/プロ領域/ KEX2/プレクタシンの構築
pHH3876の構築プロトコルは、使用したDNAプライマーを除外して、pHH3875のそれと同一である。pHH3876について、後述するプライマーを使用した。
プライマーpHH3876−Forw:
gaagg ggtat cgatg gctaa gagag caccc cagcc tgttc ccgag gctta cgc
(配列番号20)
プライマーpHH3876−Rev (pHH3875−Revと同一):
cttag tttct agact agtaa cactt gcaaa caaag ccccc c
(配列番号21)
サッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisiae) におけるプレクタシンの発現
酢酸リチウムのプロトコルを使用して、プラスミドpHH3902 (対照) 、pHH3875およびpHH3876をサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisiae) MT633株の中に形質転換した。pHH3902、pHH3875およびpHH3876のいくつかの形質転換体を選択し、SC基本/寒天 (SC基本寒天、2%のD−グルコ−ス、0.02%のトレオニンを含有する) プレート上にストリ−クし、コロニーが発生するまで30℃においてインキュベートした。
発現を試験するために、個々のコロニーを10 mlの液状SC基本 (SC基本寒天、2%のD−グルコ−ス、0.02%のトレオニンを含有する) プレート中に接種し、30℃において激しく攪拌しながら3日間インキュベートした。上清を16%のトリシン (Tricine) ゲル (Novex) 上に展開して、低分子量領域における分離を最適化した。平行に、3 kDaの分子量カットオフのミクロコン (microcon) スピンカラムを使用して、上清を500 μlから20 μlに濃縮した。pHH3875およびpHH3876からのすべての試料は、期待したサイズのペプチドのバンドを示した。
いっそう詳細な情報を得るために、MALDI型質量分析計 (Voyager DE−Pro、Perseptive Biosystems) を使用して、上清を分析した。
pHH3875について、主要なピ−クは質量4410〜4411において観測された。これは正しく産生し、プロセシングされたプレクタシンについての4402の期待した質量に非常に近い。
pHH3876について、いくつかのピ−クが観測された。2つの最も顕著なピ−クが質量4411〜4413および7870〜7871において見出された。4411ピ−クは再び正しくプロセシングされたプレクタシンと一致した。7870におけるピ−クは、プロ領域がプレクタシンから切断されていない、半処理プレクタシンに最もよく対応する。多分7870ピークのいくつかの破壊生成物が観測された。
pHH3875およびpHH3876からのプレクタシンの活性
実施例5に記載されている放射拡散アッセイにおいて、前述の上清を分析した。
Figure 0004361796
驚くべきことには、pHH3876は、pHH3875に比較して、より多い生成物またはより高い活性の生成物を示す、最大の阻害ゾーンを生じた。
プレクタシン変異型のHTPスクリーニング
プレクタシンの抗菌活性を最適化するために、活性についての高い処理量の (HTP) アッセイが必要である。このような系を構成するために、対照プラスミド、pHH3902、または2つのプレクタシン発現プラスミド、pHH3875およびpHH3876を96ウェルのマイクロタイタープレート中で増殖させた。合理的細胞密度において、5または20 μlの酵母培養物をマイクルタイタープレートから取出し、実施例5に記載されている放射拡散アッセイにおいて使用した。
再び、放射拡散プレート上の清浄化ゾーンは2つのプレクタシン産生株、pHH3875およびpHH3876に由来する上清から明らかであった。上で観察したように、清浄化ゾーンはpHH3876に由来する上清についてより大きかった。対照プラスミドから、清浄化ゾーンは観察されなかった。これにより示されるように、簡単なHTPアッセイは異なるレベルの活性を発現する酵母細胞を識別することができ、そして必要な活性を有するプレクタシン変異型をスクリーニングすることができる。
実施例7.プレクタシンの誘導可能な酵母産生およびHTPスクリーニング系の構築−pYES2−3902、またはpHH3886 (プレクタシン) およびpHH3887 (プロプレクタシン) の構築
誘導可能な発現系および改良された生物活性を有するプレクタシン変異型を同定するHTPスクリーニング系を構成する可能性を評価するために、pYES2を使用してプレクタシンおよびプロプレクタシンをコードする誘導可能な発現ベクターを構築した。
pYES2 (Invitrogen) は、サッカロマイセ・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 中の組換えタンパク質およびペプチドの誘導可能な発現のために設計された5.9 kbのベクターである。このベクターは、ガラクト−スによる高いレベルの誘導可能な発現およびグルコ−スによる抑制のための酵母GAL 1プロモーターのような特徴を含有する。それぞれ、酵母および大腸菌 (E. coli) 細胞における形質転換の選択に、ウラシルプロトトロフィ−およびアンピシリン耐性を使用する。
3つのプラスミドを構築した:対照プラスミド、pYES−3902、およびプレクタシンをコードする2つのプラスミド、pHH3886およびpHH3887。
pYES2は非融合ベクターであるので、pHH3902、pHH3875およびpHH3876からの全体のα−リーダー領域を標準PCR反応においてPCR増幅した。フラグメントを2%アガロースゲル上に展開し、Qiagen精製キットで精製し、HindIIIおよびXbaIで制限し、プラスミドpYES2中の対応する部位中に結合した。
これはGAL 1プロモーターの前にα−リーダーを位置決定する。結合混合物をコンピテント大腸菌 (E. coli) の中に形質転換した。形質転換体を再ストリ−クし、個々のクローンの数を正しいサイズのインサートをもつプラスミドについて分析した。プライマーAOP 107およびAOP 446を使用するDNA配列決定により、最終の検証を実施した。プラスミドをpYES2−3902 (対照) 、pHH3886 (プレクタシン) およびpHH3887 (プロプレクタシン) と表示した。
プライマーAOP 107: caata taaaa aagct agctt tccg (配列番号22)
プライマーAOP 446: ccggc tgaag ctgct atcgg (配列番号23)
3つのプラスミド、pYES−3902、pHH3886およびpHH3887を酵母JG 169株の中に形質転換し、グルコ−ス (0.5%) /ガラクト−ス (1.5%) を含有するプレート上にプレートした。グルコ−スは適当なサイズのコロニーの形成を保証し、グルコ−スの消耗後、ガラクト−スはそれ以上の増殖、転写の誘導およびプレクタシンの対応する産生を保証する。コロニーが形成した後、インジケ−タ−株、バシラス・サチリス (B. subtilis) の菌叢 (ほぼ106 cfu) をコロニー上にオーバーレイし、プレートをさらに一夜インキュベートした。前述の他の酵母プラスミドを使用して見られたように、対照プラスミドを収容する酵母株は清浄化ゾーンを生じなかったが、pHH3886およびpHH3887の両方は清浄化ゾーンを発生させた。プロプレクタシンをコードするpHH3887を使用して、最大の清浄化ゾーンが観測された。
実施例8.プレクタシンのための誘導可能な酵母産生およびHTPスクリーニング系の構築 − 突然変異したプレクタシンライブラリーの構築
誤りがちなPCRを使用して、突然変異したプレクタシンライブラリーを構築した。0.5 mMのMnCl2を含有するPCR反応において、プライマーpYES−mutおよびpHH3885−Revと、鋳型pHH3875 (プロプレクタシン) またはpHH3876 (プレクタシン) とを使用して、ランダムに突然変異したDNAフラグメントを発生させた。
プライマーpYES−mut:
taaatactac tattgccagc attgctgcta aagaagaagg ggtatcgatg gccaagaga
(配列番号24)
プライマーpHH3885−Rev:
tgtaagcgtg acataactaa ttacatgatg cggccctcta ga (配列番号25)
フラグメントを2%のアガロースゲル上に展開し、Qiagen精製キットで精製し、プラスミドpYES2−3920中に挿入した。プラスミドを酵母細胞JG 169中にエレクトロポレートした。
0.5%のグルコースおよび1.5%のガラクトースを含有する大きい寒天平板 (23 cm×23 cm) 上に、2つの異なるライブラリーをプレートした。30℃において2日間インキュベートした後、ほぼ107 cfuのバシラス・サチリス (B. subtilis) を含有する薄いアガロース層をライブラリープレート上にオーバーレイした。プレートを30℃においてさらに24時間インキュベートした。ほぼ10,000コロニーを試験した。それ以上の特性決定のために、有意な清浄化ゾーンを生ずる酵母コロニーを単離した。
生物学的物質の寄託
下記の生物学的物質をブタベスト条約の規定に従い下記の寄託機関に寄託した:セントラアルブレアウ・ブーア・シムモレカルチュアーズ (Centraalbureau Voor Schimmelcultures) (CBS)、オランダ国ウトレヒト3584 CTウップサララーン8 (選択的に、オランダ国ウトレヒト3508 AD、郵便私書箱85167) 。下記の受け入れ番号を与えられた:
寄託物:シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella)
受け入れ番号:CBS 444.97
寄託日:1997年1月28日
寄託はノボ・ノールディスク社 (Novo Nordisk A/S) によりなされ、後にノボザイム社 (Novozymes A/S) に譲渡された。
シュードプレクタニア・ニグレラ (Pseudoplectania nigrella) の分類
エウカリオタ (Eukaryota);真菌 (Fungi) ;子嚢菌門 (Ascomycota);ペジゾモコチナ (Pezizomycotina);ペジゾミセテス (Pezizomycetes);ペジザレス (Pezizales);サルコソマタセアエ (Sarcosomataceae);シュードプレクタニア (Pseudoplectania) 。

Claims (15)

  1. 下記のポリペプチド:
    (a)配列番号:2のアミノ酸1−40に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列から成るポリペプチド;
    (b)配列番号:1のヌクレオチド166−285の相補鎖に高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;及び
    (c)配列番号:2のアミノ酸1−40に対して最大個のアミノ酸が異なるアミノ酸配列から成るポリペプチド;
    から成る群から選択される、抗微生物活性を有するポリペプチド。
  2. 配列番号:2のアミノ酸1−40に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列から成る、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 配列番号:2のアミノ酸1−40に対して少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列から成る、請求項1に記載のポリペプチド。
  4. 配列番号:2のアミノ酸1−40から成る、請求項1に記載のポリペプチド。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド。
  6. 宿主中でポリペプチドの産生を指令する1または2以上の調節配列に作用可能に連結された請求項5に記載のヌクレオチド配列を含んでなる核酸構築物。
  7. 請求項に記載の核酸構築物を含んでなる組換え発現ベクター。
  8. 請求項に記載の核酸構築物を含んでなる組換え宿主細胞。
  9. 請求項のいずれか1項に記載のポリペプチドの製造方法において、
    (a)前記ポリペプチドを産生することができるシュードプレクタニア・ニグレラ(Pseudoplectania nigrella)の野生型形態の株を培養して当該ポリペプチドを産生し;そして
    (b)前記ポリペプチドを回収する;
    ことを含んで成る方法。
  10. 前記シュードプレクタニア・ニグレラ(Pseudoplectania nigrella)が、シュードプレクタニア・二グレラ(Pseudoplectania nigrella) CBS444.97である、請求項に記載の方法。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリペプチドの製造方法において、
    (a)ポリペプチドの産生を促す条件下に請求項に記載の組換え宿主細胞を培養し;そして
    (b)前記ポリペプチドを回収する;
    ことを含んで成る方法。
  12. 微生物細胞を請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌ポリペプチドと接触させることを含んでなる、微生物細胞を殺しまたは微生物細胞の増殖を阻害する方法。
  13. 薬剤として使用するための請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌ポリペプチド。
  14. 微生物感染の治療または予防的使用のための獣またはヒトの治療剤の製造において使用するための請求項1〜のいずれかに記載の抗菌ポリペプチドの使用。
  15. 動物飼料における請求項1〜のいずれかに記載の少なくとも1種の抗菌ポリペプチドの使用。
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