JP2002220564A - 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜 - Google Patents

絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜

Info

Publication number
JP2002220564A
JP2002220564A JP2001016404A JP2001016404A JP2002220564A JP 2002220564 A JP2002220564 A JP 2002220564A JP 2001016404 A JP2001016404 A JP 2001016404A JP 2001016404 A JP2001016404 A JP 2001016404A JP 2002220564 A JP2002220564 A JP 2002220564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
insulating film
acid
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001016404A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Saito
英紀 齋藤
Hisafumi Enoki
尚史 榎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2001016404A priority Critical patent/JP2002220564A/ja
Publication of JP2002220564A publication Critical patent/JP2002220564A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Polyamides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体用途において、優れた耐熱性を維持
し、低誘電率化を可能とする絶縁膜用コーティングワニ
ス、及びこれを用いて作製した微細孔を有する絶縁膜を
提供する。 【解決手段】 (1)一般式(A)で表わされる繰り返
し単位を有するポリアミド樹脂、(2)一般式(B)で
表されるオリゴマーまたはポリマー、および(3)有機
溶媒、を必須成分とすることを特徴とする絶縁膜材料用
コーティングワニス。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体用の層間絶
縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅
張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜
などの用途に用いられる、電気特性、熱特性、機械特性
に優れた、絶縁膜用コーティングワニスおよび絶縁膜に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体用材料には、必要とされる特性に
応じて、無機材料、有機材料などが、様々な部分で用い
られている。例えば、半導体用の層間絶縁膜としては、
化学気相法で作製した二酸化シリコン等の無機酸化膜が
使用されている。しかしながら、近年の半導体の高速
化、高性能化に伴い、上記のような無機酸化膜では、比
誘電率が高いことが問題となっている。この改良手段の
一つとして、有機材料の適用が検討されている。
【0003】半導体用途の有機材料としては、耐熱性、
電気特性、機械特性などに優れたポリイミド樹脂が挙げ
られ、ソルダーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜など
に用いられている。しかしながら、一般にポリイミド樹
脂はイミド環にカルボニル基を2個有していることか
ら、吸水性、電気特性に問題がある。これらの問題に対
して、フッ素あるいはフッ素含有基を有機高分子内に導
入することにより、吸水性、電気特性を改良す ること
が試みられており、実用化されているものもある。ま
た、ポリイミド樹脂に比べて、耐熱性、吸水性、電気特
性に関して、より優れた性能を示すポリベンゾオキサゾ
ール樹脂があり、様々な分野への適用が試みられてい
る。例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロ
キシビフェニルとテレフタル酸からなる構造を有するも
の、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンとテレフタル酸からなる構
造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂等がある。
【0004】しかし、さらに厳しい耐熱性、電気特性、
吸水性等の向上を要求されている先端分野では、このよ
うな要求全てを満足する材料は、未だ得られていないの
が現状である。つまり、優れた耐熱性を示すが、誘電率
等の電気特性は十分ではない、また、フッ素導入により
電気特性は向上するものの、耐熱性の低下を招くといっ
た不具合が発生している。特に、半導体用層間絶縁膜と
して有機材料を適用する場合、無機材料に匹敵する耐熱
性、機械特性、吸水性を要求され、その上で更なる低誘
電率化が求められている。
【0005】このような高性能化の要求に対して、無機
材料である無機酸化膜の膜中に微細孔を開けることによ
り、低密度化を図り、比誘電率を低減させる方法が検討
されている。空気の比誘電率は1であり、膜中に空気を
導入して比誘電率を下げることは、Scheuerleinらの米
国特許第3,883,452号(1975年5月13日発
行)の、約20μmの平均孔径を有する発泡重合体を生
成させる方法から類推される。しかしながら、空気を膜
中に導入することによって効果的な絶縁体にするために
は、膜厚がサブマイクロメーターオーダーで、平均化さ
れた比誘電率を有する必要があり、そして膜自体の機械
特性も、各工程に耐え得るものでなければならい。この
ような問題を克服する無機材料が、未だ得られていない
のが現状である。
【0006】一方、有機材料においては、サブマイクロ
メーターオーダーの微細孔を得る技術については、Hedr
ickらの米国特許第5,776,990号(1998年7
月7日発行)には、ブロックコポリマーからサブマイク
ロメーターオーダーの微細孔を有する樹脂を生成させる
ことが開示されている。ブロックコポリマーがサブマイ
クロメーターオーダーで相分離することは、公知(T.Ha
shimoto, M.Shibayama, M.Fujimura and H.Kawai,"Micr
ophase Separation and the Polymer-polymerInterphas
e in Block Polymers" in "Block Copolymers-Science
and Technology",p.63, Ed. By D.J.Meier(Academic Pu
b., 1983))のことであり、天井温度の低いポリマー類
が容易に分解することも、高分子化学の分野では、一般
に良く知られていることである。しかしながら、比誘電
率のみならず、機械特性、電気特性、耐吸水性、耐熱性
を満足させながら、微細孔を有する樹脂組成物を得るた
めには、樹脂、ブロック化技術、熱分解性成分を組み合
わせる、その選択が非常に限定され、すべての特性を満
足できるものは得られていない。また、上記ブロックコ
ポリマーは樹脂自身にマトリックス部分と熱分解部分の
両方が入っているため、この樹脂の性質を安定させる事
が難しく、工業的に、安定に、安価に作ることは難し
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体用途
において、優れた耐熱性を維持し、低誘電率化を可能と
する絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いて作
製した微細孔を有する絶縁膜を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな従来の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定
構造のポリアミド、特定構造のオリゴマーまたはポリマ
ー、及び有機溶媒からなるコーティングワニスから作製
した微細孔を有する絶縁膜が、本発明の目的を満たし得
ることを見出し、さらに検討を進めて、本発明を完成す
るに至った。即ち本発明は、(1)一般式(A)で表わ
される繰り返し単位を有するポリアミド樹脂、(2)一
般式(B)で表されるオリゴマーまたはポリマー、およ
び(3)有機溶媒、を必須成分とすることを特徴とする
絶縁膜用コーティングワニスであり、さらには、該コー
ティングワニスを塗布・乾燥して有機溶媒を除去し、あ
るいは、さらに加熱処理して縮合反応及び架橋反応させ
て得られるポリベンゾオキサゾールからなり、且つ、微
細孔を有する絶縁膜である。
【0009】
【化10】
【0010】式中、m及びnは、m>0,n≧0,2≦
m+n≦1000,及び0.05≦m/(m+n)≦1
の関係を満たす整数である。また、R1〜R4は、水素原
子又は一価の有機基であり、Xは、式(C)で表される
構造から選ばれ、Y1は、式(D),式(E),式
(F),及び式(G)で表される構造からなる群より選
ばれる少なくとも1つの基を表す。Y2は、式(H)で
表される構造より選ばれる基を表す。また、一般式
(A)において繰り返し単位の配列は、ブロック的であ
ってもランダム的であっても構わない。
【0011】
【化11】
【0012】式中、o及びpは、1以上の整数である。
また、Zは、ポリアルキレングリコール残基を示し、Y
3は、式(D),式(E),式(F),式(G)及び式
(H)で表される構造からなる群より選ばれる少なくと
も1つの基を表す。
【0013】
【化12】
【0014】
【化13】
【0015】
【化14】
【0016】
【化15】
【0017】
【化16】
【0018】
【化17】
【0019】
【化18】
【0020】式(C)及び式(H)中のX1は、式
(I)で表される構造より選ばれる基を示す。式(E)
中のRは、ナフタレン基、フェニル基、又はアルキル基
を示す。また、式(C)〜式(I)で表される構造中、
ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基か
らなる群より選ばれる、少なくとも1個の基で置換され
ていても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、必須成分であるポリア
ミド樹脂の構造を表す一般式(A)中の、ポリアミドユ
ニットの主鎖に、加熱により架橋するエチニル、フェニ
ルエチニル、アルキルエチニル、ビフェニレン、及び内
部アセチレンの少なくとも1種の骨格を導入し、アミド
基の閉環反応によるポリベンゾオキサゾールへの変換と
共に、エチニル、フェニルエチニル、アルキルエチニ
ル、ビフェニレン、内部アセチレン骨格の架橋反応によ
って、樹脂構造を3次元化させることにより、高い耐熱
性を有する樹脂を得ることができる。そして、もう一つ
の必須成分である、一般式(B)のオリゴマーまたはポ
リマーの1部分を、樹脂の加熱時において熱分解させ、
揮散せしめることにより、ポリベンゾオキサゾール樹脂
の樹脂膜中に微細孔を形成させ、耐熱性と電気特性を両
立させた多孔質絶縁膜を得ることを、発明の骨子とする
ものである。
【0022】本発明において、一般式(A)で表される
ポリアミドユニットを有するポリアミド樹脂は、前記式
(C)に表された構造の中のいずれかを有する、ビスア
ミノフェノール化合物の少なくとも1種と、式(D)〜
式(G)に表された構造の中のいずれかを有する、ジカ
ルボン酸の少なくとも1種とを用いて、あるいはジカル
ボン酸として、前記ジカルボン酸と式(H)に表された
構造の中のいずれかを有するジカルボン酸とを併用し、
従来の酸クロリド法、活性化エステル法、ポリリン酸や
ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在
下での縮合反応等の方法により得ることが出来る。
【0023】また、このエチニル、フェニルエチニル、
アルキルエチニル、ビフェニレン、及び内部アセチレン
の少なくとも1種の骨格を有するポリアミドに、前記式
(C)に表された構造の中のいずれかを有するビスアミ
ノフェノール化合物の少なくとも1種と、式(H)に表
されたジカルボン酸の少なくとも1種とを用いて、上記
と同様に作製したポリアミドを組み合わせて、相互侵入
網目構造とすることによっても、同様に高耐熱性の樹脂
を得ることが可能である。
【0024】本発明で用いる、式(C)に表された構造
を有するビスアミノフェノール化合物としては、2,4
−ジアミノレゾルシノール、4,6−ジアミノレゾルシ
ノール、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−
アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、3,3’−ジアミノ−4,4
’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジア
ミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,
3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニ
ル、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロキ
シ)フェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ)
フェニル)フルオレン、9,9−ビス((4−アミノ−
3−ヒドロキシ)フェニル))フルオレン、9,9−ビ
ス((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェニル))フル
オレン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒ
ドロキシフェニルエーテル、2,2−ビス(3−アミノ
−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ
−2−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオ
ロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリ
フルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−アミノ−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−
アミノ−3−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ア
ミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミ
ノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノ−4,
4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビス(トリフルオロメ
チル)ビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒ
ドロキシ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフ
ェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−
5,5’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ビ
ス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,3’−ジア
ミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6,6’−ビス(トリフ
ルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジヒドロキシ−6,6’−ビス(トリフルオロメ
チル)ビフェニル等が挙げられる。これらは単独で用い
てもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよ
い。
【0025】本発明で用いる、式(D)に表された構造
を有するエチニル骨格を持つジカルボン酸の例として
は、3−エチニルフタル酸、4−エチニルフタル酸、2
−エチニルイソフタル酸、4−エチニルイソフタル酸、
5−エチニルイソフタル酸、2−エチニルテレフタル
酸、3−エチニルテレフタル酸、5−エチニル−テレフ
タル酸、2−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン
酸、3−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、
4−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−
エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチ
ニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル
−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−エチニル−
1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,
6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−1,6−
ナフタレンジカルボン酸、5−エチニル−1,6−ナフ
タレンジカルボン酸、7−エチニル−1,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、8−エチニル−1,6−ナフタレンジ
カルボン酸、3,3’−ジエチニル−2,2’−ビフェ
ニルジカルボン酸、4,4’−ジエチニル−2,2’−
ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジエチニル−2,
2’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジエチニル
−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジエ
チニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’
−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、
5,5’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボ
ン酸、6,6’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジ
カルボン酸、2,2’−ジエチニル−4,4’−ビフェ
ニルジカルボン酸、3,3’−ジエチニル−4,4’−
ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキ
シ−3−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(2−カルボキシ−4−エチニルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(2−カルボキシ−5−エチニルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−6−エ
チニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボ
キシ−2−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−カルボキシ−4−エチニルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−カルボキシ−5−エチニルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−6−エ
チニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボ
キシ−2−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−カルボキシ−3−エチニルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(2−カルボキシ−4−エチニルフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カル
ボキシ−5−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−エチニルフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カ
ルボキシ−2−エチニルフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、4−エチニル−1,3−ジカルボキシシクロプロ
パン、5−エチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロ
パン等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み
合わせて使用してもよい。また、2種以上のビスアミノ
フェノール化合物を組み合わせて使用することも可能で
ある。
【0026】本発明で用いる、式(E)に表された構造
を有するジカルボン酸の例としては、3−フェニルエチ
ニルフタル酸、4−フェニルエチニルフタル酸、2−フ
ェニルエチニルイソフタル酸、4−フェニルエチニルイ
ソフタル酸、5−フェニルエチニルイソフタル酸、2−
フェニルエチニルテレフタル酸、3−フェニルエチニル
テレフタル酸、2−フェニルエチニル−1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−1,5
−ナフタレンジカルボン酸、1−フェニルエチニル−
2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニ
ル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエ
チニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−フェニ
ルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フ
ェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4
−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカル
ボン酸、7−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジ
カルボン酸、8−フェニルエチニル−1,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、3,3’−ジフェニルエチニル−2,
2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
エチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、5,
5’−ジフェニルエチニル−2,2’−ビフェニルジカ
ルボン酸、6,6’−ジフェニルエチニル−2,2’−
ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルエチニ
ル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン
酸、5,5’−ジフェニルエチニル−3,3’−ビフェ
ニルジカルボン酸、6,6’−ジフェニルエチニル−
3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェ
ニルエチニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、
3,3’−ジフェニルエチニル−4,4’−ビフェニル
ジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−フ
ェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2
−カルボキシ−4−フェニルエチニルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(2−カルボキシ−5−フェニルエチ
ニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキ
シ−6−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−フ
ェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−カルボキシ−5−フェニルエチニルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−カルボキシ−6−フェニルエチ
ニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキ
シ−2−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−カルボキシ−3−フェニルエチニルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−フ
ェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(3−カルボキシ−5−フェニルエチニル
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4
−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2
−フェニルエチニルフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、4−フェニルエチニル−1,3−ジカルボキシシク
ロプロパン、5−フェニルエチニル−2,2−ジカルボ
キシシクロプロパン等が挙げられる。式(E)中のRが
アルキル基である例としては、3−ヘキシニルフタル
酸、4−へキシニルフタル酸、2−へキシニルイソフタ
ル酸、4−へキシニルイソフタル酸、5−へキシニルイ
ソフタル酸、2−へキシニルテレフタル酸、3−へキシ
ニルテレフタル酸、2−へキシニル−1,5−ナフタレ
ンジカルボン酸、3−へキシニル−1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、4−へキシニル−1,5−ナフタレンジ
カルボン酸、1−へキシニル−2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、3−へキシニル−2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、4−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、2−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、3−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、4−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、5−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、7−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、8−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン
酸、3,3’−ジへキシニル−2,2’−ビフェニルジ
カルボン酸、4,4’−ジへキシニル−2,2’−ビフ
ェニルジカルボン酸、5,5’−ジヘキシニル−2,
2’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジへキシニ
ル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジ
へキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,
4’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン
酸、5,5’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジ
カルボン酸、6,6’−ジへキシニル−3,3’−ビフ
ェニルジカルボン酸、2,2’−ジへキシニル−4,
4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジへキシニ
ル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス
(2−カルボキシ−3−へキシニルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−へキシニルフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−5
−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−
カルボキシ−6−へキシニルフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−へキシ
ニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキ
シ−5−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−カルボキシ−6−へキシニルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−へキシニルフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3
−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−
カルボキシ−4−へキシニルフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−へキシ
ニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−
へキシニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−へ
キシニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、5−
エチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロパン等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
は単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使
用してもよい。また、2種以上のビスアミノフェノール
化合物を組み合わせて使用することも可能である。
【0027】本発明で用いる、式(F)に表された構造
を有するビフェニレン骨格を持つジカルボン酸の例とし
ては、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビ
フェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカル
ボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−
ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカ
ルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3
−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジ
カルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸などが
挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ビフェニ
レンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸
が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2
種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0028】本発明で用いる、式(G)の構造を有する
ジカルボン酸の例としては、4,4’−トランジカルボ
ン酸、3,4’−トランジカルボン酸、3,3’−トラ
ンジカルボン酸、2,4’−トランジカルボン酸、2,
3’−トランジカルボン酸、2,2’−トランジカルボ
ン酸などを1種、または2種以上混合して用いることが
出来る。
【0029】本発明で用いる、式(H)に表された構造
を有するジカルボン酸の例としては、イソフタル酸、テ
レフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,
4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニル
ジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3
−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、3,4’−
スルホニルビス安息香酸、3,3’−スルホニルビス安
息香酸、4,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキ
シビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、2,2
−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビフェ
ニルジカルボン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフ
ェニルジカルボン酸、2,2’−ジメチル−3,3’−ビ
フェニルジカルボン酸、2,2’−ビス(トリフルオロ
メチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’
−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニル
ジカルボン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)
−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4
−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)
フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキ
シフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カル
ボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−
カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス
(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−
ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,
3’−ビス(3―カルボキシフェノキシ)ビフェニル、
4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−タ
ーフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキ
シ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボ
キシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス
(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、
3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−タ
ーフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキ
シ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボ
キシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス
(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、
3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−タ
ーフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキ
シ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボ
キシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス
(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3
−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、
2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフル
オロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレ
フタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸等が挙
げられ、これらは単独で用いてもよく、また2種類以上
組み合わせて使用してもよい。
【0030】本発明におけるポリアミド樹脂は、架橋す
る骨格を有する繰り返し単位と、架橋する骨格を持たな
い繰り返し単位の数である、式(A)中のm及びnは
、m>0,n≧0,2≦m+n≦1000,0.05≦
m/(m+n)≦1の関係を満たす整数である。mとn
の和は、好ましくは5以上100以下である。ここでm
とnの和が、2未満であると成膜性が低下し、膜の機械
強度が十分でなくなる。また、1000を越えると分子
量が大きくなりすぎて、溶剤に溶けにくくなったり、溶
解しても粘調なワニスとなり実用にそぐわない。m及び
nは、0.05≦m/(m+n)≦1の関係を満たす整
数であることが必須であり、さらには、0.5≦m/
(m+n)≦1の関係を満たすことが好ましい。0.0
5>m/(m+n)であると、架橋する骨格を持つ繰り
返し単位の数が少ないことを意味し、架橋反応部位が少
ないため耐熱性が向上せず、微細孔が保持できなかった
り、不均一な微細孔となり好ましくない。
【0031】一般式(A)において繰り返し単位の配列
は、ブロック的であっても、ランダム的であってもかま
わない。例えば、ブロック的な繰り返し単位の場合は、
ビスアミノフェノール化合物と式(H)から選ばれる構
造を有するジカルボン酸クロリドとを、予め反応させて
分子量を上げた後、更にビスアミノフェノール化合物
と、式(D)〜式(G)で表される構造からなる群より
選ばれる、架橋に寄与する構造を有するジカルボン酸ク
ロリドとを反応させることにより得ることができる。ま
た、逆に、ビスアミノフェノール化合物と、式(D)〜
式(G)で表される構造からなる群より選ばれる、架橋
に寄与する構造を有するジカルボン酸クロリドとを、予
め反応させて分子量を上げた後、更にビスアミノフェノ
ール化合物と式(H)から選ばれる構造を有するジカル
ボン酸クロリドとを反応させてもよい。ランダムな繰り
返し単位の場合は、ビスアミノフェノール化合物と式
(H)から選ばれる構造を有するジカルボン酸クロリド
と式(D)〜式(G)で表される構造からなる群より選
ばれる、架橋に寄与する構造を有するジカルボン酸クロ
リドとを、同時に反応させることにより得ることができ
る。
【0032】本発明において、一般式(B)で表される
オリゴマー又はポリマーは、ポリアミドの熱分解温度よ
り低い温度で熱分解し、分解物が気化する成分を含むも
のでなければならない。また、一般式(B)で表される
オリゴマー又はポリマーは、式(B)中のY3構造とな
る式(D)〜式(H)に表された構造中のいずれかを有
するジカルボン酸とポリアルキレングリコールまたはポ
リアルキレングリコールビス−2−アミノプロピルエー
テルとを用いて、酸クロリド法、活性化エステル法、ポ
リリン酸やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮
合剤の存在下での縮合反応等の方法により得ることが出
来る。例えば、酸クロリド法では、ポリアルキレングリ
コールまたはポリアルキレングリコールビス−2−アミ
ノプロピルエーテルと共に、γ−ブチロラクトン等の極
性溶媒に溶解し、トリエチルアミン等の酸受容剤を添加
し、室温ないし−30℃で反応させる。反応終了後、ト
リエチルアミン塩酸塩を、ろ過することにより除き、溶
媒除去またはそのままワニスに添加することで用いるこ
とが出来る。ポリアルキレングリコールの例としては、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリブチレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポ
リエチレングリコール−ポリプロピレングリコールーポ
リエチレングリコール共重合体等が挙げられ、これらは
単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用
してもよい。また、ポリアルキレングリコールビス−2
−アミノプロピルエーテルの例としては、ポリエチレン
グリコールビス−2−アミノプロピルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールビス−2−アミノプロピルエーテ
ル、ポリブチレングリコールビス−2−アミノプロピル
エーテル、ポリテトラヒドロフランビス−2−アミノプ
ロピルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピ
レングリコールーポリエチレングリコールビス−2−ア
ミノプロピルエーテル等が挙げられ、これらは単独で用
いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよ
い。前記反応において、一般式(B)で表されるオリゴ
マー又はポリマーを得るためのジカルボン酸及びその誘
導体とポリアルキレングリコールまたはビス−2−アミ
ノプロピルエーテルとの反応モル比は、生成するポリア
ミドの分子量に大きく影響する。この比率は、特に差し
支えないが、例えば、ジカルボン酸またはその誘導体1
molに対してポリアルキレングリコールまたはビス−
2−アミノプロピルエーテル0.5mol〜2.0mol
を用いることができる。また、一般式(B)における繰
り返し単位のoまたはpは、1〜1000の範囲のもの
が好ましい。より好ましくは1〜500であり、更に好
ましくは1〜100の範囲のものである。繰り返し単位
のoが1000を越えると、空隙が大きくなりすぎて絶
縁膜の機械特性が極端に低下し、実用に供すことができ
なくなるといった問題が発生する恐れがある。
【0033】一般式(A)のポリアミドに対して、一般
式(B)のオリゴマーまたはポリマーは、5〜70重量
部を用いるのが好ましい。より好ましくは、10〜50
重量部であり、更に好ましくは、20〜50重量部であ
る。10重量部未満であると絶縁膜中の空隙率が小さ
く、誘電率を低減させることが不十分であり、また、7
0重量部を越えると、膜中の空隙率が大きくなり膜の機
械強度が極端に低下したり、空隙が連続し不均一とな
り、誘電率が場所により異なる等の問題が発生し好まし
くない。
【0034】本発明において、ポリアミドの製造方法の
例としては、従来の酸クロリド法、活性化エステル法、
ポリリン酸やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水
縮合剤の存在下での縮合反応等の方法を用いることが出
来る。例えば、酸クロリド法では、使用する酸クロリド
は、まず、N,N−ジメチルホルムアミド等の触媒存在
下で、ジカルボン酸と過剰量の塩化チオニルとを、室温
ないし130℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱
及び減圧により留去した後、残査をヘキサン等の溶媒で
再結晶することにより得ることができる。このようにし
て製造したジカルボン酸クロリドと、前記他のジカルボ
ン酸を併用する場合、同様にして得られる酸クロリドと
を、ビスアミノフェノール化合物と共に、通常N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等
の極性溶媒に溶解し、ピリジン、トリエチルアミン等の
酸受容剤滴下後、室温ないし−30℃で反応させる。反
応液を蒸留水とイソプロピルアルコール等の混合溶液等
の非溶媒に滴下し、沈殿物を集め,乾燥することにより
ポリアミドを得ることが出来る。
【0035】ポリアミドを得るための酸クロリドとビス
アミノフェノール化合物の反応モル比は、生成するポリ
アミドの分子量に大きく影響する。この比率は、ポリア
ミドが塗膜形成し、この塗膜の機械強度等の特性を維持
できる分子量であれば特に差し支えないが、例えば、酸
クロリド1molに対してビスアミノフェノール0.9
mol〜1.1molを用いることができる。
【0036】本発明の絶縁膜用コーティングワニスに
は、目的に応じて各種添加剤を用いることが可能であ
り、界面活性剤、シラン系に代表されるカップリング
剤、加熱により酸素ラジカルやイオウラジカルを発生す
るラジカル開始剤等が挙げられる。
【0037】また、本発明におけるポリアミド樹脂は、
前記一般式(A)で示された繰り返し単位の構造中の、
1及びR2,また、R3及びR4の少なくとも一方がHで
ある場合は、感光剤としてナフトキノンジアジド化合物
と一緒に用いることで、ポジ型の感光性樹脂組成物とし
て、また、R1及びR2,また、R3及びR4の少なくとも
一方が、メタクリロイル基のような光架橋性基を有する
基である場合は、光開始剤を用いることでネガ型感光性
樹脂組成物として用いることが可能である。
【0038】本発明の絶縁膜用コーティングワニスの使
用方法としては、適当な支持体、例えば、ガラス、繊
維、金属、シリコンウエハー、セラミック基板等に塗布
する。その塗布方法は、浸漬、スクリーン印刷、スプレ
ー、回転塗布、ロールコーティングなどが挙げられ、そ
の後加熱処理して、ポリベンゾオキサゾール樹脂架橋体
に変換して用いるのが好ましい。また、ジカルボン酸成
分、ビスアミノフェノール成分を選択することにより、
溶剤に可溶なポリベンゾオキサゾール樹脂として用いる
ことも出来る。
【0039】本発明において使用する有機溶媒として
は、固形分を完全に溶解する溶媒が好ましく、例えば、
N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネ
ート、ジアセトンアルコール、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレング
リコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノフェニルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテ
ート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエ
ーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル
−3−メトキシプロピオネート、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘ
キサノン、テトラヒドロフラン等を、1種、または2種
以上混合して用いることが出来る。その使用量として
は、ポリアミド及び該オリゴマーまたはポリマーを完全
に溶解し得る量ならば問題なく、その使用用途に応じて
調整可能であるが、例えば、ポリアミド及び該オリゴマ
ーまたはポリマーの合計10重量部に対して有機溶剤を
10重量部〜190重量部を用いることができる。
【0040】本発明の絶縁膜は、上記のように塗布後、
例えば80℃〜200℃の温度範囲で溶媒を蒸発させ、
その後または連続的に200℃から500℃の温度範囲
に加熱することにより、ポリアミドが、環化縮合反応及
び架橋反応を生じてポリベンゾオキサゾール樹脂とな
り、また、一般式(B)で表されるオリゴマーまたはポ
リマーは、この過程で熱分解して、分解物が気化・揮散
し、ポリベンゾオキサゾール樹脂を主構造とする樹脂の
層に微細孔を形成させることにより、多孔質絶縁膜であ
る本発明の絶縁膜を得ることができる。
【0041】本発明のポリベンゾオキサゾールを主構造
とする樹脂の層からなり、微細孔を有してなる絶縁膜に
おける、微細孔の大きさは、絶縁膜の用途や膜の厚みに
もよるが、一般的には、少なくとも1μ以下、好ましく
は100nm以下、より好ましくは20nm以下、さら
には10nm以下であることが望ましい。例えば、半導
体用層間絶縁膜においては、配線幅に対して孔径が十分
に小さくないと絶縁膜における空隙が不均一になり、電
気特性が一定とならなかったり、後工程のメタル形成の
際に製膜性に問題を生ずる。また、膜の機械強度や接着
性等の特性の低下が発生するし、多層化時に剥離等の問
題が生じる。
【0042】また、絶縁膜の空隙率としては、5〜70
%が好ましい。より好ましくは10〜50%、さらに好
ましくは20〜50%である。空隙率が5%より小さい
と十分な誘電率の低下が見られない。空隙率が70%よ
りも大きいと膜の機械強度が低下し、例えばCMP等で
配線層が剥離等の問題を起こす。
【0043】本発明の絶縁膜用コーティングワニス及び
絶縁膜は、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層
間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダ
ーレジスト膜、液晶配向膜等の形成に用いることが出来
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって何んら限定されるものでは
ない。実施例及び比較例で作製したフィルムを用いて、
特性評価のため、下記の方法により、誘電率、耐熱性、
ガラス転移温度、及び吸水率を測定した。また、フィル
ムの断面を観察し、これらの結果は表1にまとめて示し
た。
【0045】1.比誘電率 JIS−K6911に準拠し、周波数100KHzで、
ヒューレットパッカード社製HP−4284A Pre
cision LCRメーターを用いて容量測定を行
い、膜厚を表面粗さ計で測定し、算出した。
【0046】2.熱分解温度 セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA620
0を用いて、窒素ガス200mL/分フロー下、昇温速
度10℃/分の条件により、重量減少5%の時の温度を
測定した。
【0047】3.ガラス転移温度(Tg) セイコーインスツルメンツ(株)製DMS6100を用
いて、窒素ガス300mL/分フロー下、測定周波数1
Hz、昇温速度3℃/分の条件で、引張りモードで測定
し、損失正接(tanδ)のピークトップ温度をガラス
転移温度とした。
【0048】4.吸水率 厚み10μmの試験フィルムを、23℃の純水に24時
間浸漬した後の、重量変化率を算出した。
【0049】5.フィルム断面観察 フィルムの断面について、透過型電子顕微鏡(TEM)
を用いて、微細孔の有無とその孔径を観察した。
【0050】「合成例1」ポリプロピレングリコール
(アルドリッチ製:分子量3,500)20.04g(5
mmol)を、乾燥窒素雰囲気下で乾燥したγ―ブチロ
ラクトン100gに溶解して、トリエチルアミンを1.
01g添加し、0℃まで冷却後、イソフタル酸クロリド
1.02g(5mmol)を徐々に添加した。その後、
室温に戻して2時間攪拌した後にろ過(アドバンテック
製No.5Cを使用)して、トリエチルアミン塩酸塩を
除去した。この様にして得られた溶液をガラスシャーレ
ーに広げ、100℃で5時間掛けて、溶媒を除去する事
により、粘調な液体を得た。ポリスチレン換算の平均分
子量は5,800であった。
【0051】「合成例2」合成例1において、ポリプロ
ピレングリコール(アルドリッチ製:分子量3500)
20.04g(5mmol)の代わりに、ポリエチレン
グリコール(アルドリッチ製:分子量8,000)を用
いた以外は、合成例1と同様にして、フレーク状の固体
を得た。ポリスチレン換算の分子量は10,000であ
った。
【0052】「合成例3」合成例1において、ポリプロ
ピレングリコール(アルドリッチ製:分子量3500)
20.04g(5mmol)の代わりに、ポリプロピレ
ングリコールビス−2−アミノプロピルエーテル(アル
ドリッチ製:分子量4,000)を用いた以外は、合成
例1と同様にして、粘調な液体を得た。ポリスチレン換
算の分子量は12,00であった。
【0053】「合成例4」合成例1において、イソフタ
ル酸クロリド1.02g(5mmol)の代わりに、
4,4’−トランジカルボン酸クロリド1.52g(5
mmol)を用いた以外は、合成例1と同様にして、粘
調な液体を得た。ポリスチレン換算の分子量は11,2
00であった。
【0054】「合成例5」合成例3において、イソフタ
ル酸クロリド1.02g(5mmol)の代わりに、
2,7−ビフェニレンジカルボン酸クロリド1.39g
(5mmol)を用いた以外は、合成例3と同様にし
て、粘調な液体を得た。ポリスチレン換算の分子量は1
0,400であった。
【0055】「合成例6」合成例1において、イソフタ
ル酸クロリド1.02g(5mmol)の代わりに、4
−エチニルイソフタル酸クロリド1.14g(5mmo
l)を用いた以外は、合成例1と同様にして、粘調な液
体を得た。ポリスチレン換算の分子量は9,400であ
った。
【0056】「合成例7」窒素フロー下で、2,2−ビ
ス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン1.076g(2.94mmol)を、乾燥
したN−メチル−2−ピロリドン10mLに溶解し、こ
の溶液にトリエチルアミン0.668g(6.6mmo
l)を添加して攪拌後、5−エチニル−テレフタル酸ク
ロリド0.681g(3.0mmol)を、―10℃で添
加した。添加後徐々に室温に戻し、室温で5時間撹拌し
た。反応終了後、反応液を濾過してトリエチルアミン塩
酸塩を除去し、濾液をイオン交換水100mLとイソプ
ロパノール25mLの混合溶液に滴下し、沈殿物を集め
て乾燥することにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体
を1.54gを得た。得られた樹脂の分子量を東ソー株
式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたとこ
ろ、重量平均分子量29,000、分子量分布2.33で
あった。
【0057】「合成例8」合成例7において、5−エチ
ニル−テレフタル酸クロリド0.681g(3.0mmo
l)の代わりに、5−エチニル−テレフタル酸クロリド
0.341g(1.5mmol)と、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸クロリド0.380g(1.5mmol)を
用い以外は、合成例7と同様にして、ポリベンゾオキサ
ゾール前駆体を1.41g得た。得られた樹脂の分子量
を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算
で求めたところ、重量平均分子量28,000、分子量
分布2.23であった。
【0058】「合成例9」合成例7において、2,2−
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン1.076g(2.94mmol)の代わ
りに、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロ
キシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン1.609g
(2.85mmol)を用い以外は、合成例7と同様に
して、ポリベンゾオキサゾール前駆体を1.41g得
た。得られた樹脂の分子量を、東ソー株式会社製GPC
を用いてポリスチレン換算で求めたところ、重量平均分
子量35,000、分子量分布2.44であった。
【0059】「実施例1」合成例7で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例1で得られ
たオリゴマー2.00gとを、N−メチル−2−ピロリ
ドン20.00gに溶解し、0.5μmのテフロン(登録
商標)フィルターで濾過してワニスを得た。このワニス
をドクターブレードを用いて塗布し、窒素オーブン中で
100℃/30分+200℃/30分+400℃/1時
間掛けて、乾燥硬化させ、得られたフィルムを各特性の
評価に供した。
【0060】「実施例2」合成例8で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例2で得られ
たオリゴマー2.00gを、γ−ブチロラクトン25.0
0gに溶解し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0061】「実施例3」合成例9で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例3で得られ
たオリゴマー2.00gを、γ−ブチロラクトン25.0
0gに溶解し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0062】「実施例4」合成例7で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例4で得られ
たオリゴマー2.00gを、N−メチル−2−ピロリド
ン20.00gに溶解し、実施例1と同様にしてフィル
ムを得た。
【0063】「実施例5」合成例8で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例5で得られ
たオリゴマー2.00gを、γ−ブチロラクトン25.0
0gに溶解し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0064】「実施例6」合成例9で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gと、合成例5で得られ
たオリゴマー2.00gを、γ−ブチロラクトン25.0
0gに溶解し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0065】(比較例1)合成例7で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gを、N−メチル−2−
ピロリドン20.00gに溶解し、0.5μmのテフロン
フィルターで濾過してワニスを得た。このワニスをドク
ターブレードを用いて塗布し、窒素オーブン中で100
℃/30分+200℃/30分+400℃/1時間掛け
て、乾燥硬化させ、得られたフィルムを各特性の評価に
供した。
【0066】(比較例2)合成例8で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gを、γ−ブチロラクト
ン20.00gに溶解し、比較例1と同様にしてフィル
ムを得た。
【0067】(比較例3)合成例9で得られたポリベン
ゾオキサゾール前駆体5.00gを、γ−ブチロラクト
ン20.00gに溶解し、比較例1と同様にしてフィル
ムを得た。
【0068】
【表1】
【0069】表1にまとめた、実施例および比較例の評
価結果から、本発明の絶縁膜用コーティングワニスから
得られた絶縁膜(被膜)は、優れた耐熱性と低吸水性を
維持しながら、低誘電率化を可能とすることが分かる。
【0070】
【発明の効果】本発明の絶縁膜用コーティングワニスよ
り得られる絶縁膜は、優れた熱地区制、電気特性、吸水
性を達成することができ、特に、誘電率の極めて低く、
半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁
膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジ
スト膜、液晶配向膜等の用途に、好適に使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 167/02 C09D 167/02 171/00 171/00 H01B 3/30 H01B 3/30 C Fターム(参考) 4J001 DA01 DA02 DB01 DB04 DB05 DC05 DC16 DD02 DD05 DD06 EB14 EB15 EB35 EB36 EB37 EB44 EB45 EB46 EB56 EB64 EB65 EC77 EC79 ED63 ED64 ED65 EE08A EE22A FB03 FB06 FC03 FC06 GA13 JA17 JB07 JB38 JC03 4J027 AB03 AB15 AB18 AB25 AD04 AJ08 CC01 CD08 4J038 DF001 DF002 DH001 DH002 JA26 JA33 JA56 JA70 JB12 JB27 JC11 KA06 NA11 NA13 NA17 NA21 PB09 4J043 PA02 PA04 PA08 PA09 PA15 PA19 PC045 PC115 SA08 SA71 SA72 SB01 SB03 TA12 TA26 TA32 TA70 TA71 TA72 TB01 TB03 UA042 UA052 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA142 UA151 UA152 UA161 UA162 UA171 UA172 UA221 UA222 UA231 UA232 UA261 UA262 UB122 XA19 YA06 YA13 ZA02 ZA46 ZB02 ZB03 ZB50 5G305 AA07 AA11 AB10 AB24 BA09 BA18 CA13 CA20 CA33 CA34 CA38 CA54

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)一般式(A)で表わされる繰り返
    し単位を有するポリアミド樹脂、(2)一般式(B)で
    表されるオリゴマーまたはポリマー、および(3)有機
    溶媒、を必須成分とすることを特徴とする絶縁膜用コー
    ティングワニス。 【化1】 式中、m及びnは、m>0,n≧0,2≦m+n≦10
    00,及び0.05≦m/(m+n)≦1の関係を満た
    す整数である。また、R1〜R4は、水素原子又は一価の
    有機基であり、Xは、式(C)で表される構造から選ば
    れ、Y1は、式(D),式(E),式(F),及び式
    (G)で表される構造からなる群より選ばれる少なくと
    も1つの基を表す。Y2は、式(H)で表される構造よ
    り選ばれる基を表す。また、一般式(A)において繰り
    返し単位の配列は、ブロック的であってもランダム的で
    あっても構わない。 【化2】 式中、o及びpは、1以上の整数である。また、Zは、
    ポリアルキレングリコール残基を示し、Y3は、式
    (D),式(E),式(F),式(G)及び式(H)で
    表される構造からなる群より選ばれる少なくとも1つの
    基を表す。 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 式(C)及び式(H)中のX1は、式(I)で表される
    構造より選ばれる基を示す。式(E)中のRは、ナフタ
    レン基、フェニル基、又はアルキル基を示す。また、式
    (C)〜式(I)で表される構造中、ベンゼン環上の水
    素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
    ピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ
    素原子、及びトリフルオロメチル基からなる群より選ば
    れる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂の構造を表す一般式
    (A)中のY1が、式(D)からなる群より選ばれた構
    造を有することを特徴とする、請求項1記載のコーティ
    ングワニス。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂の構造を表す一般式
    (A)中のY1が、式(E)からなる群より選ばれた構
    造を有することを特徴とする、請求項1記載のコーティ
    ングワニス。
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂の構造を表す一般式
    (A)中のY1が、式(F)からなる群より選ばれた構
    造を有することを特徴とする、請求項1記載のコーティ
    ングワニス。
  5. 【請求項5】 ポリアミド樹脂の構造を表す一般式
    (A)中のY1が、式(G)からなる群より選ばれた構
    造を有することを特徴とする、請求項1記載のコーティ
    ングワニス。
  6. 【請求項6】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
    一般式(B)のポリマーまたはオリゴマーを、5〜70
    重量部配合してなることを特徴とする、請求項1ないし
    請求項5のいずれかに記載のコーティングワニス。
  7. 【請求項7】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
    一般式(B)のポリマーまたはオリゴマーを、10〜5
    0重量部配合してなることを特徴とする、請求項1ない
    し請求項5のいずれかに記載のコーティングワニス。
  8. 【請求項8】 ポリアミド樹脂100重量部に対して、
    一般式(B)のポリマーまたはオリゴマーを、20〜5
    0重量部配合してなることを特徴とする、請求項1ない
    し請求項5のいずれかに記載のコーティングワニス。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載されたコーティングワニスを塗布・乾燥して、有機溶
    媒を除去して得られたものであることを特徴とする絶縁
    膜。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載されたコーティングワニスを塗布・乾燥し、さらに
    加熱処理して、縮合反応及び架橋反応させて得られるポ
    リベンゾオキサゾールからなり、且つ、微細孔を有する
    ことを特徴とする絶縁膜。
  11. 【請求項11】 絶縁膜の微細孔の大きさが、1μ以下
    であることを特徴とする、請求項10記載の絶縁膜。
  12. 【請求項12】 絶縁膜の微細孔の大きさが、100n
    m以下であることを特徴とする、請求項10記載の絶縁
    膜。
  13. 【請求項13】 絶縁膜の微細孔の大きさが、20nm
    以下であることを特徴とする、請求項10記載の絶縁
    膜。
  14. 【請求項14】 絶縁膜の空隙率が、5〜70%である
    ことを特徴とする、請求項10ないし請求項13のいず
    れかに記載の絶縁膜。
  15. 【請求項15】 絶縁膜の空隙率が、10〜50%であ
    ることを特徴とする、請求項10ないし請求項13のい
    ずれかに記載の絶縁膜。
  16. 【請求項16】 絶縁膜の空隙率が、20〜50%であ
    ることを特徴とする、請求項10ないし13のいずれか
    に記載の絶縁膜。
JP2001016404A 2001-01-24 2001-01-24 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜 Pending JP2002220564A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001016404A JP2002220564A (ja) 2001-01-24 2001-01-24 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001016404A JP2002220564A (ja) 2001-01-24 2001-01-24 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002220564A true JP2002220564A (ja) 2002-08-09

Family

ID=18882784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001016404A Pending JP2002220564A (ja) 2001-01-24 2001-01-24 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002220564A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7608309B2 (en) 2004-03-24 2009-10-27 Fujifilm Corporation Resin composition, film and image display device utilizing the resin composition
JP2009251513A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 光学部品用組成物及び光学部品
JP2010085607A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 光学部品用組成物及び光学部品
US7815983B2 (en) 2006-03-27 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas-barrier film, substrate film, and organic electroluminescent device
US7815982B2 (en) 2005-04-12 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device
US7815981B2 (en) 2005-03-22 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device
US7838092B2 (en) 2005-07-11 2010-11-23 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7608309B2 (en) 2004-03-24 2009-10-27 Fujifilm Corporation Resin composition, film and image display device utilizing the resin composition
US7815981B2 (en) 2005-03-22 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device
US7815982B2 (en) 2005-04-12 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device
US7838092B2 (en) 2005-07-11 2010-11-23 Fujifilm Corporation Gas barrier film, substrate film, and organic electroluminescence device
US7815983B2 (en) 2006-03-27 2010-10-19 Fujifilm Corporation Gas-barrier film, substrate film, and organic electroluminescent device
JP2009251513A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Sumitomo Bakelite Co Ltd 光学部品用組成物及び光学部品
JP2010085607A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 光学部品用組成物及び光学部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002220564A (ja) 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜
JP4765143B2 (ja) 絶縁膜用樹脂組成物およびこれを用いた絶縁膜
JP2004087336A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜
JP4128380B2 (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、絶縁膜、及びこれを用いた半導体装置
JP4128371B2 (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、及びこれらを用いた絶縁膜
JP4360076B2 (ja) 絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP2002356577A (ja) 多孔質絶縁膜用樹脂、多孔質絶縁膜およびその製造方法
JP4547814B2 (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、絶縁膜、及びこれを用いた半導体
JP3724785B2 (ja) 絶縁膜用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁膜
JP4951831B2 (ja) 絶縁膜用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁膜
JP3879984B2 (ja) 半導体用有機絶縁膜形成方法
JP2004119080A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、及び、これらを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP4433683B2 (ja) 絶縁膜用樹脂組成物、コーティングワニス、絶縁膜及びそれらを用いた半導体装置
JP2003128990A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス及びこれらを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP2003238724A (ja) 多孔質膜の製造方法、多孔質膜、及びそれを用いた半導体装置
JP2004128055A (ja) 絶縁膜および半導体装置
JP2003277499A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、絶縁膜、及びこれを用いた半導体装置
JP2002241503A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、及びこれを用いた絶縁膜
JP2002141344A (ja) 絶縁膜用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁膜
JP2004281148A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス及びこれらを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP2003277508A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス及びこれらを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP4244669B2 (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、及び、これらを用いた絶縁膜並びに半導体装置
JP2003277504A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス、絶縁膜、及びこれを用いた半導体装置
JP2001311044A (ja) 絶縁膜用コーティングワニス及び絶縁膜
JP2003176352A (ja) 絶縁膜用材料、絶縁膜用コーティングワニス及びこれらを用いた絶縁膜並びに半導体装置