JP4345444B2 - 多孔質樹脂膜の製造方法 - Google Patents

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本発明は、多孔質樹脂膜の製造方法に関する。
半導体用の層間絶縁膜としては、現在、CVD法(化学蒸着法)等で作製した酸化膜(SiOx膜)が主に使用されている。しかし、酸化膜等の無機絶縁膜は、誘電率が高いため、半導体の高速化、高性能化に対応するのが困難である。そこで、低誘電率の層間絶縁膜として、有機絶縁膜の適用が検討されている。層間絶縁膜に用いられる有機材料としては、耐熱性に優れ、かつ低誘電率であることが要求される。
従来、有機絶縁膜としては、耐熱性、電気的特性および機械的特性などに優れたポリイミド樹脂がソルダーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜等に用いられている。
しかし、ポリイミド樹脂で構成される有機絶縁膜は、ワニスをウエハに塗布して皮膜を形成するため、密着性に劣ることが指摘されている。そこで、密着性を向上するために、種々のプライマー処理による方法が検討されているが、誘電率の上昇を生じるなど問題が発生している。
誘電率を低下させる手法として、空気の比誘電率が1であることを利用して、膜中に微細孔を形成することで誘電率を低減させる方法が検討されている。具体的にはサブマイクロメーターオーダーの微細孔を得る技術については、ブロックコポリマーを加熱処理して、サブマイクロメーターオーダーの微細孔を有する樹脂を生産する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このような方法では膜中に微細孔を形成するための加熱時間が長く、生産性に問題があった。
米国特許第5,776,990号明細書
本発明の目的は、低誘電率で、耐熱性に優れる多孔質樹脂膜を効率良く生産できる多孔質樹脂膜の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(21)に記載の本発明により達成される。
(1)分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される樹脂膜に活性エネルギーを照射する工程と、
前記活性エネルギーを照射する工程後に、前記樹脂膜を急速加熱する工程とを有し、
前記急速加熱する工程において、前記分解性成分の分解と、前記熱硬化性樹脂の硬化とを行うことを特徴とする多孔質樹脂膜の製造方法。
(2)前記急速加熱する工程中または急速加熱する工程後に、前記樹脂膜に活性エネルギーを照射する工程を有するものである上記(1)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(3)前記活性化エネルギー照射は、電子線照射または紫外線照射である上記(1)または(2)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(4)前記急速加熱する工程後に、さらに前記樹脂膜を熱処理する工程を有するものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(5)前記急速加熱する工程後、さらに前記樹脂膜を洗浄する工程を有するものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(6)前記洗浄する工程は、前記急速加熱する工程後、かつ前記熱処理する工程前に行われるものである上記(5)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(7)前記洗浄する工程は、前記分解性成分の残存物を洗浄液にて除去するものである上記(5)または(6)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(8)前記分解性成分は、分解性オリゴマーである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(9)前記分解性オリゴマーは、熱分解性オリゴマーである上記(8)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(10)前記熱分解性オリゴマーは、ポリオキシアルキレンである上記(9)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(11)前記樹脂膜は、前記分解性成分と熱硬化性樹脂とが共重合されているものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(12)前記熱硬化性樹脂は、ベンゾオキサゾール樹脂および/またはベンゾオキサゾール樹脂前駆体を含むものである上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(13)前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、前記熱硬化性樹脂が急速に硬化する温度以上である上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(14)前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、50℃/分以上である上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(15)前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の加熱温度は、200〜400℃である上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(16)前記急速加熱する工程は、不活性ガス雰囲気下で行うものである上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(17)前記不活性ガス雰囲気下の酸素濃度は、300ppm以下である上記(16)に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(18) 前記樹脂膜全体における前記分解性成分の含有量は、5〜70重量%であり、
前記急速加熱する工程は、前記分解性成分を20%以上分解するものである上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(19)前記急速加熱する工程は、前記熱硬化性樹脂の硬化度を30%以上とするものである上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(20)前記急速加熱する工程は、熱板状で行われるものである上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
(21)前記多孔質樹脂膜の空孔率は、15〜50%である上記(1)ないし(20)のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
本発明によれば、低誘電率で、耐熱性に優れる多孔質樹脂膜を効率良く生産することができる。
また、さらに活性化エネルギーを照射する工程を有する場合、特に生産性を向上することができると共に、熱硬化性樹脂部分のみを選択的に硬化すること、または分解性成分の分解のみを選択的に硬化することができる場合がある。
また、さらに熱処理する工程を有する場合、分解性成分の分解を特に確実に行うことができる。
また、さらに洗浄する工程を有する場合、前記熱処理する工程の熱処理時間を短縮することができる。さらに前記熱処理する工程の温度を低温化することができる。
また、本発明によれば、層間絶縁膜または半導体保護膜とした際に特性に優れる多孔質樹脂膜を得ることができる。
また、本発明によれば、上述したような優れた多孔質樹脂膜を有する半導体装置を得ることができる。
また、本発明によれば、配線遅延の小さい半導体装置を得ることができる。
以下、多孔質樹脂膜の製造方法、多孔質樹脂膜および半導体装置について説明する。
本発明の多孔質樹脂膜の製造方法は、分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される樹脂膜を急速加熱する工程を有する多孔質樹脂膜の製造方法であって、前記急速加熱する工程において、前記分解性成分の分解と、前記熱硬化性樹脂の硬化とを行うことを特徴とするものである。
また、多孔質樹脂膜は、層間絶縁膜または半導体保護膜として用いられるものであることを特徴とするものである。
また、半導体装置は、上記のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法で得られる多孔質樹脂膜を有することを特徴とするものである。
以下、多孔質樹脂膜の製造方法および多孔質樹脂膜について説明する。
図1は、本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の一例を示す工程図である。また、図2は、本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の別の一例を示す工程図である。
まず、本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の好適な実施形態であるAステップ(図1)について説明する。
1.Aステップ
Aステップでは、分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される樹脂膜を急速加熱する工程(1A)と、前記樹脂膜を洗浄する工程(2A)と、前記樹脂膜を熱処理する工程(3A)とを有している。これにより、均一な孔を有する樹脂膜を得ることができる。
前工程(樹脂膜の製造)
本発明で用いられる樹脂膜は、分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される。
前記分解性成分としては、熱で分解する成分、紫外線で分解する成分、電子線で分解する成分等が挙げられる。具体的には、シクロデキストリン、融点の高い有機化合物、界面活性剤、アゾビス化合物、有機化酸化物、デンドリマー、ハイパーブランチポリマー等の発泡剤、ポリオキシアルキレン、ポリアルキルアミド、ポリアセタール、セルロース、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。
これらの中でも熱分解性オリゴマーに代表される熱で分解する成分が好ましい。これにより、急速加熱する工程以降の熱処理までの工程を簡略化することができ、作業性を向上することができる。
前記熱分解性オリゴマーとは、分解物が気化するユニットを有しているものである。前記分解性オリゴマーは、特に限定されないが、前記熱硬化性樹脂の分解温度よりも低い温度で分解されやすいものであることが好ましい。
前記熱分解性オリゴマーとしては、例えばポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシメチレン−オキシエチレン共重合体、ポリオキシメチレン−オキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン−オキシプロピレン共重合体、ポリテトラヒドロフラン等のポリオキシアルキレンや、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリα−メチルスチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリカーボネート、ポリカプロラクトン等の主骨格を有するオリゴマーが好適に挙げられ、これらの内、ポリオキシアルキレンがより好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記熱分解性オリゴマーは、前記マトリックス重合体が、後述するようなベンゾオキサゾール樹脂前駆体である場合、ジアミノジヒドロキシ化合物やジカルボン酸化合物等と反応可能な官能基を有する熱分解性オリゴマーが好ましい。
前記官能基を有する熱分解性オリゴマーは、単純に前記ベンゾオキサゾール樹脂前駆体と混合して用いても良いが、前記官能基を有する熱分解性オリゴマーを予め、前記ジアミノジヒドロキシ化合物や前記ジカルボン酸化合物と反応させておくか、または前記ジアミノジヒドロキシ化合物や前記ジカルボン酸化合物とから得られるベンゾオキサゾール樹脂前駆体と反応させることにより導入することがより好ましい。これにより、熱分解性オリゴマーの分散性を向上することができ、空孔構造の微細性と均一性を向上することができる。
前記官能基を有する熱分解性オリゴマーとしては、例えばカルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基等の官能基を有するものを挙げることができる。
前記官能基は、前記ジアミノジヒドロキシ化合物や前記ジカルボン酸化合物のカルボキシル基、アミノ基、またはヒドロキシル基と反応させて導入することができ、前記官能基は、前記熱分解性オリゴマーの側鎖もしくは主鎖の片末端または両末端に導入されているものを用いることができる。
工業的に入手が容易であるのは、主鎖の末端を修飾した熱分解性オリゴマーであり、4−アミノ安息香酸エステル化末端スチレンオリゴマー、4−アミノ安息香酸エステル化末端ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、両ヒドロキシ末端ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)などが挙げられる。
前記分解性オリゴマー(特に熱分解性オリゴマー)の数平均分子量は、特に限定されないが、100〜40,000が好ましく、特に500〜20,000が好ましく、最も1,000〜10,000が好ましい。数平均分子量が前記下限値未満であると分解・気化した後の空隙が小さすぎて潰れやすいため、比誘電率を低減する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると空隙が大きくなりすぎて前記樹脂膜の機械的特性が低下する場合がある。
前記分解性成分の含有量は、前記樹脂膜全体の5〜70重量%が好ましく、特に8〜50重量%が好ましく、最も10〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると前記樹脂膜中の空隙率が小さく、比誘電率を低減させる効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂膜中の空隙率が大きくなり、前記樹脂膜の機械的強度が低下する場合がある。なお、前記分解性成分は、単純に混合されている場合でも、共重合体の形態で含有されていても良い。
前記熱硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニルキノキサリン樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリベンゾチアゾール樹脂、ベンゾオキサゾール樹脂等のベンゾオキサジン環を有する樹脂等が挙げられる。これらの中でもベンゾオキサジン環を有する樹脂(特にベンゾオキサゾール樹脂またはベンゾオキサゾール樹脂前駆体)が好ましい。これにより、耐熱性に優れ、かつ誘電率の低い樹脂膜を得ることができる。
また、前記熱硬化性樹脂と、前記分解性成分とは、特に限定されないが、共重合されていることが好ましい。
前記ベンゾオキサゾール樹脂(またはその前駆体、以下同じ)は、特に限定されないが、官能基を有しないビスアミノフェノール化合物と官能基を有しないジカルボン酸とを反応して得られる第1の繰り返し単位を含む。なお、前記官能基とは、樹脂を3次元的に架橋反応することが可能な基を意味する。
前記官能基を有しないビスアミノフェノール化合物とは、未置換のビスアミノフェノール化合物を意味し、具体的には2,4−ジアミノ−レゾルシノール、2,5−ジアミノ−1,4−ジヒドロキシルベンゼン等のジヒドロキシルベンゼンを有する化合物:、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−ビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノ−ビフェニル等のジヒドロキシ−ビフェニルを有する化合物:、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルエーテル等のジヒドロキシ−ジフェニルエーテルを有する化合物:、
9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)−フェノキシ−フェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物:、
2,2’−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシ−フェノキシ)−1,1’−ビナフタレン等のビナフタレン骨格を有する化合物:、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のフッ素またはフッ素化アルキル基を有する化合物が挙げられる。これらの中でもジヒドロキシ−ビフェニルを有する化合物、フルオレン骨格を有する化合物、ビナフタレン骨格を有する化合物の中から選ばれる1種以上のビスアミノフェノール化合物が好ましい。これにより、耐熱性を特に向上することができる。さらに、フルオレンまたはビナフタレン骨格を有する化合物を用いると樹脂前駆体の溶解性にも優れる。
前記官能基を有しないジカルボン酸とは、未置換のジカルボン酸を意味し、具体的には、イソフタル酸、テレフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸等のフタル酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,4'−ビフェニルジカルボン酸、3,3'−ビフェニルジカルボン酸、4,4'−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル等のビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸、4,4'−スルホニルビス安息香酸、3,4'−スルホニルビス安息香酸、3,3'−スルホニルビス安息香酸、4,4'−オキシビス安息香酸、3,4'−オキシビス安息香酸、3,3'−オキシビス安息香酸等のビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のビス−カルボキシフェニル−プロパン(ヘキサフルオロプロパン)、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス−(2−カルボキシ−フェニル)フルオレン、9,9−ビス−(3−カルボキシ−フェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有するジカルボン酸、4,4'−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4'−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル等のビス−カルボキシフェニル−ターフェニル等が挙げられ、これらを単独また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でもテレフタル酸、イソフタル酸、ビフェニルカルボン酸、フルオレン骨格を有するジカルボン酸等から選ばれる1種以上のジカルボン酸が好ましい。これにより、溶解性、靭性、耐熱分解性を向上することができる。
また、前記ベンゾオキサゾール樹脂は、ビスアミノフェノール化合物、ジカルボン酸のいずれか一方または両方が官能基を有しているようなものを含んでいても良い。例えば1)官能基を有するビスアミノフェノール化合物と官能基を有しないジカルボン酸とを反応して得られる第2の繰り返し単位を含むベンゾオキサゾール樹脂、2)官能基を有しないビスアミノフェノール化合物と官能基を有するジカルボン酸とを反応して得られる第3の繰り返し単位を含むベンゾオキサゾール樹脂、3)官能基を有するビスアミノフェノール化合物と官能基を有するジカルボン酸とを反応して得られる第4の繰り返し単位を含むベンゾオキサゾール樹脂等が挙げられる。
前記官能基を有するビスアミノフェノール化合物とは、分子内に架橋反応可能な官能基を有するものであって、該官能基は例えばベンゾオキサゾール樹脂を得る際に3次元架橋反応することが可能となるものである。
前記官能基を有するビスアミノフェノール化合物を構成する官能基としては、例えばアセチレン結合を有する官能基、ビフェニレン基、シアナト基、マレイミド基、ナジイミド基、ビニル基、シクロペンタジエニル基等が挙げられる。これらの中でもアセチレン結合を有する官能基が好ましい。これにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体の溶媒への溶解性を向上することができる。さらに、このベンゾオキサゾール樹脂前駆体から得られるベンゾオキサゾール樹脂の耐熱性を向上することもできる。
具体的に官能基を有するビスアミノフェノール化合物としては、2,2’−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−6,6’−ビス−エチニル−1,1’−ビナフタレン、2,2'−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−6,6’−ビス−フェニルエチニル−1,1’−ビナフタレン等のエチニル(フェニルエチニル)−ビナフタレンを有するビスアミノフェノール化合物:、
1,5−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−2,6−ビス−エチニル−ナフタレン、1,5−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−2,6−ビス−フェニルエチニル−ナフタレン)、1,5−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−2−フェニルエチニルナフタレン、1,5−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−3−フェニルエチニルナフタレン等のエチニル(フェニルエチニル)−ナフタレンを有するビスアミノフェノール化合物:、
9,9−ビス−4−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)フェニル−2,7−ビス−エチニル−フルオレン、9,9−ビス−4−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)フェニル−2,7−ビス−フェニルエチニル−フルオレン、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−フェニル)−2,7−ビス−エチニル−フルオレン、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−フェニル)−2,7−ビス−フェニルエチニル−フルオレン等のエチニル(フェニルエチニル)−フルオレンを有するビスアミノフェノール化合物:、
1,3−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−4−エチニル−ベンゼン、1,3−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−4−フェニルエチニル−ベンゼン、1,4−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−3−エチニル−ベンゼン、1,4−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)−3−フェニルエチニル−ベンゼン等のエチニル(フェニルエチニル)−ベンゼンを有するビスアミノフェノール化合物:、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−2−フェニルエチニル−ジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−5−フェニルエチニル−ジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6−フェニルエチニル−ジフェニルエーテル等のエチニル(フェニルエチニル)−ジフェニルエーテルを有するビスアミノフェノール化合物:、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−2−フェニルエチニル−ビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−5−フェニルエチニル−ビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6−フェニルエチニル−ビフェニル等のエチニル(フェニルエチニル)−ビフェニルを有するビスアミノフェノール化合物:、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6,6’−ジフェニルエチニル−ジフェニルスルホン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノ−6,6’−ジフェニルエチニル−ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ジフェニルエチニル−ジフェニルスルホン等のエチニル(フェニルエチニル)−ジフェニルスルホンを有するビスアミノフェノール化合物:、
2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−エチニル−フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−フェニルエチニル−フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−フェニルエチニル−フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェニルエチニル−フェニル)−プロパン等のエチニル(フェニルエチニル)−フェニル−プロパンを有するビスアミノフェノール化合物:、
2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−エチニル−フェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−フェニルエチニル−フェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(3−ヒドロキシ−4−アミノ−6−フェニルエチニル−フェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−フェニルエチニル−フェニル)−ヘキサフルオロプロパン等のエチニル(フェニルエチニル)−フェニル−ヘキサフルオロプロパンを有するビスアミノフェノール化合物等が挙げられ、これらを単独また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でもエチニル(フェニルエチニル)−ナフタレンを有するビスアミノフェノール化合物、エチニル(フェニルエチニル)−フルオレンを有するビスアミノフェノール化合物より選ばれる1種以上の官能基を有するビスアミノフェノール化合物が好ましい。これにより、ベンゾオキサゾール樹脂の高温時の弾性率を向上することができる。
前記官能基を有するジカルボン酸とは、分子内に架橋反応可能な官能基を有するものであって、該官能基は例えばベンゾオキサゾール樹脂を得る際に3次元架橋反応することが可能となるものである。
前記官能基を有するジカルボン酸を構成する官能基としては、例えばアセチレン結合を有する官能基、ビフェニレン基、シアネート基、マレイミド基、ナジイミド基、ビニル基、シクロペンタジエニル基等が挙げられる。また、分子内に官能基を有するものとして分子内部にアセチレン骨格を有するジカルボン酸、ビフェニレン骨格を有するジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でもアセチレン結合を有する官能基が好ましい。これにより、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体の溶媒への耐熱性を向上することができる。
具体的に官能基を有するジカルボン酸としては、例えば3−エチニルフタル酸、4−エチニルフタル酸、5−エチニルイソフタル酸等のエチニルイソフタル酸、2−エチニルテレフタル酸、3−エチニルテレフタル酸等のエチニルテレフタル酸等のエチニルフタル酸:、
2−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸等のエチニル−ナフタレンジカルボン酸:、
4,4'−ジエチニル−2,2'−ビフェニルジカルボン酸、5,5'−ジエチニル−2,2'−ビフェニルジカルボン酸等のジエチニル−ビフェニルジカルボン酸:、
2,2−ビス(2−カルボキシ−3−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−エチニルフェニル)プロパン等のビス(カルボキシ−エチニルフェニル)プロパン:、
2,2−ビス(2−カルボキシ−4−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のビス(カルボキシ−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン:、
4−エチニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、5−エチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロパン、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−エチニル−ベンゼンの構造異性体、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェニル)−5−エチニル−ベンゼンの構造異性体、5−(3−エチニル−フェノキシ)−イソフタル酸等の(エチニル−フェノキシ)イソフタル酸、2−(1−エチニル−フェノキシ)テレフタル酸等の(エチニル−フェノキシ)テレフタル酸等の(エチニル−フェノキシ)フタル酸:、
5−(1−エチニル−フェニル)−イソフタル酸等の(エチニル−フェニル)−イソフタル酸、2−(1−エチニル−フェニル)−テレフタル酸等の(エチニル−フェニル)−テレフタル酸等の(エチニル−フェニル)−フタル酸:、
3−フェニルエチニルフタル酸、5−フェニルエチニルイソフタル酸等のフェニルエチニルフタル酸、2−フェニルエチニルテレフタル酸、3−フェニルエチニルテレフタル酸等のフェニルエチニルテレフタル酸等のフェニルエチニルフタル酸:、
2−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸等のフェニルエチニル−ナフタレンジカルボン酸:、
3,3'−ジフェニルエチニル−2,2'−ビフェニルジカルボン酸等のジフェニルエチニル−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−フェニルエチニルフェニル)プロパン等のビス(カルボキシ−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のビス(カルボキシ−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン:、
5−(1−フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(2−フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、5−(3−フェニルエチニル−フェノキシ)イソフタル酸等の(フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸、2−(1−フェニルエチニル−フェノキシ)テレフタル酸等の(フェニルエチニル−フェノキシ)テレフタル酸等の(フェニルエチニル−フェノキシ)フタル酸等のフェニルエチニル骨格を有するジカルボン酸:、
3−ヘキシニルフタル酸、2−へキシニルテレフタル酸、2−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3,3'−ジへキシニル−2,2'−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−へキシニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、1,3−ビス(4−カルボキシ−フェノキシ)−5−ヘキシニル−ベンゼンの構造異性体、5−(3−ヘキシニル−フェノキシ)−イソフタル酸等のアルキル基エチニル基を有するジカルボン酸:、
4,4'−トランジカルボン酸、3,4'−トランジカルボン酸等のトランジカルボン酸等の分子内にアセチレン骨格を有するジカルボン酸:、
1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸等のビフェニレン骨格を有するジカルボン酸:、等が挙げられ、これらを単独また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でもエチニルイソフタル酸、(エチニル−フェノキシ)イソフタル酸、フェニルエチニルフタル酸、(フェニルエチニル−フェノキシ)−イソフタル酸から選ばれる1種以上のジカルボン酸が好ましい。これにより、最終的に得られるベンゾオキサゾール樹脂の耐熱性をより向上することができる。
このような分解性成分を含む硬化樹脂で構成される樹脂膜を得る方法としては、例えば前記硬化性樹脂を有機溶媒に溶解することでワニスを作製し、このワニスを適当な支持体に塗布して樹脂膜を得る方法等が挙げられる。前記塗布する方法としては、例えば浸漬、スクリーン印刷、スプレー、スピンコーターおよびロールコーティング等が挙げられる。
1A.急速加熱
この工程では、前記樹脂膜を急速加熱する。急速加熱する工程(1A)では、前記分解性成分の分解と、前記熱硬化性樹脂の硬化とを行う。これにより、分解性成分の分解によって生じた微細孔が消滅・変形等することなく、多孔質の樹脂膜を形成することができる。
前記樹脂膜を急速加熱することにより、微細孔が消滅・変形等することなく多孔質の樹脂膜を形成できる理由は以下のように考えられる。
前記樹脂膜を急速加熱することにより、前記熱硬化性樹脂の硬化を充分に進行させた状態で前記熱分解性成分の分解を行うことになる。したがって、前記熱硬化性樹脂の硬化によって前記樹脂膜の構造がある程度固定され、そのため前記分解性成分の分解によって生じた微細孔も変形・消滅等を抑制することができる。
前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、特に限定されないが、前記熱硬化性樹脂が急速に硬化する温度以上であることが好ましい。より具体的には、前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、特に限定されないが、50℃/分以上が好ましく、特に200〜300℃/分が好ましい。昇温速度が前記下限値未満であると前記熱硬化性樹脂の硬化が不十分となる場合があり、前記上限値を超えても微細孔を形成する効果に変化は無い。前記熱硬化性樹脂の硬化が不十分であると、均一な微細孔が形成されず、誘電率を低減する効果が低下する場合がある。
前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の加熱温度は、特に限定に限定されないが、200〜400℃が好ましく、特に250〜350℃が好ましい。加熱温度が前記下限値未満であると前記熱硬化性樹脂の硬化と分解性成分の分解が十分に進行しない場合があり、前記上限値を超えるとボイドの発生、半導体配線の損傷等が生じる場合がある。
なお、前記急速加熱する工程は、その加熱工程の全部が急速加熱される場合であっても、その加熱工程の一部が急速加熱される場合であっても良い。前記一部が急速加熱される場合とは、加熱工程の最初、途中または最後の一部で急速加熱する場合等である。
さらに、前記急速加熱は、前記樹脂膜を構成する分解性成分の分解開始温度および熱硬化性樹脂の熱硬化温度の範囲を急速に加熱することが好ましい。具体的には、前記樹脂膜の温度が80〜300℃となる範囲を急速加熱することが好ましく、特に100〜200℃となる範囲を急速加熱することが好ましい。前記温度範囲内を急速加熱すると、前記分解性成分の分解によって生じた微細孔も変形・消滅等を特に抑制することができる。
前記急速加熱する工程は、特に限定されないが、不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。
また、前記不活性ガス雰囲気の濃度は、特に限定されないが、酸素濃度300ppm以下が好ましく、特に20〜100ppmが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。前記酸素濃度が前記上限値を超えると誘電率を低くする効果が低下する場合がある。また前記酸素濃度が前記下限値未満であると生産効率が低下する場合がある。すなわち、前記酸素濃度の下限値未満とするのに長時間を要する場合があるからである。
前記不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等を挙げることができる。
前記急速加熱する方法としては、例えばホットプレート等の熱板上で急速加熱する方法、赤外線ランプ等の照射により急速加熱する方法などが挙げられる。これらの方法は、各々単独または併用することができる。これらの中でも、熱板上で急速加熱する方法が好ましい。これにより、前記熱硬化性樹脂の硬化を優先的に進行することができる。
前記急速加熱する工程においては、前記樹脂膜に対して、均一に熱を供給することが好ましい。例えば、前記熱板にはセラミックヒーターまたはマイカヒーターを用いることが好ましく、さらに前記熱板がセラミックよりなることがより好ましい。また、前記セラミックヒーターは、パルスヒーターであることが好ましい。これにより、温度バラツキをより少なくできる。
前記急速加熱する工程における前記分解性成分の分解量は、特に限定されないが、樹脂中に含有される前記分解性成分の20%以上であることが好ましく、特に25〜40%が好ましい。分解量が前記下限値未満であると前記洗浄での分解性成分の除去効率が低下し、微細空孔が潰れてしまって微細孔を形成する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると前記熱硬化性樹脂の硬化反応が追いつかず、同様に微細孔を形成する効果が低下する場合がある。
前記分解量は、例えばTG/DTAによる熱時重量減少の測定で評価することができる。具体的にはTG/DTAを用いて、200mL/分の乾燥窒素気流下、昇温速度10℃/分の速度で30℃から500℃まで昇温させながら重量変化を測定し、下記式より算出できる。
急速加熱する工程前後での分解性成分の分解量を式(1)により求める。
分解量(%)=(分解性成分の含有量1(%)−分解性成分の含有量2(%))/分解性成分の含有量1(%) (1)
ここで、分解性成分の含有量1は前記急速加熱を行う前の分解性成分の含有量、分解性成分の含有量2は前記急速加熱を行った後の分解性成分の含有量を示す。
ここで、急速加熱する工程の前後での樹脂膜に含まれる分解性成分の含有量を式(2)により求めることができる。
分解性成分の含有量(%)=(Wa−Wb)/Wa×100 (2)
ここで、Waは200℃での樹脂重量を、Wbは450℃での樹脂重量を示す。
前記急速加熱する工程における前記熱硬化性樹脂の硬化度は、特に限定されないが、30%以上が好ましく、特に40〜80%が好ましい。硬化度が前記下限値未満であると均一な微細孔を形成する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えても特に問題は無いが、多孔質樹脂膜を生産するのに長時間要するようになり生産性が低下する場合がある。
前記硬化度は、例えば樹脂膜の赤外吸収波長測定で評価することができる。具体的には赤外線吸収分光装置を用いて、下記式より算出される。
硬化度=(Abs1−Abs2)/Abs1
ここで、Abs1は急速加熱前の前記官能基の吸光度を、Abs2は急速加熱後の前記官能基の吸光度を示す。
2A.洗浄
Aステップでは、前記樹脂膜を急速加熱した後に、前記樹脂膜を洗浄する。これにより、前記分解性成分の除去を容易にすることができる。また、前記熱処理する工程(3A)の短時間化を図ることができる。さらに、前記熱処理する工程(3A)の温度を低温で行うことができる。前記熱処理する工程(3A)を低温でできると、半導体配線の損傷を低減することができる。
前記洗浄する工程(2A)により、前記熱処理する工程を短時間化および低温化できる理由は以下のように考えられる。
通常、分解性成分の分解を終了させるには、前記熱処理する工程を高温または長時間で行うことを必要とする。しかし、本発明では前記洗浄する工程(2A)によって樹脂膜中の残存分解性成分の量を低減することで前記熱処理する工程の負担を軽減化し、低温化と短時間化を達成できる。
前記樹脂膜を洗浄する工程は、例えば前記樹脂膜を洗浄液に浸漬する方法、前記樹脂膜に洗浄液を噴射する方法等の湿式の洗浄方法が挙げられる。これらの中でも前記樹脂膜を洗浄液に浸漬するような湿式の洗浄方法が好ましい。これにより、分解成分の除去が効率的に行われ、前記熱処理する工程の温度の低温化、前記熱処理する工程の短時間化、更にそれによって後加熱時(例えば半導体ウエハに塗布後)の微量発生分を低減することができる。
前記洗浄液としては、例えば2−プロパノール、プロピレングリコールプロピルエーテル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、γ−ブチルラクトン、n−メチル−2ピロリドン、トルエン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジオキサン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、カプロラクトン、クロロホルム、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジグライム、ジメチルスルフォキサイド、ジメチルホルムアミド、エチルアセテート、エチレングリコールモノエーテルアセテート、メチルアセテート、メチルエチルケトン、メチレンクロライド、モノグライム、n−プロピルアセテート、プロピオニトリル、プロピレンカーボネート、プロピレンオキサイド、スチレン、テトラヒドロフラン、トリクロロエチレン、トリグライム、ビニルアセテート等の有機溶剤が挙げられる。これら洗浄液は、前記熱硬化性樹脂と前記分解性成分の組み合わせによって適宜使用される。
前記樹脂膜を洗浄液に浸漬する方法としては、具体的には2−プロパノール、プロピレングリコールプロピルエーテル等の洗浄液に、前記樹脂膜を15〜70℃で10〜120分間浸漬する方法等が挙げられる。
また、前記樹脂膜に洗浄液を噴射する方法としては、半導体ウエハのエッチング工程後のデポ物を洗浄する際に通常用いられているのと同様の枚葉式噴射洗浄方法、コーター上で半導体ウエハのエッジをリンスするのと同様の設備にて樹脂膜の全体に洗浄液が行き渡るように噴射洗浄する方法等が挙げられる。この際、半導体ウエハを回転させながら洗浄液を噴射しても差し支えない。
例えばコーター上で洗浄する場合、以下の条件が好ましい。前記洗浄液の流量は、特に限定されないが、10〜200ml/分が好ましく、特に30〜100ml/分が好ましい。また、前記半導体ウエハを回転させながら洗浄する場合、回転数は、特に限定されないが、300〜2,500rpmが好ましく、特に500〜1,500rpmが好ましい。洗浄時間は、特に限定されないが、1〜10分間が好ましく、特に2〜5分間が好ましい。
より具体的には、洗浄後に洗浄液を噴射しない状態で1,500〜2,500rpmの回転数にて1〜5分間回転させて洗浄液を振り切ることが好ましく、特に2,000〜2,500rpmの回転にて2〜3分間回転させて洗浄液を振り切ることが好ましい。更に、50〜200℃で1〜3分間程度加熱乾燥しても良い。この洗浄工程は必要に応じて数回繰り返しても良い。
また、前記洗浄工程(2A)は、特に限定されないが、前記分解性成分の残存物を洗浄液にて除去するものであることが好ましい。これにより、前記熱処理工程の温度の低温化と、前記熱処理時間の短時間化を達成できる。
前記洗浄液としては、前記分解性成分を溶解し、前記熱硬化性樹脂を溶解しないものであれば、特に限定されない。具体的には2−プロパノール、プロピレングリコールプロピルエーテル、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン、n−メチル−2ピロリドン、トルエン等の有機溶剤が挙げられる。
なお、前記残存物は、分解性成分の分解後のもののみでなく、分解性成分が分解されること無く残っているものを含んでも良い。
3A.熱処理
Aステップでは、前記樹脂膜を洗浄した後に、熱処理する。これにより、前記熱硬化性樹脂の硬化度を調整することができ、それによって前記樹脂膜の特性を安定化することができる。また、前記分解性成分の分解を確実に行うことができ、それによって均一なサイズの微細孔の形成が容易となる。
前記熱処理する工程(3A)は、前記熱硬化性樹脂の硬化を促進させる温度であれば、特に限定されない。具体的には、200〜400℃×30〜120分間熱処理することが好ましく、特に300〜350℃×45〜90分間熱処理することが好ましい。熱処理条件が前記範囲内であると、特に半導体配線の損傷を防止することができる。
前記熱処理する方法としては、前記急速加熱する方法と同じでも良いが、異なる方法が好ましい。具体的にはファーネス炉、オーブンまたは減圧オーブン等で加熱する方法等が挙げられる。
なお、前記熱処理する工程は、特に限定されないが、前記急速加熱する工程と同様に不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。
この場合の前記不活性ガス雰囲気の濃度は、特に限定されないが、酸素濃度300ppm以下が好ましく、特に20〜100ppmが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。前記酸素濃度が前記上限値を超えると誘電率を低くする効果が低下する場合がある。また前記酸素濃度が前記下限値未満であると生産効率が低下する場合がある。すなわち、前記酸素濃度の下限値未満とするのに長時間を要する場合があるからである。
以上のような工程により、均一な微細孔を有する多孔質樹脂を得ることができる。
なお、本実施の形態では、前記樹脂膜を、急速加熱する工程(1A)と、洗浄する工程(2A)と、熱処理する工程(3A)とを有していたがこれに限定されない。
例えば前記樹脂膜を急速加熱する工程(1A)のみで多孔質樹脂膜を製造する場合、前記樹脂膜を急速加熱する工程(1A)と洗浄する工程(2A)とで多孔質樹脂膜を製造する場合、前記樹脂膜を急速加熱する工程(1A)と熱処理する工程(3A)とで多孔質樹脂膜を製造する場合等が挙げられる。
また、後述する活性化エネルギーを照射する工程(2B)を、前記急速加熱工程(1A)の前に設けても良い。これにより、活性化エネルギーの照射により熱硬化性樹脂のみを選択的に硬化させることができる場合があり、それよってより均一なサイズの微細孔を形成できるようになる。
さらに、前記各工程間に他の工程を設けていても良く、急速加熱する工程(1A)、洗浄する工程(2A)と、熱処理する工程(3A)とを複数回以上有していても良い。
次に、本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の別の好適な実施の形態であるBステップ(図2)について説明する。
Bステップでは、分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される樹脂膜を急速加熱する工程(1B)と、前記樹脂膜に活性化エネルギーを照射する工程(2B)と、前記樹脂膜を洗浄する工程(3B)と、前記樹脂膜を熱処理する工程(4B)とを有している。これにより、均一で微細な孔を有する樹脂膜を得ることができる。
1B.急速加熱
ステップBでは、前述したような樹脂膜を急速加熱する。
急速加熱する工程(1B)は、前記1Aと同じである。
2B.活性化エネルギー照射
Bステップでは、前記樹脂膜を急速加熱した後に、活性化エネルギーを照射する。これにより、前記熱硬化性樹脂の硬化および/または前記分解性成分の分解を効率的に行うことができる。
前記活性化エネルギーとしては、例えば紫外線、電子線、マイクロウェーブ、超音波、赤外線等が挙げられる。これらの中でも紫外線または電子線が好ましい。これにより、前記熱硬化性樹脂の硬化反応と、分解性成分の分解反応とを効率的に制御でき、微細空孔の形状、サイズをより均一に維持できる。
前記活性化エネルギーの照射時間は、特に限定されないが、0.5〜5分間が好ましく、特に1〜3分間が好ましい。照射時間が前記範囲内であると、前記熱硬化性樹脂の硬化反応と、前記分解性成分の分解反応とをより効率的に制御できる。
さらに、前記活性化エネルギーとして紫外線を用いた場合、照射する紫外線として任意の波長を選択することにより、選択的に前記熱硬化性樹脂を硬化および分解性成分を分解することが可能となる場合がある。これにより、前記熱硬化性樹脂の硬化を充分に進行させた状態で前記熱分解性成分の分解を行うことができる。したがって、前記熱硬化性樹脂の硬化によって前記樹脂膜の構造がある程度固定され、そのため前記分解性成分の分解によって生じた微細孔も変形・消滅等を抑制することができる。
また、前記活性化エネルギーを照射する工程を200℃以上で加熱しながら実施する場合は、特に限定されないが、急速加熱工程と同様に不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。
この場合の前記不活性ガス雰囲気の濃度は、特に限定されないが、酸素濃度300ppm以下が好ましく、特に20〜100ppmが好ましい。これにより、誘電率を特に向上することができる。前記酸素濃度が前記上限値を超えると誘電率を低くする効果が低下する場合がある。また前記酸素濃度が前記下限値未満であると生産効率が低下する場合がある。すなわち、酸素濃度を前記下限値未満とするのに長時間を要する場合があるからである。
3B.洗浄
Bステップでは、前記樹脂膜に前記活性化エネルギーを照射した後に、洗浄する。
洗浄する工程(3B)は、前記2Aと同じである。
4B.熱処理
Bステップでは、前記樹脂膜を洗浄した後に、熱処理する。
熱処理する工程(4B)は、前記3Aと同じである。
以上のような工程により、均一な微細孔を有する多孔質樹脂を得ることができる。
なお、本実施の形態では、前記樹脂膜を、急速加熱する工程(1B)と、活性化エネルギーを照射する工程(2B)と、洗浄する工程(3B)と、熱処理する工程(4B)とを有していたがこれに限定されない。
例えば前記樹脂膜を急速加熱する工程(1B)と活性化エネルギーを照射する工程(2B)とで多孔質樹脂膜を製造する場合、前記樹脂膜を急速加熱する工程(1B)と活性化エネルギーを照射する工程(2B)と洗浄する工程(3B)とで多孔質樹脂膜を製造する場合、前記樹脂膜を急速加熱する工程(1B)と活性化エネルギーを照射する工程(2B)と熱処理する工程(4B)とで多孔質樹脂膜を製造する場合等が挙げられる。
また、前記各工程の順番も特に限定されず、例えば急速加熱する工程(1B)、洗浄する工程(3B)、活性化エネルギーを照射する工程(2B)、熱処理する工程(4B)の順に実施する場合、急速加熱する工程(1B)、熱処理する工程(4B)、洗浄する工程(3B)、活性化エネルギーを照射する工程(2B)の順に実施する場合等が挙げられる。
さらに、前記各工程間に断熱(冷却)等の他の工程を設けていても良く、急速加熱する工程(1B)、活性化エネルギーを照射する工程(2B)と、洗浄する工程(3B)と、熱処理する工程(4B)とを複数回以上有していても良い。
さらに、前記活性化エネルギーを照射する工程(2B)は、前記急速加熱する工程(1B)中、前記熱処理する工程(4B)中に行っても良い。このように急速加熱、熱処理等の熱エネルギーと、活性化エネルギーとを樹脂膜に同時に作用させた場合、活性化エネルギー照射量を低く抑えることができ、且つ照射時間を短時間化することができる。
前述のような方法で得られる多孔質樹脂膜の空孔率は、特に限定されないが、10%以上が好ましく、特に15〜50%が好ましい。空孔率が前記下限値未満であると樹脂膜の誘電率を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると樹脂膜の強度が低下する場合がある。
前記多孔質樹脂膜の平均空孔径は、特に限定されないが、20nm以下が好ましく、特に5nm以下が好ましい。平均空孔径が前記上限値を超えると前記多孔質樹脂膜の機械的強度が低下したり、半導体素子に用いた場合には絶縁性が低下したりする場合がある。
前記多孔質樹脂膜の厚さは、特に限定されないが、0.05〜100μmが好ましく、特に0.1〜50μmが好ましく、最も0.2〜20μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に空孔構造の微細均一性と多孔質樹脂膜の機械的強度に優れる。
前述のような方法で得られる多孔質樹脂膜は、例えば半導体用の層間絶縁膜や表面保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜、エッチング保護膜(エッチングストッパー)等に好適に用いることができる。これらの中でも半導体用の層間絶縁膜および表面保護膜として特に好適に用いられる。
次に、半導体装置について好適な実施の形態に基づいて説明する。
図3は、半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
半導体装置100は、素子が形成された半導体基板1と、半導体基板1の上側(図1上側)に設けられた窒化珪素膜2と、窒化珪素膜2の上に設けられた多孔質樹脂膜3およびバリア層6で覆われた銅配線層4を有している。
多孔質樹脂膜3には、配線すべきパターンに対応した凹部が形成されており、その凹部内には銅配線層4が設けられている。
多孔質樹脂膜3には、ナノフォーム(微細孔)(不図示)が形成されている。
また、多孔質樹脂膜3と、銅配線層4との間には、改質処理層5が設けられている。
また、多孔質樹脂膜3の上側(窒化珪素膜2と反対側面)には、ハードマスク層7が形成されている。
本実施の形態では、多孔質樹脂膜3を用いた半導体装置100について説明したが、本発明はこれに限定されない。
孔質樹脂膜3は、層間絶縁膜として作用するものである。
導体装置は、上述したような多孔質樹脂膜を用いているので寸法精度に優れ、絶縁性を十分に発揮できるので、それにより接続信頼性が優れている。
また、上述したような多孔質樹脂膜は、配線層との密着性に優れるので、半導体装置の接続信頼性をさらに向上できる。
また、上述したような多孔質樹脂膜は、誘電特性に優れているので、半導体装置の信号損失を低下することができる。
また、上述したような多孔質樹脂膜は、誘電特性に優れているので、配線遅延を低減することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
1.樹脂膜の製造
分解性成分としてポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)(アルドリッチ社製、数平均分子量:約4,000、分解温度:約330℃)を用い、硬化性樹脂としては以下の合成により得たものを用いた。
(硬化性樹脂の合成)
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン24.5g(0.095mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン330mLに溶解し、この溶液に5−エチニルイソフタル酸ジクロリド22.7g(0.1mol)を、乾燥窒素下10℃で添加した後、10℃で1時間、続いて20℃で1時間撹拌した。10℃に冷却した後、トリエチルアミン22.3g(0.22mol)を添加し、次いで、γ−ブチロラクトン100mLに、分解性成分として上記ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)40.0g(0.01mol)を溶解した溶液を、乾燥窒素下10℃で添加した後、10℃で1時間、続いて20℃で20時間攪拌した。
反応終了後、反応液をろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し、ろ過した液をイオン交換水6.6Lと、イソプロパノール6.6Lとの混合溶液に滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、分解性成分が共重合されている硬化性樹脂(ポリベンゾオキサゾール樹脂)75.2gを得た。
得られた硬化性樹脂の分子量を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、重量平均分子量22,800、分子量分布2.10であった。TG/DTAにより分解性成分の含有率は39重量%であった。
(コーティングワニスの調整)
上述の硬化性樹脂5.00gを、N−メチル−2−ピロリドン20.00gに溶解し、孔径0.2μmのテフロン(R)フィルターでろ過して、コーティングワニスを得た。
(樹脂膜の製造)
上述のコーティングワニスを用いて、スピンコーターにより、シリコンウェーハー上に塗布した。この際、熱処理後の樹脂膜の厚さが約0.3μmとなるように、スピンコーターの回転数と時間を設定した。塗布後に90℃のホットプレート上で4分間乾燥することで、硬化性樹脂の樹脂膜を得た。
2.急速加熱する工程
上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素の流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された窒素雰囲気下で、乗せられたシリコンウェーハーの実測温度が350℃になるように予め昇温されたホットプレートに乗せて、3分間急速加熱処理を行った。ここで、樹脂膜の昇温速度は200℃/分であった。
また、ここで樹脂膜を構成する熱硬化性樹脂の硬化度は60%、分解性成分の分解量は30%であった。
3.活性化エネルギーを照射する工程
次に、上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素を流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された窒素雰囲気下で、シリコンウェーハーの実測温度が250℃になるように予め昇温されたホットプレートに乗せると、同時に紫外線(高圧水銀ランプ、波長220〜600nm、照度800mW(240−320nm))を照射して、活性化エネルギー照射処理を5分間行った。
(実施例2)
急速加熱する工程の昇温速度および加熱時間と、活性化エネルギー照射時間を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
急速加熱する工程において、シリコンウェーハーの実測温度が330℃となるようにホットプレートを加熱し、急速加熱処理時間を5分間とした。ここで、樹脂膜の昇温速度は190℃/分であった。また、活性化エネルギー照射処理を7分間とした。
(実施例3)
活性化エネルギーを照射する工程を行わず、下記に記載の洗浄する工程と熱処理する工程を加えた以外は、実施例1と同様にした。
4.洗浄する工程
上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)をスピンコーターに乗せ、5分間800rpmで回転させながら2−プロパノールを噴射して洗浄処理を行い、次いで2,500rpmで樹脂膜に付着した2−プロパノールを振り切った後に200℃のホットプレート上で2分間乾燥処理した。
5.熱処理する工程
次に、上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素の流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された25℃のオーブン内に入れて、10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、そのまま350℃にて60分間熱処理を行った後、シリコンウェーハー上に多孔質樹脂膜を得た。
(実施例4)
下記に記載の熱処理する工程を追加した以外は、実施例1と同様にした。
5.熱処理する工程
次に、上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素の流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された25℃のオーブン内に入れて、10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、そのまま350℃にて15分間熱処理を行った後、シリコンウェーハー上に多孔質樹脂膜を得た。
(実施例5)
活性化エネルギーを照射する時間を変更し、下記に記載の洗浄する工程を追加した以外は、実施例1と同様にした。
活性化エネルギーを照射する時間は、3分間とした。
4.洗浄する工程
上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)をスピンコーターに乗せ、5分間800rpmで回転させながら2−プロパノールを噴射して洗浄処理を行い、次いで2,500rpmで樹脂膜に付着した2−プロパノールを振り切った後に200℃のホットプレート上で2分間乾燥処理した。
(実施例6)
活性化エネルギーを照射する工程を行わず、下記に記載の熱処理する工程を追加した以外は、実施例1と同様にした。
5.熱処理する工程
次に、上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素の流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された25℃のオーブン内に入れて、10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、そのまま350℃にて90分間熱処理を行った後、シリコンウェーハー上に多孔質樹脂膜を得た。
(実施例7)
活性化エネルギーを照射する工程を行わずに、急速加熱する処理時間を変更し、下記に記載の洗浄する工程を追加した以外は、実施例1と同様にした。
急速加熱処理時間を30分とした。
4.洗浄する工程
上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)をスピンコーターに乗せ、5分間800rpmで回転させながら2−プロパノールを噴射して洗浄処理を行い、次いで2,500rpmで樹脂膜に付着した2−プロパノールを振り切った後に200℃のホットプレート上で2分間乾燥処理した。
(実施例8)
活性化エネルギーを照射する工程を、急速加熱する工程の前に行った以外は、実施例1と同様にした。
(実施例9)
急速加熱する温度を300℃にして、活性化エネルギーを照射する工程での処理時間を10分にした以外は、実施例1と同様にした。
ここで、急速加熱する工程での樹脂膜の昇温速度は180℃/分であった。また、樹脂膜を構成する熱硬化性樹脂の硬化度は55%、分解性成分の分解量は25%であった
(実施例10)
急速加熱する温度および活性化エネルギーを照射する時間を変更し、下記に記載の洗浄する工程および熱処理する工程を追加した以外は、実施例1と同様にした。
急速加熱する温度を250℃にし、活性化エネルギーの照射時間を3分間とした。ここで、樹脂膜の昇温速度は、170℃/分であった。
4.洗浄する工程
上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)をスピンコーターに乗せ、5分間800rpmで回転させながら2−プロパノールを噴射して洗浄処理を行い、次いで2,500rpmで樹脂膜に付着した2−プロパノールを振り切った後に200℃のホットプレート上で2分間乾燥処理した。
5.熱処理する工程
次に、上述の樹脂膜(シリコンウェーハーに形成された状態)を、窒素の流入によって酸素濃度が100ppm以下に制御された25℃のオーブン内に入れて、10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、そのまま350℃にて60分間熱処理を行った後、シリコンウェーハー上に多孔質樹脂膜を得た。
(実施例11)
硬化性樹脂として下記に記載のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
(硬化性樹脂の合成)
4,4−ジアミノジフェニルメタンビスマレイミド60.0g(0.17mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン330mLに溶解し、この溶液に、分解性成分として上記ポリ(プロピレングリコール)ビス(2−アミノプロピルエーテル)40.0g(0.01mol)をγ−ブチロラクトン100mLに溶解した溶液を、乾燥窒素下10℃で添加した後、100℃で1時間攪拌した。
反応終了後、反応液をろ過し、ろ液をイオン交換水6.6Lと、イソプロパノール6.6Lとの混合溶液に滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、分解性成分が共重合されている硬化性樹脂(ポリイミド樹脂)78.5gを得た。
得られた硬化性樹脂の分子量を、東ソー(株)製のG.P.C.を用いてポリスチレン換算で求めたところ、重量平均分子量20,500、分子量分布2.00であった。TG/DTAにより分解性成分の含有率は38重量%であった。
(実施例12)
分解性成分としてポリ(n−ヘキシレン)カーボネートジオール(サンテクノケミカル社製、RABECARB106)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
(比較例1)
急速加熱工程および活性化エネルギーを照射する工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にした。
(比較例2)
分解性成分を添加しなかった以外は、実施例1と同様にした。
各実施例および比較例で得られた多孔質樹脂膜について、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表1に示す。
1.空孔率
空孔率(%)は、全反射X線で得られた多孔質樹脂膜の密度を求め、空孔を有しない樹脂膜の密度との比較により空孔率を算出した。
2.空孔サイズの分布と平均空孔径
空孔サイズの分布と平均空孔径(nm)は、小角X線散乱(SAXS)により測定した。解析は球状モデルを用い、空孔サイズの分布はガンマ分布関数に従うものとして規格化分散値と平均空孔径を算出した。
3.比誘電率
比誘電率は、JIS−K6911に準拠し、周波数1MHzで、ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて測定を行った。
4.耐熱性
耐熱性は、セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA6200を用いて、窒素ガス200mL/分フロー下、昇温速度10℃/分の条件により、5%重量減少する温度(℃)を測定した。
5.生産性
生産性は、比較例1で得られる多孔質樹脂膜を生産する工数(時間)を基準(100)として、他の実施例および比較例で得られる多孔質樹脂膜の工数と比較して評価した。
Figure 0004345444
表1から明らかなように実施例1〜12は、誘電率が低く、耐熱性に優れ、生産性に優れていた。
また、実施例1〜12は、平均空孔径が小さく、かつ空孔サイズの規格化分散値が低いため、微細、かつ均一な空孔を有していることが示された。
また、実施例1〜12は、30%程度の適度な空孔率を有していた。
次に、層間絶縁膜および半導体装置について説明する。
(実施例1A〜12A)
実施例1〜12で得られたシリコンウェーハーに形成された多孔質樹脂膜を層間絶縁膜として用いた。
次に、前記層間絶縁膜に所定のパターンを形成するように金属配線を形成して、半導体装置を得た。
(比較例1Aおよび2A)
比較例1および2で得られたシリコンウェーハーに形成された多孔質樹脂膜を層間絶縁膜として用いた。
次に、前記層間絶縁膜に所定のパターンを形成するように金属配線を形成して、半導体装置を得た。
得られた半導体装置について配線遅延速度を評価した。
実施例1A〜12Aで得られた半導体装置と、この半導体装置と同様な構成でSiO絶縁膜を有する半導体装置との配線遅延の程度を比較した。評価の基準には、リングオシュレータの発信周波数から換算して求めた信号遅延時間を採用した。両者を比較した結果、本発明で得られた半導体装置では、配線遅延が小さく、約18〜25%の速度の向上があることが確認された。
本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の一例を示す工程図である 本発明の多孔質樹脂膜の製造方法の一例を示す工程図である 導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 窒化珪素膜
3 多孔質樹脂膜
4 銅配線層
5 改質処理層
6 バリア層
7 ハードマスク層
100 半導体装置

Claims (21)

  1. 分解性成分を含む熱硬化性樹脂で構成される樹脂膜に活性エネルギーを照射する工程と、
    前記活性エネルギーを照射する工程後に、前記樹脂膜を急速加熱する工程とを有し、
    前記急速加熱する工程において、前記分解性成分の分解と、前記熱硬化性樹脂の硬化とを行うことを特徴とする多孔質樹脂膜の製造方法。
  2. 前記急速加熱する工程中または急速加熱する工程後に、前記樹脂膜に活性エネルギーを照射する工程を有するものである請求項1に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  3. 前記活性化エネルギー照射は、電子線照射または紫外線照射である請求項1または2に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  4. 前記急速加熱する工程後に、さらに前記樹脂膜を熱処理する工程を有するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  5. 前記急速加熱する工程後、さらに前記樹脂膜を洗浄する工程を有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  6. 前記洗浄する工程は、前記急速加熱する工程後、かつ前記熱処理する工程前に行われるものである請求項5に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  7. 前記洗浄する工程は、前記分解性成分の残存物を洗浄液にて除去するものである請求項5または6に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  8. 前記分解性成分は、分解性オリゴマーである請求項1ないし7のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  9. 前記分解性オリゴマーは、熱分解性オリゴマーである請求項8に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  10. 前記熱分解性オリゴマーは、ポリオキシアルキレンである請求項9に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  11. 前記樹脂膜は、前記分解性成分と熱硬化性樹脂とが共重合されているものである請求項1ないし10のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  12. 前記熱硬化性樹脂は、ベンゾオキサゾール樹脂および/またはベンゾオキサゾール樹脂前駆体を含むものである請求項1ないし11のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  13. 前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、前記熱硬化性樹脂が急速に硬化する温度以上である請求項1ないし12のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  14. 前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の昇温速度は、50℃/分以上である請求項1ないし13のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  15. 前記急速加熱する工程における前記樹脂膜の加熱温度は、200〜400℃である請求項1ないし14のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  16. 前記急速加熱する工程は、不活性ガス雰囲気下で行うものである請求項1ないし15のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  17. 前記不活性ガス雰囲気下の酸素濃度は、300ppm以下である請求項16に記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  18. 前記樹脂膜全体における前記分解性成分の含有量は、5〜70重量%であり、
    前記急速加熱する工程は、前記分解性成分を20%以上分解するものである請求項1ないし17のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  19. 前記急速加熱する工程は、前記熱硬化性樹脂の硬化度を30%以上とするものである請求項1ないし18のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  20. 前記急速加熱する工程は、熱板状で行われるものである請求項1ないし19のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
  21. 前記多孔質樹脂膜の空孔率は、15〜50%である請求項1ないし20のいずれかに記載の多孔質樹脂膜の製造方法。
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