JP4333714B2 - 半導体装置の設計方法および半導体装置の設計プログラム - Google Patents
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Description
そこで、この発明は、このような解決すべき問題に着目してなされたものであって、抵抗素子の抵抗値のばらつきを低減できるようにした半導体装置の設計方法および半導体装置の設計プログラムの提供を目的とする。
発明1、2の半導体装置の設計方法によれば、抵抗素子の抵抗値が配線との位置関係によって意図せず上昇してしまうことを防ぐことができるので、抵抗素子の抵抗値のばらつきを低減することができ、半導体装置の電気的特性の安定化に寄与することができる。
このような構成であれば、半導体装置の設計者は、エラー表示を受け取ることによって所定の対処処理をすることが可能である。例えば、半導体装置の設計者は、前記対処処理として、抵抗素子と配線との重なり具合が少なくとも許容される範囲内に収まるように、抵抗素子のレイアウトまたは配線のレイアウトの少なくとも一方を変更することができる。
このような構成であれば、抵抗素子の抵抗値が配線との位置関係によって意図せず上昇してしまうことを防ぐことができるので、抵抗素子の抵抗値のばらつきを低減することができ、半導体装置の電気的特性の安定化に寄与することができる。
発明5の半導体装置の設計方法によれば、分割抵抗に係る複数の抵抗素子の抵抗比が配線との位置関係によって意図せず変動してしまうことを防ぐことができるので、半導体装置の電気的特性の安定化に寄与することができる。
発明6の半導体装置の設計方法によれば、例えば、実際に信号が流される配線をわざわざ延長したり短縮したりする必要がないので、信号遅延等の不具合を発生させないようにすることができる。
このような構成であれば、分割抵抗に係る複数の抵抗素子の抵抗比が配線との位置関係によって意図せず変動してしまうことを防ぐことができるので、半導体装置の電気的特性の安定化に寄与することができる。
〔発明8〕 発明8の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された抵抗素子と、前記半導体基板上に形成されて前記抵抗素子を覆う層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成された配線と、を備え、前記抵抗素子と前記配線とが平面視で重なり合わないことを特徴とするものである。
〔発明9、10〕 発明9の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された、分割抵抗に係る複数の抵抗素子と、前記半導体基板上に形成されて前記複数の抵抗素子を覆う層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成された配線と、を備え、各々の前記抵抗素子と前記配線との平面視での重なり具合が前記抵抗素子間で許容される範囲で一致していることを特徴とするものである。
発明10の半導体装置は、発明9の半導体装置において、前記配線の一部として、前記抵抗素子と平面視で重なり合うダミー配線を前記層間絶縁膜上に備えることを特徴とするものである。
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置のレイアウト設計方法(設計プログラム)を示すフローチャートである。この第1実施形態では、図1のステップS1〜S5をコンピュータが自動的に実行する。即ち、ステップS1では、P&R(place and route:配置配線)ツールを用いてセルの配置、配線の配置(即ち、レイアウトの設計)を自動的に行う。P&Rツールは、ライブラリに登録されているセル(例えば、NAND回路、NOR回路、フリップフロップ等で構成されているセル)の情報、及び、これらセル間の接続情報を表すネットリストに基づいて、セルの配置位置及びそれらセル間の配線位置等を決定する。
しかしながら、抵抗素子の抵抗値特性に余裕があり、かりに抵抗値が多少上昇したとしても半導体装置の電気的特性にはあまり影響がないことが見込まれる場合には、ステップS4の判定基準を多少緩めても構わない。即ち、ステップS4の判定基準として、抵抗素子と上層配線との重なり具合について許容される範囲を予め設定してコンピュータに入力しておき、ステップS4では、抵抗素子と上層配線とが平面視で許容される範囲を超えて重なり合っているか否かをコンピュータが判定するようにしても良い。
上記第1実施形態では、図1のステップS5でコンピュータがモニタ画面にエラーを表示した後、設計者が抵抗素子のレイアウトと上層配線のレイアウトとを直接確認し、抵抗素子と上層配線との平面視での重なり合いが解消されるように、抵抗素子のレイアウトまたは上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更する場合について説明した。しかしながら、このようなレイアウト変更は、設計者自ら行うのではなく、コンピュータが自動的に行うようにしても良い。第2実施形態では、このような例について説明する。
即ち、図2のステップA1では、P&Rツールを用いてレイアウトの設計を自動的に行う。次に、ステップA2では、ステップA1で決定された半導体装置のレイアウト情報の中から、抵抗素子のレイアウト情報を抽出する。続いて、ステップA3では、半導体装置のレイアウト情報の中から、上層配線のレイアウト情報を抽出する。ここで、上層配線とは、ステップA2でレイアウト情報の抽出対象となった抵抗素子よりも上側の層に配置される配線のことである。
図2のステップA5では、抵抗素子のレイアウトまたは上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更することによって、抵抗素子と上層配線とを平面視で完全に離すことができるか否か(即ち、修正できるか否か)を判定する。修正が可能な場合はステップA6へ進む。また、修正が不可能な場合はステップA7へ進む。
このように、本発明の第2実施形態によれば、抵抗素子のレイアウトまたは上層配線のレイアウトの変更がコンピュータによって自動的に行われるので、半導体装置の設計に費やす時間や労力を抑制することが可能である。
抵抗素子の抵抗値が設計的に重要な場合(即ち、設計的に抵抗値を絶対値として使用する場合)には、第1、第2実施形態で説明したように、抵抗素子と上層配線とが平面視で重ならないようにすることで、抵抗素子の意図しない抵抗値上昇を防止することができる。しかしながら、複数の抵抗素子を分割抵抗として使用する場合には、これら抵抗素子の各抵抗値よりも、抵抗素子間の抵抗比の方がより重要である。
即ち、図3のステップB1では、P&Rツールを用いてレイアウトの設計を自動的に行う。次に、図3のステップB2では、ステップB1で決定された半導体装置のレイアウト情報の中から、分割抵抗に係る複数の抵抗素子のレイアウト情報を抽出する。続いて、ステップB3では、ステップB1で決定された半導体装置のレイアウト情報の中から、上層配線のレイアウト情報を抽出する。ここで、上層配線とは、ステップB2でレイアウト情報の抽出対象となった分割抵抗よりも上側の層に配置される配線のことである。
ここで「許容される範囲」は例えば面積比で表され、その値はシミュレーションや、経験等に基づいて設定する。具体的には、第1の抵抗素子と上層配線とが重なり合っている領域の面積を第1面積とし、第2の抵抗素子と上層配線とが重なり合っている領域の面積を第2面積としたとき、第1面積と第2面積との差が第1面積の5%以上(あくまで、一例)である場合には、設計に異常ありと判定してステップB5へ進む、という感じである。
ステップB5では、分割抵抗に係る抵抗素子のレイアウトまたは上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更することによって、抵抗素子と上層配線との重なり具合を抵抗素子間で一致させることができるか否か(即ち、修正できるか否か)を判定する。修正が可能な場合はステップB6へ進む。また、修正が不可能な場合はステップB7へ進む。
Claims (7)
- 抵抗素子のレイアウト情報と、当該抵抗素子よりも断面視で上側の層に配置される各上層配線のレイアウト情報とに基づいて、前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが平面視で許容される範囲を超えて重なり合っているか否かを判定するステップと、
前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが前記許容される範囲を超えて重なり合っていると判定された場合には、前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとの重なり具合が少なくとも前記許容される範囲内に収まるように、前記抵抗素子のレイアウトまたは前記上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更するステップと、を含むことを特徴とする半導体装置の設計方法。 - 抵抗素子のレイアウト情報と、当該抵抗素子よりも断面視で上側の層に配置される各上層配線のレイアウト情報とに基づいて、前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが平面視で許容される範囲を超えて重なり合っているか否かを判定するステップと、
前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが前記許容される範囲を超えて重なり合っていると判定された場合にはエラーを表示するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする半導体装置の設計プログラム。 - 抵抗素子のレイアウト情報と、当該抵抗素子よりも断面視で上側の層に配置される各上層配線のレイアウト情報とに基づいて、前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが平面視で許容される範囲を超えて重なり合っているか否かを判定するステップと、
前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとが前記許容される範囲を超えて重なり合っていると判定された場合には、前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとの重なり具合が少なくとも前記許容される範囲内に収まるように、前記抵抗素子のレイアウトまたは前記上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする半導体装置の設計プログラム。 - 分割抵抗に係る複数の抵抗素子のレイアウト情報と、当該抵抗素子よりも断面視で上側の層に配置される各上層配線のレイアウト情報とに基づいて、各々の前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとの平面視での重なり具合をそれぞれ把握するステップと、
把握された前記重なり具合が前記抵抗素子間で許容される範囲で一致しているか否かを判定するステップと、
把握された前記重なり具合が前記抵抗素子間で一致していないと判定された場合には、当該重なり具合が前記許容される範囲で一致するように前記抵抗素子のレイアウトまたは前記上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更するステップと、を含むことを特徴とする半導体装置の設計方法。 - 前記抵抗素子のレイアウトまたは前記上層配線それぞれのレイアウトの少なくとも一方を変更するステップでは、
前記上層配線のレイアウトにダミー配線を追加する変更を施すことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の設計方法。 - 前記複数の抵抗素子の平面視での形状及び大きさと、厚さと、材質は、当該複数の抵抗素子間で全て同一であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半導体装置の設計方法。
- 分割抵抗に係る複数の抵抗素子のレイアウト情報と、当該抵抗素子よりも断面視で上側の層に配置される各上層配線のレイアウト情報とに基づいて、各々の前記抵抗素子と前記上層配線それぞれとの平面視での重なり具合をそれぞれ把握するステップと、
把握された前記重なり具合が前記抵抗素子間で許容される範囲で一致しているか否かを判定するステップと、
把握された前記重なり具合が前記抵抗素子間で一致していないと判定された場合には、当該重なり具合が前記許容される範囲で一致するように前記抵抗素子のレイアウトまたは
前記上層配線のレイアウトの少なくとも一方を変更するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする半導体装置の設計プログラム。
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