JP2005148515A - 光反射フィルムおよびそれを用いた面光源 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 85°鏡面光沢度が10以下であることを特徴とする光反射フィルム。
【選択図】 なし
Description
凝集シリカの平均粒子径(レーザー法)は特に限定されないが、0.1〜50μmであることが低光沢性発現の点から好ましく、より好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmである。粒径が0.1μmより小さいと、光の波長に比して著しく小さいために充分な低光沢性が発現されないことがある。また、50μmよりも大きいと、低光沢層の層厚の増大を招くことがあり、結果として光反射フィルム全体の厚膜化につながり、好ましくないことがある。また、細孔容積は0.2〜4ml/gであることが好ましく、より好ましくは0.4〜3ml/g、さらに好ましくは0.8〜2ml/gである。一方、平均細孔径は1〜50nmであることが好ましく、より好ましくは3〜35nm、さらに好ましくは5〜25nmである。細孔容積や平均細孔径をかかる範囲内とすることにより、細孔内においても、光がさらに散乱されるためか、より高い低光沢性を発現させることができる。一方、上記範囲外の場合は、充分な低光沢性が発現されないことや、粘度が高くなり過ぎて塗布性に欠けるなどの不都合が起こることがある。
(1) 光反射層内部にボイド核剤を含有せしめ、それを少なくとも一方向に延伸することにより内部に微細な気泡(ボイド)を生成させる方法、
(2) 炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させることにより、内部に気泡を形成させる方法、
(3) 二成分以上のポリマー、有機物、もしくは無機物を混合し、溶融押出しした後、溶媒抽出により、少なくても一成分を溶解させることより、内部に気泡を形成させる方法、
(4) 中空粒子を添加し、溶融押出しすることによって、気泡を形成させる方法、
などが挙げられる。
以下の各測定は室温下(20℃〜30℃)で、高湿条件下(相対湿度80%以上)を避け、大気圧下、かつ大気中で行うものとする。
(1)85°鏡面光沢度
スガ試験機(株)製のハンディ型光沢度計No.CG1450を用いて、85°鏡面光沢度を測定した。測定は添付の標準板で標準合わせをした後、光反射フィルムの両表面について行い、より低い値を当該光反射フィルムの85°鏡面光沢度とした。測定は平坦な机上で行うものとし、測定フィルムを測定機の間には隙間を生じさせないものとする。また、非測定面側に、即ち、測定フィルムの下側にはケンラン黒紙を敷設するものとする。
分光光度計U−3410((株)日立製作所)にφ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10°傾斜スペーサーを取りつけた状態で560nmの光反射率を求めた。尚、光反射率は光反射フィルムの両面について求め、より高い数値を当該光反射フィルムの光反射率とする。標準白色板には(株)日立計測器サービス製の部品番号210−0740を用いた。
評価用に用意した直管一灯型サイドライト式バックライト(対角線35.8cm(14.1インチ型))を用い、低光沢面が観察者方向となるように光反射フィルムを組み込んだ。ここで、バックライト上には拡散シート、プリズムシート等のシートは全く載せていない。測定は、点灯1時間後の正面輝度を求めることによって行った。輝度はトプコン社製のBM−7を用いて正面輝度を測定した。また、測定点は以下のようにして決定した。バックライト面の長辺の一方の辺を辺方向に3等分し、各等分点から該長辺に対して垂直に対峙するもう一方の長辺へ直線を引く。次いで、短辺についても同様に直線を引く。すると、長辺から引いた直線と短辺から引いた直線の交点が4つ存在することになる。測定はかかる4つの交点上で行い、輝度の単純平均を求め、バックライト正面輝度とした。
輝度ムラは以下の通り測定した。
まず、バックライトに低光沢面が観察者方向となるように光反射フィルムを組み込む。使用したバックライトは評価用に用意した対角線50.8cm(20インチ型)の直下型バックライトである。当該バックライトは長辺に対して平行に直径2mmの蛍光管が12本、等間隔に並んでいるものである。尚、蛍光管とそれに隣接する蛍光管の平均距離は26mm、蛍光管と光反射フィルムの平均距離は3mmである。バックライトに光拡散板を搭載し、バックライト点灯から1時間経過後に、目視により輝度ムラを判定した。判定基準は、輝度ムラが全く見られないものを◎、僅かに見られるものを○、若干見られるものを△、はっきり見られるものを×とした。
押出し機にPETのみを供給し、所定の方法により鏡面のキャストドラム上で冷却して単層シートを作製した。この単層シートを温度85℃で長手方向に3.2倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して105℃で巾方向に3.3倍に延伸した。さらに225℃にて30秒間熱処理し、膜厚200μmの透明フィルムを得た。かかる単層透明フィルムの一方の表面に以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、単層透明層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック4004(富士シリシア(株)製、平均粒子径8μm、細孔容積1.25ml/g、平均細孔径17nm):10重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は8.3、光反射率は85%、正面輝度は1020cd/m2、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
光反射層として、厚み0.5mmのステンレス板を用い、一方の表面に以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック4004(富士シリシア(株)製、平均粒子径8μm、細孔容積1.25ml/g、平均細孔径17nm):10重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は8.9、光反射率は96%、正面輝度は1120cd/m2、輝度ムラは○であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
主押出し機に、光反射層を構成する主たる樹脂成分としてPETを89重量%、ボイド核剤としてポリメチルペンテンを10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給し、また、主押出し機とは別に副押出し機を用い、この副押出し機に、ポリエチレンテレフタレート(PET)を86重量%、炭酸カルシウムを14重量%を混合したペレットを供給し、所定の方法により、主押出し機に供給した成分層の両側表層に副押出し機に供給した成分層を有するよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。この積層シートを温度87℃で長手方向に3.2倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して110℃で巾方向に3.2倍に延伸した。さらに225℃にて30秒間熱処理し、膜厚200μmの積層フィルムからなる微細な気泡を多量に含む光反射層を得た。かかる光反射層の一方の表面に以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射層に低光沢層が形成された光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック100(富士シリシア(株)製、平均粒子径2.5μm、細孔容積1.60ml/g、平均細孔径21nm):5重量部
溶剤;トルエン:11重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は6.9、光反射率は97%、正面輝度は1160cd/m2、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
実施例3で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック4004(富士シリシア(株)製、平均粒子径8μm、細孔容積1.25ml/g、平均細孔径17nm):10重量部
溶剤;トルエン:12重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は4.8、光反射率は96%、正面輝度は1200cd/m2、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
実施例3で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射層上に低光沢層を形成し、光反射フィルムを得た。
(低光沢層形成塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック4004(富士シリシア(株)製、平均粒子径8μm、細孔容積1.25ml/g、平均細孔径17nm):12重量部
溶剤;トルエン:15重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は3.7、光反射率は96%、正面輝度は1230cd/m2、輝度ムラは◎であった。このように、本発明の光反射フィルムは高い正面輝度特性および輝度ムラ改善性を示し、実用性に優れた光反射フィルムが得られた。
実施例3で得られた積層フィルムからなる光反射層に一切の塗剤を塗布せず、光反射フィルムをした。
得られた光反射フィルムの光反射率は97%であったが、85°鏡面光沢度は72.3、正面輝度は880cd/m2、輝度ムラは△であった。
実施例3で得られた積層フィルムからなる光反射層に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射フィルムを得た。
(塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
溶剤;トルエン:10重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は110.2、光反射率は98%、正面輝度は750cd/m2、輝度ムラは×であった。
実施例3で得られた積層フィルムからなる光反射層の一方の表面に、以下の塗剤を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布した。塗布後、120℃で2分間乾燥することにより、光反射フィルムを得た。
(塗剤)
バインダー;ユーダブルUVG13(固形分40%、日本触媒(株)製):10重量部
硬化剤;スミジュールN3200(住化バイエルウレタン(株)製):0.5重量部
低拡散粒子(凝集シリカ);サイロホービック603(富士シリシア(株)製、平均粒子径6.5μm、細孔容積0.44ml/g、平均細孔径2.5nm):5重量部
溶剤;トルエン:11重量部
得られた光反射フィルムの85°鏡面光沢度は21.1、光反射率は96%、正面輝度は960cd/m2、輝度ムラは△であった。
ケンダン黒厚紙の表面を#240の紙やすりで20回擦り、光反射シートとした。
得られたシートの85°鏡面光沢度は1.7、光反射率は1.3%、正面輝度は240cd/m2、輝度ムラは×であった。
Claims (2)
- 85°鏡面光沢度が10以下であり、かつ光反射率が80%以上であることを特徴とする光反射フィルム。
- 請求項1に記載の光反射フィルムを用いたことを特徴とする面光源。
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