JP4327679B2 - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
そして、二波長半導体レーザ装置に対してダブルチャネル型リッジ構造を採用した場合には、図15に示すような構造となる。図15に示すように、この構造を有する二波長半導体レーザ装置は、基板501をベースとして、赤外レーザ素子部50aと赤色レーザ素子部50bとが形成されている。両素子部50a、50bは、基板501の一方の主面上に、n型クラッド層502、506、活性層503、507、p型第1クラッド層504、508、p型第2クラッド層505、509、誘電体膜510、p型電極511がそれぞれ積層され、基板501における他方の主面上に両素子部50a、50b共通でn型電極512が形成された構成を有する。このような構成の装置では、上記図14の半導体レーザ装置と同様に、製造コストの低減という観点での優位性を有することになる。
(1)半導体レーザ装置
(1−1) 本発明に係る半導体レーザ装置は、一の基板を共通のベースとして、互いに間隔をあけて第1の波長の光を出射する第1レーザ素子部と第2の波長の光を出射する第2レーザ素子部とが形成され、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の各々が、第1伝導型のクラッド層、活性層、リッジ状ストライプ形状の第2伝導型のクラッド層が順に積層された構成を含んでなる装置であって、第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とは、基板厚み方向において、基板における素子部を構成する各層が積層されたのとは反対側の主表面を基準とするときの積層上面の高さが互いに異なる状態に設定され、基板の外縁には、第1領域と第2領域とが互いに積層構造をもって形成され、当該第1領域および第2領域は、基板の主表面に沿う方向において、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部が形成された部分を中に挟む状態に尾各々が配置され、基板厚み方向において、積層上面の高さが、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の内の高い方の素子部と同一またはそれ以上であって、且つ、互いに同一となる状態に設定されている。
また、第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間には、基板上に積層構造をもって第3領域が形成され、当該第3領域は、積層上面の高さが第1領域および第2領域と同一となる状態に設定されていることを特徴とする。
(1−4) 上記(1−3)に係る半導体レーザ装置であって、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の各積層上面は、半導体層の層表面が露出することにより構成されており、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部における積層上面に露出の半導体層と、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域の各々における積層上面に露出の半導体層とは、互いに同一の材料から構成されていることを特徴とする。
(2−1) 本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、次の各ステップおよび特徴を有する。
*第2素子部形成ステップ;基板における第1レーザ素子部が形成されたのと同一主面上であって、第1レーザ素子部と間隔をあけた領域に、第1伝導型のクラッド層、活性層、リッジ状ストライプ形状の第2伝導型のクラッド層を順に積層して第2レーザ素子部を形成する。
*第3領域形成ステップ;基板の主面上における第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間の領域に、積層構造をもって、且つ、基板の厚み方向における積層上面の高さが第1領域および第2領域と同一となる状態に第3領域を形成する。
ここで、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、基板の厚み方向において、第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とが、基板における素子部を構成する各層が積層されたのとは反対側の主表面を基準とするときの積層上面の高さが互いに異なる状態に形成され、第1領域と第2領域とが、各々の積層上面の高さが第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の内の高い方の素子部と同一またはそれ以上であって、且つ、互いに同一となる状態に形成されることを特徴とする。
(2−4) 上記(2−3)に係る半導体レーザ装置の製造方法であって、第1素子部形成ステップおよび第2素子部形成ステップでは、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部を、その各積層上面が半導体層の層表面が露出する状態に形成し、外縁領域形成ステップ、第1領域形成ステップおよび第2領域形成ステップでは、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域の各々における積層上面に露出の半導体層を、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部における積層上面に露出の半導体層と同一の材料をもって形成することを特徴とする。
また、本発明に係る半導体レーザ装置では、第1レーザ素子部および第2レーザ素子部が形成された領域を挟むように第1領域、第2領域が形成され、第1領域および第2領域の積層上面の高さが第1レーザ素子部、第2レーザ素子部の両部分以上であって、且つ、両領域で同一に設定されている。そして、第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とは、各々における積層上面の高さが異なる構成となっている。これらの構成を有することより、本発明に係る半導体レーザ装置を用いてジャンクションダウン組立を実施する際には、サブマウントに対して第1領域の積層表面と第2領域の積層表面とが接触することになる。よって、本発明に係る半導体レーザ装置は、ジャンクションダウン組立時において基板の傾きを生ずることがなく、一方のレーザ素子部に応力が集中することもない。
従って、本発明に係る半導体レーザ装置は、ジャンクションダウン組立時において装置が傾くことなく正確な組み立てが可能であって、各レーザ素子部のリッジ部への応力の集中を抑制することができるとともに、設計の自由度を損なうことなく低い製造コストを実現し得る、という優位性を有する。
なお、(1−2)に示すように、第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間に、さらに第4領域を形成すれば、ジャンクションダウン組立時における装置の安定性、素子部の保護という観点から望ましい。
また、本発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、(2−1)にその主たる特徴を示すように、上記優位性を有する半導体レーザ装置を容易に製造することが可能である。
(実施の形態1)
本実施の形態では、一例として、ダブルチャネル型リッジ構造を採用し、波長780(nm)帯の赤外レーザ素子部と波長660(nm)帯の赤色レーザ素子部とを同一基板に形成してなる二波長半導体レーザ装置を用いて説明する。
1−1.装置構成
先ず、本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置10の構成について、図1を用いて説明する。図1は、二波長半導体レーザ装置10の断面構造図である。なお、図1では、二波長半導体レーザ装置10の断面構造を示しているが、実際の装置には、図に示す構成以外に紙面の手前および奥にへき開面からなる反射鏡が設けられ、これによって光共振器が構成されている。
一方、図1に示すように、赤色レーザ素子部10bは、基板101の一方の主表面上(図1では、Z方向の上側主表面)に、赤色レーザのn型クラッド層106、赤色レーザの活性層107、赤色レーザのp型第1クラッド層108、赤色レーザのp型第2クラッド層109、誘電体膜110、p型電極111が積層され、基板101の他方の主表面上(図1では、Z方向の下側主表面上)にn型電極112が形成され構成されている。そして、赤色レーザ素子部10bにおけるp型第2クラッド層109の主表面上では、誘電体膜110が除去されており、リッジA2が形成されている。
図1に示すように、周辺領域10c、10d、10eは、基本的には上記赤色レーザ素子部10bと同一材料層の積層構造から構成されているが、リッジが形成されておらず、各領域10c、10d、10eにおけるp型第2クラッド層109が誘電体膜110で覆われている。
一方、赤色レーザ素子部10bと周辺領域10d、10eとの間には、図1のZ方向に形成された溝D2を有する。この溝D2は、誘電体膜110がp型第1クラッド層108に接触するようにp型第2クラッド層109が除去され構成されている。
1−2.各領域の高さ関係
上記構成を有する二波長半導体レーザ装置10では、赤外レーザ素子部10a、赤色レーザ素子部10bと、各周辺領域10c、10d、10eとの間で次のような高さ関係を有している。
本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置10では、周辺領域10c、10d、10eにおける高さが、赤外レーザ素子部10aの高さよりも高く、赤色レーザ素子部10bの高さよりも僅かながら高く設定されている。そして、周辺領域10c、10eは、2つの素子部10a、10bよりもX方向で外側に配され、また、周辺領域10dは、2つの素子部10a、10bの間に配されている。
さらに、本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置10では、赤外レーザ素子部10aと赤色レーザ素子部10bとを、互いの素子部表面の高さ位置を同一としなくてもよいので、装置の設計プロセスにおける制約が少ないという優位性も有する。
1−4.二波長半導体レーザ装置10の製造方法
次に、本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置10の製造方法について、図2〜4に基づいて説明する。図2〜4は本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置10の製造工程を主要なステップ毎に示す工程図である。なお、各工程におけるMOCVD(Metal−Organic Chemical Vapor Deposition)結晶成長技術、フォトリソグラフィ技術、半導体・誘電体膜・電極のエッチング技術、CVD誘電体膜堆積技術、電極蒸着技術については、いずれも公知の技術によるものであるので、以下での詳細な説明を省略する。
次に、図2(b)に示すように、赤外レーザ素子部10aを形成しようとする領域の両側において、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、n型クラッド層102、活性層103、p型第1クラッド層104、p型第2クラッド層105を除去する。
次に、図2(d)に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、赤外レーザ素子部10aを形成しようとする領域に隣接する両側の領域において、n型クラッド層106、活性層107、p型第1クラッド層108、p型第2クラッド層109を除去し、溝D1を形成する。
続いて、図3(f)に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、赤外レーザ素子部10aを形成しようとする領域におけるp型第2クラッド層105の一部を除去することにより、リッジを形成する。
図4(i)に示すように、赤外レーザ素子部10aを形成しようとする領域におけるp型第2クラッド層105上、および赤色レーザ素子部10bを形成しようとする領域におけるp型第2クラッド層109上の誘電体膜110を選択的に除去し、リッジに電流注入される構造を形成する。さらに、表面全体に対して、p側電極111を蒸着する。
(変形例1)
変形例1に係る二波長半導体レーザ装置12の構成について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、本変形例に係る二波長半導体レーザ装置12は、上記実施の形態1に係る二波長半導体レーザ装置10と同様の基本構成を有している。図5では、上記実施の形態1と同一構成の箇所には同一の符号を付し、異なる箇所のみ異なる符号を付している。以下では、上記実施の形態1との相違点を中心として説明する。なお、本変形例についても一例を示すものであって、本発明がこれに限定を受けるものではなく、本発明が特徴とする部分以外の構成については適宜変更が可能である。
(変形例2)
変形例2に係る二波長半導体レーザ装置14の構成について、図6を用いて説明する。なお、本変形例についても、上記実施の形態1に係る二波長半導体レーザ装置10および変形例1に係る二波長半導体レーザ装置12との差異部分を中心に説明する。
以下では、実施の形態2に係る二波長半導体レーザ装置20について、図面を参酌しながら説明する。本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置20についても、ダブルチャネル型リッジ構造を採用するものであって、発振波長780(nm)帯の赤外レーザ素子部と発振波長660(nm)帯の赤色レーザ素子部とが同一基板をベースとして形成された構成を有するものである。
2−1.装置構成
先ず、本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置20の構成について、図7を用いて説明する。図7では、上記図1などと同様にへき開面からなる反射鏡などの図示を省略している。
周辺領域20c、20dは、赤外レーザ素子部20aと溝D11によって隔てらた両脇部分に構成されている。周辺領域20c、20dは、赤外レーザ素子部20aと同様に、基板101の主表面上に n型クラッド層202、活性層203、p型第1クラッド層204、p型第2クラッド層205、誘電体膜211、p型電極212が積層された構成を有しているが、赤外レーザ素子部20aと異なり、p型第2クラッド層205と誘電体膜211との間に赤外レーザの第2保護層206が介挿されている。また、周辺領域20c、20dでは、p型第2クラッド層205および第2保護層206とp型電極212との間に誘電体膜211が途切れることなく介挿されている。ここで、周辺領域20c、20dにおけるp型第2クラッド層206は、赤外レーザ保護層としての機能も兼ね備える。
2−2.各領域の高さ関係
本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置20についても、各素子部20a、20bおよび周辺領域20c〜20fの高さ関係を説明する。
本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置20では、周辺領域20c〜20fにおける高さが、赤外レーザ素子部20aの高さよりも高く、赤色レーザ素子部20bの高さよりも僅かながら高く設定されている。そして、周辺領域20c、20fは、2つの素子部20a、20bよりもX方向で外側に配され、また、周辺領域20d、20eは、2つの素子部20a、20bの間に配されている。
二波長半導体レーザ装置20に用いる各構成についての一例を表2に示す。
2−4.二波長半導体レーザ装置20の製造方法
次に、本実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置20の製造方法について、図8〜10に基づいて説明する。図8〜10は本発明の実施の形態に係る二波長半導体レーザ装置の製造工程を主要なステップ毎に示す工程図である。なお、本実施の形態においても、上記実施の形態1と同様に、公知であるMOCVD結晶成長技術、フォトリソグラフィ技術、半導体・誘電体膜・電極のエッチング技術、CVD誘電体膜堆積技術、電極蒸着技術の詳細な説明を省略する。
図8(c)に示すように、MOCVD法を用いて、凹部D7を含めた表面全体に対して、赤色レーザのn型クラッド層207、赤色レーザの活性層208、赤色レーザのp型第1クラッド層209、赤色レーザのp型第2クラッド層210を順次積層する。赤色レーザ活性層208は発振波長660(nm)帯の量子井戸構造により構成される。
次に、図9(e)に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、赤外レーザ素子部20aを形成しようとする領域に残るn型クラッド層207、活性層208、p型第1クラッド層209、p型第2クラッド層210を除去する。
図9(h)に示すように、溝D10の形成領域において、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、p型第2クラッド層205の一部を除去することにより溝D11を形成する。そして、2つの溝D11に挟まれて残るp型第2クラッド層205をもってリッジが形成される。また、2つの溝D11よりも外側に残るp型第2クラッド層205は、装置20の完成後において赤外レーザ素子部20aの第1保護層として機能する。即ち、D11の両外側には、第1保護層(p型第2クラッド層205)と第2保護層206とが積層された形態をもって残ることになる。
図10(j)に示すように、赤外レーザ素子部20aを形成しようとする領域におけるp型第2クラッド層205上、および赤色レーザ素子部20bを形成しようとする領域におけるp型第2クラッド層210上の誘電体膜211を、フォトリソグラフィおよびエッチングにより選択的に除去し、リッジに電流注入される構造を形成する。さらに、表面全体に対して、p側電極212を蒸着する。
なお、各層の構成材料、伝導型、膜厚、キャリア濃度は、例えば、上記表2の通りである。
(変形例3)
変形例3に係る二波長半導体レーザ装置22の構成について、図11を用いて説明する。
図11に示すように、本変形例に係る二波長半導体レーザ装置22では、周辺領域22c、22dにおけるp型第2クラッド層226の層厚みが、図7のp型第2クラッド層206よりも厚く設定されている。また、周辺領域22e、22fにおけるp型第2クラッド層230は、赤色レーザ素子部22bにおけるp型第2クラッド層210とは異なる層厚みで設定されている。そして、周辺領域22c、22dにおけるp型第2クラッド層226、および周辺領域22e、22fにおけるp型第2クラッド層230の各層厚みは、周辺領域22c〜22fにおける上面位置212f1〜212f4が、基準位置Bfに対し同一となるように設定されている。このようなp型第2クラッド層226、230の設定により、本変形例に係る二波長半導体レーザ装置22では、周辺領域22c〜22fにおける上面位置212f1〜212f4が各素子部22a、22bにおける上面位置22af、22bfよりも確実に高くすることができる。
(変形例4)
変形例4に係る二波長半導体レーザ装置24の構成について、図12を用いて説明する。
(その他の事項)
上記実施の形態1、2および変形例1〜4では、同一基板をベースとして赤外レーザ素子部と赤色レーザ素子部とを有する二波長半導体レーザ装置を一例としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、同一基板をベースとして異なる波長の光を出射する3つ以上のレーザ素子部を形成することとしてもよいし、形成するレーザ素子部の発振波長も上記のものに限定されない。そして、本発明に係る半導体レーザ装置の構成を採用することで、ジャンクションダウン組立時におけるサブマウントに対する基板の傾きが効果的の抑制され、各素子部のリッジに応力が集中することもない。このため、同一基板をベースとして異なる発振波長の複数のレーザ素子部を形成する場合にあっても、そのレーザ素子部の設計の自由度を高く維持することができる。
また、上記実施の形態1、2および変形例1〜4では、780(nm)帯の波長の赤外光を出射する赤外レーザ素子部10a、12a、14a、20a、22a、24aと、660(nm)帯の波長の赤色光を出射する赤色レーザ素子部10b、12b、14b、20b、22b、24bとを備える構成としたが、出射光の波長などはこれに限定を受けるものではない。ただし、一方の出射光の波長が750(nm)以上820(nm)以下であり、他方の出射光の波長が630(nm)以上690(nm)以下とすることが、実際の装置を構成する上で望ましい。
102、202.赤外レーザn型クラッド層
103、203.赤外レーザ活性層
104、204.赤外レーザp型第1クラッド層
105、205.赤外レーザp型第2クラッド層
106、207.赤色レーザn型クラッド層
107、208.赤色レーザ活性層
108、209.赤色レーザp型第1クラッド層
109、210.赤色レーザp型第2クラッド層
110、211.誘電体膜
111、212.p型電極
112、213.n型電極
153.第2保護層
206.赤外レーザ第2保護層
254.第3保護層
Claims (8)
- 一の基板を共通のベースとして、互いに間隔をあけて第1の波長の光を出射する第1レーザ素子部と第2の波長の光を出射する第2レーザ素子部とが形成され、前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の各々が、第1伝導型のクラッド層、活性層、リッジ状ストライプ形状の第2伝導型のクラッド層が順に積層された構成を含んでなる半導体レーザ装置であって、
第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とは、前記基板の厚み方向において、前記基板における前記各層が積層されたのとは反対側の主表面を基準とするときの積層上面の高さが互いに異なる状態に設定され、
前記基板の外縁には、第1領域と第2領域とが互いに積層構造をもって形成され、
当該第1領域と第2領域とは、前記基板の主表面に沿う方向において、前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とが形成された部分を中に挟む状態に各々が配置され、前記基板の厚み方向において、前記積層上面の高さが、前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の内の高い方の素子部と同一またはそれ以上であって、且つ、互いに同一となる状態に設定されており、
前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間には、前記基板上に積層構造をもって第3領域が形成され、
前記第3領域は、積層上面の高さが前記第1領域および第2領域と同一となる状態に設定されている
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間には、積層方向に深さを有する分離溝が形成されており、
前記第3領域は、前記分離溝と第1レーザ素子部との間に形成されており、
前記分離溝と第2レーザ素子部との間には、前記基板上に積層構造をもって第4領域が形成され、
前記第4領域は、前記第1領域、第2領域および第3領域と前記積層上面の高さが同一となる状態に設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。 - 前記第1領域、第2領域、第3領域および第4領域は、各々の前記積層上面に半導体層の層表面が露出する状態で構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザ装置。 - 前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の各積層上面は、半導体層の層表面が露出することにより構成されており、
前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部における前記積層上面に露出の半導体層と、前記第1領域、第2領域、第3領域および第4領域の各々における前記積層上面に露出の半導体層とは、互いに同一の材料から構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体レーザ装置。 - 基板の一方の主面上における一部領域に、第1伝導型のクラッド層、活性層、リッジ状ストライプ形状の第2伝導型のクラッド層を順に積層して第1レーザ素子部を形成する第1素子部形成ステップと、
前記第1レーザ素子部が形成されたのと同一主面上であって、前記第1レーザ素子部と間隔をあけた領域に、第1伝導型のクラッド層、活性層、リッジ状ストライプ形状の第2伝導型のクラッド層を順に積層して第2レーザ素子部を形成する第2素子部形成ステップと、
前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部が形成されたのと同一主面上における外縁であって、互いの間に前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部が形成された領域を挟む箇所に、積層構造をもって第1領域および第2領域を形成する外縁領域形成ステップと、
前記主面上における前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間の領域に、積層構造をもって、且つ、前記基板の厚み方向における積層上面の高さが前記第1領域および第2領域と同一となる状態に第3領域を形成する第3領域形成ステップとを有し、
前記基板の厚み方向において、前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部とは、前記基板における前記各層が積層されたのとは反対側の主表面を基準とするときの積層上面の高さが互いに異なる状態に形成され、
前記第1領域と第2領域とは、前記積層上面の高さが、前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部の内の高い方の素子部と同一またはそれ以上であって、且つ、互いに同一となる状態に形成される
ことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。 - 前記第1レーザ素子部と第2レーザ素子部との間には、積層方向に深さを有する分離溝が形成され、
前記第3領域は、前記分離溝と第1レーザ素子部との間の領域に形成されるものであって、
前記主面上における前記分離溝と第2レーザ素子部との間の領域に、積層構造をもって、且つ、前記基板の厚み方向における積層上面の高さが前記第1領域、第2領域および第3領域と同一となる状態に第4領域を形成する第4領域形成ステップを備える
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体レーザ装置の製造方法。 - 前記第1領域、第2領域、第3領域および第4領域は、各々の前記積層上面に半導体層の層表面が露出する状態で形成される
ことを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザ装置の製造方法。 - 前記第1素子部形成ステップおよび第2素子部形成ステップでは、前記第
1レーザ素子部および第2レーザ素子部を、その各積層上面が半導体層の層表面が露出する状態に形成し、
前記外縁領域形成ステップ、第1領域形成ステップおよび第2領域形成ステップでは、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域の各々における前記積層上面に露出の半導体層を、前記第1レーザ素子部および第2レーザ素子部における前記積層上面に露出の半導体層と同一の材料をもって形成する
ことを特徴とする請求項7に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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