JP2012050768A - 弾球遊技機の球戻り防止装置 - Google Patents

弾球遊技機の球戻り防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】釣糸等の糸状体を付けた遊技球を不正に操作して遊技球の入賞を検出させる不正入賞行為を効果的に抑止することが可能な構成の弾球遊技機の球戻り防止装置を提供する。
【解決手段】戻り側接触面93bに対向してベース部材70に設けられた固定刃79と、揺動部材90の戻り側接触面93bに設けられ揺動部材90の揺動に応じて固定刃79に対して近接離間する可動刃98とを有して、固定刃79と可動刃98との間に被切断物Iを挟み込んで切断し得る切断機構が構成され、ベース部材70の内側部と揺動部材90の外側部との間に、出口開口12cと、可動刃98が固定刃79から離間したときに両者の間に形成される切断隙間101とを連通させる誘導開口63が開口形成されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機に関し、更に詳細には、入賞口に入球した遊技球を不正に操作して連続的に遊技球の入賞を検出させる不正行為を防止するように構成した弾球遊技機の球戻り防止装置に関する。
弾球遊技機の代表例であるパチンコ機には、前面に遊技領域を形成する遊技盤を立設姿勢で収容保持した前枠に、前背面に遊技球の処理経路を一体に設けるとともに、背面に各種制御基板が取り付けられる裏セット盤を取り付けて構成され、発射装置により遊技領域上部に導いた遊技球を落下させる過程で遊技領域内に設けた各種の入賞装置に入賞させる遊技を行うように構成されている。
このようなパチンコ機では、遊技球が一般入賞装置に入球した場合にはそれに対応した個数の賞球が払い出され、始動入賞装置に入球した場合にはこれに基づいて当り外れや演出パターンの抽選が行われるとともに所定個数の賞球が払い出されるようになっている。この抽選に当選して大当たりが発生したときには、遊技者に有利な特別遊技状態に移行して、一般にアタッカーと称される大入賞装置の入賞口が複数回連続的に開放し、入球個数に対応した相当数の賞球が払い出されることとなる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−268566号公報
パチンコ機には、各種入賞装置に対応して通過型センサ等からなる入賞球検出器が設けられており、この入賞装置に入球する遊技球が入賞球検出器を通過することによって該入賞装置での遊技球の入賞が検出され、入球個数に応じた賞球の払い出しや当り外れの抽選等が適時実行されるようになっている。ここで、正常な遊技では原則として遊技球1球につき1回のみ入賞球検出器への通過が検出されるものであるが、近年においては、所定長さの釣糸等の糸状体を付けた遊技球を入賞装置に入球させて、該糸状体を手前に引っ張ったり奥側へ送り込んだりする不正な操作をすることで、この遊技球を入賞球検出器に何度も繰り返し通過させて(遊技球の連続入賞を検出させて)、多数の賞球を払い出させる不正入賞行為(ゴト行為)が頻発しており、その被害が大きな問題になってきている。そのため、遊技機メーカ各社においても、このような不正入賞行為を効果的に抑止する策を講じることが課題となっている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、釣糸等の糸状体を付けた遊技球を不正に操作して遊技球の入賞を検出させる不正入賞行為を効果的に抑止することが可能な構成の弾球遊技機の球戻り防止装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のために、本発明に係る弾球遊技機の球戻り防止装置は、遊技球発射機構により打球発射された遊技球を遊技盤上に設けられた発射レールによりガイドして遊技盤上の遊技領域内に放出する構成の弾球遊技機において、発射レールにおける遊技球の遊技領域内への出口開口の近傍に設けられ、遊技領域内に打ち出された遊技球が発射レール内に戻ってくることを防止する球戻り防止装置であって、遊技盤上に固定され、遊技盤に対して略垂直方向に延びた揺動軸(例えば、実施形態における支軸61)を有する揺動部材支持体と、揺動部材支持体に囲まれて揺動軸に基部が枢結され、基部から遊技盤と平行な面内方向に延びる開閉部が揺動軸を中心として出口開口を閉止する位置と出口開口を開放する位置との間で揺動自在な揺動部材とを備え、開閉部は、遊技球発射機構により打球発射された遊技球が接触可能な発射側接触面と、遊技領域から発射レールに戻ってくる遊技球に接触可能な戻り側接触面とを有し、揺動部材は出口開口を閉止する方向に常時付勢され、発射レールを通ってきた遊技球により開閉部の発射側接触面が押圧されたときにその押圧力によって出口開口を開放する方向に揺動するように構成される。そして、開閉部の戻り側接触面に対向して揺動部材支持体に設けられた固定刃と、揺動部材の戻り側接触面に設けられ揺動部材の揺動に応じて固定刃に対して近接離間する可動刃とを有して、固定刃と可動刃との間に被切断物を挟み込んで切断し得る切断機構が構成され、揺動部材支持体の内側部と揺動部材の外側部との間に、出口開口と、可動刃が固定刃から離間したときに両者の間に形成される切断隙間とを連通させる誘導開口が形成されている。
なお、上述の発明において、揺動部材の開閉部が、外側部から当該開閉部の先端に向かって、先端に接近するにしたがって誘導開口の開口幅が順次広くなるように傾斜した案内傾斜面を備えて構成されることが好ましい。
また、上述の発明において、揺動部材支持体が開閉部の戻り側接触面に対向して固定刃の刃先の延びる方向に略平行して延びる規制片を有し、揺動部材が出口開口を開放する方向に揺動したときに、開閉部の戻り側接触面と規制片とが当接するとともに、可動刃と前記固定刃とが近接するようになっており、規制片が誘導開口側から当該規制片の中間部に向けて傾斜もしくは湾曲して中間部を最深部とする凹状のガイド溝を有し、ガイド溝の最深部が出口開口における遊技球の通過方向から見たときに固定刃と重なり合うように配置されていることが好ましい。
本発明に係る弾球遊技機の球戻り防止装置は、揺動部材の戻り側接触面に対向して揺動部材支持体に設けられた固定刃と、揺動部材の戻り側接触面に設けられ揺動部材の揺動に応じて固定刃に対して近接離間する可動刃とが協働して、これら固定刃と可動刃との間に被切断物を挟み込んで切断し得る切断機構が構成され、揺動部材支持体と揺動部材との間に、出口開口と、可動刃が固定刃から離間したときに両者の間に形成される切断隙間とを連通させる誘導開口が形成されている。そのため、糸状体の取り付けられた遊技球が遊技球発射装置によって打球発射され球戻り防止装置を越えて出口開口から遊技領域内へ放出され、この遊技球から下流側へ延びる糸状体が誘導開口から切断隙間に落とし込まれると、糸状体が切断隙間内において固定刃に繋留された状態となる。この状態で発射レールを通ってきた後続の遊技球が揺動部材を押圧して揺動部材を揺動させると、この揺動部材に備えられた可動刃が固定刃に近接し、これら可動刃及び固定刃に挟まれて糸状体が切断されるため、該遊技球から糸状体を分断して不正な操作を抑止することができる。従って、糸状体の付いた遊技球を不正に操作して入賞球検出器に連続的な入賞を検出させる不正入賞行為を効果的に抑止して損害の発生を未然に防止することが可能になる。
また、上述の発明において、揺動部材の開閉部が、当該開閉部の外側部からその先端に向かって、先端に接近するにしたがって誘導開口の開口幅が順次広くなるように傾斜した案内傾斜面を備えて構成されることで、糸状体の取り付けられた遊技球が出口開口から遊技領域内へ放出されたときに、当該遊技球から下流側に向かって延びる糸状体が開閉部の先端から案内傾斜面によって誘導隙開口に案内されるため、この誘導開口を介して糸状体を可動刃と固定刃との間の切断隙間に至らしめることができる。これにより、糸状体が揺動部材の発射側接触面上に滞留してしまうことなく案内傾斜面によって切断隙間に円滑に案内されるため、糸状体を切断開口内に繋留させた状態で可動刃と固定刃とを協働させて確実に切断することが可能である。従って、糸状体の切断不良を低減して切断機構の信頼性を向上させることができる。
さらに、上述の発明において、揺動部材支持体の規制片が、揺動開口側から当該規制片の中間部に向けて傾斜もしくは湾曲して当該中間部を最深部とする凹状のガイド溝を有し、このガイド溝の最深部が出口開口における遊技球の通過方向から見たときに固定刃と重なり合うように配置されて構成されることで、誘導開口から落とし込まれた糸状体を、ガイド溝によってその最深部に導いて切断隙間内(固定刃上)に確実に繋留された状態で保持することができる。従って、遊技球の動きに連動して糸状体が切断隙間から離脱するのが防止されるため、糸状体を切断隙間内にしっかりと繋留させた状態で可動刃と固定刃とを協働させて確実に切断することができ、これにより不正入賞行為を厳重に防止することが可能になる。
本発明に係る不正防止構造を適用させた球戻り防止装置を備えるパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機の背面図である。 上記パチンコ機に設けられた遊技盤の正面図である。 上記パチンコ機における主制御装置および球払出制御装置の制御形態を主として示すブロック図である。 球戻り防止装置を遊技盤上に取り付けた状態を示す斜視図である。 球戻り防止装置を遊技盤上に取り付けた状態を示す正面図である。 球戻り防止装置を遊技盤上に取り付けた状態を示す平面図である。 球戻り防止装置の正面図である。 球戻り防止装置からカバー部材を取り外した状態を示す正面図である。 (A)は球戻り防止装置における揺動部材が閉止状態にあるときの図9に相当する図であり、(B)は球戻り防止装置における揺動部材が開放状態にあるときの図9に相当する図である。 (A)は球戻り防止装置における切断機構の切断隙間に糸状体が入り込んでいる状態を示す図10に相当する図であり、(B)は球戻り防止装置における切断機構によって糸状体を切断している状態を示す図10に相当する図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る球戻り防止装置を備えた弾球遊技機の代表例としてパチンコ機PMの正面図および背面図を図1および図2に示すとともに、このパチンコ機PMに装着される遊技盤10の正面図を図3に示しており、先ずこの図を参照してパチンコ機PMの全体構成について概要説明する。
パチンコ機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。球皿ユニット6の正面右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が設けられている。ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤10を着脱可能に収容する方形枠状の収容枠(図示しない)が設けられており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5を通して遊技盤10の正面の遊技領域PAを臨ませるようになっている。
遊技盤10は、図3に示すように、ルータ加工等を施した矩形状の積層合板に、所定の図柄が印刷されたセルを貼り付けて成型される化粧板11を基板として構成される。化粧板11の前面には、外レール12a及び内レール12bが円弧状に固設されて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成されている。外レール12a及び内レール12bにより遊技球を遊技領域PAに誘導する発射レール12が形成され、この発射レール12における遊技球の出口開口12cの近傍位置(内レール12bの先端部)に、発射レール12を通って出口開口12cから遊技領域PA内に放出された遊技球が再び発射レール12に逆戻りするのを防止する球戻り防止装置50が設けられている。なお、球戻り防止装置50についての詳細な説明は後述することとする。
遊技盤10の遊技領域PAには、多数本の遊技釘13とともに風車14や各種の入賞装置15,16,17,18などが配設され、遊技領域PAの中央部近傍には、各種の演出パターンの画像および図柄を表示する図柄表示装置21が取り付けられたセンター飾り20が配設される。また、遊技領域PAの下端には、各入賞装置に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤10の裏面側へ排出させるアウト口19が設けられている。
前枠2の裏面側には、図2に示すように、外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめの矩形枠状に形成された裏セット盤30が着脱可能に取り付けられている。裏セット盤30は、遊技盤10の背後に位置する上部領域に、前後連通して開口する大型の窓口開口30aを有する枠状に形成されており、この窓口開口30aの上方に、遊技球を貯留する球貯留タンク31、及び球貯留タンク31と繋がってゆるく傾斜するタンクレール32が設けられ、背面視における窓口開口30aの右側に、タンクレール32により前後各1列の整列状態で導かれた遊技球を遊技盤10における入賞状態に基づいて払い出す球払出装置33、球払出装置33から払い出された遊技球を球皿ユニット6の球皿に導く払出通路などの賞球機構が設けられている。
また、裏セット盤30の背面には、制御装置、電子部品に電力を供給する電源ユニット41、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御装置42、画像表示、効果照明、効果音等の遊技演出の制御を主に行うサブ制御装置43、遊技球の払出作動を制御する球払出制御装置44等の各種基板や電子部品などが取り付けられ、これらが図示省略するコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
さて、このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、遊技領域PAに発射された遊技球が各入賞装置に落入したときの遊技球の払い出し処理について、関連する各部の構成をもう少し詳しく説明する。遊技盤10に設けられる入賞装置には、その外観意匠や入賞時の動作を含めて種々の形態のものがあり、ゲージ設定に応じてどのような形態の入賞装置を用いるものであってもよいが、例えば図3に例示した遊技盤10では、一般入賞装置15、始動入賞装置16、大入賞装置17,18の3種類の入賞装置を設けた例を示している。
一般入賞装置15は、遊技球が落入可能な入賞口15aを有する固定入賞具であり、この入賞口15aに落入したセーフ球はセーフ球通路を通って化粧板11の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた入賞球検出器15s(図4を参照)を通過することによって入賞が検出されるようになっている。入賞球検出器15sは、遊技球の通過を検出可能な通過型センサである限り特に限定されず、例えば、磁気センサや光センサ、近接スイッチ等の非接触動作型でも、マイクロスイッチのような接触動作型でもよい(以下に示す入賞球検出器16s,17s,18sにおいても同様とする)。
始動入賞装置16は、図柄の変動開始の条件を定める入賞具であり、この入賞口16aに落入したセーフ球はセーフ球通路を通って化粧板11の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた入賞球検出器16s(図4を参照)を通過することによって入賞が検出されるようになっている。
大入賞装置17,18は、いわゆるアタッカー型の可動入賞装置であり、横長方形状の大入賞口17a,18aを覆う開閉扉が開閉可能に取り付けられている。開閉扉は通常閉止されており、遊技中における所定の入賞条件の下で特別遊技状態が成立したときに、開閉扉の上部が前方にほぼ90度倒されて大入賞口17a,18aが開放される。大入賞口17a,18aに落入したセーフ球はセーフ球通路を通って化粧板11の裏面側に排出され、該裏面側に領域開口に対応して設けられた入賞球検出器17s,18s(図4を参照)を通過することによって入賞が検出されるようになっている。なお、入賞球検出器15s,16s,17s,18sにより検出された遊技球は、遊技済み球排出通路を流下して遊技島の回収装置に排出される。
以上のように構成されるパチンコ機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス扉5、球皿ユニット6等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球皿ユニット6の球皿に遊技球を貯留させて発射ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル8が回動操作されると、球皿ユニット6の球皿に貯留された遊技球が、球皿ユニット6の裏面側に配設される遊技球発射装置(図示せず)により1球ずつ遊技領域PAに打ち出され、パチンコゲームが展開される。
ここで、図4に主制御装置42および球払出制御装置44の制御形態を主として示すブロック図を示している。この図4に示すように、入賞球検出器15s,16s,17s,18sの検出信号は主制御装置42に出力されており、主制御装置42は入力された検出信号に基づいてパチンコ機PMの作動を統括的に制御する。例えば、遊技領域PAを転がり落ちる遊技球が一般入賞装置15に落入すると、入球した遊技球が入賞球検出器15sを通過する際に入賞が検出され、その検出信号が主制御装置42に入力される。主制御装置42は、この検出信号から、遊技球が入賞装置に落入したこと、および入賞した入賞装置が一般入賞装置15であることを検知し、球払出制御装置44に対して入賞条件に応じた球払出指令コマンドを出力して球払出装置33を作動させ、一般入賞装置15に入賞した場合の褒章として予め設定された所定個数の賞球を球皿ユニット6の球皿に払い出させる。
また、始動入賞装置16に遊技球が落入して入賞球検出器16sから検出信号が出力されると、主制御装置42はこの検出信号から、遊技球が落入したこと、および入賞した入賞装置が始動入賞装置16であることを検知し、この入賞条件に応じた遊技プログラムを呼び出して実行する。具体的には、主制御装置42内で図柄の組み合わせ抽選を行うとともに、サブ制御装置43に抽選結果を出力して図柄表示装置21に表示させる図柄を変動および停止制御させ、停止図柄の組み合わせに応じた作動、例えばサイドランプの点滅表示やスピーカによる効果音の発生等を行わせる。また、主制御装置42は、球払出制御装置44に対して入賞条件に応じた球払出指令コマンドを出力して球払出装置33を作動させ、始動入賞装置16に入賞した場合の褒章として予め設定された所定個数の賞球を球皿ユニット6の球皿に払い出させる。
主制御装置42による抽選結果が大当たりである場合(変動停止時の図柄が大当たりの図柄で停止する場合)、図柄表示装置21には、例えば、スロットマシンの図柄表示を模した装飾図柄を一致させるような表示態様を有して表示され、特別遊技が実行される。特別遊技においては、大入賞装置17,18の作動により大入賞口17a,18aが開放される。そして、例えば、大入賞口17a,18aが約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が大入賞装置17,18に入賞した後、大入賞口17a,18が一旦閉鎖され、このような開閉動作が所定回数(例えば15回)継続して繰り返される。大入賞装置17,18に遊技球が落入する度に、予め設定された所定個数の遊技球が賞球として球払出装置33より払い出される。
さて、このように概要構成されるパチンコ機PMにおいて、正常な遊技では原則として遊技球1球につき1回のみ入賞球検出器への通過が検出されるものであるが、近年においては、入賞装置に落入した1個の遊技球を不正な操作によって入賞球検出器の導入口に連続して通過させて、多数の賞球を払い出させる不正入賞行為(ゴト行為)が頻発している。
この代表的な手口を概要説明すると、まず、所定長さを有する釣糸等の糸状体の一端側を遊技球に固着させ、この糸状体の他端側を不正行為者自身が掌で掴み、このような細工を施した遊技球(以下において「糸付球」と称する)を球皿ユニット6の球皿に貯留された他の遊技球の間に忍ばせて、他の遊技球とともに球皿から1球ずつ順番に遊技球発射装置へ供給させて遊技球発射装置により発射レール12を通して遊技領域PA内へ送り込む。糸付球が遊技領域PAまで達すると、ガラス扉5の外側から強力な磁石を用いてこの遊技球を入賞装置(1回の賞球数が最も多い一般入賞装置15が狙われ易い傾向にある)まで誘導して当該入賞装置の入賞口へ落入させる。遊技球が入賞口からセーフ球通路に導かれて入賞球検出器の導入口を通過すると、主制御装置42により遊技球の入賞が検出されて球払出装置33により入賞条件に応じた個数の賞球が球皿ユニット6の球皿へ払い出されることになる。不正行為者は、このように賞球が払い出されたことをもって、糸付球がターゲットである入賞球検出器へ到達したことを認識し、自身の掌に掴んでいる糸状体の他端側を手前に引っ張ったり奥側へ送り込んだりする操作をして、糸付球を入賞球検出器の導入口に何度も繰り返し通過させることで、遊技球の連続入賞を不正に検出させて多数の賞球を獲得している。これが、最近になって頻発している糸付球を用いた不正入賞行為の全貌である。
そこで、このような不正入賞行為を防止すべく、前述した遊技球の逆戻りを防止するための球戻り防止装置50に不正防止構造が備えられている。以下、この球戻り防止装置50の構成について、図5〜図10を追加参照しながら説明する。ここで、図5は球戻り防止装置50を遊技盤10上に取り付けた状態を示す斜視図、図6は球戻り防止装置50を遊技盤10上に取り付けた状態を示す正面図、図7は球戻り防止装置50を遊技盤10上に取り付けた状態を示す平面図、図8は球戻り防止装置50の正面図、図9は球戻り防止装置50からカバー部材を取り外した状態を示す正面図、図10(A)は球戻り防止装置50における揺動部材が閉止状態にあるときの図9に相当する図であり、図10(B)は球戻り防止装置50における揺動部材が開放状態にあるときの図9に相当する図である。
球戻り防止装置50は、遊技盤10上における内レール12bの上端部に設けられた揺動部材支持体60と、この揺動部材支持体60に枢結されて遊技盤10と平行な面内(垂直面内)で揺動変位可能な揺動部材90とを有して構成される。
揺動部材支持体60は、内レール12bの上端部に一体的に形成されたベース部材70と、このベース部材70にカバー部材取付ネジB2によって着脱自在に取り付けられるカバー部材80とから構成されており、ベース部材70にカバー部材80が組み付けられた状態でその内部に揺動部材90の一部を収容する空間62(図9を参照)が画成されている。
ベース部材70は、発射レール12に沿って全体として右斜め上方へ向かって細長く延びる形状をしており、遊技盤10の前面側に当接される略板状の支持部71と、この支持部71の下端から前方に延びて揺動部材90の下方部を覆う正面視略コ字状の側壁部73とを備えている。支持部71の先端部には、遊技盤10の前面側に形成された位置決め孔(図示せず)に嵌挿可能な円筒状の位置決めボス72が後方に突設されている。
ベース部材70の側壁部73は、右斜め上方に延びる平板状の側壁本体73aと、側壁本体73aの上端部に形成される略円筒状の上側壁73bと、側壁本体73bの下端部に形成される略円筒状の下側壁73cとを備えている。側壁本体73aの略中央にはカバー部材80側に突出して延びた円筒状のベース部材側突起75が設けられ、上側壁73bにはカバー部材80を取り付けるためのカバー部材取付ネジB2の凸条と螺合する凹条を内周面に有したカバー部材取付ネジ孔76が設けられ、更に下側壁73cには前方側から順番に、後述するカバー部材側突起84を嵌挿可能な大径の突起挿入孔77と、揺動部材支持体60を遊技盤10上に固定するための固定ネジB1が挿通される小径のベース部材側挿入孔78とが前後方向に延びて同軸的に設けられている。
また、ベース部材70の上側壁73bには揺動部材90に当接可能に構成されて揺動部材90の揺動を制止するための規制片74が左斜め上方に向けて突設されており、この規制片74には側面視において幅方向両端から中央に向かってV字形状に窪む(一対の斜面によって中央を最深部とするV字形状の)V字溝74aが形成されている。さらに、この規制片74に隣接して上側壁73bから左斜め上方に突設された固定刃79が設けられており、規制片74と固定刃79との間には後述する揺動部材90の可動刃98を受容可能な凹状の可動刃受容溝73dが形成されている。固定刃79の刃先は、規制片74の幅方向(図9の紙面に直交する方向)と平行に延びている。
カバー部材80は、ベース部材70の形状に合わせた細長い形状をしており、カバー部材取付ネジB2が挿通されるカバー部材取付ネジ挿入孔81と、ベース部材70とカバー部材80との位置決め用としてベース部材側突起75が挿入される突起挿入孔82と、遊技盤10への取付用の固定ネジB1が挿通されるカバー部材側挿入孔83とが設けられている。カバー部材80の後面側には、ベース部材70の突起挿入孔77に嵌挿される円筒状のカバー部材側突起84が突設されており、このカバー部材側突起84の中心に上記のカバー部材側挿入孔83が前後方向に貫通して設けられ、カバー部材側突起84が突起挿入孔77に嵌挿されたときにカバー部材側挿入孔83とベース部材側挿入孔78とが同軸的に連通するようになっている。
揺動部材90は、内部に円筒状の支軸(揺動軸)61を挿入可能な支軸挿入孔92が形成された略円筒状の基部91と、この基部91から半径方向外方(上方)に直線状に延びて設けられた細長形状の開閉部93と、基部91を挟んで開閉部93とはほぼ反対方向(下方)に設けられた円筒状のウェイト部95と、このウェイト部95に着脱自在に取り付けられる金属製の錘99とを有して構成される。基部91の支軸挿入孔92に挿入される支軸61の一端部はベース部材70の支軸固定孔(図示せず)に嵌合され、支軸61の他端部はカバー部材80の支軸固定孔(図示せず)に嵌合されるようになっており、これにより揺動部材90が支軸61を中心として垂直面内で揺動可能である。また、図7に示すように、揺動部材90が支軸61によって揺動部材支持体60に枢結された状態において、揺動部材90の外側部と揺動部材60の内側部との間には出口開口12c側に開口する誘導開口63が形成され、揺動部材90の周囲を包囲するようにして、出口開口12cと、一対の誘導開口63と、上記の空間62とが連通している。
開閉部93は、矩形平板状に形成されており、その揺動位置に応じた突出長で揺動部材支持体60から外方へ突出するようになっている。この開閉部93の表面側は発射レール12を通ってきた遊技球を接触させるための発射側接触面93aであり、裏面側は遊技領域PAから発射レール12に向けて逆戻りする遊技球を接触させるための戻り側接触面93bである。開閉部93の戻り側接触面93bはベース部材60の規制片64と当接可能であり、このように戻り側接触面93bが規制片64に当接することにより、揺動部材90の時計回り方向への揺動が制止されるようになっている。
開閉部93の先端は中央が尖った山型形状を呈しており、これにより幅方向両端の外側部から先端中央に向かって、当該先端中央に接近するにしたがって誘導開口93の開口幅を広くするように傾斜した一対の案内傾斜面93cが形成される。また、戻り側接触面93bの略中央には、ベース部材70の固定刃79と噛合可能な可動刃98が設けられており、これら可動刃98と固定刃79とが協働して切断機構100を構成する。可動刃98の刃先は、開閉部93の幅方向に沿って固定刃70の刃先と平行に延びている。可動刃98と固定刃79は互いに揺動部材90の揺動方向に対して対向しているが、可動刃98は固定刃79よりも遊技球の通過方向下流側に幾分偏倚しているため、揺動部材90が時計回り方向に揺動したときに、可動刃98は固定刃79に突き当たることなく近接しながら可動刃受容溝73d内に受容されるようになっている。
ウェイト部95の中央には、前後方向に開口する錘取付孔95aが形成されており、この錘取付孔95aの内周面に設けられた凹条に錘99の外周面に設けられた凸条が螺合されることによって、錘99が錘取付孔95aに(すなわちウェイト部95に)取り付けられている。また、ウェイト部95はベース部材70の側壁部73に当接可能であり、このようにウェイト部95が側壁部73に当接することにより、揺動部材90の反時計回り方向への揺動が制止されるようになっている。
このような球戻り防止装置50を組み立てるには、先ず、ベース部材70の支軸固定孔(図示せず)に嵌挿された支軸61を揺動部材90の支軸挿通孔92に挿入し、揺動部材90をベース部材70側に取り付ける。続いて、カバー部材80をベース部材70に取り付けるが、このとき、ベース部材70に設けられたベース部材側突起75が突起挿入孔82に挿入されるようにするとともに、カバー部材80に設けられたカバー部材側突起84が突起挿入孔77に挿入されることで、ベース部材70とカバー部材80とが位置整合し、これらの部材に囲まれて揺動部材90が支軸61を中心として揺動自在に支持される。そして、カバー部材取付ネジB2をカバー部材80の表面側からカバー部材取付ネジ挿入孔81に挿入し、ベース部材70側のカバー部材取付ネジ孔76に螺挿する。これによりベース部材70とカバー部材80とが結合され、揺動部材90は支軸62を中心に、開閉部93及びウェイト部95がベース部材70の側壁部73により囲まれる空間62内において動き得る範囲で揺動自在な状態となる。
ここで、揺動部材90の反時計回り方向への揺動は、ウェイト部95がベース部材70の側壁部73に当接したところで制限され、時計回り方向への揺動は、開閉部93がベース部材70の規制片74に当接したところで制限される。よって、揺動部材90は、ウェイト部75を側壁部73に当接させる位置(これを「非揺動位置」と称する)と、開閉部93を規制片74に当接させる位置(これを「最大揺動位置」と称する)との間で揺動することが可能である。換言すれば、揺動部材90は、発射レール12の出口開口12cを閉止する位置(非揺動位置)と、出口開口12cを開放する位置(最大揺動位置)との間で揺動することができる。なお、ここで出口開口12cの閉止とは、出口開口12cを完全閉止する意味に限定されず、遊技領域PA内の遊技球が発射レール12側へ逆戻りするのを妨げる程度の閉止状態をも含む概念である。また、出口開口12cの開放とは、出口開口12cを完全開放する意味に限定されず、発射レール12cを通ってきた遊技球が遊技領域PAへ放出されるのを妨げない程度の開放状態をも含む概念である。
一方、前述したように固定刃79と可動刃98とが協働して切断機構100を構成しており、揺動部材90が出口開口12cを閉止する位置において可動刃98は固定刃79と離間した状態となり(これを「非切断位置」とも称する)、揺動部材90が出口開口12cを開放する位置において可動刃98が固定刃79に近接して噛み合う状態となる(これを「切断位置」とも称する)。こうして可動刃98が上方の非切断位置に位置する待機時には、揺動部材支持体60の空間62内において固定刃79の刃先と可動刃98の刃先との間に切断隙間101が形成されており、この切断隙間101内に被切断物(前述の不正入賞行為で用いられる糸状体)を位置させることで、可動刃98の揺動に伴い固定刃79と可動刃98とによる剪断作用を受けて被切断物を切断することが可能である。
このようにして組み立てられた球戻り防止装置50は、図8等に示すように、ウェイト部95(錘99)の自重によりバランスがとれた姿勢、すなわち、揺動部材90が非揺動位置に位置して開閉部93が内レール12bの上端部の右方をほぼ鉛直方向に延び、且つ開閉部93の上端部が外レール12aと内レール12bとの間のほぼ中間の高さに位置する姿勢で遊技盤上10に取り付けられる。この球戻り防止装置50が遊技盤10の上記所定位置に取り付けられた状態では、揺動部材90の開閉部93は発射レール12上における遊技球の出口開口12cを閉止した状態となる。なお、球戻り防止装置50の遊技盤10上への取り付けは、揺動部材支持体60の位置決めボス72を遊技盤10前面の位置決め孔(図示せず)に嵌挿し、固定ネジB1をカバー部材80の表面側から挿入孔83,78を通して遊技盤10に捻じ込むことによってなされる。
球戻り防止装置50が遊技盤10上の所定位置に取り付けられた状態では、ウェイト部95の下端がベース部材70の側壁部73に当接された非揺動位置(非切断位置)に位置しているので(図10(a)を参照)、この位置から反時計回り方向へは揺動することができず、時計回り方向への揺動のみが許容される。そして、その時計回り方向への揺動限界は、開閉部93の戻り側接触面93bをベース部材70の規制片74に当接させるまで(最大揺動位置たる切断位置に至るまで)となる(図10(B)を参照)。
次に、以上のように構成される球戻り防止装置50の作動について、図11を追加参照しながら説明する。ここで、図11(A)は球戻り防止装置50における切断機構100の切断隙間101に糸状体Iが入り込んでいる状態を示す図10に相当する図であり、図11(B)は球戻り防止装置50における切断機構100によって糸状体Iを切断している状態を示す図10に相当する図である。
この球戻り防止装置50は、発射レール12の出口開口12cから遊技領域PAに放出された遊技球Bが再び発射レール12へ逆戻りするのを防止する本来の働きと共に、前述のような糸付球Bを用いた不正入賞行為を抑止する働きを担っている。遊技中、遊技球発射装置によって打球発射され発射レール12を通ってきた遊技球Bは、図10(A)に示すように、球戻り防止装置50の揺動部材90の開閉部93(発射側接触面93a)に衝突してこれを時計回り方向に押圧し、揺動部材90はその押圧力によって時計回り方向へ揺動することになるので、図10(B)に示すように出口開口12cは開放され、遊技球Bは遊技領域PA内へ放出される。出口開口12cを遊技球Bが通過すると、揺動部材90はウェイト部95の自重により反時計回り方向(逆方向)に揺動し、後続の遊技球が到達する前に非揺動位置に戻る。これにより、遊技領域PA内の遊技球Bが遊技盤10上のゴムクッション等において跳ね返り、揺動部材90の開閉部93(戻り側接触面93b)に右方から衝突してこれを左方向(反時計回り方向)に押圧したとしても側壁部73によって揺動部材90はその方向への揺動はできず、非揺動位置の姿勢が保持されるので、遊技領域PAからの戻り球(遊技球B)は揺動部材90の開閉部93によって遊技領域PA内に弾き出される。
一方、糸状体Iの取り付けられた糸付球Bが遊技球発射装置によって打球発射され、前述のように球戻り防止装置50を越えて出口開口12cから遊技領域PA内へ放出されると、該糸付球Bは重力の作用を受けて遊技盤10上を流下し、該糸付球Bに取り付けられた糸状体I(図11(A)における糸状体I′を参照)は揺動部材90の発射側接触面93aの上方を横断した状態となる。
このとき、開閉部93の案内傾斜面93cによって(傾斜面の作用を受けて)、発射側接触面93a上の糸状体Iは揺動部材支持体60と揺動部材90との間に形成された誘導開口63側に案内され、この誘導開口63を経て揺動部材支持体60の空間62(切断隙間101)内に落とし込まれる。ここで、開閉部93の先端が一対の案内傾斜面93c,93cに挟まれて先端中央の尖った山型形状に形成されることで、糸状体Iが開閉部93の発射側接触面93a上でガラスアセンブリ5a及び化粧板11のどちら側に寄っていても、この糸状体Iをいずれかの案内傾斜面93cによって確実に誘導開口63を介して空間62に案内することができる。図11(A)に示すように、糸状体Iは、この空間62内を落下してこの空間62の底側を画成する側壁部73の規制片74に受け止められる。そうすると、糸状体Iは規制片74のV字溝74a上を摺動しながら中央の最深部(谷底)に誘導されることで、糸状体Iが固定刃79の中央に架け渡されて切断隙間101内において繋留された状態となる。
そして、このように糸状体Iが切断隙間101内で固定刃79に繋留された状態で、図11(B)に示すように、発射レール12を通ってきた後続の遊技球B′が揺動部材90を押圧してこの揺動部材90が時計回り方向へ揺動されると、揺動部材90の戻り側接触面93bが規制片74に当接して切断位置(最大傾斜位置)に達したときに、可動刃98が固定刃79に対して交差して噛み合い、切断隙間101内で繋留された糸状体Iがこれら固定刃79及び可動刃98に挟まれて切断されることになる。こうして切断機構100によって糸付球Bから糸状体Iが分断されると、糸付球Bの不正な操作が不能になるため、糸付球Bを用いた不正入賞行為(ゴト行為)が抑止される。
以上のように構成される弾球遊技機の球戻り防止装置50は、揺動部材90の戻り側触面93bに対向して揺動部材支持体60に設けられた固定刃79と、揺動部材90の戻り側接触面93bに設けられ揺動部材90の揺動に応じて固定刃79に対して近接離間する可動刃98とが協働して、これら固定刃79と可動刃98との間に被切断物を挟み込んで切断し得る切断機構100が構成され、揺動部材支持体60と揺動部材90との間に、出口開口12cと、可動刃98が固定刃79から上方に離間したときに両者の間に形成される切断隙間101とを連通させる誘導開口63が形成されている。そのため、糸状体Iの取り付けられた糸付球Bが遊技球発射装置によって打球発射され球戻り防止装置50を越えて出口開口12cから遊技領域PA内へ放出され、この糸付球Bから下流側へ延びる糸状体Iが誘導開口63から切断隙間101内に落とし込まれると、糸状体Iが切断隙間101内において固定刃79に繋留された状態となる。この状態で発射レール12を通ってきた後続の遊技球が揺動部材90を押圧して揺動させると、この揺動部材90に備えられた可動刃98が固定刃79に近接し、これら可動刃98及び固定刃79に挟まれて糸状体Iが切断されるため、該糸付球Bから糸状体Iを分断して不正な操作を抑止することができる。従って、糸状体の付いた遊技球を不正に操作して入賞球検出器に連続的な入賞を検出させる不正入賞行為を効果的に抑止して損害の発生を未然に防止することが可能になる。
なお、後続の遊技球が発射レール12を通ってきて揺動部材90の発射側接触面93aを押圧する度に、新たな切断動作が開始されるため、1回のみの切断動作によって糸状体Iを切断できなかったとしても、複数回の切断動作に亘って確実に糸状体Iを切断することが可能であり、切断強度(機械的強度)の高い糸状体が用いられた場合でも糸付球から糸状体を分断することができる。
また、揺動部材90の開閉部93が、当該開閉部93の外側部からその先端中央に向かって、先端に接近するにしたがって誘導開口の開口幅が順次広くなるように傾斜した案内傾斜面93cを備えて構成されることで、糸付球Bが出口開口12cから遊技領域PA内へ放出されたときに、この糸付球Bから下流側に向かって延びる糸状体Iが開閉部93の先端から案内傾斜面93cによって誘導開口63へ案内されるため、この誘導開口63を介して糸状体Iを可動刃98と固定刃79との間の切断隙間101に至らしめることができる。このように糸状体Iが揺動部材90の発射側接触面93a上に滞留してしまうことなく案内傾斜面93aによって切断隙間101に円滑に案内されるため、糸状体Iを切断隙間101内に繋留させた状態で可動刃98と固定刃79とを協働させて確実に切断することが可能である。従って、糸状体Iの切断不良を削減して切断機構100の信頼性を向上させることができる。
さらに、ベース部材70の規制片74が、誘導開口63側から当該規制片74の中間部に向けて下り傾斜して当該中間部を最深部とする凹状のV字溝74aを有し、このV字溝74aの最深部が出口開口12cにおける遊技球の通過方向から見たときに固定刃79と重なり合うように配置されて構成されることで、誘導開口63から落とし込まれた糸状体Iを、V字溝74aによってその最深部(谷底)に導いて切断隙間101内(固定刃79上)に確実に繋留された状態で保持することができる。従って、遊技球の動きに連動して糸状体Iが切断隙間101から離脱するのが防止されるため、糸状体Iを切断隙間101内に繋留させた状態で、この糸状体Iを可動刃98と固定刃79とを協働させてより確実に切断することができ、これにより不正入賞行為を厳重に防止することが可能になる。
以上、このように構成される弾球遊技機の球戻り防止装置50によれば、遊技球に取り付けた釣糸等の糸状体を不正に操作して入賞球検出器において遊技球の入賞を連続的に検出させる不正入賞行為を効果的に抑止することが可能である。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態において、固定刃79及び可動刃98はベース部材70及び揺動部材90と一体に形成されたもの(例えば樹脂成形品)であっても、揺動部材90に金属製の切れ刃を取り付けたものであってもよい。また、固定刃79及び可動刃98の形状についても平刃形状に限定されず、例えば鋸刃形状などであってもよい。
また、上述の実施形態において、揺動部材90における開閉部93を一対の案内傾斜面93cによって先端の尖った山型形状に形成し、発射側接触面93aに滞留した糸状体Iをガラスアセンブリ5a及び化粧板11のどちら側の誘導開口63へも案内可能なように構成しているが、これに限定されるものではなく、開閉部93に一方の案内傾斜面93cのみを設けて、糸状体Iを常に一方の誘導開口63へ案内するように構成してもよい。
また、上述に実施形態において、規制片74に設けられるガイド溝を、一対の斜面によって中央を最深部とするV字溝74aとして形成しているが、これに限定されるものではなく、一対の湾曲面によって中央を最深部とするU字溝として形成してもよい。
また、上述の実施形態において、揺動部材90をウェイト部95(錘99)の自重を利用して最大揺動位置(出口開口12cを開放する位置)から非揺動位置(出口開口12cを閉止する位置)へ揺動復帰するように構成したが、これに限定されるものではなく、揺動部材90を非揺動位置方向(図8等における反時計回り方向)へ付勢するバネ等の付勢手段を別途設けて構成してもよい。
なお、以上説明した実施形態では、本発明の適用対象となる弾球遊技機の一例として、パチンコ機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができるものである。
PM パチンコ機(弾球遊技機)
PA 遊技領域
B 遊技球
I 糸付球
I 糸状体
10 遊技盤
12 発射レール
12c 出口開口
50 球戻り防止装置
60 揺動部材支持体
61 支軸(揺動軸)
62 空間
63 誘導開口
70 ベース部材
74 規制片
74a V字溝(ガイド溝)
79 固定刃
80 カバー部材
90 揺動部材
91 基部
93 開閉部
93a 発射側接触面
93b 戻り側接触面
93c 案内傾斜面
95 ウェイト部
98 可動刃
99 錘
100 切断機構
101 切断隙間

Claims (3)

  1. 遊技球発射機構により打球発射された遊技球を遊技盤上に設けられた発射レールによりガイドして前記遊技盤上の遊技領域内に放出する構成の弾球遊技機において、前記発射レールにおける遊技球の前記遊技領域内への出口開口の近傍に設けられ、前記遊技領域内に打ち出された遊技球が前記発射レール内に戻ってくることを防止する球戻り防止装置であって、
    前記遊技盤上に固定され、前記遊技盤に対して略垂直方向に延びた揺動軸を有する揺動部材支持体と、
    前記揺動部材支持体に囲まれて前記揺動軸に基部が枢結され、前記基部から前記遊技盤と平行な面内方向に延びる開閉部が前記揺動軸を中心として前記出口開口を閉止する位置と前記出口開口を開放する位置との間で揺動自在な揺動部材とを備え、
    前記開閉部は、前記遊技球発射機構により打球発射された遊技球が接触可能な発射側接触面と、前記遊技領域から前記発射レールに戻ってくる遊技球に接触可能な戻り側接触面とを有し、
    前記揺動部材は、前記出口開口を閉止する方向に常時付勢され、前記発射レールを通ってきた遊技球により前記開閉部の前記発射側接触面が押圧されたときにその押圧力によって前記出口開口を開放する方向に揺動し、
    前記戻り側接触面に対向して前記揺動部材支持体に設けられた固定刃と、前記揺動部材の前記戻り側接触面に設けられ前記揺動部材の揺動に応じて前記固定刃に対して近接離間する可動刃とを有して、前記固定刃と前記可動刃との間に被切断物を挟み込んで切断し得る切断機構が構成され、
    前記揺動部材支持体の内側部と前記揺動部材の外側部との間に、前記出口開口と、前記可動刃が前記固定刃から離間したときに両者の間に形成される切断隙間とを連通させる誘導開口が形成されていることを特徴とする弾球遊技機の球戻り防止装置。
  2. 前記開閉部が、前記外側部から当該開閉部の先端に向かって、前記先端に接近するにしたがって前記誘導開口の開口幅が順次広くなるように傾斜した案内傾斜面を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の球戻り防止装置。
  3. 前記揺動部材支持体が、前記開閉部の前記戻り側接触面に対向して前記固定刃の刃先の延びる方向に略平行して延びる規制片を有し、
    前記揺動部材が前記出口開口を開放する方向に揺動したときに、前記開閉部の前記戻り側接触面と前記規制片とが当接するとともに、前記可動刃と前記固定刃とが近接するようになっており、
    前記規制片が、前記誘導開口側から当該規制片の中間部に向けて傾斜もしくは湾曲して前記中間部を最深部とする凹状のガイド溝を有し、
    前記ガイド溝の前記最深部が、前記出口開口における遊技球の通過方向から見たときに前記固定刃と重なり合うように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機の球戻り防止装置。
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