JP2014509671A - 組成物をラジカル硬化する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、メタクリレート含有化合物(a1)と、5つの遷移金属化合物(c)および過酸化物の存在下にて前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーと、を含む組成物をラジカル硬化する方法であって、その組成物が、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして式(1)による化合物(b)(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)を含み、かつその組成物が、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み、かつその硬化が、ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物の存在下にて行われる、方法に関する。
Description
本発明は、メタクリレート含有化合物(a1)と、遷移金属化合物(c)および過酸化物の存在下にて前記メタクリレート含有化合物と共重合性であるモノマーと、を含む組成物をラジカル硬化する方法に関する。
かかる方法は当技術分野で公知である。例えば、反応性希釈剤としてのスチレン中で希釈された、メタクリレート官能性樹脂を含む組成物であって、その樹脂組成物がコバルト化合物などの遷移金属化合物で予備促進される組成物は、過酸化物を用いてラジカル共重合(硬化)される。スチレンは非常に有効な反応性希釈剤であることから、前記メタクリレート官能性樹脂と共重合性のモノマーとして使用されることが多い。スチレンは高い共重合能力および優れた切断力(コモノマーとしてスチレンを使用した場合、組成物の粘度を効率的に下げることができる)を有することから、スチレンは非常に有効な反応性希釈剤であるが、スチレンは揮発性であるため、より一層邪魔になる望ましくない臭気を有する。これを考慮して、良好な反応性および良好な切断力を有するが、臭気が少なく、かつ/または揮発性が低い(つまり、より高い沸点を有する)他のコモノマーと、スチレンを少なくとも一部置き換える必要がある。標準的な置き換えは、高沸点のメタクリレート含有化合物の使用である。しかしながら、一般にその化合物は切断力が低く、さらに酸素により激しく阻害され、つまり空気中で硬化すると、その表面が粘着性または濡れた(未硬化)状態になる。
本発明の目的は、臭気が少なく、かつ高い硬化効率(短いゲル化時間、短いピーク時間および/または高いピーク温度によって実証される)を有する方法を提供することである。
この目的は驚くべきことに、組成物が、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)
を含み、かつ
組成物が、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み、かつその硬化が、ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物の存在下にて行われるという点から達成される。
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)
を含み、かつ
組成物が、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み、かつその硬化が、ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物の存在下にて行われるという点から達成される。
さらに驚くべきことに、空気の存在下にて本発明による方法を行った場合に、硬化を向上することができ、特に空気面の粘着性が低減され、さらには不粘着面が得られることが判明した。その他の利点は、少なくとも600ダルトンの数平均分子量Mnを有するメタクリレート含有化合物(a1)を含む組成物において、化合物(b)は良好な切断力を有することである。
さらに驚くべきことに、本発明の方法によって、硬化網状構造のガラス転移温度(Tg)および/または架橋密度が高くなり、したがって、向上した硬化網状構造が得られることが判明した。
式(1)による化合物を使用する、更なる利点は、バイオベースの原料からその構造を製造することができることである。
本発明によるラジカル硬化プロセスは特に、
(i)メタクリレート含有化合物(a1)、式(1)による化合物(b)(前記メタクリレート含有化合物(a1)と共重合性)、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含む組成物を提供する工程と、
(ii)ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を前記組成物に添加する工程と、
を含む。
(i)メタクリレート含有化合物(a1)、式(1)による化合物(b)(前記メタクリレート含有化合物(a1)と共重合性)、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含む組成物を提供する工程と、
(ii)ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を前記組成物に添加する工程と、
を含む。
この組成物は、式(1)による化合物(b)を含む。かかる化合物は、例えばTCI Europeから商業的に入手可能であり、かつ例えばGary M.Ksander、John E.McMurryおよびMark JohnsonによってA Method for the Synthesis of Unsaturated Carbonyl Compounds in J.Org.Chem.1977,vol.42,issue 7,pp.1180−1185に、またはMitsuru UedaおよびMasami TakahasiによってRadical−Initiated Homo− and Copolymerization of α−Methyl−γ−Butyrolactone in J.Pol.Sci.A 1982,vol.20,p.2819−2828に記述される方法で製造することができる。
好ましくは、nは1または2である。さらに好ましくは、nは1である。Xは好ましくはOである。好ましくは、R1およびR2はそれぞれ個々に、HまたはCH3を表す。さらに好ましくは、R1およびR2はどちらもHであるか、またはR1はHであり、R2はCH3である。本発明の好ましい実施形態において、組成物は、式(2)
(式中、R1はHまたはCH3である)による化合物(b)を含む。
(式中、R1はHまたはCH3である)による化合物(b)を含む。
この組成物は好ましくは、少なくとも225ダルトンの数平均分子量Mnを有するメタクリレート含有化合物(a1)を含む。本明細書で使用される、数平均分子量(Mn)は、ポリスチレン標準物質を用いたGPCを使用して、テトラヒドロフラン中で決定される。好ましくは、メタクリレート含有化合物(a1)は、最大で10000ダルトンの数平均分子量Mnを有する。
好ましくは、組成物中に存在するメタクリレート含有化合物(a1)の少なくとも一部は、少なくとも2のメタクリレート官能価を有する。本明細書で使用される、メタクリレート官能価は、メタクリレート含有化合物1分子当たりのCH2=CMeCOO−数として定義される。好ましい実施形態において、この組成物はメタクリレート含有化合物(a1)の混合物を含み、その混合物は、1を超える、好ましくは1.5を超える、さらに好ましくは1.7を超えるメタクリレート平均官能価を有する。平均官能価の上限は重要ではない。好ましくは、平均官能価は、4より低く、さらに好ましくは3より低い。
好ましくは、メタクリレート含有化合物(a1)はさらに、少なくとも1つのエーテル基、少なくとも1つのヒドロキシル基および/または少なくとも1つのウレタン基を含有する。好ましい一実施形態において、メタクリレート含有化合物(a1)はさらに、エーテル基を含有する。エーテル基をさらに含有する、好ましいメタクリレート含有化合物(a1)は、アルコキシル化ビスフェノールAジメタクリレートである。
他の好ましい実施形態において、メタクリレート含有化合物(a1)はさらに、エーテル基およびヒドロキシル基を含有する。エーテル基およびヒドロキシル基をさらに含有するメタクリレート含有化合物(a1)は好ましくは、エポキシオリゴマーまたはポリマーをメタクリル酸またはメタクリルアミド、好ましくメタクリル酸と反応させることによって得られる。エーテル基およびヒドロキシル基をさらに含有する、好ましいメタクリレート含有化合物(a1)は、ビスフェノールAグリセロレートジメタクリレートである。
さらに他の好ましい実施形態において、メタクリレート含有化合物(a1)はさらに、ウレタン基を含有する。ウレタン基をさらに含有する、メタクリレート含有化合物(a1)は好ましくは、ヒドロキシル官能性メタクリレートをイソシアネートと反応させることによって得られる。
組成物中に存在するメタクリレート含有化合物(a1)は、上述のメタクリレート含有化合物の混合物であってもよい。
組成物が少なくとも600ダルトンの数平均分子量Mnを有するメタクリレート含有化合物(a1)を含む場合には、組成物はさらに、最大で300ダルトンの数平均分子量を有するエチレン性不飽和化合物(a2)を含む。非限定的な好ましい例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ラウリルメタクリレートまたはその混合物である。
化合物(a)と(b)の総量に対する化合物(b)の量は、好ましくは少なくとも1重量%、さらに好ましくは少なくとも5重量%、またさらに好ましくは少なくとも10重量%、またさらに好ましくは少なくとも25重量%である。本明細書で使用される、化合物(a)の量は、化合物(a1)と(a2)の合計量である。化合物(a)と(b)の総量に対する化合物(b)の量は、好ましくは最大で99重量%、さらに好ましくは最大で95重量%、さらに好ましくは最大で90重量%、またさらに好ましくは最大で70重量%、またさらに好ましくは最大で65重量%である。好ましくは、化合物(a)と(b)の総量に対する化合物(b)の量は、1〜95重量%、さらに好ましくは25〜65重量%である。
本発明による方法は、メタクリレート含有化合物と、そのメタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとの混合物中に溶解され、かつCo、Cu、Mn、Fe化合物およびそのいずれかの混合物からなる群から選択される、遷移金属化合物(c)の存在下にて行われる。好ましくは、硬化効率を考慮して、この方法は、Co、Cu、Mn化合物およびそのいずれかの混合物からなる群から選択される遷移金属化合物(c)の存在下にて行われる。
Co化合物、Cu化合物、Fe化合物およびMn化合物は好ましくは、塩および/または錯体である。好ましくは、樹脂組成物は、カルボン酸コバルト、カルボン酸銅、カルボン酸鉄、カルボン酸マンガン、コバルトアセチルアセトネート、銅アセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、ハロゲン化鉄およびそのいずれかの混合物からなる群から選択される遷移金属化合物(c)を含む。好ましいハロゲン化鉄は塩化鉄である。さらに好ましくは、遷移金属化合物(c)は、カルボン酸コバルト、カルボン酸銅、カルボン酸鉄、カルボン酸マンガン、コバルトアセチルアセトネート、銅アセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、ハロゲン化鉄およびそのいずれかの混合物である。カルボキシレートは、好ましくはC1〜C30カルボキシレート、さらに好ましくはC1〜C16カルボキシレートである。
Co塩は好ましくは、Co2+および/またはCo3+塩である。Co錯体は好ましくは、Co2+および/またはCo3+錯体である。Cu塩は好ましくは、Cu+および/またはCu2+塩である。Cu錯体は好ましくは、Cu+および/またはCu2+錯体である。Mn塩は好ましくは、Mn2+および/またはMn3+塩である。Mn錯体は好ましくは、Mn2+および/またはMn3+錯体である。Fe塩は好ましくは、Fe2+および/またはFe3+塩である。Fe錯体は好ましくは、Fe2+および/またはFe3+錯体である。
本発明による方法で使用されるCo、Cu、MnおよびFe化合物の総量は、化合物(a)と(b)の合計1kg当たりのCo、Cu、MnおよびFeの総量(mmol)が、好ましくは0.01〜30、さらに好ましくは0.1〜20であるような量である。
この方法は、共促進剤の存在下にて行われ得る。遷移金属の選択に応じて、当業者は、目的の硬化特性を得るために適切な共促進剤を選択することができるだろう。例えば、Co化合物は、遷移金属化合物として使用され、共促進剤は好ましくは、アミンおよび/または1,3−ジオキソ化合物である。Cu化合物が遷移金属化合物として使用される場合、共促進剤は、好ましくはアミン、アセトアセトアミド、K塩、イミダゾールおよび/または没食子酸塩またはその混合物である。Mn化合物が遷移金属化合物として使用される場合、共促進剤は、好ましくは1,3−ジオキソ化合物、チオールおよび/またはK塩またはLi塩またはその混合物である。Fe化合物が遷移金属化合物として使用される場合、共促進剤は、好ましくはアルカリ金属塩と併用される、好ましくは1,3−ジオキソ化合物および/またはチオールである。1,3−ジオキソ化合物の非限定的な例は、アセチルアセトン、アセトアセテートおよびアセトアセトアミドである。共促進剤の量は広い範囲内で変動し、好ましくは0.01重量%を超え、10重量%未満、好ましくは0.1重量%を超え、5重量%未満である(この量は、(a1)、(a2)および(b)の総量に対して示されている)。
本発明の一実施形態において、樹脂組成物は、遷移金属化合物としてCo化合物、任意に共促進剤を含む。共促進剤は好ましくは、アミンおよび/または1,3−ジオキソ化合物である。本発明の他の実施形態において、樹脂組成物は、遷移金属化合物としてCu化合物を含み、樹脂組成物は好ましくは、アミン、アセトアセトアミド、K塩、イミダゾールおよび/または没食子酸塩またはその混合物から好ましくは選択される共促進剤をさらに含む。本発明のさらに他の実施形態において、樹脂組成物は、遷移金属化合物としてMn化合物を含み、樹脂組成物は好ましくは、1,3−ジオキソ化合物、チオールおよび/またはKまたはLi塩またはその混合物から好ましくは選択される共促進剤をさらに含む。本発明のさらに他の実施形態において、樹脂組成物は、遷移金属化合物としてFe化合物を含み、樹脂組成物は好ましくは、共促進剤をさらに含み、その共促進剤は好ましくは、アルカリ金属塩と好ましくは併用される、1,3−ジオキソ化合物および/またはチオールである。
組成物は好ましくは、ラジカル阻害剤をさらに含む。これらのラジカルは好ましくは、フェノール化合物、ベンゾキノン、ヒドロキノン、カテコール、安定性ラジカルおよび/またはフェノチアジンの群から選択される。添加され得るラジカル阻害剤の量は、やや広い範囲内で変動し、達成が望まれるゲル化時間の第1の指標として選択され得る。
本発明による組成物において使用することができるラジカル阻害剤の適切な例は、例えば2−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリメチル−フェノール、2,4,6−トリス−ジメチルアミノメチルフェノール、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−メチレンジ−p−クレゾール、ヒドロキノン、2−メチルヒドロキノン、2−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,6−ジメチルヒドロキノン、2,3,5−トリメチルヒドロキノン、カテコール、4−t−ブチルカテコール、4,6−ジ−t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン、メチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、ナフトキノン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール(TEMPOLとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン(TEMPONとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−カルボキシル−ピペリジン(4−カルボキシ−TEMPOとも呼ばれる化合物)、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン、1−オキシル−2,2,5,5−テトラメチル−3−カルボキシルピロリジン(3−カルボキシ−PROXYLとも呼ばれる)、ガルビノキシル、アルミニウム−N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、フェノチアジンおよび/またはこれらの化合物のいずれかの誘導体または組み合わせである。
有利には、組成物中のラジカル阻害剤の量(組成物の総量に対する)は、0.0001〜10重量%の範囲にある。さらに好ましくは、組成物中の阻害剤の量は、0.001〜1重量%の範囲にある。選択される阻害剤の種類に応じて、そのどの量が、本発明に従って良い結果を生じるかを当業者は容易に推定することができる。
ヒドロペルオキシドの非常に好適な例はt−ブチルヒドロペルオキシドおよびクメンヒドロペルオキシドである。好ましいペルケタールは、過酸化水素とケトンの付加生成物である。かかるペルケタールの非常に好適な例は、メチルエチルケトンペルオキシドおよびアセチルアセトンペルオキシドである。パーエステルの非常に好適な例は、過安息香酸t−ブチルである。パーカーボネートの非常に好適な例は例えば、t−ブチルパーオキシエチルヘキシルカーボネートである。選択される遷移金属化合物の種類に応じて、その過酸化物が本発明に従って良い結果を生じるかを当業者はかなり容易に、推定することができる。これらの過酸化物はパーカーボネートより高い熱安定性を有することから、過酸化物は好ましくは、ヒドロペルオキシド、パーエステルおよび/またはペルケタールである。
過酸化物の必要量は、広い範囲内で変動し、化合物(a)と(b)の総量に対して好ましくは0.001〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。
好ましい実施形態において、この方法は、化合物(a1)、(b)および(c)を含む組成物に過酸化物を添加することを含む。前記添加は好ましくは、化合物(a1)、(b)および(c)を含む組成物中に過酸化物を混合することによって行われる。
本発明による方法は、好ましくは−20〜+150℃の範囲、さらに好ましくは−20〜+100℃の範囲、またさらに好ましくは−20〜+40℃の範囲の温度で行われる。
本発明はさらに、メタクリレート含有化合物(a1)、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマー、遷移金属化合物(c)および過酸化物を含む多成分系であって、前記メタクリレート含有化合物と重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
かつCo、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属化合物(c);ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステルおよびパーカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種類の過酸化物を含む、多成分系に関する。
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
かつCo、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1つの遷移金属化合物(c);ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステルおよびパーカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種類の過酸化物を含む、多成分系に関する。
本明細書で使用される、多成分系とは、少なくとも2つの空間的に分離された成分を有する系を意味し、硬化網状構造を得るため多成分系を使用する前に、化合物(a1)および(b)の早期ラジカル共重合を防ぐため、化合物(a1)および(b)などのラジカル共重合性化合物を含まない1つの成分中に過酸化物が存在する。化合物(a1)および(b)のラジカル共重合が望まれるその瞬間に、上述の少なくとも1種類の過酸化物がこの組成物に添加される。好ましくは、前記添加は、化合物(a1)および(b)を含む組成物中に過酸化物を混合することによって行われる。本発明による多成分系は、少なくとも2つの成分を含む。
好ましい化合物(a1)、(b)および(c)ならびにその量は上述されるとおりである。この系はさらに、上記の量で更なる化合物を含み得る。
本発明による多成分系の使用には、硬化網状構造を得るために、ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物と共に、少なくとも化合物(a1)、(b)および(c)を混合することが必要とされる。
一実施形態において、多成分系は、少なくとも3つの成分I、IIおよびIIIを含み、成分Iは、化合物(a1)および(b)を含む組成物からなり、成分IIは、化合物(c)を含む組成物からなり、成分IIIは過酸化物を含む。
他の実施形態において、多成分系は、少なくとも2つの成分IおよびIIを含み、成分Iは、化合物(a1)、(b)および(c)を含む組成物からなり、成分IIは過酸化物を含む。
本発明はさらに、メタクリレート含有化合物(a1)、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマー、遷移金属化合物(c)を含む熱硬化性組成物であって、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み;かつ有機(無機)充填剤を含み、かつヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を用いて硬化可能である、熱硬化性組成物にさらに関する。好ましい化合物(a1)、(b)および(c)ならびにその量は上述のとおりである。この系はさらに、上記の量で更なる化合物を含み得る。
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み;かつ有機(無機)充填剤を含み、かつヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を用いて硬化可能である、熱硬化性組成物にさらに関する。好ましい化合物(a1)、(b)および(c)ならびにその量は上述のとおりである。この系はさらに、上記の量で更なる化合物を含み得る。
化合物(a)、(b)および(c)の総量に対する有機(無機)充填剤の量は、好ましくは10〜90重量%である。好ましくは、熱硬化性組成物は、充填剤として繊維を含む。適切な充填剤は、アルミニウム三水和物、炭酸カルシウム、マイカ、ガラス、微晶質シリカ、石英、重晶石および/またはタルクである。これらの充填剤は、砂状、粉状または成形物の状態で、特に繊維または球状で存在し得る。繊維の例は、ガラス繊維および炭素繊維である。
本発明はさらに、上述の方法によって得られる、または上述の多成分系の化合物を混合することによって得られる、またはヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を用いて、上述の熱硬化性組成物を硬化することによって得られる硬化物に関する。
本発明はさらに、自動車、ボート、化学的アンカリング、屋根材、建築物、容器、裏地、パイプ、タンク、床張り材または風車の羽根におけるかかる硬化物の使用に関する。
本発明は、一連の実施例および比較例によって実証される。すべての例は、特許請求の範囲を支持する。しかしながら、本発明は、実施例に示す特定の実施形態に限定されない。
[ゲルタイマー(Gel timer)実験]
以下に示す実施例および比較実験の一部において、標準ゲル化時間装置を使用して硬化が測定されたことが言及される。これは、実施例および比較例で示すように過酸化物を用いて樹脂を硬化する場合、DIN16945の方法に従った発熱測定によって、ゲル化時間(TgelまたはT25−>35℃、ピーク時間(TpeakまたはT25−>Peak)およびピーク温度が決定されたことを意味することが意図される。したがって使用された装置は、PeakproソフトウェアパッケージおよびNational Instrumentsハードウェアを備えたSoform gel timerであり;使用された水浴およびサーモスタットはそれぞれ、Haake W26、およびHaake DL30であった。
以下に示す実施例および比較実験の一部において、標準ゲル化時間装置を使用して硬化が測定されたことが言及される。これは、実施例および比較例で示すように過酸化物を用いて樹脂を硬化する場合、DIN16945の方法に従った発熱測定によって、ゲル化時間(TgelまたはT25−>35℃、ピーク時間(TpeakまたはT25−>Peak)およびピーク温度が決定されたことを意味することが意図される。したがって使用された装置は、PeakproソフトウェアパッケージおよびNational Instrumentsハードウェアを備えたSoform gel timerであり;使用された水浴およびサーモスタットはそれぞれ、Haake W26、およびHaake DL30であった。
[実施例1および比較実験A]
ブタンジオールジメタクリレート(BDDMA)2g、α−メチレンブチロラクトン(MBL−TCI Europeから商業的に入手された)13g、アクリル酸0.1gの混合物に、NL−49P(1%Co溶液,アクゾノーベル社(Akzo Nobel))442mgを添加した。5分間攪拌した後、Butanox M50(ペルケタール,アクゾノーベル社)300mgを添加し、標準ゲル化時間装置において硬化をモニターした。
ブタンジオールジメタクリレート(BDDMA)2g、α−メチレンブチロラクトン(MBL−TCI Europeから商業的に入手された)13g、アクリル酸0.1gの混合物に、NL−49P(1%Co溶液,アクゾノーベル社(Akzo Nobel))442mgを添加した。5分間攪拌した後、Butanox M50(ペルケタール,アクゾノーベル社)300mgを添加し、標準ゲル化時間装置において硬化をモニターした。
比較実験については、MBLの代わりにBDDMAを使用した。表面硬化の決定のために、混合物をアルミニウム皿に注ぎ、厚さ4mmのキャスティングが得られたことを除いては、実験を繰り返した。
この結果を表1に示す。
比較実験と組み合わされたこの実施例によって、遷移金属/過酸化物の組み合わせを用いて、α−メチレンブチロラクトンを含む組成物を硬化することができることが既に実証されている。さらに、かかる組成物を適用することによって驚くべきことに、良好な硬化が得られる(つまり、二官能性であり、したがって反応性が高いBDDMAと比較して、ゲル化時間が少なくなる)。空気中でさえ、優れた硬化が得られる。実施例1において、比較実験Aと比べて、驚くほど低い酸素阻害が得られる(表面硬化から得られる)。BDDMAのみが使用される比較実験Aにおいて、BDDMAが二官能性であることから、実施例1と比較して比較実験Aにおける酸素阻害は低いと当業者は予想するだろう。α−メチレンブチロラクトンを添加することによって、ゲル化時間により実証されるように、重合がより迅速に進行することにも留意すべきである。
[実施例2および比較実験B1〜B3]
SR540(メタクリレート官能性樹脂,Cray Valley)30.6gに様々な反応性希釈剤14.4gを添加し(表2参照)、混合物の粘度を決定した(ブルックフィールド(Brookfield)CAP1000,円錐1,25℃,750rpm)。
SR540(メタクリレート官能性樹脂,Cray Valley)30.6gに様々な反応性希釈剤14.4gを添加し(表2参照)、混合物の粘度を決定した(ブルックフィールド(Brookfield)CAP1000,円錐1,25℃,750rpm)。
これらの混合物に、Nuodex Cu−8(8%Cu溶液,ロックウッド社(Rockwood))210mgを添加し、混合物を5分間攪拌した。
次に、Trigonox C(過安息香酸t−ブチル;パーエステル;アクゾノーベル社)300mgを添加し、標準ゲルタイマー装置を使用してモニターした。
この結果を表3に示す。
比較実験B1〜B3と組み合わされた実施例2から、α−メチレンブチロラクトンは良好な切断力(粘度によって示される)を有することが実証されている。さらに、ゲル化時間、ピーク時間およびピーク温度から、請求される樹脂系を硬化する場合にα−メチレンブチロラクトンは良好な反応性を有すること、および良好な硬化が得られることが実証されている。
[実施例3〜9および比較実験C1〜C4]
SR540(エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、サートマー社(Sartomer))50gとMBL50gの混合物に、様々な金属溶液0.5g、任意に共促進剤(アルドリッチ社(Aldrich)から入手)0.5gを添加した。5分間攪拌した後、様々な過酸化物2gを添加した。硬化を目視でモニターし、その結果を表2に示す。
SR540(エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、サートマー社(Sartomer))50gとMBL50gの混合物に、様々な金属溶液0.5g、任意に共促進剤(アルドリッチ社(Aldrich)から入手)0.5gを添加した。5分間攪拌した後、様々な過酸化物2gを添加した。硬化を目視でモニターし、その結果を表2に示す。
実施例および比較例から、請求項に記載の遷移金属溶液を使用した場合、良好な硬化を得ることが可能であることがはっきりと示されている。
Claims (18)
- メタクリレート含有化合物(a1)と、遷移金属化合物(c)および過酸化物の存在下にて前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーと、を含む組成物をラジカル硬化する方法において、前記組成物が、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み、かつ
前記組成物が、Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み、かつ
前記硬化が、ヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物の存在下にて行われることを特徴とする、方法。 - 前記メタクリレート含有化合物(a1)が、少なくとも225ダルトンおよび最大で10000ダルトンの数平均分子量Mnを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 前記組成物中に存在する前記メタクリレート含有化合物(a1)の少なくとも一部が、少なくとも2のメタクリレート官能価を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メタクリレート含有化合物(a1)の平均官能価が、1より高い、好ましくは1.5より高い、さらに好ましくは1.7より高いことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メタクリレート含有化合物(a1)の平均官能価が、4未満、さらに好ましくは3未満であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メタクリレート含有化合物(a1)が、少なくとも1つのエーテル基および少なくとも1つのヒドロキシル基をさらに含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メタクリレート含有化合物(a1)が、少なくとも1つのウレタン基をさらに含有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記組成物が、少なくとも600ダルトンの数平均分子量Mnを有するメタクリレート含有化合物(a1)を含み、かつ前記組成物がさらに、最大で300ダルトンの数平均分子量Mnを有するエチレン性不飽和化合物(a2)を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記硬化が、Co、Cu、Mn化合物およびそのいずれかの混合物からなる群から選択される遷移金属化合物(c)の存在下にて行われることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記Co化合物、Cu化合物、Fe化合物およびMn化合物が塩および/または錯体であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- Co、Cu、MnおよびFe化合物の総量(mmol)(化合物(a)と化合物(b)の総量(キログラム)に対する)が0.01〜30であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 共促進剤の存在下にて行われることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 化合物(a1)、(b)および(c)を含む組成物に前記過酸化物を添加することを含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
- メタクリレート含有化合物(a1)、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマー、遷移金属化合物(c)、および過酸化物を含む多成分系において、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c);およびヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステルおよびパーカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種類の過酸化物を含むことを特徴とする、多成分系。 - メタクリレート含有化合物(a1)、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマー、遷移金属化合物(c)を含む熱硬化性組成物において、前記メタクリレート含有化合物と共重合性のモノマーとして、式(1)
(式中、n=0〜3であり;R1およびR2はそれぞれ個々に、H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリールまたはC7〜C20アリールアルキルを表し;X=O、SまたはNR3であり、R3=H、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール、C7〜C20アルキルアリール、C7〜C20アリールアルキル、ポリマー鎖の一部であるか、またはポリマー鎖に結合されている)による化合物(b)を含み;
Co、Cu、MnおよびFe化合物からなる群から選択される少なくとも1種類の遷移金属化合物(c)を含み;かつ有機(無機)充填剤を含み、かつヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を用いて硬化可能であることを特徴とする、熱硬化性組成物。 - 請求項1から14のいずれか一項に記載の方法によって得られる、または請求項15に記載の多成分系の前記化合物を混合することによって得られる、またはヒドロペルオキシド、ペルケタール、パーエステル、パーカーボネートおよびその混合物からなる群から選択される過酸化物を用いて、請求項16に記載の熱硬化性組成物を硬化することによって得られる、硬化物。
- 自動車、ボート、化学的アンカリング、屋根材、建築物、容器、裏地、パイプ、タンク、床張り材または風車の羽根における請求項17に記載の硬化物の使用。
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