JP4500122B2 - 光学用フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光学用フィルムの製造方法に関し、更に詳しくは、厚みむらが少なく、優れた平滑性を持ち、全面に亘り均一な光学特性を有する光学用フィルムの製造方法に関する。
近年、液晶表示装置には光学フィルム又はシート(以後、フィルムと総称)が多用されている。液晶表示装置には、偏光を発生させるための偏光膜や表面に透明電極を設けたタッチパネル及び透明電極を設けたガラス基盤に代わるプラスチック基盤と液晶分子から発生するリターデーション等からの光学位相差を補償するための位相差板等が配備されている。
偏光膜にあっては、延伸ポリビニルアルコールヨード吸着膜等の例では、湿気から守るために耐湿性の保護膜が貼合される。このような保護膜として、通常、トリアセチルセルローズのキャストフィルムが使用されている。タッチパネルはフィルム基盤上に透明導電層を設けて使用され、通常、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが使用されている。
また、位相差板はポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド等の耐熱性の高分子フィルムを一軸又は二軸に延伸して配向させて用いられる。そして、これらのフィルムには、透明性、防湿性、複屈折性の改善が要望されている。
更に、前記液晶表示装置用の各種光学フィルムの合理化、品質向上が求められている。正確な液晶表示を得るためには、これらの光学フィルムには、第1に、全面に亘って残留応力が少なく低い位相差でありバラツキも少ないこと、第2に、位相差は厚みにも比例するので厚みむらやダイラインがないこと、及び厚みも所望の厚みに等しくすること、が必要である。第3に、当然、フィルム傷、異物の混入、しわ等は避けなければならない。
近年、環状ポリオレフィンによるフィルムが高い透明性と耐熱性を有し、低い吸湿性であって、その上に分子配向時に複屈折が生じ難いので光学用フィルムとして注目されるようになった。
従来、光学用フィルムの製造方法としては、以下のような方法が提案されている。
(1)樹脂を溶剤に溶解させて溶液とし、この溶液を無端の金属ベルトまたはベースフィルムの上に流延した後、溶剤を乾燥除去して樹脂層を形成し、その後、樹脂層を無端の金属ベルトまたはベースフィルムから剥離分離する方法(特許文献1参照)。
(2)樹脂を押出機を用いてダイから膜状に溶融押出し、冷却ロールにて冷却して得る方法(特許文献2〜4参照)。
しかしながら、上記(1)の方法では、溶剤を完全に乾燥して除去することは難しく、残留溶剤にむらが出来ると延伸の際に応力むらとなり、均一な位相差を実現出来ない。特に均一な品質を得るためには、比較的低い温度より乾燥を始め、徐々に温度を高めなければならず、加工速度を上げると過大な乾燥設備を要し、大量のエネルギーが必要となり、その結果、製造設備が高くなり、またランニングコストが高くなる。その上に、溶剤により作業環境が悪化する虞れがあり、その保全に費用がかかる。
上記(2)の方法は、複数の冷却ロールを用いることが多く、金属ロールとの接着力が弱く、従って、各ロール間で樹脂が約50℃以下に冷却されるとロールとの接着力がなくなり、且つ体積変化により剥離して収縮応力が発生し引張応力が残留してしまう。これを避けるためには、温度及びロールの回転速度とバンク量のコントロールに精密な制御を必要とするが、残留応力を一定とすることは難しい。更に、ダイからのネックインによる製膜両端の残留応力が特に大きく、大巾なトリミングを必要とする。その上に、得られるフィルムには、厚みむら、ダイライン、ギヤマークが発生しやすく、光学用途に供する原反は得られ難い。
この溶融押出法の欠点を改善するために、押出機のダイから吐出した溶融樹脂を一対のロールによって挟圧する方法が提案されている(特許文献5参照)。しかしながら、この方法では光学的用途に供し得るような、ダイライン、ギヤマーク、厚みむらを解決したフィルムを提供することは困難である。また、一対のロールの挟圧ではロールのクラウン間の制御間隙しかなく、加工速度が速くなると運転条件が制約されて、上記各種のむらの解消には不十分である。この改善のために、無端金属ベルトを上下に設置し、その間に溶融樹脂を挟圧する方法が提案されている(特許文献6参照)。しかし、この方法でも挟圧の個所が金属ベルトを挟圧するロール間の挟圧のみであり、金属ベルトと樹脂との接着性が不足したり、温度勾配が取れなくなり、均一なフィルムが得られ難い。
無端金属ベルトによる挟圧を改善するために、多くの提案がなされている。例えば、ポリプロピレンの場合には、1個のキャストロールと1個の無端金属ベルトとを組み合わせ、金属ベルトをキャストロールの円弧に沿わせて挟圧する方法がある(特許文献7、8参照)。この方法と類似の方法で運転方法や運転条件の改善が続けられているが、残留位相差を防ぎ一体の品質を得るのが困難である。
一方、挟圧の方法を金属と金属間から金属とゴム物質との挟圧により溶融樹脂の挟圧効果を上げようとする試みがある。その一例として、金属とゴム物質とは限らないがロール間の一定の間隙を保つためにスプリングや油圧ピストン等の押圧手段を組み合わせた提案がなされている(特許文献9参照)が、フィルム表面の特性に不満が残る。
最近になって、金属ロールとゴムロールにより溶融樹脂を直接挟圧して光学用フィルムを得た例が報告されている(特許文献10参照)。この場合は、加硫ゴムロール上に同じゴムの溶液又はエマルジョンを塗布して、凹凸を調製し、且つ、ゴムロールと金属ロールの間隙の調節によってフィルム表面特性を調節しようとしている。しかし、この方法ではロングランで製造した時のゴムロールの耐久性と安定したフィルム表面性が得られ難い。
一方、基材を用いる例としては光学用フィルムではないが、基材の鏡面光沢フィルムを利用し積層転写して、この面を金属蒸着して用いる方法が知られていた(特許文献11)。この場合、積層転写の際に押出された溶融樹脂が基材と積層されるまでの間(以下、エアーギャップと称する)が存在し、この間に厚みの変動が、特に両端部に生じやすい欠点がある。
特開平4−301415号公報 特開平4−118213号公報 特開平4−166319号公報 特開平4−275129号公報 特開平2−61899号公報 特開平3−75110号公報 特開平6−170919号公報 特開平6−166089号公報 特開2000−280315号公報 特開2004−155101号公報 特開昭59−5056号公報
本発明は上記従来技術の有する問題点を解消し、液晶表示装置に使用される各種の光学フィルム、例えば、位相差板用光学フィルム等の原反として有用な、ダイラインやギヤマーク等の厚みむらがなく、均一な厚みの残留位相差のほとんどない光学用フィルムを安価で生産性よく製造することを目的とするものである。
本発明者らは、かかる実情に鑑み、上記課題を解決するべく鋭意研究の結果、押出ダイよりフィルム状に溶融押出した熱可塑性樹脂がエアーギャップ中にドローダウンにより生じた両端の肉厚部を避けて支持体層とともに挟圧することにより光学用フィルムを製造する方法である。
即ち、本発明の請求項1は、熱可塑性樹脂を溶融押出するに際し、金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールとの間隙に溶融樹脂をその幅より狭い幅の合成樹脂フィルムの支持体層により支持し、該溶融樹脂の両端部を支持することなく挟圧することを特徴とする光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の請求項2は、支持体層により支持されることのない溶融樹脂の両端部に相当するゴムロール部分の径を支持体層により支持される部分の径より減じたゴムロールにより、溶融樹脂を挟圧することを特徴とする請求項1記載の光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の請求項3は、支持体層により支持されることのない溶融樹脂の両端部が、溶融押出の吐出によるドローダウンにより生ずる肉厚部であることを特徴とする請求項1又は2記載の光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の請求項4は、熱可塑性樹脂の溶融押出個所より金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールとの間隙に支持体層とともに挟圧する個所までの空間を保温又は加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の請求項5は、熱可塑性樹脂が環状ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の請求項6は、支持体層が2軸延伸ポリエチレンテレフタレートから成るフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法を内容とする。
本発明の製造方法によれば、厚みむらが少なく、優れた平滑性を有し僅かな光学的オーダーの凹凸もなく、低いリターデーションで全面に亘り均一な光学特性を有する光学用フィルムが提供される。
溶融押出法によって光学用フィルムを製造しようとする場合、各種の工夫と改良を重ねても押出ダイより発生するダイラインと溶融押出樹脂の剪断による樹脂の流れ、冷却による樹脂の収縮及び引き取りによるフィルムにかかる応力によって残留位相差が発生する。これを改善するために、通常は金属ロールと金属ロールまたは平滑な金属ベルトとの間に挟圧して平滑面を写し取り、更に押出方向の樹脂の流れとダイラインなどの押出方向の樹脂の厚みむらを、圧力により他の方向への樹脂の流れを生じせしめることにより解消しようと試みられてきた。
本発明者らは、以前に硬質素材、即ち、金属またはセラミックからなる冷却ロールと、軟質素材からなるロール、即ち、ゴムロールとを用い、しかも熱の不良導体の合成樹脂フィルム等からなる支持体層を介して溶融押出樹脂層を挟圧することにより、金属と金属の挟圧の場合よりも支持体層と押出樹脂との接着や密着性を強め、ゴムロールによる圧力の分配を起こし、ダイからの溶融樹脂の厚みむらが生じていても他の方向へ樹脂の流れを生じやすくするとともに平坦化して、表面の平滑面の写し取りも良好で、ダイラインの消滅及びダイ内流動による残留応力が大巾に減少することを見い出し、既に特許出願済みである(特願2003−106433号)。
しかし、金属又はセラミックからなる冷却ロールとゴムロールとの間隙に溶融樹脂と支持体層を挟圧してフィルムを製造する場合、押出ダイの吐出口を2本のロール間の間隙に或る距離以上に接近させることはできず、どうしてもエアーギャップが生ずる。エアーギャップ内では吐出された溶融樹脂は空間内でフリーの状態となり、フィルム幅を狭めながらドローダウンする(以下、ネッキングと称する)。この場合、フィルムの両端部は表面張力等により肉厚化する。
一方、支持体層に各種の溶液、エマルジョン、溶融体、非溶融体を問わず、樹脂類を積層したり塗工したりする場合、通常、支持体層上に該支持体層の幅よりは狭い幅に積層し、又は塗工するのが普通である。これと同様の方法で支持体層の幅より狭い幅の溶融樹脂幅、即ち、肉厚部の溶融樹脂の両端部を含む全幅を支持体層とともに挟圧してフィルムを形成すると、肉厚部とそうでない所で支持体層及び溶融樹脂に通常の圧力方向とは異なる力が働くこと、及び局部的な支持体層と溶融樹脂の伸び縮みが異なることで僅かな光学オーダーの凹凸がいろいろな方向に発生する。この凹凸は通常では見え難いが、後述する光学的な検査では十分に確認される。更に、量産化のために装置が大型化するとエアーギャップが大きくなり、ネッキングも大きくなって問題が起きやすい。
前記問題を改善するためには、ネッキングによる肉厚部を避けて支持体層により挟圧することが有効である。更に、溶融樹脂の肉厚部に相当した個所のゴムロール径を支持体層で支持されている部分の径より減ずることにより肉厚部を支持体層で支持しないようにすると一層効果がある。また、エアーギャップ部分の空間を覆い保温又は加熱して、溶融樹脂の温度を低下させずに2本のロール間隙に支持体層とともに挟圧することが好ましい。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂は、光学フィルムの製造に適した樹脂が選ばれる。このためには、透明な樹脂であること、及び、例えば組み込まれた液晶表示装置の使用時の信頼性を高めるために、耐熱性や耐湿度性が実用的に差支えない程度に備えていることが求められる。このような熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、芳香族ポリエステル、環状ポリオレフィン等が好適である。なかでも環状ポリオレフィンは他の熱可塑性樹脂に比較して、低吸湿性で耐熱性が高く、優れた光学特性を有し、特に分子が配向した時に分子の配向による複屈折が生じにくいため、光学フィルムの原反の製造に適している。
環状ポリオレフィンとは、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有するものである。脂環式構造としてはシクロアルカン、シクロアルケン構造を挙げ得るが、シクロアルカン構造が光学用としては適している。これらの脂環式構造の単位は5〜15個の炭素原子数が好ましい。そして、これらの脂環式構造を有する単位が50重量%以上含まれる重合体が好ましい。このような重合体としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、側鎖脂環式構造を有する炭化水素重合体及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でもノルボルネン系重合体及びその水素添加物、環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物が好ましい。これらの代表的な樹脂として、アートン(JSR株式会社製商品名)、ゼオネックス(日本ゼオン株式会社製商品名)、ゼオノア(日本ゼオン株式会社製商品名)、アペル(三井化学株式会社製商品名)等を挙げることができる。
本発明の溶融押出成形方法を説明するための模式図を図1に示す。同図では、押出ダイ1から、押し出されたフィルム状の溶融樹脂8の部分より示す。押出機は単軸、二軸または溶融混練機のいずれでもよい。それぞれのスクリューの形状は適宜選択され、特に限定されない。通常、スクリューの直径は40〜150mm、L/Dはは20〜38、好ましくは25〜34であり、圧縮比は2.5〜4である。
樹脂の押出機への投入方法に制約はないが、ホッパー内の樹脂粉の発生が極力少なくなるように乾燥、搬送すること、乾燥温度に近い±2℃の樹脂温度で押出機に投入すること、又はガラス転移温度(Tg)の高い樹脂種ではTgの60%〜80%の温度に加温するとスクリュー内の滞留時間が短くなり良質のフィルムが得られやすい。更に、ホッパー内部とシリンダーの溶融ゾーンを窒素パージして酸素濃度を下げることは好ましい態様である。
溶融樹脂は、メッシュまたは多孔質フィルター材を通過して異物を除いた後、ギヤーポンプを通して一定の時間当たりの吐出量を確保するのが好ましい。その後、押出ダイ1からフィルム状の溶融樹脂8として押出される。押出ダイ1はシートやフィルムを成形するために用いられる通常の形状のものでよい。例えば、コートハンガー型、ストレートマニホールド型、フィッシュテール型ダイが使用できる。押出ダイ1の開孔部の間隙は目的とするシートやフィルムの厚みに応じて選定されるが、通常は0.3mm〜3mm程度である。
図1において、押出ダイ1から押し出されたフィルム状の溶融樹脂8は、金属又はセラミックからなる冷却ロール2とゴムロール3の間に挟圧された支持体層9の間に挟み込まれる。ゴムロール3は、溶融樹脂8の全幅に均一な圧力を与えるために金属のバックアップロール4により冷却ロール2の側へ押さえ付けられ、冷却ロールとの間隙が設定される。
冷却ロール2とゴムロール3との間隙の設定は、バックアップロール4を通じて設定された押圧力によって調節される。押圧力は、空気圧を通じてエアーシリンダーによりバックアップロール4に伝えられる。更に、厳密な間隙の設定は、コッターと呼ばれるストッパーを利用して行うと良い。これは1個のストッパーが冷却ロール側かゴムロール側の回転軸に設けられ、他のストッパーはこれに対応した固定したレール上に設けられて相互に傾斜面で受け止め、傾斜面を上下に摺動することにより微調整できるようになっている。このストッパーにより冷却ロール2とゴムロール3との接近の限度が定められ、そしてバックアップロールより押圧力が加えられる。
冷却ロール2は精密に温度制御され、通常、溶融樹脂8のガラス転移温度を起点として+30℃から−70℃の範囲が適切である。溶融樹脂8は冷却ロール2と支持体層9に挟まれながら支持体層9と擬似的に接着された状態で第2冷却ロール5に搬送され、一定の張力の下で該冷却ロール5に押し付けられて冷却され、成形フィルム11とされる。
成形フィルム11と支持体層9は擬似的な接着状態で第2冷却ロール5から第3冷却ロール6により調節された引き取り力で引き取られ、ここで支持体層9を剥離分離した成形フィルム11はロール7を経てフィルム製品12として巻取りリール(図示せず)に送られ巻き取られる。各ロールは連動して、または独立に駆動力を与えられて、支持体層9と溶融樹脂8もしくは成形フィルム11とがともに搬送されるように運転される。
支持体層9は溶融樹脂8の両側から支持することもできる。図2は、ゴムロール3と接する側及び冷却ロール2と接する側の双方に支持体層9及び10を配した場合の模式図である。冷却ロールの温度条件を含めて、図1の片側の支持体層の場合とほぼ同じ要領で運転される。成形フィルム11は、冷却ロール6、ロール7によりそれぞれの支持体層9及び10が剥離分離されてフィルム製品12として巻き取られる。
挟圧される支持体層としては、金属に比べて熱の不良導体であることが重要で、合成樹脂のフィルム類が用いられる。支持体層の表面の平滑性が、目的とするフィルム製品の表面に転写されるおそれがあるので、できるだけ平坦な凹凸の少ない表面を有する支持体層が好ましく、JISB0601に定められた中心線平均粗さで0.01μm以下の表面粗さ特性を有する支持体層が好ましい。更に、支持体層としての合成樹脂のフィルム類にあっては、フィルム状に押出された溶融樹脂に耐えるものでなければならない。従って、比較的耐熱性の高い、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルフィド、ポリイミド等のフィルム類、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリエチレンナフタレート等の二軸延伸フィルム、等を挙げることができる。特に、平滑性の良好な点で、溶剤によるキャスティングによって得られる上記樹脂からなるフィルム類やトリアセチルセルロースのキャスティングフィルム及び二軸延伸のポリエステルフィルム類が好ましい。
図3に示す如く、支持体層9の幅W1は、フィルム状に押出された溶融樹脂8の幅W2より狭い幅でなければならない。これは、溶融樹脂8の吐出両端部に生ずる肉厚部の挟圧を避けるためである。肉厚部は、ダイより押出されたエアギャップ中で起る吐出幅の縮小と関係する。吐出幅の縮小は、溶融樹脂の温度、粘度、吐出速度、エアーギャップ長さ等に関係し、フィルム押出しの場合には、吐出速度によりやや影響を受けるが、特にエアーギャップ長さによる影響が大きい。エアーギャップ長さは、金属又はセラミックのロールとゴムロールとで挟圧する場合、使用するロール径が大きくなると必要なエアーギャップ長さも大きくなる。即ち、挟圧を避けたい肉厚部の大きさは、挟圧に用いるロール径によってほぼ決まる。
通常、挟圧によってフィルムを製造する場合、挟圧に用いるロール径は150〜500mm程度が多い。この場合のエアーギャップは、40〜120mm程度が必要となる。この時、吐出幅は片側で25〜60mm程度縮小する。これに伴って、縮小した吐出幅の両端よりそれぞれ40〜90mm程度の肉厚部が生ずる。従って、一般的に溶融樹脂幅より片側40〜90mm程度狭い支持体層を用い、両端の肉厚部を避けて挟圧すると良い。また、溶融吐出幅よりエアーギャップによる縮小幅分とこれに基づく肉厚部の分を差し引いた幅、即ち、片側65〜150mm程度を減じた幅の支持体層により挟圧すると良い。
溶融樹脂の両面から支持し挟圧する場合でも両側の支持体層の縮小幅はほぼ同量になる。溶融樹脂はその幅より狭い幅の支持体層に支持され、両端部の肉厚部は支持されない状態で挟圧されて、ともに搬送される。溶融樹脂と支持体層は、疑似的に接着しても冷却後に剥離分離できれば同種であっても異種であってもよい。
挟圧に用いられるゴムロールは、金属芯の外周に同心円状に各種のゴム状物質を巻いた構造であり、ゴム状物質の厚さは適宜選ばれるが5〜15mmが適切である。
ゴムロールは、図3に示す如く、支持体層9により支持されることのない溶融樹脂8の両端部、即ち、エアーギャップにより生ずる肉厚部8aに相当する部分のゴムロール3aの径を支持体層9により支持されている部分3bの径より減じておくと、尚一層欠陥、厚みむらの少ない光学フィルムが得られる。径を減ずる量はエアーギャップによる肉厚の量によるが、通常、0.1mm〜0.5mm程度の範囲にある。この場合、径を減ずることによって起こる段差の個所を滑らかな勾配を持たせておくことも欠陥の発生を防ぐのに好ましい。
ゴムロール3は、それを構成するゴム物質の硬度が挟圧の効果に影響があり、ショアー硬度で60以上なければ効果が少ない。ショアー硬度で60未満であればダイからの溶融樹脂の厚みむらの平坦化効果は少なく残留位相差も大きい。またショアー硬度が100以上のゴムロールの存在は少ない。ゴム状物質は、SBR、NBR、クロロプレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリエステルエラストマー、ウレタンダム、シリコンゴム等とこれらの配合物等から選ぶことができるが、運転の使用温度等からNBR又はシリコンゴムが好ましい。
金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールによる挟圧の効果は、溶融樹脂の温度、流動特性に負うところが多い。従って、最適な押出し条件の下に樹脂は押出されるが、ダイより吐出後のエアーギャップ間に冷却され溶融樹脂の最適状態をを保持し難い。これを防ぐために、このエアーギャップ間を保温し又は加熱して防ぐことが好ましい。
光学用フィルムの光学むらには、フィルム製造の運転方向に沿ったダイライン、及び厚薄むら等の縦縞、エアーギャップによる肉厚部からのいろいろな方向の縞、主に斜め方向の縞とこれと直交するギヤマークによる横縞と、フィルムの冷却ロールや支持体層との密着不足による密着むら等がある。
ゴムロール又は冷却ロールの挟圧相手側への押圧力は過大になると縦縞は解消し易いが、横縞や斜め縞が発生し易い。押圧力が過少になると横縞は発生しないが縦縞は解消できず、空気の巻き込みによる密着むらを起こす。
しかし、前記のエアーギャップに対する方策を探ると、適切な押圧力の範囲が拡大され、挟圧の効果を高めることができる。
支持体層の膜厚は限定されないが、薄すぎると効果少なく、厚すぎると運転に支障を起こしやすい。従って、通常、50μm〜ら200μmが適している。
支持体層は、溶融樹脂と挟圧される前に予熱して供給することができる。その温度は運転の冷却温度以上で支持体層が熱収縮を起こさない温度である。
支持体層と溶融樹脂層とは、上記したように、冷却され剥離分離されるまではともに搬送される。両者が異種の場合には接着が不足してともに搬送し難い場合があるが、このような場合には、支持体層側の接着力を増すために積層側の面をコロナ放電処理、オゾン処理、フレーム処理、グロー放電、プラズマ放電処理などの表面処理を行い接着力を高めることが好ましい。支持体層を剥離分離した後、適切な寸法で両端部をトリミングしてフィルム製品とする。
各種の光学フィルムの原反として用いられる押出フィルムとしては、ダイラインがなく、膜厚の均一なフィルムが要求される。膜厚の最大と最小の差は平均膜厚の5%以下が好ましく、より好ましくは2%以下である。フィルムの表面の粗さは、JISB0601にもとづいた中心線平均粗さRaで0.01μm以下が好ましい。ダイラインの解消は、溶融樹脂を適切なフィルター材を通して異物を減少させること、及び焼け樹脂の発生の少ない押出条件を設定してダイからのダイラインを減少せしめ、フィルム状に押出されるダイの内面平滑性は無論のこと、ダイ間隙の調整を厳密に行い、支持体層と挟圧される運転条件を前述の如く最適化することによって達成される。
各種の光学フィルムの原反として用いられる押出フィルムとしては、光学むらがないことが重要である。前述の如く光学むらには大別して縦縞、横縞、その他の縞模様と密着むら等が観察される。これらの光学むらは通常の透過光では観察されない場合でも斜めの方向に光を入射させ透過した光を垂直な面に写し出して観察すると極めて良く確認できる。斜めの方向を大きくしてゆくと益々観察しやすいが、通常45度方向入射で視認できなければ実用上差し支えることはない。
更に、各種の光学フィルムの原反として用いられる押出フィルムとしては、ばらつきの殆どない低複屈折フィルムであることが必要である。このばらつきはリターデーションをnmで表示した場合5nm以下が好ましく、これを実現するにはフィルムのリターデーションが小さい方が有利であるので、膜厚100μmでは20nm以下、好ましくは10nm以下とするのが良い。このためには、適切な樹脂を選び、更に適切な支持体層を選び挟圧する条件を調節するとともに、前記エアーギャップに対する方策を探ることが有効である。このようなばらつきの小さいフィルムは、分子配向時に複屈折の生じ難い光弾性係数の小さい環状ポリオレフィンを使用して支持体層と挟圧成形することにより十分に達成することができる。
上記の如くして得られた光学用フィルムは、ヨード吸着延伸ポリビニルアルコール偏光膜の耐湿保護膜として、各種の粘着剤又は接着剤と貼合して使用することができる。更に、表面に透明導電層を設けたタッチパネルや液晶表示用ガラス基盤代替のプラスチック基盤では、金属酸化物膜、例えばITO(インジウム−酸化スズ)膜やAZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)膜等をスパッタリングや金属蒸着によって形成することができる。
更に、位相差板には、上記の光学フィルムを原反として、予熱された後、一定の温度の下で周速度の異なる2本のロール間でフィルムの巻き方向と同一方に延伸することにより、縦方向延伸の位相差フィルムが得られる。これに対して、光学フィルム原反をフィルムの両脇をクランプやピンでつかみ、走行しながら走行方向と直交した方向に伸ばすことにより、横方向の位相差フィルムが得られる。同様に、クランプやピンを走行しながら走行方向とこれと直交した方向の両方向に引き伸ばすと同時二軸延伸フィルムとなり、厚み方向の位相差フィルムが得られる。また、縦または横方向に延伸した後、さらにどちらかの方向に2段に延伸することもできる。延伸倍率は通常1.2倍〜3倍である。延伸に代えて、フィルム幅方向に縮まることのないロール間の圧延によっても延伸効果を得ることができる。
得られた延伸光学フィルムは、各種光学用フィルムとして有用である。
以下、本発明を実施例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
(樹脂溶融押出の方法)
環状ポリオレフィン樹脂(アートンD4531、Tg132℃、JSR株式会社製)を、図1の模式図に示した溶融押出成形方法に従い、内径65mmのL/D32の単軸スクリューにて多孔質のフィルターを通した後、ギアーポンプで一定吐出量で吐出幅770mmの押出ダイ1よりフィルム状に押し出した。押出ダイ1としては、チョークレスのコートハンガーダイを用いた。押出ダイ1よりフィルム厚100μmになるように吐出した。溶融樹脂の温度は267℃であった。
(支持体層及び挟圧の方法)
直径250mmの金属ロールと直径180mmのゴムロールとの間隙に挟圧するためには、ダイ出口からのエアーギャップは65mmとなる。また、770mmの吐出幅はネッキングして700mmとなる。この溶融樹脂の両端より80mmが肉厚部と観察された。
支持体層9として、膜厚125μmでネッキングした全幅700mmから両端の肉厚部を引いて540mm幅の、JIS B0601に定められた表面粗さ特性が中心線平均粗さで0.005μm、最大粗さで0.07μm、10点平均粗さで0.07μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(O3LF8、帝人デュポンフィルム株式会社製)をゴムロール3側に配備し、90℃に保たれた金属製の冷却ロール2と金属芯に肉厚6.5mmで巻かれたNBRからなる850mm長さのゴムロール3との間に挟圧した。冷却ロールとゴムロールとの間隙が110μmになるようにストッパーの位置を設定した。そして、バックアップロール4を通じてのゴムロール3への押圧力は5kgf/cm2 の空気圧を用いて半径3.15cmのエアーシリンダー2基によりロール両端を冷却ロール側に押し付けた。押出ダイと金属ロールとゴムロールの挟圧個所までを保温板によって囲い、必要に応じてヒーターを設け、挟圧に適した温度に保った。
(冷却巻き取りの方法)
支持体層9と溶融樹脂層8はともに47℃に保たれた第2の冷却ロール5に搬送され、次いで、35℃に保たれた第3の冷却ロール6に搬送され、ここで支持体層9のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離分離して巻き取り、一方、成形フィルム11は次のロール7を経て、中央部520mm幅をトリミング(両端部をそれぞれ10mmをカット)してフィルム製品12として巻き取った。運転ラインの速度は6m/分で運転した。
(フィルム特性の観察・測定の方法)
得られた成形フィルムの表面粗さ特性は支持体層のそれにほぼ近い特性を示し、その他の特性は下記の方法によって観察・測定してその結果を表1に示した。
膜厚:
試料フィルム幅方向に20mm間隔で25個所の膜厚を膜厚計により測定して平均値を求めるとともに、最高と最低の公差を求めた。
リターデーション:
自動複屈折計 KOBRA−21ADHによりニコル偏光子とニコル検光子をともに平行に置き、試料フィルム(試料寸法35mm×35mm)に単一波長光束を照射して光線軸回りに1回転したときの透過光強度の角度依存性から位相差を算出する(測定波長590nm)。
試料フィルムは幅方向に5個採取し、5個所の平均値と最高と最低の公差を求めた。
光学むら:
図4に示す如く、光源13として150Wのキセノンランプの点光源よりの光線に対して、縦縞観察の場合はフィルム製品12の流れ方向を立て製品の45度方向より光を入射し透過光を背後のスクリーン14に写し出して観察する。横縞観察の場合はフィルム製品を横にして観察する。斜め縞は両端に入りやすく、内側何cmまで観察されるかを縦横双方向から観察した。また、密着むらもその双方から観察する。観察結果の評価は次の基準による。結果は表1に示した。
縞模様、むら状態が明らかに存在する 0ポイント
縞模様、むら状態がぼんやり存在する 1ポイント
縞模様、むら状態が僅かに存在する 2ポイント
縞模様、むら状態が確認できない 3ポイント
実施例2
実施例1の支持体層幅をエアーギャップにより生じた肉厚部と目された両端部よりそれぞれ10mm内側の全幅520mm幅に縮めた以外は実施例1の方法によって溶融樹脂を挟圧してフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示した。
比較例1
実施例1の支持体層幅を押出樹脂の吐出幅と同じ770mmとして溶融樹脂の全幅を挟圧する以外は実施例1と同一の方法でフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示した。
実施例3
エアーギャップにより生ずる肉厚部に接するゴムロール部分のロール径を減じて肉厚部を挟圧しないようにするために、実施例1の支持体層の幅540mmに相当する部分のゴムロールの径は180mmとし、この外側両端部のゴムロール部分の径を0.4mm減じたゴムロール(径:179.6mm)で溶融樹脂を挟圧する以外は実施例1の方法によってフィルムを作成した(図3参照)。その結果を表1に示した。
Figure 0004500122
表1より、金属ロールとゴムロールにより適切な挟圧条件で挟圧したフィルムは、所望の膜厚及びリターデーションとも、平均値及び最大、最小のふれも光学用として満足する値が得られていることがわかる。光学むらについては、縦縞、横縞、密着むらともほぼ光学用としての条件を満たしているが、斜め方向の縞については、支持体層で溶融樹脂の全幅を支持し挟圧した比較例1ではフィルム中央部へ伸びやすいのに対して、溶融樹脂両端の肉厚部を支持体層による支持を避けて挟圧した実施例1では斜め縞は殆どない。更に、支持体層の幅を狭めて、より内側を支持した実施例2では斜め縞の発生実長は前者より短いが、支持体層幅即製品幅となり効果が逆転し、実施例1の支持体層幅で十分であることがわかる。更に、両端の肉厚部を支持体層による支持をさけた個所に相当するゴムロール径を減じた実施例3では斜め縞は全くなくなっている。
実施例4
幅広のフィルムを製造するには装置の大型化が必要である。装置の大型化には挟圧に要する冷却ロール及びゴムロールの径も大型化される必要がある。その結果、エアーギャップも長くなるのが必然である。これを想定して、実施例1のエアーギャップを100mmにダイを設定して試みると、ネッキングにより縮小した全幅は670mmとなる。この場合の肉厚部は、溶融樹脂の両端より85mmと観察された。従って、ネッキングした全幅より両端の肉厚部を除いた支持体層の幅500mmを使用して挟圧し、中央部490mmでトリミング(両端部をそれぞれ5mmカット)する以外は実施例を繰り返した。結果を表2に示す。
比較例2
実施例4のエアーギャップ100mmを保ちながら、支持体幅を溶融吐出幅である770mmの支持体層で溶融樹脂の全幅を挟圧する以外は実施例4を繰り返した。この結果を表2に示す。
実施例5
実施例4に対応して支持体層幅500mmに相当する部分のゴムロール中央部の径は180mmとし、この外側両端部のゴムロールの部分の径を0.4mm減じたゴムロール(径:179.6mm)により挟圧する以外は実施例4の方法によりフィルムを作成した(図3参照)。結果を表2に示す。
Figure 0004500122
比較例2のように、エアーギャップが長くなると溶融樹脂の両端の肉厚部とともに支持体層により全幅支持して挟圧すると、斜め縞が一層入りやすく、フィルム中央部へ長く伸びやすい。これに対して、実施例4の如く、肉厚部の支持体層による支持を避けて挟圧すると、この問題は大きく改善される。更に、この肉厚部を支持しないようにゴムロール径を減じた実施例5では、上記問題は一層改善されて斜め縞の発生はなくなる。その他の膜厚やリターデーションは、表1と同様に、光学用としての条件を満たしていることがわかる。
熱可塑性樹脂を溶融押出するに際し、金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールとの間隙に溶融樹脂の幅より狭い幅の支持体層により支持し、溶融樹脂の両端の肉厚部を支持することなく挟圧してフィルムを製造することにより、ダイラインやギヤアーク及び両端部からの斜め縞等を解消し、リターデーションが小さく、そのバラツキも小さい、光学むらのない光学用に適したフィルムを製造することができる。
本発明の光学用フィルムを、フィルム片面に支持体層を配備し挟圧して製造する場合の模式図である。 本発明の光学用フィルムを、フィルム両面に支持体層を配備し挟圧して製造する場合の模式図である。 本発明の溶融押出樹脂幅と支持体層幅と径を減じたゴムロール幅との関係を示す概略図である。 製品フィルムの光学むらを観察するための模式図である。
符号の説明
1 押出ダイ
2 金属又はセラミックからなる冷却ロール
3 ゴムロール
3a 肉厚部に相当するゴムロールの部分
3b 支持体層により支持されているゴムロールの部分
4 バックアップロール
5 第2冷却ロール
6 第3冷却ロール
7 ロール
8 熱可塑性樹脂層、フィルム状溶融樹脂(層)
8a 肉厚部
9 ゴムロール側支持体層
10 冷却ロール側支持体層
11 成形フィルム
12 フィルム製品
13 キセノンランプ点火源
14 スクリーン

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂を溶融押出するに際し、金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールとの間隙に溶融樹脂をその幅より狭い幅の合成樹脂フィルムの支持体層により支持し、該溶融樹脂の両端部を支持することなく挟圧することを特徴とする光学用フィルムの製造方法。
  2. 支持体層により支持されることのない溶融樹脂の両端部に相当するゴムロール部分の径を支持体層により支持される部分の径より減じたゴムロールにより、溶融樹脂を挟圧することを特徴とする請求項1記載の光学用フィルムの製造方法。
  3. 支持体層により支持されることのない溶融樹脂の両端部が、溶融押出の吐出によるドローダウンにより生ずる肉厚部であることを特徴とする請求項1又は2記載の光学用フィルムの製造方法。
  4. 熱可塑性樹脂の溶融押出個所より金属又はセラミックの冷却ロールとゴムロールとの間隙に支持体層とともに挟圧する個所までの空間を保温又は加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法。
  5. 熱可塑性樹脂が環状ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法。
  6. 支持体層が2軸延伸ポリエチレンテレフタレートから成るフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学用フィルムの製造方法。
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