JP4704385B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機に関するものである。
パチンコ機等の弾球遊技機では、発射手段により発射された遊技球を、例えば外レールと内レールとの間に形成された発射案内通路を介して遊技領域の上部側へと案内するようになっており、更にその発射案内通路から遊技領域への出口付近には、遊技球の発射方向への通過を許容しつつ戻り方向への通過を阻止する球戻り防止手段を配置して、一旦遊技領域内へ入った遊技球が発射案内通路側に戻ることを防止している。
この種の球戻り防止手段としては、出口を開閉する開閉部材を、バネや錘によって閉鎖方向に常時付勢することにより、遊技球の発射方向への通過を許容しつつ戻り方向への通過を阻止するように構成したものが一般的であった。
しかしながら、このような球戻り防止手段の場合、発射球が出口を通過する際には必ず開閉部材に接触するため、長期間の使用によって開閉部材が破損して交換を余儀なくされる場合があった。また、球戻り防止手段が発射球に対する抵抗となるため、例えば開閉部材の回転軸の変形等により抵抗が大きくなった場合には特に発射精度への影響が大きいという問題点もあった。
そこで、例えば特許文献1に記載の弾球遊技機では、遊技球を開閉部材に接触させることなく球戻りを防止すべく、発射案内通路上に遊技球検出手段を配置し、その遊技球検出手段による発射球の検出後、所定時間後に球戻り防止手段の開閉部材を開方向に駆動するように構成している。
特開2006−34564号公報
特許文献1に記載の弾球遊技機の場合、遊技球検出手段を開閉部材に近づけすぎると開閉部材の開放動作が発射球の通過に間に合わなくなるため、遊技球検出手段は開閉部材からある程度距離をおいて配置する必要があるが、遊技球検出手段と開閉部材の間の距離を大きくすると、遊技球検出手段には到達したが遊技領域までは届かないファール球に対しても開閉部材が開放し、既に遊技領域側に存在する遊技球が発射案内通路側に戻ってしまう可能性が高くなる問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、球戻り防止手段を必要最小限の期間だけ正確に開方向に駆動することが可能な弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、遊技領域7に向けて遊技球を発射する発射手段9と、該発射手段9により発射された遊技球を前記遊技領域7に案内する発射案内通路21と、該発射案内通路21から前記遊技領域7への出口24付近に設けられ且つ開閉駆動手段51の駆動により前記出口24を開閉する球戻り防止手段25と、前記発射手段9により発射された遊技球が前記出口24を通過するタイミングに合わせて前記出口24を開放するように前記開閉駆動手段51を制御する球戻り防止制御手段65とを備えた弾球遊技機において、前記発射案内通路21上の複数箇所に配置され且つ遊技球の通過を検出する発射球検出手段52a,52bと、該複数の発射球検出手段52a,52bによる遊技球の検出結果と前記出口24を開放するタイミングとの関係が規定された開放タイミング決定情報を記憶する記憶手段66とを備え、前記球戻り防止制御手段65は、前記複数の発射球検出手段52a,52bによる遊技球の検出結果と、前記記憶手段66に記憶された開放タイミング決定情報とに基づいて前記出口24を開放するタイミングを決定するように構成され、前記各発射球検出手段52a,52bよりも発射方向下流側で且つ前記出口24の近傍に遊技球の通過を検出する出口検出手段71を配置し、前記発射球検出手段52a,52bによる遊技球の検出結果と前記出口検出手段71による検出結果とに基づいて前記開放タイミング決定情報を生成及び/又は更新する決定情報制御手段67を備えたものである。
本発明によれば、制御遅れを防止すべく発射方向下流側の発射球検出手段52bと出口24との間隔を広くとっても、遊技領域7まで届かないファール球に対して出口24を開放する誤動作を防止でき、球戻り防止手段25を必要最小限の期間だけ正確に開方向に駆動することが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図13は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側には、ガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、共に前枠3に開閉自在に枢支されている。
ガラス扉4は前枠3に着脱自在に装着された遊技盤6の前側を覆うもので、遊技盤6の遊技領域7を透視可能なガラス窓8が設けられている。前面板5は前枠3の下部に配置された発射手段9等を前側から覆うもので、発射用の遊技球を貯留する供給皿10、発射手段9を作動させる発射ハンドル11等が前側に設けられている。
遊技盤6は、例えば前枠3に対して前側から着脱自在に装着されており、その前面側には、図2に示すように、発射手段9により発射された遊技球を遊技領域7の上部側に案内する外レール13と、遊技領域7の周囲を規定する周壁の少なくとも一部を構成する内レール14とが立設されると共に、遊技領域7内には、その略中央に画像表示手段を備えたセンターケース15が配置され、更にそのセンターケース15の左側に通過ゲート16が、下側に開閉式入賞手段17及び大入賞手段18が配置される他、普通入賞手段19、風車20等の各種遊技部品が装着されている。
外レール13及び内レール14は例えば金属板により構成されており、外レール13は遊技盤6の下部側の左右方向略中央位置又はそれよりも若干左寄りの位置から遊技盤6の左端側及び上端側を経て右上部側まで略円弧状に配置され、内レール14は遊技盤6の左上方から下部側の左右方向略中央まで外レール13に並行するようにその内側に配設され、更にそのまま遊技盤6の右縁部近傍まで略円弧状に延設されている。
このように、内レール14と外レール13とは、遊技盤6の左側部分において、互いに所定距離をおいて内外に配設されており、その内レール14と外レール13とで挟まれた部分が、発射手段9により発射された遊技球を遊技領域7に案内する発射案内通路21となっている。なお、遊技盤6の右端部には、外レール13と内レール14の端部間を連結する略円弧状の連結レール部22を備えた例えば合成樹脂製の装飾部材23が配置されている。
また、発射案内通路21から遊技領域7への出口24付近には、遊技領域7側から発射案内通路21側への遊技球の戻りを防止するための球戻り防止手段25が配置されている。この球戻り防止手段25は、図3〜図5に示すように、出口24を開閉する板状の開閉部31を有する可動部材32と、この可動部材32を回転可能に支持する支持部材33とを備えている。
支持部材33は、遊技盤6の前面側に沿う板状のベース部材34と、このベース部材34の前側に突設され且つ可動部材32を回転自在に支持する支持ピン35とを備え、その支持ピン35が内レール14の延長線よりも若干遊技領域7側に位置するように、内レール14の先端部14aの近傍で且つ遊技領域7側に配置され、遊技盤6の前側に着脱自在に固定されている。
可動部材32は、例えば合成樹脂製で、図5等に示すように、支持ピン35の軸部35aが挿通される軸孔36aを有する筒状部36を備え、その筒状部36の外周面から略半径方向外向きに開閉部31と錘部37とが例えば一体に突設されている。
開閉部31は、例えばその板厚が筒状部36の外径よりも小さい薄板状で、支持ピン35に対して略上向きとなるように配置されており、その支持ピン35廻りに所定角度の範囲で回転することにより、出口24を略閉鎖する閉鎖状態と、その閉鎖状態から発射球通過方向に開放する開放状態とに変化可能となっている。
開閉部31は、図3に示す閉鎖状態では、発射球の通過方向に対して直角よりも浅い角度で出口24側に突出し、且つその先端側と外レール13との間隔が少なくとも遊技球の外径よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域7側から発射案内通路21側に戻ろうとする遊技球は、閉鎖状態にある開閉部31に対して、その遊技領域7側の面(以下、戻り球当接面31aという)に衝突して遊技領域7側へ戻される。
また、開閉部31は、図4に示すように、発射球が発射案内通路21側の面(以下、発射球当接面31bという)に衝突することにより発射球通過方向、即ち時計方向に回転して、閉鎖状態から開放状態に変化するようになっている。この開放状態(図4に実線で示す)では、開閉部31の先端側と外レール13との間隔が少なくとも遊技球の外径よりも大きくなって、発射球の遊技領域7側への通過が許容される。
錘部37は、開閉部31を閉鎖側に付勢するもので、例えば筒状部36の外径と略同じ厚さで筒状部36に対して開閉部31の反対側に突設されている。錘部37には、図5に示すように、例えばその背面側から前向きに錘装着孔37aが形成されており、この錘装着孔37aに、例えば円柱状に形成された金属製の錘38が圧入されている。なお、錘38は例えば錘部37の背面よりも後側に突出するように装着されている。
可動部材32を回転自在に支持する支持部材33は、前述したようにベース部材34と支持ピン35とで構成されている。ベース部材34は、例えば合成樹脂製で、遊技盤6の前面側に沿って配置される板状の固定板41と、この固定板41の前面側に突設されるピン固定基部42、下カバー部43及び上カバー部44とを一体に備えている。
固定板41には、複数(例えば2つ)の固定孔41aが穿設されると共に、裏面側には複数の位置決め突起(図示省略)が一体に設けられており、この位置決め突起を遊技盤6側の位置決め孔(図示省略)に嵌合させて位置決めした状態で、固定孔41aを介して固定ネジ41cにより遊技盤6の前面側に着脱自在に固定されるようになっている。
また、固定板41には、可動部材32側の錘38の後端側が挿通されるガイド孔38aが形成されている。このガイド孔38aは、可動部材32が開放状態と閉鎖状態との間で揺動する際の錘38の円弧状の揺動軌跡に対応する長孔状に形成されている。
ピン固定基部42は、支持ピン35を固定するもので、支持ピン35が前側から嵌入される前後方向の嵌入孔42aを備えた略円筒状で、固定板41から若干前側に突出するように一体形成されている。なお、可動部材32側には、このピン固定基部42に対応する凹部32aが形成されている。
下カバー部43は、可動部材32の一部を下側、即ち遊技領域7側から覆うもので、閉鎖状態にある可動部材32に対して、筒状部36及び錘部37の外周面のうち、遊技領域7側の略半分を覆うように正面視略逆C型に配置され、固定板41の前側に突設されている。
また、下カバー部43には、可動部材32が閉鎖状態となったときに錘部37側に当接してその閉鎖方向への回転動作を規制する閉鎖方向規制部45が、例えば内面側に突設されている。更に、下カバー部43の上側端部は、可動部材32が開放状態となったときに開閉部31の戻り球当接面31a側に当接してその開放方向への回転動作を規制する開放方向規制部46を構成している。
上カバー部44は、内レール14の先端部14aと閉鎖状態の開閉部31との間を略塞ぐもので、可動部材32に対して下カバー部43の反対側に配置され、固定板41の前側に突設されている。上カバー部44は、板状に形成され、その発射方向後端部が内レール14の先端部14aの近傍に位置し、且つ発射方向先端部が開閉部31の発射球当接面31bの近傍に位置するように、内レール14の延長線に沿って発射方向後端部側が低い傾斜状となるように配置されている。上カバー部44の発射方向先端部の端縁はテーパー状に形成されており、その上面側のテーパー面47は発射方向後端側が先端側よりも低い傾斜状となっている。
球戻り防止手段25の後側には、図5及び図6に示すように、球戻り防止手段25の可動部材32を駆動して出口24を開閉するための開閉駆動手段51が設けられている。開閉駆動手段51は電磁ソレノイド等により構成され、例えば遊技盤6に形成された開口部6a内に収容されており、ON状態のときにその駆動軸51aにより可動部材32側の錘38を押して可動部材32を閉鎖状態から開放状態まで揺動させるように構成されている。なお、駆動軸51aと錘38とは結合されておらず、従って開閉駆動手段51がOFF状態のときには可動部材32は閉鎖状態と開放状態との間で揺動自在である。
また、発射案内通路21上の複数箇所、例えば2箇所に、遊技球の通過を検出する発射球検出手段52a,52bが配置されている。発射球検出手段52a,52bは、例えば磁気感応型の近接スイッチ等により構成されており、例えば遊技盤6に対してその裏側から着脱自在に装着されている。
発射球検出手段52a,52bは、第1発射球検出手段52aが発射方向上流側、第2発射球検出手段52bが発射方向下流側となるように所定間隔を空けて配置されており、更に下流側の第2発射球検出手段52bは出口24から発射方向上流側に十分離れた位置に配置されている。
なお、以下の説明では、第1発射球検出手段52aにより検出される遊技球の位置を 「第1検出位置」、第2発射球検出手段52bにより検出される遊技球の位置を「第2検出位置」というものとする。
続いて、本パチンコ機の制御系のうち、球戻り防止手段25の制御に関する構成について説明する。本実施形態の主制御基板61には、図7に示すように、各入賞口への遊技球の入賞に関する処理を行う入賞処理手段62、図柄変動に関する処理を行う図柄処理手段63、開閉式入賞手段17、大入賞手段18の開閉動作等に関する処理を行う役物処理手段64等の他、球戻り防止制御手段65、到達時間選択テーブル記憶手段66等が設けられている。
球戻り防止制御手段65は、球戻り防止手段25による球戻り防止動作を適切に行うべく開閉駆動手段51を制御するもので、例えば定期割込毎に図8に示すような球戻り防止制御処理を実行するように構成されている。
球戻り防止制御手段65による球戻り防止制御処理(図8)においては、まず第1発射球検出手段52a又は第2発射球検出手段52bによる遊技球の検出があったか否かが判断される(S1,S2)。そして、第1発射球検出手段52aによる検出があった場合には第1発射球検出処理(S3)が、第2発射球検出手段52bによる検出があった場合には第2発射球検出処理(S4)が、第1発射球検出手段52aと第2発射球検出手段52bとの何れの検出もない場合には非検出時処理(S5)が、夫々実行される。
第1発射球検出処理(S3)では、図9に示すように、まず通過フラグの値が0か否かが判断される(S11)。ここで、通過フラグは、発射球の状態等に応じて図12に示すような値がセットされるようになっている。
S11において通過フラグが0の場合には(S11:Yes)、遊技球が第1検出位置を発射方向に通過したものと判断され、通過フラグに1がセットされる(S12)と共に、通過時間タイマの値がリセットされ(S13)、第1発射球検出処理は終了する。なお、通過時間タイマの値は、非検出時処理(S5)において一定値が加算されるように構成されている。
一方、S11において通過フラグが0でない場合には、第1検出手段を発射方向とは逆の方向に通過したファール球が検出されたものと考えられるため、通過フラグに0がセットされ(S14)、第1発射球検出処理は終了する。
第2発射球検出処理(S4)では、図10に示すように、まず通過フラグの値が1であるか否かが判断される(S21)。ここで通過フラグの値が1でなければ(S21:No)、第2検出手段を発射方向とは逆の方向に通過したファール球が検出されたものと考えられるため、通過フラグに−1がセットされ(S22)、第2発射球検出処理は終了する。
S21において通過フラグの値が1の場合には(S21:Yes)、遊技球が第2検出位置を発射方向に通過したものと判断され、その時点における通過時間タイマの値が、第1検出位置から第2検出位置までの間を通過するのに要した時間を示す通過時間Taにセットされ(S23)、この通過時間Taと、到達時間選択テーブル記憶手段66に記憶された到達時間選択テーブルとに基づいて、第2検出位置を通過してから出口24に到達するまでに要する時間を示す到達時間Tbが決定される(S24)。
ここで、到達時間選択テーブル(開放タイミング決定情報の一例)は、例えば図13に示すように、通過時間Taと到達時間Tbとの対応関係を規定したもので、例えば到達時間選択テーブル記憶手段66に予め記憶されている。なお、通過時間Taは遊技球の速度が速くなるほど大きくなるから、通過時間Taと到達時間Tbとの関係は、通過時間Taが所定値以下の範囲では通過時間Taが大になるほど到達時間Tbも大になるが、通過時間Taが所定値を超えると、遊技球が出口24を通過して遊技領域7に到達することができなくなる。本実施形態の到達時間選択テーブルにおいては、遊技球が遊技領域7に到達不可能な場合には、図13に示すようにその通過時間Taに対応する到達時間Tbに0が設定されているものとする。
なお、出口24に到達できても遊技領域7までは到達できない場合も考えられるが、本実施形態では、遊技領域7まで到達できない場合には出口24に到達できる場合でも到達時間Tbに0が設定されているものとする。
S24で決定された到達時間Tbの値が0である場合、即ちその遊技球が遊技領域7に到達不可能である場合には(S25:No)、通過フラグに−2がセットされ(S26)、第2発射球検出処理は終了する。
一方、S24で決定された到達時間Tbの値が0よりも大である場合、即ちその遊技球が遊技領域7に到達可能である場合には(S25:Yes)、通過フラグに2がセットされ(S27)、到達時間タイマがリセットされ(S28)、第2発射球検出処理は終了する。なお、到達時間タイマの値は、非検出時処理(S5)において一定値が加算されるように構成されている。
非検出時処理(S5)では、図11に示すように、まず通過フラグの値が判断される (S31〜S33)。通過フラグの値が1〜3の何れでもない場合(S31:No,S32:No,S33:No)にはここで非検出時処理は終了する。
通過フラグの値が1の場合には(S31:Yes)、通過時間タイマの値に一定値(例えば1)が加算され(S34)、ここで非検出時処理は終了する。
通過フラグの値が2の場合、即ち遊技領域7に到達可能な発射球が第2検出位置と出口24との間に存在する場合には(S31:No,S32:Yes)、到達時間タイマの値に一定値(例えば1)が加算され(S35)、その加算後の到達時間タイマの値が第2発射球検出処理のS24で決定された到達時間Tbの値に達しているか否かが判断される (S36)。到達時間タイマの値が未だ到達時間Tbに達していない場合には(S36:No)ここで非検出時処理は終了する。
到達時間タイマの値が到達時間Tbに達した場合には(S36:Yes)、開閉駆動手段51がONにされ(S37)、開放時間タイマの値がリセットされ(S38)、更に通過フラグに3がセットされ(S39)、非検出時処理は終了する。開閉駆動手段51がONされると、球戻り防止手段25の可動部材32が閉鎖状態から開放状態に変化して出口24が開放される。
通過フラグの値が3の場合、即ち発射球が出口24を通過中で開閉駆動手段51が開放側に駆動中の場合には(S31:No,S32:No,S33:Yes)、開放時間タイマの値に一定値(例えば1)が加算され(S40)、その加算後の開放時間タイマの値が所定の開放時間Tcの値に達しているか否かが判断される(S41)。開放時間タイマの値が未だ開放時間Tcに達していない場合には(S41:No)ここで非検出時処理は終了する。
開放時間タイマの値が開放時間Tcに達した場合には(S41:Yes)、開閉駆動手段51がOFFにされ(S42)、通過フラグに0がセットされ(S43)、非検出時処理は終了する。
なお、開放時間Tcは一定値でもよいが、例えば予め定められた開放時間テーブルに基づいて、通過時間Ta又は到達時間Tbの値に応じた適切な値を選択するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、発射案内通路21上の複数箇所(2箇所)に配置され且つ遊技球の通過を検出する第1,第2発射球検出手段52a,52bを備え、球戻り防止制御手段65は、それら第1,第2発射球検出手段52a,52bによる遊技球の検出結果と、到達時間選択テーブル記憶手段66に記憶された到達時間選択テーブル(開放タイミング決定情報)とに基づいて出口24を開放するタイミングを決定するように構成されているため、制御遅れを防止すべく下流側の第2発射球検出手段52bと出口24との間隔を広くとっても、遊技領域7まで届かないファール球に対して出口24を開放する誤動作を防止でき、球戻り防止手段25を必要最小限の期間だけ正確に開方向に駆動することが可能である。
球戻り防止制御手段65は、第1,第2発射球検出手段52a,52bからの検出信号が発射方向の配置順に順次得られることを条件に、第1検出位置から第2検出位置までの間を通過するのに要した時間を示す通過時間Ta(各検出信号の検出時間間隔)と到達時間選択テーブル(開放タイミング決定情報)とに基づいてその遊技球が出口24に到達するタイミングを決定し、そのタイミングに合わせて開閉駆動手段51をONして開方向に制御するように構成されているため、短い処理時間で正確に出口24を開放することができると共にファール球による誤動作も確実に防止できる。
また、球戻り防止手段25は、開閉駆動手段51が球戻り防止手段25を開方向に駆動していない状態においても、発射方向の遊技球については出口24の通過を許容するように構成されているため、何らかの不具合によって発射球が出口24を通過する際に開閉駆動手段51が開方向に動作しなかった場合でもその通過が阻害されることはない。
図14及び図15は第1の実施形態を改良した第2の実施形態を例示し、出口24の近傍に遊技球の通過を検出する出口検出手段71を配置し、第1,第2発射球検出手段52a,52bによる検出結果と出口検出手段71による検出結果とに基づいて到達時間選択テーブルを生成するように構成した例を示している。
本実施形態では、図14に示すように、出口24の近傍に例えば第1,第2発射球検出手段52a,52bと同様の近接スイッチ等よりなる出口検出手段71が配置されている。この出口検出手段71は、例えば球戻り防止手段25の発射球当接面31bに略当接した状態の遊技球(図4参照)を検出可能な位置に設けることが望ましい。
また、主制御基板61には、図15に示すように、到達時間選択テーブルを生成して到達時間選択テーブル記憶手段66に記憶させる決定情報制御手段67が設けられている。本実施形態では、当該パチンコ機の使用開始当初は到達時間選択テーブル記憶手段66に到達時間選択テーブルは記憶されておらず、使用開始当初から所定期間は球戻り防止制御手段65による球戻り防止制御処理は実行されないようになっている。
そして、その使用開始当初からの所定期間中は、決定情報制御手段67により、第1,第2発射球検出手段52a,52bからの検出信号と、出口検出手段71からの検出信号とに基づいて、通過時間Taと到達時間Tbとの関係が蓄積され、その蓄積された情報に基づいて到達時間選択テーブルが生成されて到達時間選択テーブル記憶手段66に記憶されるようになっている。
到達時間選択テーブル記憶手段66に到達時間選択テーブルが記憶された後は、第1の実施形態と同様、球戻り防止制御手段65による球戻り防止制御処理が実行される。
以上のような構成を採用すれば、使用開始当初の所定期間は遊技球が球戻り防止手段25に接触するが、その後は機種毎のバラツキがあっても球戻り防止手段25を極めて正確に駆動することが可能である。
図16は第1の実施形態を改良した第3の実施形態を例示し、出口24の遊技領域7側近傍に遊技球の通過を検出する出口検出手段71を配置し、出口検出手段71からの検出信号が得られた場合には開閉駆動手段51を閉鎖側に制御するように構成した例を示している。
本実施形態では、図16に示すように、出口24の遊技領域7側近傍に例えば第1,第2発射球検出手段52a,52bと同様の近接スイッチ等よりなる出口検出手段71が配置されている。
そして、球戻り防止制御手段65により実行される球戻り防止制御処理においては、非検出時処理におけるS37(図11)で開閉駆動手段51がONにされて出口24が開放された後は開放時間タイマによる計時等の処理は行われず、出口検出手段71から検出信号が得られた時点で開閉駆動手段51がOFFされるように構成されている。
このような構成を採用することにより、球戻り防止手段25の開放側への駆動タイミングだけでなく閉鎖側への駆動タイミングについても極めて正確に制御することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、開放タイミング決定情報は、通過時間Taと到達時間Tbとの対応関係を規定した到達時間選択テーブルに限られるものではなく、例えば通過時間Taと到達時間Tbとの関係を表す関係式等でもよい。即ち、開放タイミング決定情報は、通過時間Taに対して到達時間Tbを一義的に求められる情報であればよい。
第1の実施形態において、第2,第3の実施形態のように出口24の近傍に出口検出手段71を配置し、通過時間Taと到達時間選択テーブル等の開放タイミング決定情報とに基づいて到達時間Tbを決定する制御を行いつつ、遊技球が第2検出位置を通過してから出口検出手段71により検出されるまでの時間を計時し、その計時時間に基づいて開放タイミング決定情報を更新するように構成してもよい。これにより、開放タイミング決定情報を機種毎に最適化することが可能である。
発射球検出手段は発射案内通路21上の3箇所以上に配置してもよい。また発射球検出手段は遊技盤6の盤面側でなく例えば外レール側等に配置してもよい。
第1,第2発射球検出手段52a,52bによる検出結果に基づいてファール球の発生が認められたとき、即ち例えば通過フラグの値が−1,−2等となったときに、発射動作を停止させるように制御してもよい。
球戻り防止制御手段65は、主制御基板61以外の例えば払出制御基板、発射制御基板等のサブ基板上に設けてもよい。
また、複数の発射球検出手段52a,52bからの検出信号に加えて、又はそれら検出信号に代えて、発射ハンドル11の操作量に対応する信号を球戻り防止制御手段65に入力し、それらに基づいて出口24を開放するタイミングを決定するように構成してもよい。
更に、実施形態では本発明をパチンコ機に適用した例を示したが、アレンジボール機等の各種弾球遊技機において同様に実施可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の全体斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機でガラス扉及び前面板を外した状態の正面図である。 球戻り防止手段の閉鎖状態を示す遊技盤の要部拡大図である。 球戻り防止手段の開放状態を示す遊技盤の要部拡大図である。 球戻り防止手段の分解斜視図である。 開閉駆動手段の装着状態を示す遊技盤の正面断面図である。 制御系のブロック図である。 球戻り防止制御処理のフローチャートである。 第1発射球検出処理のフローチャートである。 第2発射球検出処理のフローチャートである。 非検出時処理のフローチャートである。 通過フラグに設定される値の一覧表である。 到達時間選択テーブルの一例である。 本発明の第2の実施形態を示すパチンコ機でガラス扉を外した状態の要部正面図である。 本発明の第2の実施形態を示す制御系のブロック図である。 本発明の第3の実施形態を示すパチンコ機でガラス扉を外した状態の要部正面図である。
符号の説明
7 遊技領域
9 発射手段
21 発射案内通路
24 出口
25 球戻り防止手段
51 開閉駆動手段
52a 第1発射球検出手段(発射球検出手段)
52b 第2発射球検出手段(発射球検出手段)
65 球戻り防止制御手段
66 到達時間選択テーブル記憶手段(記憶手段)
67 決定情報制御手段
71 出口検出手段

Claims (4)

  1. 遊技領域(7)に向けて遊技球を発射する発射手段(9)と、該発射手段(9)により発射された遊技球を前記遊技領域(7)に案内する発射案内通路(21)と、該発射案内通路(21)から前記遊技領域(7)への出口(24)付近に設けられ且つ開閉駆動手段(51)の駆動により前記出口(24)を開閉する球戻り防止手段(25)と、前記発射手段(9)により発射された遊技球が前記出口(24)を通過するタイミングに合わせて前記出口(24)を開放するように前記開閉駆動手段(51)を制御する球戻り防止制御手段(65)とを備えた弾球遊技機において、前記発射案内通路(21)上の複数箇所に配置され且つ遊技球の通過を検出する発射球検出手段(52a)(52b)と、該複数の発射球検出手段(52a)(52b)による遊技球の検出結果と前記出口(24)を開放するタイミングとの関係が規定された開放タイミング決定情報を記憶する記憶手段(66)とを備え、前記球戻り防止制御手段(65)は、前記複数の発射球検出手段(52a)(52b)による遊技球の検出結果と、前記記憶手段(66)に記憶された開放タイミング決定情報とに基づいて前記出口(24)を開放するタイミングを決定するように構成され、前記各発射球検出手段(52a)(52b)よりも発射方向下流側で且つ前記出口(24)の近傍に遊技球の通過を検出する出口検出手段(71)を配置し、前記発射球検出手段(52a)(52b)による遊技球の検出結果と前記出口検出手段(71)による検出結果とに基づいて前記開放タイミング決定情報を生成及び/又は更新する決定情報制御手段(67)を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記球戻り防止制御手段(65)は、前記複数の発射球検出手段(52a)(52b)からの検出信号が発射方向の配置順に順次得られることを条件に、それら各検出信号の検出時間間隔と前記開放タイミング決定情報とに基づいてその遊技球が前記出口(24)に到達するタイミングを決定し、そのタイミングに合わせて前記開閉駆動手段(51)を開方向に制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記球戻り防止手段(25)は、前記開閉駆動手段(51)が前記球戻り防止手段(25)を開方向に駆動していない状態においても、発射方向の遊技球については前記出口(24)の通過を許容するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記出口(24)の前記遊技領域(7)側近傍に遊技球の通過を検出する出口検出手段(71)を配置し、前記球戻り防止制御手段(65)は、前記出口検出手段(71)からの検出信号が得られた場合には前記開閉駆動手段(51)を閉鎖側に制御するように構成されていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の弾球遊技機。
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