JP2018064667A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技球の球噛みを抑制可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤に配設された入球装置を備えた遊技機であって、入球装置は、遊技球の入球を阻止又は許容する開閉体と、開閉体の下方に形成され、遊技球を下流側に誘導する底面を有する入球路とを備え、開閉体と底面との間に遊技盤の前方側から後方側又は後方側から前方側に向けて突出する第1突出部を有する構成とした。【選択図】図3

Description

本発明は、遊技機に関し、特に遊技球の球噛みの発生を抑制する入賞装置を備えた遊技機に関する。
遊技機の一例としてのパチンコ機には、特定の入賞部品への遊技球の入球を契機として始動情報を取得するとともに所定の抽選を行い、当該抽選の結果が「当り」である場合に特別遊技とも呼ばれる大当り遊技を実行するものが知られている。大当り遊技においては、例えば遊技盤の右側に設けられた大入賞装置が所定周期で開放動作され、遊技者は、当該大当り遊技中において遊技球を大入賞装置側に打ち出すことにより遊技球を入球させ、当該入球に対する多量の賞球を得ることが可能である。特許文献1には、大入賞装置の構成として、遊技球が流下する経路上に、前後方向に開閉動作する開閉体を備えたものが開示されている。当該大入賞装置にあっては、開閉体が後方に退避動作することにより、経路上を流下する遊技球が入球口を経由して大入賞装置内に入球可能な構成である。また、当該入賞装置にあっては、開閉体の上方に上下方向に延長する複数のリブを設けることによって開閉体上を転動する遊技球の流下速度を減速させる構成が採用されており、このような構成により、開閉体上に存在する遊技球を大入賞装置内により多く入球させることが可能となる。
特開2016−2357号公報
しかしながら、上記入賞装置においては、開閉体の退避動作によって大入賞装置に入球した遊技球が、入球口の下方に位置する底面に当たって跳ね上がり、当該跳ね上がった遊技球が、リブと閉鎖動作する開閉体との間に挟み込まれる現象や、跳ね上がった遊技球が、リブと後続の遊技球との間に挟み込まれる所謂球噛みが生じやすいという欠点がある。
本発明は上記課題を解決すべく、遊技球の球噛みを抑制可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための遊技機の構成として、遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤に配設された入球装置を備えた遊技機であって、入球装置は、遊技球の入球を阻止又は許容する開閉体と、開閉体の下方に形成され、遊技球を下流側に誘導する底面を有する入球路とを備え、開閉体と底面との間に遊技盤の前方側から後方側又は後方側から前方側に向けて突出する第1突出部を有する構成とした。
また、遊技盤は遊技領域内に流入した遊技球を流下可能な誘導路をさらに備え、誘導路の経路上に開閉体の一部が位置するとともに、当該開閉体よりも上流側において当該誘導路に沿って延長し、第1突出部の突出方向と逆向きに突出する第2突出部を有する構成としても良い。
また、誘導路は、開閉体の上方において誘導路に沿って延長し、第1突出部の突出方向と逆向きに突出する第3突出部を有する構成としても良い。
また、第3の突出部における開閉体と対向する面が、遊技盤の後方側から前方側に向けて下傾斜する面として形成される構成としても良い。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、遊技中における開閉体の閉塞動作時の球噛みを抑制でき、入賞口への遊技球の入球を安定させることが可能となる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 大入賞装置の内部構造を示す正面図である。 球誘導路及び大入賞誘導路の拡大透視図及び誘導通路の平面図である。 球誘導路及び大入賞誘導路の断面図である。 突出部の作用を示す図である。 突出部の作用を示す図である。 突出部の他の形状を示す図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 保留記憶領域及び事前判定情報記憶領域を示す概要図である。 特図当否判定テーブルの概要図である。 特図種別決定テーブルの概要図である。 変動パターンテーブルの概要図である。 特別遊技制御テーブルの概要図である。 遊技状態設定テーブルの概要図である。 普図当否判定テーブルの概要図である。 普図変動パターンテーブルの概要図である。 開閉体作動テーブルの概要図である。 主制御装置のCPU初期化処理を示すフロー図である。 主制御装置の電源断時退避処理を示すフロー図である。 主制御装置のタイマ割込み処理を示すフロー図である。 主制御装置のスイッチ管理処理を示すフロー図である。 主制御装置の第1始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御装置の第2始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御装置の特別図柄乱数取得処理を示すフロー図である。 主制御装置の取得時事前判定処理を示すフロー図である。 特図遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御装置の特図遊技管理処理を示すフロー図である。 主制御装置の特別図柄変動待ち処理を示すフロー図である。 主制御装置の特別図柄変動中処理を示すフロー図である。 主制御装置の特別図柄停止後処理を示すフロー図である。 主制御装置の大入賞口開放前処理を示すフロー図である。 主制御装置の大入賞口開閉切替処理を示すフロー図である。 主制御装置の大入賞口開放制御処理を示すフロー図である。 主制御装置の大入賞口閉鎖有効処理を示すフロー図である。 主制御装置の大入賞口終了ウェイト処理を示すフロー図である。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1に示すように、遊技機の一例としてのパチンコ機1は遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30(図2参照)と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7、及びパネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8を主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域30A(図2参照)を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御装置300と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御装置300側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、演出表示装置450と、後述する複数の入賞装置が配設される。演出表示装置450は、例えば1〜8までの数字、及び特定のキャラクター等からなる演出図柄Sを変動表示可能な液晶表示装置であって、その演出表示部45は遊技盤30の中央部において遊技盤30全体の面積4分の1程度を占めている。当該演出表示部45には、演出図柄Sの他、演出図柄Sの変動表示に伴って予告演出やリーチ演出等の画像や動画によって表現される多様な変動演出が表示され、遊技者は一般に、演出表示部45上に表示される演出図柄Sの変動表示、及び変動演出を視認しながら遊技を楽しむこととなる。
また、演出表示部45の周囲には、遊技球誘導壁部35が前方に向けて突設されている。遊技球誘導壁部35は、演出表示部45の上部、及び両側部を略円形状に取り囲むように延在する壁部である。上述のガラス窓4Aが閉じられた場合において、遊技球誘導壁部35の前端部とガラス窓4Aとは、遊技球の直径未満で接近し、遊技球誘導壁部35で囲まれた内側に遊技球が進入することは不可能とされる。
遊技盤30には、遊技球誘導壁部35と、外ガイド部27及び内ガイド部28によって区画された遊技領域30Aが形成される。遊技領域30Aは、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成された遊技球の流下可能な空間である。また、遊技盤30には、多数の釘や風車が稙設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作に応じて駆動する図外の発射機構により発射され、遊技領域30A内に到達した遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域30A内を流下する。
また、本実施形態において遊技領域30Aは、概ね左打ち領域ELと右打ち領域ERとに区分けされている。左打ち領域ELは、遊技盤30の左右中心線CLよりも左側の領域であり、当該左打ち領域ELに到達した遊技球は概ね矢印X1で示す方向に向かって遊技領域30A内を流下する。一方、右打ち領域ERは、遊技領域30Aの左右中心線CLよりも右側の領域であり、矢印X2で示すように当該右打ち領域ERに到達した遊技球は、遊技球の直径よりも僅かに広く、2個以上の遊技球が流下不能な右打ち通路36を通って遊技領域30A内を流下する。
遊技盤30の遊技領域30A内には、第1始動入賞部品50、第2始動入賞部品52、大入賞装置(入球装置)60、及び複数の一般入賞装置95が配設されており、これらの入賞装置に遊技球が入球すると、各入賞装置に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動入賞部品50、又は第2始動入賞部品52に入球すると、上記賞球の払出しの他、大入賞装置60を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の可否に関する抽選や、当該特別遊技の態様、或いは特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御装置200により実行される。即ち、第1始動入賞部品50、又は第2始動入賞部品52への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
以下、各入賞装置の構成について説明する。第1始動入賞部品50は、遊技領域30Aの左右方向略中央において、上記演出表示部45の下部に延設されたステージ47の下方に配設される。第1始動入賞部品50は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上方が開口した入賞部50Aと、第1始動口検出スイッチSW1とを備え、入賞部50Aの上方開口(第1始動入賞口)より内部に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第1始動口検出スイッチSW1によって検出される。
図9に示すように、第1始動口検出スイッチSW1は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。なお、本例において第1始動入賞部品50は、上述の左打ち領域ELを流下する遊技球のみが入球し得る位置に設定されている。
第2始動入賞部品52は、右打ち領域ER内において前述の第1始動入賞部品50、大入賞装置60よりも上方に配設される。第2始動入賞部品52は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、側部が開口した矩形状の入賞部52Aと、第2始動口検出スイッチSW2と、入賞部52Aの側部において開閉動作可能に設けられた開閉体53とを備える。
図2に示すように、矩形状の入賞部52Aは透明なケーシングにより形成されており、遊技者は入賞部52Aの側部開口(第2始動入賞口)への遊技球の入球有無を視認可能である。入賞部52A内に入球した遊技球は、内部に配設された第2始動口検出スイッチSW2により検出される。第2始動口検出スイッチSW2は主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。
開閉体53は、遊技盤30の背面側に配設されたソレノイドSOL1の駆動によって閉鎖状態と開放状態とを取り得る羽根状部材である。図2に示すように、開閉体53が直立した閉鎖状態においては、開閉体53の自由端部が、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上下方向に延在する流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径未満の間隔で接近することから、遊技球は第2始動入賞部品52の入賞部52Aに入球することはできない。一方、開閉体53が左右方向に倒伏した開放状態においては、開閉体53の自由端部が流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径以上の間隔を有して離間することから、遊技球は第2始動入賞部品52の入賞部52Aに入球可能となる。なお、第2始動入賞部品52の位置は、上述の右打ち領域ERに打ち出された遊技球のみが入球し得る位置に設定されており、遊技球が右打ち領域ERを流下し、かつ、開閉体53が開放動作中である場合に限って入球が可能となる。また、開閉体53の開放動作に関するソレノイドSOL1の駆動制御については後述する。
第2始動入賞部品52の上方には、通過ゲート58が配設される。通過ゲート58は、上下が開放した門型の遊技部品であって、その内部にはゲート検出スイッチSW3が格納されている。通過ゲート58を通過した遊技球は、ゲート検出スイッチSW3によって検出される。詳細については後述するが、主制御装置200は、ゲート検出スイッチSW3からの検出信号の入力を契機として前述の開閉体53の開放の可否に関する各種の抽選を実行する。
次に、図3を参照し、大入賞装置60について説明する。大入賞装置60は、右打ち領域ERにおいて前述の第2始動入賞部品52よりも下流側に配設される入賞装置である。
図3は、大入賞装置60の内部構造を透過して示す正面図である。大入賞装置60は、遊技盤30の盤面に対して、略面一となるように図外の固定手段を介して取り付けられる取付基盤62と、当該取付基盤62の前方に対向して取着される流路構造体70と、流路構造体70の内部に形成された落下通路72の上流側を開閉する開閉体80と、落下通路72の終端部に開設された排出口72Aとを有する。
図3に示すように、取付基盤62には、その周囲に複数の取付孔61aが開設されており、当該取付孔61aを介して図外の固定手段が遊技盤30側に螺入されることにより、その前面が遊技盤30の盤面に対して略面一となる。流路構造体70は、取付基盤62に正対して組み付けられる箱型の構造体であって、取付基盤62側に延長する図外の複数の取付ボスと、取付基盤62の前方に突設された図外の複数の取付突起とが嵌め合わされることにより、取付基盤62に一体的に組み付けられる。流路構造体70の内部には、遊技球が流下(落下)可能な落下通路72が形成されており、当該落下通路72の延長経路に従って誘導される遊技球は、排出口72Aに入球した後、機外に排出される。
図3に示すように、流路構造体70の上部には、上側誘導壁74が前後方向に突設される。上側誘導壁74は右打ち領域ER側の外ガイド部27と接し、大入賞装置60内に取り込む球受け部74aと、当該球受け部74aと連接し、外ガイド部27と略平行に下傾斜する球落下部74bと、当該球落下部74bと連接し、大入賞装置60方向に緩やかに下傾斜する球誘導部74cとを有する。また、図4(b)に示すように、上側誘導壁74の前縁部には、当該上側誘導壁74の延長方向に沿って上方に延出する前側誘導壁75が形成されている。つまり、大入賞装置60内には上側誘導壁74と取付基盤62と前側誘導壁75とで囲まれる誘導通路(誘導路)90が形成される。通路90の幅w1は、1個の球の直径よりも大きな寸法、かつ、2個の球が並列して通過できない寸法に設定される。なお、本実施形態では、誘導通路(誘導路)90を大入賞装置(入球装置)60に形成したが、これに限定されず、例えば独立して遊技盤に形成しても良い。図4に示すように、誘導通路90を形成する前後の壁面である取付基盤62及び前側誘導壁75には、上側誘導壁74に対して上下方向に延長する複数の上下方向突起99が設けられる。上下方向突起99は、誘導通路90の延長方向に沿って取付基盤62,前側誘導壁75に交互に千鳥状に配置される。誘導通路90を流下する遊技球Pは、上下方向突起99に衝突しながら流下速度が減速される。
図3の矢印X3に示すように、右打ち領域ERを流下して球落下部74bや球誘導部74cに到達した遊技球Pは、通常時において取付基盤62と前側誘導壁75との間をその傾斜に沿って第1始動入賞部品50方向に流下することとなる。
また、後述する特別遊技が実行されている場合において、右打ち領域ERを経て球誘導部74c上に到達した遊技球Pは、矢印X4に示すように、当該球誘導部74cの途中に設けられた大入賞口65aを介して落下通路72内に進入する可能性がある。大入賞口65aは、球誘導部74cに開設された平面視矩形状の開口であって、球誘導部74cに到達した遊技球Pを1個ずつ落下通路72内に導入可能な大きさを有する。
開閉体80は、取付基盤62の背面側に取り付けられた駆動機構により、誘導通路90を取付基盤62側から前側誘導壁75に向けて進退し、大入賞口65aの開放位置や閉鎖位置へと移動可能に設けられる。
大入賞口65aは、特別遊技実行中以外の通常時においては、開閉体80によって閉鎖され、遊技球Pの入球が阻止される。一方で、特別遊技実行中においては開閉体80が後方に向けて所定の周期により開放動作することによって、遊技球Pの入球が許容される。
図4は、大入賞装置60の拡大透視図及び誘導通路90の平面図である。図5(a)は、図4(a)におけるk1−k1断面図(誘導通路90の断面図)、図5(b)は、図4(a)におけるk2−k2断面図(大入賞誘導通路71の断面図)である。
球誘導部74cは、大入賞口65aを開放,閉鎖する開閉体80を挟んで、第1始動入賞部品50側が低くなるように階段状に形成される。球誘導部74cにおける大入賞口65aの上流側を上流側誘導部91、下流側を下流側誘導部92とした場合、上流側誘導部91、開閉体80及び下流側誘導部92の各上面91a;80a;92aは、それぞれ上流側(球落下部74b側)が下流側(第1始動入賞部品50側)よりも高い傾斜面となるように形成される。具体的には、上流側誘導部91の上面91aにおける下流側の端縁91zが開閉体80の上面80aにおける上流側の端縁80yよりも高く設定され、開閉体80の上面80aにおける下流側の端縁80zが下流側誘導部92の上面92aにおける上流側の端縁92yよりも高く設定される。
大入賞口65aが開閉体80により閉鎖された状態において、球誘導部74cを第1始動入賞部品50に向かって流下する遊技球Pは、上流側誘導部91の上面91a、開閉体80の上面80a、下流側誘導部92の上面92aを転動面として流下する。この際、遊技球Pが段差を落下することにより、流下する速度が減速されるように構成される。
球誘導部74cの上面及び開閉体80の上面80aは、球誘導部74cを流下する遊技球Pが盤面側に沿って流下しやすくなるように、取付基盤62側が前側誘導壁75側よりも低くなるように傾斜している(図5(a)参照)。
図5(a)に示すように、上流側誘導部91とともに誘導通路90を形成する前側誘導壁75には、取付基盤62側に向かって突出し、該誘導部91の延長方向に沿って延長する突出部96を備える。突出部96は、例えば、上流側誘導部91の延長する範囲内で形成される。好ましくは、突出部96の開閉体80側の端部が、大入賞口65aとの境界から所定距離離間するように形成すると良い。
突出部96は、上流側誘導部91を転動しながら流下する遊技球Pが、前側誘導壁75に直接接触不能な高さの範囲で設けられる。例えば、突出部96の中心線96zから上流側誘導部91の上面91aまでの高さh1を1個の球の半径寸法の、プラスマイナス突出部96の幅w96の半分の寸法範囲で設定することにより、流下する遊技球Pを突出部96に衝突させて取付基盤62側に向けて水平方向に弾くことができる。
また、突出部96は、例えば、断面視における形状が矩形状に形成され、取付基盤62に対向する先端面96cが、取付基盤62と距離一定で延長するように形成される。
前側誘導壁75から先端面96cまでの突出部96の突出量x1は、先端面96cから取付基盤62までの距離w2が、1個の球の直径よりも大きな寸法で設定される。例えば、距離w2が1個の球の直径よりも短いと、上流側誘導部91を転動せずに突出部96の上を流下することになり、大入賞口65aが開口している場合であっても大入賞口65aを超え、大入賞口65aに入球しにくくなることは言うまでもない。なお、距離w2とは、先端面96cから取付基盤62までの最短距離である。
このように前側誘導壁75に突出部96を設けることにより、図6(a)に示すように、上流側誘導部91に流下した遊技球Pは、取付基盤62側に弾かれて取付基盤62側を流下することになる。これにより、大入賞口65aが開口している際には、遊技球Pが大入賞口65aへと入球しやすくなる。また、開閉体80が閉鎖動作をしている際には、図6(b)に示すように、開閉体80の上を通り過ぎて第1始動入賞部品50方向に流下しやすくなり、開閉体80の閉鎖動作における球噛みを抑制することができる。
なお、突出部96を前側誘導壁75側設けるとしたが、取付基盤62側に設けても良い。
また、図4,図5(b)に示すように、前側誘導壁75には、開閉体80の延長方向に沿って直線状に延長し、突出部96と同一方向に突出する突出部97が設けられる。突出部97は、例えば、大入賞口65aを閉鎖した状態の開閉体80の上面80aの上側に位置し、大入賞口65aの延長する範囲に設けられる。このように突出部97を設けることにより、上流側誘導部91から流下した遊技球Pは、突出部97に衝突し、取付基盤62側に弾かれて取付基盤62側を流下するため、開閉体80が閉鎖動作をしている際には、図6(c)に示すように、開閉体80の上を通り易くなるため、開閉体80の閉鎖動作における球噛みを抑制することができる。
図5(b)に示すように、突出部97は、例えば、断面視において三角形状に形成され、上面97aが前側誘導壁75から取付基盤62に向けて水平に延長し、下面97bが前側誘導壁75から斜め上向きに延長して上面97aと交差する。このように、突出部97の下面97bを傾斜面として設けることにより、入球した遊技球Pが大入賞誘導通路(入球路)71の誘導壁73で跳ね上がっても下面97bに衝突し、大入賞誘導通路71内の取付基盤62や誘導壁73に向けて弾かれやすくなるため、開閉体80の閉鎖動作時の球噛みを抑制することができる。
突出部97が前側誘導壁75から突き出る突出量x2は、突出部97の先端97tから取付基盤62までの距離w3が、1個の球の直径よりも大きな寸法に設定される。例えば、突出部97の先端97tから取付基盤62までの距離が1個の球の直径よりも大きな寸法よりも短いと、大入賞口65aから遊技球Pが大入賞誘導通路71に入球できないことは言うまでもない。
なお、突出部97は、開閉体80が大入賞口65aを閉鎖したときに、開閉体80の先端側の外周を囲むように形成しても良い。
開閉体80が大入賞口65aを開放した状態において大入賞口65aに入球した遊技球Pは、大入賞誘導通路71を経て落下通路72へと至る。
図3に示すように、大入賞誘導通路(入球路)71は、落下通路72へと導く誘導壁73と、取付基盤62と前側誘導壁75とで形成される。誘導壁73は、球誘導部74cの下側を、該球誘導部74cの延長方向に沿って傾斜して延長し、後述の落下通路72を形成する壁部72bと連続する。
図4に示すように、誘導壁73は、開閉体80の下面80bから上面73aまでの距離h3や、球誘導部74cを構成する下流側誘導部92の下面92bから上面73aまでの距離が1個の球の直径よりも大きな寸法、かつ、2個の球が並列して通過できない寸法に設定されている。大入賞誘導通路71の壁部を形成する取付基盤62には、該通路71の延長方向に沿って延長し、遊技盤30の後方側から前方側に突出する突出部98が設けられる。即ち、突出部98は、突出部97の突出方向と逆向きに突出するように設けられている。突出部98は、上流側誘導部91の下方から大入賞口65aの下方まで直線状に延長している。具体的には、突出部98は、上流側誘導部91側の端部98Aが大入賞口65aの上流側の開口面66よりも上流側誘導部91側から延長し、大入賞口65a側の端部98Bが大入賞口65aの下流側の開口面67から所定距離L1離間するように延長するように形成される。
図5(b)に示すように、突出部98は、例えば、断面視において矩形状に形成される。突出部98は、誘導壁73の上面73aから該突出部98の下面98zまでの高さh2が遊技球Pの直径よりも高い位置に設けられる。好ましくは、突出部98の上面から大入賞口65aを閉鎖した開閉体80の下面80bの近い位置に所定距離L2離間して設けると良い。
また、突出部98が前側誘導壁75から突き出る突出量x3は、突出部98の先端面98cから取付基盤62までの距離w4が、1個の球の直径よりも大きな寸法に設定される。例えば、突出部98の先端から取付基盤62までの距離が1個の球の直径よりも大きな寸法よりも短いと、大入賞口65aから遊技球Pが大入賞誘導通路71に入球できないことは言うまでもない。
上述のように突出部98を設けることにより、図7(a)に示すように、開放状態にある大入賞口65aから突出部97に衝突して大入賞誘導通路71へと入球する遊技球Pは、突出部98に衝突して大入賞誘導通路71内の前側誘導壁側75へと跳ねるため、大入賞誘導通路71へと入球し易くなる。また、一旦大入賞誘導通路71内に入球した遊技球Pが、誘導壁73に衝突して跳ね上がったとしても、図7(b)に示すように、取付基盤62に衝突したり、突出部98の下側に衝突したりするため、大入賞口65aを経て誘導通路90へと向かう球跳ねが抑制される。これにより、大入賞口65aへの入球を安定しつつ、開閉体80の閉鎖動作における球噛みを抑制することができる。
上記実施形態では、突出部98を取付基盤62に設け、突出部97を突出部98の逆側の前側誘導壁75に設けるとして説明したが、突出部98を前側誘導壁75に設け、突出部97をその逆側の取付基盤62に設けるようにしても良い。即ち、突出部98と突出部97とが互い違いになるように設けると良い。なお、この場合の距離L1は、大入賞口65aを開閉体80が閉鎖しようとしたときに、開閉体80の先端と、突出部98の端部98Bと、大入賞口65aの下流側の開口面67との間で遊技球Pを3点支持しないように設定すると良い。ここで、3点支持とは、開閉体80が大入賞口65aを閉鎖方向に動作して開閉体80が遊技球Pを押す力により遊技球Pを開口面67及び端部98Bに押し付け、バランスした状態をいい、所謂球噛み状態である。これを避けるには、例えば、距離L1を1個の球の直径よりも大きな寸法に設定することで、開閉体80の開閉動作にともなう球噛みを確実に抑制することができる。また、突出部98の上面98aから大入賞口65aを閉鎖した開閉体80の下面80bまでの距離L2を、1個の球の半径よりも小さな寸法となるように突出部98を形成することにより、開閉体80が閉鎖動作の途中において、大入賞口65aに入球しようとした遊技球Pを前側誘導壁75と、突出部98の上面98aと、開閉体80の先端に挟まれた状態となっても、開閉体80が遊技球Pの下方を押すことになるため、遊技球Pは、開閉体80の上面80a側へと押し上げられ、開閉体80と前側誘導壁75との間における球噛みを防止できる。
図8は、突出部96乃至98を平面視したときの他の形態を示す図である。
上述の説明では、突出部96乃至98が直線状に延長するとして説明したが、直線状に延長するとは以下の意味を含む。例えば、図8(a)に示すように、突出部96乃至98は、短い突起を複数直線的に配置して破線により直線状に延長させたものや、図8(b),(c)に示すように、滑らかな波状やジグザグ状に形成し、通路90;71に沿って延長させたものなどを含む。
また、上述の突出部96乃至98の断面形状は、一つの実施例であり、三角形や四角形等の多角形や、円弧を含む半円形状等、適宜変更可能である。
上記構成により、大入賞誘導通路71の途中には、大入賞口検出スイッチSW4が配設される。大入賞口検出スイッチSW4は、誘導壁73側に形成された収容部によって誘導壁73及び球誘導部74c間に横架するように支持されており、大入賞誘導通路71を流下する全ての遊技球を検出する。また、大入賞口検出スイッチSW4は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200側では、当該大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号の入力に基づいて賞球を例えば15個払い出す賞球払出処理を実行する。
図3に示すように、大入賞口65aと連通する落下通路72は、一側壁72aと他側壁72bとの間に形成される内部通路である。一側壁72a及び他側壁72bは、互いに実質的に垂直方向に延在して対向するとともに、遊技球の直径よりも僅かに広く、遊技球の直径の2倍未満の間隔を有して離間する。
上記構成により、大入賞口65aに入球した遊技球は、実質的に垂直に延在する落下通路72内を自由落下した後、排出口72Aに至る。
複数の一般入賞装置95は、遊技盤30の左側部、左下側部、及び右下側部においてそれぞれ分かれて配設される。一般入賞装置95は、配設位置によって上方又は斜め上方が開口した入賞部95aと一般入賞口検出スイッチSW7とを備えており、入賞部95aの開口(一般入賞口)から入球した遊技球は内部に収容された一般入賞口検出スイッチSW7により検出される。当該一般入賞口検出スイッチSW7は主制御装置200と接続されており、主制御装置200は一般入賞口検出スイッチSW7からの検出信号に応じて賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。また、上述した各入賞装置のいずれにも入球しなかった遊技球は、遊技領域の最下部に開設されたアウト口69に入球し、当該アウト口69と連通する図外の排出通路を介して機外に排出される。
遊技盤30の遊技領域30Aの外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御装置200によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図9は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御装置200と、主として賞球の払出動作を制御する払出制御装置250と、主として遊技球の発射を制御する発射制御装置260と、前述の演出表示装置450を制御する演出制御装置300とを備える。
主制御装置200は、(メイン)CPU200a,(メイン)ROM200b、及び(メイン)RAM200cを備えてなり、CPU200aが、各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、主制御装置200に接続された上述の各ソレノイドや、遊技盤30の遊技領域30Aの外方に配設された第1特別図柄表示装置35A,第2特別図柄表示装置35B,第1特別図柄保留表示装置36A,第2特別図柄保留表示装置36B,普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38といった各表示装置を直接的に制御したり、他の制御装置に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
主制御装置200には、払出制御装置250、及び演出制御装置300が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御装置200と一方向通信可能に接続されている。当該払出制御装置250には、外部情報出力端子板251が接続されている。外部情報出力端子板251は、主制御装置200(CPU200a)及び払出制御装置250(払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
また、払出制御装置250には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ252、及び賞球数計数スイッチ253が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ252を制御する。当該払出モータ252の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ253により検出され、払出制御装置250側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御装置250には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチや、本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ等の各種のスイッチが接続される。
発射制御装置260には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ261、発射ボリューム262、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ263、及び発射機構内に格納された球発射モータ264が接続されており、発射制御装置260は、払出制御装置250からの発射許可およびタッチセンサ261からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム262からの入力信号に基づいて球発射モータ264を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域30A内に打ち出す。
演出制御装置300は、遊技進行中や待機中における各種の演出を制御する。演出制御装置300は、(サブ)CPU300a,(サブ)ROM300b,(サブ)RAM300cを備えてなり、主制御装置200に対して、主制御装置200から演出制御装置300に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御装置300は、主制御装置200から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM300bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御装置300に接続された演出表示装置450の演出表示部45の画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、図外の可動体を動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(LED)57を多様なパターンにより発光させる発光制御を実行する。このときRAM300cは、CPU300aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御装置300は、CPU300aと接続され、当該CPU300aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部45に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御装置300には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域30A内を流下する遊技球が前述の第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、主制御装置200では特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。
そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」である場合には、前述の大入賞装置60を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行する。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定抽選において参照される特図種別決定乱数、特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定乱数等、種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動入賞部品50への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特1保留といい、第2始動入賞部品52への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。さらに特1保留及び特2保留を総称して始動情報という場合がある。
図10(a)に示すように、保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動入賞部品50に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動入賞部品52に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(Y1)および特2保留数(Y2)は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数(Y1,Y2)が増加することはない。なお、図示の例は、第1特図保留記憶領域に2つの特1保留が記憶され、第2特図保留記憶領域に1つの特2保留が記憶され、合計3つの始動情報が記憶(保留)されている状態を表す。
[特図当否抽選について]
図11は、特図当否抽選に係る処理において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。同図に示すように特図当否判定テーブルTBは、遊技状態が特図低確率であり、特図当否判定乱数が第1始動入賞部品50の入球に基づいて取得された場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB1Aと、遊技状態が特図低確率であり、特図当否判定乱数が第2始動入賞部品52の入球に基づいて取得された場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB1Bと、遊技状態が特図高確率であり、特図当否判定乱数が第1始動入賞部品50の入球に基づいて取得された場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB2Aと、遊技状態が特図高確率であり、特図当否判定乱数が第2始動入賞部品52の入球に基づいて取得された場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB2Bとに細分化されている。
各特図当否判定テーブルには、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用特図当否判定テーブルTB1A;TB1Bが参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、ともに約199分の1である。また、高確率用特図当否判定テーブルTB2Aが参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約49分の1である。また、高確率用特図当否判定テーブルTB2Bが参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約49分の1であり、「小当り」となる確率は、約29分の1である。そして、上記取得された特図当否判定乱数が、「大当り」と対応する乱数である場合は判定結果が大当りとなり、「小当り」と対応する乱数である場合は判定結果が小当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレと判定される。詳細については後述するが、判定結果が「大当り」である場合には、前述の大入賞装置60の開閉体80が開放動作する「大当り遊技」が所定の態様で実行され、遊技球の大入賞装置60内への入球が許容される。また、判定結果が「小当り」である場合には、「大当り」の場合と同様に大入賞装置60の開閉体80が開放動作する「小当り遊技」が所定の態様で実行され、遊技球の大入賞装置60内への入球が許容される。なお、「小当り遊技」では、判定結果が「大当り」である場合に実行される「大当り遊技」と同様に、開閉体80の開放動作が実行されるものの、その開放態様(開放パターン)が「大当り遊技」における開放態様よりも得られる賞球が少ない態様となる。また、詳細については、後述するが「小当り遊技」は、当該小当り遊技の終了後に、小当り遊技開始前と遊技状態が変わることがない遊技であり、その点においても「大当り遊技」とは明確に異なる。
[特図種別決定抽選について]
図12は、特図種別決定抽選に係る処理において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が第1始動入賞部品50への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB1と、特図種別決定乱数が第2始動入賞部品52への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB2と、特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB3と、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB4とに細分化される。
第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。同図に示すように、特図種別決定テーブルTB1〜TB4には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特別図柄種別(特図種別)が所定の割合(選択率)で規定されている。
例えば、特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0〜24の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Aとして決定され、25〜74の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Bとして決定され、75〜99の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Cとして決定される。つまり、第1始動入賞部品50への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB1が参照された場合の大当り図柄A〜大当り図柄Cそれぞれの選択率は、25%,50%,25%となる。
また、特図種別決定テーブルTB2が参照され、取得された特図種別決定乱数が0〜249の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Dとして決定され、50〜99の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Eとして決定される。つまり、第2始動入賞部品52への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB2が参照された場合の大当り図柄D、大当り図柄Eそれぞれの選択率は、50%となる。
また、特図種別決定テーブルTB3が参照された場合、取得された特図種別決定乱数の範囲に関わらず、特図種別が小当り図柄Zとして決定される。つまり、第2始動入賞部品52への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「小当り」となり、特図種別決定テーブルTB3が参照された場合、特図種別が必ず小当り図柄Zとなる。なお、小当り図柄を例えば小当り図柄Z1;Z2;Z3のように複数設定する構成としてもよい。
また、特図種別決定テーブルTB4は、上記特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照され、取得された特図種別決定乱数の範囲、及び特図種別決定乱数の取得契機に関わらず特図種別が無条件にハズレ図柄Xに決定される。このように、特図種別決定乱数と特図種別決定テーブルTBとに基づいて特図種別を決定する特図種別抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における図柄種別決定手段に相当する。なお、詳細については後述するが、当該特図種別決定抽選によって抽出、決定された特図種別は、特別遊技の態様、及び特別遊技後の遊技状態を決定する要素として用いられる。
[特図変動パターン決定抽選について]
図13(a)は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターンテーブルTBの概要を示す図である。本実施形態において変動パターンテーブルは、遊技状態が普図低確率である場合に参照される変動パターンテーブルTB1、遊技状態が普図高確率である場合に参照される変動パターンテーブルTB2に細分化される。同図に示すように、変動パターンテーブルTB1,TB2には、前述の抽選により決定された特図当否抽選の結果(特図判定結果)、及び保留記憶数に応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号が規定されている。遊技球が第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、0〜99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、変動パターンテーブルTB1;TB2の中から取得した変動パターン乱数に対応する1の変動パターン番号が決定される。本実施形態では、特図判定結果が「大当り」又は「小当り」である場合には、保留記憶数に依らず、変動パターン決定乱数に応じて変動パターン番号が決定される構成としている。また、変動パターンテーブルTB1,TB2は例示であり、例えば、特図当否抽選の結果、及び保留記憶数に加えて、特図種別によって異なる変動パターン番号が決定される構成としてもよい。さらに、変動パターンテーブルTBの数を遊技状態の組み合わせに応じて更に細分化してもよい。
図13(b)に示すように、変動パターンテーブルTB1;TB2に規定された各変動パターン番号には、変動時間(秒)が対応付けられており、変動時間は、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間、演出表示部45上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動時間、及び当該演出図柄Sの変動に伴って表示される変動演出の時間となる。本実施形態における最短の変動時間は、例えば0.4秒であり、最長の変動時間は180秒である。また、遊技状態が普図高確率である場合に参照される変動パターンテーブルTB2には、遊技状態が普図低確率である場合に参照される変動パターンテーブルTB1よりも変動時間が短い変動パターン番号が割り当てられており、遊技状態が普図高確率である場合には、特別図柄及び演出図柄Sの平均変動表示時間が短縮化され、遊技者にとって有利となる。
特図変動パターン決定抽選では、いずれかの変動パターンテーブルTB1;TB2から、変動パターン決定乱数に対応する特定の変動パターン番号が決定されるとともに、当該変動パターン番号に対応する変動時間が決定される。決定された変動パターン番号及び変動時間に関する情報は、変動パターンコマンドとして演出制御装置300側に送信され、各変動パターン番号に従った後述の変動演出が演出表示装置450の演出表示部45に表示されることとなる。
また、主制御装置200は、上記変動パターンコマンドの送信と同時に第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御装置200は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御装置300側に後述する特図停止指定コマンドを送信し、演出表示部45上において変動表示される演出図柄Sの変動を停止させる。このように、変動パターンテーブルTB1;TB2のいずれかを参照し、変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号を決定する特図変動パターン決定抽選処理を実行するCPU200aが、本実施形態における変動パターン決定手段に相当する。
以上説明したとおり、主制御装置200は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄及び演出図柄Sの最終的な停止の態様によって、特別遊技実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。また、以下これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、一般的に遊技者は、特別図柄の変動表示と同期して変動表示される演出図柄Sの停止態様によって特図当否抽選の結果を認識することとなる。また、上記一連の抽選に関する具体的な処理については、図30以下を参照しつつ後述する。
[特別遊技について]
図14は、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、主制御装置200は、特別遊技中において当該テーブルを参照して大入賞装置60の開閉体80と対応するソレノイドSOL2を駆動制御する。なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
本実施形態における特別遊技は、大入賞装置60の開閉体80が開放動作される複数回のラウンド(R)遊技により構成される。特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の特別遊技におけるラウンド遊技の最大回数)、特別電動役物開閉切替回数(ラウンド遊技中の開放回数)、ソレノイド通電時間(ラウンド遊技中の大入賞口開放時間)、規定数(ラウンド遊技中の最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間のインターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の遊技が再開されるまでの待機時間)が、予め記憶されている。また、特別遊技中において、特別遊技制御テーブルTBに基づいて大入賞装置60を駆動制御する処理を実行するCPU200aが、本実施形態における特別遊技実行手段に相当する。
図14から明らかなように、大当り図柄A〜大当り図柄Eのいずれかに基づく大当り遊技では、1回のラウンド遊技におけるソレノイド通電時間が29秒であって、規定数が9個に設定されているため、遊技者による遊技球の発射が継続している限り、1回のラウンド遊技につき、規定数である9個の遊技球を大入賞装置60に入球させることが可能であり、1回のラウンド遊技当りに例えば135個の賞球を得ることが可能である。また、大当り遊技においては、当該ラウンド遊技が複数回(4回、8回、16回)繰り返されることから、概ね540個〜2160個程度の賞球を得ることが可能である。
一方、小当り遊技Zに基づく大当り遊技では、1回のラウンド遊技における規定数は9個であるものの、ソレノイド通電時間が大当り遊技と比較して1.6秒と極めて短時間であるため、遊技者による遊技球の発射が継続されていても2個〜3個程度の入球に留まり、1回の小当り遊技において45個程度の賞球を獲得可能である。このように、同じ特別遊技であっても、大当り遊技と小当り遊技とでは、獲得可能な賞球数に大きな差が設けられている。そして、本例においては、遊技状態が特図高確率である場合に、第2始動入賞部品52への入球によって取得された特2保留に基づいて前述の特図当否抽選が実行された場合、約29分の1という比較的高い確率でその結果が「小当り」となり、「小当り遊技」が実行されるため、当該遊技状態においては、発生し易い「小当り遊技」を多く獲得しつつ、賞球の得やすい「大当り遊技」の獲得を待つという遊技性となる。
[遊技状態について]
図15は、上述の特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を変更,設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。ここで遊技状態は、特図遊技状態と普図遊技状態とに区別され、これらの遊技状態はさらに特図低確率及び特図高確率と、普図低確率及び普図高確率とに区別される。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、大当り図柄A〜大当り図柄Eまでの特図種別に対応して、特別遊技後の特図遊技状態及び普図遊技状態が規定されている。
ここで、特図低確率とは、前述の特図当否抽選において、図11に示す低確率時特図当否判定テーブルTB1A;TB1Bが参照される状態(大当り確率≒199分の1)である。また、特図高確率とは、図11に示す高確率時特図当否判定テーブルTB2A;TB2Bが参照される状態(大当り確率≒49分の1、小当り確率≒29分の1)である。
また、普図低確率とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、図13(a)に示す変動パターンテーブルTB1が参照される状態であり、後述の普図遊技(普図当否抽選)において、図16に示す低確率時普図当否判定テーブルTB1が参照され、判定結果が「当り」の場合に図17に示す低確率時普図変動パターンテーブルTB1が参照される状態である。また、普図高確率とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、図13(a)に示す変動パターンテーブルTB2が参照される状態であり、後述の普図当否抽選において、図16に示す高確率時普図当否判定テーブルTB2が参照され、判定結果が「当り」の場合に図17に示す高確率時普図変動パターンテーブルTB2が参照される状態である。
上記遊技状態設定テーブルTBによれば、特図当否抽選の結果が「大当り」となり、特図種別が大当り図柄A、大当り図柄C及び大当り図柄Dのいずれかに決定された場合、特別遊技後の遊技状態が特図高確率かつ普図高確率の状態に設定される。また、大当り図柄B又は大当り図柄Eに決定された場合、特別遊技後の遊技状態が特図低確率かつ普図高確率の状態に設定される。また、遊技状態が特図高確率又は普図高確率となる場合、当該遊技状態は、特別遊技の終了後、特別遊技が100回実行されるまで(特別図柄が100回変動するまで)維持され、その後、特図低確率及び普図低確率にそれぞれ移行する。また、上記遊技状態設定テーブルTBに基づいて、換言すれば、特図種別に基づいて特別遊技後の遊技状態を特別遊技前の遊技状態と変更する処理を実行するCPU200aが、本実施形態における遊技状態設定手段に相当する。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52への入球を契機とする各種の抽選が実行され、上記各種抽選の結果が所定の結果である場合に、遊技者にとって有利な特別遊技(「大当り遊技」又は「小当り遊技」)が実行される。さらに大当り遊技後の遊技状態は、遊技状態設定テーブルTBに基づいて設定される構成である。また、パチンコ機1においては、上記特別遊技の実行等に関する種々の抽選(特図遊技)とは独立して、第2始動入賞部品52に設けられた開閉体53を開放動作させる普通遊技の実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選,普図変動時間パターン決定抽選)も実行される。以下、普通遊技の実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技球が通過ゲート58を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。
そして、通過ゲート58を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数(Y3)は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数Y3が増加することはない。
図16は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート58を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBは、遊技状態が前述の普図低確率である場合に参照される低確率用普図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用普図当否判定テーブルTB2とに細分化される。
普図当否判定テーブルTB1,TB2には、0〜99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用普図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率は、50分の1である。これに対して高確率用普図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が当りとなる確率は、1.2分の1である。そして、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。上記普図当否判定乱数及び普図当否判定テーブルTBに基づいて、普通遊技の可否に関する所定の抽選結果(「当り」又は「ハズレ」)を決定する普図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における普図当否抽選手段に相当する。
図17は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターンテーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターンテーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターンテーブルTBは、遊技状態が普図低確率である場合に参照される低確率用普図変動パターンテーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用普図変動パターンテーブルTB2とに細分化されており、それぞれのテーブルに単一の変動時間が規定されている。そして、低確率用普図変動パターンテーブルTB1によれば、普通図柄の変動時間が「30秒」に決定され、高確率用普図変動パターンテーブルTB2によれば、普通図柄の変動時間が「1秒」に決定される。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示される。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。なお、上記説明においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、各遊技状態において複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって遊技状態ごとに異なる普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図18は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体53の開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、遊技状態(普図遊技状態)が普図低確率である場合に参照される低確率用開閉体作動テーブルTB1と、普図高確率である場合に参照される高確率用開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。
そして、遊技状態が普図低確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、開閉体作動テーブルTB1が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が0.3秒間1回開放動作される。一方、遊技状態が普図高確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が1.8秒間開放する動作が3回繰り返されることとなる。つまり、遊技状態が普図高確率である場合、普図低確率と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となり易く、普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体53の開放時間の合計が長くなることから、遊技球が第2始動入賞部品52に入球し易くなり、遊技者が遊技球を右打ち領域ERの方向に打ち出すことにより、遊技球の消費を抑えながら第2始動入賞部品52への入球を契機とする上述の特図遊技を繰り返し行うことが可能となる。なお、本実施形態においては、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率、普通図柄の変動時間、及び開閉体53の開放時間の3つの要素を普図低確率の場合と比べて有利とすることにより、普図高確率の状態を醸成するようにしたが、これに限られるものではなく、上記3つの要素のうちの少なくとも1つを変更することにより普図高確率の状態を醸成することも可能である。
以下、上述したパチンコ機1における主制御装置200による主要な処理について複数のフローチャートを用いて詳細に説明する。
[主制御装置200のCPU初期化処理]
図19は、主制御装置200のCPU200aによって実行されるCPU初期化処理の概要を示す図である。電源供給回路に外部電源が供給されると、CPU200aに電源が供給されるとともにシステムリセットが入力され、CPU200aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
CPU200aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、ROM200bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
CPU200aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。当該ウェイト処理時間は、払出制御装置250及び演出制御装置300の起動待ち時間であり、ウェイト処理時間の経過により、払出制御装置250、演出制御装置300は、主制御装置200より送信される各種のコマンドを受信可能となる。
(ステップS100−5)
CPU200aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御装置200には、電源断検知回路が接続されており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
CPU200aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
CPU200aは、メインRAM200cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
CPU200aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、パチンコ機1の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押下操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押下操作を検出して、主制御装置200にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押下操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
CPU200aは、RAM200cのうち、電源投入時(RAM200cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
CPU200aは、RAM200cがクリアされたことを演出制御装置300に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−17)
CPU200aは、RAM200cがクリアされたことを払出制御装置250に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−19)
CPU200aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
CPU200aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
CPU200aは、RAM200cのうち、電源復帰時(RAM200cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
CPU200aは、電源断から復帰したことを演出制御装置300に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−27)
CPU200aは、電源断から復帰したことを払出制御装置250に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−29)
CPU200aは、特図種別を示す電源投入時特図種別指定コマンド、特1保留数(Y1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(Y2)を示す特2保留指定コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(送信バッファに格納する処理)を実行する。
(ステップS100−31)
CPU200aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
CPU200aは、割込みを禁止するための処理を行う。当該処理により、タイマ割込み中に詳述しない払出制御装置250から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理と、図21に示すタイマ割込み処理の実行が禁止される。
(ステップS100−35)
CPU200aは、特図種別決定乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、特図種別決定乱数用初期値更新乱数は、特図種別決定乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する特図種別決定乱数の更新処理によって特図種別決定乱数が、特図種別決定乱数用初期値更新乱数から、当該特図種別決定乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、特図種別決定乱数は、そのときの特図種別決定乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
CPU200aは、払出制御装置250から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
CPU200aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを演出制御装置300に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
CPU200aは、変動パターン決定乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す(以下、便宜上ステップS100−33からステップS100−43を繰り返す処理をメインループ処理と呼ぶ)。
次に、主制御装置200における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
[主制御装置200の電源断時退避処理(XINT割込み処理)]
図20は、主制御装置200における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。CPU200aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になる(電源断予告信号が入力される)と、前述のCPU初期化処理のメインループ処理実行中に割り込んで電源断時退避処理を実行する。なお、本実施形態においては、後述のタイマ割込み処理中には当該電源断時退避処理が割込まないようにしている。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
CPU200aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
CPU200aは、ステップS300−3の結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
CPU200aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行い、退避処理(ステップS300−11以降の電源断時退避処理)を行うことなく当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
CPU200aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
CPU200aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
CPU200aは、RAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
CPU200aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
CPU200aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
CPU200aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
CPU200aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
CPU200aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−19〜ステップS300−25をループしている間にパチンコ機1の稼働が停止することとなる。
[主制御装置200のタイマ割込み処理]
図21は、主制御装置200におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御装置200には、所定の周期(本実施形態では4msとする。2msでも良い。)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)のメインループ処理実行中に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。当該処理によりタイマ割込み中に詳述しない払出制御装置250から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理が許可される。
(ステップS400−5)
CPU200aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
CPU200aは、各種の入力ポート情報を読み込み、主制御装置200に接続された各種の機器における最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
CPU200aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御装置200のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
CPU200aは、上記ステップS100−35と同様、特図種別決定乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
CPU200aは、特図種別決定乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合にはその時の特図種別図柄乱数用初期値更新乱数の値に基づいて乱数を更新する。
なお、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、主制御装置200に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、上記各乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。また、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、ハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を判定用の乱数として用いているが、ソフトウェア乱数を判定用の乱数として用いる場合は、特図種別決定乱数と同様に初期値更新乱数を設けることにより、その初期値を変更することができる。
(ステップS500)
CPU200aは、ステップS400−7の処理に基づき第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、ゲート検出スイッチSW3から信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、当該処理の詳細については、図22を参照して後述する。
(ステップS600)
CPU200aは、特図遊技管理処理を実行する。なお、この当該処理の詳細については、図27を参照して後述する。
(ステップS700)
CPU200aは、上記の普図遊技を進行制御するための普図遊技管理処理を実行する。なお、詳細な説明については省略するが、普図遊技管理処理とは、後述の普図遊技管理フェーズ(図示せず)をロードし、当該ロードした普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールを選択する処理であり、後述する複数の普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールがコールされることにより、普図遊技に係る各種の処理が実行される。
(ステップS400−15)
CPU200aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
CPU200aは、第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、大入賞口検出スイッチSW4、一般入賞口検出スイッチSW5の入力チェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
CPU200aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および該コマンドを払出制御装置250に対して送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
CPU200aは、外部情報出力端子板251から外部へ出力する外部情報用の出力データをセット(出力ポートバッファに格納)するための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
CPU200aは、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセット(出力ポートバッファに格納)するLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
CPU200aは、開閉体53を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、開閉体80を開閉動作させるためのソレノイドSOL2を開閉動作させるためのソレノイドSOL2のソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファにセット(出力ポートバッファに格納)するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
CPU200aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する(ステップS400−5のダイナミックポート出力処理で出力されるものを除く)。
(ステップS400−29)
CPU200aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特図遊技管理処理について詳細に説明する。
[スイッチ管理処理]
図22は、主制御装置200におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
CPU200aは、ゲート検出スイッチSW3がオンしたか、即ち、通過ゲート58への遊技球の通過に基づいてゲート検出スイッチSW3からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS510に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
CPU200aは、通過ゲート58への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。ここで、ゲート通過処理とは、前述の普図当否判定乱数を取得するとともに、現在の普図保留数Y3が普図保留記憶領域に記憶可能な保留数の上限未満であることを条件として、取得した普図当否判定乱数を第1記憶部〜第4記憶部のいずれかに記憶する処理である。なお、該記憶した旨を演出表示部45により表示する等、演出表示部45により制御する場合は、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数Y3を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。また、当該処理の実行によりS400−5の処理によって普図保留数Y3の上限数と対応して複数設けられた普通図柄保留表示装置38の保留表示部の対応箇所が点灯する。
(ステップS500−3)
CPU200aは、第1始動口検出スイッチSW1がオンしたか、即ち、第1始動入賞部品50への遊技球の入球に基づいて第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS520に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
CPU200aは、第1始動入賞部品50への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については、図23を参照して後述する。
(ステップS500−5)
CPU200aは、第2始動口検出スイッチSW2がオンしたか、即ち、第2始動入賞部品52への遊技球の入球に基づいて第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS530に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
CPU200aは、第2始動入賞部品52への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については、図24を参照して後述する。
(ステップS500−7)
CPU200aは、大入賞口検出スイッチSW4がオンしたか、即ち、大入賞装置60への遊技球の入球に基づいて大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号が入力した場合にはステップS500−9に処理を移し、入力が無い場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
CPU200aは、現在、特別遊技中であるか否かを判定し、大入賞装置60への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、特別遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを演出表示装置450、スピーカユニット8等により報知する)を実行し、特別遊技中であり、遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算するとともに、大入賞口検出コマンドをセットして、当該スイッチ管理処理を終了する。詳細については後述するが、当該大入賞口検出コマンドが演出制御装置300側に送信されることにより、演出制御装置300では、遊技球の大入賞装置60への遊技球の入球を契機とした特別遊技中演出に係る処理を実行する。
[第1始動口通過処理]
図23は、主制御装置200における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
CPU200aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。ここで、特別図柄識別値とは、保留種別が特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値「00H」は特1保留を示し、特別図柄識別値「01H」は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
CPU200aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU200aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
[第2始動口通過処理]
図24は、主制御装置200における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
CPU200aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
CPU200aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU200aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
CPU200aは、普図遊技管理フェーズをロードする。ここで、普図遊技管理フェーズは、普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」、普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」、普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」、普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」、普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」、普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」、及び普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」からなる普図遊技の実行処理の段階、すなわち、普図遊技の進行状況を示すものであり、普図遊技の実行処理の段階に応じて前述のS700における普図遊技管理処理によって更新される。
例えば普図遊技管理フェーズが普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」である場合には、前述の普図記憶領域の普図保留数(Y3)が1以上であることを条件として、図17,図18に示す普図当否判定テーブルTBを用いた普図当否抽選、及び普図変動パターンテーブルTBを用いた普図変動パターン決定抽選を実行して、決定された普通図柄の変動時間をタイマにセットする。
また、普図遊技管理フェーズが普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」である場合には、上記タイマにセットされた普通図柄の変動時間が経過したことに応じて、普通図柄の停止態様を決定するとともに停止時間を設定し、普通図柄の変動を停止させる。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」である場合には、上記停止時間経過後に普図当否抽選の結果を確認し、「当り」であることを条件として、開閉体53が開放するまでの時間である開放前時間をタイマにセットする。なお、「ハズレ」である場合には、上記普通図柄変動待ち処理「00H」に復帰する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」である場合には、上記開放前時間の経過を条件として普電役物入賞口開閉切替処理を実行する。ここで、普電役物入賞口開閉切替処理とは、図19に示す開閉体作動テーブルTBに従ってソレノイドSOL1の制御データ等を抽出する処理である。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」である場合には、上記制御データに従ってソレノイドSOL1を通電し、開閉体作動テーブルTBに規定された開閉体53の開閉回数(上限回数)に達するまで開閉体53を開放するとともに、上限回数に達したことに基づいて開閉体53を閉鎖する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」である場合には、上記開閉体53が閉鎖してから再び普通図柄変動待ち処理「00H」が実行されるまでのウェイト時間をタイマにセットする。
また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」である場合には、上記ウェイト時間が経過したことに基づいて普図遊技管理フェーズを普通図柄変動待ち処理「00H」に移行させる。
以上のとおり、各普図遊技管理フェーズは、普図遊技の実行処理の段階に応じて切り替わり、主制御装置200は各普図遊技管理フェーズに応じた処理を実行することにより普図遊技を進行させる。
(ステップS530−7)
CPU200aは、上記ステップS530−5でロードした普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御状態未満(普図遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。上述のとおり、普図遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物開放制御処理においては、ソレノイドSOL1が通電されて第2始動入賞部品52に設けられた開閉体53が開放状態に制御されることから、ここでは、開閉体53が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。
その結果、普通電動役物開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移し、普通電動役物開放制御状態未満ではないと判定した場合にはステップS530−11に処理を移す。
(ステップS530−9)
CPU200aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、始動口異常入賞エラー処理(例えば、不正検出であることを演出表示部45、スピーカユニット等により報知する)を実行し、当該第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−11)
CPU200aは、普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御処理中であることを示す「04H」ではないかを判定する。判定の結果、普図遊技管理フェーズが「04H」である場合にステップS530−13に処理を移し、「04H」ではない場合に第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−13)
CPU200aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
[特別図柄乱数取得処理]
図25は、主制御装置200における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
CPU200aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
CPU200aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(Y1)をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(Y2)をロードする。
(ステップS535−5)
CPU200aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された特図当否判定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
CPU200aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数(特1保留数(Y1)又は特2保留数(Y2)が上限値の4以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
CPU200aは、対象特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ又は特別図柄2保留球数カウンタ)のカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
CPU200aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した特図当否判定乱数をセーブする対象となる対象記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を算定する。
(ステップS535−13)
CPU200aは、上記ステップS535−5でロードした特図当否判定乱数、上記ステップS400−13で更新された特図種別決定乱数、上記ステップS100−43で更新された変動パターン決定乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS540)
CPU200aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時事前判定処理を実行する。取得時事前判定処理については後述する。
(ステップS535−15)
CPU200aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−17)
CPU200aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。
当該特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御装置300側に送信されると、演出制御装置300は、例えば演出表示部45上に表示される特1保留数、及び特2保留数を示す所定の保留数表示の数を増大させる制御を行うことにより、現在の特1保留数及び特2保留数を遊技者に視認,認識させる。また、当該処理の実行によりS400−5の処理によって特図保留数Y1、及び特図保留数Y2の上限数と対応して複数設けられた第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bの保留表示部の対応箇所が点灯する。
図26は、主制御装置200における取得時事前判定処理(ステップS540)を説明するフローチャートである。取得時演出判定処理では、特別図柄乱数取得処理によって新たな乱数が記憶されたときに、後述の図29に示す特別図柄変動待ち処理に先行して、事前特図当否抽選処理、事前特図種別決定処理、事前特図変動パターン決定抽選処理を実行する。
(ステップS540−1)
CPU200aは、事前特図当否抽選処理を実行して処理を移す。具体的には、CPU200aは、現在の遊技状態及び保留種別(特別図柄識別値)に基づいて、図11に示す複数の特図当否判定テーブルTBから何れかの特定の特図当否判定テーブルTBを参照し、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した特図当否判定乱数に対応する判定結果を抽出,決定する。
(ステップS540−3)
CPU200aは、事前特図種別決定処理を実行して処理を移す。具体的には、CPU200aは、上記判定結果及び保留種別(特別図柄識別値)に基づいて、図12に示す複数の特図種別決定テーブルTBから何れかの特定の特図種別決定テーブルTBを参照し、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した特図種別決定乱数に対応する特図種別を抽出,決定する。
(ステップS540−5)
CPU200aは、事前特図変動パターン決定処理を実行して処理を移す。具体的には、CPU200aは、現在の遊技状態(普図遊技状態)に基づいて図13に示すいずれかの変動パターンテーブルTBを参照し、上記判定結果、現在の保留記憶数、及び上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号を抽出,決定する。
(ステップS540−7)
CPU200aは、事前判定コマンドセット処理を実行して当該取得時事前判定処理を終了する。具体的には、CPU200aは上記各処理において抽出,決定された当否判定結果、特図種別及び変動パターン番号に関する情報を含む事前判定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。そして、始動情報(特1保留,特2保留)が取得される度に当該事前判定コマンドが演出制御装置300側に先行して送信されることにより、演出制御装置300側では、上述の特図遊技(特図当否抽選処理、特図種別決定処理、特図変動パターン決定処理)が実行される以前に、これらの結果が事前判定情報として事前判定情報記憶領域に記憶され、演出制御装置300は、当該事前判定コマンドが生成される対象となった始動状態に基づく後述の特別図柄変動待ち処理が実行される以前に特図判定結果や、変動パターンを示唆する所定の演出(先読み演出)を演出表示部45上に表示することが可能となる。
図10(b)は、演出制御装置300のRAM300cに設けられた事前判定情報記憶領域を模式的に示す図である。同図に示すように、事前判定情報記憶領域は、保留記憶領域の第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域とそれぞれ対応する第1事前取得情報記憶領域と第2事前取得情報記憶領域とを有しており、各事前取得情報記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部に区分されている。事前取得情報記憶領域の各記憶部には、特図保留記憶領域の各記憶部に記憶された始動情報に対応する特図当否抽選の結果(当否判定結)、特図種別、変動パターン番号に関する情報が格納される。また、詳細については後述するが本実施形態に係るパチンコ機1においては、小当り遊技中に各記憶部に格納された情報が読み出され、「大当り」の存在を示唆する特別遊技中演出が実行される場合がある。
図27は、特図遊技管理フェーズを説明する図である。上述のとおり、本実施形態では、第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52への遊技球の入球を契機とする特別遊技の可否に関する種々の抽選処理(特図遊技)と、通過ゲート58への遊技球の通過を契機とする普通遊技の可否に関する種々の抽選処理(普図遊技)とが、同時並行して進行する。
そして、特図遊技は、遊技球が第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52へ入球する度に段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御装置200では、特図遊技に係る各処理を特図遊技管理フェーズによって管理している。
図27に示すように、ROM200bには、特図遊技を実行制御するための複数の特図遊技制御モジュールが格納されており、これら特図遊技制御モジュールごとに、特図遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特図遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止後処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
[特図遊技管理処理]
図28は、主制御装置200における特図遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
CPU200aは、上記ステップS600−1でロードした特図遊技管理フェーズに対応する特図遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
CPU200aは、上記ステップS600−3で選択した特図遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
CPU200aは、特図遊技に係る制御時間を管理する特図遊技タイマをロードし、当該特図遊技管理処理を終了する。
[特別図柄変動待ち処理]
図29は、主制御装置200における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特図遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
CPU200aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(Y2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(Y2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(Y2)が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
CPU200aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(Y1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(Y1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(Y1)が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
CPU200aは、客待ちコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該客待ちコマンドが演出制御装置300側に送信されると、演出制御装置300は、当該客待ちコマンドの受信から所定の時間が経過したことに基づいて、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部45上において、客待ち状態であることを示すデモ演出表示を表示させる。
(ステップS610−7)
CPU200aは、特1保留または特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す保留減指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)するとともに、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。
具体的には、RAM200cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。
また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。また、特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグの情報に基づいて遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。保留減指定コマンドが演出制御装置300側に送信されると、演出制御装置300は、前述の特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドに基づいて増大した所定の保留数表示の数を減少させるコマンドをVDPに送信し、演出表示部45において減少後の特1保留数及び特2保留数を遊技者に視認,認識可能とする。また、当該処理の実行によりS400−5の処理によって第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bいずれかの保留表示部の対応箇所が消灯する。なお、特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグの詳細については後述するが、これらのフラグに基づいて遊技状態確認指定コマンドが演出制御装置300側に送信されると、特別図柄が変動を開始するたびに現在の遊技状態(普図遊技状態,特図遊技状態)に係る情報が演出制御装置300側に伝達される。
(ステップS610−9)
CPU200aは、保留種別、特図遊技状態が特図低確率であるか特図高確率であるかを識別する特別図柄確率状態フラグ、及び第0記憶部に転送された特図当否判定乱数をロードし、これに対応する低確率時特図当否判定テーブルTB1又は高確率時特図当否判定テーブルTB2を選択して特図当否抽選処理を行い、その抽選結果(「大当り」,「小当り」,「ハズレ」)に係るデータ(特図当否判定データ)を記憶する。
(ステップS610−11)
CPU200aは、特図種別を決定するための特図種別決定抽選処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の特図当否抽選の結果が「大当り」であった場合には、保留種別、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、特図種別決定テーブルTB1,TB2のいずれかを選択して特図種別を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。
また、上記ステップS610−9の特図当否抽選の結果が「小当り」であった場合には、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、特図種別決定テーブルTB3を選択して特図種別を抽出し、抽出した特図種別(本例では「小当り図柄Z」)に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。
また、S610−9の特図当否抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、特図種別決定テーブルTB4から「ハズレ図柄X」に係る特図種別が抽出され、「ハズレ図柄X」に係る特図種別データが記憶される。特図種別データを記憶した後、当該特図種別データに対応する特図種別指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、当該特図種別指定コマンドが送信されることによって、演出制御装置300側には、特図種別決定処理の度に、抽出された特図種別に関する情報が伝達される。
(ステップS610−13)
CPU200aは、上記ステップS610−11で抽出した特図種別に対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bは、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS610−14)
CPU200aは、特別図柄の変動パターンを決定するための特図変動パターン決定抽選を実行する。具体的には、前述の普図低確率であるかを識別する普通図柄確率状態フラグロードし、図13に例示した変動パターンテーブルTB1;TB2のいずれかを参照して変動パターン番号を抽出,決定する。CPU200aは、いずれかの変動パターンテーブルTBテーブルから抽出,決定した変動パターン番号を含む変動パターンコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。変動パターンコマンドが演出制御装置300側に送信されることより、演出制御装置300側では、各変動パターンコマンドの内容に従って、より具体的な変動演出の内容を決定し、当該決定された変動演出の内容に関する情報を含むコマンドをVDPに送信することにより、演出図柄Sの変動表示と併せて多様な変動演出を演出表示部45上に表示させる。
(ステップS610−15)
CPU200aは、ステップS610−14で決定,抽出された変動パターン番号に対応する変動時間をロードし、決定した変動時間を特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
CPU200aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bにおいて、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示装置35Aに対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示装置35Bに対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−19)
CPU200aは、予備領域設定処理を実行して処理を移す。具体的には、CPU200aは、上記ステップS610−9における特図当否抽選の結果が「大当り」であるか否かを判定し、「大当り」であった場合には、上記ステップS610−11で記憶した特図種別データをロードして、特別図柄の種別を確認する。そして、図15に示す遊技状態設定テーブルTBを参照して、特別遊技終了後に設定される遊技状態、及びその特図高確回数、普図高確回数を判定し、その判定結果を遊技状態予備フラグ(特別図柄確率状態予備フラグ、普通図柄確率状態予備フラグ)、及び特図高確回数切り予備カウンタ、普図高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、特別遊技の当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−21)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。そして、当該一連の特別図柄変動待ち処理が実行されることにより、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において特別図柄の変動表示が開始されるとともに、当該特別図柄の変動表示と略同期して演出表示装置450上において演出図柄Sの変動表示が開始されることとなる。
[特別図柄変動中処理]
図30は、主制御装置200における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。当該特別図柄変動中処理は、特図遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
CPU200aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
CPU200aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
CPU200aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
CPU200aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
CPU200aは、第1特別図柄表示装置35A、及び第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
CPU200aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
CPU200aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
CPU200aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
CPU200aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該特図停止指定コマンドが演出制御装置300側に送信されることにより、演出制御装置300は、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部45上において変動中の演出図柄Sを特別図柄の停止表示と略同期して停止表示させる。
(ステップS620−21)
CPU200aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間(確定時間)を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄停止後処理]
図31は、主制御装置200における特別図柄停止後処理(ステップS630)を説明するフローチャートである。この特別図柄停止後処理は、特図遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
CPU200aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止後処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
CPU200aは、特図当否抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
CPU200aは、特図当否抽選の結果が「大当り」であるかを判定する。その結果、「大当り」と判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、「大当り」ではない(「小当り」又は「ハズレ」)と判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
CPU200aは、遊技状態回数切り管理処理を実行する。ここでは、特図遊技状態が特図低確率であるか特図高確率であるかを識別するための特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の特図遊技状態が特図低確率であるか特図高確率であるかを確認する。そして、特図遊技状態が特図高確率であった場合には、特図高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、特図高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、特図低確率に対応する特別図柄確率状態フラグ(「1」→「0」)をセットする。これにより、特図高確率の状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数変動、確定したところで、特図遊技状態が特図高確率から特図低確率に移行することとなる。
また、ここでは普図遊技状態が普図低確率であるか普図高確率であるかを識別するための普通図柄確率状態フラグをロードして、現在の普図遊技状態が普図低確率であるか普図高確率であるかを確認する。そして、遊技状態が普図高確率であった場合には、普図高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。
なお、普図高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、普図低確率に対応する普通図柄確率状態フラグ(「1」→「0」)をセットする。
これにより、普図高確率の状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数変動、確定したところで、普図遊技状態が普図高確率から普図低確率に移行することとなる。なお、当該ステップS630−7において、遊技状態の移行が行われた場合、CPU200aは、移行後の遊技状態を演出制御装置300に伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
詳細については後述するが、特図高確回数切りカウンタ、及び普図高確回数切りカウンタのカウンタ値は、特別遊技の終了後、かつ、特別遊技終了後の特別図柄の最初の変動が開始される前に設定され、以後、特別図柄の変動が停止される度に1ずつ減算されるとともに、カウンタ値が「0」となったことを契機として、特別遊技後の遊技状態が他の遊技状態に変更される。
(ステップS630−9)
CPU200aは、特別図柄が確定したときの遊技状態(特図遊技状態,普図遊技状態)を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS630−11)
CPU200aは、上記ステップS630−7で更新した特図高確回数および普図高確回数を演出制御装置300に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS630−9,ステップ630−11の処理によって、特別図柄が確定する度に、その時点の遊技状態(特図遊技状態,普図遊技状態)、及び特図高確回数および普図高確回数が演出制御装置300側に伝達される。
(ステップS630−13)
CPU200aは、特図当否抽選の結果が「小当り」であるかを判定する。その結果、「小当り」である場合にステップS630−17に処理を移し、「小当り」でない(「ハズレ」)である場合にステップS630−15に処理を移す。
(ステップS630−15)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特図遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
CPU200aは、ステップS630−5又はステップS630−13の判定がYESであることに基づいて、確定した特図種別に応じて、図14に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたデータをセットする。
(ステップS630−19)
CPU200aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特図種別に対応するカウンタ値=ラウンド遊技数)をセットする。
なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する特別遊技において実行可能なラウンド遊技数を示すものである。一方、RAM200cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算する(後述するステップS640−3の処理)ことで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、特別遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
CPU200aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
CPU200aは、特別遊技の開始を演出制御装置300に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該オープニング指定コマンドが送信されることにより、演出制御装置300側では、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば特別遊技の開始に先立って、遊技者にこれから特別遊技が開始されることを報知する所定のオープニング演出および特別遊技中の演出を演出表示部45に表示させる。
(ステップS630−25)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特別遊技(「大当り遊技」又は「小当り遊技」)が開始されることとなる。
[大入賞口開放前処理]
図32は、主制御装置200における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特図遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
CPU200aは、上記ステップS630−21でセットしたタイマ値(オープニング時間)が「0」でないかを判定する。その結果、タイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、タイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
CPU200aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
CPU200aは、大入賞口65aの開放開始(ラウンド遊技の開始)を演出制御装置300に伝達するための大入賞口開放指定コマンド(具体的には、これから実行するラウンド(1R、2R・・・)を示すコマンド)を送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞開放指定コマンドが演出制御装置300側に送信されることにより、演出制御装置300は、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部45上において、現在のラウンド数に関する演出表示を表示する。
(ステップS641)
CPU200aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
[大入賞口開閉切替処理]
図33は、主制御装置200における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
CPU200aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口65aの開閉回数)の上限値であるかを判定する。なお、本例においては、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が上限値である1回であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
CPU200aは、特別遊技制御テーブルTBのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、ソレノイドSOL2を通電制御するためのソレノイド制御データ、および、各ソレノイドの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
CPU200aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、ソレノイドSOL2の通電を開始するか、もしくは、ソレノイドSOL2の通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、各ソレノイドの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
CPU200aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口65aの1回の開放時間となる。
(ステップS641−9)
CPU200aは、各ソレノイドが通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
CPU200aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
[大入賞口開放制御処理]
図34は、主制御装置200における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特図遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
CPU200aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
CPU200aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、CPU200aは、上記ステップS641の大入賞口開閉切替処理を実行する。
(ステップS650−5)
CPU200aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口65aに1ラウンド中の最大入賞可能数(本例では9個)と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
CPU200aは、ソレノイドSOL2の通電を停止して大入賞口65aを閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口65aが閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
CPU200aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
CPU200aは、大入賞口65aが閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
[大入賞口閉鎖有効処理]
図35は、主制御装置200における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特図遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
CPU200aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
CPU200aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技(本例では最大16R)が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
CPU200aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
CPU200aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
CPU200aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。当該エンディング指定コマンドが送信されることにより、演出制御装置300側では、VDPに所定のコマンドを送信し、遊技者に対して特別遊技が終了したことを報知する所定のエンディング演出を演出表示部45上に表示させる。
[大入賞口終了ウェイト処理]
図36は、主制御装置200における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
CPU200aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS900に処理を移す。
(ステップS670−3)
CPU200aは、特別遊技が大当り遊技であるかを判定し、大当り遊技である場合にステップS900に処理を移し、大当り遊技でない場合にステップS670−9に処理を移す。
(ステップS900)
CPU200aは、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を実行する。具体的には、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグ及び普通図柄確率状態予備フラグをロードして、遊技状態に係るデータを特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグにセットする。また、CPU200aは、ステップS610−17でセーブした特図高確回数切り予備カウンタ、普図高確回数切り予備カウンタをロードして、特図種別に対応する特図高確回数、普図高確回数をそれぞれ特図高確回数切りカウンタ及び普図高確回数切りカウンタにセットする。
当該処理によって、大当り前後で特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグが更新されるとともに、特図高確回数及び普図高確回数が更新される。一方で、同じ特別遊技であっても「小当り遊技」が実行された場合には、上記更新がなされることはなく、遊技状態や特図高確回数及び普図高確回数が変化することはない。
(ステップS670−5)
CPU200aは、上記ステップS900で設定された遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−7)
CPU200aは、上記ステップS900でセーブされた特図高確回数、及び普図高確回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−9)
CPU200aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別遊技の終了後に特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上、主制御装置200による主要な制御処理について説明したが、演出制御装置300側では、主制御装置200から送信される多様なコマンドの受信に基づいて、特別図柄の変動表示と略同期するように表示される演出図柄の変動を伴う変動演出や、特別図柄の停止後に実行され得る特別遊技中に表示される特別遊技中演出等の多用な演出を実行する。
1 パチンコ機,27 外ガイド部,28 内ガイド部,30 遊技盤,
30A 遊技領域,45 演出表示部,50 第1始動入賞装置,
52 第2始動入賞装置,60 大入賞装置,65a 大入賞口,
71 大入賞誘導通路,80 開閉体,90 誘導通路,96;97;98 突出部,
200 主制御装置,300 演出制御装置。

Claims (4)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤に配設された入球装置を備えた遊技機であって、
    前記入球装置は、遊技球の入球を阻止又は許容する開閉体と、
    前記開閉体の下方に形成され、遊技球を下流側に誘導する底面を有する入球路と、
    を備え、
    前記開閉体と前記底面との間に前記遊技盤の前方側から後方側又は後方側から前方側に向けて突出する第1突出部を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技盤は前記遊技領域内に流入した遊技球を流下可能な誘導路をさらに備え、
    前記誘導路の経路上に前記開閉体の一部が位置するとともに、当該開閉体よりも上流側において当該誘導路に沿って延長し、前記第1突出部の突出方向と逆向きに突出する第2突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記誘導路は、前記開閉体の上方において前記誘導路に沿って延長し、
    前記第1突出部の突出方向と逆向きに突出する第3突出部を有することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第3の突出部における前記開閉体と対向する面が、前記遊技盤の後方側から前方側に向けて下傾斜する面として形成されたことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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