JP4327911B2 - イミド化合物の製造方法 - Google Patents

イミド化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は農医薬、天然物の合成中間体として有用なイミド化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明により製造される化合物と類似の化合物の製造方法として例えば次式に示したような方法が、Tetrahedron Lett.,Vol.32,No.49,7287〜7290〔1991〕,Tetrahedron Lett.,Vol.28,No.1,39〜42(1987)等に報告されている。
【0003】
【化10】
Figure 0004327911
【0004】
また、チタン化合物を用いた類似の方法として、例えば次式に示した方法が、J.Am.Chem.Soc.,Vol.113,No.3,1047〜1049(1991)Tetrahedron Lett.,Vol.27,No.8,897〜900(1986)に報告されている。
【0005】
【化11】
Figure 0004327911
【0006】
ここで報告されている方法は収率、立体選択性はよいが、高価なボロントリフレートや光学活性環状イミド化合物を使用しており、必ずしも実用的な方法とは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、農医薬、天然物の合成中間体として有用なイミド化合物を簡便かつ安価に製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の点に鑑み、農医薬、天然物の合成中間体として有用なイミド化合物の製造方法を鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は一般式
【0009】
【化12】
Figure 0004327911
【0010】
(式中、Aはホルミル基又はその等価体を、Rは水素原子又は置換されていてもよいアルキル基、nは0又は1を、R1 ,R2 ,及びR3 はそれぞれ水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいフェニルチオ基、保護されていてもよい水酸基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、また、R1 ,R2 ,及びR3 のうち2つが一緒になって環を形成してもよく、更にRは一緒になって=CHを形成し、このCHがR1 ,R2 ,R3 のいずれか一つと一緒になって環を形成してもよい。ただしR1 ,R2 ,及びR3 は互いに同一ではない。)で表される化合物と、一般式〔II〕
【0011】
【化13】
Figure 0004327911
【0012】
(式中、R4 は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいフェニルチオ基、ハロゲン原子を、R5 はアルキル基、トリアルキルシリル基、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、シクロアルキル基、ナフチル基、アントラセニル基、フルオレニル基、ベンズチアゾリル基、ナフタリミジル基を、R6 は電子吸引基を表すか、あるいはR5 とR6 が一緒になって環を形成する。)で表されるイミド化合物とを一般式〔III 〕
【0013】
M(Hal)m (R7 l 〔III 〕
(式中、Mは金属原子を、Halはハロゲン原子を、R7 は低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェノキシ基又はペンタジエニル基を示し、n及びmはそれぞれ0,1,2,3,4及び5でかつ、n+mはMの原子価を示す。)
で表される化合物及び塩基の存在下で反応させることを特徴とする次の一般式〔IV−1〕〜〔IV−4〕のいずれかで表されるイミド化合物の選択的製造方法。
【0014】
【化14】
Figure 0004327911
【0015】
(式中、R1 〜R6 及びnは前記と同じ意味を示し、Bは酸素原子、またはNHを、R8 は水素原子、置換していてもよい低級アルキル基、置換していてもよいフェニル基を示す。)
一般式〔I〕においてAで表されるホルミル基又はその等価体としては−CHO,−CH=NR8 ,−CH(OR8 2 等が挙げられる。
更に具体的には一般式〔I〕で表わされる化合物として下記に示すα位、又はβ位に不斉炭素を有する化合物が例示できる。
【0016】
【化15】
Figure 0004327911
【0017】
【化16】
Figure 0004327911
【0018】
【化17】
Figure 0004327911
【0019】
【化18】
Figure 0004327911
【0020】
(式中、r1 ,r6 及びr7 はそれぞれ水素原子、低級アルキル、低級アルコキシ又はフェニル基;r2 は水素原子、低級アルキル、アラルキル、低級アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、又はトリアルキルシリル;
3 及びr4 はそれぞれ水素原子、低級アルキル、フェニル、アラルキル、アシル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、低級アルコキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル又はフェノキシカルボニル;)
【0021】
塩基としては第2、第3級アミン類及びピリジン類が挙げられ、たとえばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のアルキルアミン、N−メチルアニリン等のアルキルアニリン、ピペリジン、ピロリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、モルホリン、ピペラジン等の複素環状アミン等の第2級アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン、N,N−ジメチルアニリン等のジアルキルアニリン、1−エチルピペリジン、1−メチルモルホリン、1−エチルピロリジン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデス−7−エン等の複素環状のアミンもしくはN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等のジアミン類等の第3級アミン、α,βまたはγ−ピリコン、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン等のアルキルピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなジアルキルアミノピリジン、キノリンのような縮合複素環化されたピリジン等のピリジン類が例示できる。
【0022】
一般式
【0023】
【化19】
Figure 0004327911
【0024】
で表わされる置換基(以下、補助基という。)としては以下のものが例示できる。
【0025】
【化20】
Figure 0004327911
【0026】
【化21】
Figure 0004327911
【0027】
【化22】
Figure 0004327911
【0028】
【化23】
Figure 0004327911
【0029】
【化24】
Figure 0004327911
【0030】
【化25】
Figure 0004327911
【0031】
【化26】
Figure 0004327911
【0032】
【化27】
Figure 0004327911
【0033】
M(Hal)n (R7 m で表わされる化合物としてはTiCl4 ,TiCl3 (OCH3 ),TiCl3 (OC2 5 ),TiCl3 (OC3 7 ),TiCl3 (OC3 7 i ),TiCl3 (OC4 9 i ),TiCl3 (OC4 9 s ),TiCl3 (OC4 9 t ),ZrCl4 ,ZrCl3 (OCH3 ),ZrCl3 (OC2 5 ),ZrCl3 (OC3 7 n ),ZrCl3 (OC3 7 i ),ZrCl3 (OC4 9 i ),ZrCl3 (OC4 9 s ),ZrCl3 (OC4 9 t ),SnCl4 ,AlCl3 ,Al(OCH3 3 ,Al(OC2 5 3 ,Al(OC3 7 i 3 ,AlCl2 2 5 ,AlCl(C2 5 2 ,Al(C2 5 3 ,AlCl2 CH3 ,AlCl(CH3 2 ,Al(CH3 3 等が例示できるが、その中で好ましい化合物としてチタン化合物、特に好ましいものとしてTiCl4 が挙げられる。
【0034】
反応は塩化メチレン、クロロホルム等の塩素系溶媒、クロルベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、アセトニトリル等の極性溶媒等の有機溶媒中、一般式〔II〕で表わされるイミド化合物と一般式〔III 〕で表わされるチタン化合物及びアミン、アニリン又はピリジン類とでエノレートを生成させこのエノレートと一般式〔I〕で表わされる化合物とを反応させる。反応温度はエノレートの生成及びエノレートとアゼチジノン誘導体との反応とも−50°〜100℃、好ましくは−20°〜50℃で行なう。
【0035】
反応のモル比は一般式〔I〕で表わされる化合物1モルに対し、一般式〔II〕で表されるイミド化合物0.5〜8モル、一般式〔III 〕で表わされる化合物1〜8モル、塩基1〜8モルである。
また、一般式〔II〕で表わされるイミド化合物とチタン化合物あるいはアミンのモル比あるいは補助基の種類により生成するシン−アンチ体の割合が異る。反応終了後は通常の後処理を行なうことにより、目的物を単離することができる。
【0036】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
【0037】
実施例1
〔3−(4−ベンジルオキシカルボキサミド−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−フェニル)ペンタノイル〕−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0038】
【化28】
Figure 0004327911
【0039】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(0.94g,5mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(1.04g,5.5mmol)の塩化メチレン(3ml)溶液を滴下した。0℃で10分間そのまま攪拌後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.71g,5.5mmol)の塩化メチレン(3ml)溶液を0℃で滴下した。さらに10分間同温度で攪拌後、L−(N−ベンジルオキシカルボニル)フェニルアラニナール(1.56g,5.5mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を0〜5℃にて滴下した。同温度で1時間熟成した後、氷水に反応混合液を攪拌下に加えた。塩化メチレン層を分液し、水層を塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を一緒にし、よく水洗した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。塩化メチレンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色の粘性オイル1.5gを得た。
【0040】
収率64%
1HNMR(CDCl3 ;δ:ppm)
1.30(d,3H),1.52+1.53(6H),2.87〜2.95(d−d,1H),3.06〜3.13(d−d,1H),3.15(d,1H),3.86(d,1H),3.97(m,1H),4.12(s,2H),4.66(d,1H),4.82(m,1H),5.03(s,2H),7.1〜7.4(m,10H)
【0041】
13 CNMR(CDCL3 ;δ:ppm)
11.00,23.89,24.19,36.67,40.93,52.84,66.10,66.80,72.28,79.27,126.54,128.00,128.22,128.48,129.05,129.33,129.78,137.26,155.93,180.79,186.40
【0042】
IR(neat)
3396,2968,1702,1520,1455,1337,1208,1186,1162,992
MASS(CI)
+1=471
【0043】
実施例2
〔3−(4−t−ブトキシカルボキサミド−3−ヒドロキシ−2−メチル−4−フェニル)ブタノイル〕−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0044】
【化29】
Figure 0004327911
【0045】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(1.4g,7.5mmol)の塩化メチレン(30ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(2.134g,11.2mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下した。0℃で10分間そのまま攪拌後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.35g,10.5mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を0℃で滴下した。さらに10分間同温度で攪拌後、L−(N−t−ブトキシカルボニル)フェニルグリシナール(2.65g,11.2mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を0〜5℃にて滴下した。同温度で1時間熟成した後、氷水に反応混合液を攪拌下に加えた。塩化メチレン層を分液し、水層を塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を一緒にし、よく水洗した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。塩化メチレンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色の結晶1.5gを得、また、4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオンを0.4g回収した。収率66.5% m.p.148〜149.5℃
【0046】
実施例3
{3−〔3−(N−ベンジルオキシカルボニルピロリジン−2−イル)−3−ヒドロキシ−2−メチル〕プロピオニル}−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0047】
【化30】
Figure 0004327911
【0048】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(0.94g,5mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(1.04g,5.5mmol)の塩化メチレン(3ml)溶液を滴下した。0℃で10分間そのまま攪拌後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.71g,5.5mmol)の塩化メチレン(3ml)溶液を0℃で滴下した。さらに10分間同温度で攪拌後、L−(N−ベンジルオキシカルボニル)プロリナール(1.28g,0.5mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を0〜5℃にて滴下した。同温度で1時間熟成した後、氷水に反応混合液を攪拌下に加えた。塩化メチレン層を分液し、水層を塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を一緒にし、よく水洗した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。塩化メチレンを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色の結晶1.4gを得た。収率67% m.p.83〜85℃
得られた化合物は下記反応式に従ってビサイクリックラクタム化合物に誘導し、実施例6で立体配置が決定された化合物から誘導される化合物と比較した所、立体配置は(2R,3R,2′S)であった。
【0049】
【化31】
Figure 0004327911
【0050】
実施例4
〔3−(4−t−ブトキシカルボキサミド−3−ヒドロキシ−2−メチル−5−フェニル)ペンタノイル〕−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0051】
【化32】
Figure 0004327911
【0052】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(5.3g)の塩化メチレン(70ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(5.3g)を加え、次いで、トリエチルアミン(2.7g)を滴下した。更に、L−(N−t−ブトキシカルボニル)フェニルアラニナール(4.6g)を同温度で加えて、2.0時間熟成した。反応液を氷水にあけ、塩化メチレン層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトにより精製して、5.8gを得た。収率 71%,融点 99〜100℃
【0053】
実施例5
{3−〔(2R,3R,4S)−4−(t−ブトキシカルボキサミド)−3−ヒドロキシ−2−メチル〕ペンタノイル}−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0054】
【化33】
Figure 0004327911
【0055】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(2.8g)の塩化メチレン(35ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(2.85g)を加え、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(1.81g)を滴下した。更に、L−(N−t−ブトキシカルボニル)アラニナール(1.7g)を同温度で加えて、4時間熟成した。反応液を氷水にあけ、塩化メチレン層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣にヘキサン−酢酸エチルの混合溶媒を加えて晶析・濾過して、白色結晶2.8gを得た。また、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトにより精製して、更に0.5gを得た。収率 91.5%,融点 132〜134℃
得られた化合物は、下記反応式に従ってメタノール中、ナトリウムメトキシド存在下に反応させて物性既知のメチルエステル体とし、そのNMRスペクトルを文献値と比較したところ、立体配置は(2R,3R,4S)であった。(lit. Tetrahedron Letters,24(44),4805〜4808,1983)
【0056】
【化34】
Figure 0004327911
【0057】
実施例6
〔3−{(2R,3R)−3−〔(2′S)−N−t−ブチルオキシカルボニルピロリジン−2−イル〕−3−ヒドロキシ−2−メチル}プロピオニル〕−4,4−ジメチルオキサゾリジン−2−チオン
【0058】
【化35】
Figure 0004327911
【0059】
4,4−ジメチル−3−プロピオニルオキサゾリジン−2−チオン(3.8g)の塩化メチレン(60ml)溶液を−5℃に冷却し、四塩化チタン(5.7g)を加え、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(3.5g)を滴下した。更に、L−(N−t−ブトキシカルボニル)プロリナール(4.0g)を同温度で加えて、1.5時間熟成した。反応液を氷水にあけ、塩化メチレン層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトにより精製して、4.4gを得た。収率 57%,融点 114〜116℃
得られた化合物は、下記反応式に従って加水分解によりカルボン酸とし、その融点、比旋光度共に文献値と一致し、立体配置は(2R,3R,2′S)であった。(lit. Tetrahedron Letters,32(7),931〜934,1991)
【0060】
【化36】
Figure 0004327911
【0061】
【発明の効果】
本発明の製造方法は安価でしかも後処理で除去も容易な一般式〔III 〕で表される化合物を使用した工業的に優れた製造方法である。
また、モル比の調整、あるいは補助基を適宜選択することによりシン、アンチ体を選択的に得ることができる。

Claims (3)


  1. Figure 0004327911
    (式中、Aはホルミル基を表し、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアミノ基、または置換されていてもよいフェニル基を表す。但し、R、R、Rは互いに同一ではなく、R、R、Rのうち2つが一緒になって環を形成してもよい。)
    で表される化合物と、式
    Figure 0004327911
    〔式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、またはNR10(R10は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、若しくは置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基を表し、R4は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいフェニルチオ基、またはハロゲン原子を表し、R12、R13、R14およびR15は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ナフチル基、または下記
    Figure 0004327911
    (式中、rはアルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、またはニトロ基を表す。kは0〜5の整数を表す。)で表される基を表す。ただし、R12とR13、およびR14とR15はそれぞれ互いに同一である。〕
    で表されるイミド化合物とを、式
    Figure 0004327911
    (式中、Halはハロゲン原子を、Rは低級アルコキシ基を示し、mおよびlはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5であり、かつ、m+lはTiの原子価を示す。)で表される化合物、および塩基の存在下で反応させることを特徴とする、次の一般式で表されるイミド化合物の選択的製造方法。
    Figure 0004327911
    (式中、X、Y、R〜R、R12〜R15は前記と同じ意味を表す。)
  2. Figure 0004327911
    (式中、Aはホルミル基を表し、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいフェニル基を表し、Rは置換されていてもよいアミノ基を表す。但し、R、Rは互いに同一ではなく、R、R、Rのうち2つが一緒になって環を形成してもよい。)
    で表される化合物と、式
    Figure 0004327911
    〔式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、またはNR10(R10は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、若しくは置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基を表し、R4 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいフェニルチオ基、またはハロゲン原子を表し、R12、R13、R14およびR15は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ナフチル基、または下記
    Figure 0004327911
    (式中、rはアルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、またはニトロ基を表す。kは0〜5の整数を表す。)で表される基を表す。ただし、R12とR13、およびR14とR15はそれぞれ互いに同一である。〕
    で表されるイミド化合物とを、式
    Figure 0004327911
    (式中、Halはハロゲン原子を、Rは低級アルコキシ基を示し、mおよびlはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5であり、かつ、m+lはTiの原子価を示す。)で表される化合物、および塩基の存在下で反応させることを特徴とする、次の一般式で表されるイミド化合物の選択的製造方法。
    Figure 0004327911
    (式中、X、Y、R〜R、R12〜R15は前記と同じ意味を表す。)

  3. Figure 0004327911
    (式中、Aはホルミル基を表し、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいフェニル基を表し、Rは置換されていてもよいアミノ基を表す。但し、R、Rは互いに同一ではなく、R、R、Rのうち2つが一緒になって環を形成してもよい。)
    で表される化合物と、式
    Figure 0004327911
    〔式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、R4 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいフェニルチオ基、またはハロゲン原子を表し、R12、R13、R14およびR15は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シクロアルキル基、ナフチル基、または下記
    Figure 0004327911
    (式中、rはアルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、またはニトロ基を表す。kは0〜5の整数を表す。)で表される基を表す。ただし、R12とR13、およびR14とR15はそれぞれ互いに同一である。〕
    で表されるイミド化合物とを、式
    Figure 0004327911
    (式中、Halはハロゲン原子を、Rは低級アルコキシ基を示し、mおよびlはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4または5であり、かつ、m+lはTiの原子価を示す。)で表される化合物、および塩基の存在下で反応させることを特徴とする、次の一般式で表されるイミド化合物の選択的製造方法。
    Figure 0004327911
    (式中、X、R〜R、R12〜R15は、前記と同じ意味を表す。)
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