JP4345958B2 - 異方性成形体の製造装置および異方性成形体の製造方法 - Google Patents

異方性成形体の製造装置および異方性成形体の製造方法 Download PDF

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    • B29K2995/0008Magnetic or paramagnetic

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば導電性、熱伝導性、膨張率、光透過度、磁性、硬度、弾性、吸水性、誘電率、気体透過性、圧電特性、振動吸収性などの性質を、マトリックス内で特定方向に発現する異方性を有する成形体の製造装置と製造方法に関し、特に磁場を利用して異方性を付与する異方性成形体の製造装置と製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
前述のような異方性成形体の一例としては異方性導電デバイスが知られており、これには例えば携帯電話機に内蔵するマイクロフォンとプリント基板との電気的接続に使用する異方性導電コネクタが知られている。このような異方性導電コネクタの一例としては、電気絶縁性のシリコーンゴムをマトリックスとする円盤形の本体部に、ニッケル粒子などの磁性を有する導電性微粒子が特定方向に配向して連なる導電部を形成した成形体が知られている。また、その成形方法としては、成形金型内に導電性微粒子を配合した液状シリコーンゴムを充填し、成形金型の上型と下型に対向状態で埋め込んだ永久磁石が発生する平行磁場によって導電性微粒子を配向してから、シリコーンゴムを架橋させて製造するのが一般的である。
【0003】
こうした永久磁石の平行磁場を利用する異方性成形体の成形技術を開示する先行技術文献として、本出願人は以下の特許文献を知得している。
【特許文献1】
特開2002−124315号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、永久磁石の磁場を利用する異方性成形体の成形方法では、発生可能な磁場の強さに限界があるため、配向可能な導電性などの性質を発揮する機能微粒子としては、ニッケルや鉄などの強磁性体のものに限定されてしまい、アルミニウム、プラチナ、パラジウム、チタン、マンガンなどの常磁性体のものや、金、銀、銅や、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、炭素、有機高分子、タンパク質、DNAなどの反磁性体のものは、意図する異方性を持たせるように配向させるのは困難である。また、永久磁石は、磁力が弱い上に、磁石表面の凹凸による磁場ムラによって、大空間内に均一平行磁場を形成するのが困難である。このため、大面積内に間隔が均一で平行な異方性を持つ異方性成形体を製造することが非常に困難であるという問題がある。
【0005】
このような従来技術を背景としてなされた本発明の目的は、機能微粒子として利用できる素材を拡大でき、大面積内に間隔が均一で平行な異方性を発現する異方性成形体を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明では、超伝導マグネット装置により磁力線の間隔が均一で磁力線どうしが平行な均一平行磁場を発生させ、この均一平行磁場内に成形金型を置き機能微粒子を配向するという技術思想を基本としている。これにより、従来の永久磁石では配向が困難であった機能微粒子についても、均一平行磁場をなす磁力線に沿った均一平行な配向が実現され、利用可能な機能微粒子の素材が拡大される。よって、機能微粒子に由来する導電性、熱伝導性、膨張性、光透過度、磁性、硬度、弾性、吸水性、誘電率、気体透過性、圧電特性、振動吸収性などの様々な諸性質を均一平行に発現する機能性材料として利用可能な異方性成形体が得られ、様々な技術分野で利用することができる。
【0007】
こうした技術的思想に基づく作用・効果を有する異方性成形体の製造装置として本発明は、マトリックス内で磁性を有する機能微粒子が特定方向に配向されて当該機能微粒子に由来する性質に異方性を有する異方性成形体の製造装置について、筒型の超伝導コイルを有し、該超伝導コイルの筒軸上に配置される成形金型を通じるように磁力線の間隔が均一で磁力線どうしが平行な均一平行磁場を形成する超伝導マグネット装置を備えることを特徴とする異方性成形体の製造装置を提供する。
【0008】
同様に本発明は、異方性成形体の製造方法として、マトリックスに磁性を有する機能微粒子を配合した液状の成形材料を充填した成形金型に対して、超伝導マグネット装置により磁力線の間隔が均一で磁力線どうしが平行な均一平行磁場をかけて機能微粒子を該磁力線方向に配向し、液状の成形材料を硬化させるようにした異方性成形体の製造方法を提供する。
【0009】
上記本発明の製造装置については、筒型の超伝導コイルを、上下に離間する上部超伝導コイルと下部超伝導コイルにて構成するとともに該コイルどうしの間隙を成形金型の移送口として構成することができる。このようにコイル間の間隙を成形金型の移送口とすることで、上下に超伝導コイルを備えるスプリット型超伝導マグネット装置について通常デッドスペースとなる部分を有意に活用することができ、装置構成を合理的に簡略化できる。したがって、別途の移送口を設けたり、別途の移送口からの移送機構は不要である。
【0010】
上記本発明の製造装置については、マトリックスに機能微粒子を配合した液状の成形材料を該成形金型内で加熱する加熱装置を備えるものとして構成できる。これによれば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のなどの合成樹脂材料、また天然ゴムや合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどのエラストマー材料を加熱によって更に軟化できるため、均一平行磁場による機能微粒子が配向し易くなり、また天然ゴムや合成ゴムにあっては成形材料を架橋させることができる。
【0011】
上記本発明の製造装置については、成形金型または加熱装置の少なくとも何れかを、超伝導コイルの筒軸方向で駆動する駆動装置を備えるものとして構成できる。この駆動装置によれば、超伝導コイルの筒軸方向で成形金型や加熱装置を駆動させるため、超伝導コイルの内部空間を有意に活用でき、装置構成を合理的に簡略化できる。
【0012】
上記本発明の製造装置については、成形金型が射出成形用金型であって、この金型を有する射出成形装置を備えるものとして構成できる。また、上記本発明の製造装置については、成形金型が光硬化成形用金型であって、この金型を有する光硬化成形装置を備えるものとして構成できる。これによって機能微粒子を均一平行磁場により配向させた様々な形状や素材による異方性成形体が得られる。
【0013】
上記本発明の製造装置については、超伝導マグネット装置に断熱部を設けたものである。このため加熱装置や射出成形装置など発熱機構による熱によって超伝導コイルの冷却が阻害されない。
【0014】
ところで、マトリックス中に配合する磁性を有する機能微粒子は、前述のように導電性、熱伝導性、膨張率、光透過度、磁性、硬度、弾性、吸水性、誘電率、気体透過性、圧電特性、振動吸収性などの性質について異方性を付与する。この機能微粒子の具体例を挙げると、例えばニッケル、鉄、コバルト、アルミニウム、プラチナ、パラジウム、チタン、マンガン、金、銀、銅、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、炭素繊維やグラファイトやカーボンナノチューブなどの炭素材料、有機高分子、タンパク質、DNAなどがある。そして、導電性の機能微粒子としては、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの磁性導電体やこれらを主成分とする合金、また、銅、アルミニウム、金、銀などの導電体を磁性導電体で鍍金したものや逆に前記磁性導電体を前記導電体で鍍金したもの、更には炭素繊維やグラファイト、カーボンナノチューブなどの炭素材料などがあり、また熱伝導性を有する機能微粒子としては前記炭素材料のほか、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物などがある。こうした機能微粒子を超伝導マグネット装置で配向させるために本発明では、1〜10テスラの磁束密度の均一平行磁場を発生するようにしたものである。一般的に1テスラ以上の高磁場を永久磁石で得るのは困難であり、前述の機能微粒子については1〜10テスラであれば必要にして十分な異方性配向を得ることができる。またこの場合には、冷凍機を用いる強制冷却方式によって必要な超伝導コイルの冷却を得ることができ、大量の液体ヘリウムに浸漬させる浸漬冷却方式は必要とされないため、より簡略な装置構成の超伝導マグネット装置で足りるものである。そして、本発明ではこのような高磁場を、超伝導マグネット装置により直径300〜1000mmの均一平行磁場を形成するものである。このため、大面積で導電性、熱伝導性、膨張率、光透過度、磁性、硬度、弾性、吸水性、誘電率、気体透過性、圧電特性、振動吸収性などの性質について異方性を有する異方性成形体が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0016】
本形態の異方性成形体の製造装置1には、上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bがそれぞれ実質的に内部が真空とされる中空円環形状の密閉容器3a,3bに収容して備えている。更にこれらの密閉容器3a,3bはそれぞれ、中空円環形状の上部ケーシング4aと下部ケーシング4bに収容されている。また、上部ケーシング4aは上部フレーム5aに、下部ケーシング4bは下部フレーム5bに、それぞれ固定されている。そして、上部ケーシング4aと下部ケーシング4bとの間には、スペーサ6が設けてあり、上部フレーム5aに取付けた上部ケーシング4a等は、スペーサ6で支持されている。
【0017】
上部と下部でなるスプリット型の超伝導コイル2a,2bは、例えばNbTi線にて円環形状に形成したものであり、生産性を向上するには大口径のものが良いため、少なくとも内径200mm以上、好ましくは内径300mm以上のものとされる。また、この超伝導コイル2a,2bでは磁力線の間隔が均一で且つ磁力線どうしが平行な均一平行磁場を発生するが、その磁束密度は少なくとも1〜10テスラであり、また均一平行磁場の横断方向における磁束密度の差が±1%の範囲内となるものであり、更に均一平行磁場の直径は300〜1000mmとなるものである。なお、このような均一平行磁場を発生させる超伝導コイル2a,2bの具体的構成の一例は特開2001−264402号公報に記載されており、これによっても実現できる。超伝導コイル2a,2bには、ぞれぞれ冷凍機7a,7bが取付けられており、これによって図外の圧送装置から送られてくる冷媒が供給されて超伝導コイル2a,2bを冷却する。つまり、本形態の超伝導コイル2a,2bは強制冷却方式にて冷却される。
【0018】
上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bとの間、より具体的には上部ケーシング4aと下部ケーシング4b(スライド受け板12)との間には、スペーサ6によって、後述する成形金型の高さよりも高い間隙dが形成されている。本形態の成形装置1は、この間隙dを成形金型の「移送口」として利用するものである。
【0019】
密閉容器3a,3bの外側面とケーシング4a,4bの内側面との間には、ガラスウールや硬質ウレタン等でなる断熱材8a,8bが取付けてあり、密閉容器3a,3bを加熱装置9a,9bが発する熱を断熱するようになっている。
【0020】
本形態の超伝導マグネット装置は以上のような構成としたものである。
【0021】
次に、本形態の加熱装置を説明する。上部加熱装置9aは、上部フレーム5aから上部ケーシング4aの円筒内空間へ下向きに垂設した支柱10の下端に取付けてあり、成形金型11を上面側から加熱するものである。一方、下部加熱装置9bは、下部ケーシング4bの円筒内空間に延在しており、油圧シリンダや電動モータで駆動される「駆動装置」としてのスライド12の上端に取付けてあり、成型金型11を底面側から加熱するものである。したがって、下部加熱装置9bは上下可動で上部加熱装置9aに対して接離可能であり、成形金型11を載置した状態で上方に変位することで、成形金型11を上部加熱装置9aに対して接触させる。このように成形金型11を下部加熱装置9bに載置するには、成形装置1の外部から成形金型11を下部ケーシング4bの上面に取付けた円環盤状のスライド受け板13に供給し、その上をスライドさせて下部加熱装置9bに載置させるようにするものである。
【0022】
次に、上記成形装置1を使った一実施形態による異方性成形体の成形方法を説明する。なお、本形態では異方性成形体としてシート状の異方性導電コネクタの成形方法を説明する。この異方性導電コネクタは、マトリックスとしてシリコーンゴムを用い、機能微粒子としてニッケル粒子を用いたものである。
【0023】
まず、予め液状シリコーンゴムにニッケル粒子を配合した液状成形材料を成形金型11内に充填しておく。具体的には、成形金型11は上下の割型とされており、下型11bに形成されている異方性導電コネクタの外形を象るキャビティに上記液状成形材料を充填する。上型11aは下型11bを閉塞する蓋として使用する。
【0024】
次に、図2で示すように、この成形金型11を、製造装置1に付設したストレートフィーダなどで構成した移送装置14aで押して製造装置1の内部に移送する。この移送の際に成形金型11は、移送板15aを通じてスライド受け板13をスライドしていくが、この時、下部加熱装置9bは、その上面がちょうどスライド受け板13の上面と略同じとなるように、上下可動なスライド12によって高さ位置が予め調整されている(図1参照)。そして、成形金型11が下部加熱装置9bの所定位置に載置されると、移送装置14aが後退し、成形金型11が上部加熱装置9aと当接するまで下部加熱装置9bがスライド12によって上昇される。
【0025】
そして、成形金型11を上部加熱装置9aと下部加熱装置9bによって挟み込んだ状態で所定時間の加熱を行い、液状シリコーンゴムを更に軟化させる。これとともにその間、上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bによって図3で示すように面方向で磁力線16aの間隔が均一であり、且つ磁力線どうしが平行な均一平行磁場16を発生させる。これによって、成形金型11内では、機能微粒子としてのニッケル粒子が、加熱装置9a,9bの加熱により更に軟化された液状シリコーンゴムの中で均一平行磁場16に沿って上下方向に容易に配向されることで、異方性の導電部が形成される。そして、その後は、更に高温で加熱して液状シリコーンゴムを架橋することでニッケル粒子による異方性の導電部の配向を固定化する。そして、この成形工程を終えると下部加熱装置9bは、その上面がちょうどスライド受け板13の上面と略同じとなるようにスライド12によって下降される。そして、図2で示すように成形装置1に付設したストレートフィーダなどで構成される移送装置14bで引っ張って移送板15bを通じて製造装置1の外部へ移送する。
【0026】
以上のような成形方法を経て得られる異方性導電コネクタは、ニッケル粒子による異方性の導電部を精緻に、またそのピッチを微細に形成することができ、更にはこうした導電部を大面積で形成できるものである。したがって、例えば液晶ディスプレイとプリント基板との接続用として使用できるものである。
【0027】
以上の実施形態で用いた成形金型11に換えて、成形金型に強磁性体を埋め込んで成形金型内の所望の位置に磁力線が形成されるようにしてもよい。このように成形金型に磁気回路設計を行うことで、均一平行磁場について部分的に磁力線の間隔に広狭を持たせることも可能である。
【0028】
以上の実施形態では、1つの成形金型11を製造装置1に供給するようにしているが、複数の成形金型11を積層させたり、あるいは面方向に並べた状態で成形装置1に供給し、複数金型で同時成形を行うこともできる。
【0029】
以上の実施形態では、マトリックスとしてシリコーンゴムを、また機能微粒子としてニッケル粒子を使用する例を示したが、これらについては目的とする異方性成形体に応じて変更することができる。そして、この変更に伴って加熱装置9a,9bにより行う加熱の時間や温度も適宜変更されることになる。
【0030】
以上の実施形態では、冷凍機7a,7bによる強制冷却方式で超伝導コイル2a,2bを冷却するようにしており、これによって製造装置1を全体的に簡略な構成として実現しているが、このような装置構成の簡略化を意図しなければ、浸漬方式による冷却方式を採用してもよい。
【0031】
上記実施形態では、断熱部として断熱材8a,8bを例示したが、水冷管を設けて断熱を行ってもよい。
【0032】
上記実施形態の製造装置1に変えて、例えば図4や図5で示すような製造装置1としてもよい。図4で示す製造装置1は、射出成形装置を設けた例である。この射出成形装置は、シリンダ20、スクリュー21、スクリュー21を駆動する射出シリンダと油圧モータ等からなる駆動源22、ヒータ23、駆動源22を収容するブラケット24、ホッパ25、射出成形用金型26等を備えている。そして、ブラケット24はアングル材27を介して上部フレーム5aに固定されており、これによって射出成形装置全体が保持されている。なお、金型26の開閉はスライド12の上下動により行われ、異方性成形体の脱型は図示せぬ吸着ノズルなどにより行われる。したがって、図4で示す異方性成形体の製造装置1でも、射出成形による異方性成形体について、上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bによる均一平行磁場によって機能微粒子を間隔を均一に且つ平行に配向させつつ成形することが可能である。また、図5で示す製造装置1は、上部ケーシング4aと下部ケーシング4bの内部に光硬化成形装置を設けた例である。光硬化成形装置は、アクリル樹脂やガラスなどの透明材料で形成された光硬化成形用金型30、紫外線レーザなどの光源装置31を備えている。なお、32,33は、光硬化成形用金型31を載置する支持具である。したがって、図5で示す異方性成形体の製造装置1でも、光硬化成形による異方性成形体について、上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bによる均一平行磁場によって機能微粒子を間隔を均一に且つ平行に配向させつつ成形することが可能である。
【0033】
上記実施形態では、上部超伝導コイル2aと下部超伝導コイル2bとでなるスプリット型超伝導コイルを利用する例を示したが、超伝導コイルを1つだけ使用するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明の異方性成形体の製造装置および異方性成形体の製造方法によれば、永久磁石では発生できない均一平行磁場により永久磁石では配向が困難であった機能微粒子であっても間隔が均一で平行に配向させることができるので、均一で平行な導電性、熱伝導性、膨張率、光透過度、磁性、硬度、弾性、吸水性、誘電率、気体透過性、圧電特性、振動吸収性などの性質を発揮する様々な異方性成形体を得ることができ、様々な技術分野で活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態による本発明の異方性成形体の製造装置の概略を示す断面図。
【図2】図1のSA−SA線に沿う概略平面図。
【図3】図1の製造装置に備える超伝導コイルにより形成される均一平行磁場を模式的に示す説明図。
【図4】他の実施形態による本発明の異方性成形体の製造装置の概略を示す断面図。
【図5】更に他の実施形態による本発明の異方性成形体の製造装置の概略を示す断面図。
【符号の説明】
1 製造装置
2a,2b 超伝導コイル
3a,3b 密閉容器
4a,4b ケーシング
5a,5b フレーム
6 スペーサ
7a,7b 冷凍機
8a,8b 断熱材(断熱部)
9a,9b 加熱装置
10 支柱
11,26,30 成形金型
11a 上型
11b 下型
12 スライド
13 スライド受け板
14 移送装置
15a,15b 移送板
16 均一平行磁場
16a 磁力線

Claims (9)

  1. マトリックス内で磁性を有する機能微粒子が特定方向に配向されて当該機能微粒子に由来する性質に異方性を有する異方性成形体の製造装置において、
    上部ケーシングに収容される上部超伝導コイルと下部ケーシングに収容される下部超伝導コイルとを有し、該超伝導コイルの筒軸上に移送配置される成形金型を通じるように、磁力線の間隔が均一で筒軸方向に沿う磁力線どうしが平行な均一平行磁場を形成する超伝導マグネット装置と、
    成形金型内に充填した、マトリックスに機能微粒子を配合した液状の成形材料を、成形金型を通じて加熱する加熱装置と、
    上部ケーシングと下部ケーシングとの間に設けた移送口から挿入された成形金型を下部ケーシング上面で超伝導コイルの筒軸上に移送するとともに、前記加熱装置で加熱された後の成形金型を筒軸上から外部へ移送する移送装置と、
    成形金型または加熱装置の少なくとも何れかを、超伝導コイルの筒軸方向に変位させて加熱装置を成形金型に接触させる駆動装置と、を備えることを特徴とする異方性成形体の製造装置。
  2. 成形金型が上下の割型である請求項1記載の異方性成形体の製造装置。
  3. 成形金型が射出成形用金型であって、この金型を有する射出成形装置を備える請求項1または請求項2記載の異方性成形体の製造装置。
  4. 成形金型が光硬化成形用金型であって、この金型を有する光硬化成形装置を備える請求項1または請求項2記載の異方性成形体の製造装置。
  5. 加熱装置が、成形金型を上面側から加熱する上部加熱装置と、成形金型を底面側から加熱する下部加熱装置とで形成される請求項1〜請求項4何れか1項記載の異方性成形体の製造装置。
  6. 超伝導コイルを冷却する冷凍機を備える請求項1〜請求項5何れか1項記載の異方性成形体の製造装置。
  7. 磁力線の間隔が均一で磁力線どうしが平行な均一平行磁場を形成する超伝導マグネット装置の上部超伝導コイルと下部超伝導コイルの間から、マトリックスに磁性を有する機能微粒子を配合した液状の成形材料を充填した成形金型を挿入し、
    この成形金型を前記両超伝導コイルの筒軸上に移送し、
    成形金型、またはこの成形金型を加熱する加熱装置の少なくとも何れかを、超伝導コイルの筒軸方向に変位させて加熱装置を成形金型に接触させ、
    この加熱装置で成形金型を加熱して、マトリックス中で磁性を有する機能性微粒子を配向させた後、マトリックスを硬化させ、この成形金型を筒軸上から外部へ移送、搬出するようにした異方性成形体の製造方法。
  8. 超伝導マグネット装置により1〜10テスラの磁束密度の均一平行磁場をかける請求項7記載の異方性成形体の製造方法。
  9. 超伝導マグネット装置により直径300mm〜1000mmの均一平行磁場をかける請求項7または請求項8記載の異方性成形体の製造方法。
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