JP2015031893A - 照明装置用レンズフィルム積層体 - Google Patents

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Katsuro Kuze
勝朗 久世
章文 安井
Akifumi Yasui
章文 安井
河井 兼次
Kenji Kawai
兼次 河井
松田 明
Akira Matsuda
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Abstract

【課題】面光源装置に用いた時に正面の輝度や照度が高く、かつ輝度斑や照度斑を小さくすることができ、さらにレンズフィルムにより引き起こされる外観のぎらつきや明度斑等の外観不良の課題が改善できる照明装置用レンズフィルム積層体を提供する。【解決手段】光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及びそれらの間に位置される光拡散層(C)を含む照明装置用レンズフィルム積層体であって、レンズフィルム(B)が、一方向に配向した山脈タイプの構造からなり、レンズフィルム(B)の非レンズ面と光拡散層(C)が空気層を介在させずに積層されており、下記の特性を有することを特徴とする。(i)光拡散部材(A)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜120であること、(ii)レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度が5〜80%であること、(iii)光拡散層(C)の裾広がり拡散度が0.1〜10であること。【選択図】図1

Description

本発明は、光拡散部材とレンズフィルムの組み合わせで照明装置に用いた時に正面の輝度や照度が高く、かつ輝度斑や照度斑を小さくすることができ、さらにレンズフィルムにより引き起こされる外観のぎらつきや明度斑等の外観不良の課題が改善できる照明装置用レンズフィルム積層体に関する。
液晶表示モジュール(LCD)は、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を活かしてフラットパネルディスプレイとして多用され、その用途は携帯電話、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、テレビなどの情報用表示デバイスとして年々拡大している。
液晶表示装置には、光源からパネルに至る光伝達路でのロスを抑え、パネル上の輝度を向上させるために、液晶ユニットの下面側に面光源装置が装備されている。近年、面光源装置は、液晶表示装置のみでなく灯具や電飾看板等の照明装置に使用されてきている。
面光源装置では、面光源装置の基本ユニットと、レンズフィルム、光拡散フィルム及び輝度向上フィルム等の各種の光学フィルムや光拡散板等の光学部材が組み合わされて面光源装置の輝度や照度を上げることや、輝度や照度の均一性の向上が図られている。普通は2〜4枚の光学部材が使用されている(例えば、非特許文献1参照)。特に、レンズフィルムが汎用されている。
一般に、レンズフィルムのみの使用では、その集光効果により正面より見た時の輝度(以下、正面輝度と称する)は向上する。例えば、特許文献1において以下のことが述べられている。ビーズコート法光拡散フィルム、プリズムレンズフィルム及び輝度向上フィルムでは面光源の面内の輝度の均一性が劣るという問題(以下、輝度斑と称する)を有している。一方、拡散性の高い光拡散板を用いることにより輝度斑を抑制することができるが、正面輝度が低下するという課題を有する。すなわち、正面輝度と輝度斑の関係は二律背反事象になることが述べられている。さらに、該特許文献において、この両特性の両立を図る方法として、例えば、光拡散板、異方性光拡散フィルム及びプリズムレンズフィルムの3枚の光学部材を組み合わせた方法が開示されている。この方法では、60%という低い非分光全光線透過率の光拡散板が用いられているうえに、さらに異方性光拡散フィルムが組み合わされており、光拡散材のトータルの非分光全光線透過率がさらに低くなるので、輝度斑の抑制効果は良好であるが正面輝度低下が大きくなるという課題を有しているばかりか、セル自体も容積が増え好ましくないと想定される。
また、輝度斑の改善のために用いられた光拡散材による正面輝度の低下の問題を解決する方法として、レンズフィルムを2枚使用する方法や輝度向上フィルムを使用する多数枚構成の方法が開示されている(例えば、特許文献2〜5等参照)。しかし、レンズフィルムや輝度向上フィルムは高価であるので、これらを多数枚を使うことは経済性の低下につながる。また、この問題の根本的な解決になっていないばかりか、セル自体の容積が増加する問題が発生する。
一方、レンズフィルムを用いた方法は、高い集光性が付与できるので正面の輝度や照度を高めることができるが、レンズフィルムを最表面に設置した場合は、斜めより見た時にレンズフィルムのレンズ構造により引き起こされるぎらつきや干渉斑が大きいという問題を有する。さらに、レンズフィルムを用いた場合は、例えば、暗室において面光源装置を点灯した場合に、暗室の壁に様々なパターン、例えば、斜め方向、横方向あるいは円弧状の明度斑が出る。この明度斑のパターンは、用いる光源装置の方式等により異なるが、以下一括して明度斑と称する。
従来は、レンズフィルムは、主として表示装置用のバックライト装置に用いられており、干渉斑の抑制に関しては各種の改善策の技術が開示されているが、ぎらつき防止の改善策の開示は少ない。特に、明度斑に関しては、本発明者等の知る範囲では、現象そのものに触れた技術開示は見出していない。今後大きく進展すると見られている照明用の光源装置として展開する場合は、上記の問題の抑制は必須であると考えられる。
レンズフィルムのぎらつきを抑制する方法として、レンズフィルムのレンズ面を下面側にして面光源装置に設置する方法が開示されている(特許文献6等参照)。確かに、この方法によってぎらつきは抑制されるが、レンズフィルム本来の効果である集光効果が大幅に低下するという問題がある。
また、レンズフィルムのぎらつきを抑制する方法として、レンズフィルムのレンズ構造を特定構造にする方法が開示されている(特許文献7等参照)。しかし、レンズ構造を変更する方法は、集光性との両立が困難であることがあり、レンズ構造を変更することなく、ぎらつきを抑制する方法の開発が嘱望されている。
また、液晶表示装置用であるが、ぎらつきの抑制方法として、液晶表示素子の下にバックライトを配置してなる液晶表示装置において、上記バックライトを構成する光拡散板と上記液晶表示素子との間に、上面がプリズム面、下面がほぼ平滑面であるレンズフィルムを配置し、かつ、上記レンズフィルムと上記液晶表示素子との間に、上面がシボ加工による粗面、下面がほぼ平滑面である第2の光拡散板を配置する方法が開示されている(特許文献8参照)。しかしながら、この方法は、レンズフィルムの両面に光拡散板が設置されており、ぎらつきの抑制効果は良好であるが、正面輝度や照度が低くなることが想定される。
また、ぎらつきの抑制が狙いではないが、レンズフィルムの非レンズ面に中心線平均粗さRaが0.5≦Ra≦2.0μmで、且つ十点平均粗さRzが1.5≦Rz≦6.5μmの粗さの微細凹凸を形成することで、等高干渉縞の発生やサイドローブ光を少なくする技術が開示されている(特許文献9参照)。しかし、これらの範囲の臨界的な効果が開示されていない。また、該技術においては、中心線平均粗さRaが3.0μmで、且つ十点平均粗さRzが5.7μmの粗さの微細凹凸と、逆凹凸形状の凹凸を有するロール凹版で微細凹凸を形成した例が実施例として例示されているのみで、得られたフィルムの微細凹凸の中心線平均粗さRaの数値が明記されていないが、実施例において示されている賦型用のロールの中心線平均粗さRaの数値から、上記範囲の高い領域にあることが想定される。本発明者等の検討結果によると、中心線平均粗さRaが上記範囲の高い領域になると正面輝度や照度が低下する。従って、該開示技術では正面輝度や照度が低くなることが想定される。
特開2009−43639号公報 特開2010−176086号公報 特開平06−222207号公報 WO08/90821号公報 特開2010−157384号公報 特開2010−122663号公報 特開2010−117394号公報 特開平06−34972号公報 特開平11−95037号公報
内田龍男監修「図解 電子ディスプレイのすべて」(工業調査会刊)P47〜48
本発明は、上記の従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、光拡散部材とレンズフィルムの組み合わせで面光源装置に用いた時に正面の輝度や照度が高く、かつ輝度斑や照度斑を小さくすることができ、さらにレンズフィルムにより引き起こされる外観のぎらつきや明度斑等の外観不良の課題が改善できる照明装置用レンズフィルム積層体を提供することにある。
なお、照明用装置に用いられる光学部材の場合は、まず照度が高くなることが重要である。一方、輝度も視感の明るさに影響を及ぼす。さらに輝度斑は出光面の視感の斑となるので輝度や輝度斑も重要特性といえる。特に輝度斑は、LED光源を用いた時の光源のホットスポットの隠蔽性と大きな関連を有するので重要である。
本発明は、上記の課題を解決するために、従来技術にはない新しいコンセプトを取り入れることにより完成したものである。すなわち、従来技術においては光拡散度の高い光拡散板の使用や複数枚の光拡散部材の組み合わせにより輝度斑の抑制がなされてきたために、輝度斑を低くすると正面輝度が低下するという問題を有しており、いわゆる二律背反事象が打破出来ていなかった。
本発明は、上記の課題を解決するために、従来技術にはない新しいコンセプトを取り入れることにより完成したものである。すなわち、従来技術においては光拡散度の高い光拡散板の使用や複数枚の光拡散フィルム(光拡散板を含む)の組み合わせにより輝度斑の抑制がなされてきたために、輝度斑を低くすると正面輝度が低下するという課題を有しており、いわゆる二律背反事象が打破出来ていなかった。
そこで、本発明者等は、この課題解決のための方法について鋭意検討したところ、光拡散部材として単独では光拡散度が低く輝度斑を小さくする効果が少ない中程度の光拡散度を有する光拡散部材と、特定構造及び特定特性を有するレンズフィルムとの組み合わせによる両部材の光拡散度の相乗効果で輝度斑を小さくすることにより、高い正面輝度と低い輝度斑の両立が図れることを見出した。
さらに、レンズフィルムの非レンズ面に特定の光拡散度を有する光拡散層を形成したレンズフィルムを用いることで、レンズフィルムのレンズ構造による引き起こされる出光表面のぎらつきや出射光の明度斑を抑制することを、正面輝度や正面照度の低下を抑制した形で達成できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(11)の構成からなるものである。
(1)光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及び光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)の間に位置される光拡散層(C)を含む照明装置用レンズフィルム積層体であって、レンズフィルム(B)が、一方向に配向した山脈タイプの構造からなり、レンズフィルム(B)の非レンズ面と光拡散層(C)が空気層を介在させずに積層されており、レンズフィルム(B)のレンズ面が光拡散層(C)側とは反対の面に存在しているものにおいて、光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及び光拡散層(C)が下記(i)〜(iii)の特性を有することを特徴とする照明装置用レンズフィルム積層体。
(i)光拡散部材(A)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜120であること、
(ii)レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度が5〜80%であること、
(iii)光拡散層(C)の裾広がり拡散度が0.1〜10であること。
(2)光拡散層(C)の表面の三次元平均表面粗さ(SRa)が0.1〜1μmであることを特徴とする(1)に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(3)光拡散部材(A)のヘーズが80〜98%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(4)光拡散部材(A)の非分光全光線透過率が70〜95%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(5)光拡散部材(A)の拡散光線透過率が60〜98%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(6)光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)を、光拡散部材(A)がレンズフィルム(B)の非レンズ面に接するように重ね合わせた積層体の全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率との複合特性が2200〜4300であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(7)光拡散部材(A)が、微粒子を含有する層の積層によりあるいは賦型により表面凹凸が付けられている表面光拡散部材(A1)であり、表面光拡散部材(A1)の全光線透過率/平行光線透過率比が10〜120であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(8)光拡散部材(A)が、互いに相溶しない少なくとも2種の熱可塑性樹脂の混合物からなる層を少なくとも一層含む内部光拡散部材(A2)であり、内部光拡散部材(A2)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜110であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(9)内部光拡散部材(A2)が、溶融押し出し成型法で成型されていることを特徴とする(8)に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(10)熱可塑性樹脂の混合物中で島構造を構成する熱可塑性樹脂成分量が全熱可塑性樹脂量の11〜50重量%であることを特徴とする(8)又は(9)に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
(11)光拡散部材(A)と光拡散層(C)との間に、一方向に配向した山脈タイプの構造からなるレンズフィルム(D)が存在し、レンズフィルム(D)のレンズ面が光拡散層(C)と接することを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体は、特定の光拡散度を有する光拡散部材と特定構造と特定特性を有するレンズフィルムを組み合わせた積層体からなり、面光源装置に用いた場合に、面光源装置の出光側に設置することにより光拡散部材とレンズフィルムそれぞれ1枚のみという最少枚数の光学部材での組み合わせで高い出光効率や出光効率の均一性が高められるので、面状光源装置の高輝度化や高照度化ができ、かつ輝度や照度の均質性を高めることができる。
さらに、本発明の照明装置用レンズフィルム積層体は、レンズフィルムの非レンズ面に特定の光拡散度を有する光拡散層を形成することでレンズフィルムのレンズ構造により引き起こされる出光表面のぎらつきや出射光の明度斑等の外観不良を抑制することができる。従って、レンズフィルムのレンズ構造による引き起こされる出光表面のぎらつきや出射光の明度斑等の外観不良を抑制した形で、面光源装置の高輝度化や高照度化ができ、かつ輝度や照度の均質性を高めることができる。また、上記面光源装置の使用により、照明装置の性能向上や経済性の向上を図ることができる。
表4の実施例1、実施例2及び比較例1〜3の数値を用いてレンズフィルム(B)の中心面粒度(SGr)と正面輝度や輝度斑との関係を示した図である。 表5の実施例及び比較例の数値を用いて表面光拡散タイプの光拡散部材(A1)の全光線透過率/平行光線透過率比と正面輝度及び輝度斑との関係を示した図である。 表5の実施例及び比較例の数値を用いて表面光拡散タイプの光拡散部材(A1)とレンズフィルム(B)の積層体の二次函数光拡散度と正面輝度及び輝度斑との関係を示した図である。 表6の実施例及び比較例の数値を用いて内部光拡散タイプの光拡散部材(A2)の全光線透過率/平行光線透過率比と正面輝度及び輝度斑との関係を示した図である。 表6の実施例及び比較例の数値を用いて内部光拡散タイプの光拡散部材(A2)とレンズフィルム(B)の積層体の二次函数光拡散度と正面輝度及び輝度斑との関係を示した図である。 表7の実施例及び比較例の数値を用いて、光拡散部材(C)の裾広がり光拡散度と正面輝度及び表面光沢度との関係を示した図である。
(照明装置用レンズフィルム積層体の基本構成)
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体は、レンズフィルム(B)、及び光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)の間に位置される光拡散層(C)を含み、レンズフィルム(B)が、一方向に配向した山脈タイプの構造からなり、レンズフィルム(B)の非レンズ面と光拡散層(C)が空気層を介在させずに積層されており、レンズフィルム(B)のレンズ面が光拡散層(C)側とは反対の面に存在しているものにおいて、光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及び光拡散層(C)が下記(i)〜(iii)の特性を有することを特徴とする。
(i)光拡散部材(A)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜120であること、
(ii)レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度が5〜80%であること、
(iii)光拡散層(C)の裾広がり拡散度が0.1〜10であること。
(光拡散部材(A)の特性)
本発明の光拡散部材(A)は、実施例に記載した方法で測定される全光線透過率/平行光線透過率比が8〜120、好ましくは9〜100、より好ましくは10〜100である。
全光線透過率/平行光線透過率比が上記範囲未満の場合は光拡散度が不足するために輝度斑が大きくなる。そのために、出射光度が極端に低い部分が生ずるので平均値の輝度が低くなる。一方、全光線透過率/平行光線透過率比が上記範囲を超えた場合は、光拡散度が大きくなり過ぎるために正面への出射光度が低くなり正面輝度が低下する。また、光拡散度が大きくなり過ぎるので、角度の大きな方向に出光される光量が過度となり、この高角度でレンズフィルム(B)に入光する光量が増えることにより、レンズフィルム(B)による光の変曲効果との相乗効果が変化し、輝度斑を抑制する方向の光量が少なくなり、そのために輝度斑がむしろ増大する。
全光線透過率/平行光線透過率比は、本発明者等が本発明を完成するために新たに確立した光拡散度の新規な尺度である。
前述のごとく、面光源装置において高輝度化と輝度斑の両立を図るには高い光拡散度の光拡散材が必要とされている。該光拡散度の大きさは、例えば、変角光度計により測定される出射光の変角配光分布プロファイルの広がりを数値化することにより表示されている。一般に、最高出射光強度の半分の強度の時の角度幅である、いわゆる半値幅法光拡散度で示されることが多い。また、出射光の変角配光分布プロファイルの立ち上がりの角度からゼロ点に戻るまでの角度や出射角0度における出射光強度と所定出射角における出射光強度との比で表示されている。本発明者等は該光拡散度を裾広がり光拡散度と称している。
本発明者等は、後述のごとくレンズフィルムと光拡散部材を積層した系の光拡散部材の光拡散度は必ずしも高い光拡散度のものが良いのではなく、適度な光拡散度のものを用いてレンズフィルムの光拡散度との相乗効果で所望の光拡散度を確保するのが良いと考えた。しかし、上記の半値幅法光拡散度や裾広がり光拡散度では最適範囲は示せないことが判った。これは、これらの従来公知の方法で測定される光拡散度は出射光の変角配光分布プロファイルのパターンの影響を受ける。そのために、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)とを積層した系における光拡散部材(A)の光拡散度の表示法としては適合していないと考えた。
一方、該変角光度特性でなく非分光全光線透過率、拡散透過率、平行光線透過率あるいはヘーズ等のヘーズメータで測定される変角配光分布プロファイルのパターンの影響を受けない特性値で規制されている特許もある。しかし、これらの特性値も上記した新しいコンセプトに基づく技術を完成することに対しては適切でないことが判った。
そこで、本発明者らはさらに鋭意検討した結果、実施例において詳述する全光線透過率/平行光線透過率比が上記目的の光拡散度の評価パラメータ値として適切であることを見出した。
全光線透過率は平行光線透過率と拡散透過率が合算された特性値であるので、該全光線透過率を平行光線透過率で除した値である全光線透過率/平行光線透過率比が光拡散度の尺度になると考えた。すなわち、該全光線透過率/平行光線透過率比が大きい程、拡散透過率の寄与が大きいので、光拡散度が大きいことになる。一方、汎用されているヘーズは、拡散透過率/全光線透過率×100であるので、両特性値は全く異なっている。
このような極めて単純な方法で光拡散度が表示できることが明確化されていなかったことは驚くべきことである。一般に光拡散度はヘーズや拡散透過度等の規格化された特性値で評価できるという考えが定着しているために盲点となっていたためと推察している。
また、該全光線透過率/平行光線透過率比は、広く用いられているヘーズメータでなくダブルビーム法の分光器を用いて、かつ550nmの波長の光に注目して確立した。このことも重要な要素である。550nmの波長の光に注目したのは、人間の目に対して波長550nm付近の光が分光視感効率が最も高いとされていることに基づいている。
一方、従来技術で用いられてきている非分光の光を用いたヘーズメータで測定した非分光全光線透過率や平行光線透過率を用いた場合は好結果が得られない。この原因は、分光と非分光の差異のみでなく、両測定方法で平行光線透過率の測定方法が異なることの寄与も大きいと推察している。というのは、ヘーズメータで測定される平行光線透過率は、積分球に入光した光が直進した部分に開口部を設けて、該開口部を通過した光量を測定することで求められるのに対して、ダブルビーム法の分光器で測定される平行光線透過率は、積分球を用いることなく純粋な直進光の光量が測定されるという測定方法に差異がある。従って、この測定方法の違いも影響していると推察している。
本発明の光拡散部材(A)は、ヘーズが80〜98%であることが好ましく、85〜98%がより好ましい。90〜98%であることがさらに好ましい。上記範囲未満では輝度斑が大きくなる。逆に、上記範囲を超えるものは製造することが困難である。
本発明の光拡散部材(A)は、非分光全光線透過率が68〜90%であることが好ましい。70〜85%がより好ましい。上記範囲未満では正面輝度が低下し、かつ輝度斑が大きくなる。逆に、上記範囲を超えるものは輝度斑が大きくなる。
本発明の光拡散部材(A)は、拡散透過率が60〜98%であることが好ましい。68〜90%がより好ましく、70〜85%がさらに好ましい。上記範囲未満では正面輝度が低下し、かつ輝度斑が大きくなる。逆に、上記範囲を超えるものは製造することが困難である。
(光拡散部材(A)の構造及び製造方法)
本発明における光拡散部材(A)は上記全光線透過率/平行光線透過率比を満たせば、その構成や製造方法は問わない。光拡散部材(A)は、例えば、光拡散層表面の凹凸により拡散させる表面光拡散タイプであっても良いし、光拡散層の内部に光拡散成分が配合されてなる内部光拡散タイプでも良い。また、これらの内部光拡散タイプと表面光拡散タイプを組み合わせたもの等いずれの構造のものでも良い。
(表面光拡散タイプの光拡散部材(A1)の構成)
表面光拡散タイプの光拡散部材(A1)は、透明な基材フィルムの表面に微粒子を含有した層を積層することにより、あるいは透明な基材フィルム表面に対して賦型することにより表面凹凸が付けられていることにより光拡散部材の表面で光が散乱されるものを言い、全光線透過率/平行光線透過率比が10〜120、より好ましくは11〜110、さらにより好ましくは10〜100である。
(微粒子を含有した層よりなる光拡散層を含む光拡散部材(A1)の製造方法)
表面光拡散部材(A1)は、透明な基材フィルムに、微粒子を含有した層よりなる光拡散層を積層することにより製造することができる。透明な基材フィルムは、例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリプロピレン樹脂や環状オレフィン樹脂などのポリオレフィン系樹脂等の1種もしくは2種以上を混合した透明プラスチックフィルムを使用することができる。このうち、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエチレンテレフタレートフィルムが、機械的強度や寸法安定性に優れる点で好ましい。また、光拡散層との接着性を向上させるために、表面にコロナ放電処理を施したり、易接着層を設けたものも好適に用いられる。なお、基材フィルムの厚みは、通常0.1〜5mm程度であることが好ましい。
光拡散層は、主に、表面凹凸形状を形成する粒子を高分子樹脂に配合した層を積層することにより形成するのが好ましい。高分子樹脂としては、光学的透明性に優れた樹脂を用いることができ、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。これらの中でも耐光性や光学特性に優れるアクリル系樹脂が好適に使用される。
表面凹凸形状を形成する粒子としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイトなどの無機微粒子の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などからなる有機微粒子を用いることができる。これらのうち、球状粒子が得やすく所望の凹凸形状に制御しやすい観点から、有機微粒子を用いることが好ましい。粒子は、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。樹脂を用いる場合は、例えば、ポリマービーズ等のビーズ状の粒子を用いることができる。
高分子樹脂に対する粒子成分の含有割合は、用いる粒子の平均粒子径や光拡散層の厚みによって一概にはいえないが、高分子樹脂100重量部に対し70〜220重量部とすることが好ましく、120〜220重量部とすることがより好ましい。
粒子の形状は、特に限定されるものではないが、凹凸形状を得易くする観点から球状粒子であることが好ましい。また、粒子の平均粒径としては、同様の観点から1〜30μmとすることが好ましい。
凹凸層中には、上述した高分子樹脂や凹凸形状を形成する粒子の他、光重合開始剤、光重合促進剤、レベリング剤・消泡剤などの界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤や、上述した以外の樹脂や粒子を添加してもよい。これらは、市販品より選択しても良いし、新規に開発したものでも良い。コストパフォーマンスで適宜選択すれば良い。
上記の微粒子を含有した層よりなる光拡散層を含む表面光拡散部材の製造方法としては、例えば、上述したバインダー樹脂や粒子などの材料を適当な溶媒に溶解させた光拡散層用塗布液を、従来から公知の方法、例えば、バーコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、ダイコーター、スプレー、スクリーン印刷等により支持体上に塗布し、乾燥することにより作製することができる。また、共押し出し法で多層構造として表層に粒子を配合する方法で製造しても良い。上記の光拡散層は片面に形成したものでも良いし、両面に形成したものであっても良い。
(表面賦型法で製造される表面光拡散部材(A1)の製造方法)
表面光拡散部材(A1)は、透明基材フィルムに対してエンボス加工法等のような転写賦型技術により表面凹凸を形成することにより製造することができる。例えば、後述するレンズフィルムの製造方法と同様の方法を採用することができる。
(表面光拡散部材(A1)の全光線透過率/平行光線透過率比の制御方法)
全光線透過率/平行光線透過率比を前記した好ましい範囲に制御する方法は、例えば、表面光拡散部材(A1)の中心面粒度(SGr)を100〜3000μmに、三次元平均表面粗さ(SRa)を3〜10μmに、そして三次元10点平均表面粗さ(SRz)を8〜60μmにするのが好ましい。上記の光拡散層や表面賦型層は片面に形成したものでも良いし、両面に形成したものであっても良い。
(内部光拡散タイプの光拡散部材(A2)の構造)
内部光拡散部材(A2)は、互いに相溶しない少なくとも2種の樹脂の混合物からなる層を少なくとも一層含み、全光線透過率/平行光線透過率比が8〜110であるものであれば限定されない。
内部光拡散部材(A2)とは、上述の非相溶混合物からなる光拡散成分からなる光拡散層を含むことにより光拡散性を発現する光拡散部材を指す。内部光拡散部材(A2)には、後述のごとく、光拡散層が表層になる構成や内層になる構成も含まれる。
光拡散層中に上記の互いに相溶しない少なくとも2種の樹脂の混合物からなる層が存在すると、該層を光が通過する際にそれぞれの樹脂の界面の屈折率差により光が散乱される。そして、それぞれの樹脂の屈折率差、それぞれの樹脂の割合及び層厚み等によりこの層の光拡散度が変わる。また、それぞれの樹脂の割合等により一方の樹脂が粒子状で存在することが多い。該粒子は光拡散成分を構成するが、該光拡散成分の大きさによっても光拡散度が変わる。前記した全光線透過率/平行光線透過率比が上記の範囲になるようにするには、これらの構成要件を適宜調整するのが好ましい。
例えば、屈折率差は0.003〜0.07の範囲にするのが好ましく、0.005〜0.06の範囲がより好ましく、0.01〜0.05がさらに好ましい。また、層の厚みは5μm〜10mmが好ましく、10μm〜5mmがより好ましく、20μm〜4mmがさらに好ましい。また、それぞれの樹脂の割合は、上記構成要素の組み合わせ等で適宜設定するのが好ましい。
光拡散成分の大きさは樹脂の種類や割合及び製膜条件等の多くの要因の影響を受ける。前記した全光線透過率/平行光線透過率比は、互いに相溶しない少なくとも2種の樹脂の混合物からなる層を光が通過する際に、光拡散成分による散乱を受ける回数である、いわゆる多重散乱回数の影響を大きく受けると推察されるので、光拡散成分の層の厚み方向の平均径が重要となる。フィルムの厚みの少なくとも1/2以下であることが好ましい。1/3以下がより好ましく、1/10以下がさらに好ましい。また、フィルムの断面を電子顕微鏡で観察した場合に、厚み方向に任意の直線を引いた場合にその線状に存在する光拡散成分の粒子の数が5個以上であることが好ましい。10個以上がより好ましく、30個以上がさらに好ましい。該構成要因を好ましい範囲にするには層厚み、樹脂の種類や配合割合及び製膜条件等の要件を最適化するのが良い。例えば、後述の好ましい実施態様が重要要因となる。
また、上記内部光拡散部材(A2)は、面内の光学特性の均一性が重要であるので、光拡散成分は面内に出来るだけ均一に存在することが好ましい。面内の光学特性の均一性が確保されれば、厚み方向に関しての光拡散成分の均一性は問わない。例えば、厚み方向の特定部分に光拡散成分が局在して存在しても構わない。
互いに相溶しない少なくとも2種の樹脂の混合物を構成する樹脂としては、非溶融性の微粒子状の樹脂である、いわゆる樹脂ビーズを用いても良い。ただし、該樹脂ビーズを用いた場合は、製膜工程における濾過において、濾過フィルタの目詰まりが発生する場合等があり、生産性に問題が生ずることがある。また、得られる光学部材の清澄度が劣る場合があるので、全種の樹脂が熱可塑性樹脂の混合物からなり、かつ溶融押し出し成型法で製膜されてなることが好ましい。
さらに、上記態様において、少なくとも2種の熱可塑性樹脂の混合物の中で島構造を構成する熱可塑性樹脂成分の量が、全熱可塑性樹脂量に対して11〜50質量%であることがより好ましい。
また、内部光拡散部材(A2)は単層であってもよいし、2層以上の多層構成であっても構わない。多層構成の場合は、少なくとも一層が互いに相溶しない少なくとも2種の樹脂の配合物からなれば良い。例えば、光拡散層のみよりなる単層構造、光拡散層/光拡散層、光拡散層/非光拡散層/光拡散層、非光拡散層/光拡散層/非光拡散層、光拡散層/光拡散層、光拡散層/光拡散層/非光拡散層、光拡散層/光拡散層/非光拡散層、及び光拡散層/非光拡散層/光拡散層等の複数の層構成等が挙げられる。さらに、層数をこれらより増やした構成でも良い。
(少なくとも2種の互いに非相溶性の熱可塑性樹脂の混合物)
少なくとも2種の非相溶性の熱可塑性樹脂の混合物に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂及びポリメチルペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂から非相溶性(互いに溶け合わない)の熱可塑性樹脂の少なくとも2種類を選択すればよいが、上記特性を安定して発現させることができること及び経済性の点から、少なくとも1種がポリオレフィン系樹脂からなることが好ましい。
2種類の樹脂のもう一方の樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びフッ素系樹脂等が好適であり、光学特性以外の要求特性や経済性等を勘案して適宜選択される。
特に、耐光性や経済性の点から、2種類ともにポリオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。2種の樹脂の屈折率差は限定されないが、屈折率差を0.003〜0.07の範囲にするのが好ましい。0.05〜0.005の範囲がより好ましく、0.01〜0.02がさらに好ましい。
上記の少なくとも2種の非相溶性の熱可塑性樹脂として用いる熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、例えば、海/島法の場合は、それぞれのメルトフローレートの組み合わせにより大きく変化し、光学特性が変化するので、求められる光学特性や、島相のサイズや形状に応じて適宜選択すれば良い。例えば、上記の2種類ともにポリオレフィン系樹脂を用いる場合は、それぞれ230℃で測定したメルトフローレートが0.1〜100の範囲で適宜組み合わせて実施すれば良い。
本発明においては、光拡散度に異方性を付与するのが好ましい場合がある。該特性を付与するには島構造に異方性を持たせるのが好ましい。このような形状の島構造を形成するためには、海成分樹脂と島成分樹脂の溶融粘度に差を付けるのが好ましい。特に、海成分よりも島成分の溶融粘度を低くするのが好ましい。このためには、例えば、メルトフローレートの差を付けるのが好ましく、海成分より、島成分の方のメルトフローレートを高くするのが好ましい。また、海成分樹脂と島成分樹脂の剛性に差を付けるのも好ましい。特に、海成分よりも島成分の剛性を低くするのが好ましい。
また、島成分のメルトフローレートが低い場合には、ダイ内でのシェアやドラフトにより島成分が細くなる力がかかりにくくなり、異方性が低下することがある。質量比が50/50から離れるほど、この傾向は強くなる。これらの傾向を考慮して、各特性の調整を行う。
上記屈折率差が満たされれば2種の樹脂の種類は限定されないが、例えば、環状ポリオレフィン系樹脂とポリエチレン系樹脂の組み合わせが、本発明の光学特性が安定して得られやすく、かつ経済性に優れているので好ましい。また、耐紫外線安定性に優れているという特徴もある。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ノルボルネンやテトラシクロドデセン等環状のポリオレフィン構造を有するものが挙げられる。具体的には、例えば、(1)ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体に、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加などのポリマー変性を行なった後に、水素添加して得られる樹脂、(2)ノルボルネン系モノマーを付加型重合させて得られる樹脂、(3)ノルボルネン系モノマーとエチレンやα−オレフィンなどのオレフィン系モノマーと付加型共重合させて得られる樹脂などを挙げることができる。重合方法及び水素添加方法は、常法により行なうことができる。
ポリエチレン系樹脂は、単一重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。共重合体の場合は50モル%以上がエチレン成分であるのが好ましい。該樹脂の密度や重合方法等も限定されないが、密度が0.909以下の共重合体の使用が好ましい。例えば、プロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテン等との共重合体が挙げられる。重合方法はメタロセン触媒法及び非メタロセン触媒法のいずれでも構わない。特に、高い拡散性が安定に付与できる点で、エチレンとオクテンのブロック共重合体の使用が好ましい。該樹脂としては、例えば、ダウケミカル社製のINFUSE(TM)が挙げられる。該エチレンとオクテンのブロック共重合体の使用が好ましい理由は定かでないが、環状ポリオレフィン系樹脂との馴染みが他のポリオレフィン系樹脂より優れていることが寄与していると推察している。
環状ポリオレフィン系樹脂とポリエチレン系樹脂との組み合わせの場合は、ポリエチレン系樹脂を海相として、かつ該海相のポリエチレン系樹脂のメルトフローレートを島相の環状ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートよりも高くすることが好ましい。
環状ポリオレフィン系樹脂とポリエチレン系樹脂の組み合わせの場合は、全樹脂量中に環状ポリオレフィン系樹脂が10〜60質量%配合されているのが好ましく、さらに好ましくは10〜50質量%である。
上記樹脂は、一般に市販されている汎用性の高い樹脂の中から選択すれば良いが、より安定した生産ができる等の対応のために特注品を使用しても良い。
上記において詳述した部分はあくまでも例示であり、これらには限定されない。上記光学特性を満たす範囲で適宜選択すれば良い。
(内部光拡散部材(A2)の製造方法)
内部光拡散部材(A2)の製造方法も特に限定されないが、経済性の点で溶融押し出し成型により製膜する方法が好ましい。該製膜方法としては、特に制限されず、例えば、Tダイ法及びインフレーション法のいずれでもよい。また、未延伸のままのフィルムでもよく、延伸処理を行ってもよい。二層以上含む構成の場合は、共押し出し法で製膜するのが好ましいが、限定はされない。例えば、押し出しラミネート法で製造しても良いし、2枚以上のフィルムを接着剤等で貼り合わせても良い。
本発明においては、光拡散度の等方性の高いものが好ましいが、限定はされない。等方性に近づけるには、押し出し機で溶融した樹脂をダイからシート状に押し出して、該シートを冷却ロールに押し圧ロールで圧接して密着させ、冷却固化させて製膜することが好ましい。冷却ロールに押し圧ロールで圧接して密着させるということを満たせば、その具体的な方法は限定されない。例えば、一般的に実施されている冷却ロールに比べて径の細い押し圧ロールで圧接しても良いし、径の同じ2個の冷却ロールの間にシートを押し出して、冷却ロール同士で圧接しても良い。また、この方法において、該押し圧ロール及び/または冷却ロール表面を粗面化処理したロールを用いて、前記した賦型処理による粗面化を同時に行っても良い。
等方性を求める場合は、無延伸でかつ、溶融押し出しの際にドラフトをかけないで製造するのが好ましいが下記のように異方性のフィルムを複数使用することでも可能である。即ち、内部光拡散層にポリエステル系樹脂を用い、一方向に2〜10倍延伸することで島相が延伸方向に引き伸ばされ細長い構造になり、該島相の配向方向と直交した方向の光拡散性が著しく向上して、本発明の目指す高い拡散性が確保できる。二枚以上のフィルムを主光拡散方向が直交するように重ね合わせて使用するのが好ましい。
また、内部光拡散部材(A2)は、単層であってもよいし、2層以上の多層構成であっても構わない。多層構成の場合は、少なくとも一層が上記の構成からなる内部光拡散部材(A2)からなる層であれば、他の層は、光拡散性を有しない単なる透明層であってもよい。また、全層が光拡散層の構成であってもよい。上記多層構成の場合は、多層共押出し法で製造してもよいし、押出しラミネート法やドライラミネート法で実施してもよい。
上記の少なくとも二種の非相溶性の熱可塑性樹脂の混合物は、それぞれの熱可塑性樹脂を製膜工程の押出し機などで配合してもよいし、予め混練法等で事前に混合物とした形で用いてもよい。
(内部光拡散部材(A2)の全光線透過率/平行光線透過率比の制御方法)
内部光拡散部材(A2)の全光線透過率/平行光線透過率比を前記した好ましい範囲に制御する方法は、以上述べたような樹脂の種類、該組成比や製造条件を適宜最適化すれば良いが、この比は拡散層の厚みの影響を大きく受けるので拡散層の厚みで制御するのが好ましい。
(レンズフィルム(B)の構造)
本発明に用いられるレンズフィルム(B)は、一方向に配向した山脈タイプの構造よりなることが必要である。該構造のレンズフィルムを用いることにより高い正面照度や正面輝度を得ることができる。該構造のレンズフィルムとしては、例えば、汎用されているプリズムレンズフィルムやレンチキュラーレンズフィルムが挙げられる。該構造のレンズフィルムのレンズ構造は直線状であっても良いし、うねりを伴ったものでも良い。また、プリズムレンズ構造の頂角、高さ及び幅等は限定されない。また、レンチキュラーレンズフィルムのレンズ構造の曲率、円弧の高さ及び底辺の幅等も限定されない。
さらに、レンズ形状は汎用されている凸型に限定はされない。該形状が反転された凹型の形状であっても良い。
レンズフィルム(B)は、実施例において記載された方法で測定されるレンズフィルムのレンズ面の中心面粒度(SGr)が5000〜30000μmであることが好ましい。6000〜30000μmがより好ましい。
中心面粒度(SGr)は、三次元表面粗さ計で測定されるレンズ表面の表面積に相関した値である。すなわち、レンズ構造による表面突起の最小二乗法により求められる平均高さの位置で表面突起を水平にスライスした時の突起のスライス面の面積の総和で示される値である。
本発明者等は、光拡散部材とレンズフィルムを積層した照明装置用レンズフィルム積層体を面光源装置の出光面に設置した場合のレンズフィルム表面を仔細に観察するとレンズフィルム表面があたかも発光しているがごとく輝いて見えることより、本発明の構成においては、正面輝度はレンズフィルのレンズ構造の表面積の支配を大きく受けていると考えて、正面輝度と相関のある新たな尺度として中心面粒度(SGr)を確立した。
従って、中心面粒度(SGr)が上記範囲未満では、レンズフィルムの表面積が不足し、正面輝度が低くなるので好ましくない。逆に、上記範囲を超えると、レンズフィルムを経済的に製造することが困難となるので好ましくない。
上記の中心面粒度(SGr)の最適範囲は、中心面平均粗さ(SRa)が1μm以上である時に成り立つ。従って、中心面平均粗さ(SRa)が1μm以上であることが好ましい。本発明に用いられるレンズフィルムレンズ面の中心面平均粗さ(SRa)は、3〜30μmがより好ましい。
(レンズフィルム(B)の製造方法)
本発明のレンズフィルム(B)の製造方法は、上記特性を満たせば限定されないが、例えば、透光性の基材上にUV硬化樹脂や放射線硬化樹脂を用いて成形する方法、或いは、基材上にPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押出成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成する方法が挙げられる。
(レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度)
レンズフィルム(B)のレンズフィルム表面の表面光沢度を5〜80%であることが必要である。5〜70%がより好ましい。表面光沢度が上記範囲を超えた場合は、外観不良が発生するので好ましくない。逆に上記範囲未満では外観不良の改善効果が飽和し、かつ正面輝度や照度が低下する場合があるので好ましくない。
表面光沢度を上記範囲にするためには、表面にレンズ構造を有するレンズフィルムの非レンズ面(レンズ構造が形成された面の反対面)と光拡散層(C)が空気層を介在させずに積層されていることが必要である。該方法により前述した本発明の効果の悪化を抑制した形で、もう一つの欠点である外観不良を改善することができる。
光拡散層(C)は、実施例において記載された方法で測定される裾広がり光拡散度が0.1〜10であることが必要である。0.12〜8が好ましい。該裾広がり光拡散度が、上記範囲未満では、レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度が上限を超え、外観不良の改善効果が低下するので好ましくない。逆に上記範囲を超えた場合は、レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度の低減効果が飽和し、外観不良の改善効果も飽和し、かつ正面輝度や照度が低下するので好ましくない。なお、レンズフィルム(B)がその非レンズ面に光拡散層を直接形成されている場合の光拡散層の裾広がり光拡散度は、レンズフィルムに替えて、東洋紡績社製の高透明ポリエステルフィルムであるA4300 188μmを用いて、その表面にレンズフィルムを用いた場合と同様の方法で製造した光拡散部材の特性値を用いる。
上記の裾広がり光拡散度は、レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度を前記範囲として、かつ高い正面輝度や正面照度を維持するには、光拡散層(C)の光拡散度を極めて低い範囲に設定することが重要であることから設定した新規な光拡散度である。例えば、前述した光拡散部材(A)の光拡散度の指標である全光線透過率/平行光線透過率比では2以下の狭い範囲になる。そこで、この狭い範囲で差別化ができる光拡散度の尺度として確立した指標である。例えば、高透明ポリエステルフィルムである東洋紡績株式会社製のA4300 125μm、実施例で用いる光拡散部材8及び光拡散部材19との両特性値の違いを以下の表に示す。この表より、上記コンセプト通りの結果となっていることがわかる。なお、表の( )内の数値はA4300の特性値を1とした時の相対値である。
(光拡散層(C)の形成方法)
上記光拡散層(C)の形成方法は限定されないが、例えば、下記の3つの方法が挙げられる。
(1)裾広がり光拡散度が0.1〜10である光拡散部材の表面にレンズ構造を形成する。
(2)表面にレンズ構造を有するレンズフィルムの非レンズ面に裾広がり光拡散度が0.1〜10である光拡散部材を積層する。
(3)レンズフィルムフィルムの非レンズ面に裾広がり光拡散度が0.1〜10である光拡散部材と同等の光拡散度を有する光拡散層を直接形成する。
(照明装置用レンズフィルム積層体の構成)
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体の構成は、光拡散部材(A)の表面にレンズフィルム(B)の光拡散層(C)面が接するように重ね合せて積層するのが好ましい。本構成により初めて本発明の効果を発現することができる。例えば、レンズフィルム(B)のレンズ面と光拡散部材(A)が接するように積層した場合や光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)を接着剤や粘着剤で貼り合わせた場合は、レンズフィルム(B)による集光効果が低くなり正面照度や正面輝度の向上効果が低くなる。
(光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)の積層体の全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率の複合特性)
本発明においては、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)を照明装置用光拡散部材積層体の構成に準じた向きで接するように重ね合わせた積層体の実施例において記載した方法で測定される全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率との複合特性が2200〜4300であることが好ましい。2400〜4300がより好ましく、2400〜4200がさらに好ましい。上記範囲を満たすことにより高輝度化と低輝度斑の両立を図ることができ、高輝度で、かつ輝度斑を小さくすることが達成できる。上記範囲を超えた高い光拡散度の場合あるいは上記範囲未満の低い光拡散度のいずれにおいても輝度が低くなり、しかも輝度斑も大きくなる。
(レンズフィルム2枚構成)
本発明においては、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)との間に、一方向に配向した山脈タイプの構造からなるレンズフィルム(D)が存在し、レンズフィルム(D)のレンズ面が光拡散層(C)と接することが好ましい実施態様である。
レンズフィルム(B)とレンズフィルム(D)はそれぞれの主配向方向が直行する方向で重ね合せるのが好ましい。主配向方向が平行方向になるように重ね合せた場合はモアレが発生することがある。
該対応により以下の効果が出せる。
(1)レンズフィルム(B)のみの構成よりも正面輝度や正面照度をさらに高めることができる。さらに、輝度斑を低下させることができる。
(2)レンズフィルム(D)として一方向に配向した山脈タイプの構造のレンズフィルムであるプリズムレンズフィルム等を用いることにより、上記効果が大きくなる。
(3)レンズフィルム(D)に関しては、レンズフィルム(B)とは異なり、表面光沢度を特定範囲にすることなく汎用の製品を用いても外観不良の悪化は起こらない。従って、レンズフィルム(D)は光拡散層(C)の積層は不要である。
(4)レンズフィルム(B)とレンズフィルム(D)との積層の順番を変えて、レンズフィルム(D)を最表面にすると外観不良が発生する。
(5)レンズフィルム(B)のみの場合は出射光の配光分布プロファイルの等方性が劣るのが、該対応により等方性を高めることができる。
(作用機構)
本発明は、二律背反事象になると言われている正面輝度と輝度斑の関係を新しいコンセプトにより打破し、高い正面輝度と低い輝度斑の両立を図ったものである。すなわち、従来技術においては光拡散度の高い光拡散板の使用や複数枚の光拡散部材の組み合わせにより輝度斑の抑制がなされてきたために、輝度斑を低くすると正面輝度が低下し、いわゆる二律背反事象が完全に打破出来ていなかった。
本発明者等は、光拡散部材(A)として単独では光拡散度が低く輝度斑を小さくする効果が小さくても、レンズフィルム(B)との組み合わせによる光拡散度の相乗効果で輝度斑を小さくしてやれば正面輝度の低下を抑制した形で輝度斑を小さくすることができ、従来技術では実現出来なかった高い正面輝度と低い輝度斑の両立が図れるものと考えた。すなわち、光拡散部材(A)の光拡散度は適度な範囲として、輝度斑を小さくするのに必要な光拡散度はレンズフィルム(B)との相乗効果を利用して達成する方法が好ましいという仮説を立てた。
本発明者らは、さらに鋭意検討を行った結果、正面輝度と輝度斑との関係は、光拡散部材(A)の光拡散度に対して二律背反でなくそれぞれ極大値が存在し、かつ両極大値と極小値を示す光拡散部材(A)の光拡散度がほぼ一致するので、この点を中心とした適度な範囲を選ぶことにより、従来技術では達し得なかった高い正面輝度と低い輝度斑の両立を図ることができることを見出した。
上記仮説の正しさが実証できたのは、前述した従来公知の光拡散度評価の課題であった出射光の変角配光分布プロファイルのパターンの影響を無くすることができる全光線透過率/平行光線透過率比という新規な光拡散度評価法を確立することによって初めて成し得たものである。
上記のごとく本発明においては、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)の光拡散度の相乗効果を利用して高い正面輝度と低い輝度斑の両立を図っているので、光拡散積層体の光拡散度も重要であると言える。例えば、実施例1において用いた光拡散部材1及びレンズフィルム1のそれぞれ単独での全光線透過率/平行光線透過率比は19.8及び40.5であり、どちらも光拡散度は中レベルである。これに対して、これらの光拡散部材1とレンズフィルム1との積層体の全光線透過率/平行光線透過率比は105であり、両部材の相乗効果で光拡散度が大きくなっており、上記仮説の妥当性が示される。
照明装置用レンズフィルム積層体をレンズフィルム1に限定し、全光線透過率/平行光線透過率比の異なる各種の表面光拡散部材(A)と組み合わせた系においては、光拡散積層体の全光線透過率/平行光線透過率比の適切な範囲は80〜120程度であるが、不適切な範囲との境界が不明確であり、かつレンズフィルム(B)のレンズ構造の影響等を受けることが判った。従って、レンズフィルム(B)のレンズ構造の影響を受けない普遍的な積層体の光拡散度の評価尺度の確立が必要となった。本発明者等は全光線透過率/平行光線透過率比では、レンズ構造による影響を受けるのは光拡散部材とレンズフィルムの積層体の光拡散度については拡散透過光の寄与が一次函数として作用するのではなく多次函数として作用するために生じた結果であると推察した。そこで、全光線透過率/平行光線透過率比にさらに拡散透過光の寄与が含まれる全光線透過率を掛け算した複合特性が有効であると考えて検証を行った。その結果、想定通りの結果を得た。そして、高い正面輝度と低い輝度斑の両立を図るには、前述した2200〜4300の範囲が適切であることを見出した。上記複合特性は、拡散透過光の寄与が含まれた全光線透過率の2乗を平行光線透過率で除した値であるので、拡散透過光の寄与が多次函数的に作用した尺度となっていると考えており、上記仮説を支持している。従って、以下、本尺度を二次函数光拡散度と称することもある。
なお、光拡散部材(A)の光拡散度は、一次函数光拡散度である全光線透過率/平行光線透過率比で十分であり、二次函数光拡散度を用いる必要はない。
すなわち、輝度斑は、ある角度から面照明を観察した際に、明るい領域と暗い領域とが視認される現象である。このような輝度斑を抑制するには通常、高い光拡散度の光拡散板や光拡散シートが用いられる。このような手段で輝度斑を抑制することが出来る前提としては、明るく見える領域と暗く見える領域とから射出される光量自体には大きな差が無いということである。つまり、面照明を観察する角度方向に射出される光量が多い領域は明るく観察され、他方、暗く見える領域は、面照明を観察する角度方向への射出光量が相対的に少ない。一方で、当該角度以外へ射出される光量については、この関係が逆転する。すなわち、高い光拡散度の光拡散板や光拡散シートは、明るく見える領域の観察方向へ射出される光を拡散することで低減し、一方で暗く見える領域の観察方向以外へ射出される光を拡散することでその一部を観察方向へと射出角度を変え、観察方向の光量を増加させる。この結果として輝度斑が抑制されることとなる。ここで一般的に観察方向とは、面照明の法線(正面)方向である場合が多い。
前述及び後述するごとく、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)との界面には空気層が存在するのが好ましいのに対して、レンズフィルム(B)の非レンズ面に積層される光拡散層(C)とレンズフィルム(B)との界面には空気層を排除した方が好ましいという対照的な結果になることの理由は、それぞれの界面の屈折率の変化により臨界角度が変化することにより引き起こされたものと推察している。
(レンズフィルム起因の外観不良改善)
レンズ面の表面光沢度はレンズ面の反射特性である。一方、外観不良はレンズフィルムを通過してきた透過光により引き起こされる特性であり、全く逆方向の光の特性が相関していることになる。従って、レンズ面の表面光沢度を前記範囲にすることで外観不良が改善できる理由は定かでなく、驚くべく結果である。一見関係がないと思われる現象が共通した要因の支配を受けていることがその原因の一つになっていると推察している。すなわち、レンズフィルムの非レンズ面に光拡散層(C)を、空気層を排除した形で積層することにより、レンズ表面の特定角度に出光及び反射する光の特性が共通して制御できることにより引き起こされたものと推察している。
また、表面光沢度や外観不良が、非レンズ面に存在する非常に小さな光拡散度の光拡散層により大幅に改善できることも驚くべきことである。この驚くべき作用は、正面輝度や照度の低下を抑制した形で外観不良を改善できることの大きな要因になっていると推察している。
(面光源装置)
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体が組み込まれる面光源装置の基本ユニットは、少なくとも片面に出光面を有した構成であれば、その内容は問わない。例えば、エッジライト方式及び直下型のいずれであっても構わない。また、両面出光タイプであっても良い。
一般に、面光源装置には、出光面の輝度を上げる目的で、出光面と反対面には、反射フィルムや反射体が使用されている。該反射フィルムや反射体の種類も限定されない。例えば、白色体よりなる光拡散タイプの反射フィルムや反射体、及び金属光沢度による反射を利用した指向性の強い反射フィルムや反射体、及び両特性を兼備した反射フィルムや反射体等を挙げることができる。
また、エッジライト方式の面光源装置には、光源からの距離による輝度の減衰を抑制するために、印刷、刻印及び彫刻等により出光パターンを付ける方法が通常採用されているが、該出光パターンの有無も問わない。該出光パターンを付与する方法は、本発明においては、従来技術において実施されている各種光学用部材を単に重ね合わせて設置する方法とは、出光のプロファイルが大きく異なるので、出光パターンを本発明の方法に適合するように設計するのが好ましい。本発明の方法は、光源から近距離における出光量が増加するので、出光パターンの傾斜をより強くするのが好ましい。
本発明の光拡散積層体は、隠蔽性が優れているので、例えば、ドット印刷法等の輝度斑の大きい導光板にも適用できるという特徴を有する。
(面光源装置の光源)
面光源装置に用いられる光源は限定されない。例えば、既に多く用いられている蛍光灯、冷陰極管及びLED光源等の光源が挙げられる。特に、本発明は、光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)との組み合わせによる光拡散度の相乗効果で輝度斑を小さくするという新たなコンセプトに基づいており、従来技術では実現出来なかった輝度斑の抑制効果が図れるので、光の直進性の高いLED光源のランプ像、いわゆる光源スポットを輝度の低下を抑制した形で消去することができるので、LED光源の使用が好ましい。
(照明装置用レンズフィルム積層体の使用方法)
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体は、上記面光源装置の出光面側の表面に前記した照明装置用レンズフィルム積層体の光拡散部材(A)面が接するように設置されてなることが重要である。この場合、片面のみに光拡散層が形成されたものを用いる場合は、光拡散部材(A)の設置方向は問わない。光拡散層面がレンズフィルムB)と接する方向であってもよいし、光拡散層面が面光源装置と接する方向であっても良い。
ただし、例えば、本発明の照明装置用レンズフィルム積層体を、上記面光源装置の出光面側の表面に照明装置用レンズフィルム積層体のレンズフィルム面が接するように上記方法と逆向きに設置した場合は、照明装置用レンズフィルム積層体による集光効果が低くなり、正面輝度向上効果が低くなるので好ましくない。
本発明においては、上記照明装置用レンズフィルム積層体の光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)とが接する界面に空気層が存在することが好ましい。例えば、接着剤や粘着剤で貼り付ける等により該界面の空気層を排除すると照明装置用レンズフィルム積層体による集光効果が大きく低下して、正面輝度向上効果が大幅に低下するので好ましくない。
(照明装置)
本発明においては、上記面光源装置を照明用の光源として用いることができる。上記面光源装置は、高い輝度、すなわち高い照度及び照度の斑を低減できるので、照明用の光源として用いた場合に、照明装置の明るさ及び均一性を向上させることができる。また、本発明の面光源装置は輝度斑が小さいので照明装置として用いた場合に照明装置を直視した時の明るさの斑が小さく見えるので、見ための品位を高めることができる。一方、高度な照度が必要でない使用方法においては、光源の光量を低減できるので、照明装置の製造コストや照明装置の使用時のエネルギー消費量を低減することができ、経済的効果や環境負荷を低減することが可能となる。
また、レンズフィルムにより引き起こされる外観のぎらつきや明度斑等の外観不良の課題が改善できるので見ための品位を高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、実施例で採用した測定・評価方法は次の通りである。また、実施例中で「部」とあるのは断りのない限り「質量部」を意味し、「%」とあるのは断りのない限り「質量%」を意味する。
1、全光線透過率/平行光線透過率比及び全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率の複合特性(二次函数光拡散度)
(全光線透過率)
自記分光光度計(UV−3150:島津製作所社製)に積分球付属装置(ISR−3100:島津製作所社製)をセットして、スリット幅12nmで波長300〜800nmの範囲を高速でスキャンして分光スペクトルの測定を行い、550nmにおける透過率で表示した。
(平行光線透過率)
自記分光光度計(UV−3150;島津製作所社製)を用いて、スリット幅12nmで波長300〜800nmの範囲を高速でスキャンして分光スペクトルの測定を行い、550nmにおける透過率で表示した。
上記測定においては、光拡散部材、レンズフィルム及び光拡散部材とレンズフィルムの積層体のいずれの場合も、試料の主光拡散方向が水平方向になるように試料固定器具に固定して測定をした時の値を用いた。
主光拡散方向は以下の方法で検出した。
光拡散部材の場合は、試料にレーザーマーカーで光を当て、出射光の拡散方向を検知して決定した。レンズフィルムの場合は、レンズフィルムあるいはレンズフィルム積層体と光拡散フィルム(きもと社製ライトアップフィルム(商標登録)100DX2)とをレンズフィルムの非レンズ面と光拡散フィルムが接するように重ね合わせて、光拡散フィルム側よりレーザーマーカーで光を当てて暗所の約3cm程度の距離の白板にレーザーマーカーの出射光のパターンを投影し、そのパターンより判定した。
光拡散部材については、実際に使用する場合の光の透過方向が一致する向きで試料を固定して測定するのが良い。本発明においては、反光拡散層側から入光する向きで固定して測定した。
レンズフィルム及び光拡散部材とレンズフィルムの積層体の場合は非レンズ面より入光して測定した。
光拡散部材とレンズフィルムを積層した積層体の場合はレンズフィルムのレンズ面との反対面と光拡散部材を重ね合わせて光拡散部材側から入光する方向で試料固定器具に固定して測定した。
光拡散部材において、試料の両面で表面粗度が異なる場合は、実際に使用する場合の光の透過方向が一致する向きで試料を固定して測定するのが良い。本発明においては、表面粗度が低い方から入光する向きで固定して測定した。
(全光線透過率/平行光線透過率比)
上記方法で測定された全光線透過率を平行光線透過率で除して算出した。該全光線透過率/平行光線透過率比の値が高い程、光拡散度が高い。
(二次函数光拡散度)
上記方法で求めた全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率を掛け合わせて求めた。
2、非分光全光線透過率及びヘーズ
日本電色工業株式会社製ヘーズ測定器「NDH−2000」を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。
上記測定においては、試料の主光拡散方向が水平方向になるように試料固定器具に固定して測定をした時の値を用いた。主光拡散方向は、試料にレーザーマーカーで光を当て、出射光の拡散方向を検知して決定した。
試料の両面で表面粗度が異なる場合は、実際に使用する場合の光の透過方向が一致する向きで試料を固定して測定するのが良い。本発明においては、表面粗度が低い方から入光する向きで固定して測定した。
3、拡散透過率
株式会社村上色彩研究所製ヘーズ・透過率計「HR−100」を用いて、JIS K 7361に準拠して測定した。
上記測定においては、試料の主光拡散方向が水平方向になるように試料固定器具に固定して測定をした時の値を用いた。主光拡散方向は、試料にレーザーマーカーで光を当て、出射光の拡散方向を検知して決定した。
試料の両面で表面粗度が異なる場合は、実際に使用する場合の光の透過方向が一致する向きで試料を固定して測定するのが良い。本発明においては、表面粗度が低い方から入光する向きで固定して測定した。
4、中心面粒度(SGr)
接触式の三次元表面粗さ測定装置((株)小坂研究所製 二次元、三次元表面粗さ解析システム TDA−21)により、以下に示す条件で測定して求めた。
(測定条件)
TABLE PITCH:0.005、REC PITCH:1、H.MAGUNIFICATIN:200、MEASURING LENNGTH:1mm、V.MAGUNIFICATIN:500、CUT OFF:0.25、TRAVERSING LENNGTH:REC、本数:100本
なお、触針は2μmで90度のものを用いた。
5、裾広がり光拡散度
変角分光測色システムGCMS−4型(GSP−2型:株式会社村上色彩研究所製、変角分光光度計GPS−2型)を用いて測定を行った。透過測定モード、光線入射角:0°(フィルム法線方向)、受光角度:0°〜80°(フィルム法線からの極角。方位角は水平)、光源:D65、視野:2°の条件で、試料の主光拡散方向が水平方向になるように試料台に固定(試料台の軸と主光拡散方向の軸とのずれは20度程度までは許容される)し、透過光の変角分光光度曲線を求めた。あおり角は0°とした。
受光角0°から80°までを5°ピッチで測定した。
測定に先立ち、株式会社村上色彩研究所製のGCMS−4用の透過光拡散標準板(オパールガラス)を用いて装置の校正を行い、該透過光拡散標準板の受光角度0度における透過光強度を基準(1.000)として、相対透過度を測定した。なお、前記透過光拡散標準板は、積分球式分光計測で空気層を1.000とした時の440nmの透過率が0.3069であった。
波長550nmの光の受光角0°及び10°の透過度を測定して、出射角0度における透過度(I)と出射角10度における透過度(I10)の割合(I10/I×100)を求めて%表示した。
本測定は、各試料とも3回測定し、その平均値で表示した。
試料の両面で表面粗度が異なる場合は、実際に使用する場合の光の透過方向が一致する向きで試料を固定して測定する。本発明においては、表面粗度が低い方から入光する向きで固定して測定した。
6、レンズフィルムの表面光沢度
日本電色工業株式会社製光沢度計「VG2000」を用いて、JIS Z 8741に準じ、レンズ面の角度60度の光沢度を測定した。測定は主配光方向及び主配光方向と直交する方向の両方向の値を測定して、光沢度の高い方の値を表面光沢度とした。
7、冷陰極管方式の直下型面光源装置における輝度及び輝度斑
RISA−COLOR/ONE−II(ハイランド社製)を用いて測定を行った。
電通産業株式会社製の冷陰極管タイプの検査用面光源装置(発光部品番 LB350−236及び電源部品番 SWD24−3.2A)の乳白光拡散板を取り外して、この乳白光拡散板に変えて透明な厚み2mmもアクリル板を設置し、その透明なアクリル板の上にA−4サイズの試料を検査用面光源装置のほぼ中央部になるように設置した。さらに、この試料の上に、100mm角の開口部を設けた黒色の遮光板を、開口部が上記の試料のほぼ中央部になるように設置して測定を行った。
レンズフィルムは、光拡散特性の主配向方向が面光源装置の長手方向と平行になる方向に設置した。
該レンズフィルムの光拡散特性の主配向方向は、レンズフィルムの半レンズ面にきもと社製の光拡散フィルムであるライトアップフィルム100DX2の光拡散層側が接するように重ねあわせてライトアップフィルム側よりレーザーマーカの光を当て約2cm離した壁に出射光のパターンを投影して判定できる。該投影光パターンの長手方向が主光拡散方向である。該判定は暗所で行った。
光拡散部材も異方性がある場合は、レンズフィルムと同様に光拡散特性の主配向方向が面光源装置の長手方向と平行になる方向に設置した。
CCDカメラと試料表面間の距離を垂直状態で1mとして、CCDカメラを試料表面に対して−70°から+70°までの間の赤道上を移動させて、輝度の角度依存性を測定した。変角はスタートとラストのみ1度ピッチとし、その間は3度ピッチで変角移動をした。輝度の測定は測定部を横方向に3分割、縦方向に9分割し、横方向の中心部の9分割部分の輝度データーを読み取り、0度(垂直方向)の平均輝度を表示した。
また、0度における9データの最大値、最小値及び平均値より下記(3)式により輝度斑を求めて表示した。
輝度斑(%)=(最大値−最小値)/平均値×100 (3)
なお、検査用面光源装置は長手方向が上記の赤道方向になるように設置した。
検査用面光源装置は、水平の状態で点等後1時間以上放置後に測定した。ランプ強度は最大値で行った。
測定は暗室で行った。
8、輝度の変角分布プロファイルの等方性(輝度の等方性)
上記の輝度及び輝度斑測定を検査用面光源装置の長手方向と直行する方向についても測定行い、両方向の平均輝度の角度依存性のプロファイル図より、0度(垂直方向)の輝度の半分の強さの位置における角度(半値幅角度)を求めた。それぞれの半値幅角度の小さい方の値を大きい方の値で除した値より以下のランク付けを行った。
ランク1:1.0〜0.90、ランク2:0.89〜0.80、ランク3:0.79〜0.70、ランク4:0.69以下
9、冷陰極管方式の直下型面光源装置における正面照度及び照度の等方性
上記の輝度特性に用いたRISA−COLOR/ONE−II(ハイランド社製)を変角照度計ZERO−ONE(ハイランド社製)に変更して、検査用面光源装置の長手方向及びその方向と直交する方向の照度の角度依存性のプロファイルを測定し、得られた照度の角度依存性のプロファイル図より輝度測定と同様の方法で求めた。ランク付けも同様にして行った。
なお、サンプル面と照度計の距離は垂直方向において50cmとした。
10、外観不良
上記の輝度及び輝度斑測定時に測定試料の表面の輝度状況を全方位において、観察角度を変えて肉眼で観察して、ぎらつきの有無を判定した。ぎらつきの見えない場合を○で、見える場合を×で表示した。
また、暗室の電灯を消灯して暗室の壁面を肉眼で観察して、明度の斑の有無を観察し、斑のない場合を○、ある場合を×で表示した。
11、熱可塑性樹脂のメルトフローレート
JIS K 7210 A法に準拠して、2.16kgfの条件で測定した。
(光拡散部材の製造例)
1、光拡散部材1
厚み100μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の片面に、平均粒径が3μmの真球状のアクリル樹脂粒子(東洋紡績社製 タフチック(TM)FHーS300)50質量部とポリウレタン樹脂50質量部の混合部を、乾燥後厚みで30μmになるように、塗工機を用いて、塗布および乾燥をすることにより表面光拡散部材1を得た。その特性を表1に示す。
2、光拡散部材2
厚み100μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の片面に、下記方法で調製した共重合ポリエステル樹脂7.0重量%、平均粒径2.0μmの有機粒子(ベンゾクアナミンホルムアルデヒド縮合物)4.0重量%、帯電防止剤(カチオン系第4級アンモニュウム塩)0.32重量%、溶媒として水50重量%、IPA(イソプロピルアルコール)40重量%よりなるコート液組成物を乾燥重量で1.0g/mとなるように、リバースロール法で塗布、乾燥後、160℃で30秒熱処理をし、表面光拡散層を形成して表面光拡散部材2を得た。その特性を表1に示す。
(共重合ポリエステルの調製)
撹拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備したステンレススチール製オートクレーブに、テレフタル酸747部、イソフタル酸664部、セバシン酸202部,フマル酸58部,エチレングリコール744部、ネオペンチルグリコール720部を仕込み、160℃から220℃まで、3時間かけてエステル化反応を行った。次いで、テトラ−n−ブチルチタネート0.7部を加え、200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、0.22mmHgの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステルを得た。得られたポリエステルは、重量平均分子量20000であり、淡黄色透明であった。
3、光拡散部材3
厚み188μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の片面に、透明アクリル系光硬化型樹脂組成物(ダイセルサイテック(株)製、商品名「PETIA」)を塗布し、ロール金型で賦型し、紫外線を照射する紫外線賦型法により、三次元平均表面粗さ(SRa)が1.5μmのランダムな表面突起が賦型された表面光拡散部材3を得た。その特性を表1に示す。
4、光拡散部材4
光拡散部材1の製造方法において、拡散層厚みを35μmに変更する以外は、光拡散部材1の製造方法と同じ方法で表面光拡散部材4を得た。その特性を表1に示す。
5、光拡散部材5
厚み100μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の片面に、光拡散部材4に用いたと同じポリエステル樹脂10質量%、平均粒径0.9μmの炭酸カルシューム(丸尾カルシューム社製 カルテックス5)1.0質量%、帯電防止剤(カチオン系第4級アンモニュウム塩)0.32重量%、溶媒として水50重量%、IPA(イソプロピルアルコール)40質量%よりなるコート液組成物を、乾燥重量で1.0g/mとなるように、リバースロール法で塗布、乾燥後、160℃で30秒熱処理をし、表面光拡散層を形成して表面光拡散部材5を得た。その特性を表1に示す。
6、光拡散部材6
光拡散部材1の製造方法において、アクリル樹脂粒子を平均粒径が0.9μmのアクリル樹脂粒子(東洋紡績社製 タフチック(TM)FU700)に変更する以外は、光拡散部材1の製造方法と同様の方法で表面光拡散部材6を得た。その特性を表1に示す。
7、光拡散部材7
光拡散部材1の製造方法において、表面光拡散層を高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の両面に積層するように変更する以外は、光拡散部材1の製造方法と同様の方法で表面光拡散部材7を得た。その特性を表1に示す。
8、光拡散部材8
2台の溶融押し出し機を用い、第1の押し出し機にて、環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6013S−04 Topas Advanced Polymers社製 メルトフローレート:2.0(230℃))35質量部とエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9817.15 メルトフローレート:26(230℃))65質量部を光拡散層とし、第2の押し出し機にて、ポリプロピレン系の接着性樹脂(アドマー(TM)SE800 三井化学社製 メルトフローレート:5.7(190℃))が両表層となるように、Tダイ方式にて溶融共押出し後、鏡面の冷却ロールで冷却することにより、総厚み56μmの両面に熱密着層が積層された光拡散部材8を得た。その特性を表1に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。層厚み構成は8/40/8(μm)であった。第1の押し出し機の押し出し温度は230℃として、第2の押し出し機温度は250℃とした。
9、光拡散部材9
ポリプロピレン樹脂(住友化学社製、住友ノーブレン FS2011DG3)50質量部、エチレン・ブテン共重合体(三井化学社製、タフマー A0585X)30質量部及びナノ結晶構造制御型ポリオレフィン系エラストマー樹脂(三井化学社製、ノティオ PN3560)20質量部を予め2軸の押し出し機で溶融押し出しすることにより得た混練されたポリオレフィン系樹脂組成物を、60mmφ単軸押出機(L/D;22)内で樹脂温度240℃にて溶融混合してTダイで押出した後、20℃のキャスティングロールで冷却することにより未延伸シートを得た。次いでこの未延伸シートを縦延伸機のロール周速差を利用して延伸温度118℃で4.5倍に延伸し、更に横方向に145℃で8.2倍に延伸をし、158℃で熱セットをした。引き続きその片面にコロナ処理をして厚み25μmの光拡散部材9を得た。その特性を表1に示す。
10、光拡散部材10
環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6013S−04 Topas Advanced Polymers社製 メルトフローレート:2.0(230℃))35質量部とエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9817.15 メルトフローレート:26(230℃))65質量部を池貝鉄工社製PCM45押出機を用いて樹脂温度250℃にて溶融混合してTダイで押出し、冷却ロール面にシリコーン処理されたポリエステルフィルム(厚み50μm)を通過させながら、該ポリエステルフィルムの表面に積層し、シリコーンゴム製の押さえロールで冷却ロールに押さえつけ冷却することにより、上記の樹脂組成よりなる光拡散層が積層されたポリエステルフィルムベースの光拡散部材10を得た。光拡散層厚みは100μmとした。その特性を表1に示す。
11、光拡散部材11
環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6015 Topas Advanced Polymers社製 メルトフローレート:0.41(230℃))50質量部とエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9817.15 メルトフローレート:26(230℃))50質量部を、池貝鉄工社製PCM45押出機を用いて樹脂温度250℃にて溶融混合してTダイで押出し、梨地加工した冷却ロール(Ra=0.55)で冷却することにより、厚み200μmの光拡散部材11を得た。なお、上記冷却ロールの反対面は表面に離型処理をした(Ra=1.0)押さえロールを用いた。その特性を表1に示す。
12、光拡散部材12
光拡散部材11の製造方法において、樹脂組成を以下のものに変更する以外は、光拡散部材11の製造方法と同様の方法で厚み60μmの光拡散部材12を得た。その特性を表1に示す。
樹脂組成:環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6017 Topas Advanced Polymers社製 メルトフローレート:1.5(260℃))35質量部とエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9807.15 メルトフローレート:15(190℃))65質量部
13、光拡散部材13
2台の溶融押し出し機を用い、第1の押し出し機にて、環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6013S−04 Topas Advanced Polymers社製 メルトフローレート:2.0(230℃))35質量部とエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9817.15 メルトフローレート:26(230℃))65質量部を光拡散層とし、第2の押し出し機にて、ポリプロピレン系の接着性樹脂(アドマー(TM)SE800 三井化学社製 メルトフローレート:5.7(190℃))が両表層となるように、Tダイ方式にて溶融共押出し後、鏡面の冷却ロールで冷却することにより、総厚み126μmの両面に熱密着層が積層された光拡散部材13を得た。その特性を表1に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。層厚み構成は18/90/18(μm)であった。第1の押し出し機の押し出し温度は230℃として、第2の押し出し機温度は250℃とした。
14、光拡散部材14
ポリカーボネート系樹脂(レキサン(TM)9945A SABICイノベーティブプラスチック社製 メルトフローレート:10(300℃))35質量部と TPX樹脂(DX820 三井化学社製 メルトフローレート:180(280℃))65質量部を、池貝鉄工社製PCM45押出機を用いて樹脂温度250℃にて溶融混合してTダイで押出し、鏡面の冷却ロールで冷却することにより、総厚み200μm光拡散部材14を得た。その特性を表1に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。
15、光拡散部材15
光拡散部材11の製造方法において、フィルム厚みを400μmに変更する以外は、光拡散部材11の製造方法と同様の方法で光拡散部材15を得た。その特性を表1に示す。
16、光拡散部材16
2台の溶融押し出し機を用い、第1の押し出し機にて、ポリカーボネート系樹脂(レキサン(TM)9945A SABICイノベーティブプラスチック社製 メルトフローレート:10(300℃))35質量部と TPX樹脂(DX350 三井化学社製 メルトフローレート:110(280℃))65質量部を光拡散層とし、第2の押し出し機にて、ポリプロピレン系の接着性樹脂(アドマー(TM)QE060 三井化学社製 メルトフローレート:7.0(230℃))が両表層となるように、Tダイ方式にて溶融共押出し後、鏡面の冷却ロールで冷却することにより、総厚み400μmの両面に熱密着層が積層された光拡散部材16を得た。その特性を表1に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。層厚み構成は30/140/30(μm)であった。
17、光拡散部材17
光拡散部材21の製造方法において、ポリカーボネート系樹脂をレキサン(TM)EXL1810T(SABICイノベーティブプラスチック社製 メルトフローレート:35(300℃))に変更する以外は、光拡散部材21の製造方法と同様の方法で光拡散部材17を得た。その特性を表1に示す。
18、光拡散部材18
帝人化成社製のポリカーボネート系樹脂系の光拡散板(パンライト(TM)65HLW1.5mm)を使用した。その特性を表1に示す。
19、光拡散部材19
(1)結晶性ホモポリエステル樹脂(M1)の製造
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸(86.4質量部)及びエチレングリコール(64.4質量部)からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモン(0.017質量部)及びトリエチルアミン(0.16質量部)を添加した。次いで、加圧昇温を行い、ゲージ圧3.5kgf/cm、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、酢酸マグネシウム4水和物(0.071質量部)、次いでリン酸トリメチル(0.014質量部)を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル(0.012質量部)、次いで酢酸ナトリウム(0.0036質量部)を添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、減圧下260℃から280℃へ徐々に昇温し、所定の固有粘度になるまで、285℃で重縮合反応を行った。
重縮合反応終了後、濾過粒子サイズ5μm(初期濾過効率:95%)のナスロン製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却、固化させ、ペレット状にカットした。得られた結晶性ホモポリエステル樹脂(M1)は、結晶融解熱が35mJ/mg、融点が256℃、固有粘度が0.56dl/g、溶融粘度が91Pa・s、Sb含有量が144ppm、Mg含有量が58ppm、P含有量が40ppm、カラーL値が56.2、カラーb値が1.6であった。また、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。
(2)共重合ポリエステル樹脂(M2)の製造
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位70モル%及びネオペンチルグリコール単位30モル%を構成成分とする、固有粘度が0.59dl/g、溶融粘度が121Pa・s、の共重合ポリエステル樹脂(M2)を(M1)の作製方法に準じて作製した。
(3)ポリスチレン(M3)
溶融粘度が147Pa・sのポリスチレン樹脂(PS)を使用した。
(4)塗布液(M4)の調製
ジメチルテレフタレート(95質量部)、ジメチルイソフタレート(95質量部)、エチレングリコール(35質量部)、ネオペンチルグリコール(145質量部)、酢酸亜鉛(0.1質量部)および三酸化アンチモン(0.1質量部)を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(6.0質量部)を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量19,500の共重合ポリエステル系樹脂を得た。
得られた共重合ポリエステル系樹脂の30質量%水分散液を7.5質量部、重亜硫酸ソーダでブロックしたイソシアネート基を含有する自己架橋型ポリウレタン系樹脂の20質量%水溶液を11.3質量部、有機スズ系触媒を0.3質量部、水を39.8質量部およびイソプロピルアルコールを37.4質量部、それぞれ混合した。
さらに、フッ素系ノニオン型界面活性剤の10質量%水溶液を0.6質量部、粒子Aとしてコロイダルシリカ(平均粒径40nm)の20質量%水分散液を2.3質量部、粒子Bとして乾式法シリカ(平均粒径200nm、平均一次粒径40nm)の3.5質量%水分散液を0.5質量部添加した。次いで、5質量%の重曹水溶液で塗布液のpHを6.2に調整し、濾過粒子サイズ(初期濾過効率:95%)が10μmのフェルト型ポリプロピレン製フィルターで精密濾過し、塗布液(M4)を調整した。
(5)表面光拡散ポリエステルフィルムの製造
光拡散層の原料として、結晶性ホモポリエステル(M1)57質量部、共重合ポリエステル(M2)38質量部と、ポリスチレン(M3)5質量部とを、それぞれ135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、混合し、押出機2に供給した。また、支持層(A)の原料として結晶性ホモポリエステル(M1)76.7質量部、共重合ポリエステル(M2)23.3質量部を、それぞれ6時間減圧乾燥(1Torr)した後、混合し、押出機1に供給した。
各押出機の溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの設定温度を275℃、フィルターの後のポリマー管の設定温度を270℃とし、押出機2、及び押出機1から供給された各原料を、2層合流ブロックを用いて積層し、口金よりシート状に溶融押し出した。
なお、(A)層と(B)層との厚み比率は、90対10となるように、各層のギアポンプを用いて制御した。また、上記のフィルターには、いずれもステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度:10μm粒子を95%カット)を用いた。また、口金の温度は、押出された樹脂温度が275℃になるように制御した。
押し出した樹脂を、表面温度30℃の冷却ドラムに静電印加法を用いて密着させて冷却固化し、未延伸フィルムを作成した。このとき、(A)層面を冷却ドラムに接する面とした。また、冷却ドラムによる未延伸フィルムの引き取り速度は、12m/分とした。
得られた未延伸フィルムを、予熱ロールを用いて79℃に加熱し、周速が異なるロール間で、縦方向に3.4倍に延伸した。このとき、赤外線放射温度計にてフィルムの温度をモニターし、フィルムの最高温度が100℃になるように、ヒーター温度を制御した。
縦延伸完了後、得られた一軸延伸フィルムを50℃まで冷却した後、フィルムの片面(A層側)に塗布液(M4)を塗布した。塗布液はウェット塗布量が約15g/mとなるように制御した。その後、乾燥炉にて塗布面を乾燥した。
塗布層を有する一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持して、テンターに導き、120℃に予熱した後、135℃で横方向に2.5倍延伸したのち、140℃で横方向に1.6倍延伸し、さらに240℃で10秒間熱処理し、60℃まで冷却する過程で横方向に3.3%の緩和処理を行い、全厚み100μmの表面光拡散部材19を作成した。その特性を表2に示す。
20、光拡散部材20
2台の溶融押し出し機を用い、基層として第1の押し出し機にて、ポリプロピレン樹脂FLX80E4(住友化学社製、住友ノーブレン、メルトフローレート:7(230℃))を供給し、表層として第2の押し出し機にて、ポリプロピレン系の接着性樹脂(三井化学社製、アドマーQF551、メルトフローレート:5.7(230℃))を供給して、Tダイ方式にて溶融共押出し後、梨地の表面温度50℃冷却ロールで冷却することにより、厚み80μmの光拡散部材11を得た。その特性を表2に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。第1押し出し機および第2押し出し機共に一軸方式であり、出口温度はともに250℃とした。また、冷却ロールの表面温度は50℃に設定した。フィルムは21m/分の速度で巻き取った。層厚み構成は11/57/11(μm)であった。
21、光拡散部材21
2台の溶融押し出し機を用い、基層として第1の押し出し機にて、ポリプロピレン樹脂FLX80E4(住友化学社製、住友ノーブレン、メルトフローレート:7(230℃))を供給し、表層として第2の押し出し機にて、ポリプロピレン系の接着性樹脂(三井化学社製、アドマーQF551、メルトフローレート:5.7(230℃))を供給して、Tダイ方式にて溶融共押出し後、梨地の表面温度50℃冷却ロールで冷却することにより、厚み80μmの光拡散部材11を得た。その特性を表2に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着はバキュームチャンバーを用いて行った。第1押し出し機および第2押し出し機共に一軸方式であり、出口温度はともに250℃とした。また、冷却ロールの表面温度は50℃に設定した。フィルムは21m/分の速度で巻き取った。層厚み構成は11/57/11(μm)であった。
22、光拡散部材22
3台の溶融押し出し機を用い、基層として第1の押し出し機(PCM60押し出し機:池貝工社製)で、ポリプロピレン樹脂FLX80E4(住友化学社製、住友ノーブレン、メルトフローレート:7(230℃))を供給し、冷却ロール側の表層として第2の押し出し機(PCM65押し出し機:池貝工社製)で、ポリプロピレン系の接着性樹脂(三井化学社製、アドマーQF551、メルトフローレート:5.7(230℃))を供給し、冷却ロールと反対側の表層として第3の押し出し機(PCM45押し出し機:池貝工社製)で、環状ポリオレフィン系樹脂(TOPAS(TM)6015S−04 Topas Advanced Polymers社製メルトフローレート:0.4(230℃))2質量部とポリプロピレン樹脂FLX80E4(住友化学社製、住友ノーブレン、メルトフローレート:7(230℃))98質量部とを供給して、樹脂温度250℃で、Tダイ方式にて溶融共押出し後、鏡面の冷却ロールで冷却することにより、光拡散部材12を得た。その特性を表2に示す。なお、上記冷却時の冷却ロールへのフィルムの密着は静電気密着法で行った。冷却ロールの表面温度は20℃に設定した。フィルムは5m/分の速度で巻き取った。層厚み構成は11/57/11(μm)であった。
23、光拡散部材23
光拡散部材20の製造方法において、鏡面の冷却ロールに替え、かつ表面温度を20℃にする以外は、光拡散部材20と同様の方法で光拡散部材13を得た。その特性を表2に示す。
(レンズフィルムの製造例)
レンズフィルム1
光拡散部材19の光拡散層の反対面に、透明アクリル系光硬化型樹脂組成物(ダイセルサイテック(株)製、商品名「PETIA」)を塗布し、ロール金型で賦型し、紫外線を照射する紫外線賦型法により、頂角90度、プリズム高さ25μm、プリズム底辺の幅51μmのプリズムレンズ構造を形成してレンズフィルム1を得た。その特性を表3に示す。
2、レンズフィルム2
レンズフィルム1の製造方法において、光拡散部材19を厚み188μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)に変更する以外は、レンズフィルム1の製造方法と同様の方法で、レンズフィルム2を得た。その特性を表3に示す。
3、レンズフィルム3
レンズフィルム1の製造方法において、レンズ構造を円弧の高さ25μm、円弧の底辺の幅60μmのレンチキュラー型に変更する以外はレンズフィルム1の製造方法と同様の方法で、レンズフィルム3を得た。その特性を表3に示す。
4、レンズフィルム4
厚み188μmの高透明性ポリエステルフィルム(東洋紡績社製 コスモシャインA4300)の片面に、透明アクリル系光硬化型樹脂組成物(ダイセルサイテック(株)製、商品名「PETIA」)を塗布し、ロール金型で賦型し、紫外線を照射する紫外線賦型法により、高さが25μmで直径が50μmの半球状のドーム形状の突起が最密充填された形で賦型されたレンズフィルム4を得た。その特性を表3に示す。
5、レンズフィルム5
レンズフィルム2の非レンズ面が光拡散部材19の光拡散層の反対面と接するように光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム5を得た。その特性を表3に示す。
6、レンズフィルム6
レンズフィルム2の非レンズ面と光拡散部材20を光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム6を得た。その特性を表3に示す。
7、レンズフィルム7
レンズフィルム2の非レンズ面と光拡散部材21を光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム7を得た。その特性を表3に示す。
8、レンズフィルム8
レンズフィルム2の非レンズ面が光拡散部材23の光拡散層の反対面と接するように光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム8を得た。その特性を表3に示す。
9、レンズフィルム9
レンズフィルム2の非レンズ面と光拡散部材22を光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム9を得た。その特性を表3に示す。
10、レンズフィルム10
レンズフィルム2の非レンズ面と光拡散部材8を光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム10を得た。その特性を表3に示す。
11、レンズフィルム11
レンズフィルム2の非レンズ面が光拡散部材1の光拡散層の反対面と接するように光学用のアクリル系粘着剤で貼り合わせることにより、レンズフィルム11を得た。その特性を表3に示す。
(実施例1、2及び比較例1〜5)
光拡散部材を光拡散部材1に限定し、表4に示した構成の光拡散部材、レンズフィルム及び光拡散部材とレンズフィルムの積層体について、前述の冷陰極管方式の直下型面光源装置における輝度及び輝度斑測定法に従い、正面輝度及び輝度斑を評価した。
光拡散部材とレンズフィルムの積層体の場合は、レンズフィルムの非レンズ面と光拡散部材とが接するように重ね合わせて、光拡散部材側が面光源装置の透明アクリル板側になるように重ね合せて設置した。この場合、光拡散部材1は光拡散層の反対面が面光源装置の透明アクリル板と接する方向で設置した。光拡散部材単独系の場合も同様の方向で重ね合せて設置した。レンズフィルム単独系の場合は非レンズ面が面光源装置の透明アクリル板と接する方向で重ね合せて設置した。
レンズフィルムは主配光方向が冷陰極管の長手方向と平行方向になるように設置した。
評価結果を表4に示す。
表4の結果より、以下のことが言える。
(1)光拡散部材とレンズフィルムを複合することにより初めて、高い正面輝度と低い輝度斑の両立を図ることができる。それぞれの単独使用では、複合系に比べて正面輝度が低く、かつ輝度斑が大きい(実施例1、実施例2、比較例4及び比較例5との比較)。
(2)実施例1、実施例2及び比較例1〜3の数値を用いて作成したレンズフィルムのレンズ面の中心面粒度(SGr)と正面輝度や輝度斑との関係を図1に示す。レンズフィルムのレンズ面の中心面粒度(SGr)が高い程、正面輝度が高く、かつ輝度斑が低くなる。前述の仮説が実証されている。その上に、輝度斑抑制という想定外の効果も発現されることが示されている。
(実施例3〜5及び比較例6〜11)
実施例1と同様の方法で、レンズフィルムをレンズフィルム1に限定し、表5に示す各種表面光拡散タイプの光拡散部材との複合系について、実施例1と同様の方法で評価した。その結果を、実施例1の結果と共に表5に示す。
実施例3〜5及び比較例6〜11は、レンズフィルムとしてレンズフィルム1を用いているので、いずれも外観は良好であった。
これらの実施例及び比較例に用いた光拡散部材の全光線透過率/平行光線透過率比と正面輝度及び輝度斑との関係及び光拡散部材積層体の二次函数光拡散度と正面輝度及び輝度斑との関係をそれぞれ図2及び図3に示す。
適度な光拡散度範囲において初めて高い正面輝度と低い輝度斑の両立できることが判る。また、これらの関係は臨界的であることも示される。
なお、光拡散部材とレンズフィルムの積層体の二次函数光拡散度は、光拡散部材の光拡散層側とレンズフィルムの非レンズ面が接する方向で重ね合せて、光拡散部材側から入光して測定をした測定値で表示した。
(実施例6〜10及び比較例12〜17)
実施例1と同様の方法で、レンズフィルムをレンズフィルム1に限定し、表6に示す各種内部光拡散タイプの光拡散部材との複合系について、実施例1と同様の方法で評価した。その結果を表6に示す。
実施例6〜10及び比較例12〜17はレンズフィルムとしてレンズフィルム1を用いているので、いずれも外観は良好であった。
これらの実施例及び比較例に用いた光拡散部材の全光線透過率/平行光線透過率比と正面輝度及び輝度斑との関係及び光拡散部材積層体の二次函数光拡散度と正面輝度及び輝度斑との関係をそれぞれ図4及び図5に示す。
適度な光拡散度範囲において初めて高い正面輝度と低い輝度斑の両立できることが判る。また、これらの関係は臨界的であることも示される。
なお、光拡散部材積層体の二次函数光拡散度は、光拡散部材の光拡散層側とレンズフィルムの非レンズ面が接する方向で重ね合せて、光拡散部材側から入光して測定をした測定値で表示した。
最適範囲は表面光拡散タイプの光拡散部材を用いた時とは微妙な差がある。
(比較例18)
実施例1の方法において、レンズフィルム1の設置向きを反対として、レンズ面が光拡散部材1と接するように変更する以外は、実施例1と同様の方法で評価した。
正面輝度は1800Cd/mであり、輝度斑は14.5%であった。
実施例1の方法に比べて正面輝度及び輝度斑共に大幅に劣る。
以上より光拡散部材積層体は、本発明の構成において初めて本発明の効果が発現でき、高い正面輝度と低い輝度斑の両立が図れることが示される。
(実施例11〜14及び比較例19〜21)
実施例1の方法において、レンズフィルム(B)の非レンズ面に積層する光拡散部材(C)をそれぞれ表7に示したものに変更する以外は、実施例1と同様の方法で輝度及び輝度斑を評価した。その結果を表7に示す。
表7の数値を用いて作成した光拡散部材(C)の裾広がり光拡散度と正面輝度及び表面光沢度の関係を図6に示す。
適度な裾広がり拡散度の範囲においてのみ、高い正面輝度と低い表面光沢度の両立できることが判る。また、これらの関係は臨界的であることも示される。
表面光沢度を低くすることにより、外観不良が改善できる。従って、光拡散部材あるいは光拡散層(C)の裾広がり光拡散度を本発明の範囲にすることで、高い正面輝度を維持した形で、外観不良の改善ができると言える。
(実施例15、実施例16及び比較例22〜24)
実施例1の方法において、表8に示した光拡散部材とレンズフィルムを組み合わせた系で、前記した方法で照度の角度依存性のプロファイルを測定し、得られた照度の角度依存性のプロファイル図より正面照度を評価した。また、外観不良を評価した。その結果を表8に示す。
照度においても本発明の効果が顕著であることが示される。
(実施例17、実施例18及び比較例25〜29)
表9に示した光学部材の組み合わせ系について、面光源装置を、オプト・デザイン社で試作された特殊なLED光源を用いた直下型面光源装置であるフラッター方式の光源(100mm角に4個のLED光源を等間隔で配置)に変更し、実施例15に準じた方法で正面照度、外観不良及びフラッターのパターン隠蔽性を評価した。その結果を表9に示す。
なお、フラッターのパターン隠蔽性は点灯状態で出光面を肉眼で観察してフラッターの出光制御のパターンの像の視認性を観察して、該パターンが見えない場合を○、見える場合を×として判定した。
これらの実施例及び比較例より、フラッター方式の光源においても本発明の効果が顕著であることが示される。
(実施例19、実施例20及び比較例30〜34)
表10に示した光学部材の組み合わせの系について、面光源装置を300mm角で対向した2辺にLED光源が配列されたドット印刷法の導光板に変更し、実施例15に準じた方法で正面照度、外観不良及びドットの遮蔽性を評価した。ドットの隠蔽性は点灯状態で出光面を肉眼で観察して導光板の出光制御をするドットの視認性を観察して、該ドットが見えない場合を○、見える場合を×として判定した。
また、サンプル面と照度計の距離は垂直方向において100cmとして評価した。ドットの隠蔽性は点灯状態で出光面を肉眼で観察して導光板の出光制御をするドットの視認性を観察して、該ドットが見えない場合を○、見える場合を×として判定した。その結果を表10に示す。
導光板方式の面光源装置を用いても本発明の効果が顕著であることが判る。
(実施例21、実施例22及び参考例1〜4)
実施例1の方法に準じて、レンズフィルムを二枚構成とした場合の評価結果を表11に示す。
表11の結果より以下のことが言える。
(1)レンズフィルム(D)を積層することにより、レンズフィルム(B)のみの場合より正面照度や正面輝度が高くなり、輝度斑が小さくなる(実施例21と実施例1及び実施例22と実施例2の比較)。
(2)レンズフィルム2枚構成においても出光側のレンズフィルムの中心面粒度(SGr)が大きい程、正面照度や正面輝度が高く、輝度斑が低くなる(実施例21、実施例22及び参考例4の比較)。
(3)出光側のレンズフィルム(B)の表面光沢度が低いと、内側のレンズフィルム(D)として表面光沢度の高いレンズフィルムフィルムを用いても外観不良は起こらない(実施例21、実施例22、参考例1及び参考例4の比較)。逆に、出光側のレンズフィルム(B)として表面光沢度の高いレンズフィルムを用いると内側のレンズフィルムであるレンズフィルム(D)として表面光沢度の低いレンズフィルムを用いても外観不良は改善できない(参考例3)。当然であるが、出光側レンズフィルムであるレンズフィルム(B)及び内側レンズフィルムであるレンズフィルム(D)の両方共に表面光沢度の高いレンズフィルムを用いた場合も外観不良が発生する(参考例2)。
(4)レンズフィルム2枚構成でも内側のレンズフィルムであるレンズフィルム(D)に一方向に配向した山脈タイプの構造でないレンズフィルム4を用いるとレンズ一方向に配向した山脈タイプの構造のレンズフィルムであるプリズムレンズフィルムを用いた場合よりも正面照度や正面輝度の向上度が小さくなる(実施例21と参考例1との比較)。
上記(2)項及び(3)項より、レンズフィルム2枚構成の場合は、出光側のレンズフィルムであるレンズフィルム(B)の特性の影響を大きく受けると言える。
本発明の照明装置用レンズフィルム積層体は、特定の光拡散度を有する光拡散部材と特定構造と特定特性を有するレンズフィルムを特定構成で組み合わせた積層体よりなり、面光源装置に用いた場合に、面光源装置の出光側に設置することにより光拡散部材とレンズフィルムそれぞれ1枚のみという最少枚数の光学部材での組み合わせで高い出光効率や出光効率の均一性が高められるので、面状光源装置の高輝度化や高照度化ができ、かつ輝度や照度の均質性を高めることができる。
さらに、本発明のレンズフィルムは、レンズフィルムの非レンズ面に特定の光拡散度を有する光拡散層を形成することでレンズフィルムのレンズ構造による引き起こされる出光表面のぎらつきや出射光の明度斑等の外観不良を抑制することができる。従って、レンズフィルムのレンズ構造による引き起こされる出光表面のぎらつきや出射光の明度斑等の外観不良を抑制した形で、面光源装置の高輝度化や高照度化ができ、かつ輝度や照度の均質性を高めることができる。また、上記面光源装置の使用により、照明装置の性能向上や経済性の向上を図ることができる。
従って、産業界への寄与は大きい。

Claims (11)

  1. 光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及び光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)の間に位置される光拡散層(C)を含む照明装置用レンズフィルム積層体であって、レンズフィルム(B)が、一方向に配向した山脈タイプの構造からなり、レンズフィルム(B)の非レンズ面と光拡散層(C)が空気層を介在させずに積層されており、レンズフィルム(B)のレンズ面が光拡散層(C)側とは反対の面に存在しているものにおいて、光拡散部材(A)、レンズフィルム(B)、及び光拡散層(C)が下記(i)〜(iii)の特性を有することを特徴とする照明装置用レンズフィルム積層体。
    (i)光拡散部材(A)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜120であること、
    (ii)レンズフィルム(B)のレンズ面の表面光沢度が5〜80%であること、
    (iii)光拡散層(C)の裾広がり拡散度が0.1〜10であること。
  2. 光拡散層(C)の表面の三次元平均表面粗さ(SRa)が0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  3. 光拡散部材(A)のヘーズが80〜98%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  4. 光拡散部材(A)の非分光全光線透過率が70〜95%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  5. 光拡散部材(A)の拡散光線透過率が60〜98%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  6. 光拡散部材(A)とレンズフィルム(B)を、光拡散部材(A)がレンズフィルム(B)の非レンズ面に接するように重ね合わせた積層体の全光線透過率/平行光線透過率比と全光線透過率との複合特性が2200〜4300であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  7. 光拡散部材(A)が、微粒子を含有する層の積層によりあるいは賦型により表面凹凸が付けられている表面光拡散部材(A1)であり、表面光拡散部材(A1)の全光線透過率/平行光線透過率比が10〜120であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  8. 光拡散部材(A)が、互いに相溶しない少なくとも2種の熱可塑性樹脂の混合物からなる層を少なくとも一層含む内部光拡散部材(A2)であり、内部光拡散部材(A2)の全光線透過率/平行光線透過率比が8〜110であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  9. 内部光拡散部材(A2)が、溶融押し出し成型法で成型されていることを特徴とする請求項8に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  10. 熱可塑性樹脂の混合物中で島構造を構成する熱可塑性樹脂成分量が全熱可塑性樹脂量の11〜50重量%であることを特徴とする請求項8又は9に記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
  11. 光拡散部材(A)と光拡散層(C)との間に、一方向に配向した山脈タイプの構造からなるレンズフィルム(D)が存在し、レンズフィルム(D)のレンズ面が光拡散層(C)と接することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の照明装置用レンズフィルム積層体。
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