JP4320590B2 - ラジカル重合性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、特にホルムアルデヒド補足機能を有するラジカル重合性樹脂組成物を提供するものである。
従来、ラジカル重合性樹脂は、硬化が速く、作業時間・施工時間を短くすることが可能である。そして、その硬化物は耐薬品性が良好で、美麗な仕上がりを与えるため、ライニング材、木工用塗料、成型物、シーリング材、接着剤等に用いられている。そして、かかるラジカル重合性樹脂を重合し硬化させるラジカルは、重合性不飽和二重結合を有する重合性不飽和樹脂と重合性不飽和単量体とを反応させ硬化物を与える一方、ホルムアルデヒドを発生させることが知られている(例えば非特許文献1参照)。
ホルムアルデヒドは、シックハウス等環境問題の原因物質とされ、その放散量が建築基準法により規制される。
この規制に対して、(1)ホルムアルデヒドの放散量がある値より減少するまで硬化後の養生時間を長くする方法、(2)高温での後硬化を行いホルムアルデヒドを強制的に揮散させ、残存するホルムアルデヒドを放出させる方法、(3)乾燥した酸の条件下での、アルコールによるアセタール化によりホルムアルデヒドを捕捉する方法等が提案されているが、(1)については、JIS K 5970による養生期間7日以内では、ホルムアルデヒドの放散量が規制対象外まで低下しきれず、(2)及び(3)については、樹脂の硬化性に悪影響を及ぼしたり、ホルムアルデヒド捕捉機能が劣るなど、未だ満足できるものが得られていなかった。
Stanford Research Institute Volume1 Number 7 July,1968; Frank R. Mayo
本発明の目的は、特にホルムアルデヒド補足機能を有するラジカル重合性樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、これらの課題について鋭意研究の結果、特定の構造を有する化合物を用いることによってホルムアルデヒドの放散が抑制されたラジカル重合性組成物を得ることができることを発見することにより、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、エチレン尿素、アジピン酸ジヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)0.01〜10重量%を含有してなるラジカル重合性樹脂組成物を提供するものである。
−NH−Y (3)
(式中、R は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、水酸基で置換されたアルキル基、アミノ基で置換されたアルキル基、アルコキシ基で置換されたアルキル基、アミノ基、フェニルカルボキシル基、ウレタン結合を有する1価の官能基及び−NHNH−R8を表す。Yは−NH−、−CO−NH−、又は−COO−のいずれかを含む官能基を表す。またR とYとは結合して環を形成していてもよい。)
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、良好なホルムアルデヒド放散抑制効果を有するので土木建築用被覆材や木工用塗料、成形用コンパウンド、接着剤、FRPの用途に有用である。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に使用する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)としては、(メタ)アクリル酸エステルを主たる成分とする重合性単量体を重合して得られものである。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を得るために用いる重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸β−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、スチレン等が挙げられる。
本発明に使用するエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)[以下重合性不飽和単量体(B)という]としては、前記重合性単量体を用いることができる。
また上記した重合性不飽和単量体(B)以外に、低臭性の目的で、アルキル基の炭素原子数が1〜4であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及び/又はフェニル基を有する重合性単量体を単独又は2種以上を併用して用いることができる。
アルキル基の炭素原子数が1〜4であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
フェニル基を有する重合性単量体としては、例えばフェニル基を有する分子量180以上のアクリロイル基を有するアクリル系単量体が好ましく用いられ、かかる単量体の具体例としてフェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェノールEO変性メタクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタクリレート、ノニルフェノールEO変性メタクリレート、フェノキシプロピルメタクリレート、フェノールPO変性メタクリレート、ノニルフェノキシプロピルメタクリレート、ノニルフェノールPO変性メタクリレート、メタクリロイルオキシエチルフタレート等が挙げられる。
さらには、重合性不飽和単量体(B)以外に、本発明のラジカル重合性樹脂組成物の硬化物の表面乾燥性を向上させるため、本発明の効果を損なわない範囲で各種の化合物を用いることができる。かかる化合物としては、例えばジシクロペンタジエン、ジシクロデカンまたはトリアジンの如き各種誘導体類、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルメタアクリレートまたはトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌルアクリレート等が挙げられる。
本発明に使用するホルムアルデヒド捕捉剤としての一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物及び一般式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)を用いることにより、ラジカル重合性樹脂組成物をラジカル重合させ硬化させる際、塗膜、成形物の硬化阻害等の問題がなく、効果的にホルムアルデヒド放散量を削減することができるものである。
−NH−Y (3)
(式中、R は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、水酸基で置換されたアルキル基、アミノ基で置換されたアルキル基、アルコキシ基で置換されたアルキル基、アミノ基、フェニルカルボキシル基、ウレタン結合を有する1価の官能基及び−NHNH−R8を表す。Yは−NH−、−CO−NH−、又は−COO−のいずれかを含む官能基を表す。またR とYとは結合して環を形成していてもよい。)
一般式(3)で表される化合物としては、例えば尿素、モノメチル尿素、モノメチロール尿素、ジメチロール尿素、ジメチル尿素、ジフェニル尿素、メチレン尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、アルコシキメチル尿素等、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、ナフテン酸ジヒドラジド等、ウレタン(メタ)アクリレート等のビニルウレタン化合物が挙げられる。これらのうち、ホルムアルデヒド捕捉効果の大きい点でエチレン尿素、アジピン酸ジヒドラジドが好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を製造する方法としては、特に制限はないが、重合性単量体を100%重合せしめた重合物を粉砕したり、懸濁重合によって得られる100%重合体を乾燥して用いることができる。
さらに、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)と重合性単量体(B)との混合物を得る方法としては、前記100%重合体を重合性単量体(B)に溶解させる方法、重合性単量体(B)を塊状重合し、100%重合する前に重合を止めることによって部分重合体として(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)と重合性単量体(B)の混合物を得る方法がある。
前記化合物(C)の添加量は、ラジカル重合整樹脂組成物の硬化性を損なわない範囲であれば特に制限されないが、被覆材料中、0.01〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。添加量が0.01重量%未満であるとホルムアルデヒド捕捉能力が十分でなく、また10重量%を越えると、得られる硬化物の性能に悪影響を及ぼす場合がある。
一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物及び一般式(3)で表される化合物(C)は、成分として、ラジカル重合性樹脂組成物に含まれるものであってもよいし、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)の骨格内に、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、又は一般式(3)で表される化合物と同様の構造を有する単位を導入したものでもかまわない。
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、通常硬化剤、すなわちラジカル重合開始剤、及び硬化促進剤、すなわちラジカル重合促進剤が添加される。
かかる硬化剤としては、熱硬化剤や光硬化剤が挙げられる。熱硬化剤としては、有機過酸化物が挙げられ、例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等、公知公用のものが挙げられる。熱硬化剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.5〜5重量部であり、かかる範囲で使用することで可使時間、物性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
かかる光硬化剤としては、例としてベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系等が挙げられる。光硬化剤の添加量は、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して、0.1〜3重量部である。
また、硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4-(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられる。これらの硬化促進剤のうち、アミン類、金属石鹸類が好ましい。
これらの硬化促進剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用しても良い。またこれらの硬化促進剤は、予め樹脂に添加しておいても良いし、使用時に添加しても良い。硬化促進剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部である。
さらに硬化速度を調整するため、重合禁止剤などを使用することができる。
重合禁止剤としては、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等を挙げることができる。重合禁止剤の添加量は、本発明に用いられる樹脂に対して10〜1000ppm添加するのが好ましく、50〜200ppm添加するのがさらに好ましい。かかる範囲で使用することで貯蔵安定性、作業性、強度発現性の優れた樹脂組成物を得ることができる。
さらに、本発明のラジカル重合性樹脂組成物には、各種添加剤、例えば、充填剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、低収縮化剤、老化防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、繊維強化材、ワックス、揺変剤、添加することができる。
前記充填剤としては、例えば水硬性ケイ酸塩材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等の無機充填剤が挙げられる。これらのうち、硬化時の半透明性を考慮すると、好ましくは水酸化アルミニウム、ガラス粉および炭酸カルシウムである。
繊維強化材としては、例えばガラス繊維、アミド、アラニド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維等が挙げられる。これらを単独あるいは組み合わせて用いられる。施工性、経済性を考慮した場合、好ましくはガラス繊維および有機繊維である。また、繊維の形態は平織り、朱子織り、不織布およびマット状等が挙げられる。
また、樹脂の物性を改善するために、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂などのラジカル重合性を有する樹脂を添加することもできる。
さらに、メチルテトラヒドロ無水フタル酸やアリルエーテル基を有し、空気乾燥性を持つ化合物及び樹脂を併用することもできる。このような空気乾燥性化合物は、塗料、ライニングなど薄膜での使用の場合、好ましく用いられる。
また、表面乾燥性を向上させるために、ワックスが用いられる。ワックスは特に限定されるものでなく通常一般的に用いられているものであれば使用できる。その使用量は(メタ)アクリル系重合体(A)と重合性不飽和単量体(B)の合計100重量部に対して、0.005〜5重量部の範囲で添加することができ、好適には0.1〜3重量部である。
上記した本発明のラジカル重合性樹脂組成物の用途としては、例えば床材、塗料、壁面被覆材、道路マーキング材、シール材、ライニング材、FRP、注型、接着剤、加熱圧縮成型用材料等が挙げられ、特に好ましくはコンクリートを母材とする床材やアスファルトを母材とする舗装材、あるいは木を母材とする木工用塗料に適するものである。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、文中「部」とあるのは、重量部を示すものである。
[参考例1] メタクリル酸エステル系重合体の合成
攪拌機、温度計、環流コンデンサーを付した5リットルセパラブルフラスコにイオン交換水2500g、NaNO0.213g、「ジュリマーAC−10H」(ポリアクリル酸、日本純薬社製)18.8gを入れ攪拌し、窒素気流中で60℃まで加熱した。これにメチルメタクリレート1250g、連鎖移動剤としてラウリルメルカプタン7.5g、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)(日本油脂社製「パーブチルO」)12.5gの混合液を投入した。攪拌速度を200rpmにして、温度を80℃に保ち、3時間後、比重が1.13以上になったのを確認後、さらに3時間加熱攪拌した。反応中ブロッキング等の問題は生じなかった。冷却後、200メッシュの濾布で濾過、水洗後乾燥(40℃、10時間その後40℃で24時間真空乾燥)し、パール状のポリマーを得た。GPCによる分子量測定の結果Mn=32000であった。
(実施例1)
参考例1で得られた重合体30部をメチルメタクリレート70部に溶解し、シラップ状のアクリル樹脂を得た。この樹脂100部に、エチレン尿素(以下捕捉剤1という)0.2部(メタノールに加熱溶解添加)を配合し、混合攪拌した。
この混合物100部に対し、パラトルイジンPO付加物0.3、ベンゾイルパーオキサイド2.0部を配合し、ラジカル重合性樹脂組成物を得た。
(実施例2)
エチレン尿素の代わりに、アジピン酸ジヒドラジド(以下補足剤2という)1.0部を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、ラジカル重合性樹脂組成物を得た。
(比較例1)
実施例1の樹脂にホルムアルデヒド捕捉剤としての化合物(C)を添加しない以外は、実施例1と同様に操作を行い、ラジカル重合性樹脂組成物を得た。
硬化性評価及びホルムアルデヒド放散量を測定した。硬化性評価及び測定方法は以下のとおりである。
<硬化性評価>
硬化状態は、ラジカル重合性樹脂組成物のゲルタイムの延長の有無により評価した。
「ゲルタイム」は、容量100mlのデスカップに各実施例で得られたラジカル重合性樹脂組成物を50g計量し、パラトルイジン0.15gを添加して25℃温度に調整した後、ベンゾイルパーオキサイド1gを混合添加した。これを25℃の恒温槽に浸漬し、ゲルが発生して攪拌棒から樹脂が糸切れ状態になるまでの時間をゲルタイムとした。
ホルムアルデヒド捕捉剤を含まないラジカル重合性樹脂組成物である前記比較例でのゲルタイムに比較し著しいゲルタイムの延長がないか否かを確認した。著しいゲルタイムの延長がないものを「〇」とした。
<ホルムアルデヒド放散量>
温度23℃、湿度50%の環境試験室内(4m×4m×2m)で、150mm×150mmのアルミニウム板2枚のそれぞれに、各実施例及び比較例で得られたラジカル重合性被覆材料を刷毛にて約1.0kg/mの厚さになるように塗布し、試験片とした。試験片はデシケーター中で1週間放置した後、この試験片を用い、JIS K 5601−4−1デシケーター法により測定した。
Figure 0004320590

Claims (1)

  1. (メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、エチレン尿素、アジピン酸ジヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(C)0.01〜10重量%を含有してなるラジカル重合性樹脂組成物。
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