JP3639035B2 - 車両の走行抵抗検出装置及び当該装置を用いた車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両の走行抵抗検出装置及び当該装置を用いた車両用自動変速機の変速制御装置 Download PDF

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    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の走行抵抗検出装置に関する。また、当該装置を用いた車両用自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用自動変速機の変速制御では、スロットル開度と車速とに応じて予め変速段を設定した変速マップを参照して変速比(或いは変速段)を決定する方式が一般的である。
しかしながら、上記のようにして変速比(変速段)を決定する構成では、勾配変化等の走行抵抗変化が考慮されないため、例えば登坂路走行時にはコーナー進入時にアクセルから足を離すことによって不必要なアップシフトが行われたり、降坂時には最高速段が選択されることによってエンジンブレーキを作用させることができずにフットブレーキの負担が増大してしまうなどの惧れがある。
【0003】
そこで、勾配に応じて変速スケジュールを変更する方法が、現在までに種々提案されているが、そのうち勾配抵抗を求める方式としては、例えば、車両の駆動力と実加速度を比較して勾配(走行抵抗)を求めるようにしたものがある(特公平5−74748号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の勾配(走行抵抗)を求める方式では、駆動力相当の信号を、図11に示すような特性図から求めるようにしているが、ロックアップ機構付トルクコンバータを搭載した自動変速機では、ロックアップ(L/U)時(図11中一点鎖線)と非ロックアップ時(図11中実線)とでその特性が大きく異なるため、単一の特性図で2つの異なる特性に対応することは困難で、ロックアップ時と非ロックアップ時とに応じて高精度に勾配(走行抵抗)を推定することは困難であった。
【0005】
また、ロックアップと非ロックアップの切換時は、ロックアップクラッチの締結状態によって動力伝達量が異なるためその推定が困難であり、勾配(走行抵抗)の推定精度が低下してしまうという惧れもある。
本発明は上記従来の実情に鑑みなされたものであり、ロックアップ時と非ロックアップ時とに拘わらず、常に、簡単な構成によって高精度に勾配(走行抵抗)を検出できるようにした車両の走行抵抗検出装置を提供すること、及び当該装置を用いて一層変速制御の高精度化を図った車両用自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
更に、ロックアップと非ロックアップの切換中の検出精度の低下に係わる不具合を回避できるようにすることも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1の発明にかかる車両の走行抵抗検出装置は、機関の出力軸に連結されるトルクコンバータの入力軸と、変速機の入力軸に連結されるトルクコンバータの出力軸と、をロックアップするロックアップ機構を備えたトルクコンバータ付自動変速機を搭載した車両の走行抵抗検出装置であって、ロックアップ機構のロックアップ状態を検出するロックアップ状態検出手段と、前記ロックアップ状態検出手段の検出結果に基づき、ロックアップ中であるか非ロックアップ中であるかに応じて車両の駆動力を検出する駆動力検出手段と、車両の加速抵抗を検出する加速抵抗検出手段と、前記駆動力検出手段により検出された駆動力と、前記加速抵抗検出手段により検出された加速抵抗と、に基づいて、車両の走行抵抗を検出する走行抵抗検出手段と、前記ロックアップ状態検出手段により、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であることが検出されたときに、前記走行抵抗検出手段による車両の走行抵抗の検出を禁止する走行抵抗検出禁止手段と、
を含んで構成した。
【0008】
かかる構成によれば、ロックアップ時にはロックアップ時の特性(図6のマップなど参照)に基づき走行抵抗を検出し、非ロックアップ時には非ロックアップ時の特性(図7のマップなど参照)に基づき車両の走行抵抗を検出できるようにしたので、簡単な構成により、ロックアップ時・非ロックアップ時に拘わらず高精度に走行抵抗(勾配)を検出することができる。
【0009】
従って、例えば、変速制御において、この走行抵抗の検出結果を利用して、アップシフトさせるか否かを判断させるようにすれば、ロックアップ時・非ロックアップ時に拘わらず、変速後に駆動力が確保できないのにアップシフトが行われてしまうような事態を回避することができ、不必要なアップシフトによる運転性の悪化を確実に防止することが可能となる。また、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であることが検出されたときに、走行抵抗検出手段による車両の走行抵抗の検出を禁止するので、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差の発生を抑制することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、その切り換えレベルが所定レベルであることが検出されたときに、前記走行抵抗検出手段による車両の走行抵抗の検出を禁止するようにした。
【0011】
かかる構成によれば、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であって、その切り換えレベルが所定レベルであることが検出されたときには、走行抵抗の検出を禁止するようにしたので、確実にロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差の発生を抑制することができる。
【0012】
従って、例えば当該走行抵抗を用いて変速制御を行わせるような場合には、走行抵抗検出の誤差に伴い変速後に駆動力が実際には確保できないのにアップシフトが行われてしまうような事態を確実に回避することができ、不必要なアップシフトなどによる運転性の悪化等を確実に防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明では、前記ロックアップ状態検出手段が、ロックアップクラッチの実際の締結状態を検出してロックアップ状態を検出する手段であるように構成した。
【0013】
かかる構成によれば、実際にセンサ等によりロックアップクラッチの位置検出やトルクコンバータの入出力回転速度差等を検出するという比較的簡単かつ信頼性の高い方法により、ロックアップ機構のロックアップ状態を検出することが可能となる。
請求項4に記載の発明では、前記ロックアップ状態検出手段が、ロックアップクラッチへの締結信号を検出してロックアップ状態を検出する手段であるように構成した。
【0014】
かかる構成によれば、センサ等を必要としない極めて簡単かつ安価な構成で、ロックアップ機構のロックアップ状態を検出することが可能となる。
請求項5に記載の発明に係る車両用自動変速機の変速制御装置は、
請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の車両の走行抵抗検出装置を備え、
当該装置によって検出される車両の走行抵抗と、車両の駆動力と、に基づいて変速比を決定して変速操作する変速制御手段を含んで構成した。
【0015】
上述の車両の走行抵抗検出装置により精度良く検出された車両の走行抵抗に基づいて変速操作を行うことができるので、従来に対しより一層高精度化された変速制御を行うことができる。また、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であって、その切り換えレベルが所定レベルであることが検出されたときには、走行抵抗の検出が禁止され、以って当該制御装置における変速制御も禁止されることになるので、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差に伴う変速制御の精度低下という惧れも確実に回避することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両の走行抵抗検出装置によれば、ロックアップ機構を備えた自動変速機を搭載した車両の走行抵抗を、ロックアップ状態に応じて高精度に検出することができるとともに、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差の発生を確実に抑制することができる
請求項2に記載の発明によれば、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差の発生を確実に回避でき、以って車両走行抵抗の検出精度の向上を実質的に促進することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、比較的簡単かつ信頼性の高い方法により、ロックアップ機構のロックアップ状態を検出することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、センサ等を必要としない極めて簡単な構成で、ロックアップ機構のロックアップ状態を検出することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、本発明に係る車両の走行抵抗検出装置により精度良く検出された車両の走行抵抗に基づいて変速操作を行うことができるので、従来に対しより一層高精度化された変速制御を行うことができる。また、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であって、その切り換えレベルが所定レベルであることが検出されたときには、走行抵抗の検出が禁止され、以って当該制御装置における変速制御も禁止されることになるので、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中における走行抵抗の検出誤差に伴う変速制御の精度低下という惧れも確実に回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態のシステム構成を示す図2において、エンジン1の出力側に自動変速機2が設けられている。自動変速機2は、エンジン1の出力側に介在するトルクコンバータ3と、このトルクコンバータ3を介して連結された歯車式変速機4と、この歯車式変速機4中の各種変速要素の結合・解放操作を行う油圧アクチュエータ5とを備える。油圧アクチュエータ5に対する作動油圧は各種の電磁バルブ(図示せず)を介してON・OFF制御される。なお、本実施形態では歯車式変速機4について説明するが、例えば変速比を任意に設定できるプーリ式の無段変速機等を用いる場合にも適用できるものである。
【0019】
ところで、エンジン1の出力軸は、前記トルクコンバータ3の入力軸12に略一体的に連結され、該入力軸12に略一体的に取り付けられるポンプインペラー13を回転駆動するようになっている。そして、前記トルクコンバータ3内に充填される作動流体14を介して、トルクコンバータ3の出力軸16に略一体的に取り付けられるタービンランナー15を回転駆動させることで、エンジン1の動力を前記トルクコンバータ3の出力軸16に伝達するようになっている。該出力軸16に伝達された動力は、これに連結されるインプットシャフト17を介して自動変速機2に入力される。
【0020】
前記自動変速機2では、このようにして入力された動力を、後述のコントロールユニット7からの信号に基づいて、内装する自動変速機構(油圧アクチュエータ5を動作させるシフト用電磁バルブ、歯車式変速機4など)により所定速度に変速した後、アウトプットシャフト8から出力する。そして、該アウトプットシャフト8から出力された動力は、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ,アクスルシャフト等を介して駆動輪に伝達されることになる。
【0021】
なお、前記トルクコンバータ3には、その入力軸12と出力軸16とを機械的に連結するロックアップクラッチ18が設けられている。該ロックアップクラッチ18は、図示しない油圧機構に介装されるロックアップソレノイド19の開閉動作により油圧を供給・停止切換して、ロックアップピストン20を図中左方へ移動させ入力軸12と略一体に設けられている摩擦板21に押圧して締結、ロックアップピストン20を図中右方へ移動させて摩擦板21から切離するようになっている。
【0022】
なお、前記のロックアップソレノイド19は、所定条件の下でコントロールユニット7から発せられる駆動信号(L/U Duty,本発明に係る締結信号に相当する)に基づいて開閉作動されるようになっている。ロックアップクラッチ18、ロックアップソレノイド19、油圧機構、コントロールユニット7等がロックアップ機構を構成する。ところで、本実施形態では、摩擦式のロックアップ機構で説明するが、電磁式のロックアップ機構などを用いるものであっても勿論構わない。
【0023】
コントロールユニット7には、各種のセンサから信号が入力されている。
前記各種のセンサとしては、自動変速機2の出力軸8より回転信号を得て車速(出力軸回転数)VSPを検出する車速センサ6が設けられている。
また、エンジン1の吸気系のスロットル弁9の開度TVOを検出するポテンショメータ式のスロットルセンサ10が設けられている。
【0024】
更に、エンジン1のクランク軸又はこれに同期して回転する軸にクランク角センサ11が設けられている。このクランク角センサ11からの信号は例えば基準クランク角毎のパルス信号で、その周期よりエンジン回転数Neが算出される。
コントロールユニット7は、マイクロコンピュータを内蔵し、前記各種のセンサからの信号に基づいて、変速制御を行う。
【0025】
コントロールユニット7による変速制御は、後述する変速制御ルーチンに従って、1速〜4速の変速段を自動設定し、油圧アクチュエータ5を動作させるシフト用電磁バルブのON・OFFの組合わせを制御して、歯車式変速機4をその変速段に制御する。
ここで、図3,図4のフローチャートに示す走行抵抗検出ルーチン,変速制御ルーチンについて説明する。尚、本ルーチンは所定時間毎に実行される。また、本実施形態において、ロックアップ状態検出手段,駆動力検出手段,走行抵抗検出手段,変速制御手段としての機能は、図3,図4のフローチャートに示すようにコントロールユニット7がソフトウェア的に備えるものである。
【0026】
ステップ(図にはSと記してある。以下同様)1では、車速センサ6からの信号に基づいて車速VSPを検出する。
ステップ2では、スロットルセンサ10からの信号に基づいてスロットル開度TVO(アクセル開度)を検出する。
ステップ3では、図5に示すように車速VSPとスロットル開度TVOとに応じて予め変速段を定めた変速マップ(シフトパターン線図)を参照して変速段を選択する。尚、図5のシフトパターン線図において、実線はアップシフト特性を示すアップシフト線、破線はダウンシフト特性を示すダウンシフト線を示している。
【0027】
ステップ4では、選択された変速段と現在の変速段との比較に基づいて、アップシフト要求,ダウンシフト要求又は変速無しのいずれであるかを判別する。
ステップ4で、アップシフト要求もダウンシフト要求もないと判別されたときにはそのまま本ルーチンを終了し、ダウンシフト要求有りと判別された場合は、ステップ5へ進んで、次の変速段へのダウンシフトを行わせた後、本ルーチンを終了する。
【0028】
アップシフト(例えば3速→4速)要求有りの場合は、アップシフトの適否を判断するため、ステップ6以降へ進む。
まず、ステップ6では、ロックアップソレノイド19への駆動デューティ(L/U Duty)と、所定値と、を比較する。
L/U Duty>所定値、即ちロックアップ時であればステップ7へ進み、L/U Duty≦所定値、即ち非ロックアップ時であればステップ8へ進む。
【0029】
ステップ7では、ロックアップ時の特性に適合すべく、ステップ9で与える関数f(TVO,Nt)として、図6のマップに示されるような特性(ロックアップ時)を選択し、ステップ9へ進む。
ステップ8では、非ロックアップ時の特性に適合すべく、ステップ9で与える関数f(TVO,Nt)として、図7のマップに示されるような特性(非ロックアップ時)を選択し、ステップ9へ進む。
【0030】
ステップ9では、ステップ7或いはステップ8で選択された関数f(TVO,Nt)(図6のマップ或いは図7のマップ)に従い、現在のスロットル開度TVOとタービン回転数Ntとに基づき、タービントルクTtCGP を算出する。尚、タービン回転数Ntは、直接タービンセンサで検出しても良いが、エンジン回転数Neとトルクコンバータ特性とから算出することができる。また、前記マップは、変速段毎に備えるものである。
【0031】
ステップ10では、算出されたタービントルクTtCGP に基づいて、次式により、現在の変速段(例えば3速)での駆動力(現駆動力)F1を算出する。
F1=TtCGP ×CGRATIO ×k
尚、CGRATIO は現在の変速段(3速)のギア比、kはタイヤ半径等により決まる定数である。
【0032】
ステップ11では、次式に従って、加速抵抗RESIa を算出する。
RESIa =ΔVSP×W×K
尚、ΔVSPは車速変化量(即ち、車両加速度α)、Wは車両重量、Kは定数である。車両加速度αは、加速センサで検出することも可能である。
ステップ12では、図8に示すマップを参照し、車速VSPから、転がり抵抗+空気抵抗であるRESIrlを算出する。
【0033】
ステップ13では、次式のごとく、現駆動力F1から、加速抵抗RESIa と、転がり抵抗+空気抵抗RESIrlとを減算して求められる実際の走行抵抗、即ち、最終的に変速段の決定に用いる走行抵抗RESIALL を求める。
RESIALL =(F1−RESIa −RESIrl
次に、ステップ14へ進む。
【0034】
ステップ14では、シフトパターン線図における次の変速段(例えば4速)より現在の変速段(例えば3速)へのダウンシフト線上での現在の車速VSPに対応するスロットル開度TVOを求め、これをTVODWN (次の変速段でのダウンシフトスロットル開度)とする。
即ち、図9に示すように、例えば現在の変速段が3速である場合には、3速→4速のアップシフト要求の発生時点であるC点と同一車速VSP1 における4速→3速のダウンシフト線上のD点のスロットル開度TVODWN を求める。
【0035】
ステップ15では、ステップ7或いはステップ8で選択された関数f(TVO,Nt)(図6又は図7に示すマップの特性)に従い、次の変速段(例えば4速)でのダウンシフトスロットル開度TVODWN と現在のタービン回転数Ntとに基づいて、タービントルクTtNGP を算出する。
ステップ16では、算出されたタービントルクTtNGP に基づいて、次式により、次の変速段(例えば4速)での駆動力(変速後最大駆動力)F2を算出する。
【0036】
F2=TtNGP ×NGRATIO ×k
尚、NGRATIO は次の変速段(例えば4速)のギア比、kはタイヤ半径等により決まる定数であり、前記駆動力F2は、車速を一定として変速マップに従ってアップシフトを行った場合の変速後の駆動力検出値である。
ステップ17では、次の変速段(例えば4速)での最大駆動力F2と、走行抵抗RESIALL とを比較する。
【0037】
比較の結果、F2≧RESIALL の場合は、アップシフト後でも駆動力が十分確保されるものと判断されるので、ステップ18へ進んで、アップシフトを許可し、次の変速段(例えば4速)へのアップシフトを行わせる。
これに対し、F2<RESIALL の場合は、アップシフトすると駆動力が不足することになると判断されるので、ステップ19へ進んで、アップシフトを禁止し、現在の変速段(例えば3速)に保持する。
【0038】
尚、アップシフトを禁止する際に、現在の変速段を保持する代わりに、シフトパターン線図における現在の変速段から次の変速段へのアップシフト線を高車速側へ移動させるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、ロックアップ時にはロックアップ時の特性(図6のマップ)に基づき走行抵抗を検出し、非ロックアップ時には非ロックアップ時の特性(図7のマップ)に基づき走行抵抗を検出するようにしたので、簡単な構成により、ロックアップ時・非ロックアップ時に拘わらず高精度に走行抵抗(勾配)を検出することができる。
【0039】
そして、変速制御において、この走行抵抗の検出結果を利用して、アップシフトさせるか否かを判断させるようにしたので、ロックアップ時・非ロックアップ時に拘わらず、変速後に駆動力が確保できないのにアップシフトが行われてしまうような事態を回避することができ、不必要なアップシフトによる運転性の悪化を確実に防止することが可能となる。言い換えれば、アップシフトが不必要に制限されることを回避できることにもなるので、適正な高速段への変速によってエンジンが高回転で運転されることを防止でき、燃費,振動・騒音を改善できることになる。
【0040】
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態は、ロックアップ時と非ロックアップ時の切換中にあっては、走行抵抗の検出誤差が大きくなるので、かかる検出誤差が大きくなることに伴う変速制御の精度低下等を回避すべく、ロックアップ時と非ロックアップ時の切換中にあっては走行抵抗の検出を禁止すると共にアップシフトを禁止するようにしたものである。当該第2の実施形態におけるシステム構成は、第1の実施形態と同様であり、走行抵抗検出制御,変速制御のみが異なるので、走行抵抗検出制御ルーチン,変速制御ルーチンについてのみ、図10のフローチャートに従って説明することとする。
【0041】
なお、当該第2の実施形態における図10のフローチャートのステップ21〜25は、第1の実施形態で説明した図3のフローチャートのステップ1〜5と同様であり、また、当該図10のフローチャートのステップ30〜34は、第1の実施形態で説明した図3のフローチャートのステップ9〜13と同様であるので、これらについての説明は省略する。
【0042】
つまり、第2の実施形態においては、
ステップ24でアップシフト(例えば3速→4速)要求有りと判断された場合は、アップシフトの適否を判断するため、ステップ26以降へ進む。
ステップ26では、ロックアップソレノイド20への駆動デューティ(L/UDuty)と、第1所定値A(例えば、Aは95%程度の値に設定される)と、を比較する。
【0043】
L/U Duty>第1所定値Aであれば、ロックアップ時であると判断してステップ27へ進む。
L/U Duty≦第1所定値Aであれば、非ロックアップ時であるか、ロックアップ時と非ロックアップ時との切換中であると判断してステップ28へ進む。
【0044】
ステップ28では、ロックアップソレノイド20への駆動デューティ(L/UDuty)と、第2所定値B(例えば、Bは5%程度の値に設定される)と、を比較する。
L/U Duty<第2所定値Bであれば、非ロックアップ時であると判断してステップ29へ進む。
【0045】
L/U Duty≧第2所定値Bであれば、ロックアップと非ロックアップとの切換中(所定レベルの切り換え中,デューティ比で略5%〜95%の間)であり、このまま走行抵抗検出や変速制御を行わせると精度が悪く誤った走行抵抗検出,変速制御などが行われてしまうことになるのを回避すべく、本フローを終了する。
【0046】
なお、ステップ27では、ロックアップ時の特性に適合すべく、ステップ30で与える関数f(TVO,Nt)として、図6のマップに示されるような特性(ロックアップ時)を選択し、ステップ30へ進む。
また、ステップ29では、非ロックアップ時の特性に適合すべく、ステップ30で与える関数f(TVO,Nt)として、図7のマップに示されるような特性(非ロックアップ時)を選択し、ステップ30へ進む。
【0047】
その後においては、第1の実施形態で説明した図3のフローチャートや図4のフローチャートが第1の実施形態の場合と同様にして実行されることになるので説明を省略する。
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様、ロックアップ時にはロックアップ時の特性(図6のマップ)に基づき走行抵抗を検出し、非ロックアップ時には非ロックアップ時の特性(図7のマップ)に基づき走行抵抗を検出するようにしたので、簡単な構成により、ロックアップ時・非ロックアップ時に拘わらず高精度に走行抵抗(勾配)を検出することができるうえに、更にロックアップと非ロックアップとの切換中にあっては走行抵抗の検出誤差を回避するために走行抵抗の検出を禁止し、かつアップシフトを禁止するようにしたので、ロックアップと非ロックアップの切換中の検出精度の低下に係わる不具合を確実に回避することができる。
【0048】
つまり、走行抵抗検出の誤差に伴い変速後に駆動力が実際には確保できないのにアップシフトが行われてしまうような事態を確実に回避することができ、不必要なアップシフトなどによる運転性の悪化等を確実に防止することが可能となる。換言すれば、第1の実施形態に比べ、実質的に、より一層走行抵抗検出精度の向上と、変速制御の精度向上と、を促進することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる走行抵抗検出装置の基本構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態のシステム構成図。
【図3】同上実施形態の走行抵抗検出ルーチン及び変速制御ルーチンの前半部分を示すフローチャート。
【図4】同上実施形態の変速制御ルーチンの後半部分を示すフローチャート。
【図5】シフトパターン線図を示す図。
【図6】ロックアップ時のタービントルクの算出用マップを示す図。
【図7】非ロックアップ時のタービントルクの算出用マップを示す図。
【図8】転がり抵抗+空気抵抗の算出用マップを示す図。
【図9】ダウンシフトスロットル開度の算出方法を示す図。
【図10】本発明の第2の実施形態の走行抵抗検出ルーチン及び変速制御ルーチンの前半部分を示すフローチャート。
【図11】従来の駆動力算出マップを説明する特性図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
3 トルクコンバータ
4 歯車式変速機
5 油圧アクチュエータ
7 コントロールユニット
6 車速センサ
10 スロットルセンサ
11 クランク角センサ
18 ロックアップクラッチ
19 ロックアップソレノイド
20 ロックアップピストン
21 摩擦板

Claims (5)

  1. 機関の出力軸に連結されるトルクコンバータの入力軸と、変速機の入力軸に連結されるトルクコンバータの出力軸と、をロックアップするロックアップ機構を備えたトルクコンバータ付自動変速機を搭載した車両の走行抵抗検出装置であって、
    ロックアップ機構のロックアップ状態を検出するロックアップ状態検出手段と、
    前記ロックアップ状態検出手段の検出結果に基づき、ロックアップ中であるか非ロックアップ中であるかに応じて車両の駆動力を検出する駆動力検出手段と、
    車両の加速抵抗を検出する加速抵抗検出手段と、
    前記駆動力検出手段により検出された駆動力と、前記加速抵抗検出手段により検出された加速抵抗と、に基づいて、車両の走行抵抗を検出する走行抵抗検出手段と、
    前記ロックアップ状態検出手段により、ロックアップと非ロックアップとの間の切り換え途中であることが検出されたときに、前記走行抵抗検出手段による車両の走行抵抗の検出を禁止する走行抵抗検出禁止手段と、
    を含んで構成したことを特徴とする車両の走行抵抗検出装置。
  2. 前記走行抵抗検出禁止手段は、その切り換えレベルが所定レベルであることが検出されたときに、前記走行抵抗検出手段による車両の走行抵抗の検出を禁止することを特徴とする請求項1記載の車両の走行抵抗検出装置。
  3. 前記ロックアップ状態検出手段が、ロックアップクラッチの実際の締結状態を検出してロックアップ状態を検出する手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の走行抵抗検出装置。
  4. 前記ロックアップ状態検出手段が、ロックアップクラッチへの締結信号を検出してロックアップ状態を検出する手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の走行抵抗検出装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の車両の走行抵抗検出装置を備え、
    当該装置によって検出される車両の走行抵抗と、車両の駆動力と、に基づいて変速比を決定して変速操作する変速制御手段を含んで構成したことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。
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