JP4338015B2 - セラミックコンデンサ、及び、その製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックコンデンサに関する。本発明に係るセラミックコンデンサは、主に、スイッチング電源用の平滑用コンデンサとして用いるのに適する。
【0002】
【従来の技術】
現在、小型で高信頼性のセラミックコンデンサには、強誘電体セラミック材料が使われている。強誘電体セラミック材料は、基本的に電歪現象を伴う。このため、強誘電体セラミック材料を用いたセラミックコンデンサにAC電圧を印加すると、電歪現象による振動が発生する。
【0003】
この電歪現象によるセラミックコンデンサの振動は、特に、セラミックコンデンサが回路基板上に直接取り付けられた場合に、コンデンサ自身や基板や周りの部品で顕著になり、ときに可聴振動数(20〜20、000Hz)の振動音を発することがある。この振動音は人に不快な音域の場合もあり、対策を必要とする。
【0004】
強誘電体セラミック材料を使用するセラミックコンデンサにおいて、電歪現象により発生する振動を止めることは出来ないから、セラミックコンデンサとしては、その振動を可能な限り基板等に伝達しない構造を備えることが重要となる。
【0005】
特許文献1は、少なくとも1つのセラミックコンデンサ素子と、少なくとも一対の金属端子とを含むセラミックコンデンサであって、前記セラミックコンデンサ素子は、相対する両側端面に端子電極を有しており、前記金属端子のそれぞれは、中間部に折り返し部を有し、前記折り返し部より先の部分が前記端子電極に接続され、前記折り返し部の後方部分に外部と接続される端子部を有しており、前記金属端子の前記折り返し部は、一つの曲げ部で構成され、鋭角に折り曲げられているセラミックコンデンサを開示している。
【0006】
上述した構造によると、セラミックコンデンサは金属端子を有するから、回路基板への振動の伝達が低減される。
【0007】
しかし、特許文献1に記載されたセラミックコンデンサにおいても、依然として振動音を消去できないことが、出願人の研究により確認されている。
【0008】
【特許文献1】
特許第3206734号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、回路基板等への振動の伝達を抑止する構造を備えるセラミックコンデンサを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るセラミックコンデンサは、少なくとも1つのセラミックコンデンサ素子と、少なくとも一対の金属端子とを含む。前記セラミックコンデンサ素子は、誘電体基体と、端子電極と、複数の内部電極とを有する。前記誘電体基体は、セラミック誘電体でなる。前記端子電極は、前記誘電体基体の相対する両側端部に備えられている。前記複数の内部電極のそれぞれは、前記誘電体基体の内部に埋設され、一端が前記端子電極に接続され、他端が開放端になっている。前記内部電極のうち、互いに隣接する内部電極は、誘電体層を介して対向している。前記金属端子のそれぞれは、金属部材で構成され、基板取付部を有し、前記端子電極の一つに接続されている。前記金属端子のそれぞれの基板取付部は、前記誘電体基体の下端面と離間距離を隔てた1つの取付面上にあり、前記取付面は前記内部電極の電極面とほぼ垂直に交わる。
【0011】
上述のように、セラミックコンデンサは、少なくとも1つのセラミックコンデンサ素子と、少なくとも一対の金属端子とを含む。セラミックコンデンサ素子は、誘電体基体と、端子電極と、複数の内部電極とを有する。誘電体基体は、セラミック誘電体でなる。端子電極は、誘電体基体の相対する両側端部に備えられている。複数の内部電極のそれぞれは、誘電体基体の内部に埋設され、一端が端子電極に接続され、他端が開放端になっている。内部電極のうち、互いに隣接する内部電極は誘電体層を介して対向している。金属端子のそれぞれは、金属部材で構成され、基板取付部を有し、端子電極の一つに接続されている。
【0012】
上述した構造は、セラミックコンデンサにおいて周知の構造である。この構造によると、セラミックコンデンサには電歪現象により振動が生じる。この振動は金属端子をも通じて基板に伝わるから、セラミックコンデンサには、振動音の発生を充分に抑止するため、更なる振動の低減構造を備えることが必要となることは前述した通りである。
【0013】
本発明の特徴は、上述した振動が基板に伝わることを抑止する点にある。その手段として、本発明に係るセラミックコンデンサでは、金属端子のそれぞれの基板取付部は、誘電体基体の下端面と離間距離を隔てた1つの取付面上にあり、取付面は内部電極の電極面とほぼ垂直に交わる構造を採用した。
【0014】
上述した金属端子の配置構造によると、セラミックコンデンサ素子が電歪現象により振動したとしても、金属端子を通じて基板に伝わる振動を低減することができる。
【0015】
本発明に係るセラミックコンデンサの製造方法において、まず、セラミックコンデンサ素子を、磁石を有する受け具に投入し、前記磁石の磁気を利用して、前記セラミックコンデンサ素子を、電極面が同一方向を向くように反転または移動させる。その後、前記セラミックコンデンサ素子に対し、金属端子を取り付ける。
【0016】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【0017】
【発明の実施の形態】
1.本発明に係るセラミックコンデンサ
図1は本発明に係るセラミックコンデンサの斜視図、図2は図1の2−2線に沿った断面図、図3は図2の3−3線に沿った断面図である。
【0018】
図1乃至図3を参照すると、セラミックコンデンサは、長さ寸法L2、高さ寸法T2、及び、幅寸法W2の外形寸法を有し、少なくとも1つのセラミックコンデンサ素子10と、一対の金属端子22、23とを含む。
【0019】
セラミックコンデンサ素子10は、長さ寸法L1、高さ寸法T1、及び、幅寸法W1の外形寸法を有し、誘電体基体100と、端子電極12、13と、複数の内部電極14とを有する。
【0020】
誘電体基体100は、セラミック誘電体でなる。端子電極12、13は、誘電体基体100の相対する両側端部に備えられている。
【0021】
複数(例えば100層)の内部電極14のそれぞれは、誘電体基体100の内部に埋設され、一端が端子電極12または13に接続され、他端が開放端になっている。内部電極14のうち、互いに隣接する内部電極14は、誘電体層を介して対向している。より詳細に説明すると、複数の内部電極14は、誘電体基体100の内部において、一端が端子電極12に接続されるものと、一端が端子電極13に接続されるものがあり、それぞれが交互に積層配置されている。また、内部電極14は、その開放端と端子電極12、13との間に、間隔が生じるように形成する。前記間隔は、好ましくは、開放端と端子電極12、13との間の最短離間距離で与えられる。
【0022】
上述した誘電体基体100、端子電極12及び13、内部電極14の構成材料、製造方法等は周知である。典型的な例では、セラミックコンデンサ素子10は、チタン酸バリウム(BaTiO3)を主成分とした誘電体基体100の内部に、Niよりなる内部電極14を有し、誘電体基体100の相対する両側端部にガラスブリットを含んだCuペーストの焼き付け電極でなる端子電極12、13を有する。
【0023】
セラミックコンデンサは、一対の金属端子22、23を有する。金属端子22は、金属板部材で構成され、基板取付部225を有する。金属端子23は、金属板部材で構成され、基板取付部235を有する。金属端子22、23において基板取付部225、235は、外部との接続端子部である。
【0024】
図示するように、金属端子22は端子電極12に接続され、金属端子23は端子電極13に接続されている。金属端子22の先端部と、端子電極12との間には、周知の接合材220が介在し、両者を接着している。同様に、金属端子23の先端部と、端子電極13との間には、周知の接合材230が介在し、両者を接着している。接合材220、230は、はんだ成分と、フラックス成分とを含む構成が好ましい。接合材220、230は、印刷、ディスペンサー塗布、スプレー、はけ塗り等の手段によって、セラミックコンデンサ素子10の端子電極12、13に容易に塗布される。
【0025】
上述した構造は、セラミックコンデンサにおいて、一般的な構造である。本発明の特徴は、セラミックコンデンサ素子10において、電歪現象により不可避的に生じる振動が、基板に伝わることを防止する金属端子22、23の取付構造にある。
【0026】
本発明に係るセラミックコンデンサにおいて、図1乃至図3に示す実施例を参照すると、金属端子22、23は、それぞれの基板取付部225、235が、誘電体基体100の下端面と離間距離Dを隔てた1つの取付面200上にあり、取付面200が、内部電極14の電極面140とほぼ垂直に交わるように位置決めされて取り付けられている。
【0027】
上述した取付け構造によると、金属端子22、23は、セラミックコンデンサの電歪現象により発生し、金属端子22、23を通じて基板に伝えられる振動を低減し得る。
【0028】
より詳細に説明すると、金属端子22、23は、基板取付部225、235により形成される取付面200が、内部電極14の電極面140に垂直に交わる関係で取り付けられているから、セラミックコンデンサ素子10に発生する振動は、取付面200に対して平行方向に生じる。前記平行方向に生じる振動に対して、金属端子22、23は、電極面140に対し垂直に交わるように取り付けられているから、セラミックコンデンサ素子10の振動方向と、金属端子22、23の取付姿勢との間でねじれ関係が生じる。このねじれ関係により、金属端子22、23は、セラミックコンデンサ素子10の振動が基板に伝達されることを抑止し、且、金属端子22、23のばね性により振動を吸収することにより、基板に伝わる振動を低減することができる。
【0029】
これに対し、従来のセラミックコンデンサ素子10(図示しない)において、金属端子22、23は、取付面200が、電極面140と平行になる関係で取り付けられていた。上述した配置構造によると、セラミックコンデンサに電歪現象が生じた場合、セラミックコンデンサ素子10は、取付面200に対して垂直方向に振動する一方、金属端子22、23には、垂直方向への振動に対して、ねじれ関係が生じない。その結果、金属端子22、23は、そのばね性により振動を吸収することしかできず、基板に伝わる振動を十分に低減することができなかった。
【0030】
図1乃至図3を参照すると、セラミックコンデンサ素子10の幅寸法W1と、高さ寸法T1とは等しい寸法で示されているが、例示に過ぎない。
【0031】
また、セラミックコンデンサは、1つのセラミックコンデンサ素子10により構成されているが、例示に過ぎない。セラミックコンデンサ素子10は、上述したように内部電極14が取付面200に垂直に交わる関係にあれば、例えば、2個を縦に組み合わせて用いることもできる。
【0032】
さらに、金属端子22、23は、金属板部材で構成されるが、例示に過ぎない。例えば、金属端子22、23は、金属棒部材で構成されてもよい(図10参照)。
【0033】
2.セラミックコンデンサの特性
図4及び図5はセラミックコンデンサ特性測定方法を示す。図4は素子振動量測定方法を示し、図5は基板振動量測定方法を示している。
【0034】
図4及び図5に示す測定方法において、セラミックコンデンサ素子10は、導体パターン31、及び、回路基板32の上に搭載されている。導体パターン31は、回路基板32上に設けられている。セラミックコンデンサ素子10は、接合材220、230によって導体パターン31に固定され、且、電気的に導通している。
【0035】
図4及び図5に示す測定方法は、光センサ41、光電変換器42、アナログ・デジタル変換器56、振動測定器6を含む。振動測定器6は、典型的には、オシロスコープ等である。
【0036】
次に、上述したセラミックコンデンサの特性の測定方法による測定結果について、表1を参照して説明する。
【0037】
【0038】
表1において、比較例1及び3〜9は、内部電極14の向きを「平行」にしたものである。比較例2、及び、実施例1〜4は、内部電極14の向きを「垂直」にしたものである。「平行」とは、内部電極14の電極面140が、基板32に対し平行な位置関係になるように誘電体基体100に埋設されている状態をいい、「垂直」とは、内部電極14の電極面140が、基板32に対し垂直に交わるように誘電体基体100に埋設されている状態を言う。
【0039】
(W1/T1)比は、セラミックコンデンサ素子10の幅寸法W1と縦寸法T1との長さ比を示す。(W1/T1)比が1.0の場合、セラミックコンデンサ素子10の側端面は、正方形形状となる。
【0040】
(D/L2)比は、セラミックコンデンサにおいて、誘電体基体100の下端面と取付面200との間の離間距離Dと、セラミックコンデンサの長さ寸法L2との比を示す。通常、セラミックコンデンサの長さ寸法L2は一定であるから、(D/L2)比の変動は、離間距離Dの増減を示す。
【0041】
(D/L2)比は、比較例3〜10、及び、実施例1〜4において、表1に示すように異ならせた。比較例1、2は、内部電極14の電極面140が基板32に対し平行関係で埋設されたセラミックコンデンサ素子10を、基板32上に直接配置した。
【0042】
素子振動量は電歪現象によりセラミックコンデンサ素子10の表面に生じる振動値を示し、基板振動量は基板表面で感知される振動値を示す。音の発生とは、被験者が確認した振動音の発生の有無を示す。この振動音の発生の有無は、一般通常人においても知覚しうる普遍的な測定結果であると考える。
【0043】
表1から明らかなように、セラミックコンデンサ素子10を基板32上に直接配置した比較例1、2の場合、基板振動量が最も大きくとなり、音の発生が確認されている。
【0044】
また、比較例1、2の場合とは異なり、比較例3〜9、及び、実施例1〜4に示すセラミックコンデンサは、金属端子22、23と、セラミックコンデンサ素子10とを含む。ここで、セラミックコンデンサ素子10が金属端子22、23を介して、基板32上に配置されている場合であっても、内部電極14の向きを「平行」にした比較例3〜9では、全てにおいて音の発生が確認されている。これに対し、内部電極14の向きを「垂直」にした実施例1〜4では、全てにおいて音の発生が確認されなかった。
【0045】
次に、図4及び図5に示すセラミックコンデンサの特性の測定方法による測定結果について、表2を参照して説明する。但し、表1と重複する説明は省略する。
【0046】
【0047】
表2は、本発明に係るセラミックコンデンサの構造において、(D/L2)比により音の発生が確認される下限の臨界値を示している。
【0048】
表2から明らかなように、セラミックコンデンサは、音の発生を抑止するため、(D/L2)比が0.025以上に設定されることが好ましい。
【0049】
また、表1及び表2において、(D/L2)比に関する上限の臨界値は示されていないが、この種のセラミックコンデンサに対する小型化の要請を考慮し、0.600程度に設定することが現実的である。(D/L2)を0.600に選定した場合は、表1の実施例4に示すように、音の発生を抑止できる。
【0050】
上述した観点から、セラミックコンデンサにおける(D/L2)比の好ましい範囲は、0.025〜0.600の範囲である。
【0051】
3.他の実施例
本発明に係るセラミックコンデンサの特徴は、金属端子22、23が、セラミックコンデンサ素子10に対し、電極面140と垂直に交わるように取付られ、セラミックコンデンサ素子10に発生する振動を吸収する点にある。従って、セラミックコンデンサは、上述したセラミックコンデンサ素子10と、金属端子22、23との取付配置構造を備える限り、さまざまな実施形態をとることができる。以下、実施形態の一部を例示する。
【0052】
図示において、図1乃至図3に図示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。また、以下実施形態の作用及び効果については、上述したセラミックコンデンサと同様であるので、説明を省略する。
【0053】
図6は、本発明に係るセラミックコンデンサの別の実施例を示す斜視図である。図6に示すセラミックコンデンサは、基板取付部225、235がセラミックコンデンサ素子10の外側に突出している点で、図1乃至図3に示すセラミックコンデンサと異なる。
【0054】
図6においても、電極面140と、取付面200とは垂直に交わる関係にあるから、金属端子22、23によりセラミックコンデンサ素子10の振動を、振動音が発生しない数値まで低減することができる。
【0055】
図7は、本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。図7に示すセラミックコンデンサは、金属端子22、23の中間にキンク226、236が設けられている点で、図1乃至図3に示すセラミックコンデンサと異なる。
【0056】
図7においても、電極面140と、取付面200とは垂直に交わる関係にあるから、金属端子22、23によりセラミックコンデンサ素子10の振動を、振動音が発生しない数値まで低減することができる。
【0057】
更に、本実施例の構造によれば、キンク226、236が一種のスプリング作用を有するから、電歪現象によりセラミックコンデンサ素子10に生じる振動を、キンク226、236においても吸収し、振動音の発生をより確実に抑止することができる。
【0058】
図8は、本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。図8に示すセラミックコンデンサにおいて、金属端子22、23のそれぞれは、一端に折り返し部227、237を有し、セラミックコンデンサ素子10の端子電極12、13に接続され、他端に外部と接続される基板取付部225、235を有する。図8においても、電極面140と、取付面200とは垂直に交わる関係にあるから、金属端子22、23によりセラミックコンデンサ素子10の振動を、振動音が発生しない数値まで低減することができる。
【0059】
更に、本実施例の構造によれば、折り返し部227、237が一種のスプリング作用を有するから、セラミックコンデンサ素子10に生じる振動を、折り返し部227、237で吸収し、振動音の発生をより確実に抑止することができる。
【0060】
また、金属端子22、23に折り返し部227、237を設けることで、回路基板32の撓み、及び、熱膨張をも吸収し、セラミックコンデンサ素子10に機械的応力および熱応力を生じさせないようにしうるとともに、折り返しによって、高さ増大を回避することもできる。
【0061】
図9は、本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。図9に示すセラミックコンデンサにおいては、金属端子22、23のそれぞれは、コ字状の曲げられ、端子接続部228、238と、基板取付部225、235とを有する。セラミックコンデンサ素子10は、端子電極12、13の下面側が端子接続部228、238に載置されている点で、図1乃至図3に示すセラミックコンデンサと異なる。
【0062】
図9においても、電極面140と、取付面200とは垂直関係にあるから、金属端子22、23によりセラミックコンデンサ素子10の振動を、振動音が発生しない数値まで低減することができる。
【0063】
更に、本実施例の構造によれば、セラミックコンデンサ素子10の大きさに合わせて金属端子22、23を設けることができるから、基板32占有面積の増大を抑え、実装面積を最小に抑えたセラミックコンデンサを提供することができる。
【0064】
図10は、本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。図示実施例において、金属端子22、23は、金属棒部材で構成される点で、図1乃至図3に示すセラミックコンデンサと異なる。
【0065】
図10に示すように、金属端子22、23は基板取付部225、235の外縁を結んで取付面200が形成され、この取付面200と、内部電極14の電極面140とが垂直に交わる関係にあれば、金属端子22、23によりセラミックコンデンサ素子10の振動を、振動音が発生しない数値まで低減することができる。
【0066】
4.セラミックコンデンサの製造方法
図11は本発明に係るセラミックコンデンサの製造方法を示す図、図12は図11の工程を拡大して示す斜視図である。図示において、図1乃至図3に図示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。
【0067】
セラミックコンデンサの製造に当たり、まず、図11及び図12に示すように、セラミックコンデンサ素子10を、磁石7を有する受け具9に投入する。セラミックコンデンサ素子10は、別異の製造工程(図示しない)により予め製造され、前記製造工程につながる搬入装置8から受け具9上に投入される。受け具9の下方には磁石7が設置されている。磁石7は永久磁石または電磁石である。
【0068】
セラミックコンデンサ素子10は、搬入装置8上では、その内部電極14は一定方向に揃えられていないが、受け具9への投入により矢印Pで示す磁石7の磁気にひきつけられ、矢印Mで示す方向に反転、又は、移動する。
【0069】
図13は図11の後の工程を示す図、図14は図13の工程を拡大して示す斜視図である。
【0070】
次に、図13及び図14に示すように、セラミックコンデンサ素子10は、内部電極14の電極面140が、磁石7の磁気Pにより、矢印Mで示す方向に反転又は移動し、磁石7に対し平行な向きで揃えられている。
【0071】
図示していないが、上述工程の後、反転又は移動したセラミックコンデンサ素子10に対し、電極面140と、基板取付部225、235とが垂直に交わるように位置決めして、金属端子22、23が取り付けられる。
【0072】
上述したセラミックコンデンサの製造方法によると、外部から視認し得ないセラミックコンデンサ素子10への埋設後においても、内部電極14の電極面140の向きを確実に揃えることができる。
【0073】
また、大量のセラミックコンデンサ素子10に対して、その電極面140の向きを迅速、且、的確に揃えることができるから、信頼性の高いセラミックコンデンサの製造を容易に実行することができる。
【0074】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
【0075】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、回路基板等への振動の伝達を抑止する構造を備えるセラミックコンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックコンデンサの斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】本発明に係るセラミックコンデンサの特性を検査する方法を示す図である。
【図5】本発明に係るセラミックコンデンサの特性を検査する方法を示す図である。
【図6】本発明に係るセラミックコンデンサの別の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るセラミックコンデンサの更に別の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係るセラミックコンデンサの製造方法を示す図である。
【図12】図11の工程を拡大して示す斜視図である。
【図13】図11の後の工程を示す図である。
【図14】図13の工程を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
セラミックコンデンサ素子 10
誘電体基体 100
端子電極 12、13
内部電極 14
電極面 140
金属端子 22、23
基板取付部 225、235
取付面 200
磁石 7
受け具 9
長さ寸法 L1、L2
高さ寸法 T1、T2
幅寸法 W1、W2
離間距離 D
磁気 P
Claims (4)
- 少なくとも1つのセラミックコンデンサ素子と、少なくとも一対の金属端子とを含むセラミックコンデンサであって、
前記セラミックコンデンサ素子は、誘電体基体と、端子電極と、複数の内部電極とを有し、
前記誘電体基体は、セラミック誘電体でなり、
前記端子電極は、前記誘電体基体の長さ方向において相対する両側端部に備えられており、
前記複数の内部電極のそれぞれは、前記誘電体基体の内部に埋設され、一端が前記端子電極に接続され、他端が開放端になっており、
前記内部電極のうち、互いに隣接する内部電極は、誘電体層を介して対向しており、
前記金属端子のそれぞれは、金属部材で構成され、基板取付部を有し、前記端子電極の一つに接続されており、
前記金属端子のそれぞれの基板取付部は、前記誘電体基体の下端面と離間距離を隔てた1つの取付面上にあり、前記取付面は前記内部電極の電極面とほぼ垂直に交わっており、
全体の長さ寸法をL2として、前記離間距離をDとしたとき、前記離間距離Dと、前記長さ寸法L2との比(D/L2)が、0.025〜0.600の範囲内にある、
セラミックコンデンサ。 - 請求項1に記載されたセラミックコンデンサであって、
前記セラミックコンデンサ素子は、幅寸法W1と、高さ寸法T1とを有し、
前記幅寸法W1と、前記高さ寸法T1との比(W1/T1)が0.8〜1.2の範囲内にある
セラミックコンデンサ。 - 請求項1又は2に記載されたセラミックコンデンサであって、
前記セラミックコンデンサ素子は、複数である
セラミックコンデンサ。 - セラミックコンデンサの製造方法であって、
セラミックコンデンサ素子は、請求項1乃至3の何れかに記載されたものでなり、
前記セラミックコンデンサの製造に当たり、
まず、セラミックコンデンサ素子を、磁石を有する受け具に投入し、前記磁石の磁気を利用して、前記セラミックコンデンサ素子を、電極面が同一方向を向くように反転または移動させ、
その後、前記セラミックコンデンサ素子に対し、金属端子を取り付ける
工程を含むセラミックコンデンサの製造方法。
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