JP4356193B2 - 小型マンホールの底部ブロック及びそれを用いた小型マンホールの施工方法 - Google Patents

小型マンホールの底部ブロック及びそれを用いた小型マンホールの施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に人が入ることができない小型マンホールの底部ブロック及びそれを用いた小型マンホールの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人がマンホール内に入って作業を行う必要がない例えば下水道管の維持管理等を行うものとして、人が入ることができない直径に形成された小型のマンホールが用いられている。
このような小型マンホールの底部を施工する場合には、まず基礎版を設置し、この基礎版の上面に、管接続用の貫通孔を備えた筒状の側壁を固定した後、マンホール本体の底部、つまり前記基礎版の上面に下水等を流動案内するための導流溝が形成されたインバート付底版を設置するようにしている。
【0003】
上記のように基礎版に対して側壁を設置した後、側壁の内部を通してインバート付底版を挿入して基礎版の上面に接着剤等を用いて設置固定しなければならず、それらの設置作業が手間のかかる煩わしい作業になっていた。特に、小型マンホールのような内部に入って作業が行えない場合においては、前記不都合が顕著なものであった。又、マンホール本体とインバート付底版との間のシール処理も行わなければならず、更に手間がかかるものになっていた。
又、マンホール本体が基礎版に所定の姿勢で設置されているとしても、インバート付底版が基礎版に所定の姿勢で設置されているとは限らず、導流溝を良好に機能させることができないことがあり、改善の余地があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、容易迅速に行えるとともに、導流溝による流動案内を良好に行うことができるように設置することができる小型マンホールの底部ブロックを提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、管接続用の継手を少なくとも一個備えた側壁と、下水等を流動案内するための導流溝が形成されたインバートとを一体化して、小型マンホールの底部ブロックを構成した。
上記のように側壁とインバートが一体化されているから、底部ブロックを設置するだけで、従来のように側壁とインバートとを別々に設置する作業を不要にすることができるだけでなく、側壁とインバートのシール処理作業も不要にすることができる。又、底部ブロックの姿勢を確認すれば、インバートの姿勢、つまり導流溝の姿勢を容易に判断することができる。又、側壁に備えた継手に管を容易かつ迅速に接続することができる。
【0006】
前記継手が、フランジ部を備えた基端部が前記底部ブロック内に埋設固定されたゴム製の筒状部からなり、この筒状部の基端部から外側に突出した先端部までの部位に蛇腹部を備えさせ、かつ、先端部に内嵌される管を接着固定するために該先端部の内径面に粘着剤層を備えさせている。
上記のようにフランジ部が埋設されることによって、フランジ部によるアンカー効果により継手が底部ブロックから外れることを確実に阻止することができる。又、管(流入管や流出管)の先端の位置や向きが多少異なっていても、蛇腹部により継手を曲げたり伸縮させることにより、継手の位置や向きを変更して、前記管を継手に確実に接続させることができる。しかも、接続後において地震や地盤沈下等により発生する振動を前記継手により良好に吸収することができる。又、継手の先端部に管を内嵌するだけで粘着剤層により管を継手に固定することができる。尚、前記継手の上から締め付けバンド等により締め付けることにより、前記接続力を増大させることができる。又、前記構成の継手は、実公平4−29190号(実開昭62−112390号)の円筒状ジョイントゴムであり、管の材質に無関係に有効な接続用継手である。
【0007】
前記底部ブロックを生コンクリートにて形成する場合において、前記フランジ部に単又は複数個の貫通孔が形成された継手を用いて、底部ブロックを構成している。
上記のように貫通孔に生コンクリートが流れ込んで固化することにより、継手の筒状部外面がこれと接触する側壁に対して剥離することを、貫通孔に入り込んで固化したコンクリートにて確実に阻止することができる。尚、前記貫通孔が円形の小さな孔である場合には、多ければ多いほど前記剥離阻止効果を高めることができるが、貫通孔を周方向に長い長孔に形成した場合もほぼ同等の効果を得ることができる。
【0009】
基礎版の上面に前記構成の底部ブロックを載置固定し、前記底部ブロックの上端に筒状の直壁を載置固定した後、この直壁の上端に筒状の斜壁、上下調整部を介して蓋体を装着し、前記継手に管を内嵌接続している。
前述の底部ブロックを用いて小型マンホールを施工する場合には、上記のように、まず基礎版の上面に底部ブロックを接着剤等を用いて載置固定した後、底部ブロックの上端に筒状の直壁を接着剤等を用いて載置固定する。次に、直壁の上端に筒状の斜壁、上下調整部を順に接着剤等を用いて載置固定した後、蓋体を装着し、継手に管を内嵌接続して、小型マンホールの施工を終了するのである。前記継手に管を内嵌接続する順番は、前記基礎版の上面に底部ブロックを載置固定した後でもよく、どのような順番でもよい。
【0010】
前記基礎版に、それの中心部に位置合わせ用の貫通孔を形成し、かつ、該貫通孔を挟んで前記基礎版の一端から他端に渡ってバール等の工具の先端を突っ込むことができる溝を形成し、前記基礎版の表面に、前記底部ブロックを位置決めするための印を備えさせている。
従って、基礎版の設置位置に基礎版の貫通孔の中心を合わせることにより、容易迅速に基礎版の位置決めを行うことができる。そして、基礎版に対して底部ブロックを載置する場合には、基礎版の表面に備えさせている印に合わせて容易迅速に位置決めすることができる。このとき、基礎版に対して底部ブロックを載置する段階でずれている場合には、基礎版に形成の溝にバール等の工具の先端を突っ込み、工具を梃子代わりに利用することにより、底部ブロックを容易に移動させて位置調節することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に、小型マンホールを示している。この小型マンホールは、下から基礎版1、底部ブロック2、直壁3、斜壁4、上下調整部5、蓋体6を主要構成部材としているが、これら各部材の具体構成は、図に示されるものに限定されるものではない。
【0012】
前記基礎版1は、図2〜図4に示すように、平面視においてほぼ正方形の板状のものからなり、対角線が交わる中心部に、位置合わせ用の貫通孔1Aを形成して、図2に1点鎖線で示すように設置位置に貫通孔1Aの中心軸Xを合わせることにより、基礎版1を所望位置に確実に配置することができるようにしている。又、前記貫通孔1Aを挟んで前記基礎版1の一端から他端に渡ってバール等の工具の先端を突っ込むことができる直線状の一組の溝1B,1Bを形成して、基礎版1上に載置した前記底部ブロック2を溝1B,1Bの形成方向で移動させることができるようにしている。尚、前記溝1B,1Bは、直線状に形成する方が好ましいが、必ずしも直線状でなくてもよい。又、前記溝1B,1Bを4辺のうちの並行な1組の2辺に渡って形成したが、2組の2辺に渡って形成することにより溝を十文字状に形成することで、底部ブロック2の移動を左右前後の両方向で行えるようにしてもよい。又、前記基礎版1の表面に、前記底部ブロック2を位置決めするための印1Sを4箇所設けて、図4に示すようにこれら4つの印1S…を結ぶことにより囲まれるほぼ正方形状の範囲(図4に2点鎖線で示す範囲)内に底部ブロック2が収まるように載置することにより、底部ブロック2の位置決めを行えるようにしている。前記印としては、凸部や凹部から構成する他、ペンキ等を塗って色を付すものから構成してもよい。又、4箇所に印1Sを付けるだけでなく、図4に2点鎖線で示すように線上に印したものや底部ブロック2の載置する部分を面積で印したものでもよい。
【0013】
前記底部ブロック2は、図1に示すように、2つの管接続用の継手7,7を高さが図において右側の方が左側よりも少し高くなり、かつ、外周方向で180°異なる位置に備えた円筒状の側壁8と、下水等を流動案内するために図の左側ほど低くなるように勾配を付けた導流溝9Aが形成されたインバート9とを一体化して、構成されている。具体的には、型枠内に生コンクリートを充填し、固化して形成されたコンクリート製のものや、金型内に溶融樹脂や溶融金属を流し込んで固化して形成された金属製や合成樹脂製のもの等、どのようなもので底部ブロック2を製造してもよい。図1及び図2に示す8Kは、前記インバート9の導流溝9Aに下水等を流動案内するために、前記側壁8に形成した傾斜案内面である。
【0014】
前記継手7は、前記底部ブロック2内、つまり前記側壁8とインバート9とに渡って埋設されたフランジ部7Aを基端部の外面に備えさせたゴム製(ブチルゴム製が好ましい)の筒状部からなり、この筒状部7の基端部7Bから外側に突出した先端部7Dまでの中間部位に蛇腹部7Cを備えさせ、かつ、先端部7Dに内嵌される管(図1において右側が流入管11であり、左側が流出管12である)を接着固定するために該先端部7Dの内径面7dに粘着剤層10を塗布している。そして、前記継手7の基端部7Bを、前述した型枠内又は金型内に予め入れておき、一体化するようにしている。従って、流入管11又は流出管12を継手7に内嵌する場合に、流入管11又は流出管12の軸芯が継手7の中心軸と一致していなくても(互いの向きが異なっていても)、これを可撓性を有する継手7により吸収することによって、拗れ等のない良好な状態で接続することができるだけでなく、流入管11又は流出管12を継手7に挿入するだけで粘着剤層10が両者を固定する(貼り付ける)ことができるようにしている。前記粘着剤層10は、コンクリート製や塩化ビニール製あるいは金属製等どのような材質の前記流入管11又は流出管12であっても良好に固定することができる利点を持っており、詳しくは実公平4−29190号公報に記載の通りである。前記流入管11又は流出管12を継手7に挿入した後、流入管11又は流出管12の外側をバンド(図示せず)等により締め付けることにより、更に強固に両者を固定することができるが、必ずしも必要ではない。図1では、前記底部ブロック2に2つの継手7を備えさせた場合を示しているが、1つの継手又は3つ以上の継手を備えさせた底部ブロック2でもよい。又、前記底部ブロック2に作業現場で貫通孔を形成し、その形成した貫通孔に継手を備えさせるようにしてもよい。
【0015】
前記直壁3は、前記側壁8と同形同厚の円筒状に形成され、下端に該側壁8の上端に形成の環状の凸部8Aが係止する凹部3Bを形成し、かつ、上端に前記斜壁4の下端に形成の環状の凹部4Bが係止する凸部3Aを形成してあり、それら凸部8A又は3Aと凹部3B又は4Bを係止するだけで両者、つまり直壁3と側壁8又は直壁3と斜壁4の位置決めが容易に行えるようにしている。尚、前記直壁3と側壁8及び直壁3と斜壁4は、モルタルやコーキング剤等を互いに接当している部分に塗布することにより固定することになる。又、前記側壁8を有する底部ブロック2、前記直壁3、前記斜壁4に鉄筋等の補強材を埋設することにより強度アップを図るようにしてもよい。
【0016】
前記斜壁4は、前記直壁3と同一内径を有し、かつ、外形が下端から上方に向かうほど外側に位置するテーパ部4Aと、このテーパ部4Aの上端から上端まで同一外形を有する環状部4Cとを有するものから構成している。そして、前記環状部4Cの上部に、ねじ部13Aの先端が上端面から上方に突出するボルト13の頭部側を埋設している。図では4本のボルト13を埋設しているが、複数本であれば何本でもよい。前記蓋体6を受け止め支持する受枠14の下端フランジ部14Aに、前記ボルト13のねじ部13Aが貫通する貫通孔14aの4個を備えさせてあり、これら4本のボルト13のねじ部13Aに受枠14の貫通孔14aを上方から貫通させた後、ねじ部13Aの先端に螺合する各ナット15を締め付け操作することにより、受枠14を地面の上下レベルに合わせることができるとともに、地面の面と並行になるように角度調節を行うことができるようにしている。図1に示す16が前記受枠14の下端を受け止めるためにボルト13のねじ部13Aに螺合させているナットである。そして、前記受枠14の上下調節及び角度調節が完了すると、受枠14と斜壁4との隙間を埋めるために、内側及び外側を発砲スチロール等により覆い養生を行った後、受枠14の下端フランジ部14Aに形成の孔(図示せず)を通して生コンクリート等を流し込み、固化することにより、前記隙間を埋める環状(ドーナツ型)のスペーサ17を構成できるようにしている。前記ボルト13及びナット15,16をもって前記上下調整部5を構成している。
前記スペーサ17を、生コンクリート等を流し込んで固化することにより得るようにしたが、上下の厚みの異なる環状(ドーナツ型)のスペーサ17の複数個を用意しておき、それらの中から合ったスペーサ17を選択して受枠14と斜壁4との間に介在するようにしてもよい。この場合、前記ナット16が不要になる。
【0017】
前記蓋体6は、金属製又は鋳物製あるいは樹脂製のもの等どのような材質で形成してもよい。又、蓋体6は、図1に示すように、前記受枠14に内嵌可能であるとともに、受枠14の内側面に形成の突出受部14Bにて下端を受け止められている。前記蓋体6を受枠14にヒンジ等を用いて開閉可能に取り付けてもよい。又、前記蓋体6の下面には、多数の縦方向のリブ6Aが形成されており、軽量化を図りながらも、強度アップを図ることができるようにしている。
【0018】
前記底部ブロック2は、図1において右から左に下水を流すようにしたが、図5及び図6に示すように、底部ブロック2に他の箇所から流れ込んだ下水を図5において左側に排出するように構成してもよい。この場合、導流溝9Aを平面視において側壁8の中心から外周部に向かうほど外拡がりとなるほぼ扇型形状とし、かつ、その扇型形状の底面を外周部に向かうほど低くなるような勾配を付けて構成し、前記扇型形状の導流溝9Aに流動案内するための湾曲案内面8Bを側壁8の下部に形成している。又、図7及び図8に、底部ブロック2に他の箇所から流れ込んだ下水を下方に排出するように構成したものを示している。この場合、導流溝9Aを側壁8の中心に流動案内するための湾曲案内面に導流溝9Aを形成することになる。図5〜図8において、説明していない他の構成は、図1及び図2の構成と同一であり、同一符号を付すとともに、説明を省略する。
【0019】
前記フランジ部7Aに、図9及び図10に示すように多数の円形の貫通孔7Kを周方向に適当間隔をおいて形成したり、図11に示すように周方向に長い2つの長孔7Mを形成して実施してもよい。前記継手7の基端部7Bを、前述した型枠内に予め入れておき、生コンクリートを型枠内に流し込んで固化することにより、側壁8と継手7とを一体化するようにしている。そして、前記生コンクリートが貫通孔7K(図9参照)又は長孔7Mにも入り込んで固化することにより、継手7が自重等により下方に移動することを貫通孔7K又は長孔7Mに入り込んで固化したコンクリートにて阻止することができるようにしている。
【0020】
図12(a),(b)に、前記底部ブロック2とは異なる底部ブロック2を示している。つまり、前述のように側壁8の外周面の特定一箇所に継手7を取り付けると共に、この継手7と外周方向で180°異なる位置に管18の一端を取り付けている。又、図において下方に形成した湾曲案内面8Bのほぼ中間部から左側ほど低くなるように勾配を付けた導流溝8Mが形成されたインバート9と前記側壁8とを一体化している。詳述すれば、製造工場等において、前記継手7を側壁8に一体化した後、この継手7を備えていない側壁8の部位、つまり継手7の取付位置と外周方向で180°異なる位置に貫通孔8Cを形成し、この貫通孔8Cに貫通孔8Cよりも小さな外径を有する管18を内挿し、前記貫通孔8Cと管18との隙間21に溶融されたゴム19を流し込むことにより貫通孔8Cに管18を固定してもよい。前記管18の取り付けは、具体的に、側壁8に貫通孔8Cを形成した後、図12(a)に示すように、側壁8の内側から前記貫通孔8Cを閉じるための型枠20を該側壁8の内部に挿入すると共に、貫通孔8Cに装着する管18の一端を貫通孔8C内に前記型枠20に接当する位置まで挿入し、その姿勢を図示していない保持具等により保持させた状態にする。この状態で、貫通孔8Cと管18との隙間21に溶融されたゴム19を流し込んで固化させる。尚、前記ゴム19が固化した後は、前記型枠20を側壁8から取り外すことになる。前記のように継手7及び管18が取り付けられた底部ブロック2は、施工現場に移動された後、図12(b)に示すように、一方の継手7に流出管12が内挿され、それら両者を必要に応じて例えば管の抜け止め用の金属製のバンドにより締め付けて固定し、他方の管18の先端(遊端)に継手(図示せず)を介して他の管(図示せず)を接続して施工作業を行うことになる。前記型枠20は、半球状の底部を備える有底筒状の本体20Aと、この本体20Aの底部に前記貫通孔8Cから継手7側へ流動案内する前記導流溝8Mの始端部を閉じるために接合した円弧状の板部20Bとからなり、側壁8の内径よりも少しだけ大きな寸法にし、かつ、弾力性のある材質で構成することにより、型枠20を側壁8の内部に挿入したときに側壁8の内面への圧接力が作用してゴム19の注入時において、型枠20を強力な力で側壁8に押さえ付けなくても、ゴム19が側壁8内部にはみ出ることがないようにすることができる。又、前記ゴム19に変えて弾力性を有する樹脂等を用いてもよい。
【0021】
前記型枠20を、図14(a),(b)又は図15(a),(b)に示すように構成して実施することができる。つまり、図14(a),(b)のものは、貫通孔8C側を塞ぐための円弧状の第1板部材22Aと、これの中心部に対してほぼ対向する位置に側壁8の内面に接当する該第1板部材22Aよりも小さな円弧状の第2板部材22Bと、これら両板部材22A,22Bを枢支連結するための一対の連結部材22C,22Dとから構成している。そして、前記一方の連結部材22Dを弾性力を有する材料により構成しているが、他方の連結部材22Cも弾力性を有する材料により構成してもよい。従って、前述のように側壁8に型枠20を挿入した後、図14(a)に示すように連結部材22C,22Dの枢支連結部22Eを下方に押し下げることによって、図14(b)に示すように連結部材22Dが下方に湾曲し、この連結部材22Dが一直線状となる状態に戻ろうとする復帰力を利用することで、側壁8の内面に第1板部材22A及び第2板部材22Bを押圧することができるようにしている。尚、前記連結部材22C,22Dの枢支連結部22Eを上方に押し上げることによって、前記側壁8の内面への第1板部材22A及び第2板部材22Bの押圧力を解除することができるようにしている。
図15(a),(b)は、前記第1板部材22A及び第2板部材22Bそれぞれに一端が固定され、かつ、他端外面に雄ねじ22Nが形成された棒状部材22F,22Gと、これら棒状部材22F,22Gの他端の雄ねじ22N,22Nに螺合する雌ねじ23Aが内面に形成された円筒状の連結金具23とから、第1板部材22A及び第2板部材22Bの間隔を調節する調節機構を構成している。従って、連結金具23を例えば図15(b)の矢印の方向に回転操作することによって、棒状部材22F,22Gを互いに離間する方向に移動させて、前記と同様に側壁8の内面に第1板部材22A及び第2板部材22Bを押圧することができるようにし、又、前記連結金具23を前記とは逆の方向に回転操作することによって、棒状部材22F,22Gを互いに接近する方向に移動させて、前記側壁8の内面への第1板部材22A及び第2板部材22Bの押圧力を解除することができるようにしている。
【0022】
【発明の効果】
請求項1によれば、側壁とインバートが一体化されているから、底部ブロックを設置するだけで、従来のように側壁とインバートとを別々に設置する作業を不要にすることができるだけでなく、側壁とインバートのシール処理作業も不要にすることができ、小型マンホールの施工作業を容易迅速に行うことができる。又、底部ブロックの姿勢を確認すれば、インバートの姿勢、つまり導流溝の姿勢を容易に判断することができ、施工後において導流溝が良好に機能しないといったことがなく、施工のやり直し等のない施工面において有利にすることができる。又、側壁に備えた継手に管を容易かつ迅速に接続することができるから、前記小型マンホールの施工作業をより一層容易迅速に行うことができる。
又、請求項1によれば、継手のフランジ部を埋設することによって、フランジ部によるアンカー効果により継手が底部ブロックから外れることを確実に阻止することができ、不良品の少ない製品を提供することができる。又、管(流入管や流出管)の先端の位置や向きが多少異なっていても、蛇腹部により継手を曲げたり伸縮させることにより、継手の位置や向きを変更させるだけで、管を移動させたり、底部ブロックを移動させることなく管の接続を行うことができ、施工面において有利になる。しかも、接続後において地震や地盤沈下等により発生する振動を前記継手により良好に吸収することができ、管の破損等がなく、耐久面において有利になる。又、継手の先端部に管を内嵌するだけで粘着剤層により管を継手に固定することができ、下水工事作業の迅速化を推進することができる。
更に、請求項1によれば、貫通孔に生コンクリートが流れ込んで固化することにより、継手の筒状部外面がこれと接触する側壁に対して剥離することを、貫通孔に入り込んで固化したコンクリートにて確実に阻止することができ、長期間に渡って良好に使用することができる信頼性の高い底部ブロックを得ることができる。
【0026】
請求項2によれば、底部ブロックを用いて小型マンホールを施工することによって、作業工程数の削減化による作業の容易迅速化を図ることができ、小型マンホールの施工を短時間で行うことができる。しかも、底部ブロック、直壁、斜壁を分けることによって、各部材が大重量の取扱難いものになることを抑制することができ、部材点数の割りには施工を迅速に行うことができる。
又、請求項2によれば、基礎版の設置位置に基礎版の貫通孔の中心を合わせることにより、容易迅速に基礎版の位置決めを行うことができる。そして、基礎版に対して底部ブロックを載置する場合には、基礎版の表面に備えさせている印に合わせて容易迅速に位置決めすることができる。このとき、基礎版に対して底部ブロックを載置する段階でずれている場合には、基礎版上を無理矢理底部ブロックを移動させる場合に発生する破損(損傷)がなく、しかも基礎版に形成の溝にバール等の工具の先端を突っ込み、底部ブロックを小さな力で容易に移動させて位置調節することができる。従って、基礎版及び底部ブロックの施工作業を的確かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型マンホールの縦断面図である。
【図2】小型マンホールの分解斜視図である。
【図3】底部ブロック部の縦断面図である。
【図4】底部ブロック部の半分を断面にした平面図である。
【図5】別の底部ブロック部を示す縦断面図である。
【図6】図5の底部ブロック部の半分を断面にした平面図である。
【図7】別の底部ブロック部を示す縦断面図である。
【図8】図7の底部ブロック部の平面図である。
【図9】別の継手を側壁に備えさせた縦断面図である。
【図10】図9の継手の正面図である。
【図11】別の継手の正面図である。
【図12】別の底部ブロック部を製造する工程を示す縦断面であり、(a)は型枠を側壁内部に挿入して管を側壁に装着した状態を示し、(b)は型枠を取り外した状態を示している。
【図13】図12で用いた型枠を示し、(a)はそれの平面図、(b)はそれの側面図である。
【図14】別の型枠を示し、(a)は側壁内に型枠を入れた状態を示し、(b)は型枠を側壁内面に押し付けた状態を示している。
【図15】別の型枠を示し、(a)はそれの平面図、(b)は要部の一部断面にした平面図である。
【符号の説明】
1 基礎版 1A 貫通孔
1B 溝 1S 印
2 底部ブロック 3 直壁
3A 凸部 3B 凹部
4 斜壁 4A テーパ部
4B 凹部 4C 環状部
5 上下調整部 6 蓋体
6A リブ 7 継手
7A フランジ部 7B 基端部
7C 蛇腹部 7D 先端部
7d 内径面 7K 貫通孔
7M 長孔 8 側壁
8A 凸部 8B 湾曲案内面
8C 貫通孔 8M 導流溝
8K 傾斜案内面 9 インバート
9A 導流溝 10 粘着剤層
11 流入管 12 流出管
13 ボルト 13A ねじ部
14 受枠 14A フランジ部
14B 突出受部 14a 貫通孔
15,16 ナット 17 スペーサ
18 管 19 ゴム
20 型枠 20A 本体
20B 板部 22A 第1板部材
22B 第2板部材
22C,22D 連結部材
22N 雄ねじ 23 連結金具
23A 雌ねじ X 中心軸

Claims (2)

  1. 管接続用の継手を少なくとも一個備えた側壁と、下水等を流動案内するための導流溝が形成されたインバートとを一体化してなる小型マンホールの底部ブロックであって、
    前記継手が、フランジ部を備えた基端部が前記底部ブロック内に埋設固定されたゴム製の筒状部からなり、この筒状部の基端部から外側に突出した先端部までの部位に蛇腹部を備えさせ、かつ、先端部に内嵌される管を接着固定するために該先端部の内径面に粘着剤層を備え、
    前記底部ブロックを生コンクリートにて形成する場合において、前記フランジ部に単又は複数個の貫通孔が形成された継手を用いてなる小型マンホールの底部ブロック。
  2. 基礎版の上面に、管接続用の継手を少なくとも一個備えた側壁と、下水等を流動案内するための導流溝が形成されたインバートとを一体化してなる小型マンホールの底部ブロックを載置固定し、前記底部ブロックの上端に筒状の直壁を載置固定した後、この直壁の上端に筒状の斜壁、上下調整部を介して蓋体を装着し、前記継手に管を内嵌接続してなる小型マンホールの施工方法であって、
    前記基礎版に、それの中心部に位置合わせ用の貫通孔を形成し、かつ、該貫通孔を挟んで前記基礎版の一端から他端に渡ってバール等の工具の先端を突っ込むことができる溝を形成し、前記基礎版の表面に、前記底部ブロックを位置決めするための印を備えさせてなる小型マンホールの施工方法。
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