JP3779931B2 - 基礎パッキング材の設置方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レベラー材による不陸の調整を不要にすることができると共に、基礎パッキング材の設置固定に伴う費用、労力及び時間を軽減することのできる基礎パッキング材の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、木造住宅等の建物においては、基礎と土台との間に隙間を形成し、該隙間を介して床下と外部との通気を図るようにした床下換気構造が広く採用されている。
従来、床下換気構造の構築の際には、図14に示すようにして、基礎パッキング材を、完成した基礎上に固定するのが一般的である。
即ち、基礎用の型枠10を組み、所定の箇所に土台固定用のアンカーボルト20を配置した後〔図14(a)〕、型枠10内にコンクリート40を打設し〔図14(b)〕、コンクリート40の硬化後にその上端面の不陸(傾斜や凹凸等)を、ならしモルタル等のレベラー材50を用いて調整し〔図14(c)〕、レベラー材50の硬化後に型枠10を除去する〔図14(d)〕。
次いで、完成した基礎60の上端面60a上に、複数の基礎パッキング材70を、基礎パッキング材70同士間に間隔を開けて載置し〔図14(e)〕、複数の基礎パッキング材70上に跨るように土台80を敷設する。そして、土台80と基礎60との間をアンカーボルト20を介して緊結し〔図14(f)〕、基礎パッキング材同士間に床下換気用の隙間Sが形成された床下換気構造を完成させる。
このように、従来の床下換気構造の構築方法は、工程数が多く、また、レベラー材50による不陸の調整がコンクリート40の硬化後でなければ施工できない等の理由から、工期の短縮を図ることが困難であった。
【0003】
そこで、本出願人は、レベラー材による基礎天端の不陸の調整を不要とする新たな技術として、コンクリート打設前の型枠内に基礎パッキング材を配置し、該型枠内に、該基礎パッキング材の一部が上方に突出し残部が埋没されるようにコンクリートを打設した後、該基礎パッキング材上に土台を設置する工法を提案した(特開2001−98651号)。
しかし、提案した工法においては、基礎パッキング材を適正位置に配置するのに専用の配置具を用いており、基礎パッキング材の設置に手間や費用が掛かるという問題があった。本発明は、斯かる事情に基づいてなされたものである。
【0004】
従って、本発明の目的は、レベラー材による不陸の調整を不要にすることができると共に、基礎パッキング材の設置固定に伴う費用、労力及び時間を軽減することのできる基礎パッキング材の設置方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する複数個の基礎パッキング材を、基礎の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定する基礎パッキング材の設置方法であって、第1の基礎パッキング材をアンカーボルトに取り付けた後、該アンカーボルトを基礎形成用の型枠内に配された鉄筋に固定するか、又は基礎形成用の型枠内に配された鉄筋にアンカーボルトを固定した後、第1の基礎パッキング材を該アンカーボルトに取り付ける工程と、第1の基礎パッキング材が配置された型枠内に、第2の基礎パッキング材を、第1の基礎パッキング材と連結して配置する工程と、第1及び第2の基礎パッキング材が配置された型枠内に、基礎形成用のコンクリートを、第1及び第2の基礎パッキング材それぞれの下端部が該コンクリートに埋没するように打設する工程とを具備し、第1の基礎パッキング材は、前記アンカーボルトに対する取付角度を調節可能であることを特徴とする基礎パッキング材の設置方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する複数個の基礎パッキング材を、基礎の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定する基礎パッキング材の設置方法であって、第1の基礎パッキング材をアンカーボルトに取り付けた後、該アンカーボルトを基礎形成用の型枠内に配された鉄筋に固定するか、又は基礎形成用の型枠内に配された鉄筋にアンカーボルトを固定した後、第1の基礎パッキング材を該アンカーボルトに取り付ける工程と、第1の基礎パッキング材が配置された型枠内に、第2の基礎パッキング材を、第1の基礎パッキング材と連結して配置する工程と、第1及び第2の基礎パッキング材が配置された型枠内に、基礎形成用のコンクリートを、第1及び第2の基礎パッキング材それぞれの下端部が該コンクリートに埋没するように打設する工程とを具備し、第1の基礎パッキング材と第2の基礎パッキング材との連結は、これら両者間に掛け渡すように連結部材を固定して行うことを特徴とする基礎パッキング材の設置方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0006】
本発明は、建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する第1及び第2の基礎パッキング材と、第1及び第2の基礎パッキング材同士を連結する連結部材とからなり、第1の基礎パッキング材は、第1の基礎パッキング材をアンカーボルトの所定位置に固定するための取付手段及び第1の基礎パッキング材に前記連結部材の一部を固定するための固定手段を有しており、第2の基礎パッキング材は、第2の基礎パッキング材に前記連結部材の他の一部を固定するための固定手段を有している、基礎パッキング材の設置用セットを提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0007】
尚、本発明におけるアンカーボルトは、最終的に、一部が基礎天端から突出し残部が基礎内に埋没した状態に固定されるものであれば良く、全長に亘ってネジが切ってあるものでも、長さ方向の一部にのみネジが切ってあるものでも良い。更にはネジが切ってないものであっても良い。また、土台を貫通させることなく、基礎パッキング材の配置及び固定にのみ用いられるものであっても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、本実施形態で用いる第1の基礎パッキング材、第2の基礎パッキング材及び連結部材について説明する。
図1〜7に示す第1の基礎パッキング材1Aは、本体2と、該本体2に回転自在に設けられた雌ねじ部材3とからなる。
本体2は、土台9がその上面に載置される肉厚部21と、該肉厚部21の両側から突出して、その先端部が型枠5の内壁面5Aに当接する型枠当接部22,22とからなる。
肉厚部21は、その上面21aが平坦に形成されており、平面視形状は、一辺の長さが5〜15cm程度の矩形状で、厚みTが1.5〜5cm程度の略立方体の形態を有している。型枠当接部22は、肉厚部21の両側から突出して、その先端部が型枠5の内壁面5Aに当接する部分であり、斯かる型枠当接部22を設けることにより、本体2の幅が、型枠5の内壁面5A,5A同士間の幅と実質的に等しい幅となっており、そのため、アンカーボルトの固定後に基礎パッキング材の高さを調整する必要がある場合に、雌ねじ部材3の回転に連動して本体2が回転することが抑制されると共に、基礎パッキング材1を、基礎の幅方向の適正な位置(通り芯等)に精度良く配置することも可能である。また、肉厚部21の両側に型枠当接部22,22を突出させた構成により、建物の基礎の上端と該基礎上に敷設される土台との間に充分な隙間を確保しながら、パッキング全体としての材料使用量の低減を図ることができる。
【0009】
型枠当接部22は、その概略形状が薄肉の平板体であり、その上下面間を貫通するように複数の開口部22aが形成されている。斯かる開口部22aを設けることにより、バイブレーター等によるコンクリートの締め固めの際に、型枠当接部22上のコンクリートが、該開口部22aを通じてスムーズに移動するため、型枠当接部22上にコンクリートが残留して不都合(水切り金具等を配置する際に障害となる等)が生じることを防止することができる。開口部の形状は、図示した略正方形状に限られず、円形、三角形、菱形等、任意の形状とすることができる。
【0010】
雌ねじ部材3は、図3に示すように、軸方向の両端部に大径部32,33を有する略糸巻き状の形態を有しており、雌ねじ部材3の内周面には、アンカーボルト4の雄ねじ部に対応する雌ねじ部31が形成されている。
雌ねじ部材3は、第1の基礎パッキング材1Aをアンカーボルト4の所定の位置に固定するための取付手段であり、該雌ねじ部材3は、後述する角度調整部材23に回転自在に保持された状態で本体2に設けられている。第1の基礎パッキング材1Aは、雌ねじ部材3を回転させることで、アンカーボルト4に対する取付位置を適宜に調節可能である。
【0011】
また、第1の基礎パッキング材1Aにおける雌ねじ部材3は、本体2に対する傾斜角度を調節可能であり、該基礎パッキング材1Aは、アンカーボルト4に対する取付角度を調節可能になされている。
より具体的に説明すると、図3に示すように、本体2は、角度調節部材23と、該角度調節部材23を内部に保持する嵌合凹部26とを有している。角度調節部材23は、雌ねじ部材3の軸心線Lの傾きを、図3に示す直立状態からその両側に角度45度程度まで傾けることができ、また、基礎の幅方向に対応する方向(図2〜6の左右方向)にスライド移動可能に、嵌合凹部26内に保持されている。
【0012】
角度調節部材23は、図3及び図7に示すように、雌ねじ部材3の外周面に嵌合し該雌ねじ部材3を回転自在に保持する自由傾斜体24と、該自由傾斜体24の軸部24aを枢支し該自由傾斜体24を角度可変な状態に保持する一対のスライド体25とからなる。自由傾斜体24の枢支面は、角度の調整を容易にするため、粗面状になっていることが好ましい。
本体2の嵌合凹部26は、本体2の上下面にそれぞれ開口する上方開口部及び下方開口部を有しており、また、相対向する内側面それぞれに、前記スライド体25の上下端部に摺接する一対の凸条部21c,21cを有している。
角度調節部材23は、一対のスライド体25がそれぞれ同じ側の凸条部21c,21c間に嵌合した状態で嵌合凹部26内に保持されており、嵌合凹部26内を、基礎の幅方向に対応する方向(図2〜6の各左右方向)にスライド移動可能である。
角度調節部材23は、下方開口部の幅広部21bから嵌合凹部26内に挿入されるが、角度調節部材23に設けられた脱落防止部23a(図7参照)により該嵌合凹部26から脱落しない。
【0013】
第1の基礎パッキング材1Aは、第2の基礎パッキング材1Bとの連結に用いる連結部材7の一部を固定可能な固定手段を有している。具体的には、基礎パッキング材1Aの前記本体2の4側面部それぞれに、丸棒状の連結部材7の一部に嵌合して該連結部材7を固定可能な嵌合固定部27が形成されている。各嵌合固定部27は、複数の突起から形成されており、より具体的には、上方に向いた円弧状の凹溝を有する受部28と、下方に向いた円弧状の凹溝を有する上部突起29とが形成されており、受部28と上部突起29との間に丸棒状の連結部材7を押し込むことにより、受部28と上部突起29の間に連結部材7が嵌合すると共に上部突起29の弾性復元力により該連結部材7が拘束されて固定される。尚、本実施形態においては、適宜の長さに切断した丸棒状の鉄筋を連結部材7として用いている。
【0014】
図1及び図8〜10に示す第2の基礎パッキング材1Bは、アンカーボルト4に取り付けるための構造(雌ねじ部材3等)を有しない以外は、第1の基礎パッキング材1Aと同様の構成を有する。第2の基礎パッキング材1Bの第1の基礎パッキング材1Aと同様の構成については、該基礎パッキング材1Aに付した符号と同一の符号を付して説明を省略する。
尚、第2の基礎パッキング材1Bにも、第1の基礎パッキング材1Aの固定手段と同様の構成を有する連結部材7の固定手段(連結部材7の一部を固定するための嵌合固定部27)が形成されている。上述した第1及び第2の基礎パッキング材1A,1B並びに連結部材7は、本発明の基礎パッキング材の設置用セットの好ましい実施形態である。
【0015】
次に、2個の第1の基礎パッキング材1A及び1個の第2の基礎パッキング材1Bを、建物の基礎の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定する方法、即ち、本発明の基礎パッキング材の設置方法の好ましい一実施形態について、図1及び図11を参照して説明する。
【0016】
先ず、第1の基礎パッキング材1Aのそれぞれを、雌ねじ部材3をアンカーボルト4に螺合させることにより、それぞれアンカーボルト4に取り付ける〔図11(a)〕。
そして、基礎パッキング材1Aが水平に配置されるように各基礎パッキング材1Aのアンカーボルト4に対する取付角度(傾斜角度)を調整しながら、各基礎パッキング材を取り付けたアンカーボルト4を、それぞれ建物基礎形成用の型枠5内に配設された鉄筋6に固定する〔図11(b)〕。尚、基礎パッキング材1の傾斜角度の調整は、アンカーボルト4を鉄筋に固定した後に行っても良い。
この基礎パッキング材付きのアンカーボルト4の鉄筋6への固定に際しては、2個の基礎パッキング材1A同士間に、図1及び図11(c)に示すように、少なくとも1個の第2の基礎パッキング材1Bを配置できる程度の間隔を設ける。
各アンカーボルト4の鉄筋6への固定は、各種公知の固定方法を採用し得るが、例えば、針金や、図1に示すような、弾性により棒体を把持可能なクリップを2つ背中合わせに結合させた固定具71を用いることができる。
【0017】
そして、このようにして設置した2個の第1の基礎パッキング材1Aに、図1に示すように、第2の基礎パッキング材1Bを連結部材7を介して連結する。即ち、2個の第1の基礎パッキング材1Aに、2本の連結部材7を掛け渡すように固定し、それらの連結部材7に、第2の基礎パッキング材1Bを固定する。これにより、型枠内における2個の第1の基礎パッキング材1A間に、第2の基礎パッキング材1Bが浮かんだ状態に固定される。尚、連結部材を介した基礎パッキング材同士の連結の際には、各基礎パッキング材の嵌合固定部27に、連結部材7の各一部を嵌合させて固定する。
【0018】
そして、必要に応じて、一方又は両方の第1の基礎パッキング材1Aの雌ねじ部材3を回転させることにより、第1及び第2の基礎パッキング材1A,1Bの高さ位置の微調整を行う。尚、上述した第1の基礎パッキング材1Aにおける雌ねじ部材3は、その上端部が六角形状に形成されている。雌ねじ部材3は、六角レンチ等の回転器具により直接回転させても良いし、回転用治具、例えば、下端部に雌ねじ部材と嵌合する内面略六角形状の嵌合部を有し上端部に手動又は自動の回転器具を連結可能な連結部を有する回転用治具を用いて回転させても良い。斯かる高さ位置の調整は、第2の基礎パッキング材1Bを連結する前に行っても良いし、連結の前後に分けて行っても良い。
【0019】
このようにして、第1及び第2の基礎パッキング材1A,1Bが配置された型枠5内に、基礎形成用のコンクリート8を、形成される基礎81の上端部に、各基礎パッキング材1A、1Bが固定されるように打設する〔図11(c)〕。即ち、各基礎パッキング材1の少なくとも一部が、該コンクリート8が硬化して形成される基礎81に埋没し、残部が基礎81上に突出するようにする。
【0020】
尚、コンクリート8が完全に又はある程度硬化した後、アンカーボルト4の突出部分の傾斜が大きい場合等には、必要に応じて、その突出部分を直立状態に補正する〔図11(d)参照〕。突出部分の傾斜の補正は、例えばパイプ41等を用いて行うことができる。また、本実施形態の第1及び第2の基礎パッキング材1A,1Bにおいては、それぞれの型枠当接部22が、打設するコンクリートの天端レベルの目安となり、また、コンクリートの上面を均す場合の目安ともなる。即ち、型枠当接部22の上面又は下面と一致する高さに、コンクリート8の上面を合わせることで、基礎上端面と土台との間に、予定した高さ(鉛直方向の高さ)の換気用の隙間を容易に形成することができる。
【0021】
このようにして、2個の第1の基礎パッキング材1A及び1個の第2の基礎パッキング材1Bを、建物の基礎8の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定することができる。そして、このようにして設置固定された基礎パッキング材上には、通常、複数の基礎パッキング材に跨るように土台9が敷設される。具体例で説明すれば、図11(e)に示すように、土台9に形成した貫通孔に、各アンカーボルト4を貫通させ、アンカーボルト4の先端部4aにナット42を螺合させて締め上げる。尚、基礎81の上端と土台9との間に形成する床下換気用の隙間Sの高さH〔図11(e)参照〕や、基礎パッキング材を配置する間隔等は、特に制限されず、例えば基礎パッキング材を用いた従来の床下換気構造と同様の間隔等とすることができる。また、コンクリート8の充填方法や組成等についても、従来法と同様の方法や組成のものを採用することができる。尚、第2の基礎パッキング材1Bの設置個所における土台9上には、例えば柱が立設される。
【0022】
連結部材7は、コンクリート8が完全に又はある程度硬化した後、好ましくは土台9の敷設前に基礎パッキング材1A,1Bから取り外すことが好ましい。取り外した連結部材7を再利用することで、基礎パッキング材の設置に伴うコストを一層削減することができる。また、第1及び第2の基礎パッキング材に設けた嵌合固定部27の一部(特に上部突起29)は、容易に破壊して除去できるようになっており、連結部材7を取り外した後の上部突起等が、水切りや防鼠材取付時の障害とならないようにすることができる。型枠材5の除去は、コンクリート8の硬化後の任意の時点で行う。
【0023】
本実施形態の基礎パッキング材の設置方法によれば、第1及び第2の基礎パッキング材1により土台の載置面が形成されるので、レベラー材によりコンクリート8の上端面の不陸(傾斜や凹凸等)の調整をしなくても、水平精度の高い土台載置面を形成することができ、そのため、不陸の調整が必要な従来の方法に比べて、大幅な工期の短縮が可能である。
【0024】
また、第1の基礎パッキング材1Aはアンカーボルト4に取り付けた状態で型枠5内に配置され、その高さ位置を雌ねじ部材3を回転させるだけで調整できるため、第1の基礎パッキング材1Aの配置に、専用の配置具を別に用意する必要がなく、その上、精度の高い土台載置面を形成することができる。しかも、第1の基礎パッキング材1Aは、雌ねじ部材3の本体2に対する取付角度(傾斜角度)を調節可能であるため、図11(b)に示すように、アンカーボルト4を起立させる位置(又は基礎パッキング材1の配設位置)の直下に鉄筋6が存在する場合等であっても、該鉄筋との干渉を回避して、基礎パッキング材1を適正な位置に精度良く配置することができる。また、アンカーボルト4を起立させる位置(又は基礎パッキング材1の配設位置)の直下に鉄筋6が存在しない場合であっても、アンカーボルト4が鉛直方向に対して傾斜する場合があるが、そのような場合においても、基礎パッキング材1Aを適正な位置に精度良く配置することができる。更に、第1の基礎パッキング材1Aの雌ねじ部材3は、基礎の幅方向に対応する方向に移動可能に設けられているため、図11(b)に示すように、基礎パッキング材1を型枠5内に配置する際に、該雌ねじ部材を適宜にスライドさせつつ配置することができるので、所定位置への配置が容易であり、また、図11(d)に示すようにアンカーボルトの突出部分の傾斜を補正する際に、雌ねじ部材やその付近が破壊されることを防止できる。
【0025】
また、第1の基礎パッキング材1Aは構造が複雑で製造コストも比較的高価なものとなるため、総ての箇所に第1の基礎パッキング材又はそれと同等の複雑な構成を有する基礎パッキング材を用いた場合には、床下換気構造の構築のためのコストが嵩むという不都合がある。
しかし、本実施形態のように、第2の基礎パッキング材1Bを、第1の基礎パッキング材1Aに連結して型枠内に設置すれば、第2の基礎パッキング材1Bとしては、アンカーボルトに対する取付手段を有しない簡易な構成のものを用いることができ、基礎パッキング材の固定強度や施工精度等を損なうことなく、基礎パッキング材の設置固定に伴う費用を削減することができる。
【0026】
また、第1の基礎パッキング材1Aの水平及び/又は高さの調節機能を活用して、第2の基礎パッキング材1Bを適正な位置に設置することができるため、第2の基礎パッキング材の併用によりコストの低減を図りつつ、精度の高い土台載置面を形成することができる。
【0027】
また、第2の基礎パッキング材1Bを、第1の基礎パッキング材1Aと連結して設置することにより、基礎パッキング材の設置を一度に完了させることができる。そのため、例えば第1の基礎パッキング材のみをコンクリートの硬化後に型枠内に設置し、他の簡易な構成の基礎パッキング材をコンクリート硬化後に基礎上に設置する場合等に比べて、工程の管理が容易であり、工期の短縮化を図ることもできる。
【0028】
以上、本発明の基礎パッキング材の設置方法及び設置用セットのそれぞれについて実施形態を示して説明したが、各発明は、上記の実施形態に制限されず、種々変更可能である。
【0029】
例えば、基礎パッキング材の設置方法においては、基礎形成用の型枠内に配された鉄筋にアンカーボルト4を固定した後、第1の基礎パッキング材1Aを該アンカーボルト4に取り付けることもできるし、基礎パッキング材1Aのアンカーボルト4への取り付けと、アンカーボルト4の鉄筋6への固定をほぼ同時に行うこともできる。
【0030】
また、第1の基礎パッキング材1A、第2の基礎パッキング材1B及び連結部材7の組み合わせ並びにそれらの連結態様は、図12に示すようなものであっても良い。
図12(c)は、2個の第1の基礎パッキング材1Aと1個の第2の基礎パッキング材1BとをL字型に配置した例であり、連結部材7としては長さが異なる2種類の鉄筋71,72を用いている。この配置は、例えば、建物の入隅又は出隅部の柱の直下に第2の基礎パッキング材を設置し、該柱から所定の距離離間した2カ所の土台固定部位(アンカーボルトを介して土台を基礎に緊結固定する部位)における土台下に第1の基礎パッキング材を設置する場合等に好ましく用いられる。
図12(d)は、3個の第1の基礎パッキング材1Aと1個の第2の基礎パッキング材1BとをT字型に配置した例であり、連結部材7としては長さの異なる2種類の鉄筋73,74を用いている。この配置は、例えば、T字型に連結される土台の連結部の直下に第2の基礎パッキング材を配置し、該連結部から所定の距離離間した3カ所の土台固定部位(アンカーボルトを介して土台を基礎に緊結固定する部位)における土台下に第1の基礎パッキング材を設置する場合や、十字状に連結される土台の交差部に立設する柱の直下に第2の基礎パッキング材を配置し、該柱から所定幅離間した3カ所の土台固定部位に第1の基礎パッキング材を設置する場合等に好ましく用いられる。尚、第2の基礎パッキング材を、土台同士の連結部の下に配することも汎用性のある実施形態である。
【0031】
第1及び第2の基礎パッキング材は、連結部材を固定するための固定手段として、側面部に、上記構成の嵌合固定部27に代えて、連結部材7の端部等を突き刺して固定可能な嵌合穴を有するものであっても良い。図13に示す第1及び第2基礎パッキング材1A’,1B’においては、4側面部それぞれに各側面に垂直な丸穴(図示せず)が穿設されており、丸棒状の連結部材75,76の端部、又は丸棒状の連結部材77に軸に垂直に設けた嵌合凸部78を、該丸穴に押し込むことにより互いに連結することができる。図13中の連結部材77は、断面円形の6個の凸部が軸に垂直に形成された連結部材であり、連結部材78は、そのような凸部を有しない丸棒状の連結部材である。
また、第1及び第2の基礎パッキング材の4側面に固定手段(嵌合固定部等)を設けるのに代えて、相対向する一対の2側面のみ、或いは何れか一側面のみに固定手段を設けても良い。更に、別体の連結部材を用いるのに代えて、第1及び第2の基礎パッキング材の一方又は双方に両者を連結するための機構を設けても良い。
【0032】
また、基礎は、布基礎の他、べた基礎の立ち上がり部であっても良い。布基礎とする場合、フーチング部及び立ち上がり部を同時に形成しても良いし、フーチング部形成用の型枠52を設置してフーチング部のみを先に形成した後、立ち上がり部形成用の型枠51を設置して立ち上がり部を形成しても良い。
【0033】
尚、第1及び第2の基礎パッキング材1A,1Bの材質としては、基礎パッキング材の材質として従来公知の各種のものを特に制限なく用いることができるが、合成樹脂製や合成ゴム製であることが好ましい。また、基礎パッキング材の平面視形状は、円形、楕円形、長方形、菱形等、任意の形状とすることができる。また、連結部材は、適宜の長さに切断した丸棒状の鉄筋の他、金属、樹脂、木質材等の任意の材料からなる任意の断面形状の棒状体、更には、非棒状体のものを用いることができる。また、第1の基礎パッキング材のアンカーボルトに対する取付手段は、アンカーボルトに螺合させるものが好ましいが、アンカーボルトを把持するもの等であっても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明の基礎パッキング材の設置方法及び基礎パッキング材の設置用セットによれば、レベラー材による不陸の調整を不要にすることができると共に、基礎パッキング材の設置固定に伴う費用、労力及び時間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1及び第2の基礎パッキング材を、第2の基礎パッキング材を第1の基礎パッキング材に連結した状態で型枠内に設置した状態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す基礎パッキング材の設置方法に用いた第1の基礎パッキング材を示す平面図である。
【図3】図3は、図2のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図2のB−B線断面図である。
【図5】図5は、図2のC−C線断面図である。
【図6】図6は、図2に示す第1の基礎パッキング材の底面図である。
【図7】図7は、第1の基礎パッキング材における雌ねじ部材及び角度調節部材を示す分解斜視図である。
【図8】図8は、図1に示す基礎パッキング材の設置方法に用いた第2の基礎パッキング材の平面図である。
【図9】図9は、図8のD−D線断面図である。
【図10】図10は、図8に示す第2の基礎パッキング材の底面図である。
【図11】図11は、本発明の基礎パッキング材の設置方法の一実施形態を示す概略工程図である。
【図12】図12は、第1の基礎パッキング材、第2の基礎パッキング材及び連結部材の組み合わせ並びにそれらの連結態様の他の例を示す模式図である。
【図13】図13は、第1及び第2の基礎パッキング材の他の例及びそれらの連結方法の例を示す模式図である。
【図14】従来の基礎パッキング材の設置方法を示す概略工程図である。
【符号の説明】
1A,1A’ 第1の基礎パッキング材
1B,1B’ 第2の基礎パッキング材
2 本体
21 肉厚部
22 型枠当接部
22a 開口部
23 角度調節部材
24 自由傾斜体
25 スライド体
26 嵌合凹部
27 嵌合固定部(固定手段)
28 受部
29 上部突起
3 雌ねじ部材(取付手段)
4 アンカーボルト
5 型枠
5A 型枠の内壁面
6 鉄筋
7,71〜78 連結部材
8 コンクリート
81 基礎
9 土台

Claims (5)

  1. 建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する複数個の基礎パッキング材を、基礎の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定する基礎パッキング材の設置方法であって、
    第1の基礎パッキング材をアンカーボルトに取り付けた後、該アンカーボルトを基礎形成用の型枠内に配された鉄筋に固定するか、又は基礎形成用の型枠内に配された鉄筋にアンカーボルトを固定した後、第1の基礎パッキング材を該アンカーボルトに取り付ける工程と、
    第1の基礎パッキング材が配置された型枠内に、第2の基礎パッキング材を、第1の基礎パッキング材と連結して配置する工程と、
    第1及び第2の基礎パッキング材が配置された型枠内に、基礎形成用のコンクリートを、第1及び第2の基礎パッキング材それぞれの下端部が該コンクリートに埋没するように打設する工程とを具備し、
    第1の基礎パッキング材は、前記アンカーボルトに対する取付角度を調節可能であることを特徴とする基礎パッキング材の設置方法。
  2. 建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する複数個の基礎パッキング材を、基礎の上端部に、それぞれの下端部が該基礎に埋没するように設置固定する基礎パッキング材の設置方法であって、
    第1の基礎パッキング材をアンカーボルトに取り付けた後、該アンカーボルトを基礎形成用の型枠内に配された鉄筋に固定するか、又は基礎形成用の型枠内に配された鉄筋にアンカーボルトを固定した後、第1の基礎パッキング材を該アンカーボルトに取り付ける工程と、
    第1の基礎パッキング材が配置された型枠内に、第2の基礎パッキング材を、第1の基礎パッキング材と連結して配置する工程と、
    第1及び第2の基礎パッキング材が配置された型枠内に、基礎形成用のコンクリートを、第1及び第2の基礎パッキング材それぞれの下端部が該コンクリートに埋没するように打設する工程とを具備し、
    第1の基礎パッキング材と第2の基礎パッキング材との連結は、これら両者間に掛け渡すように連結部材を固定して行うことを特徴とする基礎パッキング材の設置方法。
  3. 第1の基礎パッキング材は、本体と、該本体に回転自在に設けられた雌ねじ部材とからなり、該雌ねじ部材を前記アンカーボルトに螺合させることにより、該アンカーボルトに対する取付位置を調節可能になされている請求項1又は2記載の基礎パッキング材の設置方法。
  4. 前記コンクリートの硬化後に、前記連結部材を、第1及び第2の基礎パッキング材から取り外す請求項に記載の基礎パッキング材の設置方法。
  5. 建物の基礎と土台との間に介在されて通気用の隙間を形成する第1及び第2の基礎パッキング材と、第1及び第2の基礎パッキング材同士を連結する連結部材とからなり、第1の基礎パッキング材は、第1の基礎パッキング材をアンカーボルトの所定位置に固定するための取付手段及び第1の基礎パッキング材に前記連結部材の一部を固定するための固定手段を有しており、第2の基礎パッキング材は、第2の基礎パッキング材に前記連結部材の他の一部を固定するための固定手段を有している、基礎パッキング材の設置用セット。
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