JP4335826B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機に関するものである。
パチンコ機等の弾球遊技機は、供給皿側から球送り手段を経て発射レール上に1個ずつ供給される遊技球を打撃槌により発射レールに沿って打撃することにより遊技領域に向けて発射する発射手段と、この発射手段により発射された遊技球を遊技領域側に案内する案内レールと、発射レールと案内レールとの間に設けられ且つ発射手段により発射したにも拘わらず遊技領域に到達することなく戻ってきたファール球を貯留皿側に案内するファール球案内通路とを備えている。
この種の弾球遊技機では、ファール球が発射レール側に戻って後続の遊技球の発射の障害となることを防止すべく、ファール球の発射レール側への戻りを阻止してファール球を確実にファール球案内通路側に案内するための戻り球阻止手段を備えたものが一般的である。
この戻り球阻止手段は、例えば、発射レール後端部における遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る通過阻止状態となるように装着されると共に、発射レール上を発射球が発射方向に移動する際には、その発射球に押されて通過許容状態まで例えば弾性変形して、発射方向への遊技球の通過のみを許容するように構成されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−301205号公報
従来の弾球遊技機では、遊技球が発射される際に戻り球阻止手段が抵抗となるため、発射精度に少なからず影響を及ぼしていた。また、戻り球阻止手段が発射球から受ける摩擦や衝撃の繰り返しにより早期に劣化又は損傷することとなり、部品交換等のメンテナンスを頻繁に行う必要があるという問題もあった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、ファール球の発射レール側への戻りを効果的に阻止しつつ、発射球に悪影響を及ぼすことのない弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、供給皿11側から球送り手段13により発射レール12上に1個ずつ供給される遊技球を打撃槌63により前記発射レール12に沿って打撃することにより遊技領域21に向けて発射する発射手段9と、該発射手段9により発射された遊技球を前記遊技領域21側に案内する案内レール22と、前記発射レール12と前記案内レール22との間に設けられ且つ前記発射手段9により発射したにも拘わらず前記遊技領域21に到達することなく戻ってきたファール球を貯留皿7側に案内するファール球案内通路57と、前記ファール球の前記発射レール12側への戻りを阻止する戻り球阻止手段111とを備え、該戻り球阻止手段111は、前記発射レール12の後端部12b近傍に設けられ且つ前記発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る通過阻止状態と前記通過空間を開放する通過許容状態とに変化可能な開閉部材112と、該開閉部材112を前記発射手段9側の所定の駆動手段の駆動動作と連動させる連動手段113とを備え、該連動手段113は、前記発射手段9により発射された遊技球が前記通過空間を通過するタイミングに合わせてその前後所定期間内にのみ前記開閉部材112が前記通過許容状態となるように前記駆動手段と前記開閉部材112とを連結している弾球遊技機において、前記球送り手段13は、前記発射レール12の前側に配置される球送りケース165と、この球送りケース165内に設けられ且つ前記供給皿11側から流下してきた遊技球を発射レール12上に1個ずつ送る球送り部材166と、前記球送りケース165内に設けられ且つ前記球送り部材166を駆動する球送り駆動手段141と、前記球送りケース165内から後ろ向きに突出する前記開閉部材112と、前記球送りケース165内に設けられ且つ前記開閉部材112を前記球送り駆動手段141の駆動動作と連動させる前記連動手段113とを備えたものである。
本発明によれば、遊技球が発射レール12上を発射方向に通過する際には開閉部材112は遊技球の通過空間を開放するため、ファール球の発射レール側への戻りを効果的に阻止しつつ、発射球に悪影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球に接触することがないためにその劣化や損傷はなく、部品交換等のメンテナンスを頻繁に行う必要はない。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図10は本発明をパチンコ機として具現化した第1の実施形態を例示している。図1〜図5において、1は外枠で、その前側には、前枠2が、左右一端側に設けられた上下一対のヒンジ3を介して開閉自在に枢着されている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠2の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠2に開閉自在に枢支されている。前枠2の下部には、左右方向の中央部に下皿(貯留皿)7が装着され、この下皿7の左右に灰皿8と発射手段9の発射ハンドル10とが夫々装着されている。
前面板5はステンレス板等の板金製であって、ガラス扉4の下側にヒンジ5a(図4)により開閉自在に装着されている。前面板5には、その前側に発射用の遊技球を貯留する上皿(供給皿)11が装着され、また裏側には、図4、図5等に示すように、上皿11内の遊技球を発射手段9側に供給する球送り手段13と、遊技球のガラス扉4側への衝突を防止する案内羽根14と、これらを支持する合成樹脂製の支持ケース15とが装着されている。
16は遊技盤で、前枠2の窓孔6に対応するように、前枠2の裏側の遊技盤装着枠17に裏側から着脱自在に装着され、窓孔6の下部側で前枠2の裏側に装着された下セット板18により下側から支持されている。
遊技盤16の前面には、図2に示すように、発射手段9により発射された遊技球を遊技領域21の上部側に案内する外レール(案内レール)22と、この外レール22に案内されて遊技領域21内に入った遊技球を遊技領域21の下部側へと案内する内レール23とが環状に装着されると共に、遊技領域21内には、液晶表示手段24等を備えたセンターケース25、可変式入賞手段26、大入賞手段27、普通入賞手段28、通過ゲート29等の各種遊技部品が配置されている。
遊技盤16の裏側には、図3に示すように、液晶表示手段24等の遊技部品を裏側から覆う裏カバー31が装着されている。裏カバー31の裏側には、主制御基板32を収納する主基板ケース33、ランプ表示制御基板34を収納するランプ表示基板ケース35、音声制御基板36を収納する音声基板ケース37等が着脱自在に装着されている。また、裏カバー31の下部には、図外の集球カバーが一体に設けられており、各入賞手段に入賞して遊技盤16の裏側に案内された遊技球はこの集球カバーで1箇所に集められた後、所定の排出通路を経て島側に回収されるようになっている。
遊技盤装着枠17は門形状であって、前枠2の窓孔6に沿って前枠2の裏側に固定され、この遊技盤装着枠17の下端部間に、前面板5の裏側に対応するように下セット板18が前枠2の裏側に固定されている。遊技盤装着枠17には、遊技盤16を裏側から押圧して固定するように、裏機構板41が上下一対のヒンジ42により開閉自在に枢着され、締結具43により遊技盤装着枠17に締結されている。
裏機構板41には、図3に示すように、その中央部に裏カバー31が嵌合する開口部44が形成され、この開口部44の上側に遊技球タンク45とタンクレール46が、左右一側に払い出し手段47が、下側に通路ユニット48と設置部49とが夫々設けられており、後述の払い出し制御基板50からの払い出し要求に基づいて遊技球タンク45内の遊技球をタンクレール46を経て払い出し手段47により払い出し、その遊技球を通路ユニット48を経て上皿11等に案内するようになっている。
設置部49には、払い出し制御基板50を収納する払い出し基板ケース51と、電源基板52を収納する電源基板ケース53とが裏側から着脱自在に取り付けられている。
下セット板18は合成樹脂製であって、図2に示すように、遊技盤16を下側から支持する遊技盤支持部54、この遊技盤支持部54の前縁側から上方に突設する左右一対の起立板部55、払い出し手段47から払い出された遊技球を上皿11側に案内する案内通路56、ファール球を下皿7側に案内するファール球案内通路57、前面板5を開いたときに案内通路56から零れた遊技球を下皿7側に案内する零れ球案内通路58、音声発生手段としてのスピーカ59が裏側から装着されるスピーカ装着部60等が一体に形成されている。
発射手段9は、図6等に示すように、発射レール12と、上皿11側の遊技球を発射レール12上に1個ずつ供給する球送り手段13(図4,図5,図7等参照)と、揺動自在に支持された打撃槌63と、球送り手段13の球送り動作を打撃槌63の動作に連動させる球送り連動手段64と、打撃槌63を所定方向(反時計方向)に弾性付勢する発射バネ手段65と、打撃槌63を発射バネ手段65のバネ力に抗して間欠的に揺動駆動する発射駆動モータ(発射駆動手段)66と、この発射駆動モータ66による打撃槌63の駆動のオン/オフや、発射バネ手段65のバネ力の調整を行う発射ハンドル10と、この発射ハンドル10が取り付けられる取り付けボス部67と、当該発射手段9の制御を司る発射制御基板68が収容された発射基板ケース69と、打撃槌63、発射バネ手段65、発射駆動モータ66、発射ハンドル10等を前枠2側に固定する取付板70とを備えている。
発射レール12は、断面略M型に折り曲げて成形された板金製であって、下セット板18の前側に装着された発射レール装着板71の前側に、外レール22側の後端部12b側が前端部12a側よりも高くなるように傾斜した状態で例えばネジ止め等により着脱自在に固定されている。
発射レール装着板71は、金属等の板状部材により発射レール12に沿って細長上に形成されており、発射レール12の後端部12b近傍に、例えば遊技盤支持部54よりも上側に突出する延設部72を一体に備えている。
球送り手段13は、図5、図7等に示すように、内部に形成された縦向きの球誘導通路73と、この球誘導通路73の上部側で上皿11側に開口する球誘導口74と、球誘導通路73の下部で発射レール12側に開口する球供給口75とが形成された球送りケース76を備え、この球送りケース76内に、球誘導通路73内を落下する遊技球を受けて下降動作時にその遊技球を球供給口75から発射レール12上に供給する球受け部材77と、この球受け部材77に連動して昇降し且つその昇降動作により球誘導口74側の遊技球を球誘導通路73を経て1個づつ球受け部材77側に送る球送り部材78とが設けられ、球受け部材77に、球送りケース76の外部で発射動作に連動して球受け部材77を上下に揺動させるための連動部材79が設けられている。
球送りケース76は、上下方向に長い矩形板状の偏平なベース80と、このベース80の裏側に着脱自在に結合されたカバー81とを有し、ベース80の上部側に球誘導口74が、カバー81の下部側に球供給口75が、夫々設けられている。
球受け部材77は、球誘導通路73の下端部側に前後方向に配置されると共に、球送りケース76側の軸受け部82に嵌合する前端側左右方向の枢軸83により上下方向揺動自在に枢支されており、上昇状態の時に球供給口75を閉鎖し(図5(B))、その上昇状態から枢軸83廻りに揺動して下降状態となったときに、その上側の球送り部材78内に保持されていた1個の遊技球を球供給口75を経て発射レール12上に案内するようになっている(図5(A))。
球受け部材77はベース80の背面側と略同程度まで球供給口75からケース76の後方に突出され、その突出側に連動部材79が固定されている。なお、球受け部材77は、下降状態の時に前端側下部がベース80の背面側に当接して、その上の遊技球が発射レール12側に転がり易くなるように後下がりに若干傾斜するようになっている。以下の説明では、球受け部材77が下降した状態(図5(A))を「球送り実行状態」、球受け部材77が上昇した状態(図5(B))を「球送り準備状態」という。
連動部材79は、球受け部材77を枢軸83廻りに下方に付勢する重錘を兼用するように金属製のピンにより構成されており、球受け部材77から左右方向の一側方に突出し、その先端側に略円錐状のコロ85が回転自在に套嵌されている。この連動部材79の重みにより、球送り手段13は通常状態では「球送り実行状態」に保持される。
球送り部材78は、遊技球が通過し得るだけの間隔で配置される左右一対の昇降側板86と、この両昇降側板86を上部後側で連結する球止め部87と、両昇降側板86を上下中央の前側で連結する球受け部88と、球止め部87と球受け部88との間に形成された球案内口89と、各昇降側板86の上端から左右外側方に突出する一対の突起90とを備えている。球送り部材78は、球受け部材77の上下揺動に連動して昇降するように、その突起90が球送りケース76側の摺動受け部91により上下摺動自在に支持案内され、各昇降側板86の下端部が球受け部材77にその前後中央部の左右両側で連結軸92により枢支連結されている。
そして、この球送り部材78は、下降状態、即ち「球送り実行状態」の時に球誘導口74内に入った1個の遊技球を球止め部87で受け止めて落下を阻止し(図5(A))、上昇動作時、即ち「球送り準備状態」の時に、その遊技球を球案内口89内で球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持するようになっている(図5(B))。球案内口89内で保持された遊技球は、次に「球送り実行状態」となったときに球受け部材77側に落下し、球供給口75を介して発射レール12上に供給される。
打撃槌63は、例えばその長手方向の中間位置において取付板70の裏側に前後方向の揺動軸93廻りに揺動自在に支持され、その一端側には槌部94が揺動方向の一方側、例えば反時計方向に向けて突設されており、例えばその揺動軸93において発射バネ手段65により槌部94の打撃方向(反時計方向)に弾性付勢されている。また、打撃槌63には、例えば揺動軸93と槌部94との中間部分に、その揺動時に球送り連動手段64を押して揺動させるための球送り駆動部95が固定されている。
球送り連動手段64は、駆動アーム96と被駆動アーム97とで正面視略L字型に形成され、その屈曲部分において、例えば発射レール装着板71の下部側に、前後方向の固定軸98により揺動自在に枢支されている。球送り連動手段64は、打撃槌63が時計方向に揺動駆動されたとき、被駆動アーム97が球送り駆動部95に押されて反時計方向に揺動し、それによって駆動アーム96が連動部材79のコロ85を上向きに押し上げるようになっている。
発射バネ手段65は、取付板70の前側に打撃槌63の揺動軸93と同じ軸廻りに回転可能に支持され且つ前後に配置された略円形の駆動側バネ端部材101及び操作側バネ端部材102と、それらバネ端部材101,102間を接続するコイルバネ(図示省略)とを備え、前枠2に形成された装着孔に後側から挿入されている。
駆動側バネ端部材101は揺動軸93を介して打撃槌63側に固定され、操作側バネ端部材102はワイヤ65aを介して取り付けボス部67内で発射ハンドル10側に固定されており、発射ハンドル10を所定方向(時計方向)に回転操作したとき、その操作量に応じて操作側バネ端部材102がワイヤ65aを介して反時計方向に回転し、コイルバネによる駆動側バネ端部材101側の付勢力、即ち打撃槌63の打撃力が増加するようになっている。
なお、駆動側バネ端部材101には、前後方向の駆動受け部103が、支持金具103aを介して外周側に固定されている。
発射駆動モータ66は、その駆動軸104を開口部70aを介して取付板70の前側に突出させた状態で取付板70の後側に着脱自在に装着されており、駆動軸104の先端側には、駆動受け部103に対応して発射駆動カム105が固定されている。発射駆動モータ66は、発射駆動カム105を反時計方向に連続回転させることにより、駆動受け部103、即ち打撃槌63を発射バネ手段65のバネ力に抗して時計方向に所定角度だけ揺動させた後にその力を開放する動作を繰り返すようになっている。
発射駆動モータ66の駆動により、発射駆動カム105、駆動受け部103、支持金具103a、揺動軸93を介して時計方向に揺動され、初期位置から発射準備位置まで移動した打撃槌63は、発射駆動カム105による駆動受け部103の押圧力が開放されて発射バネ手段65のバネ力により初期位置まで一気に復帰する際に、球送り手段13により発射レール12上に供給された遊技球を槌部94により発射レール12に沿って打撃し、遊技領域21に向けて発射する。
取り付けボス部67は、取付板70の前側に着脱自在に装着され、前枠2に形成された装着孔に後側から挿入されている。発射ハンドル10は、前枠2の前側から取り付けボス部67に着脱自在に装着されている。なお、発射ハンドル10には、遊技者の把持を検出する接触検出スイッチ(図示省略)等が設けられている。
更に、本パチンコ機には、図6、図8等に示すように、発射手段9により発射したにも拘わらず遊技領域21に到達することなく戻ってきたファール球の発射レール12側への戻りを阻止する戻り球阻止手段111が設けられている。戻り球阻止手段111は、発射レール12の後端部12b近傍に設けられ且つ発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る「通過阻止状態」とその通過空間を開放する「通過許容状態」とに変化可能な開閉部材112と、この開閉部材112を発射手段9側の発射駆動モータ66の駆動動作と連動させる連動手段113とを備えている。
開閉部材112は、図9に示すように、前後方向幅が例えば発射レール12と略等しく、発射レール12の長手方向に沿った長さが遊技球数個分程度に形成され且つ面外方向に弾性変形可能な摺動板部114と、その摺動板部114の先端側から上向きに略直角に延設された阻止板部115とを例えば一体に備え、阻止板部115が発射レール12上における遊技球の通過空間の上部を遮り、且つ摺動板部114の阻止板部115とは反対側の支持端部114aがその通過空間よりも上方に位置する「通過阻止状態」(図9に実線で示す状態)で、支持端部114aにおいて固定手段117により発射レール装着板71の前側に固定されている。
開閉部材112は、阻止板部115に外レール22側から遊技球が衝突したとき、その遊技球の重心が発射レール12の後端部12bよりも外レール22側にくるように設けられており、外レール22側から戻ってきたファール球は、「通過阻止状態」にある開閉部材112の阻止板部115等に衝突した後、発射レール12の後端部12b上に載ることなく、全て発射レール12と外レール22との間のファール球案内通路57に落下するようになっている。
連動手段113は、開閉部材112の近傍に設けられた開閉作動手段118と、発射駆動モータ66側に設けられた開閉駆動手段119と、それら開閉作動手段118側と開閉駆動手段119側とを接続するワイヤ等よりなる連結部材120とを備えている。
開閉作動手段118は、開閉駆動手段119側の駆動により開閉部材112を「通過阻止状態」から「通過許容状態」に変化させるもので、例えば開閉部材112の上側近傍に配置され且つ開閉部材112の揺動端側、即ち阻止板部115側に係合する開閉作動部材121と、この開閉作動部材121を開閉部材112の作動方向、例えば略上下方向に摺動自在に支持する開閉支持ケース122と、例えばこの開閉支持ケース122内に配置され且つ開閉作動部材121を略下向きに弾性付勢するバネ部材123とを備え、発射レール装着板71の延設部72の前側に固定されている。
開閉作動部材121は、図9に示すように、例えばその下部側に円形その他の所定形状の一定断面を有する案内軸部121aと、その案内軸部121aの下端部側に例えば鍔状に形成された係合部121bとを一体に備えている。開閉作動部材121には、その上端側に連結部材120の一端側が固定され、下端側の係合部121bが、開閉部材112の揺動端側、例えば開閉部材112側の阻止板部115の先端側から更に摺動板部114の他端側に向けて略直角に延設された係合板部116に形成された例えばスリット状の被係合部116aに係合している。
開閉作動部材121の係合部121bは、開閉作動部材121が非作動状態(連結部材120により引かれていない状態)のときに、その上面側が開閉部材112側の係合板部116の下面側に略当接又は近接した状態となり、開閉作動部材121が作動状態(連結部材120により引かれた状態)のときに、係合板部116に係合して上向きに引き上げるようになっている。これにより、開閉作動部材121が非作動状態のときには開閉部材112は「通過阻止状態」(図9に実線で示す状態)に維持され、開閉作動部材121が作動状態になれば開閉部材112は「通過許容状態」(図9に二点鎖線で示す状態)となる。
なお、開閉部材112の被係合部116aは開閉作動部材121側の案内軸部121aに沿って摺動自在であるため、開閉作動部材121側が作動していない状態では開閉部材112側は「通過阻止状態」から「通過許容状態」に自由に揺動可能な状態にある。従って、何らかの不具合により例えば開閉作動部材121が正常に作動しない場合であっても、開閉部材112は、発射レール12上を発射方向に移動する遊技球によって摺動板部114の阻止板部115側が押し上げられる方向に弾性変形し、これによって阻止板部115が遊技球の通過空間から上向きに退避して「通過許容状態」となることができる。
開閉駆動手段119は、発射駆動モータ66の駆動動作に連動して開閉作動手段118を作動させるためのもので、連結部材120を介して開閉作動手段118側と連動する従動部材124と、発射駆動モータ66の駆動動作に応じて従動部材124を動作させる開閉駆動カム125とを備えている。
従動部材124は、図6、図8等に示すように、前後方向の支持軸126により例えば取付板70に対して揺動自在に装着されている。従動部材124には、その揺動端側に前後方向のカム受け軸127が設けられると共に、その近傍に連結部材120の一端側が固定され、更にバネ手段128(図8)により、連結部材120を引っ張る方向、即ち開閉部材112を「通過許容状態」側に移動させる方向に付勢されている。
開閉駆動カム125は、発射駆動モータ66の駆動軸104に固定されており、その略円形の外縁側に沿って従動部材124のカム受け軸127が摺動するようになっている。開閉駆動カム125の外縁上には、所定位置に凹部129が形成されており、従動部材124がこの凹部129を通過する際に連結部材120を引っ張って、「通過阻止状態」にあった開閉部材112を「通過許容状態」側に移動させるようになっている。
凹部129は、打撃槌63により発射された遊技球が開閉部材112を通過するタイミングに合わせて、その前後所定期間にのみ開閉部材112が「通過許容状態」となるように、その周方向の位置及び大きさが設定されている。なお、開閉部材112が「通過許容状態」となっている期間はできる限り小さくすることが望ましい。
以上説明したパチンコ機において、上皿11に発射用の遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル10を操作すると、その操作量に応じてワイヤ65aを介して操作側バネ端部材102が駆動側バネ端部材101に対して相対的に回転することにより発射バネ手段65のバネ力が増加する。
また、発射駆動モータ66が作動して発射駆動カム105と開閉駆動カム125とが共に反時計方向に回転を開始する。そして、発射駆動カム105が打撃槌63側の駆動受け部103を徐々に時計方向に押し下げ、これによって打撃槌63が発射バネ手段65のバネ力に抗して初期位置から発射準備位置まで時計方向に徐々に揺動する(図10(A)→(B))。
その際、打撃槌63側の球送り駆動部95が被駆動アーム97を押して球送り連動手段64を反時計方向に揺動させ、これによって駆動アーム96が連動部材79のコロ85を上向きに押し上げるので(図8参照)、球送り手段13はそれまでの「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に変化し、球受け部材77が枢軸83廻りに揺動すると共に、球送り部材78が上昇して球止め部87が球誘導口74から上側に離れる(図5(A)→ (B))。このため、球誘導口74内の1個の遊技球が球案内口89から球受け部材77上に落下して、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持される。
発射駆動カム105が更に回転すると、駆動受け部103の押し下げ状態が解除され、打撃槌63は発射バネ手段65のバネ力によって発射準備位置から初期位置まで一気に復帰する(以下、打撃動作という)(図10(B)→(C))。その際、球送り連動手段64が連動部材79のコロ85から下方に外れ、連動部材79の重みによって球受け部材77と球送り部材78とが下降し、球送り手段13は「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に復帰する(図5(B)→(A))。これにより、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持されていた遊技球が落下して球受け部材77上を転動し、球供給口75から発射レール12上へと落下して、打撃槌63により打撃されて遊技領域21に向けて発射される。
また、その打撃動作によって発射された遊技球が開閉部材112の位置を通過するよりも前の所定のタイミング、例えば打撃槌63による遊技球の打撃と略同時に、従動部材124のカム受け軸127が開閉駆動カム125の凹部129に入り、従動部材124はバネ手段128により反時計方向に所定角度揺動する(図10(B)→(C))。これにより連結部材120が引かれ、開閉作動手段118側の開閉作動部材121により開閉部材112の係合板部116が引き上げられ、開閉部材112は「通過阻止状態」から「通過許容状態」に変化する。
従って、打撃槌63によって発射された遊技球は、開閉部材112に接触することなく発射レール12上を通過することとなるため、開閉部材112が発射精度に影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球から受ける摩擦や衝撃の繰り返しにより早期に劣化又は損傷することもない。
発射球が開閉部材112の位置を通過すると、従動部材124のカム受け軸127が開閉駆動カム125の凹部129から外れ、従動部材124はバネ手段128に抗して元の位置まで時計方向に揺動する(図10(C)→(A))。これにより、引かれていた連結部材120が緩められ、開閉部材112は「通過許容状態」から「通過阻止状態」に復帰する。従って、発射後に遊技領域21に到達することなく戻ってきたファール球はこの 「通過阻止状態」の開閉部材112に阻止されて発射レール12上に戻ることなく確実にファール球案内通路57側に案内される。
以上説明したように、本実施形態では、戻り球阻止手段111が、発射レール12の後端部12b近傍に設けられ且つ通過阻止状態と通過許容状態とに変化可能な開閉部材112と、この開閉部材112を発射手段9側の発射駆動モータ66の駆動動作と連動させる連動手段113とを備え、この連動手段113は、発射手段9により発射された遊技球が発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間を通過するタイミングに合わせてその前後所定期間内にのみ開閉部材112が通過許容状態となるように発射駆動モータ66と開閉部材112とを連結しているため、ファール球の発射レール12側への戻りを効果的に阻止しつつ、発射球に悪影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球に接触することがないためにその劣化や損傷はなく、部品交換等のメンテナンスを頻繁に行う必要はないという利点がある。
図11は本発明の第2の実施形態を例示し、連動手段113が、球送り手段13の球送り動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させるように構成した例を示している。
本実施形態の連動手段113は、図11に示すように、開閉部材112の近傍に設けられた開閉作動手段118と、その開閉作動手段118側と球送り手段13側とを接続する連結部材120及び連結揺動部材131とを備えている。ここで、開閉部材112及び開閉作動手段118については例えば第1の実施形態と同様の構成を採用している。
球送り手段13は、図11に示すように、例えば連動部材79と球送りケース76とを接続するバネ部材132を設ける等により、「球送り準備状態」側に弾性付勢されている。球送り手段13のその他の構成は第1の実施形態と略同じである。
連結部材120は、例えば球送り手段13側の球送り部材78等に固定され且つ球送り手段13側の球送り動作と共に例えば上下に往復移動する球送り側接続部材133と、一端側が開閉作動部材121の開閉作動部材121に固定されたワイヤ等よりなる開閉側接続部材134と、球送り側接続部材133と開閉側接続部材134とを連動させる連動連結部材135とを備えている。
連動連結部材135は、その一端側に球送り側接続部材133が、他端側に開閉側接続部材134が夫々接続され、その中間位置において例えば下セット板18の前側に前後方向の揺動軸136廻りに揺動自在に支持されており、球送り手段13が「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に変化して球送り側接続部材133が上昇したときに開閉側接続部材134側が引っ張られ、開閉作動手段118を介して開閉部材112が「通過阻止状態」から「通過許容状態」に変化するようになっている。
なお、球送り手段13を「球送り実行状態」から「球送り準備状態」側に付勢するバネ部材132のバネ力は、開閉部材112を「通過許容状態」から「通過阻止状態」側に付勢するバネ部材123及び開閉部材112のバネ力よりも強く設定されている。
本実施形態の球送り連動手段64は、第1の実施形態と同様、駆動アーム96と被駆動アーム97とで略L字型に形成され、その屈曲部分において前後方向の固定軸98により揺動自在に枢支されているが、その取付位置、取付の向き、連動動作等は第1の実施形態とは若干異なっており、打撃槌63が時計方向に揺動駆動されたとき、被駆動アーム97が球送り駆動部95に押されて反時計方向に揺動し、それによって駆動アーム96が連動部材79のコロ85をバネ部材132のバネ力に抗して下向きに押し下げるようになっている。
また、発射駆動カム105は、その形状が第1の実施形態とは若干異なっており、打撃槌63により遊技球が打撃され、その遊技球が開閉部材112を通過した直後に、発射駆動カム105による駆動受け部103の押圧動作、即ち打撃槌63の時計方向への揺動動作が開始されるようになっている。
なお、開閉部材112、開閉作動手段118、連動連結部材135等は下セット板18側に、球送り手段13は前面板5側にそれぞれ設けられているため、前面板5が開放されたときには、連動連結部材135と球送り側接続部材133との間の係合が一時的に解除されるようになっている。この場合、前面板5を閉じる際に球送り側接続部材133を連動連結部材135側に元通りにスムーズに係合させるため、前面板5が開放されている間のみ連動連結部材135の状態をロックするロック手段を設けることが望ましい。もちろん、開閉部材112、開閉作動手段118、連動連結部材135等を球送り手段13と同じ前面板5側に設ければ、前面板5の開閉時にその連結状態を解除する必要はない。
本実施形態のパチンコ機においては、打撃槌63が初期位置(図11(A)に示す位置)にある状態では、球送り手段13が「球送り準備状態」(図5(B))に、開閉部材112が「通過許容状態」に保持される。
打撃槌63が初期位置にある状態から発射ハンドル10が操作されると、発射駆動モータ66が作動して発射駆動カム105が反時計方向に回転を開始する。そして、その直後から発射駆動カム105が打撃槌63側の駆動受け部103を徐々に時計方向に押し下げ始め、打撃槌63が発射バネ手段65のバネ力に抗して時計方向に揺動を始める。その際、打撃槌63側の球送り駆動部95が被駆動アーム97を押して球送り連動手段64を反時計方向に揺動させ、これによって駆動アーム96が連動部材79のコロ85を下向きに押し下げるので、球送り手段13はそれまでの「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化し(図5(B)→(A))、球誘導口74内にある次の遊技球が球止め部87で受け止められると共に、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持されていた遊技球が落下し、球受け部材77上を転動して球供給口75から発射レール12上へと供給される。
また、球送り手段13が「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化すると、それまで連結部材120、開閉作動手段118側の開閉作動部材121を介して「通過許容状態」に保持されていた開閉部材112が「通過阻止状態」に変化する。従って、その後のファール球はこの「通過阻止状態」の開閉部材112に阻止されて発射レール12上に戻ることなく確実にファール球案内通路57側に案内される。
発射駆動カム105の回転が更に進み、打撃槌63が初期位置から発射準備位置まで揺動すると(図11(A)→(B))、その直後に駆動受け部103の押し下げ状態が解除され、打撃槌63は発射バネ手段65のバネ力によって発射準備位置から初期位置まで一気に復帰し(図11(B)→(C))、発射レール12上に供給されていた遊技球を槌部94で打撃して発射する。
その際、球送り連動手段64が連動部材79のコロ85から上方に外れ、バネ部材132のバネ力によって球受け部材77と球送り部材78とが上昇し、球送り手段13は「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に復帰する(図5(A)→(B))。これにより、それまで球止め部87で止められていた球誘導口74内の1個の遊技球が球案内口89内に落下して、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持された状態となる。
また、球送り手段13が「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に復帰すると同時に、連結部材120、開閉作動手段118側の開閉作動部材121を介して開閉部材112が「通過阻止状態」から「通過許容状態」に変化するため、打撃槌63によって発射された遊技球は、開閉部材112に接触することなく発射レール12上を通過することとなり、開閉部材112が発射精度に影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球から受ける摩擦や衝撃の繰り返しにより早期に劣化又は損傷することもない。
そして、その直後から再び発射駆動カム105が打撃槌63側の駆動受け部103を徐々に時計方向に押し下げ始め、開閉部材112は早期に「通過許容状態」から「通過阻止状態」に変化するため、その後のファール球の発射レール12側への戻りを確実に阻止できる。
図12は本発明の第3の実施形態を例示し、球送り手段13が打撃槌63を駆動する発射駆動モータ66とは別の球送り駆動手段の駆動により球送り動作を行うように構成され、連動手段113が、その球送り駆動手段側の駆動動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させるように構成した例を示している。
本実施形態のパチンコ機には、球送り手段13を駆動する球送り駆動手段141が設けられている。この球送り駆動手段141は例えば電磁ソレノイドにより構成されており、駆動軸142が略上下方向に配置された状態で例えば下セット板18の前側に着脱自在に装着されている。なお、球送り駆動手段141は、OFF(非励磁)状態では駆動軸142がバネ部材により下向きに突出した状態で保持され、ON(励磁)状態となったときに、バネ部材の付勢力に抗して駆動軸142が上向きに移動するように構成されているものとする。
球送り駆動手段141は、球送り駆動連結部材143により球送り手段13側と、連動手段113により開閉部材112側と、それぞれ接続されている。
球送り駆動連結部材143は、その一端側に球送り駆動手段141の駆動軸142の例えば下端側が、他端側に球送り手段13側の球送り部材78等に固定され且つ球送り手段13側の球送り動作と共に例えば上下に往復移動する球送り側接続部材133が、それぞれ回転自在に接続され、その中間位置において下セット板18の前側に例えば前後方向の揺動軸143a廻りに揺動自在に支持されている。
また、連動手段113は、開閉部材112の近傍に設けられた開閉作動手段118と、その開閉作動手段118側と球送り駆動手段141側とを接続する開閉駆動連結部材144とを備えている。ここで、開閉部材112及び開閉作動手段118については例えば第1の実施形態と同様の構成を採用している。
開閉駆動連結部材144は、その一端側に球送り駆動手段141の駆動軸142の例えば上端側が、他端側に開閉作動手段118側の開閉作動部材121が、それぞれ回転自在に接続され、その中間位置において下セット板18の前側に例えば前後方向の揺動軸144a廻りに揺動自在に支持されている。
これにより、球送り駆動手段141がOFFのときには、球送り手段13は「球送り準備状態」、開閉部材112は「通過許容状態」となり、球送り駆動手段141がONのときには、球送り手段13は「球送り実行状態」、開閉部材112は「通過阻止状態」となる。
なお、開閉部材112、開閉作動手段118、開閉駆動連結部材144、球送り駆動手段141、球送り駆動連結部材143等は下セット板18側に、球送り手段13は前面板5側にそれぞれ設けられているため、前面板5が開放されたときには、球送り駆動連結部材143と球送り側接続部材133との間の係合が一時的に解除されるようになっている。この場合、前面板5を閉じる際に球送り側接続部材133を球送り駆動連結部材143側に元通りにスムーズに係合させるため、前面板5が開放されている間のみ球送り手段13の状態をロックするロック手段を設けることが望ましい。もちろん、開閉部材112、開閉作動手段118、連動連結部材135等を球送り手段13と同じ前面板5側に設ければ、前面板5の開閉時にその連結状態を解除する必要はない。
発射動作中、球送り駆動手段141は、例えば発射制御基板68により、打撃槌63が遊技球を打撃すると略同時又はその直前から、打撃された遊技球が開閉部材112を通過した直後までの期間のみOFFとなり、それ以外の期間はONとなるように制御される。
本実施形態のパチンコ機においては、打撃槌63が初期位置(図12(A)に示す位置)にある状態では、球送り駆動手段141がOFFとなっており、球送り手段13が「球送り準備状態」(図5(B))に、開閉部材112が「通過許容状態」にそれぞれ保持される。
打撃槌63が初期位置にある状態から発射ハンドル10が操作されると、発射駆動モータ66が作動して発射駆動カム105が反時計方向に回転を開始すると共に、球送り駆動手段141がONとなり、球送り手段13はそれまでの「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化し(図5(B)→(A))、球誘導口74内にある次の遊技球が球止め部87で受け止められると共に、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持されていた遊技球が落下し、球受け部材77上を転動して球供給口75から発射レール12上へと供給される。
同時に、「通過許容状態」に保持されていた開閉部材112が「通過阻止状態」に変化するため、その後のファール球はこの「通過阻止状態」の開閉部材112に阻止されて発射レール12上に戻ることなく確実にファール球案内通路57側に案内される。
その後、発射駆動カム105が打撃槌63側の駆動受け部103を徐々に時計方向に押し下げ始め、打撃槌63が発射バネ手段65のバネ力に抗して時計方向に揺動を始める。
発射駆動カム105の回転が更に進み、打撃槌63が初期位置から発射準備位置まで揺動すると(図12(A)→(B))、その直後に駆動受け部103の押し下げ状態が解除され、打撃槌63は発射バネ手段65のバネ力によって発射準備位置から初期位置まで一気に復帰し(図12(B)→(C))、発射レール12上に供給されていた遊技球を槌部94で打撃して発射する。
その際、球送り駆動手段141がOFFとなり、球送り手段13は「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に復帰する(図5(A)→(B))。これにより、それまで球止め部87で止められていた球誘導口74内の1個の遊技球が球案内口89内に落下して、球受け部88とカバー81側の球保持壁84との間で保持された状態となる。同時に、開閉部材112が「通過阻止状態」から「通過許容状態」に変化するため、打撃槌63によって発射された遊技球は、開閉部材112に接触することなく発射レール12上を通過することとなり、開閉部材112が発射精度に影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球から受ける摩擦や衝撃の繰り返しにより早期に劣化又は損傷することもない。
そして、発射球が開閉部材112を通過した直後に球送り駆動手段141がONとなり、球送り手段13が「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化すると共に開閉部材112が「通過許容状態」から「通過阻止状態」に変化するため、その後のファール球の発射レール12側への戻りを確実に阻止できる。
図13〜図21は本発明の第4の実施形態を例示し、第3の実施形態と同様、球送り手段13が打撃槌63を駆動する発射駆動モータ66とは別の球送り駆動手段141の駆動により球送り動作を行うように構成され、連動手段113が、その球送り駆動手段141側の駆動動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させるように構成した例を示している。
本実施形態のパチンコ機は、図13に示すように、第1〜第3の実施形態と同様、外枠1の前側に前枠2がヒンジ3を介して開閉自在に枢着され、前枠2の前側には、ガラス扉4と前面板5とが窓孔6に対応して上下に配置され、前枠2に開閉自在に枢支されている。
前面板5には、その前側に発射用の遊技球を貯留する上皿(供給皿)11が装着されており、裏側には、上皿11側から上皿供給通路11a内を一列状に流下した遊技球が排出される上皿排出口151が、例えば左右方向の略中央位置に右向き開口状に形成されている。
前面板5の後側の下セット板18には、その前側で且つ左右方向略中央位置に発射手段9が装着されている。発射手段9は、遊技球を発射方向に案内する発射レール12、上皿11側の遊技球を発射レール12上に1個ずつ供給する球送り手段13、揺動自在に支持された打撃槌63、この打撃槌63を揺動駆動する発射駆動ソレノイド(発射駆動手段)66a、それら発射レール12、球送り手段13、打撃槌63、発射駆動ソレノイド66a等を下セット板18に固定する取付板70等を備えている。
発射レール12は、図16、図19、図20等に示すように、下セット板18の前側に着脱自在に装着された取付板70の前側に、外レール22側が打撃槌63側よりも高くなるように傾斜した状態で固定されており、例えば発射方向上流側(打撃槌63側)の上流側レール部12cと、その下流側に連設された下流側レール部12dとで構成されている。
上流側レール部12cは例えば上面側の遊技球案内面をV溝状に形成すべく断面略M型に折り曲げて成形された板金製で、取付板70の前側に着脱自在に装着されており、そのV溝状の遊技球案内面に沿って遊技球を発射方向に案内するようになっている。なお、上皿11側の遊技球は球送り手段13によりこの上流側レール部12c上に供給される。
また、下流側レール部12dは、例えば上面側の遊技球案内面が略平面状に形成された合成樹脂製で、発射された遊技球が上流側レール部12c側のV溝状の遊技球案内面からこの下流側レール部12d側の平面状の遊技球案内面にスムーズに移動可能となるように上流側レール部12cの下流側に隣接して配置され、取付板70の前側に着脱自在に装着されている。
更に、取付板70の前側には、上流側レール部12cの上流端側に対応してその上側近傍に発射球ストッパー152が装着されている。発射球ストッパー152は、その下部側の突起部152aと上流側レール部12cとの間に遊技球の直径よりも若干小さい隙間を形成するように配置されており、球送り手段13により上流側レール部12c上に供給された遊技球は、上流側レール部12cの上流端側の発射待機位置Paにおいてその上端側を発射球ストッパー152の突起部152aに当接させた状態で保持されるようになっている。
発射レール12の下流側には、図14に示すように、下セット板18の前側にファール球を下皿7側に案内するファール球案内通路57が設けられ、外レール22側から戻ってきたファール球を下皿7側に案内するようになっている。なお、下セット板18の前側には、ファール球案内通路57と遊技盤16側の外レール22との間に配置され且つ外レール22の上流側に接続する接続レール153と、その接続レール153及びファール球案内通路57の前側をカバーする前カバー部154とが例えば一体に設けられている。
打撃槌63は、その一端側において取付板70の前側に前後方向の揺動軸93廻りに揺動自在に支持され、その他端側には、発射待機位置Pa上の遊技球を打撃する槌部94が、揺動方向の一方側、例えば時計方向に向けて突設されている。なお、打撃槌63は、例えば槌部94側が揺動軸93よりも下側に位置した状態で支持されている。
発射駆動ソレノイド66aは、例えば取付板70の裏側に装着され、揺動軸93を介して打撃槌63を発射待機位置Pa上の遊技球を打撃する発射位置(図20)とその発射位置から打撃方向と逆の方向(反時計方向)に所定角度回転した発射準備位置(図19)との間で連続的に揺動駆動可能となっている。なお、発射駆動ソレノイド66aは、発射ハンドル10に設けられたタッチセンサ、発射停止スイッチ等からの信号に基づいて、発射制御基板(図示省略)によりその作動が制御されるようになっており、例えば発射駆動ソレノイド66aがOFFのときには打撃槌63が初期位置である発射準備位置に保持され(図19)、発射駆動ソレノイド66aがONになったときに、打撃槌63が発射位置まで揺動する(図20)ようになっている。
また、取付板70の前側には、打撃槌63の揺動範囲を規制する揺動範囲規制手段155が配置されている。この揺動範囲規制手段155は、打撃槌63の打撃方向(時計方向)への揺動範囲を発射位置で規制する第1規制手段155aと、反打撃方向への揺動範囲を発射準備位置で規制する第2規制手段155bとで構成されている。
球送り手段13は、図14〜図16等に示すように、内部に形成された前後方向の球供給通路161と、内部に形成され且つ球供給通路161の上流側に連通する上下方向の球繰り出し通路162と、この球繰り出し通路162の上部側で上皿排出口151側に開口する球導入口163と、球供給通路161の後端側で発射レール12側に開口する球供給口164とが形成された球送りケース165を備え、この球送りケース165に、上皿排出口151から球導入口163側に流下する遊技球を球繰り出し通路162、球供給通路161を介して1個ずつ球供給口164側に送る球送り部材166と、この球送り部材166を駆動する球送り駆動手段141と、球送り部材166の球送り動作と同期して、発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る通過阻止状態と通過空間を開放する通過許容状態とに変化可能な開閉部材112とが設けられており、取付板70に固定された支持部材167を介して発射レール12の前側に配置されている。
球送りケース165は、その上部側に左右方向の吊り下げ軸部168が突設されると共に、その下部側には取付板70側に係脱自在に係合する係合爪169が例えば後ろ向きに突設されており、取付板70に固定された支持部材167により吊り下げ軸部168が前後方向に揺動自在に支持された状態で、係合爪169を取付板70側に前側から係合させることにより、発射レール12の前側において取付板70を介して下セット板18に着脱自在に装着されている。
また、球送りケース165は、後カバー体171と前カバー体172とを組み合わせた箱型に形成されている。球供給口164は、発射レール12上で且つ発射待機位置Paよりも発射方向下流側の位置に対応して後カバー体171側の後壁173に開口状に形成されており、その球供給口164の前側に、球供給通路161が前後方向に形成され、更にその球供給通路161の前端側に、上下方向に形成された球繰り出し通路162の下端側が連通している。
球繰り出し通路162は、前カバー体172側の前壁174から前向きに形成された膨出部175内に設けられており、その膨出部175の上部側に、球繰り出し通路162の上端側に連通する球導入口163が、上皿排出口151側、即ち左向きの開口状に形成されている。
なお、球導入口163は、前面板5が下セット板18側に閉じられたときに上皿排出口151と連通するようになっている。また、前面板5側には、図16に示すように、前面板5を開いたときに上皿排出口151から遊技球が落下しないように阻止する落下阻止部材151aが設けられている。この落下阻止部材151aは、上皿排出口151を閉鎖する閉鎖状態と、その閉鎖状態よりも前側の位置で上皿排出口151を開放する開放状態との間で移動自在に形成されると共に閉鎖状態側に弾性付勢されており、前面板5を下セット板18側に閉じる際に、球送りケース165側の膨出部175により前向きに押されて閉鎖状態から開放状態に変化するようになっている。
球供給通路161の上側には、例えば略水平に配置された板状の規制板176が、後カバー体171側の後壁173から前向きに延設されており、その規制板176の前縁側は膨出部175の手前、即ち球繰り出し通路162の後側に位置している。
球送り部材166は、球導入口163から球繰り出し通路162側に流入する遊技球の規制及び誘導を行う球送り動作部181と、この球送り動作部181を前後方向の揺動軸182廻りに揺動自在に支持する支持アーム部183とを一体に備えている。
球送り動作部181は、規制板176の上側に沿って配置される上板部184と、規制板176の下側で球供給通路161に沿って配置される下板部185と、それら上板部184と下板部185とをそれらの左右方向一端側、即ち右端側において上下に接続する側板部186とで、側板部186の反対側(左側)が球導入口163に向けて開放する正面視略コの字型に形成されている。
球送り動作部181は、後カバー体171側の後壁173の前側近傍から前カバー体172側の前壁174の後側近傍まで前後方向に設けられており、その前部側は球繰り出し通路162内に配置されている。
上板部184は、その先端側縁部が球導入口163の内側近傍に配置されて流入規制部187となっており、更にその後端側近傍で且つ球導入口163よりも後側の位置には、側板部186の反対側(左側)に突出する連動突起部188が例えば一体に形成されている。
下板部185は、球供給通路161に沿って例えば前下がりの傾斜状に形成されている。なお、球送り動作部181の上板部184と下板部185との間の距離は遊技球の直径よりも若干大きく形成されている。
支持アーム部183は、球送り動作部181の側板部186の背面側(右面側)に突起状に形成されており、その端部近傍において前後方向の揺動軸182を介して球送りケース165側に揺動自在に支持されている。
支持アーム部183の上面側には、揺動軸182と球送り動作部181との間に例えば金属板よりなる被駆動片189が装着されており、この被駆動片189の上側に対向するように、例えば電磁ソレノイドよりなる球送り駆動手段141が球送りケース165側に装着されている。
この球送り駆動手段141は、球送り部材166を上下方向に揺動駆動するもので、この球送り駆動手段141がOFF(非励磁)状態のときには球送り部材166は自重により降下して「球送り実行状態」となり(図17)、ON(励磁)状態となったときに、被駆動片189が球送り駆動手段141側に引かれて「球送り準備状態」まで上昇する(図18)ようになっている。
そして、この球送り部材166は、下降状態、即ち「球送り実行状態」の時に(図17)、球送り動作部181を構成する上板部184の流入規制部187が球導入口163の一部を内側から遮って上皿排出口151側から球繰り出し通路162側への遊技球の流入を阻止し、上昇状態、即ち「球送り準備状態」の時に(図18)、流入規制部187が上向きに移動して球導入口163を開放し、上皿排出口151側から球繰り出し通路162側への遊技球の流入を許容するようになっている。
なお、「球送り準備状態」では、下板部185が球供給通路161の一部を遮って球繰り出し通路162側から球供給通路161側への遊技球の流下を阻止するため、球導入口163を介して上皿排出口151から球繰り出し通路162内に流入した1個目の遊技球は、その後側を規制板176の前縁側で規制されて球送り動作部181内で保持された状態となり、次に「球送り実行状態」となって下板部185が球供給通路161の下部側近傍まで下降して球供給通路161が遊技球通過可能に開放されたときに、傾斜状の下板部185に案内されて前側へと流下して、球供給口164を介して発射レール12上に供給される。
開閉部材112は、球送り部材166の上側に配置され、後カバー体171側の後壁173に設けられた開口部191を介して球送りケース165内から後ろ向きに突出しており、その前端側に一体に形成された揺動アーム192を介して球送りケース165に対して前後方向の揺動軸193廻りに揺動自在に支持されている。揺動軸193は、遊技球の発射方向に対して開閉部材112の上流側斜め上方の位置に設けられている。
揺動アーム192の下部側には、球送り部材166側の連動突起部188に対してその上側に当接する被連動部194が例えば一体に形成されており、開閉部材112はその自重による下向きの揺動を揺動アーム192、被連動部194を介して連動突起部188により規制されると共に、この連動突起部188、被連動部194、及び揺動アーム192を介して球送り部材166の球送り動作に連動して昇降するようになっている。
即ち、開閉部材112は、球送り部材166が下降状態、即ち「球送り実行状態」の時に、発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る「通過阻止状態」となってファール球の発射レール12側への戻りを阻止し(図17,図19)、球送り部材166が上昇状態、即ち「球送り準備状態」となったときにそれと連動して上昇して、発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間を開放する「通過許容状態」となり、遊技球の発射方向への通過を許容するようになっている(図18,図20)。
ここで、揺動アーム192、被連動部194、連動突起部188、球送り部材166等が、球送り駆動手段141側の駆動動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させる連動手段113の一例である。
また、開閉部材112は、「通過阻止状態」のときに略上下方向となる阻止板部112aと、その阻止板部112aの下部側から発射方向上流側に向けて延設され且つ「通過阻止状態」のときに発射方向に対して上流側斜め上方に向かう傾斜状となる通過案内板部112bとで断面略L型に形成されている。これにより、開閉部材112は、「通過阻止状態」では、阻止板部112aによりファール球の戻りを効果的に阻止しうると共に、何らかの不具合で「通過許容状態」に変化しないままに遊技球が発射された場合でも、その発射球が通過案内板部112bに衝突して開閉部材112を上向きに押し上げることにより「通過許容状態」となることができる。
なお、発射動作中、球送り駆動手段141は、例えば発射制御基板68により、打撃槌63が遊技球を打撃すると略同時又はその直前から、打撃された遊技球が開閉部材112を通過した直後までの期間のみONとなり、それ以外の期間はOFFとなるように制御される。
本実施形態のパチンコ機においては、発射駆動ソレノイド66aがOFFで打撃槌63が初期位置である発射準備位置(図21(A)に示す位置)にある状態では、球送り駆動手段141がOFFとなっており、球送り手段13が「球送り実行状態」に、開閉部材112が「通過阻止状態」にそれぞれ保持され、例えば前回の球送り動作により供給された遊技球が発射レール12上の発射待機位置Paで保持された状態となっている。
打撃槌63が初期位置(発射準備位置)にある状態から発射ハンドル10が操作されると、発射駆動ソレノイド66aがONとなり、打撃槌63が発射位置に向けて時計方向に揺動する。
そして、打撃槌63が発射待機位置Paにある遊技球を打撃すると略同時又はその直前のタイミングで球送り駆動手段141がONとなり、球送り手段13はそれまでの「球送り実行状態」から「球送り準備状態」に変化する(図21(A)→(B))。このとき、球送り部材166の上昇により流入規制部187が上向きに移動して球導入口163を開放し、上皿排出口151側から球繰り出し通路162側への遊技球の流入を許容する(図17→図18)。これにより、球導入口163を介して上皿排出口151から球繰り出し通路162内に遊技球が流入するが、「球送り準備状態」では、下板部185が球供給通路161の一部を遮って球繰り出し通路162側から球供給通路161側への遊技球の流下を阻止するため、球繰り出し通路162内に流入した1個目の遊技球は、その後側を規制板176の前縁側で規制されて球送り動作部181内で保持された状態となる。
またその球送り部材166の上昇移動と連動して、「通過阻止状態」に保持されていた開閉部材112が「通過許容状態」に変化する。
その直後に打撃槌63によって打撃された遊技球は、開閉部材112に接触することなく発射レール12上を通過することとなり、開閉部材112が発射精度に影響を及ぼすことはなく、また開閉部材112が発射球から受ける摩擦や衝撃の繰り返しにより早期に劣化又は損傷することもない。
そして、発射球が開閉部材112を通過した直後に球送り駆動手段141がOFFとなり、球送り手段13が「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化する(図21 (B)→(C))。このとき、球送り部材166の下降により下板部185が球供給通路161の下部側近傍まで下降して球供給通路161が遊技球通過可能に開放されるため、球送り動作部181内で保持されていた遊技球は傾斜状の下板部185に案内されて球供給通路161内を前側へと流下して、球供給口164を介して発射レール12上に供給される。なお、後続の遊技球は、再度下降して球導入口163を略閉鎖した流入規制部187により球繰り出し通路162内への流入を阻止された状態となる。
またその球送り部材166の下降移動と連動して、開閉部材112が「通過許容状態」から「通過阻止状態」に変化するため、その後のファール球の発射レール12側への戻りを確実に阻止できる。
ここで、開閉部材112は、球送り部材166が「球送り実行状態」となって「通過阻止状態」にあるときでも、自重に逆らった上向き、即ち「通過許容状態」側への移動は可能な状態にあるため、何らかの不具合により例えば開閉部材112が「通過許容状態」に変化しないままに遊技球が発射された場合でも、発射レール12上を発射方向に移動する遊技球によって通過案内板部112bが上向きに押し上げられ、これによって開閉部材112が遊技球の通過空間から上向きに退避して「通過許容状態」となることができる。
なお、発射駆動ソレノイド66aは、遊技球の発射後の所定のタイミング、例えば球送り手段13が「球送り準備状態」から「球送り実行状態」に変化すると略同時にOFFとなり、打撃槌63が発射位置から発射準備位置に復帰する。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、この実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、開閉部材112とその開閉動作を行う開閉作動手段118は、例えば図22に示すように構成してもよい。即ち、開閉部材112を通過許容状態となるように固定し、開閉作動手段118の非作動時には開閉作動手段118側のバネ部材123により開閉作動部材121を介して開閉部材112を通過阻止状態側に付勢し、開閉作動手段118が作動して開閉作動部材121が上昇した時には開閉部材112が自身の弾性力により通過許容状態に復帰するように構成してもよい。
或いは、図23に示すように、開閉作動手段118側の開閉作動部材121の一部をそのまま開閉部材112とするなど、開閉作動手段118と開閉部材112を一体に形成してもよい。
発射駆動手段66は、モータ以外の例えば電磁ソレノイド等により構成してもよい。この場合、連動手段113は、発射駆動手段66側の往復駆動動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させるように構成すればよい。
また、球送り駆動手段141は、電磁ソレノイド以外の例えばステッピングモータ等を用いてもよい。この場合には、連動手段113は、球送り駆動手段141側の回転駆動動作と開閉部材112の往復動作とを機械的に連動させるように構成すればよい。
実施形態では、連動手段113は、発射駆動モータ66、球送り駆動手段141等の所定の駆動手段と開閉部材112とを機械的に連結した例を示したが、連動手段113は、発射手段9により発射された遊技球が発射レール後端部12bにおける遊技球の通過空間、即ち開閉部材112の位置を通過するタイミングに合わせてその前後所定期間内にのみ開閉部材112が通過許容状態となるように所定の駆動手段と開閉部材112との動作を連結するものであればよく、制御手段を介して電気的に連動させるものであってもよい。例えば、遊技球の発射を検出する発射検出手段と、開閉部材112を動作させるソレノイド等の開閉駆動手段と、その開閉駆動手段を制御する制御手段とを設け、発射検出手段により遊技球の発射が検出されることに基づいて制御手段が開閉駆動手段を駆動させて開閉部材112を通過阻止状態から通過許容状態に変化させるように構成してもよい。
なお、実施形態ではパチンコ機について例示したが、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機でも同様に実施できることはいうまでもない。また、遊技媒体としてメダルを用いるメダル投入式、発射手段9と遊技盤16側との間で遊技球を循環させる循環式等の弾球遊技機であってもよい。
本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の全体斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の前面板を除いた状態での正面図である。 本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の背面図である。 本発明の第1の実施形態を示す前面板の裏面図である。 本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の球送り手段近傍の縦断面図である。 本発明の第1の実施形態を示す発射手段の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す球送り手段の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す発射手段及び戻り球阻止手段の概略構成図である。 本発明の第1の実施形態を示す開閉部材及び開閉作動手段近傍の拡大部分断面図である。 本発明の第1の実施形態を示す発射動作の説明図である。 本発明の第2の実施形態を示す発射動作の説明図である。 本発明の第3の実施形態を示す発射動作の説明図である。 本発明の第4の実施形態を示すパチンコ機の部分正面図である。 本発明の第4の実施形態を示すパチンコ機の発射手段の斜視図である。 本発明の第4の実施形態を示す発射手段の正面断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す発射手段のX−X断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す球送り手段の球送り実行状態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す球送り手段の球送り準備状態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す打撃槌が発射準備位置にある状態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す打撃槌が発射位置にある状態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す発射動作の説明図である。 開閉部材及び開閉作動手段の他の構成例を示す図である。 開閉部材及び開閉作動手段の他の構成例を示す図である。
符号の説明
9 発射手段
11 上皿(供給皿)
12 発射レール
12b 発射レール後端部
13 球送り手段
21 遊技領域
22 外レール(案内レール)
57 ファール球案内通路
63 打撃槌
66 発射駆動モータ(発射駆動手段)
66a 発射駆動ソレノイド(発射駆動手段)
111 戻り球阻止手段
112 開閉部材
113 連動手段
141 球送り駆動手段

Claims (1)

  1. 供給皿(11)側から球送り手段(13)により発射レール(12)上に1個ずつ供給される遊技球を打撃槌(63)により前記発射レール(12)に沿って打撃することにより遊技領域(21)に向けて発射する発射手段(9)と、該発射手段(9)により発射された遊技球を前記遊技領域(21)側に案内する案内レール(22)と、前記発射レール(12)と前記案内レール(22)との間に設けられ且つ前記発射手段(9)により発射したにも拘わらず前記遊技領域(21)に到達することなく戻ってきたファール球を貯留皿(7)側に案内するファール球案内通路(57)と、前記ファール球の前記発射レール(12)側への戻りを阻止する戻り球阻止手段(111)とを備え、該戻り球阻止手段(111)は、前記発射レール(12)の後端部(12b)近傍に設けられ且つ前記発射レール後端部(12b)における遊技球の通過空間の少なくとも一部分を遮る通過阻止状態と前記通過空間を開放する通過許容状態とに変化可能な開閉部材(112)と、該開閉部材(112)を前記発射手段(9)側の所定の駆動手段の駆動動作と連動させる連動手段(113)とを備え、該連動手段(113)は、前記発射手段(9)により発射された遊技球が前記通過空間を通過するタイミングに合わせてその前後所定期間内にのみ前記開閉部材(112)が前記通過許容状態となるように前記駆動手段と前記開閉部材(112)とを連結している弾球遊技機において、前記球送り手段(13)は、前記発射レール(12)の前側に配置される球送りケース(165)と、この球送りケース(165)内に設けられ且つ前記供給皿(11)側から流下してきた遊技球を発射レール(12)上に1個ずつ送る球送り部材(166)と、前記球送りケース(165)内に設けられ且つ前記球送り部材(166)を駆動する球送り駆動手段(141)と、前記球送りケース(165)内から後ろ向きに突出する前記開閉部材(112)と、前記球送りケース(165)内に設けられ且つ前記開閉部材(112)を前記球送り駆動手段(141)の駆動動作と連動させる前記連動手段(113)とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。
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