JP4356315B2 - ファンガード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ショベル等の建設機械における熱交換装置(たとえばラジエータ)に用いられるファンガードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に、油圧ショベルの上部旋回体に設けられたエンジンルーム1内の機器配置を示す。
【0003】
エンジンルーム1内にはエンジン2が設置され、このエンジン2の一方の出力軸に、油圧シリンダ等の油圧アクチュエータの油圧源である油圧ポンプ3が連結される。
【0004】
また、エンジン2における油圧ポンプ3と反対側には、エンジン2から遠い側から順に作動油冷却用のオイルクーラー4、エンジン冷却用のラジエータ5及びこれらに冷却風を送るファン6が配置され、エンジン2の他方の出力軸に連動連結されたファン駆動軸7によってこのファン6が回転駆動される。
【0005】
ファン6は、大部分が導風用のシュラウド8によって外周側が覆われるが、一部がシュラウド8外に出るため、点検・修理時等に作業者が手指をファン6に巻き込まれることのないように、手指が侵入するおそれのある範囲でファン外周側の一部を覆うファンガード9が設けられる。
【0006】
従来、このファンガード9は、図9,10に示すように複数本の丸棒を円弧状に曲げ加工してなるガード本体10に、平板材を曲げ加工してなる複数の取付部11を溶接等にて固着して構成され、取付部11がシュラウド8にボルト止めされる。
【0007】
また、丸棒材に代えて金網を専用の型によって曲げ加工したものも公知である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図示の丸棒製のものでは、構成部品点数が多く、その分、組立工数も多くなり、組立用の治具も必要となる。また、適正な開口面積を確保するために丸棒間の隙間に厳しい寸法管理が要求されることから、組立そのものも面倒となる。
【0009】
これらの点で、製作性が悪く、コストが高くつくという問題があった。
【0010】
一方、金網製のものは、製作性は良いものの、専用の特殊で高価な型が必要となるため、丸棒製のものと同様にコストアップとなっていた。
【0011】
そこで本発明は、必要な型としては汎用の抜き・曲げ型のみでよく、簡単に低コストで製作することができるファンガード及びその製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、プレス機による金属製平板材の打ち抜き・曲げ加工によって、ファンの外周側の一部を覆うガード本体と、ファンのシュラウドに取付けられる取付部とが一体に形成されるとともに、上記ガード本体に複数の通気穴が設けられて成り、上記ガード本体は、ファンの外輪郭を覆う外周部と、ファン前面側を覆うように上記外周部からファン中心側に向かって直角に折り曲げられた前面部とから成り、上記外周部は、ファンの接線方向に配置される複数の直線状の面がファン外輪郭に沿うように鈍角を持って連続する形状に形成されたものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、通気穴が、一方向に長い溝穴として形成されたものである。
【0014】
上記構成のファンガードによると、プレス機による金属平板材の打ち抜き・曲げ加工のみによって通気穴付きのガード本体と取付部とを一体に形成することができる。
【0015】
従って、部品点数が一つですみ、しかも型としては板金等に広く用いられる汎用の抜き・曲げ型のみでよく、かつ、この加工工程はこの汎用型による打ち抜き・曲げの一工程のみでよいため、製造がきわめて容易で、丸棒製及び金網製のものと比較して大幅にコストダウンすることができる。
【0016】
また、ファンガード本体の外周部が、ファンの接線方向に配置される複数の直線状の面がファン外輪郭に沿うように鈍角を持って連続する形状に形成されているため、ファン外輪郭に沿う曲面に形成する(短い直線状部分に分けて複数曲げする)場合と比較して、曲げ加工がさらに容易となる上に、外周部が、ガード機能を果たすのに必要最小限の面積ですむ。
【0017】
一方、請求項2の構成によると、通気穴が一方向に長い溝穴として形成されているため、通気穴を丸穴として形成する場合と比較して、同じ開口面積を確保するのに素材面積が小さくてすむ。このため、素材の歩留まりが良く、一層のコストダウンが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1〜図7によって説明する。
【0019】
図1〜図4に本発明の基本実施形態を示している。
【0020】
この基本実施形態にかかるファンガード12は、グレーチング(溝蓋)等を加工する場合と同様に、プレス機による金属平板材の打ち抜き・曲げ加工により、裁断、穴あけ、曲げを同時に行って図示のように全体が一体の溝板状に形成される。
【0021】
このファンガード12は、ガード本体13と、同本体13の外周縁から外方に突出する複数(図例では二つ)の取付部17から成り、図2,3に示すようにガード本体13がファン6の外周側一部(図例では上部片側のほぼ90゜の範囲)を覆う状態で、取付部17がシュラウド8にボルト止めされる。
【0022】
ガード本体13は、ファン6の外輪郭を覆うようにファン接線方向に配置される外周部14と、ファン6の前面側を覆うようにこの外周部14からファン中心側に向かって直角に折り曲げられた前面部15とが連続形成されて成り、かつ、ファン6に対する通気を妨げないように、このガード本体13のほぼ全域にファン直径方向に長い溝穴状の多数の通気穴16…が間隔を置いて設けられている。
【0023】
また、外周部14には、ファン周方向の一端側に下向きの折り曲げ部14aが外周部本体と角度を持って延設され、ガード本体13全体として、この折り曲げ部14aを含む直線状の三面によって三方向(外周側二方向と前面側)からファン6への手指の侵入を防止し得るように構成されている。
【0024】
なお、図では折り曲げ部14aに通気穴16を設けていないが、必要に応じてこの折り曲げ部14aにも通気穴16を設けてもよい。
【0025】
このように、このファンガード12は、プレス機による金属平板材の打ち抜き・曲げ加工のみによって全体を一体に形成するため、部品点数は平板材の一つのみですむ。しかも、必要な型は、金網製ファンガード用のような専用の特殊な型ではなく、一般板金業者等が所有する汎用の抜き・曲げ型のみでよいし、加工工程はこの汎用型による打ち抜き・曲げの一工程のみでよい。
【0026】
このため、従来の丸棒製のもの、及び金網製のものと比較して製造がきわめて容易となり、部品コスト及び加工コストを削減して大幅なコストダウンを実現することができる。
【0027】
また、ファンガード本体13の外周部14が折り曲げ部14aを有し、ファン6の外輪郭に沿うように鈍角を持って連続する二つの直線状の面によって形成されているため、この外周部14をファン外輪郭に沿う曲面に形成する場合、すなわち、外周部14を短い複数の直線部分に分けて繰り返し曲げ加工する場合と比較して、曲げ加工が一度ですみ、さらに加工が容易となる。
【0028】
加えて、折り曲げ部14aを含めた外周部14が、必要なガード機能を果たすのに最小限の面積ですむ。
【0029】
一方、通気穴16…が一方向に長い溝穴として形成されているため、この通気穴16…を丸穴として形成する場合と比較して、同じ開口面積を確保するのに必要な素材(平板材)の面積が小さくてすむ。このため、素材の歩留まりが良く、一層のコストダウンが可能となる。
【0030】
他の実施形態等
(1)図5,6は本発明の参考形態を示し、ファン前面側をファンガードで覆う必要のない場合(たとえば前面側に他の機器があって手指が侵入するおそれのない場合)に用いられるファンガードとして、
外周部14のみによってガード本体13を構成している。
【0031】
(2)必要に応じて、図7に示すように外周部14を折り曲げ部14aを含めて互いに鈍角を持って連続する三つ(または四つ以上)の直線状の面で構成してもよい。なお、図7には外周部14のみを示し、前面部15の図示を省略している。
【0032】
(3)上記実施形態では保護範囲がほぼ90゜のファンガード12を例示したが、保護範囲が90゜以上のファンガードについても上記同様に製作することができる。
【0033】
このようなファンガードは、単位角度(たとえばほぼ90゜)の複数のガードユニットを製作し、これらを周方向に接続して構成してもよいし、全角度一体として単体で構成してもよい。
【0034】
また、本発明のファンガードの形状及びサイズは、適用されるファン6のサイズやファンまわりの機器レイアウト(必要な保護範囲)に応じて種々選択することができる。
【0035】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、プレス機による金属平板材の打ち抜き・曲げ加工のみにより、取付部及び通気穴付きのファンガードを全体一体として形成することができる。
【0036】
従って、部品点数が一つですみ、しかも型としては汎用の抜き・曲げ型のみでよく、かつ、この加工工程はこの汎用型による打ち抜き・曲げの一工程のみでよい。このため、製造がきわめて容易で、丸棒製及び金網製のものと比較して大幅なコストダウンを実現することができる。
【0037】
また、ファンガード本体の外周部を、ファンの接線方向に配置される複数の直線状の面がファン外輪郭に沿うように鈍角を持って連続する形状に形成するため、ファン外輪郭に沿う曲面に形成する場合と比較して、曲げ加工がさらに容易となる上に、外周部が、ガード機能を果たすのに必要最小限の面積ですむ。
【0038】
一方、請求項2の発明によると、通気穴を一方向に長い溝穴として形成するため、通気穴を丸穴として形成する場合と比較して、同じ開口面積を得るのに素材面積が小さくてすみ、素材の歩留まりが良く、一層のコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本実施形態にかかるファンガードの斜視図である。
【図2】 同取付状態の正面図である。
【図3】 同平面図である。
【図4】 同側面図である。
【図5】 本発明の参考形態にかかるファンガードの取付状態の正面図である。
【図6】 同斜視図である。
【図7】 本発明の別の実施形態にかかるファンガードの斜視図である。
【図8】 油圧ショベルにおけるエンジンルーム内の機器配置を示す図である。
【図9】 エンジンルーム内におけるラジエータ及びファンと従来のファンガードの配置図である。
【図10】 従来のファンガードの斜視図である。
【符号の説明】
6 ファン
12 ファンガード
13 ガード本体
14 ガード本体の外周部
14a 外周部の折り曲げ部
15 ガード本体の前面部
16 通気穴
17,17 取付部
Claims (2)
- プレス機による金属製平板材の打ち抜き・曲げ加工によって、ファンの外周側の一部を覆うガード本体と、ファンのシュラウドに取付けられる取付部とが一体に形成されるとともに、上記ガード本体に複数の通気穴が設けられて成り、上記ガード本体は、ファンの外輪郭を覆う外周部と、ファン前面側を覆うように上記外周部からファン中心側に向かって直角に折り曲げられた前面部とから成り、上記外周部は、ファンの接線方向に配置される複数の直線状の面がファン外輪郭に沿うように鈍角を持って連続する形状に形成されたことを特徴とするファンガード。
- 通気穴が、一方向に長い溝穴として形成されたことを特徴とする請求項1記載のファンガード。
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- 2002-12-24 JP JP2002372251A patent/JP4356315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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