JP4334523B2 - 光学ガラス、精密プレス成形用プリフォームとその製造方法および光学素子とその製造方法 - Google Patents

光学ガラス、精密プレス成形用プリフォームとその製造方法および光学素子とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、精密プレス成形用プリフォームとその製造方法および光学素子とその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、表面にクモリやヤケなどの変質層の発生による品質低下を起こしにくい精密プレス成形用の光学ガラス、前記ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームとその製造方法、および前記ガラスからなる光学素子とその製造方法に関するものである。
近年、高屈折率・低分散あるいは高屈折率・高分散といった特性を有する高機能性ガラスを使用した非球面レンズなどの光学素子を低コストで大量に安定供給する方法として精密プレス成形法(モールドオプティクス成形法とも言う。)が注目されている。
精密プレス成形法では、プレス成形型や前記型の成形面に設けられる離型膜の損傷を低減するとともに高価なプレス成形型の寿命を延ばすため、比較的低いプレス温度で成形が可能な低温軟化性を有する光学ガラスが使用される。このようなガラスは、特許文献1に開示されているようにガラス転移温度や屈伏点を低下させるためにLiOがガラス成分として導入されている。
ところで、上記のようなガラスを使用して精密プレス成形すると、精密プレス成形品の表面にクモリやヤケと呼ばれる変質層が発生しやすい。このようなクモリやヤケがレンズ面などに存在すると不良品となるため、クモリやヤケが生じた面は研磨などによって除去しなければならない。しかし、クモリやヤケを除去するために精密プレス成形品のレンズ面などに研磨を施すようでは、精密プレス成形法の特徴が全く活かされなくなってしまう。
特開2002−362938号公報
本発明は、このような事情のもとで、表面にクモリやヤケなどの変質層の発生による品質低下を起こしにくい精密プレス成形用の光学ガラス、前記ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームとその製造方法、および前記ガラスからなる光学素子とその製造方法を提供することを第1の目的とする。
また、上記目的に加えて精密プレス成形時に使用するプレス成形型との離型性に優れた精密プレス成形用プリフォーム、ならびに前記プリフォームを使用した光学素子の製造方法を提供することを第2の目的とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、次のような知見を得た。
通常、精密プレス成形用の光学ガラスには、特許文献1で示されるようにガラス転移温度を低下させるために比較的多量のLiOが含まれている。しかしながら、ガラスがプレス成形温度またはプレス成形前後の高温の環境に曝される時間が長いような場合には、Liイオンの拡散係数が大きいため、Liに由来する表面でのクモリ・ヤケが発生しやすくなる。高温のガラス表面においてLiイオンが雰囲気中に含まれる炭素化合物や離型膜としてガラス表面に被覆されている炭素含有膜と反応するとLiの炭酸塩が生成される。炭酸塩が生成されることによりガラス表面近傍のLiイオン濃度が一時的に低下するが、Liイオンはガラス中で移動しやすいため、表面付近のLiイオン濃度低下を補うようにガラス内部のLiイオンがガラス表面へと移動し、ガラス表面における炭酸塩の生成が進むことになる。
本発明者はこのようにして生成される炭酸塩がガラスのクモリやヤケの正体であると考え、プリフォームを構成するガラスからガラス成分としてLiを実質的に除くことにより、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) B、LaおよびZnOを含み、精密プレス成形のガラス素材として用いられる光学ガラスにおいて、モル%表示で、
20〜60%、SiO 0〜20%、ZnO 22〜42%、La 5〜24%、Gd 0〜20%(ただし、LaとGdの合計量が10〜24%)、ZrO 0〜10%、Ta 0〜10%、WO 0〜10%、Nb 0〜10%、TiO 0〜10%、Bi 0〜10%、GeO 0〜10%、Ga 0〜10%、Al 0〜10%、BaO 0〜10%、Y 0〜10%およびYb 0〜10%、
を含み、かつアッベ数(ν)が40以上で、実質的にリチウムを含まないことを特徴とする光学ガラス、
(2) リチウムの含有量がLiO換算で0.5モル%未満である上記(1)項に記載の光学ガラス。
(3) 屈折率(n)が1.79以上である上記(1)または(2)項に記載の光学ガラス、
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム、
(5) 表面に炭素含有膜が被覆されている上記(4)項に記載の精密プレス成形用プリフォーム、
(6) 表面に炭素含有膜が被覆されたガラス製の精密プレス成形用プリフォームにおいて、前記ガラスが、転移温度(T)530℃以上であり、実質的にリチウムを含まないものであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(7) 流出する熔融ガラスを分離して、冷却する過程でプリフォームに成形するガラス製の精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、前記ガラスが、上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(8) 上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とする光学素子、
(9) ガラス製の精密プレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形型を使用して精密プレス成形する光学素子の製造方法において、上記(4)〜(6)項のいずれか1項に記載のプリフォームを使用することを特徴とする光学素子の製造方法、
(10) 精密プレス成形後、精密プレス成形品の表面に残存する炭素含有膜を酸化して除去する上記(9)項に記載の光学素子の製造方法、および
(11) ガラス製の精密プレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形型を使用して精密プレス成形して精密プレス成形品を作製する工程を含む光学素子の製造方法において、
前記ガラスが実質的にリチウムを含まないものであること、前記プリフォームおよび/または精密プレス成形品を炭素化合物を含む雰囲気中で熱処理すること、および前記熱処理温度が前記ガラスの転移温度(T)より50℃低い温度よりも高いこと、
を特徴とする光学素子の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、表面にクモリやヤケなどの変質層の発生による品質低下を起こしにくい精密プレス成形用の光学ガラス、前記ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームとその製造方法、および前記ガラスからなる光学素子とその製造方法を提供することができる。
その上、精密プレス成形時に使用するプレス成形型との離型性に優れた精密プレス成形用プリフォーム、ならびに前記プリフォームを使用した光学素子の製造方法を提供することもできる。
本発明の形態について、光学ガラス、精密プレス成形用プリフォームとその製造方法、光学素子とその製造方法の順に説明する。
[光学ガラス]
本発明の光学ガラスは、B、LaおよびZnOを含み、精密プレス成形のガラス素材として使用される光学ガラスにおいて、モル%表示で、
20〜60%、SiO 0〜20%、ZnO 22〜42%、La 5〜24%、Gd 0〜20%(ただし、LaとGdの合計量が10〜24%)、ZrO 0〜10%、Ta 0〜10%、WO 0〜10%、Nb 0〜10%、TiO 0〜10%、Bi 0〜10%、GeO 0〜10%、Ga 0〜10%、Al 0〜10%、BaO 0〜10%、Y 0〜10%およびYb 0〜10%、
を含み、かつアッベ数(ν)が40以上で、実質的にリチウムを含まないことを特徴とする。
ここで、実質的にリチウムを含まないとは、ガラス表面に光学素子としての使用に支障が生じるクモリやヤケが発生しないレベルの含有量にLiOの導入量を抑えることを意味するものであるが、具体的には、LiOの量に換算して0.5モル%未満の含有量に抑えることを意味する。リチウムの量を少なくするほどクモリ、ヤケ発生のリスクを低減することができるので、LiOの量で0.4モル%以下に抑えることが好ましく、0.1モル%以下に抑えることがより好ましく、導入しないことがさらに好ましい。
以下、各成分の作用について説明する。なお、以下、特に言及のない場合は各成分の含有量や合計量はモル%で表示し、成分の含有量の比もモル比で表わすものとする。
は必須成分であり、網目形成酸化物の役割を果たす。Laなどの高屈折率成分を多く導入する場合、ガラスの形成のためにBを20%以上導入して主なネットワーク構成成分とし、失透に対する十分な安定性を付与するとともに、ガラスの熔融性を維持する必要があるが、60%を超えて導入すると、ガラスの屈折率が低下し、高屈折率ガラスを得るという目的に適さなくなる。したがって、その導入量20〜60%とする。B導入の上記効果を高める上から22〜58%の導入が好ましく、24〜56%の導入がより好ましい。
SiOは任意成分であり、LaやGdを多量に含有するガラスに対して、ガラスの液相温度を低下させ、高温粘性を向上させ、さらにガラスの安定性を大きく向上させるが、過剰の導入により、ガラスの屈折率が下がることに加え、ガラス転移温度が高くなり精密プレス成形が困難になる。そのため、SiOの導入量を0〜20%とし、好ましくは0〜18%とする。
ZnOは必須成分であり、ガラスの熔融温度や液相温度及び転移温度を低下させ、屈折率の調整にも欠かせないが、本発明のガラスはLiOを実質的に含まないため、LiOを含有するガラスよりもZnOの導入量を多くする必要がある。一方、42%を超えて導入すると、分散も大きくなり、失透に対する安定性も悪化し、化学的耐久性も低下するので、その導入量を22〜42%の範囲とする。好ましい範囲は23〜41%である。
Laも必須成分であり、ガラスの失透に対する安定性を低下させずに、または分散を高めずに、屈折率を高くし、化学的耐久性を向上させる。しかし、5%未満では十分の効果が得られず、一方、24%を超えると失透に対する安定性が著しく悪化するため、その導入量は5〜24%とする。上記効果をより高める上からLaの含有量を6〜23%とすることが好ましく、7〜22%とすることがより好ましい。
GdはLaと同様、ガラスの失透に対する安定性や低分散性を悪化させずにガラスの屈折率や化学的耐久性を向上させる成分である。Gdは、20%を超えて導入すると失透に対する安定性が悪化し、ガラス転移温度が上昇して精密プレス成形性が悪化する傾向があるため、0〜20%導入する。高屈折率を付与しつつ、化学的耐久性を高めるため、Gdを1〜19%導入することが好ましい。より好ましい範囲は2〜18%である。なお、ガラス安定性を高めるためには、LaとGdとがガラス成分として共存する組成が好ましい。特に後述するように熔融ガラスから、ガラスが冷却する過程でガラスを成形して、精密プレス成形用プリフォームを作製するような用途への適用を考える場合には、成形過程でガラスが失透しないようにするため、上記のようにガラスの安定性をより高めることは重要である。
なお、アッベ数(ν)が40以上で、より屈折率が高いガラスを得る上から、LaとGdの合計含有量を10〜24%とし、好ましくは12〜23%とするのがよい。
ZrOは高屈折率・低分散の成分として使われる任意成分である。ZrOを導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果が得られるが、10%を超えて導入すると液相温度が急激に上昇し、失透に対する安定性も悪化するので、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜8%とする。
Taは高屈折率・低分散の成分として使われる任意成分である。少量のTaを導入することにより、ガラスの屈折率を低下させずに、高温粘性や失透に対する安定性を改善する効果があるが、10%を超えて導入すると液相温度が急激に上昇し、分散が増大するので、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜8%とする。
WOは、ガラスの安定性、熔融性を改善し、屈折率を向上させるために適宜導入される成分であるが、その導入量が10%を超えると、分散が大きくなり、必要な低分散特性が得られなくなるため、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜8%とする。
Nbは、ガラスの安定性を維持しつつ屈折率を高める任意成分であるが、過剰導入により分散が増大するため、その導入量を0〜10%、好ましくは0〜8%とする。
TiOは、光学恒数の調整のため導入可能な任意成分であるが、過剰の導入によって分散が大きくなり、目的とする光学恒数を得ることができなくなるため、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜8%、より好ましくは導入しない。
Biは、屈折率を高め、ガラスの安定性を向上する働きをするが、過剰導入によりガラスの安定性が低下し、液相温度が上昇する。そのため、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜6%とする。
GeOは、屈折率を高めるとともに、ガラスの安定性を向上させる働きをする任意成分であり、その導入量は0〜10%、好ましくは0〜8%とする。ただし、他の成分に比べて桁違いに高価であるため導入しないことがより好ましい。
Gaも、屈折率を高めるとともに、ガラスの安定性を向上させる働きをする任意成分であり、その導入量は0〜10%、好ましくは0〜8%とする。ただし、他の成分に比べて桁違いに高価であるため導入しないことがより好ましい。
Alはガラスの高温粘性を高めるとともに液相温度を低下させ、ガラスの成形性を向上する働きをし、化学的耐久性を向上させる働きもする。しかし過剰導入により屈折率が低下し、失透に対する安定性も低下するので、その導入量を0〜10%とし、好ましくは0〜8%とする。
BaOは高屈折率・低分散の成分として使用される任意成分であり、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、10%より多く導入するとガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、転移温度や屈伏点温度を上昇させるため、その導入量を0〜10%とし、好ましく、0〜8%とする。
、Ybは高屈折率・低分散の成分として使用される任意成分であり、少量導入する場合、ガラスの安定性を高め、化学的耐久性を向上させるが、過剰の導入によりガラスの失透に対する安定性を大きく損ない、ガラス転移温度や屈伏点温度を上昇させる。そのため、Yの含有量は0〜10%、好ましくは0〜8%とする。Ybの含有量は0〜10%、好ましくは0〜8%とする。
なお、La、Gd、YおよびYbの合計含有量は10〜24%にすることが好ましい。
この他、Sbが脱泡剤として任意に添加されるが、全ガラス成分の合計含有量に対してSbの添加量が1重量%を超えると、精密プレス成形時にプレス成形型の成形面が損傷を受けるおそれが生じるため、Sbは全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%添加することが好ましく、0〜0.5重量%添加することがより好ましい。
一方、ガラス成分として導入しないことが好ましいものとして、PbOが挙げられる。PbOは有害であるとともに、PbOを含むガラスからなるプリフォームを非酸化性雰囲気中で精密プレス成形すると成形品の表面に鉛が析出して光学素子としての透明性が損なわれたり、析出した金属鉛がプレス成形型に付着するといった問題が生じる。
Luは、一般に光学ガラスの成分としては、他の成分に比べて使用頻度が少なく、また、希少価値が高く光学ガラス原料としては高価であるため、コスト面から導入しないことが好ましい。上記組成からなる光学ガラスは、Luを導入しなくても精密プレス成形に好適なプリフォームを実現できる。
カドミウム、テルルなどの環境上問題となる元素、トリウムなどの放射性元素、ヒ素などの有毒な元素も含まないことが望ましい。また、ガラス熔融時の揮発などの問題からフッ素も含まないことが望ましい。
次に上記ガラスの光学特性について説明する。まず、アッベ数(ν)は上記のとおり、40以上であり、プリフォームの成形に適した極めて優れたガラス安定性を付与する上から、上限を50とすることが好ましい。また上記ガラスは屈折率(n)が1.79以上の高屈折率特性を備えることがより好ましい。ガラスの屈折率を高めるということは、ガラスを光学素子の材料として考えた場合、ガラスのもつ自由度を広げることに相当する。屈折率を高めることは、前記自由度を広げるという観点から好ましいが、分散を維持しつつ屈折率を高めると、ガラス安定性が低下するという傾向が発生する。したがって、ガラスの安定性を維持しつつ屈折率を高めるには、ガラスの分散も考慮に入れる必要がある。このような点を考慮すると、上記ガラスは、下記(1)式および(2)式で示される範囲の特性を実現するものとして、より優れたものということができる。

ν≧−125×n+268.75 (ただし、40≦ν<45) …(1)
≧1.79 (ただし、45≦ν≦50) …(2)

したがって、本発明のガラスとして、上記(1)式および(2)式にて示される範囲の光学特性を示すものがさらに好ましい。
なお、屈折率(n)の上限には特に限定はなく、本発明の目的を達成できる限りで屈折率(n)を高めることができるが、優れた安定性をガラスに付与する上から屈折率(n)を1.90以下にすることがより一層好ましい。
次に上記ガラスの転移温度(T)について説明する。本発明のガラスは精密プレス成形用に供するものであるから、プレス成形型の消耗や前記型の成形面に形成する離型膜の損傷を防止する上から、転移温度(T)が低いことが好ましく、転移温度(T)を630℃以下とすることが好ましく、620℃以下とすることがより好ましい。一方、ガラス表面のクモリやヤケを防ぐ上から、ガラス中のリチウム量を上記のように制限するため、転移温度(T)を過剰に低下させようとすると、屈折率が低下したり、ガラスの安定性が低下するなどの問題が発生しやすくなる。そのため、転移温度(T)を530℃以上とすることがさらに好ましく、540℃以上とすることがより一層好ましい。
なお、上記光学ガラスは、目的のガラス組成が得られるように、原料である酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、水酸化物などを秤量、調合し、十分に混合して混合バッチとし、熔融容器内で加熱、熔融し、脱泡、攪拌を行い均質かつ泡を含まない熔融ガラスを作り、これを成形することによって得ることができる。具体的には公知の熔融法を用いて作ることができる。
[精密プレス成形用プリフォームとその製造方法]
次に本発明の精密プレス成形用プリフォーム(以下、単にプリフォームをいうことがある。)について説明する。本発明のプリフォームは、加熱して精密プレス成形に供されるガラス予備成形体を意味するが、ここで精密プレス成形とは、周知のようにモールドオプティクス成形とも呼ばれ、光学素子の光学機能面をプレス成形型の成形面を転写することにより形成する方法である。なお、光学機能面とは光学素子において、制御対象の光を屈折したり、反射したり、回折したり、入出射させる面を意味し、レンズにおけるレンズ面などがこの光学機能面に相当する。
本発明のプリフォームには2つの態様がある。
第1の態様(プリフォームIという)は、上記本発明の光学ガラスからなるものである。
プリフォームIは、表面が炭素含有膜で被覆されていることが好ましい。炭素含有膜としては、炭素を主成分とするもの(膜中の元素含有量を原子%で表したとき、炭素の含有量が他の元素の含有量よりも多い)が望ましい。具体的には、炭素膜や炭化水素膜などを例示することができる。プリフォーム表面を炭素含有膜により被覆することにより、精密プレス成形時にガラスと型成形面の融着を防止することができる。また、プレス成形時にガラスを型によって構成されるキャビティ内に十分広げる作用を高めることもできる。このような観点から好ましい炭素含有膜として、グラファイト状の炭素膜を例示することができる。炭素含有膜の成膜法としては、炭素原料を使用した真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の公知の方法や、炭化水素などの材料ガスを使用した熱分解などの公知の方法を用いればよい。
ところで、本発明者が発見したことであるが、炭素含有膜は上記のように精密プレス成形時に優れた機能を発揮するものの、従来、ガラス表面におけるクモリやヤケの原因の一つになっていた。これは、高温状態でガラス中のLiイオンと膜中の炭素が反応することにより、上述のようにガラス表面に炭酸塩が発生することによるが、プリフォームIによれば表面に炭素が豊富に存在するにもかかわらず、炭酸塩発生のもう一つの原因であるガラス中のLiが抑制あるいは排除されているため、クモリやヤケの発生を防止することができる。
第2の態様(プリフォームIIという)は、表面に炭素含有膜が被覆されたガラス製の精密プレス成形用プリフォームにおいて、前記ガラスが、転移温度(T)530℃以上であり、実質的にLiを含まないものであることを特徴とする。
プリフォームIIにおいて、表面を被覆する炭素含有膜はプリフォームIにおいて説明したものと同じものである。また、実質的にLiを含まないとの表現が意味するものは、本発明の光学ガラスの形態において説明したことと同様である。
プリフォームIIは、ガラス転移温度(T)が530℃以上と精密プレス成形用の光学ガラスとしては比較的高いガラスにより構成されている。ガラス転移温度が高いと、精密プレス成形時の温度や、ガラスの歪点も高くなる。歪点は周知のとおり、ガラス中の歪を低減する際の処理温度の目安になる。したがって、プリフォームIIは表面に炭素含有膜が存在する状態で、プレス成形温度としては比較的高い温度下に置かれるし、精密プレス成形後においては同じく表面に炭素含有膜が存在する状態で比較的高い温度でアニール処理される。プレス成形温度やアニール温度が高くなるほど、ガラス中のLiイオンとガラス表面に膜として存在する炭素の反応は促進されるが、プリフォームIIによれば、ガラス中のリチウム量が上記のように抑制されているので、表面に炭素が豊富に存在していてもクモリやヤケのない光学素子を精密プレス成形によって得ることができる。
なお、上記プリフォームIIについての説明は、プリフォームIの表面が炭素含有膜によって被覆され、ガラス転移温度(T)が530℃以上のガラスによって構成される形態についても当てはまる。
またガラス表面に発生する炭酸塩は、ガラス表面の膜中に存在する炭素とガラス中のLiイオンの反応だけでなく、Liイオンを含むガラスからなるプリフォームや精密プレス成形品を炭素含有雰囲気中で高温状態にすることによっても発生する。例えば、プリフォームの表面に成膜する際、炭素含有の雰囲気中においてプリフォームを加熱したり、炭素含有の雰囲気、例えば大気中にて精密プレス成形品をアニールする際にも発生し得る。しかし、このような処理を行ってもプリフォームIおよびIIはともにそのガラス中に実質的にLiが含まれないため、クモリやヤケの上記問題を解決することもできる。
なお、プリフォームIにおいて、表面を被覆する離型膜は炭素含有膜に限られない。例えば、有機物からなる液体原料や気体原料にプリフォームIを接触させることにより、自己組織化膜によってプリフォーム表面を被覆するなどの方法を用いてもよい。
プリフォームIIを構成する光学ガラスとしては、ガラス成分としてB、LaおよびZnOを含有するものであることが好ましく、ガラス成分としてB、La、ZnOおよびGdを含有するものであることがより好ましい。そして、B、La、ZnOおよびGdの好ましい含有量は、B 25〜60モル%、La 5〜24モル%、Gd 0〜20モル%、ZnO 22〜42モル%であり、ガラスの安定性を特に重視する場合はLa 7〜22モル%、Gd 2〜18モル%、ZnO 23〜41モル%とするのがよい。上記組成系は、屈折率(n)が1.75以上かつアッベ数(ν)が30以上の高屈折率低分散ガラスを実現するものとして好ましいが、特に、本発明の光学ガラスの形態において説明した光学特性を有することがより好ましい。なお、プリフォームIIを構成するガラスのより一層好ましい組成は、本発明の光学ガラスの形態において説明した各形態である。
次にプリフォームIおよびIIの製造方法について説明する。
本発明のプリフォームの製造方法は、流出する熔融ガラスを分離して、冷却する過程でプリフォームに成形するガラス製の精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、前記ガラスが、上記本発明の光学ガラスであることを特徴とする製造方法であり、プリフォームIやプリフォームIIの製造に好適なものである。
次に、本発明のガラスプリフォームの製造方法について説明する。この方法は、熔融ガラスから所定重量の熔融ガラス塊を分離、冷却して、該熔融ガラス塊と等しい重量を有する精密プレス成形用ガラスプリフォームを製造することを特徴とする。
具体例としては、十分熔解、清澄、均質化された熔融ガラスを用意し、温度調整された流出ノズルあるいは流出パイプから排出することにより、上記プリフォームを製造する。
温度調整の方法としては、流出ノズル、流出パイプの温度を制御する方法を例示できる。流出ノズル、流出パイプの材質としては白金または白金合金が望ましい。具体的な製造方法としては、(イ)熔融ガラスを流出ノズルから所望重量の熔融ガラス滴として滴下し、それを受け部材によって受けてガラスプリフォームを製造する方法、(ロ)同じく所望重量の熔融ガラス滴を前記流出ノズルより液体窒素などに滴下してプリフォームを製造する方法、(ハ)白金または白金合金製の流出パイプより熔融ガラス流を流下させ、熔融ガラス流の先端部を受け部材で受け、熔融ガラス流のノズルと受け部材の間にくびれ部を形成した後、くびれ部にて熔融ガラス流を分離して受け部材に所望重量の熔融ガラス塊を受けてガラスプリフォームに成形する方法などがある。
キズ、汚れ、表面の変質などがない滑らかな表面、例えば自由表面を有するプリフォームを製造するためには、成形型などの上で熔融ガラス塊に風圧を加えて浮上させながらプリフォームに成形したり、液体窒素などの常温、常圧下では気体の物質を冷却して液体にした媒体中に熔融ガラス滴を入れてプリフォームに成形する方法などが用いられる。
熔融ガラス塊を浮上させながらプリフォームに成形する場合、熔融ガラス塊にはガス(浮上ガスという)が吹きつけられ上向きの風圧が加えられることになる。この際、熔融ガラス塊の粘度が低すぎると浮上ガスがガラス中に入り込み、プリフォーム中に泡となって残ってしまう。しかし、熔融ガラス塊の粘度を3〜60dPa・sにすることにより、浮上ガスがガラス中に入り込むことなく、ガラス塊を浮上させることができる。
プリフォームに浮上ガスが吹き付けられる際に用いられるガスとしては、空気、Nガス、Oガス、Arガス、Heガス、水蒸気等が挙げられる。また、風圧は、プリフォームが成形型表面等の固体と接することなく浮上できれば特に制限はない。
本発明のプリフォームの製造方法において、プリフォームの重量は熔融ガラス塊の重量に精密に一致するように定められる。本発明のプリフォームを精密プレス成形することにより各種の精密プレス成形体が得られるが、目的とする精密プレス成形体の重量を基準にした場合、プリフォームの重量が小さすぎると精密プレス成形時にガラスがプレス成形型の成形面に充分充填されず、所望の面精度が得られなかったり、精密プレス成形体の厚みが所望の厚みよりも薄くなるなどの問題が生じる。また、プリフォームの重量が大きすぎると、余分なガラスがプレス成形型間の隙間に入り込んで成形バリを生じたり、成形体の厚みが所望の厚みより厚くなるなどの問題が生じる。このため、プリフォームの重量は、一般的なプレス成形用のプリフォームよりも精密に管理する必要があり、かかる理由により、プリフォームの重量と熔融ガラス塊の重量も精密に一致するように定められる。
このようにして、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成されたプリフォームや、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成されたものであって、機械加工されていないプリフォームや、全表面が自由表面からなるプリフォームを得ることができるが、このようなプリフォームを形成することにより、滑らかな面(研削痕、研磨痕のない面)を得ることができる。上記プリフォームは本発明のプリフォームとして好ましいものである。なお、ここで言う自由表面とは、熔融状態や軟化状態にあるガラスが冷却する過程で、固体と接して前記固体の表面が転写されずに形成された表面のことである。具体的には熔融状態または軟化状態のガラスを風圧を加えて浮上させたまま冷却することによって全表面が熔融状態のガラスが固化して形成されたプリフォームや全表面が自由表面であるプリフォームを製造することができる。
本発明のプリフォームより製造される精密プレス成形品(光学素子)は、レンズのように回転対称軸を有するものが多いため、プリフォームの形状も回転対称軸を有する形状が望ましい。具体例としては、球あるいは回転対称軸を一つ備えるものを示すことができる。回転対称軸を一つ備える形状としては、前記回転対称軸を含む断面において角や窪みがない滑らかな輪郭線をもつもの、例えば上記断面において短軸が回転対称軸に一致する楕円を輪郭線とするものなどがあり、球を扁平にした形状(球の中心を通る軸を一つ定め、前記軸方向に寸法を縮めた形状)を挙げることもできる。
このように本発明のプリフォームの製造方法は、プリフォームIやプリフォームIIの製造に好適なものであるが、プリフォームIやプリフォームIIの製造方法は上記方法に限定されない。例えば、清澄、均質化した熔融ガラスを鋳型に鋳込んで成形した後、成形体の歪をアニールによって除去し、切断、割断などの方法により、所定の寸法、形状に分割し、研磨して表面を滑らかにするとともに、所定の重量のガラスからなるプリフォームとすることもできる。なお、プリフォームIIの場合は、表面を炭素含有膜により被覆する。
[光学素子とその製造方法]
本発明の光学素子は、上記本発明の光学ガラスからなることを特徴とする。具体的には、非球面レンズ、球面レンズ、あるいは平凹レンズ、平凸レンズ、両凹レンズ、両凸レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズなどのレンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズ、プリズム、レンズ機能付きプリズムなどを例示することができる。表面には必要に応じて反射防止膜や波長選択性のある部分反射膜などを設けてもよい。
本発明の光学素子によれば、表面にクモリやヤケのない品質の高い光学素子を提供することができ、特に高屈折率低分散性を有し、表面状態が良好な精密プレス成形による光学素子を提供することができる。
本発明の光学素子の製造方法は、2つの態様を有する。
第1の態様(光学素子の製法Iという)は、ガラス製の精密プレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形型を使用して精密プレス成形する光学素子の製造方法において、前記のプリフォームIまたはプリフォームIIを使用することを特徴とする。光学素子の製法Iは、プリフォームを構成するガラスが実質的にLiを含まないので、ガラス外部の炭素とガラス中のLiイオンが反応してガラス表面にクモリやヤケが発生するのを防止することができ、表面状態が良好な光学素子を精密プレス成形により製造することができる。特にプリフォーム表面に炭素含有膜が存在していても、クモリやヤケの原因となる炭酸塩が生成されないため、炭素含有膜の被覆によって精密プレス成形時の離型性を高めるとともに、プレス成形時のガラスの伸びを良好にすることができる。
精密プレス成形ならびに精密プレス成形に供するためのプリフォームの加熱は、プレス成形型の成形面あるいは前記成形面に設けられた離型膜の酸化を防止するため、窒素ガス、あるいは窒素ガスと水素ガスの混合ガスなどのような非酸化性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。非酸化性ガス雰囲気中ではプリフォーム表面を被覆する炭素含有膜も酸化されずに、精密プレス成形された成形品の表面に前記膜が残存することになる。この膜は、最終的には除去するべきものであるが、炭素含有膜を比較的容易にしかも完全に除去するには、精密プレス成形品を酸化性雰囲気、例えば大気中において加熱すればよい。本発明によれば、精密プレス成形品を構成するガラスが実質的にLiを含まないので、炭素含有膜中の炭素や大気中の二酸化炭素とガラス中のLiイオンが反応してガラス表面に炭酸塩が生成することがないため、クモリやヤケを防止しつつ、炭素含有膜を除去することができる。
なお、炭素含有膜の酸化、除去は、精密プレス成形品が加熱により変形しないような温度以下で行うべきである。具体的には、ガラスの転移温度未満の温度範囲において行うことが好ましい。
第2の態様(光学素子の製法2という)は、ガラス製の精密プレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形型を使用して精密プレス成形して精密プレス成形品を作製する工程を含む光学素子の製造方法において、前記ガラスが実質的にリチウムを含まないものであること、前記プリフォームおよび/または精密プレス成形品を炭素化合物を含む雰囲気中で熱処理すること、および前記熱処理温度が前記ガラスの転移温度(T)より50℃低い温度よりも高いことを特徴とする。
光学素子の製法2は、主としてプリフォーム、精密プレス成形品を熱処理する際に雰囲気中に存在する炭素によってガラス表面にクモリやヤケが発生するのを防止する方法である。
具体的には、二酸化炭素のような炭素化合物を含む大気中で精密プレス成形品をアニール処理して歪を低減あるいは除去する場合や、プリフォーム表面に炭素含有膜を形成する際に炭素化合物を含むガス雰囲気中でプリフォームを加熱する場合において、アニール処理や成膜時の熱処理温度がガラス転移温度(T)より50℃低い温度よりも高い(熱処理温度が(T−50℃)よりも高い)と、Liを含むガラスでは表面に炭酸塩が生成し、クモリやヤケが発生してしまう。熱処理温度を低下させて炭酸塩の生成を抑制することも考えられるが、熱処理に要する時間と熱処理温度はおおよそ下記(3)式で示される関係を有する(ただし、式中のA、Bは定数)ので、熱処理温度を低下すると熱処理に要する時間が大幅に長くなり、実用的な熱処理は困難になってしまう。
熱処理に要する時間=B×exp(−A/熱処理温度) …(3)
しかし、本発明によれば、炭酸塩生成のもう一つの原因であるガラス中のLiを抑制あるいは除去することにより、実用的な時間内での熱処理を可能にしつつ、ガラス表面のクモリやヤケを防止することができる。なお、光学素子の製法2において、好ましいプリフォームは上記プリフォームIあるいはプリフォームIIである。
精密プレス成形では、予め成形面を所望の形状に高精度に加工されたプレス成形型を用いるが、成形面には、プレス時のガラスの融着を防止するため、離型膜を形成してもよい。離型膜としては、炭素含有膜や窒化物膜、貴金属膜が挙げられ、炭素含有膜としては水素化カーボン膜、炭素膜などが好ましい。精密プレス成形では、成形面が精密に形状加工された対向した一対の上型と下型との間にプリフォームを供給した後、光学ガラスの粘度で10〜10dPa・s相当の温度まで成形型とプリフォームの両者を昇温加熱してプリフォームを軟化し、これを加圧成形することによって、成形型の成形面をプリフォームに転写することができる。
また、成形面が精密に形状加工された対向した一対の上型と下型との間に、予めガラス粘度で10〜10dPa・s相当の温度に昇温したガラスプリフォームを供給してこれを加圧成形することによって、成形型の成形面をガラスプリフォームに転写することができる。
成形時の雰囲気は、成形型表面やプリフォーム表面に設けられた離型膜を保護するため、非酸化性とすることが好ましい。非酸化性雰囲気としては、アルゴン、窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガス又は不活性ガスと還元性ガスの混合ガスを使用することができ、好ましくは窒素ガスまたは少量の水素ガスが混合された窒素ガスを使用することができる。加圧時の圧力及び時間は、光学ガラスの粘度などを考慮して適宜決定することができ、例えば、プレス圧力は約5〜15MPa、プレス時間は10〜300秒とすることができる。プレス時間、プレス圧力などのプレス条件は成形品の形状、寸法に合わせて周知の範囲で適宜設定すればよい。
この後、成形型とガラス成形体を冷却し、好ましくは歪点以下の温度となったところで、離型し、成形されたガラス成形体を取出す。なお、光学特性を精密に所望の値に合わせるため、冷却時におけるガラス成形体のアニール処理条件、例えばアニール速度等を適宜調整してもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、光学ガラスの諸特性は、以下に示す方法により測定した。
(1)屈折率(n)およびアッベ数(ν
日本光学硝子工業会規格の屈折率測定法により、ガラス転移温度(T)―屈伏点(T)間の温度で保持し、降温速度−30℃/時間で降温して得られた光学ガラスについて、屈折率(n)とアッベ数(ν)を測定した〔(株)島津デバイス製造(旧社名:カルニュー光学社)より販売されている「GMR−1」使用〕。
(2)ガラス転移温度(T)および屈伏点(T
理学電機株式会社製の熱機械分析装置「TMA8510」により昇温速度を4℃/分、荷重98mNとして測定した。
実施例1〜51
表1および表2に示すガラス組成になるように、各成分を導入するための原料としてそれぞれ相当する酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、水酸化物など、例えば、HBO、La、ZnO、ZnCO、Gd、ZrOなどを用いて250〜300g秤量し、十分に混合して調合バッチと成し、これを白金るつぼに入れ、1200〜1450℃に保持した電気炉中において、攪拌しながら空気中で2〜4時間ガラスの熔融を行った。熔融後、熔融ガラスを40×70×15mmのカーボン製の金型に流し、ガラスの転移温度まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラスの転移温度範囲で約1時間アニール処理した後、炉内で室温まで放冷し光学ガラスを得た。得られた光学ガラス中には、顕微鏡で観察できる結晶は析出しなかった。
このようにして得られた光学ガラスの特性を表3および表4に示す。
次にガラス外部に炭素が存在する条件でガラスをおおよそプレス成形温度に相当する温度まで昇温することにより、精密プレス成形における環境を作り出し、ガラス表面の変化を調べるテストを行った。このテストでは、まず、自由表面を有し、ガラス組成が各々上記ガラスに相当する51種類の試料を作製し、加熱分解により、二酸化炭素を発生する化合物と共にステンレス容器中に入れた。この状態で、ガラス転移温度より10℃低い温度に加熱し、3時間保持した後、室温まで冷却し、ステンレス容器から試料を取り出して、試料の表面を目視ならびに光学顕微鏡を使用して拡大観察した。その結果、いずれの試料にもクモリは認められず、光学顕微鏡による拡大観察でも試料表面は滑らかであった。
比較例1
表2に示すLiOを含むガラス組成を有する光学ガラスを、実施例1〜51と同様にして作製した。この光学ガラスの特性を表4に示す。
次に、ガラス組成が上記ガラスに相当する試料を作製し、実施例1〜51と同様にして、ガラス表面の変化を調べるテストを行った。その結果、目視により明らかなクモリが認められ、光学顕微鏡による拡大観察によっても粒子状の生成物が一面に発生しているのが認められた。
Figure 0004334523
Figure 0004334523
Figure 0004334523
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実施例52
実施例1〜51の各ガラスを用いて、以下のようにしてプリフォームを作製した。
まず、電気炉内で1050〜1450℃に保持された熔融ガラス(ガラス粘度で4〜0.05dPa・sに相当する)を、1050℃(ガラス粘度で4dPa・sに相当する)に温度調節した白金合金製パイプから一定流速で連続して流下し、ガラスプリフォーム成形型で熔融ガラス流の先端を受け、所定重量の熔融ガラス塊が前記先端から分離するタイミングで成形型を熔融ガラス流の流下速度よりも十分大きな速度で降下し、熔融ガラス塊を分離した。なお、熔融ガラス滴下時のガラス粘度は、7dPa・sであった。
分離した熔融ガラス塊を上記成形型上で風圧を加えて浮上させながら球状のガラスプリフォームに成形し、アニール処理した。ガラスプリフォームの重量は0.01〜5gの範囲で設定したが、各熔融ガラス塊とそれに対応する各ガラスプリフォームの重量は等しく、また、設定重量に対する得られたガラスプリフォームの重量精度は±1%以内であった。
このようにして作製されたガラスプリフォームの表面全体は熔融ガラスが固化することにより形成されたものであり、自由表面であった。また表面、内部に脈理、失透、割れ、泡などの欠陥は認められなかった。
実施例53
実施例52で作製した各ガラスプリフォームを、図1に示す、成形面に炭素含有膜(ダイヤモンド様カーボン膜)が設けられたSiC製の上型1及び下型2の間に配置した後、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形型内の温度を、被成形ガラスプリフォーム4の粘度が約10〜10dPa・sとなる温度とした後、この温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を上方から押して成形型内の被成形ガラスプリフォーム4をプレスした。プレスの圧力は5〜15MPa、プレス時間は10〜300秒間とした。プレスの後、プレスの圧力を解除し、非球面プレス成形されたガラス成形体を上型1及び下型2と接触させたままの状態でガラス転移温度まで徐冷し、次いで室温付近まで急冷して非球面に成形されたガラスを成形型から取り出した。なお、図1において、符号3は案内型、10は支持台、9は支持棒、14は熱電対である。
得られた精密プレス成形品を大気中にて560℃、3時間の条件の下、アニール処理して非球面レンズを得た。得られたレンズの表面には目視によりクモリは認められず、光学顕微鏡による拡大観察でも表面は滑らかであった。なお、上記各レンズの屈折率(n)ならびにアッベ数(ν)は上記各ガラスプリフォームを形成する各光学ガラスにおける値と一致するものであった。
なお、本実施例では非球面レンズを作製したが、プレス成形型の形状、寸法を適宜選択することにより、球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子、回折格子付きレンズ、プリズム、レンズ機能付きプリズムなどの各種光学素子を作製することもできるし、各種光学素子の表面に反射防止膜などの光学多層膜を形成することもできる。
比較例2
比較例1で使用したガラスを用い、上記実施例52と同じ工程、同じ条件で非球面レンズを作製した。得られたレンズの表面を観察したところ、目視でクモリが認められ、光学顕微鏡による拡大観察によって粒子状の生成物が一面に発生しているのが認められた。
本発明の光学ガラスは、表面にクモリやヤケなどの変質層の発生による品質の低下を起こしにくい精密プレス成形用の光学ガラスであって、精密プレス成形用プリフォームを経て、品質に優れる光学素子を作製するのに好適に用いられる。
実施例および比較例で使用した精密プレス成形装置の1例の概略断面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3 案内型(胴型)
4 プリフォーム
9 支持棒
10 支持台
11 石英管
12 ヒーター
13 押し棒
14 熱電対

Claims (21)

  1. 、LaおよびZnOを含み、精密プレス成形のガラス素材として用いられる光学ガラスにおいて、モル%表示で、
    20〜60%、SiO 0〜20%、ZnO 22〜42%、La 5〜23%、Gd 1〜19%(ただし、LaとGdの合計量が10〜24%)、ZrO 0〜10%、Ta 0〜10%、WO 0〜10%、Nb 0〜10%、TiO 0〜10%、Bi 0〜10%、GeO 0〜10%、Ga 0〜10%、Al 0〜10%、BaO 0〜10%、Y 0〜10%およびYb 0〜10%、
    を含み、リチウムの含有量がLiO換算で0.5モル%未満、全ガラス成分の合計含有量に対してSbの添加量が0〜1重量%(ただし、TiOの含有量が1〜35重量%かつCaOの含有量が1〜13重量%の範囲を除く。)であり、かつアッベ数(ν)が40以上45未満、屈折率(n)が1.8098以上で、さらに屈折率(n)とアッベ数(ν)とが下記(1)式を満たし、ガラス転移温度が630℃以下であることを特徴とする光学ガラス。
    ν≧−125×n+268.75 …(1)
  2. La を5〜22モル%、Gdを2〜19モル%含む請求項1に記載の光学ガラス。
  3. を20〜56モル%含む請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. LaとGdを合計で14.93〜24モル%含む請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. ZrOを1.6〜10モル%含む請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. Taを0.77〜10モル%含む請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  7. WOを1.56〜10モル%含み、屈折率(n)が1.8177以上である請求項1〜3、5、6のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. LaとGdを合計で15.38〜24モル%含む請求項に記載の光学ガラス。
  9. モル%表示で、
    20〜56%、La 11.07〜22%、Gd 2〜12.93%、LaとGdの合計量が15.38〜24%、ZrO 1.6〜10%、Ta 0.77〜10%含み、屈折率(n)が1.8177以上である請求項1に記載の光学ガラス。
  10. WOを1.56〜10モル%含む請求項に記載の光学ガラス。
  11. リチウムの含有量がLiO換算で0.4モル%以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  12. リチウムの含有量がLiO換算で0.1モル%以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  13. リチウムを含まない請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  14. ガラス転移温度が620℃以下である請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  15. PbOを含まない請求項1〜14のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム。
  17. 表面に炭素含有膜が被覆されている請求項16に記載の精密プレス成形用プリフォーム。
  18. 流出する熔融ガラスを分離して、冷却する過程でプリフォームに成形するガラス製の精密プレス成形用プリフォームの製造方法において、
    前記ガラスが、請求項1〜15のいずれか1項に記載の光学ガラスであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
  19. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の光学ガラスからなることを特徴とする光学素子。
  20. ガラス製の精密プレス成形用プリフォームを加熱し、プレス成形型を使用して精密プレス成形する光学素子の製造方法において、請求項16または17に記載のプリフォームを使用することを特徴とする光学素子の製造方法。
  21. SiC製のプレス成形型を使用して精密プレス成形する請求項20に記載の光学素子の製造方法。
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