JP4324892B2 - シリアルプリンタ及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙などの画像形成媒体に対して印刷ヘッドが走査しながら画像を形成するシリアルプリンタ及びシリアルプリンタを制御するプログラムを記録した記録媒体に関する。より詳細には、本発明は、画像データなどを蓄積するバッファメモリを節約し、印刷の待ち時間を短縮することができるシリアルプリンタ及びプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像情報のデジタル化とインターネット技術の急速な発展に伴い、各種の画像形成媒体に画像を形成することができるプリンタの高性能化と低価格化が要求されている。これらのプリンタのうちでも、「シリアルプリンタ」、すなわち紙などの画像形成媒体に対して印刷ヘッド(画像形成ヘッド)が走査しながら印刷画像を形成する「シリアルスキャン型」あるいは「ドラムスキャン型」のプリンタの市場への普及速度には特にめざましいものがある。
【0003】
以下では、このような「シリアルプリンタ」のうちで、特に性能向上と低価格化が顕著な「インクジェットプリンタ」を例に挙げて説明する。
【0004】
パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどのホスト機器において取り扱われる「画像データ」を、インクジェットプリンタにより印刷するためには、「印刷データ」に変換する必用がある。ここで、「画像データ」とは、例えばRGB(red,green,blue)の3要素により表される画像情報であり、「印刷データ」とは、プリンタが用いる各色のインク(例えば、シアン:C、マゼンタ:M、黄色:Y、及び黒:Kの4色)によるドットの配列に対応する印刷情報である。
【0005】
「画像データ」から「印刷データ」への変換は、「印刷データ生成部」により実行される。「印刷データ生成部」は、「プリンタドライバ」などと称される場合もある。
【0006】
図10は、「印刷データ生成部」を含んだ印刷システムの構成を例示した概念図である。すなわち、同図(a)、(b)に表した例は、いずれも、ホスト機器にプリンタが接続されている。そして、図10(a)の構成においては、ホスト機器100Aに印刷データ生成部150が設けられ、「画像データ」を「印刷データ」に変換してプリンタ200Aに供給する。この構成においては、「印刷データ生成部」を有するホスト機器にしかプリンタを接続できないという欠点がある。つまり、プリンタが「画像データ」を直接入力して印刷を実行することは不可能であり、プリンタを接続できるホスト機器が極めて限られたものになるという問題があった。
【0007】
これに対して、図10(b)の構成においては、印刷データ生成部150がプリンタ200Bに設けられている。この場合は、プリンタ200Bは、ホスト機器100Bから「画像データ」を受信し、印刷データ生成部150において「印刷データ」に変換して印刷を実行する。このようにすれば、ホスト機器100Bは、「画像データ」を出力するだけで済む。従って、デジタルカメラや各種の各種のPDA(personal digital assistant:個人用携帯型情報端末)、あるいはインターネットなどのデータ源に接続して画像データをダウンロードできる各種のデジタル機器などをホスト機器100Bとすることができる。そして、これらのホスト機器にプリンタを直接接続して、所望の画像を印刷することが可能となる。つまり、従来と異なり、ホストコンピュータを介することなくこれらの機器から直接画像データを取り出して印刷することができ、プリンタの応用範囲を大幅に拡げることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図10(b)に例示したような構成においては、プリンタが画像情報を格納するための大容量メモリを必要とし、さらに印刷開始までの待ち時間が生ずるという問題がある。
【0009】
図11は、プリンタによって印刷すべき印刷画像の一例を表す概念図である。
すなわち、図11に例示した印刷画像は、用紙Sの上に画像Aと画像Bとが横に並んだレイアウトを有する。そして、これら画像Aと画像Bに関するデータは、それぞれホスト機器100Bに「画像ファイルA」、「画像ファイルB」として格納されているとする。
【0010】
このような印刷画像を、図10(b)に表したプリンタ200Bにより印刷する場合の動作を以下に説明する。
【0011】
図12は、プリンタ200Bの動作を表すフローチャートである。
【0012】
すなわち、プリンタ200Bは、まず、ステップS410において、「画像ファイルA」の全てのデータをホスト機器100Bから受信し、バッファメモリ210に書き込む。次に、ステップS411において、「画像ファイルB」の全てのデータをホスト機器100Bから受信し、バッファメモリ210に書き込む。
【0013】
このように、「画像ファイルA」と「画像ファイルB」のデータを予めすべて格納するのは、「シリアルプリンタ」の場合には、印刷動作が「イメージバンド」毎に実行されるからである。すなわち、「シリアルプリンタ」の場合には、図11に表したように、印刷画像は、イメージバンドIB1、IB2、IB3、・・・を順次印刷することにより形成される。この「イメージバンド」とは、後に詳述するように、印刷ヘッドの一回の主走査により印刷される範囲に対応している。
【0014】
さて、図12に戻って説明を続けると、次に、ステップS412〜416において、印刷データ生成部150が、これらの「画像データ」を「印刷データ」に変換する。具体的には、まず、ステップS412において、メモリ210に書き込まれた画像A及び画像Bの「画像データ」を順次読み込む。そして、ステップS413〜S415において、「サイズ変換」、「色変換」、「ハーフトーン処理」を施し、「印刷データ」に変換する。そして、ステップS416において1イメージバンド分の印刷データが完成したか否かを判断する。完成していない場合(ステップS416:No)は、ステップS412に戻り、次の「画像データ」を読み込む。
【0015】
完成した場合(ステップS416:Yes)は、プリンタエンジン220がそのイメージバンドを印刷する。
【0016】
そして、次にステップS418において、印刷すべき画像の全てを印刷したか否かを判断する。未だ印刷が終了していない場合(ステップS418:No)は、ステップS412に戻り、次の「画像データ」を読み込む。画像の全てを印刷した場合には、印刷処理を終了する。
【0017】
以上説明したように、プリンタ200Bは、まず、ホスト機器100Bから印刷すべき画像のすべての「画像データ」を受け取り、しかる後にその「画像データ」を「印刷データ」に変換して印刷を実行する。
【0018】
以上説明した具体例から明らかなように、従来の構成においては、バッファメモリ210は、「画像ファイルA」と「画像ファイルB」のすべてを格納する必要があり、大きなメモリ容量を必要とする。従って、メモリコストが高く、そのメモリ管理も複雑となるという問題を生ずる。
【0019】
また、ホスト機器100Bからすべての「画像ファイル」を受信し、格納した後に、順次、「印刷データ」に変換して印刷を実行するので、印刷開始までの待ち時間も非常に長くなるという問題も生ずる。
【0020】
一方、各種の記憶媒体やインターネットなどを介してホスト機器に供給される「画像データ」は、通常は、「JPEG(Joint Photograph Experts Group)」などのフォーマットにより圧縮処理が施されている場合が多い。図10に例示した構成において、圧縮されたデータフォーマットの「画像データ」を扱うためには、ホスト機器は、これらの圧縮データを復元する処理を実行しなければならず、ホスト機器の負担が大きくなるいう問題もある。
【0021】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものである。すなわち、その目的は、主走査方向に複数の画像が並んだような印刷画像を印刷する場合においても、画像データを蓄積するメモリを節約し、印刷の待ち時間を短縮することができ、しかも圧縮された画像データの復元も可能なシリアルプリンタ及びプリンタを制御するプログラムを記録した記憶媒体を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的の達成のため、本発明に係るシリアルプリンタは、デジタルカメラあるいはPDAあるいはデジタル機器からJPEG形式で1つの画像として圧縮された状態の画像データを受信して、画像形成ヘッドと媒体とが相対的に主走査と副走査とを繰り返すことにより前記媒体の上に前記画像データに対応する画像を形成するシリアルプリンタであって、
前記主走査方向に沿って配列された複数の前記画像を印刷するために、前記複数の画像に対応するそれぞれの画像データを、前記画像データのデータサイズよりも小さい所定のデータサイズごとに受信し、前記受信した画像データをJPEG形式のブロック単位で復号して印刷データに変換するとともに、前記受信して復号し印刷データに変換する処理を、前記それぞれの画像データから前記主走査方向に沿って配列されたJPEG形式の分割ブロックの列の単位で交互に実行し、前記画像形成ヘッドと前記媒体との前記主走査により形成されるイメージバンドの印刷のために必要とされる情報が揃ったら、前記イメージバンドの印刷を実行することを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る記録媒体は、デジタルカメラあるいはPDAあるいはデジタル機器からJPEG形式で1つの画像として圧縮された状態の画像データを受信して、画像形成ヘッドと媒体とが相対的に主走査と副走査とを繰り返すことにより前記媒体の上に前記画像データに対応する画像を形成するシリアルプリンタを制御するプログラムを格納した記録媒体であって、
前記プログラムは、前記主走査方向に沿って配列された複数の前記画像を印刷するために、前記複数の画像に対応するそれぞれの画像データを、前記画像データのデータサイズよりも小さい所定のデータサイズごとに受信させ、前記受信させた画像データをJPEG形式のブロック単位で復号させて印刷データに変換させるとともに、前記受信させて復号させ印刷データに変換させる処理を、前記それぞれの画像データから前記主走査方向に沿って配列されたJPEG形式の分割ブロックの列の単位で交互に実行させ、前記画像形成ヘッドと前記媒体との前記主走査により形成されるイメージバンドの印刷のために必要とされる情報が揃ったら、前記イメージバンドの印刷を実行させることを特徴とする。
【0042】
本願明細書において、「記録媒体」とは、例えば、ハードディスク(HD)、DVD−RAM、DVD−ROM、光磁気記録媒体、フレキシブル・ディスク(FD)やCD−ROMなどの他に、RAMやROMなどの各種メモリも含む。
【0043】
また、これらの媒体に記録されるべきプログラムをそのままの状態で、あるいは必要に応じて暗号化したり、変調をかけたり、圧縮したような状態で、イントラネットやインターネットなどの有線回線や無線回線を介して頒布しても良い。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0045】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施形態においては、プリンタはイメージバンド毎にホスト機器から画像データを受信し、印刷することができる。つまり、プリンタとホスト機器とは双方向通信機能を有し、イメージバンドの印刷に必要な部分の画像データのみをホスト機器から受信することができる。
【0046】
図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【0047】
すなわち、本実施形態のプリンタ10Aは、インターフェイス部12、受信部14、解釈部16、印刷データ生成部22、イメージ生成部24、データ要求判断部26、及びプリンタエンジン28を有する。
【0048】
インターフェイス部12は、ホスト機器300から「画像データ」を受信すると共に、データ要求信号などの各種のステータス情報をホスト機器300に送信する。この点に関しては、後に詳述する。
【0049】
受信部14は、ホスト機器300から送信された「画像データ」を必要に応じて一時的に格納する。なお、本発明においては、この受信部14は必ずしも必要でなく、インターフェイス部12において受信した「画像データ」を直ちに解釈部16に送るようにしても良い。
【0050】
解釈部16は、ホスト機器300から送られた信号の種類を調べて適宜必要なデータ処理を施す。すなわち、ホスト機器300が「印刷データ生成部」を有しており、「印刷データ」をプリンタに送信した場合には、解釈部16は、その信号に含まれるヘッダ情報やフッタ情報を取り除いて、「印刷データ」をイメージ生成部24に送る。一方、ホスト機器300から「画像データ」が送られてきた場合には、解釈部16は、その「画像データ」を「印刷データ」に変換するために格納部20に送る。
【0051】
格納部20は、解釈部16から送られてきた「画像データ」をバッファリングする。
【0052】
印刷データ生成部22は、「画像データ」を「印刷データ」に変換する。すなわち、図10(a)に表したホスト機器に設けられた「印刷データ生成部」と同様の役割を有する。例えば、RGB(red,green,blue)の3要素などにより表される「画像データ」を、プリンタが用いる各色のインク(例えば、シアン:C、マゼンタ:M、黄色:Y、及び黒:Kの4色)によるドットの配列情報に対応する「印刷データ」に変換する。
【0053】
図2は、印刷データ生成部22の構成の具体例を表すブロック図である。すなわち、印刷データ生成部22は、サイズ変換部22A、色変換部22B、ハーフトーン処理部22C、及びインターレース処理部22Dからなるものとすることができる。サイズ変換部22Aは、ホスト機器300から送られてきたレイアウト情報に基づいて、「画像データ」を所望の印刷サイズに変換する役割を有する。例えば、RGB24ビットからなる「画像データ」を所望のサイズに変換する。
【0054】
色変換部22Bは、「画像データ」をプリンタの色要素からなるデータに変換する。すなわち、プリンタが使用するインク色及び発色の特性に応じた色補正を施し、インク色のデータに変換する。例えば、RGB24ビットからなる「画像データ」をCMYK32ビットデータに変換する。
【0055】
ハーフトーン処理部22Cは、色変換された後のCMYKデータからドット単位でのインクの有無によってある面積での濃度を表現する2値化処理を実行する。このハーフトーン処理によってCMYKからなる印刷データが生成される。例えば、色変換により得られたCMYK32ビットデータを、CMYK4ビットからなるデータに変換する。
【0056】
インターレース処理部22Dは、ハーフトーン処理によって得られたCMYK4ビットデータをインターレース印刷するために変換する。ここで、「インターレース」とは、プリンタの印刷ヘッドのインクジェットノズルの配列ピッチよりも小さいピッチで印刷ヘッドを主走査方向及び/または副走査方向にずらしながら印刷することより、きめが細かく、且つ印刷ヘッドのノズル径などのばらつきによる「ムラ」を解消することができる印刷手法である。
【0057】
以上の処理によって、「画像データ」が「印刷データ」に変換される。
【0058】
再び図1に戻って説明すると、イメージ生成部24は、解釈部16から直接送られてくる「印刷データ」または、印刷データ生成部22から送られてくる「印刷データ」に基づいて、印刷イメージを生成し、プリンタエンジン28を駆動させる役割を有する。
【0059】
データ要求判断部26は、インターフェイス部12〜プリンタエンジン28と必要に応じて接続され、これらからの情報を入力する。そして、インターフェイス部12を介して、ホスト機器300に対し、「画像データ」を適宜要求する。
【0060】
プリンタエンジン28は、図示しない印刷ヘッドやその駆動系及び紙送り機構などを有し、イメージ生成部24において生成された印刷イメージに基づいて印刷を実行する。
【0061】
以上説明したように、図1に例示したプリンタ10Aは、ホスト機器300から「印刷データ」が送信された場合には、インターフェイス部12→受信部14→解釈部16→イメージ生成部24→プリンタエンジン28とデータが送られる。
【0062】
一方、ホスト機器300から「画像データ」が送信された場合には、インターフェイス部12→受信部14→解釈部16→格納部20→印刷データ生成部 22→イメージ生成部24→プリンタエンジン28とデータが送られる。
【0063】
図3は、本発明のプリンタとホスト機器との情報の授受を表す概念図である。本発明においては、図3に表したように、プリンタ10Aはホスト機器300に対して「一部分の画像データ」を要求する。つまり、印刷すべき画像の全ての「画像データ」ではなく、その一部のみを要求する。この場合、「一部分」とは、例えば、「イメージバンド」に該当する部分とすることができる。または、「イメージバンド」に該当する部分よりもさらに小さい部分のデータでも良い。または、逆に、「イメージバンド」に該当する部分よりも大きい部分であっても良い。そして、これらの要求は、図1に表した「データ要求判断部26」によって制御される。
【0064】
本実施形態のプリンタとホスト機器との間のデータの授受について具体例を挙げて説明すると、以下の如くである。
【0065】
図4は、本実施形態のプリンタとホスト機器との間のデータ授受のタイミングの具体例を表す説明図である。すなわち、同図(a)は印刷画像を表し、同図(b)はホスト機器とプリンタとの間の通信内容を表す概念図である。
【0066】
図4(a)は、印刷用紙Sの上に2つの画像A、Bを並べて印刷する場合を例示する。そして、これらの画像A、Bに対応する「画像データ」が、ホスト機器からプリンタに送られる場合を説明する。以下の説明においては、画像A、Bにそれぞれ対応する「画像データ」を「画像ファイル」とも称する。
【0067】
図4(a)に例示したように、インクジェットプリンタのような「シリアルプリンタ」においては、印刷は、「イメージバンド」毎に実行される。ここで、「イメージバンド」とは、「バンド」または「ライン」とも称され、印刷ヘッドの幅すなわち、ヘッドの一回の走査により印刷される画像の幅に対応する。そして、印刷ヘッドの走査方向は「主走査方向」、画像形成媒体としての紙の送り方向は「副走査方向」と称される場合が多い。つまり、印刷ヘッドが「主走査方向」に走査することによりひとつのイメージバンドが形成される。そして、紙が「副走査方向」に送られことにより次のイメージバンドの形成位置が決定される。その結果として、図4(a)に例示したように、バンド1、バンド2、バンド3、・・・が順次印刷され、印刷画像が完成する。
【0068】
本実施形態のプリンタが図4(a)に表したような画像を印刷する際には、同図(b)に表したような時系列でデータの授受を行うことができる。すなわち、画像Aと画像Bをそれぞれ主走査方向に沿ったストライプ状の領域に分割し、その分割した領域毎に交互に画像データを要求する。
【0069】
まず、ステップS11において、印刷画像のレイアウトを指定するデータがホスト機器300からプリンタ10Aに送信される。
【0070】
次に、ステップS12において、「画像A」のうちで「バンド1」に該当する部分の「画像データ」をプリンタ10Aがホスト機器300に対して要求する。この要求は、図1に表した「データ要求判断部26」によって起こされる。
【0071】
すると、ステップS13において、ホスト機器300は、要求された「画像A」の「バンド1」の該当部分の「画像データ」をプリンタ10Aに送信する。
【0072】
次に、ステップS14において、プリンタ10Aは、「画像B」のうちで「バンド1」に該当する部分の画像データをプリンタ10Aがホスト機器300に対して要求する。この要求も、図1に表した「データ要求判断部26」によって起こされる。
【0073】
ホスト機器300は、ステップS15において、要求された「画像B」の「バンド1」の該当部分の「画像データ」をプリンタ10Aに送信する。
【0074】
以上の手続きにより、「バンド1」の印刷に必要なすべての「画像データ」をプリンタ10Aが受信する。このようにして受信した「画像データ」は、図1に表した「印刷データ生成部22」において「印刷データ」に変換される。すなわち、RGB(red,green,blue)の3要素などにより表された「画像データ」は、プリンタが用いる各色のインク(例えば、シアン:C、マゼンタ:M、黄色:Y、及び黒:Kの4色)によるドットの配列情報に対応する「印刷データ」に変換される。そして、この「印刷データ」に基づいてプリンタエンジン28が「バンド1」の印刷を実行する。
【0075】
プリンタ10Aは、これに続いて、または前述した変換・印刷の動作と並行しつつ、図4(b)のステップS16において、「画像A」のうちの「バンド2」に該当する部分の「画像データ」を送信するようにホスト機器300に要求する。
【0076】
以降、同様の「画像B」のうちの「バンド2」の該当部分の画像データ受信、変換・印刷、「画像A」のうちの「バンド3」の該当部分の画像データ受信、・・という一連の動作を繰り返す。
【0077】
以上説明した具体例を、より一般的に説明すると以下の如くである。
【0078】
図5は、本実施形態のプリンタ10Aの動作をより一般的に表したフローチャートである。
【0079】
すなわち、まず、ステップS110において、データ要求判断部26はデータを読み込むべき「画像ファイル」を決定する。すなわち、その「画像ファイル」を求めてポインタをシークする。例えば、図4(a)に表した例においては、「画像A」と「画像B」のいずれのデータを読み込むのかを決定する。
【0080】
次に、データ要求判断部26が要求した範囲の「画像データ」をステップS112においてホスト機器から受信する。そして、解釈部16は、受信した「画像データ」をステップS114において格納部20に書き込む。
【0081】
次に、データ要求判断部26は、ステップS116において、1画像のうちの必要な部分の画像データを受信したか否かを判断する。例えば、対象とする「画像ファイル」のうちで対象とする「イメージバンド」に該当する部分のすべてのデータを受信したか否かを判断する。未だ受信が終了していない場合(ステップS116:No)は、ステップS112戻り、画像ファイルの読み込みを続ける。
【0082】
一方、その「画像ファイル」の該当部分のデータの読み込みが終了した場合(ステップS116:Yes)は、ステップS118に進む。
【0083】
ステップS118においては、対象としている「イメージバンド」に属するすべての「画像ファイル」の該当部分のデータを読み込んだか否かを判断する。読み込みが未だ終了していない場合(ステップS118:No)は、ステップS110に戻り、対象とする「画像ファイル」を探す。例えば、図4(a)に表した例において、画像ファイルAを読み込み、画像ファイルBをまだ読み込んでいない場合には、画像ファイルBを探して、該当部分の画像データを読み込む。
【0084】
一方、対象としている「イメージバンド」に属するすべての「画像ファイル」の該当部分の画像データを全て読み込んだ場合(ステップS118:Yes)は、印刷データへの変換を開始する。
【0085】
具体的には、まず格納部20にバッファリングした「画像データ」をステップS120において読み出す。そして、ステップS122〜125においてサイズ変換、色変換、ハーフトーン処理、インターレース処理をそれぞれ施す。これら一連の処理によって、RGBなどの要素で表された「画像データ」を、プリンタのインク色のドット要素からなる「印刷データ」に変換する。
【0086】
次に、データ要求判断部26は、ステップS128において、印刷すべき「イメージバンド」の「印刷データ」がそろったか否かを判断する。「印刷データ」が未だ不足の場合(ステップS128:No)は、ステップS110に戻り、「画像ファイル」をシークする。例えば、図4(a)の例において、画像Aと画像Bを所定の幅だけ読み込み、「印刷データ」に変換した結果、印刷すべき「イメージバンド」の幅(副走査方向の長さ)に満たない場合は、「イメージバンド」のうちの不足部分の「印刷データ」を満たすために、再びホスト機器の「画像ファイル」からの読み込みを実行する。
【0087】
一方、印刷データがそろった場合(ステップS128:Yes)は、ステップS130に進み、印刷を実行する。すなわち、「印刷データ」がイメージ生成部24からプリンタエンジン28に送られ、その「イメージバンド」が印刷される。
【0088】
次に、ステップS132においてすべての画像を印刷したか否かを判断する。つまり、印刷すべき「イメージバンド」がまだあるか否かを判断する。未だ印刷が終了していない場合(ステップS132:No)は、ステップS110に戻り、次のイメージバンドに該当する画像ファイルのデータ部分をホスト機器から読み込む。
【0089】
一方、すべての画像を印刷した場合(ステップS132:Yes)は、印刷を終了する。
【0090】
以上説明したように、本発明によれば、ホスト機器から「画像データ」を部分的に読み込み、順次「印刷データ」に変換して「イメージバンド」を印刷する。従って、画像バッファメモリすなわち、図1に表した受信部14や格納部20のメモリ容量は、「イメージバンド」に対応するだけの量で良い。従って、図10(b)に表した構成と比較して、メモリ容量を大幅に節約することができ、メモリコストを大幅に低減することができる。また、大容量のメモリを管理する煩雑さも解消される。
【0091】
さらに、本発明によれば、ホスト機器から画像データの一部のみを受信して印刷を開始することができる。従って、印刷開始までの待ち時間を短縮することができる。
【0092】
なお、図4、図5に関して前述した具体例は、ホスト機器300から「画像データ」を受信する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、ホスト機器300から「印刷データ」を受信する場合においても、前述の場合と同様に、イメージバンドの形成に必要な「印刷データ」のみをホストに対して要求し、受信・印刷した後に次のイメージバンドの「印刷データ」をホストに対して要求するという手順により、上述の効果を同様に得ることができる。
【0093】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施形態においては、プリンタは、圧縮された画像データの復元手段もさらに備える。そして、ホスト機器から圧縮された画像データの一部のみを受信し、復元してイメージバンド毎に印刷することができる。
【0094】
図6は、本実施形態に係るプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【0095】
すなわち、本実施形態のプリンタ10Bは、インターフェイス部12、受信部14、解釈部16、復元部18、格納部20、印刷データ生成部22、イメージ生成部24、データ要求判断部26、及びプリンタエンジン28を有する。
【0096】
図6に関しては、図1と同様の部分には同一の符合を付して詳細な説明は省略する。
【0097】
本実施形態においては、解釈部16の後段に復元部18が設けられている。復元部18は、ホスト機器300から圧縮された形式の「画像データ」が送られた場合に、これを復元解凍する役割を有する。
【0098】
すなわち、ホスト機器300において取り扱われる「画像データ」は、例えばJPEGフォーマットのように圧縮された特定のデータフォーマットを有する場合が多い。本実施形態のプリンタ10Bは、ホスト機器300から受信した「画像データ」がこのような圧縮されたフォーマットのものであると解釈部16が判断すると、図6において符号Aで表した経路を介してその圧縮された「画像データ」を復元部18に送る。復元部18は、このデータを順次復元し、例えばRGB画像データの形式にして格納部20に格納する。これ以降の動作は、第1実施形態に関して前述した通りとすることができる。
【0099】
つまり、本実施形態のプリンタ10Bは、ホスト機器300から送られたきたデータの形式に応じて、3通りの経路のいずれかを選択して処理することができる。すなわち、圧縮された「画像データ」は、経路Aを介して復元処理を施す。また、非圧縮の「画像データ」に対しては、経路Bを介して「印刷データ」に変換する。また、「印刷データ」を受信した場合には、経路Cを介して印刷を実行する。これらの経路の切り替えは、解釈部16により決定される。つまり、解釈部16は、ホスト機器300から送られたデータを解析し、その種類に応じて適宜データ処理経路を選択してデータを供給する。
【0100】
以下、JPEGフォーマットの「画像データ」を受信する場合を具体例として説明する。
【0101】
図7は、JPEG画像データの圧縮と復元の方法を概念的に表した説明図である。すなわち、同図(a)〜(d)は、圧縮のプロセスを表し、同図(e)〜(h)は復元のプロセスを表す。
【0102】
図7(a)に表された原画は、まず、同図(b)に表したように、8ピクセル×8ピクセルのブロックに分割される。そして、同図(c)に表したように、ブック毎にDCT(descrete cosince transform:離散コサイン変換)処理が施される。DCT処理は周波数変換に対応し、この処理によってブロック画像が周波数により表される。一般に画像データは、周波数スペクトルの形式で表すと低周波数帯域において分布が見られ、この結果として少ない情報量で符号化が行うことができる。このように周波数に変換した後にさらに量子化することにより離散化させる。このようにDCT量子化したデータをジグザク走査して一列に並べ、ハフマン符号化などの処理を施すことにより、同図(d)に表したような符号列とすることができる。
【0103】
一方、復元は、上述した一連の処理を逆に施すことにより、同図(e)〜(h)に表したように実行される。
【0104】
また、カラー画像の場合には、通常は、Y(輝度)Cb(青色差)Cr(赤色差)のデータに分解してそれぞれのデータを圧縮する。従って、これらを復元した後に、RGBデータに変換する必要がある。
【0105】
以上の説明から分かるように、JPEG形式で圧縮された画像データは、8ピクセル×8ピクセルのブロック単位で取り扱うことができる。従って、本実施形態においては、JPEGのブロックの大きさと印刷する際のイメージバンドの幅との関係が重要となる。
【0106】
図8は、JPEG画像のブロックと印刷する際のイメージバンドとのサイズの関係を例示した概念図である。
【0107】
まず、同図(a)は、用紙Sの上において画像Aと、画像Bとが主走査方向に並べられ、それぞれの分割ブロックBLがイメージバンドI1、I2・・・の幅よりも大きい場合を表す。この場合には、プリンタ10Bは、ホスト機器300からブロック単位でJPEG画像データを順次受け取り、同図(a)に符号W1で表したように、画像の横幅分のデータが揃ったら復元処理を施して「画像データ」とすることができる。そして、この「画像データ」を「印刷データ」に変換し、「イメージバンドI1」を印刷する。「印刷データ」のうちの残余の部分は、次の「イメージバンドI2」において印刷する。
【0108】
一方、図8(b)は、分割ブロックBLがイメージバンドI1、I2・・・の幅よりも小さい場合を表す。この場合には、プリンタ10Bは、ホスト機器300から複数列の分割ブロックに対応する「画像データ」を読み込む。例えば、図示した例においては、画像Aと画像Bのそれぞれについて、ブロック列W1とW2とを順次読み込む。このようにして、「イメージバンドI1」の形成に必要な「画像データ」のみを読み込んで順次印刷することができる。なお、同図(b)の場合も、ブロック列W2の画像データのうちで「イメージバンドI1」からはみ出した部分のデータは、次の「イメージバンドI2」の形成に利用することができる。
【0109】
図9は、本実施形態のプリンタの動作の具体例を表すフローチャートである。
【0110】
すなわち、同図に表した具体例は、ホスト機器にJPEG形式のひとつまたは複数の画像ファイルが格納され、これらを並べて印刷する場合を表す。
【0111】
この場合に、まず、ステップS202〜S216において、印刷すべき画像ファイルのタグデータを予め調べる。すなわち、ステップS202では、プリンタ10Bの受信部14または格納部20において、印刷すべきすべての画像ファイルのポインタを初期化する。
【0112】
次に、ステップS204において、受信部14または格納部20に、画像ファイル毎に256バイトのデータバッファを用意する。
【0113】
次に、ステップS206において、最初の画像ファイルにアクセスする。例えば、図4に表した例では、画像Aのファイルにアクセスする。
【0114】
次に、ステップS208において、その画像ファイルから256バイトの画像データをデータバッファに読み込む。
【0115】
次に、ステップS210において、読み込んだ画像データのタグデータを解析する。タグデータの解析が未了の時(ステップS212:No)は、ステップS208に戻り、次の256バイトのデータをロードして同様に解析する。
【0116】
一方、タグデータを解析した場合(ステップS212:Yes)は、ステップS214に進み、次の画像ファイルにアクセスする。例えば、前述の図4(a)に例示したように、次の画像Bがある場合(ステップS216:No)は、その画像について256バイトのデータをロードしてタグを解析する。
【0117】
一方、次の画像ファイルがない場合(ステップS216:Yes)は、タグデータの解析を終了し、画像データの読み込みを開始する。すなわち、ステップS218において、印刷すべき画像ファイル毎の展開ポインタを初期化する。
【0118】
次に、ステップS220において最初の画像ファイルにアクセスする。つまり、データ要求判断部26がホスト機器300に対して「画像データ」の送信を要求する。
【0119】
ここで、バッファされた画像データがない場合(ステップS222:Yes)は、ホスト機器300から新たに256バイトの「画像データ」を読み込み、ステップS226において復元する。この復元は、プリンタ10Bの復元部18が実行する。一方、ステップS208において読み込んだ「画像データ」がバッファされている場合(ステップS222:No)は、まず、このデータを復元部18において復元する。
【0120】
次に、ステップS228において、8×8のブロックの復元が完了したか否かを判断する。一般に、JPEGなどのデータ圧縮方式においては、原画像によって圧縮率が変化する。従って、8ピクセル×8ピクセルの画像ブロックを構成するJPEGデータのバイト数も、原画像に応じて異なる。
【0121】
8×8のブロックの復元が未了の時(ステップS228:No)は、ステップS224に戻り、次の256バイトのデータを読み込んで復元を続行する。
【0122】
一方、8×8のブロックの復元が終了した時(ステップS228:Yes)は、復元した画像データをステップS230において格納部20のバンドバッファ上に展開し、8ピクセルに対応してステップS232で水平展開ポインタを「8」だけ進める。
【0123】
次に、ステップS234において、印刷すべき画像の横幅分のブロック列の復元が完了したか否かを判断する。未了の場合は、ステップS224に戻って「画像データ」の読み込みを続行する。
【0124】
完了した場合(ステップS234:Yes)は、ステップS236に進み、次の画像ファイルにアクセスする。つまり、データ要求判断部26は、次の画像ファイルがあるか否かを判断し、必要に応じて「画像データ」をホスト機器300に対して要求する。
【0125】
次の画像ファイルがある場合(ステップS238:No)は、ステップS222に戻って、その画像ファイルに対応するバッファデータがあるか否かを判断し、必要に応じて読み込み、復元を開始する。
【0126】
一方、次の画像ファイルがない場合(ステップS238:Yes)は、ステップS240に進み、垂直展開ポインタを「8」だけ進める。これは、高さ8ピクセルのブロックを横に並べた「画像データ」が展開されたからである。一方、水平展開ポインタは、次の展開に備えて「0」にする。
【0127】
次に、ステップS242において、イメージバンドに対応する「画像データ」が揃ったか否かを判断する。イメージバンドを形成するために「画像データ」が不足している時(ステップS242:No)は、ステップS220に戻り、その画像ファイルにさらにアクセスして「画像データ」の読み込み、復元を続行する。
【0128】
一方、「イメージバンド」を形成するに足る「画像データ」が復元された場合または印刷ページが終了した場合(ステップS242:Yes)は、ステップS244に進み、「印刷データ」への変換を実行する。この変換は、印刷データ生成部22において実行される。そして、このようにして生成された「印刷データ」は、イメージ生成部24を介してプリンタエンジン28に送られ、印刷される。
【0129】
このようにしてイメージバンドを印刷した後には、ステップS248において、ページの印刷が終了したか否かを判断する。未了の場合(ステップS248:No)は、ステップS218に戻り、次のイメージバンドの形成のための「画像データ」の読み込みを続行する。
【0130】
一方、ページが完了した場合(ステップS248:Yes)は、ステップS250において排紙する。
【0131】
以上、具体例を参照しつつ詳述したように、本実施形態においても、複数の画像を主走査方向に並べて印刷するような場合でも、「1イメージバンド分の印刷データ」に相当する「画像データ」をホスト機器に要求し、この「画像データ」を順次復元し、印刷データに変換して印刷を実行する。
【0132】
従って、画像バッファメモリすなわち、図6に表した受信部14や格納部20のメモリ容量は、「イメージバンド」に対応するだけの量で良い。従って、図10(b)に表した構成と比較して、メモリ容量を大幅に節約することができ、メモリコストを大幅に低減することができる。また、大容量のメモリを管理する煩雑さも解消される。
【0133】
さらに、本発明によれば、ホスト機器から画像データの一部のみを受信して印刷を開始することができる。従って、印刷開始までの待ち時間を短縮することができる。
【0134】
さらに、本実施形態によれば、プリンタ10Bが復元部18を有し、圧縮された「画像データ」の復元・解凍を実行することができる。従って、ホスト機器300は、JPEGのような汎用性の高い圧縮画像データをそのままプリンタに送出すれば良い。つまり、ホスト機器300が画像データの復元を行う必要がなく、ホスト機器の負担が大幅に軽減されると同時に、ホスト機器として接続できるものを従来よりも大幅に拡げることができる。
【0135】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0136】
例えば、上述の具体例においては、2つの画像を主走査方向に並べて印刷する場合を挙げつつ説明したが、本発明は、3つあるいはそれ以上の画像を主走査方向に並べて印刷する場合においても同様に適用して、より顕著な効果を奏することは勿論である。
【0137】
また、上述の具体例においては、インクジェットプリンタの例を挙げつつ説明したが、本発明は、これ以外にもあらゆる種類の「シリアルプリンタ」に適用して同様の効果を得ることができる。
【0138】
また、入力される画像データのフォーマットも、JPEGに限定されずプリンタにおいて適宜復元が可能なあらゆるフォーマットの画像データを同様に用いることができる。この点に関しては、例えば、JPEGの他にも、異なる方式のデータフォーマットに対応した復元部を設けて、入力される圧縮画像データのフォーマットに応じて適宜復元方式を選択できるようにしても良い。
【0139】
また、プリンタが用いるインクの色も、具体例として挙げたCMYK4色に限定されるものではなく、これらにライトシアン、ライトマゼンタなどの淡色を加えたものや、その他のあらゆるインクの組み合わせを同様に用いることができる。
【0140】
また、本発明は、カラー印刷をするシリアルプリンタに限定されず、モノクロ印刷するシリアルプリンタについても同様に適用して同様の効果を得ることができる。例えば、JPEG形式の多階調モノクロ画像などを印刷する場合において、上述した各種の効果を同様に得ることができる。
【0141】
さらに、シリアルプリンタ方式を採るものであれば、プリンタ専用機には限定されず、複写機、ファクシミリ装置などの他の機能を備えた複合機であっても良い。
【0142】
その他、当業者であれば、本明細書に開示した本発明の要旨の範囲内で種々の追加、変更等が可能である。
【0143】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した形態で実施され、以下に説明する効果を奏する。
【0144】
まず、本発明によれば、シリアルプリンタとホスト機器との間での双方向通信を行い、ホスト機器から「画像データ」を部分的に読み込み、順次「印刷データ」に変換して「イメージバンド」を印刷することにより、主走査方向に複数の画像を並べて印刷するような場合においても、画像バッファメモリのメモリ容量を大幅に節約することができ、メモリコストを大幅に低減することができる。また、大容量のメモリを管理する煩雑さも解消される。
【0145】
また、本発明によれば、ホスト機器から画像データの一部のみを受信して印刷を開始することができる。従って、印刷開始までの待ち時間を短縮することができる。
【0146】
さらに、本発明によれば、シリアルプリンタに復元部を設け、圧縮された「画像データ」の復元・解凍を実行させることによって、ホスト機器は、JPEGのような汎用性の高い圧縮画像データをそのままプリンタに送出すれば良い。つまり、ホスト機器が画像データの復元を行う必要がなく、ホスト機器の負担が大幅に軽減されると同時に、ホスト機器として接続できるものを従来よりも大幅に拡げることができる。
【0147】
同時に、本発明によれば、シリアルプリンタに印刷データ生成部を設けることにより、ホスト機器は印刷データ生成部を有する必要も無くなり、各種のデジタル機器をホストとして接続することができるようになる。
【0148】
つまり、本発明によれば、デジタルカメラや、各種のPDA(personal digital assistant:個人用携帯型情報端末)、あるいはインターネットなどのデータ源に接続して画像データをダウンロードできる各種のデジタル機器などをホスト機器とすることができる。そして、これらのホスト機器にプリンタを直接接続して、所望の画像を主走査方向に並べて低コスト且つ迅速に印刷することが可能となる。つまり、従来と異なり、ホストコンピュータを介することなくこれらの機器から直接画像データを取り出して印刷することができ、プリンタの応用範囲を大幅に拡げることができる。
【0149】
以上詳述したように、本発明によれば、メモリコストを低減させ、印刷の待ち時間を短縮し、応用範囲を従来よりも大幅に拡げるできるシリアルプリンタを提供することが可能となり産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【図2】印刷データ生成部16の構成の具体例を表すブロック図である。
【図3】本発明のプリンタとホスト機器との情報の授受を表す概念図である。
【図4】第1実施形態のプリンタとホスト機器との間のデータ授受のタイミングの具体例を表す説明図である。
【図5】第1実施形態のプリンタ10Aの動作をより一般的に表したフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係るプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【図7】JPEG画像データの圧縮と復元の方法を概念的に表した説明図である。
【図8】JPEG画像のブロックと印刷する際のイメージバンドとのサイズの関係を例示した概念図である。
【図9】第2実施形態のプリンタの動作の具体例を表すフローチャートである。
【図10】「印刷データ生成部」を含んだ印刷システムの構成を例示した概念図である。
【図11】印刷画像の一例を表す概念図である。
【図12】図10(b)に表したプリンタ200Bの動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
10A、10B シリアルプリンタ
12 インターフェイス部
14 受信部
16 解釈部
16A サイズ変換部
16B 色変換部
16C ハーフトーン処理部
16D インターレース処理部
18 復元部
20 格納部
22 印刷データ生成部
24 イメージ生成部
26 データ要求判断部
28 プリンタエンジン
100、200、300 ホスト機器
150 印刷データ生成部
210 バッファメモリ
220 プリンタエンジン

Claims (2)

  1. デジタルカメラあるいはPDAあるいはデジタル機器からJPEG形式で1つの画像として圧縮された状態の画像データを受信して、画像形成ヘッドと媒体とが相対的に主走査と副走査とを繰り返すことにより前記媒体の上に前記画像データに対応する画像を形成するシリアルプリンタであって、
    前記主走査方向に沿って配列された複数の前記画像を印刷するために、前記複数の画像に対応するそれぞれの画像データを、前記画像データのデータサイズよりも小さい所定のデータサイズごとに受信し、前記受信した画像データをJPEG形式のブロック単位で復号して印刷データに変換するとともに、前記受信して復号し印刷データに変換する処理を、前記それぞれの画像データから前記主走査方向に沿って配列されたJPEG形式の分割ブロックの列の単位で交互に実行し、前記画像形成ヘッドと前記媒体との前記主走査により形成されるイメージバンドの印刷のために必要とされる情報が揃ったら、前記イメージバンドの印刷を実行することを特徴とするシリアルプリンタ。
  2. デジタルカメラあるいはPDAあるいはデジタル機器からJPEG形式で1つの画像として圧縮された状態の画像データを受信して、画像形成ヘッドと媒体とが相対的に主走査と副走査とを繰り返すことにより前記媒体の上に前記画像データに対応する画像を形成するシリアルプリンタを制御するプログラムを格納した記録媒体であって、
    前記プログラムは、前記主走査方向に沿って配列された複数の前記画像を印刷するために、前記複数の画像に対応するそれぞれの画像データを、前記画像データのデータサイズよりも小さい所定のデータサイズごとに受信させ、前記受信させた画像データをJPEG形式のブロック単位で復号させて印刷データに変換させるとともに、前記受信させて復号させ印刷データに変換させる処理を、前記それぞれの画像データから前記主走査方向に沿って配列されたJPEG形式の分割ブロックの列の単位で交互に実行させ、前記画像形成ヘッドと前記媒体との前記主走査により形成されるイメージバンドの印刷のために必要とされる情報が揃ったら、前記イメージバンドの印刷を実行させることを特徴とする記録媒体。
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