JP4357455B2 - 無段変速機の変速制御装置及び方法 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4357455B2
JP4357455B2 JP2005172482A JP2005172482A JP4357455B2 JP 4357455 B2 JP4357455 B2 JP 4357455B2 JP 2005172482 A JP2005172482 A JP 2005172482A JP 2005172482 A JP2005172482 A JP 2005172482A JP 4357455 B2 JP4357455 B2 JP 4357455B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear ratio
continuously variable
speed
variable transmission
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005172482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006348974A (ja
Inventor
淳文 小林
辰夫 落合
拓郎 河住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2005172482A priority Critical patent/JP4357455B2/ja
Priority to US11/451,607 priority patent/US7809485B2/en
Publication of JP2006348974A publication Critical patent/JP2006348974A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4357455B2 publication Critical patent/JP4357455B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H61/66254Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling
    • F16H61/66259Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling using electrical or electronical sensing or control means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H2061/66204Control for modifying the ratio control characteristic
    • F16H2061/66209Control for modifying the ratio control characteristic dependent on ambient conditions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、車両に備えられた無段変速機の変速制御装置及び方法に関するものである。
車両用の無段変速機の一例であるベルト式無段変速機は、エンジン回転を入力されるプライマリプーリと、駆動輪に結合されたセカンダリプーリと、これらプーリ間に掛け渡したVベルトとを主たる構成要素とし、プライマリプーリからVベルトを経てセカンダリプーリへ動力を伝達している間に、プライマリプーリおよびセカンダリプーリのV溝幅を変更してこれら両プーリに対するVベルトの巻き掛け円弧径を変化させることにより変速比を無段階に変更することができるようになっている。
図8は無段変速機の一般的な変速パターンを示すもので、スロットル開度TVOごとに目標とすべき、車速Vspに対するプライマリプーリの回転数Npri(以下、目標回転数Npritという)の関係を表す。ここで、スロットル開度TVOおよび車速Vspの組み合わせに対応したプライマリプーリ目標回転数Npritの値は、無段変速機のハードウエア限界を考慮して定められた最もロー(以下、Lowとも表記する)側の変速線(最Low変速線)と最もハイ(以下、Highとも表記する)側の変速線(最High変速線)とをそれぞれ表す折れ線で囲まれた領域内の値を取り、プライマリプーリの実回転数Nprirがこの目標回転数Npritになるよう無段変速機は変速制御される。その結果、目標回転数Npritとセカンダリプーリの回転数Nsecとの比で表される、変速比(プーリ比ともいう)ipの目標値(目標変速比)iptは、ipt=Nprit/Nsecにより規定され、無段変速機はこの目標変速比iptの値を取るよう変速制御される。
ところで、車両が路面摩擦係数μの低い積雪時の登坂路を発進する場合等において、図9に示すように、スロットル開度TVOを開く発進操作時点t1の直後に、駆動輪速Vwが急上昇したにもかかわらず車体速Vbがほとんど上昇しない現象(駆動輪のホイールスピン)を生ずる場合がある。この場合、一般的な変速制御では、図9に示すように、駆動輪速Vwの急上昇に呼応して目標変速比iptが急速にハイ側に設定され、実際の変速比ipがこれに応じてアップシフトされることになる。しかしこの一方で、運転者は、ホイールスピンを感知した後(図9の時点t2)にアクセルペダルから足を放す足放しを行なうことになる。これによりスロットル開度TVOが全閉にされることから駆動輪速Vwも急速に低下して車体速Vbと共に0となり、時点t3において車両は停止する。
この場合、駆動輪速Vwの急低下に応じて目標変速比iptが急速にロー側に設定され、変速比ipがこれに応じてダウンシフトされるが、車体速Vbがそれ程上がっていないので車両停止までの時間は短く、変速機の変速比ipがロー側に充分戻る前に車両が停止してしまうことになり、変速比ipが停車時点t3でハイ側に固定されてしまう。
このようにハイ側に変速比ipが固定された状態では、停車後の時点t4にアクセルペダルを踏み込んで(スロットル開度TVOを開いて)再発進操作を行なっても、ハイ側変速比になっているため駆動力不足で再発進が困難になる可能性がある。
なお、低μ路面でのホイールスピン対策としては、スノーモードを手動スイッチにより、若しくは自動的に選択可能とし、当該モードでは例えば図7のハッチングを付して示すロー側の領域での目標入力回転数Npritを取るような変速動作、すなわち当該ロー側領域に属するロー側目標変速比iptとなるような変速動作を、たとえ発進時といえども禁止して駆動力の低下によりホイールスピンが発生し難くする対策がある。しかしながら、このスノーモードによっても、一旦駆動輪がホイールスピンを生じた後では上述の課題については何ら解決されない。
そこで、特許文献1には、車両の発進操作後にホイールスピンが検出されたら、この時点で変速比が設定変速比よりもハイ側へ変化しないように規制する(この制御を変速比のハイ側変化規制制御という)ことにより、その後の発進時に、駆動力不足を招かないようにして発進性を確保できるようにした技術が提案されている。なお、この技術では、車両の駆動輪加速度が設定加速度(実現不能な大加速度域の下限値)以上になったらホイールスピンが発生したと判定する。また、上記の設定変速比は、路面の摩擦係数や勾配の状態で発進可能な駆動力が得られる限界変速比としている。さらに、この設定変速比は、時間経過に応じて最高変速比に向けて変化させていって変速比の規制を徐々に解除している。
特開平11−94071号公報
ところで、特許文献1の技術は、ABS(アンチロックブレーキシステム)を搭載した車両を対象に創案されているが、この技術を、ABSを搭載していない車両に適用しようとすると、高速走行時にも、上記の変速比をロー側に保持する制御(以下、ハイ側変速禁止制御とも呼ぶ)が働いてしまう虞が考えられる。
つまり、ABS非搭載車ではドライバの操作と路面状態によっては車輪がロックすることがあるので、ABS非搭載車において、低μ路を比較的高速で走行中に(このときには、変速比は最High変速線付近にある)、例えば図10に示すように、急ブレーキ操作をする(時点t01)と、その直後に車体速は殆ど変化しない高速走行状態でありながら駆動輪の車輪速が0になってしまう(時点t02)ことがある。この場合、駆動輪速Vwの急低下に応じて目標変速比iptが急速にロー側に設定され、変速比ipがこれに応じてダウンシフトされることになる。しかしこの後、ドライバが車輪のロックを解除しようとブレーキを緩めるいわゆるリカバー操作を行なう(時点t03)と、車輪速が車体速に追いつこうとして急激に回転を増加させるため、ホイールスピンの発生を判定する状況(車両の駆動輪加速度が設定加速度以上)になり、意図しない状況下であるにもかかわらず、ハイ側変速禁止制御がはたらいてしまう。この結果、本来は、最High変速線付近にあるべき変速比が、設定変速比で制限されてしまい、入力側の回転が吹け上がり、エンジンや無段変速機に大きな負担がかかり、操縦フィーリングも悪化するため、好ましくない。
なお、ABS搭載車では車輪がロックすることは基本的にない上、特許文献1では、ABSが作動している際には上記の変速比をロー側に保持する制御を非作動にしているので、上述のような不具合が発生する虞はない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、車両の発進操作後にホイールスピンが生じてもその後の発進性能を確保する変速比のハイ側への変位規制制御をABS非搭載車に適用しながら、意図しない状況下で変速比のハイ側への変化を規制する制御が作動しないようにした、無段変速機の変速制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項1)は、ABSを搭載しない車両に装備された無段変速機の変速制御装置であって、前記車両の走行時に駆動輪加速度を取得する駆動輪加速度取得手段と、前記無段変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、前記駆動輪加速度取得手段により取得された駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になったと判定されると、前記無段変速機の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止する禁止手段とを備え、前記禁止手段は、前記駆動輪加速度が前記設定加速度以上になったと判定された場合であっても、該判定時に前記変速比検出手段により検出された変速比が予め設定された、前記第1変速比よりもハイ側の変速比である第2変速比よりもハイ側であると、前記変速動作の禁止を実施しないように構成されている
ことを特徴としている。
前記第2変速比は、1.0であることが好ましい(請求項2)
た、前記無段変速機は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記両プーリに巻回されたベルトと、前記両プーリの幅を変更するステップモータと、を備えたベルト式無段変速機であって、前記変速比検出手段は、前記の駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になった時点の前記ステップモータのステップ位置に基づいて前記変速比の検出を行なうことが好ましい(請求項)。
また、前記設定加速度は、前記車両が実現可能な最大加速度よりも若干大きな値であることが好ましい(請求項)。
さらに、前記第1変速比は、前記車両が発進可能な駆動力が得られる限界変速比であることが好ましい(請求項)。
本発明の無段変速機の変速制御方法(請求項)は、ABSを搭載しない車両に装備された無段変速機の変速制御方法であって、前記車両の走行時に、駆動輪加速度を取得するとともに、前記無段変速機の変速比を検出する第1ステップと、前記第1ステップで取得した駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になったと判定されると、前記無段変速機の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止する第2ステップとをそなえ、前記第2ステップでは、前記駆動輪加速度が前記設定加速度以上になったと判定された場合であっても、該判定時に前記第1ステップで検出された変速比が予め設定された、前記第1変速比よりもハイ側の変速比である第2変速比よりもハイ側であると、前記変速動作の禁止を実施しないことを特徴としている。
前記第2変速比は、1.0よりもハイ側であることが好ましい(請求項
た、前記無段変速機は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記両プーリに巻回されたベルトと、前記両プーリの幅を変更するステップモータと、を備えたベルト式無段変速機であって、前記変速比を、前記の駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になった時点の前記ステップモータのステップ位置に基づいて検出することが好ましい(請求項)。
また、前記設定加速度は、前記車両が実現可能な最大加速度よりも若干大きな値であることが好ましい(請求項)。
さらに、前記第1変速比は、前記車両が発進可能な駆動力が得られる限界変速比であることが好ましい(請求項10)。
本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項1)又は無段変速機の変速制御方法(請求項7)によれば、車両の走行中に、駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になったことが判定されると、無段変速機の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止するが、駆動輪加速度が設定加速度以上になったと判定された場合であっても、該判定時に前記第1ステップで検出された変速比が予め設定された、前記第1変速比よりもハイ側の変速比である第2変速比よりもハイ側であると、前記変速動作の禁止を実施しない。
したがって、例えば路面μの低い登坂路を発進した場合の発進直後の低車速時にホイールスピンが発生した場合には、駆動輪加速度が設定加速度以上になり、しかも、発進直後の低車速時には変速比はロー側にあるため、変速比が第2変速比よりもハイ側の条件には該当しないので、無段変速機の変速比が第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作が禁止される。これにより、前記ホイールスピンの発生後に、車両を停止させた場合に、変速比はロー側に保持され、発進時に必要な駆動力を確保可能になる。
一方、駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になっても、その時に検出された変速比が予め設定された第2変速比よりもハイ側である場合には、前記の変速動作禁止の処理を行なわないので、変速比をハイ側に調整可能となる。
ABS非搭載車において、低μ路を比較的高速で走行中(変速比は最High変速線付近にある)に急ブレーキ操作をしたことにより、車体速は殆ど変化しないのに車輪速が0になってしまうことがあり、この後、ドライバが車輪ロックを解除しようとブレーキを緩めると、その結果ホイールスピン状況を招く。この時に、ハイ側の変速比で走行していたことを考慮せずに変速比のハイ側への変速動作の禁止(即ち、変速比をロー側に保持するハイ側変速禁止制御)を実施してしまうと、本来は、ハイ側にあるべき変速比が、ロー側に保持されてしまい、入力側の回転が吹け上がり、エンジンや無段変速機に大きな負担がかかり、操縦フィーリングも悪化してしまうが、上述のようにこの時に変速比を考慮して、変速動作禁止(変速比のハイ側への変化規制)の処理を行なわないので、かかる不具合を回避することができる。
また、第2変速比は比較的ハイ側に、第1変速比は比較的ロー側に、それぞれ設定されることになり、前記の急ブレーキ操作を行なった際の変速比が比較的ハイ側であることを確実に判定でき、一方、前記の変速動作を禁止する制御によって、変速比を確実にロー側に保持することができる。
本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項2)又は無段変速機の変速制御方法(請求項8)によれば、第2変速比は比較的ハイ側に設定されることになり、前記の急ブレーキ操作を行なった際の変速比が比較的ハイ側であることを確実に判定することができる
本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項)又は無段変速機の変速制御方法(請求項)によれば、駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になった時点のステップモータのステップ位置に基づいて変速比の検出を行なうので、車輪ロック状態であっても変速比を精度よく推定することができる。つまり、無段変速機の実変速比は、目標変速比に追従するように変化し、ステップモータも目標変速比に追従するように変化する。この実変速比は、プライマリプーリ回転数Nppとセカンダリプーリ回転数Nspとの比(Npp/Nsp)として算出することができるが、車輪ロック状態では、駆動輪速が0、即ち、セカンダリプーリ回転数Nspが0になってしまうので、比(Npp/Nsp)の算出値はリミット処理により即座に最Lowとされる。このときには、目標変速比も即座に最Lowに設定されることになる。しかし、このようにセカンダリプーリ回転数Nspが0になった場合であっても、無段変速機の実変速比自体は応答遅れがあるため即座に最Lowにはならない。ステップモータのステップ位置は、このような実変速比の応答遅れと同様か或いはそれ以上の応答遅れをもって変位していくため、上述のように車輪ロックの後に車輪の回転速度が急増することでホイールスピン状況が判定された時点でも、ステップモータのステップ位置から車輪ロック直前の変速比を精度よく検出できるのである。
本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項)又は無段変速機の変速制御方法(請求項)によれば、駆動輪加速度から判断するホイールスピンの予測を一層正確に行なうことができ、変速比のハイ側への変化の規制を必要な時にのみ実施することができ、不要時に係る規制を行なった場合の弊害、例えば燃費の悪化や、高エンジン回転数域の使用による騒音に関した弊害を回避することができる。
本発明の無段変速機の変速制御装置(請求項)又は無段変速機の変速制御方法(請求項10)によれば、走行している路面の摩擦係数および路面勾配の状況に応じて、変速比のハイ側への変化の規制を必要最小限としながら再発進を確実に行なえるようにすることができ、この変速制限が必要以上に行なわれる弊害、例えば燃費の悪化や、高エンジン回転数域の使用による騒音に関する弊害を回避することができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施形態にかかる無段変速機の変速制御装置を備えた車両のパワートレーンを、その電子制御系と共に示す概略構成図であり、図1に示すように、このパワートレーンはエンジン1と無段変速機2とをそなえて構成される。エンジン1は、運転者によるアクセルペダル操作に基づいてスロットルバルブ3の開度調整による吸入空気量や噴射燃料を調整されて運転される周知のものである。また、この無段変速機を装備した車両には、ABS(アンチロックブレーキシステム)は搭載されていない。
無段変速機2は周知のVベルト式無段変速機であり、トルクコンバータ6を介してエンジン1の出力軸に駆動結合されたプライマリプーリ7と、このプライマリプーリ7と同一軸方向位置に整列配置されたセカンダリプーリ8と、これら両プーリ7,8間に掛け渡したVベルト9とを備える。そして、セカンダリプーリ8にファイナルドライブギヤ組10を介してディファレンシャルギヤ装置11を駆動結合し、これらにより図示しない駆動輪を回転するもようになっている。
無段変速機2の変速(変速比の切り替え)のために、プライマリプーリ7及びセカンダリプーリ8のそれぞれのV溝を形成するフランジ(シーブ)のうち、一方の可動フランジ7a,8aを他方の固定フランジ7b,8bに対して相対的に接近させてV溝幅を狭めたり、或いは離隔させてV溝幅を広げたりするように制御される。
図2は、この可動フランジ7a,8aの位置を調整する機構を示す概略構成図であり、図2に示すように、プライマリプーリ7の可動フランジ7aを駆動するシリンダ室16が、変速リンク15を介してステップモータ14aに駆動される変速制御弁12のプライマリポート12Pと連通している。変速リンク15は、基端をステップモータ14aに連結する一方、他端はプライマリプーリ7の可動フランジ7aと軸方向で係合し、この両端の途中を変速制御弁12のスプール12aに連結している。
そして、ステップモータ14aは、コントローラ(CVTコントロールユニット)13(図1参照)からの目標変速比に応じて変速リンク15を駆動する一方、変速リンク15の他端は可動フランジ7aの位置、すなわち、実変速比に応じて変位するため、スプール13aは実変速比ipと目標変速比iptとの差に応じて駆動され、変速リンク15を主体にフィードバック制御が行なわれるように構成される。
なお、変速制御弁12には、プライマリポート12Pに加えて、作動油ポンプ17を含むライン圧供給回路と連通したライン圧ポート12Lと作動油タンク18に連通したタンクポート12Tとが所定の位置に形成されて、スプール12aに形成されたランド12bの位置に応じてプライマリポート12Pへの作動油の給排が制御されるようになっている。そして、ステップモータ14a及び変速リンク15と、変速制御弁12等の作動油供給系とから、可動フランジ7a,8aを駆動するアクチュエータ14が構成される。
このような、変速リンク15によるプライマリプーリ7の変速制御は、図3に示すように、ステップモータ14aの駆動量の増大に応じて変速比が最Lowから最Highまで連続的に変化するもので、ステップモータ14aの最大駆動量Xmaxで変速比は最Highとなる一方、最小駆動量Xminから原点(駆動量=0)の間で変速比は最Lowとなるように設定されている。
また、変速制御弁12は、プライマリポート12Pがランド12bで封止される中立位置を境に、プライマリポート12Pがライン圧ポート12Lと連通する第1領域と、プライマリポート12Pがタンクポート12Tと連通する第2領域との間で駆動され、ステップモータ14aの駆動量が最小駆動量Xminを超えると第1領域でプライマリポート12Pがライン圧ポート12Lと連通して、変速比が変更され、目標変速比であるステップモータ14aの駆動量と、実変速比であるプライマリプーリ7の可動円錐板7aの変位とが一致した位置で、変速制御弁12は中立位置となる。
そして、車両の停車時には、変速比を最Lo位置へ確実に設定するため、ステップモータ14aの駆動量が最小駆動量Xmin未満の、プライマリポート12Pとタンクポート12Tが連通する区間VTとなるように初期化を行なって、発進時には必ず最Low変速比から車両の駆動を行なうようにするものであり、停車時のステップモータ14aの駆動量は、図3に示す0からXminの間の初期位置XLoに設定される。
また、車両の停車時には、変速比を最Low位置へ確実に設定するため、ステップモータ14aの駆動量が最小駆動量Xmin未満の、プライマリポート12Pとタンクポート12Tが連通する第2領域となるように初期化を行なって、発進時には最Low変速比から車両の駆動を行なうようにする。したがって、停車時のステップモータ14aの駆動量は、0からXminの間の初期位置に設定される。
このように、ステップモータ14aを通じて変速制御弁12を調整することで、両可動フランジ7a,8aを、目標変速比iptに応動するプライマリプーリ圧Ppri及びセカンダリプーリ圧Psecに応じた位置に変位させることで、無段変速機2の実変速比ipが目標変速比iptに一致するよう無段変速させるようになっている。
ところで、目標変速比iptは、コントローラ13により演算して求められる。このため、コントローラ13には、エンジン1のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ20からの信号と、変速機出力回転数であるセカンダリプーリ8の回転数Nsecを検出するセカンダリプーリ回転センサ21からの信号と、車速Vspを検出する車速センサ22からの信号と、無段変速機2の現在選択中のレンジを検出するインヒビタスイッチ23からの信号と、駆動輪の周速である駆動輪速Vwを検出する駆動輪速センサ24からの信号とがそれぞれ入力されるようになっている。
コントローラ13は、これらの入力情報に基づいて無段変速機2の変速制御を実行する。コントローラ13は、通常時には、図4に示す最Law変速線と最High変速線との範囲内に、アクセル開度に応じて設定された目標変速比設定マップ(図示略)に基づいて目標変速比ipを設定して、無段変速機2の変速制御を行なうが、特定の条件下では、最Law変速線と最High変速との範囲内のうち、設定変速比(第1変速比)ip1よりもハイ側への変速比の制御を禁止する(以下、この制御をハイ側変速禁止制御とも呼ぶ)ようになっている。
本制御では、ハイ側変速禁止制御をする手法自体は、前述の特許文献1のものと同様であるが、この制御を実施する条件が異なっている。
つまり、コントローラ13には、駆動輪速センサ24の検出情報から車両の走行時における駆動輪加速度αを算出する機能(駆動輪加速度取得手段)13Aと、車両の車輪がロックした際に無段変速機2の変速比ipを検出する機能(変速比検出手段)13Bと、駆動輪加速度取得手段13Aにより取得された駆動輪加速度α及び変速比検出手段13Bにより検出された変速比ipeに基づいて、無段変速機2の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止する制御(ハイ側変速禁止制御)を実施する機能(禁止手段)13Cとが備えられている。
禁止手段13Cでは、駆動輪加速度取得手段13Aにより取得された駆動輪加速度αが予め設定された設定加速度αspin以上になる判定されると、基本的にはハイ側変速禁止制御を行なうが、その判定時に、変速比検出手段13Bにより検出された変速比ipeが予め設定された第2変速比ip2よりもハイ側である場合には、このハイ側変速禁止制御を実施しないように構成されている。
換言すれば、禁止手段13Cによるハイ側変速禁止制御を行なう条件は、駆動輪加速度取得手段13Aにより取得された駆動輪加速度αが予め設定された設定加速度αspin以上になると共に、その時に変速比検出手段13Bにより検出された変速比ipeが予め設定された第2変速比ip2よりもロー側であることとされている。
駆動輪加速度取得手段13Aでは、駆動輪速センサ24により検出された駆動輪速Vwを時間微分して駆動輪加速度αを算出する。また、設定加速度αspinは、駆動輪タイヤが路面をグリップしている場合において車両が実現可能な最大加速度よりも若干大きな値、換言すれば、車両が実現不能な大加速度域の下限値に定め、駆動輪がホイールスピンするか否かを判定するためのスピン判定加速度値とする。従って、駆動輪加速度αが設定加速度αspin以上であるということは、スピンの可能性があることを意味する。
変速比検出手段13Bでは、ステップモータ14aのステップ位置Psmに基づいて変速比ipeを検出する。この変速比ipeを検出するのは、駆動輪加速度αが設定加速度αspin以上と判定された場合、即ち、駆動輪がホイールスピンしている可能性がある場合である。そして、変速比ipeを検出する目的は、この時に推定されるホイールスピンが、発進時(即ち、低速走行時)の規制対象のものか、低μ路を高速走行している時にブレーキ操作により車輪ロックが発生しその後のブレーキ開放で車輪速が急増するホイールスピン状態になった規制対象外のものかを、区別するためである。
低μ路高速走行時における車輪ロック後のブレーキ開放でホイールスピン状態になった場合には、ブレーキ操作量,演算で得られる変速比(算出変速比ipc),実変速比ip,ステップモータ位置Psm,駆動輪速度Vw,車体速Vb及びセカンダリプーリ回転数Nspは、図5に示すように変化する。つまり、ブレーキ操作(時点t01)により車輪がロックする(時点t02)と、車輪ロック時点でセカンダリプーリ回転数Nspが0になってしまうので、プライマリプーリ回転数Nppとセカンダリプーリ回転数Nspとの比として得られる変速比(算出実変速比ipc=Npp/Nsp)は、リミット処理により即座に最Lowとされる。このとき、目標変速比iptも即座に最Lowとされてしまう。そして、その後のブレーキ開放のリカバー操作(時点t03)により、駆動輪速Vwが0から急速に速度を回復し、この過程で駆動輪加速度αが予め設定された設定加速度αspin以上になり、同時に、セカンダリプーリ回転数Nspも急増する。しかし、実際の変速比ip自体は応答遅れがあるため即座に最Lowにはならずに、車輪ロック後のブレーキ開放によりでホイールスピン状態になったと判定される時点であっても、Low側より寧ろHigh側にある。
このような状況下で、算出実変速比ipc=Npp/Nspでは、車輪ロック後のブレーキ開放によりでホイールスピン状態になったか否か、つまり、規制対象外のホイールスピン状態であるか否かを判別できないが、ステップモータ14aは実変速比の応答遅れと同様か或いはそれ以上の応答遅れがあるため、ステップ位置Psmは、図5に破線で示すような実変速比と同様に、車輪ロック直後からその後のブレーキ開放後に至る間、車輪ロック前の高速走行時(特に、略定速の高速走行)に応じたハイ側変速比対応の状態を略維持して推移する。したがって、実変速比の閾値である第2変速比ip2及びこの第2変速比ip2に対応したステップモータ14aのステップ位置(モータ位置閾値)psm2を適切な値に設定すれば、ステップモータ14a位置psmから、低μ路高速走行時の車輪ロックに起因するホイールスピンであるかを推定することができるのである。
そこで、ここでは、第2変速比ip2を1.0に設定し、モータ位置閾値psm2をこの第2変速比ip2の1.0に対応した位置に設定し、ステップモータ14aのステップ位置psmがモータ位置閾値psm2よりもハイ側の領域(図4に示す高速走行タイヤロック判定領域)にあれば、低μ路高速走行時の車輪ロック後のホイールスピン(規制対象外のホイールスピン)と判定するようになっている。また、図4に示すように、第2変速比ip2は第1変速比ip1よりもハイ側(変速比小の側)としている。
本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御装置は上述のように構成されているので、図6に示すように、無段変速機2の変速制御を実行する。
先ずステップS10において、変速機の選択レンジが前進走行レンジ(ここでは、代表的な前進走行レンジであるDレンジを示す)であるか否かを判断し、Dレンジ以外であれば、本発明が狙いとする無段変速機2の変速制御が不要であるから、ステップS90に進んで当該Dレンジ以外用の通常の変速制御を行なって、図1に示すアクチュエータ14に対する目標変速比iptを決定する。
DレンジであればステップS20において、駆動輪速Vwから求めた駆動輪加速度αが設定加速度αspin以上であるか否かを判定する。
ステップS20でα<αspinと判定する時は、つまり駆動輪がホイールスピンを生ずる可能性のない場合は、本発明が狙いとする無段変速機2の変速制御が不要であるから、ステップS90においてDレンジ用の通常の変速制御を以下のように行なう。つまり、先ず車速Vspおよびスロットル開度TVOから、予め設定された図示しない変速マップに基づいて、現在の運転状態で最終的に目標とすべきプライマリプーリ回転数Npriの目標値(目標回転数)Npritを、最もロー側の変速線(最Low変速線)と最もハイ側の変速線(最High変速線)とで囲まれた領域内より検索により求める。
次いで、上記の目標回転数Npritを変速機出力回転数であるセカンダリプーリ回転数Nsecで除算することにより、目標回転数Npritを実現するための変速比ipの目標値(目標変速比)iptを演算し、実変速比ipがこの目標変速比iptになるようにアクチュエータ14を制御する。
一方、ステップS20でα≧αspinと判定された時は、駆動輪がホイールスピンを生ずる可能性のある場合であり、このときには、ステップS30に進んで、ステップモータ14aのステップ位置psmがモータ位置閾値psm2よりもハイ領域にあるか否かを判定する。ここで、ステップ位置psmがハイ領域にあれば、低μ路高速走行時の車輪ロック後のホイールスピンであり、規制対象外と判定して、ステップS90に進んでDレンジ用の通常の変速制御を上述のように行なう。
このように、ステップS30では、ホイールスピン前の車輪ロックに至る直前の変速比がハイ側であったか否かを、ステップモータ14aの応答遅れを利用して判定するので、判定の困難な状況下でも確実に判定することができ、低μ路高速走行時の車輪ロック後のホイールスピンに対して、変速比のハイ側への変化を禁止する制御を作動させないようにすることができる。
一方、ステップ位置psmがハイ領域になければ、規制対象のホイールスピンであり、本発明が狙いとする無段変速機2の変速制御を以下のように行なう。
即ち、先ずステップ40で、当該ホイールスピン発生時の再発進不能を防止するために行なう変速(アップシフト)制限のための設定変速比として、例えば図4に示すような変速比ip1sを第1変速比ip1の初期値に設定する。次いでステップ50において、目標変速比iptが第1変速比ip1以上の範囲内で変化する変速(低車速側変速比)のみを許可し、目標変速比iptが第1変速比ip1未満となるような高車速側変速比への変速を禁止する。
従って、ステップ40で第1変速比ip1が図4に例示するように第1変速比の初期値ip1sに設定された直後の場合、図4における第1変速比ip1の線よりもハイ側(最High変速線側)の領域が、ホイールスピン発生時の再発進不能を防止するための変速禁止領域になり、このときには、第1変速比ip1の線よりもロー側の領域(ホイールスピン後変速可変領域)のみが速可変領域となる。なお、第1変速比初期値ip1sは、走行している路面について想定される路面摩擦係数および路面勾配の基で発進可能な駆動力が得られる限界変速比とするのが良く、車両ごとに任意に定め得るものである。また、第1変速比ip1は可変であり、制御が続行している走行時には、次第にハイ側に低下される。
次のステップS60において、再び選択レンジがDレンジか否かをチェックし、Dレンジ以外なら勿論制御をステップS90に進めて、対応レンジ用の通常の変速制御を行なわせる。依然としてDレンジなら、ステップS70において、駆動輪速Vwが停車判定車速Vlow以下になったか否かにより、停車に到ったか否かを判定する。
停車前なら、ステップs80で前記の設定した第1変速比ip1が復帰判定変速比ipr(ここでは、最High変速線に対応した最ハイ変速比)以下か否かを判定し、最High変速線に戻るまでは、ステップs110で駆動輪加速度αがスピン判定加速度αspin以上でない(駆動輪がスピンしない)と判定していることを条件に、ステップs110で第1変速比ip1をΔipずつ、つまり所定の時間変化勾配で最High変速線に向け低下復帰させ、これをステップ50で用いるアップシフト制限値とする。
従って、第1変速比ip1は、当初の図4に示す線から最High変速線へと所定の時間変化勾配で低下復帰することとなり、第1変速比ip1の変速線と最High変速線との間に挟まれた変速禁止領域を漸減させ、何時までもアップシフトの制限が行なわれるのを防止することができると共に、この低下復帰が所定の時間変化勾配でなされることから、この時に変速比が急変する違和感も解消することができる。
そして、ステップ80で、第1変速比ip1が復帰判定変速比(最ハイ変速比)iprに戻ったと判定したら、ステップs90に進み、通常の変速制御に復帰する。
ただし、ステップS70で停車中と判定する間はステップS110をスキップして制御をステップS50に戻すことにより、第1変速比ip1の上記低下復帰を中止して、第1変速比ip1を停車に到った時点の値に保持する。
なお、ステップS80で第1変速比ip1が未だ最High変速線に戻っていないと判定する間に、ステップS100で駆動輪加速度αがスピン判定加速度αspin以上になった(新たなホイールスピンが発生する)と判定した場合には、制御をステップS40に戻して第1変速比ip1を図4に示す初期値にリセットする。
したがって、本変速制御装置及び方法によれば、ホイールスピンの発生後に車両を停止させた場合には、変速比はロー側に保持され、発進時に必要な駆動力を確保可能になる。
ここで、図9に対応した図7のタイムチャートを参照して説明すると、時点t1で発進後、時点tspinで駆動輪加速度αがスピン判定加速度αspin以上となる(ステップS20)と、第1変速比ip1は図4の初期値ip1sに設定され(ステップS40)、第1変速比ip1はその後、駆動輪速Vwが停車判定車速Wlowを超える(ステップS70)発進判定時点ts1までの間、初期値ip1sに保持され、その後、駆動輪速Vwが停車判定車速Wlow以下となる(ステップS70)停車判定時点ts2までの間、第1変速比ip1は所定の時間変化勾配Δipで低下される(ステップS100)。その後は、駆動輪速Vwが再び停車判定車速Wlowを超える(ステップS70)再発進判定時点ts3までの間、第1変速比ip1は停車判定時点ts2の値に保持され、再発進判定時点ts3以後、第1変速比ip1は所定の時間変化勾配Δipで低下され(ステップS110)、最終的に最High変速線に復帰することになる。
発進操作時点t1の直後に、駆動輪速Vwが急上昇したにもかかわらず車体速Vbがほとんど上昇しない駆動輪のホイールスピンを生ずると、従来の変速制御では駆動輪速Vbの急上昇に呼応して、図7に二点鎖線で示す曲線βのように変速比ipは急速にハイ側にアップシフトさせ、この際運転者は、ホイールスピンを感知して時点t2に示すようにアクセルペダルから足を放す足放しを行なうが、これによりスロットル開度TVOが全閉にされることから駆動輪速Vwも急速に低下して車体速Vbと共に0となり、時点t3において車両は停止する。この際、車体速Vbがそれ程上がっていないので、変速機の変速比ipがロー側に充分戻る前に車両が停止することになり、変速比ipがδで示すように停車時点t3ではハイ側変速比に固定されてしまい、停車後の時点t4でアクセルペダルを踏み込んで(スロットル開度TVOを開いて)再発進操作を行なっても、ハイ側変速比故に駆動力不足で再発進が困難になることがある。
これに対して、本実施形態においては、ステップS50で目標変速比iptが第1変速比ip1以上の範囲内で変化する変速(低車速側変速比)のみを許可し、標変速比iptが第1変速比ip1未満となるような高車速側変速比への変速を禁止するので、変速比ipは、図7に実線で示すように、第1変速比ip1未満の高車速側変速比になることがなく、アップシフトの制限がなされる。したがって、足放し後に車両が直ちに停止して変速比ipがこの時の変速比γに固定されたとしても、この固定された変速比は従来の変速制御におけるδよりもロー側の発進可能な変速比であり、停車後の再発進操作がなされた時にこのロー側変速比γからの再発進となり、発進駆動力を確保しながら再発進することができ、駆動力不足による再発進不能が防止され、図7に示すように、再発進操作時点t4以後における車体速Vbは円滑に上昇することになる。
また、本実施形態においては、スピン判定加速度αspinを車両ごとの実現不能な大加速度域の下限値としているので、駆動輪加速度α≧αspinから判断するホイールスピンの予測(ステップS20)を正確に行なえ、上記アップシフトの制限を、本当に再発進防止作用が必要な時にのみ行なうことができる。このため、例えば燃費の悪化や、高エンジン回転数域の使用による騒音の発生といった不具合を回避することができる。
さらに、本実施形態においては、アップシフトの制限変速比である第1変速比ip1の初期値ip1sを車両が走行している路面に対して推定される路面摩擦係数および路面勾配の基で発進可能な駆動力が得られる限界変速比としたので、車両が走行している路面上で再発進が確実に可能となり、上記アップシフトの制限を、本当に再発進防止作用が必要な時にのみ行なうことができる。この点からも、燃費の悪化や、高エンジン回転数域の使用による騒音の発生といった不具合を回避することができる。
また、第1変速比ip1を図7の時点ts1〜ts2の間、および時点ts3以後に示すように、所定の時間変化勾配Δipで最ハイ変速比に向け低下復帰させて、アップシフトの制限を漸次緩和するようにしているので、アップシフトの制限が何時までも継続される不都合を回避することができると共に、アップシフトの制限を解除する時にこれが徐々に行われることとなり、変速比が急変する違和感を解消することができる。
さらに、車速Vbが停車判定車速Vlow以下の停車判定中(ステップS70)は、図7の時点ts2〜ts3の間に示すように第1変速比ip1の低下復帰を禁止して、停車判定開始時ts2の値を保持するので、上記のごとくアップシフトの制限を徐々に解除する場合においても、停車後の再発進時に発進不能なハイ側変速比まで戻ってしまうことがなくなり、これが原因で再発進不能になるのを防止することができる。
加えて図7には示さないが、第1変速比ip1が最ハイ変速比への復帰を完了する前に(ステップS80)、駆動輪加速度αが再びスピン判定加速度αspin以上になった場合(ステップS100)、第1変速比ip1を低下開始前の初期値ip1sにリセットするので、アップシフトの制限を徐々に解除している過程で駆動輪が再度ホイールスピンした時にも、再発進の不能を防止するという作用効果を確実に達成することができる。
しかも、ABS非搭載車では、低μ路を比較的高速で走行中(変速比は最High変速線付近にある)に急ブレーキ操作をしたことにより駆動輪がロックしまうことがあり、この後、ドライバが車輪ロックを解除しようとブレーキを緩めるリカバー操作を行なうと、走行中にもかかわらず、発進時のホイールスピンと同様の状況を招くが、この時には、ハイ側の変速比で走行していたことを考慮して、変速動作禁止(変速比のハイ側への変化規制)の処理を行なわないので、ハイ側にあるべき変速比が、ロー側に保持されてしまう不具合が回避され、入力側の回転が吹け上がり、エンジンや無段変速機に大きな負担がかかり、操縦フィーリングも悪化してしまうといった不具合も回避される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ホイールスピン状態が判定された時のステップモータ14aの位置psmに基づいて、低μ路を高速走行している時にブレーキ操作により車輪ロックが発生しその後のブレーキ開放で車輪速が急増するホイールスピン状態(規制対象外のホイールスピン)になったことを判定しているが、直近の所定時間t1内の実変速比ip又は車速Vspを記憶しておき、ホイールスピン状態になったと判定したら、直近の所定時間t1内に、一定期間t2(t2<t1)以上、実変速比ipが所定変速比(第2変速比ip2と同等かこれよりもハイ側の値)よりもハイ側を維持していたこと、或は、車速Vspが所定車速Vsp1(高速域の値)よりも高速を維持していたこと、を条件に、この条件が成立したら、規制対象外のホイールスピンであると判定してもよい。
また、上記した実施の形態においては無段変速機がVベルト式無段変速機である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述のように、ステップモータを用いずに変速比を検出する手法用いるなどして、トロイダル型無段変速機など他の型式の無段変速機にも適用することができる。
本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御装置を備えた車両のパワートレーンを、その電子制御系と共に示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機のフィードバック機構の概念図である。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御に用いる変速領域を示す線図である。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御による高速走行中車輪ロック後ホイールスピン時の動作を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機の変速制御によるホイールスピン対策時の動作を示すタイムチャートである。 従来技術にかかる無段変速機の変速制御に用いる変速領域を示す線図である。 従来技術にかかる無段変速機の変速制御によるホイールスピン対策時の動作を示すタイムチャートである。 従来技術の課題を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 無段変速機
3 スロットルバルブ
6 トルクコンバータ
7 プライマリプーリ
8 セカンダリプーリ
9 Vベルト
12 変速制御弁
13 コントローラ
13A 駆動輪加速度取得手段
13B 変速比検出手段
13C 禁止手段
14 アクチュエータ
14a ステップモータ
15 変速リンク
20 スロットル開度センサ
21 セカンダリプーリ回転センサ
22 車速センサ
23 インヒビタスイッチ

Claims (10)

  1. ABSを搭載しない車両に装備された無段変速機の変速制御装置であって、
    前記車両の走行時に駆動輪加速度を取得する駆動輪加速度取得手段と、
    前記無段変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、
    前記駆動輪加速度取得手段により取得された駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になったと判定されると、前記無段変速機の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止する禁止手段とを備え、
    前記禁止手段は、前記駆動輪加速度が前記設定加速度以上になったと判定された場合であっても、該判定時に前記変速比検出手段により検出された変速比が予め設定された、前記第1変速比よりもハイ側の変速比である第2変速比よりもハイ側であると、前記変速動作の禁止を実施しないように構成されている
    ことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記第2変速比は、1.0であることを特徴とする、請求項1記載の車両用無段変速機の変速制御装置
  3. 前記無段変速機は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記両プーリに巻回されたベルトと、前記両プーリの幅を変更するステップモータと、を備えたベルト式無段変速機であって、
    前記変速比検出手段は、前記の駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になった時点の前記ステップモータのステップ位置に基づいて前記変速比の検出を行なうことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用無段変速機の変速制御装置。
  4. 前記設定加速度は、前記車両が実現可能な最大加速度よりも若干大きな値であることを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用無段変速機の変速制御装置。
  5. 前記第1変速比は、前記車両が発進可能な駆動力が得られる限界変速比であることを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用無段変速機の変速制御装置。
  6. ABSを搭載しない車両に装備された無段変速機の変速制御方法であって、
    前記車両の走行時に、駆動輪加速度を取得するとともに、前記無段変速機の変速比を検出する第1ステップと、
    前記第1ステップで取得した駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になったと判定されると、前記無段変速機の変速比が予め設定された第1変速比未満となるハイ側変速比へ移行する変速動作を禁止する第2ステップとをそなえ、
    前記第2ステップでは、前記駆動輪加速度が前記設定加速度以上になったと判定された場合であっても、該判定時に前記第1ステップで検出された変速比が予め設定された、前記第1変速比よりもハイ側の変速比である第2変速比よりもハイ側であると、前記変速動作の禁止を実施しないことを特徴とする、車両用無段変速機の変速制御方法。
  7. 前記第2変速比は、1.0であることを特徴とする、請求項記載の車両用無段変速機の変速制御方法
  8. 前記無段変速機は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、前記両プーリに巻回されたベルトと、前記両プーリの幅を変更するステップモータと、を備えたベルト式無段変速機であって、
    前記変速比を、前記の駆動輪加速度が予め設定された設定加速度以上になった時点の前記ステップモータのステップ位置に基づいて検出することを特徴とする、請求項6又は7記載の車両用無段変速機の変速制御方法。
  9. 前記設定加速度は、前記車両が実現可能な最大加速度よりも若干大きな値であることを特徴とする、請求項6〜8の何れか1項に記載の車両用無段変速機の変速制御方法。
  10. 前記第1変速比は、前記車両が発進可能な駆動力が得られる限界変速比であることを特徴とする、請求項6〜9の何れか1項に記載の車両用無段変速機の変速制御方法。
JP2005172482A 2005-06-13 2005-06-13 無段変速機の変速制御装置及び方法 Active JP4357455B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005172482A JP4357455B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 無段変速機の変速制御装置及び方法
US11/451,607 US7809485B2 (en) 2005-06-13 2006-06-13 Shift control apparatus and method of continuously variable transmission

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005172482A JP4357455B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 無段変速機の変速制御装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006348974A JP2006348974A (ja) 2006-12-28
JP4357455B2 true JP4357455B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=37645056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005172482A Active JP4357455B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 無段変速機の変速制御装置及び方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7809485B2 (ja)
JP (1) JP4357455B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009204127A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両制御ユニット及び該ユニットを搭載した車両
JP4613226B2 (ja) * 2008-05-30 2011-01-12 ジヤトコ株式会社 無段変速機の制御装置
US8798882B2 (en) 2009-09-15 2014-08-05 Consortium de Recherche BRP—Universite de Sherbrooke S.E.N.C. Method of controlling a hydraulic continuously variable transmission
CA2774251A1 (en) 2009-09-15 2011-03-24 Consortium De Recherche Brp-Universite De Sherbrooke S.E.N.C. Method of controlling a hydraulic continuously variable transmission
US8862351B2 (en) * 2012-05-31 2014-10-14 Caterpillar Inc. System and method for controlling shift hunting in variable transmissions
SE542256C2 (en) * 2016-07-05 2020-03-24 Scania Cv Ab Method and system for controlling change of gear ratio in a vehicle during a detected reduced grip
JP7241124B2 (ja) * 2021-04-21 2023-03-16 本田技研工業株式会社 車両用無段変速機の制御装置及び制御方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01105047A (ja) * 1987-10-15 1989-04-21 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機搭載車両の走行制御装置
JPH0257441A (ja) * 1988-08-20 1990-02-27 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機の変速点制御装置
US5216608A (en) * 1990-01-25 1993-06-01 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus and a method for estimating the friction coefficient of a road surface and controlling a driving condition of a vehicle in accordance with the estimated friction coefficient
EP0444894B1 (en) * 1990-02-27 1993-11-10 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Engine output controlling system for vehicle
JPH0454362A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機の変速制御装置
DE69219650T2 (de) * 1991-03-13 1997-12-18 Mitsubishi Motors Corp Gangwechsel-Steuerverfahren für automatisches Fahrzeuggetriebe
US5362287A (en) * 1991-09-26 1994-11-08 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Control system for an automatic clutch of a motor vehicle
US5586953A (en) * 1994-01-31 1996-12-24 Nissan Motor Co., Ltd. System for controlling a continuously variable transmission in response to a sensed wheel deceleration
JP3374753B2 (ja) 1997-07-25 2003-02-10 日産自動車株式会社 車両用無段変速機の変速制御方法
KR100310738B1 (ko) * 1999-06-15 2001-10-17 이수성 자동변속기 자동차의 급출발 방지장치

Also Published As

Publication number Publication date
US20070087874A1 (en) 2007-04-19
JP2006348974A (ja) 2006-12-28
US7809485B2 (en) 2010-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4357455B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置及び方法
JP3374753B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御方法
JP4238906B2 (ja) 無段変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4429528B2 (ja) アクセルペダルの自然復帰の際における自動車の自動変速機の制御方法
WO2009093481A1 (ja) 無段変速機の制御装置および制御方法
JP4317808B2 (ja) 自動変速機の制御装置
KR101810341B1 (ko) 유단 변속 기구의 제어 장치
KR0163376B1 (ko) 고 정확도로 록크-업 클러치의 조더를 판정하는 수단을 가진 차량용 록크-업 클러치의 슬립 제어 장치
JP3730204B2 (ja) ベルト式無段変速機のベルト滑り防止システム
EP1502804A2 (en) Shift control apparatus for automatic transmission
JP4305488B2 (ja) 無段変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JPH1178617A (ja) エンジン・自動変速機の総合制御装置
JP5326684B2 (ja) 車両のロックアップクラッチの制御装置
JP2009228808A (ja) 変速機の制御装置および制御方法
JPH09250370A (ja) 無段変速機のフェイルセーフ制御装置
JP2010007834A (ja) 無段変速機の制御装置および制御方法
JP4362943B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2011122619A (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3639035B2 (ja) 車両の走行抵抗検出装置及び当該装置を用いた車両用自動変速機の変速制御装置
JP7064621B2 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
KR100507103B1 (ko) 자동 변속기 차량의 냉각수온 제어장치 및 방법
KR100410758B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 리프트 풋업시 증속변속 제어 방법
JP6982544B2 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
KR100387874B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 정지전 4 →3 가변 변속제어 방법
KR100305802B1 (ko) 1다운쉬프트변속제어방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090804

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4357455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140814

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350