JP4345660B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
請求項1に記載の内燃機関制御装置は、吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングのそれぞれを座標軸とする座標系において排気バルブタイミングの値及び吸気バルブタイミングの値により定められるこれら値の組である一のバルブタイミング値と前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値により定められるバルブタイミング値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の内燃機関制御装置は、吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に減量関係を設定し、この減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、前記減量関係において、吸気バルブタイミングの進角量が小さい領域と吸気バルブタイミングの進角量が大きい領域との間には排気バルブタイミングによる前記指標への影響に段階的な差が設けられる ことを特徴とする内燃機関制御装置。
ことを特徴とする。
請求項3に記載の内燃機関制御装置は、吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標としての壁面付着量を算出し、同指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記壁面付着量との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記壁面付着量を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記壁面付着量を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記壁面付着量を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着量を算出する壁面付着量算出手段を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の内燃機関制御装置は、吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、前記減量関係は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、排気バルブタイミングの状態にかかわらず、前記指標関係から求めた指標と前記新指標との差が燃料噴射量にほとんど影響しない低減量補正値領域を設定していることを特徴とする。
請求項7に記載の内燃機関制御装置は、吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、前記壁面付着状態算出手段は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、前記新指標の算出を無効化して前記指標関係から算出した指標を燃料噴射量制御に用いる排気バルブタイミング不感領域を設定していることを特徴とする。
請求項9に記載の内燃機関制御装置は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置において、前記壁面付着状態算出手段は、前記減量補正値をバルブタイミング以外の内燃機関運転状態に基づいて補正することを特徴とする。
図1に上述した発明が適用された車両用エンジン2の主要部構成を簡略化して示す。エンジン2は複数気筒のガソリン式4サイクル内燃機関であり、各気筒の吸気バルブ4はそれぞれ吸気カムシャフト4aに設けられている吸気カム4bの回転により開閉駆動される。排気バルブ6はそれぞれ排気カムシャフト6aに設けられている排気カム6bの回転により開閉駆動される。尚、図1では直動式の動弁系を示しているがロッカーアーム式でも良い。
[式1] TAU←(TAUP+FMW)・K1+K2
ここで補正係数K1及び補正量K2は、予め定めた補正係数、補正量、あるいはエンジン運転状態によって定まる補正係数、補正量である。壁面付着補正量FMWは後述する図3に示す壁面付着補正量算出処理にて算出される値である。
こうして一旦本処理を終了する。以後、前述した周期で繰り返し、燃料噴射量制御処理が実行されることで、エンジン運転状態に適合させて燃料噴射弁8から燃料噴射がなされる。
本処理が開始されると、まず吸気バルブタイミングINvvt(進角値)に基づいて壁面付着量状態を表す指標としての基本壁面付着量QMWinが図4に示すQMWinマップから算出される(S150)。尚、ここでは基本壁面付着量QMWinは時間単位(燃料噴射時間に相当する)で表される。
「1≧Kvvt・Kne≧0」であるので、上記式2から解るように、壁面付着量QMWinexは減量係数Kvvt及び回転補正係数Kneによって、基本壁面付着量QMWinと同等あるいは基本壁面付着量QMWinよりも小さい値が設定される。
次に前回壁面付着量QMWinexoldに今回求められている壁面付着量QMWinexを設定して(S160)、一旦本処理を終了する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
本実施の形態では、図5のKvvtマップにおいて前記実施の形態1の低減量補正値領域に相当する領域のデータが存在しないKvvtマップを用いている。そして、前記実施の形態1の低減量補正値領域に相当する領域を判定するために、該当領域とそれ以外の領域との境界となる基準吸気バルブタイミングθx(ここでは20°の進角値)を予め設定して、吸気バルブタイミングINvvt>θxの場合のみに、前記実施の形態1と同一の処理を実行している。
尚、上述した処理では排気バルブタイミング不感領域を前記実施の形態1の低減量補正値領域と同一の範囲としていたが、排気バルブタイミング不感領域と低減量補正値領域とは一致させる必要はない。例えば、基準吸気バルブタイミングθxを20°より小さい進角値に設定して、排気バルブタイミング不感領域を前記低減量補正値領域よりも更に限定しても良い。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(ロ).本実施の形態におけるKvvtマップは排気バルブタイミング不感領域ではデータが不要となっていることから、ECU22のROMに記憶させるデータが少なくて済み、データ構成が簡素化される。このような簡素な構成にても、適切な壁面付着量QMWinexの値が得られ、壁面付着量の変化に高精度に適合させた燃料噴射量制御が可能となる。
本実施の形態では、前記実施の形態1の壁面付着補正量算出処理(図3)あるいは前記実施の形態2の壁面付着補正量算出処理(図7)において、ステップS156での壁面付着量QMWinex算出式が式4を用いている点が異なり、他の構成は前記実施の形態1又は前記実施の形態2と同じである。
← QMWin(1 − Kvvt・Kne・Kthw)
前記式2と異なる点は、「Kvvt・Kne・Kthw」であり、冷却水温補正係数Kthwが寄与している点である。この冷却水温補正係数Kthwは図8に示すKthwマップから算出される。エンジン冷却水温THWが高いほど吸気ポート2aにおける燃料の壁面付着量は少ないので、図8では、エンジン冷却水温THWが高い方で冷却水温補正係数Kthwが大きく設定されている。
(イ).前記実施の形態1又は前記実施の形態2の効果を生じる。
(ロ).更にエンジン冷却水温THWの状態にて減量係数Kvvtを補正していることにより、壁面付着量の変化に、より高精度に適合させた燃料噴射量制御が可能となる。
(a).前記実施の形態1,2では、前記式2に示したごとく、減量係数Kvvtは回転補正係数Kneにて補正されていた。しかし、エンジンの種類、あるいはエンジン運転状態によっては、エンジン回転数NE及び負荷率KLの変化では壁面付着状態が変化しない場合がある。このような場合には、回転補正係数Kneを用いなくても良い。あるいは回転補正係数Kneの代わりに、エンジン回転数NEのみ、あるいは負荷率KLのみに基づいて減量係数Kvvtを補正しても良い。
Claims (10)
- 吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、
排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングのそれぞれを座標軸とする座標系において排気バルブタイミングの値及び吸気バルブタイミングの値により定められるこれら値の組である一のバルブタイミング値と前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値により定められるバルブタイミング値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備えた
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、
排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に減量関係を設定し、この減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、
前記減量関係において、吸気バルブタイミングの進角量が小さい領域と吸気バルブタイミングの進角量が大きい領域との間には排気バルブタイミングによる前記指標への影響に段階的な差が設けられる
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標としての壁面付着量を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、
排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記壁面付着量との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記壁面付着量を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記壁面付着量を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記壁面付着量を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着量を算出する壁面付着状態算出手段を備えた
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置において、
前記減量関係は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、排気バルブタイミングの状態にかかわらず、前記指標関係から求めた指標と前記新指標との差が燃料噴射量にほとんど影響しない低減量補正値領域を設定している
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置において、
前記壁面付着状態算出手段は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、前記新指標の算出を無効化して前記指標関係から算出した指標を燃料噴射量制御に用いる排気バルブタイミング不感領域を設定している
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関において、内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、
排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、
前記減量関係は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、排気バルブタイミングの状態にかかわらず、前記指標関係から求めた指標と前記新指標との差が燃料噴射量にほとんど影響しない低減量補正値領域を設定している
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 吸気バルブタイミング及び排気バルブタイミングを調節可能としていると共に吸気通路内に燃料を噴射する内燃機関の運転状態に基づいて吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す指標を算出し、該指標に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関制御装置であって、
排気バルブタイミング固定下での吸気バルブタイミングと前記指標との間に設定した指標関係に基づいて吸気バルブタイミングの値から前記指標を求め、排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングと前記指標を減量する減量補正値との間に設定した減量関係に基づいて排気バルブタイミング及び吸気バルブタイミングの値から前記減量補正値を求めて、該減量補正値に基づいて前記指標を減量補正することにより、吸気通路での燃料の壁面付着状態を表す新指標を算出する壁面付着状態算出手段を備え、
前記壁面付着状態算出手段は、吸気バルブタイミングの進角が小さい側に吸気バルブタイミングの所定の進角幅にて、前記新指標の算出を無効化して前記指標関係から算出した指標を燃料噴射量制御に用いる排気バルブタイミング不感領域を設定している
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項4〜7のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置において、
前記吸気バルブタイミングの所定の進角幅は、下限の境界が0°に設定され、上限の境界が10°〜20°の間に設定されている
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関制御装置において、
前記壁面付着状態算出手段は、前記減量補正値をバルブタイミング以外の内燃機関運転状態に基づいて補正する
ことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項9に記載の内燃機関制御装置において、
前記バルブタイミング以外の内燃機関運転状態とは、内燃機関負荷、内燃機関回転数及び内燃機関冷却水温度の内の少なくとも1つである
ことを特徴とする内燃機関制御装置。
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