JP4350739B2 - 光拡散板及び面光源装置並びに液晶表示装置 - Google Patents

光拡散板及び面光源装置並びに液晶表示装置 Download PDF

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Description

この発明は、光拡散板とランプボックスとの当接箇所からの不快音の発生を防止できる光拡散板及び面光源装置並びに液晶表示装置に関する。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「算術平均粗さRa」の語は、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaを意味し、また「凹凸の平均間隔Sm」の語は、JIS B0601−1994に準拠して測定された凹凸の平均間隔Smを意味する。
液晶表示装置としては、例えば液晶セルの上下両面に一対の偏光板が配置された画像表示部の下面側(背面側)に面光源装置がバックライトとして配置された構成のものが公知である。前記バックライト用の面光源装置としては、ランプボックス内に複数の光源が配置されると共にこれら光源の前面側に光拡散板が配置された構成の面光源装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平7−141908号公報(段落0012、図1)
ところで、上記光拡散板は、ランプボックスの縁枠部の前面に当接した状態で配置固定されているので、この縁枠部前面と光拡散板との相互間の擦れ等により不快音を発生することがある。例えば、電源をONにすると面光源装置の内部の温度上昇により光拡散板が膨張し、この時に縁枠部前面と光拡散板との間の擦れ現象等により不快音を発生することがある。このような不快音の発生は、ランプボックスの縁枠部がポリカーボネート製である場合において顕著であった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、光拡散板とランプボックスとの当接箇所からの不快音の発生を防止できる光拡散板及び面光源装置並びに液晶表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]前面側が開放された樹脂製のランプボックス内に複数の光源が相互に離間して配置されると共に樹脂製の光拡散板が前記ランプボックスの縁枠部の前面に当接した状態で該ランプボックスの開放面を塞ぐように配置されてなる面光源装置であって、
前記光拡散板の背面における少なくとも前記縁枠部前面に当接する部分がマット面に形成され、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであることを特徴とする面光源装置。
[2]前記光拡散板の前面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されている前項1に記載の面光源装置。
[3]前面側が開放された樹脂製のランプボックス内に複数の光源が相互に離間して配置されると共に樹脂製の光拡散板が前記ランプボックスの縁枠部の前面に当接した状態で該ランプボックスの開放面を塞ぐように配置されてなる面光源装置であって、
前記光拡散板の背面の全面がマット面に形成され、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであることを特徴とする面光源装置。
[4]前記光拡散板の前面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されている前項3に記載の面光源装置。
[5]前記光拡散板の全光線透過率が55〜75%である前項2または4に記載の面光源装置。
[6]前項1〜5のいずれか1項に記載の面光源装置と、該面光源装置の前面側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
[7]一方の面の少なくとも周縁部がマット面に形成されてなる樹脂製の光透過板からなり、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであることを特徴とする光拡散板。
[8]前記光透過板の他方の面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されている前項7に記載の光拡散板。
[9]一方の面の全面がマット面に形成されてなる樹脂製の光透過板からなり、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであることを特徴とする光拡散板。
[10]前記光透過板の他方の面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されている前項9に記載の光拡散板。
[1]の発明では、光拡散板の背面における少なくとも縁枠部前面に当接する部分がマット面に形成され、マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるから、ランプボックスの縁枠部前面と光拡散板との相互間の擦れ等による不快音の発生を防止できる。従来構成ではランプボックスの縁枠部がポリカーボネート製である場合において特に不快音の発生が顕著であったが、本発明によれば、このようなランプボックスの縁枠部がポリカーボネート製である場合においても不快音の発生を十分に防止することができる。
[2]の発明では、光拡散板の前面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されているから、出射光の輝度を向上させることができる。
[3]の発明では、光拡散板の背面の全面がマット面に形成され、マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるから、ランプボックスの縁枠部前面と光拡散板との相互間の擦れ等による不快音の発生を防止することができる。従来構成ではランプボックスの縁枠部がポリカーボネート製である場合において特に不快音の発生が顕著であったが、本発明によれば、このようなランプボックスの縁枠部がポリカーボネート製である場合においても不快音の発生を十分に防止することができる。また、光拡散板の背面の全面がマット面に形成された構成であるから、製造効率を向上できるし、異なるサイズのものを生産する際にも対応が容易である。
[4]の発明では、光拡散板の前面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されているから、出射光の輝度を向上させることができる。更に、光拡散板の背面の全面が特定のマット面に形成されていることと、光拡散板の前面に前記特定構成の三角形凸部が突設されていることとの相乗効果により、輝度ムラのない均一な光を出射できるものとなる。なお、前記相乗効果による輝度ムラ抑制効果は、光拡散板の全光線透過率が高い構成(例えば55〜75%)を採用した場合においてより大きくなる。
また、一般に、光拡散板の前面に三角形凸部が形成されている場合(特に三角形凸部の頂角が90度である場合)には、光拡散板の前面に対して法線方向に入射した光を全反射で背面側に(光源側に)戻してしまうので、光拡散板の拡散率は低いものとなるのであるが、この[4]の発明では、光拡散板の背面の全面が、算術平均粗さRaが0.8〜15μm、凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるマット面に形成されていることで法線方向に入射した光であっても十分に拡散させることができ、これにより光拡散板の前面において全反射させることなく前方側に拡散光として出射させることが可能となるから、光拡散板の拡散率を十分に向上させることができる。即ち、光拡散板の背面の全面が特定のマット面に形成されていることと、光拡散板の前面に前記特定構成の三角形凸部が突設されていることとの相乗効果により、光拡散板の拡散率も十分に向上させることができる。この相乗効果は、光拡散剤(光拡散粒子)を含有せしめた構成の光拡散板において特に顕著となる。例えば、粒子径がサブミクロンサイズである光拡散剤(光拡散粒子)を含有せしめた光拡散板では色みを帯びた光源(ランプ)の輪郭イメージが前方側に透過して外観され易いのであるが、この[4]の発明では、前記相乗効果によって、光源の輪郭イメージが外観されることを十分に抑制することができる。
[5]の発明では、光拡散板の全光線透過率が55〜75%であるから、十分な輝度が得られると共に、前記相乗効果による輝度ムラ抑制効果も十分に得られる。
[6]の発明では、光拡散板とランプボックスとの当接箇所からの不快音の発生を防止できる液晶表示装置が提供される。
[7]の発明(光拡散板)は、一方の面の少なくとも周縁部がマット面に形成されてなる樹脂製の光透過板からなり、マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるから、ランプボックスの縁枠部前面と光拡散板との相互間の擦れ等による不快音の発生を防止できる。
[8]の発明では、光透過板の他方の面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されているから、出射光の輝度を向上させることができる。
[9]の発明は、一方の面の全面がマット面に形成されてなる樹脂製の光透過板からなり、マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるから、ランプボックスの縁枠部前面と光拡散板との相互間の擦れ等による不快音の発生を防止できる。また、一方の面の全面がマット面に形成された構成であるから、製造効率を向上できるし、異なるサイズのものを生産する際の対応が非常に容易である。
[10]の発明では、光透過板の他方の面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されているから、出射光の輝度を向上させることができる。更に、光拡散板の一方の面の全面が特定のマット面に形成されていることと、光拡散板の他方の面に前記特定構成の三角形凸部が突設されていることとの相乗効果により、輝度ムラのない均一な光を出射できると共に光拡散板の拡散率も十分に向上させることができる。
この発明に係る液晶表示装置の一実施形態を図1に示す。図1において、(1)は面光源装置(バックライト)、(10)は液晶パネル、(20)は液晶表示装置である。前記液晶パネル(10)は、液晶セル(11)と、該液晶セル(11)の上下両側に配置された偏光板(12)(13)とを備えている。
前記面光源装置(1)は、前記液晶パネル(10)の下側の偏光板(13)の下面側(背面側)に配置されている。この面光源装置(1)は、平面視略矩形状で前面側(上面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス(5)と、該ランプボックス(5)内に相互に離間して配置された複数の線状光源(2)と、これら複数の線状光源(2)の前面側(上方側)に配置された樹脂製の光拡散板(3)とを備えている。前記ランプボックス(5)は、図1に示すように、平面視矩形状の背面板(32)の周縁から側面板からなる縁枠部(31)が前方側に向けて延設されたものからなり、前面側が開放されている。このランプボックス(5)に対してその前面側開放面を塞ぐように前記光拡散板(3)が配置されて固定されている。即ち、前記光拡散板(3)の背面(3a)の周縁部が、前記ランプボックス(5)の縁枠部(31)の前面(31a)に当接した態様で、前記光拡散板(3)が前記ランプボックス(5)に固定されている。なお、前記ランプボックス(5)の内面には光反射層(図示しない)が設けられている。
前記光拡散板(3)は、図3に示すように、背面(3a)の全面がマット面に形成された樹脂製の光透過板からなる。即ち、前記光拡散板(3)におけるマット面に形成された面(3a)が光源(2)側になるように配置されている(図1参照)。前記マット面の算術平均粗さRaは0.8〜15μmに設定され、前記マット面の凹凸の平均間隔Smは100〜300μmに設定されている。なお、本実施形態では、光拡散板(3)の背面(3a)の全面がマット面に形成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、光拡散板(3)の背面(3a)における少なくとも前記縁枠部前面(31a)に当接する部分がマット面(6)に形成されていれば良く、例えば図4に示すように光拡散板(3)の背面(3a)における前記縁枠部前面(31a)に当接する部分のみがマット面(6)に形成された構成を採用することもできる。
また、本実施形態では、前記光拡散板(3)の前面(3b)に断面形状が三角形である三角形凸部(7)が複数個突設されてなる凹凸形状部(4)が形成されている。即ち、前記光拡散板(3)における三角形凸部(7)が形成された面(3b)が液晶パネル(10)側になるように配置されている(図1参照)。前記三角形凸部(7)の頂角(α)は40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部(7)同士のピッチ間隔(P)は10〜500μmに設定されている。また、本実施形態では、前記三角形凸部(7)の断面形状は、頂角(α)を挟む二辺の長さが等しい二等辺三角形である。
また、本実施形態では、前記三角形凸部(7)は、前記光拡散板(3)の表面に平行な一方向に沿って延ばされた断面形状が三角形の凸条部(8)で形成され、これら複数の凸条部(8)の長さ方向が互いに略平行状になるように配置されている(図2参照)。
また、本実施形態では、前記光源(2)として線状光源が用いられており、この線状光源(2)の長さ方向と前記光拡散板(3)の凸条部(8)の長さ方向とが略一致するように配置されている。また、前記凸条部(8)の長さ方向は、前記光拡散板(3)の長手方向(N)と略一致するように配置されている(図2参照)。
上記構成に係る面光源装置(1)では、光拡散板(3)の背面(3a)における少なくともランプボックス(5)の縁枠部前面(31a)に当接する部分がマット面(6)に形成されていて、マット面(6)の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、マット面(6)の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであるから、ランプボックス(5)の縁枠部前面(31a)と光拡散板(3)との接触が点接触又は点接触に近い状態になり、両者間の摩擦が軽減され、これによりランプボックス(5)の縁枠部前面(31a)と光拡散板(3)との相互間の擦れ等による不快音の発生を防止できる。
更に、本実施形態では、光拡散板(3)の前面(3b)に断面形状が三角形である三角形凸部(7)が複数個突設され、該三角形凸部(7)の頂角(α)が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部(7)同士のピッチ間隔(P)が10〜500μmに設定されているから、出射光の輝度を十分に高めることができる。
加えて、本実施形態では、光拡散板(3)の背面(3a)の全面がRaが0.8〜15μmで、Smが100〜300μmであるマット面(6)に形成されていることと、光拡散板(3)の前面(3b)に三角形凸部(7)が突設されていることとの相乗効果により、輝度ムラのない均一な光を出射させることができる。即ち、輝度の面均一性に優れたものとなる。なお、この輝度の面均一性の向上度合いは、光源(2)の離間間隔(L)、光拡散板(3)と光源(2)との距離(d)によって変化するものであり、三角形凸部(7)の頂角(α)の値によっては光拡散板(3)と光源(2)との距離(d)を小さく設定することによってさらに輝度の面均一性を向上することが可能となる場合がある。
また、本実施形態では、光拡散板(3)の背面(3a)の全面がマット面(6)に形成された構成であるから、製造効率を向上できるし、異なるサイズのものを生産する場合の対応も容易であるという利点を有する。
この発明において、前記マット面(6)は、前記光拡散板(3)の背面(3a)における少なくとも前記縁枠部前面(31a)に当接する部分に形成されるのであるが、このマット面(6)の算術平均粗さRaが0.8〜15μmの範囲に設定され、該マット面(6)の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmの範囲に設定されている必要がある。Raが0.8μm未満又はSmが300μmを超えると不快音発生防止効果が十分に得られなくなる。またRaが15μmを超えるマット面やSmが100μm未満のマット面は、製造するのが難しく生産性が悪くなる。中でも、マット面(6)の算術平均粗さRaは1.0〜10μmの範囲に設定されるのが好ましく、またマット面(6)の凹凸の平均間隔Smは130〜250μmの範囲に設定されるのが好ましい。
前記マット面(6)の断面形状としては、例えば略半円弧状、扁平曲線状等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。即ち、Ra:0.8〜15μm、Sm:100〜300μmの条件を満たす限り、前記マット面(6)の断面形状はどのような形状であっても良い。
前記マット面(6)の形成手法は特に限定されない。例えば、表面にエンボスロールを用いて凹凸を転写することによりマット面を形成せしめても良いし、或いは構成樹脂への微粒子の添加含有によって表面に粒子隆起によるマット面を形成せしめても良いが、特にこれらの手法に限定されるものではない。
また、この発明では、前記光拡散板(3)の前面(3b)に断面形状が三角形である三角形凸部(7)が複数個突設された構成を採用するのが好ましいが、このような構成を採用する場合においては、前記三角形凸部(7)の頂角(α)は40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部(7)同士のピッチ間隔(P)は10〜500μmに設定されている必要がある。このような範囲に設定することにより、出射光の輝度を十分に向上させることができる。頂角(α)が40度未満のものは精度良く形状加工するのが困難となり、頂角(α)が150度を超えると集光特性が低下する。またピッチ間隔(P)が10μm未満のものは精度良く形状加工するのが困難となり、ピッチ間隔(P)が500μmを超えると三角形凸部(7)の形状(筋)が視認されるので問題である。中でも、前記三角形凸部(7)の頂角(α)は60〜120度に設定されるのが好ましい。また、前記ピッチ間隔(P)は30〜100μmに設定されるのが好ましい。
前記三角形凸部(7)の高さ(h)は、1.0〜800μmの範囲に設定されているのが好ましい。1.0μm以上であることで輝度向上効果を十分に発現させることが可能になると共に、800μm以下であることで前記三角形凸部(7)の形状(筋)が目視で観察されることがなくなる。
前記三角形凸部(7)の形成手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、金型による熱転写法、射出成形法、切削法、異形押出成形法、彫刻ロールによる溶融押出転写成形法等が挙げられる。
なお、隣り合う三角形凸部(7)間の略V字状の溝の断面形状については、例えば半径5μm程度のR形状(円弧形状)になっていても良い。また、この発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記三角形凸部(7)の頂点部もR形状(円弧形状)になっていても良い。或いは、前記三角形凸部(7)の頂点部は、前記ピッチ間隔(P)の1/10程度の長さであれば平坦に形成されていても良い。
前記光拡散板(3)の厚さ(S)は、特に限定されるものではないが、1.0〜5.0mmの範囲に設定されるのが好ましい。
また、前記光拡散板(3)の全光線透過率は55〜75%の範囲に設定されているのが好ましい。このような範囲に設定すれば、十分な輝度が得られると共に、前述した相乗効果による輝度ムラ抑制効果も十分に得られるものとなる。このような全光線透過率は、特に限定されないが、例えば光拡散剤を添加することにより調整可能である。なお、前記全光線透過率は、JIS K7361−1(1997年)に準拠して測定される全光線透過率である。
この発明において、前記光拡散板(3)としては、特に限定されるものではないが、透光性樹脂からなる単層板、透光性樹脂からなる基層の少なくとも片面に異種の透光性樹脂からなる1ないし複数の他層が積層された積層板等が用いられる。
前記透光性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、環状オレフィン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)等が挙げられる。
前記光拡散板(3)には、必要に応じて光拡散剤(光拡散粒子)を含有せしめる。この光拡散剤としては、光拡散板(3)を構成する透光性樹脂と屈折率が相違する粒子であって透過光を拡散し得るものであれば特に限定されずどのようなものでも使用できる。無機系の光拡散剤としては、特に限定されないが、例えば炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられ、これらは脂肪酸等で表面処理が施されたものであっても良い。また、有機系の光拡散剤としては、特に限定されないが、例えばスチレン系重合体粒子、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等が挙げられ、中でも、重量平均分子量が50万〜500万の高分子量重合体粒子や、アセトンに溶解させたときのゲル分率が10質量%以上である架橋重合体粒子が好適に用いられる。前記光拡散剤としては、上記例示したもの等の1種を用いても良いし、或いはこれらの2種以上を混合して用いても良い。
また、前記透光性樹脂の屈折率と前記光拡散剤の屈折率の差の絶対値は0.02以上であるのが光拡散性の観点から好ましく、前記絶対値は0.13以下であるのが光透過性の観点から好ましい。即ち、前記透光性樹脂の屈折率と前記光拡散剤の屈折率の差の絶対値は0.02〜0.13の範囲であるのが好ましい。
前記光拡散板(3)には、例えば紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、蛍光増白剤、加工安定剤等の各種添加剤を添加含有せしめても良い。なお、紫外線吸収剤を添加する場合には、前記透光性樹脂100質量部に対して紫外線吸収剤を0.1〜3質量部添加するのが好ましい。このような範囲に設定することで、紫外線吸収剤の表面へのブリードを抑制できて外観を良好に維持できる。さらに熱安定剤も添加する場合には、前記透光性樹脂中の紫外線吸収剤1質量部に対して熱安定剤2質量部以下とするのが好ましく、中でも前記透光性樹脂中の紫外線吸収剤1質量部に対して熱安定剤を0.01〜1質量部添加するのが特に好ましい。
前記光源(2)としては、特に限定されるものではないが、例えば蛍光管、ハロゲンランプ、タングステンランプ等の線状光源の他、発光ダイオード等の点状光源などが挙げられる。
また、隣り合う光源(2)(2)同士の間隔(L)は、省電力化の観点から、10mm以上に設定されるのが好ましく、また前記光拡散板(3)と前記光源(2)との距離(d)は、薄型化の観点から、50mm以下に設定されるのが好ましい。また、d:Lは1:5〜5:1であるのが好ましい。中でも、前記隣り合う光源(2)(2)同士の間隔(L)は、10〜100mmに設定されるのがより好ましい。また、前記光拡散板(3)と前記光源(2)との距離(d)は、10〜50mmに設定されるのが特に好ましい。
なお、上記実施形態では、光拡散板(3)の三角形凸部(7)は、その表面に平行な一方向に沿って延ばされた凸条部(8)で形成されている(1次元タイプ)(図2参照)が、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば光拡散板の三角形凸部(7)は、その表面に平行な異なる二方向(例えば互いに直交する二方向)に沿って延ばされた凸条部(8)で形成されていても良い(即ち2次元タイプであっても良い)。
また、上記実施形態では、図3に示すように、三角形凸部(7)の断面形状は、頂角(α)を挟む二辺の長さが等しい二等辺三角形であるが、特にこのような構成に限定されるものではなく、頂角(α):40〜150度の条件を満たす三角形であれば、非二等辺三角形であっても良い。
また、上記実施形態では、三角形凸部(7)は全てが同一形状及び同一大きさになるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、三角形凸部(7)の頂角(α)、三角形凸部(7)の高さ(h)、三角形凸部(7)のピッチ間隔(P)等のうちの少なくともいずれか1つの要素についてその数値がばらついて異なるように構成されていても良い。例えば、図5に示すような構成を採用しても良い。
また、上記実施形態では、隣り合う三角形凸部(7)は連続するように構成されているが、特にこのような連続した構成に限定されるものではなく、この発明の効果を阻害しない範囲であれば、例えば図6に示すように隣り合う三角形凸部(7)の間に平坦面が存在するように構成されていても良い。
なお、この発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記凹凸形状部(4)は、頂角(α)が40〜150度の三角形凸部(7)以外の他の三角形凸部を含んでなる構成であっても良い。同様に、この発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記凹凸形状部(4)は、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔(P)が10〜500μmではない三角形凸部を含んでなる構成であっても良い。
この発明に係る光拡散板(3)、面光源装置(1)及び液晶表示装置(20)は、上記実施形態のものに特に限定されるものではなく、請求の範囲内であれば、その精神を逸脱するものでない限りいかなる設計的変更をも許容するものである。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<原材料>
透光性樹脂A:スチレン樹脂(東洋スチレン製「HRM40」、屈折率1.59)
透光性樹脂B:MS樹脂(新日鐵化学製「MS200NT」、屈折率1.57、スチレン/メタクリル酸メチル=80質量部/20質量部)
光拡散剤A:PMMA架橋粒子(住友化学製「スミペックスXC1A」、屈折率1.49、重量平均粒子径35μm)
光拡散剤B:架橋シロキサン系重合体粒子(東レダウコーニング製「トレフィルDY33−719」、屈折率1.42、体積平均粒子径2μm)
光拡散剤C:日本触媒製「KE−P50」(屈折率1.43、平均粒子径0.54μm)。
光拡散剤マスターバッチA:透光性樹脂Aを52.0質量部、光拡散剤Aを40.0質量部、光拡散剤Bを4.0質量部、紫外線吸収剤であるスミソーブ200(住友化学株式会社製)を2.0質量部、熱安定剤であるスミライザーGP(住友化学株式会社製)を2.0質量部ドライブレンドした後、このブレンド物を65mm2軸押出機のホッパーに投入し、シリンダー内で溶融混合した後、ストランド状に押出してペレット化することにより得られたペレット状の光拡散剤マスターバッチA。なお、シリンダー内の温度は、ホッパーの下部:200℃から押出ダイ付近:250℃と下流に向けて徐々に高温になるように設定して押出しを行った。
光拡散剤マスターバッチB:透光性樹脂Bを75.8質量部、光拡散剤Aを23.0質量部、紫外線吸収剤であるLA−31(旭電化工業株式会社製)を1.0質量部、熱安定剤であるスミライザーGP(住友化学株式会社製)を0.2質量部ドライブレンドした後、このブレンド物を65mm2軸押出機のホッパーに投入し、シリンダー内で溶融混合した後、ストランド状に押出してペレット化することにより得られたペレット状の光拡散剤マスターバッチB。なお、シリンダー内の温度は、ホッパーの下部:200℃から押出ダイ付近:250℃と下流に向けて徐々に高温になるように設定して押出しを行った。
参照例1>
透光性樹脂A97.0質量部、光拡散剤マスターバッチA3.0質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の第1押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。一方、光拡散剤マスターバッチBをシリンダー内の温度が190〜250℃の第2押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。
前記第1押出機からフィードブロックに供給される樹脂が中間層(基層)となり、前記第2押出機からフィードブロックに供給される樹脂が表層(両面)となるように押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより共押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ2.0mmの3層の積層板(中間層1.9mm、表層0.05mm×2)からなる光拡散板(3)を作製した。
なお、前記成形時にポリシングロール3本のうちの中間ロールと下ロールのギャップを積層板の厚さ2.0mmよりも大きく設定しているので、樹脂中に添加された光拡散剤粒子の隆起が許容されて(平滑化されることがなく)、光拡散板(3)の一方の面(背面)(3a)の全面がマット面(6)に形成されている。このマット面(6)の算術平均粗さRaは1.24μmであり、マット面(6)の凹凸の平均間隔Smは169.0μmであった。なお、前記光拡散板(3)の他方の面(前面)(3b)は平滑面に形成されている。
<実施例
透光性樹脂A97.0質量部、光拡散剤マスターバッチA4.5質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の第1押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。一方、光拡散剤マスターバッチBをシリンダー内の温度が190〜250℃の第2押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。
前記第1押出機からフィードブロックに供給される樹脂が中間層(基層)となり、前記第2押出機からフィードブロックに供給される樹脂が表層(両面)となるように押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより共押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ1.5mmの3層の積層板(中間層1.4mm、表層0.05mm×2)からなる光拡散板(3)を作製した。
なお、前記成形時にポリシングロール3本のうちの中間ロールと下ロールのギャップを積層板の厚さ1.5mmよりも大きく設定しているので、樹脂中に添加された光拡散剤粒子の隆起が許容されて(平滑化されることがなく)、光拡散板(3)の一方の面(背面)(3a)の全面がマット面(6)に形成されている(図3参照)。このマット面(6)の算術平均粗さRaは4.19μmであり、マット面(6)の凹凸の平均間隔Smは195.0μmであった。
また、ポリシングロール3本のうちの中間ロールの周面に、表面に凸部が刻設されたシートが巻き付け固定されているから、光拡散板(3)の他方の面(前面)(3b)の全面に三角形凸部(7)からなる凸条部(8)が多数個突設形成されている(図2、3参照)。前記三角形凸部(7)の頂角(α)は90.0度であり、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔(P)は50.0μmであった。
<実施例
参照例1で得られた光拡散板の前面(平滑面)の全面に、さらに熱プレス機(神藤金属工業所製、シンドー式ASF型油圧プレス)を用いて三角形凸部(7)からなる凸条部(8)を多数個突設形成せしめて(図3参照)、厚さ2.0mmの光拡散板(3)を作製した。前記熱プレス機による熱プレスは、実施例1で得られた光拡散板の前面(平滑面)を上にして配置し、該前面(平滑面)の上にプリズムフィルムをプリズム部を下にして載置し、熱プレス機の上面側温度を160℃、下面側温度を70℃に設定した状態で約3分間加圧を行った。前記熱プレスにより前面(3b)に三角形凸部(7)が形成されたが、背面(3a)のマット面(6)はそのまま維持されていた。前記三角形凸部(7)の頂角(α)は90.0度であり、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔(P)は50.0μmであった。
参照例2
透光性樹脂A99.7質量部、光拡散剤C0.3質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。前記押出機からフィードブロックに供給された樹脂を押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより単層押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ2.0mmの樹脂板(両面が平滑面)を作製した。
次に、熱プレス機(神藤金属工業所製、シンドー式ASF型油圧プレス)を用いて前記樹脂板の片面にマット面を形成せしめた。即ち、前記熱プレス機による熱プレスは、前記樹脂板の下側に、銅板(銅板の表面にサンドブラスト法によりRa=6.0μm、Sm=111.0μmのマット面が形成されたもの)をそのマット面を上に向けて配置せしめ、熱プレス機の上面側温度を70℃、下面側温度を170℃に設定した状態で約3分間加圧を行った。この熱プレスにより、一方の面(背面)(3a)の全面がマット面(6)に形成された光拡散板(3)を作製した。前記マット面(6)の算術平均粗さRaは5.75μmであり、マット面(6)の凹凸の平均間隔Smは163.0μmであった。なお、前記光拡散板(3)の他方の面(前面)(3b)は平滑面である。
<実施例
透光性樹脂A99.7質量部、光拡散剤C0.3質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。前記押出機からフィードブロックに供給された樹脂を押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより単層押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ2.0mmの樹脂板(両面が平滑面)を作製した。
次に、熱プレス機(神藤金属工業所製、シンドー式ASF型油圧プレス)を用いて前記樹脂板の一方の面(背面)にマット面を形成せしめると共に他方の面(前面)に三角形凸部(7)からなる凸条部(8)を多数個突設形成せしめた。即ち、前記熱プレス機による熱プレスは、前記樹脂板の上にプリズムフィルムをプリズム部を下にして載置する一方、前記樹脂板の下側に、銅板(銅板の表面にサンドブラスト法によりRa=3.15μm、Sm=170.0μmのマット面が形成されたもの)をそのマット面を上に向けて配置せしめ、熱プレス機の上面側温度を160℃、下面側温度を170℃に設定した状態で約3分間加圧を行った。この熱プレスにより、一方の面(背面)(3a)の全面がマット面(6)に形成されると共に他方の面(前面)(3b)の全面に三角形凸部(7)からなる凸条部(8)が多数個突設形成された光拡散板(3)を作製した(図3参照)。前記マット面(6)の算術平均粗さRaは5.74μmであり、マット面(6)の凹凸の平均間隔Smは174.0μmであった。また、前記三角形凸部(7)の頂角(α)は90.0度であり、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔(P)は50.0μmであった。
<比較例1>
透光性樹脂A97.0質量部、光拡散剤マスターバッチA3.0質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の第1押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。一方、透光性樹脂Aをシリンダー内の温度が190〜250℃の第2押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。
前記第1押出機からフィードブロックに供給される樹脂が中間層(基層)となり、前記第2押出機からフィードブロックに供給される樹脂が表層(両面)となるように押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより共押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ2.0mmの3層の積層板(中間層1.9mm、表層0.05mm×2)からなる光拡散板を作製した。
なお、前記成形時にポリシングロール3本のうちの中間ロールと下ロールのギャップを積層板の厚さ2.0mmよりも大きく設定しているが、積層板の表層を構成する樹脂は光拡散剤を含有していないので、光拡散剤粒子の隆起が起こらず、光拡散板の両面は略平滑面になっている。即ち、前記光拡散板の表面(両面)は、算術平均粗さRaは0.21μmであり、凹凸の平均間隔Smは0.56μmであった。
<比較例2>
透光性樹脂A99.7質量部、光拡散剤C0.3質量部をドライブレンドした後、シリンダー内の温度が190〜250℃の押出機で溶融混練して、フィードブロックに供給する。前記押出機からフィードブロックに供給された樹脂を押出樹脂温度250℃でマルチマニホールドダイより単層押出成形を行い、ポリシングロールで挟圧と冷却を行うことによって、幅23.0cm、厚さ2.0mmの光拡散板(両面が平滑面)を作製した。
なお、前記成形時にポリシングロール3本のうちの中間ロールと下ロールのギャップを2.0mmに設定しているために、光拡散剤粒子の隆起が起こらず、光拡散板の両面は略平滑面になっている。即ち、前記光拡散板の表面(両面)は、算術平均粗さRaは0.07μmであり、凹凸の平均間隔Smは測定不可(Smが測定下限0.04μmよりも小さい)であった。
<比較例3>
比較例2で得られた光拡散板の片面(略平滑面)の全面に、さらに熱プレス機(神藤金属工業所製、シンドー式ASF型油圧プレス)を用いて三角形凸部からなる凸条部を多数個突設形成せしめて、厚さ2.0mmの光拡散板を作製した。前記熱プレス機による熱プレスは、比較例2で得られた光拡散板の片面を上にして配置し、その上にプリズムフィルムをプリズム部を下にして載置し、熱プレス機の上面側温度を160℃、下面側温度を70℃に設定した状態で約3分間加圧を行った。前記熱プレスにより片面に三角形凸部が形成されたが、他方の面の略平滑面はそのまま維持されていた。前記三角形凸部(7)の頂角(α)は90.0度であり、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔(P)は50.0μmであった。
上記のようにして作製された各光拡散板について下記評価法に従い評価を行った。これらの結果を表1に示す。
Figure 0004350739
<全光線透過率測定法>
JIS K7361−1(1997年)に準拠して、透過率計(村上色彩技術研究所製「HR−100」)を用いて、光拡散板の全光線透過率(%)を測定した。
<輝度均一度評価法>
市販の20インチ型の液晶テレビから液晶パネル、各種光学フィルム及び光拡散板を取り外した後、ポリカーボネート製ランプボックス(内部に複数本の蛍光管が相互に離間して配置されている)の縁枠部の前面に当接した状態に上記作製された光拡散板(実施例品・比較例品)を配置固定せしめてランプボックスの開放面を塞いだ。しかる後、この光拡散板をセットした状態でその輝度を輝度測定計(株式会社アイ・システム製「Eye Scale−3WS」)を用いて測定した。輝度最小値を「C1」とし輝度最大値を「C2」としたとき、
輝度均一度(%)=(C1/C2)×100
上記式で求められる値を輝度均一度(%)とした。
なお、前記輝度測定は、次のようにして行った。即ち、恒温恒湿(温度25.0℃、湿度50.0%)の暗室内の床面上に液晶テレビをその前面側を上面にして(背面が床面に当接するように)配置し、液晶テレビの前面の全面が写り込むように液晶テレビの上方位置にカメラを下向きに向けて配置した。この時、液晶テレビの前面からカメラまでの距離を65.0cmとし、輝度測定計の測定条件をSPEED:1/500、GAIN:1、絞り:16に設定して、液晶テレビの前面の中央部を中心とした60mm×60mmの範囲を測定スポットに指定して各測定スポットでの輝度を測定し、これら測定値のうちの輝度最小値と輝度最大値から輝度均一度(%)を求めた。
前記市販の20インチ型の液晶テレビは、隣り合う光源同士の間隔(L)が28.0mm、光源の直径が3.0mm、光拡散板と光源との距離(d)が11.0mm、光源と反射板(ランプボックス底面)との距離(f)が2.0mmであった(図1参照)。また、反射板(ランプボックス底面)には隣り合う光源同士の中央位置に断面形状が三角形の反射用三角形凸部が突設され、該反射用三角形凸部の凸条が光源の長さ方向(ランプボックスの長さ方向)に沿って延ばされており、前記反射用三角形凸部の頂角(β)が90度、反射用三角形凸部の底辺長さ(M)が8.0mmであった(図1参照)。
<光拡散板の拡散率Dの測定法>
自動変角光度計(村上色彩技術研究所製「GP230」)を用いて光拡散板(実施例品・比較例品)に指定角度で光を入射させた場合に透過光の強度分布がどのように変化するのかを測定して拡散率D(%)を求めた。光拡散板の背面を光源(出射光)側に向け、光拡散板の前面を積分球側に向けて測定した。光拡散板が前面に三角形凸部を有する構成である場合には、三角形凸部のピッチ(間隔)方向を左右側に配置して測定を行った。測定条件は、光束絞り:1.7mmφ、出射光の強度と受光の感度は一定の状態とし、光の入射角度を0度とした。
<不快音発生(音鳴り)防止性評価法>
前記輝度均一度評価法で用いたのと同一の市販の20インチ型の液晶テレビの液晶パネル及び光拡散板を取り外した後、ポリカーボネート製ランプボックス(内部に複数本の蛍光管が相互に離間して配置されている)の縁枠部の前面に当接した状態に上記作製された光拡散板(実施例品・比較例品)を配置固定せしめてランプボックスの開放面を塞いだ。しかる後、このランプボックスに液晶パネルを再セットして液晶テレビを再構成し、この液晶テレビを両手で把持して通常の垂直支持状態を維持しつつ1分間で180回程度前後方向に揺さぶり、不快音の発生の有無を調べた。不快音の発生のなかったものを「○」とし、不快音の発生が若干あったものを「△」とし、不快音の発生が顕著に多くあったものを「×」とした。
<算術平均粗さRa測定法>
JIS B0601−1994に準拠して算術平均粗さRaを測定した。即ち、表面粗さ計(Mitutoyo製「SJ−201P」)を用いて光拡散板のマット面の算術平均粗さRaを測定した。表面粗さ計の測定条件は、カットオフ値:2.5×5、測定レンジ:オートに設定した。
<凹凸の平均間隔Sm測定法>
JIS B0601−1994に準拠して凹凸の平均間隔Smを測定した。即ち、表面粗さ計(Mitutoyo製「SJ−201P」)を用いて光拡散板のマット面の凹凸の平均間隔Smを測定した。表面粗さ計の測定条件は、カットオフ値:2.5×5、測定レンジ:オートに設定した。
表から明らかなように、この発明の実施例1〜3、及び参照例1、2の光拡散板を用いて構成された面光源装置及び液晶表示装置は、不快音の発生を十分に抑制することができた。
これに対し、この発明の範囲を逸脱する比較例1〜3では、不快音の発生を防止することができなかった。
次に、参照例2、実施例、比較例2、比較例3の光拡散板について次の分光透過率測定法に基づいて分光透過率を測定した。その結果を図7に示す。
<分光透過率測定法>
自記分光光度計(日立計測器サービス株式会社製「U−4000型」)を用いて分光透過率を測定した。光拡散板の背面を光源(出射光)側に向け、光拡散板の前面を積分球側に向けて、可視光領域で分光透過率を測定した。なお、光拡散板が前面に三角形凸部を有する構成である場合には、三角形凸部のピッチ(間隔)方向を左右側に配置して測定を行った。
図7における参照例2と比較例2との対比から、三角形凸部を有しない構成の光拡散板では、可視光領域での透過率は、マット面の形成の有無(参照例2:有り、比較例2:なし)に関係なくほぼ同等であることが認められる。
これに対し、図7における実施例と比較例3との対比から、三角形凸部を有した構成の光拡散板では、マット面が形成されていることによって、可視光領域での透過率が顕著に向上していることが認められる(実施例)。即ち、比較例3では、マット面が形成されていないので、可視光領域での透過率は低かった。
この発明の光拡散板は、面光源装置用の光拡散板として好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。また、この発明の面光源装置は、液晶表示装置用のバックライトとして好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。
この発明に係る液晶表示装置の一実施形態を示す模式図である。 この発明に係る光拡散板の一実施形態を示す模式的斜視図である。 図2の光拡散板の模式的断面図である。 この発明の光拡散板の他の実施形態を示す模式的断面図である。 この発明の光拡散板のさらに他の実施形態を示す模式的断面図である。 この発明の光拡散板のさらに他の実施形態を示す模式的断面図である。 分光透過率測定結果を示すグラフである。なお、グラフにおいて、参照例2を実線、実施例を点線、比較例2を一点鎖線、比較例3を二点鎖線でそれぞれ示した。
符号の説明
1…面光源装置
2…光源
3…光拡散板
3a…背面(一方の面)
3b…前面(他方の面)
5…ランプボックス
6…マット面
7…三角形凸部
10…液晶パネル
20…液晶表示装置
31…縁枠部(側面板)
31a…前面(側面板の前面側端面)
α…三角形凸部の頂角
P…隣り合う三角形凸部のピッチ間隔

Claims (4)

  1. 前面側が開放された樹脂製のランプボックス内に複数の光源が相互に離間して配置されると共に樹脂製の光拡散板が前記ランプボックスの縁枠部の前面に当接した状態で該ランプボックスの開放面を塞ぐように配置されてなる面光源装置であって、
    前記光拡散板の背面の全面がマット面に形成され、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであり、
    前記光拡散板の前面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されていることを特徴とする面光源装置。
  2. 前記光拡散板の全光線透過率が55〜75%である請求項1に記載の面光源装置。
  3. 請求項1または2に記載の面光源装置と、該面光源装置の前面側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前面側が開放された樹脂製のランプボックス内に複数の光源が相互に離間して配置されると共に樹脂製の光拡散板が前記ランプボックスの縁枠部の前面に当接した状態で該ランプボックスの開放面を塞ぐように配置されてなる面光源装置を構成する前記光拡散板であって、
    一方の面の全面がマット面に形成されてなる樹脂製の光透過板からなり、前記マット面の算術平均粗さRaが0.8〜15μmであり、前記マット面の凹凸の平均間隔Smが100〜300μmであり、
    前記光透過板の他方の面に断面形状が三角形である三角形凸部が複数個突設され、該三角形凸部の頂角が40〜150度に設定され、隣り合う三角形凸部同士のピッチ間隔が10〜500μmに設定されていることを特徴とする光拡散板。
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