JP2003315510A - 一体型ディフューザフィルム - Google Patents

一体型ディフューザフィルム

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JP2003315510A
JP2003315510A JP2003063045A JP2003063045A JP2003315510A JP 2003315510 A JP2003315510 A JP 2003315510A JP 2003063045 A JP2003063045 A JP 2003063045A JP 2003063045 A JP2003063045 A JP 2003063045A JP 2003315510 A JP2003315510 A JP 2003315510A
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lens
film
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JP2003063045A
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Robert Paul Bourdelais
ポール ボーデレイス ロバート
Cheryl J Kaminsky
ジェイ.カミンスキ シェリル
Steven J Neerbasch
ジェイ.ネアバシュ スティーブン
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散光透過の改良とスペキュラー光光源を拡
散させる画像照明光源の光拡散の改良。 【解決手段】 ベースを含んで成り、あるパターンの複
数の複合レンズを前記ベースの表面上に有し、前記複合
レンズが2つ以上の別個の層を含んで成る一体型ディフ
ューザーフィルムを開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベースを含んで成
り、あるパターンの複数の複合レンズを前記ベースの表
面に有し、前記複合レンズが2つ以上の別個の層を含ん
で成る透明ポリマーフィルムに関する。このフィルム
は、スペキュラー光用のディフューザとして有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】光を散乱又は拡散する光学構造体は、概
して、次の2通りの方式の1つで機能を発揮する:
(a)多方向に光を屈折又は散乱させるのに表面粗さを
利用する表面ディフューザとして;又は(b)平坦な表
面と埋め込まれた光散乱性要素を有するバルクディフュ
ーザとして。
【0003】前述の種類のディフューザは、そのディフ
ューザの材料と周囲の媒体との間に最大限可能な屈折率
の差をもたらし、その結果、入射光の最大の角度広がり
をもたらすように、その粗い表面が空気に露出した状態
で通常使用される。しかしながら、この種の幾つかの従
来技術の光ディフューザは、空気との接触を必要とする
という主な欠点がある。適切に機能を発揮するのに粗い
表面が空気と接触しなくてはならないという要件は、低
い効率をもたらすことがある。ディフューザの入力及び
出力面が例えば接着剤等の別の材料の中に埋め込まれて
いる場合に、ディフューザの光分散能が望ましくない程
度まで低下することがある。
【0004】第2のタイプのディフューザの1つの態様
において、バルクディフューザ、すなわち第2の屈折率
を有する小さな粒子又は球体をディフューザの主材料中
に埋め込む。バルクディフューザの別の態様において、
ディフューザの材料の屈折率が当該ディフューザ体中で
変化すると、その材料中を通過する光が様々な点で屈折
又は散乱される。バルクディフューザには、幾つかの実
際上の問題がある。高角度出力分布を得ようとする場合
に、ディフューザは、同じ光学散乱力を有する表面ディ
フューザよりも概して厚くなる。しかしながら、バルク
ディフューザが薄く作られた場合、ほとんどの用途にと
って望ましい1つの特性であるディフューザの散乱能は
小さくなりすぎることがある。
【0005】前述の問題にもかかわらず、表面ディフュ
ーザが望ましく、バルク型のディフューザが適切でない
であろう用途がある。例えば、表面ディフューザは、現
存のフィルム又は基材に適用でき、別個のフィルムを必
要としない。LCDにおける光制御の場合、これは、界
面を除去することによって効率を高める(これは、反射
及び損失光をもたらす)。
【0006】米国特許第6,270,697号(Meyers
ら)明細書において、ピークと谷の表面特徴を有する反
復パターンを使用して、特定の波長帯の赤外エネルギー
を透過させるためにぼかし(blur)フィルムが使用され
ている。これは可視光を拡散するが、表面特徴の周期的
性質は、ディスプレイ装置を通してそのパターンが見え
るために、バックライトLC装置には受け入れられな
い。
【0007】米国特許第6,266,476号(Shie
ら)明細書には、光を拡散させるためのポリマーシート
の表面の微細構造体が開示されている。この微細構造体
は、光源からの光出力を望ましい方向、パターン又はエ
ンベロープに形作るように光源からの光出力の方向を調
節するために、基材の表面にフレネルレンズを成形する
ことにより作り出される。米国特許第6,266,47
6号明細書に開示されている材料は、光を形作りコリメ
ートするため、特に液晶ディスプレイ装置にとって有効
な光のディフューザではない。
【0008】片面が表面テクスチャーを有する樹脂で被
覆された透明ポリマーフィルムを製造することが知られ
ている。この種の透明ポリマーフィルムは、未加工の
(被覆されていない)透明ポリマーフィルムを、溶融し
た樹脂、例えばポリエチレンで被覆する熱可塑性物質型
押法により製造される。溶融した樹脂を上に有する透明
ポリマーフィルムを、表面パターンを有するチルロール
に接触させる。冷却水をチルロールに送り込んで樹脂か
ら熱を奪い、樹脂を固化させるとともに樹脂を透明ポリ
マーフィルムに接着させる。このプロセスの間、チルロ
ール表面上の表面テクスチャーを、樹脂被覆透明ポリマ
ーフィルムに型押しする。従って、チルロール上の表面
パターンは、被覆された透明ポリマーフィルム上の樹脂
に生じる表面にとって重要である。
【0009】チルロールを製造するためのある従来法
は、機械的彫刻法を用いて主な表面パターンを生成させ
ることを伴う。この彫刻法には、ずれによって表面に工
具すじが生じること、費用がかかること、加工に時間が
かかること等の多くの制約がある。従って、チルロール
を製造するために、機械的彫刻を用いないことが望まし
い。
【0010】米国特許第6,087,079号は、写真
ベース材料として使用するのに適する紙に二軸延伸ポリ
マーシートを接着させることに、ポリマーの複数の層の
同時押出を利用することに関する。
【0011】米国特許第6,285,001号(Flemin
gら)は、アブレートされた基材上の反復する微細構造
の均一性を高めるため又はアブレートされた基材上に3
次元的な微細構造を生成させるために、基材のエキシマ
ーレーザーアブレーションを使用する露光方法に関す
る。この方法は、複雑なランダム3次元構造を作り出す
ためのマスターチルロールを作製するのに適用するのは
困難であり、また、非常に費用がかかる。
【0012】米国特許第6,124,974号(Burger
ら)では、基材を平版印刷法により作製する。この平版
印刷法は、望ましいレンズレットに対応する3次元的レ
リーフ構造が生成するように一連のフォトマスクに対し
て繰り返す。3次元的表面特徴をプラスチックフィルム
に作り出すためのマスターを形成するこの手法は、時間
がかかるとともに非常に費用がかかる。
【0013】
【特許文献1】米国特許第6,266,476号明細書
【特許文献2】米国特許第6,270,697号明細書
【0014】
【発明が解決しようとする課題】拡散光透過の改良をも
たらすとともにスペキュラー光源を拡散させる画像照明
光源の光拡散の改良が依然として必要とされている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベースを含ん
で成り、あるパターンの複数の凸状又は凹状複合レンズ
を前記ベースの表面に有し、前記複合レンズが2つ以上
の別個の層を含んで成るディフューザフィルムを提供す
る。本発明は、バックライト型画像形成媒体、液晶ディ
スプレイ構成部品及び液晶ディスプレイ装置用の光ディ
フューザ、並びにディフューザフィルムの製造方法も提
供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、当該技術分野での従来
の手法を凌ぐ多くの利点を有する。本発明は、液晶ディ
スプレイ装置等の透過投影ディスプレイ装置に通常使用
されるスペキュラー光光源の拡散を提供する。さらに、
本発明は、光源に対する拡散性を提供すると同時に、高
い光透過率を有する。光ディフューザの高い透過率は、
液晶ディスプレイ装置にとって特に重要である。なぜな
ら、透過率が高いと、液晶ディスプレイがより明るく見
え、また、同じ明るさでバッテリの寿命がより長くなる
からである。明るさを同じレベルに維持することによっ
て、バックライトの消費電力を減少させることができ、
それによって、ノートブック型コンピュータとして普及
しているバッテリ電源式液晶装置の寿命が長くなる。本
発明の表面レンズレット構造ポリマー層は、多くの液晶
装置の拡散及び光透過について望まれている要求品質を
達成するように容易に変更できるため、本発明の材料
は、液晶ディスプレイ市場での急速に変化する製品要求
品質に対応できる。
【0017】光を拡散させるために使用される本発明の
複合レンズは、幾つかのポリマー層から作られる。1つ
より多くの層を用いてレンズを形成することによって、
各層は、単層複合レンズとは別の機能を有する。多層複
合レンズは、耐引掻性を改良する硬質ポリマーを表面に
設けることによって、層の屈折率を変化させて透過光の
より有効な拡散を可能にすることによって、及び当該複
合レンズを本発明のベース材料に結合させるための結合
層を設けることによって、単層レンズよりも改良でき
る。さらに、多層レンズは、光ディフューザの機能を高
める添加剤を含んでもよい。
【0018】本発明の多層複合体は、パターン付きロー
ルからの剥離を改善してレンズの複製及び品質を改善す
るためにも使用できる。多層複合レンズを提供すること
によって、容易に溶融押出可能な薄い表皮層及び結合層
と光学的特性について最適化されたコアを備えているこ
とで、複合レンズの生産効率は向上する。
【0019】ディフューザの弾性率及び耐引掻性は、従
来技術のキャストコートポリマーディフューザよりも改
良され、液晶装置の組立て作業中のディフューザの堅牢
性はより高くなる。これら及び他の利点は、以下の詳細
な説明から明らかになるであろう。
【0020】「LCD」なる用語は、画像を形成するの
に液晶を利用する任意の透過投影ディスプレイ装置を意
味する。「ディフューザ」なる用語は、スペキュラー光
(主方向を有する光)を拡散して拡散光(ランダムな光
方向を有する光)にすることのできる任意の材料を意味
する。「光」なる用語は可視光を意味する。「拡散光透
過率」なる用語は、光源の500nmの光の総量に対す
る500nmの拡散透過した光の百分率を意味する。
「全光透過率」なる用語は、光源の500nmの光の総
量に対する試料を透過した500nmの光の百分率を意
味する。この用語は、光の分光透過率及び拡散透過率の
両方を包含する。「拡散光透過効率」なる用語は、50
0nmの全透過光の百分率に対する500nmの拡散透
過光の百分率の比に100の係数をかけた値を意味す
る。「ポリマーフィルム」なる用語は、ポリマーを含ん
で成るフィルムを意味する。「ポリマー」なる用語は、
ホモ−及びコ−ポリマーを意味する。レンズのサイズ及
び周波数に関して「平均」なる用語は、全フィルム表面
積での算術平均を意味する。
【0021】「透明」なる用語は、500nmでの全光
透過率が50%以上であるフィルムを意味する。フィル
ム上のレンズレットの配列に関して「任意の方向で」と
は、ベースに平行なxy平面内の任意の方向を意味す
る。「パターン」なる用語は、レンズの規則的またはラ
ンダムな任意の所定の配列を意味する。
【0022】バックライトのより良好な制御及び管理
は、液晶ディスプレイ(LCD)の技術的進歩をもたら
す。LCDスクリーン及び他の電子ソフトディスプレイ
媒体は、スペキュラー(高度に指向性の)蛍光管を主に
用いてバックライトされる。ディスプレイ領域全体に均
一に光を分配するとともに、光をスペキュラー光から拡
散光に変えるために、拡散フィルムが使用される。ディ
スプレイ積層体の液晶セクションから出ていく光は細い
柱状のままであり、再分散されねばならない。高い視野
角が得られるように光を水平方向に選択的に拡げるため
に、ディスプレイのこのセクションにディフューザが使
用される。
【0023】屈折率が異なる物質中を光が透過する際に
光が散乱することによって拡散が実現される。この散乱
は、光エネルギーのための拡散手段をもたらす。光の透
過と拡散の間には逆の相関があり、これらの2つのパラ
メータの最適な組み合わせは各用途にとって望ましい。
【0024】背面ディフューザは、光源の前方に直接配
置され、スペキュラー光を拡散光に変えることによりデ
ィスプレイ全体に光を均一に分配するために使用され
る。拡散フィルムは、入ってくる光を拡げるとともに拡
散するようにウェブ材料上に配置された複数のレンズレ
ットから構成される。LCDバックライトを拡散するた
めの従来技術の方法としては、ポリマーフィルムに屈折
率が異なるミクロボイド含有ポリマーフィルムを積層す
るか、またはフィルムに艶消し樹脂またはビーズをコー
ティングすることが挙げられる。前面ディフューザの役
割は、液晶(LC)から出てきた光を方向選択的に拡げ
ることである。光は、最高の効率を得るために密なビー
ムに圧縮されてLCに入り、そしてその光がLCから出
てくる際には細い柱状の光として出てくる。ディフュー
ザは、光を選択的に拡げるための光学的構造を使用す
る。たいていの企業は、光を1つの軸に沿って選択的に
引き伸ばす楕円形のミクロレンズを形成している。ポリ
マーマトリックス中の楕円形のポリマー及び化学的また
は物理的手段によって形成された表面ミクロレンズもこ
の方向性を実現する。本発明の拡散フィルムは、従来の
フィルム生産設備を使用して高い生産性で製造できる。
【0025】この高分子拡散フィルムは、少なくとも片
側に、複数のランダムミクロレンズ又はレンズレットの
形態のテクスチャー付き表面を有する。「レンズレッ
ト」なる用語は、小型のレンズを意味するが、ここでの
説明では、「レンズ」及び「レンズレット」なる用語は
同じものを意味すると解釈されよう。レンズレットが重
なって複合レンズを形成する。「複合レンズ」とは、表
面に複数の副レンズを有する主レンズを意味する。「主
レンズ」とは、その上に副レンズがランダムに形成され
る大きな方のレンズレットを意味する。「副レンズ」と
は、主レンズよりも小さく主レンズの上に形成されるレ
ンズを意味する。カリフラワーに似た複合レンズの表面
特徴が生じるように様々なサイズ及び形状の複数のレン
ズを一方の上に形成する。レンズレット及びレンズレッ
トにより形成された複合レンズは、透明ポリマーフィル
ムの内部方向にくぼんでいても透明ポリマーフィルムの
外側方向に出っ張っていてもよい。「凹状」なる用語
は、球体の外表面がフィルムの表面に近接している場合
の球体の表面のような湾曲を意味する。「凸状」なる用
語は、球体の内表面がフィルムの表面に近接している場
合の球体の表面のような湾曲を意味する。「上面」なる
用語は、光源からより遠い側のフィルムの表面を意味す
る。「下面」なる用語は、光源により近い側のフィルム
の表面を意味する。
【0026】本発明の1つの態様は、月のクレーターが
できた表面に関連させることができる。月に衝突した小
惑星は、他のクレーターとは別個のクレーターを形成
し、このクレーターは、別のクレーターの一部と重なる
か、別のクレーター内に形成されるか、又は別のクレー
ターを飲み込んでしまう。クレーターがより多く作られ
るほど、透明ポリマーフィルムに形成されるレンズの複
雑さのように月の表面の陥没の複雑さはより増大する。
【0027】各レンズレットの表面は局所的球状セグメ
ントであり、この局所的球状セグメントはレンズを透過
するエネルギー線の進路を変える小型レンズとして機能
する。各レンズレットの形状は「半球状」である。これ
は、各レンズレットの表面が球体の扇形の部分であるこ
とを意味するが、必ずしも半球を意味するわけではな
い。その湾曲面は、透明ポリマーフィルムに平行な第1
の軸(x)に対して求めた場合のある曲率半径と、透明
ポリマーフィルムに平行で第1の軸(x)に垂直な第2
の軸(y)に対する曲率半径とを有する。アレイフィル
ム内のレンズは、x及びy方向で等しい寸法を有する必
要はない。レンズの寸法、例えば、x又はy方向での長
さは概してフィルムの長さ又は幅よりもかなり小さい。
「高さ/直径比」は、複合レンズの直径に対する複合レ
ンズの高さの比を意味する。「直径」とは、xy平面内
での複合レンズの最大直径を意味する。この高さ/直径
比の値は、各複合レンズが生じる光の拡がり又は拡散の
量の主な因子の1つである。小さな高さ/直径比は、レ
ンズの高さよりも直径がかなり大きく、より平坦でより
幅の広い複合レンズが生じることを示す。大きな高さ/
直径値は、より高くより細い複合レンズであることを示
す。複合レンズは、様々なサイズ、形状、光学軸からの
オフセット及び焦点距離をとることができる。
【0028】レンズレットの曲率、深さ、サイズ、間
隔、構成材料(これはポリマーフィルム及び基材の基本
的な屈折率を決める)及び配置は、拡散の程度を決め、
これらのパラメータは本発明による製造中に定まる。
【0029】レンズを透過する光の発散度は「非対称」
であるといわれることがある。「非対称」とは、水平方
向での発散度が垂直方向での発散度と異なることを意味
する。発散曲線は非対称である。これは、ピーク光透過
方向がθ=0°の方向に沿っておらず、表面に対して非
法線方向であることを意味する。光をレンズレット拡散
フィルムから非対称に分散させるのに有効な少なくとも
3つの手法、すなわち、直交方向に対する1つの方向で
レンズの寸法を変えること、レンズの光学軸をレンズの
中心からオフセットすること、及び非点収差レンズを使
用すること、がある。
【0030】光学軸が各レンズの中心からオフセットさ
れているレンズを有する拡散フィルムを使用すると、フ
ィルムから光が非対称に分散する。しかしながら、光学
軸がx及びy方向の両方でレンズの中心からオフセット
されるようにレンズ表面を形成することができる。
【0031】レンズレット構造は、基材の反対側に作る
ことができる。レンズレット構造は、支持体のいずれの
側でも、レンズレットの曲率、深さ、サイズ、間隔及び
配置の点で様々な態様をとることができる。
【0032】本発明の複合レンズは、好ましくは2〜1
1層を含んで成る。多層レンズを設けることによって、
層間の屈折率変化を達成でき、1層からなる複合レンズ
と比較して多層複合レンズの拡散効率は高まる。拡散効
率の増加は、屈折率変化に比例し、拡散効率で3%の向
上から23%の向上におよぶことができる。12層以上
を用いて作られる本発明の複合レンズは、製造が困難で
あり、また、複合レンズの曲率を低下させて可視光の拡
散を減少させることが判った。複合レンズが2〜5層を
含んで成ることがより好ましい。5層からなる複合レン
ズは、単層複合レンズと比較して可視光の拡散を著しく
向上することが判った。これは、ポリマーの同時押出溶
融流れを使用して製造できる。
【0033】本発明の好ましい態様において、複合レン
ズは3つの別個の層を有する。最上層を引掻きに耐える
ように硬く作ることができ、中間層を最適な光伝送を提
供するように使用でき、多層複合レンズの最下層をベー
ス材料に対する接着層として使用できるため、3層系が
好ましい。
【0034】本発明の多層複合レンズは、0.04〜
0.70の屈折率の差がある複数の別個の層を有するこ
とが好ましい。層間の屈折率の変化は、複合レンズの可
視光の拡散を高めることが判った。0.02未満の屈折
率差は、光拡散効率を僅かに高めることが判った。0.
60を超える層間の屈折率差は、現在の材料科学の水準
を鑑みれば達成できる。層間の屈折率差が0.05〜
0.20であることがより好ましい。この反射率差は、
拡散効率を約10%高めることが判り、また、この屈折
率差は、その屈折率差の異なる溶融押出可能なポリマー
を使用することによって達成できる。
【0035】隣接層間の好ましい屈折率差は0.05〜
0.20である。隣接層間のこの屈折率差は透過光エネ
ルギーが複合レンズから周囲条件(通常は、空気)に出
る前に当該層間での可視光拡散をもたらすため、隣接層
間のこの屈折率差は可視光の最適な拡散を与えることが
分かった。
【0036】本発明の複合レンズは、好ましくは多数の
層を含んで成り、これらの厚さは3〜50マイクロメー
トルである。2マイクロメートル未満の層は、製造上得
るのが難しく、また、厚さが光の波長未満であると望ま
しくない光学干渉パターンが生じることがある。60マ
イクロメートルを超える層厚みは、レンズ層の厚みはレ
ンズ形状の複製に逆比例するために、複合レンズ表面を
複製する能力が低下することによりレンズの曲率を減少
させることが判った。複合レンズ層の厚さが5〜20マ
イクロメートルであることがより好ましい。5〜20マ
イクロメートルでは、望ましくない光学干渉パターンが
回避され、また、この層厚みでは、レンズの曲率を著し
く減少せずに多数の層を使用することができる。
【0037】本発明の別の好ましい態様において、複合
レンズは、3〜8マイクロメートルの厚さを有する2つ
の薄い層で包み込まれた10〜50マイクロメートルの
厚さを有する実質的に厚い層を含んで成る。複合レンズ
の最上層及び最下層であるこれらの薄い表皮層は薄く、
レンズ平滑性、レンズ硬さ及びベースに対する接着性を
提供する。10〜50マイクロメートルの厚さを有する
実質的に厚い層は、レンズのバルクを構成し、可視光の
拡散のための周囲環境と表皮層の間の屈折率差をもたら
すように使用される。
【0038】本発明の多層複合レンズは、0.30〜
0.85GPaの硬度を有する最外層又は表皮層を好ま
しくは含んで成る。この硬度範囲は、LC装置の組立て
及び使用時のレンズの引掻き及び機械的圧縮に対する抵
抗性を与える。例えば、0.20GPa未満の硬度で
は、引掻き傷が生じることが判り、従って十分な保護を
与えない。1.0GPaを超える硬度では、保護のさら
なる増大をもたらさず、従って費用に見合うものではな
い。多層レンズの硬度は、高結晶性ポリマーを使用する
ことによって、又はポリウレタンポリマーの硬質コーテ
ィングを複合レンズの表面に設けることによって、達成
できる。
【0039】本発明の多層複合レンズは、26〜42ダ
イン/cm2の表面エネルギーを有する外層を含んで成
ることが好ましい。この範囲内の表面エネルギーは、耐
引掻性コーティング及び帯電防止コーティング等の追加
のコーティングを設ける機会を与える。また、この範囲
内の表面エネルギーは、LC装置の中央に透過光をより
多く集めるようにシートの周辺にディフューザシートを
プリントすることを可能にする。
【0040】本発明の多層複合レンズは、ベースに隣接
するポリマー層であって、75〜125℃のTgを有す
るものを含んで成ることが好ましい。75〜125℃の
Tgを有するポリマーを設けることによって、ポリエス
テル、ポリカーボネート及びポリプロピレン等の溶融押
出されたポリマーに接着させることが難しいベース材料
に対する複合体の接着性は、複合レンズの接着性に関し
て、135℃を超えるTgを有するポリマーと比較する
と著しく改善される。
【0041】本発明の複合レンズは、ベース材料に隣接
する層であって、40g/cmを超える剥離強さを有す
る層を含んで成ることが好ましい。ベースに対する複合
体の剥離強さが30g/cm未満であると、LC装置が
遭遇する極端な環境中で、往々にして離層が起こること
が確認された。極端な例として、温度が75℃に達しう
る暑い夏季に車の中に保管されるノートブック型コンピ
ューターがある。別の例には、LCテレビに通常使用さ
れている2つ以上のバックライト光源がある。これら2
つの光源は、典型的には、60〜75℃の範囲内で発熱
し、剥離強さが60g/cmを超えない限り、複合レン
ズの離層が起こりうる。
【0042】透明ポリマーフィルムの表面に複数の凸又
は凹状複合レンズを含んで成る上層及び下層を有する透
明ポリマーフィルムが好ましい。湾曲した凹状及び凸状
ポリマーレンズは、光の非常に有効な拡散をもたらすこ
とが判った。さらに、本発明のポリマーレンズは透明で
あり、高い光透過率を可能にし、LCディスプレイがよ
り多くの光を放出することを可能にする。
【0043】ポリマーフィルムの表面上の凹又は凸状レ
ンズはランダムに配置されていることが好ましい。複数
のレンズのランダム配置は、本発明の材料の拡散効率を
高める。さらに、凹又は凸状の複数のレンズを規則正し
く並べて配設するのを避けることによって、望ましくな
い光学干渉パターンを回避する。
【0044】本発明の一態様において、透明ポリマーシ
ートの両面に複数の凹又は凸状レンズがある。透明シー
トの両面に複数のレンズを配設することによって、片面
に本発明のレンズが存在する場合と比較して、より有効
な光の拡散が観察される。さらに、透明シートの両面に
複数のレンズを配設することによって、LCディスプレ
イ装置内の輝度向上フィルムから最も離れた位置にある
レンズの焦点距離が増加する。
【0045】本発明の一態様において、複数の凸状レン
ズが透明ポリマーフィルムの上面に存在し、凹状レンズ
が透明ポリマーフィルムの下面に存在する。ポリマーフ
ィルムの両面に凸状レンズを配設することによって、他
の隣接するフィルムとのスタンドオフを作り出し、レン
ズによる有効な拡散に必要なエアギャップを生じさせ
る。
【0046】本発明の別の態様において、透明ポリマー
フィルムの上面に凸状レンズが存在し、透明ポリマーフ
ィルムの下面に凹状レンズが存在する。ポリマーフィル
ムの上側に凸状レンズを配設することによって、他の隣
接するフィルムとのスタンドオフを作り出し、レンズに
よる有効な拡散に必要なエアギャップを生じさせる。ポ
リマーフィルムの下面に凹状レンズを配設することによ
って、隣接するフィルムと光学的に接触した状態にある
ことができるがそれでもなお光を有効に拡散できる表面
を作り出す。
【0047】本発明の別の態様において、透明ポリマー
フィルムの上面に凹状レンズが存在し、透明ポリマーフ
ィルムの下面に凹状レンズが存在する。ポリマーフィル
ムの両面に凹状レンズを配設することによって、隣接す
るフィルムと光学的に接触した状態にあることができる
がそれでもなお光を有効に拡散できる表面を作り出す。
【0048】本発明の別の態様において、透明ポリマー
フィルムの上面に凹状レンズが存在し、透明ポリマーフ
ィルムの下面に凸状レンズが存在する。ポリマーフィル
ムの上面に凹状レンズを配設することによって、隣接す
るフィルムと光学的に接触した状態にあることができる
がそれでもなお光を有効に拡散できる表面を作り出す。
ポリマーフィルムの下面に凸状レンズを配設することに
よって、他の隣接するフィルムとのスタンドオフを作り
出し、レンズによる有効な拡散に必要なエアギャップを
生じさせる。
【0049】凹又は凸状レンズが任意の方向で4〜25
0複合レンズ/mmの平均周波数を有することが好まし
い。フィルムが285複合レンズ/mmの平均値を有す
る場合、レンズの幅は光の波長に近くなる。これらのレ
ンズは、これらのレンズを通る光に色を与え、ディスプ
レイの色温度を変える。4レンズ/mm未満であると、
大きすぎて光をあまり有効に拡散できないレンズとな
る。任意の方向での平均周波数が22〜66複合レンズ
/mmの凹又は凸状レンズがより好ましい。平均周波数
が22〜66複合レンズである場合に、有効な光拡散が
もたらされ、ランダムにパターンが付けられたロールに
キャストコートされたポリマーを使用して効率的に製造
できる。
【0050】好ましい透明ポリマーフィルムは、x及び
y方向で3〜60ミクロンの平均幅で凹又は凸状レンズ
を有する。レンズが1ミクロン未満のサイズを有する場
合には、レンズは、透過する光にカラーシフトを与え
る。なぜなら、レンズの寸法が光の波長程度であるから
である。レンズがx又はy方向で68ミクロンを超える
平均値を有する場合には、レンズは大きすぎて光を有効
に拡散できない。x及びy方向で凹又は凸状レンズが1
5〜40ミクロンの平均幅で存在することがより好まし
い。このサイズのレンズは、最も有効な拡散をもたらす
ことが判った。
【0051】凹又は凸状複合レンズは副レンズを含んで
成り、小さい方のレンズの直径は、平均して主レンズの
直径の好ましくは80%以下である。副レンズの直径が
主レンズの直径の80%を超える場合には、レンズの複
雑さが減少して拡散効率が低下する。
【0052】凹又は凸状複合レンズは副レンズを含んで
成り、小さい方のレンズのx及びy方向での幅は好まし
くは2〜20ミクロンである。副レンズが1ミクロン未
満のサイズを有する場合に、レンズは、透過する光にカ
ラーシフトを与える。なぜなら、レンズの寸法が光の波
長程度であるからである。副レンズが25ミクロンを超
えるサイズを有する場合には、レンズの複雑さが減少し
て拡散効率が低下する。x及びy方向で3〜8ミクロン
の幅を有する副レンズがより好ましい。この範囲で、最
も有効な拡散が生じることが判った。
【0053】好ましくは、凹又は凸状複合レンズはオレ
フィン反復単位を含む。ポリオレフィンは安価であり、
光透過率が高い。さらに、ポリオレフィンポリマーは効
率的に溶融押出可能であるため、ロール状の光ディフュ
ーザを製造するために使用できる。
【0054】本発明の別の態様において、凹又は凸状複
合レンズはカーボネート反復単位を含む。ポリカーボネ
ートは、高い光透過率及び拡散率を得ることを可能にす
る高い光透過率を有する。高い光透過率は、低い光透過
率を有する拡散材料よりも明るいLC装置をもたらす。
【0055】本発明の別の態様において、凹又は凸状複
合レンズはエステル反復単位を含む。ポリエステルは安
価であり、良好な強度及び表面特性を有する。さらに、
ポリエステルポリマーは、80〜200℃の温度で寸法
安定性があり、従ってディスプレイの光源により発生す
る熱に耐えることができる。
【0056】好ましくは、ポリマー支持体はエステル反
復単位を含む。ポリエステルは安価であり、良好な強度
及び表面特性を有する。さらに、ポリエステルポリマー
フィルムは、封入されたディスプレイ装置で遭遇する現
行の温度範囲で寸法安定性がある。ポリエステルポリマ
ーは、容易に破断でき、ディスプレイ装置への組み込み
に適するディフューザシートの打ち抜きが可能である。
【0057】透明ポリマーフィルムの別の態様におい
て、ポリマー支持体はカーボネート反復単位を含む。ポ
リカーボネートは、ポリオレフィンポリマーよりも高い
光透過率を有し、従って、ディスプレイ装置の輝度を向
上できる。
【0058】本発明の別の態様において、ポリマー支持
体はオレフィン反復単位を含む。ポリオレフィンは安価
であり、良好な強度及び表面特性を有する。
【0059】本発明の別の態様において、ポリマー支持
体は酢酸セルロースを含む。トリアセチルセルロース
は、高い光透過率と低い光学複屈折性の両方を有し、本
発明のディフューザが光を拡散するとともに望ましくな
い光学パターンを減らすことを可能にする。
【0060】本発明の材料の好ましい拡散光透過率は5
0%超である。ディフューザの拡散光透過率が45%未
満であると、十分な量の光がディフューザを透過せず、
ディフューザは非効率的なものとなる。レンズレットフ
ィルムのより好ましい拡散光透過率は少なくとも80%
であり、典型的には80〜95%である。80%の拡散
透過率では、LC装置のバッテリー寿命の向上とスクリ
ーン輝度の向上が可能となる。透明ポリマーフィルムの
最も好ましい拡散透過率は少なくとも92%である。9
2%の拡散透過率は、バックライト光源の拡散を可能に
するとともにLC装置の輝度を最大限に高め、LCスク
リーンが自然の太陽光と太刀打ちできなくてはならない
屋外での使用に適する画像品質の著しい向上をもたら
す。
【0061】好ましくは、凹又は凸状レンズは半球状で
ある。半球状とは、各レンズレットの表面が球体の扇形
の部分であることを意味するが、必ずしも半球を意味す
るわけではない。これは、x−y平面内での優れた均一
な拡散をもたらす。この半球状レンズは、ディスプレイ
領域が均一に照明される必要があるバックライト型ディ
スプレイ用途にとって理想的なことに、入射光を均一に
散乱する。
【0062】本発明の別の態様において、凹又は凸状レ
ンズは非球面状である。非球面状とは、レンズの幅がx
及びy方向で異なることを意味する。これは、x−y平
面内で光を選択的に散乱する。例えば、ある特定のx−
yアスペクト比は楕円型の散乱パターンを生じる。これ
は、LCディスプレイの前側において、視野角を増加さ
せるために垂直方向よりも水平方向に光を拡げるのに有
用であろう。
【0063】凸又は凹状レンズは、好ましくは、0.0
3〜1.0の高さ/直径比を有する。0.01未満の高
さ/直径比(非常に幅が広く薄いレンズ)は、拡散性を
制限する。なぜなら、レンズは、光を有効に拡げるのに
十分な曲率を持たないからである。2.5を超える高さ
/直径比では、レンズの側部と基材とが成す角度が大き
いレンズとなる。これは、内部反射をもたらし、レンズ
の拡散能を制限する。0.25〜0.48の凸又は凹状
レンズの高さ/直径が非常に好ましい。最も有効な拡散
がこの範囲内で生じることが判った。
【0064】主レンズ1個当たりの副レンズの数は好ま
しくは2〜60である。主レンズが1個の副レンズを有
するか又は副レンズを有しない場合に、その複雑さは低
く、そのため光は有効に拡散しない。主レンズがその上
に70個を超える副レンズを有する場合には、副レンズ
の幾つかの幅は光の波長に近くなり、透過した光に色を
与える。主レンズ1個当たり5〜18個の副レンズが非
常に好ましい。この範囲で、最も有効な拡散が生じるこ
とが判った。
【0065】透明ポリマーフィルムの厚さは好ましくは
250マイクロメートル以下であり、より好ましくは1
2.5〜50マイクロメートルである。LC装置の設計
の最近の動向は、より高輝度でより薄型の装置を目指し
ている。光ディフューザの厚さを250マイクロメート
ル以下に抑えることによって、LC装置をより高輝度で
より薄く製造することができる。さらに、光ディフュー
ザの厚さを抑えることによって、光透過率を減少させる
ことで、LC装置の輝度を改良できる。光ディフューザ
のより好ましい厚さは12.5〜50マイクロメートル
である。このより好ましい厚さによると、光ディフュー
ザを輝度向上フィルム等のLC装置内の他の光学材料と
都合よく組み合わせることができる。さらに、光ディフ
ューザの厚さを減少させることで、ディフューザの材料
含有量は減少する。
【0066】本発明の熱可塑性の光ディフューザは典型
的には他の光学的ウェブ材料と組み合わせて使用される
が、500MPaを超える弾性率を有する光ディフュー
ザが好ましい。500MPaを超える弾性率では、光デ
ィフューザを結合用の感圧接着剤により他の光学的ウェ
ブ材料と貼り合わせることが可能である。さらに、光デ
ィフューザは機械的に強靱であるため、光ディフューザ
は、デリケートで組立てが困難な従来技術のキャスト拡
散フィルムと比較して組立てプロセスの厳しい条件によ
り耐えることができる。
【0067】図1に、液晶ディスプレイ装置における使
用に適する透明ベース材料上に形成された多層複合レン
ズの断面図を示す。光拡散フィルム12はベース20を
含んで成り、このベースの表面26に主レンズ22が適
用されている。主レンズ22は3つの別個の層24,3
0及び32から成り、これらは主レンズ22を構成して
いる。下層24はベース20の隣に位置する層である。
中間層30は、下層24の上方で、かつ、上層32の下
方に存在する。上層32は、中間層30の上に存在す
る。本発明は、層24,30及び32の表面にそれぞれ
複数の副レンズ34,36及び38を含んで成る。本発
明の光ディフューザは、主レンズ22並びに副レンズ3
4,36及び38に由来する多くの拡散面を含む。
【0068】図2に、光ディフューザを備えた液晶ディ
スプレイ装置を示す。可視光源18を点灯し、光を光ガ
イド2に導く。ランプレフレクター4を使用して、光エ
ネルギーをアクリル性の箱により例示される光ガイド2
に向ける。反射テープ6、反射テープ10及び反射フィ
ルム8を使用して、光エネルギーが光ガイド2から望ま
しくない方向に出るのを妨げる。透明ポリマーフィルム
の形態にある光拡散フィルム12を使用して、光ガイド
から出てくる光エネルギーを光ディフューザに垂直な方
向に拡散させる。輝度向上フィルム14を使用して、光
エネルギーを偏光フィルム16に集める。光拡散フィル
ム12は、輝度向上フィルム14と接触している。
【0069】その表面に複数の凸状及び/又は凹状複合
レンズを含んで成る透明ポリマーフィルム用のポリマー
シートは概して寸法安定性があり、光学的に透明であ
り、滑らかな表面を有する。二軸延伸ポリマーシートが
好ましい。なぜなら、二軸延伸ポリマーシートは、薄
く、キャストコートされたポリマーシートよりも弾性率
が高いからである。二軸延伸シートは、幾つかの層を含
んでいてよいシートの同時押出と、その後の二軸延伸に
より都合よく製造される。そのような二軸延伸シート
は、例えば米国特許第4,764,425号明細書に開
示されている。
【0070】透明ポリマーシートに適切な種類の熱可塑
性ポリマーとしては、ポリオレフィン類、ポリエステル
類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、セルロースエ
ステル類、ポリスチレン、ポリビニル樹脂、ポリスルホ
ンアミド類、ポリエーテル類、ポリイミド類、ポリフッ
化ビニリデン、ポリウレタン類、ポリフェニレンスルフ
ィド類、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール
類、ポリスルホネート類、ポリエステルアイオノマー
類、及びポリオレフィンアイオノマーが挙げられる。こ
れらのポリマーのコポリマー及び/又は混合物を使用で
きる。
【0071】ポリオレフィン類、特にポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリメチルペンテン、及びこれらの混合
物が好ましい。ポリオレフィンコポリマー(プロピレン
とエチレンやヘキセン、ブテン及びオクテンのコポリマ
ーを包含する)も有用である。ポリプロピレン類も、そ
れらが安価であり良好な強度及び表面特性を有すること
から、非常に好ましい。
【0072】本発明の透明ポリマーフィルムに好ましい
ポリエステル類としては、炭素原子数4〜20の芳香
族、脂肪族又は脂環式のジカルボン酸と、炭素原子数2
〜24の脂肪族又は脂環式グリコールとから製造される
ものが挙げられる。好適なジカルボン酸の例としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナトリオ
スルホイソフタル酸、及びこれらの混合物が挙げられ
る。好適なグリコール類の例としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタ
ンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ジエチレングリコール、他のポリエチ
レングリコール類、及びこれらの混合物が挙げられる。
そのようなポリエステル類は当該技術分野でよく知られ
ており、周知の方法、例えば米国特許第2,465,3
19号及び第2,901,466号明細書に記載されて
いる方法により製造できる。好ましい連続マトリックス
ポリエステルは、テレフタル酸又はナフタレンジカルボ
ン酸と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール
及び1,4−シクロヘキサンジメタノールから選ばれる
少なくとも1種のグリコールとに由来する反復単位を有
するものである。ポリ(エチレンテレフタレート)(こ
れは少量の他のモノマーにより変性されていてもよい)
が特に好ましい。他の好適なポリエステル類としては、
好適な量のスチルベンジカルボン酸等の共酸(co-aci
d)成分を含めることにより形成される液晶コポリエス
テルが挙げられる。そのような液晶コポリエステルの例
は、米国特許第4,420,607号、第4,459,
402号及び第4,468,510号明細書に記載され
ている。
【0073】透明ポリマーフィルムに有用なポリアミド
類としては、ナイロン6、ナイロン66、及びこれらの
混合物が挙げられる。ポリアミド類のコポリマーも好適
な連続相ポリマーである。有用なポリカーボネートの一
例はビスフェノールAポリカーボネートである。複合材
料シートの連続相ポリマーとしての使用に好適なセルロ
ース系エステルとしては、硝酸セルロース、三酢酸セル
ロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース、及びこれらの混合物又はコポリ
マーが挙げられる。有用なポリビニル樹脂としては、ポ
リ塩化ビニル、ポリ(ビニルアセタール)、及びこれら
の混合物が挙げられる。ビニル樹脂のコポリマーも使用
できる。
【0074】本発明の複合レンズは、好ましくはポリマ
ーを含んで成る。ポリマーは、概して、従来技術のガラ
スレンズと比較してコストが低く、優れた光学的性質を
有し、溶融押出、真空成形及び射出成形等の周知の方法
を使用してレンズに効率的に成形できるため、ポリマー
が好ましい。複合レンズの形成に好ましいポリマーとし
ては、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリアミド
類、ポリカーボネート類、セルロースエステル類、ポリ
スチレン、ポリビニル樹脂、ポリスルホンアミド類、ポ
リエーテル類、ポリイミド類、ポリフッ化ビニリデン、
ポリウレタン類、ポリフェニレンスルフィド類、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリアセタール類、ポリスルホ
ネート類、ポリエステルアイオノマー、及びポリオレフ
ィンアイオノマーが挙げられる。機械的又は光学的特性
を改良するために、これらのポリマーのコポリマー及び
/又は混合物を使用できる。透明複合レンズに好ましい
ポリアミド類としては、ナイロン6、ナイロン66、及
びこれらの混合物が挙げられる。ポリアミド類のコポリ
マーも好適な連続相ポリマーである。有用なポリカーボ
ネートの一例はビスフェノールAポリカーボネートであ
る。複合レンズの連続相ポリマーとしての使用に好適な
セルロース系エステルとしては、硝酸セルロース、三酢
酸セルロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セ
ルロース、酢酪酸セルロース、及びこれらの混合物又は
コポリマーが挙げられる。好ましいポリビニル樹脂とし
ては、ポリ塩化ビニル、ポリ(ビニルアセタール)、及
びこれらの混合物が挙げられる。ビニル樹脂のコポリマ
ーも使用できる。本発明の複合レンズに好ましいポリエ
ステル類としては、炭素原子数4〜20の芳香族、脂肪
族又は脂環式のジカルボン酸と、炭素原子数2〜24の
脂肪族又は脂環式グリコールとから製造されるものが挙
げられる。好適なジカルボン酸の例としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナトリオスルホ
イソフタル酸、及びこれらの混合物が挙げられる。好適
なグリコール類の例としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオー
ル、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ジエチレングリコール、他のポリエチレングリ
コール類、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0075】画像形成要素の色を変えるためにポリエス
テル表皮層に添加剤を加えることが好ましい。添加する
ことのできる本発明の添加剤は蛍光増白剤である。蛍光
増白剤は、実質的に無色の、蛍光性の有機化合物であ
り、紫外線を吸収して可視光を発する。例としては、限
定するわけではないが、4,4’−ジアミノスチルベン
−2,2’−ジスルホン酸、クマリン誘導体、例えば4
−メチル−7−ジエチルアミノクマリン、1−4−ビス
(o−シアノスチリル)ベンゾール及び2−アミノ−4
−メチルフェノールが挙げられる。蛍光増白剤の効果的
な使用は予想外の望ましい特徴である。透過型ディスプ
レイ材料用の紫外線源は、画像の反対側にあるため、紫
外線の強度は、画像形成層に一般的な使用される紫外線
フィルターによって低減されない。その結果、望ましい
バックグラウンドを得るために、より少ない量の蛍光増
白剤で済む。
【0076】熱可塑性レンズレットのキャスティングの
前又は後に、印刷適性等のシートの特性を改良するた
め、蒸気バリヤーを設けるため、シートをヒートシール
可能なものにするため又は接着性を改良するために使用
できる任意の数のコーティングをディフューザシートに
コートしてもディフューザシートを処理してもよい。こ
れの例には、印刷適性についてはアクリル系コーティン
グ、ヒートシール特性についてはポリ塩化ビニリデンが
ある。さらなる例としては、印刷適性又は接着性を改良
するための火炎、プラズマ又はコロナ放電処理が挙げら
れる。
【0077】本発明のディフューザシートは、光学補償
フィルム、偏光フィルム及び基材の一構成要素である液
晶層から選ばれる1つ以上の層と組み合わせて使用でき
る。本発明の拡散フィルムは、拡散フィルム/偏光フィ
ルム/光学補償フィルムという組み合わせでこの順序の
通りで使用されるのが好ましい。液晶ディスプレイ装置
において上記フィルムを組み合わせて使用する場合に、
例えば反射損などを最低限に抑えるように粘着性接着剤
により上記フィルムを互いに結合することができる。粘
着性接着剤は、光の界面反射損を抑えるために、延伸フ
ィルムの屈折率に近い屈折率を有するものであることが
好ましい。
【0078】レンズレットディフューザフィルムは、別
の光ディフューザ、例えばバルクディフューザ、レンチ
キュラー層、ビーズ含有層、表面ディフューザ、ホログ
ラフィーディフューザ、ミクロ構造ディフューザ、別の
レンズアレイ、又はこれらの組み合わせと併用してもよ
い。レンズレットディフューザフィルムは、光を分散又
は拡散するため、規則的に並んだ周期的レンズアレイを
加えることによって生じうるいかなる回折パターンも壊
す。任意のディフューザ又はレンズアレイの前又は後に
レンズレットディフューザフィルムを配置することがで
きる。
【0079】本発明の拡散シートは、透明ポリマーから
作られたフィルム又はシートと組み合わせて使用でき
る。そのようなポリマーの例には、ポリエステル類、例
えばポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレ
ート、アクリル系ポリマー、例えばポリメチルメタクリ
レート、並びにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリ
スルホン、ポリアクリレート及びトリアセチルセルロー
スがある。バルクディフューザ層は、支持体のガラスシ
ートに備え付けられてもよい。
【0080】本発明の透明ポリマーフィルムは、別の側
面において、1つ以上のレンズレットチャンネルを通る
際の光透過率を高めるための1つ以上の光学的コーティ
ングを含んでもよい。ディフューザの効率を高めるため
に、ディフューザに反射防止(AR)コーティングをコ
ートすることが往々にして望ましい。
【0081】本発明のディフューザシートに、例えば、
入射角での光散乱性を変えるほどには光学的特性を低下
させない範囲でフィルムの表面スリップ性改良するため
にシリカ等の滑剤を含めてもよい。そのような添加剤の
例には、有機溶剤、例えばキシレン、アルコール類又は
ケトン類、アクリル樹脂、シリコーン樹脂若しくは金属
酸化物の微粒子又は充填剤がある。
【0082】本発明の光学フィルム及び装置を別のフィ
ルム、表面又は基材に貼り合わせるために接着剤を使用
できる。そのような接着剤としては、光学的に透明な接
着剤及び光学的に拡散性の接着剤の両方と、感圧接着剤
及び非感圧接着剤が挙げられる。さらに、接着剤は、可
塑剤、充填剤、酸化防止剤、顔料及び拡散性粒子を含ん
でよい。
【0083】本発明のレンズレットディフューザフィル
ムは、通常、光学的異方性を有する。ウェブ材料及びキ
ャストされた熱可塑性樹脂は、一般的に、延伸方向に光
軸を有する光学的異方性を示す光学的異方性材料であ
る。光学的異方性は、フィルムの厚さdとフィルム面内
の遅軸方向での屈折率と速軸方向での屈折率の差である
複屈折率Δnとの積、すなわちΔn・d(リタデーショ
ン)により表される。配向方向は本発明のフィルムの延
伸軸と一致する。延伸軸は、正の固有複屈折率を有する
熱可塑性ポリマーの場合には遅軸方向であり、負の固有
複屈折率を有する熱可塑性ポリマーの場合には速軸方向
である。Δn・dの値の必要なレベルに関する明確な要
件はない。なぜなら、Δn・dのレベルはフィルムの用
途に依存するからである。
【0084】本発明の製造方法において、好ましいレン
ズポリマーはスリットダイから溶融押出される。一般的
に、Tダイ又はコートハンガーダイを使用することが好
ましい。製造方法は、スリットダイを通じてポリマー又
はポリマーブレンドを押出し、押出したウェブを、透明
シートのレンズポリマー成分がそのガラス凝固温度より
も低い温度に冷却され拡散レンズの形状が残るように好
ましいレンズ形状寸法有するチルドキャストドラムによ
り急冷することを伴う。
【0085】拡散フィルムアセンブリーの製造方法を開
発した。好ましい方法は、複数の複合レンズを有する雄
型マスターチルロールを用意する工程を含む。拡散フィ
ルムは、溶融ポリマー材料をチルロールの面にキャスト
し、そのポリマー材料に透明ポリマーフィルム上のレン
ズレット構造を転写することによりマスターチルロール
から複製される。
【0086】チルロールは、ロールの表面に銅の層を電
気めっきする工程、次いで、銅層の表面にガラス又は二
酸化ケイ素等のビーズによりブラスト加工して半球状の
表面特徴を有する表面テクスチャーを生成させる工程を
含む方法により製造される。得られるブラスト加工され
た表面は、ロール内側方向にくぼんでいる又はロールの
外側方向に出っ張った表面特徴を有する表面テクスチャ
ーをもたらす深さまで光沢ニッケル電気めっき又はクロ
ムめっきされる。チルロール表面の剥離特性のために、
樹脂はロールの表面に付着しない。
【0087】ビーズブラスト加工工程は、望ましいレン
ズレット構造が生じるように、ノズル供給量、ロール表
面からのノズル距離、ブラスト工程中のロール回転速度
及び粒子の速度を正確に制御する自動化された直圧シス
テムを使用して実施される。
【0088】単位面積当たりのチルロールの表面特徴の
数は、ビーズのサイズ及びパターンの深さにより決ま
る。ビーズの直径がより大きくパターンがより深いほ
ど、所定の領域内の表面特徴の数はより少なくなる。従
って、表面特徴の数は、ビーズのサイズ及びパターンの
深さによって本質的に決まる。
【0089】本発明の複合レンズは、ある型の周りに真
空成形することにより、レンズを射出成形することによ
り、及びポリマーウェブにレンズを型押しすることによ
っても製造できる。これらの製造法は、光を有効に拡散
できる許容可能なレンズをもたらすが、パターン付きロ
ール上へのポリマーの溶融キャストコーティング、及び
その後の透明ポリマーウェブ上への移動によって、本発
明のレンズをロールに形成でき、そのために拡散レンズ
の製造費を低くすることができる。さらに、キャストコ
ーティングポリマーは、型押及び真空成形と比較して望
ましい複合レンズ形状をより効率的に複製することが判
った。
【0090】本発明は、いかなる液晶ディスプレイ装置
とともに使用できる。典型的な構成は、以下で説明す
る。液晶(LC)は、電子ディスプレイとして広く使用
されている。これらのディスプレイ装置において、LC
層は偏光子層と検光子層の間に位置し、層内で法線軸に
旋光ねじれを示すディレクターを有する。検光子は、そ
の吸収軸が偏光子の吸収軸に対して垂直であるように配
向される。偏光子により偏光された入射光は、液晶セル
を通って液晶の分子配向の影響を受ける。この液晶の分
子配向は、セルに電圧を印加することにより変えること
ができる。この原理を用いることによって、周囲光を含
む外部光源からの光の透過を制御できる。この制御を達
成するのに必要なエネルギーは、陰極線管等の他のディ
スプレイタイプで使用されている発光材料に対して必要
とされるものよりもかなり少ない。従って、LC技術
は、軽量で、低電力消費量で、長動作寿命であることが
重要な特徴であるデジタル時計、計算機、ポータブルコ
ンピューター、電子ゲーム等(これらに限られない)の
多くの用途で使用されている。
【0091】アクティブマトリックス液晶ディスプレイ
(LCD)は、薄膜トランジスタ(TFT)を各液晶画
素を駆動するためのスイッチ素子として使用する。これ
らのLCDは、個々の液晶画素を選択的に駆動できるた
め、クロストークなしに高いデフィニションの画像を表
示することができる。光学モード干渉(OMI)ディス
プレイは、「ノーマリーホワイト」である液晶、すなわ
ちオフ状態のときに光がディスプレイ層を透過する液晶
ディスプレイである。ツイストネマチック液晶を使用す
るLCDの動作モードは、複屈折モードと光学回転モー
ドに大きく分けられる。「フィルム補償型スーパーツイ
ストネマチック」(FSTN)LCDはノーマリーブラ
ックである。すなわちFSTN LCDは、電圧が印加
されていないオフ状態のときに光の透過が阻止される。
OMIディスプレイは、報告されているところでは、応
答時間が速く動作温度範囲が広い。
【0092】白熱電球又は太陽からの常光(ordinary l
ight)は、ランダムに偏光している。すなわち白熱電球
又は太陽からの光は、あらゆる可能な方向に向いた波を
含む。偏光子は、光のランダム偏光(非偏光)ビーム
を、直交する面に偏光した2つの成分のうちの1つを選
択的に除去することにより偏光した光に変換する二色性
材料である。線形偏光子は、液晶ディスプレイ(LC
D)の重要な構成要素である。
【0093】LCD装置での使用に十分な光学的性能を
有する幾つかの種類の高二色比偏光子がある。これらの
偏光子は、1つの偏光成分を透過し、互いに直交する他
の成分を吸収する(この効果は、二色性として知られて
いる)材料の薄いシートから作られる。最も一般的に使
用されているプラスチックシート偏光子は、ポリビニル
アルコール(PVA)ポリマー鎖がおおよそ平行に配列
している薄い一軸延伸ポリビニルアルコール(PVA)
フィルムから構成される。配列したPVAに、ヨウ素分
子をドープするか又は着色二色性色素の組み合わせ(例
えば、欧州特許第0 182 632 A2号、Sumito
mo Chemical Company, Limited参照)をドープする。ヨ
ウ素分子又は着色二色性色素の組み合わせはPVAに吸
着されるか又は一軸配向して、ニュートラルグレー色の
高異方性マトリックスを生じる。脆いPVAフィルムを
機械的に支えるために、両面に剛いトリアセチルセルロ
ース(TAC)層又は同様な支持体を貼り合わせる。
【0094】コントラスト、色再現、及び安定したグレ
ースケール強度は、液晶技術を用いる電子ディスプレイ
の重要な品質特性である。液晶ディスプレイのコントラ
ストを制限する主な因子は、液晶素子又はセルを通って
光が「漏れる」傾向である。この場合に、液晶素子又は
セルは、暗い又は「黒い」画素状態になる。さらに、漏
れや、それによる液晶ディスプレイのコントラストは、
ディスプレイスクリーンを観察する角度にも依存する。
典型的には、最適なコントラストは、ディスプレイに対
する法線入射を中心としてある狭い視野角内でのみ観察
され、視野角がそれよりも高いと急速にコントラストが
低下する。カラーディスプレイにおいて、漏れの問題は
コントラストを低下させるだけでなく、色又は色相シフ
トももたらし、それに伴って色再現が低下する。黒状態
の漏光に加えて、典型的なツイストネマチック液晶ディ
スプレイにおける狭い視野角の問題は、液晶材料の光学
異方性のために視野角の関数として輝度−電圧曲線での
シフトによって悪影響を受ける。
【0095】本発明の透明ポリマーフィルムは、バック
ライトシステムで光散乱フィルムとして使用された場合
に、輝度を一様にすることができる。バックライト型L
CDディスプレイスクリーン、例えばポータブルコンピ
ューターで使用されるものは、比較的局所的な光源(例
えば、蛍光灯)又はLCDスクリーンの比較的近くに配
置された比較的局所的な光源を備えていることがあるた
め、光源に対応する個々の「ホットスポット」が見える
場合がある。拡散フィルムは、ディスプレイ全体にわた
って照明を一様にする役割を果たす。液晶ディスプレイ
装置としては、例えばアクティブマトリックス駆動及び
単純マトリックス駆動から選ばれる駆動方法と、例えば
ツイストネマチック、スーパーツイストネマチック、強
誘電性液晶及び反強誘電性液晶モードから選ばれる液晶
モードとの組み合わせを有するディスプレイ装置が挙げ
られるが、本発明は、上記の組み合わせに限定されな
い。液晶ディスプレイ装置において、本発明の配向フィ
ルムは、バックライトの前方に位置することが必要であ
る。本発明のレンズレットディフューザフィルムは、光
を拡げてあらゆる方向での優れた可視度を与えるという
優れた光散乱特性を有するために、本発明のレンズレッ
トディフューザフィルムは、ディスプレイ全体にわたっ
て液晶ディスプレイ装置の明るさを一様にすることがで
きる。上記の効果は、そのようなレンズレット拡散フィ
ルムを1つ使用しても達成できるが、複数のフィルムを
組み合わせて使用してもよい。光を分散させて光をより
一層均一にするために、拡散レンズレットディフューザ
フィルムを透過モードでLCD材料の前方に配置するこ
とができる。本発明には、光源隠蔽装置としての重要な
用途がある。多くの用途において、フィラメントの構造
は、試料全体に分配される光を変化させ、これは望まし
くないため、光源自体の出力から、用途によっては問題
となりうるフィラメントの構造をなくすことが望まし
い。また、光源を再配置した後の光源フィラメント又は
アークの向きの不一致は、誤りのある及び誤解を招きや
すい読取りをもたらすことがある。光源と検出子の間に
配置される本発明の均一化用レンズレットディフューザ
フィルムは、光源の出力からフィラメント構造のいかな
る跡もなくすことができ、そのため、光源から光源まで
の間で一様な均一な出力をもたらす。
【0096】望みの場所に向けられる感じの良い均一な
光を提供することによって、演劇の照明を制御すること
にレンズレットディフューザフィルムを使用できる。演
劇及びテレビ制作物において、適切な照明に必要なあら
ゆる様々な効果を達成するために、様々なステージライ
トを使用しなくてはならない。これには、多くの様々な
ランプを使用することを必要とし、これは不便であると
ともに費用がかかる。ランプの上に重ねられた本発明の
フィルムは、必要とされる場合に、融通性にほとんど制
限がない分散光を与えることができる。その結果、動い
ているか動いていない、任意の形状のほとんどあらゆる
対象を、正確に照明することができる。
【0097】金属フィルムなどから構成される反射層を
本発明のレンズレットディフューザフィルムに適用する
ことにより形成される反射フィルムを、例えば交通標識
用の再帰反射要素として使用することができる。この反
射フィルムは、自動車、自転車、人などに適用された状
態で使用できる。
【0098】本発明のレンズレットディフューザフィル
ムは、警察及び警備システムの分野でも使用でき、レー
ザーダイオード(LD)又は発光ダイオード(LED)
からの出力を警備している領域全体で均一にしてより高
いコントラストを赤外(IR)検出器に与える。本発明
のフィルムは、紙幣読取機又はスキントリートメント装
置におけるように、LED又はLD光源を使用する装置
から構造をなくすためにも使用できる。これは、より高
い正確性をもたらす。
【0099】外科医の頭部に取り付けられる光ファイバ
ー光アセンブリーは、ある1つの光ファイバー要素が手
術の間に故障したならばその手術している領域の強度変
動を抑える光を当てることができる。ファイバー束の端
に取り付けられた本発明のレンズレットディフューザフ
ィルムは、残りのファイバーに由来する光を均一化し、
故障したファイバーの跡が患者に影を落とすことがなく
なる。標準的な粉末ガラスディフューザは、スループッ
トの損失をもたらす著しい後方散乱のために、この用途
では有効でないであろう。
【0100】本発明のレンズレットディフューザフィル
ムは、光源のフィラメント又はアークの構造をなくし、
均一に照明された観察領域をもたらすことによって、顕
微鏡で試料を均一に照明することに使用することもでき
る。このフィルムは、ファイバーを伝搬する様々なモー
ド、例えばヘリカルモードファイバーからの光出力を均
一化することにも使用できる。
【0101】本発明のレンズレットディフューザフィル
ムには、労働及び居住空間に適切な光を提供すること等
の重要な建築用途もある。典型的な商業的用途では、室
内に光を拡散させるのを促進するために、費用のかから
ない透明ポリマーディフューザフィルムが使用される。
これらの従来のディフューザの1つと置き換わる本発明
のホモジナイザーは、光が室内に均一にあらゆる角度に
拡散してホットスポットが生じないというより均一な光
出力を提供する。
【0102】芸術品を照明する光を拡散させるために、
本発明のレンズレットディフューザフィルムも使用でき
る。透明ポリマーフィルムディフューザは、非常に望ま
しい様式で芸術品を表現するための適切なサイズ及び向
きにされた適切なアパーチャを備える。
【0103】さらに、本発明のレンズレットディフーザ
フィルムは、表示装置等の光学機器の一構成要素として
広く使用できる。例えば、本発明のレンズレットディフ
ューザフィルムは、液晶ディスプレイ装置のバックライ
トシステムに関する前述の光散乱板に加えて、反射型液
晶ディスプレイ装置においては金属フィルム等の反射フ
ィルムを貼り合わせた光反射板として、又はその装置の
背面側(観察者に対して反対側)に金属フィルムを配置
する場合には本発明のフィルムを前側(観察者側)に向
けて前方散乱フィルムとして使用できる。本発明のレン
ズレットディフューザフィルムは、ITOフィルムに代
表される酸化インジウムから構成される透明導電性層を
積層することにより電極として使用できる。この材料を
反射スクリーンを形成するために使用する場合には、光
反射層を透明ポリマーフィルムディフューザに適用す
る。
【0104】透明ポリマーディフューザフィルムの別の
用途は、光源からスクリーン上に大きな領域一面に投影
することが一般的に望ましい透過投影スクリーンであ
る。テレビの視野角は典型的には水平方向よりも垂直方
向のほうが小さい。
【0105】拡散フィルム試料を、積分球を備えたHita
chi U4001 UV/Vis/NIR分光光度計を用いて評価した。複
合レンズを有する前面を積分球の方に向けて試料をビー
ムポートに置き、全透過スペクトルを測定した。標準試
料ポートに較正済みの99%拡散反射標準(NISTト
レース可能)を置いた。同様であるが99%のタイルを
除いて、拡散透過スペクトルを測定した。被覆された側
を積分球の方に向けて試料ポートに試料を置き、拡散反
射スペクトルを測定した。試料バッキングからの反射を
除くために、試料の後方にはなにも設置しなかった。全
てのスペクトルを350〜800nmで得た。拡散反射
の結果は、99%タイルで求められたものであるために
それらの値は絶対値であるが、99%タイルの較正報告
値で補正する必要があるであろう。
【0106】全透過光百分率とは、全角度での試料を透
過した光の百分率である。拡散透過率は、入射光角度か
ら2度の角度を除く試料を透過した光の百分率として定
義される。拡散光透過率は、拡散透過により試料を透過
した光の百分率である。拡散反射率は、試料により反射
された光の百分率として定義される。試料で求めたこれ
らの百分率は、500nmで測定したものである。これ
らの値は、試料の吸収性又は測定した試料のわずかな違
いのために合計しても100%にならない場合がある。
【0107】本発明の態様は、光拡散及び透過の改良だ
けではなく、厚さが薄く、光散乱の傾向が抑えられた拡
散フィルムも提供することができる。本明細書で引用し
た特許文献及び他の刊行物の全内容は、引用によりここ
に含まれていることにする。
【0108】
【実施例】この例において、押出グレードのポリオレフ
ィンポリマーの3つの層を複合レンズの形状を有するパ
ターン付きチルロール上に押出キャストすることによっ
て、本発明の多層複合光拡散レンズを作り出した。複合
レンズの形態のパターン付きポリオレフィンポリマー
を、次にポリエステルウェブ材料に移し、それにより複
合表面レンズを有する光ディフューザーを形成した。こ
の例は、透明ポリマーウェブ材料上に形成された多層複
合表面レンズが、ポリマーウェブの表面上に形成された
ランダム単ポリマーレンズ及びアクリルマトリックス中
の球状ビーズの分散体を利用する従来技術の光ディフュ
ーザーと比較して、優れた光拡散性を提供することを示
すものである。さらに、この例から、光ディフューザー
が低コストのものであり、LC装置への組み込みを可能
にする機械的特性を有することも明らかであろう。
【0109】ロールの表面に銅の層を電気めっきする工
程と、次に、銅層の表面をガラスビーズによりブラスト
加工して半球状の表面特徴を有する表面テクスチャーを
生成させる工程を含む方法によって、2つのパターン付
きチルロール(複合レンズ及び単レンズ形状)を製造し
た。得られたブラスト加工された表面は、ロール内側方
向にくぼんでいる又はロールの外側方向に出っ張った表
面特徴を有する表面テクスチャーをもたらす深さまで光
沢ニッケル電気めっきした。ビーズブラスト加工工程
は、望ましい複合レンズ構造が生じるように、ノズル供
給量、ロール表面からのノズル距離、ブラスト工程中の
ロール回転速度及び粒子の速度を正確に制御する自動化
された直圧システムを使用して実施した。単位面積当た
りのチルロールの表面特徴の数は、ビーズのサイズ及び
パターンの深さにより決まる。ビーズの直径がより大き
くパターンがより深いほど、所定の領域内の表面特徴の
数はより少なくなる。
【0110】スチールロール素材片を原材料とし、44
7MPaの圧力で粒度14番のグリットを用いてグリッ
トブラスト加工することにより複合レンズパターン付き
ロールを製造した。次に、ロールをクロムめっきした。
ロールの表面上の得られた複合レンズは凸状であった。
銅ロール素材片を原材料とし、310MPaの圧力で粒
度14番のグリットを用いてグリットブラスト加工する
ことにより単レンズパターン付きロール(対照)を製造
した。
【0111】単レンズ及び複合レンズに使用したベース
材料は、光透過度が97.2%の100マイクロメート
ル透明配向ウェブポリエステルウェブであった。単レン
ズを有するパターン付きチルロールを使用し、96.5
%のLDPE(Eastman Chemical銘柄のD4002P)、3%
の酸化亜鉛及び0.5%のステアリン酸カルシウムから
実質的に成るポリオレフィンポリマーを、コートハンガ
ースロットダイから光透過率が97.2%の100マイ
クロメートル透明配向ウェブポリエステルウェブ上に押
出コーティングすることによって、光拡散シートを製造
した。ポリオレフィンキャストコーティング被覆量は2
5.88g/m2であった。本発明の複合多層レンズを
有するパターン付きチルロールを使用し、以下の3つの
ポリオレフィンポリマー層をコートハンガースロットダ
イから押出コーティングすることによって、光拡散シー
トを製造した。
【0112】表皮層(最外層):実質的に96.5%の
LDPE(Eastman Chemical銘柄のD4002P)、3%の酸
化亜鉛及び0.5%のステアリン酸カルシウム。ポリオ
レフィンの屈折率は1.51であり、ポリマーのキャス
トコーティング被覆量は5.88g/m2であった。
【0113】中間層:密度0.895g/cc及び屈折
率1.42の市販入手可能なシンジオタクチックポリプ
ロピレン(Fina EOD 9502)。ポリマーのキャストコー
ティング被覆量は15.41g/m2であった。
【0114】ベースに隣接する層:実質的に96.5%
のLDPE(Eastman Chemical銘柄のD4002P)、3%の
酸化亜鉛及び0.5%のステアリン酸カルシウム。ポリ
オレフィンの屈折率は1.51であり、ポリマーのキャ
ストコーティング被覆量は5.42g/m2であった。
【0115】複合レンズを有する本発明の材料は、平均
直径が27.1マイクロメートルの主レンズとこの主レ
ンズの表面上にある平均直径が6.7マイクロメートル
の副レンズとを含んで成るランダムに配置されたレンズ
を有していた。主レンズに対する副レンズの平均比率は
17.2対1であった。対照の拡散シートは、平均直径
が25.4マイクロメートルであるランダムに配置され
た単レンズを含んで成っていた。キャストコートされた
拡散シートの構造は以下の通りである。
【0116】
【外1】
【0117】上記の形成されたポリマーレンズを含む2
つの拡散シート(本発明及び対照)と、ポリエステルウ
ェブ材料上にコートされたアクリルバインダー層中に8
マイクロメートルのポリマービーズを含む従来技術のポ
リマー光ディフューザーについて、光透過率(%)、拡
散光透過率(%)、スペキュラー光透過率(%)及び拡
散反射率(%)を求めた。
【0118】拡散フィルム試料を、積分球を備えたHita
chi U4001 UV/Vis/NIR分光光度計を用いて評価した。複
合レンズを有する前面を積分球の方に向けて試料をビー
ムポートに置き、全透過スペクトルを測定した。標準試
料ポートに較正済みの99%拡散反射標準(NISTト
レース可能)を置いた。同様であるが99%のタイルを
除いて、拡散透過スペクトルを測定した。被覆された側
を積分球の方に向けて試料ポートに試料を置き、拡散反
射スペクトルを測定した。試料バッキングからの反射を
除くために、試料の後方にはなにも設置しなかった。全
てのスペクトルを350〜800nmで得た。拡散反射
の結果は、99%タイルで求められたものであるために
それらの値は絶対値であるが、99%タイルの較正報告
値で補正する必要があるであろう。
【0119】全透過光百分率とは、全角度での試料を透
過した光の百分率である。拡散透過率は、入射光角度か
ら2度の角度を除く試料を透過した光の百分率として定
義される。拡散光透過率は、拡散透過により試料を透過
した光の百分率である。拡散反射率は、試料により反射
された光の百分率として定義される。試料で求めたこれ
らの百分率は、500nmで測定したものである。これ
らの値は、試料の吸収性又は測定した試料のわずかな違
いのために合計しても100%にならない場合がある。
本発明、対照及び従来技術の材料について求めた値を下
記表1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】上記のデータから、透明ポリマーの表面上
に形成された多層複合ポリマーレンズは、より輝度の高
い液晶ディスプレイ装置を得ることを可能にする良好な
光拡散率及び光透過率(%)を提供することがはっきり
と判る。本発明の材料の場合の89.2%の拡散光透過
率は、単レンズ(59.0%)及び従来技術の材料(6
5.7%)の両方よりもかなり良い。本発明の複合レン
ズは、単レンズ(1つの曲面)及び従来技術の材料(1
つの曲面)と比較してかなり多くの透過光拡散のための
曲面領域を備えている。拡散シートがLC装置に共通の
光ガイドのパターンをマスクする必要がある点で、拡散
光透過率はLC装置の品質の重要な因子である。92.
1%の本発明の全光透過率は、単レンズ(59.0)及
び従来技術の材料よりもかなり高い。内部散乱及び光源
への反射戻りを抑えるレンズを備えることによって、本
発明の材料では、光エネルギーの92.1%がディフュ
ーザを透過することが可能であり、より高輝度の液晶デ
ィスプレイをもたらす。
【0122】表皮層、中間層及び上部層の屈折率の間に
差(0.09)があるために、透過した可視光の拡散
は、光が周囲の空気に達する前に複合レンズ内で生じ、
そのため、多層複合体は、単層からなるレンズと比較し
てより効率の高いディフューザとなる。
【0123】表1中の測定値の全てを総合すると、試料
1は、高い全透過率と高い拡散光透過率を併せ持つ。こ
れは、光ガイドのパターンをマスクする一方で光の大部
分が当該フィルムを透過できるフィルムを生じ、より高
輝度のLC装置を可能にする。試料2は、明るいLCデ
ィスプレイをもたらす高い透過率を有するが、拡散透過
率が小さいために、光ガイドのパターンがディスプレイ
を通して見えるであろう。試料3では、フィルムから出
てくる光の大部分が拡散するため、光ガイドのパターン
はマスクされる。出てくる光はほとんど完全に拡散した
ものであるが、全透過率測定値は低ブロッキング光であ
り、許容できない暗いディスプレイをもたらす。試料3
を透過した光は、大きな反射率によっても無駄に費やさ
れた。
【0124】本発明の材料は3つの層から作製したた
め、上層及び下層をさらに改質して耐引掻性、ポリマー
ベースに対する接着性及び屈折率差を与えることができ
る。さらに、本発明の材料は、配向ポリエステルベース
上に作製したため、本発明の材料は、キャストディフュ
ーザシートと比較してより高い弾性率を有する。この例
の配向ポリマーベースは、光ディフューザをより薄くす
ることを可能にし、従って、従来技術の材料と比較して
この例の材料の原料含有量は少ないために、費用効率が
高く、軽量である。
【0125】この例は、主として、LC装置用の熱可塑
性光拡散材料の使用に関するものであるが、本発明の材
料はバックライトディスプレイ、拡散層を含む画像形成
要素、家庭用のスペキュラー照明及びプライバシースク
リーン、画像捕獲拡散レンズ、並びにグリーンハウスの
光拡散等の他の拡散用途で有用である。
【0126】本発明のさらなる態様を特許請求の範囲に
記載の態様とともに以下に示す [態様1] ベースを含んで成り、あるパターンの複数
の複合レンズを前記ベースの表面上に有し、前記複合レ
ンズが2つ以上の別個の層を含んで成る一体型ディフュ
ーザフィルム。 [態様2] 別個の層の数が2〜11層である上記態様
1記載のフィルム。 [態様3] 別個の層の数が2〜5層である上記態様1
記載のフィルム。 [態様4] 複数の前記別個の層の間に0.02〜0.
70の屈折率差がある上記態様1記載のフィルム。 [態様5] 少なくとも2つの前記別個の層の間に0.
05〜0.20の屈折率差がある上記態様1記載のフィ
ルム。 [態様6] 少なくとも2つの隣接する別個の層の間に
0.05〜0.20の屈折率差がある上記態様1記載の
フィルム。 [態様7] 複数の前記別個の層が3〜50マイクロメ
ートルの厚さを有する上記態様1記載のフィルム。 [態様8] 複数の前記別個の層が5〜20マイクロメ
ートルの厚さを有する上記態様1記載のフィルム。 [態様9] 複数の前記別個の層の間に0.05〜0.
50の屈折率差がある上記態様1記載のフィルム。 [態様10] 前記複合レンズが3つの層を含んで成る
上記態様1記載のフィルム。
【0127】[態様11] 前記3つの層が、3〜8マ
イクロメートルの厚さを有する2つの薄い層で包み込ま
れた10〜50マイクロメートルの厚さを有する実質的
に厚い層を含んで成る上記態様10記載のフィルム。 [態様12] 前記複合レンズが0.3〜0.85GP
aの耐衝撃性を前記フィルムに付与するのに十分な外層
を含んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様13] 前記複合レンズが26〜42ダイン/c
2の表面エネルギーを有する外層を含んで成る上記態
様1記載のフィルム。 [態様14] 前記複合レンズが、前記ベースに隣接す
る層であって、75〜125℃のTgを有する層を含ん
で成る上記態様1記載のフィルム。 [態様15] 前記複合レンズが、前記ベースに隣接す
る層であって、前記ベースに対する剥離強さが40グラ
ムを超える層を含んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様16] 少なくとも1つの別個の層がさらに添加
剤を含んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様17] 前記複合レンズが前記表面上にランダム
に配置されている上記態様1記載のフィルム。 [態様18] 前記ベースの上面及び下面の両方に複合
レンズを含んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様19] 凸状レンズが前記ベースの上面に存在
し、凸状レンズが前記ベースの下面に存在する上記態様
1記載のフィルム。 [態様20] 凸状レンズが前記ベースの上面に存在
し、凹状レンズが前記ベースの下面に存在する上記態様
1記載のフィルム。
【0128】[態様21] 凹状レンズが前記ベースの
上面に存在し、凹状レンズが前記ベースの下面に存在す
る上記態様1記載のフィルム。 [態様22] 凹状レンズが前記ベースの上面に存在
し、凸状レンズが前記ベースの下面に存在する上記態様
1記載のフィルム。 [態様23] 前記複合レンズが任意の方向で4〜25
0複合レンズ/mmの平均周波数を有する上記態様1記
載のフィルム。 [態様24] 前記複合レンズが任意の方向で22〜6
6複合レンズ/mmの平均周波数を有する上記態様1記
載のフィルム。 [態様25] 前記複合レンズがx及びy方向で3〜6
0ミクロンの平均幅を有する上記態様1記載のフィル
ム。 [態様26] 前記複合レンズがx及びy方向で15〜
40ミクロンの平均幅を有する上記態様1記載のフィル
ム。 [態様27] 前記複合レンズが主レンズ及び副レンズ
を含んで成り、副レンズの直径が平均して主レンズの直
径の80%以下である上記態様1記載のフィルム。 [態様28] 前記複合レンズがx及びy方向で2〜2
0ミクロンの幅を有する副レンズを含んで成る上記態様
1記載のフィルム。 [態様29] 前記複合レンズがx及びy方向で3〜8
ミクロンの幅を有する副レンズを含んで成る上記態様1
記載のフィルム。 [態様30] 前記複合レンズがオレフィン反復単位を
含んで成る上記態様1記載のフィルム。
【0129】[態様31] 前記複合レンズがカーボネ
ート反復単位を含んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様32] 前記複合レンズがエステル反復単位を含
んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様33] 前記ベースがエステル反復単位を含んで
成る上記態様1記載のフィルム。 [態様34] 前記ベースがカーボネート反復単位を含
んで成る上記態様1記載のフィルム。 [態様35] 前記ベースがオレフィン反復単位を含ん
で成る上記態様1記載のフィルム。 [態様36] 前記ベースが酢酸セルロースを含んで成
る上記態様1記載のフィルム。 [態様37] 拡散光透過率が50%超である上記態様
1記載のフィルム。 [態様38] 拡散光透過率が少なくとも80%である
上記態様1記載のフィルム。 [態様39] 拡散光透過率が少なくとも92%である
上記態様1記載のフィルム。 [態様40] 前記複合レンズが半球状である上記態様
1記載のフィルム。
【0130】[態様41] 前記複合レンズが非球状で
ある上記態様1記載のフィルム。 [態様42] 前記複合レンズが平均して0.03〜
1.0の高さ/直径比を有する上記態様1記載のフィル
ム。 [態様43] 前記複合レンズが平均して0.25〜
0.48の高さ/直径比を有する上記態様42記載のフ
ィルム。 [態様44] 主レンズ1個当たりの副レンズの数が2
〜60である上記態様27記載のフィルム。 [態様45] 主レンズ1個当たりの副レンズの数が5
〜18である上記態様44記載のフィルム。 [態様46] 厚さが250マイクロメートル以下であ
る上記態様1記載のフィルム。 [態様47] 厚さが12.5〜50マイクロメートル
である上記態様46記載のフィルム。 [態様48] 前記ベースの弾性率が500MPaを超
える上記態様1記載のフィルム。 [態様49] ポリマーベースを有する透明フィルムで
あって、上面及び下面を具備し、前記表面の少なくとも
1つが複数の凸又は凹状複合レンズを含む透明フィル
ム。 [態様50] 前記少なくとも1つの表面が前記ベース
の表面である上記態様49記載のフィルム。
【0131】[態様51] 前記少なくとも1つの表面
が前記ベース上に一体的に配置された別個のポリマー層
の表面である上記態様49記載のフィルム。 [態様52] 光源と、ベースを含んで成る一体型フィ
ルムを含んで成り、前記ベースがあるパターンの複数の
複合レンズをその表面に有し、複数の前記複合レンズが
2つ以上の別個の層を含んで成り、前記フィルムが少な
くとも65%の拡散光透過率を有するバックライト型画
像形成媒体。 [態様53] 光源と、ベースを含んで成る一体型フィ
ルムを含んで成り、前記ベースがあるパターンの複数の
複合レンズをその表面に有し、複数の前記複合レンズが
2つ以上の別個の層を含んで成り、前記フィルムが少な
くとも65%の拡散光透過率を有し、前記ポリマー層が
光源と偏光フィルムの間に配置されている液晶装置。 [態様54] 光源と、ベースを含んで成る一体型フィ
ルムを含んで成り、前記ベースがあるパターンの複数の
複合レンズをその表面に有し、複数の前記複合レンズが
2つ以上の別個の層を含んで成り、前記フィルムが少な
くとも65%の拡散光透過率を有する液晶装置構成部
品。 [態様55] ポリマー材料の溶融層をベース上にコー
トし、前記溶融層を所望のパターンのネガに相当するパ
ターンを有する型に接触させながら前記材料を冷却して
レンズを形成し、次に形成された前記レンズの上にさら
なるポリマー層をコートし冷却する工程を含む、ベース
上に所望のパターンで複数のポリマー複合レンズを形成
する方法。 [態様56] ポリマー材料を、チルロールに接触して
いるベース上にキャストし、その層を所望のパターンの
ネガに相当するパターンを有する型に接触させながら前
記ポリマー材料を冷却してレンズを形成し、次に形成さ
れた前記レンズの上にさらなるポリマー層をキャストし
冷却する工程を含む、ベース上に所望のパターンで複数
のポリマー複合レンズを形成する方法。
【0132】
【発明の効果】本発明は、光透過の改良とともにスペキ
ュラー光源の拡散を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、透明ベース材料上に形成された3つの
別個のポリマー層を含む、液晶ディスプレイ装置での使
用に適する複合レンズの断面図である。
【図2】図2は、光ディフューザーを備えた液晶ディス
プレイ装置である。
【符号の説明】
2…光ガイド 4…ランプレフレクター 6…反射テープ 8…反射フィルム 10…反射テープ 12…透明ポリマー拡散フィルム 14…輝度向上フィルム 16…偏光フィルム 18…可視光源 20…ベース 22…主レンズ 24…下層 26…ベースの表面 30…中間層 32…上層 34…下層の副レンズ 36…中間層の副レンズ 38…上層の副レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シェリル ジェイ.カミンスキ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,グリーンリーフ メドウズ 460 (72)発明者 スティーブン ジェイ.ネアバシュ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14626, ロチェスター,バーモント ドライブ 265 Fターム(参考) 2H042 BA04 BA12 BA13 BA20 2H091 FA14Z FA21Z FA23Z FA31Z FA37X FA41Z FB02 FB12 FB13 FC01 FC14 FD04 FD06 FD14 FD22 HA07 HA10 HA12 LA03 LA30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースを含んで成り、あるパターンの複
    数の複合レンズを前記ベースの表面に有し、前記複合レ
    ンズが2つ以上の別個の層を含んで成る一体型ディフュ
    ーザフィルム。
  2. 【請求項2】 複数の前記別個の層の間に0.02〜
    0.70の屈折率差がある請求項1記載のフィルム。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの隣接する別個の層の間
    に0.05〜0.20の屈折率差がある請求項2記載の
    フィルム。
  4. 【請求項4】 複数の前記別個の層が3〜50マイクロ
    メートルの厚さを有する請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 前記複合レンズが0.3〜0.85GP
    aの耐衝撃性を前記フィルムに付与するのに十分な外層
    を含んで成る請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 前記複合レンズが、前記ベースに隣接す
    る層であって、75〜125℃のTgを有する層を含ん
    で成る請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム。
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