JP4356552B2 - ペロブスカイト化合物粉体の製造方法 - Google Patents
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Description
ABO3
(式中、Aは少なくとも1種のA群元素を示し、Bは少なくとも1種のB群元素を示す。)
で表されるペロブスカイト化合物の固着物を得る第一工程と、上記第一工程で得られたペロブスカイト化合物の固着物を溶媒中で30〜500℃の範囲の温度で加熱して解砕する第二工程とを含むことを特徴とするペロブスカイト化合物粉体の製造方法が提供される。
(1)水熱法によって、第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の水酸化物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の酸化物及び/又は水酸化物との混合物を水性媒体の存在下、100〜300℃の範囲の温度で水熱処理し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得、又は
(2)固相法によって、第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の酸化物及び/又は加熱により酸化物を生成する化合物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の酸化物及び/又は加熱により酸化物を生成する化合物との混合物を600〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得、又は
(3)有機酸塩法によって、第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の水溶性塩とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の水溶性塩とシュウ酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種の有機酸とから複塩を形成した後、この複塩を400〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得、又は
(4)アルコキシド法によって、第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素のアルコキシド及び/又は水酸化物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素のアルコキシドとの混合物を加水分解し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得、又は
(5)ゾル−ゲル法によって、第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素のゾルとTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素のゾルとの混合物をゲル化し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得、
次いで、上記第一工程で得られたペロブスカイト化合物の固着物を溶媒中で30〜500℃の範囲の温度で加熱して解砕する第二工程とを含むことを特徴とするペロブスカイト化合物粉体の製造方法が提供される。
適量の粉体を0.025重量%濃度のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に加え、日本精機製作所製超音波ホモジナイザー(US−600T)で2分間分散させて検液を調製し、この検液について、粒度分布測定装置(日機装製マイクロトラックX−100)を用いて測定した。
BET式のマウンテック社製Macsorb model−1203を用いて測定した。
プラズマ発光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製SPS3000)を用いて測定した。
日本電子製走査型電子顕微鏡JSM−5600を用いて撮影した。
(水熱法によるチタン酸バリウム粉体の製造)
(第一工程)
水酸化チタン( 酸化チタンとして30重量%)131.5g(チタンとして0.5モル) に窒素雰囲気下で水酸化バリウム八水塩(Ba(OH)2・8H2O)157.5g(バリウムとして0.5モル) を加え、加水して、スラリー濃度を1.0モル/L(BaTiO3 換算) に調整した。このスラリーをチタン製ビーカーに入れ、1L容量のオートクレープに仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて5時間水熱反応を行った。反応終了後、得られたスラリーにpHが6.5になるまで炭酸ガスを吹き込んだ後、水洗、濾過し、110℃で乾燥して、チタン酸バリウムを得た。以下、このチタン酸バリウムを実施例1で得た水熱法によるチタン酸バリウムという。このチタン酸バリウムを加熱して、比表面積4.4m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。
このチタン酸バリウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.3モル/L(BaTiO3 換算) に調整した。これを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗して、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(固相法によるチタン酸バリウム粉体の製造)
(第一工程)
堺化学工業(株)製高純度炭酸バリウムと高純度酸化チタンを等モル秤量し、鉄芯入りナイロンボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合した。この混合物を乾燥した後、1200℃で2時間加熱して、チタン酸バリウム固着物を得た。この固着物の比表面積は1.2m2/gであった。
このチタン酸バリウム固着物を瑪瑙製乳鉢で解砕した後、チタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/L(BaTiO3 換算)に調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で250℃まで昇温し、250℃にて5時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(有機酸塩法によるチタン酸バリウム粉体の製造)
(第一工程)
濃度50g/L(チタン換算) の四塩化チタン水溶液450mLに濃度267.3g/L(塩化バリウム換算) の塩化バリウム水溶液450mLを加えて混合溶液を調製した。この混合溶液を温度70℃に保持した濃度144.7g/L(シュウ酸二水和物換算)のシュウ酸水溶液900mL中に加えて、シュウ酸バリウムチタニルを得た。このシュウ酸バリウムチタニルを水洗した後、130℃で乾燥した。このシュウ酸バリウムチタニルを860℃で2時間加熱してチタン酸バリウム固着物を得た。この固着物の比表面積は7.9m2/gであった。
このチタン酸バリウム固着物を瑪瑙製乳鉢で解砕した後、チタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/L(BaTiO3 換算) に調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。加熱後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(第一工程)
実施例1で得た水熱法によるチタン酸バリウムに、過剰の原料としてこのチタン酸バリウムに対して0.3モル%の堺化学工業(株)製高純度炭酸バリウムを加え、ジルコニアボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合し、これを加熱して、比表面積1.4m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。この固着物のX線回折によれば、チタン酸バリウム以外にオルトチタン酸バリウム(Ba2TiO4)のピークがみられた。
このチタン酸バリウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.3モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。加熱後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(第一工程)
実施例1で得た水熱法によるチタン酸バリウムに、粒子成長促進剤としてチタン酸バリウムに対して1重量%の堺化学工業(株)製塩化バリウム二水塩を加えて、ポリエチレン製ポットミルで湿式混合した後、噴霧乾燥した。この乾燥物を加熱して、比表面積4.2m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。
このチタン酸バリウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して1.5倍モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.3モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレープ装置に装着し、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。加熱後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(第一工程)
実施例1で得た水熱法によるチタン酸バリウムに、粒子成長抑制剤としてチタン酸バリウムに対して0.3重量%の酸化ケイ素を加えて、ポリエチレン製ポットミルで湿式混合した後、噴霧乾燥した。この乾燥物を加熱して、比表面積は6.2m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。
このチタン酸バリウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して等モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.4モル/Lに調整した。このスラリーを容量200mLのオートクレーブ装置に仕込み、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(固相法によるジルコン酸カルシウム粉体の製造)
(第一工程)
堺化学工業(株)製高純度炭酸カルシウムと高純度酸化ジルコニウムを等モル秤量し、ジルコニアボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合した。この混合物を乾燥した後、1150℃で2時間加熱して、比表面積3.0m2/gのジルコン酸カルシウム固着物を得た。
このジルコン酸カルシウム固着物を瑪瑙製乳鉢にて粗砕した後、チタン製ビーカーに入れ、ジルコン酸カルシウム固着物に対して同モルの水酸化ナトリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、400〜450rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で250℃で昇温し、250℃にて5時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(固相法によるチタン酸マグネシウム粉体の製造)
(第一工程)
堺化学工業(株)製高純度酸化マグネシウムと高純度酸化チタンを等モル秤量し、ジルコニアボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合した。この混合物を乾燥した後、850℃で2時間加熱して、比表面積2.5m2/gのチタン酸マグネシウム固着物を得た。
このチタン酸マグネシウム固着物を瑪瑙製乳鉢にて粗砕した後、チタン製ビーカーに入れ、チタン酸マグネシウム固着物に対して同モルの水酸化ナトリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、100〜150rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で220℃まで昇温し、220℃にて5時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(水熱法によるチタン酸ストロンチウム粉体の製造)
(第一工程)
水酸化チタン(酸化チタンとして30重量%)131.5g(チタンとして0.5モル) に窒素雰囲気下で水酸化ストロンチウム八水塩(Sr(OH)2・8H2O)132.9g(ストロンチウムとして0.5モル) を加え、加水して、スラリー濃度を1.0モル/L(SrTiO3 換算) に調整した。このスラリーをチタン製ビーカーに入れ、容量1Lのオートクレーブに仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて5時間水熱反応を行った。反応終了後、得られたスラリーにpHが6.5になるまで炭酸ガスを吹き込んだ後、水洗、濾過し、110℃で乾燥して、チタン酸ストロンチウムを得た。このチタン酸ストロンチウムを加熱して、比表面積2.5m2/gのチタン酸ストロンチウム固着物を得た。
このチタン酸ストロンチウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸ストロンチウム固着物に対して同モルの水酸化ストロンチウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.5モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて5時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(固相法によるチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム粉体の製造)
(第一工程)
高純度炭酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン及び酸化ジルコニウムをBa:Ca:Ti:Zrモル比が0.95:0.05:0.9:0.1となるように秤量し、ジルコニアボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合した。この混合物を乾燥した後、1000℃で2時間加熱して、比表面積3.1m2/gのチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム固着物を得た。
このチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム固着物を瑪瑙製乳鉢にて粗砕した後、チタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/Lに調整した。これを容量1Lのオートクレープ装置に仕込み、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で180℃まで昇温し、180℃にて20時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(固相法によるチタン酸バリウム粉体の製造)
(第一工程)
堺化学工業(株)製高純度炭酸バリウムと高純度酸化チタンを等モル秤量し、更に、炭酸バリウムと酸化チタンとの合計量に、粒子成長促進剤として0.1重量%の塩化ナトリウムを加えて、ジルコニアボール入りポリエチレン製ポットミルを用いて湿式混合した。この混合物を噴霧乾燥した後、1150℃2時間加熱して、比表面積1.1m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。
このチタン酸バリウム固着物を瑪瑙製乳鉢にて粗砕した後、チタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を1.0モル/Lに調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、550〜600rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で250℃まで昇温し、250℃にて3時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(第一工程)
実施例1で得た水熱法によるチタン酸バリウムにポリピニルアルコールを加え、造粒した後、直径20mm、厚み2mmの成形体を作製した。この成形体を1400℃で4時間加熱して、タブレット状の焼結体を得た。
この焼結体をチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウムに対して8モル倍の水酸化バリウムを加え、加水した。このスラリーを容量200mLのオートクレーブ装置に仕込み、100℃/時の割合で250℃まで昇温し、250℃にて50時間、攪拌することなく、加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
(アルコキシド法によるチタン酸バリウム粉体の製造)
(第一工程)
金属バリウムを窒素雰囲気下、80℃で脱水処理したイソプロピルアルコールに溶解させて、0.2モル/L濃度のバリウムイソプロポキシド溶液を調製した。また、チタンイソプロポキシドを窒素雰囲気下、脱水処理したイソプロピルアルコールに溶解させ、1.0モル/L濃度のチタンイソプロポキシド溶液を調整した。これらのバリウムイソプロポキシド溶液とチタンイソプロポキシド溶液をBa/Tiモル比が1/1になるようにフラスコに秤量し、窒素雰囲気下、2時間、攪拌しながら還流した。この後、脱炭酸した蒸留水をゆっくり加えて3時間熟成した後、室温まで冷却して、チタン酸バリウムを得た。このチタン酸バリウムを加熱して、比表面積2.5m2/gのチタン酸バリウム固着物を得た。
このチタン酸バリウム固着物をそのままチタン製ビーカーに入れ、窒素雰囲気下でチタン酸バリウム固着物に対して同モルの水酸化バリウムを加え、加水した後、スラリー濃度を0.3モル/L(BaTiO3 換算) に調整した。このスラリーを容量1Lのオートクレーブ装置に仕込み、200〜250rpmで攪拌しながら、100℃/時の割合で200℃まで昇温し、200℃にて2時間加熱した。この後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。
実施例2の第一工程で得られたチタン酸バリウム固着物は、プラズマ発光分光分析装置を用いて測定した結果、用いた原料に由来して、不純物としてジルコニウム8ppmを含むものであった。
実施例1の第一工程で得られたチタン酸バリウム固着物をガラス製ビーカーに入れ、加水して、スラリー濃度を1.0モル/Lに調整した。このスラリーを20℃で5時間、攪拌した後、スラリーを濾過、水洗し、110℃で乾燥し、瑪瑙製乳鉢で粉砕して粉体を得た。このようにして得られたチタン酸バリウムの粒度分布と比表面積を測定したが、いずれも熱処理前の固着物と変わらず、解砕されていなかった。
Claims (8)
- A群元素としてMg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種を有し、B群元素としてTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種を有し、一般式
ABO3
(式中、Aは少なくとも1種のA群元素を示し、Bは少なくとも1種のB群元素を示す。)
表されるペロブスカイト化合物の固着物を得る第一工程と、上記第一工程で得られたペロブスカイト化合物の固着物を溶媒中で、粉砕媒体による衝撃を利用することなく、100〜500℃の範囲の温度で加熱して解砕する第二工程とを含むことを特徴とするペロブスカイト化合物粉体の製造方法。 - 第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の水酸化物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の酸化物及び/又は水酸化物との混合物を水性媒体の存在下、100〜300℃の範囲の温度で水熱処理し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1に記載の方法。
- 第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の酸化物及び/又は加熱により酸化物を生成する化合物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の酸化物及び/又は加熱により酸化物を生成する化合物との混合物を600〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1に記載の方法。
- 第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素の水溶性塩とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素の水溶性塩とシュウ酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種の有機酸とから複塩を形成した後、この複塩を400〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1に記載の方法。
- 第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素のアルコキシド及び/又は水酸化物とTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素のアルコキシドとの混合物を加水分解し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1に記載の方法。
- 第一工程において、Mg、Ca、Sr、Ba及びPbから選ばれる少なくとも1種のA群元素のゾルとTi、Zr、Hf及びSnから選ばれる少なくとも1種のB群元素のゾルとの混合物をゲル化し、得られた反応生成物を100〜1400℃の範囲の温度で加熱して、ペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1に記載の方法。
- 第一工程において、ペロブスカイト化合物粒子の成長を促進させ、又は抑制する添加剤を含むペロブスカイト化合物の固着物を得る請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 第二工程において、酸又は塩基を加えた溶媒中でペロブスカイト化合物の固着物を加熱する請求項1から7のいずれかに記載の方法。
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