JP2016087301A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域を通過することを防止可能な遊技機を提供する。【解決手段】非特定領域において開閉動作し、閉鎖状態において排出口から遊技球が排出されるのを阻止する排出阻止体を備え、特定領域は、非特定領域よりも閉鎖状態の排出阻止体によって誘導通路内に貯留される所定個数の遊技球分上流側に設けられ、所定個数の遊技球が誘導通路内に貯留された状態において、入賞口に入球した遊技球が、貯留された遊技球により特定領域側に誘導される構成とした。【選択図】図3

Description

本発明は、特定領域を有する遊技機に関し、特に設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域を通過することを防止可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の一例としてのパチンコ機には、遊技球が流下可能な遊技領域を有した遊技盤が搭載されており、遊技盤の遊技領域には、始動口や一般入賞口、或いは大入賞口といった入賞口を有する複数の入賞装置が配設されている。
例えば、特許文献1には、いわゆる大当り遊技中にのみ動作する大入賞装置が配設されたパチンコ機が開示されている。この入賞装置は、大当り遊技中の所定期間に限って開放動作する開閉体と、開閉体の開放動作中に内部に進入した遊技球を側方に誘導する誘導通路と、当該誘導通路上に併設された特定領域及び非特定領域と、開閉動作によって上記特定領域を所定の周期で開放又は閉鎖する蓋部材とを主たる構成として備える。
そして、上記従来の大入賞装置においては、始動入賞口への遊技球の入球を契機とする大当り遊技の可否に係る所定の内部抽選の結果が、大当り遊技を実行させる「当り」であり、かつ、大入賞装置の開閉体の開放動作中において進入した遊技球が特定領域に入球したことに基づいて、大当り遊技後の遊技状態を有利な状態に変化させる構成である。
特開2012−245173号公報
しかしながら、特定領域を開放又は閉鎖する蓋部材は、その開閉動作が時間によって管理されており、当りの種類に関わらず所定の周期で開閉を繰り返すため、遊技球が偶発的に特定領域を通過してしまうという可能性や、蓋部材が開放動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する所謂狙い打ちがなされることによって、遊技球が特定領域を通過してしまうという可能性があった。そして、偶発的、或いは狙い打ちによって遊技球が特定領域を通過した場合であっても、大当り遊技後の遊技状態を有利な状態に変化させざるを得ず、設計時に想定された遊技者側への利益が、大幅に増加するという不都合が生じる。
本発明は上記課題を解決すべく、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域を通過することを防止可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための遊技機の構成として、遊技盤に設けられた遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口と、開閉動作により入賞口への遊技球の入球を許容又は阻止する開閉体と、入賞口と連通する誘導通路と、誘導通路よりも下流側に設けられ、入賞口に入球した遊技球の入球が可能な排出口を有する非特定領域と、誘導通路の途中に設けられ、入賞口に入球した遊技球の入球が可能な入球口を有する特定領域とを備えた遊技機であって、非特定領域において開閉動作し、閉鎖状態において排出口から遊技球が排出されるのを阻止する排出阻止体を備え、特定領域は、非特定領域よりも閉鎖状態の排出阻止体によって誘導通路内に貯留される所定個数の遊技球分上流側に設けられ、所定個数の遊技球が誘導通路内に貯留された状態において、入賞口に入球した遊技球が、貯留された遊技球により特定領域側に誘導される構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域を通過することを防止可能となる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 第1大入賞装置の内部構造を示す正面図である。 第1の開閉機構の概略縦断面図である。 第1の開閉機構の斜視図である。 排出阻止体の概略縦断面図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 特図当否判定テーブルの概要図である。 特図種別決定テーブルの概要図である。 変動パターン決定テーブル及び変動時間決定テーブルの概要図である。 図柄種別、遊技状態、保留種別、及び変動時間の関係を示すテーブルである。 特別遊技制御テーブルの概要図である。 遊技状態設定テーブルの概要図である。 第1大入賞装置の開閉体及び排出阻止体の動作を示すタイムチャートである。 普図当否判定テーブルの概要図である。 普図変動パターンテーブルの概要図である。 開閉体作動テーブルの概要図である。 他の実施形態に係る第1大入賞装置の内部構造を示す正面図である。 他の実施形態に係る開閉体、回転体及び排出阻止体のタイムチャートである。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ機の各部の左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
[遊技機の全体構成について]
図1に示すように、遊技機の一例としてのパチンコ機1は遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30(図2参照)と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7と、パネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8とを主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域30A(図2参照)を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御装置300(図7参照)と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御装置300側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、演出表示装置450と、遊技球誘導壁部40と、後述する複数の入賞装置が配設される。演出表示装置450は、例えば1〜8までの数字、及び特定のキャラクター等からなる演出図柄Sを変動表示可能な液晶表示装置であって、その演出表示部45は遊技盤30の中央部において遊技盤30全体の面積の4分の1程度を占めている。当該演出表示部45には、演出図柄Sの他、演出図柄Sの変動表示に伴って、予告演出やリーチ演出等の画像や動画によって表現される多様な変動演出が表示され、遊技者は一般に、演出表示部45上に表示される演出図柄Sの変動表示や、変動演出を視認しながら遊技を楽しむこととなる。
演出表示部45の周囲には、遊技球誘導壁部40が前方に向けて突設されている。遊技球誘導壁部40は、演出表示部45の上部、及び両側部を略円形状に取り囲むように延在する壁部である。上述のガラス窓4Aが閉じられた場合において、遊技球誘導壁部40の前端部とガラス窓4Aとは、遊技球の直径未満で接近し、遊技球誘導壁部40で囲まれた内側に遊技球が進入することは不可能とされる。
遊技盤30には、遊技球誘導壁部40と、外ガイド部27及び内ガイド部28とによって区画された遊技領域30Aが形成される。遊技領域30Aは、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成された遊技球の流下可能な空間である。また、遊技盤30には、多数の釘や風車が稙設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作に応じて駆動する図外の発射機構により発射され、遊技領域30A内に到達した遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域30A内を流下する。
また、本実施形態において遊技領域30Aは、概ね左打ち領域ELと右打ち領域ERとに区分けされている。左打ち領域ELは、遊技盤30の左右中心線CLよりも左側の領域であり、当該左打ち領域ELに到達した遊技球は概ね矢印X1で示す方向に向かって遊技領域30A内を流下する。
一方、右打ち領域ERは、遊技領域30Aの左右中心線CLよりも右側の領域であり、矢印X2で示すように当該右打ち領域ERに到達した遊技球は、遊技球の直径よりも僅かに広く、2個以上の遊技球が流下不能な右打ち通路36を通って遊技領域30A内を流下する。
遊技盤30の遊技領域30A内には、第1始動入賞装置50、第2始動入賞装置52、第1大入賞装置60、複数の一般入賞装置95、及び第2大入賞装置120が配設されており、これらの入賞装置に遊技球が入球すると、各入賞装置に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動入賞装置50、又は第2始動入賞装置52に入球すると、上記賞球の払出しの他、第1大入賞装置60,第2大入賞装置120を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)の可否に関する抽選(特図当否抽選)や、当該特別遊技の態様等を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御装置200(図7参照)により実行される。即ち、第1始動入賞装置50、又は第2始動入賞装置52への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
また、遊技球が第1大入賞装置60に入球すると、当該第1大入賞装置60内に延設された後述の誘導通路72の経路の途中に設けられた特定領域R1(図3参照)の通過の有無に基づいて、特別遊技後の遊技状態を変更する処理が主制御装置200により実行される。
以下、各入賞装置の構成について説明する。
第1始動入賞装置50は、遊技領域30Aの左右方向略中央において、上記演出表示部45の下部に延設されたステージ47の下方に配設される。第1始動入賞装置50は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上方が開口した入賞部50Aと、第1始動口検出スイッチSW1(図7参照)とを備える。入賞部50Aの上方開口(第1始動入賞口)より内部に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第1始動口検出スイッチSW1によって検出される。
図7に示すように、第1始動口検出スイッチSW1は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理等を実行する。なお、本例において第1始動入賞装置50は、上述の左打ち領域ELを流下する遊技球のみが入球し得る位置に設定されている。
第2始動入賞装置52は、右打ち領域ER内において前述の第1始動入賞装置50、第1大入賞装置60よりも上方に配設される。第2始動入賞装置52は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、側部が開口した矩形状の入賞部52Aと、第2始動口検出スイッチSW2(図7参照)と、入賞部52Aの側部において開閉動作可能に設けられた開閉体53とを備える。
図2に示すように、矩形状の入賞部52Aは透明なケーシングにより形成されており、遊技者は入賞部52Aの側部開口(第2始動入賞口)への遊技球の入球有無を視認可能である。入賞部52A内に入球した遊技球は、内部に配設された第2始動口検出スイッチSW2により検出される。第2始動口検出スイッチSW2は主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。
図2に示すように、開閉体53は、遊技盤30の背面側に配設されたソレノイドSOL1の駆動によって閉鎖状態と開放状態とを取り得る羽根状部材である。開閉体53が直立した閉鎖状態においては、開閉体53の自由端部が、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上下方向に延在する流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径未満の間隔で接近することから、遊技球は第2始動入賞装置52の入賞部52Aに入球することはできない。一方、開閉体53が左右方向に倒伏した開放状態においては、開閉体53の自由端部が流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径以上の間隔を有して離間することから、遊技球は第2始動入賞装置52の入賞部52Aに入球可能となる。なお、第2始動入賞装置52の位置は、上述の右打ち領域ERに打ち出された遊技球のみが入球し得る位置に設定されており、遊技球が右打ち領域ERを流下し、かつ、開閉体53が開放動作中である場合に限って入球が可能となる。また、開閉体53の開放動作に関するソレノイドSOL1の駆動制御については後述する。
第2始動入賞装置52の上方には、通過ゲート58が配設される。通過ゲート58は、上下が開放した門型の遊技部品であって、その内部にはゲート検出スイッチSW3(図7参照)が格納されている。通過ゲート58を通過した遊技球は、ゲート検出スイッチSW3によって検出される。詳細については後述するが、主制御装置200は、ゲート検出スイッチSW3からの検出信号の入力を契機として前述の開閉体53の開放の可否に関する各種の抽選を実行する。
次に、図3,図4を参照し、第1大入賞装置60について説明する。第1大入賞装置60は、右打ち領域ERにおいて前述の第2始動入賞装置52よりも下流側に配設される装置である。
図3は、第1大入賞装置60の内部構造を透過して示す正面図である。図4は、第1大入賞装置60の内部構造を示す断面(図2中のA−A断面)図である。各図において第1大入賞装置60は、遊技盤30の盤面に対して、略面一となるように図外の固定手段を介して取り付けられる取付基盤62と、当該取付基盤62の前方に対向して取着される流路構造体70と、流路構造体70の内部に形成された誘導通路72の上流側を開閉する第1の開閉機構80と、誘導通路72よりも下流側に設けられた非特定領域R2において開閉動作し、閉鎖状態において非特定領域取込口76cから遊技球が排出されるのを阻止する排出阻止体112を有する第2の開閉機構110とを主たる構成として備える。
図3(a)に示すように、取付基盤62には、その周囲に複数の取付孔61aが開設されており、当該取付孔61aを介して図外の固定手段が遊技盤30側に螺入されることにより、その前面が遊技盤30の盤面に対して略面一となる。
流路構造体70は、取付基盤62に正対して組み付けられる箱型の構造体であって、取付基盤62側に延長する図外の複数の取付ボスと、取付基盤62の前方に突設された図外の複数の取付突起とが嵌め合わされることにより、取付基盤62に一体的に組み付けられる。流路構造体70の内部には、遊技球が下流側に向かって誘導される(流下可能な)誘導通路72が形成されている。流路構造体70内に入球した遊技球は、排出阻止体112の開放(遊技球が非特定領域R2を通過可能)時において、誘導通路72内よりも下流側に設けられた非特定領域取込口76cを経由して非特定領域R2を通過することとなるか、又は、排出阻止体112の閉鎖(遊技球が非特定領域R2を通過不可能)時において、後述する誘導通路72の途中に設けられた分岐通路100から特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することとなる。
以下、第1大入賞装置60の流路構造体70の構造を詳細に説明する。
図3(a)に示すように、流路構造体70の上部には、上側誘導壁74が前後方向に突設される。図2からも分かるように、上側誘導壁74は右打ち領域ER側の外ガイド部27と接し、第1大入賞装置60方向に緩やかに下傾斜する球受け部74aと、当該球受け部74aと連接し、外ガイド部27と略平行に下傾斜する球落下部74bと、当該球落下部74bと連接し、第1大入賞装置60方向に緩やかに下傾斜する球誘導部74cとを有する。また、図4に示すように、上側誘導壁74の前縁部には、当該上側誘導壁74の延長方向に沿って上方に延出する前側誘導壁75が形成されている。
図3(a)の矢印X3に示すように、右打ち領域ERを流下して球落下部74bや球誘導部74cに到達した遊技球Pは、通常時において取付基盤62と前側誘導壁75との間をその傾斜に沿って第1始動入賞装置50方向に流下することとなる。
また、後述する特別遊技が実行されている場合において、右打ち領域ERを経て球誘導部74c上に到達した遊技球Pは、矢印X4に示すように、当該球誘導部74cの途中に設けられた第1大入賞口65aを介して誘導通路72内に進入する可能性がある。第1大入賞口65aは、球誘導部74cに開設された平面視矩形状の開口であって、球誘導部74cに到達した遊技球を1個ずつ誘導通路72内に導入可能な大きさを有する。
第1大入賞口65aは、特別遊技実行中以外の通常時においては、第1の開閉機構80の開閉体81によって閉鎖され、遊技球の入球が阻止される。一方で、特別遊技実行中においては開閉体81が後方に向けて所定の周期により開放動作することによって、遊技球の入球が許容される。
図3に示すように、第1大入賞口65aと連通する誘導通路72は、球落下部73と球排出部76とから構成される。球落下部73は、一側壁73aと他側壁73bとの間に形成される内部通路である。一側壁73a及び他側壁73bは、互いに垂直方向に延在して対向するとともに、遊技球の直径よりも僅かに広く、遊技球の直径の2倍未満の間隔を有して離間する。
上記構成により、本実施形態に係る誘導通路72の球落下部73は、第1大入賞口65aと連通して垂直に延在する通路として形成されているため、第1大入賞口65aに入球した遊技球は、当該第1大入賞口65aから誘導通路72の球排出部76に至るまでの間、毎回ほぼ同じ速さで球落下部73を流下することとなる。
誘導通路72の球落下部73の途中には、第1大入賞口検出スイッチSW4が配設される。第1大入賞口検出スイッチSW4は、他側壁73b側に形成された収容部73cによって一側壁73a及び他側壁73b間に横架するように支持されており、誘導通路72の球落下部73内を流下する全ての遊技球を検出する。また、第1大入賞口検出スイッチSW4は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200側では、当該第1大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号の入力に基づいて賞球を例えば15個払い出す賞球払出処理を実行する。
図3(a)に示すように、誘導通路72の球落下部73の途中には、他側壁73b側に分岐する分岐通路100が形成される。分岐通路100は、他側壁73b側に位置し、第1大入賞口検出スイッチSW4よりも下流側に形成される。分岐通路100は、他側壁73bと連続して形成され、下方側に向かって延長し、後述する球排出部76の下部壁76bとつながる正面視略U字状の壁部100aによって形成される内部通路である。分岐通路100は、遊技球の直径よりも僅かに広く、遊技球の直径の2倍未満の間隔を有する。
分岐通路100の下流側には、特定領域R1を構成する特定領域取込口77が設けられる。特定領域R1は、上述した分岐通路100と、入球口としての特定領域取込口77と、当該特定領域取込口77より後方において下方に延在する図外の排出流路と、当該排出流路に配設された特定領域検出スイッチSW5(図7参照)とを含む領域である。また、後述するように、特定領域R1は、非特定領域R2よりも閉鎖状態の排出阻止体112によって誘導通路72内に貯留される所定個数(本例では8個)の遊技球分上流側に設けられる。
詳細については後述するが、特別遊技の実行中において誘導通路72を流下した遊技球は、第2の開閉機構110の排出阻止体112によって誘導通路72内に貯留され、所定の貯留数に達した場合に、その貯留された遊技球の一部が特定領域取込口77に入球する。そして、上記特定領域R1を通過すると、特別遊技後の遊技状態を遊技者にとって有利な状態(高確率状態)とする所定の遊技状態設定処理が主制御装置200により実行され、特別遊技終了後の遊技状態が切り替えられる。
図3(a),図6に示すように、垂直に延在する球落下部73と連通する球排出部76は、一側壁73aと連続して第1始動入賞装置50側に向けて緩やかに下傾斜する上部壁76aと、分岐通路100の壁部100aと連続して上部壁76aと平行に第1始動入賞装置50側に向けて緩やかに下傾斜する下部壁76bとの間に形成される内部通路である。球排出部76の終端側には、遊技球を後方へ排出可能とする非特定領域R2を構成する非特定領域取込口76cが開設されている。
図6に示すように、非特定領域R2は、非特定領域取込口76cと、当該非特定領域取込口76cより前方側(非特定領域取込口76cと誘導通路72の球排出部76とをつなぐ部分)と、当該非特定領域取込口76cより後方において下方に延在する排出流路116とを含む領域であり、当該非特定領域R2と特定領域R1とは、閉鎖状態の排出阻止体112によって誘導通路72内に貯留される所定個数(本例では8個)の遊技球分離間している。また、非特定領域R2を通過する遊技球は、上記排出流路116内に配設された図外の排出検出スイッチによって検出された後、図外の排出機構を経由して機外に排出される。つまり、誘導通路72の球落下部73を経た後、球排出部76の非特定領域取込口76cを介して非特定領域R2を通過する全ての遊技球は、排出検出スイッチによって検出された後、図外の排出機構を経由して機外に排出される。
以下、特に図3〜図6を参照して上記第1大入賞口65aを閉鎖又は開放する開閉体81を有する第1の開閉機構80、及び非特定領域取込口76cを閉鎖又は開放する排出阻止体112を有する第2の開閉機構110について説明する。
[第1の開閉機構80について]
図4に示すように、第1の開閉機構80は、取付基盤62の後方に配設されたユニット板91の後面に取り付けられる。図4,図5に示すように、第1の開閉機構80は、下部ケーシング82内に格納されたソレノイドSOL2と、下部ケーシング82の上部に組み付けられた上部ケーシング83内に格納された開閉体81と、当該開閉体81と前記ソレノイドSOL2とを連結して開閉体81を前後方向に進退動作(開閉動作)させるリンク85とを主たる構成として備える。
ソレノイドSOL2は、導通時及び非導通時におけるプランジャp1の進退方向が前後方向となるように下部ケーシング82内に格納される。ソレノイドSOL2は、開閉体81の駆動源であって、主制御装置200と電気的に接続される。プランジャp1の前端部には、リンク85の略中心部に形成された支持孔85aを介してリンク85が回転自在に取り付けられる。
リンク85は、下部ケーシング82及び上部ケーシング83に渡って上下方向に延在する板状部材である。リンク85の下端部は、下部ケーシング82の側面に形成された支承部82aによって回転可能に支持されている。一方、リンク85の上端部は、スライダ86の側部に対して回転可能に接続されている。
図4,図5に示すようにスライダ86は、両側部において前後方向に隔てて突設された軸部87a;87bが上部ケーシング83の両側部に開設されたガイド部83aに摺動可能に支持された状態で上部ケーシング83内に格納されており、上部ケーシング83内を前後方向に進退移動可能である。また、スライダ86の前部には、開閉体81が前方に向けて突設されている。
開閉体81は、L字状に屈曲する部位を有して、その先端部がユニット板91に開設された開口部91aを介して取付基盤62に開設された突出開口62aよりも前方に突出する突出板部81aを有している。図5に示すように、突出板部81aの平面形状は、球誘導部74cの途中に設けられた前述の第1大入賞口65aの平面形状と略対応する横長台形状に形成されており、突出板部81aが突出開口62aよりも前方に突出した状態では、第1大入賞口65aが閉鎖状態とされ、遊技球が第1大入賞口65aに入球することが阻止される。
一方、主制御装置200による駆動制御によりソレノイドSOL2が通電された場合、プランジャp1はバネに抗して後方に吸引され、プランジャp1の前端部と連結されたリンク85は、支承部82aによって回転可能に支持された下端部を回転中心として後方に向かって回転する。そして、リンク85の上端部に接続されたスライダ86は、リンク85の後方への回転動作に伴って後方に移動する。スライダ86の後方移動により開閉体81の突出板部81aの先端部は突出開口62a内に収容され、第1大入賞口65aは遊技球の入球が可能な開放状態とされる。
このように第1の開閉機構80は、第1大入賞口65aを閉鎖状態又は開放状態とする開閉体81を備えており、開閉体81の駆動源としてのソレノイドSOL2が主制御装置200によって駆動制御されることにより、第1大入賞装置60の第1大入賞口65a(誘導通路72)内への遊技球の入球を阻止又は許容する。
[第2の開閉機構110について]
次に、第2の開閉機構110について説明する。
第2の開閉機構110は、取付基盤62よりも後方側に設けられ、ケーシング111内に格納されるソレノイドSOL3と、当該ソレノイドSOL3のプランジャp2の進退動作に連動して前後方向に進退動作し、非特定領域取込口76cを開放又は閉鎖する排出阻止体112とを備える。
図6に示すように、ソレノイドSOL3は、導通時及び非導通時におけるプランジャp2の進退方向が前後方向となるようにケーシング111内に格納された排出阻止体112の駆動源であって、主制御装置200と接続される。プランジャp2の前端部には、排出阻止体112の後部から後方に延出する係止部112bが係止される。
図6に示すように、排出阻止体112は,上部のケーシング111内において前後方向に延在する板部112aと係止部112bとからなる。板部112aは、前述の非特定領域取込口76cの上縁部の幅方向の寸法と略同一寸法に形成された矩形状である。係止部112bは、断面視略L字状であり、板部112aの後端部から上方に立ち上がる部位と水平に延在する部位とから構成される。図6に示すように、係止部112bの下面には溝部112cが形成されており、当該溝部112cを介してプランジャp2の先端と排出阻止体112とが接続される。
次に、ソレノイドSOL3の非導通時及び導通時における排出阻止体112の動作と、排出阻止体112の閉鎖により誘導通路72内に滞留した遊技球の特定領域取込口77への入球について説明する。
図6は、ソレノイドSOL3の非導通時の状態を示す。同図においてプランジャp2は、バネの付勢により伸長状態に維持され、排出阻止体112の板部112aは前方に押し出された状態である。板部112aの前面は、誘導通路72の球排出部76の前方側と近接しており、かつ、板部112aの前方側が球排出部76内に突出した状態とされる。図6に示すように、この状態において、板部112aの前面と球排出部76の前方側との寸法は、遊技球の直径よりも狭く、誘導通路72を流下中の遊技球Pは、排出阻止体112の板部112a上で受け止められ、非特定領域取込口76c内に入球することは不可能とされる。
ここで、図3(b)に示すように、排出阻止体112が球排出部76側に突出し、非特定領域取込口76c内に入球することが不可能とされた状態において、第1大入賞口65aから誘導通路72内に取り込まれた遊技球は、誘導通路72内を流下し、誘導通路72の下流側から上流側に向かって最大8個貯留される。そして、8個の遊技球が貯留された状態において、第1大入賞口65aから9個目の遊技球P1が取り込まれると、遊技球P1は、矢印X5に示すように、誘導通路72の球落下部73を落下する過程で、すでに貯留された8個目の遊技球に衝突し、分岐通路100側へと誘導され、進路を変える。その後、遊技球P1は、分岐通路100内を特定領域取込口77に向かって流下することとなる。
分岐通路100内を流下する遊技球P1は、分岐通路100の下流側に設けられた特定領域取込口77を経由して、特定領域R1を通過する。そして、特定領域R1を通過した遊技球P1は、特定領域取込口77の後方に格納された特定領域検出スイッチSW5によって検出された後、図外の排出機構を通じて機外に排出される。詳細については後述するが、特定領域検出スイッチSW5は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は、特別遊技中において当該特定領域検出スイッチSW5からの検出信号に基づいて遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に更新する処理を実行する。
図6に戻り、ソレノイドSOL3が非通電状態から通電状態となると、プランジャp2がバネに抗して後方に吸引され、排出阻止体112の板部112aが後方に引き込まれた状態となる。板部112aが後方に引き込まれた場合、板部112aの上面は、非特定領域取込口76cの上縁と近接しており、かつ、板部112aの前面が取付基盤62の表面と略面一の状態となる。そして、この状態において、誘導通路72内に貯留された8個の遊技球は、非特定領域取込口76c内に入球し、排出流路116内を流下する過程で図外の非特定領域検出スイッチによって検出された後、排出機構を通じて機外に排出される。
このように、第2の開閉機構110は、ソレノイドSOL3の駆動制御に応じて進退動作することにより非特定領域取込口76cを開閉する排出阻止体112を備えており、排出阻止体112が誘導通路72の球排出部76側に突出した閉鎖状態において誘導通路72を流下中の遊技球の非特定領域取込口76cへの入球を阻止するとともに、誘導通路72内に遊技球を貯留する。一方、排出阻止体112が非特定領域取込口76c内に収容された開放状態において誘導通路72を流下中の遊技球の非特定領域取込口76cへの入球を許容する。
なお、本実施形態においては、排出阻止体112が非特定領域取込口76c内に入球することが不可能とした場合に、誘導通路72内に貯留される遊技球の個数を最大8個としたが、これに限定されるものではなく、遊技機の仕様に応じて適宜変更可能である。
次に、第2大入賞装置120について概説する。
図2に示すように、第2大入賞装置120は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、側部が開口した矩形状の入賞部120Aと、第2大入賞口検出スイッチSW6(図7参照)と、入賞部120Aの側部において開閉動作可能に設けられた開閉体125とを備える。図2に示すように、矩形状の入賞部120Aは透明なケーシングにより形成されており、遊技者は入賞部120Aへの遊技球の入球有無を視認可能である。入賞部120Aの側部開口(第2大入賞口)に入球した遊技球は、内部に配設された第2大入賞口検出スイッチSW6により検出される。第2大入賞口検出スイッチSW6は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第2大入賞口検出スイッチSW6からの検出信号に基づいて賞球を例えば15個払い出す賞球払出処理を実行する。
開閉体125は、開閉体53と同様に遊技盤30の背面側に配設されたソレノイドSOL4(図7参照)の駆動によって閉鎖状態と開放状態とを取り得る羽根状部材である。図2に示すように、開閉体125が直立した閉鎖状態においては、開閉体125の自由端部が、遊技盤30の盤面より前方に突出し、左右方向に傾斜して延在する入球阻止壁130と遊技球の直径未満の間隔で接近することから、遊技球は入賞部120Aの第2大入賞口に入球することはできない。一方、開閉体125が左右方向に倒伏した開放状態においては、開閉体125の自由端部が入球阻止壁130と遊技球の直径以上の間隔を有して離間することから、遊技球は第2大入賞口に入球可能となる。
なお、第2大入賞装置120の位置は、前述の第1大入賞装置60と同様に右打ち領域ERに打ち出された遊技球のみが入球し得る位置とされており、遊技球が右打ち領域ERを流下し、かつ、特別遊技中において開閉体125が開放動作中である場合に限って入球が可能となる。
複数の一般入賞装置95は、遊技盤30の左側部、及び左下側部においてそれぞれ分かれて配設される。一般入賞装置95は、配設位置によって上方又は斜め上方が開口した入賞部95Aと一般入賞口検出スイッチSW7(図7参照)とを備えており、入賞部95Aの開口(一般入賞口)から入球した遊技球は内部に収容された一般入賞口検出スイッチSW7により検出される。当該一般入賞口検出スイッチSW7は主制御装置200と接続されており、主制御装置200は一般入賞口検出スイッチSW7からの検出信号に応じて賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。また、上述した各入賞装置のいずれにも入球しなかった遊技球は、遊技領域の複数箇所に開設された複数のアウト口69に入球し、当該アウト口69と連通する図外の排出通路を介して機外に排出される。
遊技盤30の遊技領域30Aの外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御装置200によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図7は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御装置200と、主として賞球の払出動作を制御する払出制御装置250と、主として遊技球の発射を制御する発射制御装置260と、前述の演出表示装置450を制御する演出制御装置300とを備える。
主制御装置200は、(メイン)CPU200a,(メイン)ROM200b、及び(メイン)RAM200cを備える。CPU200aは、各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、主制御装置200に接続された上述の各ソレノイドSOL1〜SOL4や、遊技盤30の遊技領域30Aの外方に配設された第1特別図柄表示装置35A,第2特別図柄表示装置35B,第1特別図柄保留表示装置36A,第2特別図柄保留表示装置36B,普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38といった各表示装置を直接的に制御するほか、他の制御装置に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
主制御装置200には、払出制御装置250、及び演出制御装置300が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御装置200と一方向通信可能に接続されている。当該払出制御装置250には、外部情報出力端子板251が接続されている。外部情報出力端子板251は、主制御装置200(CPU200a)及び払出制御装置250(払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
また、払出制御装置250には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ252、及び賞球数計数スイッチ253が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ252を制御する。当該払出モータ252の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ253により検出され、払出制御装置250側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御装置250には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチや、本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ等の各種のスイッチが接続される。
発射制御装置260には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ261、発射ボリューム262、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ263、及び発射機構内に格納された球発射モータ264が接続されており、発射制御装置260は、払出制御装置250からの発射許可およびタッチセンサ261からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム262からの入力信号に基づいて球発射モータ264を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域30A内に打ち出す。
演出制御装置300は、遊技進行中や待機中における各種の演出を制御する。演出制御装置300は、(サブ)CPU300a,(サブ)ROM300b,(サブ)RAM300cを備えてなり、主制御装置200に対して、主制御装置200から演出制御装置300に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御装置300は、主制御装置200から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM300bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御装置300に接続された演出表示装置450の演出表示部45の画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、図外の可動体を動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(LED)を多様なパターンにより発光させる発光制御を実行する。このときRAM300cは、CPU300aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御装置300は、CPU300aと接続され、当該CPU300aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部45に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御装置300には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作に合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域30A内を流下する遊技球が前述の第1始動入賞装置50又は第2始動入賞装置52に入球すると、主制御装置200では特別遊技の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。
そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り(「大当り」又は「小当り」)」である場合には、前述の第1大入賞装置60及び第2大入賞装置120を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行する。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動入賞装置50又は第2始動入賞装置52に入球すると、特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定抽選において参照される特図種別決定乱数、特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定乱数等の種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動入賞装置50への入球を契機として取得される上記種々の乱数を特1保留といい、第2始動入賞装置52への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。また、上記保留の相違を保留種別として規定する場合がある。
上記保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を有している。
そして、第1始動入賞装置50に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動入賞装置52に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(Y1)および特2保留数(Y2)は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数(Y1,Y2)が増加することはない。
[特図当否抽選について]
図8は、特図当否抽選に係る処理において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が第1始動入賞装置50又は第2始動入賞装置52に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。図8(a)〜図8(d)に示すように、特図当否判定テーブルTBは、特図当否判定乱数が特1保留であり、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)と、特図当否判定乱数が特1保留であり、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)と、特図当否判定乱数が特2保留であり、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)と、特図当否判定乱数が特2保留であり、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)とに細分化されている。
各特図当否判定テーブルTBには、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「大当り」,「小当り」,「ハズレ」)が規定されている。例えば、図8(a)に示す低確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約399分の1である。これに対して、図8(b)に示す高確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約100分の1となる。また、図8(c)に示す低確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約399分の1であり、「小当り」となる確率は、約1.01分の1である。これに対して、図8(d)に示す高確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約100分の1であり、「小当り」となる確率は、約1.01分の1である。つまり、遊技状態が低確率状態である場合と高確率状態である場合とでは、判定結果が「大当り」となる確率に約4倍の開きがあるため、遊技者にとっては、高確率状態は低確率状態の場合よりも「大当り」を獲得するのに有利な状態と言える。また、「小当り」の意義については後述するが、本実施形態においては、特2保留に基づいて特図当否抽選が実行された場合、遊技状態を問わず極めて高い確率(1.01分の1)で「小当り」に当選するように設定されている。
特図当否抽選では、上記特図当否判定乱数及び特図当否判定テーブルTBに基づいて、特別遊技の可否に関する所定の抽選結果(「大当り」,「小当り」「ハズレ」)を決定する。そして、当該特図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における当否抽選手段に相当する。
[特図種別決定抽選について]
図9は、特図種別決定抽選に係る処理において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。図9(a)〜図9(d)に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が特1保留であり、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB1(特1大当り用)と、特図種別決定乱数が特2保留であり、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB2(特2大当り用)と、前述の特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB3(小当り用)と、前述の特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB4(ハズレ用)とに細分化される。
第1始動入賞装置50又は第2始動入賞装置52に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。図9(a)に示すように、特図種別決定テーブルTB1には、0〜49までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Aが規定され、50〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Bが規定されている。また、図9(b)に示すように、特図種別決定テーブルTB2には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Cが規定されている。また、図9(c)に示すように、特図種別決定テーブルTB3には、0〜59までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Z1が規定され、60〜79までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Z2が規定され、80〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Z3が規定されている。なお、図中の選択率の項目は実際のテーブルに規定されるものではなく、説明の便宜を図るために付したものである。
特図種別決定抽選では、上記特図種別決定乱数と各特図種別決定テーブルTBとに基づいて特図種別を決定する。そして、当該特図種別抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における図柄種別決定手段に相当する。なお、詳細については後述するが、当該特図種別決定抽選によって抽出、決定された特図種別は、特別遊技(「大当り」,「小当り」)の態様を決定する要素として用いられる。また、特図種別決定テーブルTB4は、上記特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照され、保留種別、及び特図種別決定乱数の範囲に関わらず特図種別が無条件に特別図柄X(ハズレ図柄X)に決定される。
[特図変動パターン決定抽選について]
図10は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTB、及び変動時間決定テーブルTBの概要を示す図である。なお、変動パターン決定テーブルTBは、保留種別、特図当否抽選の結果、遊技状態ごとに複数設けられているが、ここでは、任意の変動パターン決定テーブルTBXを例として説明する。第1始動入賞装置50又は第2始動入賞装置52に入球すると、例えば0〜238の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得される。図10(a)に示すように、変動パターン決定テーブルTBには、0〜238までの変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号(識別子)によって表される複数の変動パターンが規定されている。また、図10(b)に示すように、各変動パターン番号には、それぞれ変動時間が対応付けられている。変動時間決定テーブルTBに規定された変動時間は、特図当否抽選の結果を示す特別図柄の変動が開始してから停止するまでの時間である。
特別図柄は、保留種別に応じて第1特別図柄表示装置35A及び第2特別図柄表示装置35B上で変動表示される。具体的には、特図当否抽選を経て前述の特図種別決定抽選によりいずれかの特別図柄が決定され、変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号及び変動時間が決定されると、保留種別に応じて第1特別図柄表示装置35A、又は第2特別図柄表示装置35B上で変動時間に対応する時間分の特別図柄の変動表示が実行される。そして、変動時間の経過後には、決定されたいずれかの特別図柄(特別図柄A〜C,特別図柄Z1〜Z3,特別図柄X)が停止表示され、1回の遊技が終了する。このように、変動時間は、第1特別図柄表示装置35A、又は第2特別図柄表示装置35B上における特別図柄の変動時間、換言すれば、特図当否抽選の結果(「大当り」,「小当り」,「ハズレ」)を確定させるまでの時間を規定するものである。
また、前述のとおり、変動パターン決定テーブルTBは、保留種別、特図当否抽選の結果(特図種別)、遊技状態ごとに複数設けられているため、変動パターン決定乱数の値が同一であっても、参照されるテーブルの違いによって異なる変動パターン番号、即ち、変動時間が決定されることとなる。つまり、本実施形態においては、変動時間を決定する条件が、特図種別、保留種別、遊技状態に対応して設定されており、これらの条件が複数の変動パターン決定テーブルTBによって設定されている。以上のとおり、特図変動パターン決定抽選では、変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号及び変動時間が決定される。決定された変動パターン番号に係る情報は、演出制御装置300側に変動パターンコマンドとして送信され、演出制御装置300は、変動パターン番号に基づいて種々の演出表示を演出表示装置450の演出表示部45上に表示させる。
そして、上記変動パターン決定乱数と、変動パターン決定テーブルTB及び変動時間決定テーブルTBとに基づいて、少なくとも図柄の変動時間を含む変動パターンを決定する特図変動パターン決定抽選に係る処理を実行するCPU200aが本実施形態に係る図柄変動情報決定手段に相当する。
以上説明したとおり、主制御装置200は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選,特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄の最終的な停止の態様によって、特別遊技(「大当り」,「小当り」)実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。以下、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技処理という場合がある。
図11は、図柄種別、遊技状態、保留種別、及び変動時間との関係を説明する図である。上述のように、本実施形態に係るパチンコ機1では、特図当否抽選の結果が「大当り」となる確率が低く設定された遊技状態である低確率状態と、特図当否抽選の結果が「大当り」となる確率が低確率状態よりも高く設定された遊技状態である高確率状態とが存在し、これらの遊技状態のいずれかが設定された状態で遊技が進行する。そして、図11(a)に示すように、遊技状態が低確率状態である場合に特1保留に基づいて図柄種別がハズレ図柄(特別図柄X)に決定された場合、変動時間は3秒から180秒の範囲で決定され、特2保留に基づいて図柄種別がハズレ図柄に決定された場合、変動時間は常に10分間に決定される。また、遊技状態が高確率状態である場合に特1保留に基づいて図柄種別がハズレ図柄に決定された場合、変動時間は10秒から180秒の範囲で決定され、特2保留に基づいて図柄種別がハズレ図柄に決定された場合、変動時間は常に0.2秒に決定される。
また、遊技状態が低確率状態である場合に特2保留に基づいて図柄種別が小当り図柄(特別図柄Z1〜Z3)に決定された場合、変動時間は常に10分間に決定される。なお、図9の特図当否判定テーブルTBの内容から明らかなように、特1保留に基づいて図柄種別が小当り図柄(特別図柄Z1〜Z3)に決定されることはないため、変動時間の欄は空欄となっている。また、遊技状態が高確率状態である場合に特2保留に基づいて図柄種別が小当り図柄に決定された場合、変動時間は常に0.2秒に決定される。
また、遊技状態が低確率状態である場合に特1保留に基づいて図柄種別が大当り図柄(特別図柄A〜C)に決定された場合、変動時間は60秒から180秒の範囲で決定され、特2保留に基づいて図柄種別が大当り図柄に決定された場合、変動時間は0.3秒から60秒の範囲で決定される。また、遊技状態が高確率状態である場合に特1保留に基づいて図柄種別が大当り図柄に決定された場合、変動時間は60秒から180秒の範囲で決定され、特2保留に基づいて図柄種別が大当り図柄に決定された場合、変動時間は常に0.2秒に決定される。
本実施形態おいては、特別遊技が実行されておらず、かつ、第1特別図柄表示装置35Aにおいて特別図柄の変動表示が行われていない場合に、第1始動入賞装置50への入球、換言すれば特1保留に基づく上述の特図遊技処理(特図当否抽選,特図種別決定抽選,特図変動パターン決定抽選)が実行可能となる。また、特別遊技が実行されておらず、かつ、第2特別図柄表示装置35Bにおいて特別図柄の変動表示が行われていない場合に、第2始動入賞装置52への入球、換言すれば特2保留に基づく上述の特図遊技処理が実行可能となる。即ち、特1保留に基づく特図遊技処理、及び特2保留に基づく特図遊技処理は同時に実行可能となっており、各保留に基づいて1の特図遊技処理、及び当該処理に基づく特別図柄の変動が停止すると、次なる保留に基づく特図遊技処理、及び当該処理に基づく特別図柄の変動が実行される。
一方で、図11(a)から分かるとおり、遊技状態が低確率状態である場合において、特2保留に基づいて図柄種別がハズレ図柄に決定された場合、及び、特2保留に基づいて図柄種別が小当り図柄に決定された場合の変動時間は常に10分間に決定されるものとされている。このことは、遊技状態が低確率状態から高確率状態に変更されない限り、次回の特図遊技処理が10分間を経過後するまでは実行されないことを意味する。よって、低確率状態のままでは、特2保留に基づく特図遊技処理は長時間にわたってなされず、遊技者にとっては極めて非効率な状態といえる。
以上のことから、図11(b)に示すように、遊技状態が低確率状態である場合には、遊技者からしてみれば実質的に特1保留のみが特図遊技処理の対象となるため、遊技者は遊技球が左打ち領域EL側を流下するように調整する必要がある。一方、遊技状態が高確率状態である場合には、特1保留及び特2保留の双方が特図遊技処理の対象となるため、遊技者は、遊技球が左打ち領域EL及び右打ち領域ERの双方、又はいずれか一方の側を流下するように調整する必要がある。なお、詳細については後述するが遊技状態が高確率状態である場合には、遊技球を右打ち領域ER側のみに打ち出すことにより、多数の賞球を連続して獲得することが可能となる。
[特別遊技について]
図12は、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、主制御装置200は、特別遊技中において当該テーブルを参照して第1大入賞装置60の第1大入賞口65aを開閉する開閉体81の駆動源であるソレノイドSOL2、或いは、第2大入賞装置120の第2大入賞口を開閉する開閉体125の駆動源であるソレノイドSOL4を駆動制御する。なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
図12の特別電動役物最大作動回数の欄に示すように、特図種別が大当り図柄としての特別図柄A〜特別図柄Cに決定された場合、大入賞口(第1大入賞口65a,第2大入賞口)が開放されるラウンド遊技が複数回実行される。具体的には、特図種別が特別図柄A,特別図柄Bである場合、最大7回のラウンド遊技が実行される。そして、上記複数のラウンド遊技のうち、1R(ラウンド)目、2R目には、第1大入賞口65aが開放され、3R目以降のラウンド遊技には第2大入賞口が開放される。また、特図種別が特別図柄Cである場合、最大2回のラウンド遊技が実行される。そして、1R(ラウンド)目、2R目ともに、第1大入賞口65aが開放される。即ち、特図種別が特別図柄A,特別図柄Bである場合、大当り遊技中において、開放される大入賞口が途中で切り替わる。一方、特図種別が小当り図柄としての特別図柄Z1〜特別図柄Z3に決定された場合、大入賞口が開放されるラウンド遊技が1回のみ実行される。当該1Rのラウンド遊技においては、第1大入賞口65aが開放される。
特別遊技制御テーブルTBにはこの他、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物開閉切替回数(ラウンド中開放回数)、ソレノイド通電時間(1回の大入賞口開放時間)、大入賞口ごとの規定数(1R中の最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖時間(インターバル時間))、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が予め記憶されている。また、特別遊技中において、特別遊技制御テーブルTBに基づいて第1大入賞装置60と第2大入賞装置120とを駆動制御する処理を実行するCPU200aが、本実施形態における特別遊技実行手段に相当する。
以下、特図種別ごとの特別遊技の態様の相違について説明する。
大当り図柄としての特別図柄A,特別図柄Bに決定された場合、いずれの場合もラウンド遊技が7回実行される点で共通する。また、3R目〜7R目においては、第2大入賞口と対応するソレノイドSOL4が通電されることにより、第2大入賞口が29秒間開放される。一方で、特別図柄Aである場合、1R目,2R目においては、第1大入賞口65aと対応するソレノイドSOL2が通電されることにより、第1大入賞口65aが0.1秒間だけ開放されるのに対し、特別図柄Bである場合、1R目において第1大入賞口65aが0.1秒間開放され、2Rにおいて第1大入賞口65aが0.1秒×1回、28.9秒×1回の合計2回開放される点で異なる。また、特別図柄Cに決定された場合、1R目において第1大入賞口65aが0.1秒間開放され、2R目において第1大入賞口65aが0.1秒×1回、28.9秒×1回の合計2回開放される。このような関係から明らかなように、同じ大当り図柄に相当する特図種別であっても、特別図柄A,特別図柄Bである場合には実質的に5R分のラウンド遊技を消化できるのに対して、特別図柄Cである場合には、実質的に1R分のラウンド遊技しか消化することができず、大当り遊技終了時点で獲得できる賞球数が大きく異なることとなる。
また、小当り図柄としての特別図柄Z1〜Z3に決定された場合、第1大入賞口65aと対応するソレノイドSOL2が通電されることにより、第1大入賞口65aが0.1秒×2回、1.6秒×1回の合計3回開放される。当該小当りにおいては、第1大入賞口65aが合計1.8秒間開放されることとなるが、遊技球の発射間隔は約0.6秒に設定されているため、遊技者が右打ち領域ERに遊技球を連続的に打ち出すと仮定すれば、1回の小当りについて3個〜4個の遊技球を入球させることが可能である。
また、特別図柄Z1に決定された場合のオープニング時間、エンディング時間はともに1.0秒であり、特別図柄Z2に決定された場合のオープニング時間は、0.3秒、エンディング時間は1.7秒であり、特別図柄Z3に決定された場合のオープニング時間は、1.7秒、エンディング時間は0.3秒に設定されている。
[遊技状態について]
図13は、大当り遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。前述のとおり、本実施形態において遊技状態は、低確率状態と高確率状態とに区別される。遊技状態設定テーブルTBには、決定された大当り図柄に係る特図種別に関わらず、第1大入賞装置60に設けられた特定領域R1への遊技球の通過有無に基づいて、大当り遊技後の遊技状態が低確率状態となるか、高確率状態となるかが規定されている。当該遊技状態設定テーブルTBによれば、遊技球が特定領域R1を通過した場合、遊技状態が高確率状態となるとともに、その継続回数(高確回数)が104回に設定される。これは、大当り遊技終了後、前述の特図遊技処理が104回実行されるまで、換言すれば特別図柄の変動停止(確定)が104回実行されるまで高確率状態が維持されることを意味する。また、特図遊技処理が104回実行される間に、再び大当りを獲得した場合には、再度高確回数(104回)の設定が実行される。一方、特図遊技処理が104回実行される間に、大当り遊技を獲得できなかった場合には、遊技状態が低確率状態に移行(転落)する。
そして、特別遊技中において、遊技球の特定領域の通過の有無に基づいて、当該特別遊技前後の遊技状態を更新するCPU200aが、本実施形態における遊技状態更新手段に相当する。
[特定ラウンドについて]
図14は、複数のラウンド遊技のうち、第1大入賞装置60の内部に設けられた排出阻止体112が動作する特定ラウンド(本例では2R目)における第1大入賞装置60の第1大入賞口65aを開閉する開閉体81の動作と、排出阻止体112の動作とを示すチャートである。なお、前述のとおり開閉体81はソレノイドSOL2を駆動源とし、排出阻止体112はソレノイドSOL3を駆動源とする。
ここで、一般的には、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域R1を通過することは極めて稀である。ところが、遊技球が偶発的に特定領域R1を通過してしまうという可能性や、所謂狙い打ちがなされることによって遊技球が特定領域R1を通過してしまうという可能性も考えられ、この場合、設計時に想定された遊技者側への利益が、大幅に増加するという不都合が生じていた。これに対し、本実施形態に係る入賞装置は、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域R1を通過することを確実に防止できる。以下、具体的に説明する。
図12,図14(a)に示すとおり、大当り図柄として特別図柄Aが決定された場合、1R終了後、2秒のインターバル時間を経て開閉体81が0.1秒だけ開放される。また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が9カウント(第1大入賞口65aから9個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、当該条件の成立からさらに1秒経過後には、ソレノイドSOL3の通電により排出阻止体112が10秒間開放される。排出阻止体112が開放動作されると、誘導通路72内に貯留された遊技球は非特定領域取込口76cを経由して、非特定領域R2を通過することとなる。
しかしながら、大当り図柄として特別図柄Aが決定された場合、開閉体81の開放時間が0.1秒と極めて短いため、第1大入賞口65aに入球することは極めて困難である。また、仮に1〜2個の遊技球がタイミングよく第1大入賞口65aに入球し、閉鎖状態の排出阻止体112により誘導通路72内に貯留されたとしても、後述するような所定に個数(本例では8個)に達することがない。そのため、誘導通路72内に貯留された遊技球は、所定時間(本例では15秒+1秒)経過後に排出阻止体112の開放により排出される。よって、大当り図柄として特別図柄Aが決定された場合、第1大入賞口65aに入球した遊技球が、特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することはない。
一方、図12,図14(b)に示すとおり、大当り図柄として特別図柄B,特別図柄Cが決定された場合、1R終了後、開閉体81が0.1秒だけ開放される点は同じであるが、その後、開閉体81の開放から0.9秒が経過した時点で開閉体81が再び開放し、当該開放が28.9秒間継続する。よって、当該開閉体81の2回目の開放により遊技球は、第1大入賞口65aに容易に入球可能となる。また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が9カウント(第1大入賞口65aから9個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、さらに1秒経過後には、ソレノイドSOL3の通電により排出阻止体112が10秒間開放される。ここで、排出阻止体112の開放(ソレノイドSOL3の通電)を「1秒経過後」としたのは、後述するように第1大入賞口65aに入球した9個目の遊技球P1が分岐通路100側へと誘導されて特定領域R1を通過するのに必要な時間を考慮したものである。つまり、第1大入賞口65aに入球した9個目の遊技球P1は、当該1秒間の間に分岐通路100側へと誘導され、特定領域R1を通過する。
図3(b),図14(b)に示すように、開閉体81の開放によって第1大入賞口65aに入球した1個目〜8個目までの遊技球は、排出阻止体112が閉鎖されているため、誘導通路72内に貯留される。その後、第1大入賞口65aに入球した9個目の遊技球P1は、第1大入賞口検出スイッチSW4により検出され、誘導通路72内に貯留された8個目の遊技球に衝突して分岐通路100側へと誘導される。分岐通路100に誘導された9個目の遊技球P1は、特定領域取込口77から取り込まれ、特定領域R1を通過することとなる。そして、第1大入賞口検出スイッチSW4が9個目の遊技球P1を検出してから1秒後、排出阻止体112が開放され、1個目〜8個目までの遊技球が非特定領域取込口76cを経由して非特定領域R2を通過する。
なお、図12に示すとおり、第1大入賞口65aへの規定数は9個に設定されているため、遊技球の打出しが継続される限り、開閉体81の2回目の開放が28.9秒間継続することはなく、開閉体81の2回目の開放から約6.0秒〜8.0秒程度で第1大入賞口65aが入球不能に閉鎖されることとなる。また、図12の特別遊技制御テーブルTBからも分かるように、特別図柄Zの場合、第1大入賞口の規定数が3個に設定されるため、誘導通路72内に貯留された遊技球は、所定に個数(本例では8個)に達することなく、排出阻止体112の開放により排出される。
このように、本実施形態に係る入賞装置によれば、誘導通路72内に8個の遊技球が貯留された状態において、9個目に第1大入賞口65aから入球した遊技球は、誘導通路72内の8個目の遊技球に衝突し、分岐通路100へと誘導された後、特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することとなる。つまり、本実施形態では、特定領域R1を通過する遊技球を第1大入賞口65aへの入球個数によって管理する構成である。このことから、遊技球が、第1大入賞口65a内に所定個数入球し、誘導通路72内に貯留されなければ、特定領域R1を通過することがないため、遊技球が偶発的に特定領域R1を通過してしまうことや、開閉体81が開放動作するタイミングに合わせて狙い打ちされることによって本来入球させるべきでない遊技球が特定領域R1を通過してしまうことを確実に防止することができる。よって、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域R1を通過することを防止可能である。
なお、本実施形態においては、第1大入賞口65aに入球した最後の遊技球(本実施形態では、9個目の遊技球P1)のみが分岐通路100へと誘導された後、特定領域R1を通過する形態としたが、これに限定されない。例えば、第1大入賞口65aに入球した遊技球のうち、最後の2球(本実施形態の場合、8個目及び9個目の遊技球)が分岐通路100へと誘導されるようにしても良い。このような形態とすれば、仮に何らかの事情により最後(9個目)に入球した遊技球が分岐通路100へと誘導されないようなトラブルが生じても、いずれか一方(8個目又は9個目)の遊技球が分岐通路100へと誘導されれば、特定領域R1を通過することとなるので、特別遊技後の遊技状態をより確実に高確率状態とすることができる。
以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図1遊技処理)の概要について説明する。
遊技球が通過ゲート58を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を有している。
そして、通過ゲート58を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数(Y3)は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数Y3が増加することはない。
[普図当否抽選について]
図15は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート58を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBは、遊技状態が低確率状態である場合に参照される低確率時普図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が高確率状態である場合に参照される高確率時普図当否判定テーブルTB2とに細分化される。
普図当否判定テーブルTB1,TB2には、0〜99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率時普図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率は、50分の1である。これに対して高確率時普図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が当りとなる確率は、1.2分の1である。普図当否抽選では、普図当否判定乱数及び普図当否判定テーブルTBに基づいて、普通遊技の可否に関する所定の抽選結果(「当り」,「ハズレ」)を決定する。そして、当該普図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における普図当否抽選手段に相当する。
[普図変動パターン決定抽選について]
図16は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターンテーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターンテーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターンテーブルTBは、遊技状態が低確率状態である場合に参照される低確率時普図変動パターンテーブルTB1と、遊技状態が高確率状態である場合に参照される高確率時普図変動パターンテーブルTB2とに細分化されており、それぞれのテーブルに単一の変動時間が規定されている。そして、低確率時普図変動パターンテーブルTB1によれば、普通図柄の変動時間が「30秒」に決定され、高確率時普図変動パターンテーブルTB2によれば、普通図柄の変動時間が「1秒」に決定される。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果(「当り」,「ハズレ」)を示す態様で停止表示される。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が「当り」である場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、「ハズレ」である場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。なお、上記説明においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、各遊技状態において複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって遊技状態ごとに異なる普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図17は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体53の開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、遊技状態が低確率状態である場合に参照される低確率時開閉体作動テーブルTB1と、高確率状態である場合に参照される高確率時開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。
そして、遊技状態が低確率状態である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、開閉体作動テーブルTB1が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞装置52の開閉体53が0.3秒間1回開放動作される。一方、遊技状態が高確率状態である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞装置52の開閉体53が1.8秒間開放する動作が3回繰り返されることとなる。
なお、高確率時開閉体作動テーブルTB2には、1回の開放当りの閉鎖時間(インターバル時間)も規定されているが図示を省略している。つまり、遊技状態が高確率状態である場合、低確率状態と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となり易く、さらに普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体53の開放時間の合計が長くなることから、遊技者が遊技球を右打ち領域ER側のみに打ち出すことにより、遊技球が第2始動入賞装置52(第2始動入賞口)に連続して入球し易くなり、遊技球の消費を抑えながら第2始動入賞装置52への入球(特2保留)を契機とする特図遊技処理を享受することができる。また、本実施形態においては、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率、普通図柄の変動時間、及び開閉体53の開放時間の3つの要素を低確率状態の場合と比べて有利とすることにより、遊技者にとって有利な遊技状態である高確率状態の醸成するようにしたが、これに限られるものではなく、上記3つの要素のうちの少なくとも1つを変更することにより高確率状態を醸成することも可能である。以上のとおり、高確率状態においては、特図遊技処理に係る特図当否抽選において「大当り」となる確率が低確率状態と比較して大幅に向上するだけでなく、普図遊技処理に係る普図当否抽選においても「当り」となる確率が低確率状態と比較して大幅に向上する。
図18は、第2の実施形態に係る第1大入賞装置60´の正面図である。同図に示す第1大入賞装置60´は、誘導通路72の球排出部76に設けられ、遊技球を特定領域取込口77側へと誘導する第3の開閉機構150を備える点で上記実施形態と異なる。
同図に示すように、第3の開閉機構150は、遊技盤30の背面側に配設された図外のソレノイドの駆動によって閉鎖状態と開放状態とを取り得る回動部材である。
第3の開閉機構150は、取付基盤62よりも後方側に設けられた図外のソレノイドと、ソレノイドと取付基盤62の間に介在し、ソレノイドの進退動作を回転動作に変換する図外の連動部材と、誘導通路72内に設けられ、ソレノイドのプランジャによる進退動作に連動して時計周り又は反時計周りに回動動作する回転体151とを備える。
回転体151は、正面視略台形状であり、前後方向に延在する円柱状の軸部152と、ソレノイドの非駆動時において、軸部152から左右方向両端側に向かって延在する羽根部153とからなる。軸部152は、取付基盤62を前後方向に貫通し、その一端部が図外の連動部材を介してプランジャに対して取付られる。羽根部153は、誘導通路72の球排出部76内に位置し、軸部152の回転に伴って回動する板状の部材である。羽根部153は、軸部152の回動動作により、図18(a)に示すような上部壁76aと略平行な倒伏状態と、図18(b)に示すような上部壁76aと略垂直となる直立状態とを取ることができる。
図18に示すように、回転体151が倒伏した閉鎖状態においては、羽根部153の両端側と下部壁76bとが略面一の状態である。この状態において、羽根部153の両端側と下部壁76bとの寸法は、遊技球の直径よりも狭く、誘導通路72の球排出部76を流下する遊技球は、回転体151の羽根部153上を通過して、非特定領域取込口76c側へと流下し、特定領域取込口77内に入球することは不可能とされる。
一方、ソレノイドの駆動により、回転体151が直立した開放状態においては、羽根部153の一端側が特定領域取込口77側に移動し、羽根部153の他端側と上部壁76aとが近接することとなる。開放状態での羽根部153の一端側と下部壁76bとの寸法は、遊技球の直径よりも広くなる。そして、誘導通路72の球排出部76を流下する遊技球は、特定領域取込口77内に入球し、図外の排出流路内を流下する過程で特定領域検出スイッチSW5によって検出された後、図外の排出機構を通じて機外に排出される。
このように、第3の開閉機構150はソレノイドの駆動制御に応じて回動動作する回転体151を備えており、回転体151が誘導通路72の球排出部76側に突出し、直立した開放状態において誘導通路72を流下中の遊技球の特定領域取込口77への入球を許容する。一方、回転体151が倒伏した閉鎖状態において誘導通路72を流下中の遊技球の特定領域取込口77への入球を阻止して、誘導通路72よりも下流側に設けられた非特定領域R2まで流下させる。
図19は、第2の実施形態に係る特定ラウンド(本例では2R目)における第1大入賞装置60´の第1大入賞口65aを開閉する開閉体81の動作と、回転体151の動作と、排出阻止体112の動作とを示すチャートである。なお、本実施形態では、図12に示す第1大入賞口65aの規定数が、例えば6個に設定されている。
図19(a)に示すとおり、大当り図柄として特別図柄Aが決定された場合、1R終了後、2秒のインターバル時間を経て開閉体81が0.1秒だけ開放される。また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が6カウント(第1大入賞口65aから6個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、さらに1秒経過後には、図外のソレノイドの通電により回転体151が回動動作し、3秒間直立状態が維持される。回転体151が開放動作されると、誘導通路72内に貯留された6個の遊技球のうち、6個目に入球した遊技球P2が特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することとなる。なお、回転体151の回転動作を「1秒経過後」としたのは、6個目に入球した遊技球P2が誘導通路72を流下し、回転体151に至るのに必要な時間を考慮したものである。
また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が6カウント(第1大入賞口65aから6個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、さらに2秒経過後には、ソレノイドSOL3の通電により排出阻止体112が10秒間開放される。排出阻止体112が開放動作されると、誘導通路72内に貯留した1個目〜5個目の遊技球は、非特定領域取込口76cを経由して、非特定領域R2を通過することとなる。なお、排出阻止体112の開放を「2秒経過後」としたのは、6個目に入球した遊技球P2が誘導通路72を流下するのに必要な時間、及び回転体151の回転動作により特定領域R1を通過するのに必要な時間を考慮したものである。
しかしながら、上述した通り、大当り図柄として特別図柄Aが決定された場合、開閉体81の開放時間が0.1秒と極めて短いため、第1大入賞口65aに入球することは極めて困難である。また、1〜2個の遊技球が、タイミングよく第1大入賞口65aに入球し、排出阻止体112が遊技球を貯留したとしても、所定の個数(本例では5個)以上に達することがない。そのため、入球した遊技球は、特定領域R1を通過することはなく、所定の時間(本例では15秒+2秒)経過後に排出阻止体112が駆動し、排出されることとなる。
一方、図18(b),図19(b)に示すとおり、大当り図柄として特別図柄B,特別図柄Cが決定された場合、1R終了後、開閉体81が0.1秒だけ開放される点は同じであるが、その後、開閉体81の開放から0.9秒が経過した時点で開閉体81が再び開放し、当該開放が28.9秒間継続する。よって、当該開閉体81の2回目の開放により遊技球は第1大入賞口65aに容易に入球可能となる。また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が6カウント(第1大入賞口65aから6個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、さらに1秒経過後には、図外のソレノイドの通電により回転体151が回動動作し、3秒間直立状態が維持される。また、開閉体81の開放から15秒経過、又は、第1大入賞口検出スイッチSW4が6カウント(第1大入賞口65aから6個の遊技球が取り込まれる)のいずれかの条件が成立し、さらに2秒経過後には、ソレノイドSOL3の通電により排出阻止体112が10秒間開放される。
開閉体81の開放によって第1大入賞口65aから入球した6個の遊技球は誘導通路72の球落下部73及び球排出部76を経由し、非特定領域取込口76cを閉鎖する排出阻止体112によって誘導通路72の球排出部76に貯留されることとなる。球排出部76に貯留された6個の遊技球のうち、最後に入球した6個目の遊技球は、回転体151の羽根部153上に停止した状態である。そして、回転体151が開放動作されると、回転体151の羽根部153上の遊技球は、特定領域取込口77側に転動し、特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することとなる。
また、図19(b)に示すように、誘導通路72内に貯留された1個目〜5個目までの遊技球は、所定時間(本例では15秒+2秒)経過後に排出阻止体112が非特定領域取込口76cを開放する方向に駆動し、誘導通路72内に貯留された遊技球が排出される。
なお、図12に示すとおり、第1大入賞口65aへの規定数は6個に設定されているため、遊技球の打出しが継続される限り、開閉体81の2回目の開放が28.9秒間継続することはなく、開閉体81の2回目の開放から約3.0秒〜約4.0秒程度で第1大入賞口65aが入球不能に閉鎖されることとなる。
このように、本実施形態に係る入賞装置によれば、誘導通路72内に所定の個数である5個の遊技球が貯留された状態において、6個目に入球した新たな遊技球は、誘導通路72内の5個目の遊技球に衝突するとともに、当該誘導通路72内に貯留された5個の遊技球により回転体151の羽根部153上で停止する。そして、回転体151の回転動作に伴い、特定領域取込口77を経由して特定領域R1を通過することとなる。つまり、本実施形態においても、特定領域R1を通過する遊技球を第1大入賞口65aへの入球個数により管理する構成である。このことから、遊技球が、第1大入賞口65a内に所定個数入球し、誘導通路72内に貯留されなければ、特定領域R1を通過することがないため、遊技球が偶発的に特定領域R1を通過してしまうことや、開閉体81が開放動作するタイミングに合わせて狙い打ちされることによって本来入球させるべきでない遊技球が特定領域R1を通過してしまうことを確実に防止することができる。よって本実施形態に係る入賞装置においても、設計上想定されていない状況下で遊技球が特定領域R1を通過することを防止可能である。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 パチンコ機,30 遊技盤,30A 遊技領域,45 演出表示部,
50 第1始動入賞装置,52 第2始動入賞装置,60 第1大入賞装置,
65a 第1大入賞口,72 誘導通路,76c 非特定領域取込口,
77 特定領域取込口,80 第1の開閉機構,81 開閉体,100 分岐通路,
110 第2の開閉機構,112 排出阻止体,
200 主制御装置,300 演出制御装置,R1 特定領域,R2 非特定領域。

Claims (1)

  1. 遊技盤に設けられた遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口と、
    開閉動作により前記入賞口への遊技球の入球を許容又は阻止する開閉体と、
    前記入賞口と連通する誘導通路と、
    前記誘導通路よりも下流側に設けられ、前記入賞口に入球した遊技球の入球が可能な排出口を有する非特定領域と、
    前記誘導通路の途中に設けられ、前記入賞口に入球した遊技球の入球が可能な入球口を有する特定領域と、
    を備えた遊技機であって、
    前記非特定領域において開閉動作し、閉鎖状態において前記排出口から遊技球が排出されるのを阻止する排出阻止体を備え、
    前記特定領域は、前記非特定領域よりも前記閉鎖状態の前記排出阻止体によって前記誘導通路内に貯留される所定個数の遊技球分上流側に設けられ、
    前記所定個数の遊技球が誘導通路内に貯留された状態において、前記入賞口に入球した遊技球が、貯留された遊技球により前記特定領域側に誘導されることを特徴とする遊技機。
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