JP4348756B2 - 回転速度検出装置付回転支持装置 - Google Patents

回転速度検出装置付回転支持装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係る回転速度検出装置付回転支持装置は、例えば自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持したり、或は、自動変速機を構成する回転軸をハウジングに支持する等、各種機械装置を構成する回転部分を固定部分に対して回転自在に支持すると共に、この回転部分の回転速度を検出する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動変速機の場合には、切り換えのタイミングを求める為、回転軸の回転速度を検出する必要がある。又、自動車の場合には、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を適切に制御すべく、車輪の回転速度を検出する必要がある。この為、この様な各種機械装置を構成する回転軸や車輪等の回転部分を、使用時にも回転しないハウジングや懸架装置等の固定部分に対して回転自在に支持すると共に、この回転部分の回転速度を検出する為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットが、従来から広く使用されている。
【0003】
この様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットは、転がり軸受を構成する回転輪に支持したエンコーダの被検知部に、同じく静止輪に支持したセンサの検知部を対向させて成る。この様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを回転支持部分に組み付ける際には、上記静止輪をハウジング等の使用時にも回転しない静止部材に、上記回転輪を回転軸等の使用時に回転する回転部材に、それぞれ支持固定する。この状態で上記回転部材が回転すると、この回転部材と同期して上記エンコーダが回転する。従って、上記センサによりこのエンコーダの回転速度を検出すれば、上記回転部材の回転速度を知る事ができる。
【0004】
ところで、上記静止輪を上記静止部材の周面に嵌合支持する構造を採用する場合には、これら各部材同士の嵌合面に隙間が生じる等により、上記静止輪が上記静止部材に対して回転する、所謂クリープが発生する場合がある。従って、この様に静止輪を静止部材の周面に嵌合支持する構造を採用する場合には、上記クリープが発生した場合にも、上記静止輪と共に上記センサが回転する事を防止する必要がある。この理由は、上記センサが回転すると、正確な回転速度検出が行なえなくなったり、或は、上記センサから導出した検出信号取り出し用のハーネスが引っ張られて切断され、回転速度検出が不能となる可能性がある為である。
【0005】
この様な事情に鑑みて、米国特許第4946296号明細書には、センサを支持した静止輪がクリープを起こした場合にも、この静止輪と共に上記センサが回転する事を防止する回転速度検出装置付回転支持装置の構造が記載されている。この明細書に記載された回転速度検出装置付回転支持装置の場合、静止部材であるハウジングに内嵌固定した、静止輪である外輪の端部に、センサキャリアを構成する芯金の基端部を内嵌固定している。そして、この芯金の一部で上記外輪の端面から軸方向に突出した部分に、センサを支持している。又、上記芯金の一部でこのセンサを支持した部分よりも上記外輪と軸方向反対側部分に、軸方向に延出する舌片を形成している。そして、この舌片を、上記ハウジングの内周面に形成した切り割り部に係合させている。そして、これら舌片と切り割り部との係合に基づき、上記外輪がクリープを起こした場合にも、この外輪と共に上記センサを支持したセンサキャリアが回転する事を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来構造の場合、ハウジングの内周面に形成した切り割り部に係合させる舌片を、センサキャリアを構成する芯金の一部を軸方向に延出させる事により形成している。この為、上記センサキャリアの軸方向寸法が嵩み、装置全体が大型化する為、好ましくない。
本発明の回転速度検出装置付回転支持装置は、上述の様な事情に鑑み、センサキャリアの軸方向寸法を小さくして小型化を図るべく、発明したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転速度検出装置付回転支持装置は、従来から知られている回転速度検出装置付回転支持装置と同様に、使用時にも回転しない静止部材に対して使用時に回転する回転部材を、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットにより、回転及び回転速度の検出を自在に支持する。そして、上記回転速度検出装置付転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、上記静止部材の周面に嵌合支持された状態で使用時にも回転しない静止輪と、この静止側周面と対向する回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転輪と、この回転側軌道と上記静止側軌道との間に転動自在に設けた複数の転動体と、上記回転輪の一部にこの回転輪と同心に支持固定した、特性を円周方向に亙って交互に且つ等間隔に変化させた被検知部を有するエンコーダと、上記静止輪に上記静止部材を介さずに支持固定したセンサキャリアと、このセンサキャリアに支持されて、その検知部を上記エンコーダの被検知部に対向させたセンサとを備えたものである。
【0008】
特に、本発明の回転速度検出装置付回転支持装置に於いては、上記センサキャリアの一部と、上記静止部材に回転不能に直接支持固定した、この静止部材とは別体のストッパとを係合させる事により、このセンサキャリアの回転防止を図っている。
この為に、上記センサキャリアは、内側に上記センサ及びこのセンサの検出信号を取り出す為のハーネスの一部を支持した支持部と、この支持部の円周方向の一部に設けた係合部とを備えている。又、上記静止部材の周面の円周方向の一部にはこの係合部と係合する上記ストッパを支持固定している。そして、上記静止輪を上記静止部材の周面に嵌合支持した状態で、上記係合部と上記ストッパとを、上記センサキャリアの軸方向位置に関して、このセンサキャリアに対する上記センサの支持位置又は上記ハーネスの取り出し位置にほぼ整合する位置で係合させる事により、上記センサキャリアの回転防止を図っている。
【0009】
【作用】
上述の様に構成する本発明の回転速度検出装置付回転支持装置の場合、静止輪に静止部材を介さずに支持固定したセンサキャリアの一部と、この静止部材に直接回転不能に支持固定した、この静止部材とは別体のストッパとを係合させる事により、このセンサキャリアの回転防止を図れる。
即ち、上記センサキャリアに設けた係合部と、静止部材に回転不能に支持固定した、この静止部材とは別体のストッパとを係合させる事により、このセンサキャリアの回転を防止し、ハーネスの破損を防止できる。特に、上記センサキャリアの円周方向の一部に設けた上記係合部と、上記静止部材に支持固定したストッパとを、上記センサキャリアの軸方向位置に関して、このセンサキャリアに対する上記センサの支持位置又は上記ハーネスの取り出し位置にほぼ整合する位置で係合させれば、前述した従来構造の様に、上記センサキャリアの軸方向寸法が大きくはならない。この為、装置全体を大型化する事なく、センサを支持したセンサキャリアの回転防止を図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明に関する参考例の第1例を示している。使用時にも回転しない静止部材であるハウジング1の内径側に回転軸2を、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを構成する転がり軸受3により、回転自在に支持している。上記ハウジング1が、上記回転速度検出装置付転がり軸受ユニットと共に、本発明の対象となる回転速度検出装置付回転支持装置を構成する。この為に、上記転がり軸受3を構成し、上記ハウジング1に内嵌した、静止輪である外輪4の内周面に、外輪軌道5を形成している。同じく上記回転軸2に外嵌した、回転輪である内輪6の外周面に、内輪軌道7を形成している。そして、上記外輪軌道5と内輪軌道7との間に、それぞれが転動体である複数個の玉8、8を転動自在に設ける事により、上記ハウジング1の内径側に上記回転軸2を、回転自在に支持している。
【0011】
更に、上記ハウジング1の内周面に形成した段部9の軸方向端部に存在する段差面10に、上記外輪4の一端面(図1の右端面)を突き当てている。これと共に、この外輪4の他端面(図1の左端面)に、上記ハウジング1の内周面に全周に亙り形成した係止溝11に係止した、Cリングと称される欠円環状の止め輪12の片側面を当接若しくは近接対向させる事により、上記外輪4の軸方向に亙る位置決めを図っている。一方、上記内輪6は、上記回転軸2の外周面に締り嵌めで外嵌固定すると共に、一端面(図1の右端面)を上記回転軸2の外周面に形成した段差面13に突き当てる事により、軸方向に亙る位置決めを図っている。
【0012】
又、上記内輪6の一端部外周面にはエンコーダ14を、締り嵌めで外嵌固定している。このエンコーダ14は、軟鋼板等の磁性金属板等により、断面L字形で全体を円環状に形成したもので、円筒部15と、この円筒部15の一端縁(図1の右端縁)から直径方向外方に折れ曲がった円輪部16とを有する。この円輪部16には、それぞれがスリット状である多数の透孔17、17を放射状に、円周方向に亙り等間隔に形成して、上記円輪部16の磁気特性を円周方向に亙り交互に且つ等間隔に変化させている。尚、図示の例では、上記円筒部15を、上記内輪6の一端部外周面に形成した小径段部18に外嵌固定している。
【0013】
一方、上記外輪4の一端部内周面には、この内周面から直径方向外方に凹入する大径段部19を、全周に亙り形成している。そして、この大径段部19に、センサキャリア20の基端部を内嵌固定している。このセンサキャリア20は、SPCCの如き軟鋼板等の金属製の芯金21と、支持部である、合成樹脂製の支持部材22とから成る。このうちの芯金21は、断面L字形で全体を円環状に構成しており、嵌合部である円筒部23と、この円筒部23の一端部(図1の右端部)から直径方向外方に折れ曲がった円輪部24とを有する。この様な芯金21は、この円輪部24を上記支持部材22の射出成形時にモールドする事により、この支持部材22の一端部(図1の左端部)外周縁部分に結合固定している。
【0014】
又、上記支持部材22は、断面矩形で全体を円環状に形成しており、後述する係合凸部28部分を除き、外径寸法を上記円輪部24の外径寸法とほぼ等しくしている。この様な支持部材22の円周方向の一部内側には、ホール素子、磁気抵抗素子等、磁束の量に応じて出力を変化させる磁気検出素子及びこの磁気検出素子の出力波形を整える為の波形整形回路を組み込んだICと、軸方向(図1の左右方向)に着磁した永久磁石とにより構成する、アクティブ型のセンサ25を包埋支持している。但し、本参考例を実施する場合に、上記センサ25及び前記エンコーダ14の構造は、特に限定しない。パッシブ型等、他の磁気検出式のものや、光電式、渦電流式等、他の構造のものも採用できる。
【0015】
又、上記支持部材22の他端面(図1の右端面、図2の手前面)外径側部分で、円周方向に関して上記センサ25を支持した部分と整合する部分には、軸方向に突出する導出部26を形成している。本参考例の場合、上記センサ25の検出信号を取り出す為のハーネス27は、上記導出部26の円周方向端面から導出している。又、上記支持部材22の円周方向の一部外周面で、上記センサ25及び上記導出部26と整合する部分には、直径方向外方に突出する係合凸部28を形成している。
【0016】
上述の様に構成するセンサキャリア20は、上記芯金21の円筒部23を前記外輪4の一端部内周面に形成した大径段部19に締り嵌めで内嵌固定すると共に、上記芯金22の円輪部24及び上記係合凸部28の一端面(図1の左端面)を上記外輪4の一端面に突き当てる事により、軸方向に亙る位置決めを図った状態で、上記外輪4の一端部に支持固定している。又、この様にセンサキャリア20を上記外輪4の一端部に支持固定した状態で、上記センサ25の検知部は、前記エンコーダ14の被検知部である円輪部16に、軸方向に亙る微小隙間を介して対向する。
【0017】
又、前記ハウジング1の段部9の円周方向一部内周面で、組み付け時に上記支持部材22の係合凸部28と整合する部分に、キー溝の如き形状を有する係合凹部29を、軸方向に亙り形成している。そして、この係合凹部29に、上記係合凸部28を係合させている。尚、この様に係合凹部29に係合凸部28を係合させた状態で、これら係合凹部29の円周方向両内側面と係合凸部28の円周方向両端面との間に大きな隙間が生じない様に、各部の寸法を規制している。又、本参考例の場合、上記係合凸部28の円周方向両端面と上記係合凹部29の円周方向両内側面との傾斜角度を、互いに等しくしている。これにより、後述するクリープの発生時に、上記係合凸部28の円周方向端面と上記係合凹部29の円周方向内側面とを面接触させて、この接触部に加わる圧力を小さく抑える様にしている。
【0018】
上述の様に構成する回転速度検出装置付回転支持装置の場合、回転軸2と共に内輪6が回転すると、その検知部をエンコーダ14の被検知部である円輪部16と微小隙間を介して対向させた、センサ25の出力が変化する。この様にセンサ25の出力が変化する周波数は、上記内輪6の回転速度に比例するので、この出力の信号を前記ハーネス27を介して図示しない制御器に送れば、上記回転軸2の回転速度を知る事ができる。
【0019】
特に、本参考例の回転速度検出装置付回転支持装置の場合、センサキャリア20を構成する支持部材22に設けた係合凸部28を、ハウジング1の段部9の内周面に形成した係合凹部29に係合させている。この為、外輪4がクリープを起こした場合、即ち、前記転がり軸受3の転がり抵抗により、この外輪4が上記ハウジング1の内側で回転した場合にも、上記センサキャリア20が回転する事を防止できる。即ち、上記外輪4に支持したセンサキャリア20が、この外輪4と共に上記ハウジング1の内側で回転しようとした場合には、上記係合凸部28の円周方向両端面のうち回転方向前方に存在する端面(図2に斜格子で示した部分)と、上記係合凹部29の円周方向両内側面のうち上記端面と対向する内側面とが衝合する。そして、この衝合に基づき、上記センサキャリア20がそれ以上回転する事を阻止される。この為、このセンサキャリア20に支持したセンサ25が回転する事を防止できると共に、このセンサ25から導出したハーネス27の切断防止を図れる。
【0020】
又、本参考例の場合、上記支持部材22に設けた係合凸部28の軸方向に関する形成位置は、上記センサ25を支持した部分並びに前記導出部26を形成した部分と一致させている(本参考例の場合、上記係合凸部28をこれらセンサ25の支持部と導出部26との外径側部分に設けている)。従って、上記係合凸部28を設ける事に伴い、上記センサキャリア20の軸方向寸法が大きくなる事はない。この為、上記センサキャリア20を含んで構成する回転速度検出装置付転がり軸受ユニット並びにこのユニットを組み込んだ回転速度検出装置付回転支持装置の軸方向寸法を大きくする事なく、このセンサキャリア20の回転防止を図れる。
【0021】
次に、図4〜6は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合、センサキャリア20aを構成する合成樹脂製の支持部材22aは、上述した参考例の第1例の如き円環状ではなく、センサ25aを包埋支持する部分のみ形成している。即ち、上記支持部材22aは、断面略矩形で全体を扇状に形成すると共に、この支持部材22aの一端部(図4の左端部)外径側部分を、芯金21の円周方向一部に結合固定している。従って、上記支持部材22aは、上記センサキャリア20aの一部に、軸方向に突出する状態で設けられている。又、上記センサ25aの検出信号を取り出す為のハーネス27(図4には省略、図5にのみ記載)は、上記支持部材22aの他端面(図4の右端面、図5の手前面)中央部から導出している。又、本参考例の場合、ハウジング1の段部9の内周面に形成した係合凹部29に、上記支持部材22aの外径側部分を係合させている。
【0022】
尚、本参考例の場合も、上記係合凹部29の円周方向両内側面の傾斜角度を、上記支持部材22aの円周方向両端面の傾斜角度と等しくする事により、これら互いに対向する各面同士が面接触する様にしている。又、本参考例の場合、上記段部9の内径寸法は、上記センサキャリア20aを構成する芯金21の内径寸法よりも小さくしている。この為、上記芯金21を構成する円輪部24が上記段部9の軸方向端部と干渉しない様にすべく、上記円輪部24を突き当てる部分である、外輪4の一端面(図4の右端面)内周縁部分に、全周に亙りこの一端面から軸方向に凹入する凹部34を形成して、上記円輪部24の全体が上記外輪4の一端面から軸方向に突出しない様にしている。
【0023】
又、本参考例の場合、内輪6の一端部に外嵌固定したエンコーダ14aは、芯金30とエンコーダ本体31とにより構成している。このうちの芯金30は、軟鋼板等の金属板により、断面L字形で全体を円環状に形成したもので、上記内輪6の小径段部18に外嵌固定する為の円筒部32と、この円筒部32の軸方向一端縁(図4の右端縁)から直径方向外方に折れ曲がった円輪部33とを備える。そして、このうちの円輪部33の一側面(図4の右側面)に、上記エンコーダ本体31を添着している。このエンコーダ本体31は、ゴム中にフェライトの粉末を混入したゴム磁石等の永久磁石により全体を円輪状に形成したもので、軸方向(図4の左右方向)に亙って着磁している。着磁方向は、円周方向に亙り交互に、且つ等間隔に変化させている。従って、上記エンコーダ本体31の被検知部である一側面(図4の右側面)には、S極とN極とが交互に、且つ等間隔で配置されている。尚、本例の場合、上記エンコーダ14aの被検知部を多極磁石により形成した事に伴い、上記センサ25aは、ホール素子等、磁束の向きに応じて出力を変化させる磁気検出素子及びこの磁気検出素子の出力波形を整える為の波形整形回路を組み込んだICとしている。
【0024】
上述の様に構成する本参考例の場合も、クリープが発生して、上記外輪4と共に上記センサキャリア20aが回転しようとした場合には、上記支持部材22aの円周方向一端面外周寄り部分(図5に斜格子で示した部分)が、上記係合凹部29の円周方向内側面と衝合し、上記センサキャリア20aが回転する事を阻止する。又、本参考例の場合、上記センサキャリア20aのうち上記係合凹部29と係合させる部分を、上記支持部材22aの外径側部分としている。この為、本参考例の場合も、上記センサキャリア20aの軸方向寸法が嵩む事はない。その他の構成及び作用は、上述した参考例の第1例の場合と同様である。
【0025】
次に、図7〜9は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合、センサキャリア20bを構成する合成樹脂製の支持部材22bは、内側にセンサ25を包埋支持した、断面矩形で扇状の支持部35と、円周方向の一部にこの支持部35の一端部(図7の左端部、図8の右端部)外周縁部分を結合した環状部36とから成る。そして、このうちの環状部36を、上記センサキャリア20bを構成する芯金21に、全周に亙り結合している。従って、本例の場合も、上記支持部材22bは、上記センサキャリア20bの一部に、軸方向に突出する状態で設けられている。尚、本例の場合、上記センサ25の検出信号を取り出す為のハーネス27は、上記支持部35の円周方向一端面内周寄り部分から導出している。又、本例の場合、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを回転支持部分に組み付けた状態で、支持部35の一部(図7の右側部)は、ハウジング1の一端面(図7の右端面)から軸方向に突出する。
【0026】
一方、上記ハウジング1の一端面には、このハウジング1とは別体の、矩形棒状のストッパ37を、回転不能に支持固定している。又、この状態で、上記ストッパ37の先端部(図7、9の下端部)を、上記ハウジング1の一端部内周縁から直径方向内方に突出させている。そして、この様に突出させた上記ストッパ37の先端部を、上記支持部35の円周方向一端面(クリープ時に於ける、外輪4の回転方向前方に存在する端面)の外周寄り部分(図8に斜格子で示した部分)に、近接若しくは当接させている。尚、図示の例では、上記ストッパ37の回転防止は、このストッパ37の基端部(図7、9の上端部)に挿通した、1本のボルト38の緊締力により図っているが、このボルト38の数を2本以上とすれば(即ち、上記ストッパ37の基端部を2個所以上で支持すれば)、このストッパ37の回転防止をより確実に図れる。
【0027】
上述の様に構成する本例の場合も、クリープが発生して、外輪4と共に上記センサキャリア20bが回転しようとした場合には、上記ストッパ37の先端部と、係合部である、上記支持部35の円周方向一端面外周寄り部分とが当接し、上記センサキャリア20bが回転する事を阻止できる。又、本例の場合、上記センサキャリア20bのうち、上記ストッパ37の先端部と当接させる部分を、上記センサ25及び上記ハーネス27の一部を支持した部分である、上記支持部35の円周方向一端面外周寄り部分としている。この為、本例の場合も、上記センサキャリア20bの軸方向寸法が嵩む事はない。
【0028】
尚、本例の場合、内輪6の小径段部18に対するエンコーダ14の組み付け方向を、前述した参考例の第1例の場合と逆にしている。即ち、本例の場合には、上記エンコーダ14を構成する円輪部16を、同じく円筒部15の他端縁(図7の左端縁)から折れ曲がった状態で設けている。この為、本例の場合には、上記円筒部15の直径方向外方部分に、上記センサキャリア20bを構成する支持部材22bの一部を進入させる事ができる。そして、この様に進入させた分だけ、上記内輪6(及び外輪4)の一端面からの上記支持部材22bの突出量を小さくできる。尚、図示の例では、各転動体8、8を保持する保持器の図示を省略しているが、この保持器として合成樹脂製の冠型保持器を採用すれば、上記支持部材22bの上記突出量を、更に小さくできる。即ち、この様な冠型保持器を採用する場合、この冠型保持器を、この冠型保持器のリム部が上記エンコーダ14と反対側(図7の左側)に配置される様に組み込み、この冠型保持器の一部が上記各転動体8、8よりも上記エンコーダ14側(図7の右側)に突出しない様にすれば、このエンコーダ14(の円輪部16)を上記各転動体8、8を設置した空間の内側に、これら各転動体8、8と干渉しない程度にまで十分に進入させる事ができる。従って、その分だけ、上記支持部材22bの突出量を更に小さくできる。その他の構成及び作用は、前述した参考例の第1例の場合と同様である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の回転速度検出装置付回転支持装置は、以上の様に構成され作用する為、静止輪が静止部材に対して回転する傾向となった場合にも、センサを支持したセンサキャリアの回転防止を図れる構造を、大型化する事なく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関する参考例の第1例を示す断面図。
【図2】 同じく、センサキャリアの斜視図。
【図3】 ハウジングのみを取り出して示す、図1のA−A断面図。
【図4】 本発明に関する参考例の第2例を示す断面図。
【図5】 同じく、センサキャリアの斜視図。
【図6】 ハウジングのみを取り出して示す、図4のB−B断面図。
【図7】 本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図8】 同じく、センサキャリアの斜視図。
【図9】 一部を省略して示す、図7の右側から見た図。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 回転軸
3 転がり軸受
4 外輪
5 外輪軌道
6 内輪
7 内輪軌道
8 玉
9、9a 段部
10、10a 段差面
11、11a 係止溝
12、12a 止め輪
13、13a 段差面
14、14a、14b エンコーダ
15、15a 円筒部
16 円輪部
17 透孔
18 小径段部
19 大径段部
20、20a、20b、20c、20d センサキャリア
21、21a 芯金
22、22a、22b、22c 支持部材
23 円筒部
24 円輪部
25、25a センサ
26 導出部
27 ハーネス
28 係合凸部
29 係合凹部
30 芯金
31 エンコーダ本体
32 円筒部
33 円輪部
34 凹部
35 支持部
36 環状部
37 ストッパ
38 ボルト

Claims (4)

  1. 使用時にも回転しない静止部材に対して使用時に回転する回転部材を、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットにより、回転及び回転速度の検出を自在に支持する回転速度検出装置付回転支持装置であって、上記回転速度検出装置付転がり軸受ユニットは、静止側周面に静止側軌道を有し、上記静止部材の周面に嵌合支持された状態で使用時にも回転しない静止輪と、この静止側周面と対向する回転側周面に回転側軌道を有し、使用時に回転する回転輪と、この回転側軌道と上記静止側軌道との間に転動自在に設けた複数の転動体と、上記回転輪の一部にこの回転輪と同心に支持固定した、特性を円周方向に亙って交互に且つ等間隔に変化させた被検知部を有するエンコーダと、上記静止輪に上記静止部材を介さずに支持固定したセンサキャリアと、このセンサキャリアに支持されて、その検知部を上記エンコーダの被検知部に対向させたセンサとを備えたものである回転速度検出装置付回転支持装置に於いて、上記センサキャリアの一部と、上記静止部材に回転不能に直接支持固定した、この静止部材とは別体のストッパとを係合させる事により、このセンサキャリアの回転防止を図った事を特徴とする回転速度検出装置付回転支持装置。
  2. センサの検出信号を取り出す為のハーネスの一部が、センサキャリアの一部で静止部材に固定の部分と係合する部分に支持されている、請求項1に記載した回転速度検出装置付回転支持装置。
  3. センサキャリアの一部で静止部材に固定の部分と係合する部分が、このセンサキャリアの他の部分と一体に設けられている、請求項1又は請求項2に記載した回転速度検出装置付回転支持装置。
  4. センサキャリアは、センサを包埋支持する合成樹脂製の支持部材と、この支持部材にその一部を包埋支持されて、静止輪に嵌合固定される芯金とから成る、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した回転速度検出装置付回転支持装置。
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