JP3750122B2 - アゼチジノン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はカルバペネム系化合物の有用な合成中間体であるアゼチジノン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カルバペネム系化合物の合成中間体として一般式[III′]
【化5】
(式中、rは水素原子、容易に除去できる保護基、アルコキシカルボニルメチル基、またはフェノキシカルボニルメチル基を、r5 は置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を、xは酸素原子または硫黄原子を、yは水酸基の保護基を示す。)の製造方法が種々提案されている。
その中で例えば、Tetrahedron Letter,Vol.30(11),P1345〜1348(1989)に化合物
【化6】
とチオフェノ−ルを塩基の存在下に反応させて化合物
【化7】
を得る方法が記載されている。
またカルボン酸誘導体より、▲1▼N,N’−カルボニルジイミダゾ−ルを反応させたのち、求核剤で置換させる方法、例えば、
【化8】
▲2▼脱水剤(例えばジシクロヘキシルカルボジイミド等)を用いる方法、例えば、
【化9】
▲3▼塩基の存在下、ハロゲン化化合物と反応させる方法、例えば、
【化10】
等(特開昭62−103084、特開平6−100564等)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は抗菌剤として有用なカルバペネム系化合物の中間体をより安価に安全に製造する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高価な試薬を使うこと無く、安価に、かつ安全な方法について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は一般式[I]
【化11】
(式中、Rは水素原子、容易に除去できる保護基、アルコキシカルボニルメチル基またはフェノキシカルボニルメチル基を、R1 は保護されていてもよい水酸基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基を、R2 は水素原子または置換されていてもよいアルキル基を、R3 ,R4 は同一或いは相異なって置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を示す。)で表されるアゼチジノン化合物と一般式[II]
【0006】
【化12】
(式中、R5 は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を、Xは酸素原子、硫黄原子またはNR6 (R6 は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基を示す。)を、Mは水素原子または金属カチオンを示す。)で表される化合物とを塩基の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする一般式 [III]
【0007】
【化13】
(式中、R,R1 ,R2 ,X,R5 は前記と同じ。)で表されるアゼチジノン化合物の製造方法に関する。
特に本発明は原料化合物に一般式 [I′]
【0008】
【化14】
(式中、R3 ,R4 は前記と同じ意味を示し、Yは水酸基の保護基を示す。)で表される光学活性体を用いると、その光学活性が維持されるため、光学活性体の製法として好しい。
【0009】
Nの保護基Rは一般にNを保護するために用いられている保護基が使用できる。その具体例としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルヘキシルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、ジメチルクミルシリル等のトリ置換シリル基、置換されていてもよいベンジル基(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられる。)、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲノ低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいベンジルオキシカルボニル基(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられる。)、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基等が挙げられる。またRがアルコキシカルボニルメチル基の場合におけるアルコキシ基としては炭素数1〜5の低級アルコキシ、置換していてもよいベンジルオキシ(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられ、これらの置換位置、置換個数は任意。)等が、フェノキシカルボニルメチル基の場合、そのフェノキシの置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシキ基、ハロゲン原子、ニトロ基等(その置換位置、置換個数は任意)が挙げらる。
【0010】
R1 における水酸基の保護基及びYとしては一般に水酸基を保護するのに用いられている保護基が使用できる。その具体例としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルヘキシルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、ジメチルクミルシリル等のトリ置換シリル基、置換されていてもよいベンジル基(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられる。)、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲノ低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよいベンジルオキシカルボニル基(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられる。)、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、トリフェニルメチル基、テトラヒドロピラニル基等が例示される。
【0011】
R2 のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の炭素数1から6までの低級アルキル基を、またその置換基としては、低級アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0012】
R3 ,R4 のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等の炭素数が1から20個の直鎖、分岐鎖状或いは環状アルキル基を、またその置換基としては、フェニル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0013】
R3 ,R4 のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。またその置換基としては、例えばフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等の低級アルコキシ基、フェニル基、アルキルチオ基、置換アミノ基、ニトロ基、シアノ基等が例示される。
【0014】
R5 のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状の低級アルキル基(置換基としては、低級アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。)、ベンジル基(置換基としてはニトロ基、低級アルコキシ基等が挙げられる。)が、また、アリール基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピリジン等(置換基としてはクロル、ブロム等のハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基等が挙げられる。)が挙げられる。
【0015】
塩基としては例えばジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン類、N,N−ジメチルアニリン等のジアルキルアニリン類、1−エチルピペリジン、 4−メチルモルホリン、1−エチルピロリジン、1、4−ジアザビシクロ〔2、2、2〕オクタン、1、8−ジアザビシクロ〔5、4、0〕−7−ウンデセン等の複素環状のアミン類もしくはN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等のジアミン類等の第3級アミン、α、βまたはγ−ピコリン、1、2−、2、4−、2、5−、2、6−、3、4−、3、5−ルチジン、2、4、6−コリジン等のアルキルピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなジアルキルピリジン、キノリンのような縮合複素環化されたピリジン等のピリジン類等の有機系塩基、水素化ナトリウム、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機系塩基が挙げられる。
【0016】
使用される溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム等の塩素系溶媒、クロルベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、エ−テル、テトラヒドロフラン等のエ−テル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の極性溶媒等あるいはそれらの混合溶媒等が挙げられるが、一般式 [II] で表される化合物 (Mが水素)を溶媒と兼用して用いてもよい。反応温度は、出発原料等に応じて変えることが出来るが、通常−30〜100℃もしくは溶媒の沸点温度が使用される。反応時間は、反応条件(温度、モル比)によっても異なるが、通常1〜30時間程度で完了する。
【0017】
一般式[II]で表される化合物は、一般式[I]で表されるアゼチジノン誘導体1モルに対し1〜4モルを、また塩基を使用する場合はその塩基の使用量は0.01〜4モルが適宜使用される。
【0018】
反応終了後は通常の後処理を行うことにより、目的物を得ることが出来る。
【0019】
尚、一般式[I]で表される原料化合物は例えば下式により製造することができる。
【化15】
(式中、R,R1 ,R2 ,R3 及びR4 は前記と同じ意味を示し、Zは脱離基を、Gは金属原子を、nはGの原子価を示す。)
【0020】
一般式[I]で表される化合物の製造において、反応は塩化メチレン、クロロホルム等の塩素系溶媒、クロルベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等の極性溶媒等あるいはそれらの混合溶媒等の有機溶媒中、一般式[A]で表されるジチオカーバメート化合物と一般式[B]で表される金属化合物(例えば四塩化チタン、四塩化ジルコニウム等)及びアミン、アニリンまたはピリジン類等(例えばジイソプロピルアミン、N−メチルアニリン、2、2、6、6−テトラメチルピペリジン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、1−エチルピペリジン、1、8−ジアザビシクロ〔5、4、0〕−7−ウンデセン、ピコリン、ルチジン等)でエノレ−トとを生成させ、このエノレ−トと一般式[C]で表されるアゼチジノン誘導体とを反応させる。本反応はエノレ−トの生成及びエノレ−トとアゼチジノン誘導体との反応とも−50℃〜100℃、とりわけ−20℃〜50℃で行うのが好ましい。
【0021】
一般式[A]で表されるジチオカーバメート化合物、一般式[B]で表される金属化合物及び塩基の使用量は、一般式[C]で表されるアゼチジノン誘導体1モルに対し、それぞれ1〜4モルが適当である。
【0022】
【実施例】
次に実施例を挙げ本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−フェニルチオカルボニルエチル] −2−アゼチジノン
【化23】
エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート2.47gをアセトニトリル15mlに懸濁し、室温でチオフェノール0.61gを加えた。次いでトリエチルアミン0.05gを加え、同温度で4時間反応した。反応終了後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−フェニルチオカルボニルエチル] −2−アゼチジノン1.65gを得た。
m.p. 90〜91℃
NMR(CDCl3:δppm) : 0.07(6H,s), 0.87(9H,s), 1.18(3H,d), 1.31(3H,d), 2.98(1H,m), 3.04(1H,dd), 3.90(1H, dd), 4.20(1H,m), 6.48(1H,s), 7.4(5H,m)
【0024】
実施例2
(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−p−クロロフェニルチオカルボニルエチル] −2−アゼチジノン
【化17】
メチル N−イソブチル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート0.52gをアセトニトリル5mlに溶解し、室温でp−クロロチオフェノール0.209gを加えた。次いでトリエチルアミン0.016gを加え、45℃で3時間反応した。反応終了後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−p−クロロフェニルチオカルボニルエチル] −2−アゼチジノン0.43gを得た。
NMR(CDCl3:δppm) : 0.07(6H,s), 0.87(9H,s), 1.18(3H,d), 1.32(3H,d), 2.98(1H,m), 3.03(1H,dd), 3.93(1H, dd), 4.20(1H,m), 6.20(1H,s), 7.4(4H,q)
【0025】
実施例3
(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−ベンジルオキシカルボニルエチル] −2−アゼチジノン
【化18】
ベンジルアルコール0.26gをテトラヒドロフラン(THF)に4mlに溶解し、0℃にて水素化ナトリウム(60%)を徐々に添加した。0.5時間攪拌後、エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート0.99gを0〜5℃で徐々に添加した。同温度で1時間反応したのち、反応混合物を水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−ベンジルオキシカルボニルエチル] −2−アゼチジノン0.54gを得た。
NMR(CDCl3:δppm) : 0.06(6H,s), 0.86(9H,s), 1.13(3H,d), 1.24(3H,d), 2.75(1H,m), 2.97(1H,dd), 3.89(1H, dd), 4.17(1H,m), 5.12(2H,s), 6.30(1H,s), 7.34(5H,s)
【0026】
実施例4
(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−メトキシカルボニルエチル] −2−アゼチジノン
【化19】
エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート0.99gをメタノール10mlに溶解し、−5℃に冷却し25%ナトリウムメトキシド0.2gを加えた。0℃にて5時間反応した後、反応混合物を氷水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製して(3S,4S)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−メトキシカルボニルエチル] −2−アゼチジノン0.48gを得た。
NMR(CDCl3:δppm) : 0.07(6H,s), 0.87(9H,s), 1.16(3H,d), 1.23(3H,d), 2.67(1H,m), 2.99(1H,dd), 3.70(3H,s), 3.87(1H, dd), 4.20(1H,m), 6.19(1H,s)
【0027】
実施例5
(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−ベンジルカルバモイルエチル] −2−アゼチジノン
【化20】
エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート1.00gをアセトニトリル5mlに溶解し、室温でベンジルアミン0.43gを加えた。同温度で1時間反応した後、反応混合物にn−ヘキサン10mlを加え結晶を濾取し、酢酸エチル/n−ヘキサン(1/1)で洗浄後乾燥して(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−ベンジルカルバモイルエチル] −2−アゼチジノン0.62gを得た。
m.p.163〜164℃
NMR(CDCl3:δppm) : 0.06(6H,s), 0.87(9H,s), 1.11(3H,d), 1.18(3H,d), 2.55(1H,m), 2.96(1H,br), 3.78(1H,dd), 4.13(1H,m), 4.36(2H,m), 6.76(1H,s), 7.28(5H,m), 7.50(1H,t)
【0028】
実施例6
(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−イソプロピルカルバモイルエチル] −2−アゼチジノン
【化21】
エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート1.00gをアセトニトリル5mlに溶解し、室温でイソプロピルアミン0.24gを加えた。同温度で1時間反応した後、反応混合物を冷水に開け酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成して(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−イソプロピルカルバモイルエチル] −2−アゼチジノン0.61gを得た。
NMR(CDCl3:δppm) : 0.06(6H,s), 0.87(9H,s), 1.1〜1.2(12H, m), 2.39(1H,m), 2.95(1H,br), 3.82(1H,dd), 4.06(1H,m), 4.15(1H,m), 5.97(1H,d), 6.47(1H,s)
【0029】
実施例7
(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−カルバモイルエチル] −2−アゼチジノン
【化22】
エチル N−ベンジル−N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート1.00gをメタノール20mlに溶解し、室温で28%アンモニア水0.5gを加えた。同温度で2時間反応した後、反応混合物を冷水に開け酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣にn−ヘキサンを加え、析出した結晶を濾取し、酢酸エチル/n−ヘキサン(1/1)で洗浄後乾燥して(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−4− [ (1R)−1−カルバモイルエチル] −2−アゼチジノン0.45gを得た。
NMR(CDCl3:δppm) : 0.06(6H,s), 0.87(9H,s), 1.19(6H, dd), 2.55(1H,m), 3.01(1H,br), 3.76(1H,dd), 4.18(1H,m), 6.03(1H,s), 6.87(1H,s), 7.03(1H,s)
【0030】
参考例1
メチル N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}−N−イソプロピルジチオカーバメート
【化23】
メチル N−イソプロピル−N−プロピオニルジチオカーバメート0.41gの塩化メチレン4mlの溶液に四塩化チタン0.38gの塩化メチレン2mlの溶液を−10℃にて滴下した。次に同温度で、ジイソプロピルエチルアミン0.26gの塩化メチレン1mlの溶液を滴下したのち、温度を室温まであげ、(3R,4R)−4−アセトキシ−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル〕アゼチジン−2−オン0.29gを加えた。反応混合物を20〜25℃で4時間攪拌したのち、冷水にあけ、塩化メチレン層を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、塩化メチレンを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して橙色結晶0.23gを得た。
1H NMR(CDCl3) δ(ppm); 0.00(6H,s), 0.81(9H,s), 1.10(3H,d), 1.16(3H,d), 1.27(6H,dd), 2.64(3H,s), 2.96(1H,br), 2.98(1H,m), 3.85(1H,m), 4.11(1H,m), 4.64(1H,m), 6.19(1H,br)
【0031】
参考例2
エチル N−ベンジル−N−{(R)−2−〔(3S,4R)−3−[(R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}ジチオカーバメート
【化24】
エチル N−ベンジル−N−プロピオニルジチオカーバメート14.8gの塩化メチレン100mlの溶液に四塩化チタン11.0gの塩化メチレン10mlの溶液を−8℃にて滴下した。次に同温度で、ジイソプロピルエチルアミン7.6gを滴下したのち、温度を室温に戻し(3R,4R)−4−アセトキシ−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル〕アゼチジン−2−オン8.14gを加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌したのち、冷水にあけ、塩化メチレン層を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、塩化メチレンを留去した。残渣にn−ヘプタンを加え析出した結晶を濾取し、酢酸エチル−n−ヘプタンより再結晶して淡橙色結晶8.0gを得た。母液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製してさらに2.9gを得た。
m.p.100.5〜103℃
【0032】
参考例3
メチル N−{(2R)−2−〔(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イル〕プロピオニル}−N−イソブチルジチオカーバメート
【化25】
メチル N−イソブチル−N−プロピオニルジチオカーバメート10.1gの塩化メチレン100mlの溶液に四塩化チタン8.7gの塩化メチレン10mlの溶液を−8℃にて滴下した。次に同温度で、ジイソプロピルエチルアミン5.9gを滴下したのち、温度を室温に戻し(3R,4R)−4−アセトキシ−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメチルシリロキシエチル〕アゼチジン−2−オン5.75gを加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌したのち、冷水にあけ、塩化メチレン層を水洗した。塩化メチレン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、塩化メチレンを留去した。残渣にn−ヘプタンを加え析出した結晶を濾取し、酢酸エチル−n−ヘプタンより再結晶して淡橙色結晶4.1gを得た。母液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製してさらに4.1gを得た。
m.p.106〜107.5℃
【0033】
【発明の効果】
本発明により製造される化合物は、抗菌活性を有するカルバペネム化合物製造の中間体として有用である。また、本発明化合物の製造は安価な原料でしかも取扱い、操作が容易であることから、工業的製法として有利である。
【化16】
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