JP4316038B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はビスマスを含有するめっき層を形成したアルミニウム製外装ケ−スを使用した電解コンデンサ、特には音響用電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムなどの弁作用金属の陽極箔と陰極箔をセパレータを介在させて巻回してコンデンサ素子とした電解コンデンサは、一般にコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、アルミニウムなどの金属製の外装ケ−スや合成樹脂製の外装ケースにコンデンサ素子を収納し、密閉した構造を有する。
【0003】
このような電解コンデンサはJIS−04形、62形、69形などの構造を有する。
【0004】
電解コンデンサ用電極箔の一方の陽極箔としては、アルミニウム箔を化学的にあるいは電気化学的にエッチングしてその表面積を拡大し、化成処理により誘電体酸化皮膜を形成したものが一般的に使用される。また、エッチングすることなく、プレーン(平坦)なアルミニウム箔に誘電体酸化皮膜を形成したものも使用されることがある。
【0005】
電解コンデンサ用電極箔の他方の陰極箔としては、アルミニウム箔を化学的にあるいは電気化学的にエッチングしてその表面積を拡大したもの、エッチングすることなく、プレーン(平坦)なアルミニウム箔をそのまま使用するのが普通であるが、誘電体酸化皮膜を形成したものも使用されることがある。
【0006】
電解コンデンサの駆動用電解液としては、エチレングリコールやγ−ブチロラクトンなどの有機極性溶媒の単体あるいはその混合物を主溶媒とし、これにカルボン酸またはその塩を溶質とし、また必要により糖類、水分、リン酸などを添加剤として溶解した電解液が一般に使用されている。溶質としてホウ酸またはその塩を使用することもある。
【0007】
コンデンサ素子を封口体と共に組み込み、コンデンサ素子を収納するための外装ケ−スとしては合成樹脂製のケ−スも使用されるが、アルミニウム製のケ−スが一般的に使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
音響用に使用される電解コンデンサは電源回路の2次側のフィルタ用のコンデンサ、アンプ間のカップリング用コンデンサ、あるいはスピーカネットワーク用コンデンサとして使用されるが、特に優れた再生音質が得られることが要求される。しかし、従来の音響用として使用されている電解コンデンサは、必ずしも優れた再生音質が得られているとは言えなかった。
【0009】
本発明は優れた音質特性を有した音響用の電解コンデンサを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明者らは種々の実験および検討を行なった結果、表面に錫−ビスマス合金めっき層を形成したアルミニウム製外装ケ−スを使用すると、優れた再生音を得ることができる電解コンデンサを提供することができることを見出した。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるアルミニウム製外装ケースとしては通常のものが使用でき、ケースの厚さとしては例えば0.20〜1.50mmのものが使用される。外装ケ−スの形状としては、一方を開口とした有底筒状のものが好適である。外装ケ−スのアルミニウムの純度としては99.0%以上のものがよく、鉄、ケイ素、銅やその他の金属不純物を含んでいてもよい。また、数%以下の銅、ニッケルなどその他の金属とによるアルミニウム合金を外装ケ−スに使用することもあり、これによると外装ケ−スに吸振性を付与することができる場合がある。アルミニウム製外装ケースの表面に錫−ビスマス合金めっき層を形成する方法としては、化学めっき法または電気めっき法を利用するのが好ましい。この錫−ビスマス合金めっき層は有底円筒形のアルミニウム製外装ケースの外表面に形成するのが好ましいが、内表面にも形成してもよい。また、内表面のみに形成してもよい。この錫−ビスマス合金めっき層を保護することを目的として、例えばアクリル系の樹脂を錫−ビスマス合金めっき層上に皮覆してもよい。上述のビスマス合金における各金属成分の比率は任意に調節できるが、ビスマスの硬く脆い性質からビスマスの成分比率は5wt%以下が好ましく、さらには2〜5wt%が音質の向上からしても好ましい。錫−ビスマス合金めっき層の厚さとしては0.05〜5μmであることが好ましい。厚さが0.05μm未満であると均一な厚さのめっきが難しく、また良好なる再生音を得ることができない。厚さが5μmを超えると、音質的な効果も変化なく、また外装ケースが高価なものとなってしまい実用に供さない。次に、錫−ビスマス合金めっき層をアルミニウム製外装ケースの表面にめっきするための一例を紹介すると、先ずケースに化学(無電解)めっき法にてニッケルめっき層の下地層を形成し、その上に電気(電解)めっき法にて銅めっき層の下地層を形成し、その上に電気(電解)めっき法にて錫−ビスマス合金めっき層を形成するのが好ましい。化学めっき法および電気めっき法ともに公知の方法を利用でき、下地層の厚さは任意の厚さに調整することができる。
【0012】
本発明において使用される駆動用電解液の有機極性溶媒としては、電解コンデンサに通常に使用される有機極性溶媒であればいずれも使用できる。好ましい溶媒としては、アミド類、ラクトン類、グリコ−ル類、硫黄化合物類、ケトン類、エ−テル類または炭酸塩類が使用できる。好ましい具体例としては、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、エチレンシアノヒドリン、エチレングリコ−ル、エチレングリコ−ルモノまたはジアルキルエ−テル、3−アルキル−1,3−オキサゾリジン−2−オンなどが使用できる。特に好ましくは、ラクトン類、エチレングリコ−ル類などが用いられる。
【0013】
本発明において使用される駆動用電解液の溶質としては、電解コンデンサに通常に使用される溶質であればいずれも使用できる。
【0014】
好ましい溶質としては、ホウ酸やリン酸などの無機酸またはその塩、ケイタングステン酸などのヘテロポリ酸またはその塩、フェノ−ル性水酸基を有する有機酸またはその塩、スルホン酸基を有する有機酸またはその塩、ギ酸やドデシル酸に代表される鎖式モノカルボン酸またはその塩、安息香酸やサリチル酸に代表される芳香族モノカルボン酸またはその塩、アジピン酸やセバシン酸に代表されるる鎖式ジカルボン酸またはその塩、マレイン酸やシトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸またはその塩、フタル酸やニトロフタル酸やテトラヒドロフタル酸からなる環式ジカルボン酸またはその塩、クエン酸に代表されるトリカルボン酸またはその塩を例示することができる。
【0015】
また、塩としてはアンモニウム塩、第1〜第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩を例示することができる。また、駆動用電解液中に電解液の伝導度を高めるために水分を添加するが、コンデンサ特性の経時変化を抑止するためには添加量としては15wt%以下、好ましくは8wt%以下、特に好ましくは5wt%以下が採用される。
【0016】
陽極箔および陰極箔は通常のものが使用できる。陽極箔および陰極箔とともにその間に介在して巻回されるセパレータとしては、クラフト紙やマニラ麻紙に代表される植物繊維を利用するもの、ポリプロピレンなどの合成樹脂繊維からなるもの、ガラス繊維からなるもの、真綿などの動物繊維からなるもの、これらを混抄したものなどを例示することができる
【0017】
【実施例】
次に、本発明に係る電解コンデンサの実施例1〜7を比較例1〜5とともに説明する。
【0018】
<実施例1>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を0.05μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0019】
<実施例2>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を1μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0020】
<実施例3>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を2μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0021】
<実施例4>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を3μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0022】
<実施例5>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を4μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0023】
<実施例6>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を0.5μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を5μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95.5wt%、ビスマス4.5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0024】
<実施例7>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を1μm、および電気めっき法により錫−ビスマス合金めっき層を5μmの厚さで順次形成した。錫−ビスマス合金の組成は錫95wt%、ビスマス5wt%である。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0025】
<比較例1>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
外装ケースとして、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スを用意した。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0026】
<比較例2>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、電気めっき法により銅めっき層を1μmの厚さで形成した。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【00027】
<比較例3>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、電気めっき法により銅めっき層を5μmの厚さで形成した。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0028】
<比較例4>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を1μm、および電気めっき法により金めっき層を1μmの厚さで順次形成した。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0029】
<比較例5>
両面に誘電体酸化皮膜を形成した厚さ90μmのアルミニウム(純度99.99%)陽極箔と、厚さ40μmのアルミニウム(純度99.8%)陰極箔と、マニラ麻紙からなる厚さ60μmのセパレ−タとを用意した。
これら陽極箔と陰極箔とをセパレ−タを介して巻回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子に、水分12wt%、エチレングリコ−ル74wt%、アジピン酸アンモニウム14wt%からなる駆動用電解液を含浸させた。
一方、側部の厚さが0.4mmで、底部の厚さが0.6mmで、一方を開口とした有底筒状のアルミニウム(純度99%)製外装ケ−スの外表面に、化学めっき法によりニッケル下地めっき層を5μm、電気めっき法により銅下地めっき層を1μm、および電気めっき法により金めっき層を3μmの厚さで順次形成した。
この外装ケ−スにコンデンサ素子を封口体と共に組み込み、定格50V3900μF、外径22mm、長さ30mmのJIS−69形の電解コンデンサを製作した。
【0030】
次に、実施例1〜7および比較例1〜5の電解コンデンサをアンプ内の電源平滑用コンデンサとして使用し、これらのコンデンサを取り替えて、CD(コンパクトディスク)を試聴した。
音質の評価項目は、帯域、質感、解像度、音像および音場の5項目とした。10点を満点として評価した。試聴の評価結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004316038
【0032】
表1から錫−ビスマス合金めっき層が厚いほど、またビスマスの量が多いほど音質の評価がよいことが分かる。
【0033】
【発明の効果】
上述したように本発明ではアルミニウム製外装ケ−スの表面錫95.5〜95.0wt%、ビスマス4.5〜5.0wt%の組成のもとで厚さが0.05〜5μmの錫−ビスマス合金めっき層を形成したことにより良好なる再生音を得ることができる。アルミニウム製外装ケースの表面錫−ビスマス合金めっきを施すと、電解コンデンサ素子から発生する磁束変化により誘導されるうず電流が錫−ビスマス合金めっき層内に生じ、このうず電流がレンツの法則にしたがって磁束変化を打ち消す作用をする。したがって、錫−ビスマス合金めっき層は電解コンデンサの内外からの磁束変化に対して電磁シールドの役割を担い、電気ノイズを抑制して良好なる再生音を得ることができる。

Claims (1)

  1. 陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸し、コンデンサ素子をアルミニウム製外装ケ−ス内に密封した電解コンデンサにおいて、アルミニウム製外装ケ−スの表面には、錫95.5〜95.0wt%、ビスマス4.5〜5.0wt%の組成のもとで厚さが0.05〜5μmの錫−ビスマス合金めっき層を形成したことを特徴とする電解コンデンサ。
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