JP4353457B2 - 塗装乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車部品等の塗装工程において用いられる塗装乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の分野において、バンパー、インストルメントパネル等の樹脂製部品には、種々の塗装が施される。そして、例えば、熱硬化性の塗料等を使用した場合には、塗装用乾燥炉によって前記塗料を乾燥させる工程が必要となる。
【0003】
塗装用乾燥炉は、設置場所等の諸条件により様々なものがある。例えば、特許文献1に開示された、トンネル型の塗装用乾燥炉が知られている。このようなトンネル型の塗装用乾燥炉は、コンベア等でワークを搬送させながら乾燥させることができるので、多くの組立工程を経て製品を製造する自動車の生産ラインに広汎に用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−150098号公報(段落[0017]、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、工場における部品の生産数は必ずしも一定でなく、市場での販売状況や生産拠点の移設等に伴い変動することがあり、例えば、増産要求を受けた場合、その増産に応じて製造時間を増加させることなく生産数を上げなければならない。
【0006】
そこで、乾燥工程では、従来、増産要求に対応すべく、単位部品あたりの乾燥時間を短くすることにより、1日あたりの総生産数を増やしていた。そして、この場合、塗装用乾燥炉の炉内温度を通常時よりも高く設定する必要がある。
【0007】
しかしながら、塗装用乾燥炉の炉内温度は、乾燥効率を確保するために通常時から既に最高温度付近に設定されているため、増産時に上昇させることが可能な温度は僅かであり、従って、増産要求に反して期待する程に乾燥時間を短縮させることができない。また、乾燥温度を前記最高温度に接近させ過ぎると前記最高温度に対するマージンが減少するため、乾燥不良等が発生し、その結果、ワークの品質が低下するという新たな問題が発生してしまう。
【0008】
また、増産に対応する他の方法として、塗装用乾燥炉を前後方向に延長したり、横方向に並設して増設する解決策があるが、塗装用乾燥炉を増設するための設置スペースが必要となる。ところが、通常、工場内において増設用のスペースを確保することが困難な場合があり、仮に増設するスペースを確保することができたとしても、元々の作業レイアウトが大幅に変更されてしまうため、作業効率が低下するという新たな問題が発生する。
【0009】
また、塗装用乾燥炉を前後方向に延長した場合、塗装用乾燥炉の容量が増加するため炉内の熱分布が不均一となり、乾燥不良等が発生する可能性がある。さらに、このような増設下に生産数が元の数量に戻った場合、容量が増えた状態の乾燥炉を使用しなければならず、エネルギを無駄に消費することになる。さらに、前後方向に延長した塗装用乾燥炉は、乾燥時間の異なる複数のワークを同時に乾燥することができないので、極めて非効率である。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、設置スペースが小さく、乾燥時間の異なる複数のワークを同時に乾燥することができ、熱効率が高く経済的で、しかも、ワークの生産数の変動に柔軟に対応することが可能な塗装乾燥装置を提供することを目的とする。
【0011】
前記の課題を解決するために、本発明は、塗装後のワークを乾燥するための塗装乾燥装置であって、
上下方向に複数重ねて配設されるとともに、一方の端部側にワークを導入するための乾燥炉入口と他方の端部側に乾燥された前記ワークを導出するための乾燥炉出口とを有するトンネル状の乾燥炉本体と、
前記乾燥炉本体に対して並列された並列路と、
前記乾燥炉本体及び前記並列路とのそれぞれ両端を接続する直角路と、
前記乾燥炉本体内に夫々配設されて前記乾燥炉入口から前記乾燥炉出口に前記ワークを搬送する乾燥炉内ワーク搬送手段と、
前記並列路及び2つの前記直角路で前記ワークを搬送する搬送系と、
前記ワークを昇降し、前記直角路から前記複数の乾燥炉本体への前記ワークの搬入および前記複数の乾燥炉本体から前記直角路への前記ワークの搬出を選択的に行うワーク昇降手段と、
環状に配列された前記乾燥炉本体、前記並列路及び前記直角路の全体を覆うカバーと、
前記並列路の側方に設けられ、前記ワークの搬入及び搬出を行う1つのワーク出入部と、
を備え、
前記乾燥炉内ワーク搬送手段を夫々個別に制御し、異なる搬送速度で前記ワークを搬送し、
前記ワーク昇降手段は、前記乾燥炉本体の配設方向に対して直交する方向に前記ワークの搬入、搬出を行い、
前記ワークは長さに方向性があり、前記ワーク出入部に対して長手方向に出入りされ、向きを維持して搬送され、前記乾燥炉本体では前記ワークの短尺方向が搬送方向となることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記乾燥炉本体を上下方向に複数重ねる構成であるため、平面的な設置スペースを小さくすることができる。また、乾燥炉を増設したとしても、現在の設置スペース以上の設置スペースを必要としない。従って、スペースに余裕のない工場であっても乾燥炉を増設することができ、乾燥処理能力を増強することができる。さらに、乾燥炉を増設した場合であっても従来からの作業レイアウトが変更されることがなく、工場全体の作業効率が低下することがない。
【0013】
また、乾燥炉本体を上下に重ねることにより、乾燥炉本体の放熱面積が小さくなり、乾燥炉を前後方向に延長する構成に比して熱効率が高く経済的である。
【0014】
乾燥炉内ワーク搬送手段を夫々個別に制御して異なる搬送速度でワークを搬送することにより、乾燥時間の異なる複数のワークを同時に乾燥することができる。さらに、一方の乾燥炉本体のみを停止させることもできるため、減産要求により処理するワークの数が減った場合であっても、無駄なエネルギを消費することがない。
【0015】
この場合、前記複数の乾燥炉本体のワーク入口とワーク出口とをカバーで覆うように構成すると、乾燥炉本体から熱が漏れ難くなり、より一層熱効率を向上させることができる。
【0016】
さらに、本発明によれば、前記ワークを昇降するためのワーク昇降手段を前記複数の乾燥炉本体のワーク入口とワーク出口に夫々配設している。このため、前記複数の乾燥炉本体へのワークの搬入および搬出を選択的に行うことが可能となり、夫々の乾燥炉本体の処理能力、処理条件等に応じてワークを乾燥することができ、効果的である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る塗装乾燥装置について、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態の塗装乾燥装置10の概略平面図であり、図2は前記塗装乾燥装置10の概略斜視図である。塗装乾燥装置10は、乾燥炉12と、ワーク出入部14と、塗装室16と、第1昇降装置18(ワーク昇降手段)と、第2昇降装置20(ワーク昇降手段)と、検査部22とから基本的に構成され、これらは、一対の搬送チェーン24、24からなる搬送系26で連結される。
【0019】
各搬送チェーン24、24は、図示しないモータ等の駆動源によりエンドレスに周回する。また、図3に示すように、搬送チェーン24、24の相互の離間間隔Aは、ワーク32を載置するためのパレット34を構成する基台部36が脱落しないような寸法に設定されている。前記基台部36の略中央部分には、ワーク32を載置するためのハンガー38が上方を指向して配設される。すなわち、パレット34を構成するハンガー38上に載置されたワーク32は、塗装乾燥装置10内を搬送チェーン24、24の搬送作用下に図1において矢印方向に搬送されて、順次処理される。
【0020】
ワーク出入部14は、前工程から搬送された、例えば、自動車のバンパー、インストルメントパネル等のワーク32を塗装乾燥装置10に投入するとともに、塗装および乾燥が終了したワーク32を後工程へ払い出す。
【0021】
塗装室16には、塗装ロボット40が備えられ、ワーク32を前記一対の搬送チェーン24、24により搬送しながら前記塗装ロボット40の先端から塗料を噴射させて前記ワーク32に対する塗装を行う。塗装室16で塗装が施されたワーク32は搬送系26を介して第1昇降装置18へと搬送される。
【0022】
第1昇降装置18は、図1に示すように、塗装室16で塗装された後、搬送系26を介して搬送されたワーク32を上昇させて乾燥炉12に受け渡す。第1昇降装置18は、図4に示すように、基台50を有する。基台50には乾燥炉12の上端部に到達する高さ(図2参照)を有する複数本の柱部材52a〜52eが垂直方向(矢印Y方向)に延在して設けられる。柱部材52a〜52eには複数の横架部材54a〜54iが橋架されている。
【0023】
柱部材52eの上部近傍には板部材56が配設され、該板部材56の上面にはモータ58が設けられ、その回転軸にはプーリ59が固着されている。柱部材52eの上端部および下端部には軸受(図示せず)によって回転自在に支持された回転軸60、62が夫々に配設される。回転軸60、62にはスプロケット64、66が夫々固着され、これらスプロケット64、66にはエンドレスに周回するチェーン68が巻回されている。前記チェーン68の全長の約半分は、柱部材52eの後方において外部に露出し、この露出部分にはパレット34を載置するパレット載置台70が固定されている。また、パレット載置台70の両側部に形成された凹部72が柱部材52eの両側部に形成された凸部74に当接し、パレット載置台70の移動方向が規制される。
【0024】
柱部材52eの略中央部には乾燥炉12が配設される方向を指向して、コンベア機構76が配設される。コンベア機構76はモータ等の駆動源(図示せず)の駆動作用下に回転する複数のローラ部材78を含む。なお、コンベア機構76の幅は、前記パレット載置台70の幅よりも狭く設定されている。前記回転軸60の一端部にはプーリ80が固着され、該プーリ80と前記モータ58のプーリ59にはベルト82が巻回されている。
【0025】
すなわち、第1昇降装置18を構成するパレット載置台70は、モータ58の駆動作用下にコンベア機構76と干渉することなく上下方向(図4において矢印Y方向)に昇降可能である。
【0026】
そこで、第1昇降装置18は、乾燥炉12と接続される面(基台50、柱部材52b、52cおよび横架部材54bで囲繞されて形成される面)を除き、全ての面が図2に示す如くカバーで覆われている。
【0027】
乾燥炉12は、図5に示すように、第1乾燥炉100と、第1乾燥炉100の上に重ねて配設される第2乾燥炉102とを有する。
【0028】
第1乾燥炉100は、トンネル状の乾燥炉本体104と、乾燥炉本体104の内部に配設されてパレット34に載置されたワーク32を搬送するワーク搬送部106(ワーク搬送手段)とを基本的に備える。
【0029】
乾燥炉本体104の第1昇降装置18側の端部にはワーク入口部(乾燥炉入口)110が形成され、第2昇降装置20側の端部にはワーク出口部(乾燥炉出口)112が形成される。乾燥炉本体104下部の所定部位には、コージェネレータ等の図示しない熱源で発生した熱風を前記乾燥炉本体104内に供給するファン120が配設される。また、該乾燥炉本体104の所定部位には、内部の熱風を外部に排出するための熱風排出用ダクト(図示せず)が配設される。
【0030】
ワーク搬送部106は、図6に示すように、第1搬送部150と、第2搬送部152と、ワーク搬入部154と、ワーク搬出部156とから構成される。
【0031】
第1搬送部150は、図5から諒解されるように、乾燥炉本体104内において、そのスペースの大半を占めて配設される。第1搬送部150は、図6および図7に示すように、モータ160を有し、該モータ160の回転軸にはスプロケット162が固着されている。一方、第1搬送部150の矢印X1方向端部には軸受(図示せず)によって回転自在に支持されたスプロケット164、164が間隔A(図3に示す搬送チェーン24、24の配置間隔)を置いて配設される。第1搬送部150の矢印X2方向端部には複数の軸受166によって回転自在に支持された回転軸168が配設される。前記回転軸168の一端側にはスプロケット170、170が前記間隔Aを置いて設けられている。そして、各一対のスプロケット164、164と170、170間には搬送チェーン24が夫々に巻回されている。一方、回転軸168の他端側にはスプロケット172が固着され、スプロケット162、172間にはチェーン174が巻回されている。
【0032】
すなわち、第1搬送部150は、一対の搬送チェーン24、24をモータ160の駆動作用下に乾燥炉本体104内で横方向(図6、図7の矢印X方向)に周回させる。
【0033】
第2搬送部152は、図5から諒解されるように、乾燥炉本体104内において、第1搬送部150と第2昇降装置20との間に隣接して配設される。第2搬送部152は、図6および図7に示すように、モータ180を有し、該モータ180の回転軸にはスプロケット182が固着されている。第2搬送部152の矢印X1方向端部には複数の軸受184によって回転自在に支持されるとともに、前記回転軸168と略同等の長さを有する回転軸186が配設される。前記回転軸186の一端側にはスプロケット188、188が前記間隔Aを置いて設けられている。第2搬送部152の矢印X2方向端部には前記間隔Aを置いてスプロケット190、190が軸受(図示せず)によって回転自在に支持されている。前記各一対のスプロケット188、188と190、190間には搬送チェーン24が夫々に巻回されている。一方、回転軸186の他端側にはスプロケット192が固着され、スプロケット182、192間にはチェーン194が巻回されている。
【0034】
すなわち、第2搬送部152は、一対の搬送チェーン24、24をモータ180の駆動作用下に乾燥炉本体104内において、横方向(図6、図7の矢印X方向)に周回させる。
【0035】
ワーク搬入部154は、図5から諒解されるように、前記第1搬送部150の第1昇降装置18側端部に配設される。ワーク搬入部154は、図4に示すように、横方向に延在して配設されるシリンダ200を有する。シリンダ200の駆動ロッド202の先端部にはパレット34を載置するための円形の載置台204が固着される。この場合、駆動ロッド202の長さは、載置台204が第1昇降装置18に到達することができる長さに設定され、また、載置台204は、図7から諒解されるように、搬送チェーン24の移動位置と略同等の高さになるように設定されている。
【0036】
すなわち、ワーク搬入部154は、載置台204をシリンダ200の駆動作用下に横方向(図4の矢印X方向)において移動可能とする。
【0037】
ワーク搬出部156は、図5から諒解されるように、前記第2搬送部152の第2昇降装置20側端部に配設される。ワーク搬出部156は、図7に示すように、横方向に延在して配設されるシリンダ210を有する。シリンダ210の駆動ロッド212の先端部にはパレット34を載置するための円形の載置台214が固着される。前記構成において、駆動ロッド212の長さは、載置台214が第2昇降装置20に到達することができる長さに設定され、また、載置台214は、図7から諒解されるように、搬送チェーン24の移動位置と略同等の高さになるように設定されている。
【0038】
すなわち、ワーク搬出部156は、載置台214をシリンダ210の駆動作用下に横方向(図6、図7の矢印X方向)において移動可能とする。
【0039】
なお、以上のように構成されるワーク搬送部106は、制御部(図示せず)を有し、該制御部は、第1搬送部150、第2搬送部152、ワーク搬入部154およびワーク搬出部156の駆動制御を行う。この場合、前記制御部は、例えば、モータ160の回転速度を変えて第1搬送部150におけるワーク32の搬送速度を変更したり、あるいは、第1乾燥炉100が未使用時にはモータ160を停止する等の制御を行う。
【0040】
前記のように構成される第1乾燥炉100と、第2乾燥炉102との構成上の差異は、熱風を供給するためのファン120の配置位置が異なる点のみであり、その他の構成に関し、両者間で差異はないために第2乾燥炉102の詳細な説明は省略する。なお、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102の前記制御部は、互いに独立して夫々のワーク搬送部106を制御する。
【0041】
第2昇降装置20は、図1に示すように、乾燥炉12の後段に配設され、前記第1乾燥炉100あるいは第2乾燥炉102から受け取った乾燥済みのワーク32を下降させて搬送系26に受け渡す。ここで、第2昇降装置20の構成は、前述した第1昇降装置18の構成と基本的に同じであるため、その詳細な説明は省略する。
【0042】
搬送系26は、乾燥炉12で乾燥されたワーク32を検査部22へと搬送する。ワーク32を受け取った検査部22は、その塗装状態や乾燥状態を検査し、検査が終了したワーク32をワーク出入部14に供給し、該ワーク32は次工程に搬出される。
【0043】
本実施の形態の塗装乾燥装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、前記塗装乾燥装置10の動作について説明する。
【0044】
先ず、前工程から搬送された未塗装のワーク32をワーク出入部14から前記塗装乾燥装置10内に投入する。投入されたワーク32は、搬送系26上に載置され且つワーク32を載置していない空のパレット34上に載置される(図1参照)。パレット34上に載置されたワーク32は、一対の搬送チェーン24、24によって塗装室16に搬入され、塗装ロボット40によって塗装が施される。
【0045】
塗装室16で塗装が施されたワーク32は、搬送系26を経由して第1昇降装置18へと搬送される。この場合、第1昇降装置18へのワーク32の受け渡しは、第1昇降装置18のコンベア機構76を介して行われる。すなわち、搬送系26の搬送方向端部に到達したワーク32は、ローラ部材78の回転作用下にコンベア機構76上に載置される。そこで、予め、コンベア機構76よりも下方(図4の矢印Y2方向)に待機していたパレット載置台70がモータ58の駆動下にコンベア機構76をすり抜けて、図4の矢印Y1方向に上昇する。次いで、ワーク32はコンベア機構76からパレット載置台70に受け渡される。さらに、モータ58が駆動され該モータ58の駆動下にパレット載置台70が上昇し、やがて、図4に示す第1乾燥炉100あるいは第2乾燥炉102の高さに到達する。ワーク32を第1乾燥炉100で乾燥するか、あるいは第2乾燥炉102で乾燥するかは、ワーク32の乾燥速度、生産量等を考慮して決定される。
【0046】
そこで、第1乾燥炉100でワーク32を乾燥する場合を例にとって、以下説明する。先ず、ワーク32を載置したパレット載置台70が第1乾燥炉100を構成する一対の搬送チェーン24、24の移動位置まで上昇し、そこで待機しているものとする。すると、ワーク搬入部154を構成するシリンダ200が駆動されて載置台204が図4において矢印X1方向に移動し、パレット載置台70の下部に到達する(図4の二点鎖線の状態)。ここで、第1昇降装置18を構成するモータ58が駆動されてパレット載置台70が下降することにより、前記パレット載置台70に載置されているワーク32は、載置台204に移載される。次いで、シリンダ200が駆動されて載置台204が図4において矢印X2方向に移動することにより、ワーク32は、第1搬送部150の一対の搬送チェーン24、24上に載置され、矢印X2方向に搬送される。
【0047】
第1搬送部150の矢印X2方向端部に到達したワーク32は、該第1搬送部150から第2搬送部152へと受け渡される。第2搬送部152に搬送されて矢印X2方向端部に到達したワーク32は、ワーク搬出部156を構成する載置台214上に載置される。すると、シリンダ210が駆動されて載置台214が図6において矢印X2方向に移動し、やがて第2昇降装置20に到達し、そこで停止する。
【0048】
なお、第1搬送部150および第2搬送部152の搬送速度(すなわち、一対の搬送チェーン24、24の周回速度)は、ワーク32の乾燥速度や生産量等を考慮して前記制御部によって予め設定されているものとする。
【0049】
次いで、第2昇降装置20を構成するモータ58が駆動されてパレット載置台70が上昇し、載置台214に載置されているワーク32をパレット載置台70に移載する。さらに、シリンダ210が駆動されて載置台214が、図6において、矢印X1方向に移動した後、モータ58が駆動されてパレット載置台70が下降することにより、パレット載置台70のワーク32はコンベア機構76上に載置される。
【0050】
そして、この状態でコンベア機構76を構成するローラ部材78を回転させることによりワーク32を次なる搬送系26に引き渡す。前記搬送系26を構成する一対の搬送チェーン24、24の搬送作用下に検査部22に搬送されたワーク32は、そこで塗装および乾燥品質が検査され、最終的には、ワーク出入部14から図示しない後工程に払い出される。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態の塗装乾燥装置10は、図5に示すように、第2乾燥炉102を第1乾燥炉100の上に配置するので、例えば、第1乾燥炉100と第2乾燥炉102を前後方向に連結する構成や横方向に並設する構成に比して、塗装乾燥装置10の平面的な設置スペースを小さくすることができる。
【0052】
また、第1乾燥炉100と第2乾燥炉102とを重ねて配置するので、乾燥炉本体104の放熱面積が小さくなり、例えば、第1乾燥炉100と第2乾燥炉102とを前後方向に連結する構成、あるいは横方向に離間して並設する構成に比して乾燥炉本体104の熱損失を抑えることができる。従って、コージェネレータ等の熱源の出力を抑えることができ、経済的である。
【0053】
さらに、本実施の形態の塗装乾燥装置10は、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102を夫々個別に制御する。従って、例えば、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102の搬送速度を異なる速度に設定して運転させることにより、乾燥時間の異なる複数のワーク32を同時に乾燥することができる。さらに、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102を個別に停止させることもできるため、減産要求により処理するワーク32の数が減った場合であっても、無駄なエネルギを消費することがない。
【0054】
また、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102の両端には第1昇降装置18、第2昇降装置20が夫々接続されるが、第1昇降装置18および第2昇降装置20は図2に示すようにカバーで覆われているので、乾燥炉本体104のワーク入口部110およびワーク出口部112から熱が漏れ難くなり、特に第1乾燥炉100の熱を第2乾燥炉102に導出するようにすれば、一層熱効率を向上させることができる。
【0055】
さらに、第1乾燥炉100および第2乾燥炉102へのワーク32の搬入、あるいは搬出を第1昇降装置18および第2昇降装置20によって行うので、ワーク32の受け渡し作業が迅速に遂行され、その結果、塗装乾燥装置10における作業効率を向上させることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、設置スペースが小さく、しかも乾燥時間の異なる複数のワークを同時に乾燥することができ、熱効率が高く経済的である。
【0057】
さらに、増産要求に応えるべく乾燥炉を増設する場合であっても、乾燥炉を上方向に重ねて配設するため、増設に伴い平面的な設置スペースが増大することがない。しかも、このような増設下に生産数が元の数量に戻った場合であっても、一部の乾燥炉を停止させることができるので、無駄なエネルギを消費することがない。すなわち、ワークの生産数の変動に柔軟に対応することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の塗装乾燥装置の概略平面図である。
【図2】本実施の形態の塗装乾燥装置の概略斜視図である。
【図3】図1および図2に示す塗装乾燥装置において、処理されるワークと、該ワークを保持するパレットと、該パレットを搬送する搬送系の構成を説明する一部省略斜視図である。
【図4】塗装乾燥装置を構成する昇降装置および乾燥炉の一部構成を示す斜視図である。
【図5】塗装乾燥装置の正面図である。
【図6】塗装乾燥装置を構成する第1乾燥炉内の搬送系の一部省略平面図である。
【図7】図6に示す第1乾燥炉の搬送系の一部省略正面図である。
【符号の説明】
10…塗装乾燥装置 12…乾燥炉
18…第1昇降装置 20…第2昇降装置
24…搬送チェーン 26…搬送系
32…ワーク 34…パレット
70…パレット載置台 76…コンベア機構
100…第1乾燥炉 102…第2乾燥炉
104…乾燥炉本体 106…ワーク搬送部
110…ワーク入口部 112…ワーク出口部
150…第1搬送部 152…第2搬送部
154…ワーク搬入部 156…ワーク搬出部
214…載置台

Claims (1)

  1. 塗装後のワークを乾燥するための塗装乾燥装置であって、
    上下方向に複数重ねて配設されるとともに、一方の端部側にワークを導入するための乾燥炉入口と他方の端部側に乾燥された前記ワークを導出するための乾燥炉出口とを有するトンネル状の乾燥炉本体と、
    前記乾燥炉本体に対して並列された並列路と、
    前記乾燥炉本体及び前記並列路とのそれぞれ両端を接続する直角路と、
    前記乾燥炉本体内に夫々配設されて前記乾燥炉入口から前記乾燥炉出口に前記ワークを搬送する乾燥炉内ワーク搬送手段と、
    前記並列路及び2つの前記直角路で前記ワークを搬送する搬送系と、
    前記ワークを昇降し、前記直角路から前記複数の乾燥炉本体への前記ワークの搬入および前記複数の乾燥炉本体から前記直角路への前記ワークの搬出を選択的に行うワーク昇降手段と、
    環状に配列された前記乾燥炉本体、前記並列路及び前記直角路の全体を覆うカバーと、
    前記並列路の側方に設けられ、前記ワークの搬入及び搬出を行う1つのワーク出入部と、
    を備え、
    前記乾燥炉内ワーク搬送手段を夫々個別に制御し、異なる搬送速度で前記ワークを搬送し、
    前記ワーク昇降手段は、前記乾燥炉本体の配設方向に対して直交する方向に前記ワークの搬入、搬出を行い、
    前記ワークは長さに方向性があり、前記ワーク出入部に対して長手方向に出入りされ、向きを維持して搬送され、前記乾燥炉本体では前記ワークの短尺方向が搬送方向となることを特徴とする塗装乾燥装置。
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