JP4355984B2 - 沈降が安定化された輻射線硬化性の充填組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤、及び選択された無機の沈降防止剤をベースとする安定化された輻射線硬化性の充填組成物を使用するステレオリソグラフィーによる三次元製品の製造方法、並びに前記方法から得られる硬化された製品に関するものである。ベース樹脂又は粘度安定剤として機能する充填材中に可溶性である有機粘度安定剤が、前記組成物に配合されてよい。
【0002】
【従来の技術】
カチオン重合性化合物及びカチオン重合用光開始剤を含む輻射線硬化性組成物は、工業において周知であり、そして、例えば、輻射線硬化性ペイント,ホトレジストとして、又はステレオリソグラフィーによる三次元製品の製造のために使用される。カチオン重合用光開始剤は、強い潜酸(latent acid) 、すなわち照射に応じて光反応を起こして強酸を形成する化合物、により前記組成物中に形成され、次いで前記カチオン重合を開始する。
【0003】
ステレオリソグラフィー法においては、アメリカ合衆国特許第4575330号(これは、参考文献として本文中に取り込まれている)に一層詳細に記載されている如く、輻射線硬化性組成物の層を先ず照射することにより、前記組成物から層内に画像状に三次元製品が形成される。前記組成物は、前記層が照射領域中で所望の層厚で固化するまで、全面積にわたって又は予め決定されたパターンで、UV/VIS光源を使用して、(直線的又はベクトル的走査を用いて)照射される。輻射線硬化性組成物の新しい層が、次いで、既に固化された前記層の上に供給される。この新しい層は、全面積にわたって又は予め決定されたパターンで、同様に照射されて、前記第一固化層に接着した第二固化層を形成する。
【0004】
この層化及び照射操作が継続され、その結果、前に固化された材料を硬化性組成物の新しい層で覆い、続いてこの新しい層を照射することの繰り返しにより、”生部材(green part)”としても知られている三次元製品が製造される。いわゆる”生部材(green part)は、充分に硬化されていないが、しかし、それ自体の重量に耐えるためには充分に硬化されている。前記生部材は、前記輻射線硬化性組成物を含むバスから取り出され、次いで、異なる方法、例えば熱及び/又は更なる照射により後硬化されて、最終硬化製品又は生成物を与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
充填材、例えば無機物,セラミック,コンポジット,金属繊維,有機ポリマー材料,ガラス,熱可塑性物質,シリカ・ビーズ等の輻射線硬化性組成物への添加は、得られる硬化製品の熱機械的及び機械的性質のほとんどを改良することが知られている。ステレオリソグラフィー系における充填樹脂系の重大な欠点又は制限のうちの一つは、充填材の沈降である。ステレオリソグラフィー組成物は、一年までよりも長い、延長された期間使用される。通常、充填材はバットの底部で固まる傾向がある。充填材が固まる場合、充填組成物の粘度及び比重は、部材が形成されるバットの表面において徐々に低下し、実質的に、バットの底部で増大する。加えて、充填組成物の屈折率は沈降速度に応じて変化する;この変化は、高い沈降速度を示す安定化されていない組成物において重大である。
【0006】
一貫した物理的性質及び精度は、ステレオリソグラフィー系により作られる粗製品における最も重要な性質のうちの二つである。しかしながら、安定化されていない充填組成物から長期間にわたって製造された複雑な粗製品は、異なる熱機械的及び機械的性質を示す。加えて、粘度,比重及び屈折率の変化は、オリジナルの均質な充填組成物のオリジナルの製造パラメーターが、もはや当てにならないという状況を作る。製造パラメーターを定期的に検査し及び/又は変形する必要性は、ステレオリソグラフィー的な部材製造方法を、問題であり、不正確で且つ予想不能にする。従って、本発明の目的の一つは、ステレオリソグラフィー・プロセス系における充填材の沈降を防ぎ、且つそれにより、均質な組成物及び得られる硬化された製品を保証することである。
【0007】
無機又は有機沈降防止剤が、沈降を低減させるために、充填樹脂組成物に配合され得ることは周知である。有機沈降防止剤は、沈降防止及び垂れ下がり抵抗性を付与するために、チキソトロピー剤として、ペイント工業で使用されている。最も重要な有機沈降防止剤は下記のものである:1)キャスター・ワックス(castor wax)誘導体、2)合成ポリアミド・ワックス粒子、3)合成ポリウレタン、4)微細化水添ひまし油又はポリアミド変性された微細化水添ひまし油、並びに5)架橋されたカルボキシルビニル・ポリマー。
【0008】
有機沈降防止剤は、ペンタエリトリトールのアルキルエーテル,蔗糖のアルキルエーテル,又はプロピレンのアルキルエーテルを用いて架橋されたアクリル酸のホモポリマーを包含する。前記架橋されたアクリル酸は、適するアルカリ又はアミンを用いて中和される。合成ポリアミド・ワックス,合成ポリウレタン,ポリアミドで変性された微細化水添ひまし油及び架橋されたカルボキシルビニル・ポリマーの微粒子は、前記薬剤の塩基性又は前記薬剤の中和された形態の故に、カチオン性光開始剤を介して硬化されるステレオリソグラフィー充填組成物において使用されないであろう。前記薬剤又は前記薬剤の中和された形態は、組成物のフォトスピード(photospeed)を減少させる。キャスター・ワックス製品は、他方、前記充填組成物内で疎水性であり過ぎ、そして相分離を示す。
【0009】
慣用の無機沈降防止剤、例えばエーロシル(商標名;Aerosil )及びキャボシル(商標名;Cabosil )型の製品は酸性である。多くの沈降防止剤及び充填材は、長期間の間に、ステレオリソグラフィー充填組成物の望ましくない粘度増大を起こし、そして劇的に、前記充填材組成物の保存寿命を減少させる。上述の如く、連続的な粘度増大は部分構造上の問題を起こす。
【0010】
ステレオリソグラフィー組成物の粘度は、前記充填材を支持するために、部分構造温度(約25ないし45℃)において、最大50000cpsまで増大され得ることが周知である。しかしながら、このような高い粘度を有する組成物は、現在利用し得るステレオリソグラフィー系に適さない。高粘稠組成物は、壊滅的部分破壊及びバス中の表面液体層の高められたレベリング時間の潜在性の故に、ステレオリソグラフィー系において望ましくない。レベリングのための高められた時間は、ステレオリソグラフィー装置の生産性を充分に減少させる。
【0011】
少なくとも一つのカチオン性及び/又はラジカル性硬化組成物(類)、少なくとも一つの光開始剤、少なくとも一つの充填材、例えばエーロシル及びキャボシルからなる充填材組成物は、ステレオリソグラフィー用途において許容し得ない低い粘度安定性を示す。何れかの特定の技術理論に結びつけないけれども、前記充填材及び前記沈降防止剤のヒドロキシル基の酸性の性質は、前記充填材組成物の粘度不安定性問題に影響を及ぼすと考えられる。この場合、上記の如く、無機沈降防止剤の添加により沈降に対して安定化された充填材組成物は、慣用のステレオリソグラフィー用途のために用いることができない。最近まで、ステレオリソグラフィー充填組成物の沈降防止問題は、前記粘度不安定性問題を克服することができないので、解決されなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、ステレオリソグラフィー充填組成物の粘度の不安定化を生じさせることなく、前記充填組成物の沈降防止問題を克服する。本発明は特に、ステレオリソグラフィー系中の充填組成物に対して有用である。
【0013】
広範な研究を通して、本発明等は、前記充填組成物に有機粘度安定剤の有効量を添加する及び/又は前記の全組成物の粘度を安定化するために充分な有効量で少なくとも一つの充填材を添加することにより、前記充填組成物中の沈降防止剤及び充填材の存在に起因する望ましくない粘度増大問題を克服した。粘度安定剤は、この用語が本文中で使用されるように、遊離酸の存在の結果起こる前記ステレオリソグラフィー組成物の充分な粘度増大を遅延させる又は妨げる。表現”充分な粘度増大を遅延させる”は、前記粘度安定剤を含む前記充填組成物は安定なまま残り、且つその保存寿命に関して、大部分のステレオリソグラフィー用途のために許容し得ることを意味する。従って、本発明は、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤、並びに少なくとも一つの無機沈降防止剤からなる混合物を含む輻射線硬化性組成物を使用するステレオリソグラフィーによる三次元物品の製造方法に関するものである。好ましくは、前記無機沈降防止剤は約9に等しいか又はそれ未満のpH値を有する。前記輻射線硬化性組成物中のカチオン重合性化合物は、少なくとも一つの1,2−エポキシド,ビニルエーテル,ラクトン,アセタール,環状スルフィド,環状エーテル又はシロキサン基を含む少なくとも一つの化合物であってよい。
【0014】
前記無機沈降防止剤は、疎水性シリカ,親水性シリカ,ヒュームド・シリカ,沈降シリカ,合成シリカ,表面処理されたシリカ、及びこれらの混合物からなる群から選択されてよい。前記の全組成物の粘度を安定化するために充分な有効量で、前記充填材が添加されてよい。充填材混合物を使用することができる。
【0015】
前記輻射線硬化性組成物は、所望により更に、フリー・ラジカルにより硬化され得る少なくとも一つの化合物、或いは二つ又はそれより多くの前記フリー・ラジカル重合性化合物と、フリー・ラジカル重合用光開始剤とからなる混合物を含んでもよい。
【0016】
或いは又、前記充填材は、約2.5より大きいpH値を有し得る、及び/又は前記充填材は、少なくとも一部の表面が、非反応性若しくは反応性化合物−カップリング剤で処理されていてよい。
【0017】
本発明は更に、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤、並びに少なくとも一つの無機沈降防止剤からなる混合物であって、有機粘度安定剤材料と接触している混合物を含む輻射線硬化性組成物を使用するステレオリソグラフィーによる三次元物品の製造方法に関するものである。前記無機沈降防止剤は、好ましくは、約9に等しいか又はそれ未満のpH値を有する。前記無機沈降防止剤は、疎水性シリカ,親水性シリカ,,沈降シリカ,合成シリカ,表面処理されたシリカ、及びこれらの混合物からなる群から選択されてよい。前記輻射線重合性組成物中の前記カチオン重合性化合物は、少なくとも一つの1,2−エポキシド,ビニルエーテル,ラクトン,アセタール,環状スルフィド,環状エーテル又はシロキサン基を含む少なくとも一つの化合物であってよい。
【0018】
充填材混合物が使用されてよい。前記充填材混合物は、約9未満のpH値を有する少なくとも一つの充填材と、約9に等しいか又はそれより高いpH値を有する少なくとも一つの充填材とを含んでよい。
【0019】
前記輻射線硬化性組成物は、所望により更に、フリー・ラジカルにより硬化され得る少なくとも一つの化合物、或いは二つ又はそれより多くの前記フリー・ラジカル重合性化合物と、フリー・ラジカル重合用光開始剤とからなる混合物を含んでよい。
【0020】
本発明は更に、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤及び無機沈降防止剤からなる混合物を含む輻射線硬化性組成物を化学線に暴露することにより製造された硬化された三次元製品に関するものである。
【0021】
本発明は更に、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤、無機沈降防止剤からなる混合物を含み、有機粘度安定剤物質と接触している輻射線硬化性組成物を化学線に暴露することにより製造された硬化された三次元製品に関するものである。
【0022】
本発明は更に、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも充分な粘度増大を遅延させる又は妨げる少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン及び/又はラジカル重合用光開始剤及び無機沈降防止剤からなる混合物を反応槽中で混合することからなる輻射線硬化性組成物の製造方法に関するものである。
【0023】
本発明は更に、少なくとも一つのカチオン重合性化合物及び/又は少なくとも一つのフリー・ラジカル重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つのカチオン重合用光開始剤、無機沈降防止剤及び有機粘度安定剤物質からなる混合物を反応槽中で混合することからなる輻射線硬化性組成物の製造方法に関するものである。
【0024】
前記新規安定化プロセスが適する前記輻射線硬化性組成物は、何れかの慣用のカチオン重合性有機化合物を、単独又はカチオン的に若しくは他の機構、例えばフリー・ラジカルにより重合し得る少なくとも一つの別の化合物との混合物の形態で含み得る。これらは、例えば、カチオン的機構により重合し得るエチレン性不飽和化合物、例えばモノオレフィン及びジオレフィン、例えばイソブチレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール及びアクロレイン、又はビニルエーテル、例えばメチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル;環状ビニルエーテル、例えば3,4−ジヒドロ−2−ホルミル−2H−ピラン(二量化アクロレイン)及び2−ヒドロキシメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピランの3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸エステル、並びにビニルエステル、例えば酢酸ビニル及びステアリン酸ビニルを包含する。それらはカチオン重合性複素環式化合物、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、グリシジルエーテル又は一価アルコール若しくはフェノール、例えばn−ブチルグリシジルエーテル、n−オクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル及びクレジルグリシジルエーテル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、スチレンオキシド及びシクロヘキセンオキシド;オキセタン、例えば3,3−ジメチルオキセタン及び3,3−ジ(クロロメチル)オキセタン;テトラヒドロフラン;ジオキソラン;トリオキサン及び1,3,6−トリオキサシクロオクタン;ラクトン、例えばβ−プロピオラクトン、γ−バレロラクトン及びε−カプロラクトン;スピロエーテルカーボネートスピロエーテルエステル;チイラン、例えばエチレンスルフィド及びプロピレンスルフィド;エポキシ樹脂;側鎖にグリシジル基を含む直鎖状又は分岐鎖状ポリマー、例えばポリアクリレート及びポリメタクリレートグリシジルエステルのホモポリマー及びコポリマーを包含する。他の適するカチオン重合性化合物は、アミノ樹脂を包含するメチロール化合物、例えばアミド又はアミド様化合物のN−ヒドロキシメチル−,N−メトキシメチル−,N−n−ブトキシメチル−及びN−アセトキシメチル誘導体、例えば環状尿素、例えばエチレン尿素(イミダゾリジン−2−オン)、ヒダントイン、ウロン(テトラヒドロオキサジアジン−4−オン)、1,2−プロピレン尿素(4−メチルイミダゾリジン−2−オン)、1,3−プロピレン尿素(ヘキサヒドロ−2H−ピリミド−2−オン)、ヒドロキシプロピレン尿素(5−ヒドロキシヘキサヒドロ−2H−ピリミド−2−オン)、1,3,5−メラミン、及び更にポリトリアジン、例えばアセトグアナミン、ベンゾグアナミン及びアジポグアナミンである。所望により、N−ヒドロキシメチル基及びN−アセトキシメチル基の両方を含むアミノ樹脂、例えば1個ないし3個のヒドロキシル基がメチル基によりエステル化されたヘキサメチロールメラミンを使用してもよい。他の適するメチロール化合物は、フェノール樹脂、特にフェノール及びアルデヒドから製造されたレゾールである。前記目的のために適するフェノールは、フェノール自体、レゾルシノール、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、p−クロロフェノール、各々1個ないし9個の炭素原子を有する一つ又は二つのアルキル基により置換されたフェノール、例えばo−,m−及びp−クレゾール、キシレノール、p−第三ブチルフェノール及びp−ノニルフェノール、並びに更にフェニル置換フェノール、特にp−フェニルフェノールである。フェノールと縮合するアルデヒドは、好ましくはホルムアルデヒドであるが、しかし、他のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド及びフルフラールも適している。所望により、このような硬化性フェノール−アルデヒド樹脂の混合物を使用することができる。
【0025】
特に重要なカチオン重合性化合物は、分子中に平均1個よりも多い1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂である。このような樹脂は脂肪族,芳香族,脂環式又は複素環式構造を有していてよい;これらは側鎖としてエポキシ基を含むか、又は前記基は脂環式又は複素環式環系の一部を形成する。前記種類のエポキシ樹脂は一般的に知られており、そして市販されている。以下に、この種類のエポキシ樹脂の例を挙げることができる。
【0026】
I)分子中に少なくとも二つのカルボキシル基を含む化合物と、エピクロロヒドリン又はグリセロールジクロロヒドリン又はβ−メチルエピクロロヒドリンとを反応させることにより得られるポリグリシジル及びポリ(β−メチルグリシジル)エステル。前記反応は都合良くは、塩基の存在下で行なわれる。分子中に少なくとも二つのカルボキシル基を含む化合物は、例えば、脂肪族ポリカルボン酸であってよい。このようなポリカルボン酸の例は、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸又は二量化若しくは三量化リノール酸である。しかしながら、脂環式ポリカルボン酸、例えばテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、及び4−メチル−ヘキサヒドロフタル酸を使用することも可能である。芳香族ポリカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、トリメリト酸又はピロメリト酸を使用してもよい。カルボキシル末端閉鎖付加物、例えばトリメリト酸とポリオールとの付加物、例えばグリセロール又は2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンを使用することもできる。
【0027】
II)少なくとも二つの遊離アルコール性ヒドロキシル基及び/又はフェノール性ヒドロキシル基を含む化合物と、適する置換エピクロロヒドリンとを、アルカリ性条件下で反応させることにより、又は酸触媒の存在下で反応させ、次いでアルカリ処理することにより得ることができるポリグリシジル又はポリ(β−メチルグリシジル)エーテル。この種類のエーテルは、例えば、アクリルアルコールから、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール又は高級ポリ(オキシエチレン)グリコール、プロパン−1,2−ジオール、又はポリ(オキシプロピレン)グリコール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、そして又、ポリエピクロロヒドリンからも誘導される。しかしながら、前記エーテルは、脂環式アルコール、例えば、1,3−又は1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン又は1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセ−3−エンからも誘導され得、或いはこれらは芳香族環、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン又はp,p’−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンを含む。グリシジルエーテルは、単核フェノール、例えば、レゾルシノール又はヒドロキノンからも誘導され得、又はこれらは多環式フェノール、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、又は酸性条件下で、フェノール又はクレゾールとホルムアルデヒドとから得られる縮合生成物、例えば、フェノール−ノボラック及びクレゾール−ノボラックをベースとしてよい。
【0028】
III )例えば、エピクロロヒドリンと、少なくとも二つのアミン水素原子を含むアミンとの反応生成物の脱塩化水素により得ることができるポリ(N−グリシジル)化合物。これらのアミンは、例えば、n−ブチルアミン、アニリン、トルイジン、m−キシリレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン、又はビス(4−メチルアミノフェニル)メタンである。しかしながら、ポリ(N−グリシジル)化合物は、シクロアルキレン尿素のN,N’−ジグリシジル誘導体、例えば、エチレン尿素又は1,3−プロピレン尿素、及びヒダントインのN,N’−ジグリシジル誘導体、例えば、5,5−ジメチルヒダントインも包含する。
【0029】
IV)適するポリ(S−グリシジル)化合物の例は、ジチオールから誘導されるジ−S−グリシジル誘導体、例えば、エタン−1,2−ジチオール又はビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテルである。
【0030】
V)エポキシ基が脂環式又は複素環式環系の一部を形成するエポキシ化合物は、例えば、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、2,3−エポキシシクロペンチルグリシジルエーテル、1,2−ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオエート、ジ(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオエート、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エタンジオールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンジエポキシド又は2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−1,3−ジオキサンである。
【0031】
しかしながら、1,2−エポキシ基が異なるヘテロ原子又は官能性基に結合したエポキシ樹脂を使用してもよい。このような化合物は、例えば、4−アミノフェノールのN,N,O−トリグリジシル誘導体、サリチル酸のグリジシルエーテルグリジシルエステル、N−グリジシル−N’−(2−グリジシルオキシプロピル)−5,5−ジメチルヒダントイン、又は2−グリジシルオキシ−1,3−ビス(5,5−ジメチル−1−グリジシルヒダントイン−3−イル)プロパンを包含する。エポキシ樹脂用の硬化剤と一緒になった前記エポキシ樹脂の液体状の予備反応された付加物も適する。
【0032】
カチオン重合用の光開始剤は、同様に、従来技術において前記目的のために知られている全ての化合物であってよい。これらは、例えばホトアシド(photoacid) 前駆物質、例えば、低い親核性アニオンを有するオニウム塩を包含する。この例は、EP−A153904に記載されたハロニウム塩、ヨードシル塩又はスルホニウム塩;例えば、EP−A35969,44274,54509及び164314に記載されたスルホキソニウム塩;例えば、アメリカ合衆国特許第3708296号に記載されたジアゾニウム塩であり、これらの各々は、文献として本文中に取り込まれている。別のカチオン性光開始剤は、例えば、EP−A94914及び94915に記載されたメタロセン塩である。別の通常のオニウム塩開始剤及び/又はメタロセン塩の総説は、”紫外線硬化,科学及び技術(UV-Curing,Science and Technology)”〔編者:エス.ピー.パッパス(S.P.Pappas),テクノロジー マーケッティング コーポレーション(Technology Marketing Corp.),642 ウェストヴァー ロード(Westover Road) ,スタンフォード,コネチカット〕、又は“塗装のためのUV及びEB製剤の科学及び技術,インク及び塗料(Chemistry & Technology of UV & EB Formulations for Coatings,Inks and Paints) ”,第3版〔編者:ピー.ケイ.ティー.オールドリング(P.K.T.Oldring) 〕により提供され、これらは文献として本文中に取り込まれている。
【0033】
カチオン重合用の特に適する光開始剤は、次式(1),(2),(3):
【化1】
Figure 0004355984
〔式中、G1 ,G2 ,G3 ,G4 ,G5 ,G6 及びG7 は、非置換又は適する基により置換された炭素原子数6ないし18のアリール基を表わし、Lは硼素、燐、砒素又はアンチモンを表わし、Qはハロゲン原子又はヒドロキシル基であってもよいアニオンLQw - 中の部分基Qを表わし、そしてwはL+1の価に相当する整数を表わす〕で表わされる化合物である。本発明における炭素原子数6ないし18のアリール基の例は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基及びフェナントリル基である。適する基に存在してよい置換基の例は、アルキル基、好ましくは炭素原子数1ないし6のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、及び種々のペンチル及びヘキシル基異性体、アルコキシ基、好ましくは炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基及びヘキソキシ基、アルキルチオ基、好ましくは炭素原子数1ないし6のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基及びヘキシルチオ基、ハロゲン原子、例えば弗素原子、塩素原子、臭素原子及び沃素原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基及びアリールチオ基、例えばフェニルチオ基である。特に都合が良いハロゲン原子Qの例は、塩素原子、及び特に弗素原子であり、アニオンLQw - の例は、特にBF4 - ,PF6 - ,AsF6 - ,SbF6 - 及びSbF5 (OH)- である。タイプLQw - のアニオンは、都合良くは、CF3 SO3 - により置換されてもよい。分子中に二つ又はそれより多くのオニウム基を含む化合物、例えばジスルホニウム化合物も、勿論、開始剤として適している。特に、式中、G5 ,G6 及びG7 がフェニル基又はビフェニル基を表わす式(3)で表わされるカチオン性光開始剤、又はこれらの二つの化合物の混合物が通常使用される。
【0034】
別の重要なタイプのカチオン性光開始剤は、次式(4):
【化2】
Figure 0004355984
〔式中、cは1又は2を表わし、dは1,2,3,4又は5を表わし、Tは非親核性アニオン、例えばBF4 - ,PF6 - ,AsF6 - ,SbF6 - ,CF3 SO3 - ,C2 5 SO3 - ,n−C3 7 SO3 - ,n−C4 9 SO3 - ,n−C6 13SO3 - ,n−C8 17SO3 - ,C6 5 SO3 - ,ホスホラスタングステート(PO4012 3-)又はシリコンタングステート(SiO4012 4-)を表わし、G8 はπ−アレーンを表わし、そしてG9 はπ−アレーンのアニオン、特にシクロペンタジエニルアニオンを表わす〕で表わされる。本発明に適するπ−アレーンG8 及びπ−アレーンのアニオンG9 の例は、EP−A94915に記載されている。重要なπ−アレーンG8 はトルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メトキシベンゼン、メチルナフタレン、ピレン、ペリレン、スチルベン、ジフェニレンオキシド及びジフェニレンスルフィドである。前記アニオンTは特に、PF6 - ,AsF6 - ,SbF6 - ,CF3 SO3 - ,C2 5 SO3 - ,n−C3 7 SO3 - ,n−C4 9 SO3 - ,n−C6 13SO3 - 又はn−C8 17SO3 - である。メタロセン塩のようなフェロセン塩は、通常、酸化剤と組み合わせて使用することもできる。このような組み合わせは、EP−A126712に記載されている。
【0035】
カチオン性光開始剤は、勿論、慣用の有効量、例えば、各々の場合において、前記混合物の全量に対して約0.1ないし20重量%、好ましくは1ないし10重量%の量、添加することができる。光収率を増大させるために、前記開始剤の種類に応じて、増感剤を用いてもよい。それらの例は、多環式芳香族炭化水素及び芳香族ケト化合物である。好ましい増感剤の特定の例は、EP−A153904に記載されている。
【0036】
充填材は有機性又は無機性であってよい。有機充填材の例は、ポリマー状化合物,熱可塑性物質,コア−シェル,アラミド,ケブラー(商標名;KEVLAR),ナイロン,架橋されたポリスチレン,架橋されたポリ(メチルメタクリレート),ポリスチレン又はポリプロピレンから作られた中実又は中空の粒子である。無機充填材の例は、ガラス又はシリカビーズ,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,タルク,雲母,ガラス又はシリカバブル,金属製充填材,セラミック及びコンポジットである。有機及び/又は無機充填材の混合物を使用してもよい。
【0037】
好ましい充填材の別の例は、微結晶性シリカ,結晶性シリカ,非晶質シリカ,アルカリ・アルミノシリケートの混合物,長石,ウォラストナイト,アルミナ三水和物,表面処理されたアルミナ三水和物,カオリン,変性カオリン、及び水和カオリンである。前記好ましい充填材の各々は市販されている。最も好ましい充填材は、無機充填材、例えばイムジル(Imsil) ,ノバサイト(Novasite),非晶質シリカ,長石、及びアルミナ三水和物である。
【0038】
酸性充填材,塩基性充填材、及び中性充填材の混合物を使用することができる。更に、少なくとも一つの酸性、及び/又は少なくとも一つの塩基性、及び/又は少なくとも一つの中性充填材を前記組成混合物に配合してよい。充填材のpHは、前記充填材の供給者により推奨された慣用法に基づいて充填材の水性スラリー混合物を製造することにより決定することができる。
【0039】
前記充填材は、所望により、化合物−カップリング剤、例えばメタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシランを用いて表面処理されてよい。最も好ましいカップリング剤は、オシ・ケミカルズ・コーポレーション(Osi Chemicals Corp.) 及び他の化学薬剤供給者から市販されている。表面処理された充填材に関して、前記充填材のpH値は何れかの表面処理操作に先立って決定される。
【0040】
前記充填材の量は、前記充填樹脂組成物の全重量に対して約2ないし約90重量%、より好ましくは約5ないし約50重量%、最も好ましくは約5ないし約40重量%である。
【0041】
前記充填組成物への適する有機塩基又は親核剤、例えば粘度安定剤の配合は、前記酸を中和し、且つ早期重合を妨げるであろう。望ましくない酸生成は、例えば熱,水分,光又は散乱光に対する故意ではない暴露による、又は酸の故意ではない混入による、例えば、前記光開始剤の分解に起因するかもしれない。前記有機粘度安定剤は前記塩基性樹脂に可溶性であり、そして特に、前記組成混合物中の一つ又はそれより多くの充填材,沈降防止剤又は添加剤が望ましくない粘度増大を起こす場合に有用である。前記有機粘度安定剤は、より好ましくは窒素原子(類)上に又はその近傍に立体障害基を有する窒素含有有機化合物からなる群から選択することが好ましい。何れかの特定の技術理論に結びつけることはないが、立体障害は前記エポキシモノマーに対する重大な親核攻撃を妨げると信じられている。しかしながら、前記有機粘度安定剤は、早期に生成したどのような酸も効果的に中和するために充分な塩基性をまだ有しなければならない。前記有機粘度安定剤は、粘度安定剤として機能させるために、非常に低濃度で使用すべきである。より高濃度においては、それはステレオリソグラフィー樹脂を重合させる触媒として働く。
【0042】
前記の有機塩基,親核剤,粘度安定剤は、重合性又は非重合性であってよい。このような安定剤の例は、ウレタンアクリレート,窒素含有エポキシ,ポリイミド,ピリジン,フェナルトロリン,ピリミジン,ピラジン,イミダゾール,トリアゾール,ピリダジン,インドール等、第一,第二及び第三アミン、ポルフィリン,ヒドラジン,尿素,ニトリル,イソニトリル,シアネート、及びアミドである。好ましい安定剤は立体障害第三アミン,ラクトン,アミド及び尿素誘導体である。最も好ましいものは、ベンジル−N,N−ジアルキルアミン及びN,N−ジアルキル−N−アリールアミンである。
【0043】
有機塩基又は親核剤,粘度安定剤の濃度は、前記安定剤の塩基性の強さ,化学構造,分子量及び立体化学、及び特定の化学構造に、並びにホトアシド前駆物質の性質、例えば熱安定性,保存寿命等に大きく依存する。代表的には、前記ホトアシド前駆物質の保存寿命、並びに熱及び加水分解安定性が低くなるほど、前記有機塩基,粘度安定剤の濃度は高くなる。それ故、前記濃度は前記充填材の重量の5重量ppmから20重量%まで変化し得る。一例として、粘度安定剤ベンジル−N,N’−ジメチルアミン(BDMA)においては、前記粘度は好ましくは、全充填組成物中において、ホトアシド前駆物質UVI−6974〔コネチカット州,ダンバリー(Danbury) のユニオン・カーバイド(Union Carbide) 社製〕1重量%当たり500重量ppm未満である。それ故、上記ホトアシド前駆物質1重量%を含む充填組成物は、500ppm未満のBDMAを必要とする。更に、上記ホトアシド前駆物質2重量%を含む充填組成物は、1000ppm未満のBDMAを必要とする。より好ましくは、BDMA粘度安定剤の濃度は、全充填組成物中において、ホトアシド前駆物質(UVI−6974)1重量%当たり約5ないし約400重量ppm(安定剤)の範囲であり、最も好ましくは、ホトアシド前駆物質1重量%当たり約5ないし約250重量ppm(安定剤)の範囲である。好ましくは、全充填組成物中のベンジル−N,N’−ジアルキルアミン粘度安定剤(BDMAの分子量に近い分子量を有する)の濃度は、全充填組成物中において、約5ないし約5000重量ppmの範囲、より好ましくは、約30ないし約1000重量ppmの範囲である。濃度レベルは、ベンジル−N,N’−ジアルキルアミン同族体の異なるメンバーが使用される場合は、上記例において示された値から変化してよい。それらの分子量が増大する場合、所望の結果を得るために必要とされる前記濃度は、代表的には増大する。ベンジル−N,N’−ジアルキルアミンは、高濃度で触媒(重合促進剤)として広範に使用されてきた。一例として、BDMAは、約1重量%又はそれを越える濃度で、エポキシ系を架橋するための触媒として広範に使用されてきた。しかしながら、BDMAは、エポキシ系のための粘度安定剤(重合禁止剤)として決して使用されなかった。有機粘度安定剤の濃度は、塩基性の強さ,分子量,化学構造及び立体化学、並びに特定の化学構造及びホトアシド前駆物質の性質、例えば熱安定性,保存寿命等に依存する。用語”ホトアシド前駆物質”は、輻射エネルギーに暴露された場合に酸(類)を形成する化合物又は化合物の混合物を意味する。それ故、前記有機粘度安定剤の濃度は、5重量ppmないし約20重量%の間で変化してよい。
【0044】
前記無機沈降防止剤は、好ましくは、シロキサン基又はシラノール基を含む合成沈降又はヒュームド・シリカである。前記沈降防止剤の表面の親水性の性質を変えるために、前記沈降防止剤の表面は、オルガノシラン又は種々のコーティング、例えばワックス等を用いて、化学的又は物理的に変性されてよい。粒径,粒子構造,親水性又は疎水性の程度,表面処理の相違は、前記沈降防止剤を含む組成物のレオロジー特性に影響を及ぼす。沈降防止剤が液体中に分散されている場合は、前記シラノール基は水素結合を介して互いに相互作用し、その結果、三次元網目状構造を形成する。前記系が攪拌又は振震の何れかを介して機械的な負荷をかけられた場合は、水素結合からなる前記網目状構造は崩壊する。網目状構造崩壊の程度は、機械的な負荷作用の種類及び持続により決定される。粘稠系は、その結果、再びより液状になる。機械的な負荷の停止により、前記沈降防止剤化合物は相互作用し、そして前記組成物の粘度はその元の値になる。増粘及びチキソトロピー効果は、前記系の極性に依存する。極性は、水素結合を形成するための前記液体分子の能力であると理解されたい。
【0045】
市販の沈降防止剤は多数の等級を含む。市販の沈降防止剤の例は、デガッサ・コーポレーション(Degussa Corp.) 製のエーロシル、PPGインダストリーズ(PPG Industries)製のハイ−シル(Hi-Sil)シリカ増粘剤、及びキャボット・コーポレーション(Cabot Corp.) 製のキャボシルである。
【0046】
最も好ましい沈降防止剤は疎水性シリカ,親水性シリカ,ヒュームド・シリカ,沈降シリカ,合成シリカ,表面処理されたシリカ,アーク・シリカ,ゲル・シリカである。好ましい沈降防止剤は、商標名エーロシル,ハイ−シル及びキャボシルの下に市販されている。最も好ましい沈降防止剤の表面は、少なくとも部分的に、疎水性カップリング剤を用いて処理されている。前記沈降防止剤のpH値は約2.5及び9、より好ましくは約3.5及び8.5の間であり、最も好ましくは、前記沈降防止剤は約7.5未満のpH値を有する。
【0047】
前記沈降防止剤は、通常、65℃で18日間にわたって促進された熱エージングに付された場合に、沈降濃度が35%、より好ましくは25%を越えることを防ぐために有効な量添加されるべきである。しかしながら、前記範囲は、特定のステレオリソグラフィー的用途に応じて、より高い又はより低い値に、実質的に変更し得る。沈降防止濃度は、充填組成物中の沈降防止剤の種類,濃度,粒径,表面積,表面処理を変更することにより、所望濃度に個々に調整されてよい。考慮することが必要なパラメーターは、充填組成物の所望の最終粘度及びチキソトロピーの程度、充填材添加の程度、ステレオリソグラフィー構造パラメーター、部分的複雑さ等である。前記沈降防止剤は、全組成物に約0.2ないし20重量%、最も好ましくは約0.1ないし4重量%の範囲で添加される。更なる沈降防止剤の添加を克服するために、有機粘度安定剤が配合されてよい。
【0048】
前記輻射線硬化性組成物は、通常光重合性材料の分野で用いられる別の成分、例えば特別な成分のための不活性溶媒、又は慣用の添加剤、例えば安定剤、例えば紫外線安定剤、空気開放剤(air-release agent) 、レベリング剤(leveling agent)、湿潤剤、流れ調整剤、脱泡剤、界面活性剤、染料及び顔料を含んでもよい。前記添加剤は、各々の場合において、所望の目的のための有効量で用いられ、そして全体で例えば本新規組成物の20重量%まで、最も好ましくは8重量%まで用いることができる。
【0049】
本新規安定化方法は、ステレオリソグラフィーの用途のために特に適する。本発明はそれ故、カチオン重合性化合物及びカチオン重合用光開始剤からなる輻射線硬化性組成物を使用する、ステレオリソグラフィーによる三次元物品の製造方法に関するものである。
【0050】
この場合にステレオリソグラフィーのために特に適する硬化性組成物は、特に、カチオン硬化性化合物のような液体エポキシ樹脂、例えば上述のエポキシ樹脂をベースとする。これらは、特に好ましくは、いわゆるハイブリッド系、とりわけ、フリー・ラジカルにより硬化され得る少なくとも一つの化合物、そのために適するフリー・ラジカル重合光開始剤、並びにカチオン硬化性成分を含む組成物である。このようなハイブリッド系は、例えば、EP−A0360869及びEP−A0605361に記載されており、これらの記載は本明細書の記載の一部と考えるべきである。
【0051】
フリー・ラジカルにより重合され得る前記化合物は、例えば、全組成物に対して0ないし80重量%の量使用されてよい。例えば、前記組成物は、フリー・ラジカルにより硬化され得る成分5ないし30重量%、及びカチオン重合性成分70ないし95重量%を含んでよい。フリー・ラジカルにより重合され得る前記化合物は、しばしば、モノアクリレート,ジアクリレート、及び9までのアクリレート官能性を有するポリアクリレート又は相当するメタクリレート、或いは6までのビニル官能性を有するビニル化合物である。
【0052】
適するモノ(メタ)アクリレートの例は、アクリレート、アリルアクリレート;メチル,エチル,n−プロピル,n−ブチル,イソブチル,n−ヘキシル,2−エチルヘキシル,n−オクチル,n−デシル及びn−ドデシルアクリレート及びメタクリレート;2−ヒドロキシエチル,2−及び3−ヒドロキシプロピルアクリレート及びメタクリレート;2−メトキシエチル,2−エトキシエチル及び2−又は3−エトキシプロピルアクリレート;テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート及びイソデシルアクリレートであり、そして適するモノ−N−ビニル化合物の例は、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクタムである。このような生成物も知られており、そして幾つかは、例えばサルトマー・カンパニー(Sartomer Company)から市販されている。
【0053】
適する付加的なジ(メタ)アクリレートの例は、脂環式又は芳香族ジオールのジ(メタ)アクリレート、例えば、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、エトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールA、エトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールF、或いはエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールSである。このようなジ(メタ)アクリレートは知られており、そして幾つかは市販されている。
【0054】
前記ジ(メタ)アクリレートは、次式(5),(6),(7)又は(8):
【化3】
Figure 0004355984
〔式中、S1 は水素原子又はメチル基を表わし、Y1 は直接結合を表わし、炭素原子数1ないし6のアルキレン基、−S−基、−O−基、−SO−基、−SO2 −基又は−CO−基を表わし、S10は炭素原子数1ないし8のアルキル基、非置換又は一つ若しくはそれより多くの炭素原子数1ないし4のアルキル基,ヒドロキシル基若しくはハロゲン原子により置換されたフェニル基を表わし、或いは式−CH2 −OS11で表わされる基を表わし、ここでS11は炭素原子数1ないし8のアルキル基又はフェニル基を表わし、そしてA1 は次式:
【化4】
Figure 0004355984
で表わされる基を表わす〕で表わされる化合物であってもよい。
【0055】
式(5)及び(6)で表わされる前記ジ(メタ)アクリレートは知られており、且つ幾つかは、例えば、名称SR349(商標名)及びノヴァキュア(商標名:Novacure)3700の下で市販されており、そしてエトキシル化ビスフェノール、例えばエトキシル化ビスフェノールA、又はビスフェノールジグリシジルエーテル、特にビスフェノールAジグリシジルエーテルを(メタ)アクリル酸と反応させることにより製造することができる。
【0056】
同様の方法で、式(7)及び(8)で表わされる化合物は、次式(7a):
【化5】
Figure 0004355984
で表わされるジグリシジルエーテル、又は次式(8a):
【化6】
Figure 0004355984
〔式中、S10,Y1 及びA1 は上記において定義されたものと同じ意味を表わす〕で表わされるジグリシジルエーテルを(メタ)アクリル酸と反応させることにより製造することができる。
【0057】
前記ジアクリレートは更に、次式(9),(10),(11)又は(12):
【化7】
Figure 0004355984
で表わされる化合物であってよい。
【0058】
これらの化合物は知られており、そして幾つかは市販されている。式(9)及び(10)で表わされる化合物は、次式(9a)及び(10a):
【化8】
Figure 0004355984
で表わされる脂環式ジエポキシドを各々(メタ)アクリル酸と反応させることにより、公知方法で製造することができる。式(12)で表わされる化合物は、名称カヤラッド(商標名;Kayarad )R−604の下に市販されている。
【0059】
適する付加的なポリ(メタ)アクリレートの例は、2よりも大きい(メタ)アクリレート官能性を有するモノマー状又はオリゴマー状の脂肪族,脂環式又は芳香族アクリレート又はメタクリレート、特に、トリ−,テトラ−又はペンタ官能性アクリレート又はメタクリレートである。
【0060】
適する脂肪族ポリ官能性(メタ)アクリレートの例は、ヘキサン−2,4,6−トリオール,グリセロール又は1,1,1−トリメチロールプロパン,エトキシル化又はプロポキシル化されたグリセロール又は1,1,1−トリメチロールプロパンのトリアクリレート及びトリメタクリレート、並びにトリエポキシド化合物、例えば前記トリオールのトリグリシジルエーテルを(メタ)アクリル酸と反応させることにより得ることができるヒドロキシル基を含むトリ(メタ)アクリレートである。例えば、ペンタエリトリトールテトラアクリレート,ビストリメチロールプロパンテトラアクリレート,ペンタエリトリトールモノヒドロキシトリアクリレート若しくは−メタクリレート、又はジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレート若しくは−メタクリレートを使用することも可能である。
【0061】
本新規組成物において、フリー・ラジカルにより重合され得る別の化合物も、ヘキサ官能性又はポリ官能性ウレタンアクリレート又はウレタンメタクリレートであってよい。これらのウレタン(メタ)アクリレートは当業者に公知であり、そして、例えば、ヒドロキシ末端閉鎖ポリウレタンをアクリル酸又はメタクリル酸と反応させることにより、或いはイソシアネート末端閉鎖プレポリマーをヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと反応させることにより、公知方法で製造することができる。
【0062】
適するトリ(メタ)アクリレートの例は、三価フェノール及び三つのヒドロキシル基を含むフェノール−又はクレゾール−ノボラックと(メタ)アクリル酸との反応生成物である。
【0063】
本新規組成物は、好ましくは、前記組成物に可溶性の、1ないし9のアクリレート官能性を有する少なくとも一つの(メタ)アクリレートを含む;これらは、特に好ましくは、2ないし9のアクリレート官能性を有する芳香族又は脂環式(メタ)アクリレートの液体混合物を含む。
【0064】
フリー・ラジカル重合用の他の適する光開始剤は、好適な照射によりフリー・ラジカルを生成する全ての種類の化合物である。公知の光開始剤の代表的な化合物は、ベンゾイン、例えばベンゾイン;ベンゾインエーテル、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインフェニルエーテル、並びにベンゾインアセテート;アセトフェノン、例えばアセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン及び1,1−ジクロロアセトフェノン;ベンジル、ベンジルケタール、例えばベンジルジメチルケタール及びベンジルジエチルケタール;アントラキノン、例えば2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−第三ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン;更に、トリフェニルホスフィン、ベンゾイルホスフィンオキシド、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド〔ルジリン(Luzirin) TPO〕;ベンゾフェノン、例えばベンゾフェノン及び4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾフェノン;チオキサントン及びキサントン、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、キノキサリン誘導体及び1−フェニル−1,2−プロパンジオン2−O−ベンゾイルオキシム、1−アミノフェニルケトン及び1−ヒドロキシフェニルケトン、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル1−ヒドロキシイソプロピルケトン及び4−イソプロピルフェニル1−ヒドロキシイソプロピルケトンであり、これらの全ては公知化合物である。
【0065】
通常、光源としてのHe/Cdレーザーと組み合わせて使用される特に適する光開始剤は、アセトフェノン、例えば2,2−ジアルコキシベンゾフェノン及び1−ヒドロキシフェニルケトン、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−ヒドロキシイソプロピルフェニルケトン(2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセトフェノン)、特に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
【0066】
アルゴンイオンレーザーが使用される場合に通常用いられるフリー・ラジカル光開始剤の他の群は、ベンジルケタール、例えばベンジルジメチルケタールである。前記光開始剤は特に、α−ヒドロキシフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール又は2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドである。
【0067】
適するフリー・ラジカル光開始剤の他の群は、イオン染料−対イオン化合物を含み、これらは化学線を吸収し、且つ物質、例えば(メタ)アクリレート又はビニル化合物の重合を開始するフリー・ラジカルを生成する能力を有する。
【0068】
イオン染料−対イオン化合物を含む本新規組成物は、400ないし700nmの調整された波長範囲の可視光を使用する本方法により、種々に硬化され得る。イオン染料−対イオン化合物及びその作用モードは、例えば、EP−A0223587及びアメリカ合衆国特許第4751102,4772530及び4772541から公知である。適するイオン染料−対イオン化合物の述べてよい例は、アニオン染料−沃素イオン錯体,アニオン染料−ピリリウムイオン錯体、及び特に、次式:
【化9】
Figure 0004355984
〔式中、X+ はカチオン染料を表わし、そしてR’,R”,R”’及びR””は互いに独立して、各々、アルキル基、アリール基、アルカリール基、アリル基、アルアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式基、又は飽和若しくは不飽和複素環基を表わす〕で表わされるカチオン染料−硼酸イオン化合物である。
【0069】
適する光開始剤は、各々の選択された光源に対して選択され、又は適切であれば、それに対して増感されなければならないことは当業者に知られている。重合すべき組成物内への輻射線の侵入深さ及び作業速度は、前記光開始剤の吸収係数及び濃度に直接関係することが認識された。ステレオリソグラフィーにおいて、一定のレーザーエネルギーに対して生成されるフリー・ラジカル又はカチオン粒子の最大数を生じさせ、その結果、設定硬化深さにおいて最適強度のプレフォームが形成される光開始剤が好ましい。カチオン又はフリー・ラジカル光開始剤の両方が前記ステレオリソグラフィー混合物に有効量、特に、各々の場合において、前記混合物の全重量に対して、約0.1ないし約10重量%添加され、基本的に、特に、前記輻射線硬化のためにレーザーが使用される場合には、前記混合物の吸収能力は、前記光開始剤の種類及び濃度に応じて調整され、その結果、通常のレーザー速度のための硬化深さは、約0.1ないし2.5mmである。本新規組成物中の光開始剤の全量は、好ましくは、0.5ないし8重量%である。
【0070】
勿論、前記技術における通常の添加剤が本発明のためのステレオリソグラフィー・バス中に存在してもよい。これらは、例えば、上述の添加剤又は付加的な架橋剤、例えばジオール又はポリオールである。
【0071】
前記全組成物の粘度は、部分構成温度(約25〜45℃)において、20000cps未満、より好ましくは、約200及び5000cpsの間であるべきである。好ましい部分構成温度は25〜45℃であるが、前記温度は、特定のステレオリソグラフィー用途及び要望に応じて、前記範囲の外側に拡張されてよい。
【0072】
前記無機沈降防止剤は、最も好ましくは、下記の順で本組成物の残部と組み合わされる。先ず、全てのモノマー又はオリゴマー又はポリマーが添加され、次いで攪拌され、続いて、有機粘度安定剤、レベリング剤、脱泡剤、湿潤剤、空気開放剤を含むが、しかし、これらに限定されない液体界面活性剤の添加及び攪拌が行われ、続いて、前記沈降防止剤の添加及び攪拌が行われる。前記混合物を良く攪拌した後、充填材を添加し、続いて、前記系が完全に均質化されるまで攪拌する。前記充填組成物を65℃で3時間攪拌すると、前記充填組成物が良く湿潤し、そして室温での攪拌に比較して、脱泡プロセスを助ける。前記充填系の粘度は徐々の重合ゲル化に応じて増大するであろうから、後加熱を行うことは、ステレオリソグラフィー充填組成物のためのオプションではないであろう。しかしながら、粘度が安定化された充填系の発見により、室温攪拌はもはや必要ではない。
【0073】
【実施例及び発明の効果】
実施例1:
充填組成物を反応槽中で製造する。下記の方法により、成分を添加する。ニューヨーク州,テリータウン(Tarrytown) のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販されているベース液体樹脂SL5410中に、下記成分を添加する:TMN−6(コネチカット州,ダンバリーのユニオン・カーバイド社から市販されている湿潤剤)0.35重量%、SAG−47〔ウェスト・バージニア州,シスターヴィル(Sisterville) のオシ・ケミカルズ・コーポレーションから市販されている脱泡剤〕、及びBDMA(有機粘度安定剤)。得られた溶液を室温で30分間攪拌する。次いで、沈降防止剤を添加する。充填材の添加に先立って、この混合物を再び、室温で20分間攪拌する。この充填組成物を室温で30分間攪拌し、次いで65℃で3時間加熱する。前記充填系を更に、中程度の剪断混合下で一晩攪拌する。実験結果を表1に示す。表1は、沈降防止剤の使用は充填組成物の沈降安定性を改良することを示す。一例として、沈降防止剤としてエーロシルR972を含む表1の充填組成物D及びKは、65℃で18日間促進エージング試験後に0及び4.1%の間の範囲にある非常に良好な沈降安定性を示す。製剤AないしD及び更にFないしKは、それらの充填組成物は少なくとも粘度安定剤として機能するミンスパー10及びアルミナ三水和物を含み、且つそれらの粘度値は65℃で18日間促進エージング試験後に僅かに変化するので、良好な粘度安定性を示すことは特記すべきである。
【0074】
インシルA8(微結晶シリカ)が表1の充填組成物Eのための充填材として使用され、そしてエーロシルR972が沈降安定剤として使用された場合には、前記充填組成物は、65℃での促進熱エージングの間、非常に不安定であった。65℃でエージング中、粘度は2日後及び7日後に各々、4600cps及び33100cpsに増大した。充填組成物は65℃で10日後にゲル化した。Eは非常に不安定であり、そして適切な粘度安定性の水準を有しないので、ステレオリソグラフィー用途のために許容されない。この例は、輻射線硬化性の充填組成物、例えば、少なくとも一つのカチオン重合性化合物,光開始剤,充填材及び沈降防止剤を含むA,D,F及びKは、粘度不安定性に関して安定化されているので、ステレオリソグラフィー用途における使用において安定であることを示している。この事は、充填材又は充填材混合物、例えば、充填組成物の充分な粘度増大を少なくとも遅延させる又は妨げるミンスパー10又はアルミナ三水和物により達成される。
【0075】
実施例2:
充填組成物を反応槽中で製造する。下記の方法により、成分を添加する。ニューヨーク州,テリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーションから市販されているベース液体樹脂SL5170中に、下記成分を添加する:TMN−6(湿潤剤)、SAG−47(脱泡剤)、及び表2に記載されたBDMA。得られた溶液を室温で30分間攪拌する。次いで、沈降防止剤を添加する。充填材の添加に先立って、この混合物を再び、室温で20分間攪拌する。この充填組成物を室温で30分間攪拌し、次いで65℃で3時間加熱する。前記充填系を更に、中程度の剪断混合下で一晩攪拌する。実験結果を表2に示す。
【0076】
実施例3:
充填組成物を反応槽中で製造する。下記の方法により、成分を添加する。ニューヨーク州,テリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーションから市販されているベース液体樹脂SL5170中に、TMN−6(湿潤剤)及びSAG−47(脱泡剤)を添加する。得られた溶液を室温で30分間攪拌する。次いで、沈降防止剤を添加する。充填材の添加に先立って、この混合物を再び、室温で20分間攪拌する。この充填組成物を室温で30分間攪拌し、次いで65℃で3時間加熱する。前記充填系を更に、中程度の剪断混合下で一晩攪拌する。22℃で測定した粘度は2540cpsであった。この充填組成物を65℃で18日間エージングした。前記エージング中、粘度は35000に増大した。この粘度増大速度は、ステレオリソグラフィー用途のためには大きすぎる。この粘度増大の問題を克服するために、新しい組成物中にBDMA(150ppm)を添加した。この新しい充填組成物を、65℃で18日間加熱した;粘度増大は最小であった。
【0077】
【表1】
Figure 0004355984
【0078】
【表2】
Figure 0004355984

Claims (14)

  1. 少なくとも一つの輻射線重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つの重合用光開始剤、並びに疎水性シリカ,親水性シリカ,非晶質シリカ,ヒュームド・シリカ,ゲル・シリカ,沈降シリカ,合成シリカ,表面処理されたシリカ、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの無機沈降防止剤からなる混合物を含む輻射線硬化性組成物であって、沈降安定性を改良するために前記組成物の全質量に対して0.2ないし20重量%の量で前記沈降防止剤が添加されており、前記組成物は2.5より大きいpH値を有する少なくとも一つの充填材、又は有機粘度安定剤のいずれかである少なくとも一つの粘度安定剤をさらに含み、前記少なくとも一つの粘度安定剤は前記全組成物の粘度を少なくとも安定化するために前記組成物の全質量に対して充填材として5ないし50重量%の量で又は有機粘度安定剤として5重量ppmないし20重量%の量で添加されている輻射線硬化性組成物を使用する、ステレオリソグラフィーによる三次元物品の製造方法。
  2. 前記有機粘度安定剤が有機塩基である請求項1記載の方法。
  3. 前記輻射線重合性化合物がカチオン重合性化合物である請求項1記載の方法。
  4. 前記輻射線重合性化合物がフリー・ラジカル重合性化合物である請求項1記載の方法。
  5. 少なくとも一つの輻射線重合性化合物が、少なくとも一つの1,2−エポキシド,ビニルエーテル,ラクトン,アセタール,環状スルフィド,環状エーテル又はシロキサン基を含む請求項1記載の方法。
  6. 前記無機沈降防止剤が9に等しいか又はそれ未満のpH値を有する請求項1記載の方法。
  7. 前記有機粘度安定剤が窒素原子上に又はその近傍に立体障害基を有する窒素含有有機化合物である、請求項1記載の方法。
  8. 前記輻射線硬化性組成物が酸性充填材、塩基性充填材、及び中性充填材の混合物、又は、それに更に、少なくとも一種の酸性充填材、及び/又は少なくとも一種の塩基性充填材、及び/又は少なくとも一種の中性充填材を配合した混合物を含む請求項1記載の方法。
  9. 前記充填材が9に等しいか又はそれより大きいpH値を有する請求項1記載の方法。
  10. 前記充填材が、9未満のpH値を有する少なくとも一つの充填材と、9に等しいか又はそれより大きいpH値を有する少なくとも一つの充填材とからなる請求項1記載の方法。
  11. 前記輻射線硬化性組成物が、フリー・ラジカルにより硬化され得る少なくとも一つの化合物、或いは二つ又はそれより多くの前記フリー・ラジカル重合性化合物と、フリー・ラジカル重合用光開始剤とからなる混合物を含む請求項1記載の方法。
  12. 前記充填材の表面が、少なくとも一部が、非反応性若しくは反応性化合物−カップリング剤又は被覆材を前記充填材に化学的又は物理的に結合させるために処理された表面である請求項1記載の方法。
  13. 請求項1において定義された方法により製造された硬化された三次元製品。
  14. 少なくとも一つの輻射線重合性化合物、少なくとも一つの充填材、少なくとも一つの重合用光開始剤、疎水性シリカ,親水性シリカ,非晶質シリカ,ヒュームド・シリカ,ゲル・シリカ,沈降シリカ,合成シリカ,表面処理されたシリカ、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの無機沈降防止剤からなる混合物を含む安定化された輻射線硬化性組成物であって、前記組成物に対して沈降安定性を改良するために前記組成物の全質量に対して0.2ないし20重量%の量で前記沈降防止剤が添加されており、前記組成物は2.5より大きいpH値を有する少なくとも一つの充填材、又は有機粘度安定剤のいずれかである少なくとも一つの粘度安定剤をさらに含み、前記少なくとも一つの粘度安定剤は前記組成物の粘度を少なくとも安定化するために前記組成物の全質量に対して充填材として5ないし50重量%の量で又は有機粘度安定剤として5重量ppmないし20重量%の量で添加されている、安定化された輻射線硬化性組成物。
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