JP4357538B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路装置に関し、特に周波数比較回路を含むPLL(Phase Locked Loop)回路などの半導体集積回路装置に適用して有効な技術に関するものである。
例えば、特許文献1には、位相比較器、周波数比較器、および電圧制御発振器などを含んだPLL回路において、電源電圧が変動した際にもジッタの小さいクロック信号を発生可能にする電圧制御発振器の回路構成が示されている。具体的には、互いに並列接続されたリングオシレータおよび容量と、これらの電源電圧(電流)を制御することで発振周波数を制御するMOSトランジスタとを備えた構成に対して、位相比較結果に応じて発振周波数を制御する第2の手段を設けた構成となっている。この第2の手段は、リングオシレータに対して接続/非接続を切り替え可能な容量で実現され、位相比較結果に応じてこの容量を接続した際には負荷の増大と共に発振周波数が遅くなり、非接続の場合はその逆となる。
また、特許文献2には、周波数比較器の比較結果に対して積分回路、コンパレータおよびゲイン調整回路による処理を経てVCO(Voltage Controlled Oscillator)に反映させる構成のPLL回路が示されている。この周波数比較器は、VCOからの3相クロックから得られる3つの位相区間を基準に入力クロックの位相の変化を観察することで周波数の高低を比較判定する。このような周波数比較器の結果に対して前述したような各種処理を経てVCOに反映させることで、周波数比較器の誤検出が発生した場合でもその影響を低減可能となる。
また、特許文献3には、論理回路の遅延時間を同じLSI上に形成したリングオシレータを利用してモニタし、このリングオシレータの発振周波数が所定値となるようにLSIの電源電圧を制御することで論理回路の遅延時間を安定化させる集積回路装置が示されている。この際に、例えば外部クロック信号の周期でリングオシレータの発振回数をカウントし、そのカウント値と予め定めた所定値とを大小比較した結果を積分し、その積分値を用いて電源供給経路に接続されたトランジスタのオンの度合いを制御する。
また、特許文献4には、FETを含み、FETの動作中のしきい値電圧変動を制御する手段を備えた半導体集積回路が示されている。具体的には、例えば、チップ内にダミーのFETを設け、このダミーのFETのしきい値電圧を常に一定に保つようなフィードバックループ回路を構成し、このフィードバック制御されたダミーのFETのしきい値電圧を正規のFETにも供給するというものである。
特開2001−257567号公報 特開2005−252723号公報 特開昭60−111528号公報 特開昭62−125709号公報
例えば、特許文献1に示されるPLL回路は、電圧制御発振器の発振周波数を、ディジタル制御とアナログ制御によって制御する構成となっている。ディジタル制御では、前述した第2の手段となる容量の接続/非接続の切り替えが、位相比較結果となるディジタル信号に基づいて行われる。一方、アナログ制御では、前述した発振周波数を制御するMOSトランジスタのゲート電圧がチャージポンプ回路の出力によってアナログ的に制御され、このチャージポンプ回路の充放電が位相比較結果および周波数比較結果に基づいて制御される。
図2は、本発明の前提として検討したPLL回路に含まれる電圧制御発振回路の概略構成例を示す回路図である。図2に示す電圧制御発振回路VCOは、特許文献1に示される電圧制御発振回路の特徴を反映したものであり、リングオシレータ回路OSC、容量C1〜C3、NMOSトランジスタT1、PMOSトランジスタT2,T3および抵抗R1などによって構成される。OSCは、電源電圧ノードVddと第2接地電圧ノードVss2の間に設けられる。T1は、Vss2と第1接地電圧ノードVssの間に設けられ、そのゲート電圧によってOSCへの供給電圧(供給電流)を制御し、OSCの発振周波数を制御する。
Vddには、順に、C3、T2、T3が直列に接続され、このT3の先がOSCの内部ノードに接続される。T2は、ディジタル制御信号S_DGによってオン/オフが制御される。T2がオンに制御された際には、OSCに対してC3が付加されることになる。従って、T2をオフに制御することで相対的に発振周波数を高くし、オンに制御することで相対的に発振周波数を低くすることができる。なお、T3のゲートはVss2に接続されており、通常オン状態を保っている。このT3は、S_DGのオン/オフに伴うカップリングノイズがOSCの内部ノードに直接影響を与えないようにするためのものであり、場合によっては省略可能である。このようにS_DGによるディジタル制御を用いることで、突発的な電源ノイズ等に起因する位相ジッタを、出力位相の変化が大きくならないうちに高速に補正することができる。
一方、T1のゲートには、アナログ制御信号S_AGがR1およびC2からなるロウパスフィルタを介して印加される。このS_AGによるアナログ制御は、前述したようなディジタル制御を併用することによって高速性が求められなくなる。したがって、S_AGをロウパスフィルタを介して制御することが可能となり、さらに、VddとVss2の間にC1を設けることも可能となる。これらによって、突発的なノイズに起因するアナログ制御電圧の変動や熱雑音によるT1の電流変動が発振周波数に影響する事を極力抑えることが可能となる。
ところで、この特許文献1の構成を用いると、例えば定常状態では、位相比較結果を反映してディジタル制御信号S_DGが‘H’レベルと‘L’レベルを交互に推移し、これに伴い容量C3の接続/非接続が交互に切り替えられる。この状態では、アナログ制御による周波数調整が収束した状態で、この収束した周波数を中心として上下にディジタル制御に伴う制御幅の周波数変動が加わることになる。ディジタル制御におけるこの容量C3の切り替えに伴う周波数の制御幅は、例えば、リングオシレータの熱雑音による高速ノイズを補正する程度の大きさを確保すればよいが、この制御幅の大きさは、定常状態ではジッタ成分となることからできるだけ小さい方が望ましい。
一方、アナログ制御での周波数の最小制御幅は、例えばディジタル制御の制御幅の1/5〜1/10程度にするとよい。そうすると、アナログ制御でこの制御幅分の変化が生じた際に、その前後でディジタル制御の制御幅が適度に重なり合い、好適な周波数調整を実現できる。このようなことから、前述したように、ディジタル制御の制御幅を小さくするためには、その分アナログ制御の制御幅も小さくする必要がある。
図21は、本発明の前提として検討したPLL回路に含まれるチャージポンプ回路の一例を示すものであり、(a)は、その概略構成例を示す回路図、(b)は、(a)の動作例を示す波形図である。図21(a)に示すチャージポンプ回路CP_Cは、特許文献1の図10に示されるチャージポンプ回路を概略的に示したものである。その構成は、電源電圧Vddと接地電圧Vssの間に、直列2段接続のPMOSトランジスタTp210,Tp211と、直列2段接続のNMOSトランジスタTn211,Tn210が順に接続されたものとなっている。Tp210,Tn210は、それぞれバイアス電圧VP,VNが印加され、電流値を設定する機能を担う。なお、特許文献1の図10では出力部に抵抗素子を記載しているが、本願明細書では、この抵抗は次段につながるVCOの一部と考えて説明する。図2に示した抵抗R1がこの抵抗に相当する。
Tp211には、イネーブル信号ENとパルス信号PLSと周波数を上げる際に入力されるアップ信号UPとをNAND回路ND210で演算した結果が入力される。同様に、Tn211には、ENとPLSと周波数を下げる際に入力されるダウン信号DOWNとをAND回路AD210で演算した結果が入力される。そして、UP又はDOWNに応じて各トランジスタを介して流れた出力電流(充電又は放電電流)が、図2のアナログ制御信号S_AGとなり、R1およびC2からなるロウパスフィルタで積分化された後にT1のゲート電圧が制御される。
このような構成によると、前述したアナログ制御の周波数の制御幅は、この出力電流の積分量によって定められることになる。したがって、この制御幅を小さくするためには、出力電流が流れる時間を短くする必要がある。出力電流が流れる時間は、図21(b)に示すように、パルス信号PLSのパルス幅によって決まる。しかしながら、PLSのパルス幅を短くし過ぎると、例えばAND回路AD210の出力となるノードN1の波形が十分に立ち上がる前に立ち下りが始まり、N1での波形のハイレベルが不十分となる恐れがある。この場合、結果的に出力電流の値や流れる時間のバラツキが大きくなるため、図21(a)の構成では出力電流が流れる時間をあまり短くすることはできない。このようなことから、この時間を短くし、高精度に電流量を調整可能にするための技術が求められる。
また、特許文献1では、周波数比較器の検出結果を用いて発振周波数の制御を行っているが、この周波数比較器では、ある条件で誤検出を発生する恐れがある。図5は、本発明の前提として検討したPLL回路に含まれる周波数比較回路の構成例を示す回路図である。図5の周波数比較回路FDは、特許文献1の図13に示される周波数比較器と同様の構成を備えている。この周波数比較回路FDは、リファレンス用クロック信号に対応する反転リファレンス信号CLKB_REFと、電圧制御発振器からのフィードバック用クロック信号に対応するフィードバック信号CLK_FBとを比較し、どちらの周波数が高いかを検出する回路となっている。
CLKB_REFは、インバータ回路IV50を介してAND回路AD50の一方の入力に接続され、AD50の他方の入力には、IV50の出力に対して奇数段のインバータ回路からなる遅延回路IV_DLY50を介した信号が入力される。同様に、CLK_FBは、インバータ回路IV51を介してAND回路AD51の一方の入力に接続され、AD51の他方の入力には、IV51の出力に対して奇数段のインバータ回路からなる遅延回路IV_DLY51を介した信号が入力される。ここで、AD50の出力ノードをA1、AD51の出力ノードをA2とおく。
セットリセットラッチ回路SR50は、2つのNOR回路NR50,NR51と各NOR回路の出力を反転させる2つのインバータ回路IV52,IV53によって構成される。NR50の一方の入力ノードはA1に接続され、他方の入力ノードはNR51の出力ノードに接続される。NR51の一方の入力ノードはA2に接続され、他方の入力ノードはNR50の出力ノードに接続される。NR50の出力ノードからIV52を介したノードをB1、NR51の出力ノードからIV53を介したノードをB2とおくと、B1はフリップフロップ回路FF50に入力され、B2はフリップフロップ回路FF51に入力される。そして、FF50は、A1の信号をクロックトリガとして動作し、FF51は、A2の信号をクロックトリガとして動作する。
図5の周波数比較回路FDは、CLKB_REFのエッジとCLK_FBのエッジを比較し、一方の信号のエッジが連続して2回現れる間に、他方の信号のエッジが2回以上現れた場合を検出することで、この他方の信号の方が周波数が高いと判定する。なお、2つの信号で比較対象とするエッジは、両方の立ち上がりエッジ又は両方の立ち下がりエッジ(すなわち同一エッジ)としたり、一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジとすることができる。図5の例は、CLKB_REFとCLK_FBとで両方の立ち下がりエッジを比較対象としている。この周波数比較回路FDは、回路規模が小さいことや、周波数の差が小さくても検出できることや、周波数の差が大きい時には短時間で検出できることなど例えば特許文献2に示される回路方式に比べてメリットが多い。図6は、図5の周波数比較回路FDの動作の一例を示す説明図である。
図6において、A1に現れるパルス信号R1〜R8は、CLKB_REFが入力された場合に、その立ち下がりエッジから生成され、IV_DLY50の遅延分に該当するパルス幅を備えた‘H’パルス信号である。同様に、A2に現れるパルス信号F1〜F8は、CLK_FBが入力された場合に、その立ち下がりエッジから生成され、IV_DLY51の遅延分に該当するパルス幅を備えた‘H’パルス信号である。ここでは、CLKB_REFの方がCLK_FBよりも若干周波数が高い場合を例としている。
例えば、R2がF2よりも後に現れた時点においては、その前サイクルでもR1がF1よりも後に現れている。セットリセットラッチ回路SR50は、A1とA2のいずれのパルスが最後に消えたかを記憶するため、F2が現れた時点では、その前サイクルで最後に消えたR1に伴いB1/B2に‘H’/‘L’を出力している。そして、このB2の‘L’レベルがF2に同期してFF51に取り込まれ、FF51の出力となる周波数比較信号S_FHには‘L’レベルが出力される。また、このF2が現れると、SR50のラッチ状態が反転し、B1/B2には‘L’/‘H’が出力される。その後、R2が現れると、このB1の‘L’レベルがR2に同期してFF50に取り込まれ、FF50の出力となる周波数比較信号S_RHにも‘L’レベルが出力される。このようにA1とA2に交互にパルスが現れている場合は、周波数が等しいとしてS_RHおよびS_FH共に‘L’レベルを出力する。
一方、例えば、R5がF5よりも先に現れた時点においては、その前サイクルではR4がF4よりも後に現れている。したがって、SR50は、R5が現れた時点では、その前サイクルで最後に消えたR4に伴いB1/B2に‘H’/‘L’を出力している。そして、このB1の‘H’レベルがR5に同期してFF50に取り込まれ、S_FHには‘H’レベルが出力される。また、このR5が現れても、SR50のラッチ状態は変わらず、B1/B2には‘H’/‘L’が維持される。その後、F5が現れると、このB2の‘L’レベルがF5に同期してFF51に取り込まれ、S_FHには‘L’レベルが出力される。このようにA1にパルスが連続して現れた場合は、A1(すなわちCLKB_REF)の方が周波数が高いとしてS_RHに‘H’レベルを、S_FHに‘L’レベルを出力する。なお、A2にパルスが連続して現れた場合も同様に動作し、CLK_FBの方が周波数が高いとしてS_RHに‘L’レベルが、S_FHに‘H’レベルを出力される。
しかしながら、R3(F3)、R4(F4)、R6(F6)の時点に示すように、これらの時点では、パルスが連続して現れておらず、本来S_RH,S_FH共に‘L’レベルが出力される筈であるが、誤検出により、R3およびR4ではS_RHに‘H’レベルが出力され、R6ではS_FHに‘H’レベルが出力されている。これは、SR50の遅延時間に起因するものであり、例えば、本来F3を反映した後のSR50のラッチ結果をR3でFF50に取り込む必要があるところを、このF3がまだ反映されていない状態でFF50に取り込んでしまうためである。これらの誤検出は、A1のパルスとA2のパルスが極めて近い間隔で現れた場合に生じる。
R3やR4の場合は、結果的に正しい周波数比較結果となるが、R6の場合は真に誤った結果となる。ただし、この真に誤った結果が現れる確率は正しい結果が現れる確率より低いため、そのまま発振周波数の制御に使っても最終的には正しい周波数に収束することになる。しかしながら、真に誤った結果が生じると、その度に間違った方向に周波数制御が行われるため、正しい周波数に収束するまでの時間が長くなる。したがって、この誤検出を除去することで周波数制御が収束するまでの時間を短縮することが望まれる。
また、特許文献3の技術は、等価的には、外部クロック信号とリングオシレータとの周波数差をカウンタによって比較し、その比較結果をフィードバックしながら電源供給経路に接続されたトランジスタの電圧を制御する技術である。しかしながら、カウンタを用いると、比較結果が出るまでに時間を要するためフィードバック制御を介して定常状態に達するまでに時間がかかることになり、また、回路規模も大きくなってしまう。更に、特許文献3の技術は、トランジスタの電圧を高精度に制御するための配慮は特になされておらず、論理回路の遅延時間を高精度に調整できない恐れがある。したがって、高精度又は高速に論理回路の遅延時間を調整可能にする技術が求められる。
本発明は、前述したようなことを鑑みてなされたものであり、前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体集積回路装置は、高電位側の電源と第1出力ノードの間に直列に挿入された第1および第2トランジスタと、低電位側の電源と第1出力ノードの間に直列に挿入された第3および第4トランジスタと、第1出力ノードを介して充放電される電荷を蓄える容量素子とを備えたものとなっている。ここで第1トランジスタと第3トランジスタは、一方の電源と第1出力ノードを導通させる際にオンに駆動され、第2トランジスタと第4トランジスタは、一方の電源と第1出力ノードの導通状態を遮断させる際にオフに駆動される。このように導通させる際のトランジスタと遮断させる際のトランジスタとを個別に設けると、例えば、第1トランジスタをオンに遷移させる際のパルスのエッジと第2トランジスタをオフに遷移させる際のパルスのエッジとの時間差によって導通時間を設定できる。したがって、1つのトランジスタのオン・オフによって導通時間を設定する場合に比べて短い導通時間を設定可能となる。これによって、容量素子に蓄える電荷量を高精度に調整可能となる。
また、本発明の半導体集積回路装置は、第1信号の周波数と第2信号の周波数を高低比較する周波数比較回路と、この周波数比較回路から出力される誤った比較結果の一部または全部を無効にする手段とを備えたものとなっている。これによって、この周波数比較結果を用いて各種制御を行う制御回路が誤った制御を行わないようにする。
具体的には、周波数比較回路は、第1信号と第2信号の同一エッジ、または一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジを対象として比較動作を行う。この際に、一方の信号における連続する2回のエッジの間に他方の信号におけるエッジが2回以上現れた場合は、この他方の信号の方が周波数が高いとして第1比較ノードに例えば‘H’レベルを出力し、逆の場合には一方の信号の方が周波数が高いとして第2比較ノードに例えば‘H’レベルを出力する。そして、このような周波数比較回路の比較結果を受けて、前述した無効にする手段は、第1比較ノードおよび第2比較ノードの一方のノードに‘H’レベルが現れてから所定時間以内に他方のノードに‘H’レベルが現れた場合に、この他方のノードの‘H’レベルを無効にする回路によって実現される。この回路は、例えば、第1比較ノードおよび第2比較ノードのそれぞれのレベルをシフトレジスタによって所定のクロックサイクル分記憶し、あるサイクルで第1比較ノードに‘H’レベルが出力された際に、この‘H’レベルを、第2比較ノードに対応したシフトレジスタに‘H’レベルが記憶されていない条件で有効にするような論理演算を行えばよい。
また、前述した無効にする手段の他の実現方法として、前述した周波数比較回路を2つ設けてもよい。この場合、一方の第1周波数比較回路は、第1信号と第2信号の同一エッジ、または一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジ(即ち異なるエッジ)を対象として前述した比較動作を行う。これに対して、他方の第2周波数比較回路は、第1周波数比較回路が同一エッジを対象とした場合は異なるエッジを対象として前述した比較動作を行い、第1周波数比較回路が異なるエッジを対象とした場合は同一エッジを対象として前述した比較動作を行う。
そうすると、第1周波数比較回路が第1信号と第2信号のエッジが近い状態で周波数比較結果を出力し、その後第1信号と第2信号の位相がほぼ半周期移動すると、今度は第2周波数比較回路が第1信号と第2信号のエッジが近い状態で周波数比較結果を出力することになる。このエッジが近い状態では、前述したように、連続して出力される周波数比較結果の中に誤った比較結果が含まれる恐れがあるが、少なくともその中の最初の周波数比較結果は正しい(結果的に正しい)比較結果となる。そこで、第2周波数比較回路が周波数比較結果を出力した後で、最初に現れた第1周波数比較回路の周波数比較結果を正しい比較結果として用い、この最初の正しい比較結果を用いた後は、また次に第2周波数比較回路が周波数比較結果を出力するまでは第1周波数比較回路の周波数比較結果を用いないような回路を設ける。
このような周波数比較回路およびその誤った比較結果を無効にする手段は、例えばPLL回路などに適用すると有益となる。そうすると、誤った比較結果に基づく誤った周波数制御を抑制できるため、PLL回路の発振周波数が収束するまでの時間を短くすることが可能となる。更に、前述した容量素子に蓄える電荷量を高精度に調整可能な半導体集積回路をチャージポンプ回路としてPLL回路に適用すると、PLL回路の発振周波数を高精度に調整可能となり、その結果、PLL回路のジッタ等も低減可能となる。また、本発明の半導体集積回路装置は、PLL回路に限らず、これと同様な各種フィードバック制御システムに適用して有益なものとなる。その一例として、例えば、論理回路の遅延時間を電圧制御発振回路を利用したフィードバック制御によって調整するようなシステムが挙げられる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、PLL回路等を代表とするフィードバック制御システムにおいて、その制御を高精度化することが可能となる。また、その制御速度を早めることが可能となる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、実施の形態の各機能ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような半導体基板上に形成される。実施の形態では、トランジスタの一例としてMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を用い、その一例としてMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いる。各図面において、Pチャネル型MOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)にはゲートに丸印の記号を付すことで、Nチャネル型MOSトランジスタ(NMOSトランジスタ)と区別することとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体集積回路装置において、それに含まれるPLL回路の構成例を示すブロック図である。図1に示す半導体集積回路装置(PLL回路)は、位相比較回路PDと、周波数比較回路FDと、チャージポンプ制御回路CP_CTLと、チャージポンプ回路CPと、電圧制御発振回路VCOと、分周回路NDIVと、遅延回路DLYなどによって構成される。電圧制御発振回路VCOは、ディジタル制御信号S_DGとアナログ制御信号S_AGを受け、これに基づいて発振周波数が制御されたクロック信号を生成する。
分周回路NDIVは、VCOによって生成されたクロック信号を分周し、この分周されたクロック信号CLK_OUTを出力する。このCLK_OUTは、例えば、半導体集積回路装置内に含まれるクロックツリー等の供給経路を介して各フリップフリップ回路等に供給される。また、分周回路NDIVは、VCOによって生成されたクロック信号をフィードバック用として分周し、この分周された信号が、遅延回路DLYを介してフィードバック用クロック信号(フィードバック信号)CLK_FBとなる。なお、遅延回路DLYは、分周回路NDIVから各フリップフロップ回路に至るクロック分配経路を反映した遅延量を備え、CLK_OUTが実際に各フリップフロップ回路に入力される時点での位相を、リファレンス用クロック信号(リファレンス信号)CLK_REFの位相に合わせ込むために設けられる。
位相比較回路PDは、リファレンス信号CLK_REFとフィードバック信号CLK_FBの位相を比較し、その比較結果となるディジタル制御信号S_DGを、VCOおよびチャージポンプ制御回路CP_CTLに出力する。周波数比較回路FDは、CLK_REFを反転した反転リファレンス信号CLKB_REFとCLK_FBの周波数を比較し、その比較結果として2つの周波数比較信号S_RH,S_FHをCP_CTLに出力する。
チャージポンプ制御回路CP_CTLは、ディジタル制御信号S_DGと周波数比較信号S_RH,S_FHを受けてCLKB_REFに同期して各種処理を行い、チャージポンプ回路CPに対して4通りの制御信号S_UH,S_UL,S_DL,S_DHを出力する。S_UHは、周波数を大きく上げたい際に出力され、S_ULは、周波数を小さく上げたい際に出力される。一方、S_DHは、周波数を大きく下げたい際に出力され、S_DLは、周波数を小さく下げたい際に出力される。チャージポンプ回路CPは、CP_CTLからの4通りの制御信号S_UH,S_UL,S_DL,S_DHを受けてCLKB_REFに同期して動作し、これらの制御信号にそれぞれ見合った分の電流信号をアナログ制御信号S_AGとして出力する。
ここで、図1の周波数比較回路FDは、具体的には、前述した図5の構成および図6の動作を備えたものとなっている。したがって、前述したように、反転リファレンス信号CLKB_REF(リファレンス信号CLK_REFの反転信号)の方がフィードバック信号CLK_FBよりも周波数が高い場合は、信号S_RHに‘H’レベルが出力され、逆の場合は信号S_FHに‘H’レベルが出力される。なお、CLK_REFではなくCLKB_REFを用いて周波数比較を行っているのは、定常状態ではCLK_REFとCLK_FBの位相がほぼ一致し、これらの立ち下がりエッジが必ずしも交互に現れるとは限らないためである。そこで、図5では、CLKB_REFを用いることにより、CLK_REFの立ち上がりエッジとCLK_FBの立ち下がりエッジが交互に現れるか否かを判定するように構成している。
しかしながら、図5の周波数比較回路FDでは、図6で述べたように誤動作が生じる恐れがある。そこで、本実施の形態1では、詳細は図7で後述するが、この誤動作を解消するための仕組みをチャージポンプ制御回路CP_CTLに設けたことが主要な特徴の1つとなっている。更に、図21で述べたように、図1のチャージポンプ回路CPには、制御信号に応じて高精度に電流量を調整可能にすることが求められる。そこで、本実施の形態1では、詳細は図8および図9で後述するが、この高精度な電流調整を可能にするチャージポンプ回路を備えたことが主要な特徴の他の1つとなっている。
図3は、図1のPLL回路において、その電圧制御発振回路の詳細な構成例を示す回路図である。図3の電圧制御発振回路VCOは、図2で述べたVCOのより詳細な構成例を示すものであり、ディジタル制御部DG_CTLと、リングオシレータ回路OSCと、バッファ回路BUFと、レベルシフト回路LSと、アナログ制御部AG_CTLによって構成される。OSCは、電源電圧ノード(電源電圧)Vddと第2接地電圧ノード(第2接地電圧)Vss2の間に接続された奇数段(ここでは5段)のCMOSインバータ回路IV30〜IV34によって構成される。5段目となるIV34の出力ノードは1段目となるIV30の入力ノードに帰還されており、このリング構造によって発振動作を行う。なお、便宜上、ここでは、Vss2(およびVss)を接地電圧と呼ぶが、Vddを高電位側の電源電圧とした場合、Vss2(およびVss)は低電位側の電源電圧に対応する。
ディジタル制御部DG_CTLは、図2で述べたように、VddとOSCの内部ノード(ここでは1段目となるIV30の出力ノード)との間に順に直列接続された容量C3、PMOSトランジスタT2、PMOSトランジスタT3によって構成される。T2のゲートにはディジタル制御信号S_DGが入力され、T3のゲートは、Vss2に接続される。バッファ回路BUFは、例えば、VddとVss2の間に接続された2段のCMOSインバータ回路IV35,IV36などによって構成され、1段目となるIV35の入力ノードにOSCの出力ノード(IV34の出力ノード)が接続される。このバッファ回路BUFは、OSCの出力ノードに対する負荷を低減するために設けられる。
レベルシフト回路LSは、Vddと第1接地電圧ノード(第1接地電圧)Vssの間に接続され、例えば、PMOSトランジスタTp32,Tp33およびNMOSトランジスタTn30,Tn31からなる差動増幅回路と、その出力ノードに接続された2段のCMOSインバータ回路IV38,IV39などによって構成される。Tp32,Tp33は、差動対として動作し、Tp32のゲートはBUF内のIV36の出力ノードに接続され、Tp33のゲートはBUF内のIV36の入力ノード(IV35の出力ノード)に接続される。Tn30およびTn31は、カレントミラー回路を構成し、Tp33およびTp32のドレインにそれぞれ接続されることで差動増幅回路の負荷電流源として機能する。そして、Tp32のドレインが1段目のCMOSインバータ回路IV38の入力ノードに接続され、2段目のCMOSインバータ回路IV39から発振出力信号VCO_OUTが得られる。
このレベルシフト回路LSは、VddとVss2の間で振れる発振信号を、VddとVssの間で振れるフル振幅の発振信号に変換するために設けられる。なお、図3のレベルシフト回路LSは、更に、このような構成に加えて、ストップ信号STPを受けて発振出力信号VCO_OUTを‘L’レベルに固定するためのPMOSトランジスタTp30,Tp31、NMOSトランジスタTn32およびインバータ回路IV37も備えている。ストップ信号STPが‘H’レベルとなった際には、IV37を介してTp30およびTp31のゲートに‘L’レベルが印加され、このオンとなったTp30およびTp31を介してVddがTp33およびTp32のゲートに印加される。更に、STPの‘H’レベルは、Tn32のゲートにも印加され、このオンとなったTn32を介してIV38の入力ノードが‘L’レベル(Vss)に固定される。更に図9にて後述するように、STPが‘H’レベルとなった際にはS_AGがVssの電位になりT1がカットオフ状態となる。よって、STPを‘H’レベルにすれば消費電力をゼロにできるため、例えばテストや故障診断などの際に有用である。
アナログ制御部AG_CTLは、図2で述べたような、NMOSトランジスタT1、ならびにT1のゲートに接続された抵抗R1および容量C2からなるロウパスフィルタに加えて、抵抗R2を備えた構成となっている。T1は、ドレインがVss2に接続され、ソースが抵抗R2を介してVssに接続される。また、T1のゲートには、アナログ制御信号S_AGが前述したロウパスフィルタを介して入力される。ここで、抵抗R2は、Vss2とVssの間で電圧変動が生じた際にT1に流れる電流が変動するのを抑制するために設けている。
図4は、図1のPLL回路において、その位相比較回路の詳細な構成例を示す回路図である。図4に示す位相比較回路PDは、セットリセットラッチ回路SR40と、NAND回路ND40と、遅延回路IV_DLY40と、インバータ回路IV40,IV41と、フリップフロップ回路FF40によって構成される。SR40は、2つのNAND回路ND41,ND42によって構成され、ND41の一方の入力ノードにはリファレンス信号CLK_REFが入力され、ND42の一方の入力ノードにはフィードバック信号CLK_FBが入力される。また、ND41の他方の入力ノードには、ND42の出力ノードが接続され、ND42の他方の入力ノードには、ND41の出力ノードが接続される。
ND40は、一方の入力ノードにリファレンス信号CLK_REFが入力され、他方の入力ノードにフィードバック信号CLK_FBが入力される。ND40の出力は、ここでは3段のインバータ回路からなる遅延回路IV_DLY40を介してFF40のクロックトリガに使用される。FF40のデータ入力ノードは、ND42の出力ノードがIV41を介して接続される。なお、ND40の出力ノードに接続されたIV40は、ND42の出力に対する負荷とバランスを等しくするために設けられている。この位相比較回路PDは、CLK_REFの立ち上がりエッジとCLK_FBの立ち上がりエッジのどちらが先に現れるかをSR40で検出し、その検出結果をFF40に取り込むと共にFF40からディジタル制御信号S_DGとして出力する。
図7は、図1のPLL回路において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。図7のチャージポンプ制御回路CP_CTLは、前述した周波数比較回路FDからの信号S_RH,S_FHを処理して制御信号S_DH,S_UHを出力する判定回路JGEと、信号S_RH,S_FHおよびディジタル制御信号S_DGを処理して制御信号S_UL,S_DLを出力するカウンタ回路CUNT等を含んでいる。このチャージポンプ制御回路CP_CTLは、図6で述べた誤動作を防止するために判定回路JGEを備えたことが特徴となっている。
信号S_RH,S_FHは、反転リファレンス信号CLKB_REFに同期してフリップフロップ回路FF70,FF71にそれぞれ取り込まれる。判定回路JGEは、フリップフロップ回路FF72〜FF75とNOR回路NR70,NR71から構成される。FF72およびFF73は、CLKB_REFに同期して動作し、FF70の出力信号に対してシフトレジスタとして機能する。FF72は、FF70の出力信号を取り込み、FF73は、FF72の出力信号を取り込む。同様に、FF74およびFF75も、CLKB_REFに同期して動作し、FF71の出力信号に対してシフトレジスタとして機能する。FF74は、FF71の出力信号を取り込み、FF75は、FF74の出力信号を取り込む。
NR70は、FF71の反転出力信号とFF72の出力信号とFF73の出力信号とをNOR演算し、その結果を制御信号S_DHとして出力する。一方、NR71は、FF70の反転出力信号とFF74の出力信号とFF75の出力信号とをNOR演算し、その結果を制御信号S_UHとして出力する。図1で述べたように、制御信号S_DHは、周波数を大きく下げたい場合の信号であり、S_UHは、周波数を大きく上げたい場合の信号である。
この判定回路JGEは、リファレンス信号CLK_REFとフィードバック信号CLK_FBの一方の信号の周波数が高いと周波数比較回路FDが判定した直後に他方の信号の周波数が高いと判定した場合に、後から出た比較結果を無効する機能を備えている。すなわち、前述した図6から明らかなように、真の誤検出(図6のR6およびF6)が発生するのは正しい検出(図6のR5およびF5)の直後の何サイクルかである。また、誤検出が生じる時には、必ず直前に正しい判定結果が現れる。更に、図6では真の誤検出が1サイクルしか続いていないが、これが数サイクル連続することも想定でき、この場合は、その前に正しい検出結果(結果的に正しい検出結果)が数サイクル連続して現れる。このような性質に基づき、正しい検出結果の直後の何サイクルかの間に出力された誤った検出結果を無効にできれば、PLL回路としての周波数制御の収束を速くできる。
そこで、図7の判定回路JGEは、現時点のサイクルをt[0]、1つ前のサイクルをt[−1]、2つ前のサイクルをt[−2]とすると、例えば、t[0]でS_FHが‘H’レベルとなった場合、この結果をt[−1]とt[−2]におけるS_RHが‘L’レベルである場合(すなわち2サイクル前までに反対側の結果が出力されていない場合)に有効とする。そして、この論理演算結果を反映した制御信号S_DHを出力する。同様に、t[0]でS_RHが‘H’レベルとなった場合、この結果はt[−1]とt[−2]におけるS_FHが‘L’レベルである場合に有効となり、この論理演算結果を反映した制御信号S_UHが出力される。また、言い換えれば、現時点のサイクルで取り込んだ周波数比較結果は、その2サイクル前までに反対側の周波数比較結果が出力されている場合には無効となる。
このような判定回路JGEを用いると、図6の例では、R3〜R5(F3〜F5)における周波数比較結果が有効となり、R6(F6)における周波数比較結果が無効となる。更に、仮に誤検出が連続し、R7(F7)において誤検出となる比較結果が出力された場合も、その比較結果は無効となる。なお、R3,R4(F3,F4)における周波数比較結果は、結果的に正しい結果であるが、これは周波数制御の収束を速める方向に働くため、有効とみなしてよい。また、ここでは、誤検出が連続した場合に、その2サイクル分を無効にできる構成としたが、このサイクル数は、勿論判定回路JGE内のシフトレジスタの段数で調整可能である。このサイクル数は、多いほど収束までの時間を早めることができるが、その分回路規模が大きくなるため、必要に応じて適宜変更すればよい。最低1サイクル以上あれば、誤検出の無効化を行わない場合に比べると有益となる。
また、図7において、FF70およびFF71の出力信号は、NOR回路NR72で演算されカウンタ回路CUNTに入力される。CUNTは、ここでは3ビットカウンタとなっており、FF70およびFF71の出力信号が共に‘L’レベルである場合にCLKB_REFに同期してカウントを行う。そして、FF70およびFF71の出力信号が8サイクル(3ビット分)連続して‘L’レベルであった場合にNOR回路NR73を介して‘H’レベルを出力し、この‘H’レベルによって2つのNAND回路ND70,ND71をイネーブルにする。
ND70は、一方の入力ノードがNR73の出力ノードに接続され、他方の入力ノードにはディジタル制御信号S_DGが入力される。ND71は、一方の入力ノードがNR73の出力ノードに接続され、他方の入力ノードにはディジタル制御信号S_DGをインバータ回路IV70で反転した信号が入力される。すなわち、このチャージポンプ制御回路CP_CTLは、前述したCUNTが8サイクル分の‘L’レベルをカウントすることで周波数がほぼ等しくなったと考えられる段階で、ND70およびND71を有効にし、ディジタル制御信号S_DG(位相比較結果)を用いた制御を有効にする構成となっている。
ND70の出力信号は、反転された後にCLKB_REFをクロックトリガとするフリップフロップ回路FF76に取り込まれ、FF76から制御信号S_ULが出力される。一方、ND71の出力信号は、反転された後にCLKB_REFをクロックトリガとするフリップフロップ回路FF77に取り込まれ、FF77から制御信号S_DLが出力される。図1で述べたように、S_ULは、周波数を小さく上げたい場合の信号であり、S_DLは、周波数を小さく下げたい場合の信号である。
このような構成を用いると、発振周波数が目標の周波数から遠い時には周波数比較結果が頻繁に現れ、周波数比較結果に基づく周波数制御のみが行われる。しかし、発振周波数と目標の差が例えば12.5%未満まで近づくと、8サイクル以上に渡って周波数比較結果が現れなくなり制御のかかる機会が少なくなる。また、リファレンス信号CLK_REFとフィードバック信号CLK_FBの周波数の差が大きい時に位相比較結果に基づく制御をかけると間違った制御がかかる確率が高いが、周波数の差が12.5%未満になれば間違った制御がかかる確率は低くなる。
そこで、周波数比較結果が現れなくなってから8サイクル経過した時に位相比較結果に基づく制御を開始する。その時にはすでに発振周波数が目標に近く、また、位相比較結果に基づく制御は定常状態でも継続するので、少しずつ変化させるように制御する。なお、その後再び周波数比較結果が現れた場合にはその周波数比較結果のみによる制御を行ない、更にまた周波数比較結果が現れなくなってから8サイクル経過後に位相比較結果に基づく制御を再開する。なお、ここでは、8サイクルをカウントする構成としたが、勿論、このサイクル数は適宜変更可能である。
図8は、図1のPLL回路において、そのチャージポンプ回路の概要を示すものであり、(a)は、その概略構成例を示す回路図、(b)は、(a)の動作例を示す波形図である。図8に示すチャージポンプ回路CPは、電源電圧Vddから出力ノードOUTに向けて順に直列接続されたPMOSトランジスタTp80〜Tp82と、OUTから接地電圧Vssに向けて順に直列接続されたNMOSトランジスタTn82〜Tn80を含んでいる。Tp80のゲートには、第2パルス信号PLS2が入力され、Tn80のゲートには、PLS2の反転信号が入力される。Tp81のゲートには、第1パルス信号PLS1が入力され、Tn81のゲートにはPLS1の反転信号が入力される。また、Tp82には、周波数を上げる際のアップ信号UPとイネーブル信号ENとをAND回路AD80で演算した結果が入力され、Tn82には、周波数を下げる際のダウン信号DOWNとENとをAND回路AD81で演算した結果が入力される。
このような構成を用いて、例えば周波数を下げたい場合の動作例が図8(b)に示されている。図8(b)に示すように、初期状態では、PLS1を‘H’レベル、PLS2を‘L’レベルとし、これに伴い、Tp80,Tn80がオン、Tp81,Tp82,Tn81,Tn82がオフとなっている。ここで、DOWNとENによってTn82をオンにし、この状態で、まずPLS1を‘L’レベルに遷移させる。これによって、Tn81のゲートのノードN2が‘H’レベルに遷移し、Tn81がオンになると共にOUTからVssに向けて放電電流が流れ始める。その後、PLS2を‘H’レベルに遷移させると、Tn80のゲートのノードN3が‘L’レベルに遷移し、Tn80がオフになると共に放電電流が遮断される。
その後は、更なる放電電流が流れないように、PLS1を‘H’レベルに戻してTn81をオフにし、次いで、PLS2を‘L’レベルに戻してTn80をオンにする。なお、周波数を上げたい場合も同様であり、初期状態からUPとENによってTp82をオンにし、この状態で、PLS1およびPLS2を図8(b)のように遷移させてTp81およびTp80を制御すればよい。これによって、VddからOUTに向けてPLS1とPLS2の時間差の間で充電電流が流れる。
このように、図8のチャージポンプ回路CPは、電流を流し始める時にオンにするトランジスタ(Tp81,Tn81)と停止する時にオフにするトランジスタ(Tp80,Tn80)を別々に設け、PLS1の立ち下がりとPLS2の立ち上がりの時間差に相当する時間だけ出力電流が流れるように構成されたことが特徴となっている。また、言い換えれば、トランジスタ(Tp81,Tn81)とトランジスタ(Tp80,Tn80)が同時にオンとなる時間が、トランジスタ(Tp81,Tn81)又はトランジスタ(Tp80,Tn80)がそれぞれ個別にオンとなる時間より短くなるように制御されることが特徴となっている。したがって、出力電流が流れる時間を短くするためにはこのPLS1とPLS2の時間差を短くすればよく、PLS1およびPLS2のそれぞれのパルス幅は大きくてもよいため、例えばノードN2やN3の‘H’レベルも十分に確保できる。
一方、比較対象となる図21で述べたチャージポンプ回路CP_Cでは、この電流の流し始めと停止を1つのパルス信号PLSと1つのトランジスタ(Tp211,Tn211)で制御しているため、前述したように、パルス幅を小さくするとノードN1の‘H’レベルもばらつき、出力電流の値や流れる時間のバラツキが大きくなる。図8の構成を用いると、このようなばらつきを小さくできるため、PLS1とPLS2の時間差を短くすることによって出力電流量の制御幅を小さくでき、高精度又は高分解能な周波数制御が実現可能となる。また、これによってPLL回路のジッタを小さくすることが可能となる。
なお、図8のチャージポンプ回路CPでは、その回路に電流を流すか否かを制御するトランジスタ(Tp82,Tn82)を別に設けているが、図21のチャージポンプ回路CP_Cでは、前述した1つのトランジスタ(Tp211,Tn211)がこの役目も担っている。また、図21のCP_Cでは、電流の大きさを絞るトランジスタ(Tp210,Tn210)が必須となるが、図8のCPでは、電流の大きさを絞らずとも電流を流す時間を短くすることで電流量の制御幅を小さくできるため、このトランジスタは特に設けなくてもよい。ただし、勿論、このトランジスタを設けることで、更に制御幅を小さくすることも可能である。
図9は、図1のPLL回路において、そのチャージポンプ回路の詳細な構成例を示す回路図である。図9のチャージポンプ回路CPは、図8で述べた特徴を反映した構成となっており、電源電圧Vddと接地電圧Vssの間に図8のTp80〜Tp82に対応するPMOSトランジスタTp90〜Tp92と、図8のTn82〜Tn80に対応するNMOSトランジスタTn92〜Tn90を備えている。ここで、Tp92(Tn92)のドレインに該当する出力ノードからはアナログ制御信号S_AGが出力される。
また、このS_AGの出力ノードとVddの間には、Tp90〜Tp92と並列にPMOSトランジスタTp93が接続され、S_AGの出力ノードとVssの間には、それぞれTn92〜Tn90と並列に2つのNMOSトランジスタTn93,Tn94が接続される。Tp91(およびTn91)のゲートには、図8で述べたような第1パルス信号PLS1(およびその反転信号)が入力される。一方、Tp90(およびTn90)のゲートには、図8で述べたような第2パルス信号PLS2(およびその反転信号)が入力される。
PLS1は、反転リファレンス信号CLKB_REFと、これを遅延回路IV_DLY90,IV_DLY92内の例えば5段のインバータ回路で反転および遅延させた信号とをNAND回路ND91で演算することで生成される。この場合、PLS1は、インバータ回路5段分の遅延時間を備えた‘L’パルス信号となる。一方、PLS2は、CLKB_REFと、これを遅延回路IV_DLY90,IV_DLY91内の例えば7段のインバータ回路で反転および遅延させた信号とをNAND回路ND90で演算し、更に、その出力を例えば3段のインバータ回路からなる遅延回路IV_DLY93で反転および遅延させることで生成される。この場合、PLS2は、インバータ回路7段分の遅延時間を備えた‘H’パルス信号となり、PLS1の立ち下がりからIV_DLY93の遅延分を経て立ち上がるパルス信号となる。すなわち、このIV_DLY93の遅延時間が電流を流す時間となる。
Tp92のゲートには、ストップ信号STPの反転信号と制御信号S_ULとをNAND回路ND92で演算した結果が入力され、Tn92のゲートには、制御信号S_DLが入力される。したがって、Tp92は、STPが‘L’レベル(不活性)の場合で、なおかつ小さく周波数を上げたい時の制御信号S_ULが‘H’レベルとなった場合にオンとなる。一方、Tn92は、小さく周波数を下げたい時の制御信号S_DLが‘H’レベルとなった場合にオンとなる。そして、Tp92およびTn92の一方がオンとなった場合には、図8で述べたようなパルス制御の動作により、制御幅が小さい電流量を備えたアナログ制御信号S_AGが出力されることになる。
Tp93のゲートには、STPの反転信号と制御信号S_UHとをNAND回路ND93で演算した結果が入力され、Tn93のゲートには、制御信号S_DHが入力される。したがって、Tp93は、STPが‘L’レベル(不活性)の場合で、なおかつ大きく周波数を上げたい時の制御信号S_UHが‘H’レベルとなった場合にオンとなる。一方、Tn93は、大きく周波数を下げたい時の制御信号S_DHが‘H’レベルとなった場合にオンとなる。Tp93およびTn93は、Tp90〜Tp92およびTn92〜Tn90と同じトランジスタサイズで設計することもできるし、Tp93およびTn93の方が大きくなるように設計することもできる。Tp90〜Tp92およびTn92〜Tn90は前述のように通電時間が短くなるように制御されるのに対しTp93およびTn93はS_UHまたはS_DHがハイレベルの間通電されるため、これだけでもTp93およびTn93による制御の方がTp90〜Tp92およびTn92〜Tn90による制御より大きな制御がかかるが、トランジスタサイズを変えることにより更にその差を大きくする事もできる。
なお、ストップ信号STPは、例えば、テスト時等において、アナログ制御信号S_AGを接地電圧Vssとし、VCOの発振を停止させるために設けている。STPが‘H’レベルとなった場合は、ND92およびND93を介してTp92およびTp93がオフに駆動されると共に、Tn94がオンに駆動させることでS_AGがVssに接続される。
以上、本実施の形態1の半導体集積回路装置を用いることで、周波数比較回路の誤検出に伴う不必要な周波数制御を抑制でき、PLL回路における周波数制御が収束するまでの時間を早めることが可能となる。また、チャージポンプ回路の電流量の制御幅を小さくでき、高精度な又はジッタが小さいPLL回路を実現可能となる。
(実施の形態2)
前述した実施の形態1では、周波数比較回路の誤検出の問題を図7で述べたようにチャージポンプ制御回路内に判定回路を設ける方式によって解決したが、本実施の形態2では、これとは別の方式を用いてこの問題を解決する。
図10は、本発明の実施の形態2による半導体集積回路装置において、それに含まれるPLL回路の構成例を示すブロック図である。図10に示すPLL回路は、図1で示したPLL回路と比較して、2個の周波数比較回路FD[1],FD[2]を備えたことと、これに対応したチャージポンプ制御回路CP_CTL2を備えたことが主要な特徴となっている。これ以外のPLL回路の構成については図1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
周波数比較回路FD[1],FD[2]は、それぞれ図5に示した回路構成を備えているが、それぞれで入力信号の位相関係が異なっている。すなわち、FD[1]は、反転リファレンス信号CLKB_REFとフィードバック信号CLK_FBの周波数比較を行い、リファレンス信号の周波数が高い場合は信号S_RHに‘H’レベルを出力し、フィードバック信号の周波数が高い場合は信号S_FHに‘H’レベルを出力する。一方、FD[2]は、CLK_FBの反転信号とCLKB_REFの周波数比較を行うことで、位相が半周期移動したことを検出する機能を備える。なお、FD[2]は、ここではCLK_FB側の反転信号を用いたが、CLKB_REF側の反転信号を用いてもよい。つまり、FD[2]は、CLKB_REFとCLK_FBのタイミング関係が、FD[1]が信号を出力する時のタイミング関係からほぼ半周期ずれた時に信号を出力すればよい。またFD[2]は、一方の信号の周波数が高い場合に信号S_HFD1を出力し、他方の信号の周波数が高い場合に信号S_HFD2を出力するが、これらを区別する必要はなく、いずれかが出力されたという情報に基づいて位相が半周期移動したことを検出すればよい。
図10のPLL回路は、このように半周期移動したことをFD[2]によって検出することで、FD[1]からの周波数比較結果を1回分だけ制御に使った後、位相が半周期以上動くまでの間に現れる周波数比較結果を制御に使わないように動作する。これによって、誤検出の問題を解決する。以下、この方式の原理をより具体的に説明する。
図11は、図10のPLL回路の動作を説明するものであり、(a)は2つの周波数比較回路の動作例を示す波形図、(b)は(a)の一部の信号を長期的に見た場合の波形図である。図11(a)には、CLKB_REFの周波数がCLK_FBの周波数より若干高いが殆ど同じ場合における、周波数比較回路FD[1],FD[2]の出力例が示されている。CLKB_REFとCLK_FBの周波数が殆ど同じであるため、何サイクルかの間は図11(a)の左半分に示すようにCLKB_REFとCLK_FBの位相がほぼ一致する。
そして、この左半分の期間において、周波数比較回路FD[1]は、図6で述べたように、結果的に正しい誤検出信号と真に正しい検出信号(図11(a)のS_RHの‘H’レベルに対応)を発生し、その直後に真の誤検出信号(図11(a)のS_FHの‘H’レベルに対応)を発生する。一方、周波数比較回路FD[2]は、CLK_FBの反転信号とCLKB_REFを比較しているため、位相がほぼ半周期ずれており、S_HFD1およびS_HFD2共に‘L’レベルを出力する。
また、この左半分の期間では、CLKB_REFがCLK_FBを追い越すことになるが、周波数が若干異なるため、しばらく後には図11(a)の右半分に示すようにCLKB_REFとCLK_FBの位相がほぼ半周期ずれた状態になる。この右半分の期間においては、左半分の期間とは逆に、周波数比較回路FD[1]が、S_RHおよびS_FH共に‘L’レベルを出力する。一方、周波数比較回路FD[2]から見ると右半分の期間は位相がほぼ一致している期間であるため、FD[2]は、左半分でのFD[1]と同様に、S_HFD1に‘H’レベルを出力し、その直後にS_HFD2に‘H’レベルを出力する。
この左半分と右半分の期間は、交互に繰り返されるため、長期的に見るとFD[1]およびFD[2]の出力信号は、図11(b)のようになる。この図に示すように、FD[1]が比較結果を出力してから位相差が半周期分進むとFD[2]が比較結果を出力し、更に半周期分進むと再びFD[1]が比較結果を出力することがわかる。従って、FD[2]の比較結果は、位相差が半周期移動したことを示す信号として使うことができる。
そこで、FD[1]の最初に現れる比較結果を使って1サイクル分のみ制御を行ない、その後位相差が半周期移動するまでの間は制御を行なわないようにする。そして、位相差が半周期移動したことを検出した後も、その後最初に現れる比較結果を使って1サイクル分のみ制御を行なう。つまり、図11におけるJ1〜J3の比較結果を用いる。これを繰り返すことより、一連の周波数比較結果の中で最初に現れる正しい比較結果のみを使って周波数制御を行うことが可能となる。また、逆に、CLKB_REFがCLK_FBの周波数より若干低い場合には、FD[1]は、CLK_FBの周波数が高いという正しい比較結果(即ちS_FHに‘H’レベル)を先に出力し、それに引き続いてCLKB_REFの周波数が高いという間違った比較結果(即ちS_RHに‘H’レベル)を出力する。この場合も同様に、一連の周波数比較結果の中で最初に現れる正しい比較結果のみを使って周波数制御を行うことができる。
なお、CLKB_REFの周波数がCLK_FBの周波数より十分高い場合には、周波数比較回路は誤動作を起こさない。従って、この場合では、正しい比較結果であるS_RHの‘H’レベルと、その半周期移動後のS_HFD1の‘H’レベルのみが出力される。逆に、CLKB_REFの周波数がCLK_FBの周波数より十分低い場合には、正しい比較結果であるS_FHの‘H’レベルと、その半周期移動後のS_HFD2の‘H’レベルのみが出力される。いずれの場合にも、S_HFD1とS_HFD2のOR演算で半周期移動したことを検出することにより、正しい比較結果と半周期移動したことの検出が交互に現れることになり正しい制御のみが行なわれる。
図12は、図10のPLL回路において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。図12のチャージポンプ制御回路CP_CTL2では、チャージポンプ回路CPに対する4通りの制御信号S_UL,S_DL,S_UH,S_DHがそれぞれ4つのフリップフロップ回路FF120,FF121,FF122,FF123から反転リファレンス信号CLKB_REFに同期して出力される。この内、周波数を大きく上げる又は下げる際の2つの制御信号S_UH,S_DHは、セットリセットラッチ回路SR120に含まれる2つの3入力NOR回路の一方に入力される。他方の3入力NOR回路には、前述した半周期移動を検出した際に出力される信号S_HFD1,S_HFD2が入力される。なお、この2つの3入力NOR回路における残った1入力は、それぞれ、自身とは異なる3入力NOR回路の出力ノードに接続される。
このSR120は、S_UH又はS_DHの‘H’レベルが入力された際に‘H’レベルの出力とそのラッチを行い、S_HFD1又はS_HFD2の‘H’レベルが入力された際に‘L’レベルの出力とそのラッチを行う。SR120の出力は、インバータ回路IV121によって反転され、ノードN4に伝達される。このノードN4は、4つのNAND回路ND120〜ND123における一方の入力ノードに接続される。
ND120〜ND123は、N4が‘H’レベルの際(即ちS_HFD1又はS_HFD2の‘H’レベルが入力された際)には、それぞれ他方の入力ノードの信号を出力し、N4が‘L’レベルの際(即ちS_UH又はS_DHの‘H’レベルが入力された際)には、‘H’レベルを出力する。ND120、ND121、ND122、ND123の他方の入力ノードには、それぞれ、ディジタル制御信号S_DG、S_DGの反転信号、S_RH、S_FHが入力される。そして、ND120〜ND123の出力信号は、それぞれFF120〜FF123の反転データ入力となる。
このような構成を用いると、ノードN4の信号が‘H’レベル時には、制御信号S_UL,S_DL,S_UH,S_DHによってチャージポンプ回路CPが制御され、‘L’レベル時には、当該制御信号が‘L’レベル固定となるためCPの制御が停止する。N4が‘H’レベル時に、周波数比較回路FD[1]からのいずれかの信号S_RH,S_FHが‘H’レベルになると、それに応じて制御信号S_UH,S_DHのいずれかが1サイクル分‘H’レベルになると共に、SR120を介してN4が‘L’レベルになる。その後、位相が約半周期ずれるまでの間は、N4が‘L’レベルのままであり、制御信号S_UL,S_DL,S_UH,S_DHも‘L’レベルのままである。
位相が約半周期ずれると、周波数比較回路FD[2]のいずれかの信号S_HFD1,S_HFD2が‘H’レベルになり、N4も‘H’レベルになる。その後、再び周波数比較回路FD[1]のいずれかの信号S_RH,S_FHが‘H’レベルにならない限りN4は‘H’レベルのままである。また、N4が‘H’レベルの間は、毎サイクル必ず、位相比較回路PDからのディジタル制御信号S_DGに基づいて、周波数を小さく上げる際の制御信号S_ULおよび小さく下げる際の制御信号S_DLのいずれかが‘H’レベルとなる。周波数比較回路FD[1]のいずれかの信号S_RH,S_FHが‘H’レベルになると、再びN4が‘L’レベルとなり、前述した動作が繰り返される。
これにより、CLK_FBとCLKB_REFの周波数が近い時に周波数比較結果が連続して検出された場合には最初の1回分だけが制御に使われるため、真の誤検出となる結果が制御に使われる事はない。また、CLK_FBとCLKB_REFの周波数が大きく違うことにより周波数比較結果が連続して検出される場合は、位相が半周期ずれたことを検出する信号S_HFD1,S_HFD2も連続して検出されるためすぐにノードN4が‘H’レベルに戻り、ほぼ連続してチャージポンプ回路CPが制御される。すなわち、誤検出の場合と区別され正しく制御される。
また、FD[2]のいずれかの信号S_HFD1,S_HFD2が‘H’レベルになる時、すなわちCLK_FBの反転信号とCLKB_REFの位相がほぼ一致している時には、位相比較回路PDの入力となるCLK_FBとCLK_REFの位相もほぼ一致している。このため、この時点から位相比較結果に基づく制御を開始すれば、位相がほぼ一致した状態で、ほぼ常に発振周波数の高い側の位相が進んでいる状態から制御する事になり、位相比較結果に基づく制御が逆の制御となることをほとんど避けられる。したがって、周波数比較結果に基づく制御(大きく上げるまたは下げる)と位相比較結果に基づく制御(小さく上げるまたは下げる)の両方において、逆の制御をほとんど避けられることになる。
一方、実施の形態1で示した図7の構成例では、位相比較結果に基づく逆の制御を避けるため、カウンタ回路CUNTを設け、周波数比較結果が出力された後の何サイクルかの間は位相比較結果に基づく制御を停止するように構成している。ただし、この構成では、位相比較結果に基づく逆の制御が若干発生してしまう恐れがある。また、周波数比較結果に関して、図7の構成例では、連続する複数の正しい(および結果的に正しい)比較結果を用いて制御を行うため収束時間を早くできるものの、その判定回路JGEのシフト段数によっては逆の制御が若干発生してしまうことがある。したがって、逆の制御を限りなく少なくするという意味においては、この実施の形態2の方式は有益である。
以上、本実施の形態2の半導体集積回路装置を用いることで、周波数比較回路の誤検出に伴う不必要な周波数制御を抑制でき、PLL回路における周波数制御が収束するまでの時間を早めることが可能となる。また、位相比較結果に基づく逆の制御もほとんど避けられるためPLL回路における周波数制御が収束するまでの時間を早めることが可能となる。さらに、チャージポンプ回路の電流量の制御幅を小さくできるため、高精度な又はジッタが小さいPLL回路を実現可能となる。
なお、図10においては、FD[1]が周波数比較を行い、FD[2]が半周期移動を検出する構成としたが、逆にFD[1]に半周期移動を検出させ、FD[2]に周波数比較を行わせることも可能である。この場合、FD[1]が信号S_HFD1,S_HFD2を出力した時点では位相比較回路PDへの入力信号の位相が半周期移動した状態であり、FD[2]が信号S_RH,S_FHを出力した時点がPDへの入力信号の位相がほぼ一致した時点となる。したがって、適切な時期に位相比較を行わせるため、図12のチャージポンプ制御回路CP_CTL2において、ND120およびND121のノードN4側の入力を反転させるような変更を行えばよい。ただし、この場合、設計条件によっては、図10および図12をそのまま用いるよりも動作が若干不安定になることもある。
(実施の形態3)
前述した実施の形態1,2では、半導体集積回路装置としてPLL回路を例としたが、本実施の形態3では、実施の形態1で述べた周波数制御方式を利用して論理回路の遅延時間を制御する機能を備えた半導体集積回路装置の一例を示す。図13は、本発明の実施の形態3による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。
図13に示す半導体集積回路装置は、例えば、1つの半導体チップ上に形成され、位相比較回路PD、周波数比較回路FD、チャージポンプ制御回路CP_CTL、チャージポンプ回路CP、リングオシレータ回路OSC、論理回路LOG、容量C1,C2、抵抗R1およびNMOSトランジスタT1などによって構成される。PD、FD、CP_CTL、CPは、実施の形態1の場合と同様に、それぞれ、図4、図5、図7、図9の構成を備える。
論理回路LOGは、所望の論理機能を備え、電源電圧(電源電圧ノード)Vddと第2接地電圧(第2接地電圧ノード)Vss2に接続される。このVddとVss2の間には、更にリングオシレータ回路OSCが接続される。このOSCは、例えば図3の電圧制御発振回路VCOに含まれるオシレータ回路OSCのように奇数段のインバータ回路からなり、Vdd−Vss2間の電位差に応じた周波数で発振を行う。したがって、特許文献3にも記載されているように、OSCの発振周波数が一定となるようにVdd−Vss2間の電位差を制御することで、論理回路LOGの遅延時間も一定に保つことが可能となる。また、OSCの発振周波数の大きさ自体を制御することで、論理回路LOGの遅延時間の大きさ自体を制御することも可能となる。
容量C1は、VddとVss2間に接続され、図2や図3に含まれる容量C1と同様に、電源電圧を安定化させる機能を備える。NMOSトランジスタT1は、Vss2と第1接地電圧(第1接地電圧ノード)の間に設けられ、そのゲートには、CPからのアナログ制御信号S_AGが直列に挿入された抵抗R1および並列に挿入された容量C2からなるロウパスフィルタを介して入力される。
したがって、このS_AGによってVdd−Vss2間の電位差が制御されると、その電位差に応じた周波数でOSCが発振する。OSCからの発振信号は、フィードバック信号CLK_FBとして帰還され、位相比較回路PDおよび周波数比較回路FDに入力される。PDおよびFDは、実施の形態1と同様に、例えば外部から入力したリファレンス信号CLK_REF(およびその反転信号CLKB_REF)とCLK_FBを比較し、これらの比較結果としてディジタル制御信号S_DGおよび信号S_RH,S_FHをチャージポンプ制御回路CP_CTLに出力する。CP_CTLは、これらの信号を受けて、制御信号S_UH,S_UL,S_DL,S_DHをチャージポンプ回路CPに出力し、CPから再びアナログ制御信号S_AGが出力される。
以上、本実施の形態3の半導体集積回路装置を用いると、実施の形態1で説明したように、周波数比較回路FDの誤検出に伴う不必要な制御動作を抑制できるため、OSCの発振周波数を速く収束されることができる。したがって、特許文献3の場合と比べて論理回路LOGの遅延時間を早期に定常状態(すなわち目標値)に到達させることが可能となる。また、特許文献3の場合と比べて回路規模も小さくできる。更に、図13のチャージポンプ回路CPが、図8や図9で説明したように高精度(高分解能)な電流量の制御幅を備えているため、特許文献3の場合と比べて論理回路LOGの遅延時間を高精度に調整可能となる。
なお、図13の半導体集積回路装置においては、リファレンス信号CLK_REFとフィードバック信号CLK_FBの周波数を直接比較する方式としたが、勿論、いずれか一方または両方を分周して、その周波数を一致させるような方式としてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態4の半導体集積回路装置は、前述した実施の形態3と異なり、実施の形態2で述べた周波数制御方式を利用して論理回路の遅延時間を制御する。図14は、本発明の実施の形態4による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。
図14に示す半導体集積回路装置は、図13の半導体集積回路装置と異なり、位相比較回路を設けずに2個の周波数比較回路FD[1],FD[2]を用いて周波数比較を行い、その比較結果からチャージポンプ制御回路CP_CTL3を介してチャージポンプ回路CP2を制御する構成となっている。なお、このCP2の出力となるアナログ制御信号S_AGでリングオシレータ回路OSCや論理回路LOGの電源電圧を制御し、OSCからフィードバックする構成については、図13と同様である。
周波数比較回路FD[1],FD[2]は、実施の形態2の場合と同様に、それぞれ図5の構成を備える。FD[1]は、リファレンス信号CLK_REFとOSCからのフィードバック信号CLK_FBのどちらの周波数が高いかを示す信号S_RH,S_FHを出力し、FD[2]は、CLK_REFとCLK_FBが半周期移動したことを示す信号S_HFD1,S_HFD2を出力する。
図15は、図14の半導体集積回路装置において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。図15に示すチャージポンプ制御回路CP_CTL3は、実施の形態2の図12で示したチャージポンプ制御回路CP_CTL2から、位相比較結果を受けて動作する回路(すなわちIV120,ND120,ND121,FF120,FF121)を省いた構成となっている。これ以外は、図12と同様であり、図12のND122,ND123に対応するNAND回路ND150,ND151と、図12のFF122,FF123に対応するフリップフロップ回路FF150,FF151に加えて、セットリセットラッチ回路SR120およびインバータ回路IV121を備える。ただし、図12の場合と異なり、CP_CTL3のFF150およびFF151からは、信号S_RHおよび信号S_FHに基づいて、小さく周波数を制御するための制御信号S_ULおよび制御信号S_DLが出力される。これは、位相比較結果を用いずに周波数比較結果に基づいて高精度な制御を行うためである。
チャージポンプ回路CP2は、制御信号S_UL,S_DLを受けて、アナログ制御信号S_AGを出力する。その構成は、図示はしないが、例えば、図9の構成から、制御信号S_UHおよびS_DHを受けて動作する回路(ND93,Tp93,Tn93)を省けばよい。
以上、本実施の形態4の半導体集積回路装置を用いると、実施の形態3の場合と同様に、特許文献3の場合と比べて論理回路LOGの遅延時間を早期に定常状態(すなわち目標値)に到達させることが可能となる。また、特許文献3の場合と比べて回路規模も小さくできる。更に、特許文献3の場合と比べて論理回路LOGの遅延時間を高精度に調整可能となる。
(実施の形態5)
前述した実施の形態3では、実施の形態1の周波数制御方式を利用して電源電圧を制御することで論理回路の遅延時間を制御したが、本実施の形態5の半導体集積回路装置は、実施の形態1の周波数制御方式を利用してLSIの基板バイアスを制御することで論理回路の遅延時間を制御する。LSIの基板バイアスを制御すると、例えば特許文献4に記載されているようにMOSトランジスタ等の特性が変化するため、これによって論理回路の遅延時間を制御することが可能となる。
図16は、本発明の実施の形態5による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。図16に示す半導体集積回路装置は、例えば、1つの半導体チップ上に形成され、位相比較回路PD、周波数比較回路FD、チャージポンプ制御回路CP_CTL、チャージポンプ回路CP、抵抗R1および容量C2からなるロウパスフィルタ、リングオシレータ回路OSCn、論理回路LOGなどによって構成される。
PD、FD、CP_CTL、CPは、前述した実施の形態1又は3の場合と同様に、それぞれ、図4、図5、図7、図9の構成を備え、実施の形態1又は3と同様に動作する。すなわち、PDおよびFDが、例えば外部から入力したリファレンス信号CLK_REF(およびその反転信号CLKB_REF)とOSCnから帰還したフィードバック信号CLK_FBを比較し、これらの比較結果としてディジタル制御信号S_DGおよび信号S_RH,S_FHをチャージポンプ制御回路CP_CTLに出力する。CP_CTLは、これらの信号を受けて、制御信号S_UH,S_UL,S_DL,S_DHをチャージポンプ回路CPに出力する。CPは、直列に挿入された抵抗R1と、Vssとの間に並列に挿入された容量C2とからなるロウパスフィルタを介して基板バイアス電圧VBBnを出力する。ここで、この基板バイアス電圧VBBnから先の構成が実施の形態1又は3の場合と異なる。
基板バイアス電圧VBBnは、半導体基板に形成された半導体領域VBBn_AREに供給される。この半導体領域VBBn_AREは、例えばP型領域であり、このP型領域には、リングオシレータ回路OSCnや所望の論理機能を有する論理回路LOGに含まれるNMOSトランジスタが形成される。すなわち、このP型領域とは、例えば半導体基板全体が弱いP型となるような不純物を含むいわゆるP型基板の場合や、ある領域がP型でその周囲がN型または絶縁体となるように不純物を含むいわゆるPウエルの場合もある。
図17は、図16の半導体集積回路装置において、そのリングオシレータ回路OSCnの構成例を示す回路図である。図17に示すリングオシレータ回路OSCnは、例えば、電源電圧ノードVddと接地電圧ノードVssの間に従属接続された奇数段(ここでは5段)のCMOSインバータ回路IV170〜IV174と、VddとVss間に接続され、IV174の出力を入力とするCMOSインバータ回路IV175によって構成される。IV170〜IV174は、初段となるIV170の入力に最終段となるIV174の出力が帰還されたリング状の構成を備え、これによって発振動作を行う。IV174からの発振信号は、IV175を介してフィードバック信号CLK_FBとして帰還される。
ここで、各CMOSインバータ回路IV170〜IV175に含まれるNMOSトランジスタの基板電位には、基板バイアス電圧VBBnが供給される。図16の構成例を用いると、この基板バイアス電圧VBBnは、OSCnからのフィードバック信号CLK_FBとリファレンス信号CLK_REFとが一致するように制御される。このVBBnは、論理回路LOG内のNMOSトランジスタにも供給されるため、OSCn内のNMOSトランジスタと同様にLOG内のNMOSトランジスタの特性も制御でき、その結果、論理回路LOGの遅延時間を制御することが可能となる。
図18は、図16を変形した構成例を示す回路図である。図18に示す半導体集積回路装置は、図16の場合と異なりPMOSトランジスタ側の基板電位を制御する構成例となっている。その構成は、図16と比較して、ロウパスフィルタからの先の構成が異なっており、チャージポンプ回路CPが、直列に挿入された抵抗R1と、Vddとの間に並列に挿入された容量C2とからなるロウパスフィルタを介して基板バイアス電圧VBBpを出力する構成となっている。VBBpは、半導体領域(ここではN型領域)VBBp_AREに供給され、このVBBp_ARE内に、リングオシレータ回路OSCpと論理回路LOGに含まれるPMOSトランジスタが形成される。
図19は、図18の半導体集積回路装置において、そのリングオシレータ回路OSCpの構成例を示す回路図である。図19に示すリングオシレータ回路OSCpは、図17のリングオシレータ回路OSCnに含まれるIV170〜IV175と同様に、CMOSインバータ回路IV190〜IV195によって構成される。各CMOSインバータ回路IV190〜IV195に含まれるPMOSトランジスタの基板電位には、基板バイアス電圧VBBpが供給される。このVBBpは、OSCpからのフィードバック信号CLK_FBとリファレンス信号CLK_REFとが一致するように制御されるため、OSCp内のPMOSトランジスタと同様にLOG内のPMOSトランジスタの特性も制御でき、その結果、論理回路LOGの遅延時間を制御することが可能となる。
なお、図18の場合は、図16の場合と比較して、チャージポンプ回路CPの出力電圧の上げ/下げと発振周波数(論理回路LOGの遅延時間)の関係が逆方向となるためCPに入力する制御信号S_DH,S_DL,S_UL,S_UHの接続関係を図16の場合と逆にする必要がある。また、図16や図18において、チャージポンプ回路CPや容量C2の一端となる電源電圧Vddや接地電圧Vssの値も、目標とする基板電位の制御範囲に応じて適宜変更することも可能である。
以上、本実施の形態5の半導体集積回路装置を用いることで、実施の形態1で説明したように、周波数比較回路FDの誤検出に伴う不必要な制御動作を抑制できるため、OSCの発振周波数を速く収束されることができる。したがって、論理回路LOGの遅延時間を早期に定常状態(すなわち目標値)に到達させることが可能となる。更に、図16又は図18のチャージポンプ回路CPが、図8や図9で説明したように高精度(高分解能)な電流量の制御幅を備えているため、論理回路LOGの遅延時間を高精度に調整可能となる。
なお、図16ではNMOSトランジスタの基板電位を制御する構成例を示し、図18ではPMOSトランジスタの基板電位を制御する構成例を示したが、勿論、これらを組み合わせて用いてもよい。すなわち、図16の構成例と図18の構成例をそれぞれ設けて、NMOSトランジスタの基板電位とPMOSトランジスタの基板電位をそれぞれ制御する。この場合、NMOSトランジスタの基板電位を制御する側のリングオシレータ回路OSCnは、NMOSトランジスタのゲート幅を小さくPMOSトランジスタのゲート幅を大きく設計するとよい。そうすると、PMOSトランジスタの特性変化よりNMOSトランジスタの特性変化の方がOSCnの発振周波数によりよく反映され、NMOSトランジスタの特性制御に都合が良い。同様に、PMOSトランジスタの基板電位を制御する側のリングオシレータ回路OSCpは、PMOSトランジスタのゲート幅を小さくNMOSトランジスタのゲート幅を大きく設計する。そうすると、NMOSトランジスタの特性変化よりPMOSトランジスタの特性変化の方がOSCpの発振周波数によりよく反映され、PMOSトランジスタの特性制御に都合が良い。
(実施の形態6)
本実施の形態6の半導体集積回路装置は、前述した実施の形態5と異なり、実施の形態2で述べた周波数制御方式を利用してLSIの基板バイアスを制御することで、論理回路の遅延時間を制御するものとなっている。図20は、本発明の実施の形態6による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。
図20に示す半導体集積回路装置は、図16の半導体集積回路装置と異なり、位相比較回路を設けずに2個の周波数比較回路FD[1],FD[2]を用いて周波数比較を行い、その比較結果からチャージポンプ制御回路CP_CTL3を介してチャージポンプ回路CP2を制御する構成となっている。なお、このCP2の出力からロウパスフィルタを介してリングオシレータ回路OSCnや論理回路LOGに含まれるNMOSトランジスタの基板電位を制御する構成については図16と同様である。
周波数比較回路FD[1],FD[2]は、実施の形態2の場合と同様に、それぞれ図5の構成を備える。FD[1]は、リファレンス信号CLK_REFとOSCnからのフィードバック信号CLK_FBのどちらの周波数が高いかを示す信号S_RH,S_FHを出力し、FD[2]は、CLK_REFとCLK_FBが半周期移動したことを示す信号S_HFD1,S_HFD2を出力する。チャージポンプ制御回路CP_CTL3は、実施の形態4で示した図15の構成を備え、信号S_RH,S_FH,S_HFD1,S_HFD2を受けて制御信号S_UL,S_DLを出力する。チャージポンプ回路CP2も、実施の形態4で説明したチャージポンプ回路CP2と同様に、制御信号S_UL,S_DLを受けて、抵抗R1および容量C2からなるロウパスフィルタを介して半導体領域(ここではP型領域)VBBn_AREに基板バイアス電圧VBBnを供給する。
以上、本実施の形態6の半導体集積回路装置を用いると、実施の形態5の場合と同様に、論理回路LOGの遅延時間を早期に定常状態(すなわち目標値)に到達させることが可能となる。更に、論理回路LOGの遅延時間を高精度に調整可能となる。なお、ここでは、NMOSトランジスタ側の基板電位を制御する構成例を示したが、勿論、実施の形態5と同様にPMOSトランジスタ側の基板電位を制御する構成としたり、あるいは、これを組み合わせた構成とすることも可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、これまでの実施の形態では、トランジスタとしてMOSトランジスタを用いたが、勿論、バイポーラトランジスタなどで代替えすることも可能である。また、図2等では、接地電圧側にトランジスタを設け、そのゲート電位によって発振周波数の制御を行ったが、同様に、電源電圧側にトランジスタを設け、そのゲート電位によって発振周波数を制御することも可能である。
本発明の半導体集積回路装置は、特に、PLL回路などの半導体集積回路装置に適用して有益な技術であり、これに限らず、高速または高精度な制御が求められる各種フィードバックシステムを含めて様々な半導体集積回路装置に対して広く適用可能である。
本発明の実施の形態1による半導体集積回路装置において、それに含まれるPLL回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の前提として検討したPLL回路に含まれる電圧制御発振回路の概略構成例を示す回路図である。 図1のPLL回路において、その電圧制御発振回路の詳細な構成例を示す回路図である。 図1のPLL回路において、その位相比較回路の詳細な構成例を示す回路図である。 本発明の前提として検討したPLL回路に含まれる周波数比較回路の構成例を示す回路図である。 図5の周波数比較回路FDの動作の一例を示す説明図である。 図1のPLL回路において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。 図1のPLL回路において、そのチャージポンプ回路の概要を示すものであり、(a)は、その概略構成例を示す回路図、(b)は、(a)の動作例を示す波形図である。 図1のPLL回路において、そのチャージポンプ回路の詳細な構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態2による半導体集積回路装置において、それに含まれるPLL回路の構成例を示すブロック図である。 図10のPLL回路の動作を説明するものであり、(a)は2つの周波数比較回路の動作例を示す波形図、(b)は(a)の一部の信号を長期的に見た場合の波形図である。 図10のPLL回路において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態3による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。 図14の半導体集積回路装置において、そのチャージポンプ制御回路の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態5による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。 図16の半導体集積回路装置において、そのリングオシレータ回路OSCnの構成例を示す回路図である。 図16を変形した構成例を示す回路図である。 図18の半導体集積回路装置において、そのリングオシレータ回路OSCpの構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態6による半導体集積回路装置において、その構成の一例を示すブロック図である。 本発明の前提として検討したPLL回路に含まれるチャージポンプ回路の一例を示すものであり、(a)は、その概略構成例を示す回路図、(b)は、(a)の動作例を示す波形図である。
符号の説明
AD AND回路
AG_CTL アナログ制御部
BUF バッファ回路
C 容量
CLK_FB フィードバック信号
CLK_REF リファレンス信号
CLKB_REF 反転リファレンス信号
CP チャージポンプ回路
CP_CTL チャージポンプ制御回路
CUNT カウンタ回路
DG_CTL ディジタル制御部
DLY,IV_DLY 遅延回路
DOWN ダウン信号
EN イネーブル信号
FD 周波数比較回路
FF フリップフロップ回路
IV インバータ回路
JGE 判定回路
LOG 論理回路
LS レベルシフト回路
ND NAND回路
NDIV 分周回路
NR NOR回路
OSC リングオシレータ回路
OUT 出力ノード
PD 位相比較回路
PLS パルス信号
R 抵抗
S_AG アナログ制御信号
S_DG ディジタル制御信号
S_RH,S_FH,S_HFD 信号
S_UH,S_UL,S_DL,S_DH 制御信号
SR セットリセットラッチ回路
STP ストップ信号
T トランジスタ
Tn NMOSトランジスタ
Tp PMOSトランジスタ
UP アップ信号
VBB 基板バイアス電圧
VBB_ARE 半導体領域
VCO 電圧制御発振回路
VP,VN バイアス電圧
Vdd 電源電圧
Vss 接地電圧

Claims (5)

  1. 第1信号と第2信号が入力され、両方の信号の同一エッジ、または一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジを比較対象として、前記第1信号の連続する2回のエッジの間に前記第2信号のエッジが2回以上現れた時には前記第2信号の周波数の方が高いとして第2比較ノードに第1電位レベルを出力し、前記第2信号の連続する2回のエッジの間に前記第1信号のエッジが2回以上現れた時には前記第1信号の周波数の方が高いとして第1比較ノードに第1電位レベルを出力する第1周波数比較回路と、
    前記第1信号と前記第2信号が入力され、前記第1周波数比較回路が両方の信号の同一エッジを比較対象とした場合は、一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジを比較対象とし、前記第1周波数比較回路が一方の信号の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジを比較対象とした場合は、両方の信号の同一エッジを比較対象とし、前記第1信号の連続する2回のエッジの間に前記第2信号のエッジが2回以上現れた時には前記第2信号の周波数の方が高いとして第4比較ノードに第1電位レベルを出力し、前記第2信号の連続する2回のエッジの間に前記第1信号のエッジが2回以上現れた時には前記第1信号の周波数の方が高いとして第3比較ノードに第1電位レベルを出力する第2周波数比較回路と、
    前記第3比較ノード又は前記第4比較ノードに第1電位レベルが出力される毎に、その後に最初に出力された前記第1比較ノード又は前記第2比較ノードの第1電位レベルのみを伝達する第1制御回路と、
    前記第1制御回路によって伝達された前記第1比較ノード又は前記第2比較ノードの第1電位レベルに応じて所望の処理を行う第2制御回路とを有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記第1周波数比較回路は
    前記第1信号の立下りに応じて、第1ノードに第2電位レベルを第2ノードに第3電位レベルをラッチし、前記第2信号の立下りに応じて前記第1ノードに第3電位レベルを前記第2ノードに第2電位レベルをラッチする第1セットリセットラッチ回路と、
    前記第1ノードの電位レベルを前記第1信号の立下りをクロックトリガとして取り込むことで、前記第1比較ノードに第1電位レベルまたは第4電位レベルを出力する第1フリップフロップ回路と、
    前記第2ノードの電位レベルを前記第2信号の立下りをクロックトリガとして取り込むことで、前記第2比較ノードに第1電位レベルまたは第4電位レベルを出力する第2フリップフロップ回路とを備え、
    前記第2周波数比較回路は、
    前記第1信号の立下りに応じて、第3ノードに第2電位レベルを第4ノードに第3電位レベルをラッチし、前記第2信号の立上りに応じて前記第3ノードに第3電位レベルを前記第4ノードに第2電位レベルをラッチする第2セットリセットラッチ回路と、
    前記第3ノードの電位レベルを前記第1信号の立下りをクロックトリガとして取り込むことで、前記第3比較ノードに第1電位レベルまたは第4電位レベルを出力する第3フリップフロップ回路と、
    前記第4ノードの電位レベルを前記第2信号の立上りをクロックトリガとして取り込むことで、前記第4比較ノードに第1電位レベルまたは第4電位レベルを出力する第4フリップフロップ回路とを備え、
    前記第1制御回路は、前記第3比較ノード又は前記第4比較ノードに第1電位レベルが出力された際に活性状態に遷移し、前記活性状態の間に前記第1比較ノードと前記第2比較ノードの電位レベルを第1制御ノードと第2制御ノードに伝達し、前記第1制御ノード又は前記第2制御ノードに第1電位レベルが伝達された際に不活性状態に遷移し、
    前記第2制御回路は、前記第1制御ノードおよび前記第2制御ノードの電位レベルに応じて所望の処理を行うことを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. アナログ制御信号による調整と1ビットのディジタル制御信号による調整によって発振周波数が制御される電圧制御発振回路と、
    前記電圧制御発振回路の出力を分周してフィードバック信号を出力する分周回路と、
    外部から入力するリファレンス信号と前記フィードバック信号の位相を比較し、その結果を前記ディジタル制御信号として出力する位相比較回路と、
    前記リファレンス信号と前記フィードバック信号の周波数を比較する第1および第2周波数比較回路と、
    前記位相比較回路と前記第1および前記2周波数比較回路の出力に基づいて、前記アナログ制御信号の電圧を大きく上げるための第1制御信号、小さく上げるための第2制御信号、大きく下げるための第3制御信号、および小さく下げるための第4制御信号を出力するチャージポンプ制御回路と、
    前記第1〜前記第4制御信号に基づいて、第1出力ノードに生成される前記アナログ制御信号の電圧を変化させるチャージポンプ回路とを備え、
    前記第1周波数比較回路は、前記リファレンス信号と前記フィードバック信号の同一エッジ、または前記リファレンス信号および前記フィードバック信号の一方の立ち上がりエッジと他方の信号の立ち下がりエッジを比較対象として、前記リファレンス信号の連続する2回のエッジの間に前記フィードバック信号のエッジが2回以上現れた時には前記フィードバック信号の周波数の方が高いとして第2比較ノードに第1電位レベルを出力し、前記フィードバック信号の連続する2回のエッジの間に前記リファレンス信号のエッジが2回以上現れた時には前記リファレンス信号の周波数の方が高いとして第1比較ノードに第1電位レベルを出力し、
    前記第2周波数比較回路は、前記第1周波数比較回路が前記リファレンス信号と前記フィードバック信号の同一エッジを比較対象とした場合は、一方の立ち上がりエッジと他方の立ち下がりエッジを比較対象とし、前記第1周波数比較回路が前記リファレンス信号および前記フィードバック信号の一方の立ち上がりエッジと他方の立ち下がりエッジを比較対象とした場合は、同一エッジを比較対象とし、前記リファレンス信号の連続する2回のエッジの間に前記フィードバック信号のエッジが2回以上現れた時には前記フィードバック信号の周波数の方が高いとして第4比較ノードに第1電位レベルを出力し、前記フィードバック信号の連続する2回のエッジの間に前記リファレンス信号のエッジが2回以上現れた時には前記リファレンス信号の周波数の方が高いとして第3比較ノードに第1電位レベルを出力し、
    前記チャージポンプ制御回路は、前記第3比較ノード又は前記第4比較ノードに第1電位レベルが出力される毎に、その後に最初に出力された前記第1比較ノード又は前記第2比較ノードの第1電位レベルのみを前記第1制御信号又は前記第3制御信号として出力することを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路装置において、
    前記チャージポンプ回路は、
    高電位側の電源と前記第1出力ノードの間に直列に挿入された第1〜第3トランジスタと、
    低電位側の電源と前記第1出力ノードの間に直列に挿入された第4〜第6トランジスタと、
    前記第1出力ノードを介して充放電される電荷を蓄える容量素子とを備え、
    前記第1および前記第2トランジスタは、前記第1および前記第2トランジスタが同時にオンとなる時間が前記第1または前記第2トランジスタがそれぞれ個別にオンとなる時間より短くなるように制御され、
    前記第4および前記第5トランジスタは、前記第4および前記第5トランジスタが同時にオンとなる時間が前記第4または前記第5トランジスタがそれぞれ個別にオンとなる時間より短くなるように制御され、
    前記第3トランジスタは、前記第2制御信号を受けてオンとなり、
    前記第6トランジスタは、前記第4制御信号を受けてオンとなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. 請求項3記載の半導体集積回路装置において、
    前記チャージポンプ制御回路は、更に、前記第3比較ノード又は前記第4比較ノードに第1電位レベルが出力されてから前記第1比較ノード又は前記第2比較ノードに第1電位レベルが出力されるまでの第1期間では前記位相比較回路の出力に基づいて前記第2制御信号および前記第4制御信号を出力し、前記第1比較ノード又は前記第2比較ノードに第1電位レベルが出力されてから前記第3比較ノード又は前記第4比較ノードに第1電位レベルが出力されるまでの第2期間では前記第2制御信号および前記第4制御信号の出力を休止することを特徴とする半導体集積回路装置。
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