JP4353969B2 - 自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、車室内に配置された座席を具備し、該座席は、着座者の背部を支えるシートバックと、該着座者の尻部を支えるシートクッションとを有していると共に、着座者が着座することのできる使用位置と、車室上部の格納位置との間を移動可能に車体に支持されていて、該座席が使用位置を占めたときのシートバックの下部とシートクッションの後部がヒンジピンを介して回動可能に連結され、該座席が前記格納位置を占めたとき、シートバックとシートクッションは重なった状態に折り畳まれて格納される自動車に関する。
上記形式の自動車によれば、座席のシートバックとシートクッションを車室内の上部に格納して、その下方に大きな空間を確保し、ここに荷物を収納することができる(特許文献1参照)。このように、この形式の自動車は、車室内の空間を有効に利用できる利点を有しているのであるが、座席が使用位置と格納位置の間を回動するとき、その回動半径が大きいため、座席の回動のために車室内に大きなスペースを確保する必要があり、車室内に他の要素を配置する際の設計自由度が狭められる不具合を免れなかった。
特開2001−130303号公報
本発明の目的は、座席の回動のために従来のような大きなスペースを車室内に確保する必要のない自動車を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の自動車において、互いにテレスコープ状に嵌合した第1及び第2のアーム部材を有し、該第1のアーム部材の基端側が車体に対して回動可能に連結され、前記第2のアーム部材の先端側が前記ヒンジピンに回動可能に連結されている伸縮アームと、前記第1のアーム部材を、上方に持ち上げる向きに回動させながら、前記座席を使用位置から格納位置へ移動させるとき、前記第2のアーム部材が漸次第1のアーム部材の側に移動し、かつ前記シートクッションが漸次シートバックに向けて回動するように、前記第1のアーム部材の回動に連動して、第2のアーム部材とシートクッションを作動させる連動手段とを具備し、該連動手段は、一端側が前記車体に係止され、他端側が前記第2のアーム部材に係止された第1のワイヤと、一端側が前記車体に係止され、他端側が前記シートクッションに係止された第2のワイヤと、前記第1のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第1のワイヤの一端側と他端側の間の第1のワイヤ部分を案内する第1のプーリと、前記第1のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第2のワイヤの一端側と他端側の間の第2のワイヤ部分を案内する第2のプーリと、前記第2のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第2のワイヤの一端側と他端側の間の第2のワイヤ部分を案内する第3のプーリとを具備し、前記座席が使用位置にあるときの伸縮アームの位置をホームポジションとしたとき、前記第1のワイヤの一端側と第1のプーリとの間の第1のワイヤ部分の長さと、前記第2のワイヤの一端側と第2のプーリとの間の第2のワイヤ部分の長さは、前記伸縮アームがホームポジションに位置しているときに最も短く、伸縮アームがホームポジションから回動し始めた後に漸次長くなるように、前記第1及び第2のワイヤの一端側と、第1及び第2のプーリの位置がそれぞれ設定されていることを特徴とする自動車を提案する(請求項1)。
また、上記請求項1に記載の自動車において、前記シートバックとシートクッションとが相対的に回動することを許容し、かつ該シートバックとシートクッションとの相対回動を禁止することのできるリクライニング装置のヒンジピンを介して、シートバックとシートクッションが連結されていると有利である(請求項2)。
本発明によれば、座席を格納位置に移動させるとき、伸縮アームの長さを漸次短くすることができると共に、シートクッションを漸次シートバックの側に回動させることができるので、座席を格納させるために従来のような大きなスペースを車室内に確保する必要はない。
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
図1は、車室内の様子を明らかにした自動車の概略断面図である。図1における符号Frは、自動車の前進方向を示し、この方向に直交する、図1の紙面に対して垂直な方向が車体1の車幅方向である。図2においては、車幅方向に符号Wを付してある。また、本明細書における「前」又は「後」なる文言は、自動車の前進方向Frを基準とした前後を意味する。
図1に示した自動車の車体1、すなわち、そのメインボデーは、それ自体周知のように、車体1の上部を構成するルーフパネル2と、車室Rの床面を構成するフロアパネル3と、車室Rの車幅方向各側部を構成するサイドパネル4などの各種のパネルから構成されている。図1には一方のサイドパネル4だけが示されているが、図11には他方のサイドパネル4も示してある。かかる車体1の後部開口にはバックドア5が配置され、このバックドア5は矢印A,B方向に回動開閉可能に車体1に支持されている。また、ルーフパネル2の車室内側には、例えば樹脂より成る天井材6が配置され、その天井材6によって車室Rの上部が区画されている。さらに、車体1の各サイドパネル4に形成された開口7には、車体1に回動開閉可能に支持されたサイドドア9が配置され、その後部の開口8には窓ガラス10が配置されている。また、サイドパネル4の車室内側の面を、図示していない内装材によって覆うこともできる。
車室内には、図示していないフロントシートより成る座席と、このフロントシートよりも後方に配置されたリヤシートより成る座席11が配置されている。この座席11は、図2にも示すように、図1に二点鎖線で示した着座者Pの背部を支えるシートバック12と、着座者Pの尻部を支えるシートクッション13とを有している。このように着座者Pが座席11に着座することのできる座席11の位置が、当該座席11の使用位置である。座席11がこの使用位置を占めたとき、シートクッション13は、後述するロック装置によって車体1に対してロックされ、該車体1に支持される。また、座席11は、図3に示すように、シートバック12とシートクッション13が折り畳まれた状態で、車室上部の格納位置に収められるように構成されている。
上述のように、座席11は、着座者Pが着座することのできる使用位置と、車室上部の格納位置との間を移動可能に車体1に支持されていて、座席11が使用位置を占めたときのシートバック12の下部とシートクッション13の後部がヒンジピン52を介して回動可能に連結されている。座席11が図3に示した格納位置を占めたとき、シートバック12とシートクッション13は重なった状態に折り畳まれて格納される。
本例の座席11のシートバック12とシートクッション13は、リクライニング装置のヒンジピン52を介して連結されている。このリクライニング装置は、例えば実開昭58−8360号に記載されているように、従来より周知な装置であるため、その構成の概略だけを簡単に説明する。
図1及び図2に示すように、リクライニング装置は、シートクッション13の各側部においてそのフレームに固定された第1のブラケット50と、同じくシートバック12の各側部においてそのフレームに固定された第2のブラケット51を有している。各第1のブラケット50には、同心状に配置された前述のヒンジピン52がそれぞれ固着され、その各ヒンジピン52に各第2のブラケット51が回動可能に支持されている。このように、シートバック12とシートクッション13がヒンジピン52を介して互いに回動可能に連結されているのである。また、一方の第1のブラケット50には、把手53が回動可能に支持されていると共に、図示していないポールが揺動可能に支持されている。一方、ポールが設けられた側の第2のブラケット51には、上記ポールが係脱可能な多数の歯を備えた図示していないラチェットが固定されている。図1及び図2には、リクライニング装置を簡略化して示してあり、これは図3乃至図8においても同様である。
通常は、リクライニング装置の把手53は、図1に実線で示したロック位置を占めており、このとき上記ポールはラチェットの歯に係合している。このため、シートバック12はシートクッション13に対して回動することはなく、両者が互いにロックされる。シートバック12とシートクッション13の相対回動が禁止されるのである。これにより、使用位置にある座席11に着座者Pが座ったとき、その着座者Pの背部をシートバック12によって確実に支えることができる。
一方、把手53を掴んで、これを図1に二点鎖線で示したロック解除位置に回動させると、これによってポールがラチェットの歯から外れ、シートバック12とシートクッション13とのロックが解除され、シートバック12がシートクッション13に対してヒンジピン52のまわりに回動できる状態となる。シートバック12とシートクッション13とが相対的に回動可能な状態となるのである。そこで、図1に実線で示した中立位置にあったシートバック12を、図1に二点鎖線で示すように、シートクッション13に対して所望する角度位置に回動させることができる。シートバック12を所望する角度位置に回動させたところで、把手53を実線で示したロック位置に戻せば、前述のポールがラチェットの歯に係合するので、シートバック12は、その角度位置でシートクッション13に対してロックされる。このように、シートバック12をその中立位置から着座者の所望する角度位置に回動させて使用することができるのである。
また、図4に示すように、シートバック12を、その中立位置よりも大きく前傾させて、シートクッション13の上に倒せば、バックドア5を開放して、車体1の後部開口OPから、シートバック12の上に荷物LUを載置できると共に、座席11の下方にも荷物LU1を収納することができる。このように、荷物LU,LU1を別々に分けて車室内に収容することができるのである。
上述のように、本例の自動車においては、シートバック12とシートクッション13とが相対的に回動することを許容し、かつシートバック12とシートクッション13との相対回動を禁止することのできるリクライニング装置のヒンジピン52を介して、シートバック12とシートクッション13が連結されているのである。
一方、図1、図2、図5及び図6に示すように、シートバック12の各側部16の近傍には、後述するように長さを伸縮することのできる伸縮アーム17が配置されている。各伸縮アーム17は、互いにテレスコープ状に嵌合した第1及び第2のアーム部材18,19を有し、第1のアーム部材18の基端側は、ピン14を介して車体1の各サイドパネル4にそれぞれ回動可能に連結されている。また、図6に示すように、各第2のアーム部材19の先端側には、取付孔15が形成され、これらの取付孔15が前述の各ヒンジピン52に回動可能に嵌合している。このように、各第2のアーム部材19の先端側は、各ヒンジピン52に回動可能に連結されている。
図示した例では、第1及び第2のアーム部材18,19がそれぞれ中空な筒状に形成され、かかる第1のアーム部材18中に第2のアーム部材19がその長手方向に摺動可能に嵌合している。第2のアーム部材19が第1のアーム部材18に対して摺動することにより、伸縮アーム17の長さが変えられる。
上述のように、本例の自動車は、互いにテレスコープ状に嵌合した第1及び第2のアーム部材18,19を有し、該第1のアーム部材18の基端側が車体1に対して回動可能に連結され、第2のアーム部材19の先端側が、シートバック12とシートクッション13を互いに回動可能に連結するヒンジピン52に回動可能に連結されている一対の伸縮アーム17を有しているのである。
また、図1、図2、図5及び図6に示すように、各伸縮アーム17の内部には、第1のワイヤ41と第2のワイヤ42がそれぞれ延びている。しかも、各伸縮アーム17の第1のアーム部材18の内部には、第1及び第2のプーリ43,44がそれぞれ回転可能に配置され、各第2のアーム部材19の内部には、第3のプーリ54(図6には示さず)がそれぞれ回転可能に配置されている。各第1及び第2のワイヤ41,42は、その一端側55,56が車体の各サイドパネル4にそれぞれ係止されていると共に、各第1のアーム部材18に形成された図示していない孔を通して各第1のアーム部材18の内部に入り込み、第1及び第2のプーリ43,44に巻き掛けられて第1のアーム部材18の内部を延びている。そして、第1のワイヤ41の他端側57は、第2のアーム部材19の上壁62に係止されている。また、第2のワイヤ42は、第2のアーム部材19の上壁62に形成された孔60(図6)を貫通して、第2のアーム部材19の内部に入り込み、さらに第3のプーリ54に巻き掛けられて、第2のアーム部材19に形成された孔61(図6)を通して第2のアーム部材19の外に延びている。このようにして、第2のアーム部材19の外部に出た第2のワイヤ42の他端側58はシートクッション13のフレームに係止されている。
図1及び図5に示した使用位置にある座席11を図3に示した格納位置に収めるには、先ずシートクッション13を車体1に対してロックしているロック装置のロックを解除する。これにより、座席11に対する拘束状態が除去される。次いで、シートバック12が図1に実線で示した中立位置を占めた状態で、リクライニング装置の把手53を掴んで、これを図5に示すようにロック解除位置に回動し、前述のポールをラチェットの歯から離脱する。これにより、中立位置にあるシートバック12に対して、シートクッション13を回動させることが可能となる。そこで、図1に示したバックドア5を開き、これによって開放された車体1の後部開口から作業者が手を入れて、伸縮アーム17の第1のアーム部材18と、シートバック12とを掴んで、これらを図5に矢印Jで示すように、ピン14のまわりに、上方に向けて回動させる。これによって、伸縮アーム17の全体とシートバック12が図5に矢印Jで示した上方に回動する。
ここで、座席11が図5に実線で示した使用位置にあるときの伸縮アーム17の位置をホームポジションと称することにすると共に、図5に示すように、第1のワイヤ41の一端側55と第1のプーリ43との間の第1のワイヤ部分の長さをL1とし、第2のワイヤ42の一端側56と第2のプーリ44との間の第2のワイヤ部分の長さをL2とする。
伸縮アーム17の第1のアーム部材18とシートバック12とを矢印Jで示した方向に回動させ始め、これに伴って第1及び第2のプーリ43,44が図5に破線で示した初期位置から二点鎖線で示した位置まで移動したとする。このとき、第1及び第2のプーリ43,44が初期位置に存するときの上述の各長さL1,L2と、第1及び第2のプーリ43,44が二点鎖線で示した位置に移動したときの上述の長さL1,L2を比較すると、図5から明らかなように、後者の長さの方が長くなっている。このように、上述の長さL1,L2は、伸縮アーム17がホームポジションに位置しているときに最も短くなり、伸縮アーム17がホームポジションから矢印J方向に回動し始めた後に、漸次長くなるように、第1及び第2のワイヤ41,42の一端側55,56と、第1及び第2のプーリ43,44の位置がそれぞれ設定されているのである。
上述した構成により、第1のアーム部材18とシートバック12を矢印J方向に回動させながら、座席11を図3に示した格納位置に移動させるとき、第2のアーム部材19は第1のワイヤ41によって引かれるので、図7及び図8に示す如く、その第2のアーム部材19は、矢印Cで示すように漸次、第1のアーム部材18の側に移動して伸縮アーム17の全長が短くなる。このとき、ヒンジピン52を介して、第2のアーム部材19に連結されたシートバック12とシートクッション13も、第2のアーム部材19と共に、第1のアーム部材18の側に移動する。しかも、シートクッション13が第2のワイヤ42によって引かれるので、該シートクッション13はヒンジピン52のまわりを、図5乃至図8に矢印Dで示すように漸次シートバック12に向けて回動する。このように、第1のアーム部材18を矢印J方向に回動させながら、座席11を使用位置から格納位置へ移動させるとき、その第1のアーム部材18の回動に連動して、シートバック12と第2のアーム部材19とシートクッション13が作動するのである。
上述のようにして、座席11を図3に示した格納位置にもたらすことができ、このとき、座席11は、図3に示すように天井材6に形成された凹部20に位置する。この状態で、その座席11は後述するシートバックロック装置によって、車体1に対してロックされ、該車体1によって支持される。このように、座席11を車室Rの上部に格納するので、その座席11の下方に大きな空間を確保でき、この空間に例えば荷物を効率よく収納することができる。逆の操作によって、座席11を図1及び図2に示した使用位置にもたらして、その座席11を使用することができる。
上述のように、座席11は、着座者が着座することのできる使用位置と、車室Rの上部の格納位置との間を移動可能に車体1に支持されていて、その座席11が格納位置を占めたとき、シートバック12とシートクッション13は上下に重なった状態で折り畳まれて格納される。
しかも、座席を格納位置に移動させるときに、図7及び図8に示したように、伸縮アーム17の長さを漸次縮めると共に、シートクッション13をシートバック12の側に漸次回動させて、これらを重ねた状態にし、座席11と伸縮アーム17の全長を大きく縮めて、座席11を回動させることができるので、その回動のために、従来のような大きなスペースを確保する必要はない。
なお、座席11を使用位置と格納位置との間で作動させるとき、リクライニング装置のポールとラチェットの係合は外れているので、シートバック12が自由に回動してしまわないように、作業者は、中立位置にあるシートバック12を手で保持して、そのシートバック12と第1のアーム部材18を一体に回動させる必要がある。かかる作業が煩雑なものとなる場合には、中立位置にあるシートバック12が第1のアーム部材18に対して回動することを禁止する拘束装置(図示せず)を設け、この装置によって、シートバック12が第1のアーム部材18に対して回動することを禁止して、座席11を使用位置と格納位置の間で作動させるように構成することもできる。このようにすれば、作業者は楽に、座席11を格納位置にもたらし、次いでその座席11を再び使用位置にもたらすことができる。
上述のように、本例の自動車は、第1のアーム部材18を、上方に持ち上げる向きに回動させながら、座席11を使用位置から格納位置へ移動させるとき、第2のアーム部材19が漸次第1のアーム部材18の側に移動し、かつシートクッション13が漸次シートバック12に向けて回動するように、第1のアーム部材18の回動に連動して、第2のアーム部材19とシートクッション13を作動させる連動手段とが設けられている。
そして、本例の連動手段は、一端側55が車体1に係止され、他端側57が第2のアーム部材19に係止された第1のワイヤ41と、一端側56が車体1に係止され、他端側58がシートクッション13に係止された第2のワイヤ42と、第1のアーム部材18内に回転可能に配置されていて、第1のワイヤ41の一端側55と他端側57の間の第1のワイヤ部分を案内する第1のプーリ43と、第1のアーム部材18内に回転可能に配置されていて、第2のワイヤ42の一端側56と他端側58の間の第2のワイヤ部分を案内する第2のプーリ44と、第2のアーム部材19内に回転可能に配置されていて、第2のワイヤ42の一端側56と他端側58の間の第2のワイヤ部分を案内する第3のプーリ54とを具備している。その際、座席11が使用位置にあるときの伸縮アーム17の位置をホームポジションとしたとき、第1のワイヤ41の一端側55と第1のプーリ43との間の第1のワイヤ部分の長さL1と、第2のワイヤ42の一端側56と第2のプーリ44との間の第2のワイヤ部分の長さL2は、伸縮アーム17がホームポジションに位置しているときに最も短く、伸縮アーム17がホームポジションから回動し始めた後に漸次長くなるように、第1及び第2のワイヤ41,42の一端側55,56と、第1及び第2のプーリ43,44の位置がそれぞれ設定されている。
ところで、前述のように、本例の自動車には、座席11が使用位置を占めたとき、そのシートクッション13を車体1に対してロックするロック装置が設けられている。以下にその具体的構成例と、その関連構成を明らかにする。
図9は、シートクッション13を斜め下方から見た斜視図であって、リクライニング装置に関連する構成の図示を省略した図であり、図10は図9のX−X線断面図である。図10に示すように、シートクッション13は、金属板より成るフレーム23と、そのフレーム23のまわりに設けられたクッション材24と、このクッション材24を覆う可撓性材料より成る表皮25と、シートクッション13の下面121を構成するカバー46とから成る。そのカバー46は、天井材6と同一材料により構成され、しかもその天井材6と同一の色を有していることが好ましい。このようにすれば、格納位置に収められた座席11が車室内で目立つことはなく、車室内の美観が損なわれることを防止できる。また、フレーム23は上壁部26と、下壁部27と、これらの壁部26,27を一体に連結する側壁部28とから成り、これらの壁部26,27,28の内部に空間が区画されている。図9及び図10には図示を省略した前述の第1のブラケット50は、このフレーム23に一体に固着されている。
また、図9及び図10に示すように、シートクッション13には、その各側面29から出没可能に配置された複数のロック爪30,30Aが設けられている。本例のシートクッション13には、その各側面29の側に2つずつのロック爪30,30Aが配置されている。図10に示すように、各ロック爪30,30Aは、シートクッション13のフレーム23に固着されたガイド部材31に矢印E,F方向に摺動可能に配置され、その各ガイド部材31の底壁32と、その底壁32に対向する各ロック爪30,30Aの端面33との間には、圧縮コイルスプリングより成る加圧ばね34が配設されている。これにより、各ロック爪30,30Aは、図9及び図10に示したように、シートクッション13の各側面29から車幅方向外方に突出した位置を占める。ロック爪30,30Aのこの位置がロック位置であるが、各ロック爪30,30Aは、このロック位置よりも外方へは突出しないように、ガイド部材31に設けられた図示していないストッパによって、そのロック位置に保持されている。
一方、図10に示すように、シートクッション13のフレーム23の下壁部27には、円形の貫通孔35が形成され、この貫通孔35にはハンドル36の円形部36Aが回転可能に嵌合し、このハンドル36のつまみ部37は、図9にも示すように外部に露出している。他の図面には、つまみ部37の図示を省略してある。
各ロック爪30,30Aの端面33には、各ワイヤ38の一端がそれぞれ係止され、これらのワイヤ38は、ガイド部材31の底壁32とフレーム23の側壁部28とに形成された孔を貫通してフレーム23の内部に区画された空間をプーリに案内されて延び、その各ワイヤ38の他端はハンドル36に係止されている。
図11は、使用位置にある座席11と、車体1のサイドパネル4の状態を示す説明図であって、座席を前方から見た図である。このとき、シートクッション13の各側部に設けられた前述の各ロック爪30,30Aは、図10に示した加圧ばね34によって加圧されてロック位置を占め、その各ロック爪30,30Aが各サイドパネル4にそれぞれ形成された係止孔39,39A(図3も参照)にそれぞれ係合している。これによって、シートクッション13、ひいては座席11の全体が車体1に対してロックされる。しかも、このときシートクッション13の幅方向各端部の下面が、各サイドパネル4に形成された段部40に支えられ、座席11の全体が安定した状態で車体1に支持される。図1、図3及び図4においては、段部40の図示は省略してある。
座席11を格納するときは、作業者はシートクッション13の下に手を入れ、ハンドル36のつまみ部37を掴んで、これを図9に矢印Gで示した方向に回転する。これにより、各ワイヤ38は、図9に矢印Hで示した方向に引かれるので、各ロック爪30,30Aは、そのロック位置よりもシートクッション13の側に引っ込んだアンロック位置に移動する。これにより、各ロック爪30,30Aは各サイドパネル4に形成された係止孔39,39Aから外れる。このようにして、座席11に対するロック状態を解除した後、前述のように、その座席11を図3に示した格納位置にもたらすことができる。
上述のように、本例のロック装置は、車体1の側に設けられた係止孔39,39Aに係合できるように、シートクッション13から突出したロック位置と、係止孔39,39Aとの係合を解除できるように、上述したロック位置よりもシートクッション13の側に引っ込んだアンロック位置との間を移動可能にシートクッション13に保持されているロック爪30,30Aを有している。さらに、本例のロック装置は、その各ロック爪30,30Aをロック位置に向けて付勢する加圧ばね34と、シートクッション13に回転可能に保持されたハンドル36と、該ハンドル36の回転によって、各ロック爪30が加圧ばね34の作用に抗してアンロック位置に移動するように該ハンドル36と各ロック爪30を連結するワイヤ38とを有している。
また、サイドパネル4に係止孔39,39Aと段部40を形成する代りに、各サイドパネル4の車室内側面を覆う内装材(図示せず)又はその他の部材に係止孔と段部を形成し、その係止孔にロック爪30,30Aを係合させると共に、その段部によってシートクッション13の幅方向各端部を支持することもできる。このように、座席11を内装材又はその他の部材を介して車体1に支持することもできるのである。
さらに、本例の座席11においては、シートバック12にも、図9及び図10に示したロック装置と同様に構成されたシートバックロック装置(図示せず)が設けられており、座席11を図3に示した格納位置に収めたとき、シートバック12に設けられたシートバックロック装置のロック爪を、サイドパネル4又は他の部材に形成された係止孔(図示せず)に係合する。これにより、座席11をその格納位置に保持することができる。座席11を再び使用位置にもたらすときは、シートバックロック装置のハンドルを回転して、各ロック爪を係止孔から外すことにより、座席11に対するロックを解除し、これを図1に示した使用位置に下降させることができる。
また、座席11を格納位置に持ち上げるときの操作性を高めるために、サイドパネル4と各伸縮アーム17の第1のアーム部材18との間に、ガス圧によって、第1のアーム部材18を上方向に持ち上げる向きの外力を、その第1のアーム部材18に与えるダンパステー(図示せず)を設けることもできる。
本発明は、図1に示した形式以外の各種形式の自動車にも適用できるものである。
自動車の概略断面図であって、座席が使用位置を占めたときの車室内を示す図である。 座席の斜視図である。 自動車の概略断面図であって、座席が格納位置を占めたときの車室内を示す図である。 シートバックをシートクッションの上に倒したときの様子を示す、図1と同様の図である。 第1のアーム部材を上方に向けて回動させることによって、第2のアーム部材が第1のアーム部材の側に移動し、かつシートクッションがシートバックの側に回動する原理を説明する図である。 第1及び第2のアーム部材と第1及び第2のワイヤを、シートクッションとシートバックから離して示す分解斜視図である。 座席を使用位置から格納位置へもたらすときの作用を説明する図である。 座席を使用位置から格納位置へもたらすときの作用を説明する図である。 シートクッションを斜め下方から見たときの斜視図である。 図9のX−X線断面図である。 シートクッションが車体に対してロックされている状態を示す説明図である。
符号の説明
1 車体
11 座席
12 シートバック
13 シートクッション
17 伸縮アーム
18 第1のアーム部材
19 第2のアーム部材
41 第1のワイヤ
42 第2のワイヤ
43 第1のプーリ
44 第2のプーリ
52 ヒンジピン
54 第3のプーリ
55,56 一端側
57,58 他端側
L1,L2 長さ
P 着座者
R 車室

Claims (2)

  1. 車室内に配置された座席を具備し、該座席は、着座者の背部を支えるシートバックと、該着座者の尻部を支えるシートクッションとを有していると共に、着座者が着座することのできる使用位置と、車室上部の格納位置との間を移動可能に車体に支持されていて、該座席が使用位置を占めたときのシートバックの下部とシートクッションの後部がヒンジピンを介して回動可能に連結され、該座席が前記格納位置を占めたとき、シートバックとシートクッションは重なった状態に折り畳まれて格納される自動車において、
    互いにテレスコープ状に嵌合した第1及び第2のアーム部材を有し、該第1のアーム部材の基端側が車体に対して回動可能に連結され、前記第2のアーム部材の先端側が前記ヒンジピンに回動可能に連結されている伸縮アームと、前記第1のアーム部材を、上方に持ち上げる向きに回動させながら、前記座席を使用位置から格納位置へ移動させるとき、前記第2のアーム部材が漸次第1のアーム部材の側に移動し、かつ前記シートクッションが漸次シートバックに向けて回動するように、前記第1のアーム部材の回動に連動して、第2のアーム部材とシートクッションを作動させる連動手段とを具備し、該連動手段は、一端側が前記車体に係止され、他端側が前記第2のアーム部材に係止された第1のワイヤと、一端側が前記車体に係止され、他端側が前記シートクッションに係止された第2のワイヤと、前記第1のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第1のワイヤの一端側と他端側の間の第1のワイヤ部分を案内する第1のプーリと、前記第1のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第2のワイヤの一端側と他端側の間の第2のワイヤ部分を案内する第2のプーリと、前記第2のアーム部材内に回転可能に配置されていて、前記第2のワイヤの一端側と他端側の間の第2のワイヤ部分を案内する第3のプーリとを具備し、前記座席が使用位置にあるときの伸縮アームの位置をホームポジションとしたとき、前記第1のワイヤの一端側と第1のプーリとの間の第1のワイヤ部分の長さと、前記第2のワイヤの一端側と第2のプーリとの間の第2のワイヤ部分の長さは、前記伸縮アームがホームポジションに位置しているときに最も短く、伸縮アームがホームポジションから回動し始めた後に漸次長くなるように、前記第1及び第2のワイヤの一端側と、第1及び第2のプーリの位置がそれぞれ設定されていることを特徴とする自動車。
  2. 前記シートバックとシートクッションとが相対的に回動することを許容し、かつ該シートバックとシートクッションとの相対回動を禁止することのできるリクライニング装置のヒンジピンを介して、シートバックとシートクッションが連結されている請求項1に記載の自動車。
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