JP2016002364A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】当り遊技中に発生する無駄球を減少させるとともに、当り遊技全体の消化時間を短縮することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】大入賞装置は、入賞口を前記遊技球の入球が可能な開放状態、又は入球が不能な閉鎖状態とする開閉体を備え、滞留構造は、所定間隔で発射された遊技球のうち、先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を有し、先行して流下する遊技球よりも後に打ち出された後続の遊技球を開閉体上に滞留させ、開閉体の開動作時に当該開閉体上に滞留した遊技球を入賞口に入球させる。【選択図】図13

Description

本発明は、遊技機に関し、特に滞留構造を備えた遊技機に関する。
従来、遊技機の一例としてのパチンコ機には、遊技球が流下可能な遊技領域を有した遊技盤が搭載されており、遊技盤の遊技領域内には、当りを獲得した場合に実行される当り遊技中に開放動作される大入賞装置が設けられている。特許文献1には、当り遊技中においてのみ動作する大入賞装置が開示されている。当該大入賞装置は、遊技領域の一方の側部に設けられており、当り遊技開始後に一方の側部側に打ち出された遊技球は、周期的に開放動作される開閉体が開放状態である場合に大入賞装置の内部に入球する。当り遊技においては、大入賞装置内に入球した遊技球の個数に応じて所定の賞球を払い出す払出制御処理が実行され、遊技者は、当り遊技中において多くの賞球を得ることが可能となっている。
特開2014−28044号公報
しかしながら、上記入賞装置においては、周期的に開放動作される開閉体が閉鎖状態である場合においては、大入賞装置の近傍に到達した遊技球が大入賞装置内に入球する可能性が皆無であるため、この間に大入賞装置の近傍に到達した遊技球は、いわゆる無駄球(死に球)として大入賞装置内に入球することなく、下流側の回収口より回収されることとなる。また、遊技球が発射される間隔は、0.6秒に設定されているため、開閉体の1回の開放(1ラウンド)に対する最大規定入賞数が例えば9個として設定されている場合、開放開始から最大規定入賞数に達するまでに要する時間は、開閉体の開放直後に1個目の遊技球が入球したと仮定すると理論的には最短で4.8秒(0.6秒×8個)となり、当り遊技全体の消化時間を短縮する妨げとなっている。
本発明は上記課題を解決すべく、当り遊技中に発生する無駄球を減少させるとともに、当り遊技全体の消化時間を短縮することが可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための遊技機の構成として、遊技球を所定の発射間隔で遊技盤の遊技領域に発射する発射制御手段と、遊技領域に配設された始動部品への遊技球の入球を契機として取得される始動情報に基づく抽選の結果が所定の結果であることに基づいて作動する大入賞装置と、大入賞装置に形成された入賞口を通る遊技球の流下経路上に設けられた滞留構造とを備えた遊技機であって、大入賞装置は、入賞口を遊技球の入球が可能な開放状態、又は入球が不能な閉鎖状態とする開閉体を備え、滞留構造は、所定間隔で発射された遊技球のうち、先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を有し、先行して流下する遊技球よりも後に打ち出された後続の遊技球を開閉体上に滞留させ、開閉体の開動作時に当該開閉体上に滞留した遊技球を入賞口に入球させる構成とした。
また、遊技機の他の構成として、障害部は、開閉体よりも上方において対向して設けられた屋根部を備え、開閉体と屋根部との間隔が、遊技球の流下方向上流側において遊技球の直径よりも広く設定され、流下方向下流側において遊技球の直径と同一に設定された構成とした。
また、遊技機の他の構成として、障害部を、開閉体上に形成された凹凸部により構成した。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る発明によれば、当り遊技中に発生する無駄球を減少させるとともに、当り遊技全体の消化時間を短縮することができる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 大入賞装置の内部構造を示す透過図である。 大入賞装置の開閉機構を示す断面図である。 滞留構造の例を示す斜視図である。 滞留構造の例を示す斜視図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 特図当否判定テーブルの概要図である。 特図種別決定テーブルの概要図である。 変動パターン決定テーブル等の概要図である。 特別遊技制御テーブルの概要図である。 特別遊技中の開閉体の動作を示すタイムチャートである。 特別遊技の開始から終了までの時間を比較したタイムチャートである。 遊技状態設定テーブルの概要図である。 普図当否判定テーブルの概要図である。 普図変動パターン決定テーブルの概要図である。 開閉体作動テーブルの概要図である。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1に示すように、遊技機の一例としてのパチンコ機1は遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤(図2参照)30と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7、及びパネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8を主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域(図2参照)30Aを視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御装置300と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御装置300側に入力される。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、演出表示器450を中心として、後述する複数の入賞装置が配設される。演出表示器450は、例えば1〜8までの数字、及び特定のキャラクター等からなる演出図柄Sを変動表示可能な液晶表示装置であって、その演出表示部45は遊技盤30の中央部において遊技盤30全体の面積4分の1程度を占めている。当該演出表示部45には、演出図柄Sの他、演出図柄Sの変動表示に伴って予告演出やリーチ演出とも呼ばれる画像や動画によって表現される多様な変動演出が表示され、遊技者は一般に、演出表示部45上に表示される変動表示、及び変動演出を視認しながら遊技を楽しむこととなる。
また、演出表示部45の周囲には、遊技球誘導壁部35が前方に向けて突設されている。遊技球誘導壁部35は、演出表示部45の上部、及び両側部を略円形状に取り囲むように延在する壁部である。ガラス窓4Aが閉じられた場合において、遊技球誘導壁部35の前面部とガラス窓4Aとは、遊技球の直径(11mm)未満で接近し、遊技球誘導壁部35で囲まれた内側に遊技球が進入することは不可能とされる。
遊技盤30には、遊技球誘導壁部35と、外ガイド部27及び内ガイド部28によって区画された遊技領域30Aが形成される。遊技領域30Aは、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成された遊技球の流下可能な空間である。また、遊技盤30には、多数の釘や風車が稙設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作に応じて駆動する図外の発射機構により発射され、遊技領域30A内に到達した遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域30A内を流下する。
また、本実施形態において遊技領域30Aは、概ね左打ち領域ELと右打ち領域ERとに区分けされている。左打ち領域ELは、遊技盤30の左右中心線CLよりも左側の領域であり、当該左打ち領域ELに到達した遊技球は、概ね矢印Y1で示す方向に向かって遊技領域30A内を流下する。一方、右打ち領域ERは、遊技領域30Aの左右中心線CLよりも右側の領域であり、矢印Y2で示すように当該右打ち領域ERに到達した遊技球は、遊技球の直径よりも僅かに広く、2個以上の遊技球が流下不能な右打ち通路36を通って遊技領域30A内を流下する。
遊技盤30の遊技領域30A内には、第1始動入賞部品50、第2始動入賞部品52、大入賞装置60、複数の一般入賞部品95が配設されており、これらの部品や装置に遊技球が入球すると、各部品や装置に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。特に特別遊技中において遊技球が大入賞装置60に入球すると、例えば遊技球1個の入球に対して15個の賞球が払い出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動入賞部品50、又は第2始動入賞部品52に入球すると、上記賞球の払出しの他、大入賞装置60を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技の可否に関する抽選(特図当否抽選)や、当該特別遊技の態様を決定する抽選を始めとする各種の抽選が主制御装置200により実行される。即ち、第1始動入賞部品50、又は第2始動入賞部品52への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受ける契機となるものである。
以下、遊技盤30に配設された遊技部品について説明する。第1始動入賞部品50は、遊技領域30Aの左右方向略中央において、上記演出表示部45の下部に延設されたステージ47の下方に配設される。第1始動入賞部品50は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上方が開口した入賞部50Aと、第1始動口検出スイッチSW1とを備え、入賞部50Aの上方開口(第1始動入賞口)より内部に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第1始動口検出スイッチSW1によって検出される。
図7に示すように、第1始動口検出スイッチSW1は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。なお、本例において第1始動入賞部品50の位置は、上述の左打ち領域ELを流下する遊技球のみが入球し得る位置に設定されている。
第2始動入賞部品52は、右打ち領域ER内において大入賞装置60よりも上方に配設される。第2始動入賞部品52は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、側部が開口した矩形状の入賞部52Aと、第2始動口検出スイッチSW2と、入賞部52Aの側部において開閉動作可能に設けられた開閉体53とを備える。
図2に示すように、矩形状の入賞部52Aは透明なケーシングにより形成されており、遊技者は入賞部52Aの側部開口(第2始動入賞口)への遊技球の入球有無を視認可能である。入賞部52A内に入球した遊技球は、内部に配設された第2始動口検出スイッチSW2により検出される。第2始動口検出スイッチSW2は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は第2始動口検出スイッチ(図7参照)SW2からの検出信号に基づいて前述した各種の抽選処理や、賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。
開閉体53は、遊技盤30の背面側に配設されたソレノイドSOL1の駆動によって閉鎖状態と開放状態とを取り得る羽根状部材である。図2に示すように、開閉体53が直立した閉鎖状態においては、開閉体53の自由端部が、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上下方向に延在する流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径未満の間隔で接近することから、遊技球は第2始動入賞部品52の入賞部52Aに入球することはできない。一方、開閉体53が左右方向に倒伏した開放状態においては、開閉体53の自由端部が流下阻止壁57の下端部と遊技球の直径以上の間隔を有して離間することから、遊技球は第2始動入賞部品52の入賞部52Aに入球可能となる。なお、第2始動入賞部品52の位置は、上述の右打ち領域ERに打ち出された遊技球のみが入球し得る位置に設定されており、遊技球が右打ち領域ERを流下し、かつ、開閉体53が開放動作中である場合に限って入球が可能となる。なお、開閉体53の開放動作に関するソレノイドSOL1の駆動制御については後述する。
第2始動入賞部品52の上方には、通過ゲート58が配設される。通過ゲート58は、上下が開放した門型の遊技部品であって、その内部にはゲート検出スイッチSW3が格納されている。通過ゲート58を通過した遊技球は、ゲート検出スイッチSW3によって検出される。詳細については後述するが、主制御装置200は、ゲート検出スイッチSW3からの検出信号の入力を契機として前述の開閉体53の開放の可否に関する各種の抽選を実行する。
次に図3〜図6を参照し、本発明において主要な大入賞装置60について説明する。大入賞装置60は、右打ち領域ERにおいて前述の第2始動入賞部品52よりも下流側に配設される装置である。
図3は、大入賞装置60の内部構造を透過して示す正面図、図4は、大入賞装置60の要部断面図、図5,図6は、大入賞装置60の遊技球の滞留構造の例を示す斜視図である。図3,4に示すとおり、大入賞装置60は、遊技盤30の盤面に対して、略面一となるように図外の固定手段を介して取り付けられる取付基盤62と、当該取付基盤62の前方に対向して取着される流路構造体70と、流路構造体70の内部に形成された落下通路72の上流側を開閉する開閉機構80とを主たる構成として備える。
図3に示すように、取付基盤62には、その周囲に複数の取付孔61aが開設されており、当該取付孔61aを介して図外の固定手段が遊技盤30側に螺入されることにより、その前面が遊技盤30の盤面に対して略面一となる。つまり、取付基盤62の前面は、遊技盤30の盤面と同様に遊技球が流下する盤面となる。
流路構造体70は、取付基盤62に正対して組み付けられる箱型の構造体であって、取付基盤62側に延長する図外の複数の取付ボスと、取付基盤62の前方に突設された図外の複数の取付突起とが嵌め合わされることにより、取付基盤62に一体的に組み付けられる。流路構造体70の内部には、遊技球が流下(落下)可能な落下通路72が形成されており、流路構造体70内に入球した遊技球は、落下通路72の最下流部に開設された排出口77を経由して機外に排出される。以下、大入賞装置60の流路構造体70の構造を詳細に説明する。
図3に示すように、流路構造体70の上部には、上側誘導壁74が前後方向に突設される。図2からも分かるように、上側誘導壁74は右打ち領域ER側の外ガイド部27と接し、大入賞装置60方向に緩やかに下傾斜する球受け部74aと、当該球受け部74aと連接し、外ガイド部27と略平行に下傾斜する球落下部74bと、当該球落下部74bと連接し、大入賞口65aの方向に緩やかに下傾斜する上流側誘導部74cと、大入賞口65aを挟んで当該大入賞口65aの下流側に形成された下流側誘導部74dとを有する。
図3の矢印X1に示すように、右打ち領域ERを流下して球落下部74bや上流側誘導部74cに到達した遊技球Pは、通常時において取付基盤62の前側をその傾斜に沿って第1始動入賞部品50方向に流下することとなる。一方、後述する特別遊技が実行されている場合において、右打ち領域ERを経て上流側誘導部74c上に到達した遊技球Pは、矢印X2に示すように、上流側誘導部74cと下流側誘導部74dとの間に設けられた大入賞口65aを介して落下通路72内に進入する可能性がある。また、詳細については後述するが、大入賞口65aを通る上流側誘導部74c及び下流側誘導部74dから構成される流下経路上には、滞留構造が設けられており、当該流下経路に沿って流下する遊技球は、大入賞口65aを開閉する開閉体81上に滞留し易くなっている。
大入賞口65aは、上流側誘導部74cと下流側誘導部74dとの間に開設された平面視矩形状の開口である。大入賞口65aは、通常時においては、開閉機構(図4参照)80の開閉体81によって閉鎖状態とされており、遊技球の落下通路72内への進入が阻止される。また、大入賞口65aの閉鎖状態中において、開閉体81の突出部81a上に到達した遊技球は、開閉体81の近傍に設けられた後述の滞留構造によって、開閉体81の突出部81a上において滞留しつつ、下流側に緩やかに流下する。
開閉体81は、通常時とは異なる特別遊技(当り遊技)中において開放動作される。図4にも示すように、開閉体81は、開閉機構80のソレノイドSOL2の動作によって、遊技盤30の前後方向に開閉可能とされている。開閉体81の開放動作により、上方に開口する大入賞口65aが開放状態となると、大入賞口65aよりも上流側を流下中の遊技球、或いは、突出部81a上に滞留している遊技球が落下通路72内に進入して、大入賞装置60内に入球する。
図3に示すように、大入賞口65aと連通する落下通路72は、一側壁72aと他側壁72bとの間に形成される略垂直な通路である。一側壁72a及び他側壁72bは、互いに垂直方向に延在して対向するとともに、遊技球1個の直径よりも広く、当該直径の2倍未満の間隔を有して離間する。このような仕様により球噛現象の発生を抑制している。落下通路72の途中には、大入賞口検出スイッチSW4が配設される。大入賞口検出スイッチSW4は、他側壁72b側に形成された収容部73によって一側壁72a及び他側壁72b間に横架するように支持されており、落下通路72内を流下する遊技球、換言すれば大入賞装置60内に入球した全ての遊技球を検出する。また、大入賞口検出スイッチSW4は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は、大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号の入力に基づいて、賞球を例えば15個払い出す賞球払出処理を実行する。
落下通路72と連通する球排出通路76は、一側壁72aと連続して第1始動入賞部品50側に向けて緩やかに下傾斜する上部壁76aと、他側壁72bと連続して上部壁76aと平行に第1始動入賞部品50側に向けて緩やかに下傾斜する下部壁76bとの間に形成される内部通路である。球排出通路76の終端部側には、遊技球を後方へ排出可能とする排出口77が開設されている。排出口77内に進入した遊技球は、遊技盤30の後方側へ導出され、図外の排出検出スイッチによって検出された後に機外に排出される。
以下、特に図4を参照して大入賞口65aを閉鎖状態又は開放状態とする開閉機構80について説明する。図4に示すように、開閉機構80は、取付基盤62の後方に重ねて配設されたユニット板91の後面に対して取り付けられる。図4に示すように開閉機構80は、下部ケーシング82内に格納されたソレノイドSOL2と、下部ケーシング82の上部に組み付けられた上部ケーシング83内に格納された開閉体81と、当該開閉体81と前記ソレノイドSOL2とを連結して開閉体81を前後方向に進退動作(開閉動作)させるリンク85とを主たる構成として備える。ソレノイドSOL2は、導通時及び非導通時におけるプランジャp1の進退方向が前後方向となるように下部ケーシング82内に格納された開閉体81の駆動源である。当該ソレノイドSOL2は、主制御装置200と電気的に接続されており、当り遊技中において主制御装置200によって制御される。プランジャp1の前端部には、リンク85の略中心部に形成された支持孔85aを介してリンク85が回転自在に取り付けられる。
リンク85は、下部ケーシング82及び上部ケーシング83に渡って上下方向に延在する板状部材である。リンク85の下端部は、下部ケーシング82の側面に形成された支承部82aによって回転可能に支持されている。一方、リンク85の上端部は、スライダ86の側部に対して回転可能に接続されている。
スライダ86は、上部ケーシング83に設けられた図外のガイド部に沿って前後方向にスライド可能とされており、ソレノイドSOL2の進退動作に伴うリンク85の回転動作により、上部ケーシング83内を前後方向に移動する。スライダ86の前部には、開閉体81が前方に向けて突設されている。
開閉体81は、L字状に屈曲する屈曲部を有するとともに、ユニット板91に開設された開口部91aを介して、取付基盤62に開設された突出開口62aよりも前方に突出する突出部81aを有する。図3に示すように、突出部81aの幅方向寸法(前後方向寸法)は、大入賞口65aの幅方向寸法と略対応しており、上流側誘導部74cと略同一の勾配を有して傾斜している。また、図4に示すように、ソレノイドSOL2の非通電時における突出部81aの前後寸法(突出寸法)は、大入賞口65aの前後寸法と略対応している。よって、ソレノイドSOL2が非通電状態とされ、突出部81aの先端が突出開口62aよりも前方に突出した状態では、突出部81aの先端によって形成される大入賞口65aの前後方向の開口寸法が遊技球の径寸法(≒11mm)よりも狭く、入賞不能な状態を形成することにより、大入賞口65aが閉鎖状態とされる。一方、ソレノイドSOL2が通電状態とされ、突出部81aの先端が突出開口62aの表面側開口縁よりも後方に退避した状態では、大入賞口65aが入賞不能な閉鎖状態から入賞可能な開放状態とされる。このように、開閉体81の開閉動作は、主制御装置200によるソレノイドSOL2の駆動制御によって実現されており、特別遊技中において開閉体81が多様なパターンによって開閉動作されることにより、遊技球の大入賞装置60内への入球の可否を変化させる構成である。なお、開閉体81の開閉動作パターンについては後述する。
次に、本発明において主要な遊技球の滞留構造について複数の実施形態を用いて説明する。図5,図6は、滞留構造の複数の例を示す斜視図である。以下、滞留構造の例を順に説明する。
図5(a)に示す滞留構造は、開閉体81の突出部81aの上面81bに凹凸部500が設けられた構成である。同図の断面図に示すように、凹凸部500は、突出部81aの上面から上方に突出する凸部501と、突出部81aの上面から下方に窪む凹部502とからなり、突出部81aの幅方向(前後方向)及び長さ方向(左右方向)に渡って交互に配列されている。
上述の滞留構造が設けられたことにより、上流側誘導部74cを経て突出部81a上に到達した遊技球は、流下の勢いに応じて凸部501や凹部502によって前後方向に方向を変えながら徐々に下流側に流下する。そして、先行する遊技球の動き(開閉体81の突出部81a上を通過するまでの時間)によっては、後続の遊技球が先行する遊技球に連なった状態となり、突出部81a上に複数の遊技球が同時に存在する状態(滞留状態)が生み出される。つまり、本実施形態においては、凹凸部500が、先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を構成する。なお、本実施形態においては、突出部81a上において最大で5個の遊技球が滞留可能となっており、この状態で開閉体81が開放動作した場合、一度に5個の遊技球が大入賞装置60内に入球する可能性がきわめて増大することとなる。なお、以下の実施形態においても同様である。
図5(b)に示す滞留構造は、開閉体81の突出部81aが前後方向に傾斜しているとともに、突出部81aの長さ方向に対応するように、取付基盤62の前面に複数のリブ510が設けられた構成である。同図に示すように、突出部81aは、前方から後方に向かうに従って下方に傾斜している。取付基盤62の前面に形成された複数のリブ510は、遊技球の直径よりも狭い間隔で突出部81aの長さ方向に沿って配列されている。各リブ510は、例えば断面矩形状や円形状に形成されており、突出開口62aを形成する上縁部505から上方に向けて遊技球の直径と略同一の寸法を有して延長する。
上述の滞留構造が設けられたことにより、上流側誘導部74cを経て突出部81a上に到達した遊技球は、突出部81aの傾斜によって取付基盤62の前面側に誘導されるとともに、左方向への流下の勢いによって複数のリブ510を乗り越えながら徐々に下流側に流下する。そして、先行する遊技球の勢い(突出部81a上を通過するまでの時間)によっては、後続の遊技球が先行する遊技球に連なった状態となり、上述の実施形態と同様に、突出部81aに複数の遊技球が同時に存在する状態(滞留状態)が生み出される。なお、リブ510の間隔を遊技球の直径と同一、或いは直径よりも広く設定し、隣接する複数のリブ510の間に遊技球を停止した状態で捕捉する構成としてもよい。この場合、捕捉された遊技球は、後続の遊技球によって押し込まれることにより、リブ510を乗り越えることとなる。そして、このような構成とすれば、遊技球が突出部81a上を通過するまでの時間を増大させることができ、滞留状態を生み出し易くなる。つまり、本実施形態においては、複数のリブ510と、前方から後方に向かうに従って下方に傾斜する開閉体81の突出部81aが先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を構成する。
図5(c)に示す滞留構造は、突出部81aの下流側に誘導口520及び流下規制壁530が設けられた構造である。誘導口520は、下流側誘導部74d上に開設された開口であって、突出部81a上を経た遊技球を下方に誘導する誘導筒部522と連通する。誘導口520は、4辺が遊技球の直径と対応する寸法に形成された断面正方形状に形成される。当該誘導口520に入球した遊技球は、誘導筒部522内に形成された内部通路524を経由して、第1始動入賞部品50側に開口する導出口526から排出される。
流下規制壁530は、誘導筒部522を構成する第1始動入賞部品50側の側壁522aと連続して形成された片である。流下規制壁530は、誘導口520に対して、遊技球の直径と対応する寸法を有して上方に突出し、突出部81a上を経た遊技球を受け止め、当該遊技球が誘導口520内に入球するように、その流下方向を規制する。
上述の滞留構造が設けられたことにより、突出部81aを経た遊技球は、流下規制壁530に衝突することとなるが、誘導口520を形成する4辺が遊技球の直径と対応する寸法に形成されているため、衝突後の揺れが収まるまでは誘導口520内に入球し難く、誘導口520上において留まる状態が生み出される。そして、誘導口520上において先行する遊技球が留まる間に、後続の遊技球が突出部81a上において連なった状態となり、上述の実施形態と同様に、突出部81aに複数の遊技球が同時に存在する状態(滞留状態)が生み出される。つまり、本実施形態においては、誘導口520及び流下規制壁530が先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を構成する。
図5(d)に示す滞留構造は、突出部81aの上流側の後方誘導壁540と、突出部81aの下流側の前方誘導壁550が設けられた構造である。後方誘導壁540は、上流側誘導部74c上において上方に突出する前側壁部542、及び当該前側壁部542と連接する後方誘導壁部544から構成される。前側壁部542は、上流側誘導部74cの前縁部に沿って左右方向に延在する。後方誘導壁部544は、前側壁部542の後面542aと連接し、後方に向かうに従って下流側に向けて傾斜する後方誘導面544aを有している。上記構成からなる後方誘導壁540に到達した遊技球は、前側壁部542に沿って下流側に誘導されるとともに、後方誘導壁部544の後方誘導面544aに沿って、取付基盤62側に誘導され、開閉体81の突出部81a上に至る。
同図に示すように本実施形態に係る開閉体81の突出部81aは、他の形態に係る突出部81aと比較して前後方向に拡幅して形成されており、突出部81a上に至った遊技球は、取付基盤62よりも後方に形成された内部領域R1を経由して突出部81aの下流側に形成された前方誘導壁550側に到達する。
前方誘導壁550は、内部領域R1を形成する後面552と連接し、前方に向かうに従って下流側に向けて傾斜する前方誘導面550aを有しており、突出部81a上を流下する遊技球は、当該前方誘導面550aに沿って前方に誘導されつつ下流側誘導部74dに到達する。
上述の滞留構造が設けられたことにより、上流側誘導部74cを流下する遊技球は、当該上流側誘導部74cの終端側に形成された後方誘導面544aに衝突することによって流下の勢いが減衰し、内部領域R1に誘導されつつ突出部81a上に到達する。そして、突出部81a上に到達した遊技球は、その勢いに応じて内部領域R1を構成する後面552に沿って、或いは、後面552から離れて突出部81a上を前後方向に転動しながら下流側に流下する。また、後面552に沿って流下する一部の遊技球は、前方誘導壁550の前方誘導面550aによって前方に誘導されながら下流側に流下する。
このように、本実施形態に係る滞留構造においては、突出部81aの幅方向寸法を例えば遊技球の直径の2倍以上の寸法に設定するとともに、後方誘導壁540及び前方誘導壁550によって、突出部81a上における遊技球の動きにランダム性を付与する構成であるため、突出部81aを通過するまでの時間にバラツキが生じ易い。よって、突出部81a上において先行する遊技球が不規則に転動している間に後続の遊技球が突出部81a上において連なった状態となり、上述の実施形態と同様に、突出部81aに複数の遊技球が同時に存在する状態(滞留状態)が生み出される。つまり、本実施形態においては、後方誘導壁540と、前方誘導壁550、及び遊技球の直径の2倍以上の幅寸法を有する開閉体81の突出部81aが、先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を構成する。
図6に示す滞留構造は、突出部81a上を覆うように流下規制通路560が設けられた構造である。同図に示すように、流下規制通路560は、取付基盤62から遊技球の直径よりも長い寸法を有して前方に突出する屋根壁562と、当該屋根壁562の前縁部より下方に垂下する前壁564とを備え、上流側及び下流側にそれぞれ上流側開口部566a及び下流側開口部566bを有する。同図に示すように、屋根壁562は、下流側に向かうに従って下方に傾斜し、突出部81a上において突出部81aの長さ方向全域と対応するように延長する。また、図6(b)に示すように、屋根壁562の傾斜角度は、突出部81aの傾斜角度よりも大となるように設定されている。即ち、流下規制通路560の上下寸法は、下流側に向かうに従って漸次狭くなる。前壁564は、上記下方に傾斜する屋根壁562の前縁部に沿って形成されており、突出部81aの上面81bと接近する下端面564aは、上面81bに対して非接触となるように上面81bより僅かに上方に位置する。
次に、図6(b)を参照して、上流側開口部566a及び下流側開口部566bの関係について説明する。上流側開口部566aを形成する屋根壁562の上流側の下面562aと、突出部81aの上流側の上面81bとの離間寸法L1は、遊技球の直径よりも十分長い寸法に設定されており、上流側誘導部74cを経た遊技球は、流下規制通路560内に容易に進入することができる。
一方、下流側開口部566bを形成する屋根壁562の下流側の下面562aと、突出部81aの下流側の上面81bとの離間寸法L2は、遊技球の直径と同一に設定されており、突出部81a上を流下してきた遊技球は、当該下流側開口部566bにおいて停止した状態となる。そして、先行する遊技球が下流側開口部566bにおいて停止した場合、後続の遊技球が流下規制通路560内、換言すれば突出部81a上において連なった状態となり、上述の実施形態と同様に、突出部81a上に複数の遊技球が同時に存在する状態(滞留状態)が生み出される。つまり、本実施形態においては、突出部81aの下流側端部において、遊技球の直径と同一寸法を有して対向する屋根壁562が先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を構成する。
なお、下流側開口部566bにおいて停止した遊技球は、後続の遊技球によって押し出されることや、突出部81aが遊技球の重みによって僅かに押し下げられることによって、下流側開口部566bを脱して下流側に排出されるため、流下規制通路560内において遊技球が詰まることはない。なお、上記実施形態においては、屋根壁562及び前壁564を直線的に延長する板体として構成したが、具体的形状はこれに限られるものではなく、例えば屋根壁562及び前壁564を前後方向に連続するアーチ状とすることや、屋根壁562を長さ方向に沿って階段状等に形成することも可能である。
以上、複数の実施形態を通じて本発明に係る滞留構造について説明したが、滞留構造の具体的形態についてはこれに限定されるものではなく、各実施形態における構造を組み合わせることも可能である。例えば、図5(a)に示す凹凸部500を他の実施形態に係る突出部81aに適用すれば、遊技球が突出部81aを通過するまでの時間を多く稼ぐことができ、滞留状態が生み出される可能性を増大させることが可能となる。また、各実施形態において、突出部81aを傾斜させることなく水平に形成することによっても上記同様の効果を生じさせることが可能となる。
図2に戻り、複数の一般入賞部品95は、遊技盤30の左側部、左下側部においてそれぞれ分かれて配設される。一般入賞部品95は、配設位置によって上方又は斜め上方が開口した入賞部95aと、一般入賞口検出スイッチSW5とを備えており、入賞部95aの開口(一般入賞口)から入球した遊技球は内部に収容された一般入賞口検出スイッチSW5により検出される。当該一般入賞口検出スイッチSW5は主制御装置200と接続されており、主制御装置200は一般入賞口検出スイッチSW5からの検出信号に応じて賞球を例えば3個払い出す賞球払出処理を実行する。また、上述した各入賞装置のいずれにも入球しなかった遊技球は、遊技領域の複数箇所に開設されたアウト口69に入球し、当該アウト口69と連通する図外の排出通路を介して機外に排出される。
[パチンコ機の内部構成について]
図7は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御装置200と、主として賞球の払出動作を制御する払出制御装置250と、主として遊技球の発射を制御する発射制御装置260と、前述の演出表示器450を制御する演出制御装置300とを備える。
主制御装置200は、(メイン)CPU200a、(メイン)ROM200b、及び(メイン)RAM200cを備えてなり、CPU200aが、各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、主制御装置200に接続された上述の各ソレノイドSOL1,SOL2や、遊技盤30の遊技領域30Aの外方に配設された第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38といった各表示装置を直接的に制御したり、他の制御装置に対して多様な制御コマンドを送信する。また、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
主制御装置200には、払出制御装置250、及び演出制御装置300が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御装置200と一方向通信可能に接続されている。当該払出制御装置250には、外部情報出力端子板251が接続されている。外部情報出力端子板251は、主制御装置200(CPU200a)及び払出制御装置250(払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
また、払出制御装置250には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ252、及び賞球数計数スイッチ253が接続されている。払出制御装置250は、主制御装置200から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ252を制御する。当該払出モータ252の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ253により検出され、払出制御装置250側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。また、払出制御装置250には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチ254や、本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ255等の各種のスイッチが接続される。
発射制御装置260には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ261、発射ボリューム262、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ263、及び発射機構内に格納された球発射モータ264が接続されている。発射制御装置260は、主制御装置200から払出制御装置250を経由した発射許可信号の入力及びタッチセンサ261からの入力などに基づいて、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム262からの入力信号に基づいて、球発射モータ264を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域30A内に打ち出す。なお、球発射モータ264の駆動により打ち出される遊技球の発射間隔は、0.6秒に設定されている。従って、遊技者によるハンドルユニット7の操作が継続的に行われている場合、遊技領域30A内には、0.6秒の間隔を有して遊技球が順次進入し、流下することとなる。
演出制御装置300は、遊技進行中や待機中における各種の演出を制御する。
演出制御装置300は、(サブ)CPU300a、(サブ)ROM300b、(サブ)RAM300cを備えてなり、主制御装置200に対して、主制御装置200から演出制御装置300に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御装置300は、主制御装置200から送信される演出に関する各種の制御コマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM300bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御装置300に接続された演出表示器450の演出表示部45の画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、図外の可動体を動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(LED)57を多様なパターンにより発光させる発光制御等を実行する。このときRAM300cは、CPU300aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御装置300は、CPU300aと接続され、当該CPU300aより送信される画像表示に係る各種の内部コマンドを受信して演出表示部45に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御装置300には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域30A内を流下する遊技球が前述の第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、主制御装置200では特別遊技の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り(「大当り」又は「小当り」)」である場合には、前述の大入賞装置60を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行する。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定抽選において参照される特図種別決定乱数、特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定乱数等の種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動入賞部品50への入球を契機として取得される上記種々の乱数を特1保留といい、第2始動入賞部品52への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。また、上記保留の相違を保留種別として規定する場合がある。
上記保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動入賞部品50に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動入賞部品52に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(Y1)および特2保留数(Y2)は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数(Y1,Y2)が増加することはない。
[特図当否抽選について]
図8は、特図当否抽選に係る処理において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。図8(a)〜(d)に示すように、特図当否判定テーブルTBは、特図当否判定乱数が特1保留であり、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)と、特図当否判定乱数が特1保留であり、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)と、特図当否判定乱数が特2保留であり、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)と、特図当否判定乱数が特2保留であり、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)とに細分化されている。各特図当否判定テーブルTBには、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「大当り」,「小当り」,「ハズレ」)が規定されている。例えば、図8(a)に示す低確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約399分の1である。また、「小当り」となる確率は、約73分の1である。これに対して、図8(b)に示す高確率時特図当否判定テーブルTB1(特1用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約40分の1となる。また、図8(c)に示す低確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約399分の1である。これに対して、図6(d)に示す高確率時特図当否判定テーブルTB2(特2用)が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約40分の1である。つまり、遊技状態が特図低確率状態である場合と特図高確率状態である場合とでは、判定結果が「大当り」となる確率に約10倍の開きがあるため、遊技者にとっては、特図高確率状態は特図低確率状態の場合よりも「大当り」を獲得するのに有利な状態と言える。また、「小当り」の意義については後述するが、本実施形態においては、「小当り」に当選した場合に実行される特別遊技(小当り遊技)においても賞球を多く獲得可能な構成としている。
このように、特図当否抽選では、上記特図当否判定乱数及び特図当否判定テーブルTBに基づいて、特別遊技の可否に関する所定の抽選結果(「大当り」,「小当り」「ハズレ」)を決定する。そして、当該特図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における当否抽選手段に相当する。
[特図種別決定抽選について]
図9は、特図種別決定抽選に係る処理において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。図9(a)〜(d)に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が特1保留であり、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB1(特1大当り用)と、特図種別決定乱数が特2保留であり、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB2(特2大当り用)と、前述の特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB3(小当り用)と、前述の特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB4(ハズレ用)とに細分化される。
第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。図9(a)に示すように、特図種別決定テーブルTB1には、0〜49までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Aが規定され、50〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Bが規定されている。また、図9(b)に示すように、特図種別決定テーブルTB2には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Cが規定されている。また、図9(c)に示すように、特図種別決定テーブルTB3には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特図種別として特別図柄Zが規定されている。つまり、前述の特図当否抽選の結果が「小当り」である場合、特図種別が必ず特別図柄Zとなる。なお、図中の選択率の項目は実際のテーブルに規定されるものではなく、説明の便宜を図るために付したものである。
特図種別決定抽選では、上記特図種別決定乱数と各特図種別決定テーブルTBとに基づいて特図種別を決定する。そして、当該特図種別抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における図柄種別決定手段に相当する。なお、詳細については後述するが、当該特図種別決定抽選によって抽出、決定された特図種別は、特別遊技(「大当り遊技」,「小当り遊技」)の態様を決定する要素として用いられる。なお、特図種別決定テーブルTB4は、上記特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照され、保留種別、及び特図種別決定乱数の範囲に関わらず特図種別が無条件に特別図柄X(ハズレ図柄X)に決定される。
[特図変動パターン決定抽選について]
図10は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTB、及び変動時間決定テーブルTBの概要を示す図である。なお、変動パターン決定テーブルTBは、保留種別、特図当否抽選の結果、遊技状態ごとに複数設けられているが、ここでは、任意の変動パターン決定テーブルTBを例として説明する。第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、例えば0〜238の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得される。図10(a)に示すように、変動パターン決定テーブルTBには、0〜238までの変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号(識別子)によって表される複数の変動パターンが規定されている。また、図10(b)に示すように、各変動パターン番号には、それぞれ変動時間が対応付けられている。変動時間決定テーブルTBに規定された変動時間は、特図当否抽選の結果を示す特別図柄の変動が開始してから停止するまでの時間である。
特別図柄は、保留種別に応じて第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で変動表示される。具体的には、特図当否抽選を経て前述の特図種別決定抽選によりいずれかの特別図柄が決定され、変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号及び変動時間が決定されると、保留種別に応じて第1特別図柄表示装置35A、又は第2特別図柄表示装置35B上で変動時間に対応する時間分の特別図柄の変動表示が実行される。そして、変動時間の経過後には、決定されたいずれかの特別図柄(特別図柄A〜C,特別図柄Z,特別図柄X)が停止表示され、1回の遊技が終了する。このように、変動時間は、第1特別図柄表示装置35A、又は第2特別図柄表示装置35B上における特別図柄の変動時間、換言すれば、特図当否抽選の結果(「大当り」,「小当り」,「ハズレ」)を確定させるまでの時間を規定するものである。また、前述のとおり、変動パターン決定テーブルTBは、保留種別、特図当否抽選の結果(特図種別)、遊技状態ごとに複数設けられているため、変動パターン決定乱数の値が同一であっても、参照されるテーブルの違いによって異なる変動パターン番号、即ち、変動時間が決定されることとなる。つまり、本実施形態においては、変動時間を決定する条件が、特図種別、保留種別、遊技状態に対応して設定されており、これらの条件が複数の変動パターン決定テーブルTBによって設定されている。以上のとおり、特図変動パターン決定抽選では、変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号及び変動時間が決定される。そして、当該特図変動パターン決定抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における変動パターン決定手段に相当する。決定された変動パターン番号に係る情報は、演出制御装置300側に変動パターンコマンドとして送信される。変動パターンコマンドを受信した演出制御装置300は、変動パターンコマンドに含まれる変動時間と対応するように、演出表示部45上に表示される演出図柄Sの変動表示を開始させるとともに、変動パターン番号に応じた種々の演出表示を演出表示部45上に表示させ、変動停止後の演出図柄Sの停止態様により、上記特図当否抽選の結果を遊技者に報知する。
以上説明したとおり、主制御装置200は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選,特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄の最終的な停止の態様によって、特別遊技(「大当り遊技」,「小当り遊技」)実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。
[特別遊技について]
図11は、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、主制御装置200は、特別遊技中において当該テーブルを参照して大入賞装置60の大入賞口65aを開閉する開閉体81の駆動源であるソレノイドS0L2を駆動制御する。なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
図11の特別電動役物最大作動回数の欄に示すように、特図種別が大当り図柄としての特別図柄A〜特別図柄Cに決定された場合、大入賞口65aが開放されるラウンド遊技が複数回実行される。具体的には、特図種別が特別図柄Aである場合、最大7回のラウンド遊技が実行され、特別図柄Bである場合、最大2回のラウンド遊技が実行され、特別図柄Cである場合、最大15回のラウンド遊技が実行される。一方、特図種別が小当り図柄としての特別図柄Zに決定された場合、1回のラウンド遊技が実行される。図11の特別電動役物開閉切替回数の欄に示すように、特図種別が大当り図柄としての特別図柄A〜特別図柄Cに決定された場合、1回のラウンド遊技中において大入賞口65aが1回開放される。換言すれば、ソレノイドSOL2への通電により、開閉体81が1回開放動作される。一方、図11の特別電動役物開閉切替回数の欄に示すように、特図種別が小当り図柄としての特別図柄Zに決定された場合、1回のラウンド遊技中において大入賞口65aが9回開放される。換言すれば、ソレノイドSOL2への通電,非通電が9回繰り返し実行され、開閉体81が9回開放動作される。
特別遊技制御テーブルTBにはこの他、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、ソレノイド通電時間(ラウンド遊技中の合計開放時間)、大入賞口の規定数(ラウンド遊技中の最大入球可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖時間(インターバル時間))、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が予め記憶されている。また、特別遊技中において、特別遊技制御テーブルTBに基づいて大入賞装置60のソレノイドSOL2を駆動制御する処理を実行するCPU200aが、本実施形態における特別遊技実行手段に相当する。
図12は、特別遊技中において上記特別遊技制御テーブルTBに従って制御されるソレノイドSOL2のタイムチャートを示す図である。図12(a)は、特図種別が特別図柄Aである場合に実行される特別遊技(大当り遊技)のタイムチャートである。同図に示すように、特別遊技の開始から5秒のオープニング時間経過後には、ソレノイドSOL2に対する通電が実行され、開閉体81が開放動作する。ここで、図11に示すように、ラウンド遊技中の開放回数は1回であり、ソレノイドSOL2に対する通電時間は29秒であるため、大入賞口65aの開放状態が29秒間(合計開放時間)維持される。一方で、図11に示すようにラウンド遊技中の最大入賞可能数が9個に設定されているため、大入賞装置60への遊技球の入球数が9個に達した場合、29秒間の通電時間が経過する前にソレノイドSOL2への通電が直ちに停止され、非通電の状態とされる。上記サイクルにより1回目(1ラウンド目)のラウンド遊技が終了すると、3秒のインターバル時間経過後に、2回目のラウンド遊技が開始される。そして、当該ラウンド遊技が合計7回繰り返される。なお、特図種別が特別図柄Cである場合の特別遊技の態様は、上記特図種別が特別図柄Aである場合の特別遊技の態様と特別電動役物最大動作回数のみが異なる(7回→15回)ため、その説明を省略する。
図12(b)は、特図種別が特別図柄Bである場合に実行される特別遊技(大当り遊技)のタイムチャートである。同図に示すように、特別遊技の開始から5秒のオープニング時間経過後には、ソレノイドSOL2に対する通電が実行され、開閉体81が開放動作する。ここで、図11に示すように、ラウンド遊技中の開放回数は1回であり、ソレノイドSOL2に対する通電時間は0.2秒であるため、大入賞口65aの開放状態が0.2秒間(合計開放時間)維持される。また、図11に示すようにラウンド遊技中の最大入賞可能数は9個に設定されているものの、大入賞口65aの開放時間が0.2秒と極めて短時間に設定されていることから、0.2秒の開放中に大入賞装置60への遊技球の入球数が9個に達することは困難であり、実質的には0.2秒の経過と同時に大入賞口65aが閉鎖状態とされる。上記サイクルにより1回目のラウンド遊技が終了すると、3秒のインターバル時間経過後に、2回目のラウンド遊技が開始され、当該ラウンドの終了後に特別遊技が終了する。
図12(c)は、特図種別が特別図柄Zである場合に実行される特別遊技(小当り遊技)のタイムチャートである。同図に示すように、特別遊技の開始から5秒のオープニング時間経過後には、ソレノイドSOL2に対する通電が実行され、開閉体81が開放動作する。ここで、図11に示すように、当該小当りにおけるラウンド遊技中の開放回数は9回であり、ソレノイドSOL2に対する通電時間は1.8秒とされている。つまり、小当り遊技のラウンド遊技では、上述した各特別遊技のラウンド遊技とは異なる態様でソレノイドSOL2が制御される。
具体的には、図12(c)に示すように特別遊技の開始から5秒のオープニング時間経過後に、ソレノイドSOL2に対する1回目の通電が実行される。当該1回目の通電時間は0.2秒であるため、大入賞口65aの開放状態が0.2秒間維持される。1回目の通電時間経過後には、閉鎖時間が設けられる。当該閉鎖時間は、上記インターバル時間と対応する3秒に設定されており、この間はソレノイドSOL2が非通電とされる。次に、上記3秒の閉鎖時間経過後には、ソレノイドSOL2に対する2回目の通電が実行される。当該2回目の通電時間は、1回目の通電時間と同様の0.2秒であり、大入賞口65aの開放状態が0.2秒間維持される。以後、同様に3回目〜9回目のソレノイドSOL2に対する通電と非通電とが繰り返されることにより、1回のラウンド遊技が終了するとともに小当り遊技が終了する。
図13は、上述の各実施形態に係る滞留構造を有するパチンコ機1における特別遊技終了までの経過時間と、滞留構造を有しない従来のパチンコ機における特別遊技終了までの経過時間とを比較したタイムチャートである。なお、以下の説明は、特別遊技の開始直後から終了するまでの間に遊技者のハンドルユニット7の操作により、遊技球が0.6秒の発射間隔で右打ち領域ERに継続して打ち出されたと仮定したものである。
上述のとおり、本実施形態に係る複数の滞留構造によれば、右打ち領域ERを流下する複数の遊技球は、開閉体81の突出部81aにおいて滞留状態となり易く、突出部81a上には最大で5個の遊技球が滞留可能となっている。
図13(a)に示すように、特別遊技の開始から1回目のラウンド遊技が開始されるまでの時間(オープニング時間)は、5秒に設定されていることから、特別遊技の開始直後に遊技者が遊技球を右打ち領域ERに打ち出した場合、理論上、当該5秒の間に突出部81a上には、最大滞留数である5個の遊技球が存在する場合がある。なお、上記オープニング時間の始期には、演出表示部45上に遊技者に対して特別遊技が開始されること、及び遊技球を右打ち領域ERに打ち出すべきことを報知するオープニング演出が表示される。
そして、5個の遊技球が存在する状態で、1回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作されると、当該開放動作と同時に5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。また、5個の遊技球が大入賞装置60内に入球した場合、ラウンド遊技中の最大入賞可能数(9個)に至る残り入賞可能数は4個であることから、開閉体81が開放動作開始から約2.4秒後には、ラウンド遊技中の最大入賞可能数に達し、1回目のラウンド遊技が終了することとなる。
一方、図13(b)に示すように、滞留構造を有しないパチンコ機においては、特別遊技の開始から1回目のラウンド遊技が開始されるまでの時間(オープニング時間)に右打ち領域ERに打ち出された遊技球は、開閉体81の突出部81a上を順次通過し、大入賞装置60に入球する可能性のない無駄球(死に球)となる。なお、無駄球となる個数は、約8個である。また、1回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作された場合、遊技球は、当該開放動作の開始から0.6秒間隔で大入賞装置60内に入球することとなり、当該ラウンド遊技中に最大入賞可能数に達するまでに要する時間は、約5.4秒となる。
図13(a)に戻り、上記1回目のラウンド遊技終了から2回目のラウンド遊技開始までの時間(インターバル時間)は、3秒に設定されていることから、理論上、当該3秒の間に突出部81a上には、最大滞留数である5個の遊技球が存在する場合がある。そして、5個の遊技球が存在する状態で、2回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作されると、当該開放動作と同時に5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。また、5個の遊技球が大入賞装置60内に入球した場合、ラウンド遊技中の最大入賞可能数(9個)に至る残り入賞可能数は上記同様に4個であることから、開閉体81が開放動作開始から約2.4秒後には、ラウンド遊技中の最大入賞可能数に達し、2回目のラウンド遊技が終了することとなる。以後、各インターバル時間中には、突出部81a上に5個の遊技球が滞留し、当該遊技球がラウンド遊技の開始と同時に大入賞装置60に入賞することから、各ラウンド遊技を消化するまでの理論上の時間は、毎回約2.4秒となる。よって、特別図柄Aに対応する特別遊技の開始から終了までの理論上の合計時間は、44.8秒(オープニング時間5秒+ラウンド消化時間2.4秒×7回+インターバル時間3秒×6回+エンディング時間5秒)となる。
一方、図13(b)に示すとおり、上記1回目のラウンド遊技終了から2回目のラウンド遊技開始までの時間(インターバル時間)は、3秒に設定されていることから、当該3秒の間に右打ち領域ERに打ち出された遊技球は、開閉体81の突出部81a上を順次通過し、大入賞装置60に入球する可能性のない無駄球(死に球)となる。なお、無駄球となる個数は5個である。そして、2回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作されると、遊技球は、当該開放動作の開始から0.6秒間隔で大入賞装置60内に入球することとなり、約5.4秒後に2回目のラウンド遊技が終了する。以後、各インターバル時間中には、毎回5個の無駄球が発生するとともに、各ラウンド遊技を消化するまでの理論上の時間は、毎回約5.4秒となる。よって、滞留構造を有さない従来のパチンコ機においては、特別図柄Aに対応する特別遊技の開始から終了までの理論上の合計時間は、65.8秒(オープニング時間5秒+ラウンド消化時間5.4秒×7回+インターバル時間3秒×6回+エンディング時間5秒)となり、無駄球の発生個数は、38個(8個+5個×6回)となる。
図13(a),(b)の比較からも明らかなように、本実施形態に係るパチンコ機1においては、滞留構造が設けられたことにより、各ラウンド遊技の開始直前に複数の遊技球が開閉体81上に滞留した状態となり、各ラウンド遊技の開始直後に、滞留した複数の遊技球が一度に入球する構成であるため、各ラウンド遊技の開始前に無駄球が生じる可能性が大幅に低下するとともに、各ラウンド遊技における最大入賞可能数に達するまでに要する時間を大幅に短縮することが可能となり、ひいては特別遊技の開始から終了までに要する時間(大当り消化時間)を大幅に短縮することができる。なお、上記無駄球の発生可能性の低減、及び大当り消化時間短縮の効果は、ラウンド遊技の最大回数が15回に設定された特別図柄Cに基づく特別遊技(大当り遊技)が実行される場合により顕著となる。
具体的には、従来のパチンコ機における大当り消化時間は、133秒(オープニング時間5秒+ラウンド消化時間5.4秒×15回+インターバル時間3秒×14回+エンディング時間5秒)であるのに対して、本実施形態に係る滞留構造を有する場合における大当り消化時間は、88秒(オープニング時間5秒+ラウンド消化時間2.4秒×15回+インターバル時間3秒×14回+エンディング時間5秒)であり、45秒短縮される。
また、従来のパチンコ機において生じる無駄球の発生個数は、78個(8個+5個×14回)であるのに対し、本実施形態に係る滞留構造を有する場合における無駄球の発生個数は、略0個である。
上記大当り消化時間の短縮は、遊技者側からの視点では、大当り遊技開始後の上記特図遊技の早期再開による時間効率(抽選試行回数)の向上に繋がる。また、遊技機設置店側からの視点では、大当り遊技開始後の上記特図遊技の早期再開(遊技球の発射再開)による稼働率の向上に繋がる。また、無駄球の発生個数の減少は、遊技者側からの視点では、大当り遊技における差球(遊技球排出数(アウト球)−賞球数(セーフ球))の向上に繋がることとなる。
次に、図13(c)〜(e)を参照して、特別図柄B又は特別図柄Zに基づく特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)に関し、滞留構造の有無による相違について説明する。なお、図示の便宜上、同図の時間尺は、図13(a),(b)における時間尺とは異なるものとする。
まず、特別図柄Bに基づいて実行される特別遊技(大当り遊技)について説明する。図13(c)に示すように、特別遊技の開始から1回目のラウンド遊技が開始されるまでの時間(オープニング時間)は、5秒に設定されていることから、当該5秒の間に突出部81a上には、理論上の最大滞留数である5個の遊技球が存在することとなる。そして、5個の遊技球が存在する状態で、1回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作されると、当該開放動作と同時に5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。一方で、開閉体81の開放時間は、0.2秒に設定されていることから、ラウンド遊技中において後続の遊技球が入球する可能性は限りなく低く、ラウンド遊技中の最大入賞可能数(9個)に至ることなく1回目のラウンド遊技が終了することとなる。
次に、同図に示すように、上記1回目のラウンド遊技終了から2回目のラウンド遊技開始までの時間(インターバル時間)は、3秒に設定されていることから、理論上、当該3秒の間に突出部81a上には、5個の遊技球が存在することとなる。そして、5個の遊技球が存在する状態で、2回目のラウンド遊技が開始され、開閉体81が開放動作されると、当該開放動作と同時に5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。一方で、上記同様に開閉体81の開放時間は、0.2秒に設定されていることから、ラウンド遊技中において後続の遊技球が入球する可能性は限りなく低く、ラウンド遊技中の最大入賞可能数(9個)に至ることなく2回目のラウンド遊技が終了し、エンディング時間を経て特別遊技が終了することとなる。
次に、特別図柄Zに基づいて実行される特別遊技(小当り遊技)について説明する。図13(d)に示すように、特別遊技の開始からラウンド遊技が開始されるまでの時間(オープニング時間)は、上記同様に5秒に設定されていることから、当該5秒の間に突出部81a上には、理論上の最大滞留数である5個の遊技球が存在することとなる。そして、5個の遊技球が存在する状態で、ラウンド遊技が開始され、開閉体81の1回目の開放動作が実行される。当該開放動作により、5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。一方で、開閉体81の開放時間は、0.2秒に設定されていることから、開放中においてにおいて後続の遊技球が入球する可能性は限りなく低い。次に、同図に示すように、上記1回目の開放動作から2回目の開放動作までの時間(閉鎖時間)は、3秒に設定されていることから、理論上、当該3秒の間に突出部81a上には、最大滞留数である5個の遊技球が存在することとなる。そして、5個の遊技球が存在する状態で、2回目の開放動作が実行されると、当該開放動作と同時に5個の遊技球が一斉に大入賞装置60内に入球することとなる。そして、5個の遊技球が入球した場合、1回目の開放動作によって入球した遊技球の個数と合せてラウンド遊技中の最大入賞可能数(9個)を上回る
合計10個の遊技球が入球したことになるため、開閉体81が直ちに閉鎖動作され、以後、3回目〜9回目の開放動作が実行されることなくエンディング時間を経て小当り遊技が終了することとなる。
このように、特別図柄Bに基づく特別遊技(大当り遊技)の態様と、特別図柄Zに基づく特別遊技(小当り遊技)の態様とを比較した場合、遊技者が遊技球の発射を継続し続けることを条件として、特別遊技の開始から終了までの時間、及び開閉体81の開閉体態様は実質的に同一であり、遊技者が現在実行中の特別遊技が特別図柄Bに基づくものであるか、特別図柄Zに基づくものであるかを判別することは不可能又は困難とされている。
また、詳細については後述するが、本実施形態においてはその見かけ上の態様が実質的に同一である複数の特別遊技を設けたことにより、特別遊技実行後に変化する遊技状態への期待感を醸成することが可能となっている。
さらに、本実施形態においては、滞留構造を備えたことにより、特別遊技の態様が、遊技球の発射間隔よりも短い間隔で大入賞口65aを開放させる態様の場合であっても、当該短い開放時間中に複数の遊技球を大入賞口65a内に入球させることが可能となり、従来、実質的な賞球を得ることが困難とされていた2R大当り遊技や小当り遊技と言った特別遊技において、遊技者に対して実質的な賞球を払い出すことが可能となる。
即ち、図13(e)に示すように、滞留構造がない従来のパチンコ機において、例えば本実施形態に係る小当り遊技と同じ態様の特別遊技が実行された場合、オープニング時間、及び閉鎖時間の度に無駄球が発生するとともに、開閉体81の1回当りの開放時間が0.2秒と極めて短時間であることから、開放動作の瞬間に突出部81a上に偶然存在していた遊技球のみが入球可能であり、多くの遊技球は大入賞口65aに入球することなく無駄球として下流側に流下することとなる。よって、滞留構造がない従来のパチンコ機において、遊技球の発射間隔よりも短い間隔で大入賞口65aを開放させる特別遊技が実行された場合、その開放時間の短さ故に、特別遊技の実行中に入球する遊技球の個数が極めて少数となり、結果として遊技者に対して払い出される賞球数も特別遊技実行の対価として実質的な賞球とは言えないごく少量となる。
これに対して、各実施形態に係る滞留構造を備えたパチンコ機1によれば、一回の特別遊技において遊技球10個程度の入球が可能であるため、約150個の賞球を遊技者に対して払い出すことが可能となる。なお、当該150個の賞球は、遊技設置店において設定された一般的な貸し球数(125個/500円)を上回る個数であるため、遊技者に対して十分な満足感を付与することができる。
[遊技状態について]
図14は、上述の特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、特図種別に応じて特図低確率又は特図高確率、及び普図低確率及び普図高確率のいずれかの組み合わせに係る遊技状態が規定されている。
ここで、特図低確率とは、前述の特図当否抽選において、図8(a),(c)に示す低確率用時特図当否判定テーブルTB1,TB2が参照される状態(大当り確率=399分の1)である。また、特図高確率とは、図8(b),(d)に示す高確率時特図当否判定テーブルTB1,TB2が参照される状態(大当り確率=39.9分の1)である。
また、普図低確率とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、相対的に長い変動時間が規定された変動パターン決定テーブルTB1(図10参照)が参照され、後述の普図当否抽選において、図15に示す低確率用普図当否判定テーブルTB1が参照され、判定結果が「当り」の場合に図16に示す低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1が参照される状態である。
また、普図高確率とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、決定される変動時間(秒数)が相対的に短く規定された変動パターン決定テーブルTB1(図10参照)が参照され、後述の普図当否抽選において、図15に示す高確率用普図当否判定テーブルTB2が参照され、判定結果が「当り」の場合に図16に示す高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2が参照される状態である。
図14に示す遊技状態設定テーブルTBによれば、特図種別が特別図柄Aである場合、当該特別図柄Aに基づく特別遊技後の遊技状態は、特図高確率、かつ、普図高確率の状態となり、当該移行後の遊技状態は、前述の特別図柄の変動回数が100回に達するまで継続し、以後、特図低確率、かつ、普図低確率の状態に移行する。また、特図種別が特別図柄Bである場合、当該特別図柄Bに基づく特別遊技後の遊技状態は、特図高確率、かつ、普図低確率の状態となり、当該移行後の遊技状態は、前述の特別図柄の変動回数が100回に達するまで継続し、以後、特図低確率、かつ、普図低確率の状態に移行する。また、特図種別が特別図柄Cである場合、当該特別図柄Cに基づく特別遊技後の遊技状態は、特図高確率、かつ、普図高確率の状態となり、当該移行後の遊技状態は、前述の特別図柄の変動回数が100回に達するまで継続し、以後、特図低確率、かつ、普図低確率の状態に移行する。一方、特図種別が特別図柄Zである場合、当該特別図柄Zに基づく特別遊技後の遊技状態は、他の状態に移行することがなく、特別遊技前の遊技状態を引き継ぐこととなる。つまり、特図種別が特別図柄Zである場合に実行される特別遊技(小当り)は、遊技状態の移行,変更をもたらさない遊技であると言える。なお、特図種別の数、及び遊技状態の組み合わせは上述のものに限られることなく、特図種別をさらに細分化して設定することにより、特別遊技の態様や特別遊技後の遊技状態をさらに細分化することも可能である。そして、特図種別に応じて特別遊技後の遊技状態を変更する処理を実行するCPU200aが、本実施形態における遊技状態設定手段に相当する。
また、上述のとおり、本実施形態においては特別図柄Bに基づいて実行される特別遊技(大当り遊技)と、特別図柄Zに基づいて実行される特別遊技(小当り遊技)の態様を実質的に同一の態様としていることから、これらの特別遊技が実行された場合、特別遊技後の遊技状態が特図高確率、かつ、普図低確率の状態となるか、或いは、遊技状態が移行しないかを判別することが困難となっており、遊技者に対して特別遊技後の遊技状態について期待感を持続的に付与することができる。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52への入球を契機とする各種の抽選が実行され、上記各種抽選の結果が所定の結果である場合に、遊技者にとって有利な特別遊技が実行され、さらに当該特別遊技後の遊技状態が切り替わる構成である。一方、パチンコ機1においては、上記特別遊技の実行等に関する種々の抽選(特図遊技)とは独立して、第2始動入賞部品52に設けられた開閉体53を開放動作させる普通遊技実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選,普図変動時間パターン決定抽選)も実行される。以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技球が通過ゲート58を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM200cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、通過ゲート58を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数(Y3)は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数Y3が増加することはない。
図15は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート58を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBは、遊技状態が前述の普図低確率である場合に参照される低確率用普図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用普図当否判定テーブルTB2とに細分化されている。上記普図当否判定テーブルTB1,TB2には、0〜99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用普図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率は、50分の1である。これに対して高確率用普図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が当りとなる確率は、1.2分の1である。そして、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。上記普図当否判定乱数及び普図当否判定テーブルTBに基づいて、普通遊技の可否に関する所定の抽選結果(「当り」又は「ハズレ」)を決定する普図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における普図当否抽選手段に相当する。
図16は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターン決定テーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターン決定テーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターン決定テーブルTBは、遊技状態が普図低確率である場合に参照される低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2とに細分化されており、それぞれのテーブルに単一の変動時間が規定されている。そして、低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1によれば、普通図柄の変動時間が「30秒」に決定され、高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2によれば、普通図柄の変動時間が「1秒」に決定される。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示される。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。なお、上記説明においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、各遊技状態において複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって遊技状態ごとに異なる普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図17は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体53の開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、遊技状態が普図低確率である場合に参照される低確率用開閉体作動テーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。
そして、遊技状態が普図低確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、開閉体作動テーブルTB1が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が0.3秒間1回開放動作される。一方、遊技状態が普図高確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が1.8秒間開放する動作が3回繰り返されることとなる。つまり、遊技状態が普図高確率である場合、普図低確率と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となり易く、普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体53の開放時間の合計が長くなることから、遊技球が第2始動入賞部品52に入球し易くなり、遊技球の消費を抑えながら第2始動入賞部品52への入球を契機とする上述の特図遊技を行うことが可能となる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 パチンコ機,27 外ガイド部,28 内ガイド部,30 遊技盤,
30A 遊技領域,50 第1始動入賞部品,52 第2始動入賞部品,
60 大入賞装置,65a 大入賞口,72 落下通路,74c 上流側誘導部,
74d 下流側誘導部,80 開閉機構,81 開閉体,200 主制御装置,
300 演出制御装置 ,450 演出表示器,500 凹凸部,510 リブ,
520 誘導口,540 後方誘導壁,550 前方誘導壁,560 流下規制通路

Claims (3)

  1. 遊技球を所定の発射間隔で遊技盤の遊技領域に発射する発射制御手段と、
    前記遊技領域に配設された始動部品への前記遊技球の入球を契機として取得される始動情報に基づく抽選の結果が所定の結果であることに基づいて作動する大入賞装置と、
    前記大入賞装置に形成された入賞口を通る前記遊技球の流下経路上に設けられた滞留構造と、
    を備えた遊技機であって、
    前記大入賞装置は、前記入賞口を前記遊技球の入球が可能な開放状態、又は入球が不能な閉鎖状態とする開閉体を備え、
    前記滞留構造は、前記所定の発射間隔で発射された遊技球のうち、先行して流下する遊技球の流下を阻害する障害部を有し、前記先行して流下する遊技球よりも後に打ち出された後続の遊技球を前記開閉体上に滞留させ、前記開閉体の開動作時に当該開閉体上に滞留した遊技球を前記入賞口に入球させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記障害部は、前記開閉体よりも上方において対向して設けられた屋根部を備え、
    前記開閉体と屋根部との間隔が、前記遊技球の流下方向上流側において遊技球の直径よりも広く設定され、
    流下方向下流側において遊技球の直径と同一に設定されたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記障害部が、前記開閉体上に形成された凹凸部により構成されたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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