JP5136325B2 - 光学シートおよびこれを用いた照明装置ならびにディスプレイ - Google Patents

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本発明は、光の画素単位での透過/非透過によって画像を形成する液晶ディスプレイに用いられるレンズシート等のディスプレイ用光学シート、および透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが形成される表示素子が配置された液晶パネルを、背面側から照明するバックライトユニット、ならびにこれを用いたディスプレイ装置に関する。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、例えば、図9に示すものが一般に知られている。
これは、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート(アクリル樹脂))等の透明な基材からなる導光板79が設置されており、該導光板の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。
さらに、この導光板79の下面に、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
また、上記導光板79には、側端部に光源ランプ76が取り付けられており、さらに、光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター81が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO2)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図10に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74、75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74、75は導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
しかしながら、図9に例示した装置では、視野角の制御は、拡散フィルム78の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、
周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
さらに、図10に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置に用いられている。
直下型方式の液晶表示装置としては、図11に例示する装置が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源51から射出され、拡散フィルム82のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。光源51からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面には、リフレクター52が配置されている。
しかしながら、図11に例示する装置でも、視野角の制御は、拡散フィルム82の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。さらに、プリズムフィルムを用いるものでは、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
また光源51間の間隔が広すぎると、画面上に輝度ムラが生じやすく、光源51の数を減らせず、消費電力の増加及びコストの増加を招く原因となっていた。
ところで、このような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
しかしながら、上述したように従来の装置では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニットの開発が待ち望まれている。
この目的のためにバックライトユニットに用いられる複数の光学シートの機能を、より少ない枚数の光学シートで実現しようとする試みがなされており、集光と拡散の機能をあわせ持った光学シートの開発が盛んになされている。
特許文献1に記載されたフラットパネルディスプレイ用バルクディフューザーは、ポリカーボネートと光拡散性粒子の合計重量を基準にして95〜99.8重量%のポリカーボネート及び0.2〜5重量%の光拡散性粒子を含んでなるバルク光ディフューザー材料であって、当該バルク光ディフューザー材料が、ASTM規格D−1003−00に準拠して測定して、70%以上の透過率及び10%以上のヘイズを有する、バルク光ディフューザー材料である。この材料は、適度な透過率と適度なヘイズを併せ持っているので、集光と拡散の機能を併せ持った光学シートを実現できる可能性を有している。
しかし、少なからず集光機能をもった光学シートがパネル側最表面に位置すると、周囲環境の変化、特に光源が点灯した時の熱によって光学シートに生じるしわが発生した場合、非常に目立つという問題がある。しわの発生を防ぐために光学シートを厚くする方法もあるが、コストアップや厚みが増すことによる光のロス、反りの問題が発生し完全な解決策にはなっていない。そこで従来は、集光機能を持つシートに拡散機能を持つシートを重ねてパネル最表面とし、しわや欠点をぼかす工夫をしていた。
特表2006-502442号公報
本発明の課題は、厚さが薄く、バックライトの熱によってもしわが発生せず、優れた集光機能と高い透過性能とを併せ持った光学シートとこれを用いたバックライトユニットおよびディスプレイを提案することである。
また、請求項に記載の発明は、ディスプレイ用バックライトユニットの照明光路制御に使用される光学シートであって、シート平面において、中央部の80℃における線膨張係数よりも、80℃における線膨張係数が1.0×10−5−1以上大きい領域が端部に存在することを特徴とする光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、前記領域が、光学シートの辺から50mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、前記領域が、光学シートの辺から30mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、前記領域が、光学シートの辺から10mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、前記光学シートが表面に構造体を有し、集光機能を奏することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、前記光学シートが表面に構造体を有するか、シート材料に粒子を含有することにより、光拡散機能を奏することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光学シートである。
また、請求項に記載の発明は、表示画像を形成する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1〜の何れか1項に記載の光学シートを少なくとも備えることを特徴とするディスプレイ用バックライトユニットである。
また、請求項に記載の発明は、前記光源が冷陰極管もしくはLEDもしくは半導体レーザーであることを特徴とする請求項に記載のバックライトユニットである。
また、請求項に記載の発明は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を形成する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項またはのいずれかに記載のバックライトユニットを備えることを特徴とするディスプレイである。
光学シートの中央部にしわが発生するということは、熱が加わった状況下で中央部のシートが端部に比べて相対的に余っている、ということに他ならない。本発明によれば、中央部と端部の光学シートの線膨張係数を変えることで、相対的に中央部の余りをなくし、しわをなくすことができる。
また、中央部の80℃における線膨張係数よりも、80℃における線膨張係数が1.0×10-5-1以上大きい領域が端部に存在する場合には、特にその効果が顕著である。
中央部よりも線膨張係数が大きい領域を辺から何ミリメートルまでに設けるかによって光学シートの熱特性は変化する。個々のディスプレイによって光源が異なるので、光学シートに求められる最適な熱特性はそれぞれ異なるが、領域の幅として10mm、30mm、50mmの3種類の光学シートを準備すれば、ほとんどのディスプレイに対応することが可能である。
また光学シートが表面に構造体を有し、集光機能を奏する場合には、光源の利用効率が向上し、全面にわたって照度の高いディスプレイを実現することが可能となる。
また、光学シートが表面に構造体を有するか、シート材料に粒子を含有することで光拡散機能を奏する場合には、ディスプレイの視野角を拡大する効果を有する。
また、本発明に係る光学シートを用いたバックライトユニットならびにディスプレイにおいては、光源の熱によるしわの発生等の問題を回避できるので、全体の厚さを薄くすることが可能であり、コンパクトな製品を実現できる。
以下、図面に従って本発明の実施形態について説明する。
図7は、本発明に係る光学シート1を、従来の光学シート2と組合わせて使用したバックライトの構成例を示した断面説明図である。光源15からの光Kは、拡散板5に入射する。その後、拡散板5の出射面から光学シート2の入射面に到達する。入射した光は、最終的に光学シート1の出射面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。なお、光学シート1と拡散板5の間は光学シート2のみではなく、適宜他の光学シートを増やしても良い。いずれにしても本発明の光学シート1は、液晶層側の最表面に位置する。
図8は、本発明に係る光学シート1を、単独で使用したバックライトの構成例を示した断面説明図である。光源15からの光Kは、拡散板5に入射する。その後、拡散板5の出射面から光学シート1の入射面に到達する。入射した光は光学シート1の出射面からLとして出射される。Lは偏光板21にはさまれた液晶層19に到達する。ここを透過した光はSへと出射し、観察者に視認される。この場合も図7の構成と同様に本発明の光学シート1は、液晶層側の最表面に位置する。
図1〜6は、本発明に係る光学シートの実施態様を示した説明図である。図1〜4は、光学シート1における中央部32と線膨張係数の大きい領域31の区分け例を示したものであり、図5、6は、光学シート1の形状例を示したものである。線膨張係数の大きい領域31と中央部32は線膨張係数が異なる領域となっている。線膨張係数の大きい領域31は光学シートの辺から50mm以内の範囲に存在していればしわ対策としての効果を奏し、望ましくは30mm以内、さらに望ましくは10mm以内に存在することが望ましい。範囲が狭い方が好ましいのは、線膨張係数の違いが複屈折の違いを生じ、液晶パネルを通して見た際に明暗ムラとして見える可能性があるため、明暗ムラが画面中央に位置しないようにするためである。ただし、明暗ムラとして認識されるかどうかは、使用する液晶パネルの透過率によって異なるため、明暗ムラの見えない液晶パネルであれば、線膨張係数の大きい領域の幅は50mm以内でもよい。
図1に示したように、線膨張係数の大きい領域31は長辺のみでも良いし、図2に示したように短辺のみでも良いし、図3に示したように4辺でも良いし、図4に示したように断続的でも良い。解決したいしわの発生部位や方向、形状によって最適な、線膨張係数の大きい領域31が異なり、例えば縦じわが発生するならば線膨張係数の大きい領域31は長辺、横じわが発生するなら短辺、特定の箇所にしわが発生するならば対応する部分に線膨張係数の大きい領域31を設ければよい。例えば中心付近に丸いしわが発生するならば4辺に線膨張係数の大きい領域31を設ければよい。ディスプレイと光学シートによってしわの発生のし方は異なるため、線膨張係数の大きい領域31の位置は適宜実験をして決めることが好ましい。
図5、6に示すように、本発明の光学シート1は様々な形状に応用することができる。図5は、短辺に取り付け用のタブを設けた例であり、図6は、長辺に取り付け用の切り欠きを設けた例である。いずれの形状であっても線膨張係数の大きい領域31は光学シートの辺から50mm以内の範囲である。
光学シート1の主となる材質としては、例えば、ポリカーボネートもしくはアクリル−スチレン共重合体もしくはポリスチレンもしくはスチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体もしくはシクロオレフィンポリマーを使用することができる。また、主となる材質の中には、分散された透明粒子を含むことが好ましく、これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものであることが望ましい。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下で十分である。前記透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。
透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としては、シリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子及びその架橋体;メラミン−ホルムアルデヒド縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。また、光学シートは、主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。
本発明に係る光学シート1は表面に微細な凹凸を具備し、この表面の微細な凹凸で光の拡散性を有していても良い。ここで、微細な凹凸の種類としては、凸状シリンドリカル形状のもの、レンズ形状のもの、三角プリズム形状が挙げられるが、これらに限らず、光拡散機能が微細の凹凸が付与される前に比較して向上する凹凸形状のものであれば上記の形状に限らない。また、微細な凹凸は光学密着性の改善や、ムラ、ニュートンリングなどの発生を防止し、外観特性を向上することもできる。
本発明に係る光学シート1は複層構造でもよく、透明層を含んでいても良い。
また本発明に係る光学シート1は表面に構造体を設けることにより、集光機能を有するものとすることができる。集光機能を奏する構造体としては、プリズム、レンズ、マイクロレンズ、またはこれらを組み合わせた形状がよく知られている。近年では特許文献(特表2008-515026)に示されたようにこれまでの構造体の定義に当てはまらない形状が多く提案されているが、集光機能を有する光学シートであれば同様に使用することができる。
光学シート1は、片面もしくは両面の表面に微粒子層を塗布してもよい。この微粒子層については、例えば、ビーズ、スペーサー等を含有する透明インキが挙げられるが、微粒子層の厚さ、微粒子の種類、大きさに限定はない。
本発明に係る光学シート1において、中央部と端部に線膨張係数の差を生じる原理は必ずしもすべて明らかではないが、光学シート1が形成される過程において、中央部と端部とで、シート自身にかかる応力が異なることによるものと考えられている。例えば、押し出し法によって作成する場合であると、加熱されて溶融状態となった樹脂組成物が押し出され、ラインの張力により少なからず延伸されて冷却されるが、この冷却の過程において、端部は比較的自由に収縮することができるのに対して、中央部は、端部に引張られているために自由に収縮することができない。このような成形過程における内部応力の差が、線膨張係数の差となって現れるものと考えられる。
図7、8において、拡散板5の材質としては、主として光学シート1に用いた主となる材質と同様の材質を使用することができ、同様に前述した透明粒子を具備して構成されていてもよい。これら主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率は、異なることが必要である。主となる材質の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下でよい。また光学層に入射した光を散乱させながら透過させる必要があるため、前記透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmであることが望ましい。また拡散板5は、主となる材質中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得るものでも良い。
なお、本発明の光学シート1とあわせて使用する光源側の光学シート2としては、当業界でよく知られた拡散シートやプリズムシートなどを、適宜使用することができる。
以上のように作成した本発明に係る光学シートは従来の光学シートに比べ、パネル側最表面に用いた場合であっても、しわの発生を改善することができる。バックライトに使用する際は、本発明の光学シートや他の光学部材を組み合わせて使用することで所望の表示性能を持つディスプレイを提供することができる。
以下実施例に基き、本発明に係る光学シートについて、さらに具体的に説明する。
(光学シートの製造方法)
ピッチ66μmの凸シリンドリカルレンズの形状に切削した金型ロールを、押出機に近接して配置した。熱可塑性ポリカーボネート樹脂を溶融し、上記押出機によりシート状に押し出して、当該シートが冷却、硬化する前に上記金型ロールによって成形して、レンチキュラーレンズを有する押出シートを得た。厚みは320μmとした。
熱可塑性ポリカーボネート樹脂としては帝人化成(株)製のM1201ZとML1103を適宜配合して使用し、拡散性を有する押出シートとした。320μmにおける曇り度(Hz)を15%に調整した。
押出しする際のシート幅を4種類に調整し、それぞれ315mm(実施例1)、355mm(実施例2)、395mm(実施例3)、600mm(比較例)のものを作成した。
すべての押出シートは中心から長さ730mm×幅310mmの長方形に切り取り、4種
類の光学シートを得た。比較例においては、押出シートの線膨張係数の大きい領域が切り取った光学シートに含まれず、シート内に線膨張係数の大きい領域は存在しない。なお比較例は、従来品に相当する。
(線膨張係数の測定)
中央部と端部の確認をするため、まず得られた光学シートを2枚の偏光シートではさみ、光を照射して明暗を確認した。いずれも図1のように長辺側に線膨張係数の大きい領域が形成されていた。実施例1は長辺から50mm、実施例2は長辺から30mm、実施例3は長辺から10mmの範囲に中央部と線膨張係数の大きい領域の境界が形成されていた。比較例においては線膨張係数の大きい領域は形成されていなかった。各シートの中央部と線膨張係数の大きい領域から4mm幅のひも状に測定サンプルを切り取った。
線膨張係数の測定はTMA(セイコー社製EXS TC6000PCステーション)の石英の引張冶具を使用して測定した。測定サンプルに50mNの荷重をかけながら、15mm長さの部分のTMA−温度曲線を測定した。温度は90℃まで昇温し、80℃±2℃の範囲の線膨張係数を算出した。結果を表1に示す。表1から、中央部よりも線膨張係数の高い領域が形成されていることがわかった。
(しわの確認)
作成した光学シートを市販の拡散板(帝人化成65HLW)と共に32型の液晶ディスプレイに組み込み、点灯した後1時間放置して、しわを目視確認した。この時を初期状態とした。初期状態でしわが認められなかったディスプレイを点灯したまま60℃の環境に24時間投入した。24時間後、点灯したまま常温環境に戻し、1時間ごとに24時間しわを目視確認した。この結果を表1に示す。
Figure 0005136325
表1の結果に見られるように、本発明に係る光学シートは、実施例1〜3のいずれもバックライトの熱に起因するしわが発生しにくく、従来品に相当する比較例とは明らかに異なるものであった。
本発明に係る光学シートの一実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートの他の実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートの一実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートの一実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートの一実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートの一実施態様を示した説明図である。 本発明に係る光学シートを使用したバックライトの一構成例を示した断面説明図である。 本発明に係る光学シートを使用したバックライトの他の構成例を示した断面説明図である。 従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。 従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。 従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・本発明に係る光学シート
2・・・従来の光学シート
5・・・拡散板
15・・・光源
17・・・反射板
19・・・液晶層
21・・・偏光板
31・・・線膨張係数の大きい領域
32・・・中央部
K・・・光源からの光
L・・・光学部材からの出射光
S・・・ディスプレイの視認方向

Claims (9)

  1. ディスプレイ用バックライトユニットの照明光路制御に使用される光学シートであって、シート平面において、中央部の80℃における線膨張係数よりも、80℃における線膨張係数が1.0×10−5−1以上大きい領域が端部に存在することを特徴とする光学シート。
  2. 前記領域は、光学シートの辺から50mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記領域は、光学シートの辺から30mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  4. 前記領域は、光学シートの辺から10mm以内の部分であることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  5. 前記光学シートは、表面に構造体を有し、集光機能を奏することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光学シート。
  6. 前記光学シートは、表面に構造体を有するか、シート材料に粒子を含有することにより、光拡散機能を奏することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光学シート。
  7. 表示画像を形成する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1〜の何れか1項に記載の光学シートを少なくとも備えることを特徴とするディスプレイ用バックライトユニット。
  8. 前記光源は、冷陰極管もしくはLEDもしくは半導体レーザーであることを特徴とする請求項に記載のバックライトユニット。
  9. 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を形成する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項またはのいずれかに記載のバックライトユニットを備えることを特徴とするディスプレイ。
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