JP2780991B2 - 複合部品 - Google Patents

複合部品

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JP2780991B2
JP2780991B2 JP1029421A JP2942189A JP2780991B2 JP 2780991 B2 JP2780991 B2 JP 2780991B2 JP 1029421 A JP1029421 A JP 1029421A JP 2942189 A JP2942189 A JP 2942189A JP 2780991 B2 JP2780991 B2 JP 2780991B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コンデンサにインダクタを内蔵した複合
部品に関する。
〔従来の技術〕
アルミニウム電解コンデンサでは帯状を成す陽極箔、
セパレータ及び陰極箔を積層して巻回したコンデンサ素
子が用いられているので、このコンデンサ素子の構造的
な特徴を利用してコンデンサ素子とともにインダクタン
スを成す複合素子を形成した複合部品が実用化されてい
る。この複合部品としては、例えば、特開昭61−251017
号「複合部品」がある。この複合部品では、複合素子が
コンデンサ素子としての機能を損うことなく、コンデン
サ素子の中心部に磁心が設置されて磁束密度を増強させ
て陽極箔又は陰極箔を以てインダクタンスが形成されて
おり、磁心が設置された程度の容積率の増大のみで、コ
ンデンサ及びインダクタの双方を複合的に実現できる。
したがって、この複合部品では、従来、プリント回路基
板にコンデンサとインダクタとを別個に実装する場合に
比較し、実装面積の大幅な削減とともに、同一外装ケー
ス内にコンデンサとともにインダクタが実装されている
ため、小型化、実装工程の簡略化の他、温度条件が同一
になる等の利点がある。そして、この複合部品では、所
望の容量とともにインダクタンスがリード端子間に得ら
れることから、例えば、回路間の電気的な干渉を防止す
るためのディカップリング回路や、特定の周波数成分を
除去ないし通過させるフィルタ回路等に利用することが
できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、複合部品のコンデンサに電解コンデンサを
用いた場合、複合素子の内部に実質的な陰極を成す電解
液が含浸されているので、複合素子の電極面及び端面に
おける層間にはセパレータを跨いで電解液によって低い
抵抗値を以て短絡回路が形成され、電解液を通して電流
が流れる状態に成っている。
このため、巻回された陽極箔又は陰極箔の一部が複合
素子に含浸されている電解液の抵抗を介して短絡される
ために、十分なインダクタンスが得られないという不都
合があった。
そこで、この発明は、複合素子の電極面及び端面の直
径方向における電解液の層間短絡を防止し、層間に流れ
る電流を抑制した複合部品の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の複合部品は、それぞれ連続する陽極箔、セ
パレータ及び陰極箔を単一の積層単位とし、この積層単
位に前記陽極箔及び前記陰極箔より幅が広くかつ前記積
層単位と同様に連続した絶縁性フィルムを重ね合わせて
巻回することにより、前記積層単位の間に前記絶縁フィ
ルムを介在させてなる複合素子を用いたものである。
また、この発明の複合部品は、前記絶縁性フィルムの
縁部間を樹脂によって封止した構成とすることができ
る。
さらに、前記複合素子の中心部に磁心を配置した構成
とすることにより、インダクタンスを増大させることも
可能である。
〔作用〕
積層単位である陽極箔、陰極箔及びセパレータには、
陽極箔及び陰極箔より幅の広い絶縁性フィルムが設置さ
れているので、陽極箔、陰極箔及びセパレータの積層単
位の層間は絶縁性フィルムによって分離され、複合素子
の電極面及び端面の直径方向の層間距離が絶縁性フィル
ムの介在によって拡大されることになる。このため、複
合素子の電極面及び端面の層間に電解液が介在しても、
絶縁性フィルムが障壁となり、複合素子の電極面及び端
面における層間の抵抗値が増大し、層間に流れる電流が
抑制される。
また、前記絶縁性フィルムの縁部間を樹脂によって封
止すれば、前記積層単位に注入された電解液を複合素子
の端面に臨む層間での通流がより確実に防止されるとと
もに、層間の絶縁が図られ、複合素子の電極面及び端面
の層間に流れる電流が阻止される。
〔実 施 例〕
第1図は、この発明の複合部品の実施例を示す。
この複合部品には、例えば、アルミニウム等の金属に
よって円筒状に形成された外装ケース2が用いられ、そ
の内部には電解コンデンサ素子とともにインダクタンス
素子を成す複合素子4が設置され、その開口部はゴム等
の弾性とともに気密性を持つ封口板6によって封止され
ている。
複合素子4の中心部には、フェライト等の強磁性材料
で形成された円柱状の磁心40が設置され、この磁心40の
周囲には帯状を成す積層単位としての陽極箔41、陰極箔
42及びセパレータ43とともに、陽極箔41及び陰極箔42よ
り幅の広い絶縁性フィルム44が渦巻状に巻回され、その
内部に電解液が含浸されている。
複合素子4は、例えば、第2図に示すように、帯状を
成す陽極箔41と同様の陰極箔42との間にこれら陽極箔41
及び陰極箔42より幅の広いセパレータ43を設置して両者
間を分離させるとともに、陰極箔42の背面部にセパレー
タ43より幅が広くかつ長大な絶縁性フィルム44を設置し
たものである。陽極箔41及び陰極箔42には例えば、エッ
チングによって拡面処理されたアルミニウム箔が用いら
れ、陽極箔41ではその表面に化成によって誘電体酸化皮
膜が形成されている。また、絶縁性フィルム44は、巻回
される陽極箔41及び陰極箔42の電極面び端面を絶縁する
ために、ポリプロピレン等の絶縁性材料で形成されてい
る。陽極箔41の端部には端子8a、8b、陽極箔42の端部に
は端子8c、8dが設置されている。各端子8a〜8dには陽極
箔41及び陰極箔42に接続するための偏平部81とともに、
封口板6に貫通させる柱状部82が形成され、柱状部82の
端部には、半田付け可能な金属からなる外部リード部83
が接続されている。
そして、外装ケース2には、封口板6に複合素子4の
端部から引き出された各端子8a〜8dを貫通させることに
より封口板6に固定された状態で複合素子4が封入され
ており、第3図に示すように、積層単位である陽極箔4
1、陰極箔42及びセパレータ43は絶縁性フィルム44で分
離されている。
したがって、この複合部品では、第4図に示す等価回
路のように、陽極箔41、陰極箔42、セパレータ43及び電
解液によってキャパシタンスCが形成されるとともに、
陽極箔41によってインダクンタンスL1、陰極箔42によっ
てインダクタンスL2が形成される。
以上のように、複合素子4を成す陽極箔41、陰極箔42
及びセパレータ43を積層単位とし、その積層単位に絶縁
性フィルム44を設置しているので、各積層単位の層間が
絶縁性フィルム44で分離され、層間における電解液によ
る短絡回路の抵抗を増大させることができ、高周波領域
におけるインダクタンスの低下を防止することができ、
低周波領域から高周波領域まで安定した値を持つインダ
クタンスが実現される。
また、陽極箔41及び陰極箔42によって形成されるイン
ダクタンスL1、L2は、磁心40の磁気特性によって影響を
受けるので、例えば、磁気特性の良いフェライトコアを
用いることにより、より大きな値を得ることができる。
そして、前記実施例における複合素子4では、陽極箔
41及び陰極箔42の対面側で電解コンデンサ素子を構成し
ているが、第5図に示すように、陽極箔41の表裏面側に
セパレータ43a、43bを介在させて陽極箔42a、42bを設置
し、各陰極箔42a、42bを巻端部で共通に接続するととも
に、その中間端子としての端子8dを形成し、各陰極箔42
a、42bの端部に端子8c、8eを形成してもよい。このよう
にすれば、端子8c、8d間で陰極箔42a、端子8d、8e間で
陰極箔42bを個別に用いることができるとともに、端子8
c、8e間で2つの陰極箔42a、42bを用いることができ
る。このように陰極箔42a、42bを設置した場合には、各
陰極箔42a、42bを独立して用いることができるととも
に、前記実施例に比較してそれぞれ1枚の陰極箔及びセ
パレータの追加で単位体積当り静電容量を増加させるこ
とができる。
また、第6図に示すように、複合素子4の層間に設置
された絶縁性フィルム44の各縁部間に合成樹脂46を注入
することにより、絶縁性フィルム44の層間を合成樹脂46
で封止すれば、複合素子4の層間における電解液による
層間短絡を合成樹脂46によって遮断でき、複合素子4の
電極面及び端面における層間絶縁を行うことができる。
この結果、高周波領域におけるインダクタンスの低下を
確実に防止することができ、周波数領域から高周波領域
までより安定した値のインダクタンスが得られる。
〔実験結果〕
実験には、磁心40に円柱状のフェライトコア、陽極箔
41に70Vで化成した幅17mm、長さ2000mmのアルミニウム
箔、陰極箔42に陽極箔41と同一幅、同一長の化成を施さ
ないアルミニウム箔、セパレータ43に幅20mmの紙、絶縁
性フィルム44に幅23mmのポリプロピレンフィルムを使用
して定格50V、静電容量3300μFのコンデンサ特性を有
する複合素子4を用いるとともに、比較例として絶縁性
フィルム44を用いないものを形成した。まず、比較例の
各複合素子に(a)電解液を含浸しないもの、(b)比
抵抗134Ω・cm/30℃の電解液を含浸したもの、(c)比
抵抗1500Ω・cm/30℃の電解液を含浸したもの、(d)
比抵抗1970kΩ・cm/30℃の電解液を含浸したものをそれ
ぞれ外装ケース2に封入して複合部品として用いた。
そして、各複合部品に対し、周波数fが100Hzから100
kHzにおける低周波領域から高周波領域に至る電流を流
し、その場合のインピーダンスZ(Ω)を測定したとこ
ろ、絶縁性フィルム44を設置していない複合部品では、
第7図に示すようなインピーダンス特性が得られた。
第7図のインピーダンス特性において、実線で示す
(a)は電解液を含浸しないもの、破線で示す(b)は
比抵抗134Ω・cm/30℃の電解液を含浸したもの、一点鎖
線で示す(c)は比抵抗1500Ω・cm/30℃の電解液を含
浸したもの、二点鎖線で示す(d)は比抵抗1970kΩ・c
m/30℃の電解液を含浸したものを表しており、電解液の
比抵抗が増大するに従って電解液を含浸していない複合
素子におけるインピーダンス特性に近付いており、周波
数fに対して直線的な増加傾向を示している。
また、第8図は絶縁性フィルム44を設置した複合部品
のインピーダンス特性を示しており、実線で示す(e)
は電解液を含浸していない複合素子4を用いたもの、破
線で示す(f)は電解液を含浸した複合素子4を用いた
ものを表す。
この実験結果が示すように、周波数fに対するインピ
ーダンスZの増加傾向からインダクタンスは、絶縁性フ
ィルム44を設置していない場合、電解液の比抵抗の大き
さに依存しているが、絶縁性フィルム44を設置した場合
には、電解液に無関係にインピーダンスZが周波数fに
対して直線的に増加しており、絶縁性フィルム44が電解
液による影響を確実に防止していることが判る。即ち、
絶縁性フィルム44の設置によって低周波領域から高周波
領域まで安定した値のインダクタンスが得られる。ま
た、絶縁性フィルム44を設置した場合には、層間短絡を
防止するために必要以上に比抵抗の高い電解液を用いる
必要がなく、電解液の自由度が高められる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、次の効果が
得られる。
複合素子の電極面及び端面の直径方向における電解
液の層間短絡を絶縁性フィルムによって防止し、複合素
子の電極面及び端面の層間に流れる電流を抑制できるの
で、低周波領域から高周波領域まで安定した値のインダ
クタンスを得ることができる。
複合素子の層間に設置された絶縁性フィルムの縁部
間を樹脂によって封止したので、複合素子の電極面及び
端面の層間における電解液の短絡回路が絶縁性フィルム
とともに封止樹脂によって分断され、層間絶縁を高度に
維持でき、複合素子の電極面及び端面の層間に流れる電
流を確実に抑制して低周波領域から高周波領域までより
安定した値のインダクタンスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の複合部品の実施例を示す一部切欠斜
視図、 第2図は第1図に示した複合部品における複合素子を示
す分解斜視図、 第3図は第1図に示した複合部品における複合素子の一
部を示す断面図、 第4図は第1図に示した複合部品における等価回路を示
す回路図、 第5図及び第6図はこの発明の複合部品の他の実施例に
おける複合素子の一部を示す断面図、 第7図は比較例としての複合部品におけるインピーダン
ス特性を示す図、 第8図は第1図に示した複合部品におけるインピーダン
ス特性を示す図である。 4……複合素子 41……陽極箔 42……陰極箔 43……セパレータ 44……絶縁性フィルム 46……合成樹脂(樹脂)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ連続する陽極箔、セパレータ及び
    陰極箔を単一の積層単位とし、この積層単位に前記陽極
    箔及び前記陰極箔より幅が広くかつ前記積層単位と同様
    に連続した絶縁性フィルムを重ね合わせて巻回すること
    により、前記積層単位の間に前記絶縁フィルムを介在さ
    せてなる複合素子を用いたことを特徴とする複合部品。
  2. 【請求項2】前記絶縁性フィルムの縁部間を樹脂によっ
    て封止したことを特徴とする請求項1記載の複合部品。
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